JP2003208722A - ピックアップ移動制御装置およびピックアップ移動制御方法 - Google Patents

ピックアップ移動制御装置およびピックアップ移動制御方法

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JP2003208722A
JP2003208722A JP2002007765A JP2002007765A JP2003208722A JP 2003208722 A JP2003208722 A JP 2003208722A JP 2002007765 A JP2002007765 A JP 2002007765A JP 2002007765 A JP2002007765 A JP 2002007765A JP 2003208722 A JP2003208722 A JP 2003208722A
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pickup
movement
track
movement control
magnification
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JP2002007765A
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Yukihiro Dojiro
行広 堂城
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクのトラックが偏心しているような
場合でも、シーク動作後に迅速にトラッキング制御が行
われデータの読み出し等が行えるようにする 【解決手段】 シーク中にトラッキング位置誤差信号に
基づきレンズ中立サーボフィルタ117からは対物レン
ズ103とピックアップ104の位置ずれに応じた信号
が出力され、減算器126からは相対速度検出器123
によって検出されるピックアップ104とトラックとの
相対速度と、絶対速度検出器125によって検出される
ピックアップ104の絶対速度との差としてトラックの
偏心による速度成分に応じた信号が出力され、両者が加
算器119で加算された信号により対物レンズ103が
ピックアップ104の中心付近に位置し、その位置を基
準にトラックの偏心に追従するように制御されるので、
シーク動作後に迅速にトラッキング制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク記録再
生装置などのピックアップを所定のトラックに移動(シ
ーク)させてトラッキング制御を行うためのピックアッ
プ移動制御装置およびピックアップ移動制御方法に関す
る技術に属する。
【0002】
【従来の技術】CD、DVD等の光ディスク装置では、
ピックアップによって、対物レンズを介して光ディスク
にレーザビームを照射し、その反射光量を検出すること
により、記録されているデータを読み取るようになって
いる。上記記録データの読み取りを適切行うためには、
回転する光ディスク上に螺旋状に形成されたトラックに
上記レーザビームを正確に照射する必要がある。そこ
で、ピックアップが取り付けられている台(トラバー
ス)を移動させてピックアップを所望のトラックの近傍
に移動(シーク)させ、さらに、ピックアップ本体に対
して対物レンズを微動させる位置決め制御(トラッキン
グ制御)を行うことにより、レーザビームとトラックの
中心を一致させるようになっている。
【0003】上記対物レンズは、上記のようなトラッキ
ング制御を行うために、通常、ピックアップ本体にばね
を介して微動可能に支持されている。このため、トラバ
ースを高速で移動させるシーク動作を行う際に、加減速
による加速度により対物レンズが揺れてピックアップの
中心からずれ、ピックアップが目標トラックに到達した
後も振動が持続すると、トラッキング制御が不安定にな
る。すなわち、対物レンズの振動が収束するまで目標ト
ラックへのサーボ引き込みができなくなる。この場合、
適切にトラッキング制御されるようになるまでの待ち時
間分だけ、所望のデータを読み出すまでのアクセス時間
が長くなってしまう。
【0004】そこで、上記のような対物レンズの振動を
抑制するために、シーク中に対物レンズをピックアップ
の中心に固定する技術が知られている。これは、対物レ
ンズの位置を検出するセンサを設けたり光ディスクから
の反射光量の検出値を用いるようにしたりして、ピック
アップ本体と対物レンズとの相対位置を検出し、シーク
中に対物レンズがピックアップ本体に対して動かないよ
うにするものである。これにより、ピックアップが停止
したときに、対物レンズが静止した状態からトラッキン
グ制御が行われるようにして、速やかにレーザビームを
トラックの中心に照射させ、記録データの読み取りが行
われるようにすることができる。
【0005】上記のような対物レンズの固定制御が行わ
れる従来のピックアップ移動制御装置は、具体的には例
えば図10に示すように構成されている。同図におい
て、光ディスク901は、螺旋状に形成されたトラック
にデータが記録される記録媒体である。
【0006】スピンドルモータ902は、光ディスク9
01を回転駆動するものである。
【0007】ピックアップ904は、微動可能に支持さ
れた対物レンズ903を有し、光ディスク901にレー
ザビームを照射してデータを記録したり、反射光量を検
出して記録データを読み取ったりするものである。この
ピックアップ904は、光ディスク901の記録データ
に応じた図示しない読み取り信号を出力するとともに、
後述するトラッキング位置誤差信号を出力するようにな
っている。
【0008】トラバースモータ905は、ピックアップ
904を光ディスク901の内外周方向に移動させ、所
望のトラックの位置に位置させるものである。
【0009】ヘッドアンプ906は、ピックアップ90
4における後述する2分割ディテクタ951から出力さ
れるトラッキング位置誤差信号をゲイン調整するもので
ある。
【0010】トラバース駆動ドライバ907は、上記ト
ラバースモータ905を駆動するものである。
【0011】トラッキング駆動ドライバ908は、対物
レンズ903の図示しないアクチュエータを駆動し、対
物レンズ903を介して光ディスク901に照射される
レーザビームがトラックの中心に位置するようにするも
のである。
【0012】制御部910は、以下の各部の動作によ
り、上記ヘッドアンプ906から出力されたトラッキン
グ位置誤差信号に基づいて、トラバース駆動ドライバ9
07、およびトラッキング駆動ドライバ908に制御信
号を出力するものである。
【0013】A/D変換器911は、ヘッドアンプ90
6から出力されたアナログのトラッキング位置誤差信号
をディジタル信号に変換するものである。
【0014】位置決めサーボフィルタ912は、サーボ
フィルタ処理を行うもので、低域強調フィルタにより低
周波数域のサーボ能力を高める一方、位相補償フィルタ
により発振の防止を行い、サーボ安定性の向上を図るよ
うになっている。
【0015】トラバースサーボフィルタ913は、上記
位置決めサーボフィルタ912の低域強調フィルタから
出力される信号に対してローパスフィルタ処理を行い、
トラバースモータ905を駆動する制御信号を出力する
ようになっている。すなわち、トラバースモータ905
は高速な応答性を有していないので、トラッキング位置
誤差信号における低周波成分に基づいた低速動作指令に
よる制御が行われるようになっている。
【0016】トラバース強制駆動指令発生器914は、
シーク時に、トラバースモータ905を強制的に駆動す
る指令を出力するものである。
【0017】トラバース用モード切換えスイッチ915
は、シーク時に上記トラバース強制駆動指令発生器91
4を選択する一方、その後のトラッキング制御時にはト
ラバースサーボフィルタ913を選択するように切換え
るものである。
【0018】トラバース用D/A変換器916は、トラ
バース用モード切換えスイッチ915によって選択され
たディジタルの制御信号をアナログ信号に変換して、ト
ラバース駆動ドライバ907に出力するものである。
【0019】また、ローパスフィルタ917は、トラッ
キング位置誤差信号から、後述するトラック横切り成分
を除去してオフセットレベルの信号を出力するものであ
る。
【0020】レンズ中立サーボフィルタ918は、サー
ボフィルタ処理(位相補償フィルタ処理等)を行うもの
である。
【0021】トラッキング用モード切換えスイッチ91
9は、シーク時に上記レンズ中立サーボフィルタ918
を選択する一方、その後のトラッキング制御時には位置
決めサーボフィルタ912を選択するように切換えるも
のである。
【0022】トラッキング用D/A変換器920は、ト
ラッキング用モード切換えスイッチ919によって選択
されたディジタルの制御信号をアナログ信号に変換し
て、トラッキング駆動ドライバ908に出力するもので
ある。
【0023】上記のようなピックアップ移動制御装置で
は、トラバースモータ905によるピックアップ904
の移動制御に関しては、シーク時には、トラバース強制
駆動指令発生器914から出力される強制駆動信号によ
って、ピックアップ904を所望のトラックの近傍に移
動させる制御が行われるとともに、その後のトラッキン
グ制御時には、前記のようにトラッキング位置誤差信号
における低周波成分に基づいた制御が行われる。
【0024】一方、対物レンズ903の制御に関して
は、トラッキング制御時に対物レンズ903を駆動する
制御は、位置決めサーボフィルタ912の位相補償フィ
ルタから出力されるトラッキング位置誤差信号に基づい
て行われる。すなわち、図11に示すように、ピックア
ップ904に設けられる2分割ディテクタ951はトラ
ックに垂直な方向に2分割された受光部を有し、レーザ
ビーム952とトラックの中心が一致している場合に
は、光ディスク901で反射されて上記各受光部に入射
する反射光量が等しいので、各受光部からの信号の差と
して出力されるトラッキング位置誤差信号のレベルは0
になる。これに対して、レーザビーム952とトラック
の中心がずれている場合には、光ディスク901におけ
るトラックの部分で反射された反射光量とトラックでな
い部分で反射された反射光量とが異なるため上記各受光
部に入射する反射光量に差が生じるので、そのずれの方
向およびずれ量に応じた極性およびレベルのトラッキン
グ位置誤差信号がピックアップ904から出力される。
そこで、上記トラッキング位置誤差信号を位置決めサー
ボフィルタ912の位相補償フィルタでフィルタ処理し
た信号が、トラッキング用モード切換えスイッチ919
およびトラッキング用D/A変換器920を介してトラ
ッキング駆動ドライバ908に入力され、対物レンズ9
03が駆動されることにより、トラッキング位置誤差信
号のレベルが0になるように、すなわちレーザビームと
トラックの中心が一致するように、対物レンズ903の
位置が制御される。
【0025】また、シーク時に対物レンズ903をピッ
クアップ904の中心に固定する制御は、やはりピック
アップ904から出力されるトラッキング位置誤差信号
(ただしこの制御においては文字通りのトラッキング位
置誤差を示すものではない)に基づいて、ローパスフィ
ルタ917、およびレンズ中立サーボフィルタ918か
ら出力される信号により行われる。すなわち、レーザビ
ームとトラックの中心が一致している場合を考えると、
対物レンズ903がピックアップ904の中心に位置し
ている場合には、図12に示すように、光ディスク90
1で反射されたレーザビーム952が2分割ディテクタ
951の各受光部に等分に入射するので、各受光部から
の信号の差として出力されるトラッキング位置誤差信号
のレベルは0になる。これに対して、対物レンズ903
がピックアップ904の中心からずれた位置にある場合
には、各受光部に入射する光ディスク901からの反射
光は等分にならないので、各受光部からの信号の差は、
上記対物レンズ903のずれの方向およびずれ量に応じ
た極性およびレベル(オフセットレベル)になる。そこ
で、シーク動作によりピックアップ904が光ディスク
901の内外周方向に移動してレーザビームが順次トラ
ックを横切ると、前記トラッキング制御で説明したのと
同様にトラックとレーザビームの照射位置との距離に応
じて各受光部に入射する光ディスク901からの反射光
量に差が生じるため、トラッキング位置誤差信号は、図
13に示すように、上記オフセットレベルにトラック横
切り成分が重畳された信号となる。すなわち、レーザビ
ームとトラックの中心が一致しているときの対物レンズ
903の位置ずれに応じたオフセットレベルを基準に、
ピックアップ904の移動に応じて変化する信号が出力
される。そこで、ローパスフィルタ917により上記ト
ラック横切り成分を除去することによって、対物レンズ
903とピックアップ904の相対位置を示す信号が得
られ、これをレンズ中立サーボフィルタ918によって
サーボフィルタ処理(位相補償フィルタ処理等)した信
号がトラッキング用モード切換えスイッチ919および
トラッキング用D/A変換器920を介してトラッキン
グ駆動ドライバ908に入力され、対物レンズ903が
駆動されることにより、トラッキング位置誤差信号のオ
フセットレベルが0になるように、すなわち対物レンズ
903がピックアップ904の中心に固定されるように
制御される。
【0026】それゆえ、シーク動作後にピックアップが
停止したときの対物レンズの振動が抑えられ、対物レン
ズが静止した状態から速やかにサーボ引き込みが行われ
てトラッキング制御が行われるので、速やかにレーザビ
ームをトラックの中心に照射させ、記録データの読み取
りが行われるようにすることができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のピックアップ移動制御装置では、光ディスク上のト
ラックが偏心している場合には、速やかに適切なトラッ
キング制御を行えない場合があるという問題点を有して
いた。
【0028】すなわち、トラックが偏心している場合、
その偏心によって生じるトラックと対物レンズとの相対
速度は非常に高速なものになる。このため、従来のよう
にピックアップに対する対物レンズの位置ずれを検出し
て対物レンズの位置を制御する装置では、ピックアップ
が停止する際の加速度が作用する状態で、偏心したトラ
ックに対物レンズを迅速かつ確実に追随させることは困
難であり、アクセス時間を大幅に短縮することができな
い。また、偏心の程度によっては、サーボ引き込みに失
敗して対物レンズが暴走することもあり得る。(なお、
サーボの応答性を高め、引き込み能力を高くして、対物
レンズを偏心したトラックに追随させやすくすることは
考えられるが、これは製造コストの大幅な増大等を招く
ことになる。) 上記の問題に鑑み、本発明は、トラックが偏心している
ような場合でも、シーク動作後に、迅速にトラッキング
制御が行われるようにして、データの読み出し等が行え
るまでの時間を確実に短縮可能にすることを課題とす
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明が講じた解決手段は、ピックアッ
プ本体に対して対物レンズが可動に設けられたピックア
ップを記録媒体の内外周方向に移動させるピックアップ
移動制御装置であって、上記ピックアップ本体と上記対
物レンズとの上記移動方向の相対位置を検出する相対位
置検出手段と、上記ピックアップと上記記録媒体のトラ
ックとの上記移動方向の相対速度における、上記トラッ
クの偏心による速度成分を検出する偏心速度成分検出手
段と、上記相対位置検出手段、および上記偏心速度成分
検出手段の検出結果に基づいて、上記対物レンズの上記
移動方向の位置を制御する制御手段とを備えたことを特
徴とする。
【0030】請求項1の発明によると、ピックアップ本
体に対する対物レンズの位置ずれに加えて、トラックの
偏心による速度成分に応じた制御によって対物レンズが
駆動制御されるので、トラックが偏心しているような場
合でも、シーク中に、対物レンズがピックアップの中心
付近等に位置するように制御されるとともに、上記中心
付近の位置を基準にトラックの偏心に追従するように制
御される。そこで、ピックアップが停止する際の加速度
が作用する状態でも、対物レンズをトラックの偏心に追
従させ、シーク動作後に、迅速かつ確実にトラッキング
制御が行われるようにすることが容易にできる。
【0031】また、請求項2の発明は、請求項1のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記相対位置検出手段
は、上記ピックアップが上記トラックを横切る際のトラ
ッキング位置誤差信号の変動のオフセット量に基づい
て、上記ピックアップ本体と上記対物レンズとの上記移
動方向の相対位置を検出するように構成されていること
を特徴とする。
【0032】請求項2の発明によると、シーク中のピッ
クアップ本体と対物レンズとの相対位置を容易に検出す
ることができる。
【0033】また、請求項3の発明は、請求項1のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記偏心速度成分検出
手段は、上記ピックアップと上記トラックとの上記移動
方向の相対速度を検出する相対速度検出手段と、上記ピ
ックアップの上記移動方向の絶対速度を検出する絶対速
度検出手段とを備え、上記相対速度検出手段、および上
記絶対速度検出手段の検出結果に基づいて、上記トラッ
クの偏心による速度成分を検出するように構成されてい
ることを特徴とする。
【0034】また、請求項4の発明は、請求項3のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記相対速度検出手段
は、上記ピックアップが上記トラックを横切る際のトラ
ッキング位置誤差信号の変動の周期に基づいて、上記相
対速度を検出するように構成されていることを特徴とす
る。
【0035】また、請求項5の発明は、請求項3のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記絶対速度検出手段
は、上記ピックアップの移動位置と、あらかじめ設定さ
れた、上記移動位置と上記ピックアップの絶対速度との
対応関係とに基づいて、上記絶対速度を検出するように
構成されていることを特徴とする。
【0036】また、請求項6の発明は、請求項5のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記絶対速度検出手段
は、上記ピックアップが上記トラックを横切る際のトラ
ッキング位置誤差信号の変動の数のカウント値に基づい
て、上記ピックアップの移動位置を求めるように構成さ
れていることを特徴とする。
【0037】これらによると、ピックアップとトラック
との相対速度やピックアップの絶対速度を容易に検出す
ることができ、したがってトラックの偏心による速度成
分も容易に検出することができるので、前記のように、
シーク動作後に、迅速かつ確実にトラッキング制御が行
われるようにすることが容易にできる。
【0038】また、請求項7の発明は、請求項1のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記制御手段は、上記
相対位置検出手段の検出結果を所定倍した値と、上記偏
心速度成分検出手段の検出結果を所定倍した値との和に
基づいて、上記対物レンズの上記移動方向の位置を制御
するように構成されていることを特徴とする。
【0039】請求項7の発明によると、全体の制御特性
等に応じた最適な対物レンズの駆動制御を行わせること
ができる。
【0040】また、請求項8の発明は、請求項7のピッ
クアップ移動制御装置であって、さらに、上記ピックア
ップの移動位置に応じて、上記相対位置検出手段の検出
結果を所定倍する際の相対位置検出倍率と、上記偏心速
度成分検出手段の検出結果を所定倍する際の偏心速度成
分検出倍率との少なくとも何れか一方を変化させる倍率
制御手段を備えたことを特徴とする。
【0041】また、請求項9の発明は、請求項8のピッ
クアップ移動制御装置であって、上記倍率制御手段は、
上記相対位置検出倍率を、上記ピックアップの移動開始
側の移動位置の方が移動終了側の移動位置よりも大きく
なるようにする制御と、上記偏心速度成分検出倍率を、
上記ピックアップの移動開始側の移動位置の方が移動終
了側の移動位置よりも小さくなるようにする制御と、の
少なくとも何れか一方を行うように構成されていること
を特徴とする。
【0042】また、請求項10の発明は、請求項9のピ
ックアップ移動制御装置であって、上記倍率制御手段
は、上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの
移動開始側の移動位置で0にする一方、移動終了側の移
動位置で所定の倍率にするように構成されていることを
特徴とする。
【0043】これらによると、例えば、ピックアップの
移動開始初期の時点においては、位置ずれに応じた制御
の比重を大きくする一方、移動終了付近の時点において
は、トラックの偏心速度成分に応じた制御の比重を大き
くして、より確実に対物レンズをピックアップの中心付
近に位置させ、かつ、シーク後のトラックの偏心に追従
したサーボ引き込みを行わせることができる。
【0044】また、請求項11の発明は、請求項8のピ
ックアップ移動制御装置であって、さらに、上記トラッ
クの偏心量を検出する偏心量検出手段を備え、上記倍率
制御手段は、上記トラックの偏心量に応じて、上記相対
位置検出倍率と上記偏心速度成分検出倍率との少なくと
も何れか一方を変化させる上記ピックアップの移動位置
を設定するように構成されていることを特徴とする。
【0045】また、請求項12の発明は、請求項11の
ピックアップ移動制御装置であって、上記偏心量検出手
段は、上記ピックアップが、上記記録媒体の内外周方向
に停止した状態で、相対的に上記ピックアップが上記ト
ラックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動の
数のカウント値に基づいて、上記トラックの偏心量を検
出するように構成されていることを特徴とする。
【0046】また、請求項13の発明は、請求項11の
ピックアップ移動制御装置であって、上記倍率制御手段
は、上記相対位置検出倍率と上記偏心速度成分検出倍率
との少なくとも何れか一方を変化させる上記ピックアッ
プの移動位置を、上記トラックの偏心量が大きい場合に
小さい場合よりも移動開始側の移動位置に設定するよう
に構成されていることを特徴とする。
【0047】これらによると、例えば、偏心量が大きい
ときには、早めにトラックの偏心による速度成分に応じ
た制御の比重が大きくなるようにゲインを切換えて、ト
ラックの偏心に追従した安定なサーボ引き込みが確実に
行われるようにする一方、偏心量が小さいときには、よ
りピックアップが目標トラックに近づくまで、対物レン
ズとピックアップ本体の位置ずれに応じた制御の比重を
大きくして、対物レンズをピックアップの中心付近に保
つ制御が確実に行われるようにすることができる。
【0048】また、請求項14の発明は、請求項8のピ
ックアップ移動制御装置であって、上記倍率制御手段
は、上記相対位置検出倍率または上記偏心速度成分検出
倍率を、上記ピックアップの移動位置に応じて3段階以
上の段階的または連続的に変化させるように構成されて
いることを特徴とする。
【0049】請求項14の発明によると、例えば、ゲイ
ンを大きく変える場合などでも、急激なゲインの変化に
より対物レンズの制御が乱れて制御が不安定になるよう
なことを防止することができる。
【0050】また、請求項15の発明は、ピックアップ
本体に対して対物レンズが可動に設けられたピックアッ
プを記録媒体の内外周方向に移動させるピックアップ移
動制御方法であって、上記ピックアップ本体と上記対物
レンズとの上記移動方向の相対位置を検出する相対位置
検出ステップと、上記ピックアップと上記記録媒体のト
ラックとの上記移動方向の相対速度における、上記トラ
ックの偏心による速度成分を検出する偏心速度成分検出
ステップと、上記相対位置検出ステップ、および上記偏
心速度成分検出ステップによる検出結果に基づいて、上
記対物レンズの上記移動方向の位置を制御する制御ステ
ップとを有することを特徴とする。
【0051】また、請求項16の発明は、請求項15の
ピックアップ移動制御方法であって、上記相対位置検出
ステップは、上記ピックアップが上記トラックを横切る
際のトラッキング位置誤差信号の変動のオフセット量に
基づいて、上記ピックアップ本体と上記対物レンズとの
上記移動方向の相対位置を検出することを特徴とする。
【0052】また、請求項17の発明は、請求項15の
ピックアップ移動制御方法であって、上記偏心速度成分
検出ステップは、上記ピックアップと上記トラックとの
上記移動方向の相対速度を検出する相対速度検出ステッ
プと、上記ピックアップの上記移動方向の絶対速度を検
出する絶対速度検出ステップとを有し、上記相対速度検
出ステップ、および上記絶対速度検出ステップによる検
出結果に基づいて、上記トラックの偏心による速度成分
を検出することを特徴とする。
【0053】また、請求項18の発明は、請求項17の
ピックアップ移動制御方法であって、上記相対速度検出
ステップは、上記ピックアップが上記トラックを横切る
際のトラッキング位置誤差信号の変動の周期に基づい
て、上記相対速度を検出することを特徴とする。
【0054】また、請求項19の発明は、請求項17の
ピックアップ移動制御方法であって、上記絶対速度検出
ステップは、上記ピックアップの移動位置と、あらかじ
め設定された、上記移動位置と上記ピックアップの絶対
速度との対応関係とに基づいて、上記絶対速度を検出す
ることを特徴とする。
【0055】また、請求項20の発明は、請求項19の
ピックアップ移動制御方法であって、上記絶対速度検出
ステップは、上記ピックアップが上記トラックを横切る
際のトラッキング位置誤差信号の変動の数のカウント値
に基づいて、上記ピックアップの移動位置を求めること
を特徴とする。
【0056】また、請求項21の発明は、請求項15の
ピックアップ移動制御方法であって、上記制御ステップ
は、上記相対位置検出ステップの検出結果を所定倍した
値と、上記偏心速度成分検出ステップの検出結果を所定
倍した値との和に基づいて、上記対物レンズの上記移動
方向の位置を制御することを特徴とする。
【0057】また、請求項22の発明は、請求項21の
ピックアップ移動制御方法であって、さらに、上記ピッ
クアップの移動位置に応じて、上記相対位置検出ステッ
プの検出結果を所定倍する際の相対位置検出倍率と、上
記偏心速度成分検出ステップの検出結果を所定倍する際
の偏心速度成分検出倍率との少なくとも何れか一方を変
化させる倍率制御ステップを有することを特徴とする。
【0058】また、請求項23の発明は、請求項22の
ピックアップ移動制御方法であって、上記倍率制御ステ
ップは、上記相対位置検出倍率を、上記ピックアップの
移動開始側の移動位置の方が移動終了側の移動位置より
も大きくなるようにする制御と、上記偏心速度成分検出
倍率を、上記ピックアップの移動開始側の移動位置の方
が移動終了側の移動位置よりも小さくなるようにする制
御と、の少なくとも何れか一方を行うことを特徴とす
る。
【0059】また、請求項24の発明は、請求項23の
ピックアップ移動制御方法であって、上記倍率制御ステ
ップは、上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアッ
プの移動開始側の移動位置で0にする一方、移動終了側
の移動位置で所定の倍率にすることを特徴とする。
【0060】また、請求項25の発明は、請求項22の
ピックアップ移動制御方法であって、さらに、上記トラ
ックの偏心量を検出する偏心量検出ステップを有し、上
記倍率制御ステップは、上記トラックの偏心量に応じ
て、上記相対位置検出倍率と上記偏心速度成分検出倍率
との少なくとも何れか一方を変化させる上記ピックアッ
プの移動位置を設定することを特徴とする。
【0061】また、請求項26の発明は、請求項25の
ピックアップ移動制御方法であって、上記偏心量検出ス
テップは、上記ピックアップが、上記記録媒体の内外周
方向に停止した状態で、相対的に上記ピックアップが上
記トラックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変
動の数のカウント値に基づいて、上記トラックの偏心量
を検出することを特徴とする。
【0062】また、請求項27の発明は、請求項25の
ピックアップ移動制御方法であって、上記倍率制御ステ
ップは、上記相対位置検出倍率と上記偏心速度成分検出
倍率との少なくとも何れか一方を変化させる上記ピック
アップの移動位置を、上記トラックの偏心量が大きい場
合に小さい場合よりも移動開始側の移動位置に設定する
ことを特徴とする。
【0063】また、請求項28の発明は、請求項22の
ピックアップ移動制御方法であって、上記倍率制御ステ
ップは、上記相対位置検出倍率または上記偏心速度成分
検出倍率を、上記ピックアップの移動位置に応じて3段
階以上の段階的または連続的に変化させることを特徴と
する。
【0064】これらによっても、前記請求項1から請求
項14の発明について説明したように、ピックアップが
停止する際の加速度が作用する状態でも、対物レンズを
トラックの偏心に追従させ、シーク動作後に、迅速かつ
確実にトラッキング制御が行われるようにすることが容
易にできる。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0066】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1に係るピックアップ移動制御装置を有する光ディス
ク装置の要部の構成を示すブロック図である。同図にお
いて、光ディスク101は、螺旋状に形成されたトラッ
クにデータが記録される記録媒体である。
【0067】スピンドルモータ102は、光ディスク1
01を回転駆動するものである。
【0068】ピックアップ104は、微動可能に支持さ
れた対物レンズ103を有し、光ディスク101にレー
ザビームを照射してデータを記録したり、反射光量を検
出して記録データを読み取ったりするものである。この
ピックアップ104は、光ディスク101の記録データ
に応じた図示しない読み取り信号を出力するとともに、
後述するトラッキング位置誤差信号を出力するようにな
っている。
【0069】トラバースモータ105は、ピックアップ
104を光ディスク101の内外周方向に移動させ、所
望のトラックの位置に位置させるものである。
【0070】ヘッドアンプ106は、ピックアップ10
4における図示しない2分割ディテクタから出力される
トラッキング位置誤差信号をゲイン調整するものであ
る。
【0071】トラバース駆動ドライバ107は、上記ト
ラバースモータ105を駆動するものである。
【0072】トラッキング駆動ドライバ108は、図示
しない対物レンズ103のアクチュエータを駆動し、対
物レンズ103を介して光ディスク101に照射される
レーザビームがトラックの中心に位置するようにするも
のである。
【0073】制御部110は、例えばLSIにより構成
され、以下の各部の動作により、上記ヘッドアンプ10
6から出力されたトラッキング位置誤差信号に基づい
て、トラバース駆動ドライバ107、およびトラッキン
グ駆動ドライバ108に制御信号を出力するものであ
る。
【0074】A/D変換器111は、ヘッドアンプ10
6から出力されたアナログのトラッキング位置誤差信号
をディジタル信号に変換するものである。
【0075】位置決めサーボフィルタ112は、サーボ
フィルタ処理を行うもので、低域強調フィルタにより低
周波数域のサーボ能力を高める一方、位相補償フィルタ
により発振の防止を行い、サーボ安定性の向上を図るよ
うになっている。
【0076】トラバースサーボフィルタ113は、上記
位置決めサーボフィルタ112の低域強調フィルタから
出力される信号に対してローパスフィルタ処理を行い、
トラバースモータ105を駆動する制御信号を出力する
ようになっている。すなわち、トラバースモータ105
は高速な応答性を有していないので、トラッキング位置
誤差信号における低周波成分に基づいた低速動作指令に
よる制御が行われるようになっている。
【0077】トラバース用モード切換えスイッチ114
は、シーク時に、後述する加算器130(トラバース強
制駆動指令発生器129)を選択する一方、その後のト
ラッキング制御時にはトラバースサーボフィルタ113
を選択するように切換えるものである。
【0078】トラバース用D/A変換器115は、トラ
バース用モード切換えスイッチ114によって選択され
たディジタルの制御信号をアナログ信号に変換して、ト
ラバース駆動ドライバ107に出力するものである。
【0079】また、ローパスフィルタ116は、トラッ
キング位置誤差信号から、トラック横切りによる変動成
分を除去して、ピックアップ104と対物レンズ103
との位置ずれに応じたオフセットレベルの信号を出力す
るものである。
【0080】レンズ中立サーボフィルタ117は、サー
ボフィルタ処理(位相補償フィルタ処理等)を行うもの
である。
【0081】乗算器118は、レンズ中立サーボフィル
タ117からの出力に所定のゲインAを乗算するもので
ある。
【0082】加算器119は、乗算器118の出力と後
述する乗算器127の出力とを加算するものである。
【0083】トラッキング用モード切換えスイッチ12
0は、シーク時に上記加算器119を選択する一方、そ
の後のトラッキング制御時には位置決めサーボフィルタ
112を選択するように切換えるものである。
【0084】トラッキング用D/A変換器121は、ト
ラッキング用モード切換えスイッチ120によって選択
されたディジタルの制御信号をアナログ信号に変換し
て、トラッキング駆動ドライバ108に出力するもので
ある。
【0085】また、コンパレータ122は、A/D変換
器111から出力されるトラッキング位置誤差信号
(値)を所定の閾値と比較して、シーク時にピックアッ
プ104が光ディスク101のトラックを横切るごとに
1つのパルスを含む2値のデータを生成するものであ
る。
【0086】相対速度検出器123は、上記パルスの周
期を検出することにより、シーク時における、ピックア
ップ104とトラックとの上記内外周方向の相対速度を
検出するものである。
【0087】トラック本数カウンタ124は、上記パル
スをカウントすることにより、シーク時にピックアップ
104が横切ったトラックの本数、すなわちピックアッ
プ104の移動距離(移動位置)を検出するものであ
る。
【0088】絶対速度検出器125は、あらかじめその
内部などに設定された、ピックアップ104の移動距離
と絶対速度との対応関係、および上記検出されたピック
アップ104の移動距離に基づいて、各移動距離の時点
におけるピックアップ104の絶対速度を求めるもので
ある。上記移動距離と絶対速度との対応関係としては、
例えば図2に実線で示すようなピックアップ104の移
動起点から終点までの横切りトラック本数に応じた絶対
速度パターンをテーブルなどにしたものが用いられる。
このような対応関係は、例えば実測によって求めること
ができる。具体的には、例えば光ディスク装置を実際の
使用時におけるシーク動作と同様にして(後述するトラ
バース強制駆動指令発生器129により)トラバースモ
ータ105を駆動してピックアップ104を移動させる
とともに、別途レーザ測長器等の計測器を用いて、各移
動距離におけるピックアップ104の動作速度を測定
し、これに基づいて移動距離(ピックアップ104が横
切るトラックの本数等)と速度との関係を示すテーブル
を作成することなどにより得ることができる。なお、ピ
ックアップ104の絶対速度を求めるために上記のよう
にあらかじめ求めた対応関係を用いれば、特にハードウ
ェアなどを追加せずに比較的精度よくピックアップ10
4の絶対速度を得ることができるが、これに限るもので
はなく、実際の速度を検出し、または推定する種々の手
法を適用してもよい。
【0089】減算器126は、上記相対速度検出器12
3と絶対速度検出器125との出力の差を求めることに
より、上記ピックアップ104とトラックとの相対速度
における、トラックの偏心による速度成分を出力するも
のである。
【0090】乗算器127・128は、上記トラックの
偏心による速度成分に所定のゲインB・Cを乗算するも
のである。
【0091】トラバース強制駆動指令発生器129は、
シーク時に、トラバースモータ105を強制的に駆動す
る指令を出力するものである。
【0092】加算器130は、上記乗算器128の出力
とトラバース強制駆動指令発生器129の出力とを加算
するものである。
【0093】なお、上記A/D変換器111から、トラ
ッキング用D/A変換器121およびトラバース用D/
A変換器115の間の上記各部の処理は、ソフトウェア
によって行わせるようにしてもよいし、ハードウェアに
よる演算回路等によって行わせるようにしたり、両者を
混在させて行わせるようにしてもよい。また、さらに、
ディジタル処理に限らず、アナログ信号のままで上記の
ような処理を行わせるなどしてもよい。
【0094】上記のように構成された光ディスク装置に
ついて、まず最初に、シーク動作によりピックアップ1
04が目標トラックの近傍に移動した後に行われるトラ
ッキング動作について説明する。このトラッキング動作
時には、基本的に、従来の装置と同様の制御が行われ
る。すなわち、ピックアップ104の2分割ディテクタ
からは、トラックとレーザビームとのずれに応じたトラ
ッキング位置誤差信号が出力され、これに基づいて、位
置決めサーボフィルタ112による低域強調処理、およ
びトラバースサーボフィルタ113によるローパスフィ
ルタ処理がなされ、トラバースモータ105が駆動され
る。また、上記トラッキング位置誤差信号に基づいて、
位置決めサーボフィルタ112により位相補償処理がな
され、対物レンズ103が駆動されて、トラッキング位
置誤差信号のレベルが0になるように、すなわちレーザ
ビームとトラックの中心が一致するように、対物レンズ
103の位置が制御される。
【0095】次に、シーク動作時に行われる制御につい
て説明する。このシーク動作時の制御においては、トラ
バースモータ105は、従来の装置と同様のトラバース
強制駆動指令発生器129から出力される信号に加え
て、トラックの偏心による速度成分に応じた信号が加算
された信号によって駆動制御される。また、対物レンズ
103も、従来の装置と同様のトラッキング位置誤差信
号に基づいてローパスフィルタ116、レンズ中立サー
ボフィルタ117、および乗算器118を介して出力さ
れる、ピックアップ104に対する対物レンズ103の
位置ずれに応じた信号に加えて、トラックの偏心による
速度成分に応じた信号が加算された信号によって駆動制
御される。
【0096】上記トラックの偏心による速度成分に応じ
た信号は、例えば次のようにして得られる。すなわち、
A/D変換器111によってディジタル信号に変換され
たトラッキング位置誤差信号は、上記のように位置決め
サーボフィルタ112およびローパスフィルタ116に
入力されるとともに、コンパレータ122にも入力され
る。コンパレータ122は、上記トラッキング位置誤差
信号を所定の閾値と比較して、ピックアップ104が光
ディスク101のトラックを横切るごとに1つのパルス
を含む2値のデータを出力する。すなわち、トラッキン
グ位置誤差信号のレベルは、上記トラッキング動作につ
いて説明したように、レーザビームとトラックの中心が
一致しているときに0になり、ずれるとレベルの絶対値
が大きくなるので、ピックアップ104がトラックを横
切るごとに1つのパルスを含む信号が出力されることに
なる。
【0097】上記2値データが相対速度検出器123に
入力されると、相対速度検出器123は、上記パルスの
周期を検出することにより、ピックアップ104とトラ
ックとの相対速度を検出する。この相対速度は、トラッ
クが偏心していない場合には、トラックは内外周方向に
は静止しているといえるので、ピックアップ104の絶
対速度に等しくなるが、トラックが偏心している場合に
は、その偏心によるトラックの速度成分に応じて、図2
に破線で示すように変動したものとなる。(なお、厳密
には、上記相対速度には対物レンズ103の速度も影響
するが、実質的に対物レンズ103の速度とピックアッ
プ104の速度とは等しいと見なすことができる。) また、上記2値データはトラック本数カウンタ124に
も入力され、トラック本数カウンタ124は、上記パル
ス数をカウントすることにより、ピックアップ104が
横切ったトラックの本数を検出する。
【0098】絶対速度検出器125は、上記絶対速度検
出器125によってカウントされた横切りトラック本数
(移動距離)、シーク終了までの(目標トラックまで
の)残りトラック本数、および横切りトラック本数に応
じたピックアップ104の前記絶対速度パターン(図
2)に基づき、各カウント値の時点でのピックアップ1
04の絶対速度を求める。このような横切りトラック本
数とピックアップ104の絶対速度との対応関係と、横
切りトラック本数とを用いることによって、ほとんどト
ラックの偏心の影響を受けることなくピックアップ10
4の絶対速度が求められる。ここで、ピックアップ10
4の移動距離が短い場合には、図2に1点鎖線で示すよ
うな速度変化をすることになるが、このような場合の速
度変化は、実線で示す速度変化と起点から終点までの移
動距離とに基づいて容易に求めることができる。
【0099】減算器126は、上記相対速度検出器12
3によって求められたピックアップ104とトラックと
の相対速度と、絶対速度検出器125によって求められ
たピックアップ104の絶対速度(トラックの偏心がな
い場合の相対速度)との差を求めることによって、トラ
ックの偏心による速度成分を求める。
【0100】そこで、上記トラックの偏心による速度成
分が、乗算器127・128で所定のゲインB・C倍さ
れ、それぞれ、乗算器118から出力される、ピックア
ップ104と対物レンズ103との位置ずれに応じた信
号に加算され、またはトラバース強制駆動指令発生器1
29から出力される強制駆動信号に加算されることによ
って、トラックの偏心補正、すなわち偏心量に応じたト
ラバースモータ105および対物レンズ103の駆動制
御がなされる。それゆえ、シーク動作の終了後、対物レ
ンズ103をトラックの偏心に追随させて駆動し、レー
ザビームをトラックの中心に一致させるトラッキング制
御が迅速に行われる。
【0101】次に、上記のような制御を処理の流れとし
てまとめると、例えば図3に示すようになる。
【0102】(S101) まず、シーク動作が開始さ
れると、トラバース強制駆動指令発生器129が強制駆
動信号を出力し、トラバースモータ105が駆動され
る。以下、ピックアップ104の2分割ディテクタから
出力されるトラッキング位置誤差信号に基づいた、ロー
パスフィルタ116およびレンズ中立サーボフィルタ1
17によるピックアップ104と対物レンズ103との
位置ずれに応じた処理(S102〜S104)と、コン
パレータ122等によるトラックの偏心による速度成分
に応じた処理(S105〜S109)とは並行して行わ
れる。
【0103】(S102) ローパスフィルタ116
は、トラッキング位置誤差信号から、トラック横切りに
よる変動成分を除去して、ピックアップ104と対物レ
ンズ103との位置ずれに応じたオフセットレベルの信
号を出力する。
【0104】(S103) レンズ中立サーボフィルタ
117は、ローパスフィルタ116から出力された信号
に対してサーボフィルタ処理(位相補償フィルタ処理
等)を行い、ピックアップ104と対物レンズ103と
の相対位置に応じた信号を出力する。
【0105】(S104) 乗算器118は、上記相対
位置に応じた信号に所定のゲインAを乗算する。
【0106】(S105) 一方、コンパレータ122
は、トラッキング位置誤差信号を所定の閾値と比較し
て、ピックアップ104が光ディスク101のトラック
を横切るごとに1つのパルスを含む2値のデータを出力
する。
【0107】(S106) 相対速度検出器123は、
上記パルスの周期を検出することにより、ピックアップ
104とトラックとの相対速度を検出する。
【0108】(S107) 一方、トラック本数カウン
タ124は、上記パルス数をカウントすることにより、
ピックアップ104が横切ったトラックの本数を検出す
る。また、絶対速度検出器125は、上記カウントされ
た横切りトラック本数(移動距離)、残りの本数、およ
び横切りトラック本数に応じたピックアップ104の絶
対速度パターンに基づき、各カウント値の時点でのピッ
クアップ104の絶対速度を求める。
【0109】(S108) 減算器126は、上記ピッ
クアップ104とトラックとの相対速度と、ピックアッ
プ104の絶対速度との差を求めることによって、トラ
ックの偏心による速度成分に応じた信号を出力する。
【0110】(S109) 乗算器118は、上記トラ
ックの偏心による速度成分に応じた信号に所定のゲイン
Bを乗算する。
【0111】(S110) 加算器119は、上記乗算
器118・127の出力を加算して、対物レンズ103
を駆動するための制御信号を出力する。すなわち、レン
ズ中立サーボフィルタ117から出力される、対物レン
ズ103とピックアップ104とのずれに応じて対物レ
ンズ103をピックアップ104の中心付近に位置させ
るように制御する信号と、減算器126から出力され
る、トラックの偏心による速度成分に応じて対物レンズ
103を上記中心付近の位置を基準にトラックの偏心に
追従させるように制御する信号とが合成された制御信号
が出力される。
【0112】(S111) 上記制御信号がトラッキン
グ用D/A変換器121によりアナログ信号に変換さ
れ、トラッキング駆動ドライバ108に入力されて、対
物レンズ103の図示しないアクチュエータが駆動され
ることにより、対物レンズ103がピックアップ104
の中心を基準にして、トラックの偏心に追従するように
制御される。
【0113】また、上記(S109〜S111)と同様
にして、ゲインBに代えてゲインCが乗算された制御信
号がトラバース強制駆動指令発生器129からの強制駆
動信号に加算されて、トラバースモータ105が駆動さ
れる。そして、上記のような動作がフィードバックとし
て繰り返し行われる。
【0114】上記のように、シーク中に対物レンズ10
3をピックアップ104の中心に固定するのではなく、
その中心位置を基準にトラックの偏心に追従するように
制御することにより、シーク終了時にも偏心の影響が補
償されて安定してトラッキング制御のサーボ引き込みを
行うことができる。従って、トラックが偏心している場
合でも、シークの安定性が増し、高速で記録データの読
み出し等を開始することが可能となる。
【0115】なお、上記の例では、ピックアップ104
と対物レンズ103との相対距離をトラッキング位置誤
差信号に基づいて求める例を示したが、距離センサや位
置センサを用いて直接検出するようにしてもよい。
【0116】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2に係るピックアップ移動制御装置を有する光ディス
ク装置の要部の構成を示すブロック図である。なお、以
下の実施の形態において、前記実施の形態1と同様の機
能を有する構成要素については同一の符号を付して説明
を省略する。
【0117】この光ディスク装置は、前記実施の形態1
の装置と比べて、制御部110に代えて、制御部210
を備えている点が異なっている。上記制御部210は、
制御部110の構成に加えて、さらにゲイン切換え器2
11を有し、乗算器118・127のゲインA・Bがピ
ックアップ104の移動位置に応じて制御されるように
なっている。
【0118】すなわち、前記のように、シーク中に対物
レンズ103がピックアップ104の中心位置を基準に
トラックの偏心に追従するように制御されることにより
シーク終了時に安定したトラッキング制御のサーボ引き
込みを行うことができるが、そのためには、対物レンズ
103がピックアップ104の中心付近に位置している
ことが前提となる。そこで、少なくともピックアップ1
04の移動開始初期の時点においては、位置ずれに応じ
た制御の比重を大きくする一方、移動終了付近の時点に
おいては、トラックの偏心速度成分に応じた制御の比重
を大きくすれば、より確実に対物レンズ103をピック
アップ104の中心付近に位置させ、かつ、シーク後の
トラックの偏心に追従したサーボ引き込みを行わせるこ
とができる。そこで、上記ゲイン切換え器211は、あ
らかじめ乗算器118のゲインAを大きめに、乗算器1
27のゲインBを小さめに設定しておき、トラック本数
カウンタ124によるカウント値に基づいて、目標トラ
ックまでの残りトラック本数が所定数以下になると、ゲ
インAを小さくする一方ゲインBを大きくするようにな
っている。
【0119】具体的には、この装置では図5に示すよう
な制御が行われる。
【0120】(S201〜S211)では、ゲインA・
Bがあらかじめ上記のように設定されることを除き、前
記実施の形態1(図3)の(S101〜S111)と同
様の処理が行われる。
【0121】(S212) ゲイン切換え器211は、
トラック本数カウンタ124によるカウント値に基づい
て、目標トラックまでの残りトラック本数を算出する。
【0122】(S213) さらに、ゲイン切換え器2
11は、上記残りトラック本数があらかじめ設定された
所定の本数になったかどうかを判定し、なっていなけれ
ば、そのまま(S202〜S213)の制御処理が繰り
返される。
【0123】(S214) 一方、上記(S213)で
残りトラック本数が所定の本数になっていれば、ゲイン
切換え器211が乗算器118のゲインAを減少させ、
乗算器127のゲインBを増大させた後、同様の制御処
理が繰り返される(S215)。
【0124】これにより、ピックアップ104が目標ト
ラックに近づくまでに対物レンズ103をピックアップ
104の中心付近に保つ制御が確実に行われる。特に、
対物レンズ103はピックアップ104にばね等によっ
て支持されいるため、ピックアップ104の移動開始時
には、まずピックアップ104が動いて、その後バネに
引っ張られる形で対物レンズ103が動き出すので、対
物レンズ103のずれが大きくなりがちであるが、その
ようなずれが、確実に抑えられる。また、対物レンズ1
03のずれ(DCレベルのずれ)が大きくなると、トラ
ック横切り速度検出による制御が誤動作する可能性が高
くなるが、そのような誤動作も、確実に抑えることがで
きる。一方、ピックアップ104が目標トラックに近づ
くと、対物レンズ103がよりトラックの偏心に追従し
て、安定なサーボ引き込みが行われるようになるので、
さらに安定した高速なシーク動作を行わせることができ
る。
【0125】なお、上記切換え前後のゲインA・Bの大
きさは、相対的に上記のような関係になるように設定す
ればよく、具体的な値は、全体の制御特性等に応じて設
定すればよい。すなわち、例えば初期のゲインBの値を
0にしたり、ゲインBだけを切換えるようにしたりして
もよい。
【0126】そこで、例えば図6に示すように簡素化し
た構成の制御部220を用いて同様の効果を得ることも
できる。上記制御部220は、実施の形態1の制御部1
10と比べて、トラック本数カウンタ124のカウント
値に応じてON/OFFするON/OFFスイッチ22
1を備えている点が異なる。このように構成された装置
では、例えば図7に示すような制御が行われる。
【0127】(S221) シーク動作が開始される
と、まず、ON/OFFスイッチ221がOFFにされ
る。
【0128】(S222〜S225)では、実施の形態
1(図3)の(S101〜104)と同様に、対物レン
ズ103とピックアップ104とのずれに応じて対物レ
ンズ103をピックアップ104の中心に位置させる制
御のための値が求められる。一方、対物レンズ103を
トラックの偏心による速度成分に応じて制御するための
値を求める処理は、(S226)でON/OFFスイッ
チ221がOFFであると判定されることにより(S2
27〜S231)がスキップされるので行われず、(S
232)では上記(S225)で求められた値がそのま
ま制御のための値とされ、この値に基づいて、(S23
3)で対物レンズ103の図示しないアクチュエータが
駆動されることにより、対物レンズ103がピックアッ
プ104の中心に位置し、共に同じ速度で移動するよう
に制御される。
【0129】(S234) また、トラック本数カウン
タ124によるカウント値に基づいて、目標トラックま
での残りトラック本数が算出される。
【0130】(S235) さらに、上記残りトラック
本数があらかじめ設定された所定の本数になったかどう
かが判定され、なっていなければ、そのまま(S22
3)以降の制御処理が繰り返される。
【0131】(S236) 一方、上記(S235)で
残りトラック本数が所定の本数になっていれば、ON/
OFFスイッチ221がONにされた後、同様の制御処
理が繰り返される(S237)。ただし、この後の処理
においては、(S226)でON/OFFスイッチ22
1がONと判定されるので、実施の形態1の(S105
〜S109)と同様の(S227〜S231)の処理が
行われ、対物レンズ103をトラックの偏心に追従させ
て、安定なサーボ引き込みが行われるようになる。
【0132】(実施の形態3)図8は本発明の実施の形
態3に係るピックアップ移動制御装置を有する光ディス
ク装置の要部の構成を示すブロック図である。
【0133】この光ディスク装置は、前記実施の形態1
の装置と比べて、制御部110に代えて、制御部310
を備えている点が異なっている。上記制御部310は、
制御部110の構成に加えて、さらにゲイン切換え器3
11と偏心量検出器312とを有している。
【0134】上記偏心量検出器312は、あらかじめ
(例えば光ディスクがセットされたときに)、対物レン
ズ103およびピックアップ104が静止した状態(ト
ラック引き込み制御が行われない状態)で、レーザビー
ムが横切るトラックの本数を検出することにより、トラ
ックの偏心量を検出し、保持するようになっている。す
なわち、対物レンズ103およびピックアップ104が
静止した状態では、トラックが偏心していると、光ディ
スク101の回転に伴って、偏心量に応じた本数だけレ
ーザビームがトラックを横切ることになるので、その最
大の横切り本数を検出することにより、トラックの偏心
量を求めることができる。
【0135】偏心量検出器312は、また、あらかじ
め、トラックの偏心量と対応させて、シーク時の残りト
ラック本数が何本になったタイミングでゲインA・Bを
切換えればよいかを示す値が設定されたテーブルを保持
し、上記検出されたトラックの偏心量に応じて、最適な
ゲインの切換えタイミングを示す残りトラック本数をゲ
イン切換え器311に出力するようになっている。
【0136】一方、ゲイン切換え器311は、前記実施
の形態2のようにあらかじめ設定された残りトラック本
数でゲインを切換えるのではなく、上記偏心量検出器3
12によって指定された残りトラック本数でゲインを切
換えるようになっている。
【0137】上記のような偏心量の検出に基づいた残り
トラック本数によってゲインの切換えが行われることに
より、偏心量が大きいときには、トラックの偏心による
速度成分に応じた制御の比重が早めに大きくなるように
ゲインを切換えて、トラックの偏心に追従した安定なサ
ーボ引き込みが確実に行われるようにする一方、偏心量
が小さいときには、よりピックアップ104が目標トラ
ックに近づくまで、対物レンズ103とピックアップ1
04の位置ずれに応じた制御の比重を大きくして、対物
レンズ103をピックアップ104の中心付近に保つ制
御が確実に行われるようにすることができる。
【0138】(実施の形態4)図9は本発明の実施の形
態4に係るピックアップ移動制御装置を有する光ディス
ク装置の要部の構成を示すブロック図である。
【0139】この光ディスク装置は、前記実施の形態2
(図4)の装置と比べて、制御部210に代えて、制御
部410を備えた点が異なっている。この制御部410
は、ゲイン切換え器211と同様のゲイン切換え器41
1に加えて、ゲインA・Bを段階的に切換えるゲイン切
換え量調整器412を有している。
【0140】上記ゲイン切換え量調整器412は、より
詳しくは、ゲイン切換え器411が、実施の形態2のゲ
イン切換え器211と同様にトラック本数カウンタ12
4によるカウント値に基づいて、目標トラックまでの残
りトラック本数が所定数以下になっってゲインの切換え
指示をしたときに、ゲインA・Bを直ちに上記指示に応
じたゲインに切換えるのではなく、横切りトラック本数
に応じて徐々に(段階的にまたは連続的に)切換えるよ
うになっている。すなわち、上記切換え指示がなされた
後、所定の横切りトラック本数ごとに、当初のゲインA
・Bと最終的なゲインA・Bとの差を所定の切換え段数
で割った値(増減値)ずつ、元のゲインA・Bを増減さ
せるようになっている。そこで、ゲインA・Bは徐々に
変化し、上記所定の段階だけ増減された後に、最終的な
ゲインA・Bとなる。
【0141】上記のようにゲインを徐々に変化させるこ
とにより、位置誤差信号を使用した制御の比重とトラッ
ク横切り速度検出による制御の比重をスムーズに移行さ
せることができ、ゲインを大きく変える場合でも、急激
なゲインの変化により対物レンズ103の制御が乱れて
制御が不安定になるようなことを防止することができ
る。
【0142】なお、上記所定の切換え段数や、各段階の
切換えを行う間の所定の横切りトラック本数は、あらか
じめ実機評価などにより求められた定まった段数や本数
に設定されるようにしてもよいし、ピックアップ104
の起点から終点までの移動量などに応じて、テーブルな
どに基づいて求められた段数や本数が用いられるように
してもよい。また、ゲインの増減値や横切りトラック本
数は、ゲインの切換えが完了するまで一定にするのに限
らず、切換えの段階ごとに異なるようにしてもよい。
【0143】なお、上記各実施の形態や変形例の構成
は、それぞれ適宜組み合わせてもよい。すなわち、具体
的には例えば実施の形態3(図8)のように偏心量を検
出してゲインの切り替えタイミングを制御するととも
に、実施の形態4(図9)のようにゲインを段階的に切
換えるなどしてもよい。
【0144】
【発明の効果】以上のように本発明によると、トラック
が偏心しているような場合でも、シーク中に、対物レン
ズとピックアップとの位置ずれに応じた制御に加えて、
トラックの偏心による速度成分に応じた制御がなされる
ことにより、対物レンズがピックアップの中心付近等に
位置するように制御されるとともに、上記中心付近の位
置を基準にトラックの偏心に追従するように制御される
ので、シーク動作後に、迅速にトラッキング制御が行わ
れて、データの読み出し等が行えるまでの時間を確実に
短縮可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るピックアップ移動制御装置
を有する光ディスク装置の要部の構成を示すブロック図
である。
【図2】横切りトラック本数に応じたピックアップの絶
対速度およびピックアップとトラックとの相対速度の例
を示すグラフである。
【図3】実施の形態1に係るピックアップ移動制御装置
を有する光ディスク装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図4】実施の形態2に係るピックアップ移動制御装置
を有する光ディスク装置の要部の構成を示すブロック図
である。
【図5】同、光ディスク装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図6】実施の形態2の変形例に係るピックアップ移動
制御装置を有する光ディスク装置の要部の構成を示すブ
ロック図である。
【図7】同、光ディスク装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図8】実施の形態3に係るピックアップ移動制御装置
を有する光ディスク装置の要部の構成を示すブロック図
である。
【図9】実施の形態4に係るピックアップ移動制御装置
を有する光ディスク装置の要部の構成を示すブロック図
である。
【図10】従来のピックアップ移動制御装置を有する光
ディスク装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図11】レーザビームとトラックの位置ずれに応じた
トラッキング位置誤差信号の例を示す説明図である。
【図12】レーザビームとトラックの中心が一致してい
る場合の対物レンズとピックアップとの位置ずれに応じ
たトラッキング位置誤差信号の例を示す説明図である。
【図13】シーク動作によりピックアップが光ディスク
の内外周方向に移動する際の対物レンズとピックアップ
との位置ずれに応じたトラッキング位置誤差信号の例を
示す説明図である。
【符号の説明】
101 光ディスク 102 スピンドルモータ 103 対物レンズ 104 ピックアップ 105 トラバースモータ 106 ヘッドアンプ 107 トラバース駆動ドライバ 108 トラッキング駆動ドライバ 110 制御部 111 A/D変換器 112 位置決めサーボフィルタ 113 トラバースサーボフィルタ 114 トラバース用モード切換えスイッチ 115 トラバース用D/A変換器 116 ローパスフィルタ 117 レンズ中立サーボフィルタ 118 乗算器 119 加算器 120 トラッキング用モード切換えスイッチ 121 トラッキング用D/A変換器 122 コンパレータ 123 相対速度検出器 124 トラック本数カウンタ 125 絶対速度検出器 126 減算器 127・128 乗算器 129 トラバース強制駆動指令発生器 130 加算器 210 制御部 211 ゲイン切換え器 220 制御部 221 ON/OFFスイッチ 310 制御部 311 ゲイン切換え器 312 偏心量検出器 410 制御部 411 ゲイン切換え器 412 ゲイン切換え量調整器

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピックアップ本体に対して対物レンズが可
    動に設けられたピックアップを記録媒体の内外周方向に
    移動させるピックアップ移動制御装置であって、 上記ピックアップ本体と上記対物レンズとの上記移動方
    向の相対位置を検出する相対位置検出手段と、 上記ピックアップと上記記録媒体のトラックとの上記移
    動方向の相対速度における、上記トラックの偏心による
    速度成分を検出する偏心速度成分検出手段と、 上記相対位置検出手段、および上記偏心速度成分検出手
    段の検出結果に基づいて、上記対物レンズの上記移動方
    向の位置を制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
    るピックアップ移動制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記相対位置検出手段は、上記ピックアップが上記トラ
    ックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動のオ
    フセット量に基づいて、上記ピックアップ本体と上記対
    物レンズとの上記移動方向の相対位置を検出するように
    構成されていることを特徴とするピックアップ移動制御
    装置。
  3. 【請求項3】請求項1のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記偏心速度成分検出手段は、 上記ピックアップと上記トラックとの上記移動方向の相
    対速度を検出する相対速度検出手段と、 上記ピックアップの上記移動方向の絶対速度を検出する
    絶対速度検出手段とを備え、 上記相対速度検出手段、および上記絶対速度検出手段の
    検出結果に基づいて、上記トラックの偏心による速度成
    分を検出するように構成されていることを特徴とするピ
    ックアップ移動制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記相対速度検出手段は、上記ピックアップが上記トラ
    ックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動の周
    期に基づいて、上記相対速度を検出するように構成され
    ていることを特徴とするピックアップ移動制御装置。
  5. 【請求項5】請求項3のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記絶対速度検出手段は、上記ピックアップの移動位置
    と、あらかじめ設定された、上記移動位置と上記ピック
    アップの絶対速度との対応関係とに基づいて、上記絶対
    速度を検出するように構成されていることを特徴とする
    ピックアップ移動制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記絶対速度検出手段は、上記ピックアップが上記トラ
    ックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動の数
    のカウント値に基づいて、上記ピックアップの移動位置
    を求めるように構成されていることを特徴とするピック
    アップ移動制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記制御手段は、上記相対位置検出手段の検出結果を所
    定倍した値と、上記偏心速度成分検出手段の検出結果を
    所定倍した値との和に基づいて、上記対物レンズの上記
    移動方向の位置を制御するように構成されていることを
    特徴とするピックアップ移動制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7のピックアップ移動制御装置であ
    って、さらに、 上記ピックアップの移動位置に応じて、上記相対位置検
    出手段の検出結果を所定倍する際の相対位置検出倍率
    と、上記偏心速度成分検出手段の検出結果を所定倍する
    際の偏心速度成分検出倍率との少なくとも何れか一方を
    変化させる倍率制御手段を備えたことを特徴とするピッ
    クアップ移動制御装置。
  9. 【請求項9】請求項8のピックアップ移動制御装置であ
    って、 上記倍率制御手段は、 上記相対位置検出倍率を、上記ピックアップの移動開始
    側の移動位置の方が移動終了側の移動位置よりも大きく
    なるようにする制御と、 上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの移動
    開始側の移動位置の方が移動終了側の移動位置よりも小
    さくなるようにする制御と、 の少なくとも何れか一方を行うように構成されているこ
    とを特徴とするピックアップ移動制御装置。
  10. 【請求項10】請求項9のピックアップ移動制御装置で
    あって、 上記倍率制御手段は、 上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの移動
    開始側の移動位置で0にする一方、移動終了側の移動位
    置で所定の倍率にするように構成されていることを特徴
    とするピックアップ移動制御装置。
  11. 【請求項11】請求項8のピックアップ移動制御装置で
    あって、さらに、 上記トラックの偏心量を検出する偏心量検出手段を備
    え、 上記倍率制御手段は、上記トラックの偏心量に応じて、
    上記相対位置検出倍率と上記偏心速度成分検出倍率との
    少なくとも何れか一方を変化させる上記ピックアップの
    移動位置を設定するように構成されていることを特徴と
    するピックアップ移動制御装置。
  12. 【請求項12】請求項11のピックアップ移動制御装置
    であって、 上記偏心量検出手段は、上記ピックアップが、上記記録
    媒体の内外周方向に停止した状態で、相対的に上記ピッ
    クアップが上記トラックを横切る際のトラッキング位置
    誤差信号の変動の数のカウント値に基づいて、上記トラ
    ックの偏心量を検出するように構成されていることを特
    徴とするピックアップ移動制御装置。
  13. 【請求項13】請求項11のピックアップ移動制御装置
    であって、 上記倍率制御手段は、上記相対位置検出倍率と上記偏心
    速度成分検出倍率との少なくとも何れか一方を変化させ
    る上記ピックアップの移動位置を、上記トラックの偏心
    量が大きい場合に小さい場合よりも移動開始側の移動位
    置に設定するように構成されていることを特徴とするピ
    ックアップ移動制御装置。
  14. 【請求項14】請求項8のピックアップ移動制御装置で
    あって、 上記倍率制御手段は、上記相対位置検出倍率または上記
    偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの移動位置
    に応じて3段階以上の段階的または連続的に変化させる
    ように構成されていることを特徴とするピックアップ移
    動制御装置。
  15. 【請求項15】ピックアップ本体に対して対物レンズが
    可動に設けられたピックアップを記録媒体の内外周方向
    に移動させるピックアップ移動制御方法であって、 上記ピックアップ本体と上記対物レンズとの上記移動方
    向の相対位置を検出する相対位置検出ステップと、 上記ピックアップと上記記録媒体のトラックとの上記移
    動方向の相対速度における、上記トラックの偏心による
    速度成分を検出する偏心速度成分検出ステップと、 上記相対位置検出ステップ、および上記偏心速度成分検
    出ステップによる検出結果に基づいて、上記対物レンズ
    の上記移動方向の位置を制御する制御ステップとを有す
    ることを特徴とするピックアップ移動制御方法。
  16. 【請求項16】請求項15のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記相対位置検出ステップは、上記ピックアップが上記
    トラックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動
    のオフセット量に基づいて、上記ピックアップ本体と上
    記対物レンズとの上記移動方向の相対位置を検出するこ
    とを特徴とするピックアップ移動制御方法。
  17. 【請求項17】請求項15のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記偏心速度成分検出ステップは、 上記ピックアップと上記トラックとの上記移動方向の相
    対速度を検出する相対速度検出ステップと、 上記ピックアップの上記移動方向の絶対速度を検出する
    絶対速度検出ステップとを有し、 上記相対速度検出ステップ、および上記絶対速度検出ス
    テップによる検出結果に基づいて、上記トラックの偏心
    による速度成分を検出することを特徴とするピックアッ
    プ移動制御方法。
  18. 【請求項18】請求項17のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記相対速度検出ステップは、上記ピックアップが上記
    トラックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動
    の周期に基づいて、上記相対速度を検出することを特徴
    とするピックアップ移動制御方法。
  19. 【請求項19】請求項17のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記絶対速度検出ステップは、上記ピックアップの移動
    位置と、あらかじめ設定された、上記移動位置と上記ピ
    ックアップの絶対速度との対応関係とに基づいて、上記
    絶対速度を検出することを特徴とするピックアップ移動
    制御方法。
  20. 【請求項20】請求項19のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記絶対速度検出ステップは、上記ピックアップが上記
    トラックを横切る際のトラッキング位置誤差信号の変動
    の数のカウント値に基づいて、上記ピックアップの移動
    位置を求めることを特徴とするピックアップ移動制御方
    法。
  21. 【請求項21】請求項15のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記制御ステップは、上記相対位置検出ステップの検出
    結果を所定倍した値と、上記偏心速度成分検出ステップ
    の検出結果を所定倍した値との和に基づいて、上記対物
    レンズの上記移動方向の位置を制御することを特徴とす
    るピックアップ移動制御方法。
  22. 【請求項22】請求項21のピックアップ移動制御方法
    であって、さらに、 上記ピックアップの移動位置に応じて、上記相対位置検
    出ステップの検出結果を所定倍する際の相対位置検出倍
    率と、上記偏心速度成分検出ステップの検出結果を所定
    倍する際の偏心速度成分検出倍率との少なくとも何れか
    一方を変化させる倍率制御ステップを有することを特徴
    とするピックアップ移動制御方法。
  23. 【請求項23】請求項22のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記倍率制御ステップは、 上記相対位置検出倍率を、上記ピックアップの移動開始
    側の移動位置の方が移動終了側の移動位置よりも大きく
    なるようにする制御と、 上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの移動
    開始側の移動位置の方が移動終了側の移動位置よりも小
    さくなるようにする制御と、 の少なくとも何れか一方を行うことを特徴とするピック
    アップ移動制御方法。
  24. 【請求項24】請求項23のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記倍率制御ステップは、 上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの移動
    開始側の移動位置で0にする一方、移動終了側の移動位
    置で所定の倍率にすることを特徴とするピックアップ移
    動制御方法。
  25. 【請求項25】請求項22のピックアップ移動制御方法
    であって、さらに、 上記トラックの偏心量を検出する偏心量検出ステップを
    有し、 上記倍率制御ステップは、上記トラックの偏心量に応じ
    て、上記相対位置検出倍率と上記偏心速度成分検出倍率
    との少なくとも何れか一方を変化させる上記ピックアッ
    プの移動位置を設定することを特徴とするピックアップ
    移動制御方法。
  26. 【請求項26】請求項25のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記偏心量検出ステップは、上記ピックアップが、上記
    記録媒体の内外周方向に停止した状態で、相対的に上記
    ピックアップが上記トラックを横切る際のトラッキング
    位置誤差信号の変動の数のカウント値に基づいて、上記
    トラックの偏心量を検出することを特徴とするピックア
    ップ移動制御方法。
  27. 【請求項27】請求項25のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記倍率制御ステップは、上記相対位置検出倍率と上記
    偏心速度成分検出倍率との少なくとも何れか一方を変化
    させる上記ピックアップの移動位置を、上記トラックの
    偏心量が大きい場合に小さい場合よりも移動開始側の移
    動位置に設定することを特徴とするピックアップ移動制
    御方法。
  28. 【請求項28】請求項22のピックアップ移動制御方法
    であって、 上記倍率制御ステップは、上記相対位置検出倍率または
    上記偏心速度成分検出倍率を、上記ピックアップの移動
    位置に応じて3段階以上の段階的または連続的に変化さ
    せることを特徴とするピックアップ移動制御方法。
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