JP6841271B2 - プレス成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属薄板のプレス成形方法に関し、特に、高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するフランジ部を有するプレス成形品のプレス成形方法に関する。
天板部と縦壁部とフランジ部とを有し、少なくともフランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品のプレス成形においては、成形過程で生じるフランジ部の残留応力が起因となり、離型後にスプリングバックが発生し、その結果、目標とするフランジ角度が得られないという問題があった。そのため、このようなプレス成形品のスプリングバックを抑制するプレス成形方法が望まれている。
これまでに、少なくともフランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品のスプリングバックを抑制する技術として、特許文献1及び特許文献2には、複数の成形工程の中でフランジ部を製品形状とは異なる角度で成形することで、縦壁部とフランジ部との間の曲げ稜線部と平行な方向の残留応力を増減させ、その結果、該残留応力に起因するスプリングバックを制御することで形状精度を得る方法が開示されている。
特許5382281号公報 特開2015−131306号公報
天板部と縦壁部とフランジ部とを有し、少なくともフランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品をプレス成形するに際し、フランジ部の残留応力を低減させるために成形工程中にフランジ角度を変化させた場合、フランジ部の先端エッジの部分の応力は顕著に変化するが、フランジ付け根部分の応力は変化しにくい。また、成形方向に対して直交するフランジ部を有するプレス成形品を成形するにあたって、フランジ部の角度を変更する工程の間にトリム工程を挟みたい場合、トリム工程で切り刃が被加工材に対して直交方向に当たらないため、金型損傷などの不具合が発生する危険性がある。そのため、複数工程でフランジ部を成形する過程において、フランジ角度を変化させることなくフランジ部の残留応力を低減し、スプリングバックを低減することができる技術が望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、天板部と縦壁部とフランジ部を有し、少なくとも該フランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品を成形するに際し、スプリングバックを抑制して成形するプレス成形方法を提供することを目的とする。
発明者は、まずは、図11に一例として示すプレス成形品1にスプリングバックが生じる原因について調査した。
図11に示すプレス成形品1は、天板部3と、天板部3から連続する縦壁部5と、縦壁部5から連続するフランジ部7とを有し(図11(a))、側面視で高さ方向に凸状に湾曲するものである(図11(b))。そして、天板部3と縦壁部5とは天板側稜線部9を経由して連続し、縦壁部5とフランジ部7とはフランジ側稜線部11を経由して連続し、天板側稜線部9とフランジ側稜線部11は、上面視で長手方向に沿って直線状であるものとする(図11(c))。
このようなプレス成形品1は、通常、図12に示すように、ブランク41(例えば鋼板)を上型51と下型53とパッド55とを用いてフォーム成形により1工程で成形される。この場合、ブランク41はパッド55と下型53とで挟持されて高さ方向に凸状に湾曲した後(図13(b))、ブランク41におけるフランジ部7に相当する部位は縮みフランジ変形を受け(図13(c))、成形下死点におけるフランジ部7には圧縮応力が残留する(図13(d))。
そのため、プレス成形品1の離型後においては、フランジ部7に残留した圧縮応力が解放されて長手方向に伸びるスプリングバック(弾性回復)が生じ、これにより、フランジ部7は動き易い端部が高さ方向に跳ね上がるように変形し、縦壁部5とフランジ部7とのなす角度が小さくなる。
さらに、発明者は、図14に一例として示すプレス成形品21にスプリングバックが生じる原因についても調査した。
図14に示すプレス成形品21は、天板部23と、天板部23から連続する縦壁部25と、縦壁部25から連続するフランジ部27とを有し(図14(a))、側面視で高さ方向に凹状に湾曲するものである(図14(b))。そして、天板部23と縦壁部25とは天板側稜線部29を経由して連続し、縦壁部25とフランジ部27とはフランジ側稜線部31を経由して連続し、天板側稜線部29とフランジ側稜線部31は、上面視で長手方向に沿って直線状である(図14(c))。
このようなプレス成形品21は、通常、図15に示すように、ブランク41を上型61と下型63とパッド65とを用いてフォーム成形により1工程で成形される。この場合、図16に示すように、ブランク41はパッド65と下型63とで挟持されて高さ方向に凹状に湾曲した後(図16(b))、ブランク41におけるフランジ部27に相当する部位は伸びフランジ変形を受け(図16(c))、成形下死点におけるフランジ部27には引張応力が残留する(図16(d))。そのため、プレス成形品21の離型後においてはフランジ部27に残留した引張応力が解放されて長手方向に縮むスプリングバックが生じ、これにより、フランジ部27は動き易い端部が高さ方向に跳ね上がるように変形し、縦壁部25とフランジ部27とのなす角度が小さくなる。
上記のとおり、高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品を1工程で目標形状に成形すると、フランジ部に残留する応力に起因してスプリングバックが発生する。そのため、このようなスプリングバック抑制には、成形過程でフランジ部に生じる応力を低減することが重要となる。
そこで、本発明者は、フランジ部に生じる応力を低減する方法について鋭意検討した結果、プレス成形品を2工程で成形するものとし、1工程目と2工程目において縦壁部の縦壁高さを変化させることにより、フランジ部に生じる応力を制御し、該フランジ部の残留応力に起因するスプリングバックを抑制することが可能となる知見を得た。
本発明は、当該知見に基づいてなされたものである。以下、その構成について説明する。
(1)本発明に係るプレス成形方法は、天板部と、該天板部から連続する縦壁部と、該縦壁部から稜線部を経由して連続するフランジ部とを有し、少なくとも該フランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品を目標形状に成形するものであって、前記プレス成形品の目標形状と同形状の前記天板部を成形するとともに、前記目標形状と比較して縦壁高さが大きくなるように前記縦壁部と前記フランジ部を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形した前記縦壁部が前記目標形状の縦壁高さとなるように、前記縦壁部と前記フランジ部との間の稜線部を再成形する第2成形工程と、を備え、前記第1成形工程で成形する前記縦壁部の縦壁高さは、前記目標形状の長手方向垂直断面における前記稜線部の曲率半径の1/2以下の値を加えて前記目標形状の縦壁高さよりも大きくすることを特徴とするものである。
本発明においては、天板部と、該天板部から連続する縦壁部と、該縦壁部から稜線部を経由して連続するフランジ部とを有し、少なくとも該フランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品を目標形状に成形するものであって、前記プレス成形品の目標形状と同形状の前記天板部を成形するとともに、前記目標形状と比較して縦壁高さが大きくなるように前記縦壁部と前記フランジ部を成形する第1成形工程と、該第1成形工程で成形した前記縦壁部が前記目標形状の縦壁高さとなるように、前記縦壁部と前記フランジ部との間の稜線部を再成形する第2成形工程と、を備え、前記第1成形工程で成形する前記縦壁部の縦壁高さは、前記目標形状の長手方向垂直断面における前記稜線部の曲率半径の1/2以下の値を加えて前記目標形状の縦壁高さよりも大きくすることにより、成形過程において前記フランジ部に生じる応力を低減し、前記プレス成形品の離型後におけるスプリングバックを抑制することができる。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法により、高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品を成形する過程と、該成形過程における応力分布を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の作用効果を説明する図である(その1)。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の効果のメカニズムの説明図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法による効果の一例を示す図である(その1)。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法により、高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品を成形する過程と、該成形過程における応力分布を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法の作用効果を説明する図である(その2)。 本発明の実施の形態に係るプレス成形方法による効果の一例を示す図である(その2)。 本発明の実施例において成形対象とする高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品の目標形状を示す図である((a)斜視図、(b)長手方向垂直断面図)。 本発明の実施例において成形対象とするプレス成形品の高さ方向の湾曲を示す図である。 本発明の実施例において成形対象とする高さ方向に凹状状に湾曲するプレス成形品の目標形状を示す図である((a)斜視図、(b)長手方向垂直断面図)。 本発明で対象とする高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品の一例を示す図である((a)斜視図、(b)側面図、(c)上面図)。 従来のプレス成形方法により高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品を成形する過程を示す図である。 従来のプレス成形方法により高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品を従成形する過程におけるブランクの変形と応力分布を示す図である。 本発明で対象とする高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品の一例を示す図である((a)斜視図、(b)側面図、(c)上面図)。 従来のプレス成形方法により高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品を成形する過程を示す図である。 従来のプレス成形方法により高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品を従成形する過程におけるブランクの変形と応力分布を示す図である。
本発明の実施の形態に係るプレス成形方法は、前述した図11に例示するような長手方向に沿って高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品1を目標形状に成形するものであって、図1に示すように、第1成形工程(図1(a)〜(b))、第2成形工程と(図1(b)〜(c))、を備えたものである。
以下、第1成形工程及び第2成形工程について説明する。
<第1成形工程>
第1成形工程は、図1(a)〜(b)に示すように、ブランク41をプレス成形品1の目標形状と同形状の天板部3を成形するとともに、縦壁部5の縦壁高さ(=h1)が目標形状の縦壁高さ(図1(c)のh2)と比較して大きくなるように(h1h2)、縦壁部5、フランジ部7を成形する工程である。そして、縦壁部5の縦壁高さh1は、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部11の曲率半径の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さh2よりも大きくする。
第1成形工程では、目標形状と同形状の天板部3を成形するとともに、目標形状と比較して縦壁高さが大きくなるように縦壁部5とフランジ部7を成形するために、ブランク41における天板部3と縦壁部5との間の稜線部である天板側稜線部9の位置は目標形状と同一位置とし、縦壁部5とフランジ部7との間の稜線部であるフランジ側稜線部11の位置を目標形状からずらして成形する。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、プレス成形品1の高さ方向における天板部3とフランジ部7との間の距離を縦壁部5の縦壁高さとしている。もっとも、縦壁部5の縦壁高さは、縦壁部5の面内方向における天板部3とフランジ部7との間の距離としてもよい。
<第2成形工程>
第2成形工程は、図1(b)〜(c)に示すように、第1成形工程で成形した縦壁部5が目標形状の縦壁高さh2となるように、縦壁部5とフランジ部7との間のフランジ側稜線部11を再成形し、目標形状のプレス成形品1を成形する工程である。
次に、本実施の形態に係るプレス成形方法の作用効果について、図2〜図4に基づいて説明する。なお、図2は、ブランク41をプレス成形品1に成形する過程を側面視した図であり、図2中の第1下死点とは、第1成形工程での成形下死点、第2下死点とは、第2成形工程での成形下死点のことをいう。
前述のとおり、第1成形工程は、ブランク41を、縦壁部5の縦壁高さh1が目標形状の縦壁高さh2よりも大きくなるように縦壁部5とフランジ部7とフランジ側稜線部11を成形するものであるが、第1成形工程で成形されるフランジ側稜線部11の長手方向長さは、成形前のブランク41におけるフランジ側稜線部11に相当する部位の長手方向長さに比べて短くなる。
例えば、図2においては、成形前のブランク41における点a0及び点b0は、第1成形工程の成形下死点において点a1及び点b1へとそれぞれ移動するものとすると、a1−b1間のフランジ長さは、a0−b0間のフランジ長さよりも短くなる。
このように、第1成形工程において、フランジ部7(フランジ側稜線部11)は長手方向長さが短くなる縮みフランジ変形を受けて成形され、フランジ部7には長手方向に圧縮応力が発生する。
続く第2成形工程は、縦壁部5が目標形状の縦壁高さh2となるように、フランジ側稜線部11を再成形するものであるが、第2成形工程の成形下死点におけるフランジ側稜線部11の長手方向長さは、第1成形工程の成形下死点における長手方向長さよりも長くなる。
例えば、図2においては、第1成形工程の成形下死点(第1下死点)における点a1と点b1は、第2成形工程の成形下死点(第2下死点)において点a2及び点b2へとそれぞれ移動するものとすると、a2−b2間のフランジ長さは、a1−b1間のフランジ長さよりも長くなる。
したがって、第2成形工程においては、フランジ部7の長手方向長さが長くなるようにフランジ側稜線部11が再成形され、フランジ部7においては長手方向外側に向う引張変形が作用する。
このように、フランジ部7においては、第1成形工程でプレス成形品1の目標形状よりも長手方向長さが短くなる成形を行い、続く第2成形工程でプレス成形品1の目標形状の長手方向長さに戻す成形を行う。このため、第1成形工程ではフランジ部7に大きなひずみが生じて圧縮応力が発生するが、第2成形工程でひずみを僅かに戻すことによって、当該圧縮応力は大幅に低減する。つまり、第2成形工程は、僅かなひずみの戻りに対して応力が敏感に大きく変化する特徴を利用しているものである。
この点について、図3に基づいて説明する。図3は、フランジ部の成形開始から第2下死点までの長手方向の応力−ひずみ線図である。図3に示すように、第1成形工程により第1下死点のフランジ部には大きな残留応力が蓄積されている。しかし、第2成形工程により第1下死点から第2下死点までひずみを僅かに戻すことによって残留応力は大幅に低減する。
このように、本発明は、僅かなひずみの戻りに対して残留応力が敏感に大きく変化する特徴を利用したものである。
そのため、図4に示すように、本発明の第2成形工程の成形下死点におけるフランジ部7の圧縮応力(図4(a))は、従来のプレス成形方法により生じるフランジ部7の圧縮応力(図4(b))に比べて低減する。その結果、第2成形工程の後、プレス成形品1を離型したときのスプリングバックを抑制し、縦壁部5とフランジ部7とのなす角度の変化を小さくすることができる。
さらに、本実施の形態に係るプレス成形方法においては、フランジ部7の圧縮応力を低減するにとどまらず、天板部3と縦壁部5との間の天板側稜線部9周辺の引張応力を低減することができる。
すなわち、第1成形工程の成形下死点においては、図1(b)に示すように、天板側稜線部9の近傍に引張応力が生じている。そして、第2成形工程において縦壁高さを目標形状となるようにフランジ側稜線部11を再成形すると、フランジ部7に引張変形が作用するとともに、天板側稜線部9に圧縮変形が作用する。これにより、天板側稜線部9近傍においては、図1(c)に示すように、第2成形工程の成形下死点における引張応力を低減することができる。
以上、本実施の形態に係るプレス成形方法によれば、フランジ部7の圧縮応力を低減することに加え、天板側稜線部9の引張応力を低減することで、フランジ部7のスプリングバックを抑制する。さらに、第1成形工程と第2成形工程とで、縦壁部5とフランジ部7とのなす角度を変更せずに成形することができるので、フランジ部7を目標角度、例えば、水平(成形方向に対して直交する方向)に成形することができる。
なお、前述のとおり、第1成形工程は、縦壁部5の縦壁高さを、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部11の曲率半径の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さよりも大きくするものであるが、この縦壁高さに加える値の効果については後述する実施例において検証する。
上記の説明は、高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品1(図11参照)についてのものであったが、本発明に係るプレス成形方法は、前述した図14に例示するような高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品21を成形するものであってもよい。
プレス成形品21を成形する場合においても、図5に示すように、第1成形工程(図5(a)〜(b))と第2成形工程(図5(b)〜(c))の2工程で成形する。
まず、第1成形工程は、ブランク41をプレス成形品1の目標形状と同形状の天板部3に成形するとともに、縦壁部5の縦壁高さh1が目標形状の縦壁高さh2と比較して大きくなるように(h1h2)、縦壁部5、フランジ部7及びフランジ側稜線部11を成形する(図5(a)〜(b))。そして、縦壁部25の縦壁高さh1は、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部31の曲率半径の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さh2よりも大きくする。
続く第2成形工程は、第1成形工程で成形した縦壁部25が目標形状の縦壁高さh2となるように、縦壁部25とフランジ部27との間のフランジ側稜線部31を再成形し、目標形状のプレス成形品21を成形する(図5(b)〜(c))。
高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品21を成形する場合の作用効果を、図6及び図7に基づいて説明する。
図6は、ブランク41をプレス成形品21に成形する過程を側面視した図であり、図6中の第1下死点とは、第1成形工程での成形下死点、第2下死点とは、第2成形工程での成形下死点のことをいう。
まず、第1成形工程では、図6に示すように、成形前のブランク41における点c0及び点d0は、第1成形工程の成形下死点(第1下死点)において点c1及び点d1へとそれぞれ移動するものとすると、c1−d1間のフランジ長さは、c0−d0間のフランジ長さよりも長くなる。
このように、第1成形工程において、フランジ部27(フランジ側稜線部31)は長手方向長さが長くなる伸びフランジ変形を受けて成形され、フランジ部27には長手方向に引張応力が発生する。
続く第2成形工程は、縦壁部25が目標形状の縦壁高さh2となるようにフランジ側稜線部31を再成形するものであるが、第2成形工程の成形下死点におけるフランジ側稜線部の長手方向長さは、第1成形工程の成形下死点における長手方向長さよりも短くなる。
例えば、図6においては、第1成形工程の成形下死点(第1下死点)における点c1と点d1は、第2成形工程の成形下死点(第2下死点)において点c2及び点d2へとそれぞれ移動するものとすると、c2−d2間のフランジ長さは、c1−d1間のフランジ長さよりも短くなる。
したがって、第2成形工程においては、フランジ部27の長手方向長さが短くなるようにフランジ側稜線部31が再成形され、フランジ部27においては長手方向内側に向かう圧縮変形が作用する。
このように、第1成形工程でプレス成形品21の目標形状よりも長手方向長さが長くなる成形を行い、続く第2成形工程でプレス成形品21の目標形状の長手方向長さに戻す成形を行う。このため、第1成形工程ではフランジ部27に大きなひずみが生じて引張応力が発生するが、第2成形工程でひずみを僅かに戻すことによって、引張応力は大幅に低減する。この点については、図3に理由を示したとおりである。
そのため、図7に示すように、本発明の第2成形工程の成形下死点におけるフランジ部27の引張応力(図7(a))は、従来のプレス成形方法によるフランジ部27の引張応力(図7(b))に比べて低減する。その結果、第2成形工程の後、プレス成形品21を離型したときのスプリングバックを抑制し、縦壁部25とフランジ部27とのなす角度の変化を小さくすることができる。
さらに、本発明に係るプレス成形方法によりプレス成形品21を成形した場合、フランジ部27の引張応力を低減するにとどまらず、天板部23と縦壁部25との間の天板側稜線部29周辺の圧縮応力を低減することができる。
すなわち、第1成形工程の成形下死点では、図5(b)に示すように、天板側稜線部29の近傍に圧縮応力が生じている。そして、第2成形工程において縦壁高さを目標形状となるようにフランジ側稜線部31を再成形すると、フランジ部27に圧縮変形が作用するとともに、天板側稜線部29に引張変形が作用する。これにより、天板側稜線部29近傍においては、図5(c)に示すように、第2成形工程の成形下死点における圧縮応力を低減することができる。
以上、本実施の形態に係るプレス成形方法によれば、フランジ部27の引張応力の低減と合わせ、天板側稜線部29の圧縮応力を低減することで、フランジ部27における高さ方向のスプリングバックをさらに抑制する。さらに、第1成形工程と第2成形工程とで、縦壁部25とフランジ部27とのなす角度を変更せずに成形することができるので、フランジ部27を目標角度、例えば、水平方向(成形方向に対して直交する方向)に成形することができる。
上記の説明は、天板部とフランジ部の双方が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品を成形対象とする場合についてのものであったが、本発明は、少なくともフランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するものであればよく、天板部は高さ方向に湾曲せずに平面状のものであってもよい。
例えば、天板部が平面状であってフランジ部が高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品(図示なし)においては、天板部と縦壁部とが接続する天板側稜線部は、側面視において長手方向に沿って直線状となる。
このようなプレス成形品を本発明に係るプレス成形方法により成形する場合、前述のプレス成形品1(図1参照)と同様に、第1成形工程において前記フランジ部には圧縮応力が生じ、直線状の天板側稜線部近傍に引張応力が生じる。しかしながら、本発明に係るプレス成形方法によれば、第2成形工程において、フランジ部における圧縮応力を低減させるとともに、直線状の天板側稜線部近傍の引張応力を低減させることができ、離型後のスプリングバックを抑制することができる。
さらに、天板部が平面状のものであってフランジ部が凹状に湾曲するプレス成形品においても、プレス成形品21(図5参照)と同様に、第1成形工程において、前記フランジ部には引張応力が生じ、直線状の天板側稜線部においても圧縮応力が生じるが、本発明に係るプレス成形方法によれば、第2成形工程において、フランジ部における引張応力を低減させるとともに、直線状の天板側稜線部近傍の圧縮応力を低減させることができ、離型後のスプリングバックを抑制することができる。
また、上記の説明は、天板部の一辺から縦壁部が連続するプレス成形品についてのものであったが、本発明は、天板部における対向する二辺から一対の縦壁部が連続する断面ハット形状のプレス成形品を対象とするものであってもよい。
本発明に係るプレス成形方法の作用効果について確認するための検証を行ったので、これについて以下に説明する。
本実施例では、図8に示すプレス成形品1を成形対象としてプレス成形解析を行い、該プレス成形解析の解析結果を用いてスプリングバック解析を行った。そして、当該スプリングバック解析結果に基づいて、プレス成形品1のフランジ部7におけるスプリングバックを評価した。
プレス成形解析において、ブランクには引張強度980MPa級、板厚1.2mmの鋼板を用いた。
図8及び図9に、成形対象とするプレス成形品1の目標形状を示す。目標形状とするプレス成形品1は、図9に示すように、高さ方向の凸状の湾曲の曲率半径(図9中のキャンバー凸R)を1000mm又は500mとし、図8(b)に示すように、縦壁部5の縦壁高さを30mm、天板部3と縦壁部5の間の角度を95°、縦壁部5とフランジ部7との間を角度95°、天板部3とフランジ部7は平行(フランジ部7は水平)とし、目標形状の長手方向垂直断面(図8(a)中の矢視A−A’断面)における天板側稜線部9の曲率半径を5mm、目標形状の長手方向垂直断面(図8(a)中の矢視A−A’断面)におけるフランジ側稜線部11の曲率半径を6.2mmとしたものである。
プレス成形解析は、縦壁部5の縦壁高さを変更して成形する第1成形工程と、縦壁高さを目標形状となるように成形する第2成形工程、の2工程でプレス成形品1を成形する過程について行った。
そして、スプリングバック解析は、プレス成形解析により求めた第2成形工程の成形下死点におけるプレス成形品1の離型後におけるスプリングバック挙動を解析し、離型前と離型後における縦壁部5とフランジ部7との間の角度の変化量をスプリングバック量として求めた。
本実施例では、プレス成形品1を本発明に係るプレス成形方法により成形したものを発明例とした。
さらに、比較対象とし、プレス成形品1を1工程で成形する場合を従来例とし、プレス成形品1を第1成形工程と第2成形工程の2工程で成形するものであって、第1成形工程で成形する縦壁部5の縦壁高さを本発明の範囲外としたものを比較例とした。
表1及び表2に、第1成形工程で成形する縦壁部の縦壁高さh1と、縦壁高さを変更したプレス成形解析及びスプリングバック解析により求めた縦壁部5とフランジ部7の間の成形下死点における角度θ1及び離型後における角度θ2と、角度変化量θ1−θ2を示す。
ここで、表1は、プレス成形品1の高さ方向の湾曲の曲率半径(キャンバー凸R)を1000mmとした場合、表2は、プレス成形品1のキャンバー凸Rを500mmとした場合のものである。
表1及び表2において、従来例1及び従来例2は、従来のプレス成形解析方法により1工程で縦壁部5を目標形状の縦壁高さh2に成形したものである。
比較例1及び比較例11は、第1成形工程で成形する縦壁部5の縦壁高さh1を目標形状の縦壁高さh2と等しくしたものである。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例1及び従来例2と同程度か、または増加する結果となった。
比較例2〜比較例4及び比較例12〜比較例14は、第1成形工程で成形する縦壁部5の縦壁高さh1を目標形状の縦壁高さh2(=30mm)よりも小さくしたものである(h1<h2)。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例1又は従来例2よりも大きい値となり、スプリングバックが増加する結果となった。
発明例1〜発明例3及び発明例11〜発明例13は、第1成形工程において成形する縦壁部5の縦壁高さh1が、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部11の曲率半径(=6.2mm)の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さh2(=30mm)よりも大きくしたものである。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例に比べて小さくなり、スプリングバックが抑制される結果となった。
さらに、比較例5〜比較例6及び比較例15〜比較例16は、第1成形工程で成形する縦壁部5の縦壁高さt1を、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部11の曲率半径の1/2を越える値を加えて目標形状の縦壁高さh2より大きくしたものである。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例1又は従来例2よりも大きい値となり、スプリングバックが増加する結果となった。
以上の結果から、高さ方向に凸状に湾曲するプレス成形品1を第1成形工程と第2成形工程の2工程で成形し、かつ、第1成形工程で縦壁部5の縦壁高さh1を、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部11の曲率半径の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さh2よりも大きくすることにより、スプリングバックによる縦壁部5とフランジ部7の角度変化を低減できることが示された。
さらに、本実施例では、高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品を本発明に係るプレス成形方法により成形する場合についても検討した。
前述の凸状に湾曲するプレス成形品1と同様、図10に示すプレス成形品21を解析対象としてプレス成形解析を行い、該プレス成形解析の解析結果を用いてスプリングバック解析を行った。そして、当該スプリングバック解析結果に基づいて、プレス成形品21のフランジ部27におけるスプリングバックを評価した。
プレス成形解析において、ブランクには引張強度980MPa級、板厚1.2mmの鋼板を用いた。
図9及び図10に、成形対象とするプレス成形品21の目標形状を示す。目標形状とするプレス成形品21は、図9に示すように、高さ方向の凹状の湾曲の曲率半径(図9中のキャンバー凹R)を1000mm又は500mとし、図10(b)に示すように、縦壁部25の縦壁高さを30mm、天板部23と縦壁部25の間の角度を95°、縦壁部25とフランジ部27との間を角度95°、天板部23とフランジ部27は平行(フランジ部27は水平)とし、目標形状の長手方向垂直断面(図10(a)中の矢視A−A’断面)における天板側稜線部29の曲率半径を5mm、目標形状の長手方向垂直断面(図10(a)中の矢視A−A’断面)におけるフランジ側稜線部31の曲率半径を6.2mmとしたものである。
プレス成形解析は、縦壁部25の縦壁高さh1を変更して成形する第1成形工程と、目標形状の縦壁高さh2となるようにフランジ側稜線部31を再成形する第2成形工程、の2工程でプレス成形品21を成形する過程について行った。
そして、スプリングバック解析は、プレス成形品21の離型後におけるスプリングバック挙動を解析し、離型前と離型後における縦壁部25とフランジ部27との間の角度の変化量をスプリングバック量として求めた。
凹状に湾曲するプレス成形品21についても、本発明に係るプレス成形方法により成形したものを発明例とした。
さらに、比較対象とし、プレス成形品21を1工程で成形する場合を従来例、プレス成形品21を第1成形工程と第2成形工程の2工程で成形するものであって、第1成形工程で成形する縦壁部25の縦壁高さh1を本発明の範囲外としたものを比較例とした。
表3及び表4に、第1成形工程で成形する縦壁部25の縦壁高さh1と、縦壁高さh1を変更したプレス成形解析及びスプリングバック解析により求めた縦壁部25とフランジ部27の間の成形下死点における角度θ1及び離型後における角度θ2と、角度変化量θ1−θ2を示す。
ここで、表3は、プレス成形品21の高さ方向の湾曲の曲率半径(キャンバー凹R)を1000mmとした場合、表4は、プレス成形品21のキャンバー凹Rを500mmとした場合のものである。
表3及び表4において、従来例3及び従来例4は、従来のプレス成形解析方法により、1工程で目標形状の縦壁高さh2に成形したものである。
比較例21及び比較例31は、第1成形工程で成形する縦壁部25の縦壁高さh1を目標形状の縦壁高さh2と等しくしたものである。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例3及び従来例4と同程度か、または増加する結果となった。
比較例22〜比較例24及び比較例32〜比較例34は、第1成形工程で成形する縦壁部25の縦壁高さh1を目標形状の縦壁高さh2(=30mm)よりも小さくしたものである(h1<h2)。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例3又は従来例4よりも大きい値となり、スプリングバックが増加する結果となった。
発明例21〜発明例23及び発明例31〜発明例33は、第1成形工程において成形する縦壁部25の縦壁高さh1を、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部31の曲率半径(=6.2mm)の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さh2(=30mm)よりも大きくしたものである。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例3又は従来例4に比べて小さくなり、スプリングバックが抑制される結果となった。
さらに、比較例25〜比較例26及び比較例35〜比較例36は、第1成形工程で成形する縦壁部25の縦壁高さh1を、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部31の曲率半径の1/2を越える値を加えて目標形状の縦壁高さh2より大きくしたものである。第2成形工程後の角度変化量θ1−θ2は、従来例3又は従来例4よりも大きい値となり、スプリングバックが増加する結果となった。
以上の結果から、高さ方向に凹状に湾曲するプレス成形品21を第1成形工程と第2成形工程の2工程で成形し、かつ、第1成形工程で縦壁部25の縦壁高さh1を、目標形状の長手方向垂直断面におけるフランジ側稜線部31の曲率半径の1/2以下の値を加えて目標形状の縦壁高さh2よりも大きくすることにより、離型後のスプリングバックによる縦壁部25とフランジ部27の角度変化を低減できることが示された。
1 プレス成形品(凸状湾曲)
3 天板部
5 縦壁部
7 フランジ部
9 天板側稜線部
11 フランジ側稜線部
21 プレス成形品(凹状湾曲)
23 天板部
25 縦壁部
27 フランジ部
29 天板側稜線部
31 フランジ側稜線部
41 ブランク
51 上型
53 下型
55 パッド
61 上型
63 下型
65 パッド
h1 縦壁高さ(第1成形工程下死点)
h2 縦壁高さ(目標形状)

Claims (1)

  1. 天板部と、該天板部から連続する縦壁部と、該縦壁部から稜線部を経由して連続するフランジ部とを有し、少なくとも該フランジ部が高さ方向に凸状又は凹状に湾曲するプレス成形品を目標形状に成形するプレス成形方法であって、
    前記プレス成形品の目標形状と同形状の前記天板部を成形するとともに、前記目標形状と比較して縦壁高さが大きくなるように前記縦壁部と前記フランジ部を成形する第1成形工程と、
    該第1成形工程で成形した前記縦壁部が前記目標形状の縦壁高さとなるように、前記縦壁部と前記フランジ部との間の稜線部を再成形する第2成形工程と、を備え、
    前記第1成形工程で成形する前記縦壁部の縦壁高さは、前記目標形状の長手方向垂直断面における前記稜線部の曲率半径の1/2以下の値を加えて前記目標形状の縦壁高さよりも大きくすることにより、前記フランジ部においては、第1成形工程で前記目標形状よりも長手方向長さが短く又は長くなる成形を行い、前記第2成形工程で前記目標形状の長手方向長さに戻す成形を行うことを特徴とするプレス成形方法。
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