JP5987942B1 - プレス成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フランジ部を有さない長手方向に外側に向かって平面視で凸状に湾曲する縦壁部を有するプレス成形品の縦壁部におけるしわの発生を抑制するプレス成形方法及びプレス成形金型を提供する。【解決手段】本発明は、少なくとも天板部13と天板部13に接続部14を介して連続する縦壁部15とを有し、縦壁部15の全体もしくは一部がプレス成形品11の外側に向かって平面視で凸状に湾曲したプレス成形品11をダイ9とパンチ5でフォーム成形するプレス成形方法であって、ブランク材3の先端部をダイ9の縦壁成形部9aに常に接触させ、かつ、該接触以外の拘束をしない状態で縦壁部15を成形することを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、金属板のプレス成形方法及びプレス成形金型に関し、特に、フォーム成形においてしわの発生を抑制するプレス成形方法及びプレス成形金型に関する。
近年、環境問題に起因した車体の軽量化のため、自動車部品に高強度鋼板が多用されつつある。自動車部品の製作には、製作コストに優れたプレス成形が用いられることが多いが、高強度鋼板は低強度な鋼板と比較し延性が劣るため、ブランク材の先端部をブランクホルダーによって把持してしわ押さえ力を付与するドロー成形においては、ブランク材の先端部近傍に大きな歪みが生じるので材料破断に至りやすい。
そのため、このような場合においては、ブランクホルダーを使用しない曲げ加工主体のプレス成形であるフォーム成形を適用するケースが多い。しかしフォーム成形ではブランク材にかかる張力がわずかであるため、部品形状に起因する材料余りがしわ発生の直接要因となり易く、所望形状のプレス成形品を得ることは難しい。
特許文献1には、プレス加工によるL形製品の製造方法が示されている。当該方法によれば、しわ押さえパッドを使用してプレス加工することで、L形製品の上壁におけるしわの発生及び伸びフランジ成形における割れを回避することができるとされている。
特許文献2には、角部に円弧状部を有する部品を、縦壁にしわを発生させずに製造する方法が開示されている。当該方法は、円弧状部を成形しない中間成形品を作成する工程と、該工程により作製された中間成形品から円弧状部を絞り成形して角部を完成させる工程からなり、円弧状部に至らない部分にフランジ部のエッジ側から始まる切り欠きを1個以上いれることでしわの発生を回避することができるとされている。
特許文献3には、金属板素材をハット形断面に曲げ加工し、曲げ加工完了した直後に金属板素材の縦壁部に圧縮力を付与するようにしたプレス型が開示されている。
WO2012/070623 特公平6−47135号公報 特開2005−254279号公報
プレス成形時に発生するしわを抑制する手法としては、プレス機とは別動力のしわ押さえパッド機構を用いて、しわが生じる部位に予めパッド荷重を付与しておくことで、材料余りによるブランク材の座屈を防止する方法がある。しかしながら、当該方法は、プレス成形初期にパンチとパッドにより挟持することができる部品上面に適用することは可能であるが、プレス機の駆動方向に対して大きな傾斜角を有する部品縦壁には適用できない。
特許文献1に記載のプレス加工によるL形製品製造方法は、パンチとパッドによってブランク材を挟圧し、そのままパッドの高さを維持することで上壁の湾曲部分近傍のしわを抑制するものであるが、製品上壁のみにおいてしわの発生を抑制できるものであって、縦壁にしわが発生するようなフォーム成形部品には適用できない。
特許文献2に記載の方法は、部品の製造に少なくとも2工程が必要となるため生産性に難がある上、ブランク材に切り欠きを入れる必要があるので、本来得るべき部品形状と異なるものになってしまう問題があった。
特許文献3に記載のプレス型は、上型に摺動可能に取り付けられた吊りスライダによってダイの上曲げ刃が横方向に移動し、縦壁部の上半分を挟持するとともに下半分に押圧して縦壁部を圧縮するものである。しかしながら、本願が扱う長手方向に対して外側に湾曲する縦壁部を有する部品のプレス成形では、曲げ加工する過程において縦壁部の湾曲の曲率が変化するため、前記プレス型の上曲げ刃の形状を曲げ加工過程における湾曲の曲率に併せて変化させなくてはならないが、特許文献3のプレス型では、上曲げ刃の形状を曲げ加工過程において変化させることはできない。そのため、特許文献3に記載のプレス型では外側に向かって平面視で凸状に湾曲する縦壁部を有するプレス成形品を製造することはできない。
本発明は、プレス成形品の長手方向の外側に向かって平面視で凸状に湾曲する縦壁部を有するプレス成形品のフォーム成形において、ブランク材に切り欠きを入れることなく、又、縦壁部を1工程で成形することができ、縦壁部にしわが発生するのを抑制するプレス成形方法及びプレス成形金型を提供することを目的とする。
(1)本発明に係るプレス成形方法は、少なくとも天板部と該天板部に接続部を介して連続する縦壁部を有し、該縦壁部の全体もしくは一部がプレス成形品の外側に向かって平面視で凸状に湾曲したプレス成形品をダイとパンチでフォーム成形するレス成形方法であって、ブランク材の先端部を前記ダイの縦壁成形部に常に接触させ、かつ、前記縦壁成形部においては前記ダイにより該接触以外の拘束をしない状態で前記縦壁部を成形することを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記ブランク材の先端部は、前記ブランク材の先端から板厚の4倍までの距離の範囲であることを特徴とするものである。
(3)本発明に係るプレス成形金型は、上記(1)又は(2)に記載のプレス成形方法に用いるものであって、パンチとダイを有し、前記縦壁成形部の断面形状は、縦壁成形中においてブランク材の先端部が前記ダイの縦壁成形部に常に接触する形状であることを特徴とするものである。
(4)上記(3)に記載のものにおいて、前記縦壁成形部の断面形状は、縦壁成形中において、前記ブランク材の先端から板厚の4倍までの距離の範囲が前記縦壁成形部に常に接触する形状であることを特徴とするものである。
(5)本発明に係るプレス成形金型は、少なくとも天板部と該天板部に接続部を介して連続する縦壁部を有し、該縦壁部の全体もしくは一部がプレス成形品の外側に向かって平面視で凸状に湾曲した前記プレス成形品をフォーム成形するものであって、ブランク材が載置される天板成形部と、該天板成形部に連続するとともに前記プレス成形品の前記湾曲に沿うパンチ肩部と、前記パンチ肩部に連続する縦壁成形部を有するパンチと、該パンチに対して相対移動して前記プレス成形品の前記縦壁部を成形する縦壁成形部を有するダイを備え、該ダイの前記縦壁成形部は、その断面形状が、前記天板成形部上における前記湾曲の曲率半径の中心となる点を原点とし、水平方向をX軸、鉛直方向をY軸とするXY座標上において下式によって表される曲線を最適曲線とし、任意のX座標位置における前記最適曲線の接線の傾斜角度を最適傾斜角度としたとき、前記X座標位置における接線の水平方向に対する傾斜角度が前記最適傾斜角度以上となる曲線で表されることを特徴とするものである。
ただし、
pr:パンチ半径[mm]
R:パンチ肩部の曲率半径[mm]
br:ブランク材半径[mm]
t:ブランク材板厚[mm]
θ:ブランク材のパンチ肩部への巻き付き角(0≦θ≦π/2)[rad]
本発明に係るプレス成形方法及びプレス成形金型においては、少なくとも天板部と該天板部に接続部を介して連続する縦壁部を有し、該縦壁部の全体もしくは一部がプレス成形品の外側に向かって平面視で凸状に湾曲した前記プレス成形品をダイとパンチでフォーム成形する際に、ブランク材の先端部を前記ダイの縦壁成形部に常に接触させ、かつ、該接触以外の拘束をしない状態で前記縦壁部を成形することにより、前記ブランク材に切り欠けを入れることなく、しわの発生を抑制して前記縦壁部を1工程で容易に成形することができる。
本発明の実施の形態1に係るプレス成形方法の説明に用いるプレス成形金型であり、かつ、実施の形態2に係るプレス成形金型の断面図である。 本発明に係るプレス成形品の斜視図である。 従来のプレス成形金型を用いて成形したプレス成形品の斜視図である。 プレス成形中のブランク材の先端部における変形挙動を説明する図である。 本発明に係るダイの縦壁成形部が平坦な傾斜面であるプレス成形金型の断面図である。 従来のプレス成形金型を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係るプレス成形方法に用いるプレス成形金型の断面形状を説明する図である。 本発明の実施の形態2におけるプレス成形中のブランク材の先端の軌跡の説明図である。 本発明の実施の形態2におけるブランク材の変形とダイの縦壁成形部の水平方向に対する傾斜角度を説明する図である。 ブランク材の先端の軌跡と最適曲線の計算結果の図である。 本発明の実施の形態2におけるプレス成形金型の斜視図である。 本発明の実施の形態2における縦壁成形部の許容断面形状の説明図である(その1)。 本発明の実施の形態2における縦壁成形部の許容断面形状の説明図である(その2)。 本発明の実施の形態2におけるブランク材のサイズの説明図である。 実施例1及び実施例3で対象とするプレス成形品の説明図である。 実施例2において対象とするプレス成形品を成形するためのブランク材の形状を説明する図である。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係るプレス成形方法は、図2に示すような、少なくとも天板部13と、天板部13に接続部14を介して連続する縦壁部15とを備え、縦壁部15の全体もしくは一部が外側に向かって平面視で凸状に湾曲したプレス成形品11を、図1に示すように、パンチ5とパッド7とダイ9でフォーム成形するプレス成形方法であって、ブランク材3の先端部をダイ9に常に接触させ、かつ、縦壁成形部9aにおいてはダイ9により該接触以外の拘束をしない状態でプレス成形品11の縦壁部15を成形するものである。
以下、該プレス成形方法により縦壁部15に発生するしわを抑制することができる理由を図2から図4に基づいて詳細に説明する。
前記のような外側に向かって平面視で凸状に湾曲した縦壁部15を有するプレス成形品11を従来のフォーム成形により製造すると、プレス成形品11の縦壁部15の高さがある高さ以上になると、縦壁部15の下端に縮み変形が集中してしわ19が発生する(図3参照)。
このしわは以下のメカニズムによって発生するものと考えられる。
外側に向かって平面視で凸状に湾曲した縦壁部15を成形する場合、縦壁部15の下端に相当するブランク材3の先端部が座屈せずに線長が短くなる変形をする場合、該先端部の変形には面内方向への縮み変形エネルギーと板厚増加の変形エネルギーを要する。
しかしながら、ブランク材3の先端部が座屈して線長の減少を抑制するように面外方向へ変形した場合、面内方向への縮み変形エネルギーと板厚増加の変形エネルギーと面外方向への曲げ変形エネルギーの和が、前記先端部が座屈しない場合の面内方向への縮み変形エネルギーと板厚増加の変形エネルギーの和よりも小さい場合、前記先端部は座屈変形する。その結果、縦壁部15の下端にしわが外側に向かって生じる。
そこで、本発明で目標形状とするプレス成形品11を成形する場合、ブランク材3の先端部をダイ9によって外側に広がらないように押さえることにより、外側にしわが発生することを抑制することができる。
一方で、前記先端部の外側を押えながら成形した場合、前記先端部は内側に向かって折れ曲がりが発生することが懸念される。図4にはプレス成形品11の縦壁部15先端部の水平断面(天板部13の平面と平行な方向)を示す。図4(a)に示す前記先端部が成形過程において図4(c)に示すように面外方向内側に変形して、ブランク材3の先端部が内側に折れ曲がった状態となるためには、図4(b)に示すような一度線長がわずかながら短い状態を経由しなければならない。しかしながら、変形エネルギーの観点からすると、図4(b)に示すような内側に折れ曲がって線長がわずかながら短い状態になるような変形は、面内方向への縮み変形に比べて圧倒的に生じにくい。すなわち、ダイ9によってブランク材3の先端部を外側から押え込んでも、ブランク材3が内側に折れ曲がってしわが発生することは極めて起こりにくい。
以上より、ブランク材3の先端部をダイ9によって外側から押え込むように接触させ、かつ、該接触以外の拘束をしない状態で成形することで該先端部が外側に変形するのを防止し、しわが発生するのを抑制することができる。そして、しわが外側に向かって生じやすい状態は成形途中から成形終了時まで継続するので、ブランク材3の先端部を常にダイ9に接触させて該先端部を外側から押え込む必要がある。
ブランク材3の先端部を常にダイ9に接触させて成形する方法としては、以下の実施の形態2に示すように、ダイ9の縦壁成形部9aの断面形状を工夫するなどの方法がある。
なお、本実施の形態1は、ブランク材3の上面をパッド7で押さえながらフォーム成形するプレス成形方法であるが、パッド7でブランク材3を抑えずに成形するものであっても、成形中においてブランク材3の先端部を常にダイ9の縦壁成形部9aに接触させ、かつ、該接触以外を拘束しないものであれば、プレス成形品11の縦壁部15にしわを発生せずに成形することができる。
なお、成形中にダイ9の縦壁成形部9aに接触させるブランク材3の先端部は、後述する実施例1のとおり、ブランク材3の先端から板厚の4倍までの距離の範囲であればよく、この場合においては、縦壁部15にしわを発生させずに成形することができる。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係るプレス成形金型1を、成形途中の状態を示す図1に基づいて説明する。
本発明に係るプレス成形金型1は、実施の形態1と同様に図2に示すような、少なくとも天板部13と、天板部13に接続部14を介して連続する縦壁部15を有し、縦壁部15の全体もしくは一部が外側に向かって平面視で凸状に湾曲したプレス成形品11を成形するものである。プレス成形金型1は、図1に示すように、平板状のブランク材3の下面を支持するパンチ5と、パンチ5の天板成形部5aで支持されたブランク材3の上面を押圧するパッド7と、パンチ5とパッド7で挟持されたブランク材3に縦壁成形部9aが当接して曲げ加工を行うダイ9とを備えている。
<パンチ>
パンチ5は、天板成形部5aと、天板成形部5aの端部から斜め下方に連続するパンチ肩部5bと、パンチ肩部5bの下端側から下方に連続する縦壁成形部5cを有している。天板成形部5aは平坦面であるブランク材3の下面を支持する。また、パンチ肩部5bの断面形状は曲率半径Rの円弧である。
<パッド>
パッド7は、パンチ5の天板成形部5aに対向するように配置され、昇降可能になっている。ブランク材3をパンチ5の天板成形部5aに載置し、パッド7をパンチ5側に移動させて押圧することで、パンチ5とパッド7によりブランク材3を挟持することができる。
<ダイ>
ダイ9は、ブランク材3に当接して曲げ加工をし、プレス成形品11の縦壁部15を成形する縦壁成形部9aを有している。縦壁成形部9aは、その断面形状が図1に示すような曲線である。縦壁成形部9aの断面形状を曲線とすることで、成形中においてブランク材3の先端部を常に縦壁成形部9aに接触させることができる。
もしくは、後述するように、図5に示すような断面形状が直線である縦壁成形部39aを有するダイ39を用いても、成形中においてブランク材3の先端部を常に縦壁成形部39aに接触させることができる。
次に、ブランク材3の先端部を常にダイ9に接触させるために要求されるダイ9の縦壁成形部9aの断面形状を、図6〜図9に基づいて説明する。なお、図6〜図9において、図1と同一又は相当する部位には同じ符号を付している。
図6に示すようなパンチ5とパッド7とダイ29を備える従来のプレス成形金型21を用いて天板部と縦壁部とフランジ部を有するプレス成形品をプレス成形する場合、ダイ肩部29bの断面形状は前記プレス成形品における縦壁部とフランジ部の接続部の断面形状によって定められる。
他方、本発明が対象とするようなフランジ部を有さないプレス成形品11をプレス成形する場合、プレス成形後にプレス成形品11に生じる割れやしわなどの成形不良を除けば、ダイ肩部29bの断面形状はプレス成形品11の成形後の製品形状に関わらず設定できる。
そこで、上記の点に着目し、成形中において常にブランク材3の先端をダイ9に接触させるための縦壁成形部9aの断面形状を検討した。
まず、図7に示すような、ダイ9の縦壁成形部9aを傾斜角度一定の傾斜面とした場合について検討した。
ダイ9の縦壁成形部9aを前記傾斜面とした場合、ブランク材3の先端がダイ9に常に接触して成形されるためには、ダイ9の前記傾斜面の水平方向に対する傾斜角度θ2は、成形下死点におけるブランク材3の先端付近、すなわち、プレス成形品11の縦壁部15の水平方向に対する傾斜角度θ1以上であることが必要である。
しかし、前記角度が一定である傾斜面の傾斜角度θ2を、ブランク材3の先端付近の前記傾斜角度θ1以上の一定値とすると(図7)、ブランク材3を成形下死点まで曲げ加工するためには縦壁部が垂直に近いため傾斜面の傾斜角度θ2を90度近くにする必要があって、ダイ9の成形ストロークを非常に長くしなくてはならない。
一方、プレス成形品11の縦壁部15に相当するブランク材3の先端の水平方向に対する傾斜角度は、成形中において変化する。そこで、本発明者は、成形中においてブランク材3の先端が接触する位置に併せて縦壁成形部9aの水平方向に対する傾斜角度が変化する曲線で表される断面形状とすれば、成形ストロークを長くすることなく、ブランク材3の先端を常に縦壁成形部9aに接触させることが可能であることを見出した。
縦壁成形部9aの水平方向に対する傾斜角度が変化する具体的な断面形状は以下のように決定した。
図8に示すように、パンチ5の天板成形部5aの水平方向に平行な面内のパンチ半径をpr[mm]、パンチ肩部5bの曲率半径をR[mm]、ブランク材3の天板成形部5aの水平方向に平行な面内のブランク材半径をbr[mm]、ブランク材3の板厚をt[mm]とすると、パンチ肩部5bに当接して曲げ加工されたブランク材3がパンチ肩部5bから離れる点(図8中の点A)からブランク材3の先端までの距離Lは、ブランク材3のパンチ肩部5bへの巻き付き角θ[rad]を媒介変数として、次式により与えられる。
これより、成形中におけるブランク材3の先端位置の軌跡は、天板成形部5a上の水平方向における湾曲の曲率半径の中心となる点を原点Oとし、天板成形部5aの水平方向をx軸、天板成形部5aの鉛直方向をy軸とするxy座標上において、次式で表される点(x,y)によって表すことができる。
図9に示すように、ブランク材3の先端におけるブランク材3の縦壁成形部9aに平行な水平方向に対する角度θBがブランク材3のパンチ肩部5bにおける巻き付き角θと等しいことから、ダイ9の縦壁成形部9aがブランク材3の先端に常に接触する断面形状であるためには、ブランク材3の先端が接触する点(図9中の点B)における縦壁成形部9aの水平方向に対する傾斜角度φは常に角度θB以上であることが必要であり、ブランク材3のパンチ肩部5bにおける巻き付き角θとが
θ≦φ ・・・(1)
の関係を満たす必要がある。これより、縦壁成形部9aの高さ、すなわち成形ストロークをできる限り短くしたい場合、φが最小、すなわちθ=φの条件を満たせば良い。
したがって、縦壁成形部9aの最適断面形状は、パンチ5の天板成形部5a上の水平方向における前記湾曲の曲率半径の中心となる点を原点Oとし、天板成形部5aの水平方向をX軸、天板成形部5aの鉛直方向をY軸とするXY座標上において、縦壁成形部9aの表面の座標を(X、Y)とすると、縦壁成形部9aはXの増加に伴い、角度φ(=θ)でYが減少することから、次式の関係を満たすように定めればよい。
以上より、上記XY座標上において、縦壁成形部9aの最適断面形状は次式により与えられる最適曲線により表すことができる。
上式を整理すると、最適曲線は式(2)により表される。
図10に、一例として、pr=80mm、R=5mm、br=100mm、t=1.2mmとし、θ[rad]をπ/180刻みで0≦θ≦π/2の範囲において数値計算により求めたブランク材3の先端の軌跡及び最適曲線を示す。
このように、式(2)中の各パラメータを与えて最適曲線を求めることにより、縦壁成形部9aの最適断面形状を決定することができ、縦壁成形部9aを最適断面形状とすることで、ブランク材3の先端を縦壁成形部9aに常に当接させつつ、成形ストロークの増加を防ぐことができる。
図11に、上記の方法により決定した最適断面形状を有する縦壁成形部9aの一例を示す。
さらに、前記XY座標上の任意のX座標位置における前記最適曲線の接線の水平方向に対する傾斜角度を最適傾斜角度とした時、前記X座標位置における接線の水平方向に対する傾斜角度が前記最適傾斜角度以上となる曲線で表される断面形状(以下、許容断面形状という)の縦壁成形部9aであれば、成形中において常に式(1)の条件を満たすことになるため、成形中においてブランク材3の先端は常に縦壁成形部9aに接触して曲げ加工され、プレス成形品の縦壁部に発生するしわを抑制することができる。
図12に式(1)を満たす縦壁成形部9aの許容断面形状の例を示す。なお、プレス成形開始時のブランク材3の先端は必ず縦壁成形部9aに接触するものとする。
図12(a)は縦壁成形部9aが傾斜角度φ2一定の傾斜面である許容断面形状であり、該傾斜角度φ2は最適傾斜角度φ1よりも大きい。
図12(b)は最適断面形状を相似拡大して得られた許容断面形状であり、任意のX座標位置において、該許容断面形状を表す曲線の水平方向に対する接線の傾斜角度φ2は最適傾斜角度φ1よりも大きい。
図12(c)は曲率半径の大きい円弧で表される許容断面形状であり、任意のX座標位置における前記円弧の接線の傾斜角度φ2は最適傾斜角度φ1よりも大きい。
よって、図12(a)〜図12(c)のいずれの場合において縦壁成形部9aの断面形状は式(1)の条件を満たすため、ブランク材3の先端を縦壁成形部9aと常に接触して曲げ加工することができる。
さらに、任意のX座標位置において式(1)の条件を満たすものであれば、図13(a)のように、前記X座標位置における接線の水平方向に対する傾斜角度φ2が途中で小さくなる曲線で表される断面形状であっても構わない。
しかしながら、縦壁成形部9aの断面形状が、例えば図13(b)に示すように、あるX座標位置XAにおける接線の傾斜角度φ2が最適傾斜角度φ1よりも小さくなる曲線で表される断面形状である場合、式(1)の条件を満たさないため、ブランク材3の先端以外の部位が縦壁成形部9aと接触してしまう。そのため、図13(b)に示すような断面形状を有する縦壁成形部9aは好ましくない。
ただし、縦壁成形部9aの断面形状が、縦壁成形中において、ブランク材3の先端から板厚の4倍までの距離の範囲が縦壁成形部9aに常に接触する形状であれば、しわの発生を抑制することができる。
なお、縦壁成形部9aの最適断面形状を求める際に与えたブランク材(以下、「基本ブランク材41」という)のブランク材半径brよりも半径の小さいブランク材(以下、「小ブランク材43」という)を成形する場合に対しても、本発明に係るプレス成形金型1を用いることで、しわの発生を抑制することができる。この点については、図14に基づいて以下に説明する。
図14(a)に示すように、基本ブランク材41の成形中、パンチ5の天板成形部5aの高さを基準としたダイ9の移動距離Lsにおいて、パンチ肩部5bへの巻き付き角がθであり、基本ブランク材41の先端が縦壁成形部9aと接触する点(図14(a)中の点A)におけるダイ9の接線の水平方向に対する傾斜角度をφ1とする。
同様に、図14(b)に示すように、小ブランク材43の成形中、ダイ9のパンチ5側への移動距離Lsにおいて、パンチ肩部5bへの巻き付き角がθ’であり、小ブランク材43の先端が縦壁成形部9aと接触する点(図14(b)中の点B)におけるダイ9の接線の水平方向に対する傾斜角度がφ2とする。
図14に示すように、いずれのダイ9の移動距離Lsにおいても、小ブランク材43の巻き付き角θ’は基本ブランク材41の巻き付き角θよりも常に小さい値となる。さらに、小ブランク材43の先端が縦壁成形部9aに接触する点におけるダイ9の接線の傾斜角度φ2はθ’よりも大きい値となる。したがって、基本ブランク材41を基に決定された断面形状である縦壁成形部9aを有するダイ9を用いて小ブランク材43を成形する場合、必ず式(1)の関係を満たすため、小ブランク材43の先端は常に縦壁成形部9aに接触した状態で成形され、しわの発生を抑制することができる。ただし、小ブランク材43をダイ9にプレス成形開始時から接触させるため、小ブランク材43の半径はパンチ半径より大きくする必要がある。
なお、ダイ9の縦壁成形部9aの断面形状を上記のように決定する部位は、プレス成形品11の縦壁部15にしわが発生するのを抑制する対象部位のみでも構わないし、縦壁部15全体でもよい。
さらに、外側に向かって平面視で凸状に湾曲する縦壁部15の曲率半径が縦壁部15全体にわたって一定ではない場合においても、湾曲の曲率半径が等しい部位毎に縦壁部15を分割し、該分割した部位毎にダイ9の縦壁成形部9aの断面形状を上記方法に従って決定し、前記分割部位毎に決定された断面形状を有する縦壁成形部9aをつなぎ合わせてダイ9を設計すればよい。
本発明に係るプレス成形方法及びプレス成形金型において、ブランク材の先端から板厚の4倍までの距離の範囲の先端部をダイの縦壁成形部に常に接触させ、かつ、該接触以外の拘束をしない状態で成形することで、プレス成形品の外側に向かって平面視で凸状に湾曲した縦壁部にしわが発生するのを抑制することができることを検証する実験を行ったので、以下これについて説明する。
本実施例1では、図15に示す円板状の天板部53に接続部54を介して連続する縦壁部55を有するプレス成形品51をフォーム成形する場合を対象とした。
プレス成形品51の寸法は、天板部53の半径rが90mm、接続部54の曲率半径が8mmである。また、プレス成形品51の成形に使用するブランク材3は、板厚t=1.2mm、引張強度590MPaの鋼板A又は板厚t=1.6mm、引張強度590MPa級の鋼板Bの2種類とした。さらに、円板状の天板部53を有するプレス成形品51を成形するため、ブランク材3は円板形状であり、その半径(ブランク材半径)は鋼板Aにおいては105mm、鋼板Bにおいては107mmとした。
上記仕様のブランク材3に対して図1に断面を示すような本発明に係るプレス成形金型1を用いてプレス成形品51をフォーム成形によりプレス成形するにあたり、パンチ5のパンチ半径を90mm、パンチ肩部5bの曲率半径を8mmとした。
ダイ9の縦壁成形部9aは、式(2)中のパラメータをpr=90mm、R=8mm、t=1.2mmとし、br=100〜105mmまで1mm毎に決定した断面形状であるものとした。
プレス成形に用いるブランク材3のブランク材半径は105mmであるため、式(2)のブランク材3の半径をbr=105mmとして最適断面形状を求めた縦壁成形部9aの場合、ブランク材3の先端のみが縦壁成形部9aに接触して成形される。一方、ブランク材3のブランク材半径よりも小さいbrを与えて断面形状を決定した縦壁成形部9aの場合、ブランク材3の先端から内側に入った部位を含む先端部が縦壁成形部9aに接触して成形される。ここで、ブランク材3のブランク材半径と式(2)のbrとの差が大きいほど、縦壁成形部9aが接触する前記先端部の範囲は拡大する。
鋼板A及び鋼板Bを前記条件の下でフォーム成形し、プレス成形品51の縦壁部55に発生するしわの有無、ならびに、縦壁成形部9aに接触するブランク材3先端部の範囲を求めた。表1に鋼板A及び鋼板Bを用いた場合の結果を示す。
表1より、鋼板A及び鋼板Bともに、ブランク材3の先端部の範囲aと板厚の比が4.0倍までダイ9の縦壁成形部9aに常に接触して外側から押え込まれることで、プレス成形品51に発生するしわを抑制する効果が実証された。
すなわち、ブランク材3の先端から板厚の4.0倍までの範囲のブランク材3の先端部をダイ9の縦壁成形部9aに接触するような縦壁成形部9aの断面形状を式(2)に基づいて決定することで、凸状に外側に湾曲した形状を有するプレス成形品51をフォーム成形により成形した際に縦壁部55に発生するしわを抑制することができる。
本実施例2では、図2に示す外側に向かって平面視で凸状に湾曲する縦壁部15を有するプレス成形品11を、図1に示す本発明に係るプレス成形金型1を用いてフォーム成形により成形した時に縦壁部15に発生するしわの有無を検証した。
プレス成形品11の寸法は、天板部13と縦壁部15の接続部14の断面の曲率半径が5mm、天板部13の水平方向に平行な面内の湾曲の曲率半径が80mmであり、ブランク材3は板厚1.2mm、引張強度980MPa級の鋼板とした。
プレス成形品11の各寸法を基に、式(2)中の各パラメータをpr=80mm、R=5mm、t=1.2mm、br=100mmとして、ダイ9の縦壁成形部9aの最適断面形状Aを決定した。なお、実施の形態2で述べたように、br=100mmよりも小さくてパンチ5の半径Prより大きいブランク材半径のブランク材3は本発明の範囲内である。なお、ブランク材3のブランク材半径は、図16に示すように、ブランク材3の先端における湾曲の曲率半径である。
上記最適断面形状Aの縦壁成形部9aを有するダイ9を備えたプレス成形金型1(本発明例1)に加え、図5に示すような水平方向に対する傾斜角度一定の縦壁成形部39aのダイ39を備えたプレス金型31(本発明例2)、及び、図6に示すような曲率半径一定(=5mm)のダイ肩部29bを有する従来形状のダイ29を備えたプレス成形金型21(比較例1)それぞれを用いて半径の異なるブランク材3をフォーム成形し、各場合においてプレス成形品11のプレス成形品高さhを変更し、しわの発生の有無を求めた。
なお、本発明例2における縦壁成形部39aの水平方向に対する傾斜角度は、プレス成形品11の縦壁部15の水平方向に対する傾斜角度から与えられる最大傾斜角度(=87.7°)とした。
結果を表2に示す。
本発明例1及び本発明例2においてはブランク材半径100mmにおいてもしわを発生せずに成形できて、従来のプレス成形金型21により成形した比較例1に比べて良好であった。
また、本発明例1における成形ストロークは80mmであったのに対し、本発明例2における成形ストロークは470mmであり、ダイ9の縦壁成形部9aを最適断面形状Aとすることで、成形ストロークの増加を防ぐことができた。
以上より、ダイの縦壁成形部をブランク材の先端部が常に接触するような断面形状とすることで、プレス成形品高さhを高くしてもプレス成形品11の縦壁部に発生するしわを抑制できることが実証された。
さらに、ダイの縦壁成形部を最適断面形状とすることで、成形ストロークを大きく増加することなく成形できることが示された。
実施例3では、本発明に係るプレス成形金型1を用い、図15に示す円板状のプレス成形品51をフォーム成形により成形し、プレス成形品51の縦壁部55におけるしわの発生の有無を検証した。
プレス成形品51は、天板部53と縦壁部55を有し、曲率一定の円弧状曲面である接続部54により天板部53と縦壁部55とが連続して接続されている。
プレス成形品51は板厚1.2mm、引張強度590MPa級の鋼板をブランク材3として図1に断面を示すプレス成形金型1により成形した。プレス成形品51の寸法は、天板部53の半径rが90mm、天板部53と縦壁部55の接続部54の曲率半径が8mmである。
プレス成形品51の上記各寸法を基に、式(2)中の各パラメータをpr=80mm、R=5mm、t=1.2mmとし、ダイ9の縦壁成形部9aの最適断面形状を決定した。本実施例3では、br=110mmとした最適断面形状B(発明例3)又はbr=105mmとした最適断面形状C(発明例4)である2種類の縦壁成形部9aについて検討した。
さらに、図6に示すような従来のプレス成形金型21を用いてフォーム成形した場合と比較することで、本発明の効果を検証した。従来のプレス成形金型21は、ダイ肩部29bの曲率半径を2mm(比較例2)又は8mm(比較例3)の2種類とした。
縦壁成形部9aが最適断面形状のプレス成形金型1(発明例3又は発明例4)又は従来のプレス成形金型21(比較例2又は比較例3)を用いてブランク材半径の異なるブランク材3をフォーム成形し、得られたプレス成形品51の縦壁部55におけるしわ発生の有無を確認した。
表3に結果を示す。
ダイ肩部29bの曲率半径が2mmである比較例3に比べて、曲率半径が大きい比較例2の方がしわ防止効果がわずかに良いものの、本発明例3、4に示す最適断面形状B又は最適断面形状Cの縦壁成形部9aを有するプレス成形金型1を用いると、さらに大きなブランク材半径までしわを発生せずにプレス成形することができた。
以上より、本発明に係るプレス成形金型を用いることにより、従来のプレス成形金型と比較してしわ防止効果を著しく向上できることが実証できた。
1 プレス成形金型
3 ブランク材
5 パンチ
5a 天板成形部
5b パンチ肩部
5c 縦壁成形部
7 パッド
9 ダイ
9a 縦壁成形部
11 プレス成形品
13 天板部
14 接続部
15 縦壁部
19 しわ
21 プレス成形金型(従来)
29 ダイ(従来)
29b ダイ肩部(従来)
31 プレス成形金型
39 ダイ
39a 縦壁成形部
41 基本ブランク材
43 小ブランク材
51 プレス成形品
53 天板部
54 接続部
55 縦壁部

Claims (1)

  1. フランジ部を有さないプレス成形品であって、少なくとも天板部と該天板部に接続部を介して連続する縦壁部を有し、該縦壁部の全体もしくは一部がプレス成形品の外側に向かって平面視で凸状に湾曲した前記プレス成形品をフォーム成形するプレス成形金型であって、
    ブランク材が載置される天板成形部と、該天板成形部に連続するとともに前記プレス成形品の前記湾曲に沿うパンチ肩部と、前記パンチ肩部に連続する縦壁成形部を有するパンチと、
    該パンチに対して相対移動して前記プレス成形品の前記縦壁部を成形する縦壁成形部を有するダイを備え、
    該ダイの前記縦壁成形部は、その断面形状が、
    前記天板成形部上における前記湾曲の曲率半径の中心となる点を原点とし、水平方向をX軸、鉛直方向をY軸とするXY座標上において下式によって表される曲線を最適曲線とし、任意のX座標位置における前記最適曲線の接線の傾斜角度を最適傾斜角度としたとき、
    前記X座標位置における接線の水平方向に対する傾斜角度が前記最適傾斜角度以上となる曲線で表されることを特徴とするプレス成形金型。
    ただし、
    pr:パンチ半径[mm]
    R:パンチ肩部の曲率半径[mm]
    br:ブランク材半径[mm]
    t:ブランク材板厚[mm]
    θ:ブランク材のパンチ肩部への巻き付き角(0≦θ≦π/2)[rad]
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