JP2001318216A - 再帰性反射材 - Google Patents

再帰性反射材

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Tadahiro Mori
忠弘 森
Shinichi Morimoto
真一 森本
Shozo Fukase
章三 深瀬
Daisuke Ota
大助 太田
Misao Iiboshi
操 飯干
Daisuke Minoura
大祐 箕浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オープンタイプの再帰性反射材の表面に透明樹
脂層を設けることにより、摩擦や屈曲、洗濯性時の耐久
性が著しく向上し、しかも反射性能の高い再帰性反射材
を提供する。 【解決手段】屈折率が2.00未満の透明微小球1の層
と、透明微小球1を部分的に埋没させて保持する固着樹
脂層3と、前記透明微小球1と固着樹脂層3の間に設け
られた反射層2と、前記透明微小球1の空気中に露出し
た側に被覆された透明樹脂層5とを備え、この透明樹脂
層5が観測角0.2°、入射角5°の測定における再帰
反射性能が透明樹脂層が無い場合より高くなるように形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣料などのアパレ
ル関連部材の装飾類、作業服などの安全用資材類に好適
で、特に、再帰反射性能が高く、かつ各種用途での使用
における耐久性に優れた再帰性反射材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、交通標識などの表示用とし
て、特に夜間の視認性を高めるため、ガラス微小球を単
層に付設した光再帰性反射材が広く用いられている。し
かるに近年、交通標識に使用されていた再帰性反射材が
警察、消防、工事関係者など夜間に作業する人の安全確
保の観点から、安全服や保安用ベスト、たすき、腕章な
どの安全用衣料に使用されるようになった。さらに、一
般の人の安全意識の高揚から夜間の歩行者、ジョギング
者、子供に対する交通事故防止対策としてウインドブレ
ーカー、トレーニングウエア、Tシャツやスポーツシュ
ーズなどのスポーツ衣料、鞄の装飾などのアパレル関連
にも幅広く使用されるようになってきた。
【0003】この反射材にはガラス微小球が樹脂層に埋
没したクローズドタイプとガラス微小球の一部が空気中
に露出したオープンタイプとがある。クローズドタイプ
の光反射材は樹脂を多層に積層して作られるため、光が
樹脂層を透過する回数が多くなり、そこでの光の吸収に
よるロスにより反射性能が低下する問題がある。また、
樹脂を積層するため、風合いが硬く、交通標識関連には
適しているが、衣料用には不適なものであった。また、
衣料用の宿命である耐摩擦性や耐屈曲性あるいは洗濯性
が弱く、長期間の着用や多数回の洗濯を行なうと、樹脂
層間の剥離が生じたり、ヒビ割れが生じるなどの問題が
あった。
【0004】そこで近年、衣料に取り付ける再帰性反射
材としてガラス微小球の一部が空気中に露出したオープ
ンタイプが用いられるようになった。これは表面に樹脂
層がなく、しかもガラス微小球の裏面に直接反射層を設
けているため、樹脂による光吸収のロスが無く、クロー
ズドタイプに比べると非常に高い再帰反射性を示し、し
かも、風合いも樹脂層が少ないためクローズドタイプに
比べると非常にソフトとなり、さらに、衣料に取り付け
た場合においても使用中の耐久性にも優れることから、
現在、広く普及するようになってきている。
【0005】しかるに、近年、このオープンタイプの再
帰性反射材が作業服分野やスポーツアパレル分野を中心
として広く多方面に使用されるようになってくると、着
用中に強い摩擦や屈曲を受けたり、きつい汚れのため強
い洗濯条件で洗濯される場合などが多くなってきてい
る。そのため、反射材の総合的な耐久性の向上が要求さ
れてきているのである。
【0006】オープンタイプの再帰性反射材の耐久性を
向上する一つの手法として、その表面に樹脂被覆を施す
ことにより、摩擦や屈曲によるガラス微小球の脱落を防
止したり、洗濯時反射材の損傷を防止する方法が考えら
れる。しかし、通常のオープンタイプ再帰性反射材の表
面に樹脂層を設けた場合、入射光の焦点が透明微小球体
の背面に設けた反射層の位置からズレ、反射光が入射光
の方向に返らず、再帰反射性能が低下する問題点があっ
た。
【0007】特公平4−11002号公報には屈折率
1.9以上の高屈折率ガラス小球の表面を厚さ0.01
〜5μmの樹脂で同心楕円半球殻状に覆う提案がなされ
ている。しかし、本発明の実施例に記載されているよう
に、通常オープンタイプで使用される屈折率が1.90
〜1.95付近の中屈折率領域のガラス小球を使用し、
しかも直接ガラス小球の背面に反射層を形成したオープ
ンタイプの再帰性反射材に、その表面側にメタクリル酸
系樹脂を被覆すると再帰反射性能は大きく低下する。屈
折率が2.0以上の高屈折率のガラス小球を使用して初
めて比較的高い反射性能が得られるようになるのであ
る。しかし、この方法で得られた反射材の再帰反射性能
も、屈折率が1.90〜1.95付近の中屈折率の領域
のガラス小球を使用して得られる通常のオープンタイプ
再帰性反射材のような非常に高い反射性能までには至ら
ないのである。
【0008】さらに、交通安全の用途に使用される反射
材は反射性能が高ければ高い方が、より遠くから視認で
き、また、同一視認効果を得るのであればより小さい反
射材で可能となり、大きなコストダウンにつながるので
望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、オープンタイプの再帰性反射材の
表面に透明樹脂層を設けることにより、摩擦や屈曲、洗
濯性時の耐久性が著しく向上し、しかも反射性能の高い
再帰性反射材を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる反
射材の開発に鋭意検討を行なった結果、通常のオープン
タイプの再帰性反射材の表面に、希薄樹脂溶液を用いて
被覆し、透明樹脂層を設けたところ、おどろくべきこと
に再帰反射性能が低下せず、逆に高くなることを見いだ
し、本発明に到達したのである。
【0011】即ち、屈折率が2.00未満の透明微小球
の層と、透明微小球を部分的に埋没させて保持する固着
樹脂層と、前記透明微小球と固着樹脂層の間に設けられ
た反射層と、前記透明微小球の空気中に露出した側に被
覆された透明樹脂層とを備え、この透明樹脂層が観測角
0.2°、入射角5°の測定における再帰反射性能が透
明樹脂層が無い場合より高くなるように形成されている
ことを特徴とする再帰性反射材に関するものである。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の再帰性反射材の第1の例を図1に基づいて説明す
る。図1において透明微小球1の背後にアルミニウム蒸
着により形成する反射層2を設ける。そして、これらの
一部が埋没した形態となるように固着樹脂層3で保持す
る。固着樹脂層3は繊維布帛4の上に直接保持されてい
る。さらに、透明微小球1の空気中露出面に透明樹脂層
5を設ける。
【0013】ここで透明微小球1は平均粒子径500μ
m以下、好ましくは30〜200μmである。平均粒子
径が500μmを超えると再帰性反射材の厚さが厚くな
り、柔軟性が無くなり光反射材として汎用性のあるもの
が得られない。また、透明微小球1の屈折率は2.00
未満である。好ましくは、1.90〜1.95である。
屈折率が2.00を超えると入射した光の焦点位置が透
明微小球1の背面に設けた反射層2に合わなくなり再帰
反射性能が低下してくるため好ましくない。
【0014】透明微小球1の素材としては透明性が高
く、屈折率が前記範囲に入るものであれば何でも良い
が、特に微小ガラス球が透明性も高く、屈折率も目的に
合わせ易く、耐洗濯性や耐薬品性、耐侯性にも優れ好ま
しい。
【0015】本発明の透明微小球1の背面に設けられる
反射層2は、アルミニウム、金、銀、スズ、ニッケル、
ステンレスなどの金属薄膜を蒸着、スパッタリングある
いはメッキにより形成する。また、アルミニウム、チタ
ン、シリカなどの酸化膜からなる透明金属膜や硫化亜鉛
などの透明金属膜を蒸着、スパッタリングなどにより形
成することもできる。さらに、多層の反射層を上記の金
属膜の組み合わせで形成することもできる。特に、安価
で光の反射率の高いアルミニウム薄膜が好ましく用いら
れる。
【0016】本発明に用いられる固着樹脂層3として
は、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ナイロン系樹脂、
ゴム系樹脂、ビニル系樹脂などの各種合成樹脂を用いる
ことができる。また、それらの2種以上の混合物を使用
することもできる。透明微小球1あるいはその背面に形
成される反射層2に強固に密着し、透明微小球を保持す
る力が強く、かつ、繊維布帛4との密着性に強く、洗濯
時における洗剤や中和剤などの薬品に侵されにくいもの
や、揉み、摩擦などの物理的作用に対する耐久性の強い
ものが望ましい。また、用途に応じては柔軟性などの点
から最適な樹脂を適宜選択することができる。特に、ポ
リエステル系樹脂やポリウレタン系樹脂、あるいはそれ
らの混合物が反射層2である金属薄膜に対する接着性が
強く、しかも柔軟で使用中の摩擦や屈曲に対して耐久性
の高い組成を容易に選定することができ好ましい。
【0017】固着樹脂層3の物理的耐久性を向上させる
ためにポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋
剤、メラミン系架橋剤などを適当量配合し、固着樹脂を
架橋固化することも好ましく用いられる。また、固着樹
脂中にシランカップリング剤、酸化チタン、カーボンブ
ラック、アルミニウム粉末、シリカ粉末などの無機フィ
ラーを補強材として適宜配合し耐久性を上げることも好
ましく用いられる。特に、シランカップリング剤は反射
層である金属薄膜との密着性が向上し、そのため反射材
の物理的な耐久性が向上し好ましい。
【0018】透明微小球1の固着樹脂層3への埋没率
は、微小球の直径の40〜80%であり、50%前後が
透明微小球1の保持性や反射性能の点からも最も好まし
い。埋没率が40%未満では透明微小球1の固着性が悪
くなり、透明微小球1の脱落が生じ易くなり、耐久性な
どが低下する傾向がある。また、80%を超えるとその
上から透明樹脂層1を被覆するため反射性能が低下し、
特に高角度の入射角では反射性能が極端に低下するよう
になる。
【0019】本発明に用いられる繊維布帛4としては、
ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロ
ニトリル系繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維、木綿、
絹、羊毛などの天然繊維あるいはそれらの混紡繊維から
形成される織物、編物、不織布などがあげられる。
【0020】本発明で用いられる透明微小球1の表面に
被覆される透明樹脂層5としては、例えば、アクリル系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ
ソ系樹脂、ビニル系樹脂などの各種合成樹脂を用いるこ
とができる。
【0021】透明樹脂層5を形成する樹脂は、透明性が
高く、光の透過ロスが小さく、しかも透明微小球1との
密着性が強く、摩擦や屈曲、洗濯時の揉みといった物理
的作用に対して透明微小球1の脱落がないような組成物
が好ましい。特に、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂などが好ましく
用いられる。
【0022】透明樹脂にポリイソシアネート系架橋剤、
エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤などを適当量配合
し、透明樹脂を架橋固化することも好ましく用いられ
る。架橋により物理的耐久性が著しく向上する。また、
シランカップリング剤を適当量配合することも透明微小
球との密着性が向上し好ましい。さらに、透明樹脂層5
に使用する樹脂の全量あるいは一部にシランカップリン
グ剤を付加した樹脂を使用することも好ましい。
【0023】また、色材を配合することもでき、微着色
した再帰性反射材が得られる。さらに、フッ素系樹脂や
シリコーン系樹脂を配合することも好ましく用いられ、
オープンタイプの再帰性反射材の表面の撥水効果を高
め、降雨中での使用における反射性能の低下を防止した
り、汚れなどの付着を防止する効果を付与することがで
きる。
【0024】透明樹脂層5を形成する際の、樹脂液の濃
度は10重量%以下が好ましい。より好ましくは5重量
%である。また、樹脂液の粘度は100mPa・s以下
が好ましい。より好ましくは50mPa・s以下であ
り、特に好ましくは20mPa・s以下である。樹脂液
の濃度が高く、溶液粘度が高くなると透明樹脂層5の厚
さが厚くなり、再帰反射性能が低下してくる。このよう
な希薄樹脂溶液を用いて、透明微小球1の表面を被覆
し、乾燥し、透明樹脂層5を形成することにより再帰反
射性能の高い反射材が得られる。即ち、観測角0.2
°、入射角5°の測定における再帰反射性能が、透明樹
脂層5が無い場合より高くなるように透明樹脂層5を形
成する。観測角0.2°、入射角5°の条件は、反射材
の国際規格であるEN471や国内規格であるJIS
Z 9117で決められている最も主要な測定角度であ
る。再帰性反射性能の測定は、JIS Z 9117の
測定方法に準拠するものである。
【0025】透明樹脂層5の厚さは、透明微小球1の頂
部における層厚さが1μm以下が好ましく、より好まし
くは0.1μm以下である。オープンタイプの再帰性反
射材の表面に透明樹脂層5を形成することにより、おど
ろくべきことに再帰反射性能の高い再帰反射性能が得ら
れるのである。この再帰反射性能の向上は、透明微小球
1の表面の微小なキズが樹脂により補修され、微小球の
表面を平滑にし、光の乱反射を押さえるか、透明微小球
1の表面の光の表面反射を押さえたためではないかと推
定される。
【0026】このようにオープンタイプ再帰性反射材の
表面に透明樹脂層5を設けることにより物理的耐久性の
高い、しかも再帰反射性能の高い再帰性反射材が得られ
るのである。
【0027】本発明に係わるオープンタイプの再帰性反
射材は、例えば次のような方法で製造される。ポリエチ
レンテレフタレートフイルムなどのフイルム基材にポリ
エチレンフイルムの如き軟化点の低い微小球仮埋没用樹
脂層を積層し、仮埋没支持体を作成する。この仮埋没支
持体を微小球仮埋没用樹脂の軟化点以上の温度で加熱
し、その上から透明微小球を単層に一面に散布し、微小
球の直径の20〜60%を微小球仮埋没用樹脂層に埋没
させる。このようにしてできた微小球の仮埋没支持体の
微小球露出面上に金属蒸着などにより反射層を形成す
る。さらに、その上に固着樹脂層を所定の厚さに積層し
た後、繊維布帛上にこの固着樹脂単独でもって接着す
る。次いで、透明微小球を仮埋没した仮埋没支持体を剥
離することによって微小球の一部を空気中に露出させた
オープンタイプの再帰性反射材が得られる。次いで、こ
の再帰性反射材の透明微小球の表面側に粘度の低い透明
樹脂の溶液をコートし、乾燥することにより透明樹脂層
を形成し、本発明の再帰性反射材が得られる。
【0028】ここで、透明微小球を仮埋没させる仮埋没
支持体としては、フイルム基材には高温に安定なポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど
のポリエステルフイルム、紙などが好ましく用いられ
る。また、微小球を埋没させる微小球埋没用樹脂層とし
ては、前記フイルム基材より軟化温度の低い樹脂層が必
要で、ポリエチレンフイルム層、ポリプロピレンフイル
ム層、アクリル系粘着剤層、ポリウレタン系粘着剤層、
ポリエステル系接着剤層などが好ましく用いられる。
【0029】本発明に係わる第2の例として、図2に示
すように固着樹脂層3と繊維布帛4との間の接着性を上
げるためにその間に接着剤層6を介して接着することも
できる。使用する接着剤としては、従来から公知のアク
リル系接着剤、ビニル系接着剤、ポリウレタン系接着
剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ゴム
系接着剤などが使用される。固着樹脂と繊維布帛との種
類によって最適な接着剤を選ぶ必要があるが、一般的に
はポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤が好ま
しく用いられる。接着剤の耐久性を向上させるためにポ
リイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミ
ン系架橋剤などを適当量配合し、接着剤を架橋固化する
ことにより耐久性を向上することができる。また、接着
剤としてホットメルト接着剤を使用し、予め、ホットメ
ルト接着剤を積層した再帰性反射材を作成したものを、
繊維布帛などに貼り付けることもできる。ホットメルト
接着剤としては、ポリエステル系接着剤、ポリウレタン
系接着剤、ポリアミド系接着剤、ビニル系接着剤などが
好ましく用いられる。
【0030】
【作用】このように本発明は、透明微小球と、この透明
微小球を部分的に埋没させて保持する固着樹脂層と、前
記透明微小球と固着樹脂層の間に設けられた反射層と、
前記透明微小球の空気中に露出した側に被覆された透明
樹脂層とを備え、この透明樹脂層が観測角0.2°、入
射角5°の測定における再帰反射性能が透明樹脂層が無
い場合より高くなるように形成されていることにより、
反射性能が非常に高い、しかも使用中の摩擦や屈曲、洗
濯などに対して耐久性の高いオープンタイプ再帰性反射
材を提供するものである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 実施の形態1 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフイルム
に、厚さ40μmのポリエチレンフイルムをラミネート
した仮埋没フイルムを120℃で3分間加熱し、ポリエ
チレンフイルムを溶融させ、その上に、平均粒子径80
μm、屈折率1.92のガラス微小球を一面にほぼ均一
に、単層に散布し、ガラス微小球の直径のほぼ50%を
仮埋没させる。
【0032】その上に厚さ約800Åのアルミニウム薄
膜の反射層を真空蒸着により形成し、さらにその上にポ
リエステル系樹脂からなる固着樹脂層を厚さ約60μm
となるように形成し、目付約103g/m2 のポリエス
テル−綿タフタ織物に接着固定する。次いで、樹脂球を
仮埋没している仮埋没フイルムを剥離し、ガラス微小球
の約50%が空気中に露出したオープンタイプの再帰性
反射材(A)を得る。
【0033】このオープンタイプの再帰性反射材(A)
の表面側、ガラス微小球の上からポリエステル系樹脂1
00質量部とヘキサメチレンジイソシアネート10質量
部を配合した、濃度5%、溶液粘度10mPa・sの溶
液を塗布し、乾燥により、ガラス微小球の表面に薄膜の
透明樹脂層を形成し、本発明の再帰性反射材を得る。
【0034】この再帰性反射材の反射性能及び下記条件
で50回洗濯した後の反射性能を測定した。ここで反射
性能の測定は、JIS Z 9117「保安用反射シー
ト及びテープ」に準じて行なった。その結果を表1に示
す。洗濯試験条件;ISO6330 2A法に従い洗濯
温度60℃で行なった。
【0035】実施の形態2 実施の形態1で得られたオープンタイプの再帰性反射材
(A)の表面側に、ポリビニルブチラール系接着剤10
0質量部とヘキサメチレンジイソシアネート8質量部を
配合した、濃度3%、溶液粘度9mPa・sの溶液を塗
布し、乾燥により、ガラス微小球の表面に薄膜の透明樹
脂層を形成し、本発明の再帰性反射材を得る。この再帰
性反射材について実施の形態1と同様の試験を行ない、
その結果を表1に示す。
【0036】比較例1 実施の形態1で得られたオープンタイプの再帰性反射材
(A)で実施の形態1と同様の試験を行ない、その結果
を表1に示す。
【0037】比較例2 実施の形態1で得られたオープンタイプの再帰性反射材
(A)の表面側に、実施の形態1で塗布したと同じ組成
で、濃度が40%、溶液粘度150mPa・sの溶液を
塗布し、乾燥し、厚さ10μmの透明樹脂層を形成した
再帰性反射材を作成した。
【0038】この再帰性反射材について実施の形態1と
同様の試験を行ない、その結果を表1に示す。
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、透明微小
球と、この透明微小球を部分的に埋没させて保持する固
着樹脂層と、前記透明微小球と固着樹脂層の間に設けら
れた反射層と、前記透明微小球の空気中に露出した側に
被覆された透明樹脂層とを備え、この透明樹脂層が観測
角0.2°、入射角5°の測定における再帰反射性能が
透明樹脂層が無い場合より高くなるように形成されてい
ることにより、反射性能が非常に高い、しかも使用中の
摩擦や屈曲、洗濯などに対して耐久性の高いオープンタ
イプ再帰性反射材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における再帰性反射材の第1の例を示す
断面図である。
【図2】本発明における再帰性反射材の第2の例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 透明微小球 2 反射層 3 固着樹脂層 4 繊維布帛 5 透明樹脂層 6 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深瀬 章三 京都府亀岡市千代川町小川二丁目16−1 ユニチカスパークライト株式会社内 (72)発明者 太田 大助 京都府亀岡市千代川町小川二丁目16−1 ユニチカスパークライト株式会社内 (72)発明者 飯干 操 京都府亀岡市千代川町小川二丁目16−1 ユニチカスパークライト株式会社内 (72)発明者 箕浦 大祐 京都府亀岡市千代川町小川二丁目16−1 ユニチカスパークライト株式会社内 Fターム(参考) 2H042 EA07 EA12 EA22 4F100 AB10 AG00 AK01B AK42 BA03 BA10A BA10C CB00 DD01 DD09 DE01A DG11C GB72 JN01A JN06 JN06A JN18A YY00A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率が2.00未満の透明微小球の層
    と、透明微小球を部分的に埋没させて保持する固着樹脂
    層と、前記透明微小球と固着樹脂層の間に設けられた反
    射層と、前記透明微小球の空気中に露出した側に被覆さ
    れた透明樹脂層とを備え、この透明樹脂層が観測角0.
    2°、入射角5°の測定における再帰反射性能が透明樹
    脂層が無い場合より高くなるように形成されていること
    を特徴とする再帰性反射材。
  2. 【請求項2】 固着樹脂層が直接繊維布帛に接合されてい
    る請求項1記載の再帰性反射材。
  3. 【請求項3】 固着樹脂層が接着剤層を介して繊維布帛に
    接合されている請求項1記載の再帰性反射材。
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