JPH0622667B2 - 混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機 - Google Patents

混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機

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JPH0622667B2
JPH0622667B2 JP17354189A JP17354189A JPH0622667B2 JP H0622667 B2 JPH0622667 B2 JP H0622667B2 JP 17354189 A JP17354189 A JP 17354189A JP 17354189 A JP17354189 A JP 17354189A JP H0622667 B2 JPH0622667 B2 JP H0622667B2
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Fuji Paudal Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は各種粉粒体原料を乾式混合し、粉粒体原料に
添加された液体との分散、混練により造粒品を作る混合
・造粒機能を備えた粉粒体処理機に関し、主として、複
数の成分よりなるサブミクロン〜数10ミクロンの乾い
た粉粒体の凝集をほぐして1次粒子に近い形の精密混合
を行なう工程と、精密混合された1次粒子の表面にコー
ティングする加液量の調整によって、中心径が数10ミ
クロン〜数ミリまでの球形状の造粒品を作る工程とを、
1台の機械で行なうのに用いられる。
〔従来の技術〕
従来、粉粒体の乾式混合は、固定容器内に設けられた撹
拌エレメントと衝撃エレメントとをそれぞれ回転して行
なうか、回転可能に保持された容器自体を回転すること
により行なわれていた。
また、粉粒体を十分に分散させるため、乾式では、撹拌
式バッチ混合機と衝撃式連続粉砕機(例えばスクリーン
付きハンマーミル)とを組み合わせて前者でマクロ的な
混合を行なうとともに、後者でミクロ的な混合が行なわ
れており、湿式では、湿式メディアミル等によりスラリ
状とした粉粒体を粉砕・混合する方式が用いられてい
た。
そして、粉砕、混合された粉粒体の加液分散式造粒方式
としては、次のような機械が用いられていた。
(1) 押出し式造粒機 バッチまたは連続ニーダを用いて粉粒体原料と液体とを
均一に分散、混練したものを、設定された開口を有する
パンチングプレートまたはスクリーンを通して押出し、
数100ミクロン〜数ミリの造粒品を得るのに用いられ
る。この造粒機に属するものに、例えば、スクリュー式
押出機、円筒型造粒機、網式造粒機と呼ばれるものがあ
る。
(2) 高速撹拌造粒機 垂直円筒状の容器内で撹拌ブレードを回転させて加液、
分散、および造粒を行なうのに用いられる。
(3) 破砕式造粒機 ニーダ等で加液、混練した粉粒体原料を高速回転するカ
ッターブレードにて破砕し、このブレード外周に設けら
れた固定スクリーンを通して整粒し、造粒品を得るのに
用いられる。
(4) 2槽式粉末処理機 これは、特開昭63−23730号公報に開示された機
械で、前記押出し式造粒機または破砕式造粒機に球形化
のための機械を組み合わせて1台の装置としたもので、
垂直円筒状容器の内部にスクリーン付き破砕エレメント
もしくは押出し用エレメントを設けて2槽構造とし、造
粒品の粒径を揃えるために、スクリーンの上端部近辺の
内槽室ケースに循環取り入れ口を設け、この循環取り入
れ口の前対向部の外槽室部に循環補助堰を設けた構成と
なっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記従来の乾式混合機では、1次粒子の径がサブミクロ
ン〜数ミクロンの範囲内で凝集性の強い粉粒体原料の場
合には、分散が不十分になり、この結果、混合品の中に
凝集品が残る問題点があった。
また、撹拌式バッチ混合機と衝撃式連続粉砕機とを組み
合わせた従来の乾式分散装置では、複数の機械を用いな
ければならないために手間がかかるだけでなく、これら
複数の機械にそれぞれ付着する残量の合計量が多くなっ
て製品の歩留りを悪くする。これに対し、湿式メディア
ミル等を用いる湿式分散装置では、最終使用段階で乾粉
が使用されるときには乾燥工程が必要になるし、また、
この乾燥時に2次凝集が起るといった問題があった。
そして、加液分散式造粒方式のうち、押出し式造粒機を
用いる前記第1の場合には、例えば、1mm以下の球形造
粒品を得ようとすると、湿潤原料を1mm以下のスクリー
ン等を通して強制的に押出さねばならないため、スクリ
ーンの摩耗、強度不足の問題が起こり、スクリーンをひ
んぱんに取り換えなければならなくなる。しかも、スク
リーンから押出された造粒品の形状は一般的には円柱状
であるため、これを球形の造粒品に形成するには、後工
程に円柱状の形状を球形に成形する球形化装置(例え
ば、不二パウダル(株)のマルメライザー)が別個に必要
になり、装置に要する費用が割高となる。
また、前記第2の高速撹拌造粒機では、垂直円筒状容器
により得られる造粒品は、粒度分布が広く、用途によっ
ては製品歩留りが悪くなるといった問題がある。
また、前記第3の破砕式造粒機では、得られる造粒品中
にカッターブレードの破砕中に発生した多量のダストが
含まれ、未造粒品が残るほかに、造粒品の形状が不定形
になり易いといった問題があった。
その上、前記第4の2槽式粉末処理機では、粉体原料が
外槽室部に固定して設けられた循環補助堰に当ると付着
層を形成するし、形成された付着層が製品中に混入する
と未造粒品を形成するといった問題がある。しかも、外
槽室部における1回当りの原料バッチ量を多くすると、
十分な循環流が形成できなくなるといった問題があっ
た。
この発明は、上記従来の各問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、凝集力の強い乾
燥粉粒体原料の混合時における分散不良の問題を解決す
るとともに、粉粒体原料への液体の添加、分散、造粒と
いう各工程を1台の機械によって効率良く行なうことが
できるようにし、1mm以下の球形状の造粒品を高い製品
歩留りで作ることができる混合・造粒機能を備えた粉粒
体処理機を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、この発明では、原料供給
口、製品排出口、加液供給手段、および冷却・加熱用ジ
ャケットを備えた縦型の容器からなる粉粒体処理機にお
いて、下部回転部材と中心部に所定の開口を有する上部
プレートと、これらの間の外周部に設けられる複数個の
衝撃・分散ブレードとからなるロータは、容器の底壁中
心部を貫通する回転軸に底壁とわずかな隙間を隔てて取
り付けられ、該ロータの衝撃・分散ブレードの外側に、
わずかな隙間を隔てて円筒状の穴あき部材が容器の底壁
に固定され、穴あき部材とその外側の容器の内壁との間
に位置し、一端が上部プレートに固定されて該ロータと
ともに回転する所要個数の傾斜掻き上げブレードが設け
られて、混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機としたも
のである。
上記下部回転部材としては、円板状のプレート、放射方
向に延びる複数個のアームの結合体、またはミキシング
ブレードなどを用いることができる。
また、上部プレートは設定された円形の開口を有して下
部回転部材に固定される第1上部プレートと、該第1上
部プレートの上側に着脱可能に取り付けられ、かつ第1
上部プレートの開口より小さな円形の調整開口を有する
第2上部プレートとから構成されることが好ましい。
そして、穴あき部材としては、各種形状と寸法の開口を
備えた網目スクリーン、多数の小さな開口が設けられた
パンチングプレート、および設定された幅のスリットが
形成されるスリットバーを用いることができる。
〔作 用〕
本願の粉粒体処理機に原料を供給して駆動すると、上部
プレート上に保持されている粉粒体原料は、上部プレー
トの回転による遠心力の作用を受けてその表面に沿って
容器内周壁の方に移動されたのち容器内周壁に沿って斜
め上向きに移動され、上端部に押上げられると上部プレ
ート中心部の開口側に向かって斜め下向きに下降するな
わ目状の循環流を形成し、下降した粉粒体原料の一部
は、上部プレートの中心部開口からその下側の下部回転
部材、もしくは容器の底壁上に落下する。
該上部プレートから落下した粉粒体原料は、該上部プレ
ートと一体に回転する下部回転部材の遠心力作用、およ
び下部回転部材と上部プレートの外周部寄りに設けられ
た衝撃・分散ブレードのターボファン作用とにより外周
部側に移動され、回転してくる衝撃・分散ブレードによ
って解砕、分散作用を受けて凝集をほぐされたのち、衝
撃・分散ブレードの外縁部とわずかな隙間を隔てて立設
された穴あき部材を通ってその外側に排出される。穴あ
き部材とその外側の容器の内壁との間に排出された粉粒
体原料は、一端が上部プレートに固定されて回転する傾
斜掻き上げブレードにより、該上部プレートの上側でな
わ目状の循環流で均一な混合作用を受けている粉粒体原
料中に合流される。
それ故、この構成の粉粒体処理機によると、上部プレー
ト上側のなわ目状の循環作用により、供給された粉粒体
原料全体は効率良く混合されてマクロ的な混合作用を受
けるとともに、衝撃・分散ブレードと穴あき部材とによ
り解砕・分散され、一次粒子レベルのミクロ的な混合・
分散が行なわれる。
乾粉混合が終った段階で水またはバインダー液を噴霧す
ると、その量がある割合を越えると粉粒体の凝集がはじ
まり、造粒が行なわれる。造粒される粒径の大きさは、
噴霧する液体の濃度(粘度)、粉粒体原料に対する加液
率、下部回転部材に結合された回転軸の回転数、衝撃・
分散ブレードの形状と枚数、および穴あき部材の穴の大
きさと個数等によって調整される。
〔実施例〕
実施例について図面を参照して説明する。
第1図において、縦型の容器1は、例えば底壁1a1を有
する円筒形の容器下部1aと、この容器下部1aの上端
開口部に形成された外向きフランジ1a2の上に、下端開
口部の外向きフランジ1b1を載置された円錐台形状の容
器上部1bとから構成されている。容器上部1bは、上
端開口部に載置された蓋板2により塞がれており、この
蓋板2の周辺部は、図示しないボルトにより容器上部1
bの上端開口部に形成された外向きフランジ1b2にねじ
止めされている。
容器上部1b内には、蓋板2の上面に据付けられたモー
タ3により円錐台形状の内壁面に近接して低速回転され
るスクレーパー4が設けられている。また、蓋板2の周
辺部寄りには、原料供給口5と水やバインダー液などの
液体を供給する加液供給手段6が設けられており、原料
供給口5は、蓋板2の上側のホッパー7と接続されてい
る。
これに対し、容器下部1a内には、底壁1a1の中心部を
貫通する回転軸8に、下部回転部材9、その上方に配設
される中心部に開口14aを有する環状の上部プレート
14、およびこれらの間の外周部に設定された間隔で設
けられる複数個の衝撃・分散ブレード13からなるロー
タが、下部回転部材9を容器1の底壁1a1とわずかな隙
間を隔てて取り付けられている。
下部回転部材9としては、第1図および第5図に示すよ
うに、下面に放射方向の下部スクレーパー9a1を有する
円板9aや、等間隔で放射方向に延びる複数個(例え
ば、3個)のアーム9bの結合体(第8図および第9図
参照)のほかに、粉粒体の撹拌・混合に使用されるミキ
シングブレードなども用いることができる。
下部回転部材9が円板9aである場合には、ロータを構
成する下部回転部材9と上部プレート14とは回転軸8
に対して同心的に配設され、それらの外周部内面は、複
数個の衝撃・分散ブレード13によって結合されている
が、下部回転部材9がアーム9bの結合体である場合に
は、上部プレート14Aは、第8図および第9図に示す
ように、連結部材13Aによってアーム9bの先端に結
合され、各衝撃・分散ブレード13は上部プレート14
の外周部内面に取り付けられる。
回転軸8は底壁1a1に取り付けられた軸受10に回転自
在に保持され、該回転軸8の駆動は、軸受10の下端部
から突出した回転軸8に固定のプーリー11と、図示し
ないモータのプーリーとの間に張設されたベルト12に
より行なわれ、高速回転される。
この実施例では、上部プレート14は1枚の環状プレー
トによって形成される場合を示したが、この上部プレー
ト14は、第11図に示すように、割合大きな円形の開
口14aを有する第1上部プレート14と、この上面に
同心的に着脱可能に取り付けられ、第1上部プレート1
4の開口14aより小さな円形の調整開口15aを有す
る第2上部プレート15の2枚の環状プレートによって
構成してもよい。この構成の場合、第2上部プレート1
5を調整開口15aの大きさが異なる他の第2上部プレ
ート15に取り換えるだけで、他の運転条件が同じ場合
にも、粉粒体処理機による混合、分散、および造粒作用
を変化させることができる。
ロータは回転されると、衝撃・分散ブレード13の働き
によりターボファン作用を有しているが、該ロータの外
周部の容器1の底壁1a1に、設定された大きさの多数の
開口を有する円筒状の穴あき部材16が、衝撃・分散ブ
レード13の外縁部とわずかな隙間を隔てて保持されて
いる。
この穴あき部材16としては、各種形状と寸法の開口を
備えた網目スクリーンや多数の小さな開口が設けられた
パンチングプレートのほかに、設定された幅のスリット
が形成されるスリットバーなどを用いることができる。
これらの穴あき部材16は単独に使用するほか第10図
に示すように、円弧状に分割された複数個のパンチング
プレート16aと内面が連続した波形に形成された円弧
状の粉砕ライニング16Aとが交互に結合されるように
取り付けてもよい。
上部プレート14の上面には、高さ調整部材17を介し
て放射方向に突出する複数個のアーム18が固定されて
おり、穴あき部材16とその外側の容器1の内壁との間
に位置する各アーム18の先端部には、穴あき部材16
を通過した粉粒体を上部プレート14の上側に押上げる
傾斜掻き上げブレード19が斜め下向きに設けられてい
る。
容器下部1aは、傾斜掻き上げブレード19と対応する
側壁部に、製品排出口20が設けられており、この製品
排出口20は、容器下部1aの外周壁に保持された枢軸
21に対して開閉自在な蓋板22により閉じられてい
る。23は製品排出口20に設けられた排出シュートで
ある。
容器下部1aと容器上部1bの外表面を取り囲んで、そ
れぞれ下側の冷却・加熱用ジャケット24と上側の冷却
・加熱用ジャケット25とが設けられている。また、容
器上部1bを容器下部1aに対して開閉可能な構成とす
るため、容器上部1bの側壁は、容器下部1aの側壁に
保持された枢軸26に対して回動自在に取り付けられて
いる。
次に、装置の動作について説明する。
原料供給口5より所定の重量比に計量された各粉粒体原
料を容器1内に投入する。この場合、容器1内に投入さ
れる粉粒体原料の量は、下部回転部材9に結合される回
転軸8の回転数と、上部プレート14の中心部の開口1
4aの大きさによって決定される。投入された粉粒体原
料の大半は、環状の上部プレート14の上面に保持され
る。
この状態で下側と上側の各冷却・加熱ジャケット24,
25に冷却もしくは加熱媒体を通しながら、ロータの回
転軸8を高速に、スクレーパー4を低速に回転する。回
転軸8が高速に回転されると、これと一体に結合された
下部回転部材9、上部プレート14、これらの間の外周
部寄りに設けられる衝撃・分散ブレード13、上部プレ
ート14に取り付けられた傾斜掻き上げブレード19と
が、回転軸8と同じ回転数で回転される。
このため、上部プレート14上に載置されている粉粒体
原料は、該上部プレート14の高速回転による遠心力の
作用を受け、第1図において矢印Aで示すように容器内
周壁の方に移動されたのち、あとから同じ方向に移動さ
れてくる粉粒体原料の押圧力により、容器内周壁に沿っ
て矢印Bで示すように上向きに移動される。容器内周壁
に沿って上端部にまで移動された粉粒体原料は、自重と
スクレーパー4の回転作用とによって、矢印Cで示すよ
うに上部プレート14の中心部の開口14aの方向に斜
め下向きに移動されて、矢印A,B,Cで示す循環流を
繰り返すほか、斜め下向きに移動された粉粒体原料の一
部は、該開口14aからその下側の下部回転部材9、ま
たは容器1の底壁1a1上に落下する。
容器1内の粉粒体原料の実際の循環流は、上部プレート
14とともに回転される粉粒体原料が容器1に対して移
動しながら行なわれるため、第7図に示すように、なわ
目状の循環流となり、投入された各粉粒体原料全体は短
時間で能率良く均一に混合される。
これに対し、該開口14aから落下した粉粒体原料は、
下部回転部材9、衝撃・分散ブレード13、上部プレー
ト14によって構成されるターボファン状のロータの働
きによりロータ外周側に移動され、回転してくる衝撃・
分散ブレード13によって解砕、分散作用を受けて、タ
ーボファンの外周部の出口を取り囲み、かつ多数の設定
された開口を有する穴あき部材16から一定以下の大き
さとなるよう凝集をほぐされた状態で外側に排出され
る。穴あき部材16から排出された粉粒体原料は、アー
ム18を介して上部プレート14に取り付けられて回転
する傾斜掻き上げブレード19により、上部プレート1
4の上側の容器内壁部に押上げられ、上部プレート14
の上側でなわ目状の循環流により均一に混合されている
粉粒体原料と一次粒子の状態になるよう分散される。
それ故、この実施例の構成によれば、1台の装置によっ
て粉粒体原料の乾粉混合、解砕、および分散を短時間で
効率良く行なうことができる。
粉粒体原料が凝集をほぐされ、かつ十分に混合された状
態で、加液供給手段6から水またはバインダー液をスプ
レーまたは液滴により容器1内に供給すると、加液量が
少ないときには、水またはバインダーは粉粒体原料中に
分散していくが、加液量が粉粒体原料に対してある割合
を越えると原料中の粉粒体粒子が凝集して造粒が始ま
り、造粒される粒径の大きさは、供給する液量の増加と
ともに大きくなる。
この構成の装置によるときの造粒径の大きさは、水また
はバインダー等の加液する液体の濃度(粘度)、粉粒体
原料に対する加液率、下部回転部材9に結合された回転
軸8の回転数、衝撃・分散ブレード13の形状と枚数、
および穴あき部材16の穴の大きさと個数等によって調
整される。
造粒された粒子は、なわ目状の循環流によって上部プレ
ート14上を転動するときに球形状となり、穴あき部材
16を通過するときに大きくなり過ぎたものは粗大粒子
が整粒されてシャープな粒度分布の造粒品が得られる。
〔発明の効果〕
この発明は、上述の通り構成されているので、次に記載
する効果を奏する。
請求項1の混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機におい
ては、衝撃・分散ブレードとともに下部回転部材と一体
に結合された環状の上部プレートは、高速回転されると
きの遠心力により上部プレート上に載置された粉粒体原
料になわ目状の循環流を作用させて、投入された各粉粒
体原料全体をマクロ的に均一に混合する。
また、粉粒体処理機の運転中、該上部プレートの中央部
開口から落下した粉粒体原料は、下部回転部材と上部プ
レートの周辺部に放射方向に配設された衝撃・分散ブレ
ードの作用により、穴あき部材を通過するときに乾いた
粉粒体の凝集を解砕するとともに、ミクロ的な混合・分
散が行なわれる。
穴あき部材を通過した粉粒体原料は、上部プレートの上
面に保持されて穴あき部材の外側を回転する傾斜掻き上
げ部材により、上部プレート上側の粉粒体原料中に押上
げられ、これらの相互的な作用により、一次粒子に近い
形の精密なミクロ的な混合が行なわれる。その後、加液
供給手段から水またはバインダー液が供給されると、そ
の凝集作用と容器内での転動作用とにより、加液量に見
合った大きさの球形状に造粒され、造粒された粒子は、
穴あき部材を通過するときに受ける衝撃・整粒作用によ
り、径の大きな部分がカットされたシャープな粒度分布
の造粒品が得られる。
請求項2の混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機におい
ては、ロータのファン作用を有効に利用して上部プレー
トの中心部開口より落下した粉粒体をロータ外周部の穴
あき部材に衝突させることにより、粉粒体の凝集をほぐ
して一次粒子レベルのミクロ的な混合・分散作用を高め
ることができる。
請求項3の混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機におい
ては、上部プレートの開口より底壁上に落下した粉粒体
をアームの結合体によって撹拌・混合しながら穴あき部
材側に移動し、請求項2について述べたと同じ作用効果
を奏する。
請求項4の混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機におい
ては、上部プレートの開口より底壁上に落下した粉粒体
の撹拌・混合作用をさらに良くして請求項2について述
べたと同じ作用効果を奏する。
請求項5の混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機におい
ては、第1上部プレートの上側に取り付けられている第
2上部プレートを中心部開口の大きさが異なる別個の第
2上部プレートに取り換えるだけで、同じ運転状態でも
処理容量や衝撃を受ける粉粒体原料の比率をある程度自
由に変更することができる。
請求項6の混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機におい
ては、粉粒体原料に合わせて穴あき部材を適当に選ぶこ
とにより、造粒工程における大きな粒子の解砕・整流作
用や小さな粒子の通過のし易さをある程度調整すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の容器部分を断面で示した
縦断面図、第2図は傾斜掻き上げブレードを取り付けら
れたロータの平面図、第3図は同正面図、第4図は傾斜
掻き上げブレード取り付けの状態を示す斜視図、第5図
は円板形の下部回転部材の底面図、第6図は穴あき部材
の縦断面図、第7図は上部プレート上の粉粒体原料のな
わ目状の循環流を模式的に示した平面図、第8図は傾斜
掻き上げブレードが取り付けられたロータの他の実施例
の平面図、第9図は同正面図、第10図は穴あき部材の
他の実施例を示す平面図、第11図は上部プレートの他
の実施例を示す縦断面図である。 1……容器、1a1……底壁 5……原料供給口、6……加液供給手段 8……回転軸 9……下部回転部材(ロータ) 13……衝撃・分散ブレード(ロータ) 14,14A,15……上部プレート(ロータ) 9a……円板、9b……アーム 14a……開口、15a……調整開口 16……穴あき部材 19……傾斜掻き上げブレード 20……製品排出口 24,25……冷却・加熱用ジャケット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料供給口、製品排出口、加液供給手段、
    および冷却・加熱用ジャケットを備えた縦型の容器から
    なる粉粒体処理機において、 下部回転部材と中心部に所定の開口を有する上部プレー
    トと、これらの間の外周部に設けられる複数個の衝撃・
    分散ブレードとからなるロータは、容器の底壁中心部を
    貫通する回転軸に底壁とわずかな隙間を隔てて取り付け
    られ、 該ロータの衝撃・分散ブレードの外側に、わずかな隙間
    を隔てて円筒状の穴あき部材が容器の底壁に固定され、 穴あき部材とその外側の容器の内壁との間に位置し、一
    端が上部プレートに固定されて該ロータとともに回転す
    る所要個数の傾斜掻き上げブレードが設けられているこ
    とを特徴とする 混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機。
  2. 【請求項2】下部回転部材は円板状のプレートである特
    許請求の範囲第1項記載の混合・造粒機能を備えた粉粒
    体処理機。
  3. 【請求項3】下部回転部材は放射方向に延びる複数個の
    アームの結合体である特許請求の範囲第1項記載の混合
    ・造粒機能を備えた粉粒体処理機。
  4. 【請求項4】下部回転部材はミキシングブレードである
    特許請求の範囲第1項記載の混合・造粒機能を備えた粉
    粒体処理機。
  5. 【請求項5】上部プレートは設定された円形の開口を有
    して下部回転部材に固定される第1上部プレートと、該
    第1上部プレートの上側に着脱可能に取り付けられ、か
    つ第1上部プレートの開口より小さな円形の調整開口を
    有する第2上部プレートにより構成される特許請求の範
    囲第1項から第4項までのいずれか1つに記載の混合・
    造粒機能を備えた粉粒体処理機。
  6. 【請求項6】穴あき部材は各種形状と寸法の開口を備え
    た網目スクリーン、多数の小さな開口が設けられたパン
    チングプレート、および設定された幅のスリットが形成
    されるスリットバーである特許請求の範囲第1項から第
    5項までのいずれか1つに記載の混合・造粒機能を備え
    た粉粒体処理機。
JP17354189A 1989-07-04 1989-07-04 混合・造粒機能を備えた粉粒体処理機 Expired - Lifetime JPH0622667B2 (ja)

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