JP2003130545A - 流動層式乾燥装置および乾燥方法 - Google Patents

流動層式乾燥装置および乾燥方法

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JP2003130545A JP2001319633A JP2001319633A JP2003130545A JP 2003130545 A JP2003130545 A JP 2003130545A JP 2001319633 A JP2001319633 A JP 2001319633A JP 2001319633 A JP2001319633 A JP 2001319633A JP 2003130545 A JP2003130545 A JP 2003130545A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分含有量の大きな処理物や付着性の強い処
理物を乾燥させる場合でも、処理物が塊状となってしま
ってその流動が妨げられるような事態を防ぐことが可能
な流動層式乾燥装置を提供する。 【解決手段】 装置本体1内に供給された処理物Bを流
動ガスAによって流動させて流動層Cを形成することに
より乾燥させる流動層式乾燥装置であって、装置本体1
に、回転軸11によって回転可能とされた撹拌羽根12
により構成されて、流動層Cにおいて処理物Bを撹拌す
る撹拌手段13を、装置本体1内への処理物Bの供給口
5の下方に備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置本体内に供給
された処理物を流動ガスによって流動させて流動層を形
成することにより乾燥させる流動層式乾燥装置および乾
燥方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流動層式乾燥装置は、装置本体内の床部
に設けられた分散板から高温の流動ガス(通常は空気)
を高速で噴出することにより、装置本体内に供給された
処理物を流動させて流動層を形成し、この流動層におい
て処理物を分散させるとともに高温の流動ガスと接触さ
せて乾燥させるものである。このような流動層式乾燥装
置は、可動部分が少なくて構造が簡単であり、保守点検
および運転が容易であるとともに、装置はコンパクトに
まとまって据付面積が小さく、安価であり、しかも他の
乾燥装置と比較して熱容量係数が大きく、広い範囲にわ
たる粒度、比重の処理物の乾燥が可能であるため、種々
の処理物の乾燥処理に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
流動層式乾燥装置では、上述のように流動ガスによる流
動によって処理物が分散されて乾燥させられるため、比
較的水分含有量が大きな処理物や付着性の強い処理物の
乾燥処理を行う場合には、供給された処理物が十分に分
散されずに凝集したところで表面のみが乾燥させられて
塊状となり、そのまま流動層の底部に沈下してしまうと
いう問題があった。そして、このように処理物が塊状と
なって流動層底部に沈下して滞留してしまうと、流動ガ
スの噴出が妨げられるのは勿論、流動ガスによる処理物
の流動自体がなされなくなって流動層が形成されなくな
り、従って処理物を乾燥させることも出来なくなってし
まうおそれがある。その一方で、このような問題を解決
するのに、上記流動ガスの流量(風量)を大幅に増大さ
せることにより、流動層底部に滞留した塊状の処理物を
移動させることも可能ではあるが、この流動ガスの風量
を大きくしすぎると流動層において流動している通常の
粒子が飛散してしまうため、このような風量の増加によ
って塊状の処理物を移動させるにも限度がある。
【0004】本発明は、このような背景の下になされた
もので、水分含有量の大きな処理物や付着性の強い処理
物を乾燥させる場合でも、処理物が塊状となってしまっ
てその流動が妨げられるような事態を、流動ガスの風量
を増大させることなく防ぐことが可能な流動層式乾燥装
置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明の乾燥装置は、
装置本体内に供給された処理物を流動ガスによって流動
させて流動層を形成することにより乾燥させる流動層式
乾燥装置であって、上記装置本体に、上記流動層におい
て上記処理物を撹拌する撹拌手段を備えたことを特徴と
し、また本発明の乾燥方法は、装置本体内に供給された
処理物を流動ガスによって流動させて流動層を形成する
ことにより乾燥させる乾燥方法であって、上記流動層に
おいて上記処理物を撹拌しつつ乾燥させることを特徴と
する。従って、このような流動層式乾燥装置および乾燥
方法において、上記装置本体内の流動層に供給された処
理物は、たとえ表面だけが乾燥されて塊状となっても、
上記撹拌手段によって撹拌されることにより、塊自体が
破砕されて分散させられるとともに、この塊の表面の乾
燥した部分が流動ガスや流動する処理物の粒子によって
解砕されて内部が露出し、この露出した部分が流動ガス
によって乾燥させられてまた解砕されるという過程を繰
り返すうちに微細化されるので、流動ガスの流量すなわ
ち風量を増大させたりせずとも、処理物が塊状のまま流
動層底部に沈下して分散板上に堆積することがなく、従
って分散板からの流動ガスの噴出が妨げられることもな
く、供給された処理物を確実に流動させて乾燥させるこ
とができる。ここで、塊状となった処理物は、装置本体
内への処理物の供給口から下方に沈下しようとするの
で、本発明の乾燥装置では、上記撹拌手段を、この装置
本体内への処理物の供給口の下方において流動層の底部
に設けることにより、また本発明の乾燥方法では、装置
本体内に供給された処理物を、この装置本体内への該処
理物の供給口の下方における上記流動層の底部において
撹拌することにより、かかる塊状の処理物を確実に解砕
することが可能となる。
【0006】また、この撹拌手段は、上記装置本体内に
挿入された回転軸に取り付けられて回転可能とされる撹
拌羽根とするのが、構造上簡略である。特にこの場合、
上記回転軸を、上記流動層の上部から底部に向けて延び
るように配設すれば、装置本体のシール構造も簡略化す
ることができる。さらに、この場合には、回転軸の下端
側では処理物が撹拌されずに滞留しやすくなってしまう
ため、この回転軸の下端に櫛歯状の羽根を設けることに
より、処理物を解砕しつつ回転軸の下端側から排出する
のが望ましい。さらにまた、上記撹拌羽根を、その回転
方向側を向く面が回転方向後方側に向かうに従い上方に
傾斜した傾斜面とされるとともに回転方向後方側を向く
面が垂直とされた断面直角三角形状とすれば、回転方向
側の傾斜面によって塊状の処理物をより確実に解砕しつ
つ上方に向けて分散させて流動させることができるとと
もに、回転方向後方側を向く面に処理物が付着したりす
るのを防ぐことができる。
【0007】一方、本発明の乾燥装置においては、装置
本体内に保持されて流動層を形成する処理物の量を、該
装置本体に供給される上記流動ガスの圧力と上記流動層
内における流動ガスの圧力との差圧に基づいて制御する
ことにより、また本発明の乾燥方法においては、装置本
体内に保持されて流動層を形成する処理物の量を、該装
置本体に供給される上記流動ガスの圧力と上記流動層内
における流動ガスの圧力との差圧に基づいて制御するこ
とにより、この装置本体内に形成される流動層の安定化
を図ることができ、処理物を確実に所定の水分含有量に
まで乾燥させて処理することが可能となる。ここで、上
記装置本体における処理物の排出口に排出手段として振
動コンベアを接続し、この排出手段による処理物の排出
量を上記差圧に基づいて調整可能とすることにより、装
置本体内に保持されて流動層を形成する上記処理物の量
を制御するようにすれば、この処理物の保持量の制御が
容易であるとともに、例えば装置本体への処理物の供給
量を調整するのに比べ、この処理物の水分含有量が変動
したり塊状となり易くなったりするのを防ぐことができ
る。また、上記装置本体内の横断面積を、上記流動層の
底部よりも上部の方が大きくなるようにすれば、この流
動層の上部に形成されるフリーボード部の容積を大きく
確保することができて、装置本体から流動ガスとともに
排出される処理物の量を低減することができる。さら
に、上記装置本体に、該装置本体内に洗浄液を噴射可能
な洗浄手段を備えれば、当該乾燥装置の運転終了時や処
理物の種類が変わるときなどの該装置本体内の洗浄を容
易に行うことが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図6は、本発明の流動
層式乾燥装置の一実施形態を示すものである。このう
ち、図1は、本実施形態の流動層式乾燥装置とその周辺
装置を示す概略図であり、この図1に示すように、当該
流動層式乾燥装置の装置本体1内には、その下部に分散
板2が水平に配設されて、この分散板2の下側に流動ガ
ス(高温の空気)Aが供給される加圧室3が形成される
とともに、分散板2よりも上側の装置本体1の側壁1A
には、スクリュウコンベア等の処理物Bの供給手段4に
接続される供給口5が設けられており、この供給口5か
ら装置本体1内に供給された処理物Bが、加圧室3から
分散板2を介して噴出される上記流動ガスAによって分
散されつつ流動させられることにより、分散板2上の装
置本体1内には流動層Cが形成される。なお、このよう
な流動層Cは、その底部側(分散板2側)の処理物Bが
比較的高い濃度で流動する濃厚層部(デンスベッド部)
Dとその上部の処理物Bが比較的低い濃度で浮遊する希
薄層部(フリーボード部)Eとから構成される。
【0009】ここで、本実施形態の装置本体1は、その
内部の水平方向に沿った横断面が、図3に示すように一
端側(図1ないし図3において左側)が半円状をなすと
ともに他端側(図1ないし図3において右側)が該半円
に滑らかに連なってこの他端側に延びる長方形状をなす
前方後円形状とされており、上記加圧室3も含めた当該
装置本体1の下端から上方に分散板2を越えて装置本体
1の高さの半分程度またはそれ以上までは、このような
断面形状が一定寸法のまま分散板2を越えて上方に延び
るように形成される一方、これよりも上部では上方に向
けて、上記側壁1Aが全周に亙って上向き外側に傾斜さ
せられることによって横断面が上記形状と相似形を維持
したまま断面積が増大するように広げられ、次いでこう
して下部よりも一回り広げられた横断面のまま一定の寸
法・形状で上方に延ばされた後、上記とは逆に側壁1A
が上向き内側に傾斜させられて横断面が上記下部と略同
等の寸法・形状にされて、やはり前方後円形状をなす水
平な天井部1Bに至るように形成されている。そして、
上記流動層Cは、このうち分散板2から上の断面形状が
一定寸法とされた部分に上記濃厚層部Dが、またこれよ
りも上側部分に上記希薄層部Eが概ね配設されるように
形成されており、従って装置本体1内の横断面積は、流
動層Cの底部よりも上部の方が大きくなるようにされて
いる。
【0010】また、上記供給口5は、図2に詳細に示す
ように、装置本体1の上記横断面における半円の一端側
の突端にあって上向き外側に傾斜した部分の上記側壁1
Aに形成されている。従って、供給口5は、装置本体1
内に形成される流動層Cのうち上記濃厚層部Dの上の希
薄層部Eとの境界部分近傍に開口することとなる。一
方、横断面においてこの供給口5とは反対には、上記長
方形の他端側の短辺部分の中央に、乾燥処理された処理
物Fの排出口6が形成されている。ただし、この排出口
6は、本実施形態では上記分散板2の直上に位置するよ
うに形成されている。さらに、この排出口6には排出管
7を介して排出手段8が接続されており、この排出手段
8は排出口6から排出管7を介して排出される乾燥処理
物Fの排出量を調整可能なものとされており、本実施形
態では振動コンベアが用いられている。また、上記排出
口6には排出管7側から進退可能とされて該排出口6に
密着することによりこの排出口6を液密に封止するダン
パー6Aが備えられている。このダンパー6Aは、後述
するように装置本体1内を洗浄する際に洗浄液が流れ出
るのを防ぐほか、処理物Bの装置本体1内への初期投入
時に処理物Bが未乾燥のまま排出口6から排出されるの
を防止するのにも用いられる。さらにまた、装置本体1
の上記天井部1Bには該装置本体1内から排出される排
ガスGの排気口9が設けられており、この排気口9から
排出された排ガスGは、図示されないサイクロン等の集
塵手段によって排ガスGとともに排出された処理物Bの
乾燥粒子が回収された後、周知の排ガス処理手段によっ
て処理されて排出される。
【0011】そして、この装置本体1には、その上記天
井部1B上にモータおよび減速機等からなる回転駆動手
段10が設けられていて、この回転駆動手段10の回転
軸11は、その軸線Oを垂直にして下向きに天井部1B
を気密かつ回転自在に貫通し、装置本体1内に形成され
る流動層Cをその上部の希薄層部Eから底部の濃厚層部
Dに向けて延びて、その下端が上記分散板2の直上近傍
に達するように延長されており、この回転軸11の下端
部には上記軸線Oに対する径方向外周側に延びる撹拌羽
根12が取り付けられていて、回転駆動手段10により
回転軸11を介して回転可能とされたこの撹拌羽根12
によって本実施形態における撹拌手段13が構成されて
いる。ここで、回転軸11は、その上記軸線Oが装置本
体1の横断面の上記一端側がなす半円の中心を通るよう
に配設されて、上記回転駆動手段10によってこの軸線
O回りに図中に符号Tで示す回転方向に回転可能とされ
ており、従ってこの回転軸11の分散板2直上に位置し
た上記下端部に取り付けられる撹拌羽根12は、やはり
分散板2の直上にあってその回転軌跡が上記横断面にお
ける一端側の半円と同軸で径が僅かに小さい円をなし、
すなわちこの一端側の側壁1Aに設けられる上記供給口
5の下方に位置して、流動層Cの底部つまり上記濃厚層
部Dの底部に配設されることとなる。
【0012】さらに、上記撹拌手段13は、図4ないし
図6に示すように回転軸11の下端部に取り付けられる
複数(本実施形態では4つ)の上記撹拌羽根12…によ
って構成されている。これらの撹拌羽根12…は、互い
に同形同大のものであって、回転軸11の下端部にキー
嵌合によって該回転軸11と一体回転可能に取り付けら
れたブラケット14の外周に、周方向に等間隔に、かつ
軸線O方向上方から見た平面視においては図5に示すよ
うに軸線Oに対する半径方向に外周側に向けて略真っ直
ぐ延びるように配設されている。また、個々の撹拌羽根
12は、図4に示すようにブラケット14側の根元部1
5が外周側に向かうに従い下方に向けて傾斜させられる
とともに、これよりも外周側の羽根部16が上記根元部
15に対して屈曲させられて、軸線Oに直交する平面方
向すなわち水平面方向に延びるようにされている。そし
て、この羽根部16は図6に示すように、その回転方向
T側を向く面が回転方向Tの後方側に向かうに従い上方
に傾斜した傾斜面16Aとされるとともに、回転方向T
の後方側を向く面が垂直面16Bとされ、また下方を向
く面が軸線Oに垂直な水平面16Cとされた断面直角三
角形状とされており、さらにこの水平面16Cから上記
傾斜面16Aと垂直面16Bとが交差する羽根部16の
上縁部までの高さと、垂直面16Bから傾斜面16Aと
水平面16Cとが交差する羽根部16の回転方向T側の
端縁部までの幅とは、いずれも外周側に向かうに従い漸
次小さくなるようにされている。
【0013】また、上記ブラケット14よりも下の回転
軸11の下端には、さらに櫛歯状の羽根17が設けられ
ている。この羽根17は、その本体17Aが細長い略長
方形の平板状をなしていて軸線Oを含む平面上に位置
し、この本体17Aの長手方向が周方向に隣接する撹拌
羽根12,12の間を軸線Oに対する直径方向に延びる
ように、回転軸11の下端に取り付けられて一体に回転
可能とされている。そして、この羽根17の本体17A
の上記直径方向に延びる下端縁には、図4に示すように
先端が鋭角とされた二等辺三角形状の櫛歯17Bが多数
この直径方向に並ぶように形成されており、これらの櫛
歯17B…の先端(下端)の軸線O方向の位置は、撹拌
羽根12の羽根部16の上記水平面16Cと略同じとさ
れている。なお、これら羽根17の櫛歯17B…の先端
および撹拌羽根12の水平面16Cの位置は、該羽根1
2,17が分散板2と干渉せず、また分散板2との間の
処理物Bの噛み込みなどによっても羽根12,17の回
転が干渉を受けない範囲で、できるだけ小さく設定され
る。また、羽根17の軸線Oからの半径方向の長さは、
撹拌羽根12の上記根元部15の半径方向の長さよりも
長くされている。
【0014】一方、装置本体1内には、該装置本体1内
に洗浄液Hを噴射可能な洗浄手段18が備えられてい
る。本実施形態では、この洗浄手段18は、装置本体1
内の上記天井部1Bの裏面に設けられていて、上記回転
軸11から撹拌手段13としての撹拌羽根12…を洗浄
する第1の洗浄手段18Aと、装置本体1の側壁1A内
面を洗浄する第2の洗浄手段18Bとから構成されてい
る。このうち、第1の洗浄手段18Aは、先端にスプレ
ーノズルが取り付けられた直管状の洗浄管が、天井部1
B上に立設された上記回転駆動手段10の周囲から回転
軸11に向けて上記軸線Oに交差する方向に斜めに天井
部1Bを気密に貫通するように設けられてなり、この洗
浄管に供給された水等の洗浄液Hが上記スプレーノズル
から回転軸11および撹拌羽根12…に向けて噴射可能
とされている。また、上記第2の洗浄手段18Bは、上
記天井部1Bの裏面に、この天井部1Bがなす上記前方
後円形よりもやや小さな相似の前方後円形をなす枠形の
洗浄管が水平に取り付けられ、この洗浄管には周方向に
多数のスプレーノズルが少なくとも外周側を向くように
取り付けられていて、やはり天井部1Bを気密に貫通す
る接続管を介して該洗浄管に供給される水等の洗浄液H
が、上記スプレーノズルから側壁1A内面に向けて噴射
可能とされている。
【0015】さらにまた、図1に示すように装置本体1
には、この装置本体1の上記加圧室3に供給された流動
ガスAの圧力を検出する圧力計等の供給圧力検出手段1
9と、この加圧室3から分散板2を通して噴出させられ
た流動ガスAによる上記流動層Cの圧力を検出する圧力
計等の流動圧力検出手段20とが備えられており、この
れらの圧力検出手段19,20によって検出された加圧
室3内の流動ガスAの圧力検出結果と装置本体1内の流
動層Cの圧力検出結果とは、コンピュータ等の圧力演算
制御手段21に送られて処理され、その差圧に基づいて
装置本体1内に保持されて流動層Cを形成する処理物B
の量が制御されるように成されている。より具体的に本
実施形態では、上記演算制御手段21が図1に示すよう
に、装置本体1の乾燥処理物Fの排出口6に排出管7を
介して連結された振動コンベア等の排出手段8に接続さ
れて、装置本体1に備えられたこの排出手段8による乾
燥処理物Bの排出量が制御可能とされており、供給手段
4による装置本体1への処理物Bの供給量は一定とした
まま、排出手段8による排出量を抑えることで装置本体
1内の処理物Bの保持量が増大させられ、逆に排出量を
増大させることで保持量を低減することができるように
なされている。
【0016】従って、このように構成された流動層式乾
燥装置および該乾燥装置による乾燥方法においては、ま
ず装置本体1内に形成される上記流動層Cにおいて処理
物Bを撹拌する撹拌手段13が該装置本体1に備えられ
ているので、この装置本体1内の流動層Cに供給手段4
によって供給された処理物Bは、流動層Cによって流動
されて分散させられるとともに、上記撹拌手段13によ
っても撹拌される。このため、たとえ供給された処理物
Bの水分含有量が高かったり付着性が強かったりして、
この処理物Bが凝集して流動層Cによる流動だけでは十
分に分散させられずに表面だけが乾燥した塊状になった
としても、この塊状の処理物B自体が撹拌手段13によ
って破砕されたり、撹拌された塊状の処理物B同士が衝
突したりして分散させられるとともに、該処理物Bの乾
燥した表面に流動ガスAや流動層Cにおいて流動する処
理物Bの粒子が衝突することによって、この表面が解砕
させられてその内部が露出させられ、これがまた撹拌さ
れつつ乾燥させられて解砕されるといったことが繰り返
されて、上記塊状の処理物Bは小さく分散させられて乾
燥させられてゆく。
【0017】よって、上記構成の乾燥装置および乾燥方
法によれば、分散板2を介しての流動ガスAの装置本体
1内への流量を増大させたりせずとも、このように処理
物Bが塊状のまま内部が十分に乾燥されなくなるような
事態を防ぐことができるとともに、この塊状となった処
理物Bが流動層Cの底部に沈下して滞留することにより
この底部の分散板2からの流動ガスAの噴出が遮られた
りして流動層Cの形成自体が妨げられるような事態を防
止することができ、これらにより装置本体1に供給され
た処理物Bを確実に乾燥させることが可能となる。しか
も、撹拌手段13によって流動層Cの処理物Bが撹拌さ
れることにより、特にこの流動層Cの上記濃厚層部Dに
おける上記横断面において該撹拌手段13が設けられた
部分では処理物Bの分散の均一化を図ることができ、こ
れによって処理物Bを偏り無く均一に乾燥させることが
できるので、排出される乾燥処理物Fにおいてその乾燥
度に偏りが生じたりするのを防ぐことができ、すなわち
均一な乾燥度の乾燥処理物Fを提供することが可能とな
る。
【0018】また、上述のように水分含有量や付着性が
高い処理物Bは、装置本体1の供給口5から供給手段4
によって供給されると、そのまま塊状となってすぐに流
動層Cの底部に沈下し、従ってこの供給口5の下方にお
いて滞留しやすいのに対し、本実施形態の乾燥装置で
は、上記撹拌手段13がこの装置本体1内への処理物B
の供給口5の下方において流動層Cの底部に設けられて
おり、従って本実施形態の乾燥方法では、装置本体1内
に供給された処理物Bを、この装置本体1内への該処理
物Bの供給口5の下方における上記流動層Cの底部にお
いて撹拌することとなる。このため、このように塊状と
なって供給口5の下方の流動層C底部に沈下した処理物
Bを、確実かつ速やかに撹拌して解砕し、細かく分散さ
せることが可能となるので、本実施形態によれば、この
ような塊状の処理物Bが長く滞留して流動層Cの形成に
支障を来したり、沈下した塊状処理物Bが撹拌されない
まま排出されてしまったりするのを防ぐことができ、よ
り確実な処理物Bの乾燥を促すことができる。
【0019】さらに、この撹拌手段13として本実施形
態では、装置本体1内に挿入された回転軸11に取り付
けられて回転可能とされる撹拌羽根12が用いられてお
り、最も簡略な構造で、しかしながら確実に処理物Bを
撹拌して解砕することが可能である。しかも、この撹拌
手段13において、上記回転軸11は、装置本体1の天
井部1Bに設けられた回転駆動手段10から該天井部1
Bを気密に貫通して、上記流動層Cの上部から底部に向
けて延びるように配設されており、従って装置本体1内
に回転軸11を貫通させる部分のシールも、流動層Cの
圧力が最も低くなるこの天井部1Bにおいて1ヶ所だけ
に設ければよく、従ってシール構造の簡略化を図りなが
らも、装置本体1内に供給された処理物Bが排出口6や
排気口9以外から外部に漏れ出てしまうような事態も防
止することが可能となる。加えて、本実施形態の装置本
体1はその横断面が、上記供給口5が設けられる一端側
が半円状をなしていて、この半円の中心に回転軸線Oが
交差するように回転軸11が垂直に設けられており、従
って撹拌羽根12は装置本体1の供給口5側の側壁1A
内周に沿うように回転させられるので、該横断面におい
ても供給された処理物Bの滞留を確実に防いで撹拌解砕
することが可能である。
【0020】さらにまた、本実施形態では、このような
撹拌手段13において、その上記回転軸11の下端に櫛
歯状の羽根17が設けられている。しかるに、この回転
軸11の下端側部分は、該回転軸11の回転軸線Oの近
傍であって、この軸線Oからの半径が小さい分、回転数
が同じであっても外周側と比べて回転速度は小さいため
に撹拌効果も小さく、しかも本実施形態では撹拌羽根1
2が根元部15から羽根部16にかけて折れ曲がった形
状であるので、分散板2との間に空間が生じることとも
なって、塊状の処理物Bが滞留しやすくなってしまう部
分であるが、そのような部分に撹拌羽根12とは別にか
かる羽根17を設けることにより、この回転軸11の下
端側部分と分散板2とに間に滞留する上記塊状処理物B
を、羽根17下端の櫛歯17Bによって粉砕しながら掻
き出すようにして排除することができ、こうして排除さ
れた処理物Bをその外周側の回転する撹拌羽根12によ
って撹拌してさらに解砕することができるので、本実施
形態によれば、塊状処理物Bの滞留を一層確実に防い
で、より安定した流動層Cの形成と処理物Bの均一な乾
燥とを促すことが可能となる。
【0021】また、本実施形態では、処理物Bの撹拌を
行う撹拌羽根12が、その羽根部16の回転方向T側を
向く面が回転方向T後方側に向かうに従い上方に傾斜し
た傾斜面16Aとされるとともに、回転方向Tの後方側
を向く面が垂直面16Bとされた断面直角三角形状とさ
れており、従って撹拌羽根12の回転方向T側では、処
理物Bが、上記傾斜面16Aと水平面16Cとが交差す
る端縁部の断面鋭角をなすエッジによって集中的な衝撃
を受け、あるいは切り裂かれるようにして破砕されて分
散させられるとともに、この傾斜面16Aに乗り上げた
処理物Bは撹拌羽根12の回転に伴い上方に跳ね上げら
れて撹拌されることとなるので、より効率的な処理物B
の撹拌と解砕とを図ることができる。その一方で、撹拌
羽根12の回転方向T後方側は、垂直面16Bによって
その面積が小さくされ、しかもこれが垂直に配設されて
いるので、処理物Bが付着することが少なく、当該乾燥
装置の運転終了時や処理物Bの品種の変更時等に付着し
た処理物Bを除去するのが容易であり、また付着した処
理物Bによって回転駆動手段10の駆動力が増大を余儀
なくされたりするような事態を防止することが可能であ
る。また、このように撹拌羽根12を断面直角三角形状
とすれば、図6に示すように垂直面16Bと水平面16
Cとを断面L字のアングル材で形成するとともに、これ
に傾斜面16Cとなる板材を取り付ければ当該撹拌羽根
12を形成することができ、その製造が容易であるとと
ともに、撹拌羽根12に高い強度を与えることができる
という利点も得られる。
【0022】なお、本実施形態の乾燥装置では、このよ
うに撹拌手段13としての撹拌羽根12が断面直角三角
形状をなすように形成されているが、例えば装置本体1
が比較的小型である場合などにはそれほど高い強度は必
要とされないので、図7に示す撹拌手段13の変形例の
ように、撹拌羽根22を軸線Oからその半径方向に延び
る長方形の板状に形成し、かつこの撹拌羽根22を上記
傾斜面16Aと同様に回転方向T後方側に向かうに従い
上方に向かうように傾斜させるようにしてもよい。ま
た、上記実施形態やこの変形例では、撹拌羽根12,2
2を回転軸11の下端部に1段のみ設けているが、軸線
O方向に複数段の撹拌羽根12,22を設けるようにし
てもよい。さらに、上記櫛歯状の羽根についても、図8
に示す変形例の羽根23のように、その本体23Aの下
端に形成される多数の櫛歯(ただし、この変形例では下
端側に向かうに従い先細りとなる台形状をなしてい
る。)23B…を、この図8の(イ)に示すように軸線
Oの両側で外周側に向かうに従い回転方向Tの後方側に
向けて傾斜させることにより、回転軸11の下端側部分
に滞留した処理物Bは、この回転軸11の回転に伴う羽
根23の回転によって外周側へと掃き出されるようにし
て排除されるので、この処理物Bを一層確実に排出する
ことができる。また、この櫛歯状の羽根17,23につ
いても、複数段設けるようにしてもよい。
【0023】一方、本実施形態の乾燥装置および乾燥方
法では、装置本体1の分散板2より下の加圧室3に供給
された流動ガスAの圧力を検出する供給圧力検出手段1
9が備えられるとともに、分散板2よりも上の装置本体
1内には流動層C内の流動ガスAの圧力を検出する流動
圧力検出手段20が備えられており、これらの検出手段
19,20による検出結果から両圧力の差圧に基づい
て、上記演算制御手段21によって排出手段8を制御す
ることにより、装置本体1内に保持されて流動層Cを形
成する処理物Bの保持量が制御可能とされている。従っ
て、上記差圧が大きくなった場合には排出手段8の排出
量を増やして装置本体1内の処理物Bの保持量を低減
し、逆に差圧が小さくなった場合には排出手段8による
排出量を抑えて保持量を増大させることにより、流動層
Cを形成する処理物Bの量と流動ガスAの圧力との関係
を一定に保つことが可能となり、装置本体1内に形成さ
れる流動層Cの安定化を図ることが可能となり、これに
より確実に所定の水分含有量まで乾燥させられた処理物
Fを装置本体1から排出して使用に供することが可能と
なる。
【0024】ところで、このように装置本体1内に所定
の保持量(層厚)の処理物Bを保持して流動層Cを形成
するには、本実施形態のように差圧を制御する場合と、
装置本体内の排出口側に堰板等を設けてオーバーフロー
制御を行う場合とが考えられる。しかしながら、後者の
場合において塊状となった処理物がそのまま排出口側に
移動してしまうと、この塊が堰板によって堰き止められ
て全く排出されず、上述のように流動層が形成されなく
なってしまうおそれがある。そこで、これに対して本実
施形態では、このように差圧による制御方式を採用する
ことにより、堰板等を設けることなく保持量を制御し、
処理物Bが塊状のまま排出口6側に移動した場合にはこ
れを容易に排出可能として、流動層Cの形成をより確実
としている。なお、こうして排出口6から塊状の処理物
Bが排出された場合でも、排出手段8の後段に篩装置等
の分級手段を設けることにより、かかる塊を乾燥した処
理物の粒子から容易に取り除くことができる。
【0025】また、本実施形態では、このように上記差
圧に基づいて排出手段8による乾燥処理物Fの排出量を
制御することにより、装置本体1内の処理物Bの保持量
を制御するようにしているが、これとは逆に例えば排出
手段8による乾燥処理物Fの排出量は一定としたまま、
供給手段4による装置本体1内への処理物Bの供給量を
制御することによっても、この装置本体1内の処理物B
の保持量を制御することは可能である。しかしながら、
このように供給量を制御する場合においては、例えば差
圧が大きくなって保持量を減らすために供給量を制限し
たとき、供給手段4内に長く保持されることによって処
理物Bの水分含有量が変動したり塊状になりやすくなっ
てしまったりするおそれがあるので、本実施形態では排
出手段8を制御するようにしている。勿論、排出手段8
と供給手段4の双方を制御するようにしてもよい。ま
た、本実施形態ではこの排出手段8として振動コンベア
が用いられており、その振動量を調節することによって
容易かつ確実に排出量を調整可能であるので、上述の差
圧に基づく処理物Bの保持量の制御も容易かつ確実に行
うことができるという利点も有する。ただし、振動コン
ベア以外の排出手段を用いることも勿論可能である。
【0026】さらに、本実施形態の装置本体1は、その
内部の横断面積が、供給口5の下端辺りまでの下部に対
してこれよりも上部の該装置本体1の側壁1A内周の横
断面が一回り大きくされることにより、この装置本体1
内に形成される流動層Cの底部よりも上部の方が大きく
なるようにされている。従って、この装置本体1内の下
部に形成される上記流動層Cの濃厚層部Dよりも、上部
に形成される希薄層部(フリーボード部)Eの方が容積
が大きく確保されるので、この希薄層部Eにおける流動
ガスAの圧力をより低減することが可能となり、該希薄
層部Eに浮遊する処理物Bの粒子が流動ガスAの排気G
とともに排気口9から排出されるのを抑えることができ
て、上記集塵手段から先の排ガス処理手段において処理
される処理物量を低減し、乾燥処理物Fの歩留まりの向
上を図ることができる。また、こうして装置本体1内上
部における流動ガスAの圧力が低減されることにより、
本実施形態においてはこの装置本体1上部の天井部1B
を貫通する上記回転軸11のシール構造の一層の簡略化
を図ることも可能となる。
【0027】なお、本実施形態ではこの装置本体1内の
横断面が、上述のように一端側が半円状とされるととも
に他端側がこれに滑らかに連なる長方形状とされた前方
後円形とされているが、例えばこれを図9に示す変形例
のように、一端側と他端側との間の両側の側壁1A内面
に壁部24を立設してくびれ部を形成し、このくびれ部
よりも一端側すなわち処理物Bの供給口5側ではこの横
断面が略円形をなすようにするとともに、他端側すなわ
ち排出口6側はこの一端側に幅狭の通路を介して連通す
るようにしてもよい。このような構成を採用した場合に
は、塊状の処理物Bが撹拌手段13の設けられた一端側
において十分に撹拌されて解砕されるので、塊状のまま
他端側に移動して排出されるのが一層確実に防がれ、当
該乾燥装置における乾燥処理物Fの歩留まりのさらなる
向上を図ることができる。
【0028】さらにまた、本実施形態では、上記装置本
体1に、該装置本体1内に洗浄液Hを噴射可能な洗浄手
段18が備えられており、当該乾燥装置の運転終了時や
処理物Bの種類が変更となるときなどに、この洗浄手段
18によって洗浄液Hを噴射させることにより、装置本
体1内を人手によらずに容易に洗浄することができ、処
理物B変更のために要する時間の短縮や作業者の労力等
の軽減を図ることができる。しかも、本実施形態では、
この洗浄手段18が、上記回転軸11から撹拌手段13
としての撹拌羽根12…に向けて洗浄液Hを噴射可能な
第1の洗浄手段18Aと、装置本体1の内周に向けて洗
浄液Hを噴射可能な第2の洗浄手段18Bとを備えてお
り、このうち第1の洗浄手段18Aからは回転軸11や
撹拌羽根12に集中的に洗浄液Hを吹きかけて処理物B
を洗い流すことができる。その一方で、第2の洗浄手段
18Bは、その形状が天井部1Bと相似とされ、すなわ
ち側壁1A内面の横断面形状に応じた形状に形成されて
いるので、装置本体1の側壁1A内面に満遍なく均等に
洗浄液Hを吹きかけて洗浄することができ、従って本実
施形態ではより効率的かつ確実な洗浄を図ることができ
る。なお、この洗浄中は排出口6のダンパー6Aが閉塞
されて、洗浄液Hが排出管7から流れ出るのが防がれ
る。また、装置本体1内下部に流れ落ちた洗浄液Hは、
例えば加圧室3の底から抜き出されて排出され、さらに
洗浄後は高温の流動ガスAだけを供給することにより装
置本体1内部を乾燥させることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
その装置本体に流動層において処理物を撹拌する撹拌手
段を備えて、処理物を撹拌しつつ乾燥することにより、
たとえ水分含有量の大きな処理物や付着性の強い処理物
を乾燥させる場合でも、流動ガスの流量を増大させたり
することなく、処理物が塊状となってしまってその流動
が妨げられるたりするのを防ぎ、確実かつ安定した処理
物の乾燥を図ることが可能となる。また、この撹拌手段
を装置本体内への処理物の供給口の下方において流動層
の底部に設けて処理物を撹拌することにより、一層確実
な塊状の処理物の撹拌による解砕を促してその乾燥を図
ることができる。
【0030】また、この撹拌手段を、装置本体内に挿入
された回転軸に取り付けられて回転可能とされる撹拌羽
根とすることにより、当該撹拌手段の構造の簡略化を図
ることができ、さらにこの回転軸を、上記流動層の上部
から底部に向けて延びるように配設すれば、この回転軸
の貫通部における装置本体のシール構造も簡略化するこ
とができ、装置本体内からの処理物の漏出を防ぎつつ
も、より低廉な乾燥装置を提供することができる。さら
に、この回転軸の下端に櫛歯状の羽根を設けることによ
り、この下端側における処理物の滞留を防ぐことがで
き、また、撹拌羽根を、回転方向側の傾斜面と回転方向
後方側の垂直面とを備えた断面直角三角形状とすること
により、塊状の処理物をより確実な撹拌、解砕を促しつ
つ、撹拌羽根への処理物の付着を防ぐことができる。
【0031】一方、装置本体内の処理物の保持量を、装
置本体に供給される流動ガスと流動層内の流動ガスとの
差圧に基づいて制御することにより、流動層の安定化を
図って確実に所定の水分含有量にまで乾燥された処理物
を提供することが可能となる。特に、この保持量を、排
出手段としての振動コンベアによる乾燥処理物の排出量
を調整することで制御すれば、処理物の供給量を調整す
る場合のように供給される処理物の水分含有量が変化し
たり塊状となり易くなったりすることもない。また、装
置本体内の横断面積を流動層の底部より上部の方が大き
くなるようにすることで、流動ガスの排気とともに排出
される処理物の量を低減して乾燥処理物の歩留まりの向
上を図ることができ、さらに装置本体に洗浄液を噴射可
能な洗浄手段を備えることにより、装置本体内の洗浄を
容易に行って処理物の種類の変更時間の短縮や作業者の
労力の軽減を図り、一層効率的な乾燥処理を促すことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す概略図である(供
給口5や撹拌手段13の位置は簡略化されている。)。
【図2】 図1に示す実施形態の装置本体1の縦断面図
である。
【図3】 図2におけるYY横断面図である。
【図4】 図1に示す実施形態に備えられる撹拌手段1
3の拡大側面図である。
【図5】 図4に示す撹拌手段13の軸線O方向上方か
らの平面図である。
【図6】 図5におけるZZ断面図である。
【図7】 撹拌手段13の変形例の撹拌羽根22を示す
側面図である。
【図8】 変形例の櫛歯状の羽根23を示す(イ)軸線
O方向下方からの底面図、(ロ)側面図である。
【図9】 装置本体1の変形例を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体 2 分散板 3 加圧室 4 処理物Bの供給手段 5 供給口 6 排出口 8 乾燥処理物Fの排出手段 11 回転軸 12,22 撹拌羽根 13 撹拌手段 16A 傾斜面 16B 垂直面 17,23 櫛歯状の羽根 18 洗浄手段 19 供給圧力検出手段 20 流動圧力検出手段 21 演算制御手段 A 流動ガス B 処理物 C 流動層 F 乾燥された処理物 H 洗浄液 O 回転軸11の回転軸線 T 回転軸11の回転方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 垣貞 耕 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 Fターム(参考) 3L113 AA07 AB04 AC35 AC45 AC46 AC48 AC49 AC57 AC58 AC63 AC69 AC74 BA39 CA10 CB22 CB23 CB29 CB34 DA05 DA06 DA07 DA10 DA13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体内に供給された処理物を流動ガ
    スによって流動させて流動層を形成することにより乾燥
    させる流動層式乾燥装置であって、上記装置本体には、
    上記流動層において上記処理物を撹拌する撹拌手段が備
    えられていることを特徴とする流動層式乾燥装置。
  2. 【請求項2】 上記撹拌手段は、上記装置本体内への上
    記処理物の供給口の下方において上記流動層の底部に設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の流動層
    式乾燥装置。
  3. 【請求項3】 上記撹拌手段は、垂直方向に延びる回転
    軸に取り付けられて回転可能とされた撹拌羽根であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流動層
    式乾燥装置。
  4. 【請求項4】 上記回転軸は、上記流動層の上部から底
    部に向けて延びるように配設されていることを特徴とす
    る請求項3に記載の流動層式乾燥装置。
  5. 【請求項5】 上記回転軸の下端には、櫛歯状の羽根が
    設けられていることを特徴とする請求項4に記載の流動
    層式乾燥装置。
  6. 【請求項6】 上記撹拌羽根は、その回転方向側を向く
    面が回転方向後方側に向かうに従い上方に傾斜した傾斜
    面とされるとともに、回転方向後方側を向く面が垂直と
    された断面直角三角形状とされていることを特徴とする
    請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の流動層式乾
    燥装置。
  7. 【請求項7】 上記装置本体内に保持されて上記流動層
    を形成する上記処理物の量が、該装置本体に供給される
    上記流動ガスの圧力と上記流動層内における流動ガスの
    圧力との差圧に基づいて制御されることを特徴とする請
    求項1ないし請求項6のいずれかに記載の流動層式乾燥
    装置。
  8. 【請求項8】 上記装置本体における上記処理物の排出
    口には排出手段として振動コンベアが接続されており、
    この排出手段による上記処理物の排出量が上記差圧に基
    づいて調整可能とされることにより、上記装置本体内に
    保持されて上記流動層を形成する上記処理物の量が制御
    されることを特徴とする請求項7に記載の流動層式乾燥
    装置。
  9. 【請求項9】 上記装置本体内の横断面積は、上記流動
    層の底部よりも上部の方が大きくされていることを特徴
    とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の流動
    層式乾燥装置。
  10. 【請求項10】 上記装置本体には、該装置本体内に洗
    浄液を噴射可能な洗浄手段が備えられていることを特徴
    とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の流動
    層式乾燥装置。
  11. 【請求項11】 装置本体内に供給された処理物を流動
    ガスによって流動させて流動層を形成することにより乾
    燥させる乾燥方法であって、上記流動層において上記処
    理物を撹拌しつつ乾燥させることを特徴とする乾燥方
    法。
  12. 【請求項12】 上記装置本体内に供給された上記処理
    物を、この装置本体内への該処理物の供給口の下方にお
    ける上記流動層の底部において撹拌することを特徴とす
    る請求項11に記載の乾燥方法。
  13. 【請求項13】 上記装置本体内に保持されて上記流動
    層を形成する上記処理物の量を、該装置本体に供給され
    る上記流動ガスの圧力と上記流動層内における流動ガス
    の圧力との差圧に基づいて制御することを特徴とする請
    求項11または請求項12に記載の乾燥方法。
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