JP2003133465A - 気密封止パッケージおよびこれを用いたデバイス - Google Patents

気密封止パッケージおよびこれを用いたデバイス

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JP2003133465A JP2001330452A JP2001330452A JP2003133465A JP 2003133465 A JP2003133465 A JP 2003133465A JP 2001330452 A JP2001330452 A JP 2001330452A JP 2001330452 A JP2001330452 A JP 2001330452A JP 2003133465 A JP2003133465 A JP 2003133465A
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    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/161Cap
    • H01L2924/1615Shape
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のようにセラミック容器の溶着部表面に
金属膜を形成し、蓋体の表面にろう材を設け、シーム溶
接する構成では、セラミック容器の反りや形状の不均一
性のために金属膜とろう材の間に一部隙間ができ、部分
的に接合不良が発生するという課題を有していた。 【解決手段】 セラミック製基体6の側壁部7の上面
で、蓋体10と対向する部分にメタライズ層8を設ける
と共に、メタライズ層8の上に環状で連続したろう材9
を設け、蓋体10の少なくともセラミック製基体6と対
向する面に第1の金属層11を設け、セラミック製基体
6と蓋体10を対向させ、ろう材9を溶融させて封止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品を内蔵し、
気密封止するのに用いられる気密封止パッケージおよび
これを用いたデバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器の高機能化、高精度化、小
型化、軽量化が要望され、デバイスについても同様の要
望が高まっている。
【0003】従来この要望を満足させるために、金属キ
ャップによる封止に代えてセラミック容器を用い小型
化、軽量化を図る構成が知られている。この方法はセラ
ミック容器と金属製蓋体をシールリングを介してシーム
溶接するもので、ある程度の小型化は可能であるが必ず
シールリングが必要なことからこれ以上の小型化は困難
であると言われている。
【0004】一方この問題を解決する手段として例えば
特開平11−312748号公報に記載された構成が知
られている。すなわち、セラミック容器の溶着部にメタ
ライズ層を形成し、その上にNiメッキ、Auメッキな
どの金属膜を形成し、蓋体に金属膜を形成し、その上に
ろう材を設け、シーム溶接することによりシールリング
を使用せずに封止する構成が用いられていた。
【0005】また、強度的にシーム溶接できないセラミ
ック容器、例えば、ガラスセラミックスを用いたセラミ
ック容器や小型のセラミック容器などではリフロー炉に
よる加熱や紫外線または赤外線を用いて加熱することに
より封止する方法が用いられていた。
【0006】図5(a)は従来例におけるデバイスの封
止する前の部材の状態を示す断面図、図5(b)は従来
例におけるデバイスのろう材が溶融する前の状態を示す
断面図、図5(c)は従来例におけるデバイスのろう材
が溶融した後の状態を示す断面図、図6(a)は従来例
における蓋体のセラミック製基体に対向する面の状態を
示す平面図、図6(b)は従来例におけるセラミック製
基体の蓋体に対向する面の状態を示す平面図である。
【0007】図5、図6において、50はセラミック製
基体6に設けたメタライズ層、51は蓋体10に設けた
第3の金属層、52は第3の金属層51の上に設けたろ
う材、53はメタライズ層50とろう材52の間に形成
された空隙部、54はセラミック製基体6の角部、55
はセラミック製基体6の蓋体周辺の中央部、56は第4
の金属層、57はフィレットである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の気密封止パッケ
ージは主にセラミックにより形成されており、セラミッ
クの成形、焼成時に発生する歪みのために側壁部が内側
または外側に反る傾向があるが、どちらかと言えば内側
に反るものが多い。
【0009】従来の気密封止パッケージの構成では、セ
ラミック製基体6の側壁部7上面の全面にメタライズ層
50を設け、蓋体10に第3の金属層51を設け、第3
の金属層51の上に連続した環状のろう材52を設けた
構成であり、ろう材52を溶融させることによりろう材
52とメタライズ層50を接合するものであるが、この
ような構成では、溶融したろう材52が表面張力により
蓋体10の角部54に集まり蓋体周辺の中央部55では
ろう材52が少ない状態となり、セラミック製基体6の
側壁部7が内側に反っていると、蓋体10の角部54は
セラミック製基体6の側壁部7上面と接触し易いと共に
ろう材52の量も多いため良好な接合状態が確保できる
が、蓋体周辺の中央部55では蓋体10と側壁部7の間
隔が広くなると共にろう材52の量が少なくなるため接
合状態が不均一になる。
【0010】また、ろう材52の下地が第3の金属層5
1であることから比較的平滑な表面状態をしているが、
メタライズ層50は下地がセラミック製基体6であるこ
とから凹凸のある粗い表面状態をしており、これらを相
対向させて接合してもろう材52が粗い表面状態のメタ
ライズ層50のために十分広がらず濡れ性が悪い状態と
なる。
【0011】さらに、ろう材52が溶融した時にセラミ
ック製基体6の側壁部7上面のメタライズ層50と蓋体
10の外周部にろう材52のフィレット57が生成し、
ろう材52の一部が蓋体10の外周部に集まり、蓋体1
0の内周部分のろう材量が相対的に少なくなる。
【0012】このような状態でセラミック製基体6の側
壁部7が例えば内側に反っていると、蓋体10の内周部
でセラミック製基体6の側壁部7と蓋体10を十分に濡
らすだけのろう材量が不足する状態となり、蓋体10と
メタライズ層50の間にろう材52の空隙部53が生成
すると共に、セラミック製基体6の角部54では蓋体1
0と接合できるがセラミック製基体6の蓋体周辺の中央
部55ではろう材52と第4の金属層56との隙間13
が広くなるため、溶融したろう材52で広い範囲の隙間
を埋めなければならないため、ろう材52が不足気味と
なり十分な接続状態を保つことができなくなり、接合不
良が発生すると共に場合によっては封止不良が発生して
しまう。
【0013】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、セラミック容器と蓋体の接合性を改善することに
より気密性を改善した気密封止パッケージおよびこれを
用いたデバイスを提供することを目的とするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成を有するものである。
【0015】本発明の請求項1に記載の発明は、凹部を
有するセラミック製基体と、このセラミック製基体を封
止するための蓋体からなり、セラミック製基体の側壁部
上面で蓋体と対向する部分にメタライズ層を設けると共
に、このメタライズ層の上に環状で連続したろう材を設
け、蓋体の少なくともセラミック製基体と対向する面に
第1の金属層を設け、セラミック製基体と蓋体を対向さ
せ、ろう材を溶融させて封止した気密封止パッケージと
いう構成を有しており、これによりセラミック製基体に
ろう材を設けることによりセラミック製基体が反ってい
ても蓋体はその加工時の平坦性のままであり、セラミッ
ク製基体と蓋体の間に生じる隙間を小さくすることがで
き、接合性を高められると共にろう材を蓋体に対向する
部分にのみ設けることによりろう材の使用量を削減する
ことができるため、コストを低減することができるとい
う作用効果が得られる。
【0016】本発明の請求項2に記載の発明は、蓋体か
らのろう材のはみ出し量が0.2mm以下であるという
構成を有しており、これにより不必要なろう材の使用量
を削減することができるため、コストを低減することが
できるという作用効果が得られる。
【0017】本発明の請求項3に記載の発明は、メタラ
イズ層の材質はW、Mo、Ag、Cuのいずれかである
という構成を有しており、これによりセラミック製基体
とメタライズ層の接合を良くすることができるため、セ
ラミック製基体と蓋体の接合性を高めることができると
いう作用効果が得られる。
【0018】本発明の請求項4に記載の発明は、ろう材
はセラミック製基体の側壁部上面の内周に近接して部分
的に設けたという構成を有しており、これによりろう材
をセラミック製基体の凹部周辺に設けることができるた
め、セラミック製基体と蓋体を接合した際にろう材のは
み出しを抑制することができるという作用効果が得られ
る。
【0019】本発明の請求項5に記載の発明は、ろう材
の材質はAgろう、Auろう、Niろう、半田ろう、A
u−Snろう、Ag−Snろうのいずれかであるという
構成を有しており、これによりセラミック製基体と蓋体
の接合性を高めることができるという作用効果が得られ
る。
【0020】本発明の請求項6に記載の発明は、蓋体は
金属であるという構成を有しており、これにより蓋体の
平坦性及び平滑性を確保し易くできるとともに、蓋体に
設ける第1の金属層をクラッドなどの方法により容易に
設けることができるため、第1の金属層を容易に安価に
形成することができるという作用効果が得られる。
【0021】本発明の請求項7に記載の発明は、第1の
金属層はNi層またはNi層の上にAu層を設けたもの
であるという構成を有しており、これにより蓋体の表面
均一性を高めると共に平滑性を高め、平滑なAu層を得
られるため、薄いAu層でもセラミック製基体に設けた
ろう材と良好な接合を実現できるという作用効果が得ら
れる。
【0022】本発明の請求項8に記載の発明は、第1の
金属層はメッキにより形成したという構成を有してお
り、これにより簡単な方法で第1の金属層を形成するこ
とができるという作用効果が得られる。
【0023】本発明の請求項9に記載の発明は、第1の
金属層はクラッドにより形成したという構成を有してお
り、これにより第1の金属層を容易に安価に形成するこ
とができるという作用効果が得られる。
【0024】本発明の請求項10に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部および/または側壁部上面は内側
または外側へ反っているという構成を有しており、これ
によりセラミック製基体の側壁部および/または側壁部
上面が内側へ反っていてもろう材により気密封止するこ
とができるという作用効果が得られる。
【0025】本発明の請求項11に記載の発明は、セラ
ミック製基体に配設したろう材は、封止する前に予め熱
処理した後洗浄を施すという構成を有しており、これに
よりろう材をメタル化すると共に、ろう材中に含まれる
フラックスを予め除去することができるため、セラミッ
ク製基体およびろう材の取り扱いを容易にすると共に、
セラミック製基体に内蔵する電子部品へのフラックスの
影響を除去することができる。
【0026】本発明の請求項12に記載の発明は、メタ
ライズ層の上に第2の金属層を形成したという構成を有
しており、これによりメタライズ層の酸化を防止すると
共に濡れ性を良くすることができるため、接合性、気密
性を良くすることができるという作用効果が得られる。
【0027】本発明の請求項13に記載の発明は、第2
の金属層はAu、Ni、Snの単一層またはそれらを複
数層重ねたもののいずれかであるという構成を有してお
り、これによりメタライズ層の酸化を防止すると共に濡
れ性を良くすることができるため、接合性、気密性を良
くすることができるという作用効果が得られる。
【0028】本発明の請求項14に記載の発明は、第2
の金属層はメッキにより形成したという構成を有してお
り、これにより薄い膜厚の第2の金属層を容易に形成す
ることができるという作用効果が得られる。
【0029】本発明の請求項15に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部上面で、蓋体と対向する部分にメ
タライズ層を設けると共にメタライズ層の上に環状で連
続したろう材を設け、蓋体の少なくともセラミック製基
体と対向する面に第1の金属層を設け、セラミック製基
体の凹部に電子部品を配設し、セラミック製基体と前記
蓋体を対向させ、ろう材を溶融させて封止したデバイス
という構成を有しており、これによりセラミック製基体
が反っていても蓋体の平坦性を維持しながらセラミック
製基体と蓋体との間にできる隙間を小さくすることがで
きるため、接合性を高められると共に、ろう材を蓋体に
対向する部分にのみ設けることによりろう材の使用量を
削減することができるため、デバイスのコストを低減す
ることができるという作用効果が得られる。
【0030】本発明の請求項16に記載の発明は、電子
部品は弾性表面波素子であるという構成を有しており、
これにより弾性表面波素子を内蔵し気密性に優れたデバ
イスを得ることができるという作用効果が得られる。
【0031】本発明の請求項17に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部上面で、蓋体と対向する部分にメ
タライズ層を設けると共に、メタライズ層の上に少なく
とも1箇所以上の不連続部を有するろう材を設け、蓋体
の少なくともセラミック製基体と対向する面に第1の金
属層を設け、セラミック製基体と蓋体を対向させ、ろう
材を溶融させ、封止した気密封止パッケージという構成
を有しており、これによりセラミック製基体が反ってい
ても蓋体の平坦性を維持しながらセラミック製基体と蓋
体との間にできる隙間を小さくすることができ、接合性
を高められると共に、ろう材を蓋体に対向する部分に不
連続部を有して設けることにより、ろう材が溶融して封
止する際にろう材がパッケージの外側へ突き出すのを抑
制し、気密不良、外観不良を低減することができると共
に、ろう材の使用量を削減することができるため、コス
トを低減することができるという作用効果が得られる。
【0032】本発明の請求項18に記載の発明は、ろう
材の不連続部はセラミック製基体の角部であるという構
成を有しており、これにより封止時にセラミック製基体
の角部のろう材の不連続部を通してセラミック製基体の
凹部の内圧が上昇するのを抑制すると共に角部でのろう
材量を減らすことができるため、ろう材がパッケージの
外側へ突き出し、気密不良、外観不良となるのを抑制す
ることができると共に、ろう材の使用量を削減でき、コ
ストを低減することができるという作用効果が得られ
る。
【0033】本発明の請求項19に記載の発明は、蓋体
の形状からろう材のはみ出し量が0.2mm以下である
という構成を有しており、これによりろう材の使用量を
削減することができるため、コストを低減することがで
きるという作用効果が得られる。
【0034】本発明の請求項20に記載の発明は、メタ
ライズ層の材質はW、Mo、Ag、Cuのいずれかであ
るという構成を有しており、これによりセラミック製基
体とろう材を良好に接合することができるという作用効
果が得られる。
【0035】本発明の請求項21に記載の発明は、ろう
材の材質はAgろう、Auろう、Niろう、半田ろう、
Au−Snろうのいずれかであるという構成を有してお
り、これによりセラミック製基体と蓋体を良好に接合す
ることができるという作用効果が得られる。
【0036】本発明の請求項22に記載の発明は、蓋体
は金属であるという構成を有しており、これにより蓋体
の加工を容易にし平坦性および平滑性を確保し易くなる
と共に蓋体に担持させる第1の金属層をクラッドなどの
方法で容易に作製することができるという作用効果が得
られる。
【0037】本発明の請求項23に記載の発明は、第1
の金属層はNi層またはNi層の上にAu層を設けたも
のであるという構成を有しており、これによりセラミッ
ク製基体と蓋体の接合性、気密性を良くすることができ
るという作用効果が得られる。
【0038】本発明の請求項24に記載の発明は、第1
の金属層はメッキにより形成したという構成を有してお
り、これにより蓋体に第1の金属層を容易に形成するこ
とができるという作用効果が得られる。
【0039】本発明の請求項25に記載の発明は、第1
の金属層はクラッドにより形成したという構成を有して
おり、これにより蓋体に第1の金属層を予め容易に形成
することができるという作用効果が得られる。
【0040】本発明の請求項26に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部および/または前記側壁部上面は
内側または外側へ反っているという構成を有しており、
これによりセラミック製基体が反っていてもろう材と第
1の金属層の濡れ性を良くすることができるため、セラ
ミック製基体と蓋体の接合性、気密性を良くすることが
できるという作用効果が得られる。
【0041】本発明の請求項27に記載の発明は、セラ
ミック製基体に配設したろう材は、封止する前に予め熱
処理した後洗浄を施すという構成を有しており、これに
よりろう材をメタル化すると共に、ろう材中に含まれる
フラックスを予め除去することができるため、セラミッ
ク製基体およびろう材の取り扱いを容易にすると共に、
セラミック製基体に内蔵する電子部品へのフラックスの
影響を除去することができる。
【0042】本発明の請求項28に記載の発明は、メタ
ライズ層の上に第2の金属層を形成したという構成を有
しており、これによりメタライズ層の酸化を防止すると
共に濡れ性を良くすることができるため、接合性、気密
性を良くすることができるという作用効果が得られる。
【0043】本発明の請求項29に記載の発明は、第2
の金属層はAu、Ni、Snの単一層またはそれらを複
数層重ねたもののいずれかであるという構成を有してお
り、これによりメタライズ層の酸化を防止すると共に濡
れ性を良くすることができるため、接合性、気密性を良
くすることができるという作用効果が得られる。
【0044】本発明の請求項30に記載の発明は、第2
の金属層はメッキにより形成したという構成を有してお
り、これにより薄い膜厚の第2の金属層を容易に形成す
ることができるという作用効果が得られる。
【0045】本発明の請求項31に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部上面で、蓋体と対向する部分にメ
タライズ層を設けると共にメタライズ層の上に少なくと
も1箇所以上の不連続部を有するろう材を設け、蓋体の
少なくともセラミック製基体と対向する面に第1の金属
層を設け、セラミック製基体の凹部に電子部品を配設
し、セラミック製基体と蓋体を対向させ、ろう材を溶融
させ、封止したデバイスという構成を有しており、これ
により気密性、外観に優れたデバイスを得ることができ
るという作用効果が得られる。
【0046】本発明の請求項32に記載の発明は、電子
部品は弾性表面波素子であるという構成を有しており、
これにより気密性、外観に優れた弾性表面波素子を内蔵
したデバイスを得ることができるという作用効果が得ら
れる。
【0047】本発明の請求項33に記載の発明は、凹部
を有するセラミック製基体と蓋体をろう材にて封止した
気密封止パッケージであって、セラミック製基体の側壁
部上面で蓋体と対向する部分にメタライズ層を設けると
共に、メタライズ層の上に少なくとも1箇所以上の不連
続部を有するろう材を設け、封止した後ろう材の不連続
部でのろう材のはみ出し量がろう材の不連続部以外の場
所でのろう材のはみ出し量よりも少ない気密封止パッケ
ージという構成を有しており、これによりろう材の不連
続部でのろう材のはみ出し量を少なくすることができる
ため、接合性、気密性、外観に優れた気密封止パッケー
ジを得ることができるという作用効果が得られる。
【0048】本発明の請求項34に記載の発明は、ろう
材の不連続部はセラミック製基体の側壁部の角部である
という構成を有しており、これにより封止時にセラミッ
ク製基体の角部のろう材の不連続部を通してセラミック
製基体の凹部の内圧が上昇するのを抑制することができ
るため、ろう材がパッケージの外側へ突き出すのを抑制
し、気密不良、外観不良を低減することができると共
に、セラミック製基体の角部でのろう材の使用量を削減
でき、コストを低減することができるという作用効果が
得られる。
【0049】本発明の請求項35に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部上面で蓋体と対向する部分にメタ
ライズ層を設けると共にメタライズ層の上に少なくとも
1箇所以上の不連続部を有するろう材を設け、封止した
後ろう材の不連続部でのろう材のはみ出し量がろう材の
不連続部以外の場所でのろう材のはみ出し量よりも少な
いデバイスという構成を有しており、これによりろう材
のない部分を設けることによりろう材量を調整すること
ができるため、ろう材がパッケージの外側へ突き出すの
を抑制し、気密不良、外観不良を低減することができる
と共に、ろう材の使用量を削減でき、コストを低減する
ことができるという作用効果が得られる。
【0050】本発明の請求項36に記載の発明は、ろう
材の不連続部はセラミック製基体の側壁部の角部である
という構成を有しており、これにより角部でのろう材量
を調整することができるため、ろう材がパッケージの外
側へ突き出すのを抑制し、気密不良、外観不良を低減す
ることができると共に、ろう材の使用量を削減でき、コ
ストを低減することができるという作用効果が得られ
る。
【0051】本発明の請求項37に記載の発明は、電子
部品は弾性表面波素子であるという構成を有しており、
これにより弾性表面波素子を内蔵し、気密性、外観に優
れたデバイスを得ることができるという作用効果が得ら
れる。
【0052】本発明の請求項38に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部上面で蓋体と対向する部分にメタ
ライズ層を設けると共に、メタライズ層の上に環状で連
続したろう材を設け、蓋体の少なくともセラミック製基
体と対向する面に第1の金属層を設け、セラミック製基
体と蓋体を対向させ、ろう材を溶融させて封止した状態
で、蓋体の外周部にろう材のフィレットがほとんどない
気密封止パッケージという構成を有しており、これによ
りろう材がパッケージの外周部へはみ出すのを抑制し、
気密不良、外観不良を低減することができるという作用
効果が得られる。
【0053】本発明の請求項39に記載の発明は、セラ
ミック製基体の側壁部上面で蓋体と対向する部分にメタ
ライズ層を設けると共に、メタライズ層の上に少なくと
も1箇所以上の不連続部を有するろう材を設け、蓋体の
少なくともセラミック製基体と対向する面に第1の金属
層を設け、セラミック製基体と蓋体を対向させ、ろう材
を溶融させて封止した状態で、蓋体の外周部にろう材の
フィレットがほとんどない気密封止パッケージという構
成を有しており、これによりろう材がパッケージの外周
部へはみ出すのを抑制し、気密不良、外観不良を低減す
ることができると共に、ろう材の使用量を削減でき、コ
ストを低減することができるという作用効果が得られ
る。
【0054】本発明の請求項40に記載の発明は、フィ
レットがほとんどない部分は少なくとも1箇所以上の不
連続部を有するろう材を設けた周辺部分であるという構
成を有しており、これにより少ないろう材量で効率良く
接合、封止することができると共に、ろう材の使用量を
削減でき、コストを低減することができるという作用効
果が得られる。
【0055】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に本発明の
実施の形態1を用いて、本発明の請求項1〜16、38
について説明する。
【0056】図1(a)は本発明の実施の形態1におけ
るデバイスを封止する前の部材の状態を示す断面図、図
1(b)は本発明の実施の形態1におけるデバイスのろ
う材が溶融する前の状態を示す断面図、図2(a)は同
蓋体のセラミック製基体に対向する面の状態を示す平面
図、図2(b)は同セラミック製基体にろう材を塗布し
た状態を示す平面図である。
【0057】図1において、1は弾性表面波素子、2は
弾性表面波素子に設けたパッド電極、3はバンプ、4は
引き出し電極、5は外部端子電極、6はセラミック製基
体、7はセラミック製基体6の側壁部、8はメタライズ
層、9はろう材、10は蓋体、11は第1の金属層、1
2は第2の金属層、13はろう材9と第1の金属層11
の隙間である。
【0058】なお、図1、図2は実施の形態1を模式的
に示したものであり、それぞれの厚みや寸法の相対的な
関係を示したものではない。
【0059】このように本発明では、図1、図2に示し
たようにセラミック製基体6の側壁部7の上面で、蓋体
10と対向する部分にメタライズ層8を設けると共にメ
タライズ層8の上に側壁部7上面の内周に近接してろう
材9を設け、蓋体10の少なくともセラミック製基体6
と対向する面に第1の金属層11を設け、セラミック製
基体6と蓋体10を対向させ、ろう材9を溶融させて封
止する構成にすることにより、セラミック製基体6の側
壁部7が内側または外側に反っていてもセラミック製基
体6と蓋体10との間隔を狭くし、ろう材9と第1の金
属層11の間に例えば図5(c)に示した空隙部53な
どが形成されないようにすると共に、ろう材9の表面状
態を平滑にすることによりろう材9の濡れ性を改善し、
接合状態を良くすることができることに着目したもので
ある。
【0060】本発明による弾性表面波素子をパッケージ
に内蔵したデバイスは以下のようにして作製する。
【0061】ドクターブレード法などによりAl23
主成分とするグリーンシートを作製し、所定寸法に切断
する。グリーンシートの一部は打ち抜きなどの方法によ
り開口を設ける。
【0062】次に、グリーンシートの所定部分にWなど
からなる導電ペーストをスクリーン印刷などの方法で塗
布し、引き出し電極4用の電極を塗布する。
【0063】次に、グリーンシートと、開口部を有する
グリーンシートを所定場所に所定の枚数積層し、凹部を
有し引き出し電極4を形成した積層体を得た後、切断し
て個片に分割する。
【0064】次に、積層体の側壁部7の上面およびセラ
ミック製基体6の端面にWなどからなる導体ペーストを
スクリーン印刷などの方法で塗布し、その後電気炉など
で1500℃で6時間焼成し、引き出し電極4、メタラ
イズ層8、外部端子電極5を設けたセラミック製基体6
を得る。また、メタライズ層8の材質としてはWに代え
てMoなどの融点の高い金属を用いてもかまわない。
【0065】次に、引き出し電極4、メタライズ層8、
外部端子電極5の表面に電解法などにより膜厚が1〜7
μmのNiメッキの上に膜厚が0.2〜1μmのAuメ
ッキなどからなる第2の金属層12を設ける。なお、電
解法に代えて無電解法を用いる場合の膜厚は、Auメッ
キが0.5〜1.5μmにすることが望ましい。なお、
メッキの材質としては耐酸化性、濡れ性を考慮してAu
メッキまたはNiメッキ、Snメッキなどを単一層また
は複数層重ねて設けることが望ましい。
【0066】一方、Fe−Ni−Coなどの合金からな
る金属を所定寸法に切断した蓋体10にAu又はNiな
どをメッキまたは圧延などの方法によりクラッド接合す
ることにより第1の金属層11を形成する。第1の金属
層11をメッキで形成する場合、電解法により膜厚が1
〜10μmのNiメッキを形成し、さらに電解法により
膜厚が0.1〜1μmのAuメッキを施す。なお、電解
法に代えて無電解法を用いる場合の膜厚は、Niメッキ
が1〜10μm、Auメッキが0.5〜1.5μmにす
ることが望ましい。
【0067】なお、蓋体10の材質はセラミックでも金
属でもかまわないが、セラミックを用いた場合担持させ
る第1の金属層11の厚みを薄くできないため、例えば
第1の金属層11の材質としてAuなどを用いた場合材
料コストが高くなってしまう。一方蓋体10の材質とし
て金属を用いた場合、担持させる第1の金属層11を例
えば圧延などの方法を用いて10〜40μmのように薄
く形成することができるため、例えば第1の金属層11
の材質としてAu合金などを用いた場合でも材料コスト
を低く抑えることができる。従って、蓋体10の材質と
しては金属を用いる方が望ましい。
【0068】また、蓋体10に設けた第1の金属層11
は全面に設けても、片面にのみ設けても、主平面にのみ
設けてもいずれであってもかまわない。また、第1の金
属層11の材質としては、接合の密着性を向上させ異種
金属との合金化を抑制できるNiなどの金属の上に濡れ
性を良くするためにAuなどの金属を用いるのが有効で
ある。第1の金属層11としては複数の金属を重ねる例
を示したが、目的に応じて1種類の金属により形成して
もかまわない。例えば濡れ性を良くするためにAuなど
により第1の金属層11を形成してもよい。
【0069】また、第1の金属層11を形成する方法と
してはメッキやクラッドなどを用いることができるが、
メッキを用いた場合第1の金属層11の厚みを薄くする
ことができるため、例えばAuなどの高価な金属であっ
てもコスト的に判断しても用いることが可能となる。ま
た、クラッドにより第1の金属層11を形成した場合は
予め大きな金属板にクラッドさせたものを個片に切断す
ることにより、簡易な方法で大量に蓋体10を形成する
ことができる。
【0070】次に、得られたセラミック製基体6の側壁
部7の上面にセラミック製基体6の側壁部7の上面の内
周に近接して、蓋体10と対向する部分にAu−Snな
どからなるろう材9を設ける。ろう材9は塗布したまま
の状態で封止に用いてもよいが、予め熱処理することに
よりろう材9を一旦溶融し表面状態を平滑にした上で封
止に用いる方が濡れ性が安定するため接合性、気密性を
安定させることができる。ろう材9の材質としてはAu
−Snの合金に代えて、Ag−Snの合金又はその混合
物、Pb−Sn系半田又はAu系ろう、Ag系ろう、S
n系ろうなどを用いてもかまわない。
【0071】次に弾性表面波素子1のパッド電極2にA
uなどからなるバンプを形成し、セラミック製基体6の
凹部に設けた引き出し電極4と位置を調整して弾性表面
波素子1をセラミック製基体6にフェイスダウン実装す
る。
【0072】次に、セラミック製基体6の開口部に蓋体
10を第1の金属層11を設けた面を対向させ、位置合
わせして重ね合わせ、押圧しながら約350℃で熱処理
し、セラミック製基体6と蓋体10を封止し、弾性表面
波素子1が内部に封止されたデバイスを得る。
【0073】側壁部7が内側へ反っている場合、セラミ
ック製基体6の側壁部7の上面で、蓋体10と対向する
部分にメタライズ層8を設けると共に、メタライズ層8
の上に環状で連続したろう材9を設け、蓋体10と対向
した部分にのみろう材9を形成することにより、必要な
部分にのみろう材9を設けることができ、ろう材9の使
用量を削減し、材料コストを低減することができる。こ
れによりセラミック製基体6と蓋体10の間で蓋体10
からはみ出すろう材9の量を少なくすることができ、ろ
う材9のはみ出しによる外観不良を低減することができ
る。
【0074】本実施の形態1の場合はみ出し量は0.1
mmであったが、ばらつきを考慮してもはみ出し量を
0.2mm以下にすることができる。また、ろう材9が
広がりやすくなり盛り上がりを小さくすることができる
ため、ろう材9が溶融する前の状態では、ろう材9と第
1の金属層11との間にできる隙間13を小さくするこ
とができる。従って、溶融したろう材により埋めなけれ
ばならない隙間を小さくすることができるため、接合性
および気密性を改善することができる。
【0075】以上に示したように本発明によれば、セラ
ミック製基体6の側壁部7の上面で、蓋体10と対向す
る部分にメタライズ層8を設けると共にメタライズ層8
の上に側壁部7上面の内周に近接してろう材9を設け、
蓋体10の少なくともセラミック製基体6と対向する面
に第1の金属層11を設け、セラミック製基体6と蓋体
10を対向させ、ろう材9を溶融させて封止する構成に
することにより、セラミック製基体6の側壁部7が内側
または外側に反っていてもセラミック製基体6と蓋体1
0との間隔を狭くでき、ろう材9と第1の金属層11の
間に空隙部53が形成されないようにすると共に、ろう
材9の濡れ性を改善し、接合性および気密性を改善する
ことができると共に、ろう材9の使用量を削減し、材料
コストを低減でき、蓋体10からはみ出すろう材9の量
を少なくすることができ、ろう材9のはみ出しによる外
観不良を低減することのできる気密封止パッケージおよ
びこれを用いたデバイスを得ることができる。
【0076】(実施の形態2)以下に本発明の実施の形
態2を用いて、本発明の請求項17〜37,39,40
について説明する。
【0077】図3は本発明の実施の形態2におけるデバ
イスのろう材が溶融する前の状態を示す断面図、図4
(a)は本発明の実施の形態2における蓋体のセラミッ
ク製基体に対向する面の状態を示す平面図、図4(b)
は本発明の実施の形態2におけるセラミック製基体にろ
う材を塗布した状態を示す平面図である。
【0078】図3、図4において実施の形態1の図1
(a)、図1(b)で説明したものと同一のものは同一
番号を付与し、詳細な説明は省略する。
【0079】本実施の形態2の図3、図4(a)、図4
(b)と実施の形態1の図1(b)、図2(a)、図2
(b)とで相違する点は、セラミック製基体6の材質、
セラミック製基体6の焼成温度、メタライズ層8の材
質、セラミック製基体6の側壁部7の上面に設けたろう
材30の形状である。
【0080】すなわち、実施の形態1においては、セラ
ミック製基体6の材質はAl23、セラミック製基体6
の焼成温度は1500℃、メタライズ層8の材質はW、
ろう材9の形状は環状の連続した形状であるが、本実施
の形態2においては、セラミック製基体6の材質はBa
O−Al23−SiO2系のセラミック組成に、BaO
−SiO2−PbO系のガラス組成を添加したものであ
り、セラミック製基体6の焼成温度は900℃、メタラ
イズ層8の材質はAg、ろう材30の形状は少なくとも
1箇所以上の不連続部を有する形状であるという構成に
したものであり、それ以外は実施の形態1と同様にして
弾性表面波素子をセラミック製基体6に内蔵したデバイ
スを作製した。
【0081】図4(b)において、ろう材30はセラミ
ック製基体6の側壁部7の上面で、蓋体10と対向する
部分にメタライズ層8を設けると共にメタライズ層8の
上に、側壁部7の上面の内周に近接し、角部31に不連
続部を有するように設けることにより、溶融したろう材
30が角部31に集まることがないためろう材30の盛
り上がり量をより少なくすることができ、第1の金属層
11とろう材30の間の隙間13をより小さくすること
ができる。
【0082】また、ろう材30を角部31に不連続部を
有するように設けることにより、ろう材30が溶融する
前の状態ではセラミック製基体6の凹部と外部がつなが
っているため、ろう材30を溶融するために熱が加わっ
てもセラミック製基体6の凹部の内圧が高くならないよ
うにすることができる。
【0083】すなわち、セラミック製基体6の側壁部7
の上面で、蓋体10と対向する部分にメタライズ層8を
設けると共にメタライズ層8の上に側壁部7の上面の内
周に近接し、角部31に不連続部を有するようにろう材
30を設けることにより、第1の金属層11とろう材3
0の間の隙間13をより小さくすることができ、溶融し
たろう材30で埋めなければならない領域をさらに小さ
くすることができるため、セラミック製基体6と蓋体1
0の接合性、気密性をさらに高めることができると共
に、ろう材30の溶融時にセラミック製基体6の凹部の
内圧が高くならないためろう材30が外部へはみ出すこ
とをなくせるため、外観不良を低減することができる。
【0084】なお、角部31に設けたろう材30の不連
続部は少なくとも1箇所あればセラミック製基体6の内
圧を下げることができ外観不良の発生を抑制できるが、
複数箇所あれば内圧を下げる効果をさらに高めることが
できる。
【0085】また、ろう材30の不連続部を角部31以
外の場所に設けてもセラミック製基体6の内圧を下げる
ことができ、外観不良の発生を抑制できるため、角部3
1以外の場所にろう材30の不連続部を設けてもかまわ
ない。
【0086】また、ろう材30の盛り上がりはセラミッ
ク製基体6の角部31が最も大きくなるため、角部31
にろう材30の不連続部を設けることによりろう材30
の盛り上がりを全体的に小さくすることができ、セラミ
ック製基体6と蓋体10の接合性、気密性を効率よく改
善することができる。
【0087】従って、実施の形態1と比較すると、セラ
ミック製基体6の角部31全てにろう材30の不連続部
を設けることにより、セラミック製基体6の内圧を下げ
ると共にろう材30の盛り上がりを小さくすることがで
き、ろう材30のはみ出しによる外観不良を抑制すると
共に、セラミック製基体6と蓋体10の接合性、気密性
にさらに優れた気密封止パッケージおよびこれを用いた
デバイスを得ることができる。
【0088】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、セラミッ
ク製基体の側壁部の上面で、蓋体と対向する部分にメタ
ライズ層を設けると共に、メタライズ層の上に側壁部の
上面の内周に近接してろう材を設け、蓋体の少なくとも
セラミック製基体と対向する面に第1の金属層を設け、
セラミック製基体と蓋体を対向させ、ろう材を溶融させ
て封止する構成にすることにより、セラミック製基体の
側壁部が内側または外側に反っていてもセラミック製基
体と蓋体との間隔を狭くでき、ろう材と第1の金属層の
間に空隙部が形成されないようにすると共に、ろう材の
下地にメタライズ層を設けることによりろう材の表面状
態をより平滑にすることによりろう材の濡れ性を改善
し、接合性および気密性に優れた気密封止パッケージお
よびこれを用いたデバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1におけるデバイス
の封止する前の部材の状態を示す断面図 (b)本発明の実施の形態1におけるデバイスのろう材
が溶融する前の状態を示す断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態1における蓋体のセ
ラミック製基体に対向する面の状態を示す平面図 (b)本発明の実施の形態1におけるセラミック製基体
にろう材を塗布した状態を示す平面図
【図3】本発明の実施の形態2におけるデバイスのろう
材が溶融する前の状態を示す断面図
【図4】(a)本発明の実施の形態2における蓋体のセ
ラミック製基体に対向する面の状態を示す平面図 (b)本発明の実施の形態2におけるセラミック製基体
にろう材を塗布した状態を示す平面図
【図5】(a)従来例におけるデバイスの封止する前の
部材の状態を示す断面図 (b)従来例におけるデバイスのろう材が溶融する前の
状態を示す断面図 (c)従来例におけるデバイスのろう材が溶融した後の
状態を示す断面図
【図6】(a)従来例における蓋体のセラミック製基体
に対向する面の状態を示す平面図 (b)従来例におけるセラミック製基体の蓋体に対向す
る面の状態を示す平面図
【符号の説明】
1 弾性表面波素子 2 パッド電極 3 バンプ 4 引き出し電極 5 外部端子電極 6 セラミック製基体 7 側壁部 8 メタライズ層 9 ろう材 10 蓋体 11 第1の金属層 12 第2の金属層 13 ろう材と第1の金属層の隙間 30 ろう材 31 角部 50 メタライズ層 51 第3の金属層 52 ろう材 53 空隙部 54 角部 55 蓋体周辺の中央部 56 第4の金属層 57 フィレット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/08 H01L 23/08 C H03H 9/25 H03H 9/25 A

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹部を有するセラミック製基体と、この
    セラミック製基体を封止するための蓋体からなり、前記
    セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する部
    分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層の
    上に環状で連続したろう材を設け、前記蓋体の少なくと
    も前記セラミック製基体と対向する面に第1の金属層を
    設け、前記セラミック製基体と前記蓋体を対向させ、前
    記ろう材を溶融させて封止した気密封止パッケージ。
  2. 【請求項2】 蓋体からのろう材のはみ出し量が0.2
    mm以下である請求項1に記載の気密封止パッケージ。
  3. 【請求項3】 メタライズ層の材質はW、Mo、Ag、
    Cuのいずれかである請求項1に記載の気密封止パッケ
    ージ。
  4. 【請求項4】 ろう材はセラミック製基体の側壁部上面
    の内周に近接して部分的に設けた請求項1に記載の気密
    封止パッケージ。
  5. 【請求項5】 ろう材の材質はAgろう、Auろう、N
    iろう、半田ろう、Au−Snろう、Ag−Snろうの
    いずれかである請求項1に記載の気密封止パッケージ。
  6. 【請求項6】 蓋体は金属である請求項1に記載の気密
    封止パッケージ。
  7. 【請求項7】 第1の金属層はNi層またはNi層の上
    にAu層を設けたものである請求項1に記載の気密封止
    パッケージ。
  8. 【請求項8】 第1の金属層はメッキにより形成した請
    求項1に記載の気密封止パッケージ。
  9. 【請求項9】 第1の金属層はクラッドにより形成した
    請求項1に記載の気密封止パッケージ。
  10. 【請求項10】 セラミック製基体の側壁部および/ま
    たは前記側壁部上面は内側または外側へ反っている請求
    項1に記載の気密封止パッケージ。
  11. 【請求項11】 セラミック製基体に配設したろう材
    は、封止する前に予め熱処理した後洗浄を施す請求項1
    に記載の気密封止パッケージ。
  12. 【請求項12】 メタライズ層の上に第2の金属層を形
    成した請求項1に記載の気密封止パッケージ。
  13. 【請求項13】 第2の金属層はAu、Ni、Snの単
    一層またはそれらを複数層重ねたもののいずれかである
    請求項12に記載の気密封止パッケージ。
  14. 【請求項14】 第2の金属層はメッキにより形成した
    請求項12に記載の気密封止パッケージ。
  15. 【請求項15】 凹部を有するセラミック製基体と、こ
    のセラミック製基体を封止するための蓋体からなり、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に環状で連続したろう材を設け、前記蓋体の少なく
    とも前記セラミック製基体と対向する面に第1の金属層
    を設け、前記セラミック製基体の前記凹部に電子部品を
    配設し、前記セラミック製基体と前記蓋体を対向させ、
    前記ろう材を溶融させて封止したデバイス。
  16. 【請求項16】 電子部品は弾性表面波素子である請求
    項15に記載のデバイス。
  17. 【請求項17】 凹部を有するセラミック製基体と、こ
    のセラミック製基体を封止するための蓋体からなり、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に少なくとも1箇所以上の不連続部を有するろう材
    を設け、前記蓋体の少なくとも前記セラミック製基体と
    対向する面に第1の金属層を設け、前記セラミック製基
    体と前記蓋体を対向させ、前記ろう材を溶融させて封止
    した気密封止パッケージ。
  18. 【請求項18】 ろう材の不連続部はセラミック製基体
    の角部である請求項17に記載の気密封止パッケージ。
  19. 【請求項19】 蓋体からのろう材のはみ出し量が0.
    2mm以下である請求項17に記載の気密封止パッケー
    ジ。
  20. 【請求項20】 メタライズ層の材質はW、Mo、A
    g、Cuのいずれかである請求項17に記載の気密封止
    パッケージ。
  21. 【請求項21】 ろう材の材質はAgろう、Auろう、
    Niろう、半田ろう、Au−Snろうのいずれかである
    請求項17に記載の気密封止パッケージ。
  22. 【請求項22】 蓋体は金属である請求項17に記載の
    気密封止パッケージ。
  23. 【請求項23】 第1の金属層はNi層またはNi層の
    上にAu層を設けたものである請求項17に記載の気密
    封止パッケージ。
  24. 【請求項24】 第1の金属層はメッキにより形成した
    請求項17に記載の気密封止パッケージ。
  25. 【請求項25】 第1の金属層はクラッドにより形成し
    た請求項17に記載の気密封止パッケージ。
  26. 【請求項26】 セラミック製基体の側壁部および/ま
    たは前記側壁部上面は内側または外側へ反っている請求
    項17に記載の気密封止パッケージ。
  27. 【請求項27】 セラミック製基体に配設したろう材
    は、封止する前に予め熱処理した後洗浄を施す請求項1
    7に記載の気密封止パッケージ。
  28. 【請求項28】 メタライズ層の上に第2の金属層を形
    成した請求項17に記載の気密封止パッケージ。
  29. 【請求項29】 第2の金属層はAu、Ni、Snの単
    一層またはそれらを複数層重ねたもののいずれかである
    請求項28に記載の気密封止パッケージ。
  30. 【請求項30】 第2の金属層はメッキにより形成した
    請求項28に記載の気密封止パッケージ。
  31. 【請求項31】 凹部を有するセラミック製基体と、こ
    のセラミック製基体を封止するための蓋体からなり、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に少なくとも1箇所以上の不連続部を有するろう材
    を設け、前記蓋体の少なくともセラミック製基体と対向
    する面に第1の金属層を設け、前記セラミック製基体の
    前記凹部に電子部品を配設し、前記セラミック製基体と
    前記蓋体を対向させ、前記ろう材を溶融させて封止した
    デバイス。
  32. 【請求項32】 電子部品は弾性表面波素子である請求
    項31に記載のデバイス。
  33. 【請求項33】 凹部を有するセラミック製基体と蓋体
    をろう材にて封止した気密封止パッケージであって、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に少なくとも1箇所以上の不連続部を有するろう材
    を設け、封止した後前記ろう材の不連続部でのろう材の
    はみ出し量が前記ろう材の不連続部以外の場所でのろう
    材のはみ出し量よりも少なくした気密封止パッケージ。
  34. 【請求項34】 ろう材の不連続部はセラミック製基体
    の側壁部の角部である請求項33に記載の気密封止パッ
    ケージ。
  35. 【請求項35】 凹部を有するセラミック製基体の前記
    凹部に電子部品を配設し、前記セラミック製基体と蓋体
    をろう材にて封止した気密封止パッケージであって、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に少なくとも1箇所以上の不連続部を有するろう材
    を設け、封止した後前記ろう材の不連続部でのろう材の
    はみ出し量が前記ろう材の不連続部以外の場所でのろう
    材のはみ出し量よりも少なくしたデバイス。
  36. 【請求項36】 ろう材の不連続部はセラミック製基体
    の側壁部の角部である請求項35に記載のデバイス。
  37. 【請求項37】 電子部品は弾性表面波素子である請求
    項35に記載のデバイス。
  38. 【請求項38】 凹部を有するセラミック製基体と蓋体
    をろう材にて封止した気密封止パッケージであって、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に環状で連続したろう材を設け、前記蓋体の少なく
    とも前記セラミック製基体と対向する面に第1の金属層
    を設け、前記セラミック製基体と前記蓋体を対向させ、
    前記ろう材を溶融させて封止した状態で、前記蓋体の外
    周部に前記ろう材のフィレットがほとんどない状態とし
    た気密封止パッケージ。
  39. 【請求項39】 凹部を有するセラミック製基体と、こ
    のセラミック製基体を封止するための蓋体からなり、前
    記セラミック製基体の側壁部上面で前記蓋体と対向する
    部分にメタライズ層を設けると共に、このメタライズ層
    の上に少なくとも1箇所以上の不連続部を有するろう材
    を設け、前記蓋体の少なくとも前記セラミック製基体と
    対向する面に第1の金属層を設け、前記セラミック製基
    体と前記蓋体を対向させ、前記ろう材を溶融させて封止
    した状態で前記蓋体の外周部に前記ろう材のフィレット
    がほとんどない状態とした気密封止パッケージ。
  40. 【請求項40】 フィレットがほとんどない部分は、少
    なくとも1箇所以上の不連続部を有するろう材を設けた
    周辺部分である請求項39に記載の気密封止パッケー
    ジ。
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