JP2003120716A - 摩擦クラッチ装置用操作装置 - Google Patents

摩擦クラッチ装置用操作装置

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JP2003120716A
JP2003120716A JP2002295313A JP2002295313A JP2003120716A JP 2003120716 A JP2003120716 A JP 2003120716A JP 2002295313 A JP2002295313 A JP 2002295313A JP 2002295313 A JP2002295313 A JP 2002295313A JP 2003120716 A JP2003120716 A JP 2003120716A
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Markus Heiartz
ハイアルツト マルクス
Andreas Orlamuender
オラミュンダー アンドレアス
Sebastian Vogt
フォークト セバスチアン
Olaf Pagels
パーゲルス オーラフ
Georg Zink
ツィンク ゲオルク
Christoph Kleuker
クロイカー クリストフ
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ZF Sachs AG
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/12Mechanical clutch-actuating mechanisms arranged outside the clutch as such
    • F16D23/14Clutch-actuating sleeves or bearings; Actuating members directly connected to clutch-actuating sleeves or bearings

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】動力車両のパワートレイン内に配置される多重
摩擦クラッチ装置、特にダブル摩擦クラッチ装置用の操
作装置において、操作力、特にクラッチ連結力またはク
ラッチ連結解除力を摩擦クラッチ装置に導入して、摩擦
クラッチ装置の第1および(または)第2の機構をクラ
ッチ連結またはクラッチ連結解除のために操作するよう
に構成する。 【解決手段】それぞれのアクチュエータを介してそれぞ
れの操作部材(224,222)に付与される、回動阻
止された支持部材(220)に対する回転運動が、軸線
方向に支持されている該支持部材(220)に対する操
作部材(224,222)の軸線方向の直進運動に置換
されるように、第1の操作部材(224)と第2の操作
部材(222)および支持部材(220)とが係合して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動ユニットと変
速装置との間でトルクを伝達させるための動力車両のパ
ワートレイン内に配置されるいわゆるダブル摩擦クラッ
チ装置または多重摩擦クラッチ装置であって、クラッチ
装置が、第1の変速装置入力軸に付設される第1の摩擦
クラッチ機構と、第2の変速装置入力軸に付設される第
2のクラッチ機構とを有している前記ダブル摩擦クラッ
チ装置または多重摩擦クラッチ装置に関するものであり
(これだけに限定されるものではないが)、さらに、こ
の種のクラッチ装置を有する動力車両のパワートレイン
に関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】クラッチ装置に関してはまず(これだけ
ではないが)いわゆる摩擦ディスク構成のダブルクラッ
チが考えられるが、ダブルクラッチに対しては、第1お
よび(または)第2の摩擦クラッチ機構を選択的に操作
して液圧二重従動シリンダ(ダブルCSC)のごとく連
結或いは連結解除することが知られている。
【0003】より高度の目的は、両クラッチ機構を互い
に独立に操作することを可能にし、しかもパワートレイ
ン内に多くの構造空間を占めないような操作装置を設け
ることである。従来使用されている液圧二重CSCはス
ペースをあまり必要としないが、変速装置釣鐘状部内に
加圧された液圧オイルが供給されるので、オイル漏れと
関連して諸々の問題が生じるのが欠点である。特にいわ
ゆる連結型クラッチの場合、すなわちクラッチを連結さ
せるためにクラッチ連結力で付勢しなければならない常
時開放型クラッチの場合にはパッキンが圧力の脈動作用
を受けることがあり、漏れが生じて問題となる。
【0004】特にいわゆる常時開放型クラッチ装置の場
合には、さらに、操作機構による作用によってクラッチ
装置に導入される操作力の反力を支持しなければならな
いという問題が生じる。この反力を駆動ユニットの従動
軸(場合によってはクランク軸)を介して支持すると、
従動軸の軸受が過度に負荷されることがあるので問題で
ある。従来の二重CSCの場合には、他の支持構成を設
けることが構造的に比較的困難であることが判明してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の背景を鑑みて、動力車両のパワートレイン内に配置さ
れる多重摩擦クラッチ装置、特にダブル摩擦クラッチ装
置用の操作装置であって、操作力、特にクラッチ連結力
またはクラッチ連結解除力を摩擦クラッチ装置に導入し
て、摩擦クラッチ装置の第1および(または)第2の機
構をクラッチ連結またはクラッチ連結解除のために操作
するようにした前記操作装置を提供することである。こ
の操作装置は、第1の摩擦クラッチ機構に付設される少
なくとも1つの第1の操作部材と、第2の摩擦クラッチ
機構に付設される少なくとも1つの第2の操作部材とを
有し、これら操作部材が軸線方向に実質的に位置固定さ
れている少なくとも1つの支持部材に対し軸線方向に相
対的に変位して操作力を行使するとともに、各操作部材
はそれぞれのクラッチ機構に付設されているアクチュエ
ータに属しており、或いは、それぞれのクラッチ機構に
付設されているアクチュエータを介して支持部材に対し
軸線方向に相対的に位置調整可能である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、それぞれのアクチュエータを介してそれぞ
れの操作部材に付与される、回動阻止された支持部材に
対する回転運動が、軸線方向に支持されている該支持部
材に対する操作部材の軸線方向の直進運動に置換される
ように、第1の操作部材と第2の操作部材および支持部
材とが係合していることを特徴とするものである。
【0007】他方本発明の技術思想は、摩擦クラッチ装
置が1個だけ設けられている「シングルクラッチ装置」
との関連においても有利であることが明らかとなった。
これによれば、本発明は、一般的な観点にしたがって、
操作力、特にクラッチ連結力またはクラッチ連結解除力
を摩擦クラッチ装置に導入して、摩擦クラッチ装置の少
なくとも1つの摩擦クラッチ機構をクラッチ連結状態或
いはクラッチ連結解除状態に操作するための、動力車両
のパワートレイン内に配置される摩擦クラッチ装置用の
操作装置であって、摩擦クラッチ機構に付設される少な
くとも1つの操作部材を有し、操作部材が軸線方向に実
質的に位置固定されている少なくとも1つの支持部材に
対し軸線方向に相対的に変位して操作力を行使するとと
もに、操作部材はクラッチ機構に付設されているアクチ
ュエータに属しており、或いは、クラッチ機構に付設さ
れているアクチュエータを介して支持部材に対し軸線方
向に相対的に位置調整可能である前記操作装置を提案す
るものである。一般的な観点による本発明のこの操作装
置は、アクチュエータを介して操作部材に付与される、
回動阻止された支持部材に対する回転運動が、軸線方向
に支持されている該支持部材に対する操作部材の軸線方
向の直進運動に置換されるように、操作部材と支持部材
とが係合していることを特徴としている。
【0008】本発明による操作装置は省スペースに低コ
ストに製造できる。さらに高い機能安定性(作動安定
性)を達成できる。操作部材と指示部材との係合に関し
ては、支持部材と操作部材、または支持部材と第1およ
び(または)第2の操作部材が、互いにスピンドル係合
またはねじ係合しており、或いは、互いに曲線部・曲線
追従体係合しているか、或いは、傾斜部・対向傾斜部係
合していることを提案する。
【0009】有利な実施形態によれば、支持部材および
操作部材のうちの1つの部材がほぼ円筒状の外周面に設
けた1条または多条の雄ねじを有し、他方の部材がほぼ
円筒状の内周面に設けた1条または多条の雌ねじを有
し、雄ねじと雌ねじが直接滑り係合しており、或いは、
少なくとも1つのころまたは転動体または少なくとも1
つの滑動体を介して互いに係合している。この場合雌ね
じと雄ねじが平ねじ山、台形ねじ山、または丸ねじ山と
して構成されていてよい。特に摩擦のない構成によれ
ば、雌ねじと雄ねじがころまたは転動体として用いられ
る複数個のボールおよび場合によっては前記他の部材に
形成されたボール戻し経路とともにボールねじ装置を形
成している。ボールねじ装置は2000年7月21日に
出願された本出願人のドイツ特許出願第1003551
6.1号の提案に従って構成されているのが有利であ
る。
【0010】有利な変形実施形態によれば、支持部材お
よび(それぞれの)操作部材のうちの1つの部材がほぼ
円筒状の外周面に設けた1条または多条の雄ねじ或いは
ほぼ円筒状の内周面に設けた1条または多条の雌ねじを
有し、他の部材が該他の部材で軸線方向において支持さ
れる少なくとも1つのねじ山係合体を有し、ねじ山係合
体は前記他の部材の内周面から半径方向内側へ突出して
雄ねじに係合し、或いは、外周面から半径方向外側へ突
出して雌ねじに係合している。この場合ねじ山係合体は
たとえばころまたは転動体として、或いは滑動体として
構成され、有利には前記他の部材に付設のガイドリング
溝で周方向に可動に案内されている。
【0011】特に有利な実施形態として、雄ねじまたは
雌ねじのねじ山ピッチが軸線方向に変化していることを
提案する。このようにしてたとえばアクチュエータ距離
とクラッチモーメントとの所望の関係を達成でき、たと
えば優れた調整クオリティ(コンスタントな解決)にと
って有利な線形的関係を達成できる。特に非線形的なば
ね特性、たとえばライニングばね特性はねじ山の勾配を
適当に変化させることにより補正できる。
【0012】操作部材と支持部材との係合に関する他の
実施形態によれば、支持部材と(それぞれの)操作部材
は、周方向に延び且つ周方向において軸線方向に上昇し
ている傾斜領域を備え、傾斜領域が場合によってはころ
または転動体を介して回転運動を直進運動に置換する。
これに関してはたとえばドイツ連邦共和国特許公開第1
9547081A1号公報および欧州特許公開第047
8427A1号公報の内容を参照してもらいたい。これ
ら公報に開示されている提案は本発明による操作装置と
の関連においても有利に適用できる。
【0013】他の有利な実施形態によれば、支持部材お
よび(それぞれの)操作部材のうちの1つの部材が、周
方向に延び且つ周方向において軸線方向に上昇している
少なくとも1つの案内曲線部を有し、他の部材が、案内
曲線部と直接または間接に係合しているか、係合させる
ことのできる少なくとも1つの曲線追従体を有し、該曲
線追従体が場合によっては滑り軸受機構またはころ軸受
機構を介して回転運動を直進運動に置換する。これに対
応する操作部材および支持部材の構成はたとえば薄板部
材の形態で提供され、これにより大きなコスト上の利点
が得られる。
【0014】案内曲線部は周方向に線形的に軸線方向へ
上昇していてよい。他方、案内曲線部が周方向に非線形
的に軸線方向へ上昇していてもよい。これにより、たと
えばアクチュエータの距離または経路とクラッチモーメ
ントとの所望の関係、特に実質的に線形的な関係(上記
説明を参照)が得られる。
【0015】操作装置の有利な構成によれば、前記1つ
の部材の外周面および(または)内周面に、周方向に延
び案内曲線部を決定している少なくとも1つの繰り抜き
部または開口部が設けられ、該繰り抜き部または開口部
は、リンク追従体として構成された付設の曲線追従体が
係合するリンク部として用いられる。しかし、操作部材
が案内曲線部またはリンク部を有していてもよい。
【0016】支持部材と操作部材は互いに同軸に配置さ
れるスリーブ、たとえば薄板スリーブによって形成され
ていてよい。この場合操作部材または少なくとも1つの
操作部材は、支持部材として用いられる支持スリーブを
少なくとも部分的に半径方向外側から取り囲む外側スリ
ーブによって形成されている。さらに、操作部材または
少なくとも1つの操作部材は内側スリーブによって形成
されていてよい。この場合、支持部材として用いられる
支持スリーブは内側スリーブを少なくとも部分的に半径
方向外側から取り囲んでいる。
【0017】案内曲線部を備えた操作装置の構成との関
連に限定されれるものではないが、操作装置の特に有利
な構成によれば、支持部材として半径方向外側の支持外
側スリーブと半径方向内側の支持内側スリーブとが設け
られ、操作部材または少なくとも1つの操作部材が、半
径方向において支持外側スリーブと支持内側スリーブと
の間に配置されている中間スリーブによって形成されて
いる。案内曲線部を備えた操作装置の構成に関連して、
中間スリーブが少なくとも1つの案内曲線部を備え、案
内曲線部が直接または間接に、半径方向において支持外
側スリーブと支持内側スリーブとの間に延在している曲
線追従体と係合し、または係合させることが可能であ
る。曲線追従体は、支持外側スリーブおよび(または)
支持内側スリーブで保持されるピンを有していてよい。
【0018】すでに述べたように、支持部材と操作部材
は薄板部材として構成されていてよい。これはすべての
実施形態に適用できるが、操作装置が少なくとも1つの
案内曲線部を備えた上記実施形態に対して特に合目的で
ある。
【0019】他の実施形態によれば、支持部材と操作部
材はプラスチック部材として構成され、支持部材と操作
部材のうち、またはそれぞれの支持部材・操作部材対の
うち有利には1つの部材がより柔らかいプラスチック材
から製造され、他の部材がより硬いプラスチック材から
製造されている。さらに、支持部材と操作部材のうち、
またはそれぞれの支持部材・操作部材対のうち1つの部
材が金属材、有利にはアルミニウムから製造され、他の
部材がプラスチック材から製造されていてもよい。
【0020】使用するプラスチック材に関しては、前記
部材のうち少なくとも1つの部材または他の部材が少な
くとも部分的に、滑り改質されたプラスチック材および
(または)自動潤滑性プラスチック材から製造されてい
る。摩擦減少材としては特にPTFE(Poly-Tetra-Fluo
r-Ethylen)、モリブデンホスフィット、およびMOS
が考えられる。たとえばPTFEを15%含んでいるポ
リスルホン、PTFEを15%含んでいるポリフタルア
ミドである。硬い材料と柔らかい材料との組合せを設定
する必要がある場合(これは努力する価値がある)、た
とえば熱硬化性プラスチックとアルミニウム、熱硬化性
プラスチックと熱可塑性プラスチックの材料ペアが考え
られる。
【0021】操作部材に直進アクチュエータが付設され
ていてよい。直進アクチュエータは、直進運動を回転運
動に置換する連結機構を介して操作部材と運動伝達可能
に連結され、または運動伝達可能に連結可能である。こ
のため、連結機構は、アクチュエータによって直進駆動
可能な引張りおよび(または)押し部材であって操作部
材またはそのレバー部分に係合して回転軸線に対しほぼ
直交する面内を回動可能な前記引張りおよび(または)
押し部材を有し、該引張りおよび(または)押し部材を
介して、ほぼ接線方向に指向する操作力を操作部材に伝
達可能である。アクチュエータとはたとえば液圧従動シ
リンダをベースとしたアクチュエータである。
【0022】他の実施形態によれば、操作部材に回転ア
クチュエータが付設され、該回転アクチュエータは操作
部材と直接にまたは連結機構を介して運動伝達可能に連
結され、または運動伝達可能に連結可能である。回転ア
クチュエータとしてはたとえば電動機をベースとしたア
クチュエータが考えられる。
【0023】回転アクチュエータは、操作部材の回転軸
線に対し少なくとも近似的に平行な回転軸線を有する出
力部材を有していてよい。歯車電動装置を設けて、この
歯車伝動装置を介してアクチュエータと操作部材とを運
動伝達可能に連結し、または運動伝達可能に連結可能で
あるように構成するのが有利である。たとえば歯車伝動
装置が入力部材としてアクチュエータ側の歯車を有し、
出力部材として操作部材側の歯車または操作部材側の歯
車領域またはギヤリムまたはギヤリム領域を有してい
る。この場合入力部材は同時にアクチュエータの出力部
材をも形成し、出力部材は操作部材と一体に実施されて
いてよい。
【0024】他の有利な実施形態によれば、アクチュエ
ータが、操作部材の回転軸線に対し少なくとも近似的に
直交する回転軸線を有する出力部材を有している。アク
チュエータと操作部材はウォーム伝動装置を介して運動
伝達可能に連結され、または運動伝達可能に連結可能で
あるのが有利である。ウォーム伝動装置は、入力部分と
してアクチュエータ側のウォームを有し、出力部分とし
て操作部材側の歯車または操作部材側の歯車領域または
ギヤリムまたはギヤリム領域を有している。この場合入
力部材は同時にアクチュエータの出力部材をも成し、出
力部材は操作部材と一体的に形成されていてよい。
【0025】アクチュエータの作用およびアクチュエー
タと操作部材との連結の種類、態様とは関係なく、連結
機構または変速装置のアクチュエータおよび(または)
トルク伝達要素の出力部分に、および(または)操作部
材に、場合によっては摩擦ブレーキとして構成されたロ
ック部が付設され、ロック部は、アクチュエータの現在
の作動状態に関係なく現在のクラッチ操作状態を操作部
材の現在の軸線方向位置および回転位置に応じて保持す
るように構成されている。これにより、たとえば電動ア
クチュエータを無電流にするべき場合でも現在のクラッ
チ操作状態を維持することができる。ロック部の有利な
構成によれば、ロック部は作動、非作動可能であり、た
とえば摩擦ブレーキを付設の構成要素と摩擦係合させる
か、或いは、この摩擦係合を中断させる電磁調整部材を
介してロック部を作動、非作動にさせることができる。
【0026】なおロック機能は、別個のロック部を設け
ることなく固有に備わっていてもよい。たとえば、連結
機構(たとえばウォーム伝動装置)を自己ロック式に構
成してよい。特に、摩擦ブレーキとして実施されたロッ
ク部によりもたらされる摩擦力を連結機構および(また
は)アクチュエータのロック力と協働させて、前記のロ
ック作用を設定すること、すなわちアクチュエータの現
在の作動時様態とは独立に現在のクラッチ操作状態を維
持することが可能である。
【0027】操作装置の機能にとっては支持部材を回動
しないように支持することが重要である。このような支
持をいかに実現するかには基本的に多くの可能性があ
る。有利には、支持部材が少なくとも1つの回転支持部
分を有し、該回転支持部分が、支持部材を回動しないよ
うに支持するため、クラッチ装置に対して定常的な支持
ベースの、特にパワートレインの変速装置のハウジング
の、付設の対向回転支持部分と形状拘束的に回転支持係
合し、または回転支持係合可能であるのがよい。さら
に、支持部材が少なくとも1つの軸方向位置固定部分を
有し、該軸方向位置固定部分が、支持部材をパワートレ
イン内で軸線方向に位置固定するため、クラッチ装置に
対して定常的な支持ベースの、特にパワートレインの変
速装置のハウジングの、付設の対向軸方向位置固定部分
と形状拘束的に軸方向位置固定的に係合し、または軸方
向位置固定的に係合可能であってもよい。これに関連し
て特に有利な構成は、回転支持部分および対向回転支持
部分が軸方向位置固定部分および対向軸方向位置固定部
分としても用いられることである。回転支持部分と対向
回転支持部分はバヨネットロック状に係合可能であるの
が有利である。
【0028】支持部材の軸方向における位置固定に関し
述べたが、これは必ずしも、クラッチ操作のために支持
部材に生じる軸線方向の反力が軸線方向位置固定部分を
介して支持ベースで支持されることを意味しているもの
ではない。この軸線方向の反力をクラッチ装置で次のよ
うに支持することも有利であり、すなわちいかに詳細に
述べるように、クラッチ装置に生じる軸線方向の反力と
操作装置に生じる軸線方向の反力とを少なくとも部分的
に、有利には実質的に完全に相互に相殺させるのが有利
である。
【0029】本発明による操作装置は、少なくとも1つ
の支持部材と少なくとも1つの操作部材とを有している
ユニットとして操作可能な操作ユニットを有しているの
が有利である。
【0030】第2の観点によれば、本発明は、操作力、
特にクラッチ連結力またはクラッチ連結解除力を摩擦ク
ラッチ装置に導入して、摩擦クラッチ装置の少なくとも
1つの摩擦クラッチ機構をクラッチ連結状態或いはクラ
ッチ連結解除状態に操作するための、動力車両のパワー
トレイン内で駆動ユニットと変速装置の間に配置され
る、変速装置側の付属の保持部をも含む、摩擦クラッチ
装置用の操作ユニットであって、摩擦クラッチ機構に付
設される少なくとも1つの操作部材を有し、操作部材が
軸線方向に実質的に位置固定されている少なくとも1つ
の支持部材に対し軸線方向に相対的に変位して操作力を
行使するとともに、操作部材はそれぞれのクラッチ機構
に付設されているアクチュエータに属しており、或い
は、クラッチ機構に付設されているアクチュエータを介
して支持部材に対し軸線方向に相対的に位置調整可能で
あり、変速装置側の保持部が、クラッチ操作による操作
ユニットの回動を防止するとともに、所望の場合には変
速装置に対する操作ユニットの軸線方向における相対運
動を許容する前記操作ユニットにも関わるものである。
この操作ユニットは、前述した本発明の第1の観点に基
づく本発明による操作ユニットであり、或いは、従来の
操作装置、たとえばシングルクラッチの場合には液圧単
体従動シリンダ(シングルCSC)またはダブルクラッ
チの場合には液圧二重従動シリンダ(ダブルCSC)で
ある。
【0031】この操作ユニットを変速装置から軸線方向
に突出する複数個のピン、たとえば3本のピンを用いて
変速装置側で固定することは知られている。これらのピ
ンは変速装置に対して操作ユニットを軸線方向に移動さ
せることを許容している。クラッチ操作のために回動を
阻止するように作用する反応モーメントがたとえば傾斜
クラッチ連結体の接線方向における操作から生じた場
合、或いは、回動を阻止するように作用する回転連行モ
ーメントがクラッチの回転の結果生じた場合、これらの
ピンは反応モーメントまたは回転連行モーメントを吸収
することができ、したがって変速装置に対する操作ユニ
ット(場合によっては操作モジュールとも呼ばれる)の
回動を阻止することができる。
【0032】従来の解決法の欠点は、これらのピンが高
負荷を受けることがある点にあった。さらに、通常は操
作ユニットと変速装置の間、および操作ユニットを介し
て変速装置とそれぞれのクラッチ装置との間で比較的硬
い結合部が実現されるので、操作ユニットに振動または
応力が生じることがあり、たとえば駆動ユニット(エン
ジン)と変速装置との軸ずれの結果このような振動また
は応力が生じることがある。その結果装置全体の揺動固
有振動数が上昇し、これは通常望ましいものではない。
【0033】さらに従来の解決法の欠点は、操作ユニッ
トをパワートレインに取り付ける場合、変速装置側のピ
ンへの操作ユニットの挿通に問題があることである。原
理的には、ピンと操作装置の付属の受容穴とに挿入傾斜
部および(または)比較的大きな相互遊びを備えさせる
ことが考えられるが、実際にはスペース上の制約を受
け、また支持長さ或いは許容荷重を保証する必要がある
のでこの原理的な解決法は除外される。
【0034】そこで本発明の第2の課題は、上記種類の
変速装置側の保持部を備えた操作ユニットにおいて、従
来の解決法の問題または欠点を解消し、或いは少なくと
も軽減させることである。この課題を解決するため、本
発明は、変速装置側の保持部が、変速装置に相対回転不
能に固定されるまたは固定可能な保持受容部を有し、こ
の保持受容部に、該保持受容部に横断面が適合している
操作ユニットの変速装置側の差込み部分であって、支持
部材と直接または間接に結合され、または支持部材と一
体である前記差込み部分が軸線方向に差し込まれ、また
は差込み可能であり、保持受容部が、差込み部分の外側
表面を回転しないように直接または間接に支持可能な少
なくとも1つの内側表面を有していることを提案するも
のである。
【0035】操作ユニットの差込み部分を軸線方向に差
し込み、或いは差込み可能な本発明による保持部によ
り、保持受容部の内側表面と差し込み部分の外側表面と
の直接または間接の支持係合によって変則装置に対する
操作ユニットの回動を確実に阻止することができ、この
場合上記表面を適宜構成すれば、局部的に過度な面荷重
が発生することなく総じて大きな支持力を吸収すること
ができる。この場合操作ユニットは基本的に軸線方向に
自由に移動することができるので、操作ユニットは場合
によっては付属の連結モジュールとともに軸線方向の運
動(たとえばクランク軸の軸方向遊びから生じる)を蒙
り、たとえばクランク軸に望ましくないスラスト荷重が
生じることはない。
【0036】本発明による操作ユニットまたは操作ユニ
ット・保持部組合せ構成は特に常時開放型摩擦クラッチ
装置に適しているが、常時閉鎖型摩擦クラッチ装置にも
有利に適用することができる。
【0037】内側表面と外側表面とは、操作ユニット
が、内側表面と外側表面との間に直接または間接に調心
係合することにより変速装置に調心可能であるように構
成するのが有利である。
【0038】特に有利な構成によれば、操作ユニットが
少なくとも半径方向に運動遊びを残すように内側表面と
外側表面とは互いに整合している。これにより、たとえ
ば前述したような駆動ユニット(エンジン)と変速装置
との間の軸ずれをひずみなしに吸収することができる。
他方、これに関連して、一般的には、少なくとも1つの
弾性的な中間要素を用いて支持または調心係合が行なわ
れることをも提案するものである。弾性的な中間要素を
用いることにより、操作ユニットを変速装置側の保持部
によって決定される調心位置に予め付勢することがで
き、いわば軸ずれ等を補正することができる。
【0039】保持部と操作ユニットとの係合部を特に安
定に、製造容易に、且つ面荷重を回避できるように構成
するため、内側表面と外側表面とが少なくとも1つの変
速装置入力軸のための出口領域を少なくとも部分的に、
有利には少なくともほぼ90゜、より有利には少なくと
もほぼ180゜、さらに有利には少なくともほぼ270
゜の周囲角度にわたって半径方向においてさらに外側を
取り囲んでいることを提案する。この場合内側表面と外
側表面とは周方向において次のように延在している必要
があり、すなわち支持が可能な限り大きな部分角で行わ
れ、有利には全周角にわたって行われ、すなわち内側表
面と外側表面との局部的な面部分が回転軸に関し円筒状
の延在からずれて回動を阻止する支持部を提供するよう
に内側表面と外側表面とが周方向において延在している
必要がある。理想的には、保持部と操作ユニットとの間
に1つの相対回動位置または1つの相対回動位置領域だ
けが存在し、そこで係合が行なわれるように内側表面と
外側表面とが延在しているのがよい。
【0040】操作ユニットをその差込み部分によって変
速装置側の保持部に支障なく差し込むことができるよう
に、内側表面は少なくとも部分的に挿通表面として構成
され、この挿通表面を用いて、該挿通表面に係合する操
作ユニットの軸線方向の運動を、半径方向の目標位置に
接近する操作ユニットの半径方向運動に置換可能であ
る。差込み部分の構成に関連して挿通表面を次のように
構成するのが有利であり、すなわち軸線方向の運動があ
る程度操作ユニットを変速装置に対する基準(目標)回
転位置に近接させるような該操作ユニットの回転運動に
置換できるように構成するのが有利である。
【0041】合目的な構成によれば、受容部は内側表面
を有する少なくとも1つの保持壁を有し、保持壁は少な
くとも1つの変速装置入力軸用の出口領域を少なくとも
部分的に半径方向においてさらに外側で取り囲んでい
る。操作ユニットの差込み部分は、支持部材に対し半径
方向に突出する、有利にはフランジとして構成された少
なくとも1つの係合領域を有し、該係合領域に外側表面
が形成されている。変速装置側の保持部が変速装置ハウ
ジングの一体的な構成部品であり、たとえば適当に構成
したモジュールとして変速装置ハウジング内に形成され
ていてよく、或いは、変速装置ハウジングに一体的に設
けられ、該変速装置ハウジングから突出する少なくとも
1つの保持部壁を有していてよい。他方、これに対して
有利な構成によれば、変速装置側の保持部は別個の構成
部材としてまたは別個のアッセンブリとして変速装置に
相対回転不能に且つ有利には軸線方向に位置固定して装
着され、または装着可能である。
【0042】一般的には、保持部が一体的につながって
いるのが有利である。保持部はシェル状に構成するのが
合目的である。このような保持部は保持シェルまたは保
持ケージと呼ぶこともできる。
【0043】差込み部分は支持部材の組込み構成部材、
場合によっては一体的な構成部材であってよいが、有利
には、支持部材に対し別個の構成部材として、または別
個のアッセンブリとして構成され、且つ支持部材に相対
回転不能に且つ有利には軸線方向に位置固定して装着さ
れ、または装着可能であるのがよい。
【0044】ここで述べている本発明の第2の観点に基
づく操作ユニットは、本発明の第1の観点に基づく前記
個々の提案およびその有利な構成に関する提案と一致し
ているのが有利である。したがって、アクチュエータを
介して操作部材に付与される、回動阻止された支持部材
に対する回転運動が、軸線方向に支持されている該支持
部材に対する操作部材の軸線方向の直進運動に置換され
るように、操作部材と支持部材とが係合していてよい。
【0045】この操作ユニットはシングル摩擦クラッチ
装置のために設けられていてよい。この場合操作ユニッ
トは通常1つの操作部材を有している。またこの操作ユ
ニットを多重摩擦クラッチ装置、特にダブル摩擦クラッ
チ装置のために設けてもよく、この場合には、摩擦クラ
ッチ装置の第1および(または)第2の摩擦クラッチ機
構を選択的にクラッチ連結状態或いはクラッチ連結解除
状態に操作することが可能になる。このため操作ユニッ
トは、第1の摩擦クラッチ機構に付設される少なくとも
1つの第1の操作部材と、第2の摩擦クラッチ機構に付
設される少なくとも1つの第2の操作部材とを有し、こ
れら操作部材は軸線方向に実質的に位置固定されている
少なくとも1つの支持部材に対し軸線方向に相対的に変
位して操作力を行使するとともに、操作部材はそれぞれ
のクラッチ機構に付設されているアクチュエータに属し
ており、或いは、それぞれのクラッチ機構に付設されて
いるアクチュエータを介して支持部材に対し軸線方向に
相対的に位置調整可能である。本発明の第1の観点に基
づく本発明の前記提案に対応して、それぞれのアクチュ
エータを介してそれぞれの操作部材に付与される、回動
阻止された支持部材に対する回転運動は、軸線方向に支
持されている該支持部材に対する操作部材の軸線方向の
直進運動に置換されるように、第1の操作部材と第2の
操作部材とが係合している。
【0046】他の構成に関する提案は、本発明の第1の
観点に基づく構成に関する前記提案から明らかである。
さらに本発明は、本発明による組合せ(変速装置側の保
持部を含む操作ユニット)のための操作ユニットにも関
する。これに関しては、前述したような操作ユニットに
関わる本発明による組合せ構成の特徴を参照してもらい
たい。
【0047】また本発明は、本発明による組合せ(変速
装置側の保持部を含む操作ユニット)のための変速装置
側の保持部にも関する。これに関しては、前述したよう
な変速装置側の保持部に関わる本発明による組合せ構成
の特徴を参照してもらいたい。
【0048】本発明は特に、駆動ユニットと変速装置の
間にある動力車両パワートレイン内に配置するためのク
ラッチ装置、特にダブルクラッチ装置または多重クラッ
チ装置に関わる。このクラッチ装置は、駆動機構ととも
に回転軸線のまわりに回転するために連結され、または
連結可能である変速装置ハウジングと、変速装置入力軸
に付設され、少なくとも1つの押圧板を備えた少なくと
も1つのクラッチ機構であって、押圧板によって、少な
くとも1つのクラッチディスクの少なくとも1つの摩擦
領域をハウジング装置とともに回転可能な対向支持領域
に対して押圧可能にした前記少なくとも1つのクラッチ
機構と、クラッチ機構に付設されている操作装置または
操作ユニットの操作部材を介して摩擦クラッチ機構をク
ラッチ連結状態或いはクラッチ連結解除状態に操作する
ための操作機構であって、操作部材が軸線方向に実質的
に位置固定されている操作装置または操作ユニットの少
なくとも1つの支持部材に対し軸線方向に相対的に変位
可能で、且つクラッチ機構に付設されているアクチュエ
ータに属しており、或いは、クラッチ機構に付設されて
いるアクチュエータを介して支持部材に対し軸線方向に
相対的に位置調整可能である前記操作機構とを有してい
る。本発明によれば、この操作機構は、操作部材と支持
部材とを有している本発明による操作装置または操作ユ
ニットにして場合によっては変速装置側に保持部を備え
ている前記操作装置または操作ユニットを有している。
【0049】従来では、支持部材に対し位置調整部材が
軸線方向に変位することによって生じる反力と、軸線方
向の位置調整力および(または)位置決め力の伝達によ
って生じる反力とを、互いに独立に支持していた。した
がって、たとえばクラッチ連結解除軸受装置を付属のア
クチュエータ(たとえば液圧従動シリンダ)をも含めて
変速装置で軸線方向に支持し、これに対してクラッチ装
置を従動軸(特にクランク軸)で支持するのが通常であ
った。アクチュエータとして用いられる液圧従動シリン
ダの場合、ピストン要素は付属のクラッチ連結軸受また
はクラッチ連結解除軸受をも含めて操作部材と考えら
れ、シリンダ空間を決定するシリンダ本体は支持部材と
考えることができる。
【0050】複数のクラッチ機構を有している前記多重
クラッチ装置、特にダブルクラッチ装置に関しては、従
来摩擦ディスクタイプのクラッチにおいて優勢であった
「常時閉鎖型」の構成よりも「常時開放型」の構成のほ
うが有利であると思われる。これは、走行作動中に常に
軸線方向のクラッチ連結力を支持せねばならないことを
意味している。この軸線方向の支持を直接にまたは駆動
ユニットの従動軸を介して間接的に行なえば、従動軸の
軸受は継続的に過度な荷重を受けることになる。
【0051】これに対して本発明は、特に少なくとも1
つの常時開放型クラッチ機構を備えたクラッチ装置の構
成に対し、他方少なくとも1つの常時閉鎖型クラッチ機
構を備えたクラッチ装置の構成に対しても、以下のよう
な構成を提案するものである。すなわち操作部材により
該操作部材の軸線方向の位置に応じて軸線方向に位置調
整力および(または)位置決め力を押圧板に対して伝達
可能で、および(または)、押圧板に付設されているば
ね装置に伝達可能であること、支持部材に対し相対的に
操作部材を軸線方向に位置調整する際に生じる軸線方向
の反力、および(または)、軸線方向の位置調整力およ
び(または)位置決め力を生成させる際に生じる軸線方
向の反力を、支持部材を介して支持可能であること、伝
達された軸線方向の位置調整力および(または)位置決
め力によって生じる軸線方向の反力を、ハウジング装置
を介して支持可能であること、支持部材とハウジング装
置とが軸線方向に次のような支持関係にあること、すな
わち軸線方向の位置調整力および(または)位置決め力
の伝達によりハウジング装置によって吸収される軸線方
向の反力と、支持部材によって吸収される軸線方向の反
力とが、支持部材に対して操作部材を相対的に軸線方向
へ位置調整することにより、或いは、軸線方向の位置調
整力および(または)位置決め力を分解させることによ
り、少なくとも部分的に、有利には実質的に完全に相互
に相殺されるように、支持部材とハウジング装置とが軸
線方向に支持関係にあることを提案するものである。本
発明によれば、上記軸線方向の反力は少なくとも一部が
相殺されるので、従動軸は高々わずかに軸線方向の荷重
を受けるにすぎない。理想的には、クラッチ装置の内部
にそれ自体閉じたスラスト力が達成されるように支持部
材とハウジング装置とが軸線方向において支持関係にあ
るのがよい。
【0052】有利な実施形態によれば、ハウジング装置
の有利にはカバー状のハウジング部分と場合によっては
スリーブ状の支持部材との間に、ハウジング部分と支持
部材との間で軸線方向のスラスト力を伝達させる回転支
持装置が作用する。操作機構は、押圧板に付設される操
作レバー装置または操作ばね装置を有し、操作レバー装
置または操作ばね装置が場合によってはハウジング部分
で保持されているように構成してよい。さらに、操作レ
バー装置または操作ばね装置に、ハウジング装置ととも
に回転可能な支持領域が付設され、該支持領域で操作レ
バー装置または操作ばね装置が直接または間接に軸線方
向において支持され、または支持可能であることを提案
する。
【0053】ハウジング装置と少なくとも1つのクラッ
チ機構と操作機構とが1つの組込み構成ユニットを形成
しているのが有利である。本発明はさらに、駆動ユニッ
トと変速装置の間にある動力車両パワートレイン内に配
置するためのクラッチ装置、特にダブルクラッチ装置ま
たは多重クラッチ装置にも関わり、変速装置入力軸に付
設され、作動液、特に冷却オイルの作用で作動するよう
に設けられている少なくとも1つの多板クラッチ機構
と、クラッチ機構と作用結合し、または作用結合させる
ことができ、所望の場合にはクラッチ装置に組み込まれ
る操作装置または操作ユニットであって、場合によって
は、クラッチ機構に付設されている操作装置または操作
ユニットの操作部材を介してクラッチ機構をクラッチ連
結状態或いはクラッチ連結解除状態に操作するための変
速装置側の保持部を備えた前記操作装置または操作ユニ
ットとを有し、操作部材が軸線方向に実質的に位置固定
されている操作装置または操作ユニットの少なくとも1
つの支持部材に対し軸線方向に相対的に変位可能で、且
つクラッチ機構に付設されているアクチュエータに属し
ており、或いは、クラッチ機構に付設されているアクチ
ュエータを介して支持部材に対し軸線方向に相対的に位
置調整可能である前記クラッチ装置、特にダブルクラッ
チ装置または多重クラッチ装置にも関わる。操作装置ま
たは操作ユニットは、前述したような本発明による操作
装置または操作ユニット、場合によっては変速装置側に
保持部を付設した操作装置または操作ユニットである。
【0054】クラッチ装置の特に有利な実施形態によれ
ば、相互に係合して回転運動を直進運動に置換する支持
部材と操作部材との係合領域に該係合領域の湿式潤滑の
作用で作動液を供給可能であり、或いは、作動中に強制
的に供給する。湿式潤滑により特に小さな摩擦が実現で
きる。
【0055】上記クラッチ装置は多重クラッチ装置、特
にダブルクラッチ装置であり、第1の変速装置入力軸に
付設される第1のクラッチ機構と、第2の変速装置入力
軸に付設される第2のクラッチ機構とを有している。ク
ラッチのタイプに応じてそれぞれのクラッチ機構はたと
えば摩擦ディスク方式のクラッチ機構、或いは、多板ク
ラッチ方式のクラッチ機構である。
【0056】さらに本発明は、駆動ユニットと、変速装
置と、駆動ユニットと変速装置の間に配置されるクラッ
チ装置であって、本発明による操作装置または操作ユニ
ット(場合によっては変速装置側に保持部が付設されて
いる)を有しているクラッチ装置を備えた動力車両のパ
ワートレイン、および(または)、本発明による操作装
置または操作ユニット(場合によっては変速装置側に保
持部とを備えている)を付設したクラッチ装置を備えた
動力車両のパワートレインにも関わる。ここでクラッチ
装置は前述したような本発明によるクラッチ装置を想定
している。
【0057】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付の
図面を用いて詳細に説明する。以下では、いくつかの特
殊な実施形態(すなわち摩擦板構成のダブルクラッチ)
を用いて本発明の種々の特徴を詳細に説明する。図1と
図2の実施形態はそれぞれ押圧操作される常時閉鎖型ダ
ブルクラッチに関わるもので、図3と図4の実施形態は
それぞれ同様に押圧操作される常時閉鎖型ダブルクラッ
チに関わるものである。しかし本発明の特徴はクラッチ
のタイプおよび操作態様に依存するものではない。本発
明の種々の特徴はシングルクラッチ(クラッチ装置が1
個しか設けられていないもの)においてもダブルクラッ
チ(或いは一般にマルチクラッチ装置と呼ばれるもの
で、2つまたはそれ以上のクラッチ装置が設けられてい
るもの)においても実施でき、より厳密には、常時開放
型クラッチにも常時閉鎖型クラッチにも適用でき、操作
態様に依存することがなく、すなわち押圧操作型クラッ
チにも引張り操作型クラッチにも適用できる。少なくと
も本発明の特徴のいくつかは多板クラッチ構成の湿式シ
ングルクラッチおよびダブルクラッチと関連させても効
果的である。
【0058】図1は摩擦板構成のダブルクラッチ10を
示すもので、ダブルクラッチ10は第1のクラッチ装置
の第1のクラッチディスク12と、第2のクラッチ装置
の第2のクラッチディスク14とを有している。第1の
クラッチディスク12は中空軸として構成された第1の
変速装置入力軸16と公知の態様で連結され、第2のク
ラッチディスク14は第1の変速装置入力軸16を貫通
するように同軸に延びている第2の変速装置入力軸16
と公知の態様で連結され、それぞれトルクを伝達するよ
うになっている。ねじり振動ダンパ202と204を組
み込んだこれらのクラッチディスクはたとえば連結ボス
20または22を有しており、連結ボス20または22
は該当する変速装置入力軸上にスライドさせて取り付け
られ、連動構成部を介して変速装置入力軸と相対回転不
能に連結されている。
【0059】ダブルクラッチ10はハウジング装置24
を有し、ハウジング装置24は第1のハウジング部分2
6と第2のハウジング部分28とを有し、これらハウジ
ング部分はボルト30によって互いに結合されている。
【0060】第1のクラッチディスク12の、両側に摩
擦ライニングを担持しているリング状の部分は、該クラ
ッチディスクの対向支持部を形成しているハウジング部
分26の押圧板部分32とハウジング装置内を軸線方向
に移動できるように保持されている第1の押圧板34と
の間に位置するように軸線方向に配置されている。第2
のクラッチディスク14は、両側に摩擦ライニングを担
持しているその摩擦領域が該クラッチディスクの対向支
持部を形成している押圧板部分32とハウジング装置内
を軸線方向に移動できるように保持されている第2の押
圧板36との間に位置するように軸線方向に保持されて
いる。両押圧板34と36はそれぞれ公知の態様でタン
ゲンシャルスプリング(タンゲンシャルリーフスプリン
グ)またはこれに類似したものによってハウジング装置
内に保持され、それぞれ開放方向またはクラッチ連結解
除方向に弾性付勢されている。
【0061】第1の押圧板34に対しては第1のディス
クスプリングまたはダイヤフラムスプリング40が作用
する。第1のディスクスプリングまたはダイヤフラムス
プリング40は、支持リング42,44または調心軸部
材46を介して、半径方向内側に突出している第2のハ
ウジング部分28のリング部分で支持されている。図1
はこの第1のダイヤフラムスプリング40を非操作状態
で示したものである。この非操作状態ではダイヤフラム
スプリング40はそのリング部分48によって第1の押
圧板34に対し閉鎖方向またはクラッチ連結方向に作用
を及ぼすので、第1の押圧板34は第1のクラッチディ
スク12に対し最大押圧力で押圧され、すなわちクラッ
チディスク12は押圧板32の前記対向支持部と押圧板
34との間で最大の力で締め付け固定される。すなわち
このとき第1のクラッチ装置は完全にクラッチ連結状態
にある。この第1のクラッチ装置の連結を解除するに
は、軸線方向の適当な力をダイヤフラムスプリング40
の端部部分52に作用させることによってダイヤフラム
スプリング40の操作舌片または操作レバー50を駆動
ユニットの方向へ、つまり図1では左側へ変位させる。
このときダイヤフラムスプリング40は回動支持部を形
成している支持リング42と44の間で回動し、その結
果押圧板34に作用しているスラスト力が減少し、押圧
板34はその弾性付勢力の作用で軸線方向において右側
へ移動し、すなわちクラッチディスク12に作用してい
る締め付け力が減少する。
【0062】第2の押圧板36には第2のダイヤフラム
スプリングまたはディスクスプリング60が付設されて
いる。第2のダイヤフラムスプリングまたはディスクス
プリング60のリング部分62は、第1のハウジング部
分28の支持部分と、リング部材として構成された力伝
動部材66の、所定の支持半径部を形成しているリング
状の支持部分64との間で締め付け固定されている。力
伝動部材66はタイロッドとして用いられる連結ボルト
68を介して第2の押圧板36と結合されている。図1
に図示した状態では第2のダイヤフラムスプリング60
は力伝動部材66の支持部分64を変速装置のほうへ、
すなわち図1において右側へ押しており、よって第2の
押圧板36が第2のクラッチディスク14に対して押圧
され、したがって該クラッチディスクは第2の押圧板3
6と押圧板32との間で軸線方向に手締め付け固定され
る。図1は第2のクラッチ装置に関しても最大クラッチ
連結状態を示している。第2のクラッチ装置14の連結
を解除するには、適当なスラスト力を操作舌片または操
作レバー70の端部部分72に作用させることにより該
操作舌片または操作レバー70を駆動ユニットの方向
へ、すなわち図1において左側へ変位させる。
【0063】図1に図示した実施形態では、ダブルクラ
ッチ10は固定板80を介して駆動ユニット(特に内燃
機関)の従動軸84に連結されている。図1の実施形態
とは異なり、ダブルクラッチを2体フライホイールまた
はシングルフライホイールを介して駆動軸に連結させて
もよい。場合によっては(図1に図示した実施形態に対
応して)2体フライホイールまたはシングルフライホイ
ールを省略してもよい。これは特に、押圧板32と押圧
板34と36とがそれ自体比較的大きな回転体を成して
おり、この限りではフライホイールとして用いることが
できるからである。特に、ダブルクラッチのこの回転体
は単体の(剛性のある)フライホイールを成してもよ
く、2体フライホイールが望ましい場合にはこの2体フ
ライホイールの二次的回転体を成す。
【0064】クラッチ装置はダブルクラッチに付属の操
作モジュール200を介して操作可能である。操作モジ
ュール200は変速装置ハウジングに特に回動を阻止さ
れて設けられている中央スリーブ220を有している。
中央スリーブ220は外側スリーブ222と内側スリー
ブ224とを担持している。外側スリーブ222と内側
スリーブ224とはそれぞれ雄ねじまたは雌ねじを介し
て中央スリーブ220と係合して、該中央スリーブ22
0に対する外側スリーブおよび(または)内側スリーブ
の回動が該当するスリーブ(外側スリーブまたは内側ス
リーブ)の軸線方向への変位を引き起こすようになって
いる。外側スリーブ222は連結解除支持部材226を
備え、内側スリーブ224は連結解除支持部材228を
備え、これらの連結解除支持部材を介して且つ外側スリ
ーブまたは内側スリーブを介して軸線方向の力がダイヤ
フラムスプリング40または60のダイヤフラムスプリ
ング舌片に作用して、それぞれのダイヤフラムスプリン
グの操作舌片を駆動ユニットの方向へ変位させ、よって
第1のクラッチ装置および(または)第2のクラッチ装
置を連結解除方向に操作する。外側スリーブと内側スリ
ーブとに対して適当な回転運動を連結解除方向または連
結方向に付与することができるように、これらスリーブ
はたとえばそれぞれ付属のアクチュエータに作用する、
半径方向に突出するレバーアームを備えていてもよい。
【0065】閉じたスラスト力の流れを本来のダブルク
ラッチ10と操作モジュール200とを有する構成ユニ
ット内部に設定するため、中央スリーブ220は、支持
リング42と44および位置決め軸部材または保持軸部
材46とを介して第1のダイヤフラムスプリング40を
保持している第2のハウジング部分28と軸線方向にお
いて支持関係にある。このため第2のハウジング部分2
8は半径方向内側へさらに延びて、ラジアル・スラスト
軸受230に達している。ラジアル・スラスト軸受23
0は半径方向において中央スリーブ220とハウジング
部分28のリング部分232の内周との間で保持され、
軸方向においてはリングフランジ或いはスナップリング
またはこれらに類似したものによってリング部分232
と中央スリーブ220とに位置固定されている。
【0066】本実施形態の重要な特徴は、本来のダブル
クラッチ10と操作モジュール200とを有している全
体モジュールの内部に閉じたスラスト力の流れを設定し
たために、クラッチ操作と関連してスラスト力が駆動ユ
ニットの従動軸、特にクランク軸84に作用しないの
で、このスラスト力が駆動ユニットの軸受を過度に負荷
しないことである。軸線方向の支持は、本来のクラッチ
装置と付属の操作ユニットとの間で作用する中央の支持
軸受、たとえばラジアル・スラスト軸受230によって
行なうのが有利である。
【0067】操作モジュール200は、ダブルクラッチ
10をパワートレインに組み入れる前にダブルクラッチ
10と結合させて1つの構成ユニットを形成し、その後
1つの構成ユニットとして変速装置側の変速装置釣鐘状
部に予め取り付けることができる。エンジン側では固定
板80(或いは一般に固定板装置)が予め組み立てられ
て従動軸84(特にクランク軸84)の連結端に座着し
ており、或いはこれとは択一的に、フライホーイルに座
着させてもよい。変速装置をエンジンに取り付ける場合
には、クラッチモジュールと固定板装置80とを上下に
重ねて変速装置釣鐘状部に設けた開口部208を介して
互いに連結させることができる。
【0068】固定板80は一体的に形成したスターター
リングギヤ110を備えていてよい。スターターリング
ギヤ110は、たとえば固定板の、軸線方向に延びてい
る半径方向外側のリングフランジの中に巻き込まれてい
てもよい。固定板またはリング部分からさらに別の領域
(薄板領域)を成形させて、たとえばエンジン制御用の
上死点マーキングを設けてもよい。ここに提案した解決
法の利点は、スターターリングギヤの一体的な構成、よ
って低コストの構成である。特に、別個のリングギヤを
固定板または固定板装置に装着しなければならない場合
に生じるような問題が回避される。
【0069】図2は本発明による摩擦板構成のダブルク
ラッチの他の実施形態を示すもので、付属の操作モジュ
ール200をも有している。単体固定板の代わりに多分
割固定板装置80が設けられ、この多分割固定板装置8
0は半径方向外側のリング部分90と、半径方向内側の
中央部分またはボス部分92と、これらを結合させてい
るばね弾性のある結合部分98,100とを有してい
る。この固定装置80も従動軸84に直接装着されてい
る。本実施形態でも2体フライホイールは設けられてい
ない。したがってクラッチディスク12と14は回転方
向に実質的に硬くなく、ねじり振動ダンパ202と20
4とを組み込んだクラッチディスクとして実施されてい
る。半径方向のリング部分90とクラッチハウジング2
4との結合に関しては、図2によれば、結合ねじ94’
による半径方向のねじ止め部が設けられている。結合ね
じ94’はリング部分90の、軸線方向に延びているフ
ランジ部材206と、第1のハウジング部分26との間
で作用する。図2による半径方向のねじ止め部により、
変速装置釣鐘状部208に設けた付設の開口部208を
通じての簡単な組み立てが可能になる。この種の複数個
の開口部208を周囲に分割して設け、組み立て時のエ
ンジンの更なる回転を制限し或いは防止するのが有利で
ある。
【0070】図3は、同様にダブルクラッチ20を駆動
ユニットの駆動軸に取り付けるための従来の(単体の)
固定板80を設けた実施形態を示すものである。ダブル
クラッチ20は、図1および図2の実施形態と同様に操
作モジュール200と一体的に構成された1つの組込み
型構成モジュールを形成しており、操作モジュール20
0の中央スリーブ220とハウジング部分28との軸線
方向の支持関係は、軸線方向および半径方向に作用する
回転軸受230を介して実現され、閉じたスラスト力の
流れを可能にしている。このようにして、図1および図
2の実施形態の場合と同様に、ダイヤフラムスプリング
が変位したときにハウジングで支持される軸線方向の反
力は中央スリーブ220で支持されるので、この軸線方
向の反力と、中央スリーブ220と外側スリーブ222
または内側スリーブ224との間に作用する軸線方向の
反力とは実質的に相互に相殺される。
【0071】前述した実施形態とは異なり、図3のダブ
ルクラッチ20は常時開放型である。図3は第1および
第2のクラッチ装置をそれぞれクラッチ解除状態で示し
たものである。両ダイヤフラムスプリング40’と6
0’のために、それぞれ支持リング240または242
を介してハウジング部分28に回動支持部が設けられて
いる。ダイヤフラムスプリング40’と60’はまず操
作レバーとして作用し、クラッチを連結させるために外
側スリーブ220または内側スリーブ224を介して駆
動ユニットの方向へ変位し、その際支持リング240ま
たは242のまわりに回動する。この回動運動の際に、
ダイヤフラムスプリング40’の場合には該ダイヤフラ
ムスプリング40’のリング部分48’の下部領域が軸
線方向へ駆動ユニットのほうへ移動し(図3では左
側)、よって押圧板34’を軸線方向に連行させるの
で、押圧板34’はクラッチディスク12の、摩擦ライ
ニングを担持しているリング部分に対して押圧され、ク
ラッチディスク12は押圧板部分32と押圧板34’と
の間で軸線方向において締め付け固定される。ダイヤフ
ラムスプリング60’が上記のごとく変位すると、該ダ
イヤフラムスプリング60’は支持リング242のまわ
りに回動するので、リング部分62’はその半径方向外
側領域が軸線方向へ変速装置のほうへ移動し(図3では
右側)、力伝動部材66と図1に関連して説明したタイ
ロッドとを介して押圧板36’を軸線方向に連行し、第
2のクラッチディスク14の、摩擦ライニングを担持し
ているリング部分に対して押圧され、その結果第2のク
ラッチディスク14は押圧板36’と押圧板部分32と
の間で軸線方向において締め付け固定される。この種の
常時開放原理によるクラッチの場合、クラッチを連結さ
せるためにダイヤフラムスプリング40’と60’によ
るばね力の行使は必ずしも重要ではなく、むしろダイヤ
フラムスプリングが比較的柔軟に構成されて、その結果
両ダイヤフラムスプリングの舌片またはレバー50’と
70’がそれぞれ個々のレバーとして作動するのが有利
である。
【0072】図4は、図3の実施態様に構造的に対応し
ているダブルクラッチ10の概略断面図である。このダ
ブルクラッチは操作モジュール200を有し、操作モジ
ュール200は支持軸受230を介してダブルクラッチ
10のハウジング24と支持関係にあり、閉じたスラス
ト力の流れを形成している。軸受担持体または操作スリ
ーブとも呼ぶことのできる操作部材222と224も設
けられ、これらの操作部材222と224はねじ付きス
リーブまたは支持スリーブとも呼ぶことのできる支持部
材220とともに2つの互いに独立に操作可能な移動ね
じを形成しており、それぞれ互いに独立にねじ付きスリ
ーブ220に対して相対的に回動可能である。操作モジ
ュールは特にパワーシフトトランスミッション用のダブ
ルクラッチと結合させて図示されている。すでに述べた
ように、クラッチは所望に応じて常時開放型或いは常時
閉鎖型として実施されていてよい。操作モジュールに対
しては、操作力をそれぞれ付設のクラッチ装置を開放さ
せるために使用するか、閉鎖させるために使用するかは
重要でない。したがって常時開放型クラッチ装置でも常
時閉鎖型クラッチ装置でもよく、すなわち操作モジュー
ル200は2つのクラッチ連結ユニットまたは2つのク
ラッチ連結解除ユニット、或いはクラッチ連結ユニット
と連結解除ユニットとの組合せを備えていてよい。
【0073】なお、図4に図示したような組込み型モジ
ュール内での支持軸受230を介しての閉じたスラスト
力の循環は必ずしも必要ではない。しかし、操作力がク
ランク軸で軸線方向に支持されるのを避けるには、図4
に図示したような組合せの構成が非常に有利である。
【0074】すでに述べたように、操作モジュール20
0は実質的に3つの要素的な構成部材から構成され、す
なわち担持要素としてのねじ付きスリーブ220と、そ
れぞれスリーブとして構成されている内側の軸受担持体
222と外側の軸受担持体224とから構成されてい
る。ねじ付きスリーブまたは支持スリーブ220はエン
ジン側の変速装置壁に回動しないように半径方向におい
て支持されるのが有利である。図5は半径方向に固定す
る実施形態を示したもので、すなわち少なくとも1つの
半径方向突出部(場合によってはリブ或いは突起)30
0を介して支持スリーブ220の周囲に固定する。支持
スリーブ220も少なくとも1つのリブ302またはこ
れに類似したものを介して支持されており、よって回動
を阻止されている。通常は、支持スリーブ220を両回
転方向に回転しないように支持するのが有利である。そ
れ故図5によれば2つのリブ302が変速装置ハウジン
グに設けられており、これらのリブ302の間に突出部
300が実質的に回転遊びなしに係合している。
【0075】図5に破線で示したのは、支持スリーブ2
20と支持ベース、場合によっては変速装置ハウジング
とに設けられるバヨネットロックのような固定態様で、
支持スリーブ220を支持ベースで軸線方向にも固定す
るものである。このバヨネットロックは、ある種のロッ
ク係合により1回転方向における何らかの回転阻止部を
設定するように実施してもよい。たの回転方向における
回転阻止は、突出部300とロック手段を備えたリブ3
02とによって形状拘束的に行なうのが有利である。こ
の場合、図5の、破線のバヨネット手段なしで図示した
リブ302は設けなくてもよい。
【0076】支持スリーブ220を純粋に半径方向に固
定し回転を阻止するためのたの可能性を図6に示す。支
持スリーブ220は半径方向に突出した保持突起304
を備え、変速装置ハウジングまたは支持ベースに設けら
れた保持軸部材308用の開口部306を有している。
これに関しては図1と図2をも参照してもらいたい。図
2によれば、保持軸部材は軸線方向の位置固定部をも成
すねじ308として構成されている。
【0077】支持スリーブ220は、すでに述べたよう
に、1条または多条の雌ねじと、1条または多条の雄ね
じと、支持軸受230用の支持座部とを備えている。外
側のねじには、雌ねじを有する外側の軸受担持体222
が螺合している。軸受担持体222は有利には軸線方向
に負荷可能な軸受226を担持している。この軸受22
6はダブルクラッチ10のクラッチ連結要素または解除
要素50’の間の相対回転運動を可能にする。外側の軸
受担持体222、より正確にはこの軸受担持体222の
レバー部分342に設けられている力係合点320は、
たとえば球冠のようなもので、実質的に接線方向に向け
られる力を軸受担持体222の外周に誘導させる。この
接線方向の力の作用で、軸受担持体222はその雌ねじ
のピッチまたは支持スリーブ220の雄ねじのピッチに
対応するねじ運動を実施することができ、要素50’を
介して付設のクラッチ装置を操作する。この場合、力係
合点と回転軸線Aとの半径方向の間隔は、操作スリーブ
(軸受担持体)222に関わる操作モジュールの力・距
離伝達比を決定する。
【0078】外側の操作スリーブに対応するように内側
の操作スリーブ(内側の軸受担持体)224も構成され
ている。支持スリーブ220の雌ねじは内側の操作スリ
ーブの雄ねじと螺合する。これらのねじ山は外側の操作
スリーブ222のためのねじ山と同じピッチを有してい
てよい。この場合には、図4にも図示したように、支持
スリーブ220の雄ねじのねじ山間隔と雌ねじのねじ山
間隔とが次のように互いに関連しあって配置されるのが
有利であり、すなわち雄ねじの「ねじ山谷部」が雌ねじ
の「ねじ山山部」と一致するように配置するのが有利で
ある。このようにすると支持スリーブを比較的薄い壁厚
で構成することができる。
【0079】内側の操作スリーブ224もレバー部分3
40にたとえば球冠のような力係合点322を備え、こ
の球冠を介して実質的に接線方向の力を誘導して、内側
の操作スリーブ224にねじ運動をさせることができ
る。同様に有利にはスラスト力を伝達させる軸受228
は操作スリーブ224の軸線方向の変位を付設のクラッ
チ装置のクラッチ連結要素またはクラッチ連結解除要素
40’へさらに誘導する。
【0080】力係合点320と322に関して付け加え
ておくと、それぞれのボールヘッド・球冠組み合わせ体
を介してそれぞれの操作スリーブを付設の直進アクチュ
エータと連結させる以外に、有利には複数の自由度(回
転、傾動運動)を与える他の連結部を設けてもよい。ボ
ールヘッド・球冠組合せの代わりに、特にいわゆるユニ
バーサルジョイントでもよい。
【0081】位置調整部材とも呼ぶことのできるアクチ
ュエータはたとえば液圧の従動シリンダによって形成さ
れていてよく、この場合たとえば従動シリンダのピスト
ン棒はシリンダから遠い端部にボールヘッドを備えてい
てよい。ボールヘッドは付設の球冠に係合する。逆に、
ボールヘッドを力作用点として用い、ピストン棒に球冠
を備えさせてもよい。操作スリーブの回動の際に変化す
る、ピストン棒に対し直交する投射面内でのボール係合
点の間隔を補償するため、液圧の従動シリンダ(或いは
一般にアクチュエータ)はパワートレインに回動可能に
保持されている必要がある。
【0082】クラッチ連結軸受226およびクラッチ連
結解除軸受228に対し付け加えておくと、これらの軸
受はそれぞれのスリーブに対し半径方向に小さな相対運
動が可能であるようにそれぞれの操作スリーブに保持さ
れているのが有利である。これによりこれらの軸受の自
動調心が可能になる。これに関連して、図4に図示した
ばね板324と326はいくつかの適当な解決法のうち
の1つを表わしているにすぎない。
【0083】雌ねじおよび雄ねじに関しさらに以下の構
成を採用してもよい。片側だけにスラスト力支持部が設
けられているような構成が有利である。片側で係合する
ことの利点は、自己ロックの恐れがかなり減少すること
で、或いは防止されることである。特に有利なのは、こ
れまで説明した図面に図示した鋸歯構成である。横断面
にて急傾斜の側面が互いに係合する。
【0084】係合しているねじ山側面が半径方向に延び
て、操作の際に半径方向の力が生じないようにするのが
特に有利である。スリーブは種々の材料から製造されて
いてよい。低コストのために特に有利なのは、スリーブ
(操作スリーブおよび支持スリーブ)がプラスチックか
ら成っていることである。この場合、自動潤滑プラスチ
ックまたは滑らかになるように改変されたプラスチック
を支持スリーブおよび(または)操作スリーブに対し使
用するのが有利である。また、操作スリーブをプラスチ
ックから製造し、位置固定の支持スリーブをアルミニウ
ムまたは操作スリーブに比べて硬いプラスチックから製
造してもよい。逆の材料選択も可能である。支持スリー
ブ・操作スリーブの組合せに適した材料は、 熱硬化性プラスチックとアルミニウム 熱硬化性プラスチックと熱可塑性プラスチック である。
【0085】有利に使用できる滑り改質プラスチックに
関しては、滑り改質物質として特にPTFE、モリブデ
ンホスフィット、およびMOSが考えられる。特に適
している滑り改質プラスチックはそれぞれPTFEを1
5%含んでいるポリスルホン、ポリフタルアミドであ
る。
【0086】摩擦を特に小さくさせるため、基本的には
雌ねじ・雄ねじ対の湿式潤滑も考えられる。しかし、こ
の種の潤滑は乾式ダブルクラッチにおいてはまさに大き
な技術コストでしか実現できない。湿式クラッチまたは
湿式ダブルクラッチ、特に多板クラッチの場合には事情
は別である。この場合には操作モジュールを湿潤室に配
置して強制潤滑を配慮することが考えられる。
【0087】図7は、接線方向の力を発生させて、前述
した操作スリーブ222と224のねじ運動を達成させ
るための実施形態を示したものである。両操作スリーブ
はそれぞれ歯車領域340または342を備え、歯車領
域340または342は半径方向外側のギヤリム領域3
44または346を有し、ギヤリム領域344または3
46はウォーム伝動装置352または354のウォーム
348または350と噛み合っている。ウォーム348
と350は電動機で駆動されるのが有利で、必要な場合
には両回転方向において駆動モーメントで付勢してもよ
い。ウォーム348または350とそれぞれのギヤリム
領域344または346との噛み合い部位での操作スリ
ーブ222または224のスラスト運動を補正するた
め、操作レバーとも呼ぶことのできる歯車領域340と
342を予め緊張せしめられる板ばねとして実施し、そ
の弾性力をそれぞれの摩擦部位356または358で支
持させてもよい。この摩擦部位356,358は、それ
ぞれのクラッチ連結解除ばね装置の作用、或いはそれぞ
れのクラッチ装置に作用する押圧力(ここでは例として
常時開放型クラッチ装置を前提としている)に対する反
力の作用で、操作スリーブが自動的に復帰するのを阻止
する用をも成している。それぞれのクラッチ装置は、ウ
ォーム348と350に付設された電動機が無電流にな
ってもエネルギーコストを必要とせずに閉鎖状態を維持
することができ、特に現時点での操作状態を維持するこ
とができる。前述した「自己ロック」はそれぞれのウォ
ーム伝動装置においても言えることなので、この限りで
は摩擦部位356と358を省略してもよい。有利に
は、たとえば電磁アクチュエータを用いて軸線方向に位
置調整可能な摩擦部位を有する作動・非作動可能な摩擦
ブレーキを設けるのがよい。この場合摩擦ブレーキは、
ウォーム伝動装置に付設されたモータが非作動状態にな
ったとき、或いは無電流になったときに制動の用を成
す。このため、場合によっては使用される電磁アクチュ
エータを、電流がなくなったときに摩擦ブレーキが作動
するように構成してよい。
【0088】図8の実施形態では、操作モジュール20
0の操作スリーブ222と224はそれぞれの歯車伝動
装置360または362を介して回転可能に位置調整可
能であり、よってねじ山を介して直進的に位置調整可能
である。歯車伝動装置360または362はピニオン3
64または366を有し、ピニオン364または366
歯車領域340と342のそれぞれのギヤリム領域34
4または346と噛み合っている。駆動ピニオン364
と366は電動機で駆動するのが有利である。歯車領域
340と342を介してスリーブ322と324に付与
される回転運動は、支持スリーブ220に対するそれぞ
れの操作スリーブの前記ねじ運動を生じさせる。
【0089】図8の実施形態でも、操作レバーと呼ぶこ
とのできる歯車領域340と342を板ばねとして構成
し、操作スリーブ322と324のスラスト運動を補正
するようにしてもよい。板ばねは、たとえばリベットを
用いて、有利にはプラスチックから製造された操作スリ
ーブと結合されていてよい。すでに述べたように、操作
モジュール200をできるだけ低コストに製造するた
め、支持スリーブ220もプラスチックまたは処理が簡
単な他の材料、たとえばアルミニウムから製造されてい
てよい。
【0090】なお、これまで説明した実施形態では、操
作レバーの端部は力作用点320と322を有している
操作レバーをも含めて変速装置釣鐘状部から突出するよ
うに案内することができ、このときねじ運動を導入させ
るため外部から操作される。図8のピニオン・歯車の組
合せでは、直線歯部の代わりに斜歯も考慮されることを
付言しておく。
【0091】すでに述べたように、図1ないし図4に図
示したねじ山の構成は鋸歯ねじ山であるのが有利であ
り、この場合には軸線方向において片側に作用するスラ
スト力を特に簡単に保証できる。しかしねじ山の他の構
成も可能で、たとえば図9のaに対応するような丸ねじ
山、或いは、図9のbに示すような台形形ねじ山も可能
である。
【0092】スリーブ間の滑り摩擦ではなく転がり摩擦
のために特に摩擦の少ない操作モジュール200の1つ
の実施形態を図10に示した。支持スリーブ220と操
作スリーブ222と224は転動球374のための走行
軌道370と372を備えている。転動球の連続的な連
鎖体を設けると、支持スリーブ・外側操作スリーブおよ
び支持スリーブ・内側操作スリーブといったスリーブ対
のそれぞれのスリーブにそれ自体公知の球体戻し路を備
えさせることができる。
【0093】図10に図示した種類の操作モジュールの
場合、純粋な転がり摩擦が生じるため、前述した実施形
態のようなスリーブ間の滑り摩擦のものに比べると操作
時の効率が明らかに大きい。このような実施形態の他の
利点は、ねじスピンドルのピッチが一定でなく、軸線方
向に変化することである。これによりそれぞれのクラッ
チ装置のクラッチ連結力またはクラッチ連結解除力の変
化に対して操作レバーを適合させることが容易になる。
ピッチが変化しているねじスピンドルはたとえば次のよ
うに構成することができ。すなわちそれぞれのスリーブ
対の両スリーブのうち1つのスリーブが少なくとも1個
の球体のための少なくとも1つの周回する環状溝を備
え、他のスリーブが球体用の、ピッチが変化した少なく
とも1つの走行軌道を備えるように構成することができ
る。
【0094】特に低コストに薄板材から製造できる操作
モジュール200を図11に図示した。この操作モジュ
ールは支持部材として内側の支持スリーブ220aと外
側の支持スリーブ220bとを有し、これらの支持スリ
ーブは半径方向に延びている複数個の、有利には少なく
とも3個のピン380によって結合され、回動不能にた
とえば変速装置の壁に固定される。外側の支持スリーブ
220bは中心の支持軸受230を担持している。両支
持スリーブの間には、半径方向外側の操作スリーブ22
2と半径方向内側の操作スリーブ224とが配置され、
これらの操作スリーブはそれぞれ有利にはスラスト力を
伝達させるクラッチ連結軸受またはクラッチ連結解除軸
受226または228を担持している。支持スリーブと
操作スリーブとはそれぞれ薄板から製造されているのが
有利である。操作スリーブはそれぞれ少なくとも1つ
の、有利には少なくとも3つ以上の破断部またはリンク
部390または392を有し、より厳密には各ピン38
0に対して正確には1つのリンク部または破断部390
または392が設けられている。ピン380は上記リン
ク部を貫通するように延びている。リンク部はそれぞれ
案内曲線部を決定しており、案内曲線部は滑り軸受を介
して、場合によっては転がり滑り軸受394または39
6を介してそれぞれのピン380と係合して案内を可能
にしている。滑り軸受394,396はピンに対し相対
回転不能なリング部材またはスリーブ部材として実施し
てよく、そのサイズおよび位置に関しては、場合によっ
ては非線形に延びているそれぞれのリンク部の曲線輪郭
において転動できるようにリンク部に整合している。案
内曲線部または曲線輪郭は周方向において軸線方向に上
昇しており、より厳密には、線形的にまたは有利には非
線形的に(図12の実施形態を参照)上昇しており、そ
の結果それぞれの操作スリーブの回転運動はそれぞれの
ピン・リング部の組合せ(リンク追従体・リンク部の組
合せとも言う)を介して該当する操作スリーブのスラス
ト運動へ置換される。操作れバー340または342に
対してたとえば力作用点320または322において接
線方向の力を作用させることにより、すでに述べたよう
に、それぞれの操作スリーブは半径方向および軸線方向
にねじのごとく移動する。
【0095】滑り軸受394と396の代わりにころ軸
受、たとえば溝付き玉軸受を設けてもよい。特に伝達さ
れるスラスト力が比較的小さい場合には、場合によって
はピン380に軸受部を設けなくてもよい。この場合ピ
ンは直接曲線輪郭に沿って滑動する。
【0096】図10および図11による操作モジュール
200の回転防止および場合によっては軸線方向での位
置固定に関しては基本的に種々の解決法が考えられる
が、特に図5および図6の解決法も考えられる。さらに
この操作モジュールに対しては、図7および図8との関
連で説明した操作例を適用してもよい。
【0097】図11に図示した稜操作スリーブの組合せ
を図12に斜視図で示す。これからそれぞれの操作スリ
ーブ322または324のリンク部390と392が見
て取れる。この場合それぞれの3つのリンク部は破断部
の形態で設けられている。これらのリンク部は、それぞ
れの回転運動をそれぞれスラスト運動に置換する、非線
形的に上昇する案内曲線部を決定している。
【0098】このように案内曲線部の上昇は回転調整経
路全体にわたるものではないが、これは特に調整能力の
改善に有利である。背景的には、クラッチ連結経路に関
して調整能力を改善する努力がある。常時開放型のクラ
ッチの場合には、ライニング弾性特性曲線(図13の一
番上のグラフを参照)が比較的強い非線形性を提供す
る。これは、クラッチ連結過程時におけるライニング弾
性は明らかにプログレッシブな特定の力・距離特性曲線
(図13の一番上のグラフを参照)と組み合わせる必要
があり、この場合には実質的にこの力に比例したトルク
を伝達させることができるからである。 クラッチモーメントM〜(クラッチ連結距離)、m>1 この非線形性を補正するため、操作距離は反対方向の非
線形性を有することができ(図13の真中のグラフを参
照)、その結果たとえばアクチュエータ距離のデグレッ
シブな上昇に関し次のような関係が得られる。 クラッチ連結距離〜(アクチュエータ距離),p<1 これらの非線形成を適宜互いに整合させると(上記の例
ではm=P)、最終的な効果としてアクチュエータ距離
とクラッチモーメントとの実質的に線形的な関係が得ら
れ(図13の一番下のグラフ)、すなわち近似的に クラッチモーメント~アクチュエータ距離 が得られる。これによりクラッチ操作調整時の調整クオ
リティ(コンスタントな解決)が明かに改善される。
【0099】なお、操作部材を両回転方向に操作できる
ようなアクチュエータ装置、たとえば押圧力と引張り力
の両方を発生させて伝達させることのできるアクチュエ
ータ装置(たとえば電動アクチュエータ或いは複動式の
液圧従動シリンダ)を使用すると、クラッチ連結経路終
端部における勾配をゼロに等しくなるようにすることが
でき、或いは、クラッチ連結経路の終端部においてわず
かに負になるようにすることができる。このようにし
て、それぞれのクラッチ装置はクラッチ連結状態で外部
から調整力を供給することなく、または補助エネルギー
を供給することなく自動的に閉じた状態を維持できるの
で、エネルギー上特に有利である。これに対応する利点
は常時閉鎖型クラッチ装置の場合にも得られる。
【0100】図14は、図11と図12の基本構成を持
った操作モジュール200を分解斜視図で示したもので
ある。図12の場合とは異なり、操作スリーブ322と
324は線形的に上昇する案内曲線を定義するようなリ
ンク部390と392を有している。図中226は内側
のクラッチ連結解除軸受、228は外側のクラッチ連結
解除軸受、230は中央の支持軸受、220bは作動中
位置固定の外側の支持スリーブ、322は外側のディス
クスリーブまたは操作スリーブで、リンク部390と、
外側の偏向レバー342と、球冠部320とを備えてい
る。324は内側のディスクスリーブまたは操作スリー
ブで、リンク部392と、内側の偏向レバー340と、
球冠部322とを備えている。380はピンまたは支持
ピン、394と396はそれぞれ滑り軸受リング、ブシ
ュ(たとえばPE/PTFE材からなる)、220aは
作動中位置固定の支持スリーブである。
【0101】図15は本発明による操作モジュール20
0の他の実施形態を示すもので、図11、図12および
図14の実施形態の場合と同様に、回転運動を軸線方向
の運動に置換するためのリンク部・リンク追従体装置を
備えている。操作ユニットとも呼ぶことのできる操作モ
ジュール200は中心に支持スリーブ220を有し、支
持スリーブ220は、以下に詳細に説明するように付属
のフランジ部材400を用いて変速装置側で支持するこ
とができる。さらに支持スリーブ220には支持軸受2
30が付設されており、この支持軸受230を介してク
ラッチハウジング等に対する支持関係を得ることがで
き、すでに述べたように実質的に閉じたスラスト力の流
れを、ダブルクラッチと操作モジュール200とを有し
ているモジュール全体の内部に設定することができる。
【0102】操作部材としては内側の操作スリーブ22
4と外側の操作スリーブ222とが設けられ、組み立て
状態においてはこれらの操作スリーブの間で支持スリー
ブ220が受容される。内側の操作スリーブ224には
内側のクラッチ連結解除軸受226が付設され、外側の
操作スリーブ222には外側のクラッチ連結解除軸受2
28が付設されている。図からわかるように操作レバー
または偏向レバー340と342は操作スリーブから半
径方向へ突出するように設けられ、球冠部322と32
0とを有しており、これら球冠部にたとえば液圧シリン
ダ・ピストン装置が作用する。図15の操作モジュール
は常時開放型のダブルクラッチを操作するために設ける
のが有利である。
【0103】中心の支持スリーブ220と図17に別の
斜視図で示したフランジ部材400とは軸線方向に継ぎ
合わせることができ、ねじ402を用いてねじ止めして
1つの一体型ユニットを形成し、このとき協働してフラ
ンジを備えた支持部材または支持スリーブとして適正な
用を成すことができる。図11、図12、図14の例と
は異なり支持スリーブ220はリンク部390と392
を有し、これらリンク部は案内曲線部を決定し、この案
内曲線部に、操作スリーブ224と222に軸線方向に
位置固定して取り付けられる曲線追従部が作用する。曲
線追従部は、それぞれの溝付き玉軸受を介してピン上を
走行するローラ396と394の形態である。操作モジ
ュール200の構成に対応して半径方向内側の操作スリ
ーブ224の走行ローラ396は該操作スリーブの外周
に取り付けられ、半径方向外側の操作スリーブ222の
走行ローラ394は該操作スリーブの内周に取り付けら
れている。それぞれのピンに走行ローラ324を位置固
定するため、半径方向内側から半径方向外側へ操作スリ
ーブ222を取り囲むたとえばU字状の固定部材404
を設けてもよい。
【0104】中心の支持スリーブ220のリンク部39
0と392は、変速装置側へ開口するように軸線方向に
延びている挿入スリット406へ移行している。その結
果操作モジュールを継ぎ合わせる際に、それぞれの操作
スリーブ222または224に予め取り付けられている
走行ローラ394と396をそれぞれに付設のリンク部
390または392に簡単に挿入させることができる。
次に支持スリーブ220をフランジ部材400と継ぎ合
わせ、ねじ止めすることができる。支持スリーブ220
とフランジ部材400とを継ぎ合わせる際、該フランジ
部材の軸線方向に突出している部分408が挿入スリッ
ト406のいくつかに侵入し、これによりリンク部39
0のいくつかとリンク部392のいくつかが閉鎖される
ので、操作モジュール200が統合される。図17にお
いて410は連結ねじ402用の貫通穴である。連結ね
じ402は、特に図16のbの断面図からわかるよう
に、ねじ穴内で、支持スリーブ220の、挿入スリット
406内にある部分412の雌ねじと螺合する。
【0105】フランジ部材400は、保持ピンを変速装
置ハウジングまたは支持ベースで受容して、図6に対応
して支持スリーブ220を半径方向において固定し且つ
回転を防止することができるように、半径方向に突出し
ているフランジ部分または突出部分403に開口部30
6を備えていてよい。これに対して、支持スリーブ、し
たがって操作モジュール200全体を半径方向に固定し
回転を防止させるための他の種類の手段を設けるのも有
利である。この手段を以下に図16ないし図20を用い
て説明する。図16ないし図20は本発明の他の観点に
よる実施形態を示すもので、操作モジュールの種類およ
びその機能とは関係のない実施形態である。この種の半
径方向位置固定手段および回転防止手段は、たとえば1
個または複数個の液圧操作シリンダ(特にリングシリン
ダ)をベースとした操作モジュールまたは操作ユニット
に対しても考慮される。共通性を制約せずに図15の操
作モジュール200を用いてこの点を詳細に説明する。
【0106】本発明の主要な観点は、操作モジュールを
差し込み可能な保持部が変速装置側に設けられているこ
とである。図15の実施形態に関して言えば、フランジ
部材400の、フランジとして形成された、或いはフラ
ンジ部分を有している軸線方向の端部を備えている。こ
の場合図15の開口部306は省略できる。変速装置側
の保持部として、たとえば変速装置ハウジングに一体的
に形成された受容部、或いは、変速装置に取り付けら
れ、適当な受容部を有する保持部材が設けられる。図1
6ないし図20はこの種の受容部を形成する保持部材4
50を示している。保持部材450はシェル状または籠
状に構成されており、図16ないし図20によれば、開
口部453を貫通するねじ452を用いて変速装置ハウ
ジングの部分210aにねじ止めされ、その結果保持部
材450の底部部分455に設けた変速装置入力軸用の
貫通穴454は変速装置ハウジングに設けた対応する変
速装置出力軸用の貫通穴456と実質的に一致してい
る。
【0107】保持部材450は薄板部材としてたとえば
鋼板から深絞りで形成されているのが合目的である。ま
た、保持部材をプラスチック射出成形部品として実施し
てもよい。フランジ部材400(支持スリーブ220お
よび操作スリーブ122と124と同様に通常の材料、
例えば鋼、プラスチック、アルミニウム、場合によって
はダイカスト部品として実施されていてよい)と保持部
材450とは互いに次のように整合しており、すなわち
フランジ部材またはその軸線方向の端部が実質的に遊び
なしに、有利には一定の遊びを持って、保持部材により
形成される該保持部材400の壁460から取り囲むよ
うに差し込まれるように整合している。この場合この整
合は、フランジ部材の端部部分と壁460との間にたと
えばエラストマーリングの形態のエラストマー挿入物4
62を設けることができるように行なわれるのが合目的
である。このエラストマー挿入物462は、フランジ部
材400が壁460の内表面461に直接接触するのを
防ぐもので、同時にフランジ部材400、よって操作モ
ジュール200の半径方向における補償運動をも可能に
し、たとえば駆動ユニットの従動軸(特に駆動原動機の
連結軸)と変速装置入力軸との間の軸ずれを補償するの
を可能にする。フランジ部材400と保持部材450の
壁460との間に十分な半径方向の遊びを設けてエラス
トマー挿入物またはこれに類似したものを省略すること
もできるが、しかしこのようにすると作動中に騒音が発
生することがある。したがって、特に図18からよくわ
かるようなエラストマー挿入物462を設けるのが有利
である。
【0108】変速装置への操作モジュール200の取り
付けまたは位置決めを容易にするため、保持部材450
の壁460は、実質的に軸線方向に延びる部分460a
と、これに接続して半径方向外側へ拡大している部分4
60bとを備えている。軸線方向に延びている部分46
0aはその内表面によってフランジ部材400に対する
目標位置または目標位置領域を決定する。前記部分46
0bは取り付け補助手段としてのみ用いられ、このため
その内表面を取り付けまたは位置決めされる操作モジュ
ール用の(正確にはこの操作モジュールのフランジ部材
用の)挿通表面または挿入傾斜部として用いる。したが
って、フランジ部材400を壁部分460aによって画
成される保持部材450の受容部に差し込む場合に操作
モジュールを変速装置に対し正確に維持されるべき半径
方向・回転位置で正確に軸線方向に変速装置のほうへ供
給する必要はない。
【0109】さらに以下の点をも指摘しておく。クラッ
チ操作に引き続いてレバー340が回転運動または回動
運動を行なうために十分な遊びを提供するため、特に図
19のbからよくわかるように、壁部分460bは受容
部を完全にリング状に取り囲んで延びていない。図19
のbにおいて470はレバーを自由にさせる繰り抜き部
である。同じ理由から、フランジ部材400は、部分4
08のリング状に延びているリムとこれに半径方向外側
に接続しているリング部分409とを備えておらず、レ
バー340を自由にさせるための繰り抜き部472を提
供している部分リムまたは部分リングを備えているにす
ぎない。それにもかかわらず、半径方向の大きな力をも
吸収する、フランジ部材400と支持スリーブ220と
の間の結合部を設けるため、支持部材120の部分41
2とフランジ部材400の部分408とは蟻継ぎ状に互
いに係合している(図16を参照)。
【0110】図16ないし図18を用いて説明した、操
作モジュールを変速装置で保持させる解決法にも、図6
を用いて説明した解決法にも、操作モジュールが軸線方
向に自在に可動であるのが望ましい場合にこれを維持さ
せることができるという利点がある。同様に、レバー操
作から生じる反応モーメントも確実に吸収され、この場
合図に図示したフランジ部材400および保持部材45
0の構成に基づいて、この反応モーメントが周囲から支
持されることが達成され、よって広い表面を介して支持
されることが達成される。
【0111】なお、操作モジュールを軸線方向において
位置固定してもよい。しかしながら、たとえばクランク
軸の軸方向遊びから生じるような軸方向の運動を操作モ
ジュール、またはクラッチと該操作モジュールとを含ん
でいるモジュール全体が受けることができるようにする
のが、しかもスラスト負荷がクランク軸に作用しないよ
うにするのが有利である。
【0112】保持部材を介してフランジ部材400が、
よって操作モジュール全体が確実に調心され、すでに述
べたようにこれはフランジ部材400のフランジ部分の
外側輪郭401全体を介して行なわれる。たとえばエン
ジンと変速装置との間の軸ずれの結果生じる束縛または
締め付け固定を避けるため、そしてこれによって場合に
よっては生じるモジュール全体の揺動固有振動数の上昇
を回避するため、フランジ部材400は半径方向に運動
遊びを持って受容部に受容されているのが有利で、場合
によっては弾性的なプレストレスを持ってエラストマー
挿入物またはこれに類似したものにより調心位置で受容
されているのが有利である。たとえばエラストマー異形
体として実施されるエラストマー挿入物は、振動が原因
してフランジ部材400が壁460に直接衝突すること
によって望ましくない騒音が発生するのを確実に防止す
る。また、フランジ部材400と保持部材450との前
記半径方向の遊び、或いは前記エラストマー挿入物は、
場合によってはわずかな「傾斜位置」を許容する。すな
わちフランジ部材400の壁部分460aの延在と付設
の外表面の延在とによって決定される受容部内での中心
位置に対しわずかに回転した状態を許容する。
【0113】支持部材の差込み部分の外側輪郭の構成、
ここではフランジ部材400のフランジ部分の構成、お
よび変速装置側の保持受容部の構成、ここでは壁部分4
60aの内側輪郭の構成には種々の可能性がある。この
点に関しては、本発明による構成の範囲内で、作動中に
生じる反応力または回転力をできるだけ大きな周囲角度
にわたって分配的に支持できるよう努めることである。
たとえば全体で少なくともほぼ90゜、有利には少なく
ともほぼ180゜、有利には高々ほぼ270゜の周囲角
度にわたる支持が有利である。図示した実施形態の場
合、作動中に生じる反応力はほぼ360゜の全周囲角度
にわたった支持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】aは本発明による摩擦ディスク方式のダブルク
ラッチの第1実施形態の部分断面図で、クラッチハウジ
ングで軸線方向に支持される本発明の1実施形態による
操作モジュールを有し、操作モジュールがダブルクラッ
チの両摩擦クラッチディスク式クラッチ機構の操作用に
用いられ、且つこのクラッチ機構と統合されて1つの構
成ユニットを形成している前記第1実施形態の部分断面
図である。bは回転軸線を含む他の断面で見たダブルク
ラッチの断面の一部である。
【図2】図1の実施形態に対応するダブルクラッチの他
の実施形態を示すもので、動力車両パワートレインに組
み込んだ状態で示したものである。
【図3】図1のダブルクラッチの他の実施形態を示すも
のである。
【図4】図3のダブルクラッチに実質的に対応している
摩擦ディスク方式のダブルクラッチの全体断面図であ
る。
【図5】本発明による操作モジュールを変速装置ハウジ
ングで回転しないように支持するための回転支持部の有
利な構成、特に軸線方向に固定するためのバヨネットロ
ックの実施形態を示すものである。
【図6】本発明による操作モジュールを変速装置ハウジ
ングで回転しないように支持するための回転支持部の他
の実施形態を示すものである。
【図7】ウォーム伝動装置を用いて本発明による操作モ
ジュールと付設のアクチュエータ機構とを駆動結合させ
る駆動結合部の有利な実施形態を示すものである。
【図8】歯車伝動装置を用いて本発明による操作モジュ
ールと付設のアクチュエータ機構とを駆動結合させる駆
動結合部の有利な実施形態を示すものである。
【図9】aとbはそれぞれ、操作モジュールの1実施形
態においてそれぞれの操作スリーブと支持スリーブとの
間で作用して、それぞれの操作スリーブの回転運動を軸
線方向の運動に置換するためのねじ山の有利な構成を示
すものである。
【図10】支持スリーブと操作スリーブとの間で作用す
るボールねじ伝動装置を備えた本発明による操作モジュ
ールの有利な実施形態を示すものである。
【図11】本発明による操作モジュールの有利な1実施
形態の断面図で、複数の薄板(操作)スリーブからな
り、そのうち2つの操作スリーブがリンク・リンク追従
体機構を介して該操作スリーブを半径方向に取り囲んで
いる2つの支持スリーブと連結されて、操作スリーブの
回転運動を軸線方向の運動に置換するようにした前記操
作モジュールの有利な1実施形態の断面図である。
【図12】周方向において軸線方向に非線形的に上昇す
る案内曲線部を決定しているリンク部を備えた操作スリ
ーブの有利な実施形態を示すものである。
【図13】伝達可能なクラッチモーメントとアクチュエ
ータの操作距離との関係を、アクチュエータ距離とクラ
ッチ連結距離との非線形的な関係を用いて説明したグラ
フである。
【図14】図11と図12の構成原理に基づいて構成さ
れた操作モジュールの分解斜視図である。
【図15】本発明による操作モジュールの他の実施形態
の分解斜視図である。
【図16】aは図15の操作モジュールを組み立てて変
速装置側の保持受容部に受容させた状態で示した軸断面
図である。bはaの断線B−Bによる横断面図である。
【図17】フランジ部材として構成された、図15と図
16の操作モジュールの差込み部分を示すもので、シェ
ル状またはケージ状の保持部材であって変速装置ハウジ
ングに取り付けられた状態で保持受容部として用いられ
る前記保持部材に差し込まれれた前記差込み部分を示す
ものである。
【図18】aは変速装置ハウジングに取り付けた保持部
材の平面図である。bはaの断線B−Bによる断面図で
ある。cはCの領域の拡大壇面図である。それぞれの図
において保持部材にはエラストマー挿入物が受容されて
いる。
【図19】aは保持部材の平面図である。bはaの断線
B−Bによる断面図である。それぞれの図においてエラ
ストマー挿入物は設けられておらず、この保持部材はエ
ラストマー挿入物なしでも使用できることを示したもの
である。
【図20】図18の保持部材をエラストマー挿入物とと
もに変速装置ハウジングに取り付けた状態で示したもの
で、aは横断面図、bは軸線方向に見た平面図である。
【符号の説明】
220,220a,220b 支持スリーブ(支持
部材) 222 第2の操作スリーブ(操作部材) 224 第1の操作スリーブ(操作部材) 374 転動球 380 曲線追従体 390,392 案内曲線部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドレアス オラミュンダー ドイツ連邦共和国 デー・97422 シュヴ ァインフルト ハルトラウプシュトラーセ 1 (72)発明者 セバスチアン フォークト ドイツ連邦共和国 デー・97616 バート ノイシュタット ベルクシュトラーセ 17 (72)発明者 オーラフ パーゲルス ドイツ連邦共和国 デー・97493 ベルク ラインフェルト デッヒェルマンシュトラ ーセ 1 (72)発明者 ゲオルク ツィンク ドイツ連邦共和国 デー・97447 ゲロル ツホーフェン リュルスフェルダー ヴェ ーク 5 (72)発明者 クリストフ クロイカー ドイツ連邦共和国 デー・97469 ゴッヒ スハイム ルーカス・クラーナハ・ヴェー ク 8 Fターム(参考) 3J056 AA32 AA34 AA37 AA58 BA06 BB45 BE07 CC04 CC08 CC14 CC35 CC39 DA05 DA12 DA16 DA22 FA13

Claims (71)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作力、特にクラッチ連結力またはクラッ
    チ連結解除力を摩擦クラッチ装置に導入して、摩擦クラ
    ッチ装置の第1および(または)第2の摩擦クラッチ機
    構を選択的にクラッチ連結状態或いはクラッチ連結解除
    状態に操作するための、動力車両のパワートレイン内に
    配置される多重摩擦クラッチ装置、特にダブル摩擦クラ
    ッチ装置用の操作装置であって、第1の摩擦クラッチ機
    構に付設される少なくとも1つの第1の操作部材(22
    4)と、第2の摩擦クラッチ機構に付設される少なくと
    も1つの第2の操作部材(222)とを有し、これら操
    作部材(224,222)が軸線方向に実質的に位置固
    定されている少なくとも1つの支持部材(220)に対
    し軸線方向に相対的に変位して操作力を行使するととも
    に、各操作部材はそれぞれのクラッチ機構に付設されて
    いるアクチュエータに属しており、或いは、それぞれの
    クラッチ機構に付設されているアクチュエータを介して
    支持部材(220)に対し軸線方向に相対的に位置調整
    可能である前記操作装置において、 それぞれのアクチュエータを介してそれぞれの操作部材
    (224,222)に付与される、回動阻止された支持
    部材(220)に対する回転運動が、軸線方向に支持さ
    れている該支持部材(220)に対する操作部材(22
    4,222)の軸線方向の直進運動に置換されるよう
    に、第1の操作部材(224)と第2の操作部材(22
    2)および支持部材(220)とが係合していることを
    特徴とする操作装置。
  2. 【請求項2】操作力、特にクラッチ連結力またはクラッ
    チ連結解除力を摩擦クラッチ装置に導入して、摩擦クラ
    ッチ装置の少なくとも1つの摩擦クラッチ機構をクラッ
    チ連結状態或いはクラッチ連結解除状態に操作するため
    の、動力車両のパワートレイン内に配置される摩擦クラ
    ッチ装置用の操作装置であって、摩擦クラッチ機構に付
    設される少なくとも1つの操作部材(222;224)
    を有し、操作部材(224;222)が軸線方向に実質
    的に位置固定されている少なくとも1つの支持部材(2
    20)に対し軸線方向に相対的に変位して操作力を行使
    するとともに、操作部材はクラッチ機構に付設されてい
    るアクチュエータに属しており、或いは、クラッチ機構
    に付設されているアクチュエータを介して支持部材(2
    20)に対し軸線方向に相対的に位置調整可能である前
    記操作装置において、 アクチュエータを介して操作部材(222;224)に
    付与される、回動阻止された支持部材(220)に対す
    る回転運動が、軸線方向に支持されている該支持部材
    (220)に対する操作部材(222;224)の軸線
    方向の直進運動に置換されるように、操作部材(22
    2;224)と支持部材(220)とが係合しているこ
    とを特徴とする操作装置。
  3. 【請求項3】支持部材と操作部材、または支持部材(2
    20)と第1および(または)第2の操作部材(22
    2,224)が、互いにスピンドル係合またはねじ係合
    しており、或いは、互いに曲線部・曲線追従体係合して
    いるか、或いは、傾斜部・対向傾斜部係合していること
    を特徴とする、請求項1または2に記載の操作装置。
  4. 【請求項4】支持部材(220)および操作部材(22
    2;224)のうちの1つの部材がほぼ円筒状の外周面
    に設けた1条または多条の雄ねじを有し、他方の部材が
    ほぼ円筒状の内周面に設けた1条または多条の雌ねじを
    有し、雄ねじと雌ねじが直接滑り係合しており、或い
    は、少なくとも1つのころまたは転動体または少なくと
    も1つの滑動体を介して互いに係合していることを特徴
    とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載の操
    作装置。
  5. 【請求項5】雌ねじと雄ねじが平ねじ山、台形ねじ山、
    または丸ねじ山として構成されていることを特徴とす
    る、請求項4に記載の操作装置。
  6. 【請求項6】雌ねじと雄ねじがころまたは転動体として
    用いられる複数個のボール(374)および場合によっ
    ては前記他の部材に形成されたボール戻し経路とともに
    ボールねじ装置を形成していることを特徴とする、請求
    項4に記載の操作装置。
  7. 【請求項7】支持部材および(それぞれの)操作部材の
    うちの1つの部材がほぼ円筒状の外周面に設けた1条ま
    たは多条の雄ねじ或いはほぼ円筒状の内周面に設けた1
    条または多条の雌ねじを有し、他の部材が該他の部材で
    軸線方向において支持される少なくとも1つのねじ山係
    合体を有し、ねじ山係合体は前記他の部材の内周面から
    半径方向内側へ突出して雄ねじに係合し、或いは、外周
    面から半径方向外側へ突出して雌ねじに係合しているこ
    とを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一つに
    記載の操作装置。
  8. 【請求項8】ねじ山係合体がころまたは転動体として、
    或いは滑動体として構成され、有利には前記他の部材に
    付設のガイドリング溝で周方向に可動に案内されている
    ことを特徴とする、請求項7に記載の操作装置。
  9. 【請求項9】雄ねじまたは雌ねじのねじ山ピッチが軸線
    方向に変化していることを特徴とする、請求項7または
    8に記載の操作装置。
  10. 【請求項10】支持部材と(それぞれの)操作部材が、
    周方向に延び且つ周方向において軸線方向に上昇してい
    る傾斜領域を備え、傾斜領域が場合によってはころまた
    は転動体を介して回転運動を直進運動に置換することを
    特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載
    の操作装置。
  11. 【請求項11】支持部材(220a;220b)および
    (それぞれの)操作部材(222;224)のうちの1
    つの部材が、周方向に延び且つ周方向において軸線方向
    に上昇している少なくとも1つの案内曲線部(390;
    392)を有し、他の部材が、案内曲線部と直接または
    間接に係合しているか、係合させることのできる少なく
    とも1つの曲線追従体(380)を有し、該曲線追従体
    (380)が場合によっては滑り軸受機構またはころ軸
    受機構(394;396)を介して回転運動を直進運動
    に置換することを特徴とする、請求項1から3までのい
    ずれか一つに記載の操作装置。
  12. 【請求項12】案内曲線部(390;392)が周方向
    に線形的に軸線方向へ上昇していることを特徴とする、
    請求項11に記載の操作装置。
  13. 【請求項13】案内曲線部(390;392)が周方向
    に非線形的に軸線方向へ上昇していることを特徴とす
    る、請求項11に記載の操作装置。
  14. 【請求項14】前記1つの部材の外周面および(また
    は)内周面に、周方向に延び案内曲線部を決定している
    少なくとも1つの繰り抜き部または開口部(390;3
    92)が設けられ、該繰り抜き部または開口部(39
    0;392)は、リンク追従体として構成された付設の
    曲線追従体(380)が係合するリンク部として用いら
    れることを特徴とする、請求項11から13までのいず
    れか一つに記載の操作装置。
  15. 【請求項15】操作部材が案内曲線部またはリンク部
    (390;392)を有していることを特徴とする、請
    求項11から14までのいずれか一つに記載の操作装
    置。
  16. 【請求項16】支持部材と操作部材が互いに同軸に配置
    されるスリーブ(220,222,224;220a,
    220b,222,224)によって形成されているこ
    とを特徴とする、請求項1から15までのいずれか一つ
    に記載の操作装置。
  17. 【請求項17】操作部材または少なくとも1つの操作部
    材が、支持部材として用いられる支持スリーブ(22
    0)を少なくとも部分的に半径方向外側から取り囲む外
    側スリーブ(222)によって形成されていることを特
    徴とする、請求項16に記載の操作装置。
  18. 【請求項18】操作部材または少なくとも1つの操作部
    材が内側スリーブ(224)によって形成されているこ
    と、および(または)、支持部材として用いられる支持
    スリーブ(220)が内側スリーブ(224)を少なく
    とも部分的に半径方向外側から取り囲んでいることを特
    徴とする、請求項16または17に記載の操作装置。
  19. 【請求項19】支持部材として半径方向外側の支持外側
    スリーブ(220b)と半径方向内側の支持内側スリー
    ブ(220a)とが設けられていること、操作部材また
    は少なくとも1つの操作部材が、半径方向において支持
    外側スリーブと支持内側スリーブとの間に配置されてい
    る中間スリーブ(222;224)によって形成されて
    いることを特徴とする、請求項16に記載の操作装置。
  20. 【請求項20】中間スリーブ(222;224)が少な
    くとも1つの案内曲線部(390;392)を備え、案
    内曲線部(390;392)が直接または間接に、半径
    方向において支持外側スリーブ(220b)と支持内側
    スリーブ(220a)との間に延在している曲線追従体
    (380)と係合していること、または係合させること
    が可能であることを特徴とする、請求項19に記載の操
    作装置。
  21. 【請求項21】曲線追従体が、支持外側スリーブ(22
    0b)および(または)支持内側スリーブ(220a)
    で保持されるピン(380)を有していることを特徴と
    する、請求項20に記載の操作装置。
  22. 【請求項22】支持部材(220a;220b)と操作
    部材(222,224)が薄板部材として構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1から21までのいずれか
    一つに記載の操作装置。
  23. 【請求項23】支持部材(220)と操作部材(22
    2,224)がプラスチック部材として構成され、支持
    部材と操作部材のうち、またはそれぞれの支持部材・操
    作部材対のうち有利には1つの部材がより柔らかいプラ
    スチック材から製造され、他の部材がより硬いプラスチ
    ック材から製造されていることを特徴とする、請求項1
    から21までのいずれか一つに記載の操作装置。
  24. 【請求項24】支持部材(220)と操作部材(22
    2,224)のうち、またはそれぞれの支持部材・操作
    部材対のうち1つの部材が金属材、有利にはアルミニウ
    ムから製造され、他の部材がプラスチック材から製造さ
    れていることを特徴とする、請求項1から21までのい
    ずれか一つに記載の操作装置。
  25. 【請求項25】前記部材のうち少なくとも1つの部材ま
    たは他の部材が少なくとも部分的に、滑り改質されたプ
    ラスチック材および(または)自動潤滑性プラスチック
    材から製造されていることを特徴とする、請求項23ま
    たは24に記載の操作装置。
  26. 【請求項26】操作部材(22;224)に直進アクチ
    ュエータが付設され、直進アクチュエータは、直進運動
    を回転運動に置換する連結機構(320;322)を介
    して操作部材と運動伝達可能に連結され、または運動伝
    達可能に連結可能であることを特徴とする、請求項1か
    ら25までのいずれか一つに記載の操作装置。
  27. 【請求項27】連結機構が、アクチュエータによって直
    進駆動可能な引張りおよび(または)押し部材であって
    操作部材またはそのレバー部分(340;342)に係
    合して回転軸線に対しほぼ直交する面内を回動可能な前
    記引張りおよび(または)押し部材を有し、該引張りお
    よび(または)押し部材を介して、ほぼ接線方向に指向
    する操作力を操作部材に伝達可能であることを特徴とす
    る、請求項26に記載の操作装置。
  28. 【請求項28】操作部材に回転アクチュエータが付設さ
    れ、該回転アクチュエータは操作部材(22;224)
    と直接にまたは連結機構(348.344;350,3
    46;364,344;366,346)を介して運動
    伝達可能に連結され、または運動伝達可能に連結可能で
    あることを特徴とする、請求項1から25までのいずれ
    か一つに記載の操作装置。
  29. 【請求項29】アクチュエータが、操作部材(222;
    224)の回転軸線(A)に対し少なくとも近似的に平
    行な回転軸線(B)を有する出力部材(364;36
    6)を有していることを特徴とする、請求項28に記載
    の操作装置。
  30. 【請求項30】アクチュエータと操作部材(222;2
    24)が歯車伝動装置(364,344;366,34
    6)を介して運動伝達可能に連結され、または運動伝達
    可能に連結可能であることを特徴とする、請求項28ま
    たは29に記載の操作装置。
  31. 【請求項31】歯車伝動装置が入力部材としてアクチュ
    エータ側の歯車(364;366)を有し、出力部材と
    して操作部材側の歯車または操作部材側の歯車領域また
    はギヤリムまたはギヤリム領域を有していることを特徴
    とする、請求項30に記載の操作装置。
  32. 【請求項32】アクチュエータが、操作部材(222;
    224)の回転軸線(A)に対し少なくとも近似的に直
    交する回転軸線を有する出力部材(348;350)を
    有していることを特徴とする、請求項28に記載の操作
    装置。
  33. 【請求項33】アクチュエータと操作部材(222;2
    24)がウォーム伝動装置(348,344;350;
    346)を介して運動伝達可能に連結され、または運動
    伝達可能に連結可能であることを特徴とする、請求項2
    8または32に記載の操作装置。
  34. 【請求項34】ウォーム伝動装置が、入力部分としてア
    クチュエータ側のウォーム(348;350)を有し、
    出力部分として操作部材側の歯車または操作部材側の歯
    車領域またはギヤリムまたはギヤリム領域(344;3
    46)を有していることを特徴とする、請求項33に記
    載の操作装置。
  35. 【請求項35】連結機構または変速装置のアクチュエー
    タおよび(または)トルク伝達要素の出力部分に、およ
    び(または)操作部材に、場合によっては摩擦ブレーキ
    (356;358)として構成されたロック部が付設さ
    れ、ロック部は、アクチュエータの現在の作動状態に関
    係なく現在のクラッチ操作状態を操作部材の現在の軸線
    方向位置および回転位置に応じて保持するように構成さ
    れていることを特徴とする、請求項26から34までの
    いずれか一つに記載の操作装置。
  36. 【請求項36】ロック部が作動、非作動可能であること
    を特徴とする、請求項35に記載の操作装置。
  37. 【請求項37】支持部材が少なくとも1つの回転支持部
    分(300;304)を有し、該回転支持部分(30
    0;304)は、支持部材を回動しないように支持する
    ため、クラッチ装置に対して定常的な支持ベースの、特
    にパワートレインの変速装置のハウジングの、付設の対
    向回転支持部分(302;308)と形状拘束的に回転
    支持係合し、または回転支持係合可能であることを特徴
    とする、請求項1から36までのいずれか一つに記載の
    操作装置。
  38. 【請求項38】支持部材が少なくとも1つの軸方向位置
    固定部分(300)を有し、該軸方向位置固定部分(3
    00)は、支持部材をパワートレイン内で軸線方向に位
    置固定するため、クラッチ装置に対して定常的な支持ベ
    ースの、特にパワートレインの変速装置のハウジング
    の、付設の対向軸方向位置固定部分(302)と形状拘
    束的に軸方向位置固定的に係合し、または軸方向位置固
    定的に係合可能であることを特徴とする、請求項1から
    37までのいずれか一つに記載の操作装置。
  39. 【請求項39】回転支持部分(300)および対向回転
    支持部分(302)が軸方向位置固定部分および対向軸
    方向位置固定部分としても用いられることを特徴とす
    る、請求項37または38に記載の操作装置。
  40. 【請求項40】回転支持部分(300)と対向回転支持
    部分(302)がバヨネットロック状に係合可能である
    ことを特徴とする、請求項39に記載の操作装置。
  41. 【請求項41】ユニットとして操作可能な操作ユニット
    (200)が設けられ、該操作ユニット(200)は、
    少なくとも1つの支持部材(220)と少なくとも1つ
    の操作部材(222,225)とを有していることを特
    徴とする、請求項1から40までのいずれか一つに記載
    の操作装置。
  42. 【請求項42】操作力、特にクラッチ連結力またはクラ
    ッチ連結解除力を摩擦クラッチ装置に導入して、摩擦ク
    ラッチ装置の少なくとも1つの摩擦クラッチ機構をクラ
    ッチ連結状態或いはクラッチ連結解除状態に操作するた
    めの、動力車両のパワートレイン内で駆動ユニットと変
    速装置の間に配置される、変速装置側の付属の保持部
    (450)をも含む、摩擦クラッチ装置用の操作ユニッ
    トであって、摩擦クラッチ機構に付設される少なくとも
    1つの操作部材(224;224)を有し、操作部材
    (224,222)が軸線方向に実質的に位置固定され
    ている少なくとも1つの支持部材(220)に対し軸線
    方向に相対的に変位して操作力を行使するとともに、操
    作部材はそれぞれのクラッチ機構に付設されているアク
    チュエータに属しており、或いは、クラッチ機構に付設
    されているアクチュエータを介して支持部材(220)
    に対し軸線方向に相対的に位置調整可能であり、変速装
    置側の保持部(450)が、クラッチ操作による操作ユ
    ニット(200)の回動を防止するとともに、所望の場
    合には変速装置(210a)に対する操作ユニット(2
    00)の軸線方向における相対運動を許容する前記操作
    ユニットにおいて、 変速装置側の保持部が、変速装置に相対回転不能に固定
    されるまたは固定可能な保持受容部(450)を有し、
    この保持受容部(450)に、該保持受容部に横断面が
    適合している操作ユニット(200)の変速装置側の差
    込み部分(400)であって、支持部材(220)と直
    接または間接に結合され、または支持部材(220)と
    一体である前記差込み部分(400)が軸線方向に差し
    込まれ、または差込み可能であり、保持受容部が、差込
    み部分(400)の外側表面(401)を回転しないよ
    うに直接または間接に支持可能な少なくとも1つの内側
    表面(461)を有していることを特徴とする操作ユニ
    ット。
  43. 【請求項43】操作ユニット(200)が、内側表面
    (461)と外側表面(401)との間に直接または間
    接に調心係合することにより変速装置(210a)に調
    心可能であることを特徴とする、請求項42に記載の変
    速装置側の保持部をも含む操作ユニット。
  44. 【請求項44】操作ユニット(200)が少なくとも半
    径方向に運動遊びを残すように内側表面(461)と外
    側表面(401)とが互いに整合していることを特徴と
    する、請求項42または43に記載の変速装置側の保持
    部をも含む操作ユニット。
  45. 【請求項45】少なくとも1つの弾性的な中間要素(4
    62)を用いて支持または調心係合が行なわれることを
    特徴とする、請求項42から44までのいずれか一つに
    記載の変速装置側の保持部をも含む操作ユニット。
  46. 【請求項46】内側表面(461)と外側表面(40
    1)とが少なくとも1つの変速装置入力軸のための出口
    領域(456)を少なくとも部分的に、有利には少なく
    ともほぼ90゜、より有利には少なくともほぼ180
    ゜、さらに有利には少なくともほぼ270゜の周囲角度
    にわたって半径方向においてさらに外側を取り囲んでい
    ることを特徴とする、請求項42から45までのいずれ
    か一つに記載の変速装置側の保持部をも含む操作ユニッ
    ト。
  47. 【請求項47】内側表面(461)が少なくとも部分的
    に挿通表面として構成され、この挿通表面を用いて、該
    挿通表面に係合する操作ユニット(200)の軸線方向
    の運動を、半径方向の目標位置に接近する操作ユニット
    の半径方向運動に置換可能であることを特徴とする、請
    求項42から46までのいずれか一つに記載の変速装置
    側の保持部をも含む操作ユニット。
  48. 【請求項48】受容部(450)が内側表面(461)
    を有する少なくとも1つの保持壁(460)を有し、保
    持壁(460)が少なくとも1つの変速装置入力軸用の
    出口領域を少なくとも部分的に半径方向においてさらに
    外側で取り囲んでいることを特徴とする、請求項42か
    ら47までのいずれか一つに記載の変速装置側の保持部
    をも含む操作ユニット。
  49. 【請求項49】操作ユニット(200)の差込み部分
    (450)が、支持部材に対し半径方向に突出する、有
    利にはフランジとして構成された少なくとも1つの係合
    領域(403)を有し、該係合領域(403)に外側表
    面(401)が形成されていることを特徴とする、請求
    項42から48までのいずれか一つに記載の変速装置側
    の保持部をも含む操作ユニット。
  50. 【請求項50】変速装置側の保持部が変速装置ハウジン
    グの一体的な構成部品であり、或いは、別個の構成部材
    (450)としてまたは別個のアッセンブリとして変速
    装置(210a)に相対回転不能に且つ有利には軸線方
    向に位置固定して装着され、または装着可能であること
    を特徴とする、請求項42から49までのいずれか一つ
    に記載の変速装置側の保持部をも含む操作ユニット。
  51. 【請求項51】有利にはシェル状に構成された保持部
    (450)が一体的につながっていることを特徴とす
    る、請求項50に記載の変速装置側の保持部をも含む操
    作ユニット。
  52. 【請求項52】差込み部分が支持部材(200)に対し
    別個の構成部材(400)として、または別個のアッセ
    ンブリとして構成され、且つ支持部材(220)に相対
    回転不能に且つ有利には軸線方向に位置固定して装着さ
    れ、または装着可能であることを特徴とする、請求項4
    2から51までのいずれか一つに記載の変速装置側の保
    持部をも含む操作ユニット。
  53. 【請求項53】アクチュエータを介して操作部材に付与
    される、回動阻止された支持部材(220)に対する回
    転運動が、軸線方向に支持されている該支持部材(22
    0)に対する操作部材の軸線方向の直進運動に置換され
    るように、操作部材(222;224)と支持部材(2
    20)とが係合していることを特徴とする、請求項42
    から52までのいずれか一つに記載の変速装置側の保持
    部をも含む操作ユニット。
  54. 【請求項54】摩擦クラッチ装置の第1および(また
    は)第2の摩擦クラッチ機構を選択的にクラッチ連結状
    態或いはクラッチ連結解除状態に操作するために多重摩
    擦クラッチ装置、特にダブル摩擦クラッチ装置用に設け
    られ、第1の摩擦クラッチ機構に付設される少なくとも
    1つの第1の操作部材(224)と、第2の摩擦クラッ
    チ機構に付設される少なくとも1つの第2の操作部材
    (222)とを有し、これら操作部材(224,22
    2)が軸線方向に実質的に位置固定されている少なくと
    も1つの支持部材(220)に対し軸線方向に相対的に
    変位して操作力を行使するとともに、操作部材はそれぞ
    れのクラッチ機構に付設されているアクチュエータに属
    しており、或いは、それぞれのクラッチ機構に付設され
    ているアクチュエータを介して支持部材(220)に対
    し軸線方向に相対的に位置調整可能であることを特徴と
    する、請求項42から53までのいずれか一つに記載の
    変速装置側の保持部をも含む操作ユニット。
  55. 【請求項55】それぞれのアクチュエータを介してそれ
    ぞれの操作部材に付与される、回動阻止された支持部材
    (220)に対する回転運動が、軸線方向に支持されて
    いる該支持部材(220)に対する操作部材の軸線方向
    の直進運動に置換されるように、第1の操作部材(22
    4)と第2の操作部材(220)とが係合していること
    を特徴とする、請求項54に記載の変速装置側の保持部
    をも含む操作ユニット。
  56. 【請求項56】請求項1から41までのいずれか一つの
    特徴部分を含んでいることを特徴とする、請求項53ま
    たは55に記載の変速装置側の保持部をも含む操作ユニ
    ット
  57. 【請求項57】請求項42から56までのいずれか一つ
    の請求項と、操作ユニットに関する請求項42から56
    までのいずれか一つの請求項の特徴部分とを組み合わせ
    た操作ユニット。
  58. 【請求項58】請求項42から56までのいずれか一つ
    の請求項と、変速装置側の保持部に関する請求項42か
    ら56までのいずれか一つの請求項の特徴部分とを組み
    合わせた変速装置側の保持部。
  59. 【請求項59】駆動ユニットと変速装置の間にある動力
    車両パワートレイン内に配置するためのクラッチ装置、
    特にダブルクラッチ装置または多重クラッチ装置におい
    て、 駆動機構(84)とともに回転軸線(A)のまわりに回
    転するために連結され、または連結可能である変速装置
    ハウジング(24)と、 変速装置入力軸(16;18)に付設され、少なくとも
    1つの押圧板(34;36)を備えた少なくとも1つの
    クラッチ機構(12,32,34;14,32,36)
    であって、押圧板(34;36)によって、少なくとも
    1つのクラッチディスク(12;14)の少なくとも1
    つの摩擦領域をハウジング装置とともに回転可能な対向
    支持領域に対して押圧可能にした前記少なくとも1つの
    クラッチ機構(12,32,34;14,32,36)
    と、 上記請求項のいずれか一つに記載の操作装置(200)
    または操作ユニットにして場合によっては変速装置側に
    保持部を備えている前記操作装置(200)または操作
    ユニットを有している、クラッチ機構(12,32,3
    4;14,32,36)に付設されている操作装置(2
    00)または操作ユニットの操作部材(222;22
    4)を介して摩擦クラッチ機構(12,32,34;1
    4,32,36)をクラッチ連結状態或いはクラッチ連
    結解除状態に操作するための操作機構(40,60,2
    00)であって、操作部材(222,224)が軸線方
    向に実質的に位置固定されている操作装置または操作ユ
    ニットの少なくとも1つの支持部材(200)に対し軸
    線方向に相対的に変位可能で、且つクラッチ機構に付設
    されているアクチュエータに属しており、或いは、クラ
    ッチ機構に付設されているアクチュエータを介して支持
    部材(220)に対し軸線方向に相対的に位置調整可能
    である前記操作機構(40,60,200)と、を有す
    るクラッチ装置。
  60. 【請求項60】操作部材(222;224)により該操
    作部材の軸線方向の位置に応じて軸線方向に位置調整力
    および(または)位置決め力を押圧板(34;36)に
    対して伝達可能で、および(または)、押圧板に付設さ
    れているばね装置(40;60)に伝達可能であるこ
    と、支持部材(220)に対し相対的に操作部材(22
    2;224)を軸線方向に位置調整する際に生じる軸線
    方向の反力、および(または)、軸線方向の位置調整力
    および(または)位置決め力を生成させる際に生じる軸
    線方向の反力を、支持部材(220)を介して支持可能
    であること、伝達された軸線方向の位置調整力および
    (または)位置決め力によって生じる軸線方向の反力
    を、ハウジング装置(24)を介して支持可能であるこ
    と、支持部材(220)とハウジング装置(24)とが
    軸線方向に次のような支持関係にあること、すなわち軸
    線方向の位置調整力および(または)位置決め力の伝達
    によりハウジング装置(24)によって吸収される軸線
    方向の反力と、支持部材(220)によって吸収される
    軸線方向の反力とが、支持部材(220)に対して操作
    部材(222;224)を相対的に軸線方向へ位置調整
    することにより、或いは、軸線方向の位置調整力および
    (または)位置決め力を分解させることにより、少なく
    とも部分的に、有利には実質的に完全に相互に相殺され
    るように、支持部材(220)とハウジング装置(2
    4)とが軸線方向に支持関係にあることを特徴とする、
    請求項59に記載のクラッチ装置。
  61. 【請求項61】支持部材(220)とハウジング装置
    (240)との軸線方向における前記支持関係により、
    クラッチ装置内部にそれ自体閉じたスラスト力の流れを
    発生させることを特徴とする、請求項60に記載のクラ
    ッチ装置。
  62. 【請求項62】ハウジング装置(24)の有利にはカバ
    ー状のハウジング部分(28)と場合によってはスリー
    ブ状の支持部材(220)との間に、ハウジング部分
    (28)と支持部材(220)との間で軸線方向のスラ
    スト力を伝達させる回転支持装置(230)が作用する
    ことを特徴とする、請求項60または61に記載のクラ
    ッチ装置。
  63. 【請求項63】操作機構が、押圧板に付設される操作レ
    バー装置または操作ばね装置(40;60)を有し、操
    作レバー装置または操作ばね装置(40;60)が場合
    によってはハウジング部分(28)で保持されているこ
    とを特徴とする、請求項59から62までのいずれか一
    つに記載のクラッチ装置。
  64. 【請求項64】操作レバー装置または操作ばね装置(4
    0;60)に、ハウジング装置とともに回転可能な支持
    領域が付設され、該支持領域で操作レバー装置または操
    作ばね装置(40;60)が直接または間接に軸線方向
    において支持され、または支持可能であることを特徴と
    する、請求項63に記載のクラッチ装置。
  65. 【請求項65】クラッチ機構(10)が常時閉鎖型のク
    ラッチ機構であることを特徴とする、請求項59から6
    4までのいずれか一つに記載のクラッチ装置。
  66. 【請求項66】クラッチ機構(10)が常時開放型のク
    ラッチ機構であることを特徴とする、請求項59から6
    4までのいずれか一つに記載のクラッチ装置。
  67. 【請求項67】ハウジング装置(24)と少なくとも1
    つのクラッチ機構(12,32,34;14,32,3
    6)と操作機構(40,60,200)とが1つの組込
    み構成ユニットを形成していることを特徴とする、請求
    項59から66までのいずれか一つに記載のクラッチ装
    置。
  68. 【請求項68】駆動ユニットと変速装置の間にある動力
    車両パワートレイン内に配置するためのクラッチ装置、
    特にダブルクラッチ装置または多重クラッチ装置におい
    て、 変速装置入力軸に付設され、作動液、特に冷却オイルの
    作用で作動するように設けられている少なくとも1つの
    多板クラッチ機構と、クラッチ機構と作用結合し、また
    は作用結合させることができ、所望の場合にはクラッチ
    装置に組み込まれる操作装置(200)または操作ユニ
    ットであって、場合によっては、クラッチ機構に付設さ
    れている操作装置または操作ユニットの操作部材(22
    2;224)を介してクラッチ機構をクラッチ連結状態
    或いはクラッチ連結解除状態に操作するための請求項1
    から58までのいずれか一つに記載の変速装置側の保持
    部を備えた操作装置(200)または操作ユニットとを
    有し、操作部材(222;224)が軸線方向に実質的
    に位置固定されている操作装置または操作ユニットの少
    なくとも1つの支持部材(200)に対し軸線方向に相
    対的に変位可能で、且つクラッチ機構に付設されている
    アクチュエータに属しており、或いは、クラッチ機構に
    付設されているアクチュエータを介して支持部材(22
    0)に対し軸線方向に相対的に位置調整可能であること
    を特徴とするクラッチ装置。
  69. 【請求項69】相互に係合して回転運動を直進運動に置
    換する支持部材と操作部材との係合領域に該係合領域の
    湿式潤滑の作用で作動液を供給可能であり、或いは、作
    動中に強制的に供給することを特徴とする、請求項68
    に記載のクラッチ装置。
  70. 【請求項70】クラッチ装置が多重クラッチ装置、特に
    ダブルクラッチ装置(10)であり、第1の変速装置入
    力軸(16)に付設される第1のクラッチ機構(12.
    32.34)と、第2の変速装置入力軸(18)に付設
    される第2のクラッチ機構(14,32,36)とを有
    していることを特徴とする、請求項59から69までの
    いずれか一つに記載のクラッチ装置。
  71. 【請求項71】駆動ユニットと、変速装置と、駆動ユニ
    ットと変速装置の間に配置される請求項59から70ま
    でのいずれか一つに記載のクラッチ装置と、および(ま
    たは)、特に請求項1から58までのいずれか一つに記
    載の操作装置または操作ユニットとこれに付属の変速装
    置側の保持部とを備えた動力車両のパワートレイン。
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