JP2003108053A - 標識用基材及び標識システム - Google Patents
標識用基材及び標識システムInfo
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Abstract
な標識用基材であって、イベントや催し物のごときある
一定の期間に限って表示を必要とするような標識に用い
る表示用基材を提供すること。 【解決手段】表示基材とその上に設けた再帰反射体から
成る再帰反射表示基材で既設標識の表示面を覆い、既設
標識上に、既設の標識の表示とは異なる新表示を持たせ
る新たな標識用基材であって、織物からなる表示基材と
その上に設ける再帰反射体から成り、該反射体は、23
℃雰囲気下での引っ張り試験における破断伸度が50%
以上であり、且つ20%モジュラスが1.5kgf以上
のシートである再帰反射表示基材。
Description
あるいは看板として有用な標識用基材に関し、特に、イ
ベントや催し物のごときある一定の期間に限って表示を
必要とするような標識に用いる表示用基材及び、該基材
を使用した標識システムに関する。
とを目的に様々な種類の標識が広く利用されているが、
なかでも、光を光源方向に向けて再帰反射させ、光源方
向にいる視認者に対し優れた視認性を提供する再帰反射
表示を用いた標識は、その特性を生かして案内標識、規
制標識等の交通標識や工事標識、あるいは看板等として
広く利用されている。
プラスチック板のごとき基板の上に、着色シートや再帰
反射シートのごとき表示用のシートを接着剤を用いて貼
り付けて表示を設け、必要に応じて支柱等を用いて設置
場所に設置したものであって、一度表示を設けてしまう
と簡単に別の表示に切り替えることのできないものであ
った。
るにあたって、開催期間に限って新たな表示を設けたい
等、期間限定表示への要望が高まってきたが、上記のよ
うな従来型の標識は、簡単に別の表示に切り替えること
ができないため、これらの要望に対応することができな
い非常に不便なものであった。
って新たな標識を設け、開催が終われば標識を撤去し、
元の標識を改めて建て直す方法も考えられるが、費用も
かさみ非効率的である。
ートや再帰反射シートのごとき表示用のシート等を貼り
付け、新たな表示を設けることも考えられるが、開催期
間が終了し、新たに設けた表示用シートを剥がす場合、
既設標識元来の表示を破損させてしまうことがあり、そ
の時は、標識の造り替えが必要となってしまう。
既設標識の表示破損を防止する手段も考えられるが、低
接着力の表示用シートでは、イベントや催し物の開催期
間にわたって表示を維持できない、かといって、強接着
力のシートではイベント終了後既設の表示に復帰するこ
とが困難であった。
し、簡単な方法で既設標識の表示の上に設ける新たな表
示基材を提供し、必要な表示期間が終わった後には、既
設の標識元来の表示を損なうことなく、簡単に元の標識
に戻すことの出来る、優れた標識システムを提供するこ
とにある。
び標識システムについて種々検討を重ねた結果、表示基
材の上に再帰反射表示を設けることにより再帰反射表示
基材を作製し、この再帰反射表示基材で既設標識の表示
面を覆い、次に、既設標識に再帰反射表示基材を固定す
ることによって、前記従来技術の欠点が解消された優れ
た標識システムが得られることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
ば、表示基材とその上に設けた再帰反射体から成る再帰
反射表示基材で既設標識の表示面を覆い、既設標識上
に、既設の標識の表示とは異なる新表示を持たせ、新た
な標識を造ることを特徴とする標識システムが提供さ
れ、
らなる表示基材とその上に設ける再帰反射体から成り、
該反射体は、23℃雰囲気下での引っ張り試験における
破断伸度が50%以上であり、且つ20%モジュラスが
1.5kgf以上のシートである、前記の再帰反射表示
基材を提供するものであり、
引っ張り試験における、破断伸度が10%以上である前
記再帰反射表示基材を提供するものである。
について、さらに詳細に説明する。
標識が新たな表示を設けるための土台として用いられ
る。既設の標識を用いることによって、新たな標識を設
けるための手間とコストが省略でき、非常に効率的とな
る。
けるための基材として、非接着性の表示基材が用いられ
る。該表示基材は既設標識の表示面と直接接触するた
め、非接着性であることが必須である。基材が接着性で
あれば既設標識の表示を損なう恐れがある。非接着性の
表示基材の非接着性は、既設標識と長時間にわたって接
触しても簡単に剥がすことの出来る程度以下の接着性で
あればよい。
定されることがあるため、既設標識の端部で擦れて切れ
ることがないよう、また、表示期間中に基材が破損する
ことがない材質を選ばなくてはならない。表示基材の材
質としては、特に限定されるものではなく、金属板、金
属箔、樹脂板、樹脂シート、織物等が用いられるが、サ
イズの自由度等を考慮すれば樹脂板、樹脂シート、織物
等が好ましく、標識への固定の容易さ等も考慮すれば織
物が最も好ましく用いられる。基材の材質により、標識
として1年以上機能するような高耐久性の標識システム
を造ることもできる。
に限定されるものではないが、高耐久性が要求されるよ
うな場合には、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウ
レタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂等を
主成分とする樹脂シートを用いることが好ましい。
が好ましく用いられる。織物にはポリエステル、アセテ
ート、コットン、ポリエチレン等が用いられ、コートさ
れる樹脂としては、織物との関係で塩ビ系樹脂、スチレ
ン系樹脂等が用いられるが、耐候性、加工性等の点から
ポリエステルに塩ビ系樹脂をコートした織物は、最も好
適に使用される。
示面に湿気がこもることによる既設標識表示面の劣化を
防止する目的で、通気性の織物を表示基材として用いる
ことは好ましい態様の一つであるが、表示基材の通気性
を確保するために、該基材の強度に影響を与えない程度
に、例えば、直径約2mm程度の通気穴を表示基材全面
に約50mm間隔に形成してもよい。
ける再帰反射体には、再帰反射シートを用いる。
性等を考慮すれば、再帰反射シートは柔軟であることが
好ましく、標識、表示基材の風等による振動、煽りに対
する耐性を考慮すれば再帰反射シートは柔軟で且つ弾力
性に富んだものであることが好ましく、引っ張り試験に
おける破断伸度が50%以上であり、且つ20%モジュ
ラスが1.5kgf以上、好ましくは破断伸度が100
%以上で20%モジュラスが2kgf以上、さらに好ま
しくは、破断伸度が150%以上で20%モジュラスが
2.5kgf以上の再帰反射シートを用いるのがよい。
部分は数mm〜数cmの厚さの基材に沿って折り曲げ、固
定されるので、さらに、柔軟で擦り切れない構造が必要
である。
は、上記柔軟性を満足するものであれば、特に限定され
るものではなく、前記物理的特性を満足する再帰反射シ
ートであれば、封入型再帰反射シート、およびカプセル
レンズ型再帰反射シート、カプセルキューブコーナー型
再帰反射シート等のカプセル型再帰反射シートが所望に
より自由に用いられる。
トやカプセルキューブコーナー型再帰反射シート等のカ
プセル型再帰反射シートは高い再帰反射性能を有し好適
に用いられる。
ムのいくつかの態様を示すモデル図である。
基材1の上に下地となる再帰反射シート2を貼り付け、
さらに、所望の形状の再帰反射シート3を粘着剤を用い
て貼り付けることによって形成されている。
着剤としては天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ア
クリル樹脂系粘着剤、酢ビ樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂
系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、フッ素樹脂系粘着
剤、等が挙げられるが、耐候性、価格等から、合成ゴム
系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤が好ましい。
にして設けても良いし、部分的に設けても良い。また、
再帰反射シート上に再帰反射シート以外のシートを重ね
合わせ、表示として利用しても良い。
で、織物は既設の標識の表示部分5全体を覆うようにし
て配置され、標識背面でハトメ6を利用して固定されて
おり、標識は表示基材上に設けた新たな表示によって、
所望の期間、既設の標識とは異なった標識として機能す
る。
て実施しても良い。
と、既設の標識は旧来の標識として容易に復旧させるこ
とができる。
目的として、本発明の標識システムを用い、表示基材を
取り外すこと無しに、既設の標識を新たな標識として利
用することも本発明の好ましい態様の一つである。高強
度、高耐候性の表示基材を用いることにより3年以上、
さらには5年以上もの耐久性を有する標識として利用す
ることもできる。
設の標識を用いて、簡単に表示内容を変更できるため、
新たな標識を設置する場合に比べて短期間で且つ低コス
トで標識を設置することが出来る。
取り外すことにより、標識を旧来の標識の表示に簡単に
戻すことが出来るため、期間限定で表示を設け、また元
の表示に戻すことが簡単に出来る。
らに具体適に説明する。
コートした織物(IKCRX−02)のほぼ中央部分
に、縦0.9m、横0.9mの青色の再帰反射シート
(ニッカポリマ(株)製、商品名ニッカライト S60
6)を貼り付けた。さらに、青色の再帰反射シート上に
所定の文字にカットした白色の再帰反射シート(ニッカ
ポリマ(株)製、商品名ニッカライト CS512)を
貼り付けた。本シートの破断伸度は150%、20%モ
ジュラスは4.5kgfであった。
に、新しい再帰反射表示基材の表示が重なるように、上
下左右ともに既設標識を包み込むように織物を折り込
み、折り込んだ織物はハトメとバンドを用いて既設標識
に固定し、新しい表示を持つ新標識を造った。得られた
新標識は既設の標識元来の表示とは異なる新しい表示を
持ち、表1に示すとおり、設置時の視認性においても、
また、6ヶ月後の視認性においても優れたものであっ
た。さらに、6ヶ月経過後基材を外して元の標識に復旧
し、視認性を確認したところ、糊残りや色彩変化は少な
く、6ヵ月前と同等の標識が得られた。その結果を表1
に示した。
に、縦1.0m、横1.0mの青色の再帰反射シート
(ニッカポリマ(株)製、商品名ニッカライト4850
6)を実施例1と同様の織物に貼り付けた。さらに、青
色の再帰反射シート上に所定の文字にカットした白色の
再帰反射シート(ニッカポリマ(株)製、商品名ニッカ
ライト 48512)を貼り付けた。本シートの破断伸
度は210%、20%モジュラスは2.5kgfであっ
た。
に、新しい再帰反射表示基材の表示が重なるように、上
下左右ともに既設標識を包み込むように布を折り込み、
折り込んだ布はハトメとバンドを用いて既設標識に固定
し、新しい表示を持つ新標識を造った。得られた新標識
は既設の標識元来の表示とは異なる新しい表示を持ち、
表1に示すとおり、設置時の視認性においても、また、
6ヶ月後の視認性においても優れたものであった。さら
に、6ヶ月経過後基材を外して元の標識に復旧し、視認
性を確認したところ、糊残りや色彩変化は少なく、6ヵ
月前と同等の標識が得られ、本発明の目的を十分満足す
るものであった。その結果を表1に示した。
ト上に、縦1.0m、横1.0mの青色の再帰反射シー
ト(ニッカポリマ(株)製、商品名ニッカライト385
06)を基材シートの上端部、下端部からそれぞれ30
cm離して貼り付けた。さらに、青色の再帰反射シート
上に所定の文字にカットした白色の再帰反射シート(ニ
ッカポリマ(株)製、商品名ニッカライト 3851
2)を貼り付けた。本シートの破断伸度は160%、2
0%モジュラスは4.8kgfであった。
に、新しい再帰反射表示基材の表示が重なるように、既
設標識の上に実施例2と同様にして固定し、新しい表示
を持つ新標識を造った。得られた新標識は既設の標識元
来の表示とは異なる新しい表示を持ち、表1に示すとお
り、設置時の視認性においても、また、6ヶ月後の視認
性においても、さらには、6ヶ月経過後の標識の復旧性
にも優れ、本発明の目的を十分満足する
縦1.0m、横1.0mの青色の再帰反射シート(ニッ
カポリマ(株)製、商品名ニッカライトULS、F80
6)を貼り付けた。さらに、青色の再帰反射シート上に
所定の文字にカットし、アプリケーションテープと貼り
合わせた白色の再帰反射シート(ニッカポリマ(株)
製、商品名ニッカライトULS、F812)を貼り付
け、新しい表示を持つ新標識を造った。本シートの破断
伸度は10%、20%モジュラスは測定不能であった。
異なる新しい表示を持つが、表1に示すとおり、設置時
の視認性にも、6ヶ月後の視認性にも、また、6ヶ月経
時後の標識の復旧性にも劣る、本発明の目的を満足しな
いものであった。その結果を表1に示した。
射シートの降伏応力の測定、標識設置時の視認性、6ヶ
月経過後の視認性、6ヶ月経過後の標識の復旧性の評価
は以下の方法により実施した。
でシートの引っ張り試験を実施し、試料が破断した時の
伸度を求めた。
測定 試料幅=25mm、試料長=100mm 掴み間隔=50mm 引っ張り速度=300mm/分 測定雰囲気=23℃ インストロン型引っ張り試験機を用いて、上記測定条件
でシートの引っ張り試験を実施し、降伏応力を求めた。
太陽光の下、及び夜間自動車のヘッドライト照射の下、
10mの距離と30mの距離から目視にて観察し、標識
・表示の外観、表示の見え易さを下記の基準にて評価し
た。 3:全ての条件下で、標識・表示の外観、表示の見え易
さ共に良好。 2:太陽光の下、自動車のヘッドライト照射の下、30
mの距離からは、標識・表示の外観、表示 の見え易
さは共に良好であるが、10mの距離からは、太陽光の
下、自動車のヘッドライト照射の下どちらかで、標識・
表示の外観不良、あるいは、表示の見え難さがある。 1:太陽光の下、自動車のヘッドライト照射の下、30
mの距離からは、標識・表示の外観不良、あるいは、表
示の見え難さがある。
帰反射表示基材を取り外し、元来の標識に復旧させて、
日中太陽光の下、及び夜間自動車のヘッドライト照射の
下、10mの距離と30mの距離から目視にて観察し、
標識・表示の外観、表示の見え易さを(3)と同様の基
準にて評価した。
土台として利用して、既設標識の表示の上に、表示基材
上に再帰反射体を重ねた再帰反射表示基材を固定するこ
とにより、既設標識上に、既設標識の表示とは異なる新
表示を持つ新たな標識を造ることを特徴とするものであ
る。
は、新たな標識を設置する場合に比べて短期間で且つ低
コストで新しい表示を持つ標識を設置することが出来る
ことはもちろん、加えて、所望により、再帰反射表示基
材を取り外すことにより、標識を旧来の標識の表示に簡
単に戻すことが出来る。
式図の一例である。
基材を固定した本発明にかかわる標識システムの立体模
式図の一例である。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】既設標識上に重ねて固定することにより、
既設標識上に既設の標識の表示とは異なる表示を実現す
る再帰反射表示基材。 - 【請求項2】再帰反射表示基材が、非接着性の表示基材
とその上に設ける再帰反射体から成り、該反射体の23
℃雰囲気下での引っ張り試験における、破断伸度が50
%以上であり、且つ20%モジュラスが1.5kgf以
上のシートである、請求項1に記載の再帰反射表示基
材。 - 【請求項3】該反射体の0℃雰囲気下での引っ張り試験
における、破断伸度が10%以上である、請求項1また
は請求項2いずれかに記載の再帰反射表示基材。 - 【請求項4】既設標識の表示上に、再帰反射表示基材を
重ね、基材を既設標識上に固定することにより、既設標
識上に、既設の標識の表示とは異なる表示を実現する標
識システム。 - 【請求項5】再帰反射表示基材が請求項1〜請求項4い
ずれかに記載の再帰反射表示基材である請求項4記載の
標識システム。
Priority Applications (1)
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JP2001296611A JP4925533B2 (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 標識用基材及び標識システム |
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-
2001
- 2001-09-27 JP JP2001296611A patent/JP4925533B2/ja not_active Expired - Fee Related
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