JP2003123418A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2003123418A
JP2003123418A JP2001308867A JP2001308867A JP2003123418A JP 2003123418 A JP2003123418 A JP 2003123418A JP 2001308867 A JP2001308867 A JP 2001308867A JP 2001308867 A JP2001308867 A JP 2001308867A JP 2003123418 A JP2003123418 A JP 2003123418A
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signal
control signal
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JP2001308867A
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Kiyoshi Mano
清志 真能
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル制御の柔軟性を活かしつつデーター
転送の高速化などを図る。 【解決手段】 フォーカスサーチやトラックジャンプ時
には、スイッチ回路56、58はD/Aコンバーター8
6、88側に設定され、スイッチ部72、74はフォー
カスサーチ/ジャンプ制御部66およびトラックジャン
プ制御部70側に設定される。そして各ジャンプ制御部
からの制御信号によりフォーカスおよびトラッキングド
ライバーが動作し、光ピックアップの対物レンズ位置の
開ループ制御が行われる。その後サーボ引き込み条件が
成立するとスイッチ部72、74はデジタルフィルター
部51、53側に設定されサーボ制御が行われる。一
方、情報の記録再生時にはスイッチ回路56、58はア
ナログフィルター52、54側に設定され、アナログフ
ィルター52、54によりエラー信号に対し充分な高域
位相進み補償を行って広帯域のサーボ制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクなどの
情報記録媒体を用いた情報記録再生装置に関し、特に情
報記録媒体に対し情報の記録、再生を行うピックアップ
の制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえばMO(光磁気ディスク)やDV
D(Digital Versatile Disk)
などの光ディスクを用いた情報記録再生装置では、その
記録容量の大容量化およびデーター転送の高速化が重要
な課題となっている。記憶容量の大容量化は記録密度を
高めることで実現できるが、それには、記録再生用の光
として波長の短いものを用いたり、開口数の高い対物レ
ンズを用いて記録再生光を強く収束させることが必要と
なる。しかし、短波長光や高開口数の対物レンズを用い
た場合には、光ディスク上に形成される光スポットは非
常に微小なものとなるため、光スポットを光ディスク上
に位置決めする際に、きわめて高い精度が必要となる。
【0003】一方、データー転送速度の高速化を実現す
るためには、光ディスクをより高速に回転させることが
必要となる。しかし、光ディスクの回転数を高くする
と、光ピックアップの位置をサーボ制御すべく生成され
るトラッキングエラー信号やフォーカスエラー信号など
のサーボエラー信号において、光ディスクの面振れやト
ラックの偏心にともなう変化が高速となり、信号成分は
より高周波数側へ移行する。したがって、光ディスクの
高速回転に対応して光ピックアップの位置決め精度を確
保するためには、サーボ制御系の帯域も高域側へ拡張し
なければならない。記録密度を高めるためには光ピック
アップの高い位置決め精度が必要であるから、サーボ制
御の広帯域化は、データー転送の高速化とともに高記録
密度化のためにも重要である。
【0004】現在の光ディスク情報記録再生装置では、
トラッキングサーボ制御やフォーカスサーボ制御は、ソ
フトウェアの書き替えにより簡便に高機能化を図ること
ができるデジタルサーボが主流になりつつある。しか
し、デジタルサーボ制御は、デジタル演算が必要である
ことからデジタルサーボ固有の問題を有している。
【0005】すなわち、デジタルサーボ制御では、サー
ボエラー信号はデジタルフィルターによって特定帯域の
強調や、不要帯域の抑制などが行われる。そして、デジ
タルフィルター処理にはデジタル演算が必要でありデジ
タル演算には時間がかかる。その結果、フィルター処理
されたサーボエラー信号に遅延が生じ、また、演算は周
期的に行われ各周期の間、サーボエラー信号から生成さ
れるサーボ制御信号は一定値にホールドされるため、サ
ーボ制御信号に位相遅れが生じてしまう。たとえばサン
プリング周波数が実用的な周波数として100KHzで
あるデジタルフィルターの場合、周波数が10KHzの
信号の位相遅れは約30°にまで達し、したがって、こ
のようなデジタルフィルターを用いた場合、サーボ帯域
を10KHzに近づけることは困難である。
【0006】この問題に対処すべく、たとえば特開平6
−203390号公報には、デジタルフィルターとアナ
ログフィルターとを並列に接続したフィルターを用いる
構成が開示されている。そして、この構成では、デジタ
ルフィルターは低域の利得が大きいフィルターを、アナ
ログフィルターは高域位相進みフィルターをそれぞれ形
成している。したがってサーボエラー信号の高周波成分
に対しては、主にアナログフィルターによって位相進み
補償を行うことができ、制御信号の位相遅れの問題を解
決して高速データー転送および高密度記録を達成でき
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来技術には、デジタル制御技術の特徴を活かせないとい
う欠点がある。すなわち、情報記録再生装置の始動時な
どに対物レンズを大きく移動させるフォーカスサーチ、
記録層が2層構造の光ディスクで記録層を切り替えると
きのフォーカスジャンプ、あるいは隣接するトラックに
移動するトラックジャンプの場合には、まず、サーボ引
き込みのために開ループ制御が行われ、そして、開ルー
プ制御から閉ループ制御、つまりサーボ制御に移行でき
る状態となったところで、制御が閉ループ制御に切り替
えられる。ここで、閉ループ制御に移行した後、できる
だけ速やかにサーボ制御を整定状態に移行させるため
に、閉ループ制御に移行した直後はフィルター特性を一
時的に通常とは異なる特性に設定するといった手法を採
ることができる。このような状況に応じたフィルター特
性の変更は、デジタルフィルターでは比較的容易に行え
るが、アナログフィルターでは回路規模が非常に大きく
なるなどの問題があり容易ではない。
【0008】そして、上記従来技術では、上述のように
アナログフィルターがデジタルフィルターに並列に接続
されているため、全体のフィルター特性などはアナログ
フィルターの影響を強く受け、したがって、フィルター
特性を柔軟に変更するといったことは困難である。
【0009】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、その目的は、デジタル制御の特徴を活
かしつつ高速データー転送および高密度記録を実現でき
る情報記録再生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、情報記録媒体に近接して移動可能に配置され
前記情報記録媒体における情報の記録および再生の少な
くとも一方を行うピックアップと、制御信号にもとづき
前記ピックアップを駆動するピックアップ駆動手段と、
前記ピックアップの位置を検出して位置検出信号を出力
する位置検出手段と、前記位置検出手段が出力する前記
位置検出信号にもとづき前記制御信号を生成して前記駆
動手段に供給する制御信号生成手段とを含む情報記録再
生装置であって、前記制御信号生成手段は、前記位置検
出信号に対してフィルター処理を行うデジタルフィルタ
ーと、前記位置検出信号に対してフィルター処理を行う
アナログフィルターと、前記デジタルフィルターの出力
信号および前記アナログフィルターの出力信号のいずれ
か一方を前記制御信号として前記駆動手段に供給する信
号選択手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】したがって、本発明の情報記録再生装置で
は、信号選択手段により、デジタルフィルターの出力信
号およびアナログフィルターの出力信号のいずれかが制
御信号生成手段に供給されるように制御できるので、必
要に応じて、デジタルフィルターでフィルター処理を行
った位置検出信号を用いてピックアップを制御するか、
あるいはアナログフィルターでフィルター処理を行った
位置検出信号を用いてピックアップを制御するかを切り
替えることができる。
【0012】そのため、たとえば情報の記録、再生を行
っていない状態では、デジタルフィルターを用い、開ル
ープ制御から閉ループ制御に移行した直後などにフィル
ター特性を一時的に変更して閉ループ制御を速やかに整
定させるといったことを行える。一方、情報の記録、再
生を行なう場合には、アナログフィルターを用いて、位
置検出信号に対し充分に高い周波数まで位相補償を行っ
て閉ループ制御の周波数帯域を拡大することができる。
すなわち、本発明では、デジタルフィルターの特徴を活
かしつつ、アナログフィルターを用いて閉ループ制御の
広帯域化を図り、高速データー転送および高密度記録を
実現できる。
【0013】また、本発明は、情報記録媒体に近接して
移動可能に配置され前記情報記録媒体における情報の記
録および再生の少なくとも一方を行うピックアップと、
制御信号にもとづき前記ピックアップを駆動するピック
アップ駆動手段と、前記ピックアップの位置を検出して
位置検出信号を出力する位置検出手段と、前記位置検出
手段が出力する前記位置検出信号にもとづき前記制御信
号を生成して前記駆動手段に供給する制御信号生成手段
とを含む情報記録再生装置であって、前記制御信号生成
手段は、前記位置検出信号に対してフィルター処理を行
うデジタルフィルターと、前記位置検出信号に対してフ
ィルター処理を行うアナログフィルターと、前記デジタ
ルフィルターの出力信号と前記アナログフィルターの出
力信号とを加算する加算手段と、前記デジタルフィルタ
ーの出力信号、および前記加算手段の出力信号のいずれ
か一方を前記制御信号として前記駆動手段に供給する信
号選択手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】したがって本発明では、信号選択手段によ
り、必要に応じて、デジタルフィルターでフィルター処
理を行った位置検出信号を用いてピックアップの位置を
制御するか、あるいはデジタルフィルターとともにアナ
ログフィルターでフィルター処理を行った位置検出信号
を用いてピックアップの位置を制御するかを切り替える
ことができる。
【0015】そのため、たとえば情報の記録、再生を行
っていない状態では、デジタルフィルターを用い、開ル
ープ制御から閉ループ制御に移行した直後などにフィル
ター特性を一時的に変更して閉ループ制御を速やかに整
定させるといったことが可能となる。一方、情報の記
録、再生を行なう場合には、アナログフィルターをも用
いて、位置検出信号に対し充分に高い周波数まで位相補
償を行って閉ループ制御の周波数帯域を拡大することが
できる。すなわち、本発明では、デジタルフィルターの
特徴を活かしつつ、アナログフィルターを用いて閉ルー
プ制御の広帯域化を図り、高速データー転送および高密
度記録を実現できる。
【0016】また、本発明は、情報記録媒体に近接して
移動可能に配置され前記情報記録媒体における情報の記
録および再生の少なくとも一方を行うピックアップと、
制御信号にもとづき前記ピックアップを駆動するピック
アップ駆動手段と、前記ピックアップの位置を検出して
位置検出信号を出力する位置検出手段と、前記位置検出
手段が出力する前記位置検出信号にもとづき前記制御信
号を生成して前記駆動手段に供給する制御信号生成手段
とを含む情報記録再生装置であって、前記制御信号生成
手段は、前記位置検出信号に対してフィルター処理を行
うアナログフィルターと、前記ピックアップ位置を開ル
ープ制御すべく前記制御信号を生成する開ループ制御信
号生成手段と、前記位置検出手段が出力する前記位置検
出信号にもとづいて、前記ピックアップ位置の閉ループ
制御が可能か否かをデジタル信号処理により判定する制
御状態判定手段と、前記制御状態判定手段による判定結
果が否のとき前記開ループ制御信号生成手段が生成した
前記制御信号を前記駆動手段に供給し、前記判定結果が
正のとき前記アナログフィルターの出力信号を前記制御
信号として前記駆動手段に供給する信号選択手段とを備
えたことを特徴とする。
【0017】本発明では、制御状態判定手段は、位置検
出手段が出力する位置検出信号にもとづいて、ピックア
ップ位置の閉ループ制御が可能か否かをデジタル信号処
理により判定し、信号選択手段は、制御状態判定手段に
よる判定結果が否のとき開ループ制御信号生成手段が生
成した制御信号を駆動手段に供給し、前記判定結果が正
のときアナログフィルターの出力信号を前記制御信号と
して駆動手段に供給する。
【0018】このように、本発明では、閉ループ制御移
行前の段階では開ループ制御から閉ループ制御へ移行で
きるか否かをデジタル信号処理により判定するので、複
雑な判定も的確に実行して円滑に閉ループ制御へ移行す
ることが可能である。そして、閉ループ制御に移行した
後は、アナログフィルターによりフィルター処理を行う
ため、位置検出信号に対し充分に高い周波数にまで位相
補償を行うことができ、閉ループ制御の周波数帯域を拡
大することができる。すなわち、本発明では、デジタル
制御の特徴を活かしつつ、アナログフィルターを用いて
閉ループ制御の広帯域化を図り、高速データー転送およ
び高密度記録を実現できる。
【0019】また、本発明は、情報記録媒体に近接して
移動可能に配置され前記情報記録媒体における情報の記
録および再生の少なくとも一方を行うピックアップと、
制御信号にもとづき前記ピックアップを駆動するピック
アップ駆動手段と、前記ピックアップの位置を検出して
位置検出信号を出力する位置検出手段と、前記位置検出
手段が出力する前記位置検出信号を所定サンプリング周
波数でサンプリングした結果にもとづき、各サンプリン
グごとにデジタル信号処理により前記制御信号を生成し
て前記駆動手段に供給する制御信号生成手段とを含む情
報記録再生装置であって、前記制御信号生成手段は、前
記サンプリング周波数を切り換えるタイミング制御手段
を備えていることを特徴とする。
【0020】本発明では、駆動手段に制御信号を供給す
る制御信号生成手段は、位置信号のデジタル信号処理に
より制御信号を生成し、そして、サンプリング周波数
は、タイミング制御手段により切り替えることができ
る。したがって、たとえばフォーカスサーチやトラック
ジャンプの場合のサーボ引き込み時にはサンプリング周
波数を低く設定し充分な時間を確保して、閉ループ制御
へ移行できるか否かといった複雑な判定処理を確実に行
うことができ、また閉ループ制御へ移行した直後にはフ
ィルター特性を一時的に変更して閉ループ制御の速やか
な整定を図ることも可能である。一方、情報記録媒体に
情報を記録、再生する場合の閉ループ制御時には、サン
プリング周波数を高く設定して、位置検出信号に対し充
分に高い周波数まで位相補償を行い、サーボ制御の広帯
域化を図ることができる。すなわち、本発明では、デジ
タル制御の特徴を活かしつつ、閉ループ制御の広帯域化
を図り、高速データー転送および高密度記録を実現する
ことができる。
【0021】また、本発明は、情報記録媒体に近接して
移動可能に配置され前記情報記録媒体における情報の記
録および再生の少なくとも一方を行うピックアップと、
制御信号にもとづき前記ピックアップを駆動するピック
アップ駆動手段と、前記ピックアップの位置を検出して
位置検出信号を出力する位置検出手段と、前記位置検出
手段が出力する前記位置検出信号を所定サンプリング周
波数でサンプリングした結果にもとづき、デジタル信号
処理により前記制御信号を生成し前記駆動手段に供給す
る制御信号生成手段とを含む情報記録再生装置であっ
て、前記制御信号生成手段は、相対的に高い周波数の第
1のサンプリング周波数で前記位置検出信号をサンプリ
ングして前記制御信号を生成する第1の制御信号生成手
段と、相対的に低い周波数の第2のサンプリング周波数
で前記位置検出信号をサンプリングして前記制御信号を
生成する第2の制御信号生成手段とを含み、前記第1の
制御信号生成手段は、前記位置検出信号に対しフィルタ
ー処理を行った結果を前記制御信号として出力するデジ
タルフィルターを含み、前記第2の制御信号生成手段
は、前記第1の制御信号生成手段が生成した前記制御信
号による前記記録または再生位置の閉ループ制御を行え
るか否かを、前記位置検出信号にもとづいて判定するこ
とを特徴とする。
【0022】本発明では、第1の制御信号生成手段のデ
ジタルフィルターは、相対的に高い第1のサンプリング
周波数による位置検出信号のフィルター処理を行う。一
方、第2の制御信号生成手段は、相対的に低い第2のサ
ンプリング周波数により、開ループ制御手段信号を駆動
手段に供給すると共に、第1の制御信号生成手段が生成
した制御信号にもとづく記録または再生位置の閉ループ
制御を行えるか否かを位置検出信号にもとづいて判定す
る。
【0023】したがって、本発明では、たとえばフォー
カスサーチやトラックジャンプの場合のサーボ引き込み
の際には、第2の制御信号生成手段により、充分な時間
をかけて、閉ループ制御へ移行できるか否かといった複
雑な判定処理を確実に行うことができる。一方、情報記
録媒体に情報を記録、再生する場合の閉ループ制御は、
第1の制御信号生成手段により、位置検出信号に対し充
分に高い周波数まで位相補償を行ってサーボ制御の広帯
域化を図ることができる。すなわち、本発明では、デジ
タル制御の特徴を活かしつつ、閉ループ制御の広帯域化
を図り、高速データー転送および高密度記録を実現する
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態例としての情報記録再生装置を構成するサーボ制
御回路の一例を成すフィルター部を示すブロック図、図
2は本発明の実施の形態例におけるピックアップ周辺を
示す構成図である。本実施の形態例の情報記録再生装置
2は、図2に示したように、情報記録媒体である光ディ
スク4、光ディスク4における情報の記録、再生を行う
光ピックアップ6、光ピックアップ6のサーボ制御回路
8などを含んで構成されている。光ディスク4はスピン
ドルモーター10の出力軸に連結され、スピンドルモー
ター10により駆動されて高速に回転する。また、光デ
ィスク4はここでは記録層が2層構造になっているもの
とする。
【0025】光ピックアップ6は、光ディスク4に近接
して配置され、光ディスク4の半径方向に移動可能に支
持されている。光ピックアップ6は、レーザー光源1
2、光学系14、対物レンズ16、光センサー18(本
発明に係わる位置検出手段)などを含み、レーザー光源
12が発生したレーザー光は光学系14を通じて対物レ
ンズ16に入射し、対物レンズ16により収束されて光
ディスク表面に照射される。そして、光ディスク4から
の反射光は対物レンズ16を通じ光学系14を介して光
センサー18に入射して電気信号に変換される。
【0026】光センサー18は複数の受光素子を含み、
光センサー18が出力する上記電気信号には、後述する
和信号、フォーカスエラー信号、ならびにトラッキング
エラー信号を生成するための信号が含まれている。光セ
ンサー18はまた、上記反射光より、光ディスク4に記
録された情報の再生結果を表す高周波信号を生成して、
RFアンプ20に出力する。
【0027】対物レンズ16は、光ディスク4に対して
2軸方向、すなわちフォーカシング方向およびトラッキ
ング方向に移動可能に支持され、2軸アクチュエータ2
2により駆動されて、これらの方向に移動する。光ピッ
クアップ6は上述のように光ディスク4の半径方向に移
動可能であり、シーク動作時などにはスライドモーター
24により駆動されて光ディスク4の半径方向に移動す
る。サーボ制御回路8は、図2に示したように、サーボ
マトリクス部26、フィルター部28(本発明に係わる
制御信号生成手段)、ドライバー部30(本発明に係わ
る駆動手段)、システムコントローラー32などを含ん
で構成されている。サーボマトリクス部26は、光セン
サー18の各受光素子の出力信号を受け取り、同信号に
もとづいて、すべての受光素子の出力を加算した和信号
34、およびフォーカスエラー信号36、ならびにトラ
ッキングエラー信号38(本発明に係わる位置検出信
号)を生成する。
【0028】フィルター部28は以下に詳しく説明する
ように、サーボマトリクス部26が生成した和信号3
4、フォーカスエラー信号36、ならびにトラッキング
エラー信号38に対して、高域位相進み補償や、低域持
ち上げ補償(低域強調補償)などのフィルター処理を行
う。
【0029】ドライバー部30は、フィルター部28の
出力信号にもとづき2軸アクチュエータ22を駆動して
対物レンズ16をフォーカシング方向およびトラッキン
グ方向にそれぞれ移動させるフォーカスドライバー40
およびトラッキングドライバー42と、フィルター部2
8の出力信号にもとづきスライドモーター24を駆動し
て光ピックアップ6を光ディスク4の半径方向に移動さ
せるスライドモータードライバー44とを含んでいる。
【0030】システムコントローラー32は、たとえば
マイクロコンピューターにより構成され、フィルター部
28を制御するとともに、スピンドルドライバー46を
通じてスピンドルモーター10を制御し、またレーザー
光源ドライバー48を通じてレーザー光源12を制御す
る。
【0031】本発明に特に深く係わるフィルター部28
は、図1に示したように、主にデジタルフィルターなど
として機能するDSP50(Digital Sign
alProcessor)、アナログフィルター52、
54、スイッチ回路56、58を含んで構成されてい
る。
【0032】DSP50は、フィルター処理に係わる要
素として、デジタルフィルター部51、53、55を含
み、デジタルフィルター部51、53はそれぞれ高域位
相進み補償部60および低域持ち上げ補償部62により
構成されている。ここで、各デジタルフィルター部5
1、53の高域位相進み補償部60は、サーボ制御帯域
の高域における位相遅れを補償すべく同帯域近辺におけ
る位相を進ませるためのものであり、一方、低域持ち上
げ補償部62は、低域における利得を高めてサーボ制御
の精度を向上させるためのものである。
【0033】DSP50はまた、フォーカス判定制御部
64、フォーカスサーチ/ジャンプ制御部66、トラッ
キング判定制御部68、ならびにトラックジャンプ制御
部70を備え、さらに、フォーカス判定制御部64によ
る制御のもとでフォーカスサーチ/ジャンプ制御部66
の出力信号およびデジタルフィルター部51の出力信号
のいずれかを選択して出力するスイッチ部72、および
トラッキング判定制御部68による制御のもとでトラッ
クジャンプ制御部70の出力信号およびデジタルフィル
ター部53の出力信号のいずれかを選択して出力するス
イッチ部74を備えている。
【0034】DSP50の前段には3つのA/Dコンバ
ーター76、78、80が配置され、上記和信号34は
A/Dコンバーター76によりデジタル化されてフォー
カス判定制御部64に入力され、またフォーカスエラー
信号36およびトラッキングエラー信号38はそれぞれ
A/Dコンバーター78、80によりデジタル化されて
それぞれDSP50の信号反転部82、84に供給され
る。そして、信号反転部82の出力はフォーカス判定制
御部64およびデジタルフィルター部51に供給され、
一方、信号反転部84の出力はトラッキング判定制御部
68、デジタルフィルター部53、ならびにデジタルフ
ィルター部55に供給される。
【0035】また、DSP50のスイッチ部72、74
の出力信号はD/Aコンバーター86、88によりそれ
ぞれアナログ信号に変換された後、スイッチ回路56、
58に出力され、デジタルフィルター部55の出力信号
はD/Aコンバーター90によりアナログ信号に変換さ
れてスライドモータードライバー44に出力される。な
お、DSP50に入力された和信号34、フォーカスエ
ラー信号36、ならびにトラッキングエラー信号38は
それぞれ所定周波数でサンプリングされ、DSP50の
各部は各信号のサンプリング結果にもとづいて動作す
る。
【0036】アナログフィルター52、54は、図1に
示したように、基本的に同一の構成となっており、オペ
アンプを用いた周知のフィルター回路から成る。すなわ
ち、アナログフィルター52、54はそれぞれオペアン
プ92を含み、その帰還回路および入力回路がそれぞれ
抵抗とコンデンサーにより構成されている。詳しくは、
オペアンプ92の反転入力端子94と出力端子96との
間に、抵抗98とコンデンサー100との直列回路およ
び抵抗102が接続され、また、反転入力端子94と、
アナログフィルターの入力端子104との間に、抵抗1
06とコンデンサー108との直列回路および抵抗11
0が接続されている。そして、オペアンプ92の非反転
入力端子112とグランドとの間に抵抗114が接続さ
れている。
【0037】アナログフィルター52はフォーカスエラ
ー信号36に対してフィルター処理を行うためのもので
あって、アナログフィルター52の入力端子104にフ
ォーカスエラー信号36が供給され、一方、アナログフ
ィルター54はトラッキングエラー信号38に対してフ
ィルター処理を行うためのものであって、アナログフィ
ルター54の入力端子104にトラッキングエラー信号
38が供給されている。そして、アナログフィルター5
2、54の出力信号はそれぞれスイッチ回路56、58
に出力されている。
【0038】各アナログフィルター52、54を構成す
る抵抗106、コンデンサー108、抵抗110は、高
域における位相遅れを補償すべく高域近辺における位相
を進ませる作用を有し、一方、抵抗98、コンデンサー
100、抵抗102は、低域における利得を高めてサー
ボ制御の精度を向上させる作用を有している。そして、
本実施の形態例では、光ディスク4が高速回転してフー
カスエラー信号36およびトラッキングエラー信号38
の周波数帯域が広がっていることに対応して、抵抗10
6、コンデンサー108、抵抗110の値は、上記デジ
タルフィルター部51、53より高い周波数領域におい
て位相補償を行えるように設定されている。
【0039】スイッチ回路56、58は、本発明に係わ
る信号選択手段を構成し、システムコントローラー32
による制御のもとで、D/Aコンバーター86の出力信
号およびアナログフィルター52の出力信号のうちのい
ずれかを選択してフォーカスドライバー40に供給し、
また、D/Aコンバーター88の出力信号およびアナロ
グフィルター54の出力信号のうちのいずれかを選択し
てトラッキングドライバー42に供給する。
【0040】次に、このように構成された情報記録再生
装置2の動作について、サーボ制御回路8の動作を中心
に詳しく説明する。図3は第1の実施の形態例の動作を
示すフローチャートであり、以下ではこの図面をも適宜
参照する。まず、始動時には(ステップS1)システム
コントローラー32はスイッチ回路56、58を制御し
てDSP50の出力信号、したがってD/Aコンバータ
ー86、88の出力信号がそれぞれフォーカスドライバ
ー40およびトラッキングドライバー42に供給される
ようにする(ステップS2)。システムコントローラー
32は次にフォーカスオンコマンドをDSP50に出力
し、DSP50ではこのコマンドを受信すると(ステッ
プS3)、フォーカス判定制御部64は、スイッチ部7
2を制御してフォーカスサーチ/ジャンプ制御部66が
出力するフォーカスサーチ/ジャンプ信号を選択させ
る。これにより、フォーカスサーチ/ジャンプ信号はD
/Aコンバーター86によりアナログ信号に変換された
後、スイッチ回路56を通じてフォーカスドライバー4
0に供給され、フォーカスドライバー40はこの信号に
もとづき2軸アクチュエータ22を駆動して対物レンズ
16をフォーカシング方向に移動させる(ステップS
4)。
【0041】そして、フォーカス判定制御部64は、和
信号34およびフォーカスエラー信号36を、サーボマ
トリクス部26よりA/Dコンバーター76、78およ
び信号反転部82を通じて受け取り、これらの信号にも
とづいてフォーカスサーボ引き込み条件に入ったか否
か、すなわちデジタルフィルター部51を含む閉ループ
制御を行える状態になったか否かを判定する(ステップ
S5)。この判定結果が正となったところで、フォーカ
ス判定制御部64はスイッチ部72を制御して、デジタ
ルフィルター部51の出力信号に切り替えさせる。これ
により、デジタルフィルターを含むサーボループが形成
され、対物レンズ16からのレーザー光を光ディスク4
の表面部に正しく収束した状態とすべくフォーカスサー
ボ制御が行われる(ステップS6)。なお、フォーカス
エラー信号36はフォーカスが合った状態のときレベル
が0となり、またフォーカスが大きく外れた状態でも0
となる信号である。一方、和信号はフォーカスが合った
ときもっともレベルが高くなる信号である。したがっ
て、フォーカス判定制御部64は、これら2つの信号を
組み合わせて用いることにより、フォーカス状態を正確
に判定することができる。
【0042】その後、トラッキング判定制御部68は、
システムコントローラー32からトラッキングオンコマ
ンドを受け取ると(ステップS7)、まずフォーカスサ
ーボが確立され制御が整定されていることを確認する
(ステップS8)。
【0043】次に、トラッキング判定制御部68は、ト
ラッキングエラー信号38を、サーボマトリクス部26
よりA/Dコンバーター80および信号反転部84を通
じて受け取り、この信号にもとづいてトラッキングにお
けるサーボ引き込み条件に入ったか否かを判定する(ス
テップS9)。その後、トラッキング判定制御部68
は、この判定結果が正となったところでスイッチ部74
を制御し、デジタルフィルター部53の出力信号に切り
替えさせる。これにより、デジタルフィルターを含むサ
ーボループが形成され、レーザー光スポットが光ディス
ク4のトラック上に正しく位置合わせされた状態とすべ
くトラッキングサーボ制御が行われる(ステップS1
0)。なお、トラッキング判定制御部68は、上記サー
ボ引き込み条件に入ったか否かの判定を、対物レンズ1
6により光ディスク4上に形成される光スポットが、光
ディスク4上のトラックを横切る速度が小さくなったこ
とを検出することにより行う。
【0044】つづいて、デジタルフィルター部55は、
システムコントローラー32の制御のもとで、信号反転
部84からのトラッキングエラー信号38に対して、そ
の低周波数成分を強調すべくフィルター処理を行い、結
果をD/Aコンバーター90を通じてスライドモーター
ドライバー44に供給する。スライドモータードライバ
ー44はこれにより、スライドモーター24を駆動し、
対物レンズ16の位置がトラッキングアクチェエータの
中立点近傍になるように光ピックアップ6を移動させる
(ステップS11)。
【0045】以上の結果、フォーカスサーボ制御、トラ
ッキングサーボ制御、ならびにスライドサーボ制御がす
べて整定されて(ステップS12)、光ディスク4にお
ける情報の記録、再生が可能な態勢となり、外部からの
記録、再生コマンドを待ち受ける状態となる(ステップ
S13)。そして、記録または再生コマンドが入力され
ると、システムコントローラー32は、スイッチ回路5
6、58を制御してアナログフィルター52、54の出
力信号がそれぞれフォーカスドライバー40およびトラ
ッキングドライバー42に供給されるように切り替える
(ステップS14)。
【0046】その結果、高速サーボ制御に適したアナロ
グフィルター52、54を含むフォーカスサーボループ
およびトラッキングサーボループが形成され、光ディス
ク4の高速回転に対応した高速サーボ制御が行われる。
そして、システムコントローラー32は、フォーカス判
定制御部64およびトラッキング判定制御部68からの
情報により、いずれのサーボ制御も十分に整定している
ことを確認した上で(ステップS15)、光ディスク4
における情報の記録、再生動作を開始する(ステップS
16)。
【0047】その後、システムコントローラー32は、
記録、再生停止コマンドが入力されるまでこの状態を維
持し、記録、再生停止コマンドが入力されると(ステッ
プS17、S18)、スイッチ回路56、58を制御し
て、DSP50側の信号、すなわちD/Aコンバーター
86、88の出力信号を選択させ、それぞれフォーカス
ドライバー40およびトラッキングドライバー42に供
給させる(ステップS19)。これにより、デジタルフ
ィルター部51、53を含むサーボループが形成され、
デジタルフィルターを用いてサーボ制御の整定状態が維
持される(ステップS12)。
【0048】そして、このような状態で、たとえば記録
層を変更するためのフォーカスジャンプコマンドを受信
した場合には(ステップS20)、システムコントロー
ラー32は、上述した始動時の場合と同様に、フォーカ
ス判定制御部64およびフーカスサーチ/ジャンプ制御
部66にコマンドを出してフォーカスジャンプ動作を行
わせる(ステップS21)。また、シークコマンドある
いはトラックジャンプコマンドを受信した場合には(ス
テップS22)、システムコントローラー32は、上述
した始動時の場合と同様に、トラッキング判定制御部6
8およびトラックジャンプ制御部70にコマンドを出し
てシーク、トラックジャンプ動作を行わせる(ステップ
S22A)。
【0049】以上説明したように第1の実施の形態例で
は、始動時などのフォーカスサーチやトラックジャンプ
によりサーボ引き込みが必要な場合、および記録、再生
コマンド待ち受け状態の場合には、DSPによる制御状
態の判定、およびデジタルフィルターによるフォーカス
サーボ制御やトラッキングサーボ制御が行われ、一方、
情報の記録、再生時にはアナログフィルターを用いて各
サーボ制御が行われる。
【0050】そして、デジタルフィルターは、定数を変
えて特性を種々に設定することが容易であるという特徴
を有しており、したがって、本実施の形態例の構成で
は、デジタルフィルターのこの柔軟性を活かすことがで
き、フォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御に
移行した直後に、デジタルフィルターの特性を一時的に
変更して、サーボ制御を速やかに整定状態に導くといっ
たことが可能である。
【0051】一方、アナログフィルターは上述のように
広帯域化が容易であり、情報記録再生装置2のデーター
転送速度を高めるべく光ディスク4の回転速度を大きく
し、その結果、フォーカスエラー信号36やトラッキン
グエラー信号38の周波数帯域が広がっても、それに対
応して適切に位相補正を行い、確実にサーボ制御を行う
ことができる。そして、本実施の形態例では、情報の記
録、再生を行う場合には、上述のようにアナログフィル
ター52、54を用いてサーボ制御が行われるので、記
録、再生時には広帯域のサーボ制御を行うことができ
る。したがって、本実施の形態例ではデジタルサーボ制
御の特徴を活かしつつアナログフィルターを用いてサー
ボ制御の広帯域化を図り、高速データー転送および高密
度記録を実現することができる。また、本実施の形態例
では、開ループ制御から閉ループ制御(サーボ制御)へ
移行できるか否かの判定をデジタル信号処理により行う
ので、複雑な判定も的確に実行して円滑に閉ループ制御
へ移行することができる。
【0052】なお、フォーカス判定制御部64およびト
ラッキング判定制御部68は、フォーカスサーボ制御お
よびトラッキングサーボ制御が行われている状態では、
常時、サーボ外れの検出を行っており、サーボ外れが検
出された場合には、開ループ制御への切り替えなどが行
われる。また、本実施の形態例では、スライドモーター
24の制御についてはデジタルフィルター部55を用い
た閉ループ制御のみを説明したが、実際にはフォーカス
制御やトラッキング制御の場合と同様、開ループ制御も
行われている。スライドモーター24の制御は、光ディ
スク4を高速回転させた場合でも比較的低速で行ってよ
く、フォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御の
場合と異なり、高域位相進み補償などは不要である。し
たがって、本発明が特に深く係わる機能ではなく、ここ
では説明を簡略化した。
【0053】本実施の形態例では光を用いて情報記録媒
体における情報の記録、再生を行うとしたが、本発明は
この例に限定されるものではなく、たとえばハードディ
スク装置など、磁気のみにより情報の記録、再生を行う
装置でも、その磁気ヘッド(ピックアップ)のサーボ制
御に本発明を応用することが可能である。
【0054】次に、本発明の第2の実施の形態例につい
て説明する。図4は第2の実施の形態例の情報記録再生
装置におけるサーボ制御回路を構成するフィルター部を
示すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同
一の符号が付されており、それらに関する説明はここで
は省略する。また、、、は同じ数字の箇所どうし
が接続されていることを表している。
【0055】第2の実施の形態例の情報記録再生装置
が、図2に示した第1の実施の形態例の情報記録再生装
置2と異なるのは、図1、図2に示したフィルター部2
8を、図4に示したフィルター部116により置き換え
た点であり、したがって、以下ではフィルター部116
について詳しく説明する。
【0056】アナログフィルター118、120は、上
記アナログフィルター52、54から抵抗98とコンデ
ンサー100との直列回路を削除した構成となってい
る。したがって、アナログフィルター118、120で
は、抵抗106とコンデンサー108との直列回路およ
び抵抗110の作用による高域位相進み補償のみが行わ
れる。
【0057】これらのアナログフィルターの後段にはそ
れぞれ加算回路122、124が設けられ、アナログフ
ィルター118の出力はスイッチ回路126を通じて加
算回路122の一方の入力端子128に、また、アナロ
グフィルター120の出力はスイッチ回路130を通じ
て加算回路124の一方の入力端子128にそれぞれ接
続されている。加算回路122、124はいずれもオペ
アンプ92と抵抗による周知の構成となっており、入力
端子128および入力端子132に供給された信号が加
算されて出力端子134より出力される。
【0058】加算回路122、124のもう一方の入力
端子132にはそれぞれD/Aコンバーター86、88
の出力信号が入力され、各加算回路122、124の出
力信号はそれぞれフォーカスドライバー40およびトラ
ッキングドライバー42(図2)に供給されている。そ
して、上記スイッチ回路126、130およびシステム
コントローラー32は本発明に係わる信号選択手段を構
成し、スイッチ回路126、130はシステムコントロ
ーラー32により、そのオン/オフが制御される。
【0059】次に、このような構成のフィルター部11
6を備えた情報記録再生装置の動作について説明する。
図5は第2の実施の形態例の動作を示すフローチャート
である。図5は、図4のステップS2、S14、S19
をそれぞれステップS23、S24、S25に置き換え
た点で図4と異なっている。
【0060】まず、始動時には(ステップS1)スイッ
チ回路126、130はシステムコントローラー32に
よりオフに設定される(ステップS23)。したがっ
て、加算回路122、124にはDSP50の出力信号
がD/Aコンバーター86、88を介して入力され、加
算回路122、124はこれらの信号をそれぞれフォー
カスドライバー40およびトラッキングドライバー42
に供給する。したがって、以降、ステップS3〜ステッ
プS13により第1の実施の形態例の場合と同様にして
フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、ならびにスラ
イドサーボの引き込み動作が行われ、各サーボ制御が整
定した後、記録、再生コマンドの待ち受け状態となる。
【0061】記録または再生コマンドが入力されると、
システムコントローラー32は、今度はスイッチ回路1
26、130をオンに設定し(ステップS24)、アナ
ログフィルター118、120の出力信号をそれぞれ加
算回路122、124に供給させる。これにより、デジ
タルフィルター部51およびアナログフィルター118
の出力信号を加算した信号がフォーカスドライバー40
に入力され、またデジタルフィルター部53およびアナ
ログフィルター120の出力信号を加算した信号がトラ
ッキングドライバー42に入力される。この時、デジタ
ルフィルタ51、53の位相進み補償フィルタ60の特
性を変化させるか、又は、反転したエラー信号を直接低
域持ち上げ補償部に送ることによりアナログの位相進み
補償フィルタの効果が表れるようにする。
【0062】したがって、以降、このようなデジタルフ
ィルターの出力信号とアナログフィルターの出力信号を
加算した信号によりフォーカスサーボ制御およびトラッ
キングサーボ制御が行われることになり、情報の記録ま
たは再生(ステップS16)は、アナログフィルターに
より十分に高い周波数領域まで位相補償が行われたフォ
ーカスおよびトラッキングエラー信号を用いたサーボ制
御のもとで行われる。よって、光ディスク4の高速回転
に対応して高速のデーター転送が可能である。
【0063】その後、記録、再生動作を終了すると(ス
テップS17、S18)、システムコントローラー32
は再度、スイッチ回路126、130をオフに設定し
(ステップS25)、そのためデジタルフィルター部5
1、53を含むサーボループによるサーボ制御が行われ
る(ステップS12)。
【0064】このように、第2の実施の形態例では、フ
ォーカスサーチ、フォーカスジャンプ、あるいはトラッ
クジャンプなどの場合にはDSPによって制御が行わ
れ、一方、情報の記録、再生時にはデジタルフィルター
だけでなくアナログフィルターにより位相補償されたエ
ラー信号を用いて各サーボ制御が行われる。したがっ
て、第2の実施の形態例においても、上記第1の実施の
形態例の場合と同様の効果を得ることができる。
【0065】次に、本発明の第3の実施の形態例につい
て説明する。図6は本発明の第3の実施の形態例におけ
るサーボ制御回路を構成するフィルター部を示すブロッ
ク図である。図中、図1と同一の要素には同一の符号が
付されており、それらに関する説明はここでは省略す
る。第3の実施の形態例の情報記録再生装置が、図2に
示した第1の実施の形態例の情報記録再生装置2と異な
るのは、図1、図2に示したフィルター部28を、図6
に示したフィルター部136により置き換えた点であ
り、したがって、以下ではフィルター部136について
詳しく説明する。
【0066】DSP138は、図1に示したDSP50
から、デジタルフィルター部51、53を除去し、逆
に、スイッチ回路56、58とともに本発明の信号選択
手段を成す信号切り替え制御部140、142を加えた
構成となっている。そして、フォーカス判定制御部64
(本発明に係わる制御状態判定手段)は、フォーカスサ
ーチまたはフォーカスジャンプ動作の際に、サーボ制御
(閉ループ制御)を行える状態か否かを判定し、この判
定結果が否のときはスイッチ回路56をD/Aコンバー
ター86側に切り替えさせ、一方、判定結果が正のとき
はスイッチ回路56をアナログフィルター52側に切り
替えさせる。
【0067】また、トラッキング判定制御部68(本発
明に係わる制御状態判定手段)は、トラックジャンプ動
作の際に、サーボ制御を行える状態か否かを判定し、こ
の判定結果が否のときはスイッチ回路58をD/Aコン
バーター88側に切り替えさせ、一方、判定結果が正の
ときはスイッチ回路58をアナログフィルター54側に
切り替えさせる。
【0068】次に、このように構成された第3の実施の
形態例の動作について説明する。図7は第3の実施の形
態例の動作を示すフローチャートである。図中、図3と
同一のステップには同一の符号が付されている。まず、
始動時には(ステップS1)、対物レンズ16により光
ディスク4上に形成される光スポットは記録、再生を行
う位置から外れた位置にあるため、フォーカス判定制御
部64は、サーボマトリクス部26(図2)からの和信
号34およびフォーカスエラー信号36にもとづいて、
閉ループ制御(フォーカスサーボ制御)は行えないと判
定するため、信号切り替え制御部140は、スイッチ回
路56をD/Aコンバーター86側に切り替えさせる。
また、このときフォーカス判定制御部64は、スイッチ
部72を制御してフォーカスサーチ/ジャンプ制御部6
6(本発明に係わる開ループ制御信号生成手段)の出力
信号をD/Aコンバーター86に供給させる。
【0069】また、トラッキング判定制御部68は、サ
ーボマトリクス基板からのトラッキングエラー信号38
にもとづいて、閉ループ制御(トラッキングサーボ制
御)は行えないと判定するため、信号切り替え制御部1
42は、スイッチ回路58をD/Aコンバーター88側
に切り替えさせる。また、このときトラッキング判定制
御部68は、スイッチ部74をOFFにしてD/Aコン
バーター88には何も出力させない。
【0070】これによりフォーカスサーチ/ジャンプ制
御部66が出力するフォカスサーチ信号(本発明に係わ
る制御信号)はD/Aコンバーター86およびスイッチ
回路56を介してフォーカスドライバー40に供給さ
れ、開ループ制御により対物レンズ16が駆動される
(ステップS3、S4)。
【0071】そして、フォーカシングに関して閉ループ
制御が可能な状態となったところで(ステップS5)、
フォーカス判定制御部64の判定結果は正となるので、
信号切り替え制御部140はスイッチ回路56を切り替
えて、アナログフィルター52の出力信号がフォーカス
ドライバー40に供給されるようにし、またフォーカス
判定制御部64はスイッチ部72をオフに設定する(ス
テップS27)。その結果、アナログフィルター52を
含む閉ループが形成され、フォーカスエラー信号36に
対しアナログフィルター52によりフィルター処理を行
った信号にもとづいてフォーカスサーボ制御が行われる
こととなる(ステップS6)。
【0072】そして、トラッキングに関してサーボ制御
が可能な状態となったところで(ステップS9)、トラ
ッキング判定制御部68の判定結果は正となるので、信
号切り替え制御部142はスイッチ回路58を切り替え
て、アナログフィルター54の出力信号がトラッキング
ドライバー42に供給されるようにし、またトラッキン
グ判定制御部68はスイッチ部74をオフに設定する
(ステップS28)。その結果、アナログフィルター5
4を含む閉ループが形成され、トラッキングエラー信号
38に対しアナログフィルター54によりフィルター処
理を行った信号にもとづいてトラッキングサーボ制御が
行われることとなる(ステップS10)。
【0073】その後、第1の実施の形態例の場合と同様
にスライドサーボ制御が行われ(ステップS11)、フ
ォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御、ならび
にスライドサーボ制御がすべて整定され(ステップS1
2)て、光ディスク4における情報の記録、再生が可能
な態勢となり、外部からの記録、再生コマンドを待ち受
ける状態となる(ステップS13)。
【0074】そして、記録または再生コマンドが入力さ
れると、本実施の形態例ではアナログフィルター52、
54の出力信号がすでにスイッチ回路56、58を通じ
てそれぞれフーカスドライバー40およびトラッキング
ドライバー42に供給されているので、サーボ制御の整
定状態を確認した上で、記録、再生動作が行われる(ス
テップS15、S16)。記録、再生動作が終了すると
(ステップS17、18)、本実施の形態例ではスイッ
チ回路56、58の切り換えは行わず、アナログフィル
ター52、54の出力信号がそれぞれフォーカスドライ
バー40およびトラッキングドライバー42に供給さ
れ、サーボ制御の整定状態が維持される(ステップS1
2)。
【0075】その後、光ディスク4における情報記録層
を切り替えるためにフォーカスジャンプ動作が必要にな
った場合には(ステップS20)、開ループ制御を行う
べくフォーカス判定制御部64によりスイッチ部72が
切り替えられ、また信号切り替え制御部140によりス
イッチ回路56が切り替えられる(ステップS29)。
これにより、フォーカスサーチ/ジャンプ制御部66が
生成するフォーカスジャンプ信号にもとづきフォーカス
ドライバー40により2軸アクチュエータ22が駆動さ
れ、対物レンズ16の位置が開ループ制御される(ステ
ップS21)。
【0076】また、シーク動作やトラックジャンプ動作
が必要になった場合には(ステップS22)、トラッキ
ングに関して開ループ制御を行うべくトラッキング判定
制御部68によりスイッチ部74が切り替えられ、また
信号切り替え制御部142によりスイッチ回路58が切
り替えられる(ステップS30)。これにより、トラッ
クジャンプ制御部70が生成するトラックジャンプ信号
にもとづきトラッキングドライバー42により2軸アク
チュエータ22が駆動され、対物レンズ16の位置が開
ループ制御される(ステップS22A)。
【0077】このように第3の実施の形態例では、フォ
ーカスおよびトラッキングのサーボ引き込み時には、デ
ジタル信号処理によってサーボ制御へ移行できるか否か
を判定するので、複雑な判定も的確に実行して円滑にサ
ーボ制御へ移行することが可能である。そして、フォー
カスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御ではアナ
ログフィルターを用いているため、各エラー信号に対し
十分に高い周波数領域まで高域位相進み補償を行うこと
ができる。その結果、光ディスク4の高速回転に対応し
て広帯域サーボ制御を行うことができ、高速データー転
送および高密度記録が可能となる。
【0078】次に、本発明の第4の実施の形態例につい
て説明する。図8は第4の実施の形態例の情報記録再生
装置におけるサーボ制御回路を構成するフィルター部を
示すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同
一の符号が付されており、それらに関する説明はここで
は省略する。第4の実施の形態例におけるフィルター部
144は、アナログフィルターを備えておらず、デジタ
ル信号処理のみによって各ドライバーに供給する制御信
号が生成される点で、図1に示した第1の実施の形態例
におけるフィルター部28と異なっている。
【0079】そして、本実施の形態例では、DSP61
はタイミング制御部146を備え、タイミング制御部1
46により、和信号34、フォーカスエラー信号36、
ならびにトラッキングエラー信号38のサンプリング周
波数が適宜設定され、各部は、設定されたサンプリング
周波数で各信号をサンプリングし、1回のサンプリング
ごとに演算処理などを行う。したがって、たとえばフォ
ーカス判定制御部64やトラッキング判定制御部68
は、和信号およびエラー信号を1回サンプリングするご
とに、閉ループ制御が可能か否かの判定や、サーボ外れ
の検出を行い、またデジタルフィルター部51、53、
55は各サンプリングごとに演算処理を行って出力信号
の値を更新する。
【0080】図9は第4の実施の形態例の動作を示すフ
ォローチャートである。まず、光ディスク4に対する情
報の記録、再生を行わない場合には、システムコントロ
ーラー32はタイミング制御部146(本発明に係わる
タイミング制御手段)を制御してサンプリング周波数を
一例として50KHzに設定する(ステップS10
1)。そして、フォーカス判定制御部64、トラッキン
グ判定制御部68、ならびにデジタルフィルター部5
1、53、55は、このサンプリング周波数でそれぞれ
和信号34、フォーカスエラー信号36、ならびにトラ
ッキングエラー信号38をサンプリングし、フォーカス
制御、トラッキング制御、ならびにスライド制御がこの
順番で繰り返し実行される(ステップS102〜S11
8)。なお、サンプリング周波数が上述のように50K
Hzであるから、これらの制御は毎回、20μsecの
間に行われる。
【0081】まず、フォーカス制御では(ステップS1
03)、フォーカスサーチやフォーカスジャンプの場合
など、フォーカスサーボ制御が行われていない状態のと
きは、フォーカス判定制御部64により、閉ループ制御
を行える条件にあるか否かの判定が行われ(ステップS
104)、また開ループ制御としてフォーカスサーチ/
ジャンプ制御部66からフォーカスサーチ/ジャンプ信
号がフォーカスドライバー40に供給される(ステップ
S105)。
【0082】一方、フォーカスサーボ制御が行われてい
るときは、デジタルフィルター部51の出力信号がフォ
ーカスドライバー40に供給されて閉ループ制御が行わ
れ(ステップS106)、またフォーカスサーボ外れの
検出がフォーカス判定制御部64により実行される(ス
テップS107)。なお、フォーカスサーボ外れが検出
された場合には、DSP61は、対物レンズ16が光デ
ィスク4に衝突するなどして破損することを回避すべ
く、D/Aコンバーター86を通じて所定の信号をフォ
ーカスドライバー40に供給し、対物レンズ16を光デ
ィスク4から充分に離れた位置に退避させる。また、フ
ォーカス判定制御部64はスイッチ部72をフォーカス
サーチ/ジャンプ制御部66側に切り替えさせ、その結
果、制御は開ループ制御に移る。
【0083】つづいて、トラッキング制御に移り(ステ
ップS108)、トラッキングサーボ制御が行われてい
ない状態のときは、トラッキング判定制御部68により
閉ループ制御を行える条件にあるか否かの判定が行われ
(ステップS109)、またトラックジャンプ時には、
開ループ制御としてトラックジャンプ制御部70からト
ラッキングジャンプ信号がトラッキングドライバー42
に供給される(ステップS110)。
【0084】一方、トラッキングサーボ制御が行われて
いるときは、デジタルフィルター部53の出力信号がト
ラッキングドライバー42に供給されて閉ループ制御が
行われ(ステップS111)、またトラッキングサーボ
外れの検出がトラッキング判定制御部68により実行さ
れる(ステップS112)。トラッキングサーボ外れが
検出された場合にはトラッキング出力をOFFにする。
【0085】つづいてスライド制御が行われ(ステップ
S113)、シーク動作の場合など、スライドサーボ制
御が行われていない状態のときは、DSP61のスライ
ドサーボ判定制御部(図示せず)によりスライド制御に
関して閉ループ制御を行える条件にあるか否かの判定が
行われ(ステップS114)、また開ループ制御として
DSP61からスライド制御信号がD/Aコンバーター
90を通じてスライドモータードライバー44に供給さ
れる(ステップS115)。
【0086】なお、スライドモーター24の制御は、光
ディスク4を高速回転させた場合でも低速で行ってよ
く、フォーカスサーボ制御やトラッキングサーボ制御の
場合と異なり、高域位相進み補償などは不要である。し
たがって、本発明が特に深く係わる機能ではなく、図8
などでは閉ループ制御のためのデジタルフィルター部5
5のみが示され、開ループ制御に関する機能ブロックは
省略されている。
【0087】一方、スライドサーボ制御が行われている
ときは、デジタルフィルター部55の出力信号がスライ
ドモータードライバー44に供給されて閉ループ制御が
行われ(ステップS116)、またスライドサーボ外れ
の検出がDSP61のスライドサーボ判定制御部(図示
せず)により実行される(ステップS117)。そし
て、スライドサーボ外れが検出された場合には、上述の
ような開ループ制御に移行する。
【0088】その後、システムコントローラー32は、
記録または再生コマンドを受け取ると(ステップS11
8A)、タイミング制御部146を制御して、デジタル
フィルター部51、53におけるフォーカスエラー信号
36およびトラッキングエラー信号38のサンプリング
周波数を一例として250KHzに設定させ、一方、フ
ォーカス判定制御部64、トラッキング判定制御部6
8、ならびにデジタルフィルタ部55における和信号3
4およびエラー信号のサンプリング周波数を一例として
25KHzに設定させる(ステップS119、S12
0)。
【0089】これにより、記録、再生が終了するまで
(ステップS125)、デジタルフィルター部51、5
3は、本発明に係わる第1の制御信号生成手段として、
高いサンプリング周波数で動作し、エラー信号に対し充
分に高い周波数領域まで位相進み補償を行い制御信号と
してフォーカスドライバー40およびトラッキングドラ
イバー42にそれぞれ供給し、その結果、高速データー
転送に対応したサーボ制御が行われる(ステップS12
1〜S125)。
【0090】一方、フォーカス判定制御部64、トラッ
キング判定制御部68、ならびにデジタルフィルター部
55は、本発明に係わる第2の制御信号生成手段とし
て、上述のように低いサンプリング周波数により動作す
ることになるが(ステップS126からS132)、フ
ォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御(閉ルー
プ制御)を行える状態か否かの判定や、各サーボ外れの
検出、ならびにスライドサーボ制御に関しては高速に動
作する必要はないため、低いサンプリング周波数にもと
づく動作で充分である。
【0091】このように、第4の実施の形態例では、フ
ォーカスサーチ、フォーカスジャンプ、あるいはトラッ
クジャンプの場合の開ループ制御時、および記録、再生
を行わない場合の閉ループ制御時にはサンプリング周波
数を低く設定するので、閉ループ制御へ移行できるか否
かといった複雑な判定処理を確実に行うことができ、ま
た、閉ループ制御へ移行した直後にはフィルター特性を
一時的に変更して閉ループ制御の速やかな整定を図るこ
とも可能である。一方、記録、再生時のフォーカスサー
ボ制御およびトラッキングサーボ制御は、サンプリング
周波数を高く設定して実行するので、エラー信号に対し
充分に高い周波数まで位相補償を行ってサーボループを
広帯域化し、高速データー転送および高密度記録を実現
できる。
【0092】なお、DSP61を具体的にたとえばCP
U(中央処理装置)、メモリー、高速演算器などで構成
し、メモリーに格納した所定のプログラムにもとづき、
高速演算器を用いてCPUを動作させ、図8に示したD
SP61の各部の機能を実現した場合、各部は同時にで
はなく、順番に動作することになる。しかし、上述のよ
うに各部はサンプリングにもとづいて演算処理などを行
うので、各部の動作は間欠的なものとなる。したがっ
て、図9に示したステップS121〜S125までの高
速サンプリングにもとづくサーボ制御の間を縫って、ス
テップ126〜S132の低速サンプリングにもとづく
制御を行うようにすれば、これらの制御は実質的に平行
して行えることになる。
【0093】その際、サンプリング周波数を固定にした
場合には、高速サンプリングによる制御と、低速サンプ
リングによる制御とを同時に行わなければならなく場合
が起こり得る。そこで、そのような場合には低速サンプ
リングによる制御のタイミングを若干遅らせ、高速サン
プリングによる制御を優先して実行するようにすれば、
デジタルフィルター部51、53はかならず250KH
zのサンプリング周波数で動作し、フォーカスサーボ制
御およびトラッキングサーボ制御に関して広帯域サーボ
制御が保証されることとなる。
【0094】次に、本発明の第5の実施の形態例につい
て説明する。第5の実施の形態例は、構成の点では上述
した第4の実施の形態例と同じであるが、フォーカスサ
ーボ制御およびトラッキングサーボ制御の閉ループ制御
と、他の制御や判定処理などとが、異なるサンプリング
周波数にもとづいて常に平行して行われる点で第4の実
施の形態例と相違している。
【0095】図10は第5の実施の形態例の動作を示す
フローチャートである。システムコントローラー32
(図8)は、タイミング制御部146を制御して、デジ
タルフィルター部51、53(本発明に係わる第1の制
御信号生成手段)に対しサンプリング周波数を一例とし
て250KHzに設定させ(ステップS201)、一
方、フォーカス判定制御部64、トラッキング判定制御
部68、ならびにデジタルフィルター部55(本発明に
係わる第2の制御信号生成手段)に対してはサンプリン
グ周波数を一例として25KHzに設定させる(ステッ
プS202)。
【0096】そして、図10に示したように、高速制御
として(ステップS203)、フォーカスサーボ制御が
オンの場合は(ステップS204でYes)デジタルフ
ィルター部51が出力する演算結果にもとづいてフォー
カスサーボ制御が行われ(ステップS205)、さら
に、トラッキングサーボ制御がオンの場合は(ステップ
S206でYes)デジタルフィルター部53が出力す
る演算結果にもとづいてトラッキングサーボ制御が行わ
れ(ステップS207)、この手順がサンプリング周波
数250KHzで行われる各サンプリングごとにくり返
される(ステップS208)。
【0097】一方、このような高速制御と平行して、低
速制御として(ステップS209)、フォーカスサーボ
制御がオンなら(ステップS210でYes)、フォー
カス判定制御部64によりフォーカスサーボ外れの検出
が行われ(ステップS211)、さらにトラッキングサ
ーボ制御がオンなら(ステップS212でYes)トラ
ッキング判定制御部68によりトラッキングサーボ外れ
の検出が行われる(ステップS213)。さらにスライ
ドサーボ制御がオンなら(ステップS214でYe
s)、デジタルフィルター部3の演算結果によりスライ
ドサーボ制御が行われ(ステップS215)、またDS
P61のスライドサーボ判定制御部(図示せず)により
スライドサーボ外れの検出が行われる(ステップS21
6)。
【0098】そして、フォーカスサーボ制御がオフの場
合は(ステップS210でNo)、フォーカス判定制御
部64はスイッチ部72をフォーカスサーチ/ジャンプ
制御部66側に設定し(ステップS217)、その結
果、開ループ制御が行われる(ステップS218)。同
様に、トラッキングサーボ制御がオフの場合は(ステッ
プS212でNo)、トラッキング判定制御部68はス
イッチ部74をオフにするか、またはトラックジャンプ
制御部70側に設定し(ステップS219)、その結
果、開ループ制御が行われる(ステップS220)。ま
た、スライドサーボ制御がオフの場合は(ステップS2
14でNo)、スライドサーボ判定制御部(図示せず)
により、スライド制御に関して閉ループ制御を行える条
件にあるか否かの判定が行われ(ステップS221)、
また開ループ制御としてDSP50からスライド制御信
号がD/Aコンバーター90を通じてスライドモーター
ドライバー44に供給される(ステップS222)。そ
して、これらの動作が、サンプリング周波数25KHz
で行われる各サンプリングごとにくり返される(ステッ
プS223)。
【0099】このように、第5の実施の形態例では、デ
ジタルフィルター部51、53は常に高いサンプリング
周波数にもとづいて動作するので、エラー信号に対し充
分に高い周波数まで位相補償を行ってフォーカスサーボ
制御およびトラッキングサーボ制御が行われ、したがっ
て、光ディスク4の高速回転に対応して高速データー転
送および高密度記録を図ることができる。
【0100】一方、フォーカスサーチ、フォーカスジャ
ンプ、あるいはトラックジャンプなどの開ループ制御
は、サンプリング周波数を低く設定して行われるので、
閉ループ制御へ移行できるか否かといった複雑な判定処
理や、サーボ外れの検出を充分な時間を確保して、デジ
タル制御の特徴を活かしつつ確実に行うことができる。
【0101】なお、この第5の実施の形態例において
も、第4の実施の形態例と同様、DSP61をCPU、
メモリー、高速演算器などで構成し、メモリーに格納し
た所定のプログラムにもとづきCPUを動作させること
でDSP61の各部の機能を実現した場合、ステップS
209〜S223の低速制御はステップS203〜S2
08の高速制御の合間を縫って実行することで2つの制
御を実質的に平行してし行うことができる。また、その
際、高速制御を優先することで、デジタルフィルター部
51、53を用いたサーボ制御を広帯域で行うことが保
証される。
【0102】また、第4および第5の実施の形態例で
は、高速で動作する第1の制御信号生成手段としてのデ
ジタルフィルター部51、53、および低速で動作する
第2の制御信号生成手段としてのフォーカス判定制御部
64、トラッキング判定制御部68、フォーカスサーチ
/ジャンプ信号制御部66、トラックジャンプ信号制御
部70は、互いに平行して動作するとしたが、第1およ
び第2の制御信号生成手段を直列的に動作させてもよ
く、たとえば第1の制御信号生成手段が10回のサンプ
リングに対して連続して動作した後、第2の制御信号生
成手段が1回動作するといった方式とすることが可能で
ある。
【0103】そして、第4および第5の実施の形態例で
は、第1および第2の制御信号生成手段は、単一のDS
Pにより構成されているとしたが、第1および第2の制
御信号生成手段を異なるDSPによって構成し、各DS
Pを異なるサンプリング周波数にもとづき動作させると
いった手法を採ることも無論可能である。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように本発明の情報記録再
生装置では、信号選択手段により、デジタルフィルター
の出力信号およびアナログフィルターの出力信号のいず
れかが制御信号生成手段に供給されるように制御できる
ので、必要に応じて、デジタルフィルターでフィルター
処理を行った位置検出信号を用いてピックアップを制御
するか、あるいはアナログフィルターでフィルター処理
を行った位置検出信号を用いてピックアップを制御する
かを切り替えることができる。
【0105】そのため、たとえば情報の記録、再生を行
っていない状態では、デジタルフィルターを用い、開ル
ープ制御から閉ループ制御に移行した直後などにフィル
ター特性を一時的に変更して閉ループ制御を速やかに整
定させるといったことを行える。一方、情報の記録、再
生を行なう場合には、アナログフィルターを用いて、位
置検出信号に対し充分に高い周波数まで位相補償を行っ
て閉ループ制御の周波数帯域を拡大することができる。
すなわち、本発明では、デジタルフィルターの特徴を活
かしつつ、アナログフィルターを用いて閉ループ制御の
広帯域化を図り、高速データー転送および高密度記録を
実現できる。
【0106】また、本発明の情報記録再生装置では、信
号選択手段により、必要に応じて、デジタルフィルター
でフィルター処理を行った位置検出信号を用いてピック
アップの位置を制御するか、あるいはデジタルフィルタ
ーとともにアナログフィルターでフィルター処理を行っ
た位置検出信号を用いてピックアップの位置を制御する
かを切り替えることができる。
【0107】そのため、たとえば情報の記録、再生を行
っていない状態では、デジタルフィルターを用い、開ル
ープ制御から閉ループ制御に移行した直後などにフィル
ター特性を一時的に変更して閉ループ制御を速やかに整
定させるといったことが可能となる。一方、情報の記
録、再生を行なう場合には、アナログフィルターをも用
いて、位置検出信号に対し充分に高い周波数まで位相補
償を行って閉ループ制御の周波数帯域を拡大することが
できる。すなわち、本発明では、デジタルフィルターの
特徴を活かしつつ、アナログフィルターを用いて閉ルー
プ制御の広帯域化を図り、高速データー転送および高密
度記録を実現できる。
【0108】また、本発明の情報記録再生装置では、制
御状態判定手段は、位置検出手段が出力する位置検出信
号にもとづいて、ピックアップによる記録または再生位
置の閉ループ制御が可能か否かをデジタル信号処理によ
り判定し、信号選択手段は、制御状態判定手段による判
定結果が否のとき開ループ制御信号生成手段が生成した
制御信号を駆動手段に供給し、前記判定結果が正のとき
アナログフィルターの出力信号を前記制御信号として駆
動手段に供給する。
【0109】このように、本発明では、閉ループ制御移
行前の段階では開ループ制御から閉ループ制御へ移行で
きるか否かをデジタル信号処理により判定するので、複
雑な判定も的確に実行して円滑に閉ループ制御へ移行す
ることが可能である。そして、閉ループ制御に移行した
後は、アナログフィルターによりフィルター処理を行う
ため、位置検出信号に対し充分に高い周波数にまで位相
補償を行うことができ、閉ループ制御の周波数帯域を拡
大することができる。すなわち、本発明では、デジタル
制御の特徴を活かしつつ、アナログフィルターを用いて
閉ループ制御の広帯域化を図り、高速データー転送およ
び高密度記録を実現できる。
【0110】また、本発明の情報記録再生装置では、駆
動手段に制御信号を供給する制御信号生成手段は、位置
信号の各サンプリングごとにデジタル信号処理により制
御信号を生成し、そして、サンプリング周波数は、タイ
ミング制御手段により切り替えることができる。したが
って、たとえばフォーカスサーチやトラックジャンプの
場合のサーボ引き込み時にはサンプリング周波数を低く
設定し充分な時間を確保して、閉ループ制御へ移行でき
るか否かといった複雑な判定処理を確実に行うことがで
き、また閉ループ制御へ移行した直後にはフィルター特
性を一時的に変更して閉ループ制御の速やかな整定を図
ることも可能である。一方、情報記録媒体に情報を記
録、再生する場合の閉ループ制御時には、サンプリング
周波数を高く設定して、位置検出信号に対し充分に高い
周波数まで位相補償を行い、サーボ制御の広帯域化を図
ることができる。すなわち、本発明では、デジタル制御
の特徴を活かしつつ、閉ループ制御の広帯域化を図り、
高速データー転送および高密度記録を実現することがで
きる。
【0111】また、本発明の情報記録再生装置では、第
1の制御信号生成手段のデジタルフィルターは、相対的
に高い第1のサンプリング周波数による位置検出信号の
各サンプリングごとに位置検出信号に対するフィルター
処理を行う。一方、第2の制御信号生成手段は、相対的
に低い第2のサンプリング周波数による位置検出信号の
各サンプリングごとに、第1の制御信号生成手段が生成
した制御信号にもとづく記録または再生位置の閉ループ
制御を行えるか否かを位置検出信号にもとづいて判定す
る。
【0112】したがって、本発明では、たとえばフォー
カスサーチやトラックジャンプの場合のサーボ引き込み
の際には、第2の制御信号生成手段により、充分な時間
をかけて、閉ループ制御へ移行できるか否かといった複
雑な判定処理を確実に行うことができる。一方、情報記
録媒体に情報を記録、再生する場合の閉ループ制御は、
第1の制御信号生成手段により、位置検出信号に対し充
分に高い周波数まで位相補償を行ってサーボ制御の広帯
域化を図ることができる。すなわち、本発明では、デジ
タル制御の特徴を活かしつつ、閉ループ制御の広帯域化
を図り、高速データー転送および高密度記録を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態例の情報記録再生装置におけ
るサーボ制御回路を構成するフィルター部を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の実施の形態例におけるピックアップ周
辺を示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態例の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】第2の実施の形態例の情報記録再生装置におけ
るサーボ制御回路を構成するフィルター部を示すブロッ
ク図である。
【図5】第2の実施の形態例の動作を示すフローチャー
トである。
【図6】本発明の第3の実施の形態例におけるサーボ制
御回路を構成するフィルター部を示すブロック図であ
る。
【図7】第3の実施の形態例の動作を示すフローチャー
トである。
【図8】第4の実施の形態例の情報記録再生装置におけ
るサーボ制御回路を構成するフィルター部を示すブロッ
ク図である。
【図9】第4の実施の形態例の動作を示すフォローチャ
ートである。
【図10】第5の実施の形態例の動作を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
2……情報記録再生装置、4……光ディスク、6……光
ピックアップ、8……サーボ制御回路、10……スピン
ドルモーター、12……レーザー光源、14……光学
系、16……対物レンズ、18……光センサー、20…
…RFアンプ、22……2軸アクチュエータ、24……
スライドモーター、28……フィルター部、32……シ
ステムコントローラー、40……フォーカスドライバ
ー、42……トラッキングドライバー、44……スライ
ドモータードライバー、50、61、138……DS
P、51、53、55……デジタルフィルター部、5
2、54……アナログフィルター、56、58……スイ
ッチ回路、64……フォーカス判定制御部、66……フ
ォーカスサーチ/ジャンプ制御部、68……トラッキン
グ判定制御部、70……トラックジャンプ制御部、7
2、74……スイッチ部、116……フィルター部、1
18、120……アナログフィルター、122、124
……加算回路、126、130……スイッチ回路、13
6……フィルター部、140、142……信号切り替え
制御部、144……フィルター部、146……タイミン
グ制御部。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体に近接して移動可能に配置
    され前記情報記録媒体における情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行うピックアップと、制御信号にもと
    づき前記ピックアップを駆動するピックアップ駆動手段
    と、前記ピックアップの位置を検出して位置検出信号を
    出力する位置検出手段と、前記位置検出手段が出力する
    前記位置検出信号にもとづき前記制御信号を生成して前
    記駆動手段に供給する制御信号生成手段とを含む情報記
    録再生装置であって、 前記制御信号生成手段は、 前記位置検出信号に対してフィルター処理を行うデジタ
    ルフィルターと、 前記位置検出信号に対してフィルター処理を行うアナロ
    グフィルターと、 前記デジタルフィルターの出力信号および前記アナログ
    フィルターの出力信号のいずれか一方を前記制御信号と
    して前記駆動手段に供給する信号選択手段とを備えたこ
    とを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記信号選択手段は、前記ピックアップ
    による前記情報記録媒体における情報の記録または再生
    が行われるとき、前記アナログフィルターの出力信号を
    駆動手段に供給することを特徴とする請求項1記載の情
    報記録再生装置。
  3. 【請求項3】 情報記録媒体に近接して移動可能に配置
    され前記情報記録媒体における情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行うピックアップと、制御信号にもと
    づき前記ピックアップを駆動するピックアップ駆動手段
    と、前記ピックアップの位置を検出して位置検出信号を
    出力する位置検出手段と、前記位置検出手段が出力する
    前記位置検出信号にもとづき前記制御信号を生成して前
    記駆動手段に供給する制御信号生成手段とを含む情報記
    録再生装置であって、 前記制御信号生成手段は、 前記位置検出信号に対してフィルター処理を行うデジタ
    ルフィルターと、 前記位置検出信号に対してフィルター処理を行うアナロ
    グフィルターと、 前記デジタルフィルターの出力信号と前記アナログフィ
    ルターの出力信号とを加算する加算手段と、 前記デジタルフィルターの出力信号、および前記加算手
    段の出力信号のいずれか一方を前記制御信号として前記
    駆動手段に供給する信号選択手段とを備えたことを特徴
    とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記信号選択手段は、前記ピックアップ
    による前記情報記録媒体における情報の記録または再生
    が行われるとき、前記加算手段の出力信号を前記駆動手
    段に供給することを特徴とする請求項3記載の情報記録
    再生装置。
  5. 【請求項5】 情報記録媒体に近接して移動可能に配置
    され前記情報記録媒体における情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行うピックアップと、制御信号にもと
    づき前記ピックアップを駆動するピックアップ駆動手段
    と、前記ピックアップの位置を検出して位置検出信号を
    出力する位置検出手段と、前記位置検出手段が出力する
    前記位置検出信号にもとづき前記制御信号を生成して前
    記駆動手段に供給する制御信号生成手段とを含む情報記
    録再生装置であって、 前記制御信号生成手段は、 前記位置検出信号に対してフィルター処理を行うアナロ
    グフィルターと、 前記ピックアップ位置を開ループ制御すべく前記制御信
    号を生成する開ループ制御信号生成手段と、 前記位置検出信号にもとづいて、前記ピックアップ位置
    の閉ループ制御が可能か否かをデジタル信号処理により
    判定する制御状態判定手段と、 前記制御状態判定手段による判定結果が否のとき前記開
    ループ制御信号生成手段が生成した前記制御信号を前記
    駆動手段に供給し、前記判定結果が正のとき前記アナロ
    グフィルターの出力信号を前記制御信号として前記駆動
    手段に供給する信号選択手段とを備えたことを特徴とす
    る情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 情報記録媒体に近接して移動可能に配置
    され前記情報記録媒体における情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行うピックアップと、制御信号にもと
    づき前記ピックアップを駆動するピックアップ駆動手段
    と、前記ピックアップの位置を検出して位置検出信号を
    出力する位置検出手段と、前記位置検出手段が出力する
    前記位置検出信号を所定サンプリング周波数でサンプリ
    ングした結果にもとづき、デジタル信号処理により前記
    制御信号を生成して前記駆動手段に供給する制御信号生
    成手段とを含む情報記録再生装置であって、 前記制御信号生成手段は、前記サンプリング周波数を切
    り換えるタイミング制御手段を備えていることを特徴と
    する情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記タイミング制御手段は、前記ピック
    アップによる前記情報記録媒体における情報の記録また
    は再生が行われるとき、前記サンプリング周波数を相対
    的に高い周波数に切り替えることを特徴とする請求項6
    記載の情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記制御信号生成手段は、前記位置検出
    信号に対してフィルター処理を行うデジタルフィルター
    と、前記ピックアップの位置を開ループ制御すべく前記
    制御信号を生成する開ループ制御信号生成手段と、前記
    位置検出信号にもとづいて、前記ピックアップの閉ルー
    プ制御が可能か否かをデジタル信号処理により判定する
    制御状態判定手段と、前記制御状態判定手段による判定
    結果が否のとき前記開ループ制御信号生成手段が生成し
    た前記制御信号を前記駆動手段に供給し、前記判定結果
    が正のとき前記デジタルフィルターの出力信号を前記制
    御信号として前記駆動手段に供給する信号選択手段とを
    備え、前記タイミング制御手段は前記サンプリング周波
    数を、前記制御状態判定手段による判定結果が正のとき
    は相対的に高い周波数に、前記判定結果が否のときは相
    対的に低い周波数に切り替えることを特徴とする請求項
    6記載の情報記録再生装置。
  9. 【請求項9】 情報記録媒体に近接して移動可能に配置
    され前記情報記録媒体における情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行うピックアップと、制御信号にもと
    づき前記ピックアップを駆動するピックアップ駆動手段
    と、前記ピックアップの位置を検出して位置検出信号を
    出力する位置検出手段と、前記位置検出手段が出力する
    前記位置検出信号を所定サンプリング周波数でサンプリ
    ングした結果にもとづき、デジタル信号処理により前記
    制御信号を生成し前記駆動手段に供給する制御信号生成
    手段とを含む情報記録再生装置であって、 前記制御信号生成手段は、相対的に高い周波数の第1の
    サンプリング周波数で前記位置検出信号をサンプリング
    して前記制御信号を生成する第1の制御信号生成手段
    と、相対的に低い周波数の第2のサンプリング周波数で
    前記位置検出信号をサンプリングして前記制御信号を生
    成する第2の制御信号生成手段とを備えていることを特
    徴とする情報記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の制御信号生成手段は、前記
    位置検出信号に対しフィルター処理を行った結果を前記
    制御信号として出力するデジタルフィルターを含み、 前記第2の制御信号生成手段は、前記第1の制御信号生
    成手段が生成した前記制御信号によるピックアップ位置
    の閉ループ制御を行えるか否かを、前記位置検出信号に
    もとづいて判定することを特徴とする請求項9記載の情
    報記録再生装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の制御信号生成手段は、開ル
    ープ制御によりピックアップ位置を制御すべく前記制御
    信号を生成することを特徴とする請求項10記載の情報
    記録再生装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の制御信号生成手段は前記第
    2の制御信号生成手段に対して優先的に稼働することを
    特徴とする請求項9記載の情報記録再生装置。
  13. 【請求項13】 前記情報記録媒体は光ディスクであ
    り、前記ピックアップは光を光ディスク表面部に収束さ
    せる対物レンズを含み、前記駆動手段は前記対物レンズ
    の光ディスク表面からの距離を変更すべく前記対物レン
    ズを駆動するフォーカスアクチェエータであることを特
    徴とする請求項1、3、5、6、9のいずれかに記載の
    情報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 前記情報記録媒体は光ディスクであ
    り、前記ピックアップは光を光ディスク表面部に収束さ
    せる対物レンズを含み、前記駆動手段は前記対物レンズ
    を光ディスク表面とほぼ平行に移動させるトラッキング
    アクチェエータであることを特徴とする請求項1、3、
    5、6、9のいずれかに記載の情報記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014058947A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Hitachi Automotive Systems Ltd 自動車用制御装置
JP2014206848A (ja) * 2013-04-12 2014-10-30 スパンション エルエルシー アクチュエータを制御するマイクロコンピュータ

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