JP2003128458A - Mn−Znフェライト - Google Patents

Mn−Znフェライト

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JP2003128458A
JP2003128458A JP2001321135A JP2001321135A JP2003128458A JP 2003128458 A JP2003128458 A JP 2003128458A JP 2001321135 A JP2001321135 A JP 2001321135A JP 2001321135 A JP2001321135 A JP 2001321135A JP 2003128458 A JP2003128458 A JP 2003128458A
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JP
Japan
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flux density
magnetic flux
ferrite
loss
mol
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Pending
Application number
JP2001321135A
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English (en)
Inventor
Keiko Taniguchi
慶子 谷口
Taketoshi Noda
武寿 野田
Kazuhiko Matsumoto
和彦 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ceramic Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ceramic Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低損失・高飽和磁束密度を両立させたMn−Z
nフェライトを提供する。 【解決手段】 基本組成として、Fe 52.4
〜53.7mol%、ZnO 7.0〜11.5mol
%、残部MnOとし、副成分としてSiO 0.00
5〜0.01wt%、CaO 0.03〜0.06wt
%、V 0.01〜0.06wt%、Nb
0.01〜0.03wt%を含有し、更にAl
又はBiのうち少なくともどちらか一方を0.0
4wt%以下(0を含まず)含有させたMn−Znフェ
ライト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
用トランス、ディスプレイ用フライバックトランス等に
使用されるフェライトコアに適したMn−Znフェライ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の発達と小型化要求に伴
い、スイッチング電源の小型化、高効率化は欠かせない
ものとなっている。スイッチング電源回路に使用される
トランスの磁束密度は、巻数、コアの断面積、スイッチ
ング周波数の積に逆比例する関係があり、磁束密度が飽
和しない範囲でトランスに使用するコアの大きさを決め
る必要がある。よって、トランスの小型化には、より高
い磁束密度の条件下で使用できることが前提となり、飽
和磁束密度が高い材料の提供が望まれている。また、ト
ランスが伝達できる電力はスイッチング時に変化する磁
束密度に比例する。このため、磁束密度差が大きくとれ
るようにΔB(飽和磁束密度−残留磁束密度)が大きく
低損失な材料も望まれている。これらを実現できる材料
として、Mn−Znフェライトが多く使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高飽和磁束密度かつ低
損失である材料は一般的に両立が難しく、この問題の解
決のために従来から種々の改善が試みられてきた。高飽
和磁束密度を得るためには、基本組成であるFe
の含有量を多くすること、又はフェライトを高密度化す
ることが知られている。しかし、これらの方法では、P
cv minとなる温度が低温側へ移動したり、損失が
増大するなどの問題点があり実用的でない。
【0004】本発明は、上記問題点を解決し、実用に適
した高飽和磁束密度かつ低損失なMn−Znフェライト
を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明はFeが52.4〜53.7mol
%、ZnOが7.0〜11.5mol%、残部MnOか
らなる基本組成を有したMn−Znフェライトで、副成
分としてSiO 0.005〜0.01wt%、Ca
O 0.03〜0.06wt%、V 0.01〜
0.06wt%、Nb 0.01〜0.03wt
%を含有し、更にAl又はBiのうち少な
くともどちらか一方を0.04wt%以下(0を含ま
ず)含有することを特徴とする。
【0006】各組成を上記の範囲で選択することで、飽
和磁束密度(23℃)が530mT以上、Pcv mi
nが60℃以上にあり、その値が370kW/m以下
(100kHz−200mT)となるMn−Znフェラ
イトを得ることができる。
【0007】本発明では、上記のように非常に高い飽和
磁束密度を有しながら、低い損失特性を同時に兼ね備え
たMn−Znフェライトを提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】基本組成はFe、ZnO、
MnOからなるMn−Znフェライトであり、Fe
52.4〜53.7mol%、ZnO 7.0〜1
1.5mol%、残部MnOの範囲に限定した。その理
由は、トランスの能力を最大限に発揮させることを考慮
し、トランスの実駆動温度以上(一般的に60℃以上)
にPcv min温度を設定すること、またこの温度範
囲で損失が小さいこと、キュリー温度が十分に高いこと
(200℃以上)、飽和磁束密度が530mT以上得ら
れることを検討し、上記の基本組成を決定した。
【0009】上記基本組成に加え、副成分としてSiO
、CaO、V、Nbを同時に、更にAl
、Biのうち少なくとも一方を添加してい
る。SiO、CaOは粒界に析出あるいは偏析し高抵
抗化させることから、損失を低減させる効果があり、ほ
とんどのMn−Znフェライトに添加されている。V
、Nbは、SiO、CaOとの複合添加に
よって損失の低減、飽和磁束密度の向上、残留磁束密度
の低減効果があり、またAl、Bi は少な
くともどちらか一方を微量に添加することにより損失を
低減させることができる。それぞれの副成分は、焼成後
酸化物となりうるものであれば、添加時の構造は問わな
い。
【0010】副成分を適切な範囲外で添加した場合に
は、損失の著しい増加、残留磁束密度の増加、焼結密度
低下に伴う飽和磁束密度の低下を引き起こし、磁気特性
を劣化させる。
【0011】以上の理由から、これらの効果が得られる
副成分の添加範囲として、SiO0.005〜0.0
1wt%、CaO 0.03〜0.06wt%、V
0.01〜0.06wt%、Nb 0.01〜
0.03wt%とし、更にAl又はBi
うち少なくとも一方の添加範囲を0.04wt%以下
(0を含まず)と定めた。
【0012】
【実施例】(実施例1)表1に示した組成となるように
高純度の酸化鉄、酸化マンガン、酸化亜鉛を計量・混合
し、大気中で950℃×2時間仮焼を行った。この仮焼
原料にSiO 0.005wt%、CaO 0.04
wt%、V 0.05wt%、Nb 0.
02wt%、Al 0.003wt%、Bi
0.003wt%を加え、アトライターで粉砕粒径
が1.5μmとなるまで粉砕した。この粉砕粉にポリビ
ニルアルコールを加えて造粒し、得られた造粒顆粒を外
径24mm、内径19mm、高さ10mmのトロイダル
状に成形した。酸素分圧をコントロールしながら130
0℃×3時間保持した後降温することにより焼結サンプ
ルを得た。このようにして得られた試料に巻線(一次3
Ts、二次3Ts)を施し、B−H/Zアナライザー
(HP社製E5060A)にて損失(周波数100kH
z、最大磁束密度200mT、測定温度域20〜120
℃)を測定した。また、最大磁界800A/mにおける
飽和磁束密度も測定した。これらの結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1より、適合例1〜4の組成ではPcv
minとなる温度が60℃以上にあり、370kW/
以下という低い損失が得られている。また同時に、
飽和磁束密度は530〜550mTという非常に高い値
が得られている。
【0015】請求項の範囲外にある組成の比較例1〜3
では、飽和磁束密度の低下、損失の増大、Pcv mi
n温度の低温側シフトが認められる。
【0016】(実施例2)Fe 52.4mol
%、ZnO 11.5mol%、残部MnOとなるよう
に高純度の酸化鉄、酸化マンガン、酸化亜鉛を計量・混
合し、大気中で950℃×2時間仮焼を行った。この仮
焼原料に、表2に示す量のSiO、CaO、V
、Nb、Al、Biを添加
し、実施例1と同様に焼結サンプルの作成、評価を行っ
た。これらの飽和磁束密度、残留磁束密度、Pcv m
inを表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】表2より、適合例5〜11では飽和磁束密
度に影響することなく損失のみを低減することができ、
適合例4に対して更に低い損失が得られた。
【発明の効果】以上のように、基本組成をFe
52.4〜53.7mol%、ZnO7.0〜11.5
mol%、残部MnOとし、副成分としてSiO
0.005〜0.01wt%、CaO 0.03〜0.
06wt%、V 0.01〜0.06wt%、N
0.01〜0.03wt%、Al又は
Biのうち少なくともどちらか一方を0.04w
t%以下(0を含まず)同時に添加することで、530
mT以上という高い飽和磁束密度と、20〜120℃に
おけるPcv minが370kW/m以下という低
い損失をもつMn−Znフェライトを提供することが可
能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G002 AA06 AA07 AA08 AA12 AB01 AD04 AE02 4G018 AA08 AA17 AA18 AA21 AA25 AA28 AA31 AA37 5E041 AB02 NN02 NN13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本組成としてFeが52.4〜
    53.7mol%、ZnOが7.0〜11.5mol
    %、残部MnOとし、副成分としてSiO0.005
    〜0.01wt%、CaO 0.03〜0.06wt
    %、V0.01〜0.06wt%、Nb
    0.01〜0.03wt%を含有し、更にAl
    はBiのうち少なくともどちらか一方を0.04
    wt%以下(0を含まず)含有することを特徴とするM
    n−Znフェライト。
  2. 【請求項2】 飽和磁束密度(23℃)が530mT以
    上であり、かつ20〜120℃における損失の最小値
    (以下Pcv minと称する)が60℃以上にあり、
    その値が370kW/m以下(100kHz−200
    mT)である請求項1に記載のMn−Znフェライト。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012111675A (ja) * 2010-11-01 2012-06-14 Tdk Corp フェライト組成物および電子部品
JP2012140307A (ja) * 2011-01-04 2012-07-26 Tdk Corp フェライト組成物および電子部品
JP2012244064A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Tdk Corp フェライトコアおよび電子部品
JP2016044100A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 Necトーキン株式会社 フェライト

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