JP2000075116A - 光再帰性反射材 - Google Patents

光再帰性反射材

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JP2000075116A
JP2000075116A JP10244254A JP24425498A JP2000075116A JP 2000075116 A JP2000075116 A JP 2000075116A JP 10244254 A JP10244254 A JP 10244254A JP 24425498 A JP24425498 A JP 24425498A JP 2000075116 A JP2000075116 A JP 2000075116A
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Katsuhiko Nakamae
勝彦 中前
Tatsuo Iwasaki
立夫 岩崎
Toyohiko Yoshida
豊彦 吉田
Shogo Watabe
省吾 渡部
Tadahiro Mori
忠弘 森
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UNITIKA SPARKLIGHT KK
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UNITIKA SPARKLIGHT KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】風合いがソフトで、軽量で、しかも種々の色彩
の光再帰性反射材を安定して、安価に提供する。 【解決手段】透明微小球1がその直径の40〜90%を
固着樹脂層3に埋没して保持され、その頭は空気中に露
出し、固着樹脂層3埋没部における透明微小球1の背面
に反射層2を設け、固着樹脂層3は繊維布帛4の上に保
持されている光再帰性反射材において、透明微小球1を
合成樹脂製とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衣料などのアパレル
関連部材に好適な、軽量で、ソフトな風合いを有し、し
かも種々の色彩のものが安定して得られ、優れた再帰性
反射性能を有し、しかも安価に製造することができる光
再帰性反射材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、交通標識などの表示用とし
て、特に夜間の視認性を高めるため、ガラス微小球を単
層に付設した光再帰性反射材が広く用いられている。し
かるに近年、交通標識に使用されていた光再帰性反射材
が警察、消防、工事関係者など夜間に作業する人の安全
確保の観点から、安全服や保安用ベスト、たすき、腕章
などの安全用衣料に使用されるようになった。さらに、
一般の人の安全意識の高揚から夜間の歩行者、ジョギン
グ者、子供に対する交通事故防止対策としてウインドブ
レーカー、トレーニングウエア、Tシャツやスポーツシ
ューズなどのスポーツ衣料、鞄の装飾などのアパレル関
連にも幅広く使用されるようになってきた。
【0003】この光再帰性反射材にはガラス微小球が樹
脂層に埋没したクローズドタイプとガラス微小球のほぼ
半分が空気中に露出したオープンタイプとがある。クロ
ーズドタイプの光再帰性反射材は樹脂を多層に積層して
作られるため、光が樹脂層を透過する回数が多くなり、
そこでの光吸収によるロスにより反射性能が低下する問
題がある。また、樹脂を積層するため、風合いが硬く、
また衣料用の宿命である洗濯においても「もみ」により
反射材がダメージを受け、多数回の洗濯が困難となり、
交通標識関連には適しているが、衣料用には不適なもの
であった。
【0004】そこで、ガラス微小球のほぼ半分を空気中
に露出したオープンタイプの光再帰性反射材が用いられ
るようになった。これらは高い光反射性を有し、風合い
もクローズドタイプに比べるとソフトで、耐洗濯性にも
優れることから、現在、広く普及するようになってきて
いる。
【0005】しかるに、このオープンタイプ光再帰性反
射材においても、次のような問題点がある。 ガラス微小球を使用しているため反射材の重量が重く
なり、着用感に問題があった。安全を重視した作業服な
どにおいては、重量感があっても何ら問題がないが、フ
ァッション性を重視したTシャツなどのカジュアルウェ
アやウインドブレーカーなどのスポーツウェアは重量感
があると好まれず、重量を軽くすることが望まれてい
た。また、ガラス微小球を使用したものは風合い的に
も、硬く感じるという問題があった。
【0006】さらに、従来のオープンタイプ光再帰性
反射材は、一般的には反射層にアルミニウム蒸着したも
のを使用しているため色調が銀色の一色であった。しか
し、カジュアル分野においては、色々な色彩が求めら
れ、着色した光再帰性反射材の要求が強くなっている。
オープンタイプの光再帰性反射材に色を付ける方法とし
ては、ガラス微小球の露出した表面に薄く着色樹脂層を
設ける方法あるいはガラス微小球と金属蒸着による反射
層との間に着色樹脂層を設ける方法などが採られてい
る。しかし、上記の露出したガラス微小球の上から着色
樹脂層を形成する方法は、樹脂層の厚さを均一に制御す
ることが難しく、製品の色調をコントロールするために
は高度の技術が必要であった。また、ガラス微小球と背
部の反射層との間に着色樹脂層を設ける方法は、光学的
に光の屈折率をずらせることとなり、再帰反射性を悪化
させ、反射性能が低下するという問題があった。
【0007】また、高価なガラス微小球を使用し、さ
らに色彩を付与するための着色樹脂層を形成する製造工
程数が多くなることにより、製造コストが高くなるとい
う問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、風合いがソフトで、軽量で、しか
も種々の色彩の光再帰性反射材を安定して、安価に提供
することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる反
射材の開発に鋭意検討を行なった結果、合成樹脂製の透
明微小球を用いることにより、これらの問題点を解消
し、軽量で、色彩の優れた光再帰性反射材を得られるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち本発明は、透明微小球がその直径
の40〜90%を固着樹脂層に埋没して保持され、その
頭は空気中に露出し、固着樹脂層埋没部における透明微
小球の背面に反射層を設け、固着樹脂層は繊維布帛の上
に保持されている光再帰性反射材において、透明微小球
が合成樹脂製であることを要旨とするものである。また
本発明は、繊維布帛上に光反射性物質を含有する接着剤
層を設け、この接着剤層に合成樹脂製の透明微小球がそ
の直径の40〜90%を埋没して保持されてなることを
要旨とするものである。また本発明は、合成樹脂製の透
明微小球の表面のほぼ半分に反射層を設けた再帰性反射
球を接着剤に混合させ、この接着剤の層を繊維布帛上に
積層してなることを要旨とするものである。さらに本発
明は、透明微小球は着色されていることを要旨とするも
のである。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の光再帰性反射材の第1の例について、図1に基づ
いて説明する。図1において、合成樹脂製の透明微小球
1の背面にアルミニウム蒸着により反射層2を形成して
ある。無数の透明微小球1をそれぞれその直径の40〜
90%を固着樹脂層3の一方の面側に埋没して保持し、
固着樹脂層3の他方の面側を繊維布帛4の上に保持させ
ている。そして、前記合成樹脂製の透明微小球1は必要
に応じて着色される。
【0012】本発明に用いられる繊維布帛としては、ポ
リエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニ
トリル系繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、木綿,
絹,羊毛などの天然繊維あるいはそれらの混紡繊維から
形成される織物、編物、不織布などが挙げられる。
【0013】本発明に用いられる合成樹脂製の透明微小
球は、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン
系樹脂などがあるが、透明性の優れたポリアクリル系樹
脂が好ましく用いられる。微小球に用いられる樹脂の透
明性は光透過度が高いほど反射性能が高くなり好まし
い。光透過度は微小球の色によっても変わるが、無色の
樹脂で透過度50%以上、より好ましくは75%以上の
ものである。
【0014】透明微小球の大きさは、平均粒径で20〜
250μm、好ましくは30〜150μmである。ま
た、屈折率は1.30以上、好ましくは1.30〜1.
95である。
【0015】着色された透明微小球を製造する方法とし
ては、合成樹脂の重合中に染料や顔料を分散させ、重合
の進行とともに樹脂中にそれらが取り込まれて樹脂に着
色し、この樹脂を用いて微小球化する方法、染料や顔料
で着色した樹脂を溶液中に分散させ微小球化する方法な
どが採られる。また、無色の微小球を作成し、後染色で
着色することもできる。
【0016】また、これら合成樹脂製の透明微小球に
は、耐久性、耐溶剤性、耐洗濯性を高めるため、内部架
橋を行なったり、紫外線吸収剤を適当量配合することが
好ましい。
【0017】本発明に用いられる固着樹脂としては、例
えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル
系樹脂などの各種合成樹脂を用いることができるが、合
成樹脂製の透明微小球あるいはその背面に形成される反
射層の蒸着膜に強固に密着し、透明微小球を保持する力
が強く、かつ、繊維布帛との密着性も強く、耐洗濯性や
摩擦などの物理的耐久性の強いものが望まれる。固着樹
脂の耐洗濯性や物理的耐久性を向上させるために、ポリ
イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン
系架橋剤などを配合し、架橋固化することも好ましく用
いられる。また、固着樹脂中に酸化チタン、カーボンブ
ラック、アルミニウム粉末、シリカ粉末などの無機フィ
ラーを補強材として適宜配合し耐久性を上げることも好
ましく用いられる。
【0018】また、固着樹脂層と繊維布帛との間の接着
性を上げるためにその間に接着剤を介して接着すること
もできる。接着剤としては、従来から公知のアクリル系
接着剤、ビニル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリ
エステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ゴム系接着剤
などが使用される。固着樹脂と繊維布帛との種類によっ
て最適な接着剤を選ぶ必要があるが、一般的にはポリエ
ステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤が好ましく用い
られる。接着剤の耐久性を向上させるためにポリイソシ
アネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋
剤などが好ましく用いられる。
【0019】本発明の合成樹脂製の透明微小球の背面に
設けられる反射層は、アルミニウム、金、銀、錫、ニッ
ケルなどの金属薄膜を蒸着、スパッタリングあるいはメ
ッキにより形成することができる。
【0020】合成樹脂製の透明微小球の固着樹脂層への
埋没率は、合成樹脂製の透明微小球の直径の40〜90
%であり、50%前後が微小球の保持性や反射性能の点
から最も好ましい。埋没率が40%未満では合成樹脂製
の透明微小球の固着が悪くなり、微小球の脱落が生じ易
くなり、耐洗濯性などが低下する傾向がある。また、9
0%を超えると反射性能が低下し、特に高角度の入射角
では反射性能が極端に低下するようになる。
【0021】本発明に係わるオープンタイプの光再帰性
反射材は、例えば次のような方法で製造される。ポリエ
チレンテレフタレートフィルムなどのフィルム基材にポ
リエチレンフィルムの如き軟化点の低い微小球仮埋没用
樹脂層を積層し、仮埋没支持体を作成する。この仮埋没
支持体を微小球仮埋没用樹脂の軟化点以上の温度で加熱
し、その上から合成樹脂製の透明微小球を単層に一面に
散布し、合成樹脂製の透明微小球の直径の10〜60%
を微小球仮埋没用樹脂層に埋没させる。このようにして
できた合成樹脂製の透明微小球の仮埋没支持体の合成樹
脂製の透明微小球露出面上に金属蒸着などにより反射層
を形成する。さらに、その上に固着樹脂層を所定の厚さ
に積層した後、繊維布帛上に固着樹脂単独でもって、あ
るいは接着剤を介して接着する。次いで、合成樹脂製の
透明微小球を仮埋没した仮埋没支持体を剥離することに
よって合成樹脂製の透明微小球の一部を空気中に露出さ
せたオープンタイプの光再帰性反射材が得られる。
【0022】ここで、合成樹脂製の透明微小球を仮埋没
させる仮埋没支持体としては、フィルム基材には高温に
安定なポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートなどのポリエステルフィルム、紙などが好まし
く用いられる。また、合成樹脂製の透明微小球を埋没さ
せる微小球埋没用樹脂層としては、前記フィルム基材よ
り軟化温度の低い樹脂層であることが必要で、ポリエチ
レンフィルム層、ポリプロピレンフィルム層、アクリル
系粘着剤層、ウレタン系粘着剤層、ポリエステル系接着
剤層などが好ましく用いられる。また、合成樹脂製の透
明微小球との剥離性を向上させるため、それら微小球仮
埋没用樹脂層にシリコン系離型剤、フッソ系離型剤など
を塗布するか、適量配合することも好ましい。
【0023】次に、本発明の光再帰性反射材の第2の例
について、図2に基づいて説明する。図2において、繊
維布帛5の上に光反射性物質を含有する接着剤層6を設
け、その接着剤層6に合成樹脂製の透明微小球7がその
直径の40〜90%を埋没して保持されている。そし
て、前記合成樹脂製の透明微小球7は必要に応じて着色
される。
【0024】この第2の例では、反射層の形成と固着樹
脂層およびそれらを繊維布帛に接着する工程が1つにな
るため、光再帰性反射材を製造する工程数が減少し、さ
らに安価な再帰反射性を有する繊維布帛を得ることがで
きる。
【0025】本発明における光反射性物質としては、ア
ルミニウム、銀、金、錫などの金属粉末、雲母粉末など
のパール顔料などが好ましく用いられる。この光反射性
物質をポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、
ポリアミド系接着剤、ビニル系接着剤、アクリル系接着
剤などに分散させて用いることができる。接着剤の耐久
性を向上させるためにポリイソシアネート系架橋剤、エ
ポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤などの架橋剤が好ま
しく配合される。
【0026】本発明の製造方法としては、繊維布帛上
に、光反射性物質を含有する接着剤をコーティング法、
押出ラミネート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法
などにより、フラット状や図柄パターン状に塗布する。
その上に、接着剤が粘着保持性を有している間に、合成
樹脂製の無数の透明微小球を散布し、押さえローラーに
より押し込むか、加熱などの手段により接着剤をさらに
軟化させ、合成樹脂製の透明微小球の自重で、その直径
の40〜90%を埋没させ、接着剤に保持させる。その
後、接着剤を固化させ、強固な再帰反射性の繊維布帛を
得ることができる。
【0027】さらに、本発明の光再帰性反射材の第3の
例について、図3に基づいて説明する。図3において、
合成樹脂製の透明微小球8の表面のほぼ半分に反射層9
を設けた再帰性反射球10を接着剤に混合させ、この接
着剤の層11を繊維布帛12上に積層している。そし
て、前記合成樹脂製の透明微小球8は必要に応じて着色
される。
【0028】この第3の例において、合成樹脂製の透明
微小球の表面に反射層を形成する方法としては、公知の
方法が用いられるが、前記第2の例と同様に仮埋没支持
体を使用して、合成樹脂製の各透明微小球のほぼ半分を
埋没させ、その上から前記と同様な金属蒸着、スパッタ
リングあるいはメッキにより反射層を形成することによ
り、合成樹脂製の透明微小球の表面のほぼ半分が反射膜
からなる再帰性反射球が得られる。この再帰性反射球を
仮埋没支持体から脱離することにより表面の約半分に反
射層が形成された再帰性反射球が得られる。
【0029】この再帰性反射球を前記接着剤に混合し、
再帰反射性コーティング剤を得る。ここで再帰性反射球
の配合量は再帰反射性コーティング剤の15〜80重量
%が好ましい。15重量%未満では反射性能が低く、効
果的に乏しい。また、80重量%を超えるとそれ以上の
反射性能の向上も少なく、再帰性反射球の保持性が悪く
なり、耐洗濯性などの耐久性が悪化し、好ましくない。
【0030】この再帰反射性コーティング剤はコーティ
ング法、押出ラミネート法、スクリーン印刷法、グラビ
ア印刷法などにより繊維布帛上に積層するように設けら
れ、再帰反射性の繊維布帛を得ることができる。
【0031】以上のように、本発明の再帰性反射材は、
合成樹脂製の透明微小球を用いることにより、軽量で、
ソフトな風合いを有し、しかも透明微小球に予め着色す
ることにより、種々の色彩が安定して得られる。しかも
安価な合成樹脂製の微小球を用い、製造工程数も減少す
ることができ、非常に安価な光再帰性反射材を得ること
ができる。このような光再帰性反射材は、ファッション
性が重視され、しかも安価な製品が望まれているアパレ
ル関連には好適な部材を得る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 実施の形態1 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム
に、厚さ30μmのポリエチレンフィルムをラミネート
した仮埋没フィルムを120℃で3分間加熱して、前記
ポリエチレンフィルムを溶融させ、その上に、平均粒子
径60μm、屈折率1.50の赤色透明アクリル樹脂製
微小球をほぼ一面に単層に散布する。その散布された無
数のアクリル樹脂製の微小球の上から一定間隙を有する
ローラーでもって押圧することによりアクリル樹脂製の
微小球の直径のほぼ40%を仮埋没フィルムに仮埋没さ
せる。仮埋没フィルムから突出するアクリル樹脂製の微
小球の表面に厚さ約800Åのアルミニウム薄膜を真空
蒸着により形成した後、この仮埋没フィルムから突出す
るアクリル樹脂製の微小球を覆うように仮埋没フィルム
の上にポリアクリル−ウレタン系樹脂からなる固着樹脂
層を厚さ約60μmとなるように形成し、目付け約10
3g/m2のポリエステル−綿タフタ織物に接着固定す
る。次いで、前記微小球を仮埋没している仮埋没フィル
ムを剥離し、赤色透明アクリル樹脂製の微小球の約40
%が空気中に露出したオープンタイプの光再帰性反射材
を得る。
【0033】このオープンタイプの光再帰性反射材につ
いて、再帰性反射性能、1平方メートル当りの重量およ
び再帰性反射布帛としての風合いを評価した。なお、こ
れらの評価方法は下記に示す方法で行なった。 (1)再帰性反射性能 JIS Z 9117「保安用反射テープおよびテー
プ」に準じて、観測角0.2°、入射角5°で測定す
る。 (2)重量 10平方センチメートルの光再帰性反射材の重量を測定
し、1平方メートル当りの重量に換算する。 (3)風合い ハンドリングにより次の3段階の相対評価を行なう。 ○;柔らかい、△;やや硬い、×;硬い
【0034】比較例1 実施の形態1と同様な方法で、アクリル樹脂製の微小球
の代わりに平均粒子径約60μm、屈折率1.93の透
明ガラス微小球を用いてオープンタイプ光再帰性反射材
を得た。この光再帰性反射材の各種性能を同様に測定し
た。
【0035】比較例2 比較例1と同様に、仮埋没フィルムに平均粒子径約60
μm、屈折率1.93の透明ガラス微小球を仮埋没させ
る。仮埋没フィルムから突出する透明ガラス微小球の表
面に赤色に着色したポリウレタン系樹脂層を厚さ約8μ
mに形成するとともに、その上に厚さ約800Åのアル
ミニウム薄膜を真空蒸着により形成した後、この仮埋没
フィルムから突出する透明ガラス微小球を覆うように仮
埋没フィルムの上にポリアクリル−ウレタン系樹脂から
なる固着樹脂層を厚さ約60μmとなるように形成し、
ポリエステル−綿タフタ織物に接着固定する。次いで、
前記微小球を仮埋没している仮埋没フィルムを剥離し、
透明ガラス微小球の約40%が空気中に露出した赤色に
着色されたオープンタイプの光再帰性反射材を得る。
【0036】この光再帰性反射材の各種性能を同様に測
定した。実施の形態1、比較例1、比較例2の評価結果
を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】本発明の光再帰性反射材は、実用上充分な
再帰反射性能を有し、反射色が鮮やかな赤色を呈し、重
量が軽く、しかも風合いの柔らかなものであった。
【0039】実施の形態2 目付け約103g/m2のポリエステル−綿タフタの上
に、アルミニウム粉末を乾燥上がり換算で30重量%含
有する固形分濃度36重量%のポリウレタン系樹脂を厚
さ約120μmに塗布し、100℃で4分間乾燥し、ポ
リウレタン系樹脂が粘着性を持っている間に、その上に
平均粒子径50μm、屈折率1.50の青色透明なアク
リル樹脂製の微小球を単層に一面に散布する。その散布
された微小球の上から一定間隔を有するローラーでもっ
て押圧することによりアクリル樹脂製の微小球の直径の
ほぼ70%を埋没させ、アクリル樹脂製の微小球の約3
0%が空気中に露出したオープンタイプの光再帰性反射
材を得る。この光再帰性反射材の各種性能を測定し、表
2に示す。
【0040】比較例3 実施の形態2と同様な方法で、アクリル樹脂製の微小球
の代わりに平均粒子径約50μm、屈折率1.93の透
明ガラス微小球を用いてオープンタイプ光再帰性反射材
を得た。この光再帰性反射材の各種性能を同様に測定
し、表2に示す。
【0041】比較例4 実施の形態2と同様に、目付け約103g/m2のポリ
エステル−綿タフタの上にアルミニウム粉末含有のポリ
ウレタン樹脂を塗布し、その上に青色に着色したポリウ
レタン系樹脂層を厚さ約8μmに形成する。その上に平
均粒子径約50μm、屈折率1.93の透明ガラス微小
球を散布し約30%が空気中に露出したオープンタイプ
の青色に着色された光再帰性反射材を得る。この光再帰
性反射材の各種性能を同様に測定した。
【0042】
【表2】
【0043】実施の形態3 実施の形態1で使用した赤色透明アクリル樹脂製の微小
球を、同様に実施の形態1で使用した仮埋没フィルムに
アクリル樹脂製の微小球の直径の約50%を仮埋没させ
る。仮埋没フィルムから突出するアクリル樹脂製の微小
球の表面に厚さ約1000Åのアルミニウム薄膜を真空
蒸着により形成した後、この仮埋没フィルムからアクリ
ル樹脂製の微小球を剥離、脱落させ、約半分の面がアル
ミニウム薄膜で覆われた赤色透明アクリル樹脂製の微小
球からなる再帰性反射球を作成する。この再帰性反射球
を固形分濃度36%からなるポリウレタン系樹脂に重量
比で45%混合し、綿ニットの上に図柄模様にスクリー
ン印刷した。
【0044】得られた図柄模様の再帰性反射布帛は、軽
く、柔軟性があり、反射光はきれいな赤色を呈し、しか
も良好な反射性能を有するものであった。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、合成樹脂
製の透明微小球を用いることにより、軽量で、ソフトな
風合いを有し、しかも透明微小球に予め着色することに
より、種々の色彩が安定して得られる。しかも安価な合
成樹脂製の微小球を用い、製造工程数も減少することが
でき、最近のスキーウエアやウインドブレーカーのよう
に衣服の全面に使用するニーズへの対応も可能となり、
アパレル関連の用途に好適な素材を提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の例における光再帰性反射材の断
面図である。
【図2】本発明の第2の例における光再帰性反射材の断
面図である。
【図3】本発明の第3の例における光再帰性反射材の断
面図である。
【符号の説明】
1 透明微小球 2 反射層 3 固着樹脂層 4 繊維布帛 5 繊維布帛 6 接着剤層 7 透明微小球 8 透明微小球 9 反射層 10 再帰性反射球 11 接着剤の層 12 繊維布帛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中前 勝彦 兵庫県神戸市北区泉台4−12−5 (72)発明者 岩崎 立夫 京都府京都市上京区西洞院通り 下立売下 ル東裏辻町407 (72)発明者 吉田 豊彦 京都府亀岡市千代川町小川2丁目15−9 (72)発明者 渡部 省吾 大阪府大阪市城東区古市3丁目1番 1− 709号 (72)発明者 森 忠弘 京都府宇治市五ヶ庄西川原32−8 A− 210号 Fターム(参考) 2H042 EA07 EA15 5C096 AA22 AA27 BA03 BB04 CA26 CB01 CE03 CE12 CE22 CE29 EB05 FA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明微小球がその直径の40〜90%を
    固着樹脂層に埋没して保持され、その頭は空気中に露出
    し、固着樹脂層埋没部における透明微小球の背面に反射
    層を設け、固着樹脂層は繊維布帛の上に保持されている
    光再帰性反射材において、透明微小球が合成樹脂製であ
    ることを特徴とする光再帰性反射材。
  2. 【請求項2】 繊維布帛上に光反射性物質を含有する接
    着剤層を設け、この接着剤層に合成樹脂製の透明微小球
    がその直径の40〜90%を埋没して保持されてなるこ
    とを特徴とする光再帰性反射材。
  3. 【請求項3】 合成樹脂製の透明微小球の表面のほぼ半
    分に反射層を設けた再帰性反射球を接着剤に混合させ、
    この接着剤の層を繊維布帛上に積層してなることを特徴
    とする光再帰性反射材。
  4. 【請求項4】 透明微小球は着色されていることを特徴
    とする請求項1または2または3記載の光再帰性反射
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010088584A (ko) * 2001-08-09 2001-09-28 한광수 반사 f.r.p.
JP2003108053A (ja) * 2001-09-27 2003-04-11 Nippon Carbide Ind Co Inc 標識用基材及び標識システム
DE10139478B4 (de) * 2000-08-11 2007-06-21 Ricoh Printing Systems, Ltd. Zur elektrischen Steuerung der Auftreffpositionen von Tintentröpfchen geeignete Tintenstrahlaufzeichnungsvorrichtung
JP2011110536A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Pentel Corp 再帰性反射塗装物

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