JP2003113801A - 電気サーボ付きシリンダ - Google Patents

電気サーボ付きシリンダ

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JP2003113801A
JP2003113801A JP2001305971A JP2001305971A JP2003113801A JP 2003113801 A JP2003113801 A JP 2003113801A JP 2001305971 A JP2001305971 A JP 2001305971A JP 2001305971 A JP2001305971 A JP 2001305971A JP 2003113801 A JP2003113801 A JP 2003113801A
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rotation
spool valve
cylinder
hydraulic
shaft
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Naoki Ishizaki
直樹 石崎
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気サーボ付きシリンダにおいて、メカニカ
ルなフィードバック制御を行うと共に、機械等の停止時
にスプール弁を中立位置に復帰させる。 【解決手段】 油圧シリンダ11のボトム14にスプー
ル弁4、同油圧シリンダ11のシリンダロッド7にボー
ルスクリューのナット6を設け、ボトム14のスプール
弁へボールスクリューのロッド5を介してシリンダスト
ロークを回転としてフィードバックさせるとともに、ス
プール弁を中立位置に復帰させる中立ばねを設け、スプ
ール弁を移動およびシリンダストロークをフィードバッ
クさせる機構中に中立ばねのばね力だけでスプールを中
立位置に復帰させる構造を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体圧モータ、流
体圧シリンダ等の流体圧駆動装置に用いられる電気サー
ボ付きシリンダに関する。
【0002】
【従来技術】従来から用いられている流体圧シリンダと
しての油圧シリンダは、油圧源とタンク回路間に操作弁
を介して接続され、操作弁を操作することにより制御を
行っている。油圧シリンダを電子制御する場合には、パ
イロット圧を電磁比例制御弁にて制御している。シリン
ダストロークをフィードバックして制御する場合には、
シリンダにストロークセンサを設け、同ストロークセン
サでシリンダのストローク量を検知することにより行っ
ている。しかし、これらの制御を行う場合、電磁比例制
御弁による操作では操作弁の応答速度が遅く、また、ス
トロークセンサでのフィードバック制御では演算速度に
問題があるなど、その制御性能は必ずしも満足できるも
のではなかった。
【0003】メカニカルなフィードバック制御を行う場
合としては、スプール弁を用いた電気油圧サーボモータ
が提案されており、特開2000−213502号公報
に記載の装置がある。上記公報に開示されている電気油
圧サーボモータについて図4、5を用いて説明する。パ
ルスモータ34のモータ軸37に連結されている駆動軸
38は、第1はすば歯車35内に挿入されるとともに、
第1はすば歯車35にねじ結合されている。第1はすば
歯車35はスプール弁39に対して回転可能でかつ図5
の左右方向への移動は一体的に行うように設けられてい
る。第1はすば歯車35の回転が規制されていると、パ
ルスモータ34に連結した駆動軸38の回転に対して第
1はすば歯車35は、駆動軸38と一体的なとも回り回
転をせずに、駆動軸38とのねじ結合によって軸方向の
どちらか一方に移動する。
【0004】従って、第1はすば歯車35及びスプール
弁39は、パルスモータ34のモータ軸37の回転によ
って軸方向のどちらか一方に移動できるようになってい
る。
【0005】スプール弁39の移動により作動油の給排
が圧力室33に対して行われると、ピストン32の先端
部が斜板31を押圧することにより、出力軸30がシリ
ンダブロック40とともに回転して外部装置を駆動す
る。出力軸30の回転は、第2はすば歯車36の回転と
して伝えられる。第2はすば歯車36が回転すると、そ
の回転は第1はすば歯車35に伝達される。このときの
第1はすば歯車35の回転は、パルスモータ34の回転
により第1はすば歯車が軸方向に移動したときとは反対
の方向に戻す回転を与える。
【0006】外部装置に何らかの理由により負荷が掛か
リ出力軸30の回転数が低下した場合には、出力軸30
に連結された第2はすば歯車36の回転数が減少し、第
2はすば歯車36の回転数と第1はすば歯車35の回転
数とに差が生じる。このとき、第1はすば歯車35が駆
動軸38に対してねじ運動し、その軸方向に移動する。
第1はすば歯車35のこの移動に伴なって1対のスプー
ル弁39もその軸方向に移動し、スプール弁39の一方
における環状溝の開度を大きくする。これにより、給油
路31bより導入された作動油が伸張側のピストン32
の圧力室33に圧力損失の小さな状態で供給され、ピス
トン32が斜板31を強く押圧するとともに、縮小側の
ピストン32の圧力室33における作動油が圧力損失の
小さな状態で排出される。これによりピストンの駆動力
が増加し出力軸30の回転数が回復して、出力軸30の
回転数の低下を補償する。
【0007】このメカニカルなフィードバック機構を用
いることで、第1はすば歯車35及びスプール弁39
を、パルスモータ34の回転により軸方向に移動した分
だけ戻すことができる。また、出力軸がパルスモータの
回転に応じた回転を行っていないときには、これを補償
する制御を行うことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のメカニカルなフ
ィードバック制御では、何らかの理由で機械等が停止又
は中断すると、スプール弁39はその停止又は中断した
状態での位置にそのまま留まってしまう。スプール弁3
9には一対のスプリング53により互いに軸方向に接近
するように付勢されてはいるが、第1はすば歯車35と
駆動軸38とはねじ結合されているために、同スプリン
グ53の付勢力では第2はすば歯車にねじ回転をさせて
軸方向に移動させることはできない。このため、スプー
ル弁39は中立位置に戻らない状態のまま停止すること
になる。機械等の停止又は中断によってスプール弁39
が中立位置に戻っていない状態から機械等を再起動され
ないようにするために、手動操作とか分解調整が必要で
あり再起動に多大の時間を要した。
【0009】本願発明では、メカニカルなフィードバッ
ク制御において、機械等の停止又は中断によってスプー
ル弁が中立位置に復帰できないという不具合の発生を防
止し、機械等の再起動時でもスプール弁が中立位置から
の制御が行える電気サーボ付きシリンダを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の事項
を備えた本願各請求項に係わる発明により効果的に達成
される。即ち、請求項1に係わる発明は、スプール弁
(4)とその回転駆動部との間に設けた移動機構部と、
スプール弁(4)からの作動流体の流体圧により流体駆
動される流体圧駆動部(11)と、同流体圧駆動部(1
1)の動作を回転動作として取り出す回転取出部(5、
6)とを備えてなり、前記移動機構部は、前記制御モー
タ(1)からの回転を入力して前記スプール弁(4)に
ストロークとして伝達する第1伝達機構と、前記回転取
出部(5,6)からの回転を入力して、前記回転駆動部
の回転で移動した前記スプール弁(4)のストロークと
は逆向きのストロークを同スプール弁(4)に伝達する
第2伝達機構と、前記第1及び第2伝達機構に、前記制
御モータ(1)からの回転若しくは前記回転取出部
(5,6)からの回転が入力されないときに、前記スプ
ール弁(4)を中立位置に復帰させる復帰機構とを有し
ていることを特徴とする電気サーボ付きシリンダにあ
る。
【0011】この発明では、回転駆動部の回転を移動機
構部を介してスプール弁の移動量として制御すると共
に、スプール弁の移動により流体圧駆動される流体圧駆
動部の動作を回転動作として取り出す回転取出部からの
回転を前記移動機構部側にフィードバックすることがで
きる。回転取出部としては、流体圧シリンダのストロー
クを回転として取出すことや流体圧モータの出力軸の回
転をそのまま回転として取り出すことを含んでいる。
【0012】また、同移動機構部に回転駆動部若しくは
回転取出部からの回転が入力されないときには、復帰機
構によりプール弁を中立位置に戻すことができる。復帰
機構としては、スプール弁に作用する一対の中立ばねを
用いることができる。
【0013】本願発明の構成により、機械等の停止又は
中断によってスプール弁が中立位置に復帰できないとい
う不具合の発生を防止でき、機械等の再起動時でもスプ
ール弁が中立位置からの制御を行うことができる。ま
た、スプール弁は回転駆動部により直接駆動することが
でき、しかも電気サーボ部が流体圧駆動部に直接マウン
トすることができるので流体圧駆動部の動作に応じたフ
ィードバックの応答性を向上させることができる。
【0014】請求項2に係わる発明は、請求項1におけ
る回転駆動部として、制御モータであることを限定した
ことを特徴とする電気サーボ付きシリンダにある。
【0015】この発明では、回転駆動部として、ACサ
ーボモータ、DCサーボモータ、ステッピングモータ、
パルスモータ等の制御モータを用いていることを特徴と
している。制御モータを用いることで、スプール弁の制
御をきめ細かく行うことができる。
【0016】請求項3に係わる発明は、請求項1記載の
移動機構部の構成として、第1伝達機構は、回転駆動部
により回転駆動される駆動軸(2)と、駆動軸(2)を
内部に挿入し、同駆動軸(2)と一体回転かつ駆動軸
(2)の軸方向へ移動自在とした第1歯付軸(3)とを
備えてなり、第2伝達機構は、回転取出部に連結された
前記第1歯付軸(3)と、同第1歯付軸(3)と噛合す
る第2歯付軸(18)とを備えてなり、前記復帰機構
は、前記スプール弁を付勢する一対の中立ばねと、前記
第1歯付軸(3)が前記スプール弁(4)に回転自在に
支承され、同スプール弁(4)と一体的に前記駆動軸
(2)の軸方向に移動できる構成と、前記第1及び第2
伝達機構に前記回転駆動部からの回転若しくは前記第2
歯付軸(18)からの回転が入力されないときに、前記
中立ばね(12)の付勢力により同第1歯付軸(3)を
同第2歯付軸(18)による回転と前記駆動軸(2)の
軸方向への移動を行わせる構成とを備えてなる構成を限
定したことを特徴とする電気サーボ付きシリンダにあ
る。
【0017】この発明では、移動機構部の構成を限定し
たものであり、電気サーボ付きシリンダをコンパクトに
構成することができると共に、流体圧駆動部の動作に応
じたフィドバックの応答性を向上させることができる。
第1歯付軸及び第2は付軸としてはすば歯車を用いるこ
とで回転を滑らかに伝達することができるとともに、中
立ばねでスプール弁を中立位置に復帰させるのを滑らか
に行うことができる。また、機械等の停止又は中断によ
ってスプール弁が中立位置に復帰できないという不具合
の発生が防止でき、機械等の再起動時でもスプール弁が
中立位置からの制御を行うことができる。
【0018】請求項4に係わる発明は、請求項1の移動
機構部の構成として、移動機構部は、遊星歯車機構から
構成され、同遊星歯車機構の太陽歯車(22)又はリン
グ歯車(20)の一方が前記回転駆動部と連結され、同
他方が前記回転取出部に連結し、キャリヤ(23)の回
動により前記スプール弁(4)を移動させる構成とを備
えた構成を限定したことを特徴とする電気サーボ付きシ
リンダにある。
【0019】この発明では、移動機構部として遊星歯車
機構を用いているので、復帰機構によりスプール弁を中
立位置に復帰させるのをスムーズに行うことができる。
また、遊星歯車機構をスプール弁側のサーボ機構と別体
に設けることができる。さらに、流体圧シリンダのスト
ロークに応じたフィドバックの応答性を向上させ、機械
等の停止又は中断によってスプール弁が中立位置に復帰
できないという不具合の発生が防止でき、機械等の再起
動時でもスプール弁が中立位置からの制御を行うことが
できる。
【0020】請求項5に係わる発明は、請求項1の回転
取出部として、流体圧シリンダのシリンダロッドに設け
たばね等の弾性体により位置決めされたボールスクリュ
ーのナットと、移動機構部に回転を伝える前記ナットと
螺合しているボールスクリューとから構成されているこ
とを特徴とする電気サーボ付きシリンダにある。
【0021】この発明では、回転取出部としてボールス
クリューとナットとを用いていることにより流体圧シリ
ンダのストロークを滑らかに回転に変換することができ
る。したがって、流体圧シリンダのストロークに対する
応答性が高いフィードバック制御を行うことができる。
また、ボールスクリューのナットの位置決めにばね等の
弾性体を介しているので、外部からの衝撃力を直接ボー
ルスクリュー・ナット機構に伝えずに済み耐久性が向上
する。
【0022】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態に
ついて添付図面を参照しながら具体的に説明する。図1
は、本発明の第1実施例に係わる電気サーボ付きシリン
ダの主要部分における断面図を模式的に示している。
【0023】第1実施例の実施の形態では、油圧シリン
ダ11のボトム14にスプール弁4、同油圧シリンダ1
1のシリンダロッド7にボールスクリューのナット6を
設け、ボトム14のサーボ弁へボールスクリューのロッ
ド5を介してシリンダストロークを回転としてフィード
バックする構造を備えている。サーボ弁の構成から説明
する。図示せぬ制御装置からの指令により回転制御され
る制御モータ1は油圧シリンダ11のボトム14に取付け
られ、同制御モータ1の回転軸にはカップリング10を
介して駆動軸2の一端が連結されている。同駆動軸2の
他端は軸受13を介して前記ボトム14内に支承されて
いる。第1のはすば歯車3の内部には前記駆動軸2が挿
入され、同駆動軸2に対して軸方向へは移動可能にかつ
回転方向へは一体回転するように構成されている。この
構成としては、駆動軸2をスプライン軸とし第1のはす
ば歯車3内にスプライン溝を形成するなどの既存の構成
を採用することができる。スプール弁4にはボトム14
内の油圧ポート(4−1,4−2,4−3,4−4、4
−5)と連通する環状溝19が形成されており、スプー
ル弁間には第1 のはすば歯車3を回転自在にかつ第1の
はすば歯車の軸方向の移動に対しては一体的に移動でき
るように支持している。スプール弁4の両端は、ワッシ
ャ12aを介して一対の中立ばね12により互いに中立
方向に接近するように付勢され、第1のはすば歯車3に
駆動力が加わっていないときには中立位置に戻るように
なっている。ワッシャ12aがボトム14の段部と当接
するので、中立ばね12は中立位置を超えてスプール弁
4を押圧することはない。油圧ポート(4−1,4−
2)は、油圧駆動源10に連通し、油圧ポート(4−3)
は油圧シリンダ11内の油圧室8と連通し、油圧ポート
(4−4)は油圧シリンダ11内の油圧室9と連通して
いる。油圧ポート(4−5)は作動油を戻すタンク16
に連通している。
【0024】シリンダ部及びフィードバック部の構成に
ついて説明する。シリンダロッド7は、油圧室8に作動
油が供給され油圧室9から作動油が排出されると図1の
左方向に摺動し、逆に油圧室9に作動油が供給され油圧
室8から作動油が排出されると図1の右方向に摺動るよ
うに油圧シリンダ内に構成されている。シリンダロッド
7にはボールスクリューと螺合したナット6を固定して
いる。同ナット6の一端は、ワッシャ12aを介して中
立ばね12により付勢され、他端は中立ばね12により
付勢されている。同ナット6の他端と同他端を付勢する
中立ばね12との間にストッパ及びワッシャを設け、同
ワッシャをストッパ当接させることで同ワッシャが中立
位置を超えて移動しないように構成してもよい。同ナッ
ト6と螺合するボールスクリューのロッド5の他端側は
軸受17を介してボトム14に支承され、同他端部の端
部には第2のはすば歯車18が取り付けられ、前記第1
のはすば歯車3と噛合している。
【0025】次に第1実施例の作用について以下に説明
する。図示せぬ制御装置からの指令により制御モータ1
が回転すると、駆動軸2が回転する。このとき駆動軸2
を挿入している第1のはすば歯車3は第2のはすば歯車
18が回転していないので、第1のはすば歯車3は第2
のはすば歯車との噛合により軸方向に移動する。
【0026】ここでは、便宜上第2のはすば歯車18は
回転していないものとして説明したが、第2のはすば歯
車18が回転しているときに制御モータ1を駆動して第
1のはすば歯車3を回転させると第1のはすば歯車3と
第2のはすば歯車18との相対的な回転数の差に基づい
て、第1のはすば歯車3は軸方向に移動することにな
る。第1のはすば歯車3の軸方向への移動によりスプー
ル弁4も移動し、各油圧ポート(4−1,4−2,4−
3,4−4、4−5)間を環状溝19によって連通す
る。このとき、油圧ポート(4−3)と油圧ポート(4
−1)とが連通し、油圧ポート(4−4)と油圧ポート
(4−5)とが連通したとすると、油圧室8には作動油
が供給され、油圧室8はタンク16側と連通することに
なる。従って、シリンダロッド7は図1 の左方向に移動
し、ボールスクリューのロッド5を回転させる。ボール
スクリューのロッド5の回転により、第2のはすば歯車
18が回転し、同第2のはすば歯車18の回転で第1 の
はすば歯車3は制御モータ1 による回転とは逆方向に回
転させられ、第1 のはすば歯車3とともにスプール弁4
を中立位置に戻すことができる。第2のはすば歯車18
の回転でスプール弁4を中立位置に戻すためには、中立
ばね12の推力によって、はすば歯車18に発生するト
ルクが制御モータ1の空転トルク及び各部摩擦抵抗力を
超えるように中立ばね力と第1、第2のはすば歯車のピ
ッチとボールスクリューのピッチとを選択すればよい。
【0027】外部装置に何らかの理由により負荷が掛か
リシリンダロッド7の速度が低下した場合には、ボール
スクリューのロッド5に連結された第2のはすば歯車1
8の回転数が減少し、第2のはすば歯車18の回転数と
第1のはすば歯車3の回転数とに差が生じる。このと
き、第1はすば歯車3はこの回転差に応じて軸方向に移
動する。第1のはすば歯車3のこの移動に伴なって1対
のスプール弁4もその軸方向に移動し、スプール弁4の
一方における環状溝の開度を大きくする。これにより、
油圧シリンダの圧力室に油圧が供給され、シリンダロッ
ド7の速度の低下を補償する。
【0028】今、何らかの理由でスプール弁4の軸方向
への移動途中において制御装置あるいは機械等が停止し
たとする。このとき、前記一対の中立ばね12のうち一
方の中立ばねは圧縮された状態となっている。このとき
の圧縮された中立ばねのばね力によってスプール弁4が
押圧され、第1のはすば歯車3は回転が停止している第
2のはすば歯車18との噛合によって回転しながら軸方
向へ移動することになる。一対の中立ばね12が釣合っ
ている中立位置までスプール弁4を戻すことになる。即
ち、作動途中で制御装置、機械等が停止したとしてもス
プール弁4は一対の中立ばね12によって中立位置に自
動復帰する。機械等の停止後、再起動を行ってもスプー
ル弁4は中立位置にいるため油圧シリンダ11の油圧室
8,9に作動油が供給されることがなく、油圧シリンダ
11が勝手に動いてしまうことを防ぐことができる。
【0029】第1実施例では、油圧シリンダについて説
明したが、上記説明においてナット6とボールスクリュ
ーによりシルンダロッドのストロークを回転量として取
り出す代わりに、油圧モータにおける出力軸の回転量を
第2のはすば歯車18を回転させる回転量として用いる
ことができる。また、本願発明の電気サーボ付きシリン
ダの作動流体としては、油以外にも空気等の作動流体を
用いることができる。また、制御モータとしては、AC
サーボモータ、DCサーボモータ、ステッピングモー
タ、パルスモータ等回転を制御できるモータを使用する
ことができる。
【0030】図2を用いて本発明の第2実施例について
説明する。第2実施例のものと第1実施例のものとはフ
ィードバック部の構成が異なっているだけで他の構成は
同一とすることができる。以下の説明では、異なってい
るフィードバック部の構成及び作用について説明し、他
の構成については油圧モータ、油圧シリンダ等の油圧回
路として種々の形態が採用できるのでその説明は省略す
る。
【0031】第2実施例ではフィードバック部の構成と
して遊星歯車機構を用いている。図3(a)、(b)に
示すように、遊星歯車機構として、内歯車のリング歯車
20と外歯車の太陽歯車22間にキャリヤ23によって
回転自在に軸支された3つの遊星歯車21が配置され、
同リング歯車20と太陽歯車22とに各遊星歯車21が
噛合した構成を備えている。リング歯車20と太陽歯車
22の一方は制御モータ1に連結し、他方は油圧モータ
あるいは油圧シリンダからの回転をフィードバックする
部分と連結している。フィードバックする部分として
は、第1実施例におけるボールスクリューのロッド5、
従来例における第2はすば歯車36などの構成を用いる
ことができる。図2に示すように、キャリヤ23にはア
ーム24が設けられ、同アーム24によりスプール弁4
を摺動させる。第1実施例と同様にスプール弁4には環
状溝19が形成され、油圧ポート(4−1,4−2,4
−3,4−4,4−5)間を連通させるのに用いられ
る。また、スプール弁4の両端部にはワッシャ12aを
介して一対の中立ばね12が設けられ、遊星歯車21が
回転駆動されていないときには同一対の中立ばね12に
よりアーム24を回動させるとともにスプール弁4を中
立位置に戻すことになる。ワッシャ12a及び中立ばね
12の構成については、第1実施例と同様なのでここで
はその説明を省略する。
【0032】次に、第2実施例の作用について説明す
る。図示していない制御装置からの指令で制御モータ1
が回転し、同制御モータと連結しているリング歯車20
が回転すると、油圧モータ、油圧シリンダの作動を回転
量としてフィードバックする部分と連結している太陽歯
車22は回転していないので各遊星歯車21は回転して
いない太陽歯車22に沿って回転し、キャリヤ23は太
陽歯車22の回転軸を中心に回動する。ここでは、便宜
上、太陽歯車22が回転していないものとして説明した
が、前記フィードバックする部分からの回転により太陽
歯車22が回転しているときには、制御モータ1を駆動
してリング歯車20を回転させるとリング歯車20と太
陽歯車22それぞれの回転量及びリング歯車20と太陽
歯車22における歯数との関係から求められる遊星歯車
21に対する相対的な回転差が生じ、この回転差に基づ
いて遊星歯車21を回転させキャリヤ23を太陽歯車2
2の回転軸周りに回動させて、アーム24を回動させる
ことになる。
【0033】アーム24の回動によりスプール弁4が摺
動し、作動油を油圧モータ、油圧シリンダの油圧室に供
給・排出を行う。これにより、油圧モータ、油圧シリン
ダが作動する。油圧モータ、油圧シリンダの作動を回転
量として取り出し前記フィードバックする部分と連結し
ている太陽歯車22を回転させる。この太陽歯車22の
回転により遊星歯車21を回転させてキャリヤ23を先
程とは逆方向に回動させる。キャリヤ23のこの回動に
よりスプール弁4は中立位置に戻される。即ち、制御モ
ータ1が回転してスプール弁4を移動させた分だけスプ
ール弁4を戻すことになる。
【0034】外部装置に何らかの理由により負荷が掛か
リ油圧シリンダ等のシリンダロッドの速度が低下あるい
は油圧モータの出力軸の回転が低下した場合には、遊星
歯車機構におけるリング歯車20と太陽歯車22間に回
転数差が生じる。この回転数差によって遊星歯車21が
転動しキャリヤ23を回動させる。キャリヤ23の回動
に伴なって1対のスプール弁4もその軸方向に移動し、
スプール弁4の一方における環状溝の開度を大きくす
る。これにより、油圧シリンダの圧力室に油圧が供給さ
れ、シリンダロッドの速度の低下あるいは油圧モータ出
力軸の回転の低下を補償する。
【0035】今、何らかの理由でスプール弁4の軸方向
への移動途中において制御装置あるいは機械等が停止し
たとする。このとき、前記一対の中立ばね12のうち一
方の中立ばねは圧縮された状態となっている。このとき
の圧縮された中立ばねのばね力によってスプール弁4が
押圧される。遊星歯車21は、リング歯車20と太陽歯
車22間で回転可能なので、アーム24を回動させなが
らスプール弁4を軸方向へ移動する。一対の中立ばね1
2が釣合っている中立位置までスプール弁4が戻ること
になる。即ち、作動途中で制御装置、機械等が停止した
としてもスプール弁4は一対の中立ばね12によって中
立位置に自動復帰することができる。機械等の停止後、
再起動を行ってもスプール弁4は中立位置にいるため油
圧モータ、油圧シリンダ等の油圧室に作動油が供給され
ることが防がれ、油圧モータ、油圧シリンダが勝手に動
いてしまうことを防ぐことができる。
【0036】本願発明の電気サーボ付きシリンダの作動
流体としては、油以外にも空気等の作動流体を用いるこ
とができる。また、制御モータとしては、ACサーボモ
ータ、DCサーボモータ、ステッピングモータ、パルス
モータ等回転を制御できるモータを使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係わる電気サーボ付きシリンダの
模式断面図である。
【図2】第2実施例に係わるフィードバック部の模式断
面図である。
【図3】第2実施例に係わる遊星歯車機構の模式図であ
る。
【図4】従来例の電気油圧サーボモータの断面図であ
る。
【図5】図4のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 制御モータ 2 駆動軸 3 第1のはすば歯車 4 スプール弁 4−1 油圧ポート(油圧駆動源に接続) 4−2 油圧ポート(油圧駆動源に接続) 4−3 油圧ポート(油圧室8に接続) 4−4 油圧ポート(油圧室9に接続) 4−3 油圧ポート(タンクに接続) 5 ボールスクリューのロッド 6 ナット 7 シリンダロッド 8 油圧室 9 油圧室 10 カップリング 11 油圧シリンダ 12 中立ばね 12a ワッシャ 13 軸受 14 ボトム 15 油圧駆動源 16 タンク 17 軸受 18 第2はすば歯車 19 環状溝 20 リング歯車 21 遊星歯車 22 太陽歯車 23 キャリヤ 24 アーム 30 出力軸 31 斜板 32 ピストン 33 圧力室 34 パルスモータ 35 第1はすば歯車 36 第2はすば歯車 37 モータ軸 38 駆動軸 39 スプール弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール弁(4)とその回転駆動部との
    間に設けた移動機構部と、 スプール弁(4)からの作動流体の流体圧により流体駆
    動される流体圧駆動部(11)と、 同流体圧駆動部(11)の動作を回転動作として取り出
    す回転取出部(5、6)と、を備えてなり、 前記移動機構部は、 前記制御モータ(1)からの回転を入力して前記スプー
    ル弁(4)にストロークとして伝達する第1伝達機構
    と、 前記回転取出部(5,6)からの回転を入力して、前記
    回転駆動部の回転で移動した前記スプール弁(4)のス
    トロークとは逆向きのストロークを同スプール弁(4)
    に伝達する第2伝達機構と、 前記第1及び第2伝達機構に、前記制御モータ(1)か
    らの回転若しくは前記回転取出部(5,6)からの回転
    が入力されないときに、前記スプール弁(4)を中立位
    置に復帰させる復帰機構と、を有していることを特徴と
    する電気サーボ付きシリンダ。
  2. 【請求項2】 前記回転駆動部が制御モータ(1)であ
    ることを特徴とする請求項1記載の電気サーボ付きシリ
    ンダ。
  3. 【請求項3】 前記第1伝達機構は、前記回転駆動部に
    より回転駆動される駆動軸(2)と、 同駆動軸(2)を内部に挿入し、同駆動軸(2)と一体
    回転かつ駆動軸(2)の軸方向へ移動自在とした第1歯
    付軸(3)と、を備えてなり、 前記第2伝達機構は、前記回転取出部に連結された第2
    歯付軸(18)と、 同第2歯付軸(18)と噛合する前記第1歯付軸(3)
    とを備えてなり、 前記復帰機構は、前記スプール弁(4)を付勢する一対
    の中立ばね(12)と、 前記第1歯付軸(3)が前記スプール弁(4)に回転自
    在に支承され、同スプール弁(4)と一体的に前記駆動
    軸(2)の軸方向に移動できる構成と、 前記第1及び第2伝達機構に前記回転駆動部からの回転
    若しくは前記回転取出部(5、6)からの回転が入力さ
    れないときに、前記中立ばね(12)の付勢力により同
    第1歯付軸(3)を同第2歯付軸(18)による回転と
    前記駆動軸(2)の軸方向への移動を行わせる構成と、
    を備えてなることを特徴とする請求項1又は2記載の電
    気サーボ付きシリンダ。
  4. 【請求項4】 前記移動機構部は、遊星歯車機構から構
    成され、同遊星歯車機構の太陽歯車(22)又はリング
    歯車(20)の一方が前記回転駆動部と連結され、同他
    方が前記回転取出部に連結し、遊星歯車(21)を軸承
    するキャリヤ(23)の回動により前記スプール弁
    (4)を移動させる構成を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の電気サーボ付きシリンダ。
  5. 【請求項5】 前記回転取出部は、前記流体圧駆動部と
    しての流体圧シリンダ(11)のシリンダロッド(7)
    に設けたボールスクリューのナット(6)と、 前記移動機構部に回転を伝える前記ナット(6)と螺合
    しているボールスクリューのロッド(5)と、から構成
    されていることを特徴とする請求項1乃至3記載の電気
    サーボ付きシリンダ。
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