JP6083390B2 - プレス成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、長手方向に延びる溝形状部を有し、該溝形状部を形成する一対の縦壁部の少なくとも一方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有する製品形状の成形品を成形するプレス成形方法に関する。
プレス成形とは、その対象物である材料(ブランク)に金型を押し付けることにより、金型の形状をブランクに転写して加工を行う方法のことである。プレス成形においては、プレス成形品を金型から取り出した後に、そのプレス成形品内の残留応力が弾性回復することによって起こる形状不良、いわゆるスプリングバックが発生し、所望の形状とは異なってしまう問題がしばしば発生する。
スプリングバックがどの程度生じるかについては、主に材料の強度に大きく影響される。昨今では、特に自動車業界を中心に、自動車車体の軽量化の観点から車体部品に高強度な鋼板を使用する傾向が強くなっており、このような材料の高強度化に伴いスプリングバックの生じる程度が大きくなっている。
このため、スプリングバック後の形状を設計形状に近づけるために、生産現場では熟練者によって金型を幾度も修正して、トライアル&エラーを重ねなければならず、その結果、生産期間が長期化してしまう。
したがって、スプリングバックを効果的に低減できる方法を開発することは、自動車の開発期間やコストを削減する上でもますます重要な課題であると言える。
スプリングバックの低減には、その発生原因である応力のコントロールが必要不可欠である。
応力をコントロールしてスプリングバックを低減するものとして、例えば特許文献1に記載の「薄鋼板のプレス成形用金型装置」がある。特許文献1は、ハット断面部品をフォーム成形する際に、フランジ部に凸ビードを設けた金型でプレス成形する方法である。この方法は、下死点直前でブランクが凸ビードにロックされてブランクの縦壁部に引張変形が付与され、縦壁部の反りの原因であった板厚方向の応力差が解消されるというものである。
また、他の例として、パンチの外周に設置されたブランクホルダに窪みを設けた金型で成形する方法が特許文献2に提案されている。この方法は、成形中、ブランクホルダの窪みにブランク端部が入り込み、さらに成形が進むとブランク端部が窪み内壁に引っ掛かって拘束された状態となる。このため、ブランクが外へ流出しなくなるので、下死点直前でブランクの縦壁部に面内圧縮応力を付与することができ、板厚方向の応力差が解消されるというものである。
特許第4090028号公報 特開2010-99700号公報
特許文献1の方法では、成形された部品のフランジ部にビード形状が残ってしまうため、組立工程において他部品との溶接時に不具合が生じる可能性がある。そのため、ビード形状が残存する部分をカットするか、あるいは製品内にビード形状が入らないようにブランク長さを長くとる必要がある。
また、特許文献1、2は、スプリングバックによって特定の断面に生じる形状変化のみに対する対策である。しかし、実際の部品ではねじれや曲がりといった部品全体に生ずる3次元的なスプリングバックが問題となる場合も多く、特許文献1、2はこのような問題に対する充分な対策とはなり得ない。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、製品形状を変えることなく、ねじれや曲がりといった3次元的なスプリングバックを低減するプレス成形方法を提供することを目的としている。
発明者は上記課題を解決するため、図19に示すような成形品51をフォーム成形した際に成形品51に生じるスプリングバックの形態について検討した。
成形品51は、天板部53aと縦壁部53bからなる溝形状部53、及び長手方向に沿って湾曲するフランジ部(外側フランジ部55及び内側フランジ部57)を有している。
従来のフォーム成形では図20の斜視図、図21の断面図に示すようにダイ103とパンチ105でブランク13を挟み込むことで成形を行う。図22は成形前後のブランク外形線を示した図である。湾曲曲率の大きい側(曲率半径の小さい側)のフランジ(内側フランジ部57)に該当する外形線は成形によりブランクが流入することで曲率は小さくなり(曲率半径は大きくなり)線長が長くなる(A0B0→A1B1)。つまり、内側フランジ部57は伸びフランジ変形となり下死点では長手方向に引張応力が残存する。
一方、湾曲曲率の小さい側(曲率半径の大きい側)のフランジ(外側フランジ部55)ではその逆で、外形線は成形によりブランクが流入することで曲率は大きくなり(曲率半径は小さくなり)線長が短くなる(C0D0→C1D1)。つまり、外側フランジ部55は縮みフランジ変形となり下死点では長手方向に圧縮応力が残留する。
これらの残留応力は離型時に弾性回復し、内側フランジ部57では縮み変形、外側フランジ部55では伸び変形となり、その結果、図23に示すように部品は湾曲曲率が大きく(曲率半径が小さく)なるような曲がり変形となるスプリングバックが生ずる。なお図23において、破線がスプリングバック前の形状を示しており、実線がスプリングバック後の形状を示している。
以上のように、長手方向に湾曲したフランジ部を有する成形部品ではフランジ部における残留応力が離型時に解放されるため、部品全体に曲がり変形を与えるスプリングバックを生じさせている。このことから、このような部品では、フランジ部の残留応力の低減が部品のスプリングバック低減に非常に重要であると言える。
そこで、発明者は、フランジ部の残留応力を低減する方法として、プレス成形過程においてフランジ部の線長を製品形状よりも大きく変化させ、その後にフランジ部の線長を製品形状に戻すような成形をすることを考えた。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係るプレス成形方法は、長手方向に延びる溝形状部を有し、該溝形状部を形成する一対の縦壁部の少なくとも一方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有する製品形状の成形品を成形するプレス成形方法であって、
プレス方向と直交する方向に対して傾斜する第1フランジ成形部と製品形状の溝形状を成形する第1溝形状成形部とを有する第1の金型を用いて、ブランクを前記第1フランジ成形部及び前記第1溝形状成形部で挟圧して、前記溝形状部を前記製品形状に成形すると共に、縮みフランジ変形を受けるフランジ部又は伸びフランジ変形を受けるフランジ部の少なくとも一方について、縮みフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が前記製品形状のフランジ部の線長よりも短く、伸びフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が前記製品形状のフランジ部の線長よりも長くなるように、フランジ部全体が傾斜した形状に成形する第1成形工程と、
第2溝形状成形部と第2フランジ成形部を有し、かつ前記第2フランジ成形部のプレス方向と直交する方向に対する傾斜角度が前記第1フランジ成形部の傾斜角度よりも小さい第2の金型を用いて、前記第1成形工程で成形された全体が傾斜したフランジ部にひずみの戻りを与えて前記フランジ部を製品形状に成形する第2成形工程とを備え、
前記第1成形工程と前記第2成形工程により成形品全体としてのスプリングバックを低減することを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記第1フランジ成形部と前記第2フランジ成形部の傾斜角度の差が3°〜60°であることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記第1成形工程をフォーム成形で行うことを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、前記第1成形工程をドロー成形で行うことを特徴とするものである。
(5)また、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のものにおいて、パンチ底部を有する製品形状の成形品を成形する場合において、前記第1成形工程はブランクにおける前記パンチ底部に相当する部位をパッドで押えてプレス成形を行うことを特徴とするものである。
(6)また、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記一対の縦壁のいずれか一方のフランジ部に前記第1成形工程と前記第2成形工程を適用することを特徴とするものである。
(7)また、上記(1)乃至(5)のいずれかに記載のものにおいて、前記一対の縦壁の両方のフランジ部に前記第1成形工程と前記第2成形工程を適用することを特徴とするものである。
本発明においては、第1フランジ成形部と第1溝形状成形部とを有する第1の金型を用いて、ブランクを第1フランジ成形部及び第1溝形状部で挟圧して、溝形状部を製品形状に成形すると共に、縮みフランジ変形を受けるフランジ部または伸びフランジ変形を受けるフランジ部の少なくとも一方について、縮みフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が製品形状のフランジ部の線長よりも短く、伸びフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が製品形状のフランジ部の線長よりも長くなるように成形する第1成形工程と、第2溝形状成形部と第2フランジ成形部とを有する第2の金型を用いて、第1成形工程で成形されたフランジ部を製品形状に成形する第2成形工程とを備えるようにしたので、第1成形工程でフランジ部に生ずる長手方向のひずみを第2成形工程で戻すことができ、これによってフランジ部に生ずる残留応力を小さくすることができ、部品全体に曲り変形を与えるスプリングバックを低減することができる。
本発明の実施の形態1に係るプレス成形方法の説明図である。 本発明の実施の形態1に係るプレス成形方法の効果のメカニズムの説明図である(その1)。 本発明の実施の形態1に係るプレス成形方法の効果のメカニズムの説明図である(その2)。 本発明の実施の形態1に係る第1の金型の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第2の金型の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る第1の金型と第2の金型の形状の違いの説明図である。 本発明の実施の形態2に係る第1の金型の説明図である。 本発明の実施の形態3に係る第1の金型の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係るプレス成形方法の説明図である。 本発明の実施の形態4に係る第1の金型の斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る第1の金型の斜視図である。 本発明の実施の形態5に係るプレス成形方法の説明図である。 本発明の実施の形態5に係る第1の金型の他の態様の斜視図である。 本発明を適用可能なプレス成形品の形状の態様を説明する説明図である。 本発明の実施例1〜実施例3に係るプレス成形品の製品形状の説明図である(その1)。 本発明の実施例1〜実施例3に係るプレス成形品の製品形状の説明図である(その2)。 本発明の実施例1〜実施例3に係るスプリングバック量の評価方法の説明図である。 本発明の実施例3に係る従来のドロー成形方法の説明図である。 本発明の課題の説明図であって、従来のプレス成形方法で成形されるプレス成形品の斜視図である。 本発明の課題の説明図であって、従来のプレス成形装置の金型の斜視図である。 本発明の課題の説明図であって、従来のプレス成形方法の説明図である。 本発明の課題の説明図であって、従来のプレス成形方法によって成形された成形品におけるスプリングバックの発生メカニズムの説明図である。 本発明の課題の説明図であって、従来のプレス成形方法によって成形された成形品におけるスプリングバックの説明図である。 本発明を適用可能な製品形状の例である(その1)。 本発明を適用可能な製品形状の例である(その2)。 本発明を適用可能な製品形状の例である(その3)。 本発明の実施例4に係るプレス成形品の製品形状の説明図である。 本発明の実施例4に係る第1の金型の斜視図である。 本発明の実施例4に係る第2の金型の斜視図である。 本発明の実施例4に係るスプリングバック量の評価方法の説明図である。
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態に係るプレス成形方法が成形の対象としているプレス成形品は、図19に示すように、長手方向に延びる溝形状部53を有し、溝形状部53を形成する一対の縦壁部53bの両方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部(外側フランジ部55及び内側フランジ部57)を有する製品形状の成形品51である。
本発明の一実施の形態に係るプレス成形方法は第1成形工程と第2成形工程を備えており、上述した成形品51は、第1成形工程において中間製品が成形され、該中間製品が第2成形工程において再度プレス成形(リストライク)されることで製品形状となる。
上記各工程では別々の金型(第1の金型1と第2の金型3)を用いてプレス成形を行うので、本プレス成形方法について詳細に説明するのに先立って、当該方法を実施するための第1の金型1と第2の金型3について図1及び図4〜図6に基づいて説明する。
<第1の金型>
第1の金型1は、第1成形工程に用いる金型であり、図1(a)、図1(b)及び図4に示す通り第1ダイ5と第1パンチ7からなり、プレス方向と直交する方向に対して傾斜する第1フランジ成形部9と、製品形状の溝形状を成形する第1溝形状成形部11とを有している。ここで、プレス方向とは第1ダイ5と第1パンチ7が近づく方向であり、プレス方向を図1(a)中に白抜き矢印で示す。
以下に、図4に基づいて第1ダイ5と第1パンチ7について詳細に説明する。
第1ダイ5は、長手方向に沿って湾曲し、成形品51(図19)の溝形状部53を成形する第1ダイ側溝形状成形部5aと、第1ダイ側溝形状成形部5aの両側に形成されて、その成形面がプレス方向と直交する方向に対して傾斜する第1ダイ側フランジ成形部5bとを備えている。なお、第1ダイ側フランジ成形部5bの傾斜角度については後述する。
第1パンチ7は、図4に示すように、長手方向に沿って湾曲する凸条からなり、第1ダイ側溝形状成形部5aに挿入されて成形品51(図19)の溝形状部53を形成する第1パンチ側溝形状成形部7aと、第1ダイ側フランジ成形部5bに対向配置され第1ダイ側フランジ成形部5bと協働して第1成形工程のフランジ部(外側フランジ部55及び内側フランジ部57)を成形する第1パンチ側フランジ成形部7bとを備えている。
第1ダイ側フランジ成形部5bと第1パンチ側フランジ成形部7bとが上述した第1フランジ成形部9であり、第1ダイ側溝形状成形部5aと第1パンチ側溝形状成形部7aとが上述した第1溝形状成形部11である。
<第2の金型>
第2の金型3は、第2成形工程に用いる金型であり、図1(c)、図1(d)及び図5に示す通り第2ダイ13と第2パンチ15からなり、プレス方向と直交する第2フランジ成形部17と、第1の金型1の第1溝形状成形部11と同形状の第2溝形状成形部19とを有している。
以下に、図5に基づいて第2ダイ13と第2パンチ15について詳細に説明する。
第2ダイ13は、図5に示すように、第1成形工程で成形された溝形状部53(図19)が挿入可能な第2ダイ側溝形状成形部13aと、第2ダイ側溝形状成形部13aの両側に、その成形面がプレス方向と直交するように設けられた第2ダイ側フランジ成形部13bとを有している。
第2パンチ15は、図5に示すように、第2ダイ13の第2ダイ側溝形状成形部13aと協働して下死点状態で溝形状部53を挟持する第2パンチ側溝形状成形部15aと、第2パンチ側溝形状成形部15aの両側に設けられて第2ダイ側フランジ成形部13bと協働して内側フランジ部57と外側フランジ部55を製品形状に成形する第2パンチ側フランジ成形部15bとを備えている。
第2ダイ側フランジ成形部13bと第2パンチ側フランジ成形部15bとが上述した第2フランジ成形部17であり、第2ダイ側溝形状成形部13aと第2パンチ側溝形状成形部15aとが上述した第2溝形状成形部19である。
以上のように、第1の金型1と第2の金型3における第1溝形状成形部11と第2溝形状成形部19は同形状であり、他方、第1フランジ成形部9と第2フランジ成形部17の形状が異なっている。
この形状の異なる部分(第1フランジ成形部9と第2フランジ成形部17)について、第1パンチ7と第2パンチ15の形状の違いに着目して図6に基づいて説明する。
図6は、第1パンチ7の断面形状と第2パンチ15の断面形状を重ねて図示したものである。図6において、第1パンチ7の断面形状を破線で示し、第2パンチ15の断面形状を実線で示しており、プレス方向を白抜き矢印で示す。なお、第1パンチ側溝形状成形部7aと第2パンチ側溝形状成形部15aは同形状であるので、第2パンチ側溝形状成形部15aのみ図示している。
図6に示すように、第2パンチ側フランジ成形部15bはプレス方向に直交しており、プレス方向に直交する方向に対する傾斜角度は0°であり、第1パンチ側フランジ成形部7bは、第2パンチ側フランジ成形部15bよりθ°傾斜している。
なお以下の説明において、第1パンチ側フランジ成形部7bと第2パンチ側フランジ成形部15b(第1フランジ成形部9と第2フランジ成形部17)のプレス方向に直交する方向に対する傾斜角度の差を「フランジ角度差θ」といい、単にθと表記する場合がある。このようなフランジ角度差θを設けたことによる効果については後述する。
なお、上記では、図1、図4及び図5に示すように、第1溝形状成形部11と第2溝形状成形部19は同形状であるものを例に挙げたが、必ずしも同形状でなくともよい。例えば、第1パンチ7の第1パンチ側溝形状成形部7aの上部の高さは、図1及び図4に示すものより低くてもよい。また、例えば、第2成形工程で成形品51の溝形状部53にさらにビード形状等を付与するようにしてもよく、この場合、第2ダイ13と第2パンチ15に適宜変更を加えればよい。
以上のように構成された第1の金型1と第2の金型3を用いた本発明の一実施の形態に係るプレス成形方法について詳細に説明する。
本発明の一実施の形態に係るプレス成形方法は、図1に示すように、第1の金型1を用いて、溝形状部53を製品形状に成形すると共に、縮みフランジ変形を受けるフランジ部及び伸びフランジ変形を受けるフランジ部について、縮みフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が製品形状のフランジ部の線長よりも短く、伸びフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が製品形状のフランジ部の線長よりも長くなるように成形する第1成形工程(図1(a)及び図1(b)参照)と、第2の金型3を用いて、第1成形工程で成形されたフランジ部を製品形状に成形する第2成形工程(図1(c)及び図1(d)参照)とを備えたことを特徴とするものである。
なお、成形品51は長手方向に沿って湾曲するフランジを有しているため、湾曲する円弧の外側フランジ部55の湾曲曲率が小さく(曲率半径が大きく)なり、内側フランジ部57の湾曲曲率が大きく(曲率半径が小さく)なっている。したがって、外側フランジ部55が本発明の縮みフランジ変形を受けるフランジ部に対応し、内側フランジ部57が本発明の伸びフランジ変形を受けるフランジ部に対応している。
<第1成形工程>
まず、ブランク21は、図1(a)に示すように、第1パンチ7の第1パンチ側溝形状成形部7aの上面に載置する。
次に、第1ダイ5を下動させる。こうすることで、溝形状部53(天板部53aと縦壁部53b、符号は図1(c)参照)が製品形状に成形され、外側フランジ部55及び内側フランジ部57が製品形状に比べてフランジ角度差θ(図6参照)だけ傾斜した形状に成形される(第1下死点、図1(b)参照)。
縦壁部53bが成形される際にブランク21が内方に流入することによって、ブランク21の内側端21a及び外側端21bは、図1(b)の太矢印方向に移動する。
図2は、内側フランジ部57と外側フランジ部55におけるプレス成形開始前から第1下死点(第1成形工程における下死点)さらに第2下死点(第2成形工程における下死点)までの変化を説明する説明図である。図2では、湾曲の内側及び外側について、丸で囲んだ部分を拡大して示している。各拡大図において、破線がプレス成形前のブランク21の内側端21a及び外側端21b、点線が第1下死点における内側端21a及び外側端21b、そして実線が第2下死点における内側端21a及び外側端21bをそれぞれ示している。
図2の湾曲の内側の拡大図を見ると、成形開始から第1下死点までの間(第1成形工程)、ブランク21の流入により内側端21aにおけるA0B0はA1B1となり、内側端21aの線長は引き伸ばされて長くなる(伸びフランジ変形)。
一方、湾曲の外側では、図2の拡大図に示す通り、ブランク21の流入により外側端21bにおけるC0D0はC1D1となり、外側端21bの線長は縮められて短くなる(縮みフランジ変形)。
このようにして、第1成形工程では、溝形状部53が形成された成形品51の中間製品が成形され、中間製品は後述する第2成形工程で再度プレス成形(リストライク)されることで製品形状となる。
<第2成形工程>
次に、第1成形工程によって溝形状部53が形成された成形品51の中間製品を第2の金型3の第2パンチ15に載置する(図1(c)参照)。
次に、第2ダイ13を下動させる。こうすることで、第2ダイ13の第2ダイ側フランジ成形部13bと第2パンチ15の第2パンチ側フランジ成形部15bによって内側フランジ部57及び外側フランジ部55が製品形状に成形される(第2下死点、図1(d)参照)。
このときブランク21の内側端21a及び外側端21bは、図1(d)中の太矢印に示すように、外方に移動する。
図2の湾曲の内側の拡大図を見ると、第2下死点において、内側端21aは外側に押し出される(流出する)変形をするため、内側端21aの線長は僅かに短くなり(A1B1→A2B2)、成形品51の製品形状における内側フランジ部57の線長となる。つまり、プレス成形開始前のA0点、B0点はそれぞれ、第1下死点ではA1点、B1点になり、第2下死点ではA2点、B2点となり、線長はA0B0→A1B1→A2B2と変化する。
一方、湾曲の外側では、外側端21bの線長が僅かに長くなる(C1D1→C2D2)。つまり、プレス成形開始前のC0点、D0点はそれぞれ、第1下死点ではC1点、D1点になり、第2下死点ではC2点、D2点となり、線長はC0D0→C1D1→C2D2と変化する。
このように、内側フランジ部57においては、第1成形工程において、一旦、成形品51の製品形状よりも線長が長くなる成形を行い、第2成形工程において成形品51の製品形状の線長に戻す成形を行い、外側フランジ部55においては、第1成形工程において、一旦、成形品51の製品形状よりも線長が短くなる成形を行い、第2成形工程において成形品51の製品形状の線長に戻す成形を行うようにしている。このため、内側フランジ部57及び外側フランジ部55において、第1成形工程で生じたひずみが第2成形工程で僅かに戻されることになり、これに伴い残留応力が大幅に低減される。
この点について、図3に基づいて説明する。図3は、フランジ部の成形開始から第2下死点までの長手方向の応力―ひずみ線図である。図3に示すように、第1成形工程により第1下死点のフランジ部には大きな残留応力が蓄積されている。しかし、第1下死点から第2下死点までひずみを僅かに戻すことによって残留応力は大幅に低減する。
このように、本発明は、僅かなひずみの戻りに対して残留応力が敏感に大きく変化する特徴を利用したものである。
ひずみの戻し量は、第1の金型1と第2の金型3(製品形状)のフランジ角度差θによって決まる。フランジ幅が同じであれば、フランジ角度差θが大きいほどひずみの戻し量は大きくなり残留応力の低減効果は大きい。
この点、本発明においては、第1フランジ成形部9と第2フランジ成形部17を任意の角度に設定することで、フランジ角度差θを正確に規定でき、フランジ角度差θを調節することによりスプリングバックをコントロールできる。
なお、フランジ角度差θが大きくひずみの戻し量が大きすぎると、逆方向の残留応力を蓄積させてしまい、その結果、逆方向のスプリングバックとなる場合がある。
さらに、フランジ角度差θが大きい場合、第1成形工程では外側フランジ部55で過大な圧縮変形となるためしわが発生してしまう。また、第2成形工程では内側フランジ部57でひずみの戻し量が大きくなり過大な圧縮変形となりしわが発生してしまう。
そこで、第1の金型1と第2の金型3(製品形状)のフランジ角度差θは、3°以上60°以下の範囲内に設定することが望ましい。この点は後述する実施例において実証している。
以上のように、本実施の形態においては、成形過程において一旦成形品51の内側に入り込んだフランジ部の材料を成形品51の外側に押し戻して長手方向のひずみを僅かに戻すことで残留応力を低減させることが可能となり、製品形状を変えることなく、割れやしわなどの成形不良を発生させることなくスプリングバックを低減させることができる。
なお、第1成形工程と第2成形工程は連続して行う必要はなく、第1成形工程によって中間製品を複数個作成し、その後、該成形された中間製品を第2成形工程でリストライクしてもよい。
[実施の形態2]
実施の形態1では、第1の金型1は第1ダイ5、第1パンチ7を有している例を挙げて説明したが、第1工程に用いる金型を、ブランク21を押さえるパッド付きにして、第1成形工程開始時からブランク21を該パッドで押さえるようにしてもよい。こうすることで、第1成形工程においてブランク21がずれてしまうことを確実に防止することができる。
このようなものの一例を図7に示す。図7に示すパッド付きの第1の金型23は、パッド25を有しており、パッド25と第1パンチ7により、第1ダイ5から出没可能に設けられてブランク21の天板部53aに相当する部位を挟持する。なお、図7(a)及び図7(b)において、第1の金型1と同様のものには同一の符号を付している。
第2成形工程(図7(c)及び図7(d)参照)は、図1及び図5に示すものと同様の第2の金型3を使用する。
[実施の形態3]
実施の形態1及び実施の形態2では内側フランジ部57及び外側フランジ部55の両方においてひずみの戻りを与える例を説明したが、内側フランジ部57と外側フランジ部55の残留応力のバランスをとることによって成形品51全体としてスプリングバックが緩和されればよく、内側フランジ部57または外側フランジ部55の一方についてのみ、ひずみの戻りを与えるような成形を行うようにしてもよい。
例えば、内側フランジ部57のみにひずみの戻りを与える場合、図8に示すような、内側フランジ部57を成形する部位がプレス方向と直交する方向に対して傾斜する第1内側フランジ成形部31を有する第1の金型29と、第2の金型3(図1及び図5参照)を用いて、内側フランジ部57についてのみ、ひずみの戻りを与えるような成形を行う。なお、図8において、図4に示した第1の金型1と同一の部位には同一の符号を付している。
第1の金型29と第2の金型3とを用いたプレス成形方法について図9に基づいて説明する。なお、図9において、図4に示した第1の金型1及び図5に示した第2の金型3と同一の部位には同一の符号を付している。
まず、図9(a)に示すようにブランク21を載置し、第1ダイ5を下動させる。第1下死点(図9(b)参照)においては、内側端21aでは伸びフランジ変形となり、外側端21bでは縮みフランジ変形となる。
次に、第2の金型3を用いて第2成形工程を行う。第2下死点(図9(d)参照)において内側端21aの長手方向の線長が僅かに短くなる変形が生じて内側フランジ部57が成形される。このとき、伸びフランジ変形が緩和されて引張応力が大幅に減少する。このように、内側フランジ部57のみに本発明を適用することで、内側フランジ部57の伸びフランジ変形を緩和して、成形品51(図19参照)に生ずるスプリングバックを緩和することができる。
さらに、後述する実施例2で実証するように、第1の金型1と第2の金型3(製品形状)のフランジ角度差θを大きくすることで逆方向の変形(縮み変形)を生じさせる残留応力を蓄積させ、外側フランジ部55に生ずる縮み変形とバランスさせるようにしてもよい。このようにすれば、内側フランジ部57と外側フランジ部55での残留応力による変形がバランスされ、成形品51全体としてスプリングバックによる変形が緩和される。
[実施の形態4]
実施の形態3に示したものとは逆に、外側フランジ部55のみにひずみの戻りを与えるようにしてもよく、この場合、例えば図10に示すように、外側フランジ部55を成形する部位がプレス方向と直交する方向に対して傾斜する第1外側フランジ成形部35を有する第1の金型33と、第2の金型3(図1及び図5参照)を用いて、外側フランジ部55についてのみ、ひずみの戻りを与えるような成形を行う。なお、図10において、図4に示した第1の金型1と同一の部位には同一の符号を付している。
この場合、第1下死点においては、内側フランジ部57では伸びフランジ変形となり、外側フランジ部55では縮みフランジ変形となる点は、上記実施の形態3と同様である。その後に成形が進むと、第2下死点において外側フランジ部55の線長が第1下死点に比べて僅かに長くなり、縮みフランジ変形が緩和されて圧縮応力が大幅に減少する。
このように、外側フランジ部55のみに本発明を適用することで、外側フランジ部55の縮みフランジ変形を緩和して、成形品51(図19参照)に生ずるスプリングバックを緩和することができる。
また、第1成形工程において外側フランジ部55に与えるひずみの戻し量を大きくすることで逆方向の変形(伸び変形)を生じさせる残留応力を蓄積させ、内側フランジ部57に生ずる伸び変形とバランスさせるようにしてもよい。このようにすれば、内側フランジ部57と外側フランジ部55での残留応力による変形がバランスされ、成形品51全体としてスプリングバックによる変形が緩和される。
[実施の形態5]
上記では第1成形工程をダイとパンチで挟み込むフォーム成形で中間製品を作成する例を示したが、ドロー成形で中間製品を作成しても良い。この場合、第1成形工程では、例えば図11及び図12に示すように、ダイ39とパンチ41とブランクホルダ43からなる第1の金型37を用いる。なお、図11及び図12において、第1の金型1と同様のものには同一の符号を付しており、その説明を省略する。
第1の金型37を用いた第1成形工程について図12に基づいて説明する。
まず、図12(a)に示すようにブランク21を載置してダイ39を下動させ、ブランク21のフランジ部に相当する部分をダイ39とブランクホルダ43で挟圧する(図12(b)参照)。その後、ダイ39とブランクホルダ43を、ブランク21を挟圧したまま下動させ、ダイ39とパンチ41により溝形状部53を成形するとともに、ダイ39とブランクホルダ43により内側フランジ部57と外側フランジ部55を形成する(図12(c)、(d)参照)。
また、図13に示すように、パッド47付きの第1の金型45を用いて、第1成形工程開始時からブランク21をパット47で押さえるようにしてもよい。なお、第1の金型45は第1の金型37の変形例であり、図13において、第1の金型37(図11及び図12参照)と同様のものには同一の符号を付している。
このようにドロー成形で成形された中間製品の形状は、フォーム成形で成形された中間製品の形状と比べてスプリングバックにより若干の違いはあるが、フランジの角度が所望の角度になっていれば、第2成形工程でのフランジ部のひずみの戻し効果はフォーム成形で成形された場合と基本的に同じである。
なお、本発明で効果が得られる成形品の製品形状としては長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有し、かつ溝形状部53を形成する一対の縦壁の少なくとも一方にフランジ部を有する形状であればよい。図14に、本発明を適用可能な成形品の製品形状の断面の例を複数示し、各断面について以下に説明する。
図14(a)〜図14(f)は、内側及び外側の両方に湾曲したフランジ部を有するものである。図14(a)、(d)は縦壁部が垂直になっているものである。図14(b)、(e)は上述した成形品51の断面と同様であり、縦壁部が傾斜しているものである。図14(c)、(f)は両縦壁部が傾斜して頂部に平坦部のない形を形成しているものである。図14(c)、(f)の断面を成形するには、先端がRになっているパンチを使用するとよい。
また、図14(g)〜図14(i)に示すように、図14(a)〜図14(c)の内側または外側のいずれか一方のみの湾曲したフランジ部を有するものであってもよい。
フランジ部の長さ、高さ位置や角度について制限はない。
また、上記の説明では、両方のフランジ部が湾曲しているものを例に説明したが、本発明の対象とする成形品は、片側のフランジ部のみが湾曲しているものも含む。
このようなものの一例を図24に示す。図24(a)は、内側のフランジ部のみが湾曲したものの一例を図示したものであり、図24(b)は、外側のフランジ部のみが湾曲したものの一例を図示したものである。
また、成形品の長手方向をx方向、幅方向をy方向、高さ方向をz方向(図24参照)とすると、上記の実施の形態1〜5及び図24の説明では、成形品の湾曲はxy平面内における湾曲であったが、本発明の対象とする成形品はこのような湾曲にのみ限られず、図25及び図26に示すように、z方向に湾曲するものも含む。
図25(a)は、成形品全体が長手方向中央で上に凸となるように湾曲した形状の一例を図示したものであり、図25(b)は長手方向中央で下に凸となるように湾曲した形状の一例を図示したものである。
また、図26(a)は、成形品のフランジ部のみが長手方向中央で上に凸となるように湾曲した形状の一例を図示したものであり、図26(b)は長手方向中央で下に凸となるように湾曲した形状の一例を図示したものである。
また上記では、第2成形工程は、第2ダイを下動させて第2パンチに近づけるものを例に挙げたが、第2パンチと第2ダイが相対的に近づけばどちらを動かしてもよく、第2パンチを第2ダイに近づけるようにしてもよい。
また、上記において、第1金型の第1ダイと第1パンチの上下を入れ替える、または第2金型の第2ダイと第2パンチの上下を入れ替える、または第1金型の第1ダイと第1パンチの上下を入れ替えてかつ第2金型の第2ダイと第2パンチの上下を入れ替えるようにしてもよく、いずれにおいても同様の効果が得られる。
上記ではダイが上下動可能なものを例に挙げたが、金型の移動方向は上下方向に限られず、例えば、ダイ及びパンチを横向きにして、横向きに移動させるようにしてもよい。
本発明のプレス成形方法による作用効果について具体的な実験を行ったので、その結果について図15〜図18に基づいて、他の図を適宜参照して以下に説明をする。
まず、実験方法について概説する。実験は、第1の金型及び第2の金型を用いて複数のプレス成形条件で成形を行い、成形された成形品のスプリングバック量を比較するというものである。
成形対象となる成形品51は、図15及び図16に示すように、ハット断面を有する長手方向に沿って湾曲した形状であり、長さは1000mm、断面の高さは30mm、天板部53aの幅は20mm、内側フランジ部57及び外側フランジ部55の幅はともに25mm、部品幅中央の長手方向湾曲曲率半径は1000mmである。ブランク21は厚さ1.2mmの980MPa級鋼板を使用した。プレス機には1000tonf油圧プレス機を用いた。
プレス成形条件について以下に詳細に説明する。
本発明例1〜本発明例7においては、第1の金型1(図1及び図4参照)及び第2の金型3(図1及び図5参照)を用いた。
第1の金型1を用いて第1成形工程を行い、第2の金型3を用いて第2成形工程を行った。本実験ではフランジ角度差θの影響を確認するため、θを3°、10°、20°、30°、40°、50°、60°の7水準とした。
比較のために、図20に示すプレス成形金型101(θ=0°)を用いて、天板部53aと縦壁部53bとフランジ部(内側フランジ部57及び外側フランジ部55)を成形する従来のフォーム成形(図21参照)を行った(比較例1)。
また、フランジ角度差θが大きすぎる場合の比較例として、フランジ角度差θを70°にして、本発明例1〜本発明例7と同様のフォーム成形を行った(比較例2)。
また、パッドで天板部53aを押さえる場合の効果を確認するために、本発明例8として、図7に示すように、第1の金型23(θ=30°)を用いて第1成形工程(図7(a)及び図7(b)参照)を行い、第2の金型3を用いて第2成形工程(図7(c)及び図7(d)参照)を行った。また、比較例3として通常のパンチ105(θ=0°)及びパッド付きダイを用いたフォーム成形を実施した。パッド圧は50tonfとした。
成形された製品形状は3次元形状測定器で測定した。その後、CADソフトウェア上で長手方向中央の湾曲部が設計形状と合うように測定データの位置合わせを行った後、部品端における測定形状データと設計形状データのY座標差異(曲がり量Δy、図17参照)を算出し、この曲がり量Δyをスプリングバックによる曲がり変形の指標とした。
曲がり量Δyは、正ならば部品の湾曲曲率が大きくなる(曲率半径が小さくなる)方向に曲がり変形したことを、負ならば湾曲曲率が小さくなる(曲率半径が大きくなる)方向に曲がり変形したことを意味する。そして、絶対値が小さければスプリングバック量が少ないことを意味する。
表1に各プレス成形条件{フランジ角度差θ(°)、パッドの有無}と該各プレス条件で成形された成形品51の形状評価結果{しわの発生有無(しわ無し:○、しわ有り:×)、曲がり量Δy(mm)}を示す。
Figure 0006083390
表1に示す通り、曲がり量Δyに関して、本発明例1〜本発明例7のいずれにおいても曲がり量Δyの絶対値は比較例1より小さくなり、良好なプレス成形ができた。
また、θ=40°で曲がり量Δyの正負が逆転した。曲がり量Δyの絶対値が最も小さい成形条件は本発明例4(パッドなしのθ=30°)でΔy=0.5mmとなり、比較例1の従来のフォーム成形に比べ大幅にスプリングバックが低減した。
本発明例1〜本発明例7では第1工程及び第2工程においてしわは発生しなかった。一方、フランジ角度差θを70°にした比較例2ではしわが発生した。
比較例3と本発明例8との比較から分かる通り、パッドを用いた場合でもスプリングバックを低減することができた。
上記実施例1は、内側フランジ部57及び外側フランジ部55の両方にひずみを戻す成形を適用したものであった。実施例2では、内側フランジ部57または外側フランジ部55のいずれか一方についてひずみを戻す成形を適用した場合の効果について具体的な実験を行ったので、その結果について説明する。
まず、実験方法について概説する。
ひずみを戻す成形は、本発明例9〜本発明例15では内側フランジ部57のみに、本発明例16〜本発明例22では外側フランジ部55のみに適用した。
本発明例9〜本発明例15では、図8及び図9に示す第1の金型29、本発明例16〜本発明例22では、図10に示す第1の金型33をそれぞれ用いた。
第1の金型1を用いて第1成形工程のフォーム成形を行い、第2の金型3を用いて第2成形工程のフォーム成形を行った。フランジ角度差θは、本発明例10〜本発明例15でそれぞれ3°、10°、20°、30°、40°、50°、60°とし、本発明例16〜本発明例22でも同様とした。
また、比較例4として、図20に示すプレス成形金型101(θ=0°)を用いた従来のフォーム成形(図21参照)を行った。
さらにまた、フランジ角度差θが大きすぎる場合の比較例として、フランジ角度差θを70°で本発明例10〜本発明例15と同様のプレス成形を行い(比較例5)、フランジ角度差θを70°で本発明例16〜本発明例22と同様のプレス成形を行った(比較例6)。
成形対象、油圧プレス機、スプリングバックの評価方法は、実施例1と同様である。
表2に各プレス成形条件{適用フランジ、フランジ角度差θ(°)}と該各プレス条件で成形された成形品51の形状評価結果{しわの発生有無(しわ無し:○、しわ有り:×)、曲がり量Δy(mm)}を示す。
Figure 0006083390
本発明例9〜本発明例15及び本発明例16〜本発明例22では、いずれもしわは発生しなかった。一方、フランジ角度差θを70°にした比較例5及び比較例6ではしわが発生した。
スプリングバック量が最も小さい(曲がり量Δyの絶対値が最も小さい)成形条件は、内側フランジ部57に適用した例では本発明例13(θ=40°)でΔy=-0.4mm、外側フランジ部55に適用した例では本発明例20(θ=40°)でΔy=-0.5mmであり、比較例4のΔy=7.3mmに比べ大幅にスプリングバックが低減した。
以上のように、ひずみを戻す本発明を適用するのが内側フランジ部57及び外側フランジ部55のどちらか一方のみであっても、高いスプリングバック抑制効果が確認された。
上記実施例1、2は、第1成形工程で中間製品をフォーム成形によって成形した実験について示したが、実施例3ではドロー成形によって成形した実験を行ったので、その結果について説明する。
まず、実験方法について概説する。
本発明例23〜本発明例29として、図11及び図12に示す第1の金型37を用いて第1成形工程のドロー成形を行い、第2の金型3を用いて第2成形工程のフォーム成形を行った。フランジ角度差θは、本発明例23〜本発明例29ではそれぞれ3°、10°、20°、30°、40°、50°、60°とした。
比較例7として、図18に示すプレス成形金型107(角度差θ=0°)を用いた従来のドロー成形(図18参照)を行った。
比較例8として、フランジ角度差θを70°にして本発明例23〜本発明例29と同様のプレス成形を行った。
また、パッドで天板部53aを押さえる場合の効果を確認するために、本発明例30として、図13に示すパッド付きの第1の金型45(角度差θ=30°)を用いて第1成形工程を行い、第2の金型3を用いて第2成形工程を行った。また、比較例9として、パッド付きでフランジ角度差θ=0°の金型を用いてドロー成形を実施した。パッド圧は50tonfとした。
成形対象、油圧プレス機、スプリングバックの評価方法は、実施例1及び実施例2と同様である。
表3に各プレス成形条件{フランジ角度差θ(°)、パッドの有無}と該各プレス条件で成形された成形品51の形状評価結果{しわの発生有無(しわ無し:○、しわ有り:×)、曲がり量Δy(mm)}を示す。
Figure 0006083390
本発明例23〜本発明例29においては、いずれもしわは発生しなかった。一方、フランジ角度差θを70°にした比較例8ではしわが発生した。
スプリングバック量が最も小さい(曲がり量Δyの絶対値が最も小さい)成形条件は、本発明例26(θ=30°)でΔy=0.8mmであり、比較例7のΔy=8.0mmに比べ大幅にスプリングバックが低減した。
また、比較例9及び本発明例30から分かる通り、パッドを用いた場合でもスプリングバックを大幅に低減することができた。
以上のように、中間製品を作成する第1成形工程がドロー成形であっても、その後の第2成形工程でフランジ部にひずみの戻し効果が発生しスプリングバック抑制効果が確認された。
上記実施例1〜3は、xy平面内で湾曲した製品形状をであったが。実施例4では、Z方向(プレス方向)に湾曲した成形品に適用した場合の効果について具体的な実験を行ったので、その結果について説明する。
まず、実験方法について概説する。
本発明例31〜本発明例37は図27(a)に示すように成形品全体が長手方向中央で上に凸となるように湾曲した成形品61に、本発明例38〜本発明例44では図27(b)に示すように長手方向中央で下に凸となるように湾曲した成形品63に適用した。
成形品61および成形品63は、長さは1000mm、長手方向湾曲曲率半径は1000mm、断面形状は実施例1〜3と同じである(図16参照)。ひずみを戻す成形は、両方のフランジに適用した。
本発明例31〜本発明例37では図28(a)に示す第1の金型121を用いて第1成形工程のフォーム成形を行い、図29(a)に示す第2の金型141を用いて第2成形工程のフォーム成形を行った。
本発明例38〜本発明例44では図28(b)に示す第1の金型131を用いて第1成形工程のフォーム成形を行い、図29(b)に示す第2の金型151を用いて第2成形工程のフォーム成形を行った。
フランジ角度差θは、本発明例31〜本発明例37ではそれぞれ3°、10°、20°、30°、40°、50°、60°とし、本発明39〜本発明例45ではそれぞれ3°、10°、20°、30°、40°、50°、60°とした。
また、比較例10として第2の金型141(相対移動距離h=0mm)を用いた従来のフォーム成形を行い、比較例12として第2の金型151(相対移動距離h=0mm)を用いた従来のフォーム成形を行った。
さらに、フランジ角度差θが大きすぎる場合の比較例として、フランジ角度差θを70°で本発明例31〜本発明例37と同様のプレス成形を行い(比較例11)、とフランジ角度差θを70°で本発明例38〜本発明例44と同様のプレス成形を行った(比較例13)。
材料、油圧プレス機は実施例1〜3と同様のものを用いた。
スプリングバックの形態として、図27(a)に示す成形品61には、図30(a)に示すように+Z方向のハネ変形が、図27(b)に示す成形品63には、図30(b)に示すように−Z方向のハネ変形が生じる。そこで部品端における測定形状データと設計形状データのZ方向差異(ハネ量Δz)を算出し、このハネ量をスプリングバックによるハネ変形の指標とした。
ハネ量Δzは、正ならば部品が上方にハネ変形したことを、負ならば部品が下方にハネ変形したことを意味する。そして、絶対値が小さければスプリングバックが少ないことを意味する。
表4に製品凸方向と各プレス成形条件(フランジ角度差θ(°))、各プレス条件で成形された成形品61および成形品63の形状評価結果{しわの発生有無(しわ無し:○、しわ有り:×)、ハネ量Δz(mm)}を示す。
Figure 0006083390
本発明例31〜本発明例37及び本発明例38〜本発明例44では、いずれもしわは発生しなかった。一方、フランジ角度差θを70°にした比較例11及び比較例13ではしわが発生した。
上に凸の製品で検討した本発明例31〜本発明例37においてスプリングバック量が最も小さい(ハネ量Δzの絶対値が最も小さい)成形条件は、本発明例36(θ=50°)でΔz=0.2mmであり、比較例10のΔz=13.5mmに比べ大幅にスプリングバックが低減した。
一方、下に凸の製品で検討した本発明例38〜本発明例44においてスプリングバック量が最も小さい成形条件は、本発明例42(θ=40°)でΔz=-0.9mmであり、比較例12のΔz=-15.0mmに比べ大幅にスプリングバックが低減した。
以上のように、本発明が適用できる製品形状はxy平面内で湾曲する製品のみならず、Z方向(プレス方向)に湾曲した製品であっても、スプリングバックの著しい抑制効果が確認された。
1 第1の金型(実施の形態1)
3 第2の金型
5 第1ダイ
5a 第1ダイ側溝形状成形部
5b 第1ダイ側フランジ成形部
7 第1パンチ
7a 第1パンチ側溝形状成形部
7b 第1パンチ側フランジ成形部
9 第1フランジ成形部
11 第1溝形状成形部
13 第2ダイ
13a 第2ダイ側溝形状成形部
13b 第2ダイ側フランジ成形部
15 第2パンチ
15a 第2パンチ側溝形状成形部
15b 第2パンチ側フランジ成形部
17 第2フランジ成形部
19 第2溝形状成形部
21 ブランク
21a 内側端
21b 外側端
23 第1の金型(実施の形態2)
25 パッド
29 第1の金型(実施の形態3)
31 第1内側フランジ成形部
33 第1の金型(実施の形態4)
35 第1外側フランジ成形部
37 第1の金型(実施の形態5)
39 ダイ
41 パンチ
43 ブランクホルダ
45 第1の金型(パッド付き)
47 パッド
51 成形品
53 溝形状部
53a 天板部
53b 縦壁部
55 外側フランジ部
57 内側フランジ部
61 成形品
63 成形品
101 プレス成形金型(フォーム成形用)
103 ダイ
105 パンチ
107 プレス成形金型(ドロー成形用)
109 ダイ
111 パンチ
113 ブランクホルダ
121 第1の金型(実施例4)
123 ダイ
125 パンチ
131 第1の金型(実施例4)
133 ダイ
135 パンチ
141 第2の金型(実施例4)
143 ダイ
145 パンチ
151 第2の金型(実施例4)
153 ダイ
155 パンチ

Claims (7)

  1. 長手方向に延びる溝形状部を有し、該溝形状部を形成する一対の縦壁部の少なくとも一方に長手方向に沿って湾曲するフランジ部を有する製品形状の成形品を成形するプレス成形方法であって、
    プレス方向と直交する方向に対して傾斜する第1フランジ成形部と製品形状の溝形状を成形する第1溝形状成形部とを有する第1の金型を用いて、ブランクを前記第1フランジ成形部及び前記第1溝形状成形部で挟圧して、前記溝形状部を前記製品形状に成形すると共に、縮みフランジ変形を受けるフランジ部又は伸びフランジ変形を受けるフランジ部の少なくとも一方について、縮みフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が前記製品形状のフランジ部の線長よりも短く、伸びフランジ変形を受けるフランジ部に対しては長手方向の線長が前記製品形状のフランジ部の線長よりも長くなるように、フランジ部全体が傾斜した形状に成形する第1成形工程と、
    第2溝形状成形部と第2フランジ成形部を有し、かつ前記第2フランジ成形部のプレス方向と直交する方向に対する傾斜角度が前記第1フランジ成形部の傾斜角度よりも小さい第2の金型を用いて、前記第1成形工程で成形された全体が傾斜したフランジ部にひずみの戻りを与えて前記フランジ部を製品形状に成形する第2成形工程とを備え、
    前記第1成形工程と前記第2成形工程により成形品全体としてのスプリングバックを低減することを特徴とするプレス成形方法。
  2. 前記第1フランジ成形部と前記第2フランジ成形部の傾斜角度の差が3°〜60°であることを特徴とする請求項1記載のプレス成形方法。
  3. 前記第1成形工程をフォーム成形で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス成形方法。
  4. 前記第1成形工程をドロー成形で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のプレス成形方法。
  5. パンチ底部を有する製品形状の成形品を成形する場合において、前記第1成形工程はブランクにおける前記パンチ底部に相当する部位をパッドで押えてプレス成形を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
  6. 前記一対の縦壁のいずれか一方のフランジ部に前記第1成形工程と前記第2成形工程を適用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
  7. 前記一対の縦壁の両方のフランジ部に前記第1成形工程と前記第2成形工程を適用することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプレス成形方法。
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