JP2003125495A - エレクトレットコンデンサマイクロフォン - Google Patents
エレクトレットコンデンサマイクロフォンInfo
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- H04R19/00—Electrostatic transducers
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Acoustics & Sound (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
Abstract
ォンでは背極電極と振動膜の非動作領域とによる浮遊容
量や、音響孔による損失容量の発生を防止して検出感度
を高めることが困難であった。 【解決手段】 背極電極上にエレクトレット層を形成し
た背極基板と、支持枠に振動膜を固着した振動膜ユニッ
トとをスペーサを介して積層して成るエレクトレットコ
ンデンサマイクロフォンにおいて、前記背極基板は絶縁
基板上に背極電極とエレクトレット層と音響孔とを形成
した構成であり、かつ前記音響孔の少なくとも一部を前
記背極電極の形成領域の外側に設けることで、浮遊容量
や損失容量の発生を防止した。
Description
縁材を基板材として構成したエレクトレットコンデンサ
マイクロフォンに関し、特にマイクロフォン部の浮遊容
量を減少させることで、検出感度を高めることが可能な
エレクトレットコンデンサマイクロフォンに関する。
ロフォンは特開2000−50393号に開示されてお
り、以下図4〜図6により説明する。図4は第1の従来
例を示すエレクトレットコンデンサマイクロフォンの断
面図であり、310は金属性の背極電極、320は前記
背極電極310の上面に膜形成されたエレクトレット
層、311は前記背極電極310とエレクトレット層3
20とを貫通して形成された音響孔であり、前記背極電
極310とエレクトレット層320とにより背極基板3
30が構成されている。そして前記背極基板330の製
造方法は背極電極となる大型の金属板の全面にエレクト
レット層を形成し、これを必要なサイズに切断するとと
もに、前記音響孔311を抜き加工して背極基板330
としている。
動膜340に固着された金属製の支持枠であり、前記振
動膜340と支持枠350とにより振動膜ユニット36
0が構成されている。そして前記背極基板330と振動
膜ユニット360とをスペーサ370を介して積層配置
することによりマイクロフォンが構成される。400は
ホルダー、410は回路基板でありこの回路基板410
には前記マイクロフォンの検出信号を処理するための電
子エレメント420が実装されている。500は全体を
包み込んで電気的及び機械的に保護する金属製のケース
である。
サマイクロフォンの動作は、表面に導電膜を有する振動
膜340と、表面にエレクトレット層320が形成され
た背極電極310とがスペーサ370を挟んでコンデン
サを形成する。そして前記ケース500の開口より加え
られる空気の振動により前記振動膜340が変位する
と、前記コンデンサがこの変位を電気信号に変換し、こ
の電気信号が回路基板410に導かれ、電子エレメント
420で処理された後に回路基板410の裏面に導出さ
れた出力電極430,440より出力される。そして前
記音響孔311の存在によって振動膜340の動作がス
ムーズに成り、音響特性が確保される。
材料として構成したエレクトレットコンデンサマイクロ
フォンの断面図、図6は図5に示すエレクトレットコン
デンサマイクロフォンを構成するケース部の分解斜視図
である。図5に示すエレクトレットコンデンサマイクロ
フォンは音響変換を行うマイクロフォン部100と、こ
のマイクロフォン部100を収納するケース部200と
を備えており、前記ケース部200は絶縁性部材から成
る回路基板210と、この回路基板210の縁部に積層
して取り付けられた4つの枠体、即ち第1の枠体22
0,第2の枠体230,第3の枠体20、第4の枠体2
50と上面側を覆う蓋体260を有している。
路基板210、第1の枠体220,第2の枠体230,
第3の枠体240はいずれもセラミックにより構成さ
れ、図5に斜線で示すごとく導電膜による電極が形成さ
れており、これらの電極によってエレメントの実装や相
互間の接続がおこなわれる。又第4の枠体250は後述
するごとく、振動板との接続のために金属材により構成
されている。
2の枠体230、第3の枠体240、第4の枠体250
は何れも同じ外形形状を有するが、内径は第1の枠体2
20,第2の枠体230に対して、第3の枠体240の
方が大きく、さらに第3の枠体240よりも第4の枠体
250の方が大きくなっている。この結果、各枠体の内
径形状の差によって第2の枠体230の上部には後述す
る背極基板を搭載するための第1段部230aが形成さ
れ、さらに第3の枠体240の上部には後述する振動膜
ユニットを搭載するための第2段部240aが形成され
る。
10と、この背極電極110の表面に形成されたエレク
トレット層120と、前記背極電極110とエレクトレ
ット層120とを貫通して形成された音響孔111と、
リング状の導電性の振動膜枠130に貼着された振動膜
140と、この振動膜140と背極電極110との間に
介在される下側スペーサ150と、前記振動膜140と
前記蓋体260との間に介在される上側スペーサ160
とを有している。そして図6に示すごとく絶縁材である
セラミックによって構成された回路基板210と、前記
3つの枠体、即ち第1の枠体220,第2の枠体23
0,第3の枠体240には各々接続電極が形成されてい
る。
マイクロフォンの組み立て手順を説明する。まず半導体
素子等の電気エレメント170を実装した前記回路基板
210の縁部に前記第1の枠体220,第2の枠体23
0,第3の枠体240、第4の枠体250を積層して取
り付ける。次に前記第2の枠体230の上部に形成され
た第1段部230aに背極電極110をエレクトレット
層120が上方を向くように搭載する。さらに第3の枠
体240の上部に形成された第2段部240aに前記振
動膜140を前記下側スペーサ150と上側スペーサ1
60とを介在させて搭載する。さらに上方より前記蓋体
260を嵌め込むことにより、前記振動膜140と背極
110とがケース200に位置決め固定せれてエレクト
レットコンデンサマイクロフォンが完成する。
サマイクロフォンの動作は、表面に導電膜を有する振動
膜140と、表面にエレクトレット層120が形成され
た背極110とが下側スペーサ150を挟んでコンデン
サを形成する。そして前記蓋体260の開口より加えら
れる空気の振動により前記振動膜140が変位すると、
前記コンデンサがこの変位を電気信号に変換し、この電
気信号が各枠体に形成された接続電極(図6に開示)を
通して回路基板210に導かれ、電子エレメント170
で処理された後に回路基板210の裏面の設けられた出
力電極より出力される。
来例のエレクトレットコンデンサマイクロフォンは、背
極基板330に直接スペーサ370を載置して振動板3
40を位置決めしているため、背極電極310と振動板
340との間隔を精度良く保つことが容易である。しか
し、前記背極電極310と振動板340との面積が略同
じサイズであるため、背極電極310と振動板340と
によって形成される容量(コンデンサ)は前記振動膜3
40の動作可能領域340aによって形成される有効容
量から前記音響孔311によって失われる容量を引いた
容量と、振動膜340が支持枠350によって拘束され
た非動作領域340bによって形成される浮遊容量との
合成容量となる。
度が背極電極310と振動板340とによって形成され
る全容量と、前記振動膜340の動作可能領域340a
によって形成される有効容量との比によって決まること
を考慮すると、前記振動膜340の非動作領域340b
によって形成される浮遊容量と前記音響孔311によっ
て失われる損失容量とが多いほどマイクロフォン300
としての感度が低下するという問題がある。すなわち前
記浮遊容量は分母を大きくするものであり、前記損失容
量は分子を小さくするためである。
トコンデンサマイクロフォンは、ケース部200を構成
するセラミック製の第2の枠体230,第3の枠体24
0、第4の枠体250を積層して取り付け、前記第2の
枠体230の上部に形成された第1段部230aに背極
電極110を載置し、さらに第3の枠体240の上部に
形成された第2段部240aに前記振動膜140を前記
下側スペーサ150と上側スペーサ160とを介在させ
て載置する構成となっている。
サマイクロフォンの構成においては、第1段部230a
と第2段部240aとの位置をずらすとともに前記背極
電極110のサイズを小さくすることにより、前記振動
膜140の動作可能領域にのみ前記背極電極110が対
抗しているため、前記振動膜140と前記背極電極11
0によって形成されるコンデンサは前記音響孔111に
よって失われる損失容量を除いてすべて有効容量とな
り、前記マイクロフォン部100としての感度を高く保
つことができる。すなわち、図4に示す第1実施例のエ
レクトレットコンデンサマイクロフォンに比べて、損失
容量は同じだが、浮遊容量が減少した分だけマイクロフ
ォン部100としての感度を高くすることが出来る。
トコンデンサマイクロフォンは感度的には良好な結果を
得ることが可能だが、しかし前記マイクロフォン部10
0を構成する背極基板110は第2の枠体230に位置
決めされ、前記振動膜140は第3の枠体240に位置
決めされ構成となる。このことは前記マイクロフォン部
100を構成する背極基板110と振動膜140が別々
のケース部材に位置決めされる結果となるため、前記第
2の枠体230や第3の枠体240の加工精度及び組み
立て制度のバラツキにより、前記背極基板110と振動
膜140との間隔を精度良く保つことができないという
問題がある。
マイクロフォンとしての感度を高くすることが出来、ま
た背極電極と振動膜との間隔を精度良く保つことが可能
なエレクトレットコンデンサマイクロフォンを提供する
ことを目的としている。
するため、背極電極上にエレクトレット層を形成した背
極基板と、支持枠に振動膜を固着した振動膜ユニットと
をスペーサを介して積層して成るエレクトレットコンデ
ンサマイクロフォンにおいて、前記背極基板は絶縁基板
上に背極電極とエレクトレット層と音響孔とを形成した
構成であり、かつ前記音響孔の少なくとも一部が前記背
極電極の形成領域の外側に設けられていることを特徴と
する。
域に形成されていることを特徴とする。
ユニットにおける支持枠の内側の面積より小さいことを
特徴とする。
有するとともに、前記背極電極とエレクトレット層とが
前記背極基板の上面に円形形状に形成されており、前記
音響孔は前記背極電極の形成領域の外側で前記背極基板
のコーナー部に対応した位置に形成されていることを特
徴とする。
ットコンデンサマイクロフォンの実施の形態の断面図、
図2はは図1に示すエレクトレットコンデンサマイクロ
フォンを構成する各エレメントの分解斜視図である。
回路基板2は絶縁基板により構成され、エレメントを実
装する為の電極2aと接続電極2bと出力電極2cとが
膜形成されている。3は背極基板であり、前記背極基板
3は絶縁基板3aの上面側に電極膜による背極電極4が
形成され、また前記背極電極4の上面にエレクトレット
層5が膜形成されるとともに、前記背極電極4とエレク
トレット層5の外側に前記絶縁基板3aを貫通する音響
孔15が形成されている。
基板3の上面が矩形形状を有するとともに、前記背極電
極4とエレクトレット層5とが前記背極基板3の上面に
円形形状に形成されており、前記音響孔15は前記背極
電極4の形成領域の外側で前記背極基板3のコーナー部
に対応した位置に形成することにより、前記背極基板3
の上面の面積を効率よく使用している。また6はスペー
サである。
ニット7は絶縁基板より成る振動膜支持枠8の下面側に
膜形成された振動膜取り付け電極9に導電性の振動膜1
0が固着されることにより一体化されている。又16は
金属製のシールドケースである。
マイクロフォン1の構成を説明する。前記電極2aに集
積回路11等のエレメントを実装した回路基板2に、背
極基板3、スペーサ6、振動膜ユニット7を積層し、接
着材等により固着一体化したものがシールドケース16
でケーシングされている。
サマイクロフォン1の動作は、表面に導電膜を有する振
動膜10と、表面にエレクトレット層5が形成された背
極電極4とがスペーサ6を挟んでコンデンサを形成す
る。そして空気の振動により前記振動膜10が変位する
と、前記コンデンサがこの変位を電気信号に変換し、こ
の電気信号が振動膜取り付け電極9から各接続電極(図
示は省略)を介して回路基板2に導かれ、集積回路11
で処理された後に回路基板2の裏面の設けられた出力電
極2cより出力される。そして前記音響孔15の存在に
よって振動膜10の動作がスムーズに成り、音響特性が
確保される。
絶縁基板3aの上面中央部には前記振動膜ユニット7を
構成する振動膜10の動作可能範囲(振動膜10の振動
膜支持枠8によって拘束されていない範囲)の面積より
少し狭い面積の背極電極4及びエレクトレット層5が形
成されており、さらに前記絶縁基板3aの背極電極4及
びエレクトレット層5が形成されている領域の外側(背
極電極4とスペーサ7との間)に音響孔15が設けられ
ている。
マイクロフォン1における容量の形成は、背極電極4と
振動膜10とが対向する部分に形成される有効容量のみ
となり、図4に示す従来例のように振動膜10の非動作
領域によって形成される浮遊容量や前記音響孔15によ
って失われる損失容量が存在しなく成るため、極めて高
い感度特性を得ることができる。
極基板30の斜視図であり、図2に示す背極基板3と異
なるところは、前記絶縁基板3aに形成された音響孔1
5が前記背極電極4の境界領域に形成されていることで
ある。この場合、前記音響孔15が背極電極4の一部に
重なる分だけ損失容量が存在することになるが、この損
失容量による感度特性の僅かな減少に変えて、音響孔1
5が振動膜10の中央側に寄ることでの音響特性の向上
が期待できる。
面コ字状に成形された絶縁基板3aの表面に背極電極4
を膜形成し、さらに背極電極4上にエレクトレット層5
を膜形成して一体化されており、さらに振動膜ユニット
7も絶縁基板より成る振動膜支持枠8に導電性の振動膜
10が固着されることにより一体化されているので、基
本的構成が回路基板2、背極基板3、振動膜ユニット7
の3体に簡素化された構成となっている。
4と振動膜10とが1つの絶縁基板3aに対して位置決
めされることで背極電極4と振動膜10との間隔を精度
良く保つことが出来る。
3の側面がケースを兼ねる構成となっているため、小
型、薄型化が可能となる。また、前記回路基板2、背極
基板3、振動膜支持枠8の3部材に用いる絶縁基板の材
質は各々任意に選択することが可能だが、前記3部材に
同一材質の絶縁基板を用いることによって全体の熱膨張
係数を合せることが可能となり、温度変化に伴う音響特
性の劣化を防止することが出来る。
が容易で、かつスルーホールを含め電極膜によるパター
ン形成が可能な材料であることが必要であり、例えばセ
ラミックや樹脂材料が適している。また、小型、薄型化
のためには材質的に剛性の高いことが望ましく、この点
においてセラミックは良好な材料であり、セラミック基
板を用いることで良好な結果を得る事ができた。また樹
脂材料では剛性を高めるためにガラス繊維を含有させる
ことが望ましく、ガラス入りエポキシ樹脂を使用した結
果良好な結果を得る事が出来た。
基板上の背極電極の形成領域の外側に音響孔の一部を設
けることで、マイクロフォンとしての感度を高くするこ
とが出来、また絶縁基板に背極電極を膜形成するととも
に、振動膜を支持するスペーサを位置決めしたことで背
極電極と振動膜との間隔を精度良く保つことが可能と成
った。
ォンの実施の形態の断面図である。
ンを構成する各エレメントの分解斜視図である。
ある。
ンの断面図である。
ンの断面図である。
フォンを構成するケース部の分解斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 背極電極上にエレクトレット層を形成し
た背極基板と、支持枠に振動膜を固着した振動膜ユニッ
トとをスペーサを介して積層して成るエレクトレットコ
ンデンサマイクロフォンにおいて、前記背極基板は絶縁
基板上に背極電極とエレクトレット層と音響孔とを形成
した構成であり、かつ前記音響孔の少なくとも一部が前
記背極電極の形成領域の外側に設けられていることを特
徴とするエレクトレットコンデンサマイクロフォン。 - 【請求項2】 前記音響孔が前記背極電極の境界領域に
形成されている請求項1記載のエレクトレットコンデン
サマイクロフォン。 - 【請求項3】 前記背極電極の面積が前記振動膜ユニッ
トにおける振動膜の動作可能面積と略等しい大きさであ
る請求項1又は2記載のエレクトレットコンデンサマイ
クロフォン。 - 【請求項4】 前記背極電極の面積が前記振動膜ユニッ
トにおける支持枠の内側の面積より小さいことを特徴と
する請求項1又は2記載のエレクトレットコンデンサマ
イクロフォン。 - 【請求項5】 前記背極基板の上面が矩形形状を有する
とともに、前記背極電極とエレクトレット層とが前記背
極基板の上面に円形形状に形成されており、前記音響孔
は前記背極電極の形成領域の外側で前記背極基板のコー
ナー部に対応した位置に形成されている請求項1記載の
エレクトレットコンデンサマイクロフォン。 - 【請求項6】 前記背極基板を構成する絶縁基板がセラ
ミック基板である請求項1〜5のいずれか1項記載のエ
レクトレットコンデンサマイクロフォン。 - 【請求項7】 前記背極基板を構成する絶縁基板が樹脂
基板である請求項1〜5のいずれか1項記載のエレクト
レットコンデンサマイクロフォン。
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