JP2003127143A - 微細金型の製造方法 - Google Patents
微細金型の製造方法Info
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Abstract
する。 【解決手段】 基板1にレジスト2を形成した母材Mに
電気メッキを施す。母材Mを除去して金型を製造する方
法である。導電性を備えた基板1にレジスト2をパター
ンに応じて形成する。パターンにおいてはレジスト2が
存在しない基板1の露出部分にのみに一次電気メッキ3
をおこなう。その後、レジスト2上の少なくとも一部に
導電性被膜4を形成する。導電性被膜4が形成されたレ
ジスト2上及び一次電気メッキ3上に二次電気メッキ5
をおこなう。
Description
法に関し、詳しくは、微細金型において、高強度及び高
精度を達成しようとする技術に係るものである。
て、機械加工では精度に限界があるものである。そこ
で、フォトレジストを用いて高精度の微細金型を製造す
る手段が種々提案されている。そのうち、図9に示す従
来例(特開平2−297409号及び特開平9−295
078号)においては、基板1aにレジストパターン2
aを形成し、基板1a及びレジストパターン2a上に導
電性被膜4aを形成し、メッキ3aをおこない、その
後、基板1a及びレジストパターン2aを除去して微細
金型Aaを製造するのである。
は、レジストパターン2aのレジスト孔の上部のメッキ
5aの成長によってレジスト孔が塞がれて液溜まりEが
生じ、金型の強度が大きく低下し、金型寿命が短くなる
のである。
217191号)においては、基板1aにレジスト2a
を形成した後、レジスト2aの開口部にメッキ5bをお
こない、その後、薬品を用いてレジスト2aを溶解し除
去して微細金型Abを製造するのである。
は、基板1aとメッキ5bとの密着力を高め難く、金型
強度を高め難いものである。更に、メッキ5bの表面の
平坦度を高め難く、金型精度を高め難いものである。
題に鑑みてなされたものであり、高強度及び高精度の微
細金型を得ることができる微細金型の製造方法を提供す
ることを課題とするものである。
は、基板1にレジスト2を形成した母材Mに電気メッキ
を施し、母材Mを除去して金型を製造する方法であっ
て、導電性を備えた基板1にレジスト2をパターンに応
じて形成し、パターンにおいてはレジスト2が存在しな
い基板1の露出部分にのみに一次電気メッキ3をおこな
い、その後、レジスト2上の少なくとも一部に導電性被
膜4を形成し、導電性被膜4が形成されたレジスト2上
及び一次電気メッキ3上に二次電気メッキ5をおこなう
ことを特徴とするものである。このような構成によれ
ば、電気メッキ部を一次電気メッキ3と二次電気メッキ
5に分け、一次電気メッキ3はレジスト2が存在しない
基板1の露出部分にのみにおこなうことで、従来のよう
に、パターンにおけるレジスト孔がメッキの成長に起因
して塞がれるようなことがなく、液溜まりが発生するこ
とを防止することができ、レジスト孔には充分に一次電
気メッキ3を充填することができ、結果として、微細金
型の強度を高めることができ、しかも、レジスト2が存
在しない基板1部分に施す一次電気メッキ3の表面が基
板1を除去して得られる金型の表面となるのであり、微
細金型の表面の精度を高めることができ、しかして、微
細金型において高強度、高精度、かつ、高アスペクトを
達成できる。
板本体6に導電性の被膜7を形成したものであり、少な
くとも一部における基板本体6への被膜7の密着力が基
板本体6の強度よりも小さくしていることを特徴とする
ものである。このような構成によれば、基板1の材料選
択における自由度を拡大することができ、かつ、基板1
の除去が容易となり、除去時の応力による変形を防止す
ることができる。
キ3をレジスト2よりも厚く形成することを特徴とする
ものである。このような構成によれば、一次電気メッキ
3はレジスト2よりも突出して一次電気メッキ3と導電
性被膜4との接合面積及び二次電気メッキ5と導電性被
膜4との接合面積を増すことができ、相互の密着力を高
め、一層、金型強度を高めることができる。
キ3の後、レジスト2の表面層をエッチング処理にて除
去することを特徴とするものである。このような構成に
よれば、レジスト2の表面はエッチング処理によって粗
面になっていて、粗面によるアンカー効果及び接合面積
の増大によって、二次電気メッキ5との密着力を高める
ことができる。
キ3の後、レジスト2に紫外線照射或いは熱処理等の硬
化促進処理をおこなうことを特徴とするものである。こ
のような構成によれば、紫外線照射や熱処理等による硬
化促進処理によってレジスト2を硬化収縮させることが
でき、レジスト2の硬化収縮に伴うアンカー効果及び接
合面積の増大によって、二次電気メッキ5との密着力を
高めることができる。
二層構造とし、上層8と下層9で異なる除去手段となる
レジスト2を用いることを特徴とするものである。この
ような構成によれば、レジスト2の上層8をエッチング
にて除去する際に、下層9の表面部への侵食を防止でき
るのであり、上層8を除去した下層9の表面が転写され
て金型面となることから、金型面の表面粗度を小さくす
ることができる。しかも、レジスト2は上層8と下層9
で異なる除去手段となることから、上層8をエッチング
にて除去する際に、エッチング量の制御及びエッチング
量分の膜厚考慮が不要となり、レジストエッチングが容
易となる。
キ3の金属は二次電気メッキ5の金属に比べて線膨張率
が大きい金属を用いていることを特徴とするものであ
る。このような構成によれば、得られた金型において凸
部となる一次電気メッキ3の金属が二次電気メッキ5の
金属よりも熱膨張・収縮が大きく、したがって、樹脂成
形において冷却時の凸部の収縮が大きく、成形される樹
脂との分離が容易となる。
する。図1(a)(b)(c)(d)(e)は微細金型
の製造手順を示す説明図である。
は、基板1にレジスト2を形成した母材Mに電気メッキ
を施し、母材Mを除去して得られたものであり、図1
(e)に示すように、例えば、φ20μm、高さ200
μmのアスペクト比10の円柱物(ピール)がピッチ4
0μmで整列している。以下、製造手順を図面にしたが
って説明する。
電性を備えた基板1は、例えば、SUS、ニッケル、ニ
ッケル合金及び銀等を用い、このような導電性を備えた
基板1に例えばフォトレジストのようなレジスト2を2
00μm程度成膜し、紫外線により露光後、パターン以
外を現像除去してレジスト2をパターンに応じて形成す
る。レジストパターンは、PMMAにX線露光、或い
は、レーザーにて直接描画等の手段がある。
スト2が存在しない基板1の露出部分にのみに一次電気
メッキ3をおこなう。一次電気メッキ3は、電気ニッケ
ルメッキ、ニッケル合金メッキ、及び、銅メッキ等があ
る。
電気メッキ3を施した後、レジスト2及び一次電気メッ
キ3の上に導電性被膜4を形成する。導電性被膜4は、 物質:ニッケル、厚さ0.2μm、他に、銅、銀等があ
る。 成膜方法:スパッタリング、他に、蒸着、化学メッキ等
がある。 ところで、導電性被膜4とレジスト2との密着が悪い
と、二次メッキ中に膨れが生じやすいため、前処理とし
てレジスト2の表面にプラズマ処理をおこなうことが好
ましい。
を示す。二次電気メッキ5は一次電気メッキ3と同種の
金属である。
キ3に比べて微細部分がないことから、電流密度を大き
くできて生産性を向上することができる。
成される母材Mの除去行程を示す。母材Mのうち基板1
の除去は機械的(例えば手でピール除去)或いは溶解除
去をおこなう。レジスト2の剥離行程は、溶剤剥離をお
こなう。この場合、残さ分を除去するため、レーザーや
プラズマ等の処理をおこなうことが好ましい。
部を一次電気メッキ3と二次電気メッキ5に分け、一次
電気メッキ3はレジスト2が存在しない基板1の露出部
分にのみにおこなうことで、パターンにおけるレジスト
孔がメッキの成長に起因して塞がれるようなことがな
く、液溜まりが発生することを防止することができ、レ
ジスト孔には充分に一次電気メッキ3を充填することが
でき、微細金型の強度を高めることができるのであり、
しかも、レジスト2が存在しない基板1部分に施す一次
電気メッキ3の表面が基板1を除去して得られる金型の
表面となるのであり、微細金型の表面の精度を高めるこ
とができ、しかして、微細金型において高強度、高精
度、かつ、高アスペクトを達成できる。 <実施例結果>従来の製造方法で得られた微細金型で
は、射出成形を10ショット以下で変形又は脱ピン(ピ
ールの外れ)が発生したが、本発明の微細金型Aでは射
出成形を1000ショット後にも変形が見られなかっ
た。
施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であり、共
通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。本
実施の形態においては、一次電気メッキ3の表面を粗面
化するものである(図2(a)(b)参照)。粗面化処
理方法としは、プラズマ処理、ブラスト処理、及び、液
体による粗化処理があり、液体による場合、一次電気メ
ッキ3の金属によりエッチング液を選定して表面層をエ
ッチング粗化する。一例として、一次電気メッキ3の金
属がニッケルの場合はエッチング液は塩化第二鉄水溶
液、硝酸を使用し、一次電気メッキ3の金属が銅の場合
は過硝酸アンモニウムを使用する。又、粗面化する手段
として粗化状メッキによってもよい。この手段は、例え
ば、一次電気メッキ3上に一次メッキ液を用いて樹枝状
の析出をする高電流密度条件でおこなう。粗化状メッキ
のメッキ金属として、一次及び二次メッキ金属以外のも
のでもよい。ところで、レジスト2の表面が粗化される
と製造される金型の表面粗さが大きくなるため、表面粗
さを小に抑えるのに際して、液体による粗化処理及び粗
化状メッキによる粗化手段が好ましい。
面化することで、接合面積が増大することとアンカー効
果が増すことにより、二次電気メッキ5との密着力が増
大する(図2(c)参照)。
ッキ3は金型としての強度のある金属及びメッキ条件を
用いておこなわれるのであり、二次電気メッキ5は一次
電気メッキ3より高速メッキが可能な金属及びメッキ条
件にておこなわれるのである。以下、詳述する。
金メッキをおこなった。この場合、 <メッキ液組成> 硫酸ニッケル 200g/L 硫酸コバルト 20g/L 塩化ナトリウム 15g/L ホウ酸 30g/L <メッキ条件> PH 5.5 温度 30 ℃ 電流密度 1.0A/dm2 液攪拌 エアバブリング メッキ液、条件を上記のように設定し、一次メッキを厚
さ200μmでおこなった。メッキ析出速度としては、
12μm/時間であった。上記メッキで得られた合金被
膜中にはコバルトが40%含まれていた。この合金メッ
キの機械的性質は、引っ張り強度として140kg/m
m2と、ニッケルメッキの2倍の強度が得られた。
をおこなった。この場合、 <二次(ニッケル)メッキの液組成> スルファミン酸ニッケル 500g/L 塩化ニッケル 5g/L ホウ酸 40g/L <メッキ条件> 温度 50℃ 電流密度 4A/dm2 メッキ厚 300μm <メッキ液> PH 3.8 温度 50 ℃ 電流密度 20A/dm2 液攪拌 噴流および回転電極 メッキ液、メッキ条件を上記のように設定し、一次メッ
キを厚さ300μmでおこなった。メッキ析出速度とし
ては、240μm/時間であった。他の工程は図1の工
程と同じである。
ての強度のある金属及びメッキ条件を用いておこなわれ
るのであり、二次電気メッキ5は一次電気メッキ3より
高速メッキが可能な金属及びメッキ条件にておこなわれ
ることから、一次電気メッキ3と二次電気メッキ5の各
々は金型として要求される物性を保ちかつ生産性を向上
させることができる。
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
本体6に導電性の被膜7を形成したものであり、少なく
とも一部における基板本体6への被膜7の密着力が基板
本体6の強度よりも小さくしている。以下、具体例を詳
述する。
他、有機、無機基板等があり、平坦な基板本体6を用い
ることで金型精度が向上する。
ケル合金、銀等 成膜方法:スパッタリング、その他、蒸着、化学メッキ
等 導電性の被膜7と基板本体6との密着力は後工程の基板
本体6の除去までの間、ふくれや応力剥離しない程度に
低いことが好ましく、高すぎると基板本体6の除去が困
難になる。このため、基板本体6の表面には汚れがな
く、表面粗度として、Raが0.1μm以下であること
が好ましい。又、レジスト2及び一次電気メッキ3との
密着力は導電性の上記被膜7と基板本体6との密着力よ
り大きい方が好ましい。
えば手でピール除去)をおこなう。この場合、基板本体
6と導電性の被膜7が界面で容易に剥離可能となる。
し、一次電気メッキ3のニッケルには影響を与えない
(図3(d)参照)。
性の被膜7のエッチングには一次電気メッキ3に影響を
与えない選択性エッチングが好ましく、選択性エッチン
グ液を用いるものである。この他、レーザーにより除去
量を制御した除去をおこなってもい。他の工程は図1の
工程と同じである。
性の被膜7を形成したものであり、少なくとも一部にお
ける基板本体6への被膜7の密着力が基板本体6の強度
よりも小さくしていることから、基板1の材料選択にお
ける自由度を拡大することができ、かつ、基板1の除去
が容易となり、除去時の応力による変形を防止すること
ができる。
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
3をレジスト2よりも厚く形成するものである。
50μmとしてレジスト2よりも高さで50μmオーバ
ーハングするように、一次電気メッキ3をレジスト2よ
り厚くなるように析出させる。
ると横方向にも析出成長するため、図4(a)のよう
に、析出面はドーム(きのこ)状になり、二次電気メッ
キ5との接続面積が増大する。この場合、オーバーハン
グするメッキ厚としては厚い方が表面積が増大するが、
レジスト2上で隣接するパターンと接触すると、接触部
分に液溜まりが生じるため、接触しない程度のメッキ厚
が好ましい。他の工程は図1の工程と同じである。
2よりも突出して一次電気メッキ3と導電性被膜4との
接合面積及び二次電気メッキ5と導電性被膜4との接合
面積を増すことができ、相互の密着力を高め、一層、金
型強度を高めることができる。
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
3の後、レジスト2の表面層をエッチング処理にて除去
するものである。具体的には、図5に示すように一次電
気メッキ3をおこなった後、レジスト2の表面層をエッ
チング除去する。
マエッチングまたは、レジスト剥離液(レジストメーカ
ー品)等、レジスト溶剤、その他 これらを使用するレジスト2に対応して選択する。
ey社製)とする場合に、 レジストエッチング→Microposit Remo
ver1165(Shipley社製) 処理条件:上記剥離液に15分浸漬処理 この処理によりレジスト2の表面層が50μmエッチン
グされた。
ト2の厚みが薄くなるため、必要に応じてレジスト2の
成膜を厚くしておく。
出したアンカー部分は微細形状となっており、二次電気
メッキ5開始時に気泡または液溜まりが生じやすいた
め、二次電気メッキ5の初期のメッキ電流密度として低
電流にてこおなうことが好ましい。
グ処理によって粗面になっていて、粗面によるアンカー
効果及び接合面積の増大によって、二次電気メッキ5と
の密着力を高めることができる。
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
3の後、レジスト2に紫外線照射或いは熱処理等の硬化
促進処理をおこなうものである。具体的には、図6
(a)に示すように、レジスト2にSU−8(Ship
ley社製)を使用し、図4に示すように一次電気メッ
キ3を施した後、以下のようにレジスト2層を硬化収縮
させる。
(図6(b)参照)。
度を低くする、または処理時間を短くすることで、この
工程での硬化収縮量を増加することができる。硬化収縮
により一次電気メッキ3が露出したアンカー部分は微細
形状になっており、二次電気メッキ5の開始時に気泡ま
たは液溜まりが生じやすいため、二次電気メッキ5の初
期の電流密度として低電流にてこおなうことが好まし
い。
硬化促進処理によってレジスト2を硬化収縮させること
ができ、レジスト2の硬化収縮に伴うアンカー効果及び
接合面積の増大によって、二次電気メッキ5との密着力
を高めることができる。
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
層構造とし、上層8と下層9で異なる除去手段となるレ
ジスト2を用いるものである。以下、詳述する。
露光、現像し、レジストパターンを形成後、上層8をラ
ミネートする。ここで下層9の凹部分はテンティングさ
れた状態となる。次に、下層9のパターンに位置合わせ
をおこない露光し、現像をおこなう。この現像時には下
層9の凹部分に上層8が埋め込まれていないため、凹部
分にレジストが残ることなく現像できる。また、下層9
は溶剤現像タイプであり、上層8のアルカリ現像液によ
る侵食はない。また、上層8のパターンは下層9のパタ
ーンよりオーバーハングしても金型形状に影響ははく、
露光時の位置合わせが容易になる。このように、レジス
トパターンを形成し、一次電気メッキ3後、上層8のエ
ッチングをおこなう(図7(a)(b)参照)。
上層8はアルカリ剥離タイプであり、例えば、2%水酸
過ナトリウム水溶液で剥離できる。この結果、上層8の
厚みである40μmのレジストエッチングができた。こ
のとき、下層9は溶剤剥離タイプのため上記剥離液によ
り侵食されることはない(図7(c)参照)。
上層8と下層9で異なる除去手段となるレジスト2を用
いるから、レジスト2の上層8をエッチングにて除去す
る際に、下層9の表面部への侵食を防止できるのであ
り、上層8を除去した下層9の表面が転写されて金型面
となることから、金型面の表面粗度を小さくすることが
できる。しかも、レジスト2は上層8と下層9で異なる
除去手段となることから、上層8をエッチングにて除去
する際に、エッチング量の制御及びエッチング量分の膜
厚考慮が不要となり、レジストエッチングが容易とな
る。
本実施の形態の基本構成は上記実施の形態と共通であ
り、共通する部分には同一の符号を付して説明は省略す
る。
3の金属は二次電気メッキ5の金属に比べて線膨張率が
大きい金属を用いるものである。
て、ニッケルまたはニッケル・クロム合金を使用し、一
次電気メッキ3の金属として銅を使用する。
次電気メッキ5の金属に比べて線膨張率が大きい金属を
用いるから、得られた金型Aにおいて凸部となる一次電
気メッキ3の金属が二次電気メッキ5の金属よりも熱膨
張・収縮が大きく、したがって、樹脂成形において冷却
時の凸部の収縮が大きく、成形される樹脂10との分離
が容易となる(図8(b)(c)参照)。
ストを形成した母材に電気メッキを施し、母材を除去し
て金型を製造する方法であって、導電性を備えた基板に
レジストをパターンに応じて形成し、パターンにおいて
はレジストが存在しない基板の露出部分にのみに一次電
気メッキをおこない、その後、レジスト上の少なくとも
一部に導電性被膜を形成し、導電性被膜が形成されたレ
ジスト上及び一次電気メッキ上に二次電気メッキをおこ
なうから、電気メッキ部を一次電気メッキと二次電気メ
ッキに分け、一次電気メッキはレジストが存在しない基
板の露出部分にのみにおこなうことで、従来のように、
パターンにおけるレジスト孔がメッキの成長に起因して
塞がれるようなことがなく、液溜まりが発生することを
防止することができ、レジスト孔には充分に一次電気メ
ッキを充填することができ、結果として、微細金型の強
度を高めることができ、しかも、レジストが存在しない
基板部分に施す一次電気メッキの表面が基板を除去して
得られる金型の表面となるのであり、微細金型の表面の
精度を高めることができ、しかして、微細金型において
高強度、高精度、かつ、高アスペクトを達成できるとい
う利点がある。
果に加えて、基板は、基板本体に導電性の被膜を形成し
たものであり、少なくとも一部における基板本体への被
膜の密着力が基板本体の強度よりも小さくしているか
ら、基板の材料選択における自由度を拡大することがで
き、かつ、基板の除去が容易となり、除去時の応力によ
る変形を防止することができるという利点がある。
2の効果に加えて、一次電気メッキをレジストよりも厚
く形成するから、一次電気メッキはレジストよりも突出
して一次電気メッキと導電性被膜との接合面積及び二次
電気メッキと導電性被膜との接合面積を増すことがで
き、相互の密着力を高め、一層、金型強度を高めること
ができるという利点がある。
果に加えて、一次電気メッキの後、レジストの表面層を
エッチング処理にて除去するから、レジストの表面はエ
ッチング処理によって粗面になっていて、粗面によるア
ンカー効果及び接合面積の増大によって、二次電気メッ
キとの密着力を高めることができるという利点がある。
果に加えて、一次電気メッキの後、レジストに紫外線照
射或いは熱処理等の硬化促進処理をおこなうから、請求
項3の効果に加えて、紫外線照射や熱処理等による硬化
促進処理によってレジストを硬化収縮させることがで
き、レジストの硬化収縮に伴うアンカー効果及び接合面
積の増大によって、二次電気メッキとの密着力を高める
ことができるという利点がある。
果に加えて、レジストを二層構造とし、上層と下層で異
なる除去手段となるレジストを用いるから、レジストの
上層をエッチングにて除去する際に、下層の表面部への
侵食を防止できるのであり、上層を除去した下層の表面
が転写されて金型面となることから、金型面の表面粗度
を小さくすることができるという利点がある。しかも、
レジストは上層と下層で異なる除去手段となることか
ら、上層をエッチングにて除去する際に、エッチング量
の制御及びエッチング量分の膜厚考慮が不要となり、レ
ジストエッチングが容易となるという利点がある。
のいずれかの効果に加えて、一次電気メッキの金属は二
次電気メッキの金属に比べて線膨張率が大きい金属を用
いているから、得られた金型において凸部となる一次電
気メッキの金属が二次電気メッキの金属よりも熱膨張・
収縮が大きく、したがって、樹脂成形において冷却時の
凸部の収縮が大きく、成形される樹脂との分離が容易と
なるという利点がある。
(c)(d)(e)は微細金型の製造手順を示す説明図
である。
(c)は微細金型の製造手順を示す説明図である。
(b)(c)(d)(e)は微細金型の製造手順を示す
説明図である。
(b)(c)(d)は微細金型の製造手順を示す説明図
である。
(b)は微細金型の製造手順を示す説明図である。
(b)は説明図である。
(b)(c)は説明図である。
(b)(c)は説明図である。
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 基板にレジストを形成した母材に電気メ
ッキを施し、母材を除去して金型を製造する方法であっ
て、導電性を備えた基板にレジストをパターンに応じて
形成し、パターンにおいてはレジストが存在しない基板
の露出部分にのみに一次電気メッキをおこない、その
後、レジスト上の少なくとも一部に導電性被膜を形成
し、導電性被膜が形成されたレジスト上及び一次電気メ
ッキ上に二次電気メッキをおこなうことを特徴とする微
細金型の製造方法。 - 【請求項2】 基板は、基板本体に導電性の被膜を形成
したものであり、少なくとも一部における基板本体への
被膜の密着力が基板本体の強度よりも小さくしているこ
とを特徴とする請求項1記載の微細金型の製造方法。 - 【請求項3】 一次電気メッキをレジストよりも厚く形
成することを特徴とする請求項1又は2記載の微細金型
の製造方法。 - 【請求項4】 一次電気メッキの後、レジストの表面層
をエッチング処理にて除去することを特徴とする請求項
3記載の微細金型の製造方法。 - 【請求項5】 一次電気メッキの後、レジストに紫外線
照射或いは熱処理等の硬化促進処理をおこなうことを特
徴とする請求項3記載の微細金型の製造方法。 - 【請求項6】 レジストを二層構造とし、上層と下層で
異なる除去手段となるレジストを用いることを特徴とす
る請求項4記載の微細金型の製造方法。 - 【請求項7】 一次電気メッキの金属は二次電気メッキ
の金属に比べて線膨張率が大きい金属を用いることを特
徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微細金型の製
造方法。
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