JP2003118616A - 車両用舵角検出装置 - Google Patents

車両用舵角検出装置

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JP2003118616A
JP2003118616A JP2001317220A JP2001317220A JP2003118616A JP 2003118616 A JP2003118616 A JP 2003118616A JP 2001317220 A JP2001317220 A JP 2001317220A JP 2001317220 A JP2001317220 A JP 2001317220A JP 2003118616 A JP2003118616 A JP 2003118616A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が直進走行状態であることを短時間で容
易に検出して操舵中心点を特定することができる車両用
舵角検出装置を提供する。 【解決手段】 ランダムアクセスメモリ20aに現在周
期位置iが記憶されていないときに、車輪速センサ13
FL〜13RR、ヨーレートセンサ14、横加速度セン
サ15の各センサで検出される検出信号に基づいて個別
に直進走行状態であるか否かを判定し、直進走行状態で
あるときに個別の重み付け値を設定し、設定した重み付
け値の和が所定値以上であるときに直線走行状態である
と判断して、操舵角センサ16の中心点を現在周期位置
を特定することにより行い、直進走行状態を継続してい
るときに特定した現在周期位置を確定してランダムアク
セスメモリ20aに記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のステアリン
グホイール等の操舵角や転舵輪の転舵角を検出する車両
用舵角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用舵角検出装置としては、例
えば特公平7−74001号公報に記載されたものが知
られている。この従来例には、前輪操舵角センサにより
検出された検出前輪操舵角を補正する検出前輪操舵角補
正装置であって、前輪操舵角センサにより検出された検
出前輪操舵角を順次サンプリングすると共に、検出前輪
操舵角の零点に対応した基準値を記憶し、検出車速が所
定値より大きく且つ検出ヨーレートが略零であることを
条件に車両が直進走行状態にあることを判定し、このと
きにサンプリングされた検出前輪操舵角の前記基準値に
対するずれ分に対応した値を所定時間累積し、この累積
結果を基準値に加味することにより基準値を更新し、更
新された基準値を検出前輪操舵角に加味する補正演算を
行って検出前輪操舵角を補正するようにした検出前輪操
舵角補正装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、前輪操舵角センサの前輪操舵系への取
付け誤差、ホイールアライメント調整誤差、タイヤの経
時変化、操舵ハンドルとタイヤとを連結するリンケージ
の経時変化等により、前輪操舵角センサによる検出前輪
操舵角の零点がずれても、この零点のずれ発生状態が学
習され且つこの学習結果に基づき検出前輪操舵角が補正
されるので、補正された補正検出前輪操舵角の精度を常
に良好に保つことができるものであるが、検出前輪操舵
角の補正を車両が直進走行状態であるときに行い、この
直進走行状態であると判断するための条件がヨーレート
センサで検出した検出ヨーレートが略零であるときに設
定されているので、直進走行状態を高精度で判断するた
めにはヨーレートセンサの誤差補正も行う必要があると
共に、検出ヨーレートの閾値を限りなく零に近づける必
要があり、直進走行状態の検出頻度が少なくなって補正
の機会が少なくなり、走行開始時の補正に時間が掛かる
という未解決の課題がある。
【0004】特に、ステアリングホイールの操舵角を位
相の異なる2相パルス信号を出力する操舵角センサを使
用した場合には、これら2相パルス信号の極性だけでは
舵角を読み取ることができないので、ある位置を基準位
置とし設定し、この基準位置からの移動量を積算して舵
角を算出することになり、基準位置の精度が舵角の精度
に大きな影響を与えることから、基準位置を高精度で設
定する要請がある。
【0005】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、車両が直進走行状
態であることを短時間で容易に検出することができる車
両用舵角検出装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る車両用舵角検出装置は、車両の舵角
位置を相対的に検出する舵角検出手段と、該舵角検出手
段で検出した舵角位置の中立点を記憶する中立点記憶手
段と、前記舵角検出手段で検出した舵角位置及び中立点
記憶手段に記憶されている中立点に基づいて舵角を演算
する舵角演算手段とを備えた車両用舵角検出装置におい
て、車両の直進性を判断可能な直進状態情報を検出する
複数の直進状態検出手段と、該複数の直進状態検出手段
の検出値を個別に設定された直進判断用範囲内であると
きに所定の重み付け値を個別に設定する重み付け値設定
手段と、該重み付け値設定手段で設定された重み付け値
の和が所定値以上であるときに直進状態であると判断す
る直進状態判断手段と、該直進状態判断手段の判断結果
が直進状態であるときに前記中立点を特定する中立点特
定手段と、該中立点特定手段で特定した中立点と前記舵
角検出手段で検出した相対舵角とに基づいて舵角を算出
する舵角算出手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0007】また、請求項2に係る車両用舵角検出装置
は、請求項1に係る発明において、前記舵角検出手段
は、車両の舵角を単位舵角を一周期とする角度情報とし
て検出するように構成され、前記中立点特定手段は、直
進状態判断手段の判断結果が直進状態であるときに前記
舵角検出手段の現在周期位置を特定するように構成さ
れ、前記舵角算出手段は、舵角検出手段で検出した角度
情報と、予め記憶された中立点角度と、前記中立点特定
手段で特定した現在周期位置とに基づいて舵角を算出す
るように構成されていることを特徴としている。
【0008】さらに、請求項3に係る車両用舵角検出装
置は、請求項1又は2に係る発明において、前記直進状
態判断手段が、前記重み付け値の和が最大重み付け値よ
り大きい第1の所定値以上となる状態を継続していると
きに、演算周期ごとに得られる重み付け値の和を累積
し、該累積値が第2の所定値以上となったときに車両が
直進状態であると判断するように構成されていることを
特徴としている。
【0009】さらにまた、請求項4に係る車両用舵角検
出装置は、請求項1乃至3の何れかの発明において、前
記中立点特定手段が、前記直進状態判断手段の判断結果
が直進状態であるときに前記舵角検出手段の現在周期位
置を特定し、前記全ての直進状態検出手段の検出値が直
進判断用範囲内である場合に、前記舵角算出手段で角度
情報、中立点角度及び減算周期位置に基づいて算出した
舵角が許容範囲内であったときに、特定された現在周期
位置を確定するように構成されていることを特徴として
いる。
【0010】なおさらに、請求項5係る車両用舵角検出
装置は、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記
直進状態検出手段が、車両のヨーレイトを検出するヨー
レイト検出手段と、車両の横方向加速度を検出する横方
向加速度検出手段と、車両の左右の車輪速度差を検出す
る車輪速度差検出手段とで構成されていることを特徴と
している。
【0011】また、請求項6に係る車両用舵角検出装置
は、請求項5に係る発明において、前記直進状態検出手
段が、前記ヨーレイト検出手段、横方向加速度検出手段
及び車輪速度差検出手段の各検出値に含まれる誤差を補
正する誤差補正手段を備えていることを特徴としてい
る。さらに、請求項7に係る車両用舵角検出装置は、請
求項1乃至6の何れかの発明において、前記舵角検出手
段が、舵角に応じて回動する回動部材に取り付けた大歯
車と、該大歯車と噛合する小歯車と、該小歯車の回転位
置を検出して少なくとも2相の交流信号を出力する回転
位置検出手段と、該回転位置検出手段から出力される少
なくとも2相の交流信号に基づいて前記小歯車の回転角
度情報を算出する角度情報算出手段とを備えていること
を特徴としている。
【0012】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、車両の直
進性を複数の直進状態検出手段で検出し、各直進状態検
出手段で検出した直進状態情報を重み付け値設定手段に
より個別に設定された直進判断用範囲内であるときに所
定の重み付け値を個別に設定し、設定された重み付け値
の和が所定値以上であるときに直進状態判断手段によっ
て直進状態であると判断し、中立点特定手段で中立点を
特定し、舵角算出手段によって、特定した中立点と舵角
検出手段で検出した相対舵角とに基づいて舵角を算出す
るように構成したので、複数の直進状態検出手段で検出
した直進情報の重み付け値によって直進状態を迅速且つ
正確に検出することができるという効果が得られる。
【0013】また、請求項2に係る発明によれば、舵角
検出手段が、車両の舵角を単位舵角を一周期とする角度
情報として検出するように構成され、中立点特定手段
が、直進状態判断手段の判断結果が直進状態であるとき
に舵角検出手段の現在周期位置を特定するように構成さ
れ、舵角算出手段が、舵角検出手段で検出した角度情報
と、予め記憶された中立点角度と、前記中立点特定手段
で特定した現在周期位置とに基づいて舵角を算出するよ
うに構成されているので、中立点角度を不揮発メモリ等
で記憶しておくことにより、中立点特性手段で舵角検出
手段の現在周期位置を特定することにより、舵角を容易
に算出することができるという効果が得られる。
【0014】さらに、請求項3に係る発明によれば、直
進状態判断手段が、重み付け値の和が最大重み付け値よ
り大きい第1の所定値以上となる状態を継続していると
きに、演算周期ごとに得られる重み付け値の和を累積
し、該累積値が第2の所定値以上となったときに車両が
直進状態であると判断するように構成されているので、
操舵状態が安定しているときに直進状態であると判断す
るので、正確な直進状態判断を行うことができるという
効果が得られる。
【0015】さらにまた、請求項4に係る発明によれ
ば、中立点特定手段が、前記直進状態判断手段の判断結
果が直進状態であるときに前記舵角検出手段の現在周期
位置を特定し、前記全ての直進状態検出手段の検出値が
直進判断用範囲内である場合に、前記舵角算出手段で角
度情報、中立点角度及び減算周期位置に基づいて算出し
た舵角が許容範囲内であったときに、特定された現在周
期位置を確定するように構成されているので、現在周期
位置の設定をより正確に行うことができるという効果が
得られる。
【0016】なおさらに、請求項5に係る発明によれ
ば、直進状態検出手段が、車両のヨーレイトを検出する
ヨーレイト検出手段と、車両の横方向加速度を検出する
横方向加速度検出手段と、車両の左右の車輪速度差を検
出する車輪速度差検出手段とで構成されているので、車
両の直進走行状態を様々な見地から検出することがで
き、直進状態の判断が容易となるという効果が得られ
る。
【0017】また、請求項6に係る発明によれば、直進
状態検出手段が、前記ヨーレイト検出手段、横方向加速
度検出手段及び車輪速度差検出手段の各検出値に含まれ
る誤差を補正する誤差補正手段を備えているので、各検
出手段の検出値に含まれる経時変化等による誤差を補正
して、正確な直進状態判断を行うことができるという効
果が得られる。
【0018】さらに、請求項7に係る発明によれば、舵
角検出手段が、舵角に応じて回動する回動部材に取り付
けた大歯車と、該大歯車と噛合する小歯車と、該小歯車
の回転位置を検出して少なくとも2相の交流信号を出力
する回転位置検出手段と、該回転位置検出手段から出力
される少なくとも2相の交流信号に基づいて前記小歯車
の回転角度情報を算出する角度情報算出手段とを備えて
いるので、舵角情報を正確に検出することができるとい
う効果が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
について説明する。図1は本発明の一実施形態を示す概
略構成図であって、図中、1FL,1FRは前輪、1R
L,1RRは後輪であって、後輪1RL,1RRはエン
ジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、
最終減速装置5及び車軸6を介して伝達されて回転駆動
される。
【0020】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1R
Rには、、夫々制動力を発生するディスクブレーキ7が
設けられていると共に、これらディスクブレーキ7に供
給される制動油圧が制動制御装置8によって制御され
る。ここで、制動制御装置8は図示しないブレーキペダ
ルの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、走行制
御用コントローラ20からの制動圧指令値に応じて制動
油圧を発生するように構成されている。
【0021】また、車両には、前輪1FL,1FR及び
後輪1RL,1RRの車輪速度を検出する車輪速度セン
サ13FL,13FR及び13RL,13RRが配設さ
れていると共に、車両に生じるヨーレイトψを検出する
ヨーレイトセンサ14、車両に生じる横加速度Gy を検
出する横加速度センサ15、ステアリングホイール(図
示せず)の操舵角を検出する操舵角センサ16及び制動
時のマスタシリンダ圧を検出する制動圧センサ17が配
設されている。
【0022】ここで、操舵角センサ16は、図2に示す
ように、ステアリングホイールSWに連結されたステア
リングシャフト16aに固定された大歯車16bと、こ
の大歯車16bに噛合する大歯車16bに対して例えば
1/4の歯数に設定された小歯車16cと、この小歯車
16cの回転軸に連結されて回転駆動される永久磁石1
6dと、この永久磁石16dの回りに配設された例えば
22.5°の位相差を有する交流電圧信号を発生する2
相コイル16e,16fとで構成され、ステアリングシ
ャフト16aが一回転する間に小歯車16cが4回転即
ちステアリングシャフトが90°回転する毎に小歯車1
6cが1回転して、1サイクルの2相交流電圧信号を操
舵角検出信号として出力する。
【0023】そして、車速センサ13FL〜13RR、
ヨーレートセンサ14、横加速度センサ15、操舵角セ
ンサ16及び制動圧センサ17の各出力信号が走行状態
制御用コントローラ20に入力され、この走行状態制御
用コントローラ20で、各輪速度センサ13FL〜13
RRで検出した車輪速度VwFL〜VwRRに基づいて例え
ば一番大きな値を選択するセレクトハイ処理を行うこと
により、車体速度Vcを算出すると共に、雪路、凍結路
等の低摩擦係数路面での車両の横滑り量を運転者の操舵
操作量及び制動操作量に基づく目標横滑り量に一致させ
ることによりステア特性を安定させる横滑り制御処理を
実行する。
【0024】ここで、横滑り制御処理は、操舵角センサ
16で検出した操舵角検出信号VO1及びVO2をA/
D変換変換して読込み、この操舵角検出信号VO1及び
VO2に基づいてギヤ角γを算出し、これに基づいて操
舵角δを算出し、この操舵角δと制動圧力センサ17で
検出したマスタシリンダ圧PBに基づいて目標横滑り量
を算出すると共に、ヨーレイトセンサ14で検出したヨ
ーレイトψ及び横加速度センサ15で検出した横加速度
Gyに基づいて実際の横滑り量を算出し、算出した実際
の横滑り量を目標横滑り量に一致させるように、少なく
とも各車輪1FL〜1RRの何れか1つのディスクブレ
ーキ7に対する制動圧力を制御して運転者の意図するス
テア特性に一致させる。
【0025】また、走行状態制御用コントローラ20で
は、操舵角センサ16から入力される2相交流信号でな
る操舵角検出信号に基づいて図3に示す操舵中立点検出
処理を実行する。この操舵中立点検出処理は、例えばイ
グニッションスイッチがオン状態となったときに実行開
始され、先ず、ステップS1で、操舵角センサ16で検
出した操舵角検出信号の1サイクルを周期位置iとした
ときに、この周期位置iが現在どの位置にあるかを記憶
する中立点記憶手段としてのランダムアクセスメモリ
(RAM)20aに形成した周期位置記憶領域に現在周
期位置i(n)が記憶されているか否かを判定し、現在周
期位置i(n)が記憶されているときにはそのまま操舵中
立点検出処理を終了し、現在周期位置i(n)が記憶され
ていないときにはステップS2に移行する。
【0026】このステップS2では、車輪速センサ13
FL〜13RRの車輪速VwFL〜VwRRを読込み、次い
でステップS3に移行して、例えば各車輪速VwFL〜V
wRRのうちの一番大きな値を選択するセレクトハイ処理
を行って車体速度Vcを算出する。次いで、ステップS
4に移行して、車両が直進走行状態であると判断された
か否かを表す直進走行状態フラグFstが直進走行状態
であると判断されていないことを表す“0”にリセット
されているか否かを判定し、Fst=“0”であるとき
にはステップS5に移行する。
【0027】このステップS5では、前記ステップS3
で算出した車体速度Vcが予め設定した設定車速Vs1
以上であるか否かを判定し、Vc<Vs1であるときに
は車両が停止しているか又は低車速で走行しており、直
進走行状態を判断できないものと判断して前記ステップ
S2に戻り、Vc≧Vs1であるときには直進走行状態
判断が可能であると判断してステップS6に移行する。
【0028】このステップS6では、ヨーレートセンサ
14で検出したヨーレートψを読込み、次いでステップ
S7に移行して、車体速度Vcをもとに下記(1)式の
演算を行ってヨーレート閾値ψtを算出する。 ψt=K1×|Vc| …………(1) ここで、K1は係数であり、算出されるヨーレート閾値
ψtはヨーレートのみで直進走行状態を判定する場合の
ヨーレート閾値よりは大きな値に設定される。
【0029】次いで、ステップS8に移行して、ステッ
プS6で読込んだヨーレートψの絶対値|ψ|がヨーレ
ート閾値ψt以下であるか否かを判定し、|ψ|>ψt
であるときには直進走行状態の可能性が少ないものと判
断して直接ステップS10に移行し、|ψ|≦ψtであ
るときには直進走行状態の可能性が高いものと判断して
ステップS9に移行して、ランダムアクセスメモリ20
aに形成した直進判定カウンタの直進判定カウント値N
stに重み付け値として例えば“8”を加算してからス
テップS10に移行する。
【0030】ステップS10では、横加速度センサ15
で検出した横加速度Gyを読込み、次いでステップS1
1に移行して、車体速度Vcをもとに下記(2)式の演
算を起こって横加速度閾値Gtを算出する。 Gt=K2×|Vc| …………(2) ここで、K2は係数である。
【0031】次いで、ステップS12に移行して、ステ
ップS10で読込んだ横加速度Gyの絶対値|Gy|が
横加速度閾値Gt以下であるか否かを判定し、|Gy|
>Gtであるときには直進走行状態の可能性が低いもの
と判断してそのままステップS14に移行し、|Gy|
≦Gtであるときには直進走行状態の可能性が高いもの
と判断してステップS13に移行し、直進判定カウント
値Nstに重み付け値として“2”を加算してからステ
ップS14に移行する。
【0032】ステップS14では、前左輪車輪速VwFL
から前右輪車輪速VwFRを減算して前輪左右輪速度差Δ
Vwf(=VwFL−VwFR)を算出し、次いでステップ
S15に移行して、前左右輪速度差ΔVwfの絶対値|
ΔVwf|が予め設定した閾値ΔVwft以下であるか
否かを判定し、|ΔVwf|>ΔVwftであるときに
は直進走行状態の可能性が低いものと判断してそのまま
ステップS17に移行し、|ΔVwf|≦ΔVwftで
あるときには直進走行状態の可能性が高いものと判断し
てステップS16に移行し、直進判定カウント値Nst
に重み付け値として“4”を加算してからステップS1
7に移行する。
【0033】ステップS17では、後左輪車輪速VwRL
から後右輪車輪速VwRRを減算して後輪左右輪速度差Δ
Vwr(=VwRL−VwRR)を算出し、次いでステップ
S18に移行して、後左右輪速度差ΔVwrの絶対値|
ΔVwr|が予め設定した閾値ΔVwrt以下であるか
否かを判定し、|ΔVwf|>ΔVwrtであるときに
は直進走行状態の可能性が低いものと判断してそのまま
ステップS20に移行し、|ΔVwf|≦ΔVwrtで
あるときには直進走行状態の可能性が高いものと判断し
てステップS19に移行し、直進判定カウント値Nst
に重み付け値として“4”を加算してからステップS2
0に移行する。
【0034】このステップS20では、前左右輪速度差
ΔVwfの絶対値|ΔVwf|が閾値ΔVwft以下で
且つ後左右輪速度差ΔVwrの絶対値|ΔVwr|が閾
値ΔVwrt以下であるか否かを判定し、|ΔVwf|
>ΔVwftであるか又は|ΔVwf|>ΔVwrtで
あるときには直進走行状態の可能性が低いものと判断し
てそのままステップS22に移行し、|ΔVwf|≦Δ
Vwftで、且つ|ΔVwf|≦ΔVwrtであるとき
には直進走行状態の可能性が高いものと判断してステッ
プS21に移行し、直進判定カウント値Nstに重み付
け値として“2”を加算してからステップS22に移行
する。
【0035】このステップS22では、直進判定カウン
ト値Nstが設定値Nsts(例えば“10”)以上で
あるか否かを判定し、Nst≧Nstsであるときには
ステップS23に移行して、直進判定カウント累積値N
cuを算出し、次いでステップS24に移行して、直進
判定カウント値累積値Ncuが設定値Ncus(例えば
“1000”)以上であるか否かを判定し、Ncu≧N
cusであるときにはステップS25に移行して、直進
走行状態フラグFstを“1”にセットしてから前記ス
テップS1に戻る。
【0036】また、前記ステップS22の判定結果がN
st<Nstsであるときには、ステップS26に移行
して、直進判定カウント値Nstを“0”にクリアして
からステップS27に移行して、直進走行状態フラグF
stを“0”にリセットしてから前記ステップS1に戻
り、ステップS24の判定結果がNcu<Ncusであ
るときには前記ステップS27に移行する。
【0037】一方、前記ステップS4の判定結果が直進
走行状態判定フラグFstが“1”にセットされている
ときにはステップS28に移行して、現在周期位置i
(n)を設定する現在周期位置設定処理を行ってから前記
ステップS2に戻る。この現在周期位置設定処理は、図
4に示すように、先ず、ステップS29で、操舵角セン
サ16から出力される操舵角検出信号VO1及びVO2
を読込み、次いでステップS30に移行して、操舵角検
出信号VO1及びVO2をもとに下記(3)式の演算を
行ってギヤ角γを算出し、次いでステップS31に移行
して、予めEEPROM等の不揮発性メモリ20bに記
憶されている直進状態の基準ギヤ角γ0を読込んでから
ステップS32に移行する。
【0038】 γ=arctan(VO1/VO2) …………(3) このステップS32では、ギヤ角γ、基準ギヤ角γ0を
もとに下記(4)式が成立する現在周期位置i(n)を求
めることにより行う。 −45°<(γ−γ0)+90×i<+45° …………(4) 次いで、ステップS33に移行して、車体速度Vcが予
め設定した前述した設定値Vs1より大きい設定値Vs
2以上であるか否かを判定し、Vc<Vs2であるとき
には現在周期位置設定処理を終了して前記操舵中立点検
出処理のステップS2に戻り、Vc≧Vs2であるとき
にはステップS34に移行する。
【0039】このステップS34では、ヨーレートセン
サ14で検出したヨーレートψを読込み、次いでステッ
プS35に移行して、前述したステップS7と同様のヨ
ーレート閾値算出処理を行って、ヨーレート閾値ψtを
算出し、次いでステップS36に移行して、ヨーレート
ψの絶対値|ψ|がヨーレート閾値ψt以下であるか否
かを判定し、|ψ|>ψtであるときには現在周期位置
設定処理を終了して前記ステップS2に戻り、|ψ|≦
ψtであるときにはステップS37に移行する。
【0040】このステップS37では、横加速度センサ
15で検出した横加速度Gyを読込み、次いでステップ
S38に移行して、前記ステップS11と同様の横加速
度閾値Gtを算出し、次いでステップS39に移行し
て、横加速度Gyの絶対値|Gy|が横加速度下記位置
Gt以下であるか否かを判定し、|Gy|>Gtである
ときには現在周期位置設定処理を終了して前記ステップ
S2に戻り、|Gy|≦GtであるときにはステップS
40に移行する。
【0041】このステップS40では、前記ステップS
14と同様に前左右輪速度差ΔVwfを算出し、次いで
ステップS41に移行して、前左右輪速度差ΔVwfの
絶対値|ΔVwf|が予め設定された閾値ΔVwft以
下であるか否かを判定し、|ΔVwf|>ΔVwftで
あるときには現在周期位置設定処理を終了して前記ステ
ップS2に戻り、|ΔVwf|≦ΔVwftであるとき
にはステップS42に移行する。
【0042】このステップS42では、前記ステップS
17と同様に後左右輪速度差Δvwrを算出し、次いで
ステップS43に移行して、後左右輪速度差ΔVwrの
絶対値|ΔVwr|が予め設定された閾値ΔVwrt以
下であるか否かを判定し、|ΔVwr|>ΔVwrtで
あるときには現在周期位置設定処理を終了して前記ステ
ップS2に戻り、|ΔVwr|≦ΔVwrtであるとき
にはステップS43に移行する。
【0043】このステップS44では、ギヤ角γ、基準
ギヤ角γ0及び現在周期位置i(n)をもとに下記(5)
式の演算を行って小歯車16cのギヤ回転角φを算出す
る。 φ=(γ−γ0)+90×i …………(5) 次いでステップS45に移行して、算出したギヤ回転角
φの絶対値|φ|が設定値φs1(例えば30°)未満
であるか否かを判定し、|φ|<φs1であるときには
現在周期位置i(n)が正しいものと判断してステップS
46に移行し、現在周期位置i(n)を現在周期位置記憶
領域に記憶すると共に、直進走行状態フラグFstを
“0”にリセットする。
【0044】また、ステップS45の判定結果が|φ|
≧φs1であるときにはステップS47に移行して、ギ
ヤ回転角δの絶対値|φ|が設定値φs1以上で設定値
φs1より大きい設定値φs2(例えば45°)以下で
あるか否かを判定し、φs1≦|φ|≦φs2であると
きには前記ステップS2に戻り、|φ|>φs2である
ときにはステップS48に移行して、直進走行状態フラ
グFstを“0”にリセットしてから前記ステップS2
に戻る。
【0045】この図3及び図4の処理において、ステッ
プS2の処理及び車輪速センサ13FL〜13RRと、
ステップS6の処理及びヨーレートセンサ14と、ステ
ップS10の処理及び横加速度センサ15とが直進走行
状態検出手段に対応し、ステップS7〜S9,S11〜
S13、S14〜S16,S17〜S19,S20及び
S21の処理が直進状態判断手段に対応し、ステップS
32の処理が中立点特定手段に対応し、ステップS33
〜ステップS48の処理が中立点確定手段に対応してい
る。
【0046】したがって、今、車両が停止状態にあっ
て、この停止状態でイグニッションスイッチをオン状態
としたときに、走行状態コントローラ20に電源が投入
されて、前記図3及び図4の操舵中立点算出処理が実行
開始される。このとき、走行状態制御用コントローラ2
0のランダムアクセスメモリ20aに現在周期位置i
(n) が記憶されているときには、ステップS1からその
まま操舵中立点算出処理を終了し、走行状態制御用コン
トローラ20で前記(5)の演算を行うことにより、ギ
ヤ回転角φを算出し、このギヤ回転角φに0.25を乗
算して操舵角δ(=0.25φ)を算出し、算出した操
舵角δ、ヨーレートψ、横加速度Gyに基づいて目標横
滑り量を算出し、実際の横滑り量を目標横滑り量に一致
させる走行制御を実行する。
【0047】ところが、バッテリの交換等によってラン
ダムアクセスメモリ20aの現在周期位置記憶領域に記
憶されている現在周期位置i(n) が失われたときには、
直進走行状態フラグFstも“0”にリセットされてい
るので、イグニッションスイッチをオン状態としたとき
に、図3の操舵中立点算出処理において、ステップS1
からステップS2に移行し、車輪速VwFL〜VwRRを読
込んでから車体Vcを算出し(ステップS3)、ステッ
プS4を経てステップS5〜S27の走行状態判断処理
を実行する。
【0048】この走行状態判断処理では、ヨーレートセ
ンサ14で検出されたヨーレートψの絶対値|ψ|が車
体速度Vcの増加に伴って大きな値に設定されるヨーレ
ート閾値ψt以下であるときには重み付け値“8”が直
進判定カウント値Nstに加算され、横加速度センサ1
5で検出された横加速度Gyの絶対値|Gy|が車体速
度Vcの増加に伴って大きな値に設定される横加速度閾
値Gt以下であるときには重み付け値“2”直進判定カ
ウント値Nstに加算され、前左右輪速度差ΔVwfの
絶対値|ΔVwf|が閾値ΔVwft以下であるときに
は重み付け値“4”が直進判定カウント値Nstに加算
され、後左右輪速度差ΔVwrの絶対値|ΔVwr|が
閾値ΔVwrt以下であるときには同様に重み付け値
“4”が直進判定カウント値Nstに加算され、さらに
|ΔVwf|≦ΔVwft且つ|ΔVwr|≦ΔVwr
tであるときに重み付け値“2”が直進判定カウント値
Nstに加算される。
【0049】このため、車両が完全な直進状態であると
きには、ヨーレートψ及び横加速度Gyが“0”に近
く、左右輪速度差ΔVwf,ΔVwrも略零となるの
で、直進判定カウント値Nstは“20”となり、ステ
ップS22での判定結果がNst≧10となり、直進判
定カウント累積値Ncuも“20”となる。このほか、
雪路、凍結路等の低摩擦係数路面でヨーレートψがヨー
レート閾値ψtよりも大きい状態で略直進走行している
場合には、少なくとも前左右輪速度差ΔVwfの絶対値
|ΔVwf|が設定値ΔVwfs以下で、後左右輪速度
差ΔVwtrの絶対値|ΔVwr|が設定値ΔVwfs
以下であるときには、夫々の重み付け値が“4”であ
り、ステップS21での重み付け値が“2”となるの
で、直進判定用カウント値Nstが“10”となり、直
進走行状態の可能性が高いものと判断される。
【0050】同様に、ヨーレートψの絶対値|ψ|がヨ
ーレート閾値ψt以下であり、横加速度Gyの絶対値|
Gy|が横加速度閾値Gt以下である場合にも、直進判
定用カウント値Nstが“10”となり、直進走行状態
の可能性が高いものと判断される。さらに、ヨーレート
閾値の絶対値|ψ|がヨーレート閾値ψt以下であり、
前左右輪速度差ΔVwfの絶対値|ΔVwf|が設定値
ΔVwfs以下であるか又は後左右輪速度差ΔVwrの
絶対値|ΔVwr|が設定値ΔVwrs以下であるとき
にも直進判定用カウント値Nstが“10”となり、直
進走行状態の可能性が高いものと判断される。
【0051】そして、この直進走行状態の可能性が高い
と判断される状態が継続して、直進判定用カウント累積
値Ncuが設定値Ncus以上となると、安定した直進
走行状態であると判断されてステップS25に移行し、
直進走行状態フラグFstが“1”にセットされる。こ
のとき、直進判定用カウント値Nstが大きな値となる
ほど累積値Ncuが設定値Ncusに達する時間が短く
なり、直進判定用カウント値Nstが10未満の状態と
なると、直進走行状態ではないと判断されて、直進判定
用カウント値Nst及び累積値Ncuが“0”にクリア
される。
【0052】そして、累積値Ncuが設定値Ncusに
達して、直進走行状態フラグFstが“1”にセットさ
れた後に、ステップS2に戻ったときに、ステップS4
からステップS28の現在周期位置設定処理が実行され
る。この現在周期位置設定処理では、操舵角センサ15
から出力される図5(a)に示す小歯車16cの1回転
で1サイクルとなる2相交流電圧VO1及びVO2を読
込み、これら2相交流電圧VO1及びVO2をもとに前
記(3)式の演算を行うことにより小歯車のギヤ角γを
算出する。
【0053】このギヤ角γは、一方の交流電圧VO1が
“0”で、他方の交流電圧VO2が正のピーク値である
ときに0°となり、交流電圧VO1が“0”で交流電圧
VO2が負のピーク値にあるときに45°となり、この
状態から交流電圧VO1が“0”で交流電圧VO2が正
のピーク値となると90°となる。そして、工場出荷時
に前輪1FL,1FRを直進走行状態に調整したときの
ギヤ角γが基準ギヤ角γ0としてEEPROM等の不揮
発性メモリ20bに記憶されている。
【0054】そして、ステップS32で前記(4)式を
満足する現在周期位置iを算出するが、このときの基準
ギヤ角γ0が例えば図5に示すように45°近傍にある
状態で、ステップS30で算出されたギヤ角γが0°〜
90°の全ての範囲内で前記(4)式を満足することが
できるが、基準ギヤ角γ0が0°近傍である場合に、ギ
ヤ角が45°を超える例えば80°であるときには現在
周期位置iを“0”に設定すると、(γ−γ0)+90
×iの値が80°となり、前記(4)式を満足しないの
で、この場合には現在周期位置iが“−1”に設定され
る。
【0055】逆に、基準ギヤ角γ0が90°近傍の例え
ば89°である場合に、ギヤ角γが45°未満の例えば
10°であるときには現在周期位置iを“0”に設定す
ると、(γ−γ0)+90×iの値が−79°となり、
前記(4)式を満足することができず、この場合には現
在周期位置iが“+1”に設定される。そして、車体速
度Vcが設定車速Vs2以上となったときに、直進走行
状態を判断するためのヨーレートψの絶対値|ψ|、横
加速度Gyの絶対値|Gy|、前左右輪速度差ΔVwf
の絶対値|ΔVwf|及び後左右輪速度ΔVwrの絶対
値|ΔVwf|が全て閾値ψt、Gt、ΔVwft及び
ΔVwrt以下の完全直進状態であるときに、ステップ
S44に移行して、前記(5)式に基づいてギヤ回転角
φを算出する。
【0056】そして、算出したギヤ回転角φの絶対値|
φ|が設定値φs1未満であるときには、ステップS3
2で特定した現在周期位置iが正しいものと判断して、
ステップS46に移行して、現在周期位置iをランダム
アクセスメモリRAMに記憶すると共に、直進走行状態
フラグFstを“0”にリセットしてから操舵中心点検
出処理を終了する。
【0057】ところが、ステップS44で算出したギヤ
回転角φの絶対値|φ|が設定値φs1以上で、設定値
φs2以下である場合にはそのまま図3のステップS2
に戻ることにより、再度ギヤ角γを算出して、算出した
ギヤ角γ及び基準ギヤ角γ0に基づいて再度現在周期位
置iの特定を行い、完全直進状態で再度ギヤ回転角φを
算出してこれが設定値φs1未満であるか否かを判定す
る処理を繰り返す。
【0058】さらにステップS44で算出したギヤ回転
角φの絶対値|φ|が設定値φs2を超えている場合に
は、ステップS48に移行して、直進走行状態フラグF
stを“0”にリセットしてからステップS2に戻るこ
とにより、再度直進状態判断処理を実行してから現在周
期位置の設定処理を実行する。このように、上記実施形
態によると、直進走行状態の判断を、車輪速センサ13
FL〜13RR、ヨーレートセンサ14、横加速度セン
サ15で構成される複数の直進走行状態検出手段の検出
値の絶対値が直進判断用範囲を表す閾値以下であるとき
に、検出した直進状態に応じた重み付け値を設定し、こ
れら重み付け値の和が第1の設定値を超えたときに直進
走行の可能性が高いものと判断し、さらに重み付け値の
和の累積値が第2の設定値を超えたときに安定した直進
走行状態であると判断するようにしているので、従来例
のようにヨーレートセンサで検出したヨーレートのみで
直進走行状態を判断する場合に比較して、直進走行状態
を判断するまでの判断時間を短縮しながら検出精度を向
上させることができる。
【0059】しかも、操舵角センサ16を構成する小歯
車16cの現在周期位置iを特定した後、完全な直進走
行状態を検出したときに、ギヤ回転角φを算出し、これ
が第1の所定範囲内であるときに現在周期位置iをラン
ダムアクセスメモリRAMに記憶するので、正確な現在
周期位置iを記憶することができる。さらに、完全な直
進走行状態を検出したときに算出したギヤ回転角φが第
1の所定範囲を超え第2の所定範囲内であるときには、
現在周期位置iの記憶を保留し、ギヤ回転角φが第1の
所定範囲内に入ったときに現在周期位置iを記憶する
が、完全な直進走行状態を検出したときに算出したギヤ
回転角φが第2の所定範囲を超えているときには再度直
進走行状態判断処理を実行してから現在周期位置iの設
定処理を行うので、より正確な現在周期位置iの記憶を
行うことができる。
【0060】なお、上記実施形態においては、直進走行
状態を判断する場合には、ヨーレートψ、横加速度G
y、前左右輪速度差ΔVwf及び後左右輪速度差ΔVw
rの4つについて重み付け値を設定する場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、この他、小
歯車16cのギヤ角γと基準ギヤ角γ0との偏差Δγの
絶対値|Δγ|又は|Δγ|+90°が予め設定した閾
値γt(例えば15°)以下であるときに“5”の重み
付け値を設定するようにしてもよい。
【0061】また、上記実施形態における重み付け値
は、上記値に限定されるものではなく、閾値との関係で
任意に設定することができる。閾値自体も変更すること
ができる。また、上記実施形態においては、直進走行状
態の判断を重み付け値の和が所定値以上である状態を継
続して、和の累積値が所定値以上となったときに行う場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、重み付け値の和が所定値以上となったときに直進走
行状態であると判断するようにしてもよい。
【0062】さらに、上記実施形態においては、現在周
期位置を記憶する場合に完全な直進走行状態である場合
にギヤ回転角φを算出する場合について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、この完全直進走行状態の
判断を省略して、直進走行状態を検出した時点で現在周
期位置の確定処理を行うようにしてもよく、さらにはギ
ヤ角γと基準ギヤ角γ0との偏差Δγの絶対値|Δγ|
が閾値Δγtより小さい設定値Δγs(例えば0.5
°)未満の状態を連続して所定時間(例えば1秒)以上
継続したときに直進走行状態であると判断して、現在周
期位置の確定処理を行うようにしてもよい。
【0063】さらにまた、上記実施形態においては、小
歯車16cの回転角を2相交流を出力する交流発電機構
成で検出する場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、エンコーダで22.5°位相が異なる
2相パルス信号を出力するようにしてもよい。なおさら
に、大歯車16bと小歯車16cとの歯数比は4:1に
限らず2:1、3:1等の任意の歯数比に設定すること
がてきる。
【0064】また、上記実施形態においては、操舵角セ
ンサ16が大歯車16bに噛合する小歯車16cの回転
角から操舵角を検出する場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、ステアリングシャフトの回
転角を直接エンコーダで検出する場合には、現在周期位
置iを設定する必要はなく、前述したステップS1〜S
27の処理で直進走行状態を判断したときに、そのとき
の回転角を直接操舵中立点として設定すればよい。
【0065】さらに、上記実施形態においては、ステア
リングホイールの操舵角を検出する場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、前輪1FL,1
FRの転舵角を検出したり、後輪操舵車両の後輪舵角を
検出する場合にも本発明を適用することができる。さら
にまた、上記実施形態においては、エンジン2を搭載し
た車両について説明したが、これに限定されるものでは
なく、エンジン2と電動機とを搭載したハイブリッド車
両や、電気自動車にも本発明を適用することができ、ま
た自動変速機3を搭載した車両に限らず手動変速機を搭
載した車両においても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の実施形態に適用し得る操舵角センサの具
体例を示す説明図である。
【図3】走行状態制御用コントローラで実行する操舵中
立点検出処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の現在周期位置設定処理手順の一例を示す
フローチャートである。
【図5】実施形態の動作の説明に供するタイムチャート
である。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪 1RL,1RR 後輪 2 エンジン 3 自動変速機 7 ディスクブレーキ 8 制動制御装置 13FL〜13RR 車輪速センサ 14 ヨーレートセンサ 15 横加速度センサ 16 操舵角センサ 16a ステアリングシャフト 16b 大歯車 16c 小歯車 16d 永久磁石 16e,16f 2相コイル 20 走行状態制御用コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 137:00 B62D 137:00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の舵角位置を相対的に検出する舵角
    検出手段と、該舵角検出手段で検出した舵角位置の中立
    点を記憶する中立点記憶手段と、前記舵角検出手段で検
    出した舵角位置及び中立点記憶手段に記憶されている中
    立点に基づいて舵角を演算する舵角演算手段とを備えた
    車両用舵角検出装置において、 車両の直進性を判断可能な直進状態情報を検出する複数
    の直進状態検出手段と、該複数の直進状態検出手段の検
    出値を個別に設定された直進判断用範囲内であるときに
    所定の重み付け値を個別に設定する重み付け値設定手段
    と、該重み付け値設定手段で設定された重み付け値の和
    が所定値以上であるときに直進状態であると判断する直
    進状態判断手段と、該直進状態判断手段の判断結果が直
    進状態であるときに前記中立点を特定する中立点特定手
    段と、該中立点特定手段で特定した中立点と前記舵角検
    出手段で検出した相対舵角とに基づいて舵角を算出する
    舵角算出手段とを備えていることを特徴とする車両用舵
    角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記舵角検出手段は、車両の舵角を単位
    舵角を一周期とする角度情報として検出するように構成
    され、前記中立点特定手段は、直進状態判断手段の判断
    結果が直進状態であるときに前記舵角検出手段の現在周
    期位置を特定するように構成され、前記舵角算出手段
    は、舵角検出手段で検出した角度情報と、予め記憶され
    た中立点角度と、前記中立点特定手段で特定した現在周
    期位置とに基づいて舵角を算出するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の車両用舵角検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記直進状態判断手段は、前記重み付け
    値の和が最大重み付け値より大きい第1の所定値以上と
    なる状態を継続しているときに、演算周期ごとに得られ
    る重み付け値の和を累積し、該累積値が第2の所定値以
    上となったときに車両が直進状態であると判断するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の車両用舵角検出装置。
  4. 【請求項4】 前記中立点特定手段は、前記直進状態判
    断手段の判断結果が直進状態であるときに前記舵角検出
    手段の現在周期位置を特定し、前記全ての直進状態検出
    手段の検出値が直進判断用範囲内である場合に、前記舵
    角算出手段で角度情報、中立点角度及び減算周期位置に
    基づいて算出した舵角が許容範囲内であったときに、特
    定された現在周期位置を確定するように構成されている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用舵角検
    出装置。
  5. 【請求項5】 前記直進状態検出手段は、車両のヨーレ
    イトを検出するヨーレイト検出手段と、車両の横方向加
    速度を検出する横方向加速度検出手段と、車両の左右の
    車輪速度差を検出する車輪速度差検出手段とで構成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
    の車両用舵角検出装置。
  6. 【請求項6】 前記直進状態検出手段は、前記ヨーレイ
    ト検出手段、横方向加速度検出手段及び車輪速度差検出
    手段の各検出値に含まれる誤差を補正する誤差補正手段
    を備えていることを特徴とする請求項5記載の車両用舵
    角検出装置。
  7. 【請求項7】 前記舵角検出手段は、舵角に応じて回動
    する回動部材に取り付けた大歯車と、該大歯車と噛合す
    る小歯車と、該小歯車の回転位置を検出して少なくとも
    2相の交流信号を出力する回転位置検出手段と、該回転
    位置検出手段から出力される少なくとも2相の交流信号
    に基づいて前記小歯車の回転角度情報を算出する角度情
    報算出手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃
    至6の何れかに記載の車両用舵角検出装置。
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