JPH10252433A - エンジンの油圧回路 - Google Patents

エンジンの油圧回路

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JPH10252433A
JPH10252433A JP6129297A JP6129297A JPH10252433A JP H10252433 A JPH10252433 A JP H10252433A JP 6129297 A JP6129297 A JP 6129297A JP 6129297 A JP6129297 A JP 6129297A JP H10252433 A JPH10252433 A JP H10252433A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1油圧ポンプおよび第2油圧ポンプを組み
合わせて構成するエンジンの油圧回路において、第1油
圧ポンプの大型化をはかる必要がなく、第1および第2
の油圧ポンプの消費動力を低減できるエンジンの油圧回
路を提供する。 【解決手段】 クランクシャフトと同期して駆動される
第1油圧ポンプ1と第2油圧ポンプ2とを備え、該第1
油圧ポンプ1は第1リリーフバルブ3で所定圧に調圧さ
れたオイルをエンジンのメインギャラリ5に供給するよ
うにし、前記第2油圧ポンプ2は前記メインギャラリ5
からオイルを吸込みバルブ制御装置に供給するように
し、前記第2油圧ポンプ2の吐出側に設けた第2リリー
フバルブ4のリリーフ通路を前記メインギャラリ5に連
通させる。そして、第1リリーフバルブのリリーフ設定
圧が第2リリーフバルブのリリーフ設定圧より低く設定
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの油圧回
路に関し、特に、吸排気バルブの開閉時期やそれらのバ
ルブリフトを機関の運転状態に応じて制御する、いわゆ
るバルブ制御装置の駆動源としての油圧を提供するのに
好適なエンジンの油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるエンジンの油圧回路として
は、特開平4−175431号公報に記載のものが知ら
れている。
【0003】この従来のエンジンの油圧回路は、クラン
クシャフトに駆動される第1油圧ポンプと、同じくクラ
ンクシャフトに駆動される第2油圧ポンプとを備えてい
る。そして、第1油圧ポンプの吐出ポートはオイルフィ
ルタを介してエンジンの摺動部にオイルを供給するため
のメインギャラリに連通され、また、吐出ポートとオイ
ルフィルタとの間の通路と第1油圧ポンプの吸込ポート
手前との間に第1リリーフバルブが設けられている。さ
らに、第2油圧ポンプの吸込ポートは前記オイルフィル
タ下流のメインギャラリに連通され、その吐出ポートが
バルブ制御装置としてのバルブ開閉時期制御装置に連通
されると共に、その連通路に連通されて第2のリリーフ
バルブが設けられている。
【0004】かかる構成により、第1油圧ポンプから吐
出されたオイルは第1リリーフバルブで所定圧に調圧さ
れ、オイルフィルタおよびメインギャラリを経てエンジ
ンの摺動部に潤滑のために供給される。一方、第2油圧
ポンプはメインギャラリからオイルを吸込みこれをさら
に加圧してバルブ開閉時期制御装置に供給する。しかし
て、バルブ開閉時期制御装置が作動しないときには、過
剰となったオイルは第2リリーフバルブを介してオイル
パンに戻されるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の油圧回路では、第1油圧ポンプからの吐出オイル
をメインギャラリを経てエンジンの摺動部に供給し、そ
の一部を第2油圧ポンプに供給して、バルブ開閉時期制
御装置が作動しないときには、過剰となったオイルを第
2リリーフバルブを介してオイルパンに戻すようにして
いるので、第1油圧ポンプは、本来、エンジンの摺動部
の潤滑のために必要である流量Q1と、バルブ開閉時期
制御装置の作動/不作動にかかわりなく必要である第2
油圧ポンプの吐出流量Q2とを合計した流量Q3(Q3
=Q1+ Q2)を吐出する能力を持ったポンプでなけれ
ばならず、いきおいポンプの大型化が避けられないとい
う問題があった。
【0006】ポンプが大型化すると、エンジンの消費動
力も増大し、燃料消費効率が悪化することにもなる。
【0007】本発明の目的は、かかる従来の問題を解決
し、第1油圧ポンプおよび第2油圧ポンプを組み合わせ
て構成するエンジンの油圧回路において、第1油圧ポン
プの大型化をはかる必要がなく、さらに第1および第2
油圧ポンプの消費動力を低減できるエンジンの油圧回路
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の一形態は、クランクシャフトと同期
して駆動される第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとを備
え、該第1油圧ポンプは第1リリーフバルブで所定圧に
調圧されたオイルをエンジンのメインギャラリに供給す
るようにし、前記第2油圧ポンプは前記メインギャラリ
からオイルを吸込みバルブ制御装置に供給するように
し、前記第2油圧ポンプの吐出側に設けた第2リリーフ
バルブのリリーフ通路を前記メインギャラリに連通させ
ると共に、前記第1リリーフバルブのリリーフ設定圧よ
り前記第2のリリーフバルブのリリーフ設定圧を低く設
定したことを特徴とするエンジンの油圧回路である。
【0009】本発明の一形態によれば、第1油圧ポンプ
はエンジンの始動に伴いクランクシャフトと同期して回
転駆動され、オイルパン内のオイルを吸込通路を介して
吸い込みメインギャラリへ吐出する。クランクシャフト
の回転、すなわち、エンジン回転数が上昇しメインギャ
ラリの油圧が第1リリーフバルブの設定圧を越えると、
第1リリーフバルブが開き、リリーフ通路を介して余剰
のオイルが逃がされる結果、メインギャラリは所定の油
圧に維持される。
【0010】一方、第2油圧ポンプもクランクシャフト
と同期して回転駆動され、メインギャラリから吸込通路
を介してオイルを吸い込み、バルブ制御装置に接続され
た吐出通路にオイルを供給する。そして、吐出通路の油
圧が第2リリーフバルブの設定圧を越えると、第2リリ
ーフバルブが開き、リリーフ通路を介して余剰のオイル
がメインギャラリに逃がされる結果、吐出通路は所定の
油圧に維持される。
【0011】ここで、バルブ制御装置の油圧アクチュエ
ータは実質的に閉回路を形成しており、その移動動作中
のみ容積変化が生ずるが、エンジンの作動中の大半は油
圧アクチュエータは非移動動作状態にあり、クランクシ
ャフトの回転数に関係なくエンジンが回転している限
り、吐出通路内の油圧は直ぐに上昇し、第2リリーフバ
ルブの設定圧による所定の油圧に維持される。このと
き、余剰のオイルはメインギャラリに戻されることにな
る。
【0012】従って、油圧アクチュエータの非移動動作
時には、第2油圧ポンプから吐出されるオイル流量が全
てメインギャラリに戻されるので、メインギャラリの油
圧低下が生ぜず、第1油圧ポンプは、エンジンの摺動部
の潤滑のために必要である流量のみを吐出する能力があ
ればよい。
【0013】また、油圧アクチュエータの移動動作時に
おいては、吐出通路からのオイルの戻りがなくなりメイ
ンギャラリの油圧は一瞬低下するが、油圧アクチュエー
タは実質的に閉回路を形成しておりその動作時間は極め
て短時間であることから、メインギャラリの油圧は直ぐ
に回復し、エンジン摺動部へ悪影響を与えることはな
い。
【0014】また、エンジンが低回転(例えば、200
0rpm より低い)のときは第1油圧ポンプの吐出圧力は
低いので、オイルは第2油圧ポンプにより加圧されてバ
ルブ制御装置を動作させるべく供給される。そして、エ
ンジンの回転数の上昇に伴い第1油圧ポンプの吐出圧力
が上昇し、やがて第1リリーフバルブのリリーフ設定圧
となるが、第2油圧ポンプの吐出通路は上述のように実
質的に閉回路に接続されているので、エンジンの回転数
に関係なく、第2リリーフバルブのリリーフ設定圧とな
る。ところが、第1リリーフバルブのリリーフ設定圧よ
り第2リリーフバルブのリリーフ設定圧が低いので、第
2リリーフバルブのリリーフ設定圧以上の圧力となるエ
ンジン回転数以上では第2油圧ポンプは加圧仕事を行う
必要が無くなる。
【0015】従って、第2油圧ポンプは、第1油圧ポン
プが所定の吐出圧力を発生できないエンジンの極低回転
域でのみ仕事をすればよく、それを越える回転域ではほ
とんど仕事をする必要がないので、第2油圧ポンプの消
費動力を減少させることができる。
【0016】本発明のさらに好ましい形態によれば、第
2油圧ポンプは、メインギャラリに設けたオイルフィル
タの下流に連通する吸込通路を介してオイルを吸込むの
で、オイルフィルタの流路抵抗の影響を受けることがな
く、第2油圧ポンプを駆動するための消費動力を低減す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】添付の図面に記載された実施の形
態に基づき、本発明の好ましい実施の形態につき詳細に
説明する。
【0018】図1において、1はクランクシャフト(不
図示)に駆動されるように配置された第1油圧ポンプで
あり、例えば、内接歯車ポンプにより構成されている。
第1油圧ポンプ1はオイルパン7内のオイルをオイルス
トレーナ12および吸込通路6を介して吸込み、メイン
ギャラリ5に供給する。3は第1リリーフ設定圧に設定
された第1リリーフバルブであり、エンジンの潤滑を必
要とする摺動部にオイルを供給するメインギャラリ5に
連通して設けられ、そのリリーフ通路8は吸込通路6に
連通されている。
【0019】2は同じくクランクシャフトにより駆動さ
れるように設置された第2油圧ポンプであり、例えば、
外接歯車ポンプにより構成されている。そして、その吸
込通路13はオイルフィルタ10より下流のメインギャ
ラリ5に連通され、吐出通路11は後述のバルブ制御装
置に接続されている。4は第2リリーフ設定圧に設定さ
れた第2リリーフバルブであり、バルブ制御装置に作動
用のオイルを供給する吐出通路11に連通して設けら
れ、そのリリーフ通路9はメインギャラリ5に連通する
吸込通路6に連通されている。そして、第1リリーフバ
ルブ3の第1リリーフ設定圧は第2リリーフバルブ4の
第2リリーフ設定圧よりも低く設定されている。
【0020】次に、バルブ制御装置の一例としてのバル
ブ開閉時期制御装置につき、図2を参照して説明する。
【0021】本実施の形態におけるバルブ開閉時期制御
装置は、主に回転位相変更部100と油圧制御部200
とを備えている。
【0022】回転位相変更部100はカムシャフト10
2の一端に配設され、(不図示の)クランクシャフトの
回転トルクをカムシャフト102に伝達すると共に、カ
ムシャフト102の回転位相を変化させる。このカムシ
ャフト102には(不図示の)吸気および/または排気
バルブが係合しており、カムシャフト102の回転に伴
って、その開閉動作を行う。
【0023】すなわち、回転位相変更部100は、カム
シャフト102と相対回転可能に配置されたスプロケッ
ト部110と、カムシャフト102の端部にボルトによ
り固定された端部材120と、スプロケット部110と
端部材120との間に形成された空間に介挿された可動
部材130とを主要構成部品としている。
【0024】スプロケット部110は、筒状本体111
と、該筒状本体にボルト121により固着され外周部に
クランクシャフトに駆動されるタイミングチェーンが噛
み合うスプロケット歯が形成された歯形成部材112
と、筒状部材111にカシメ固着されたカバー部材11
3とを備えている。そして、筒状本体111の内周面の
一部のカバー部材寄りにはヘリカルスプライン114が
形成されている。
【0025】端部材120はほぼ段付円筒状を有し、中
心部に上述のボルト121の挿通孔122が貫通形成さ
れていると共に、ボルト121の頭部が収容される環状
凹部123が形成されている。さらに、端部材120の
外周面の一部のカバー部材113寄りにはヘリカルスプ
ライン124が形成されている。なお、125はスプロ
ケット部110のカバー部材113と端部材120との
衝接を防止するために設けられたコイルスプリングであ
る。
【0026】また、可動部材130は、本実施の形態に
おいては、内外周面に上述の端部材120のヘリカルス
プライン124および筒状本体のヘリカルスプライン1
14にそれぞれ噛合するヘリカルスプライン132およ
び133が形成されたリング部材131と、該リング部
材131を軸方向に駆動すべくピン135により連結さ
れたリング状ピストン134とを有している。なお、リ
ング部材131はスプライン噛合におけるバックラッシ
ュを無くすために軸方向において2分割された第1リン
グ部材131aおよび第2リング部材131bから構成
され、互いにピン136とスプリングとにより接近する
方向に弾性的に連結されている。そして、リング状ピス
トン134の前部とカバー部材113との間には第1油
圧室137が、および、リング状ピストン134の背部
とスプロケット部110の歯形成部材112との間には
第2油圧室138がそれぞれ液密状態に画成され閉回路
の油圧アクチュエータを構成しており、第2油圧室13
8内には、リング状ピストン134ひいてはリング部材
131を初期位置(図示の左端位置)に押圧保持するた
めの、比較的ばね定数の大きなコイルスプリング139
が配置されている。
【0027】油圧制御部200は、エンジンブロックに
取り付けられたオイル通路構成部材210内に形成され
た後述のオイル通路を切換制御するスプールバルブ22
0と、該スプールバルブ220を駆動する電磁アクチュ
エータ230とを備えている。
【0028】スプールバルブ220は、オイル通路構成
部材210内に形成された孔211内に嵌装された筒状
のバルブボディ221とこの内部に摺動自在に設けられ
流路を切り換えるスプール222を備え、該スプール2
22はスプリング224により初期位置(図示の左端位
置)方向に付勢されている。さらに、該スプール222
はロッカーカバー232に固定された比例ソレノイド型
の電磁アクチュエータ230の作動ロッド231によ
り、スプリング224の付勢力に抗して駆動される。
【0029】オイル通路構成部材210およびバルブボ
ディ221にはそれぞれ対応する位置関係で、オイル供
給ポート234、第1オイル給排ポート235および第
2オイル給排ポート236が形成されている。そして、
オイル供給ポート234はオイル供給通路212を介し
て吐出通路11に連通され、第1オイル給排ポート23
5は第1オイル給排通路213(カバー部材113に形
成された通路も含む)を介して第1油圧室137に、第
2オイル給排ポート236は第2オイル給排通路214
(ボルト121および端部材120に形成された通路も
含む)を介して第2油圧室138にそれぞれ連通されて
いる。スプール222は環状溝223を備え、オイル供
給ポート234と第1オイル給排ポート235および第
2オイル給排ポート236との相対位置関係を制御する
ことにより、第1オイル給排ポート235および第2オ
イル給排ポート236の開口面積を可変制御し、第1お
よび第2油圧室の油圧をそれぞれ制御するようになって
いる。
【0030】なお、スプールバルブ220の両端は開放
され、オイルのドレンが可能とされている。ドレンされ
たオイルはオイルパン7に落下する。
【0031】前記電磁アクチュエータ230は、不図示
のクランク角センサ、エアフローメータ、水温センサ、
スロットルバルブスイッチ等の各種センサからの入力信
号に基づいて、現在のエンジン運転状態を検出し制御信
号を出力するコントローラ300により制御され、その
作動ロッド231の進出量が変えられる。
【0032】上記構成になる本実施の形態では、第1油
圧ポンプ1はエンジンの始動に伴いクランクシャフトと
同期して回転駆動され、オイルパン7内のオイルを吸込
通路6を介して吸い込みメインギャラリ5へ吐出する。
クランクシャフトの回転、すなわち、エンジン回転数が
上昇しメインギャラリ5の油圧が第1リリーフバルブ3
の設定圧を越えると、第1リリーフバルブ3が開き、リ
リーフ通路8を介して余剰のオイルが逃がされる結果、
メインギャラリ5は所定の油圧に維持される。
【0033】一方、第2油圧ポンプ2もクランクシャフ
トと同期して回転駆動され、オイルフィルタ10下流の
メインギャラリ5から吸込通路13を介してオイルを吸
い込み、バルブ制御装置としてのバルブ開閉時期制御装
置に接続された吐出通路11にオイルを供給する。そし
て、吐出通路11の油圧が第2リリーフバルブ4の設定
圧を越えると、第2リリーフバルブ4が開き、リリーフ
通路9を介して余剰のオイルが逃がされる結果、吐出通
路11は所定の油圧に維持される。
【0034】バルブの開閉時期を変更する必要がないと
きは、電磁アクチュエータ230の作動ロッド231お
よびスプール222は図2に図示の初期位置状態、すな
わち、オイル供給ポート234と第2オイル給排ポート
236とが環状溝223を介して連通された状態にあ
り、リング状ピストン134およびリング部材131が
コイルスプリング139に付勢されて同じく初期位置に
あり最大容積状態にある第2油圧室138と吐出通路1
1とが連通している。このとき、油圧アクチュエータの
第2油圧室138は閉回路を形成しており、吐出通路1
1の油圧はリリーフ通路9を介して余剰のオイルが逃が
される結果、所定のリリーフ設定圧に維持される。
【0035】バルブの開閉時期を変更する際には、コン
トローラ300から所定の信号が送られ、電磁アクチュ
エータ230の作動ロッド231が所定量進出しスプー
ル222を図2に図示の初期位置状態から右方に移動さ
せる。例えば、カムシャフト102とスプロケット部1
10との位相を最大に変化させるときには、スプール2
22が許容範囲内の最右端まで移動され、オイル供給ポ
ート234と第1オイル給排ポート235とが環状溝2
23を介して連通された状態となり、一方、第2給排ポ
ート236が開放される。すると、吐出通路11からオ
イルが第1給排通路213を介して第1油圧室137に
供給されると共に、第2油圧室138内のオイルが第2
給排通路214を介してドレンされ、リング状ピストン
134ひいてはリング部材131をスプリング139の
付勢力に抗して右方に移動させる。このとき、油圧アク
チュエータの第1油圧室137は閉回路を形成してお
り、リング部材131は吐出通路11のリリーフ設定圧
によりリング状ピストン134に及ぼされる力とスプリ
ング139の付勢力とが釣り合う第1油圧室137の最
大容積状態に維持される。
【0036】リング部材131が移動すると、その内外
周面のヘリカルスプライン132および133にそれぞ
れ噛合している端部材120のヘリカルスプライン12
4および筒状本体111のヘリカルスプライン114の
噛み合い位置が軸方向にずれて、スプロケット部110
とカムシャフト102との位相が変更される。この結
果、吸気および/または排気バルブの開閉時期が最大限
変更される。
【0037】また、吸気および/または排気バルブの開
閉時期を中間程度に変更するときには、スプール222
が所定位置まで移動され、第1オイル給排ポート235
がオイル供給ポート234と環状溝223を介して部分
的に連通されると共に部分的にドレンされる状態とな
り、一方、第2給排ポート236が部分的に開放される
状態となるよう電磁アクチュエータ230の作動ロッド
231の進出量が制御される。すると、吐出通路11か
らのオイルは、部分的にドレンされつつ調圧されて第1
給排通路213を介して第1油圧室137に供給される
と共に、第2油圧室138内のオイルが第2給排通路2
14を介して部分的にドレンされ、リング状ピストン1
34ひいてはリング部材131がスプリング139の付
勢力に抗して所定量右方に移動された中間位置に保持さ
れる。
【0038】ここで、バルブ制御装置としてのバルブ開
閉時期制御装置の油圧アクチュエータは実質的に閉回路
を形成しており、その移動動作中のみ容積変化が生ずる
ので、油圧アクチュエータのリング状ピストン134の
非移動動作時(油圧アクチュエータの移動動作は瞬時に
行われるので、エンジンの作動中の大半は油圧アクチュ
エータは非移動動作状態にある)にはクランクシャフト
の回転数に関係なく、エンジンが回転している限り、吐
出通路11内の油圧は直ぐに上昇し第2リリーフバルブ
4の設定圧による所定の油圧に維持される。このとき、
余剰のオイルは第2油圧ポンプ2に再度吸い込まれる
か、リリーフ通路9を介してメインギャラリ5に戻され
ることになる。
【0039】従って、油圧アクチュエータの非移動動作
時には、第2油圧ポンプ2から吐出されるオイル流量Q
2が全てメインギャラリ5に戻されるので、メインギャ
ラリ5の油圧低下が生ぜず、第1油圧ポンプ1は、エン
ジンの摺動部の潤滑のために必要である流量Q1のみを
吐出する能力があればよい。
【0040】また、油圧アクチュエータのリング状ピス
トン134の移動動作時においては、吐出通路11から
のオイルの戻りがなくなりメインギャラリ5の油圧は一
瞬低下するが、上述のように、油圧アクチュエータは実
質的に閉回路を形成しておりその動作時間は極めて短時
間であることから、メインギャラリ5の油圧は直ぐに回
復し、エンジン摺動部へ悪影響を与えることはない。
【0041】このように、第2油圧ポンプ2のリリーフ
通路9をメインギャラリ5に連通させることにより、第
1油圧ポンプと第2油圧ポンプとを組み合わせて用いる
構成としても、従来の如く、第1油圧ポンプの吐出能力
をエンジンの摺動部の潤滑のために必要である流量Q1
を上回る能力とする必要が無く、第1油圧ポンプ1の大
型化を防止することができる。従って、その分の消費動
力の増大を避けることができ、燃費を低減できる。
【0042】さらに、本発明においては、第1リリーフ
バルブ3の第1リリーフ設定圧より第2のリリーフバル
ブ4の第2リリーフ設定圧が低く設定されている。
【0043】しかして、エンジンが低回転(例えば、2
000rpm より低い)のときは第1油圧ポンプ1の吐出
圧力は低いので、オイルは第2油圧ポンプ2により加圧
されてバルブ開閉時期制御装置を動作させるべく供給さ
れる。そして、エンジンの回転数の上昇に伴い第1油圧
ポンプ1の吐出圧力が上昇し、やがて第1リリーフバル
ブ3の第1リリーフ設定圧となるが、第2油圧ポンプ2
の吐出通路11は上述のように実質的に閉回路に接続さ
れているので、エンジンの回転数に関係なく、第2リリ
ーフバルブ4の第2リリーフ設定圧となる。しかし、第
1リリーフバルブ3の第1リリーフ設定圧より第2リリ
ーフバルブの第2リリーフ設定圧が低いので、第2リリ
ーフバルブの第2リリーフ設定圧以上の圧力となるエン
ジン回転数以上では第2油圧ポンプ2は加圧仕事を行う
必要が無くなる。ポンプの仕事量は、一般に、流量×圧
力で定義されるので、圧力が限りなく0に近い場合には
仕事量もほとんど0となるからである。
【0044】従って、第2油圧ポンプ2は、第1油圧ポ
ンプ1が所定の吐出圧力を発生できないエンジンの極低
回転域でのみ仕事をすればよく、それを越える回転域で
はほとんど仕事をする必要がないので、第2油圧ポンプ
2の消費動力を減少させることができる。
【0045】なお、上述の実施の形態ではバルブ制御装
置の例として、バルブ開閉時期制御装置に本発明を適用
したものにつき説明したが、本発明はこれに限られない
ことはいうまでもない。例えば、バルブリフト量切換制
御装置等の油圧アクチュエータを作動させる油圧回路と
して用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
クランクシャフトと同期して駆動される第1油圧ポンプ
と第2油圧ポンプとを備え、該第1油圧ポンプは第1リ
リーフバルブで所定圧に調圧されたオイルをエンジンの
メインギャラリに供給するようにし、前記第2油圧ポン
プは前記メインギャラリからオイルを吸込みバルブ制御
装置に供給するようにし、前記第2油圧ポンプの吐出側
に設けた第2リリーフバルブのリリーフ通路を前記メイ
ンギャラリに連通させると共に、前記第1リリーフバル
ブのリリーフ設定圧より前記第2のリリーフバルブのリ
リーフ設定圧を低く設定したので、第1油圧ポンプはエ
ンジンの要潤滑部が必要とする流量を吐出する能力があ
ればよく、その大型化を避けることができ、また、第2
油圧ポンプはエンジンの極低回転域のみで仕事をすれば
よい。その結果、第1および第2油圧ポンプの消費動力
の増大を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す油圧回路図であ
る。
【図2】本発明が適用されるバルブ開閉時期制御装置の
一実施の形態の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 第1油圧ポンプ 2 第2油圧ポンプ 3 第1リリーフバルブ 4 第2リリーフバルブ 5 メインギャラリ 6 第1油圧ポンプの吸込通路 7 オイルパン 8 第1リリーフ通路 9 第2リリーフ通路 10 オイルフィルタ 11 吐出通路 12 オイルストレーナ 13 第2油圧ポンプの吸込通路 100 バルブ開閉時期制御装置の回転位相変更部 200 バルブ開閉時期制御装置の油圧制御部 300 バルブ開閉時期制御装置のコントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトと同期して駆動される
    第1油圧ポンプと第2油圧ポンプとを備え、 該第1油圧ポンプは第1リリーフバルブで所定圧に調圧
    されたオイルをエンジンのメインギャラリに供給するよ
    うにし、 前記第2油圧ポンプは前記メインギャラリからオイルを
    吸込みバルブ制御装置に供給するようにし、 前記第2油圧ポンプの吐出側に設けた第2リリーフバル
    ブのリリーフ通路を前記メインギャラリに連通させると
    共に、前記第1リリーフバルブのリリーフ設定圧より前
    記第2リリーフバルブのリリーフ設定圧を低く設定した
    ことを特徴とするエンジンの油圧回路。
  2. 【請求項2】 前記第2油圧ポンプは、前記メインギャ
    ラリに設けたオイルフィルタの下流に連通する吸込通路
    を介してオイルを吸込み、前記第2リリーフバルブのリ
    リーフ通路は該吸込通路を介して前記メインギャラリに
    連通されていることを特徴とする請求項1のエンジンの
    油圧回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004501312A (ja) * 2000-06-19 2004-01-15 ワルトシラ テクノロジー オサケ ユキチュア アクチボラゲット ピストン・エンジンの潤滑装置と潤滑方法
JP2007146830A (ja) * 2005-10-31 2007-06-14 Hitachi Ltd 内燃機関の油圧制御装置
JP2011163309A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Suzuki Motor Corp 可変バルブタイミング機構付エンジン

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