JP2008185111A - 油圧式無断変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧式無断変速装置及び変速操作構成をコンパクトに設計する。
【解決手段】一つのシリンダブロック7に油圧ポンプ用プランジャ8と油圧モーター用プランジャ10とを摺動可能に備え、入力軸2と同一軸心上に可動斜板6とシリンダブロック7と固定斜板12と出力ケース48を配置した油圧式無段変速装置1において、前記可動斜板6の回動を油圧サーボ機構3によって制御し、該油圧サーボ機構3のサーボスプール14を、パイロット油路61・62を介して遠隔操作弁66と連結する油圧式無断変速装置1。
【選択図】図5

Description

本発明は、一つのシリンダブロックに油圧ポンプ用プランジャと油圧モーター用プランジャとを摺動可能に備え、入力軸と同一軸心上に可動斜板とシリンダブロックと固定斜板と出力軸を配置した油圧式無段変速装置を、遠隔操作弁を用いて変速する技術に関する。
従来、油圧式無段変速機(以下、HSTと称す)の技術は公知となっている。現在、HSTは、多くの建設作業車や農業作業車に搭載されている。
HSTは、可変容量型の油圧ポンプの可動斜板を主変速操作手段と連結連動して、該主変速操作手段を回動操作することにより、油圧ポンプからの吐出量を変更して出力回転数を変更して主変速を行う変速装置である。また、HSTは、主変速操作手段を中立位置から逆方向に回動することにより、前後進を切り換え・変速を行うことができる。
このようなHSTの可動斜板と主変速操作手段はリンク等を介して連結されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、油圧ポンプと油圧モーターのシリンダブロックを一つのシリンダブロックで兼用してコンパクトに設計することでHST自体をコンパクト化し、搭載の汎用性を向上したHSTの形式も公知である。
この形式のHSTは、第1及び第2の回転軸と、軸線方向に往復動する第1及び第2のプランジャと、同じく軸線方向に往復動する第1及び第2のスプールと、該第1及び第2のプランジャ、第1及び第2のスプールを収容して第1の回転軸と一体的に回転するシリンダブロックと、該第1のプランジャと当接しつつ軸線に対する傾斜角を変更可能な可動斜板と、該第2のプランジャと当接しつつ軸線に対して所定の傾斜角を成しながら第2の回転軸と一体的に回転する固定斜板と、を具備する構成とされている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2006−6163号公報 特開2005−083497号公報 特開2005−083498号公報
従来、前記形式のHSTは、操作レバー及びリンク機構で可動斜板を回動したり、或いは油圧サーボ機構のスプールを駆動する操作構成が一般的であった。しかし、レバー及びリンク機構は占有するスペースが大きい。そのため、HST自体はコンパクト化されても、未だレイアウトの自由度が低い状況である。つまり、HSTと変速レバーが離れた位置に配置された構成であると、リンクを延設するための空間を確保する必要があり、リンクの連結部分で誤差が生じるおそれがあった。
そこで、解決しようとする課題は、前記構成のHST及び変速操作構成を更にコンパクトに設計することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、一つのシリンダブロックに油圧ポンプ用プランジャと油圧モーター用プランジャとを摺動可能に備え、入力軸と同一軸心上に可動斜板とシリンダブロックと固定斜板と出力軸を配置した油圧式無段変速装置において、前記可動斜板の回動を油圧サーボ機構によって制御し、該油圧サーボ機構のスプールを、パイロット油路を介して遠隔操作弁と連結するものである。
請求項2においては、請求項1記載の油圧式無段変速装置において、前記可動斜板の制御量を前記油圧サーボ機構のスプールにフィードバックするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、従来の操作構成であったレバーリンクを油圧ラインに変更することで、操作構成をコンパクトに設計できる。つまり、操作構成を含めてHSTをコンパクトに設計できる。そのため、建設作業車や農業作業車への搭載性が向上できる。
請求項2においては、スムーズにかつ制御精度良くHSTを駆動できるため、操作性が向上できる。また、レバーリンクにおける発進或いは変速時のショックを抜本的に改善できる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施例に係る操作系を含む油圧式無断変速装置の全体的な構成を示す断面構成図、図2は同じく油圧式無断変速装置を示す斜視図、図3は同じくタイミングスプール及びプランジャの一連の動作を示す模式図である。
図4は同じく油圧サーボ機構を示す構成図、図5は同じく油圧サーボ機構の油圧回路図、図6は同じく変速レバーを示す側面図である。
まず、本発明の一実施例に係る、油圧式無段変速装置(HST)1の全体構成について、図1及び図2を用いて、詳細に説明をする。なお、説明の便宜上、図1中に示す矢印Aの方向を前方とする。
図1及び図2に示すように、本発明の実施例に係る油圧式無段変速装置1(HST)は、可変容量型の油圧ポンプと固定容量型の油圧モーターからなり、主に、入力軸2と、前記入力軸2の軸線方向に往復動する第一のプランジャである入力側プランジャ(油圧ポンプ用プランジャ)8・8・・・と、第二のプランジャである出力側プランジャ(油圧モーター用プランジャ)10・10・・・と、同じく軸線方向に往復動する第一のスプールである入力側タイミングスプール9・9・・・と、第二のスプールである出力側タイミングスプール11・11・・・と、前記各プランジャ8・10および各タイミングスプール9・11を収容して入力軸2と一体的に回転するシリンダブロック7と、軸線に対する傾斜角を変更可能な斜板面において前記入力側プランジャ8・8・・・と当接する入力側斜板(可動斜板)6と、軸線に対して所定の傾斜角を成す斜板面において前記出力側プランジャ10・10・・・と当接しつつ回転する出力側斜板(固定斜板)12と、前記入力側斜板6の駆動機構である油圧サーボ機構3等によって構成されている。
本実施例に係る油圧式無段変速装置1(HST)は、油圧ポンプは斜板保持部材5、入力側斜板6、シリンダブロック7、入力側プランジャ8、入力側タイミングスプール9、入力側スプールカム37等より構成され、また、油圧モーターはシリンダブロック7、出力側プランジャ10、出力側タイミングスプール11、出力側スプールカム47、出力側斜板12等より構成されている。
このように、一つのシリンダブロック7に油圧ポンプと油圧モーターの各プランジャ8・10を収納する構成として、コンパクト化を図っている。
図1に示すように、前記入力軸2は、エンジン等の駆動源からの駆動力を油圧式無段変速装置1に伝達するための軸であり、軸心部において油圧式無段変速装置1各部に作動油を供給するための油路2bが軸線方向に穿設され、また軸線方向の略中央部にはチェックリリーフ弁38a・38bを設けるための拡径部を有している。入力軸2は、入力側円錐コロ軸受21および入力側針状コロ軸受22を介して入力側ハウジング4に回転自在に軸支される。該入力側円錐コロ軸受21の内輪は、入力軸2に設けられた段差部と入力軸2の先端部2a側から螺装される入力側軸受締付ナット23により、入力軸2に対して相対回転不能に固定される。また、入力軸2にはシリンダブロック7がスプライン嵌合により相対回転不能に固定される。
図1に示すように、前記入力側ハウジング4は、該入力側ハウジング4の基本構成部分である軸受ハウジング部4aと、該軸受ハウジング部4aの上方に形成される油圧サーボ機構3の出力部3aと、前記軸受ハウジング部4aの前進方向に向かって左方に形成される油圧サーボ機構3の調整部3bの各部からなる構成としている。
なお、これらの油圧サーボ機構3の出力部3a、調整部3b等の配置勝手は限定するものではなく、適宜変更可能である。
軸受ハウジング部4aには、前記入力軸2を貫通させるための貫通孔が穿設され、該貫通孔の内周面前部には入力側円錐コロ軸受21の外輪が嵌合し、内周面後部には入力側針状コロ軸受22が嵌合する。
図1に示すように、斜板保持部材5は、前記軸受ハウジング部4aの後方に隣接して配設されており、入力側斜板6の斜板面6aの傾斜角(斜板面6aと入力軸2の軸線とが成す角度)を変更可能に、入力側斜板6を支持するための部材であり、略中央に孔が穿設されている。そして、斜板保持部材5は軸受ハウジング部4aに対して、ボルト締結により固定される。
斜板保持部材5の後端部(保持部5a)は略半円状に窪んだ形状を有している。該半円状に窪んだ部位には斜板用メタル軸受28がスプリングピン等により固設されている。
図1および図2に示すように、前記入力側プランジャ8は、入力軸2の回転駆動力をシリンダブロック7に形成された油圧回路内の作動油の圧力に変換するものである。また、出力側プランジャ10は、シリンダブロック7に形成された油圧回路内の作動油の圧力を出力側斜板12の回転駆動力に変換するものである。
図1に示すように、前記出力側プランジャ10は主にプランジャ部10a、ボール10b、当接盤10c等で構成される。
プランジャ部10aは略円筒形状の部材であり、シリンダブロック7の出力側プランジャ孔41に摺接しつつ往復動可能である。ボール10bは略球状の部材であり、略円盤形状の部材である当接盤10cと一体的に固設される。当接盤10cはボール10bによりプランジャ部10aの突出端(出力側端面7bより出力側斜板12に向かって突出している側の端部)に揺動可能に連結されるとともに、プランジャ部10aの突出端はボール10bにより閉塞される(より厳密には、ボール10bおよび当接盤10cには潤滑用油路が穿設されており、出力側プランジャ孔41内の作動油は少量ずつ該潤滑用油路から当接盤10cと出力側斜板12との当接面に漏出し、該当接面を潤滑している)。
プランジャ部10aの内部にはバネ押さえ29およびバネ30が収容される。バネ30はその一端がバネ押さえ29と当接し、他端がプランジャ部10aの開口端から突出して出力側プランジャ孔41の底壁面に当接している。従って、出力側プランジャ10はバネ30により、シリンダブロック7の出力側端面から突出する方向(すなわち、出力側斜板12の斜板面12aに当接盤10cが当接する方向)に付勢されている。
図1に示すように、入力側プランジャ8は、主にプランジャ部、ボール、当接盤等で構成され、前記出力側プランジャ10と同様の構成としている。そして、プランジャ部の内部にはバネ押さえおよびバネが収容され、バネはその一端がバネ押さえと当接し、他端がプランジャ部の開口端から突出して入力側プランジャ孔の壁面に当接している。従って、入力側プランジャ8はバネにより、シリンダブロック7の入力側端面から突出する方向(すなわち、入力側斜板6の斜板面6aに当接盤が当接する方向)に付勢されている。
図1及び図2に示すように、出力側斜板12は、出力側プランジャ10を往復動させる力(すなわち、シリンダブロック7内に形成された油圧回路内の作動油の圧力)を出力軸等の回転駆動力に変換するものである。
出力側斜板12は入力軸2が貫通する貫通孔が設けられた略円筒形状の部材であり、その前部には斜板面12aが設けられている。斜板面12aは平面であり、斜板面12aには出力側プランジャ10の突出端(当接盤10c)が当接する。斜板面12aは入力軸2の軸線に対して所定の傾斜角(斜板面12aと入力軸2の軸線とが成す角度)を成している。
図1及び図2に示すように、出力ケース48は、出力側斜板12の後端に固定され、出力側斜板12と出力ケース48とが一体的に回転するようにしている。なお、出力側斜板12の貫通孔後端には出力側円錐コロ軸受51の外輪が嵌設され、出力側斜板12の貫通孔とスペーサ50との間には出力側針状コロ軸受52が介装されるので、出力側斜板12は入力軸2と相対回転可能である。
ここで、図1及び図3を用いて、第一のスプールの入力側タイミングスプール9、並びに第二のスプールの出力側タイミングスプール11について、詳細に説明する。
なお、本実施例において、入力側タイミングスプール9と出力側タイミングスプール11とは部品共用化のために同一形状としているが、これに限定されず、入力側タイミングスプール9と出力側タイミングスプール11とが異なる形状でも良い。
入力側タイミングスプール9は、入力側プランジャ8を収容する入力側プランジャ孔31に出入する作動油の流路を切り換えるものである。入力側タイミングスプール9は外径の異なる略円柱形状の部材を有し、主に拡径部9a、拡径部9b・9b、弁軸部9c・9c、係合部9d等で構成される。
拡径部9aは、入力側タイミングスプール9の長手方向(往復動する方向)において中間部(または略中央部)に配置される。また、拡径部9b・9bは入力側タイミングスプール9の長手方向において両端に位置する。
弁軸部9cは、拡径部9a及び拡径部9b・9bよりも外径が小さい略円柱形状の部位であり、拡径部9aと拡径部9b・9bとの間に位置する。
係合部9dは、一方の拡径部9bから入力側タイミングスプール9の長手方向に向けて突設される。係合部9dと拡径部9bとの接続部はくびれた形状であり、入力側スプールカム37に係合する。
本実施例では、係合部9dを断面視略そろばん玉状に形成して、入力側スプールカム37の溝部との係合箇所における接触面積を小さくして摩擦抵抗を低減させるとともに、製作性を向上させている。また、係合部9dを断面視略円弧状に形成してもよい。
入力側スプールカム37は、略リング形状の円筒カム部材であって、該リングの外周面に断面視略円弧状の溝部が形成されている。そして、該溝部に前記係合部9dが係合するように構成している。
このように、前記係合部9dと断面視略円弧状の溝部を接触させることにより、摩擦抵抗を低減させて、入力側タイミングスプール9をスムーズに駆動させることができる。
図4に示すように、入力側タイミングスプール9は係合部9dがシリンダブロック7の入力側端面7aから突出する向きとなるように、入力側タイミングスプール孔32に摺動可能に嵌装される。
係合部9dに連なる拡径部9bは、入力側タイミングスプール9が入力側タイミングスプール孔32内で往復動しても、常に第一の内周溝により形成される入力側油室35と入力側タイミングスプール孔32とが連通する連絡部よりも入力側端面7a側に位置する。また、係合部9dから遠い方の拡径部9bは、入力側タイミングスプール9が入力側タイミングスプール孔32内で往復動しても、常に第二の内周溝により形成される出力側油室45と入力側タイミングスプール孔32とが連通する連絡部よりも出力側端面7b側に位置する。
さらに、拡径部9aは、入力側プランジャ孔31と入力側タイミングスプール孔32とを連通する連絡油路(連通孔33)と、入力側タイミングスプール孔32との合流部と対応する位置に配置される。従って、図4に示すように、拡径部9aは、入力側タイミングスプール9が入力側タイミングスプール孔32内で摺動することにより、(1)入力側油室35と入力側プランジャ孔31とが遮断されて出力側油室45と入力側プランジャ孔31とが連通される位置と、(2)入力側油室35と出力側油室45と入力側プランジャ孔31とがいずれも遮断される位置と、(3)入力側油室35と入力側プランジャ孔31とが連通されて出力側油室45と入力側プランジャ孔31とが遮断される位置、の計三つの位置をとることが可能である。
出力側タイミングスプール11は、出力側プランジャ10を収容する出力側プランジャ孔41に出入する作動油の流路を切り換えるものである。出力側タイミングスプール11は外径の異なる略円柱形状の部材を有し、主に拡径部11a、拡径部11b・11b、弁軸部11c・11c、係合部11d等で構成され、前記入力側タイミングスプール9と略同様に構成される。係合部11dは出力側スプールカム47に係合する。該出力側スプールカム47は、略リング形状の円筒カム部材であって、該リングの外周面に断面視略円弧状の溝部が形成されている。
このように、前記係合部11dと断面視略円弧状の溝部47aを接触させることにより、摩擦抵抗を低減させて、出力側タイミングスプール11をスムーズに駆動させることができる。
出力側タイミングスプール11は、係合部11dがシリンダブロック7の出力側端面から突出する向きとなるように、出力側タイミングスプール孔42に摺動可能に嵌装される。
係合部11dに連なる拡径部11bは、出力側タイミングスプール11が出力側タイミングスプール孔42内で往復動しても、常に第二の内周溝により形成される出力側油室45と出力側タイミングスプール孔42とが連通する連絡部よりも出力側端面7b側に位置する。また、係合部11dから遠い方の拡径部11bは、出力側タイミングスプール11が出力側タイミングスプール孔42内で往復動しても、常に第一の内周溝により形成される入力側油室35と出力側タイミングスプール孔42とが連通する連絡部よりも入力側端面7a側に位置する。
さらに、拡径部11aは、出力側プランジャ孔41と出力側タイミングスプール孔42とを連通する連絡油路(連通孔43)と、出力側タイミングスプール孔42との合流部と対応する位置に配置される。
したがって、拡径部11aは、出力側タイミングスプール11が出力側タイミングスプール孔42内で摺動することにより、(1)入力側油室35と出力側プランジャ孔41とが遮断されて出力側油室45と出力側プランジャ孔41とが連通される位置と、(2)入力側油室35と出力側油室45と出力側プランジャ孔41とがいずれも遮断される位置と、(3)入力側油室35と出力側プランジャ孔41とが連通されて出力側油室45と出力側プランジャ孔41とが遮断される位置、の計三つの位置をとることが可能である。
ここで、図1及び図4を用いて、前記油圧サーボ機構3について、詳細に説明する。
図1に示すように、前記油圧サーボ機構3の出力部3aは、前記軸受ハウジング部4aの上方に前後方向に形成された出力部シリンダ4bと、該出力部シリンダ4bにおいて前後方向に往復摺動可能に内挿されるパワーピストン15と、該パワーピストン15の後端部に固設される掛止部材16等で構成されている。
パワーピストン15の前端部には拡径部15aが形成され、該拡径部15aの前端面と出力部シリンダ4bによって前側油室17を構成するとともに、該拡径部15aの後端面と出力部シリンダ4bによって後側油室18を構成している。そして、各油室17・18内の油圧を変化させることにより、パワーピストン15を前後方向に往復摺動可能としている。
前記前側油室17の前方側の壁部には、調整ボルト19が螺設されており、該調整ボルト19の後端部が前記拡径部15aの前端面と当接するように構成している。
このように構成することにより、調整ボルト19を出力部シリンダ4b内部へ臨ませる長さを調整して、パワーピストン15の前方側への摺動位置を制限することができるようにしている。また、調整ボルト19をロックナット53で固定可能な構成として、調整ボルト19を出力部シリンダ4b内部へ臨ませる長さを保持できるようにしている。
掛止部材16は、後述する入力側斜板6の掛止部6cを掛止する断面視略コの字型の部材であり、コの字の開放側を下方に向ける態様で前記パワーピストン15の後端部に固設されている。
なお、本実施例においては、パワーピストン15はシリンダロッドにより構成するようにしており、油圧装置全体の小型化に有利な構成としているが、パワーピストン15の構成はこれに限定するものではない。
図1に示すように、油圧サーボ機構3は、入力側ハウジング4に一体的に、油圧サーボ機構3は、パイロット油路を介して遠隔操作弁63・64と接続されて、HST1はコンパクトな構成として、変速レバー66とは油圧配管を介して接続する構成としている(図5参照)。
図4に示すように、油圧サーボ機構3の調整部3bは、前記軸受ハウジング部4aの左方側部に上下方向(取り付け方向は限定しない)に形成されたシリンダ摺動孔4cと、シリンダ摺動孔4cに内挿されるサーボスプール14とで構成されている。
前記サーボスプール14は、複数の拡径部(ランド部)および縮径部(円環状溝部)を有しており、上側から順に、第一拡径部14a、第一縮径部14b、第二拡径部14c、第二縮径部14d、第三拡径部14e、第三縮径部14f、及び第四拡径部14gを有する構成としている。そして、上下中央外周にはリンクピン34の一端を挿入して係合する凹部が形成されている。該リンクピン34の上下変位に応じて、サーボスプール14も上下に変位する構成としている。
前記リンクピン34は、入力側ハウジング4の左側面に形成された長孔状の窓部から外側に突出して設けられ、該リンクピン34の他端はバネ部材20・20を介してフィードバックリンク24に枢支して、つまり、フィードバックリンク24の長手方向中途部に、短手方向の長孔を形成し、該長孔内にリンクピン34を挿入し、該リンクピン34の両側にバネ部材20・20を配置して、中央方向に付勢している。そして、該リンクピン34が入力側斜板6の角度と連係して上下に変位するように構成している。
前記サーボスプール14上部とシリンダ摺動孔4c内の間には上部油室40が形成されて、該上部油室40の端部にはパイロット油路61が連通されている。前記シリンダ摺動孔14とサーボスプール14の下部との間には下部油室44が形成されて、該下部油室44の端部にはパイロット油路62が連通されている。サーボスプール14のリングピン34はバネ部材20・20を介してフィードバックリンク24に連結され、バネ部材20・20は、サーボスプール14をサーボシリンダ13の上下略中央に位置するように付勢している。
また、入力側ハウジング4のサーボスプール14の一側にはチャージポンプ26と連通する油路(ポンプポートP)4eと、作動油タンク27に連通する油路(ドレンポートT)4dが連通される構成としている。
また、入力側ハウジング4のサーボシリンダ13の他側には前側油室17と連通する油路4gと、後側油室18に連通する油路4fとが構成されている。
ここで、図5及び図6を用いて、前記入力側斜板6の角度を変更して変速操作するための構成について、簡単に説明する。
図5に示すように、前記油圧サーボ機構3は前記パイロット油路61またはパイロット油路62に圧油を送油することにより切り換えられて、入力側斜板6の角度が変更されて変速される。該パイロット油路61・62には前進用と後進用の遠隔操作弁63・64がそれぞれ接続され、該遠隔操作弁63・64は二つのバルブを一体として変速バルブユニット65として変速レバー66の基部に配設されている(図6参照)。該変速レバー66を一側(前側)に回動すると増速用遠隔操作弁64が切り換えられて前進増速され、他側(後側)に回動すると減速用遠隔操作弁63が切り換えられて後進増速するようにし、操作力をなくす、つまり、手を放すと遠隔操作弁63・64は切り換えられず中立位置に戻り減速する構成としている。
ここで、図4乃至図6を用いて、出力回転数を変化させる(変速する)ための制御手段としての油圧サーボ機構3による入力側斜板6の角度調整動作の構成について、簡単に説明する。
図4に示すように、軸受ハウジング部4aの上部にパワーピストン15を入力軸2と平行に前後方向に配置し、該パワーピストン15の後端を入力側斜板6の一端に連結している。該パワーピストン15の側部に上下方向にサーボスプール14を上下に配置し、該サーボスプール14にはバネ部材20・20、フィードバックリンク24、及び入力側斜板6とを連動連結している。つまり、該フィードバックリンク24の一端は軸受ハウジング部4aの側面に突設した枢支軸55に枢支され、他端は入力側斜板6の側部より突出した係止ピン6dと係合し、フィードバックリンク24の中途部に形成した孔に挿入したリンクピン34とバネ部材20・20を介して連結されている。
このような構成とすることで、以下の作用が得られる。
すなわち、前記変速レバー66を前進増速側に回動すると、遠隔操作弁64が切り換えられて、パイロット油路62の圧油をドレンさせ、チャージポンプ26からの圧油は遠隔操作弁63からパイロット油路61を介してシリンダ摺動孔4cの上部油室40に送油される。該上部油室40に圧油が送油されることにより、サーボスプール14はバネ部材20の付勢力に抗して下降し、ポンプポート(油路4e)と連通しているサーボスプール14の第二縮径部14dが油路4fと連通し、チャージポンプ26からの圧油が後側油室17内に送油され、パワーピストン15が前方へ摺動される。そして同時に、タンクポートと第一縮径部14bと油路4gが連通して、前側油室17内の作動油がドレンされ、パワーピストン15の摺動が妨げられることがないようにしている。
このパワーピストン15の前方への摺動により、入力側斜板6が傾倒されて、油圧ポンプへの送油量が増加して、回転数を前進増速させることができる。この入力側斜板6の傾倒によりフィードバックリンク24が上方へ回動され、該フィードバックリンク24に係合したリンクピン34を介してバネ部材20の圧縮力を該サーボスプール14にフィードバックするようにしている。そして、バネ部材20の圧縮力が上部油室40の圧油に打ち勝って、サーボスプール14が上昇することで、開口した油孔が閉じられ、ポンプポートと油路4fが遮断され、タンクポートと油路4gの間も遮断され、入力側斜板6の傾動が停止され、その角度が保持される。
また、逆に、前記変速レバー66を前記と逆方向の後進増速側に回動すると、遠隔操作弁63が切り換えられて、パイロット油路61の圧油をドレンさせ、チャージポンプ26からの圧油は遠隔操作弁64からパイロット油路62を介してシリンダ摺動孔4cの下部油室44に送油される。該下部油室44に圧油が送油されることにより、サーボスプール14はバネ部材20の付勢力に抗して上昇し、ポンプポートがサーボスプール14の第二縮径部14dと油路4gと連通し、チャージポンプ26からの圧油が前側油室18内に送油され、パワーピストン15が後方へ摺動される。そして同時に、タンクポートと第三縮径部14fと油路4fが連通して、後側油室18内の作動油がドレンされ、パワーピストン15の摺動が妨げられることがないようにしている。
このパワーピストン15の後方への摺動により、入力側斜板6が前記と逆方向に傾倒されて、油圧ポンプへの送油量が逆方向に増加して、回転数を後進増速させることができる。この入力側斜板6の傾倒によりフィードバックリンク24が下方へ回動され、該フィードバックリンク24に係合したリンクピン34を介してバネ部材20の圧縮力がサーボスプール14に付勢して、前記サーボスプール14が中立方向に移動して、ポンプポートと油路4gが遮断され、タンクポートと油路4fの間も遮断され、入力側斜板6の傾動が停止され、その角度が保持される。
このようにして、以下に示す利点が得られる。
すなわち、一つのシリンダブロックに油圧ポンプ用プランジャと油圧モーター用プランジャとを摺動可能に備え、入力軸と同一軸心上に可動斜板とシリンダブロックと固定斜板と出力軸を配置したHST1において、従来用いられていたレバーリンクを油圧ラインに変更することで、操作構成をコンパクトに設計できる。
つまり、操作構成も含めてコンパクトに構成されるHST1は、建設作業車や農業作業車への搭載性が向上できる。
同時に、操作系統にフィードバック機構を設けることで、駆動をスムーズにできる。つまり、HST1の操作性を向上できる。
本発明の実施例に係る操作系を含む油圧式無断変速装置の全体的な構成を示す断面構成図。 同じく油圧式無断変速装置を示す斜視図。 同じくタイミングスプール及びプランジャの一連の動作を示す模式図。 同じく油圧サーボ機構を示す構成図。 同じく油圧サーボ機構の油圧回路図。 同じく変速レバーを示す側面図。
符号の説明
1 油圧式無断変速装置
2 入力軸
3 油圧サーボ機構
6 可動斜板
7 シリンダブロック
8 油圧ポンプ用プランジャ
10 油圧モーター用プランジャ
12 固定斜板
14 サーボスプール
48 出力ケース
61 パイロット油路
62 パイロット油路
66 変速レバー

Claims (2)

  1. 一つのシリンダブロックに油圧ポンプ用プランジャと油圧モーター用プランジャとを摺動可能に備え、入力軸と同一軸心上に可動斜板とシリンダブロックと固定斜板と出力軸を配置した油圧式無段変速装置において、
    前記可動斜板の回動を油圧サーボ機構によって制御し、該油圧サーボ機構のスプールを、パイロット油路を介して遠隔操作弁と連結することを特徴とする油圧式無断変速装置。
  2. 請求項1記載の油圧式無段変速装置において、
    前記可動斜板の制御量を前記油圧サーボ機構のスプールにフィードバックすることを特徴とする油圧式無断変速装置。
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