JP2003123237A - 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム及び磁気記録テープ - Google Patents

磁気記録媒体用ポリエステルフィルム及び磁気記録テープ

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JP2003123237A
JP2003123237A JP2001319497A JP2001319497A JP2003123237A JP 2003123237 A JP2003123237 A JP 2003123237A JP 2001319497 A JP2001319497 A JP 2001319497A JP 2001319497 A JP2001319497 A JP 2001319497A JP 2003123237 A JP2003123237 A JP 2003123237A
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polyester
polyester film
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coating
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Masaaki Ono
雅章 小野
Katsuya Okamoto
克哉 岡本
Shinji Takauchi
伸治 高内
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温環境下での保管や長期間の保管のような
過酷な保存条件を経た後でも、ポリエステルフィルム表
面へのオリゴマー析出によるトラブルを回避することが
可能な磁気記録媒体用ポリエステルフィルムを提供す
る。 【解決手段】 ポリエステルよりガラス転移温度が高い
高分子を含有するポリエステルフィルムの一方の片側表
面に、微細粒子と有機化合物を含有する被膜が形成され
てなる磁気記録媒体用ポリエステルフィルムであって、
該被膜の表面に前記微細粒子による微細表面突起が存在
し、該微細表面突起の直径が5〜100nmであり、個
数が300万〜9000万個/mm2 であり、該被膜の
表面のRa値が1〜5nmであり、Rmax値が60n
m以下であり、かつ、200℃、1分の熱処理で被膜の
表面上に析出する径0.5μm以上のポリエステルオリ
ゴマー析出物の個数が10個/mm2以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体用ポ
リエステルフィルム、特にDVCシステムのVTR等の
画像データが大量にデジタル記録される磁気記録媒体の
ベースフィルムに好適な磁気記録媒体用ポリエステルフ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】1995年に実用化された民生用デジタ
ルビデオテープは厚さ6〜7μmのベースフィルム上に
Coの金属磁性薄膜を真空蒸着により設け、その表面に
ダイヤモンド状カーボン膜をコーティングしてなり、D
Vミニカセットを使用したカメラ一体型ビデオの場合に
は基本仕様(SD仕様)で1時間の録画時間をもつ。
【0003】このデジタルビデオカセット(DVC)
は、家庭用で世界で初のデジタルビデオカセットであ
り、a.小型ボディながら、膨大な情報が記録できる、
b.信号が劣化しないから、何年たっても画質・音質が
劣化しない、c.雑音の妨害を受けないから高画質・高
音質が楽しめる、d.ダビングを繰り返しても映像が劣
化しない、等のメリットを持ち、市場の評価は高い。
【0004】そのベースフィルムとしては ポリエステルフィルムと、該フィルムの少なくとも片
面に密着された厚さ500Å以下の水溶性高分子を主体
とする不連続皮膜とからなるポリエステルフィルム(例
えば特公平2−1005号公報)、 ポリエステルフィルムと、該フィルムの少なくとも片
面に密着された不連続皮膜とからなり、該不連続皮膜
は、水溶性ポリエステル共重合体を含有するポリマーブ
レンド体と粒径50〜500Åの微細粒子を主体として
なり、微細粒子により不連続皮膜上に微細突起が形成さ
れたポリエステルフィルム(例えば特公昭63−572
38号公報)、 フィルム中に粒径10〜300mμの微細粒子を含有
し、該微細粒子により高さ50〜900Åの微細表面突
起が形成されたポリエステルフィルムと、該フィルムの
少なくとも片面に密着された厚さ500Å以下の有極性
高分子を主体とする不連続被膜とからなり、微細表面突
起の高さを不連続被膜の高さよりも高くしたポリエステ
ルフィルム(例えば特公平6−51401号公報)、等
が使用されている。
【0005】しかしながらこのような従来のベースフィ
ルムでは、製膜後に経時的にポリエステル内のオリゴマ
ーが不連続被膜の途切れた表面部分からフィルム表面に
析出してきて、該ベースフィルムより作成されるテープ
のドロップアウト(DO)が増加しがちになるという問
題があった。
【0006】そこで、ポリエステル内のオリゴマーがフ
ィルム表面に析出しにくい磁気記録媒体用ポリエステル
フィルムを与える事を目的として、 ポリエステルフィルムの一方の片側表面Aに、高さ1
0〜50nmの微細表面突起が存在するポリエステルフ
ィルムであって、高さ10〜50nmの微細表面突起の
密度が100万〜1億個/mm2であり、30℃、30
日間の放置で片側表面A上に析出する径0.5μm以上
のポリエステルオリゴマーが500個/mm2以下であ
る磁気記録媒体用ポリエステルフィルム(例えば特開2
000−187830号公報)、 ポリエステルフィルムの一方の片側表面Aが、セルロ
ース誘導体を含有する被膜により被覆されており、該セ
ルロース誘導体の数平均分子量が1万〜10万である磁
気記録媒体用ポリエステルフィルム(例えば特開200
0−173044号公報)、が提案されてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、のようなポ
リエステルフィルムにすると、製膜後に経時的にポリエ
ステル内のオリゴマーがフィルム表面に析出する速度を
減少させることができる。しかし、30℃以上の高温で
30日を超える日数保管されたときとか、夏に温度管理
を全くしない状況下で長時間輸送されたときとか、ま
た、1年間を超えるような極めて長期間保管されたとき
のような過酷な保存条件を経たフィルムをベースフィル
ムに用いる場合には、上記、のようなポリエステル
フィルムでもなお、作成される磁気記録テープのDO発
生を抑制することが困難であった。
【0008】従って本発明は、かなりの高温環境下での
保管や極めて長期間の保管のような過酷な保存条件を経
た後でも、ポリエステルフィルム表面へのオリゴマー析
出によるトラブルを回避することが可能な磁気記録媒体
用ポリエステルフィルムを与える事を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成からなる。
【0010】すなわち、 1.ポリエステルよりガラス転移温度が高い高分子を含
有するポリエステルフィルムの一方の片側表面に、微細
粒子と有機化合物を含有する被膜が形成されてなる磁気
記録媒体用ポリエステルフィルムであって、該被膜の表
面に前記微細粒子による微細表面突起が存在し、該微細
表面突起の直径が5〜100nmであり、個数が300
万〜9000万個/mm2 であり、該被膜の表面のRa
値が1〜5nmであり、Rmax値が60nm以下であ
り、かつ、200℃、1分の熱処理で被膜の表面上に析
出する径0.5μm以上のポリエステルオリゴマー析出
物の個数が10個/mm2以下であることを特徴とする
磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。 2.ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである
上記1.記載の磁気記録媒体用ポリエステルフィルム、 3.ポリエステルよりガラス転移温度が高い高分子のガ
ラス転移温度が460K以上である上記1.又は2.に
記載の磁気記録媒体用ポリエステルフィルム、 4.ポリエステルよりガラス転移温度が高い高分子がポ
リイミドまたはポリエーテルイミドである上記3.記載
の磁気記録媒体用ポリエステルフィルム、 5.ポリエステルよりガラス転移温度が高い高分子のポ
リエステルフィルム中における含有量が3〜45重量%
である上記1.〜4.のいずれかに記載の磁気記録媒体
用ポリエステルフィルム、 6.上記1.〜5.のいずれかに記載のポリエステルフ
ィルムの被膜表面に強磁性金属薄膜層を設けてなる磁気
記録テープ、とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルフィ
ルムは、ポリエステルにポリエステルよりもガラス転移
温度が高い高分子を含有させたポリマを構成材料として
なるフィルムである。
【0012】このポリエステルは、分子配向により高強
度フィルムとなるポリエステルであればよいが、ポリエ
チレンテレフタレートが好ましい。即ち、その構成成分
の80%以上がエチレンテレフタレートであるポリエチ
レンテレフタレートが好ましい。エチレンテレフタレー
ト以外のポリエステル共重合体成分としては、例えばジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシリ
レングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
などのジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル
酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
などのジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸などの多官能ジカルボン酸成分、p−オキシエトキ
シ安息香酸などが挙げられる。さらに、上記のポリエス
テルは、他にポリエステルと非反応性のスルホン酸のア
ルカリ金属塩誘導体、該ポリエステルに実質的に不溶な
ポリアルキレングリコールなどの少なくとも一つを5重
量%を越えない程度に混合してもよい。
【0013】本発明において用いる、ポリエステルより
ガラス転移温度が高い高分子(以下、高Tg高分子とい
う)としては、ポリエステルと相溶する高分子であっ
て、かつガラス転移温度(Tg)がポリエステルよりも
高いものであれば特に限定されないが、ガラス転移温度
(Tg)が460K以上のものが好ましい。ポリスルホ
ン(Tg 463K付近)、ポリイミド(Tg 683
K付近)、ポリエーテルイミド(Tg 490K付近)
等が使用できる。なかでも、ポリイミド、ポリエーテル
イミドが好ましく、特に2,2−ビス[4−(2,3−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物
とm−フェニレンジアミンとの縮合物がポリエステルと
の相溶性が良好で好ましい。高Tg高分子を添加するこ
とによりポリエステルの熱安定性が増し、ポリエステル
内のポリエステルオリゴマーの移動速度が顕著に減少す
る。さらに、本発明で特定した被膜を設けることと相俟
って、かなりの高温度環境下にポリエステルフィルムを
保管してもポリエステルオリゴマーの表面への析出が抑
制される。なお、ポリエチレンテレフタレートのTgは
340Kである。
【0014】本発明のポリエステルフィルムの片側表面
には、微細粒子と有機化合物を含有する被膜が形成され
ており、該被膜の表面Aに前記微細粒子による微細表面
突起が存在し、該微細表面突起の個数が300万〜90
00万個/mm2、該微細表面突起の直径が5〜100
nmである。この微細表面突起により、表面A上に真空
蒸着により形成される強磁性金属薄膜層の記録・再生時
のビデオヘッドによる磨耗が少なくなる。微細表面突起
の直径が5nmより小さいと、あるいは微細表面突起の
個数が300万個/mm2より少ないと、磁気テープの
磁性層表面に存在する直径5nm以上の微細表面突起個
数が少な過ぎるので、強磁性金属薄膜層が記録・再生時
に、ビデオヘッドにより磨耗してしまい適していない。
微細表面突起の直径が100nmより大きいと、あるい
は微細表面突起個数が9000万個/mm2より多い
と、磁気テープの磁性層表面に出現する表面突起の直径
が大きくなり過ぎ、その個数も多くなり過ぎるので、強
磁性金属薄膜層が粗面すぎて、磁気テープのDOが大幅
に増加してしまい適していない。
【0015】微細表面突起は微細粒子を有機化合物に含
有させた被膜層をポリエステルフィルム表面に形成させ
ることにより設けられる。その粒子種としては、シリ
カ、炭酸カルシウム、アルミナのような無機化合物の粒
子、ポリアクリル酸、ポリスチレン、ポリエチレン、ポ
リエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタ
クリレート、ポリエポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アク
リル−スチレン共重合体、アクリル系共重合体、各種変
成アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、各
種変成スチレンーブタジエン共重合体等の有機化合物の
粒子、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等の無機粒子
を核とし有機高分子で被覆した粒子等が使用できるが、
これらに限定されない。有機化合物としては末端基がエ
ポキシ、アミン、カルボン酸、水酸基等で変成された自
己架橋性のものが好ましい。
【0016】被膜層に使用される有機化合物としてはポ
リビニルアルコール、トラガントゴム、カゼイン、ゼラ
チン、セルロース誘導体、水溶性ポリエステル、ポリウ
レタン、アクリル樹脂、アクリル−ポリエステル樹脂等
の有極性高分子これらのブレンド体が使用できるが、こ
れらに限定されない。
【0017】この被膜層の構成成分には、その滑り性、
耐久性向上のためにシリコーン、シランカップリング
剤、チタンカップリング剤を少量添加してもよい。
【0018】本発明において、ポリエステルフィルムの
片側表面に形成された被膜の表面Aは、表面A上に真空
蒸着により形成される強磁性金属薄膜膜の記録・再生時
の磁気ヘッドによる磨耗を極力少なくし、および磁気テ
ープの出力特性を良好に保つために、そのRa値が1〜
5nm、好ましくは2〜4nmである。Ra値が1nm
未満であると、表面A上に真空蒸着により形成される強
磁性金属薄膜層のRaが1nm未満と平滑になり過ぎ
て、DVCビデオカメラ内での録画、再生時に磁気ヘッ
ドにより磁気テープの強磁性金属薄膜が磨耗してしま
う。表面AのRa値が5nmを超えると、強磁性金属薄
膜層のRaが5nmを超え、粗面すぎて、磁気テープの
出力特性が低下する。片側表面に被覆された表面AのR
max値は60nm以下である。Rmax値が60nm
を上回ると表面A上に真空蒸着により形成される強磁性
金属薄膜層が粗面化しすぎて、特に磁気テープのDO個
数が増大する。
【0019】本発明のポリエステルフィルムは、200
℃、1分の熱処理で被膜表面上に析出する径0.5μm
以上のポリエステルオリゴマー析出物(以下、熱処理に
よるオリゴマー析出物という)の個数が10個/mm2
以下であることを特徴とする。この熱処理によるオリゴ
マー析出物の個数が10個/mm2 を超えると、30℃
以上の高温で30日を超える日数保管されたときとか、
夏に温度管理を全くしない状況下で長時間輸送されたと
きとか、また、1年間を超えるような極めて長期間保管
されたときのような過酷な保存条件を経たフィルムをベ
ースフィルムに用いる場合に、作成される磁気テープの
DOが増加してしまい、本発明の目的を達成できない。
【0020】なお、ポリエステルオリゴマーは、ポリエ
ステルフィルムを放置しておくと時間の経過とともに、
ポリエステルフィルム内から表面に析出してくる低分子
量物質であって、ポリエステル内に存在するポリエステ
ル形成性モノマー、ダイマー、トリマー等や触媒残渣な
どに由来する。このオリゴマーが析出してきてフィルム
表面に、径0.5μm以上の付着物となったとき、これ
をポリエステルオリゴマー析出物とみなす。
【0021】本発明のポリエステルフィルム中における
高Tg高分子の含有量は、3〜45重量%であることが
好ましく、より好ましくは5〜30重量%、さらに好ま
しくは7〜25重量%である。高Tg高分子の含有量が
3重量%未満であると、熱処理によるオリゴマー析出物
の個数が10個/mm2 を超えるほどにポリエステルオ
リゴマーが析出し易いので好ましくない。高Tg高分子
の含有量が45重量%を超えると、ポリエステルフィル
ムのヤング率の低下が起こり、DVCビデオカメラ内で
のDVCテープ走行性の不良、エッジ変形が起きやすく
なり好ましくない。
【0022】本発明においては、高Tg高分子がポリエ
ステルフィルム中に含まれていて、さらにそのポリエス
テルフィルムの上に特定の被膜が形成されているので、
この両要件の併用により、200℃、1分の熱処理を施
しても被膜表面のポリエステルオリゴマー析出物の個数
を10個/mm2 以下の低水準に抑制することができる
のである。
【0023】本発明のポリエステルフィルムの片側表面
B(被膜を設けた片側表面Aとは反対側の表面をいう)
のRa値は、製膜したポリエステルフィルムを所定の幅
にスリットする際、巻姿の良い製品を採取しやすくし、
また、ポリエステルフィルムの被膜表面A上に強磁性薄
膜を設けた後に、ロール状の巻取りにより片側表面Bの
粗さが表面A側に転写し強磁性薄膜層にうねり状の変形
が起きることを最小限に抑えるために、8〜35nm、
より好ましくは10〜25nmが望ましい。
【0024】本発明のポリエステルフィルムの片側表面
Bは、シリコーン等の潤滑剤が含まれたより粗い被覆層
が設けられた表面、より大きな微細粒子を含有するポリ
エステルフィルム層が積層されて形成された表面、ある
いは、更にその上に前記被覆層が設けられた表面である
ことが好ましいが、特にこれらに限定されるものではな
い。なおここで用いられる微細粒子としては、炭酸カル
シウム、シリカ、アルミナ、ポリスチレン等の粒子が例
示される。この微細粒子としては、平均粒子径が好まし
くは100〜1000nm、より好ましくは150〜9
00nmのものが用いられ、その添加量としては好まし
くは0.05〜1.0重量%、より好ましくは0.08
〜0.8重量%である。
【0025】本発明の磁気記録テープは、本発明のポリ
エステルフィルムの被膜表面A上に、真空蒸着によって
強磁性金属薄膜層を形成してなるが、使用する金属薄膜
は公知のものを使用でき、特に限定されないが、鉄、コ
バルト、ニッケル、またはそれらの合金の強磁性体から
なるものが好ましい。金属薄膜層の厚さは20〜300
nmであればよい。この金属薄膜層上に10nm程度の
厚みのダイヤモンド状カーボン膜をコーティングし、更
にその上に潤滑剤処理することが好ましい。
【0026】本発明の磁気記録テープは、表面B上に、
固体微粒子および結合剤からなり、必要に応じて各種添
加剤を加えた溶液を塗布することにより形成されるバッ
クコート層が設けられていることが好ましく、固体微粒
子、結合剤、添加剤は公知のものを使用でき、特に限定
されない。バックコート層の厚さは0.3〜1.5μm
程度であればよい。
【0027】次に本発明のポリエステルフィルムの製法
の一例を説明する。
【0028】本発明のポリエステルフィルムは、例え
ば、溶融、成形、二軸延伸、熱固定、熱固定後の巻取り
からなる通常のプラスチックフィルム製造工程におい
て、ポリエチレンテレフタレートに高Tg高分子をブレ
ンド率3〜45重量%でブレンドした原料を、A面側の
ポリエステル原料として用い、縦、横方向に110〜1
40℃で3.0〜5.0倍、3.9〜5.9倍延伸し、
180〜220℃の温度で熱固定を行うことにより、さ
らに、下記の操作を行うことにより製造することができ
る。
【0029】(1)一方向に延伸後の平滑なポリエステ
ルフィルムのA面側に、前記記載の微細粒子を0.5〜
12.0重量%、好ましくは0.6〜10.0重量%含
む有機化合物からなる塗液を塗布して表面A側に被覆層
を形成させ、表面Aに微細表面突起を形成する。被覆層
に使用される有機化合物としてはポリビニルアルコー
ル、トラガントゴム、カゼイン、ゼラチン、セルロース
誘導体、水溶性ポリエステル、ポリウレタン、イソフタ
ル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂等の有極
性高分子、これらのブレンド体が使用できるが、これら
に限定されない。該微細表面突起の個数は前記微細粒子
の種類、平均粒径、固形分塗布濃度を調整することによ
り調節することができる。
【0030】(2)上記微細粒子からなる表面突起の直
径は、微粒子が無機化合物の場合はその粒子径の調整に
より調節できる。有機化合物の場合は塗布時の微細粒子
の粒子径、微細粒子を形成する有機化合物、微細粒子の
外側を被覆する有機化合物のガラス転移温度、延伸温度
の調整により制御可能である。例えば、有機化合物の粒
子の場合、そのガラス転移温度以上の温度で塗布後の延
伸を行うと延伸の際に、該微細粒子は流動を起こしやす
くなり微細粒子の直径は増大し、高さは低下しがちにな
り粒子は扁平化する。即ち、ガラス転移温度以上の温度
で延伸することにより微細粒子の扁平化が起こり、表面
突起の直径は大きくなる。
【0031】片側表面AのRa値、Rmax値は、表面
A上に形成させた被覆層内の微粒子、成分、被覆層処
方、A層内部の微細粒子、微細粒子のガラス転移温度、
延伸温度の調整により調整することができる。
【0032】共押出し技術の使用により、含有粒子を可
能な限り除いた層A用の原料と積極的に微粒子を含有さ
せた層B用の原料とを溶融押出して、A/B積層フィル
ムとする場合には、一方向に延伸後に、平滑なポリエス
テルフィルムのA面側に、平均粒径が5〜30nm、好
ましくは8〜20nmの微細粒子を0.5〜12.0重
量%、好ましくは0.6〜10.0重量%含む有機化合
物からなる塗液を塗布して表面A側に被覆層を形成させ
ればよい。
【0033】A層は磁気テープの磁気ヘッドによる耐久
性を更に増すために、その内部に微細粒子を含ませても
よい。例えば、A層を形成するポリエステル層内に平均
粒径が30〜150nm、好ましくは40〜100nm
の微細粒子を0.01〜1.0重量%、好ましくは0.
02〜0.8重量%含ませ表面A上に表面突起をもたせ
てもよい。また、B層を用いる代わりに、滑剤を含む塗
液を、一方向に延伸後の平滑なポリエステルフィルムの
B面側に塗布し易滑処理をしてもよい。
【0034】本発明のポリエステルフィルムにおいて、
熱処理によるオリゴマー析出物の個数を10個/mm2
以下とするためには、前記した高Tg高分子を3重量%
以上、より好ましくは5重量%以上含ませることが有効
であり、また、前記被覆層に使用される有機化合物の分
子量を1万〜10万とすることが好ましい。該高Tg高
分子の含有量が45重量を超えると、ポリエステルフィ
ルムのヤング率が低下し、DVCビデオカメラ内でのD
VCテープ走行性の不良、エッジ変形が起きやすくなり
好ましくない。該高Tg高分子のガラス転移温度が高い
ほど、添加量が多いほど、二軸延伸倍率が高いほど、ま
た、熱処理温度が高いほどに、ポリエステルオリゴマー
の析出が少なくなる。
【0035】本発明のポリエステルフィルムは、磁気記
録媒体のベースフィルムとして用いられ、特にDVCテ
ープ用途に、また大容量のデータテープ用途に使用する
と優れた結果を得ることができ好適である。
【0036】本発明の磁気記録テープは、本発明のポリ
エステルベースフィルムの被膜表面AにCo等の強磁性
金属薄膜を真空蒸着により膜厚み20〜300nmで形
成し、この金属薄膜上に10nm程度の厚みのダイヤモ
ンド状カーボン膜をコーティングし、更にその上に潤滑
剤処理することにより、さらに、片側表面Bに、固体微
粒子および結合剤からなり必要に応じて各種添加剤を加
えた溶液を塗布することによってバックコート層を設け
ることにより作成される。
【0037】
【実施例】本実施例で用いた測定法を下記に示す。 (1)フィルム上の微細表面突起の直径 フィルムの表面に形成された微細突起の直径は、走査型
電子顕微鏡により5万倍の拡大倍率でフィルム表面を5
視野観察し、各視野より突起状に見える突起をランダム
に10個選び各突起の最大直径、最小直径を測定し、そ
の平均値を各突起の直径とし、50個の突起の直径の平
均値をフィルム上の微細表面突起の直径とした。 (2)フィルム上の微細表面突起の個数 フィルムの表面に形成された微細突起の個数は走査型電
子顕微鏡により5万倍の拡大倍率でフィルム表面を10
視野以上観察し、突起状に見える突起が1mm 2あたり
何個あるかを求めることにより測定した。
【0038】(3)フィルム表面のRa値、Rmax値 フィルム表面の表面粗さRa値、Rmax値は、原子間
力顕微鏡(走査型プローブ顕微鏡)を用いて測定した。
セイコーインスツルメント社製の走査型プローブ顕微鏡
(SPI3800シリーズ)を用い、ダイナミックフォ
ースモードでフィルムの表面を5μm角の範囲で原子間
力顕微鏡計測走査を行い、得られる表面のプロファイル
曲線よりJIS・B0601・Raに相当する算術平均
粗さよりRa値を求めた。Rmax値は表面プロファイ
ル曲線の最大値と最小値の差より求めた。Ra値、Rm
ax値ともに3点の平均値とした。面内方向の拡大倍率
は1万〜5万倍、高さ方向の拡大倍率は100万倍程度
とした。 (4)微粒子のガラス転移温度(Tg) 粉体状の試料を用い、示差走査熱分析における昇温時の
熱流束ギャップからJIS K7121に従ってガラス
転移温度を求める。示差走査熱分析による方法のみで判
定しにくい場合には、顕微鏡観察などの形態学的方法を
併用してもよい。また、示差走査熱分析によってガラス
転移温度を判定する場合は、温度変調法や高感度法を使
用することも有効である。なお、ガラス転移温度は下記
式により算出した。 ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラ
ス転移終了温度)/2
【0039】(5)熱処理によるオリゴマー析出物の個
数 ポリエステルフィルムのA4版程度の大きさのカットシ
ートサンプルを、200℃に設定したオーブン中に入
れ、1分間放置する。放置後、室温の部屋に取り出し、
フィルム表面に薄くAl蒸着を施し、倍率1000倍で
微分干渉顕微鏡写真をとりフィルム表面にオリゴマーが
析出していないか確認する。析出している場合は長径が
0.5μm以上のオリゴマー数を数え、1mm2あたり
の個数に換算し定量した。
【0040】(6)磁気テープ(DVCテープ)の特性
評価 市販のカメラ一体型デジタルビデオテープレコーダー
(DVCビデオカメラ)をLPモードで用いて静かな室
内で録画し、1分間の再生をして画面にあらわれたブロ
ック状のモザイク個数(ドロップアウト(DO)個数)
を数えることによって、DVCテープの特性を評価し
た。DO個数は常温(25℃)でテープ製造後の初期特
性を最初に調べた。次にテープの走行を100回くり返
した後のDO個数を測定しDVCテープの走行耐久性を
評価した。
【0041】次に実施例に基づき、本発明を説明する。 実施例1 実質的に不活性粒子を含有しないポリエチレンテレフタ
レートに、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシ
フェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニ
レンジアミンとの縮合物からなるポリエーテルイミド
(Tg490K)を20重量%含有させた原料Aと、実
質的に不活性粒子を含有しないポリエチレンテレフタレ
ートに前記ポリエーテルイミドを20重量%含有させ、
平均粒径300nmの架橋性ポリスチレン球を0.30
重量%含有させた原料Bとを厚み比5:1の割合で共押
出しし、ロール延伸法で125℃で3.4倍に縦延伸し
た。
【0042】縦延伸の後の工程で、片側表面Aの外側に
下記組成の水溶液を、固形分塗布量25mg/m2 で塗
布した。 A面外側への塗布水溶液: メチルセルロース(分子量15000) 0.09重量% 水溶性ポリエステル(=テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイ ソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合 体) 0.32重量% アミノ変性シリコーン 0.002重量% 平均粒径 18nmの極微細シリカ 0.020重量% その後、ステンターにて横方向に125℃で4.7倍に
延伸し、215℃で熱処理し、中間スプールに巻き、ス
リッターで小幅にスリットし、円筒コアーにロール状に
巻取り、厚さ6.3μmのポリエステルフィルムを得
た。得られたロール状ポリエステルフィルムを、温度を
35℃〜40℃に保った倉庫内に13か月放置した。
【0043】放置後のポリエステルフィルムの被膜表面
A上に、真空蒸着によりコバルト−酸素薄膜を各80n
mの膜厚で2層に形成した。次にコバルト−酸素薄膜層
上に、スパッタリング法によりダイヤモンド状カーボン
膜を5nmの厚さで形成させ、フッ素含有脂肪酸エステ
ル系潤滑剤を3nmの厚さで塗布した。続いて、反対側
の表面に、カーボンブラック、ポリウレタン、シリコー
ンからなるバックコート層を500nmの厚さで設け、
スリッターにより幅6.35mmにスリットし、リール
に巻き取りミニDVC用カセットに組み込み磁気テープ
(DVCテープ)を作成した。
【0044】得られたポリエステルフィルム及び磁気テ
ープの特性を表1に示す。なおポリエステルフィルムの
B面のRa値は25nmであった。
【0045】実施例2 実施例1のポリエステルフィルム製造において、縦延伸
後に片側表面Aに塗布する水溶液を下記組成の水溶液に
変更し、固形分塗布量20mg/m2 と変更した。
【0046】 A面外側への塗布水溶液: メチルセルロース(分子量15000) 0.05重量% 水溶性ポリエステル(=テレフタル酸70モル%、5−ナトリウムスルホイ ソフタル酸30モル%の酸成分とエチレングリコールとの1:1の共重合 体) 0.25重量% アミノ変性シリコーン 0.002重量% 平均粒径 30nmのポリスチレン球(ガラス転移温度:105℃) 0.30重量% その他は実施例1と同様にして、厚さ6.3μmのポリ
エステルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、保管後の
フィルムを用いて幅6.35mmの磁気テープを作成し
た。得られたポリエステルフィルム及び磁気テープの特
性を表1に示す。なおポリエステルフィルムのB面のR
a値は20nmであった。
【0047】実施例3 実施例2のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中のポリスチレン球の平均粒径を60nmと変更
し、横方向の延伸温度、倍率を130℃、4.9倍と変
更した。その他は実施例2と同様にして、厚さ6.3μ
mのポリエステルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、
保管後のフィルムを用いて幅6.35mmの磁気テープ
を作成した。得られたポリエステルフィルム及び磁気テ
ープの特性を表1に示す。なおポリエステルフィルムの
B面のRa値は20nmであった。
【0048】比較例1 実施例1のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中の極微細シリカの平均粒径を4nmに変えた。そ
の他は実施例1と同様にして、厚さ6.3μmのポリエ
ステルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、保管後のフ
ィルムを用いて幅6.35mmの磁気テープを作成し
た。得られたポリエステルフィルム及び磁気テープの特
性を表1に示す。なおポリエステルフィルムのB面のR
a値は25nmであった。
【0049】比較例2 実施例2のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中のポリスチレン球の粒径を70nmと変更した。
その他は実施例2と同様にして、厚さ6.3μmのポリ
エステルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、保管後の
フィルムを用いて幅6.35mmの磁気テープを作成し
た。得られたポリエステルフィルム及び磁気テープの特
性を表1に示す。なおポリエステルフィルムのB面のR
a値は20nmであった。
【0050】比較例3 実施例1のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中の極微細シリカの濃度を0.005重量%と変更
した。その他は実施例1と同様にして、厚さ6.3μm
のポリエステルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、保
管後のフィルムを用いて幅6.35mmの磁気テープを
作成した。得られたポリエステルフィルム及び磁気テー
プの特性を表1に示す。なおポリエステルフィルムのB
面のRa値は20nmであった。
【0051】比較例4 実施例1のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中の極微細シリカの濃度を0.10重量%と変更し
た。その他は実施例1と同様にして、厚さ6.3μmの
ポリエステルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、保管
後のフィルムを用いて幅6.35mmの磁気テープを作
成した。得られたポリエステルフィルム及び磁気テープ
の特性を表1に示す。なおポリエステルフィルムのB面
のRa値は20nmであった。
【0052】比較例5 実施例1のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中のメチルセルロース濃度を0.05重量%、固形
分塗布量を15mg/m2 と変更した。その他は実施例
1と同様にして、厚さ6.3μmのポリエステルフィル
ムを製造し、倉庫内に保管し、保管後のフィルムを用い
て幅6.35mmの磁気テープを作成した。得られたポ
リエステルフィルム及び磁気テープの特性を表1に示
す。なおポリエステルフィルムのB面のRa値は20n
mであった。
【0053】比較例6 実施例1のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中の極微細シリカの濃度を0.15重量%、固形分
塗布量を40mg/m2 と変更した。その他は実施例1
と同様にして、厚さ6.3μmのポリエステルフィルム
を製造し、倉庫内に保管し、保管後のフィルムを用いて
幅6.35mmの磁気テープを作成した。得られたポリ
エステルフィルム及び磁気テープの特性を表1に示す。
なおポリエステルフィルムのB面のRa値は20nmで
あった。
【0054】比較例7 実施例1のポリエステルフィルム製造において、塗布水
溶液中の極微細シリカの粒径を60nmと変更した。そ
の他は実施例1と同様にして厚さ6.3μmのポリエス
テルフィルムを製造し、倉庫内に保管し、保管後のフィ
ルムを用いて幅6.35mmの磁気テープを作成した。
得られたポリエステルフィルム及び磁気テープの特性を
表1に示す。なおポリエステルフィルムのB面のRa値
は20nmであった。
【0055】比較例8 実施例1のポリエステルフィルム製造において、原料
A、B中にポリエーテルイミドを含有させなかった。延
伸温度を縦110℃、横115℃と変更した。その他は
実施例1と同様にして、厚さ6.3μmのポリエステル
フィルムを製造し、倉庫内に保管し、保管後のフィルム
を用いて幅6.35mmの磁気テープを作成した。得ら
れたポリエステルフィルム及び磁気テープの特性を表1
に示す。なおポリエステルフィルムのB面のRa値は2
2nmであった。
【0056】比較例9 実施例1のポリエステルフィルム製造において、ポリエ
ーテルイミドをポリエーテルエーテルケトン(Tg41
6K)に変えた。その他は実施例1と同様にして、厚さ
6.3μmのポリエステルフィルムを製造し、倉庫内に
保管し、保管後のフィルムを用いて幅6.35mmの磁
気テープを作成した。得られたポリエステルフィルム及
び磁気テープの特性を表1に示す。なおポリエステルフ
ィルムのB面のRa値は20nmであった。
【0057】比較例10 実施例1のポリエステルフィルム製造において、原料
A、B中のポリエーテルイミドの含有量を2重量%と変
更した。その他は実施例1と同様にして、厚さ6.3μ
mのロール状ポリエステルフィルムを製造し、倉庫内に
保管し、保管後のフィルムを用いて幅6.35mmの磁
気テープを作成した。得られたポリエステルフィルム及
び磁気テープの特性を表1に示す。なおポリエステルフ
ィルムのB面のRa値は20nmであった。
【0058】
【表1】
【0059】表1の特性から明らかな様に、本発明のポ
リエステルフィルムによると、かなり高温度で長期間保
管された後のフィルムをベースフィルムとして用いて
も、強磁性金属薄膜層を設けて作成されたDVCテープ
はDOが少なく優れた特性を有していた。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、かなりの高温環境下で
の保管や極めて長期間の保管のような過酷な保存条件を
経た後のポリエステルフィルムをベースフィルムとして
用いても、ドロップアウトが少なく優れた電磁特性を有
する磁気記録テープを作成することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 5/738 G11B 5/738 Fターム(参考) 4F006 AA35 AA39 AB02 AB03 AB05 AB16 AB20 AB24 AB34 AB35 AB39 AB74 AB76 BA11 BA12 DA01 4F100 AA20 AA37 AA37H AB01C AD11 AH01B AH02 AH05 AK12H AK41A AK42A AK49A AK51 AK52 AK54A BA02 BA03 BA05 BA10A BA10C CA19 CA23 DD07B DE01B EH66 GB41 JA05A JB20H JG06C JJ03 JL00 JM02C YY00A YY00B 4J002 CF061 CM042 GS01 5D006 CA01 CA04 CA05 CB01 FA02 FA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルよりガラス転移温度が高い
    高分子を含有するポリエステルフィルムの一方の片側表
    面に、微細粒子と有機化合物を含有する被膜が形成され
    てなる磁気記録媒体用ポリエステルフィルムであって、
    該被膜の表面に前記微細粒子による微細表面突起が存在
    し、該微細表面突起の直径が5〜100nmであり、個
    数が300万〜9000万個/mm2 であり、該被膜の
    表面のRa値が1〜5nmであり、Rmax値が60n
    m以下であり、かつ、200℃、1分の熱処理で被膜の
    表面上に析出する径0.5μm以上のポリエステルオリ
    ゴマー析出物の個数が10個/mm2以下であることを
    特徴とする磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルがポリエチレンテレフタレ
    ートであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体用ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ポリエステルよりガラス転移温度が高い
    高分子のガラス転移温度が460K以上であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体用ポリエ
    ステルフィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルよりガラス転移温度が高い
    高分子がポリイミドまたはポリエーテルイミドであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の磁気記録媒体用ポリエス
    テルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルよりガラス転移温度が高い
    高分子のポリエステルフィルム中における含有量が3〜
    45重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の磁気記録媒体用ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のポリエ
    ステルフィルムの被膜表面に強磁性金属薄膜層を設けて
    なることを特徴とする磁気記録テープ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155436A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Toyobo Co Ltd 二軸延伸樹脂フィルム
JP2013086374A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Mitsubishi Plastics Inc 積層フィルム
JP2014037111A (ja) * 2012-08-20 2014-02-27 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2014139259A (ja) * 2012-12-22 2014-07-31 Mitsubishi Plastics Inc 積層ポリエステルフィルム
JP2014210907A (ja) * 2013-04-05 2014-11-13 三菱樹脂株式会社 積層ポリエステルフィルム
JP2014218640A (ja) * 2013-04-11 2014-11-20 三菱樹脂株式会社 積層ポリエステルフィルム

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