JP2003127441A - 記録装置の記録ヘッド制御方法及び記録装置 - Google Patents

記録装置の記録ヘッド制御方法及び記録装置

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JP2003127441A
JP2003127441A JP2001322803A JP2001322803A JP2003127441A JP 2003127441 A JP2003127441 A JP 2003127441A JP 2001322803 A JP2001322803 A JP 2001322803A JP 2001322803 A JP2001322803 A JP 2001322803A JP 2003127441 A JP2003127441 A JP 2003127441A
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recording head
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Susumu Taga
進 多賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットを低下させることなく、記録ヘ
ッドの駆動コイルの焼損を防止できること。 【解決手段】 記録ヘッドが、複数の記録ワイヤを備え
たヘッド本体と、このヘッド本体の温度を検出するサー
ミスタとを有し、記録ワイヤを突出させて記録ヘッドに
記録動作を実行させることにより、シートに画像を記録
するよう制御する記録装置の記録ヘッド制御方法におい
て、記録ヘッドがシートに記録する画像の記録パターン
を予め検出し、サーミスタにより検出された検出温度に
基づいて、記録ヘッドの駆動周波数を減少させて記録ヘ
ッドによる記録速度を低下させるスピードダウン設定温
度を、上記記録パターンに応じて変更して設定するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の記録ワイヤ
を備えた記録ヘッドの記録動作を、当該記録ヘッド内の
温度検出器による検出温度に基づいて制御する記録装置
の記録ヘッド制御方法及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置には、プラテンに沿って走行す
るキャリッジに記録ヘッドが搭載され、この記録ヘッド
をプラテンの軸方向に走行させる間に、この記録ヘッド
における複数の記録ワイヤをインクリボンを介して、上
記プラテンの前方周面に位置するシートに打ち付け、こ
のシートに画像を記録するドットインパクトプリンタが
ある。
【0003】このようなプリンタにおける記録ヘッドで
は、記録ワイヤを駆動する駆動コイル(電磁石コイル)
を発熱体として備えたヘッド本体の外周部に放熱器が配
置され、上記外周部に、ヘッド本体の温度を検出する温
度検出素子(サーミスタ)が設置されている。このサー
ミスタは、記録ヘッドの記録動作の実行に従って温度が
上昇するヘッド本体の温度を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなプリンタ
においても、電源容量が比較的大きく、また、放熱器と
キャリッジとの接触面積が小さくて記録ヘッドの放熱が
充分でない場合には、記録ヘッドによる1行の記録桁数
が多く(例えば136桁)、この一行の記録動作終了毎
に設定される非記録(印字)時間が短く、更に、特定
(全てまたは一部)の記録ワイヤが例えば連続して突出
動作する特定記録パターンを記録ヘッドが記録するとき
に、記録ヘッドの駆動コイルが急激に温度上昇して焼損
する恐れがある。
【0005】その原因は、上述のような駆動コイルの急
激な温度上昇に対し、サーミスタによる検出温度の追従
性が良好でないからである。例えば、記録ヘッドが上記
特定記録パターンを記録する場合には、図6に示すよう
に、サーミスタによる検出温度と駆動コイルの発熱温度
とが著しく離れてしまうことがあり、サーミスタによる
検出温度が80℃の時に、駆動コイルの発熱温度が焼損
限界温度(275℃)に至り、記録ヘッドの記録動作を
停止させる停止設定温度(107℃)をサーミスタが検
出する前に、駆動コイルが焼損してしまうことがある。
【0006】このようなプリンタに対しては、記録ヘッ
ドのヘッド駆動周波数を、記録ヘッドが記録する全ての
記録パターンに対して低下させて、記録ヘッドに供給さ
れる入力電気エネルギーを減少させ、駆動コイルの発熱
量を抑制することが考えられる。しかし、この場合に
は、記録ヘッドによる記録速度が遅くなって、記録装置
のスループットが低下してしまう。
【0007】また、全ての記録パターンの記録に対し
て、記録ヘッドの記録動作を停止させる停止設定温度を
低く設定することも考えられる。しかし、この場合に
は、記録装置が頻繁に停止することになって、やはり記
録装置のスループットが低下してしまう。
【0008】本発明の目的は、上述の事情を考慮してな
されたものであり、スループットを低下させることな
く、記録ヘッドの駆動コイルの焼損を防止できる記録装
置の記録ヘッド制御方法及び記録装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、記録ヘッドが、複数の記録ワイヤを備えたヘッド本
体と、このヘッド本体の温度を検出する温度検出器とを
有し、上記記録ワイヤを突出させて上記記録ヘッドに記
録動作を実行させることにより、シートに画像を記録す
るよう制御する記録装置の記録ヘッド制御方法におい
て、上記記録ヘッドがシートに記録する画像の記録パタ
ーンを予め検出し、上記温度検出器により検出された検
出温度に基づいて、上記記録ヘッドのヘッド駆動周波数
を減少させて当該記録ヘッドによる記録速度を低下させ
るスピードダウン設定温度を、上記記録パターンに応じ
て変更して設定することを特徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記記録ヘッドの特定の記録ワイヤを
連続して突出動作させ、または上記記録ワイヤの突出と
休止を交互に繰り返す特定記録パターンの場合に、スピ
ードダウン設定温度を、他の記録パターンの場合に比べ
て低下して設定することを特徴とするものである。
【0011】請求項3に記載の発明は、プラテンに沿っ
て走行するキャリッジに記録ヘッドが搭載され、この記
録ヘッドが、複数の記録ワイヤを備えたヘッド本体と、
このヘッド本体の温度を検出する温度検出器とを有して
なり、制御装置が、上記記録ワイヤを突出させて上記記
録ヘッドに記録動作を実行させることにより、上記プラ
テンと上記記録ヘッドとの間に搬送されるシートに画像
を記録する記録装置において、上記制御装置は、上記記
録ヘッドがシートに記録する画像の記録パターンを予め
検出し、上記温度検出器により検出された検出温度に基
づいて、上記記録ヘッドのヘッド駆動周波数を減少させ
て当該記録ヘッドによる記録速度を低下させるスピード
ダウン設定温度を、上記記録パターンに応じて変更して
設定するよう構成されたことを特徴とするものである。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、上記制御装置は、記録ヘッドの特定の
記録ワイヤを連続して突出動作させ、または上記記録ワ
イヤの突出と休止を交互に繰り返す特定記録パターンの
場合に、スピードダウン設定温度を、他の記録パターン
の場合に比べて低下して設定するよう構成されたことを
特徴とするものである。
【0013】請求項1乃至4に記載の発明には、次の作
用がある。
【0014】記録ヘッドがシートに記録する画像の記録
パターンを予め検出し、温度検出器により検出された検
出温度に基づいて、記録ヘッドのヘッド駆動周波数を減
少させて当該記録ヘッドによる記録速度を低下させるス
ピードダウン設定温度を、上記記録パターンに応じて変
更して設定することから、例えば、記録ヘッドの特定の
記録ワイヤを連続して突出動作させ、または記録ワイヤ
の突出と休止を交互に繰り返す特定記録パターンの場合
に、上記スピードダウン設定温度を、他の記録パターン
の場合に比べて低下して設定することによって、この特
定記録パターンの場合に記録ヘッドへ入力される電気エ
ネルギーを減少させることができる。この結果、特定記
録パターンの記録時における記録ヘッドの駆動コイルの
発熱量が抑制されて、この駆動コイルの焼損を防止でき
る。
【0015】また、スピードダウン設定温度が例えば低
下して設定されて、記録ヘッドによる記録動作の早い時
期に、記録ヘッドのヘッド駆動周波数の低下による記録
ヘッドの記録速度が減速されるのは、特定記録パターン
の記録動作時の場合のみであり、他の記録パターンの場
合には、記録動作の早い時期に記録ヘッドの記録速度が
減速することがない。この結果、特定記録パターン以外
の上記他の記録パターンの記録時に記録量が良好に確保
されて、スループットの低下を防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づき説明する。
【0017】図1は、本発明に係る記録装置の一実施の
形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ
本体を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体
を示す側断面図である。
【0018】これらの図に示す記録装置としてのプリン
タ10は、記録ヘッド18の多数の記録ワイヤ35(図
3)を、インクリボン31を介してシートSに打ち付け
てドットを記録することにより、文字を含む画像を印刷
するドットインパクトプリンタである。ここで、シート
Sは、単票紙や連続紙などの普通紙の他に、通帳や葉
書、封筒などである。特に、上記単票紙は単票複写紙を
含み、連続紙は連続複写紙を含む。
【0019】上記プリンタ10は、図1に示すように、
記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリン
タ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユ
ニット12及び排出ユニット13と、同じくプリンタ本
体11に着脱自在に装着されたシート供給ガイド34
(図2)と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ
覆う図示しないアッパーケース及びロアケースと、を有
して構成される。
【0020】上記プリンタ本体11は、本体フレームと
してのベースフレーム14、シート案内フレーム15
(図2)、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム
17と、記録ヘッド18及びキャリッジ19を備えた印
刷機構部20と、プラテン21、シート案内22及びピ
ンチローラ25(図2)を備えたシート搬送機構部23
と、を有して構成される。
【0021】ベースフレーム14及びシート案内フレー
ム15は、図2に示すようにほぼ平行配置され、これら
のベースフレーム14及びシート案内フレーム15の両
端に上記左サイドフレーム16、右サイドフレーム17
がそれぞれ立設して固定される。これらの左サイドフレ
ーム16と右サイドフレーム17間に、図1に示すよう
に、キャリッジガイド軸24が架け渡されて回動可能に
枢支され、プラテン21が架け渡されて回転自在に配設
されている。シート案内22は、左サイドフレーム16
と右サイドフレーム17との間に配設されて、シート案
内フレーム15に嵌合して固定されている。また、左サ
イドフレーム16及び右サイドフレーム17の後方部、
上方部それぞれには、前記プッシュトラクタユニット1
2、排出ユニット13をそれぞれ装着可能な図示しない
トラクタユニット装着部、排出ユニット装着部が設けら
れている。
【0022】図1に示すプッシュトラクタユニット12
は、シートSとしての連続紙をシート搬送機構部23へ
送り出し、シート供給ガイド34は、シートSとしての
単票紙を1枚ずつ(または1綴りずつ)シート搬送機構
部23へ供給する。また、排出ユニット13は、連続紙
または単票紙等のシートSをシート搬送機構部23から
プリンタ10外へ引き出すものである。
【0023】つまり、図2に示すように、プッシュトラ
クタユニット12のトラクタベルト26の回転により、
このトラクタベルト26のピン27の作用で、連続紙
は、シート搬送機構部23のシート案内22に案内さ
れ、このシート案内22とプラテン21との間に形成さ
れるシート搬送経路28を経てプラテン21の前方へ向
かい、矢印α方向に送給される。このプッシュトラクタ
ユニット12の非動作時に、シート供給ガイド34から
単票紙が1枚ずつ(または1綴りずつ)、シート搬送経
路28を経てプラテン21の前方へ供給可能とされる。
また、排出ユニット13の排出ローラ29の回転によ
り、後述のごとく、記録ヘッド18により文字等が記録
された連続紙または単票紙は、シート搬送機構部23の
プラテン21から矢印β方向に引き出される。これによ
り、連続紙または単票紙は、キャリッジ19の後述の主
走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
【0024】図1に示す前記キャリッジ19は、キャリ
ッジガイド軸24に摺動自在に挿通されると共に、記録
ヘッド18を搭載する。キャリッジガイド軸24がプラ
テン21と平行に配置されることから、キャリッジ19
は、これらのプラテン21及びキャリッジガイド軸24
の軸方向と一致する主走査方向に移動(走行)可能に設
けられる。
【0025】図示しないキャリッジ駆動モータの正転ま
たは逆転により、キャリッジ19は、タイミングベルト
30(図2)を介しキャリッジガイド軸24に案内され
て、主走査方向における図1の左向きまたは右向きに走
行される。
【0026】前記記録ヘッド18は多数の記録ワイヤ3
5(図3では、一本の記録ワイヤ35のみを示す。)を
備え、これらの記録ワイヤ35の突出方向前方にインク
リボン31が位置する。記録ヘッド18はキャリッジ1
9と共に主走査方向に走行する間に、記録ワイヤ35を
突出動作させてインクリボン31に打ち当て、インクリ
ボン31のインクを、プラテン21とインクリボン31
との間に搬送されるシートS(連続紙または単票紙等)
に付着させて、このシートSに文字を含む画像を記録す
る。
【0027】記録ヘッド18によるこの記録動作は、キ
ャリッジ19が主走査方向左向きまたは右向きに走行す
る間に、記録ヘッド18の記録ワイヤ35により一行分
の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シ
ートSが連続紙の場合には、図2に示すシート搬送機構
部23のプラテン21、プッシュトラクタユニット12
及び排出ユニット13が、また、シートSが単票紙の場
合には、シート搬送機構部23のプラテン21、ピンチ
ローラ25及び排出ユニット13がそれぞれシートSを
所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返
されることにより実施される。
【0028】尚、図2に示す符号32は、ベースフレー
ム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成
されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23
内へシートSを供給するためのボトムシート供給口であ
る。
【0029】また、プラテン21、プッシュトラクタユ
ニット12及び排出ユニット13の駆動制御と、キャリ
ッジ19の走行制御と、記録ヘッド18の記録ワイヤ3
5による記録動作の制御は、制御装置としての制御基板
部33(図2)により実施される。この制御基板部33
は、例えばプリンタ本体11の後方におけるシート案内
フレーム15の下方に配置される。
【0030】ところで、上記記録ヘッド18は、図3に
示すように、ヘッド本体40にノーズ部41が連設さ
れ、ヘッド本体40の外側に放熱器42が配置されて構
成される。
【0031】ヘッド本体40は、駆動コイルとしての電
磁石コイル43が巻き付けられるコア44が、周方向に
所定間隔で複数個一体成形されたフレーム45と、上記
電磁石コイル43への通電によってコア44に吸着駆動
されるワイヤレバー46と、このワイヤレバー46を、
ピン47を支点に上記コア44から離れる方向に付勢す
る復帰ばね48と、上記ワイヤレバー46の先端に連結
されて、ワイヤレバー46がコア44に吸着されたと
き、ノーズ部41から突出する記録ワイヤ35と、を有
して構成される。
【0032】このヘッド本体40は、記録ワイヤ35の
進退方向に2段積み重ねられて、ヘッド本体結合体とし
て配置される。ただし、図3では、一方のヘッド本体4
0のみを示している。
【0033】上記ノーズ部41は、記録ワイヤ35の突
出動作を含む進退動作を案内するものであり、内部に配
置された複数個の中間ガイド49と、先端部に配置され
た1つの先端ガイド50を備える。複数本の記録ワイヤ
35は、これら中間ガイド49及び先端ガイド50を貫
通して進退動作が案内される。尚、図3では、中間ガイ
ド49及び先端ガイド50に1本の記録ワイヤ35が貫
通する場合を示し、他の記録ワイヤ35については省略
している。
【0034】上記放熱器42は、図3及び図4に示すよ
うに略筒形状に構成され、外側に複数枚のフィン51が
一体に設けられる。この放熱器42は、前述のヘッド本
体結合体における各ヘッド本体40の外周部に配置され
て、各ヘッド本体40を覆う。この放熱器42は、各ヘ
ッド本体40の電磁石コイル43への通電によってこの
電磁石コイル43が発熱体となって発熱するが、この発
熱による各ヘッド本体40の熱を、フィン51を用いて
放熱させて、これらのヘッド本体40を冷却する。
【0035】さて、ヘッド本体結合体の一方のヘッド本
体40におけるフレーム45の外周部に図3及び図4に
示すように、このヘッド本体40のフレーム45の温度
を検出する温度検出器(温度検出素子)としてのサーミ
スタ52が設置される。このサーミスタ52は、ヘッド
本体結合体のヘッド本体40に放熱器42が設置された
状態で、この放熱器42の内周面53に形成された溝5
4内に収容される。
【0036】このサーミスタ52により検出されたヘッ
ド本体40のフレーム45の温度が、制御基板部33
(図2)へ出力される。この制御基板部33は、記録ワ
イヤ35を突出させて記録ヘッド18に記録動作を実行
させるに先立ち、記録ワイヤ35がシートSに記録する
画像の記録パターンを予め検出する。
【0037】ところで、記録ヘッド18の記録動作に従
って、ヘッド本体40内の電磁石コイル43は温度が上
昇する。制御基板部33は、サーミスタ52により検出
された検出温度が「スピードダウン設定温度」に至った
時に、記録ヘッド18のヘッド駆動周波数を低下させて
記録速度を減速させ、また、サーミスタ52により検出
された検出温度が「停止設定温度」に至った時に、記録
動作を停止させるよう制御して、電磁石コイル43の焼
損や、記録ワイヤ35を潤滑する潤滑剤の劣化を防止し
ている。
【0038】なお、上記ヘッド駆動周波数は、記録ヘッ
ド18の電磁石コイル43へ印加されるパルス電圧の周
波数のことであり、記録ワイヤ35における単位時間当
たりの最大突出動作回数を意味する。
【0039】制御基板部33は、上記スピードダウン設
定温度と上記停止設定温度のうち、記録ヘッド18のヘ
ッド駆動周波数を低下させて、この記録ヘッド18の記
録速度を減速(スピードダウン)させるスピードダウン
設定温度を、上述のように検出された画像の記録パター
ンに応じて変更して設定する。
【0040】つまり、制御基板部33は、特定記録パタ
ーン(後述)を検出した時に、この特定記録パターン以
外の他の記録パターンを検出した場合に比べて、スピー
ドダウン設定温度を図6に示すように低下して設定す
る。例えば、制御基板部33は、スピードダウン設定温
度を、上記他の記録パターンの場合に100℃に設定
し、上記特定記録パターンの場合に60℃に設定する。
この特定記録パターンは、図7(A)に示すように、記
録ヘッド18の特定(即ち全部または1本を含む一部)
の記録ワイヤ35を連続して突出動作させ、または、図
7(B)に示すように、上記特定の記録ワイヤ35の突
出と休止を交互に繰り返す記録パターンである。
【0041】ここで、記録ヘッド18の記録速度を減速
させるためのヘッド駆動周波数の低下は、通常の記録速
度の場合に比べ、例えば半分または3分の2程度に設定
される。このヘッド駆動周波数の低下により、記録ヘッ
ド18に入力される電気エネルギーが減少されて、電磁
石コイル43の発熱量が抑制されるので、記録ヘッド1
8のヘッド本体40の温度上昇が緩和される。このた
め、サーミスタ52が停止設定温度を検出するまでの時
間が伸ばされて、記録ヘッド18の記録動作が停止する
までにシートSに記録される記録量(印字量)が増加す
る。
【0042】また、図6に示すように、記録ヘッド18
が記録パターンを記録動作している場合、スピードダウ
ン設定温度を100℃に設定した状態では、この100
℃をサーミスタ52が検出した時点で、電磁石コイル4
3の発熱温度が約300℃となり、この電磁石コイル4
3は焼損してしまう恐れがある。これに対し、特定記録
パターンの記録時に、スピードダウン設定温度を上述の
ように60℃に低下して設定すると、この60℃をサー
ミスタ52が検出した時点で、電磁石コイル43の発熱
温度が約245℃となり、コイル焼損温度(275℃)
以下となるので、電磁石コイル43の焼損が確実に回避
される。その後、記録ヘッド18の記録速度の減速によ
り、記録ヘッド18のヘッド本体40の温度上昇が緩和
される。
【0043】なお、シートSには複数行の記録がなされ
るが、制御基板部33は、各行を記録する前になされる
シートSの副走査方向の搬送中に、シートSに記録され
る画像の記録パターンを前述の如く検出し、この検出結
果から引き続き、記録ヘッド18の記録速度を減速する
ためのスピードダウン設定温度を決定する。制御基板部
33は、サーミスタ52によるヘッド本体40の温度検
出については、シートS搬送中にも、シートSへの記録
動作中にも実行させる。
【0044】次に、制御基板部33による上述の記録ヘ
ッド18の制御を、図5のフローチャートを用いて説明
する。
【0045】制御基板部33は、記録動作開始時に、記
録パターンが特定記録パターンであるか否かを判断する
(S1)。
【0046】記録パターンが特定記録パターンでなく、
通常の記録パターンである場合には、制御基板部33
は、サーミスタ52による検出温度が、スピードダウン
設定温度としての100℃以上であるか否かを判断する
(S2)。
【0047】このサーミスタ52による検出温度が10
0℃未満の時に、制御基板部33は、記録ヘッド18に
通常の記録速度で記録動作を実行させる(S3)。
【0048】ステップS2において、サーミスタ52に
よる検出温度が100℃以上である時には、制御基板部
33は、次にこのサーミスタ52による検出温度が、停
止設定温度としての107℃以上であるか否かを判断す
る(S4)。
【0049】ステップS4において、サーミスタ52に
よる検出温度が100℃以上で107℃未満の時に、制
御基板部33は、記録ヘッド18のヘッド駆動周波数を
ステップS3の通常速度の場合に比べて半分程度に減少
させ、記録ヘッド18の記録速度を減速させる(S
5)。
【0050】ステップS4において、サーミスタ52に
よる検出温度が107℃以上の時に、制御基板部33
は、記録ヘッド18の記録動作を直ちに停止させる(S
6)。
【0051】一方、制御基板部33は、ステップS1に
おいて、記録パターンが特定記録パターンであると判断
した場合には、サーミスタ52による検出温度が、スピ
ードダウン設定温度としての60℃以上であるかを判断
する(S7)。
【0052】このサーミスタ52による検出温度が60
℃未満の時に、制御基板部33は、記録ヘッド18に通
常の記録速度で記録動作を実行させる(S8)。
【0053】ステップS7において、サーミスタ52に
よる検出温度が60℃以上である時には、制御基板部3
3は、次にこのサーミスタ52による検出温度が、停止
設定温度としての107℃以上であるか否かを判断する
(S9)。
【0054】このステップS9において、サーミスタ5
2による検出温度が60℃以上で107℃未満の時に、
制御基板部33は、記録ヘッド18の駆動速度をステッ
プS8の通常の記録速度の場合に比べて半分程度に減少
させ、記録ヘッド18の記録速度を減速させる(S1
0)。
【0055】ステップS9において、サーミスタ52に
よる検出温度が107℃以上の時に、制御基板部33
は、記録ヘッド18の記録動作を直ちに停止させる(S
11)。
【0056】従って、上記実施の形態によれば、次の効
果及びを奏する。
【0057】記録ヘッド18がシートSに記録する画
像の記録パターンを制御基板部33が予め検出し、この
サーミスタ52により検出された検出温度に基づいて、
記録ヘッド18のヘッド駆動周波数を減少させて当該記
録ヘッド18による記録速度を低下させるスピードダウ
ン設定温度を、制御基板部33が上記記録パターンに応
じて変更して設定する。このことから、制御基板部33
は、例えば記録ヘッド18の特定の記録ワイヤ35を連
続して突出動作させ、または記録ワイヤ35の突出と休
止を交互に繰り返す特定記録パターンを検出した場合
に、上記スピードダウン設定温度を、他の記録パターン
の場合に比べて低下して設定することによって、この特
定記録パターンの場合に記録ヘッド18へ入力される電
気エネルギーを減少させることができる。この結果、特
定記録パターンの記録時における記録ヘッド18の電磁
石コイル43の発熱量が抑制されて、この電磁石コイル
43の焼損を防止できる。
【0058】制御基板部33によりスピードダウン設
定温度が例えば低下して設定されて、記録ヘッド18に
よる記録動作の早い時期に、記録ヘッド18のヘッド駆
動周波数の低下による記録ヘッド18の記録速度が減速
されるのは、特定記録パターンの記録動作時の場合のみ
であり、他の記録パターンの場合には、記録動作の早い
時期に記録ヘッドの記録速度が減速することがない。こ
の結果、特定記録パターン以外の上記他の記録パターン
の記録動作時に記録量(印字量)が良好に確保されて、
スループットの低下を防止できる。
【0059】以上、本発明を上記実施の形態に基づいて
説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0060】例えば、上記実施の形態では、記録パター
ンが特定記録パターンである場合に、スピードダウン設
定温度を通常の記録パターンの場合に比べて低下して設
定するものを述べたが、特定記録パターンの検出時に、
スピードダウン設定温度の代わりに、または、このスピ
ードダウン設定温度と共に、インターバル記録を開始す
るインターバル設定温度を低下して設定してもよい。こ
のインターバル記録は、記録ヘッド18が1行の記録動
作を終了する毎に、その位置に記録ヘッド18を、例え
ば0.1秒間一次停止させて待機させる待機時間を伴う
記録動作であり、この待機時間の設定によって記録ヘッ
ド18の温度上昇が抑制される。
【0061】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の発明に係る記録
装置の記録ヘッド制御方法によれば、スループットを低
下させることなく、記録ヘッドの駆動コイルの焼損を防
止できる。
【0062】請求項3及び4に記載の発明に係る記録装
置によれば、スループットを低下させることなく、記録
ヘッドの駆動コイルの焼損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用さ
れたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜
視図である。
【図2】図1のプリンタ本体を示す側断面図である。
【図3】図1の記録ヘッドを示す断面図である。
【図4】図3の記録ヘッドを示す分解斜視図である。
【図5】図2の制御基板部33が実行する記録ヘッドの
制御を示すフローチャートである。
【図6】特定記録パターンを記録する場合の、サーミス
タ検出温度と駆動コイル発熱温度との関係を示すグラフ
である。
【図7】図3の記録ヘッドにおける特定の記録ワイヤの
突出動作を概略して示す図である。
【符号の説明】
10 プリンタ(記録装置) 18 記録ヘッド 19 キャリッジ 21 プラテン 33 制御基板部(制御装置) 35 記録ワイヤ 40 ヘッド本体 43 電磁石コイル(駆動コイル) 52 サーミスタ(温度検出器) S シート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドが、複数の記録ワイヤを備え
    たヘッド本体と、このヘッド本体の温度を検出する温度
    検出器とを有し、上記記録ワイヤを突出させて上記記録
    ヘッドに記録動作を実行させることにより、シートに画
    像を記録するよう制御する記録装置の記録ヘッド制御方
    法において、 上記記録ヘッドがシートに記録する画像の記録パターン
    を予め検出し、上記温度検出器により検出された検出温
    度に基づいて、上記記録ヘッドのヘッド駆動周波数を減
    少させて当該記録ヘッドによる記録速度を低下させるス
    ピードダウン設定温度を、上記記録パターンに応じて変
    更して設定することを特徴とする記録装置の記録ヘッド
    制御方法。
  2. 【請求項2】 上記記録ヘッドの特定の記録ワイヤを連
    続して突出動作させ、または上記記録ワイヤの突出と休
    止を交互に繰り返す特定記録パターンの場合に、スピー
    ドダウン設定温度を、他の記録パターンの場合に比べて
    低下して設定することを特徴とする請求項1に記載の記
    録装置の記録ヘッド制御方法。
  3. 【請求項3】 プラテンに沿って走行するキャリッジに
    記録ヘッドが搭載され、この記録ヘッドが、複数の記録
    ワイヤを備えたヘッド本体と、このヘッド本体の温度を
    検出する温度検出器とを有してなり、 制御装置が、上記記録ワイヤを突出させて上記記録ヘッ
    ドに記録動作を実行させることにより、上記プラテンと
    上記記録ヘッドとの間に搬送されるシートに画像を記録
    する記録装置において、 上記制御装置は、上記記録ヘッドがシートに記録する画
    像の記録パターンを予め検出し、上記温度検出器により
    検出された検出温度に基づいて、上記記録ヘッドのヘッ
    ド駆動周波数を減少させて当該記録ヘッドによる記録速
    度を低下させるスピードダウン設定温度を、上記記録パ
    ターンに応じて変更して設定するよう構成されたことを
    特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 上記制御装置は、記録ヘッドの特定の記
    録ワイヤを連続して突出動作させ、または上記記録ワイ
    ヤの突出と休止を交互に繰り返す特定記録パターンの場
    合に、スピードダウン設定温度を、他の記録パターンの
    場合に比べて低下して設定するよう構成されたことを特
    徴とする請求項3に記載の記録装置。
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US8979237B2 (en) 2009-12-25 2015-03-17 Seiko Epson Corporation Recording head control method and dot impact printer

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