JP2003128628A - エステル化物の製造方法 - Google Patents

エステル化物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕込み総量が3t以上の実機スケールにおい
て、エステル化反応の反応終点を的確に決定し、生産性
の低下やゲル化物の発生を起こすことのない、エステル
化物の製造方法を提供する。 【解決手段】 仕込み総量が3t以上のスケールで行う
エステル化反応によりエステル化物を得る方法におい
て、前記エステル化反応により留去された水系成分の量
(A)が、仕込み量から計算される該エステル化反応に
より生成する水の理論量(B)の95%以上となり、か
つ、前記水系成分の発生速度(A’)が下記式(1) 水系成分の発生速度(A’)[kg/hr] ≦理論量(B)[kg]/100[kg]×3.5[kg/hr] (1) を満足する、ようになった時点でエステル化反応を終了
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仕込み総量が3t
以上である実機スケールにおけるエステル化物の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、アルコキシポリアルキレングリ
コールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により
得られるアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートは、例えばセメント減水剤用ポリマー
の原料として有用であることが知られており、実機スケ
ールで工業的に製造されている。前記エステル化反応に
おいて、反応が不十分で原料が残存した状態で反応を停
止すると、得られたエステル化物を例えばセメント減水
剤用ポリマーの原料として用いた場合に、ポリマーの性
能低下を招くことになる。したがって、反応の終点、す
なわち原料の少なくとも一方が完全に消失した時点に少
なくとも達するまでは反応を停止しないようにすること
が望まれている。
【0003】しかしながら、前記エステル化反応を実機
スケールで行う場合、ラボスケールで行う場合のよう
に、反応途中で反応液をサンプリングし、液体クロマト
グラフィーで原料の消失を確認することは、作業性等の
点で問題があり実際には困難である。そのため、従来
は、原料を完全に消失させるべく反応時間を長めに設定
していたが、実際には原料消失後も反応を続けているこ
とになるので、生産性が低下すると同時に、ゲル化物が
発生しやすいといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、仕込み総量が3t以上の実機スケールにおい
て、エステル化反応の反応終点を的確に決定し、生産性
の低下やゲル化物の発生を起こすことのない、エステル
化物の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討を行った結果、エステル化反応によ
り留去された水系成分の量(A)および該水系成分の発
生速度(A’)が、仕込み量から計算される該エステル
化反応により生成する水の理論量(B)に対して一定の
条件を満たすようになった時点で、原料の少なくとも一
方が完全に消失することを見いだし、本発明を完成し
た。すなわち、本発明のエステル化物の製造方法は、仕
込み総量が3t以上のスケールで行うエステル化反応に
よりエステル化物を得る方法において、前記エステル化
反応により留去された水系成分の量(A)が、仕込み量
から計算される該エステル化反応により生成する水の理
論量(B)の95%以上となり、かつ、前記水系成分の
発生速度(A’)が下記式(1) 水系成分の発生速度(A’)[kg/hr] ≦理論量(B)[kg]/100[kg]×3.5[kg/hr] (1) を満足する、ようになった時点でエステル化反応を終了
する、ことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のエステル化物の製造方法
は、エステル化反応において、下記(i)および(i
i)の条件の両方を満足するようになった時点で反応を
終了するものである。 (i)エステル化反応により留去された水系成分の量
(A)が、仕込み量から計算される該エステル化反応に
より生成する水の理論量(B)の95%以上となるこ
と。 (ii)エステル化反応により留去された水系成分の発
生速度(A’)が下記式(1) 水系成分の発生速度(A’)[kg/hr] ≦理論量(B)[kg]/100[kg]×3.5[kg/hr] (1) を満足すること。
【0007】前記エステル化反応により留去された水系
成分とは、具体的には、反応により蒸気化したガス状物
を還流冷却器等で液化し、後述するように脱水溶剤を用
いる場合には、さらに油系成分を分離して除いたもので
ある。したがって、前記水系成分の量(A)および水系
成分の発生速度(A’)は、例えば、還流冷却器で液化
した留去成分を生成水分離器で油系成分と水系成分とに
分離し、該水系成分を、途中に流量計を介して、貯蔵量
測定装置を備えたタンクに導くようにすることで、反応
中逐次モニターすることができる。そして、該水系成分
の量(A)および水系成分の発生速度(A’)と、あら
かじめ原料の仕込み量から計算される該エステル化反応
により生成する水の理論量(B)とから、上記(i)お
よび(ii)の条件を満足するかどうかを逐次判定し、
反応の終点を決定すればよいのである。
【0008】このように、本発明のエステル化物の製造
方法においては、原料の仕込み量と、留去された反応生
成水の量およびその発生速度をモニタリングすること
で、生産性の低下やゲル化物の発生を起こすことなく、
容易かつ的確に反応の終点を決定することができるの
で、仕込み総量が3t以上の実機スケールで行う製造方
法として適している。また、本発明のエステル化物の製
造方法によれば、反応終点の自動管理が可能となるの
で、運転を無人化することもできる。本発明のエステル
化物の製造方法において用いることができる反応槽とし
ては、エステル化反応を行うことができる容器であれば
特に限定されない。反応槽の形状は、特に制限されるも
のではないが、例えば、多角型、円筒型等があり、攪拌
効率、取り扱い性、汎用性等の点からは円筒型が好まし
い。また、邪魔板の有無は問わない。反応槽の容積は、
3〜50m3であることが好ましく、より好ましくは4
〜45m3、さらに好ましくは5〜40m3であるのがよ
い。反応槽内部の材質としては、特に限定されないが、
例えば、SUS製が好ましく、特に、耐食性の点から
は、SUS304、316、316Lがよい。また、反
応槽の内部にはグラスライニング加工等を施し、反応原
料および生成物に対して不活性なものとしてもよい。
【0009】本発明の製造方法は、あらゆるエステル化
物を製造する際に有効であり、エステル化反応における
原料としては特に制限されるものではないが、とりわ
け、アルコキシポリアルキレングリコールと(メタ)ア
クリル酸とを原料としてエステル化反応を行う場合に好
ましく適用できる。本発明において、エステル化反応の
方法や条件等については、特に制限されるものではない
が、以下、エステル化反応の一例として、アルコキシポ
リアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエス
テル化反応について一実施形態を説明する。
【0010】前記アルコキシポリアルキレングリコール
としては、特に限定されるものではないが、例えば、下
記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。 R1O(R2O)nH (2) 前記一般式(2)において、R1は、炭素数1〜30、
好ましくは1〜18の直鎖または枝分かれ鎖のアルキル
基、アリール基等の炭化水素基を表す。R1の具体例と
しては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、ウンデ
シル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル
基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル
基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンエイコシル基、
ドコシル基等のアルキル基;フェニル基等のアリール
基;ベンジル基、ノニルフェニル基等のアルキルフェニ
ル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;アルケ
ニル基;アルキニル基;等が挙げられ、これらの中でも
特に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フ
ェニル基であるのが好ましい。
【0011】前記一般式(2)において、R2Oは、炭
素数2〜18、好ましくは2〜8のオキシアルキレン基
を表す。R2Oの具体例としては、例えば、オキシエチ
レン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキ
シスチレン基等が挙げられ、これらの中でも特に、オキ
シエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基
であるのが好ましい。また、繰り返し単位となるR2
は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよ
い。2種以上の繰り返し単位である場合には、異種の各
2Oは、ブロック状になっていてもよいし、ランダム
状になっていてもよい。
【0012】前記一般式(2)において、nは、1〜3
00、好ましくは2〜300、より好ましくは5〜20
0、さらに好ましくは5〜150、最も好ましくは8〜
150の数であり、繰り返し単位であるR2O(オキシ
アルキレン基)の平均付加モル数を表す。nが300を
超えると、得られるエステル化物の重合性が低下する傾
向があるので好ましくない。前記アルコキシポリアルキ
レングリコールは、例えば、メタノール、エタノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、オクタノール、2
−エチル−1−ヘキサノール、ノニルアルコール、ラウ
リルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコ
ール等の炭素原子数1〜30の飽和脂肪族アルコール
類、アリルアルコール、メタリルアルコール、クロチル
アルコール、オレイルアルコール等の炭素原子数3〜3
0の不飽和脂肪族アルコール類、シクロヘキサノール等
の炭素原子数3〜30の脂環族アルコール類、フェノー
ル、フェニルメタノール(ベンジルアルコール)、メチ
ルフェノール(クレゾール)、p−エチルフェノール、
ジメチルフェノール(キシレノール)、p−t−ブチル
フェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、
フェニルフェノール、ナフトール等の炭素原子数6〜3
0の芳香族アルコール類のいずれかに、炭素原子数2〜
18のアルキレンオキシドを付加することによって得ら
れる。
【0013】なお、前記アルコキシポリアルキレングリ
コールは、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上
を混合物の形態で用いてもよい。前記(メタ)アクリル
酸としては、アクリル酸もしくはメタクリル酸のいずれ
かを単独で用いてもよいし、両方を混合物の形態で用い
てもよい。前記アルコキシポリアルキレングリコールと
(メタ)アクリル酸との使用割合は、化学量論的には
1:1(モル比)であるが、実際には、エステル化反応
が効率良く進行する範囲であれば特に制限されるもので
はない。通常、エステル化反応時に生成した水ととも
に、低沸点の(メタ)アクリル酸の一部が留去されやす
いため、アルコキシポリアルキレングリコール1モルに
対して(メタ)アクリル酸を1モル以上使用することが
好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸は、アルコ
キシポリアルキレングリコール1モルに対して、1〜3
0モル、好ましくは1.2〜10モル、より好ましくは
1.5〜10モル、最も好ましくは2〜10モルとする
のがよい。
【0014】前記アルコキシポリアルキレングリコール
と前記(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させる際
には、触媒を用いることができる。触媒としては、例え
ば、硫酸、メタスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、
パラトルエンスルホン酸水和物、キシレンスルホン酸、
キシレンスルホン酸水和物、ナフタレンスルホン酸、ナ
フタレンスルホン酸水和物、トリフルオロメタンスルホ
ン酸、リンタングステン酸、リンタングステン酸水和
物、塩酸、過塩素酸、トリフルオロ酢酸、イオン交換樹
脂等の酸触媒等が挙げられる。これらの中でも、硫酸、
メタスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、パラトルエ
ンスルホン酸水和物が好ましく、さらにはパラトルエン
スルホン酸、パラトルエンスルホン酸水和物がより好ま
しい。これらの触媒は、1種のみを用いてもよいし、2
種以上を併用してもよい。なお、前記触媒の使用量は、
触媒作用を有効に発現させうる範囲で適宜設定すればよ
い。
【0015】前記エステル化反応の際には、反応により
生じた水を共沸させる目的で、脱水溶剤を用いることが
好ましい。脱水溶剤を用いず、無溶媒下でエステル化反
応を行う場合には、反応により生じた水を除去するため
に反応液に窒素等の不活性ガスもしくは空気等でバブリ
ング処理を行えばよいが、直接原料が加熱されることに
なるので、アルコキシポリアルキレングリコールが切断
され、副生物が生じやすくなる。前記脱水溶剤として
は、水と共沸するものであれば特に制限はないが、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、
ジオキサン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、クロロベ
ンゼン、イソプロピルエーテル等が挙げられる。これら
の中でも特に、取り扱い易さの点から、水との共沸温度
が150℃以下、より好ましくは60〜90℃であるも
のが好ましく、具体的には、ベンゼン、トルエン、シク
ロヘキサン、ジオキサン、ヘキサン、ヘプタン、イソプ
ロピルエーテル等が好適である。これらの脱水溶剤は、
1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
【0016】前記脱水溶剤を使用する場合、その使用量
は、原料であるアルコキシポリアルキレングリコールお
よび(メタ)アクリル酸の合計量に対して1〜100重
量%、より好ましくは2〜50重量%の範囲とするのが
好ましい。脱水溶剤の使用量が1重量%未満であると、
充分な共沸効果が得られず、一方、100重量%を越え
て使用しても、過剰に使用することに見合うだけのさら
なる共沸効果が期待できず、経済的に不利となる。前記
エステル化反応の際には、重合禁止剤を用いてもよい。
重合禁止剤としては、特に制限はなく従来公知のものを
使用できるが、例えば、フェノチアジン、トリ−p−ニ
トロフェニルメチル、ジ−p−フルオロフェニルアミ
ン、ジフェニルピクリルヒドラジル、N−(3−N−オ
キシアニリノ−1,3―ジメチルブチリデン)アニリン
オキシド、ベンゾキノン、ハイドロキノン、メトキノ
ン、ブチルカテコール、ニトロソベンゼン、ピクリン
酸、ジチオベンゾイルジスルフィド、クペロン、塩化銅
(II)等が挙げられ、これらの中でも特に、フェノチ
アジン、ハイドロキノン、メトキノンが好ましい。これ
らの重合禁止剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以
上を併用してもよい。
【0017】前記重合禁止剤を使用する場合、その使用
量は、原料であるアルコキシポリアルキレングリコール
および(メタ)アクリル酸の合計量に対して0.001
〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%
の範囲とするのが好ましい。重合禁止剤の使用量が0.
001重量%未満であると、充分な重合禁止効果が得ら
れず、一方、1重量%を越えると、得られるエステル化
物中に残存する重合禁止剤量が増え、品質・性能を低下
させると同時に、過剰に使用することに見合うだけのさ
らなる効果が期待できず、経済的にも不利となる。前記
エステル化反応の際の反応温度は、特に制限されない
が、好ましくは130℃以下、より好ましくは30〜1
25℃、さらに好ましくは100〜125℃、最も好ま
しくは110〜120℃とするのがよい。反応温度が1
30℃を超えると、原料であるアルコキシポリアルキレ
ングリコールの切断によって副生物が増加したり、原料
もしくは生成したエステル化物の重合が起こりやすくな
ったり、反応により生じた水とともに原料が留去されや
すくなったりする傾向があるので、好ましくない。
【0018】前記エステル化反応は、常圧下または減圧
下のいずれで行っても良い。また、前記エステル化反応
は、回分式または連続式のいずれで行っても良い。
【0019】
【実施例】以下に、実施例および比較例によって本発明
をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定され
るものではない。 (実施例1)温度計、撹拌機、還流冷却器および生成水
分離器を備えた外部ジャケット付ガラス製反応容器(内
容量30m3)に、メトキシポリエチレングリコール
(エチレンオキシドの平均付加モル数25)16,50
0kg(14.57kmol)、メタクリル酸4,82
0kg(56.05kmol)、パラトルエンスルホン
酸一水和物385kg(2.03kmol)、およびシ
クロヘキサン1360kgを仕込み、これら反応混合物
の温度を110〜120℃としてエステル化反応を行っ
た。なお、該エステル化反応により生成する水の理論量
は、(14.57+2.03)×18=298.8kg
である。
【0020】反応中、還流冷却器で液化した留去成分
は、逐次生成水分離器で油系成分と水系成分とに分離
し、油系成分は反応器内に戻し、水系成分は途中に流量
計を介して水系成分貯蔵タンクに導くようにし、該タン
クに溜まった水系成分の重量と、水系成分の発生速度を
モニターした。そして、反応開始から16時間後、タン
クに溜まった水系成分の重量が289kg、水系成分の
発生速度が3.5kg/hrとなった時点で反応を終了
した。なお、得られた反応生成物中にゲル化物の発生は
認められなかった。 (実施例2)温度計、撹拌機、還流冷却器および生成水
分離器を備えた外部ジャケット付ガラス製反応容器(内
容量30m3)に、メトキシポリエチレングリコール
(エチレンオキシドの平均付加モル数10)12,34
0kg(26.14kmol)、メタクリル酸6,00
0kg(69.77kmol)、硫酸208kg(2.
12kmol)、およびシクロヘキサン1360kgを
仕込み、これら反応混合物の温度を110〜120℃と
してエステル化反応を行った。なお、該エステル化反応
により生成する水の理論量は、26.14×18=47
0.5kgである。
【0021】反応中、還流冷却器で液化した留去成分
は、逐次生成水分離器で油系成分と水系成分とに分離
し、油系成分は反応器内に戻し、水系成分は途中に流量
計を介して水系成分貯蔵タンクに導くようにし、該タン
クに溜まった水系成分の重量と、水系成分の発生速度を
モニターした。そして、反応開始から24時間後、タン
クに溜まった水系成分の重量が457kg、水系成分の
発生速度が7.0kg/hrとなった時点で反応を終了
した。なお、得られた反応生成物中にゲル化物の発生は
認められなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、仕込み総量が3t以上
の実機スケールにおいても、容易かつ的確に反応の終点
を決定することができるので、生産性の低下やゲル化物
の発生を起こすことなく、エステル化物を製造すること
ができる。しかも、本発明によれば、反応終点の自動管
理が可能となるので、運転を無人化することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA28 BA36 BA52 BC38 BP10 KA06 4J005 AA04 BD02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕込み総量が3t以上のスケールで行うエ
    ステル化反応によりエステル化物を得る方法において、
    前記エステル化反応により留去された水系成分の量
    (A)が、仕込み量から計算される該エステル化反応に
    より生成する水の理論量(B)の95%以上となり、か
    つ、前記水系成分の発生速度(A’)が下記式(1) 水系成分の発生速度(A’)[kg/hr] ≦理論量(B)[kg]/100[kg]×3.5[kg/hr] (1) を満足する、ようになった時点でエステル化反応を終了
    する、ことを特徴とするエステル化物の製造方法。
  2. 【請求項2】前記エステル化反応を、アルコキシポリア
    ルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とを原料とし
    て行う、請求項1に記載のエステル化物の製造方法。
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