JP2003124417A - 半導体パッケージの製造装置及び製造方法 - Google Patents
半導体パッケージの製造装置及び製造方法Info
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Abstract
にクラックが発生することがなく、切断品質を向上させ
た半導体パッケージの製造装置を提供する。 【解決手段】 樹脂封止部5の周縁部で切断される切断
ライン直下のリード2、吊りリード8及び周縁樹脂部5
aを支持する切断支持部11を有するダイ9と、切断支
持部11に交差して移動する際に、該切断支持部11に
支持されたリード2、吊りリード8及び周縁樹脂部5a
を切断して半導体パッケージを個片にするパンチ10と
を備えた。
Description
片面に樹脂封止部が形成された半導体パッケージの当該
樹脂封止部の周縁部に露出したリードを周縁樹脂部と共
に切断する半導体パッケージの製造装置及び方法に関す
る。
が開発され実用化されているが、表面実装型の半導体パ
ッケージの中で、QFN(Quad・Flat・Non
−leaded)若しくはSON(Small・Out
line・Non−leaded)と呼ばれる半導体パ
ッケージが用いられている。このQFN若しくはSON
タイプの半導体パッケージは、樹脂封止部より延出する
リードが無く、実装占有面積が小さくしかも実装高さも
抑えられることから、携帯電話などの小型の電子機器に
用いられている。
パッケージを製造工程について説明する。半導体チップ
をマトリクス状に搭載したリードフレームを、例えばト
ランスファ成形法を用いて、実装面側のリードを露出し
て樹脂封止する。樹脂封止はモールド金型の一方のパー
ティング面をリリースフィルムで覆って、露出させるリ
ード部分を押接することによりリード露出面側に樹脂を
回さずに樹脂封止する。樹脂封止後、不要樹脂をゲート
ブレイクして除去した後、リードフレームを切断金型へ
搬入してパンチとダイを相対的に移動させてリードカッ
トを行い、更に樹脂封止部(パッケージ部)をリードフ
レームに支持する吊りリードを切断することにより個片
に分離していた。また、吊りリードを切断する場合に
は、リードフレームの両面を樹脂封止した半導体パッケ
ージの加工方法を踏襲して、樹脂封止部をダイで受けた
状態でパンチにより切断を行っている。
て、例えば特開2001−230359号に示す方法が
提案されている。このリード加工方法は、リードフレー
ムのリードをパンチで切断する際に切断屑が実装面側に
付着するのを防止するため、樹脂封止部のリード露出面
側からリードを切断するようになっている。
359号に示すリード切断用金型装置においては、リー
ドフレームを、樹脂付封止部(パッケージ部)上面をダ
イで受けると共に、該樹脂付封止部より延設されたリー
ドをダイ切断部により支持した状態にセットする。そし
て、パンチを下動させて、ストリッパーにより樹脂封止
部(パッケージ部)下面(実装面)を抑えながらパンチ
によりリードを切断するようになっている。また、両面
パッケージ部のリード切断する装置を用いて吊りリード
を切断する場合にも、パッケージ部をダイで受けた状態
でパンチにより切断(ピンチカット)を行っている。
ドの数)が20ピン程度の場合には不具合は生じない
が、32ピンや50ピンなどのように端子数が増加すれ
ば、図12(a)(b)に示すようにリード間を封止す
る樹脂部分にクラックが生ずるおそれがあった。これ
は、樹脂封止部(パッケージ部)が片面モールドである
ため、リード切断時の応力を負担する部分が少なく、強
度的に弱いことに起因する。特に、樹脂封止部(パッケ
ージ部)のコーナー部より延設された吊りリード周辺の
切断を行う際には、両側に併設されたリード部とのピッ
チが狭くなるため、クラックが発生し易い(図12
(a)参照)。また、樹脂封止部(パッケージ部)より
延設されたリードには厚さ10μm〜15μm程度のは
んだめっき、或いは厚さ2μm程度のパラジウムめっき
などの外装めっきが施されている。このめっき面は外方
に膨出して形成されているため、周縁樹脂部をダイ切断
部に密着させて支持することができない(周縁樹脂部の
み浮き上がった状態で支持される)。この状態で切断す
ると、リード間の周縁樹脂部より樹脂封止部内方にまで
切断荷重が曲応力に転じて作用し、リード間の樹脂封止
部にクラックが生じ易い(図12(b)参照)。これら
により、半導体パッケージの樹脂封止部の切断品質を低
下させていた。
決し、半導体パッケージを切断した際に樹脂封止部にク
ラックが発生することがなく、切断品質を向上させた半
導体パッケージの製造装置及び製造方法を提供すること
にある。
め、本発明は次の構成を備える。即ち、リードフレーム
の片面に樹脂封止部が形成された半導体パッケージの当
該樹脂封止部の周縁部に露出したリードを周縁樹脂部と
共に切断する半導体パッケージの製造装置において、樹
脂封止部の周縁部で切断される切断ライン直下のリード
及び周縁樹脂部を支持する切断支持部を有するダイと、
切断支持部に交差して移動する際に、該切断支持部に支
持されたリード及び周縁樹脂部を切断して半導体パッケ
ージを個片にするパンチとを備えたことを特徴とする。
また、パンチ先端部には切断ライン直上部から水平方向
へ離間するにしたがって逃げ角が5度以上となる逃げが
形成されていることを特徴とする。また、パンチとダイ
との切断クリアランスは10μm以下に設定されている
ことを特徴とする。また、パンチの移動をガイドするパ
ンチガイドが、樹脂封止部に対応する実装面側のフレー
ム面に接触せずにリードフレームをダイに押接させるこ
とを特徴とする。
が形成された半導体パッケージの当該樹脂封止部の周縁
部でリード及び周縁樹脂部を切断する半導体パッケージ
の製造方法においては、樹脂封止部の周縁部より延設さ
れたリード及び周縁樹脂部のみが切断ライン直下に設け
られた切断支持部に支持されるようにリードフレームを
ダイにセットする工程と、切断支持部に交差して移動す
る際に樹脂封止部の周縁部でリード及び周縁樹脂部を切
断して半導体パッケージを個片にする工程とを含むこと
を特徴とする。また、切断工程は、樹脂封止部の周囲に
延設されたリードをパンチにより押し込んで切断支持部
上で周縁樹脂部と面一に押し潰してから切断することを
特徴とする。また、切断工程は、樹脂封止部の周囲に延
設されたリードの実装面側から切断することを特徴とす
る。また、切断工程は、樹脂封止部の対角線上をフレー
ムまで延設された吊りリードのうち1対を切断する工程
と、樹脂封止部の対向する各辺毎にリード及び周縁樹脂
部を切断する工程と、残りの1対の吊りリードを切断す
る工程とに分けて行っても良いし、或いは樹脂封止部の
周縁部より延設されたリード及び周縁樹脂部を切断ライ
ンに沿って一回の切断動作で切断するようにしても良
い。
ージの製造装置及び製造方法の好適な実施の形態につい
て添付図面と共に詳述する。図1は半導体パッケージの
切断部分を示す断面説明図、図2は図1の半導体パッケ
ージの右側面図、図3は図2の半導体パッケージの下面
図、図4はリード切断工程の拡大説明図、図5は切断後
の半導体パッケージの説明図、図6(a)〜(d)は半
導体パッケージの切断ラインの一例を示す説明図、図7
(a)は吊りリード切断後の半導体パッケージの拡大説
明図、図7(b)はX−Y方向のリード切断後の半導体
パッケージの拡大説明図、図8(a)(b)は半導体パ
ッケージの切断クリアランスとだれ領域の関係を示す説
明図、図9〜図11は各種半導体パッケージの説明図で
ある。
て図9〜図11を参照して説明する。本実施例の半導体
パッケージの製造装置及び方法は、リードフレームのダ
イパットに半導体チップが搭載(ダイボンディング)さ
れ、チップの電極端子とリードとがワイヤボンディング
接続されて、片面モールドされた様々なタイプの半導体
パッケージに適用される。以下に半導体パッケージの一
例を説明する。図9の半導体パッケージ14は、ダイパ
ッド1がリード2に対して高さ方向に板厚が薄く形成さ
れ、ダイパッド1に半導体チップ3がダイボンディング
されている。ダイパッド1は例えばエッチングされてリ
ード2より高くなるように形成されている。また、半導
体チップ3のチップ電極部とリード2とはボンディング
ワイヤ4によりワイヤボンディング接続されている。半
導体チップ3はダイパッド1と共に樹脂封止部5で封止
されており、該樹脂封止部5の周縁樹脂部5aよりリー
ド2の実装面側を含む一部が露出形成されている。
チップ3がダイボンディングされたダイパッド1をリー
ド2と共に樹脂封止部(パッケージ部)5より実装面側
に露出させてヒートシンクとして用いたものである。図
11の半導体パッケージ16は、半導体チップ3をヒー
トシンク6に搭載して、チップ電極部と曲げ加工された
リード2とをボンディングワイヤ4によりワイヤボンデ
ィング接続されている。そして、片面モールドによりリ
ード2の一部を樹脂封止部5の実装面側に露出させ、ヒ
ートシンク6を樹脂封止部5の実装面とは反対面側に露
出させたものである。
構成について図4を参照して説明する。半導体パッケー
ジの製造装置の一例として、樹脂封止後のリードフレー
ム7が搬入される切断装置が設けられている。この切断
装置は、固定型であるダイ9と可動型であるパンチ10
を備えている。ダイ9には、樹脂封止部5の周縁部で切
断される切断ラインL直下のリード2、樹脂封止部5を
リードフレーム7に支持している吊りリード8及び周縁
樹脂部5aを支持する切断支持部11が設けられてい
る。
該切断支持部11に交差(直交)して移動する。このと
き、パンチ10は、切断支持部11に支持されたリード
2、吊りリード8及びリード間の周縁樹脂部5aを切断
し、半導体パッケージを個片にする。パンチ先端部には
切断ラインL直上部から水平方向へ離間するにしたがっ
て逃げ10aが形成されている。この逃げ10aの水平
方向に対する逃げ角αは5度以上に設計されている。こ
のパンチ10の逃げ10a及び逃げ角αは、パンチ10
の切断ラインLより外側が先に加工を開始することに起
因して吊りリード8とリード2間やリード2とリード2
間の周縁樹脂部5aに作用する曲応力が増大して樹脂封
止部5が破損するのを防止するためである。このように
パンチ10に逃げ10aを形成することにより、切断荷
重入力を切断ラインL直上のみに限定し、発生する曲応
力を最小限に抑えることで樹脂封止部5にクラックを生
ずることなく切断することができる。
ランスPは10μm以下に設定されている。この切断ク
リアランスPはモーメントアームに他ならず、該切断ク
リアランスPを可能な限り小さく設定することで、切断
ラインL周辺に発生する曲げモーメント影響下のだれ領
域を狭めて切断品質を向上させることができる。
チガイド13は、パンチ10によりリード及びリード間
の周縁樹脂部5aを切断するのに先立って、リードフレ
ーム7をダイ9に押接する。このパンチガイド13は、
樹脂封止部5に対応する実装面側のフレーム面に接触せ
ずにリードフレーム7をダイ9に押接させるようになっ
ている。これは、切断時にパンチ10とダイ9間に発生
する曲げモーメントを可能な限り低減させることで、パ
ンチガイド13により樹脂封止部5に対応する実装面側
のフレーム面を押接せずに済むためである。このため、
パンチガイド13により、切断ラインL周辺のリードフ
レーム7の実装面側を押さえることで、パンチガイド1
3の研磨目がリード2の実装面に転写されたり、パンチ
ガイド13に付着した切断かすやめっきかすがリード2
の実装面に転写されたりしてパッケージ実装面の品質が
低下することを防止することができる。
について図6(a)〜(d)を参照しながら概略説明す
る。尚、図6(a)〜(d)において、切断金型のうち
ダイ9は省略し、樹脂封止部5を支持するリードフレー
ム7も省略して図示してある。半導体チップ3がマトリ
クス状に搭載されたリードフレーム7を、例えばトラン
スファ成形法を用いて、実装面側のリード2を露出して
樹脂封止する。樹脂封止はモールド金型の一方のパーテ
ィング面をリリースフィルムで覆って、露出させるリー
ド部分を押接することによりリード露出面側に樹脂を回
さずに樹脂封止する。リードフレーム7は、短冊状のも
のでも、長尺状に巻回された状態から連続搬送されるも
のでも何れでも良い。
て除去した後、リードフレーム7を切断金型(順送金
型)へ搬入してパンチ10とダイ9の相対的な移動によ
りリードカットを行う。本実施例では、図6(a)にお
いて、先ず樹脂封止部5をリードフレーム7に支持する
1対の吊りリード8を切断する。具体的には、樹脂封止
部5の対角線上をフレームまで延設された吊りリード8
のうち1対を切断する。
ム7をピッチ送りして、対向したX方向側の辺を切断
し、次いで更にピッチ送りを行って図6(c)に示すよ
うに対向したY方向側の辺を切断する。最後にリードフ
レーム7をピッチ送りして図6(d)に示すように、残
りの1対の吊りリード8を切断することにより個片に分
離する。
向のリード2及び周縁樹脂部5aを抜き落とさずに、1
対の吊りリード8を切断するのは、切断ラインL真下の
ダイ(切断支持部11)にリード2及び周縁樹脂部5a
を打ち抜いた際に抜きかすのかす詰まりを防止する2番
逃げを形成する余裕が無いため(図4参照)、先ず抜き
かすの小さな1対の吊りリード8を抜き落とすことで続
く大きな抜きかすを落とす空間を形成するためである。
尚、切断後の半導体パッケージは、図示しない吸着ピッ
クアップに吸着保持されて切断金型より搬出される。
ついて、図1〜図5を参照して詳述する。図1におい
て、リードフレーム7は樹脂封止部5を下側にしてダイ
9にセットされる。このとき、樹脂封止部5の周縁部よ
り延設されたリード2、吊りリード8及び周縁樹脂部5
aが切断ライン直下で切断支持部11に支持され、樹脂
封止部5がダイ9に接触せずにリードフレーム7はダイ
9にセットされている。この切断支持部11の支持面の
幅は様々に設定可能であるが、あまり狭くすると切断支
持部11側より圧縮破壊が起こるので、例えばリード2
の板厚0.20mmの製品で、0.038mm以上に設
定されている。このように、リードフレーム7は、樹脂
封止部5の周縁部より延設されたリード2、吊りリード
8及び周縁樹脂部5aが切断ラインL直下で切断支持部
11にのみ支持されているので、切断時のモーメント・
アームが切断クリアランスを超えて拡大することによる
曲応力の増大を防ぎ、クラック発生リスクを切断ライン
L上最小限の限られた範囲(だれ領域)に止めている。
これにより、だれ領域を越えて吊りリード8とリード2
間の周縁樹脂部5aやリード2とリード2間の周縁樹脂
部5aに不規則かつ甚大なクラックが発生することを防
止できる(図7(a)(b)参照)。
る辺毎にXY方向に切断する工程と、樹脂封止部5の四
隅部からリードフレーム7まで延設された吊りリード8
を切断する工程とに分けて行っても良いが、生産効率を
高めるため樹脂封止部5の周縁部より延設されたリード
2、吊りリード8及び周縁樹脂部5aを切断ラインに沿
って一回の切断動作で切断するようにしても良い。
び吊りリード8にははんだめっきや鉛フリーのはんだめ
っき(Sn−Cu、Sn−Ag、Sn−Bi等)、或い
はパラジウムめっきなどの外装めっき12が施されてい
る。本発明の切断工程は、樹脂封止部5の周囲に延設さ
れたリード2、吊りリード8及び周縁樹脂部5aをパン
チ10の押込み力によりダイ9側に押し潰し、リード2
及び吊りリード8(外装めっき12部)を周縁樹脂部5
aと面一に切断支持部11に密着させてから切断する。
図3は、パンチ10の押込み力によりリード2(外装め
っき12部)が部分的に潰されて広がった(例えば0.
005mm程度に圧延された)状態を示す。
2の圧縮応力の比は、リード2の板厚をt、切断支持部
11の受け幅をlとするとl/tで表される。l/tが
50%程度で、リード2間の周縁樹脂部5aにだれ領域
を越えた異常クラックが生じ、10%程度でダイ9の切
断支持部11側より圧縮破壊が生ずることが判明してい
る。実験によれば、外装めっき12が通常のはんだめっ
きである場合、リード2の板厚t=0.22mm(めっ
き厚0.01mmを含む)に対して、受け幅lを0.0
38mm〜0.072mm(l/t=15%〜40%)
の範囲で設定すると、切断後の樹脂封止部(パッケージ
部)5が良品であることが確認されている。このよう
に、リード2、吊りリード8及び周縁樹脂部5aを切断
支持部11に密着させてから切断することにより、切断
荷重が曲応力に転ずる領域を切断ラインL直下の最小限
に抑え、リード2間の周縁樹脂部5aにクラックが生ず
ることを防止することができる。
5の周縁部の切断は、パンチ10とダイ9を相対的に移
動させて行われる。即ち、本実施例のように可動型であ
るパンチ10が固定型であるダイ9の上方に配置されて
いても或いは下方に配置されていても良い。また、本実
施例のように、樹脂封止部5の周縁部に延設されたリー
ド2及び吊りリード8は実装面側からパンチ10を押込
むように設定すれば切断後のリードの実装面側はだれ面
となり、切断後のバリの向きは実装面と反対方向を向く
ことになる。これにより、リードフレーム7の加工や搬
送途中で抜きかすや異物が実装面に付着してリード2が
傷付くのを防止でき、また、リード2の実装面側がだれ
面となることにより、半導体パッケージを基板実装する
際のはんだぬれ性を高めて接続信頼性を向上させること
が可能となる。
ンスPの変化に伴い半導体パッケージの切断品質が変わ
ることを図8(a)(b)を参照して説明する。図8
(a)(b)は、切断後の半導体パッケージの切断ライ
ン近傍を拡大したものである。切断によって発生した曲
げモーメントにより、リード2の切断ラインL近傍に折
り曲げが生じている(だれ領域が生じている)ことが分
かる。塑性変形を起こさないリード2間の周縁樹脂部5
aにおけるだれ領域でも切断に伴う折り曲げが生じてい
ることが推察される。これは、図8(a)において、リ
ード2間の周縁樹脂部5aのだれ領域に切断ラインに沿
ったクラックが発生していることからも裏付けられる。
このクラックは、不安定領域であるだれ領域内で不規則
に発生するものと思料される。図8(b)は、図8
(a)に比べて切断クリアランスPを小さく設定して切
断した切断ラインを示す。切断に伴う曲げモーメントの
発生が抑制された結果、だれ領域が大幅に狭められ、リ
ード2間の周縁樹脂部5aに生ずるクラックの発生も可
及的に抑えることができるものと判明した。実験では切
断クリアランスPを1μm狭めることによって、だれ領
域が5μm狭められることが判明している。
製造方法によれば、樹脂封止部5の周縁部で切断される
切断ライン直下のリード2、吊りリード8及び周縁樹脂
部5aが切断支持部11に支持されているので、切断荷
重が樹脂封止部5に作用してクラックの原因となる曲応
力に転ずることを防ぎ、吊りリード8とリード2間やリ
ード2間の周縁樹脂部5aにクラックが発生するのを防
止できる。また、樹脂封止部5の周縁部に延設されたリ
ード2及び吊りリード8(外装めっき12部)をパンチ
10により押込んで切断支持部11上で周縁樹脂部5a
と面一に押し潰してから切断することにより、切断荷重
が曲応力に転ずる領域を切断ライン直下の最小限に抑
え、樹脂封止部5のX−Y方向のリード2とリード2間
及び吊りリード8とリード2間の周縁樹脂部5aにクラ
ックが生ずるのを防止できる。また、パンチ10とダイ
9を相対的に移動させてパンチ10を実装面側から押込
んでリード及び周縁樹脂部が切断されるので、リードフ
レーム7の加工や搬送途中で抜きかすや異物が実装面に
付着してリード2が傷付くのを防止できる。また、リー
ド2の実装面側がだれ面となることにより、半導体パッ
ケージを基板実装する際のはんだぬれ性を高めて接続信
頼性を向上させることができる。また、パンチ10の先
端部には切断ラインL直上部から水平方向へ離間するに
したがって逃げ角が5度以上となる逃げが形成されてい
るので、切断荷重入力を切断ラインL真上のみに限定
し、発生する曲応力を最小限に抑えることで樹脂封止部
5にクラックを生ずることなく切断することができる。
また、パンチ10とダイ9との切断クリアランスPは1
0μm以下の範囲で可能な限り小さく設定することで、
切断ラインL周辺に発生する曲げモーメント影響下のだ
れ領域を狭めて切断品質を向上させることができる。ま
た、パンチ10の移動をガイドするパンチガイド13
が、樹脂封止部5に対応する実装面側のフレーム面に接
触せずにリードフレーム7をダイ9に押接させるので、
パンチガイド13の研磨目がリード2の実装面に転写さ
れたり、パンチガイド13に付着した切断かすやめっき
かすがリード2の実装面に転写されたりしてパッケージ
実装面の品質が低下することを防止することができる。
べてきたが、半導体パッケージの製造方法は上述した実
施例に限定されるのではなく、例えばリード2及び吊り
リード8の板厚tや切断支持部11の幅lの値は許容範
囲で任意に設定できる。また、外装めっき12も通常の
はんだめっきに限らず、鉛フリーはんだめっき、パラジ
ウムめっきなど様々なめっき材料に対しても有効であ
る。また、リードフレーム7は、樹脂封止部5を下側に
して切断金型にセットしたが、パンチ10とダイ9の配
置を入れ替えれば、樹脂封止部5を上側にしてセットし
てもよいなど、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改
変を施し得るのはもちろんである。
置及び製造方法によれば、樹脂封止部の周縁部で切断さ
れる切断ライン直下のリード及び周縁樹脂部が切断支持
部に支持されて切断されるので、切断荷重が樹脂封止部
に作用してクラックの原因となる曲応力に転ずることを
防ぎ、吊りリードとリード間やリードとリード間の周縁
樹脂部にクラックが発生するのを防止できる。また、樹
脂封止部の周縁部より延設されたリードをパンチにより
押込んで切断支持部上で周縁樹脂部と面一に押し潰して
から切断することにより、切断荷重が曲応力に転ずる領
域を切断ライン直下の最小限に抑え、樹脂封止部のX−
Y方向及びコーナー部のリード間の周縁樹脂部にクラッ
クが生ずるのを防止できる。また、パンチとダイを相対
的に移動させてパンチを実装面側から押込んでリード及
び周縁樹脂部が切断されるので、リードフレームの加工
や搬送途中で抜きかすや異物が実装面に付着してリード
が傷付くのを防止でき、また、リードの実装面側がだれ
面となることにより、半導体パッケージを基板実装する
際のはんだぬれ性を高めて接続信頼性を向上させること
ができる。また、パンチ先端部には切断ライン直上部か
ら水平方向へ離間するにしたがって逃げ角が5度以上と
なる逃げが形成されているので、切断荷重入力を切断ラ
インL真上のみに限定し、発生する曲応力を最小限に抑
えることで樹脂封止部にクラックを生ずることなく切断
することができる。また、パンチとダイとの切断クリア
ランスは10μm以下の範囲で可能な限り小さく設定す
ることで、切断ライン周辺に発生する曲げモーメント影
響下のだれ領域を狭めて切断品質を向上させることがで
きる。また、パンチの移動をガイドするパンチガイド
が、樹脂封止部に対応する実装面側のフレーム面に接触
せずにリードフレームをダイに押接させるので、パンチ
ガイドの研磨目がリードの実装面に転写されたり、パン
チガイドに付着した切断かすやめっきかすがリードの実
装面に転写されたりしてパッケージ実装面の品質が低下
することを防止することができる。
である。
明図である。
後の半導体パッケージの拡大説明図である。
域の関係を示す説明図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 リードフレームの片面に樹脂封止部が形
成された半導体パッケージの当該樹脂封止部の周縁部に
露出したリードを周縁樹脂部と共に切断する半導体パッ
ケージの製造装置において、 前記樹脂封止部の周縁部で切断される切断ライン直下の
リード及び周縁樹脂部を支持する切断支持部を有するダ
イと、 前記切断支持部に交差して移動する際に、該切断支持部
に支持されたリード及び周縁樹脂部を切断して半導体パ
ッケージを個片にするパンチとを備えたことを特徴とす
る半導体パッケージの製造装置。 - 【請求項2】 前記パンチ先端部には切断ライン直上部
から水平方向へ離間するにしたがって逃げ角が5度以上
となる逃げが形成されていることを特徴とする請求項1
記載の半導体パッケージの製造装置。 - 【請求項3】 前記パンチとダイとの切断クリアランス
は10μm以下に設定されていることを特徴とする請求
項1又は2記載の半導体パッケージの製造装置。 - 【請求項4】 前記パンチの移動をガイドするパンチガ
イドが、樹脂封止部に対応する実装面側のフレーム面に
接触せずにリードフレームをダイに押接させることを特
徴とする請求項1、2又は3記載の半導体パッケージの
製造装置。 - 【請求項5】 リードフレームの片面に樹脂封止部が形
成された半導体パッケージの当該樹脂封止部の周縁部で
リード及び周縁樹脂部を切断する半導体パッケージの製
造方法において、 前記樹脂封止部の周縁部より延設されたリード及び周縁
樹脂部のみが切断ライン直下に設けられた切断支持部に
支持されるように前記リードフレームをダイにセットす
る工程と、 前記切断支持部に交差して移動する際に前記樹脂封止部
の周縁部でリード及び周縁樹脂部を切断して半導体パッ
ケージを個片にする工程とを含むことを特徴とする半導
体パッケージの製造方法。 - 【請求項6】 前記切断工程は、樹脂封止部の周囲に延
設されたリードをパンチにより押込んで切断支持部上で
周縁樹脂部と面一に押し潰してから切断することを特徴
とする請求項5記載の半導体パッケージの製造方法。 - 【請求項7】 前記切断工程は、樹脂封止部の周囲に延
設されたリードの実装面側から切断することを特徴とす
る請求項5又は6記載の半導体パッケージの製造方法。 - 【請求項8】 前記切断工程は、樹脂封止部の対角線上
をフレームまで延設された吊りリードのうち1対を切断
する工程と、前記樹脂封止部の対向する各辺毎にリード
及び周縁樹脂部を切断する工程と、残りの1対の吊りリ
ードを切断する工程とに分けて行うことを特徴とする請
求項5、6又は7記載の半導体パッケージの製造方法。 - 【請求項9】 前記切断工程は、樹脂封止部の周縁部よ
り延設されたリード及び周縁樹脂部を切断ラインに沿っ
て一回の切断動作で切断することを特徴とする請求項
5、6又は7記載の半導体パッケージの製造方法。
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JP2001318323A JP3638548B2 (ja) | 2001-10-16 | 2001-10-16 | 半導体パッケージの製造方法 |
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JP (1) | JP3638548B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007273729A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Nec Electronics Corp | リードカット装置および半導体装置の製造方法 |
JP2009238958A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 端子切断一体型電気検査装置 |
JP2017069233A (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | 日亜化学工業株式会社 | 発光装置の製造方法 |
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JPH0750380A (ja) * | 1993-08-09 | 1995-02-21 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
JP2001077278A (ja) * | 1999-10-15 | 2001-03-23 | Amkor Technology Korea Inc | 半導体パッケージと、このためのリードフレーム及び、半導体パッケージの製造方法とそのモールド |
JP2001230359A (ja) * | 2000-02-18 | 2001-08-24 | Towa Corp | 電子部品のリード加工方法 |
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2001
- 2001-10-16 JP JP2001318323A patent/JP3638548B2/ja not_active Expired - Fee Related
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