JP2003120463A - 燃料噴射弁、ノズルボディ、流体通路を有する円筒部品の製造方法 - Google Patents

燃料噴射弁、ノズルボディ、流体通路を有する円筒部品の製造方法

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JP2003120463A
JP2003120463A JP2001317901A JP2001317901A JP2003120463A JP 2003120463 A JP2003120463 A JP 2003120463A JP 2001317901 A JP2001317901 A JP 2001317901A JP 2001317901 A JP2001317901 A JP 2001317901A JP 2003120463 A JP2003120463 A JP 2003120463A
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越坂  敦
Atsushi Sekine
篤 関根
Keiji Kawahara
敬二 河原
Mizuho Yokoyama
瑞穂 横山
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Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料噴射弁のノズルボディなどの流体通路を形
成する円筒部材を、生産性良く製造し、信頼性の高いも
のとする。 【解決手段】燃料噴射弁のノズルボディ2などの流体通
路を形成する円筒部材を、マルテンサイト系ステンレス
鋼板を用いて絞り加工により成形する。また、マルテン
サイト系ステンレス鋼板の絞り加工の際、中間材を焼鈍
し、さらに、絞り加工後、耳除去を行ない、さらに、絞
り加工し製品を得る製法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射弁、その
ノズルボディに関するものであり、さらにノズルボディ
等の流体通路を有する円筒部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射弁のノズルボディは、耐食性、
耐摩耗性が要求され、従来より、この要求に合った素材
しとして、マルテンサイト系ステンレス鋼が用いられて
いる。従来のマルテンサイト系ステンレス鋼のノズルボ
ディは、切削加工、あるいは、鍛造加工などにより製造
されていた。
【0003】特開平5―164016号公報において
は、燃料噴射弁を構成する部品(バルブアッシーを保持
するケース、コイルアッシーを支持する部品)の絞り加
工化が提案されているが、ノズルボディについては、提
案されていない。
【0004】また、燃料噴射弁以外の流体通路を形成す
るような、円筒部材についても、マルテンサイト系ステ
ンレスを絞り加工で成形したものはない。
【0005】マルテンサイト系ステンレス鋼の円筒部材
を製造する方法としては、棒材から切削、または、コイ
ル材を鍛造により概略形状とし、その後切削により仕上
げ加工するなどの方法とされていた。従来より、板材か
ら絞り加工を行ない、円筒部材を製造する方法はある
が、マルテンサイト系ステンレス鋼においては大量生産
に至った例はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】燃料噴射弁に使用され
ているマルテンサイト系ステンレス鋼のノズルボディを
切削で加工する場合、棒材から切削するために材料歩留
まりが悪い。また、C%が大のため、材料硬度が高く、
材料のせん断力が大のため、切削抵抗が大きく、切削刃
具の寿命が短い。また、加工時間が長くなるため、生産
性が良くない。さらに、ノズルボディ内部は、燃料通路
部となるため、バリ、切削時に発生する切粉がノズルボ
ディ内に残存すると、弁体との接触面に入り込み、弁体
の作動不良、燃料漏れなど引き起こし製品の信頼性を損
ねることになる。このため、切削により製造されるノズ
ルボディは、切削加工後、多くのバリ取り工程を費や
し、さらに、バリ取り後には十分な洗浄工程が必要とな
る。したがって、コスト高となる。
【0007】一方、ノズルボディを鍛造成形する場合に
は、材料歩留まり、生産性などは切削にくらべ向上する
が、材料硬度が高いため、焼き付きなどが生じやすく、
他鋼材に対し金型寿命が小となる。また、加工応力が大
となるため、加工に用いる金型の変形量が大となり、加
工精度が良くない。さらに、加工時に、燃料通路部や弁
体との嵌合部となる部分に焼き付きなどが発生した場
合、切削バリや切粉による不具合と同様の問題を引き起
こす場合がある。
【0008】さらにノズルボディの切削、鍛造成形する
場合には、ノズルボディの構造が次に述べるような態様
では加工の困難性が伴う。
【0009】すなわち、先ずは、ノズルボディの内径に
対し、内部流路長さが2倍以上になるノズルボディの場
合である。このような構造のノズルボディについて切削
加工する場合には、刃具の剛性を高くすることが困難で
あるため、加工精度が著しく劣化する。一方、鍛造によ
る製法では、ノズルボディの内径部を成形するパンチの
長さを長くする必要があり、そのため、パンチの曲がり
変形量が増大し、寸法精度の劣化が顕著である。曲がり
変形量抑制の手段として、穴成形を数回に分けて製造す
る方法があるが、この場合、内径部のパンチによる加工
面にマッチング部が生じ、このマッチング部が微少な段
差となるため、製造中にゴミが付着しやすく、切削バリ
や切粉による不具合と同様の問題を引き起こす場合があ
る。
【0010】次にノズルボディ内径に1段以上の段が形
成される場合である。燃料流れを乱さないため、段形状
は、滑らかにする必要がある。流れを乱すと、燃料の噴
射流量精度や噴霧形状なのが安定しないなどの問題を引
き起こす。このため、切削加工においては、あらかじ
め、概略形状に加工した後、形状を滑らかにするため、
数回に分けて加工するなどの手段がとられる。このた
め、加工時間が長くなり、コストアップとなる。
【0011】一方、鍛造による加工の場合、1回の成形
による加工は困難であり、上記したように、内径部のパ
ンチによる加工面にマッチング部が生じ問題を引き起こ
す。
【0012】さらに、ノズルボディの先端に弁体が当接
する弁座を一体的に形成する場合、切削では、袋穴とな
るため、加工時の切削くずの排出性が著しく悪く、刃具
に寿命低下や、寸法精度の悪化を引き起こす。鍛造の場
合は、一体的に形成することは、容易であるが、厚み寸
法が薄くなると極端に加工応力が増大し、製品設計上自
由度がなくなる。
【0013】マルテンサイト系ステンレス鋼を用いたノ
ズルボディは、多くの場合、加工後焼き入れ処理され、
耐食性、耐摩耗性向上が図られる。切削の場合、加工に
よる寸法には、バラツキが生じ、また、表面あらさもよ
くないため、通常、焼き入れ処理後、研削加工を施さな
ければならない。このため、加工時間が長くなる。ま
た、研削設備は高価であり、設備費が大となり、コスト
高となる。鍛造によれば、金型寸法の管理を徹底すれ
ば、寸法精度は確保できる場合もあるが、加工時に材料
が大きく塑性流動するため、焼き入れ時の熱応力により
変形が大となり、寸法精度の低下を招きやすい。この場
合、特に、ノズルボディ内の軸方向の長さが大となった
時、顕著である。このため、切削と同じように、焼き入
れ処理後、研削加工など施さなければならない。
【0014】燃料噴射弁以外の流体通路を形成する円筒
部材においても、燃料噴射弁と同様の問題がある。ま
た、流体が高圧あるいは、流速の大である場合、流路に
キャビテーション損傷が生じることがある。特に、流路
に段差が設けられているような場合、絞り部となり、発
生頻度が大となる傾向にある。とくに、段差部の形状が
滑らかになっていないと、キャビテーションは顕著に現
われ、製品として不具合を生じる。
【0015】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、燃料噴射弁のノズルボ
ディの構造上からくる製造加工の諸問題を解消し、それ
によって生産性を向上させ、コスト低減を図り、信頼性
の高い燃料噴射弁、ノズルボディディおよびそれに類す
る流体通路を有する円筒部材を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、上記課
題を解決するために、基本的には、燃料噴射弁のノズル
ボディの素材をマルテンサイト系ステンレス鋼とし、か
つ絞り加工することにより成形したものを提案する。
【0017】マルテンサイト系ステンレス鋼は、通常の
鉄鋼鋼板にくらべ、塑性変形による伸びが小であり、絞
り加工が困難であるとされている。そのため、従来は、
ステンレス鋼板のなかでは、マルテンサイト系ステンレ
ス鋼よりもオーステナイト系およびフェライト系ステン
レス鋼を絞り加工する検討が盛んに行なわれている。し
かしながら、本発明者らは、燃料噴射弁のノズルボディ
を、絞り加工されたマルテンサイト系ステンレス鋼によ
り成形すれば、既述した今までの諸々の課題を解決し得
るとの知見を得て、そのように構成したものである。
【0018】さらに、ノズルボディ等の流体通路を有す
る円筒部品について、マルテンサイト系の絞り加工品を
採用する場合であっても、量産性の向上を図れる製造方
法についても提案する。この製造方法を述べる前に燃料
噴射弁のノズルボディとしてマルテンサイト系ステンレ
ス鋼の絞り加工品を導入した場合の利点について述べ
る。
【0019】ノズルボディの絞り加工により、あらか
じめ、完成前成形品が概略円筒形状成形に可能であるた
め、材料歩留まりが向上し、切削量が低減でき、そのた
め、バリ発生量も低減できる。さらに、バリの発生量を
少なくできるため、バリによる不具合も低減でき製品の
信頼性を向上できる。
【0020】鍛造と比較しても、絞り加工によれば、
加工応力を低減できるため、寸法精度が良好となり、後
工程で切削した場合でも、切削量を低減できる。また、
鍛造の加工は、内径部へのパンチの加圧となるため、弁
体が備えられる内径側に主に焼き付きが発生するが、絞
り加工の場合、外径側への金型による加圧で加工される
ため、主に外径側に焼き付きが発生し易くなる。上述し
たように、内径側の焼き付きは、弁体の運動の妨げにな
るため、製品の信頼性を損ねる場合がある。絞り加工に
よれば、このような問題が解消されるため、信頼性の向
上が図れる。 (2)さらに、ノズルボディの内径に対し、2倍以上の
燃料通路長さを持つノズルボディに関し、マルテンサイ
ト系ステンレス鋼を絞り加工して成形したものを提案す
る。
【0021】上記構成によれば、燃料通路を細長構造に
したノズルボディであっても、従来の切削加工で生じる
ような課題を解消できる。すなわち、切削加工の場合に
は、刃具の剛性を高くすることが困難であるため、ノズ
ルボディを細長構造にすると加工精度の劣化という課題
が生じる。これに対して、絞り加工の場合には、このよ
うな問題が生じないので、加工精度を顕著に高めること
ができる。また、鍛造加工と比較しても、絞り加工の際
は、流路長さをノズルボディ内径の2倍以上としても、
鍛造時に発生するような段差部は発生せず。滑らかな面
を成形できる。このため、ゴミなどの付着の問題が解消
される。 (3)また、マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り加工
したノズルボディは、1段以上の段差を形成するボディ
構造に最適である。絞り加工では、段差を成形する際、
数回の工程により製造されることになるが、上記したよ
うに、外径側への加圧による加工であり、内径側に発生
する加工応力は小であるため、その時形成される、段差
部形状は、内径では滑らかなものとなり、鍛造で現われ
るマッチング部は発生しない。このことにより、前述し
た不具合を解消できる。 (4)さらに、マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り加
工したノズルボディは、ノズルボディの先端に弁体が当
接する弁座(シート部)を一体に形成したものに適して
いる。
【0022】すなわち、ノズルボディの絞り加工では、
ボディを筒状の底付き形状にするため、その効果は大で
ある。特に、底部は、材料の変形がもっとも少なく寸法
精度も安定している。切削による加工の場合、底付き形
状とすると、切削時に発生する切粉の排出が困難とな
り、刃具の寿命低下、ひいてはコスト高の問題が発生す
る。さらに、この底部に弁体のシート部が形成される。
シート部は燃料のシールのために設けられ、燃料噴射弁
の製品信頼性に大きく関わるものである。その精度(特
に真円度)は、1μm以下であり、高精度の加工が要求
される。通常はノズルボディを円筒部材に加工した後、
シート部の加工が行なわれる。その工程は、所定の形状
に加工された円筒部材の底面に概略シート部形状を切削
加工し、焼き入れ処理を施し、研削加工するものであ
る。必要精度は、研削加工により得ることとなるが、切
削工程時の加工精度が悪いと、研削後の精度も得られな
い問題が発生する。これは、研削加工は、切削加工など
に比べ、加工時間が長いため、加工時間短縮のために
は、極力研削量を少なくする必要があるためである。ま
た、研削力は、切削力にくらべ、小さいため、切削精度
が悪く例えば素材の凹凸が大であると、この凹凸に沿っ
た形状にしか研削できないためである。
【0023】一方、鍛造による加工でも底部は形成でき
るが、塑性流動をおこしているため、加工硬化した状態
となり、切削抵抗が大となり、切削精度が悪化し、上記
の問題を引き起こす。 (5)また、マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り加工
したノズルボディは、ノズルボディの内径部を絞り加工
した表面状態とすることができる。絞り加工により成形
される、製品の寸法は、内径成形の金型(オガタ)と外
径成形の金型(メガタ)の寸法設定により決定され、金
型寸法の管理を行なえば、寸法精度の確保は容易であ
る。さらに、鍛造に比べ、塑性流動量が少なく、加工応
力が小さいため、金型の変形が小(特に曲がり変形)と
なり、寸法精度の向上が図れる。また、焼き入れ処理を
施した場合、鍛造にたいし、変形量の低減は顕著に現わ
れる。 (6)ノズルボディは、炭素含有量が0.3〜0.4重
量%のマルテンサイト系ステンレス鋼であり、板厚が
0.5〜2.0mmの絞り加工品とすることで、良好な
絞り加工品を得ることができた。(7)また、本発明
は、ノズルボディに限らずこれに類する流体通路を形成
する円筒部品において、マルテンサイト系ステンレス鋼
を絞り加工した成形品を提案する。燃料噴射弁以外のこ
のような円筒部材においても、ノズルボディのような効
果がある。さらに、絞り段差部などを滑らかに、成形で
きるため、キャビテーションの発生を抑制でき製品の信
頼性を向上できる。 (8)さらに、本発明では、流体通路を有するノズル部
品などの円筒部品について、マルテンサイト径ステンレ
ス鋼を絞り加工した成形品で構成するため、次のような
製造方法と提案する。
【0024】マルテンサイト系ステンレス鋼板を絞り加
工すると、従来は、次のような点に改善すべき点があっ
た。
【0025】すなわち、材料の伸びが小のため、絞り加
工中に製品が破断あるいは、表面に亀裂が生じる。ま
た、圧延により製造された鋼板は、圧延方向により、材
料の異方性が生じ、絞り加工を行なうと、製品の絞り形
状の開放端側(スカート部)に、いわゆる耳と称せられ
る形状部が生じる。さらに、所定の製品寸法を得るため
には、数回の絞り加工工程が必要となるが、数回の絞り
工程を行なうに従い、製品の絞り形状の開放端側(スカ
ート部)には、残留圧縮応力が増大して、耳部の発生量
も増加していく。このため、圧縮応力の増大のため、製
品が、金型から開放される時、瞬間的に応力が開放さ
れ、耳部形状により応力集中部から縦割れを起こすこと
がある。これらの事情により、マルテンサイト系ステン
レス鋼の絞り加工は困難なものとされていた。
【0026】本発明においては、マルテンサイト系ステ
ンレス鋼板の円筒部品を成形する場合に、まず、圧延加
工により製造された素材を用いる。このような素材は、
安価に平坦度、表面あらさが良好な素材を入手できる。
表面あらさが悪いと絞り時に亀裂など発生しやすい。こ
のため、ダル仕上げ、ブライト仕上げの鋼板が好まし
い。
【0027】所定の製品形状を得るためには数回の絞り
工程を行なうがマルテンサイト系ステンレス鋼の材料伸
びは、30%以下であり、絞り比(ブランク径/絞り
径)が、2.5を超えると表面に亀裂が生じる。通常こ
の程度の絞り比では、冷間圧延鋼板(SPCC材)、オ
ーステナイト系ステンレス鋼板、フェライト系ステンレ
ス鋼板などでは、このような問題は生じない。特に、オ
ーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス
鋼においては、絞り加工性を改善した材料が多く開発、
実用化されている。表面の亀裂を防止する手段として、
本発明では、絞り比2.5以下において、絞り加工の中
間材を一回以上焼鈍し、加工ひずみを除去した後、再度
絞り加工を行なうことにより、絞り比2.5を超える円
筒部材を得ることができる。プレス装置での絞り加工の
効率を考慮すると、焼鈍は、出来るだけ少ない回数が好
ましく、そのためには、焼鈍は必要最小限とする必要が
あり、絞り比1.9〜3.7の間で焼鈍を行なうのが効
率が良い。 工程を重ねるたびに、焼鈍工程を行なえば、亀裂が生じ
ることなく、大きな絞り比の円筒部品(円筒部材)を得
ることができるが、生産性が悪くなる。2.5以下で1
回以上焼鈍した中間材は、焼鈍後、絞り加工を行なう
と、絞り比3.7をこえると開放端側耳部を起点とし縦
割れが生じる。これは、絞り形状の開放端側(スカート
部)では、板厚が増加し圧縮応力が支配的となり、絞り
加工を重ねるたびに、その圧縮応力が増大し、また、開
放端側には、圧延材料の特徴である、異方性により耳が
発生し、この耳部の形状により応力集中するためであ
る。この問題を解決するためにも、焼鈍工程を行なえ
ば、加工による残留応力を除去でき、加工可能である
が、生産性が悪くなる問題が生じる。このため、本発明
では、絞り比3.7以下で耳部を除去し、応力集中の起
点を除去することとした。
【0028】この後、絞り加工を行なうことにより、絞
り比3.7を超える円筒部材を製造することが可能とな
った。耳部は、絞り加工工程度に、発生するため、各工
程毎に除去作業を行なうことも考えられるが、生産性が
低下する。耳除去工程は必要最小限の回数であることが
望ましく、絞り比3.2〜3.7の間で行なうのが効率
的である。さらに、耳除去工程は、焼鈍にたいしプレス
装置内、金型内で作業が可能である。方法としては、シ
ミートリミング、ピンチトリミングなどの方法がある。
以上により、生産性を確保した状態で、マルテンサイト
系ステンレス鋼の絞り加工が可能となった。
【0029】なお、上記製造法では、絞り−焼鈍−絞り
−耳除去の順番でマルテンサイト系ステンレス鋼の円筒
部材(ノズルボディなど)を製造するが、絞り−焼鈍−
耳除去−絞り、或いは絞り−耳除去−焼鈍−絞りの順で
上記円筒部材を製造することも可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づき説
明する。
【0031】図1は、絞り加工により製造されたノズル
ボディを備える、燃料噴射弁の縦断面図である。燃料噴
射弁1は、ハウジング100に弁体6を駆動するための
電磁コイル5および戻しばね101を内蔵する。ハウジ
ング101は、電磁コイル5が励磁されると磁気回路の
一部となる。ハウジング101の先端に、絞り加工によ
り成形されたノズルボディ2が装着されている。ノズル
ボディ2の先端には、燃料噴射用のオリフィスプレート
3と燃料に旋回力を与えるスワラー4が接合されてい
る。
【0032】ノズルボディ2には、電磁コイル5への印
加電流により軸方向に往復運動可能な弁体6が組み込ま
れている。ノズルボディ2とオリフィスプレート3とス
ワラー4と弁体6により構成されるバルブアッシー7の
拡大図を図2に示す。オリフィスプレート3には、燃料
流量を計量する役割を持つオリフィス3aとシート部3
bとが形成されている。シート部3bには、弁体6の先
端に設けられたボール6aが閉弁時に戻しばねの力で当
接し、燃料をシールする。
【0033】スワラー4は燃料に旋回力を与え、弁体6
に設けられたボール6aをガイドする役割を持つ。スワ
ラー4により旋回力を与えられた燃料は、シート部3
b、オリフィス3aを通過し、噴霧される。スワラー4
により旋回力を与えられた燃料は微粒化され、燃料噴射
弁の高性能化を図れる。
【0034】弁体6は、先端のボール6aがスワラー4
の内径部4aにガイドされ、ボール6aと反対側に位置
する弁体ガイド6b(可動コア)がノズルボディ2の内
径2aにガイドされ、往復運動が可能となっている。
【0035】ノズルボディ2は、マルテンサイト系ステ
ンレス鋼を絞り加工することにより細長のスリーブ形に
成形される。このノズルボディ2は、内周が燃料通路
2′となり、弁体6がこのノズルボディ2内に往復動作
可能に組み込まれている。ノズルボディ2は、複数回の
絞り加工により、先端から途中までの内径W1とその途
中から後端までの内径W2を、テーパ状の段差2bを介
してW1<W2に設定してある。そして、弁体6と一体
をなす可動コア6aがノズルボディ2の後端2a内周に
ガイドされるように組み込まれている。可動コア6a
は、電磁コイル5の励磁によりハウジング5と共に磁気
回路の一部をなす。ノズルボディ2の内部燃料通路2′
の長さは、ノズルボディ内径の2倍以上である。
【0036】燃料噴射弁1の主性能の1つである、燃料
流量精度の確保には、弁体6のスムーズな往復運動が必
要である。スムーズな往復運動を得るには、ボール6a
とスワラー4の内径部4aとの隙間と、可動コア(弁体
ガイド部)6bとノズルボディ2の後端2a内径との隙
間寸法の適正化が重要である。このため、それぞれの単
品寸法精度の確保が必要となる。たとえば、隙間寸法
は、10〜50μm程度に設定され、それぞれ単品寸法
は組合せ時にそれを満足する寸法が要求される。さら
に、ガイド部は直線的に設置されないと弁体6に曲がり
が生じ、往復運動が阻害されるため、同軸度が必要であ
る。燃料は、ノズルボディ2と弁体6間の隙間を通り噴
射されるが、その間にバリ、ゴミなどが存在すると、燃
料の流れにより、シート部3aに運ばれボール6aとシ
ート部3a間にかみ込み、シート漏れの不具合を引き起
こす場合がある。シート漏れが生じると、場合によって
は、エンジンの破損などの不具合が発生する。このた
め、ノズルボディ2の製造過程において、特に内径側
は、バリ、ゴミなど厳重に管理される。また、本燃料噴
射弁1は筒内噴射用の燃料噴射弁として用いられるもの
であり、ノズルボディ2の長さが従来タイプの燃料噴射
弁に比べ、長いのが特徴的である。
【0037】弁体6のガイド部は、弁体6の往復運動の
精度向上のため、寸法が大であるのが望ましく、そのた
め、ノズルボディは、全体的に細身であるが、その後端
だけ段形状により内径を大きくしている。これは、エン
ジンのシリンダヘッド部に装着する際の自由度をえるた
めに、提案された形状である。このように、長く、段形
状のノズルボディ2を製造する場合、従来の切削加工、
鍛造加工によれば、コスト高となり、また、バリ、ゴミ
などの管理が困難で、信頼性の低下を招く。絞り加工に
よれば、ノズルボディ2の燃料通路部を形成する、内周
面2bは滑らかな、表面状態に成形可能であり、上記の
ような問題がなくなる。
【0038】次に、ノズルボディ2の製造方法を説明す
る。
【0039】図3にその概略工程を示す。素材は、マル
テンサイト系ステンレス鋼で板厚は1.0mmである。
本素材は、圧延により製造された、素材であり、表面は
ブライト仕上げである。まず、素材より、ブランク8を
製作する。ブランク製作は、通常打ち抜き加工により製
作するのが生産性が良く、好ましい。ブランク8の外径
寸法はφ32mmである。
【0040】次に、絞り金型により、中間材A9を製作
する。次に中間材B10を製作する。この内径はφ1
3.2mmである。この時、絞り比(ブランク径/絞り
径)は2.4である。
【0041】つぎに、焼鈍を行なう。本実施例において
は、740℃で行なった。この時点で、焼鈍工程を行な
わないで中間材C11を製作すると、表面には亀裂が生
じる。これは、材料伸びが限界に達してしまうからであ
る。焼鈍を行なった後、絞り工程を行なうと、問題なく
中間材C11が製作可能となる。
【0042】次に、中間材D12を製作する。この時、
内径はφ9mmで、絞り比は3.6である。次に、耳部
12aの除去を行ない中間材E13を製作する。耳除去
の方法としては、金型で行なう方法と、切削で行なう方
法が上げられるが、生産性の低下防ぐには、金型による
方法が好ましい。本実施例では、金型内でピンチトリミ
ングにより、耳除去を行なった。耳除去工程を行なわな
いと、中間材F14を製作すると端末部14aより、加
工後、金型から取出す際に縦割れが生じる。耳除去工程
を行なうと、問題なく中間材F14を製作できる。これ
は、絞り加工により、端末部14aには、圧縮の応力が
働いており、加工後、金型から開放された時、瞬間的に
応力が開放され、耳部形状により応力が集中し、縦割れ
が生じるものである。
【0043】図4に中間材D12においての、耳発生を
模式した拡大図を示す。耳部12aは、素材製造時の圧
延加工により生じる異方性により、生じるものであり、
製法上、抑制は困難である。耳部12aは、端末部12
bに4個所発生する。図5に耳除去作業を行なわず加工
し、縦割れをおこした場合を模式した、拡大図を示す。
縦割れ14bは、耳部14cの谷部14dを起点とし発
生する。谷部14dは端末部14aに4個所あるが、す
べての個所に発生するとは限らない。耳除去工程を行な
うことにより、応力集中する起点をなくすことができる
ため、縦割れを防止できる。さらに、中間材F14の成
形の際、端末部14a付近をしごき加工することで、内
径精度が飛躍的に向上できる。
【0044】本実施例においては、内径精度のばらつき
は、10μm以下とすることができた。つぎに、中間材
G15を製作する。この工程以降は、先端部の段差部の
成形である。次に、中間材H16を製作する。次に、中
間材I17を製作する。中間材I17において、ノズル
ボディ2の概略形状となり、絞り加工が完了する。絞り
加工では、段差部15a,16a,17aの成形におい
て、内径側には金型の規制がなく、外径側の金型の形状
により、成形形状が決定されるため、滑らかな形状に成
形できる。絞り加工により成形された中間材I17は、
ノズルボディ2の最終形状をえるため、一部切削され
る。内径の精度、表面状態は、良好なため、底面部17
b,端末部17cの切削加工により、バルブボディ2の
形状が得られる。また、弁座2cを一体的に形成した場
合、底面部17bは切削する必要はない。
【0045】弁座2cを一体的に形成した場合のバルブ
アッシーの拡大図を図6に示す。このノズルボディ2
は、この後、一部、あるいは、全体を焼き入れ処理し、
製品に組み込まれる。 本実施例による、ノズルボディ2は、絞り加工である
が、鍛造加工によるものと比較して塑性流動の均一性を
より良好に図れ、さらに、途中工程で、焼鈍を行なって
いるため、これによる残留応力の低減化を図れるので、
焼き入れ変形が少ない。発明者による実験結果では、内
径寸法で10μm程度で、サンプルによるバラツキはほ
とんどない。しかしながら、より高精度のノズルボディ
2を得ようとする場合、焼き入れ処理後、内径部など一
部研削加工などすることもある。この時、絞り加工した
ことによる特徴として、図7に示すように内径寸法は、
端末部18の寸法φDに対し、その奥部19の寸法φd
は若干寸法が大(10〜40μm)であり、研削時に、
砥石の端面に対し逃げている形状となるため、砥石の寿
命など有利である。これは、絞り加工により端末部18
は、他部分に比べ、板厚が増加していために、生じる現
象である。
【0046】本実施例で用いた、絞り加工の金型を図8
〜図13に示す。図8は中間材A9を製作する金型20
である。
【0047】ノズルボディ2の内径を形成する雄型21
は、下プレート22に固定される。加工の際、ブランク
8のしわ発生を防ぐしわ抑え23はプレス装置に内蔵さ
れたクッションピン24上にセットされる。クッション
ピン24は、クッションシリンダの圧力を伝達する。
【0048】ノズルボディ2の外径側を成形する雌型2
5は、上プレート26に固定され、雌型25の開放端側
には、成形の際、材料に応力を負荷させるのに重要であ
るR部25aが形成されている。図9に、金型20を用
い中間材Aを成形している状態を示す。 ブランク8は、しわ抑え23と雌型25で挟み込まれ適
切なしわ抑え力が与えられた状態で、雄型21と雌型2
5の隙間により円筒形状に成形される。図10に円筒形
状になった中間材A9を中間材B10に再絞り加工する
金型27を示す。内径を形成する雄型28は下プレート
29に固定される。加工の際、中間材A9のしわ発生を
防ぐしわ抑え30は、プレス装置に内蔵されたクッショ
ンシリンダの圧力を伝達するクッションピン31上にセ
ットされる。外径側を成形する雌型32は、上プレート
33に固定され、雌型32の開放端側には、成形の際、
材料に応力を負荷させるのに重要であるR部32aが形
成されている。また、クッション力をタイミングよく伝
達するために、雌型32には、突き下げピン34がセッ
トされている。図11に、金型27を用い中間材B10
を成形している状態を示す。中間材A9は、しわ抑え3
0と雌型32で挟み込まれ適切なしわ抑え力が与えられ
た状態で、雄型28と雌型32の隙間により円筒形状に
成形される。この様な金型構成を有する金型により、こ
の後、中間材C11、中間材D12、中間材F14が成
形される。
【0049】図12に円筒形状になった中間材F14に
段形状を与える金型35を示す。 内径を形成する雄型36は下プレート37に固定され
る。加工後、中間材G15の排出するためのノックアウ
トプレート38は、プレス装置に内蔵されたクッション
シリンダの圧力を伝達するクッションピン39上にセッ
トされる。外径側を成形する雌型40は、上プレート4
1に固定され、メガタ40の開放端側には、成形の際、
材料に応力を負荷させるのに重要であるR部40aが形
成されている。また、本成形では、しわ抑え力は不要で
あるが、クッション力(ノックアウト力)をタイミング
よく伝達するために、雌型40には、突き下げピン41
がセットされている。雄型36は、先端部36aを成形
する内径に相対した寸法と、中間材F14の内径寸法に
マッチした寸法部を持つ段付き形状36bにするのが好
ましい。段付き形状部36bは中間材F14の内径寸法
とほぼ同じ寸法とすることで、加工時製品の動きがなく
なり、加工後の同軸度の向上が図れる。 図13に、金型35を用い中間材G15を成形している
状態を示す。中間材F14は、しわ抑え38と雌型40
で挟み込まれ適切なシワオサエ力が与えられた状態で、
雄型36と雌型40の隙間により段付き円筒形状に成形
される。この時、雌型40のR部40aにより材料には
応力が伝わり、段差部15aの成形には雄型36の段差
部36cの接触は必要ない。このことにより、内径の形
状が滑らかなものとなる。
【0050】この様な金型構成を有する金型によりこの
後、中間材H16、中間材I17が成形される。
【0051】本実施例のノズルボディにおいては、炭素
含有量が0.3〜0.4重量%のマルテンサイト系ステ
ンレス鋼であり、板厚が0.5〜2.0mmとすること
で良好な絞り加工品を得ることができた。
【0052】以上のような実施例によれば、安価で、信
頼性の高いマルテンサイト系ステンレス鋼の円筒部材を
製造することが可能であり、安価で信頼性の高い燃料噴
射弁がえることができる。
【0053】さらに、本発明による円筒部材を流体通路
部に用いることにより、高圧下、流速大においてもキャ
ビテーションの発生のない流体通路を提供することがで
きる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、バリ、ゴミの発生を抑
制し、なめらかな流路を形成し、信頼性の高い燃料噴射
弁、および、キャビテーション発生を抑制する流体通路
を形成するノズルボディなどの円筒部材を得ることがで
き、それを、低コストで、生産性良く、製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る燃料噴射弁の縦断面
図。
【図2】上記実施例に用いるバルブアッシーの拡大図。
【図3】上記実施例に用いるノズルボディを製造するた
めの概略工程を示す図。
【図4】図3の工程においてノズルボディの中間部材に
耳部形状が発生した状態を示す拡大図。
【図5】図3の工程においてノズルボディの中間部材に
縦割れが発生した状態を示す拡大図。
【図6】本発明の第2の実施例に係る燃料噴射弁のバル
ブアッシーの縦断面図。
【図7】図3の工程により製造されたノズルボディの縦
断面図。
【図8】本実施例のノズルボディ製造に用いる絞り加工
金型の縦断面図。
【図9】図8の金型により加工をしている状態を示す縦
断面図。
【図10】本実施例のノズルボディ製造に用いる絞り加
工金型の縦断面図。
【図11】図10の金型により加工をしている状態を示
す縦断面図。
【図12】絞り加工金型の縦断面図。
【図13】図12の金型により加工をしている状態を示
す縦断面図。
【符号の説明】
1…燃料噴射弁、2…ノズルボディ、3…オリフィスプ
レート、4…スワラー、5…電磁コイル、6…弁体、8
…ブランク材、10…中間材B、12a…耳部、14…
中間材F、100…ハウジング、101…戻しばね。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B21D 22/28 B21D 22/28 B E 51/16 51/16 Z F02M 61/12 F02M 61/12 F16K 31/06 305 F16K 31/06 305K (72)発明者 関根 篤 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内 (72)発明者 河原 敬二 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 横山 瑞穂 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 3G066 AB02 AD12 BA54 BA61 CC06U CC14 CC15 CC51 CD14 CE23 CE24 CE25 CE26 CE31 3H106 DA07 DA13 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC04 DC17 DD04 EE35 GB01 JJ03 JJ06 KK18

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体を駆動するための電磁コイルを内蔵
    し且つ磁気回路の一部となるハウジングの先端に、前記
    電磁コイルと戻しばねとの力により往復動作する弁体を
    組み込んだ燃料噴射用のノズルボディが取付けられた燃
    料噴射弁において、 前記ノズルボディは、マルテンサイト系ステンレス鋼を
    絞り加工することにより成形されていることを特徴とす
    る燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 弁体を駆動するための電磁コイルを内蔵
    し且つ磁気回路の一部となるハウジングの先端に、前記
    電磁コイルと戻しばねとの力により往復動作する弁体を
    組み込んだ燃料噴射用のノズルボディが取付けられた燃
    料噴射弁において、 前記ノズルボディは、内部が燃料通路となる中空筒形で
    その燃料通路部の長さがノズルボディ内径の2倍以上で
    あり、かつマルテンサイト系ステンレス鋼を絞り加工す
    ることにより成形されていることを特徴とする燃料噴射
    弁。
  3. 【請求項3】 前記絞り加工によるノズルボディ内周に
    より前記弁体の往復動作を案内するガイド面が形成され
    ている請求項1又は2記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 弁体を駆動するための電磁コイルを内蔵
    し且つ磁気回路の一部となるハウジングの先端に、前記
    電磁コイルと戻しばねとの力により往復動作する弁体を
    組み込んだ燃料噴射用のノズルボディが取付けられた燃
    料噴射弁において、 前記ノズルボディは、マルテンサイト系ステンレス鋼を
    絞り加工することにより細長のスリーブ形に成形され、
    このノズルボディは内周が燃料通路となり、前記弁体が
    このノズルボディ内に往復動作可能に組み込まれ、さら
    に前記ノズルボディは、複数回の絞り加工により、先端
    から途中までの内径W1とその途中から後端までの内径
    W2をテーパ状の段差を介してW1<W2に設定してあ
    り、 前記弁体と一体をなし電磁コイルの励磁により磁気回路
    の一部をなす可動コアが前記ノズルボディの後端内周に
    ガイドされるように組み込まれていることを特徴とする
    燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 前記ノズルボディには、先端部に弁体が
    当接する弁座が一体に成形されている請求項1又は2又
    は4記載の燃料噴射弁。
  6. 【請求項6】 先端に燃料を噴射するためのオリフィス
    を有し、内周面が燃料通路となる円筒形のノズルボディ
    において、 マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り加工することによ
    り成形されていることを特徴とするノズルボディ。
  7. 【請求項7】 先端に燃料を噴射するためのオリフィス
    を有し、内周面が燃料通路となる円筒形のノズルボディ
    において、 前記ノズルボディは、マルテンサイト系ステンレス鋼を
    円筒形に絞り加工することにより成形され、1段以上の
    段差をつけてあることを特徴とするノズルボディ。
  8. 【請求項8】 前記ノズルボディは、炭素含有量が0.
    3〜0.4重量%のマルテンサイト系ステンレス鋼であ
    り、板厚が0.5〜2.0mmの絞り加工品である請求
    項6又は7記載のノズルボディ。
  9. 【請求項9】 一部、あるいは、全体が焼き入れ処理さ
    れてマルテンサイト相を析出させた請求項6又は7記載
    のノズルボディ。
  10. 【請求項10】 内部に流体通路が形成される円筒部品
    において、マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り加工す
    ることにより成形されていることを特徴とする円筒部
    品。
  11. 【請求項11】 マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り
    加工することにより円筒部品を成形する製造方法であっ
    て、圧延加工により製造された素材を用い、絞り加工に
    より円筒形状の中間材を製作し、前記中間材に1回以上
    焼鈍を行ない、その後、絞り加工を行ない、前記中間材
    の開口部に形成された耳部(耳部とは素材の異方性によ
    り発生する)を除去し、その後、絞り加工を行なうこと
    により所定の寸法を得ることを特徴とするマルテンサイ
    ト系ステンレス鋼の円筒部品の製造方法。
  12. 【請求項12】 マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り
    加工することにより円筒部品を成形する製造方法であっ
    て、圧延加工により製造された素材を用い、絞り加工に
    より円筒形状の中間材を製作し、その後、前記中間材に
    1回以上焼鈍を行なう工程と、絞り加工を行なう工程
    と、前記中間材の開口部に形成された耳部(耳部とは素
    材の異方性により発生する)を除去する工程とを有する
    ことを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼の円筒
    部品の製造方法。
  13. 【請求項13】 マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り
    加工することにより円筒部品を成形する製造方法であっ
    て、圧延加工により製造された素材を用い、1回以上の
    絞り加工により円筒形状の中間材を製作し、前記円筒形
    状の中間材は絞り比(ブランク径/絞り径)2.5以下
    で1回以上焼鈍を行ない、その後、1回以上の絞り加工
    を行ない、絞り比3.7以下で前記中間の開口部に形成
    された耳部(素材の異方性により発生する)を除去し、
    その後、1回以上の絞り加工を行なうことにより所定の
    寸法を得ることを特徴とするマルテンサイト系ステンレ
    ス鋼の円筒部品の製造方法。
  14. 【請求項14】 マルテンサイト系ステンレス鋼を絞り
    加工することにより円筒部品を成形する製造方法であっ
    て、圧延加工により製造された素材を用い、1回以上の
    絞り加工により円筒形状の中間材を製作し、前記円筒形
    状の中間材は絞り比(ブランク径/絞り径)1.9〜
    2.5で1回以上焼鈍を行ない、その後、1回以上の絞
    り加工を行ない、絞り比3.2〜3.7で前記中間の開
    口部に形成された耳部(素材の異方性により発生する)
    を除去し、その後、1回以上の絞り加工を行なうことに
    より所定の寸法を得ることを特徴とするマルテンサイト
    系ステンレス鋼の円筒部材の製造方法。
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