JP3963062B2 - 記録装置及び記録装置の記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置に係り、特に、記録ヘッドが記録ワイヤを有するドットインパクト型の記録装置及び記録装置の記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録装置には、記録ヘッドをプラテンの軸方向に走査させる間に、この記録ヘッドにおける多数の記録ワイヤをインクリボンを介して、上記プラテンの前方周面に位置するシートに打ち付け、このシートに記録書込を実施するドットインパクトプリンタがある。
【0003】
このようなプリンタでは、記録ヘッドの記録能力(記録ヘッドの駆動周波数)を最大限に利用して複数の記録モードが設定され、これらの各記録モードは、要求された解像度に対応してキャリッジ走行速度を設定したものである。ここで、上記解像度は、キャリッジの走行方向に同一の記録ワイヤが記録する隣接ドット間隔を意味する。
【0004】
例えば、解像度が低い記録モードではキャリッジ走行速度が高速に設定され、解像度が高い記録モードではキャリッジ走行速度が低速に設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、解像度が低い記録モードが選択されている場合には、一行に記録される記録容量(例えば印字文字数)が少ない場合にも、キャリッジは高速度で走行する。
【0006】
一般に、記録ヘッドによる記録動作は、キャリッジ走行速度が定速領域となったときに実行され、加減速領域では実行されない。キャリッジ走行速度が高速の場合には、この高速の定速領域に至るまでの加速時間や、その定速領域から減速されるときの減速時間が長時間となる。
【0007】
このため、一行あたりに記録されるべき、印字文字数などの記録容量が少ない場合には、キャリッジ走行速度を高速に設定した場合の方が、キャリッジ走行速度を低速に設定した場合よりも、一行当たりの記録時間が却って長くなってしまうことがある。
【0008】
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、一行当たりの記録時間を短縮できる記録装置及び記録装置の記録方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、解像度に応じてキャリッジ速度が決定された複数の記録モードを備え、キャリッジに搭載された記録ヘッドが所定の駆動周波数で、上記キャリッジの走行中にシートに一行ごと画像を記録する記録装置において、上記各記録モードにおける上記記録ヘッドの駆動周波数をそれぞれ変更可能に構成し、解像度に対応する一の記録モードを選択した場合、任意の行に記録される記録容量に応じて、一の記録モードのキャリッジ速度を、当該一の記録モードのキャリッジ速度よりも低く、当該行の記録時間が短くなる他の記録モードのキャリッジ速度に変更するとともに、上記一の記録モードの解像度を保つように、当該一の記録モードにおける上記所定の駆動周波数以下の駆動周波数で上記駆動ヘッドを駆動させることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記キャリッジ速度は、任意の行に記録される記録容量に応じ、当該行の記録時間が最小となる記録モードのキャリッジ速度に変更されることを特徴とするものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、上記キャリッジ速度は、記録ヘッドの駆動周波数の上限値を超えない範囲で、いずれかの記録モードのキャリッジ速度が選択されることを特徴とするものである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、解像度に応じてキャリッジ速度が決定された複数の記録モードを備え、キャリッジに搭載された記録ヘッドが所定の駆動周波数で、上記キャリッジの走行中にシートに一行ごと画像を記録する記録装置の記録方法において、上記記録装置は、上記各記録モードにおける上記記録ヘッドの駆動周波数をそれぞれ変更可能に構成され、解像度に対応する一の記録モードを選択した場合、任意の行に記録される記録容量に応じて、一の記録モードのキャリッジ速度を、当該一の記録モードのキャリッジ速度よりも低く、当該行の記録時間が短くなる他の記録モードのキャリッジ速度に変更するとともに、上記一の記録モードの解像度を保つように、当該一の記録モードにおける上記所定の駆動周波数以下の駆動周波数で上記駆動ヘッドを駆動させて記録を実行することを特徴とするものである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、上記キャリッジ速度を、任意の行に記録される記録容量に応じ、当該行の記録時間が最小となる記録モードのキャリッジ速度に変更して記録を実行することを特徴とするものである。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明において、上記キャリッジ速度を、記録ヘッドの駆動周波数の上限値を超えない範囲で、いずれかの記録モードのキャリッジ速度に選択して記録を実行することを特徴とするものである。
【0015】
請求項1、3、4または6に記載の発明には、次の作用がある。
【0016】
解像度に応じて決定された各記録モードのキャリッジ速度が、任意の行に記録される記録容量に応じて変更可能に構成されたことから、例えば、解像度により決定された記録モードのキャリッジ速度が高い場合で、任意の行に記録される記録容量が少ないときには、上記解像度により決定された記録モードのキャリッジ速度より低いキャリッジ速度に変更して設定することにより、当該行の記録時間を短縮することができる。
【0017】
請求項2または5に記載の発明には、次の作用がある。
【0018】
キャリッジ速度が、任意の行に記録される記録容量に応じ、当該行の記録時間が最小となるキャリッジ速度に変更されることから、当該行を記録する記録時間を短縮することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。図2は、図1のプリンタ本体を示す平面図である。図3は、図1のプリンタ本体を示す右側面図である。
【0021】
これらの図に示す記録装置としてのプリンタ10は、図示しない多数の記録ワイヤをインクリボン50(図4)を介してシートSに打ち付けてドットを記録することにより、文字を含む画像を印刷するドットインパクトプリンタである。ここで、シートSは、単票紙や連続紙などの普通紙の他に、OHP(オーバーヘッドプロジェクト)シートやコート紙、フィルムなどであってもよい。
【0022】
上記プリンタ10は、図1に示すように、記録装置本体としてのプリンタ本体11と、このプリンタ本体11に着脱自在に装着されたプッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13と、プリンタ本体11の上方、下方をそれぞれ覆う図示しないアッパケース及びロアケースと、を有して構成される。
【0023】
上記プリンタ本体11は、本体フレームとしてのベースフレーム14、シート案内フレーム15(図4)、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17と、記録ヘッド18及びキャリッジ19を備えた印刷機構部20と、プラテン21、シート案内22及びピンチローラ51(図4)を備えたシート搬送機構部23と、を有して構成される。
【0024】
ベースフレーム14及びシート案内フレーム15は、図3に示すようにほぼ平行配置され、これらのベースフレーム14及びシート案内フレーム15の両端に上記左サイドフレーム16、右サイドフレーム17がそれぞれ立設して固定される。こららの左サイドフレーム16と右サイドフレーム17間に、図1に示すように、キャリッジガイド軸24が架け渡され、且つ回転自在に枢支され、プラテン21が架け渡されて回転自在に配設されている。シート案内22は、左サイドフレーム16と右サイドフレーム17との間に配設されて、シート案内フレーム15に嵌合して固定されている。また、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17の後方部、上方部それぞれには、前記プッシュトラクタユニット12、排出ユニット13をそれぞれ装着可能な図示しないトラクタユニット装着部、排出ユニット装着部が設けられている。
【0025】
図1に示すプッシュトラクタユニット12は、シートSとしての連続紙をシート搬送機構部23へ送り出し、排出ユニット13は、連続紙をシート搬送機構部シート搬送機構部23からプリンタ10外へ引き出すものである。
【0026】
図2に示すように、プッシュトラクタユニット12は、各一本のトラクタ駆動軸26及びトラクタガイド軸27と、対称形状の一対のトラクタ28A及び28Bと、対称形状の一対のトラクタフレーム29A及び29Bとを備えてなる。
【0027】
トラクタガイド軸27の両端部に一対のトラクタフレーム29A及び29Bが固定支持される。また、トラクタ駆動軸26は、その両端部が一対のトラクタフレーム29A及び29Bに回転自在に支持される。このトラクタ駆動軸26の少なくとも一方の端部に、トラクタ駆動ギア30(図3)が回転一体に固定されている。
【0028】
また、トラクタ28A及び28Bは、トラクタガイド軸27に回転自在且つ軸方向に摺動自在に軸支されたトラクタ従動プーリ(不図示)と、トラクタ駆動軸26に回転一体且つ軸方向摺動自在に軸支されたトラクタ駆動プーリ(不図示)とにトラクタベルト33が巻き掛けられ、シート押え蓋34を備えて構成される。一対のトラクタ28A及び28Bの距離は、搬送すべき連続紙の幅寸法に対応して調整可能とされる。また、トラクタベルト33の全外周に突設された複数本のピン35が、連続紙の幅方向両側に穿設された穴(不図示)に係合可能とされる。
【0029】
尚、符号36は、トラクタ駆動軸26とトラクタガイド軸27の少なくとも一方に嵌合されて連続紙を支持するシートサポートである。
【0030】
上記排出ユニット13は、図4に示すように、ローラ軸31に回転一体に設けられた排出ローラ32を備えたものであり、この排出ローラ32の回転によって、記録ヘッド18により記録されたシートSがプリンタ10外へ排出される。また、ローラ軸31の一端部に排出ギア40(図3)が回転一体に固定されている。
【0031】
図1に示すように、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17の一方、例えば、右サイドフレーム17にはシート搬送モータ37、及び動力伝達系としての歯車輪列部38が設置されている。この歯車輪列部38は、図3に示すように、モータピニオン39、第1減速ギア41、第2減速ギア42、プラテン駆動ギア43、伝達ギア44、上記トラクタ駆動ギア30及び上記排出ギア40を有して構成される。
【0032】
モータピニオン39は、シート搬送モータ37の回転軸に回転一体に固定される。このモータピニオン39の駆動力が第1減速ギア41及び第2減速ギア42を経てプラテン駆動ギア43へ伝達されて、プラテン21が矢印α方向に回転される。また、モータピニオン39の駆動力が第1減速ギア41、第2減速ギア42及び伝達ギア44を経てトラクタ駆動ギア30へ伝達されて、プッシュトラクタユニット12のトラクタ駆動プーリが矢印β方向に回転し、このプッシュトラクタユニット12のトラクタベルト33が同方向(矢印β方向)に回転する。更に、モータピニオン39の駆動力が第1減速ギア41、第2減速ギア42及びプラテン駆動ギア43を経て排出ギア40へ伝達されて、排出ユニット13の排出ローラ32が図4に示すように矢印γ方向に回転する。
【0033】
プッシュトラクタユニット12のトラクタベルト33の回転により、このトラクタベルト33のピン35の作用で、連続紙は、シート搬送機構部23のシート案内22に案内され、このシート案内22とプラテン21との間に形成されるシート搬送経路52を経てプラテン21へ向い、矢印δ方向に送給される。また、排出ユニット13の排出ローラ32の回転により、後述のごとく記録ヘッド18により文字等が記録された連続紙は、シート搬送機構部23のプラテン21から矢印ε方向に引き出される。これにより、連続紙または単票紙は、キャリッジ19の後述の主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。
【0034】
図3に示すレリースレバー46の操作によって、伝達ギア44はプッシュトラクタユニット12のトラクタ駆動ギア30と噛み合い、または離脱可能に構成される。伝達ギア44がトラクタ駆動ギア30と噛み合っている時には、図4に示すレリース軸53に形成されたカム54の作用で、シート搬送機構部23のピンチローラ51がプラテン21から離反して、上述のごとくプラテン21へシートSとしての連続紙が供給され搬送される。
【0035】
また、レリースレバー46の操作により、伝達ギア44がトラクタ駆動ギア30から離脱した時には、上記カム54の作用で、シート搬送機構部23のピンチローラ51がプラテン21に接触して回転し、図示しないシート供給ガイドなどから、シートSとしての単票紙が、シート搬送機構部23のシート搬送経路52を経てプラテン21へ供給され搬送される。
【0036】
図1に示す前記キャリッジ19は、キャリッジガイド軸24に摺動自在に挿通されると共に、記録ヘッド18を搭載する。キャリッジガイド軸24がプラテン21と平行に配置されることから、キャリッジ19は、これらのプラテン21及びキャリッジガイド軸24の軸方向と一致する主走査方向に移動(走査)可能に設けられる。
【0037】
このキャリッジ19は、キャリッジ駆動モータ55(図3)及びタイミングベルト56(図4)を備えたキャリッジ駆動系により走査される。キャリッジ駆動モータ55はベースフレーム14に固定され、このキャリッジ駆動モータ55にキャリッジ駆動プーリ(不図示)が回転一体に取り付けられる。また、図1に示すように、左サイドフレーム16の前方部下端には、プーリ支承部47がベースフレーム14と平行に一体に設けられており、このプーリ支承部47に図示しないキャリッジ従動プーリが支持されている。これらのキャリッジ駆動プーリとキャリッジ従動プーリにタイミングベルト56が巻き掛けられ、このタイミングベルト56にキャリッジ19が結合される。
【0038】
従って、キャリッジ駆動モータ55の正転または逆転により、キャリッジ19は、タイミングベルト56を介しキャリッジガイド軸24に案内されて、主走査方向における図1の左向きまたは右向きに走査される。
【0039】
上記プーリ支承部47にはリボン駆動軸48が設けられる。このリボン駆動軸48は、左サイドフレーム16及び右サイドフレーム17に装着されたリボンカセット49(図4)内のインクリボン50を移動させるものである。このインクリボン50はプラテン21の前方を、このプラテン21の軸方向に沿って移動する。
【0040】
前記記録ヘッド18は多数の記録ワイヤ(不図示)を備え、これらの記録ワイヤの突出方向前方にインクリボン50が位置する。記録ヘッド18は、キャリッジ19と共に主走査方向に走査する間に、記録ワイヤを突出させてインクリボン50に打ち当て、インクリボン50のインクをプラテン21の前方周面に接するシートS(連続紙または単票紙)に付着させて、このシートSに文字を含む画像を記録する。
【0041】
記録ヘッド18による記録動作は、キャリッジ19が主走査方向左向きまたは右向きに走査する間に、記録ヘッド18の記録ワイヤにより一行分の記録がなされ、この一行分の記録がなされる度に、シートSが連続紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13が、また、シートSが単票紙の場合には、シート搬送機構部23のプラテン21、ピンチローラ51及び排出ユニット13が、それぞれシートSを所定量(通常行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
【0042】
尚、図4に示す符号57は、ベースフレーム14とシート案内フレーム15との間に開口して形成されて、プリンタ10の下方からシート搬送機構部23内へシートSを供給するためのボトムシート供給口である。
【0043】
ところで、プラテン21、プッシュトラクタユニット12及び排出ユニット13を駆動させるシート搬送モータ37(図3)の制御と、キャリッジ19を走行せるキャリッジ駆動モータ55(図3)の制御と、記録ヘッド18の記録ワイヤによる記録動作の制御は、制御装置としての制御基板61(図4)により実施される。この制御基板61は、例えばプリンタ本体11の後方におけるシート案内フレーム15の下方に配置される。
【0044】
上記制御基板61のメモリには、記録ヘッド18に各種の記録動作を実行させるために複数の記録モードが格納されている。これらの記録モードは、図5に示すように、上限値が定められた記録ヘッド18の駆動周波数の下で、要求された解像度に対応してキャリッジ19のキャリッジ走行速度を決定したものである。
【0045】
ここで、記録ヘッド18の駆動周波数は、記録ワイヤにおける単位時間当たりの最大突出動作回数を意味し、上限値を超えない範囲で変更可能とされる。又、上記解像度は、キャリッジ19の走行方向に同一の記録ワイヤが記録する隣接ドット間隔を意味する。
【0046】
図5に示すように、例えば、記録ヘッド18の駆動周波数FがF=180(Hz)の場合、記録モードAにおけるキャリッジ19のキャリッジ走行速度Vcrは、解像度DがD=60(ドット/2.54cm)のときにVcr=3(2.54cm/sec)となり、又、記録モードBにおけるキャリッジ19のキャリッジ走行速度Vcrは、解像度DがD=120(ドット/2.54cm)のときにVcr=1.5(2.54cm/sec)となり、更に、記録モードCにおけるキャリッジ19のキャリッジ走行速度Vcrは、解像度DがD=180(ドット/2.54cm)のときにVcr=1(2.54cm/sec)となる。
【0047】
これらのキャリッジ走行速度Vcrは、
Vcr=F/D
なる関係式から導かれたものである。つまり、このキャリッジ走行速度Vcrは、要求される解像度Dが高い場合には、キャリッジ走行速度Vcrを低速に設定しなければならないことを意味する。又、要求される解像度Dが低い場合には、キャリッジ走行速度Vcrを高速に設定することが可能となる。
【0048】
通常、記録ヘッド18によるシートSへの記録動作は、キャリッジ19が加速されてから定速領域に至った時に実行され、キャリッジ19の加速領域や減速領域では実行されない。図5に示す記録モードA、B、Cにおいても同様である。これらの記録モードA、B、Cにおける定速領域の時間(定速時間Tcon)は、
Tcon=1/Vcr
として設定される。記録モードAでは定速時間Tcon=0.33(sec/2.54cm)、記録モードBでは定速時間Tcon=0.67(sec/2.54cm)、記録モードCでは定速時間Tcon=1.00(sec/2.54cm)となる。これらの各記録モードA、B、Cにおける定速時間Tconが図6に示されている。
【0049】
更に、記録ヘッド18が一行を記録するときの一行当たりの記録時間Tは、定速時間Tconに、加速領域の時間(加速時間Tacc)と減速領域の時間(減速時間Tbrk)を加算して、
T=Tacc+Tcon+Tbrk
で定義される。
【0050】
記録ヘッド18の記録動作により、シートSの一行に記録される距離が2.54cm(=1インチ)を単位として距離xであるときの一行当たりの記録時間Tは、図5にも示すように、記録モードA、B、Cのそれぞれにおいて、
T=1.0+0.33x、
T=0.4+0.67x、
T=0.2+1.00x
となる。又、距離2.54cm(1インチ)に10文字が記録されるとすると、文字数をMとしてM=10xとなる。このため、シートSの一行に文字数Mの印字が記録されるときの一行当たりの記録時間Tは、記録モードA、B、Cのそれぞれにおいて、
T=1.0+0.033M、
T=0.4+0.067M、
T=0.2+0.100M
となる。
【0051】
これらの記録モードA、B、Cごとの一行当たりの記録時間Tをグラフ化したものが図7である。実線が記録モードAの一行当たりの記録時間Tを、破線が記録モードBの一行当たりの記録時間Tを、一点鎖線が記録モードCの一行当たりの記録時間Tをそれぞれ示す。
【0052】
又、図7中の点Oは、破線と一点鎖線との交点を示す。この点Oの水平軸上の座標は、
0.4+0.67x=0.2+1.0x
からx≒0.61、M≒6.1となる。又、図7中の点Pは、実線と破線との交点を示す。この点Pの水平軸上の座標は、
1.0+0.33x=0.4+0.67x
からx≒1.8、M≒18となる。
【0053】
この図7から、一行当たりの記録時間Tは、一行に記録される文字数Mが、M<6のときには記録モードCにおけるキャリッジ走行速度Vcrが、6≦M<18のときには記録モードBにおけるキャリッジ走行速度Vcrが、M≧18のときには記録モードAにおけるキャリッジ走行速度Vcrがそれぞれ最も短いことが判る。
【0054】
この理由は、記録モードAの如くキャリッジ走行速度Vcr(定速領域におけるキャリッジ走行速度)が高速のときには、そのキャリッジ走行速度Vcrに至るまでの加速時間や、そのキャリッジ走行速度Vcrから減速される減速時間が長くなるので、一行に記録される文字数Mが少ない場合(例えばM<6、6≦M<18)には、キャリッジ走行速度Vcrが低速の場合の方が、キャリッジ走行速度Vcrが高速の場合よりも一行当たりの記録時間を短くできるからである。一行に記録される文字数Mが多くなれば(M≧18)、キャリッジ走行速度Vcrが高速の場合の方が、キャリッジ走行速度Vcrが低速の場合よりも一行当たりの記録時間を短くできる。
【0055】
従って、プリンタ10の制御基板61は、解像度Dに応じて決定された各記録モードA、B、Cのキャリッジ走行速度Vcrを、任意の行に記録される印字文字数Mなどの記録容量に応じ、当該行の記録時間が最小となるキャリッジ走行速度Vcrに変更して選択する。例えば、記録モードAにおいては、一行に6文字以下の文字数を記録する場合に、Vcr=3(2.54cm/sec)を採用せず、当該行の記録時間を最小とする記録モードCのキャリッジ走行速度Vcr、つまりVcr=1(2.54cm/sec)を選択する。
【0056】
ただし、キャリッジ走行速度Vcrの選択の条件は、解像度Dに応じて決定された各記録モードA、B、Cのキャリッジ走行速度Vcrよりも低い値のキャリッジ走行速度Vcrでなければならない。解像度Dに応じて決定された各記録モードA、B、Cのキャリッジ走行速度Vcrよりも高い値のキャリッジ走行速度Vcrを選択すると、記録ヘッド18の駆動周波数Fの上限値(最大値)を越えてしまうことになるからである。このように制御基板61は、キャリッジ走行速度Vcrの選択を、記録ヘッド18の駆動周波数Fの上限値を超えない範囲で実行する。
【0057】
例えば、解像度D=180(ドット/2.54cm)の記録モードCの場合には、記録モードA、Bのキャリッジ走行速度Vcrを選択しようとしても、記録ヘッド18の駆動周波数Fの上限値を超えてしまうことになるため、記録モードCのキャリッジ走行速度Vcrしか選択できない。又、解像度D=120(ドット/2.54cm)の記録モードBの場合には、記録モードAのキャリッジ走行速度Vcrを選択しようとしても、同様に記録ヘッド18の上限値の制約から、記録モードB又はCのキャリッジ走行速度Vcrしか選択できない。
【0058】
上述のようなキャリッジ19のキャリッジ走行速度Vcrの選択制御は、シートSに記録される各行ごとに実行される。
【0059】
次に、制御基板61が実行する上述のキャリッジ走行速度Vcrの選択制御を、図8を用いて説明する。
【0060】
制御基板61は、図示しないコンピュータからプリンタ10へ一行当たりの記録指令が送信されたと判断したとき(S1)、使用者によって設定された解像度Dを上記記録指令から読み取り、いずれの記録モードA、B、Cが適切であるかを判定する(S2)。
【0061】
制御基板61は、ステップS2において、解像度Dが60(ドット/2.54cm)である場合に、記録対象となっている行の記録容量(印字文字数M)に応じて、キャリッジ19の走行速度を決定する(S3)。
【0062】
つまり、当該行の印字文字数MがM≧18であれば記録モードAのキャリッジ走行速度Vcrを選択し(S5)、6≦M<18であれば記録モードBのキャリッジ走行速度Vcrを選択し(S6)、M<6であれば記録モードCのキャリッジ走行速度Vcrを選択する(S7)。
【0063】
又、制御基板61は、ステップS2において、解像度Dが120(ドット/2.54cm)である場合にも、同様に、記録対象となっている行の記録容量(印字文字数M)に応じて、キャリッジ19の走行速度を決定する(S4)。
【0064】
つまり、当該行の印字文字数MがM≧6であれば、記録モードBのキャリッジ走行速度Vcrを選択し(S8)、M<6であれば記録モードCのキャリッジ走行速度Vcrを選択する(S9)。
【0065】
更に、制御基板61は、ステップS2において、解像度Dが180(ドット/2.54cm)である場合には、記録モードCのキャリッジ走行速度Vcrのみを選択する(S10)。
【0066】
制御基板61は、他の行についても上述のステップS1〜ステップS10の制御を実行する。
【0067】
従って、上記実施の形態によれば、次の効果を奏する。
【0068】
解像度Dに応じて決定された各記録モードA、B、Cのキャリッジ走行速度Vcrが、任意の行に記録される印字文字数Mに応じ、当該行の記録時間が最小となるキャリッジ走行速度Vcrに変更されることから、当該行を記録する記録時間を短縮することができる。例えば、解像度Dにより決定された記録モードA、B又はCのキャリッジ走行速度Vcrが高速の場合で、任意の行に記録される印字文字数Mが少ない時には、上記解像度Dにより決定された記録モードA、B又はCのキャリッジ走行速度Vcrを、当該キャリッジ走行速度Vcrの値よりも低いキャリッジ走行速度Vcrで、かつ当該行の記録時間が最小となるキャリッジ走行速度Vcrに変更して設定することにより、当該行の記録時間を短縮することができる。
【0069】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0070】
上記実施の形態では、記録モードA、B、Cの駆動周波数Fが同一の値の場合を述べたが、上限値を超えない範囲で異なった値の駆動周波数Fが設定されても良い。
【0071】
又、本実施の形態では、記録装置がドットインパクトプリンタの場合を述べたが、インクジェットプリンタにも本発明を適用できる。
【0072】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明に係る記録装置によれば、解像度に応じて決定されたキャリッジ速度が、任意の行に記録される記録容量に応じて変更可能に構成されたことから、一行当たりの記録時間を短縮することができる。
【0073】
請求項4に記載の発明に係る記録装置の記録方法によれば、解像度に応じて決定されたキャリッジ速度を、任意の行に記録される記録容量に応じて変更して記録を実行することから、一行当たりの記録時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態が適用されたドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。
【図2】図1のプリンタ本体を示す平面図である。
【図3】図1のプリンタ本体を示す右側面図である。
【図4】図1のプリンタ本体を示す側断面図である。
【図5】各記録モードごとのキャリッジ走行速度などを示す図表である。
【図6】一行の所定距離(2.54cm)に記録するときに最低限必要とされる記録時間を示すグラフである。
【図7】1行に記録される文字数などと一行当たりの記録時間との関係を、記録モードごとに示すグラフである。
【図8】キャリッジ走行速度の選択制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 プリンタ(記録装置)
18 記録ヘッド
19 キャリッジ
A、B、C 記録モード
D 解像度
M 印字文字数(記録容量)
S シート
T 一行当たりの記録時間
Vcr キャリッジ走行速度

Claims (6)

  1. 解像度に応じてキャリッジ速度が決定された複数の記録モードを備え、キャリッジに搭載された記録ヘッドが所定の駆動周波数で、上記キャリッジの走行中にシートに一行ごと画像を記録する記録装置において、
    上記各記録モードにおける上記記録ヘッドの駆動周波数をそれぞれ変更可能に構成し、
    解像度に対応する一の記録モードを選択した場合、任意の行に記録される記録容量に応じて、一の記録モードのキャリッジ速度を、当該一の記録モードのキャリッジ速度よりも低く、当該行の記録時間が短くなる他の記録モードのキャリッジ速度に変更するとともに、
    上記一の記録モードの解像度を保つように、当該一の記録モードにおける上記所定の駆動周波数以下の駆動周波数で上記駆動ヘッドを駆動させることを特徴とする記録装置。
  2. 上記キャリッジ速度は、任意の行に記録される記録容量に応じ、当該行の記録時間が最小となる記録モードのキャリッジ速度に変更されることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記キャリッジ速度は、記録ヘッドの駆動周波数の上限値を超えない範囲で、いずれかの記録モードのキャリッジ速度が選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 解像度に応じてキャリッジ速度が決定された複数の記録モードを備え、キャリッジに搭載された記録ヘッドが所定の駆動周波数で、上記キャリッジの走行中にシートに一行ごと画像を記録する記録装置の記録方法において、
    上記記録装置は、上記各記録モードにおける上記記録ヘッドの駆動周波数をそれぞれ変更可能に構成され、
    解像度に対応する一の記録モードを選択した場合、任意の行に記録される記録容量に応じて、一の記録モードのキャリッジ速度を、当該一の記録モードのキャリッジ速度よりも低く、当該行の記録時間が短くなる他の記録モードのキャリッジ速度に変更するとともに、
    上記一の記録モードの解像度を保つように、当該一の記録モードにおける上記所定の駆動周波数以下の駆動周波数で上記駆動ヘッドを駆動させて記録を実行することを特徴とする記録装置の記録方法。
  5. 上記キャリッジ速度を、任意の行に記録される記録容量に応じ、当該行の記録時間が最小となる記録モードのキャリッジ速度に変更して記録を実行することを特徴とする請求項4に記載の記録装置の記録方法。
  6. 上記キャリッジ速度を、記録ヘッドの駆動周波数の上限値を超えない範囲で、いずれかの記録モードのキャリッジ速度に選択して記録を実行することを特徴とする請求項4または5に記載の記録装置の記録方法。
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