JP2004184646A - 再帰反射性材料 - Google Patents

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大助 太田
Misao Iiboshi
操 飯干
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大祐 箕浦
Motomu Fujiki
求 藤木
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Abstract

【課題】方向によらず柔軟性に優れ、加工時の切断などでほつれが生じず、加工性にも優れた再帰反射性材料を提供する。
【解決手段】直径500μm以下で、屈折率が少なくとも1.7以上の透明性微小球4が直径の40〜90%の埋没率で固着樹脂層2に埋没され、透明性微小球4の前面側が空気中に露出し、固着樹脂層2埋没部における透明性微小球4の背面側の球面に反射層3を設け、固着樹脂層2は不織布製の支持体1と貼り合わされてなり、不織布製の支持体1の厚さを100〜500μm、目付量を15〜160g/mとした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は衣料およびアパレル関連部材の装飾品、作業服などの安全用装飾類などに有用な再帰反射性材料、特に、従来になかった柔軟性を有し、トレーニングウェアなどスポーツ衣類などに用いるのに好適な柔軟性を有する再帰反射性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、案内標識、規制標識などの道路標識用表示材として、特に夜間の視認性を高めるため、例えば特許文献1で知られる透明性微小球を樹脂層内に埋没したクローズドタイプの再帰反射性材料や例えば特許文献2で知られる表面カバーフィルムで保護されたカプセルタイプの再帰反射性材料が広く用いられている。これらは主に屋外に常設されているため、雨漏れによる反射性能低下を防止するため表面が樹脂などで覆われ保護されているのである。しかるに近年、このような再帰反射性材料が種々の衣料分野に広範囲に使用されるようになってきている。すなわち、夜間の道路工事作業や車両の誘導あるいは警察や消防などで使用される安全作業着、安全チョッキ、腕章、たすきなどの安全用資材、スポーツ衣料や靴、鞄などのアパレル関連部材の装飾品、さらにきらめき、輝きや色彩をアピールするようなファッション分野など多岐にわたり使用されている。しかし、衣料として使用する場合、このクローズドタイプやカプセルタイプの再帰反射性材料は風合いが固く、問題があった。
【0003】
そこで、柔軟性があり、反射性能の高い再帰反射性材料として、例えば特許文献3公報で知られるガラス微小球の前部半球面が空気中に突出したオープンタイプの再帰反射性材料が多く使用されるようになっている。その理由として、衣料分野用途の場合は常時屋外に設置されるものでもなく、雨漏れによる反射性能の低下も大きな問題にならないからである。この再帰反射性材料に設けられる樹脂層は固着樹脂層のみかあるいはこの固着樹脂層と他に形成された極薄い樹脂層で、再帰反射性材料の厚さが薄く、さらにそこに柔軟性を有する樹脂を使用することにより風合いもソフトになり衣料用途に使用することができるようになる。しかし、衣料用途で用いられる再帰反射性材料の支持体は織物または編物であり、引っ張り方向により強度あるいは伸び率が異なるため、肘、膝、その他関節部分の動きのある部位に貼り合わせるには、曲げ伸ばし時の引っ掛かりや、引っ張られ感を感じるなどの不快感があった。また、支持体が織物または編物である反射材をテープ状にスリットしたり、種々の形状にカットして用いようとすると、スリット、カット端部で布帛の繊維にほつれが生じるため、切断部分を溶融させるヒートスリッターなどして、補強する必要があった。
【0004】
これまでにも支持体である布帛に不織布を用いることは行なわれてきたが(例えば特許文献4参照)、主に補強材などとして、不織布の強度など方向性を重視しているため、充分な強度を得るためには再帰反射性材料の厚みは厚くなってしまい、風合いがソフトではなく、衣料用途には適していなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−217302号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平2−93684号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−318214号公報
【0008】
【特許文献4】
特開平6−214104号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような課題を解決するもので、方向によらず柔軟性に優れ、加工時の切断などでほつれが生じず、加工性にも優れた再帰反射性材料を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる柔軟性の向上について鋭意検討を行なった結果、支持体である布帛に厚さが100〜500μmで目付量が15〜160g/mの不織布を用いることにより、上記欠点を解決し、方向に関係なく柔軟性に優れ、さらに支持体が繊維の織物や編物からなる従来の再帰反射性材料より切り出す際に必要であった繊維のほつれ対策をしなくて良いなどの加工性にも優れ、例えば再帰反射性材料をテープ状に加工する際、従来の支持体からなる再帰反射性材料の場合はヒートスリッターと称される加熱カッター刃付きのスリッターで切り出す必要があったが、本発明の再帰反射性材料では通常のカッター刃で切り出せ、テープの切り出し断面も素材のかすなどが付着せず美しい断面のテープが得られるようになり、これにより、高価なヒートスリッター機を使用する必要がなくなり、通常のスリッター機を用いることが可能になった。
【0011】
このように従来の再帰反射性材料より柔軟で加工性においても優れた再帰反射性材料を見いだし本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の発明は、直径500μm以下で、屈折率が少なくとも1.7以上の透明性微小球が直径の40〜90%の埋没率で固着樹脂層に埋没され、透明性微小球の前面側が空気中に露出し、固着樹脂層埋没部における透明性微小球の背面側の球面に反射層を設け、固着樹脂層は不織布製の支持体と貼り合わされてなり、不織布製の支持体の厚さが100〜500μm、目付量が15〜160g/mであることを特徴とする再帰反射性材料を要旨とするものである。
【0012】
また、第2の発明は、直径500μm以下で、屈折率が少なくとも1.7以上の透明性微小球が直径の40〜90%の埋没率で固着樹脂層に埋没され、透明性微小球の前面側が空気中に露出し、固着樹脂層埋没部における透明性微小球の背面側の球面に厚さ1〜10μmの透明樹脂層を設けるとともに、この透明樹脂層の背面に反射層を設け、固着樹脂層は不織布製の支持体と貼り合わされてなり、不織布製の支持体の厚さが100〜500μm、目付量が15〜160g/mであることを特徴とする再帰反射性材料を要旨とするものである。
【0013】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。第1の発明のオープンタイプの再帰反射性材料の構造の例を図1に示す。1は不織布製の支持体で、この支持体1に固着樹脂層2を設け、その上に反射層3で下部のほぼ半球面が直接覆われた透明性微小球4が固着樹脂層2にほぼ半分埋没し単層に並ぶように、且つ上部が露出するように配置されている。
【0014】
本発明で用いられる支持体としては、厚さが100〜500μmで、目付量が15〜160g/mの不織布、好ましくは厚さが200〜400μmで、目付量が50〜100g/m の不織布を用いる。厚さが100μm未満または/および目付量が15g/m未満の不織布は固着樹脂が不織布から漏れ出るため加工が困難になる。
【0015】
また、不織布の厚さが500μmを超え、または/および目付量が160g/mを超えると、厚さが厚くなり、衣料向けの再帰反射性材料としては柔軟性がなくなる。不織布の素材としては特に限定されないが、一般にフィラメントと呼ばれる長い連続状の繊維からなる不織布や、ステープルと呼ばれる短くカットした化学繊維を紡績した糸からなる不織布が用いられる。具体的な例として、ポリエステル、レーヨン、ナイロンなどを主成分とする長繊維の素材からなる不織布と、綿などの短繊維の素材からなる不織布があるが、強度や軽さの点で長繊維の素材からなる不織布の方が優れるため実用上の性能を極限まで求める場合に長繊維の素材からなる不織布を用いることが好ましい。長繊維の素材としては他にも例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂などがあげられる。また、用途によっては低温で熱溶融する樹脂で作られた繊維からなる不織布を用いることができる。このような不織布としては例えば低融点の熱可塑性ポリアミド系樹脂やウレタンエラストマー系樹脂を主成分とする素材からなる不織布、芯部がポリエステル系樹脂、鞘部がそれより低温で溶融するポリエチレン系樹脂からなる芯鞘構造の素材からなる不織布などを用途に合わせて適宜選択できる。不織布の製造方法としてはスパンボンド法が一般的に用いられている。しかし、さらに高い等方性を必要とするのであれば、360度方向に繊維を均一に並ばせることができるフラッシュ紡糸スパンボンド法で製造された不織布を用いることができる。フラッシュ紡糸スパンボンド法は特公昭40−28125号公報や特公昭42−19520号公報において説明が記されている。例えば旭化成工業株式会社「Luxer(ルクサー)」は極細の長繊維をフラッシュ紡糸スパンボンド法により製造された不織布で、高い強度と平面平滑性を有している。
【0016】
本発明の固着樹脂層を構成する樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂などの各種合成樹脂を用いることができる。また、これらの混合物も好ましく用いられる。さらに、これら樹脂にシランカップリング剤を共重合した樹脂も好ましく用いられる。これらの樹脂は用途に応じて柔軟性などの点から適宜選択することができるが、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびそれらの共重合物あるいは混合物がより好ましい。もちろん耐洗濯性の高い樹脂が好ましい。すなわち、高温で加水分解の起こりにくい樹脂組成のものや耐アルカリ性の強い樹脂組成のものが好ましい。耐熱性も沸騰水に耐えうる耐久性が要求される。そのためにはポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂などを併用することが好ましい。また、固着樹脂層の中に無機フィラーなどの補強剤を適宜配合し、耐熱性を上げることも好ましく用いられる。また、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤を適宜配合し、耐洗濯性を上げることも好ましく用いられる。また、染料、顔料、蓄光性顔料などを配合することもできる。透明性微小球の固着樹脂層への埋没率は透明性微小球の直径の40〜90%が好ましく、50%前後が透明性微小球の保持、反射効率の点からもっとも好ましい。埋没率が40%未満では透明性微小球の樹脂への固着が悪くなり脱落が生じ易くなる。また、90%を超えると反射特性が十分でなく、広角度の入射角では反射性能は低下する傾向にある。
【0017】
透明性微小球の背面に設けられる反射層はアルミニウム、チタン、亜鉛、シリカ、錫、ニッケルなどの金属膜を蒸着、スパッタリング、化学気層蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)あるいはメッキなどの方法により設けることができる。中でも蒸着が一般的に用いられる。
【0018】
本発明で用いられる透明性微小球は直径500μm以下、好ましくは30〜200μmである。さらに好ましくは35〜110μmである。透明性微小球の直径が500μmを越えると、再帰反射性材料の厚さが厚くなり、柔軟性がなくなり衣料向けの再帰反射性材料としては汎用性のあるものが得られにくくなる。また、透明性微小球の屈折率は再帰反射性材料の場合は少なくとも1.7以上が好ましい。特に好ましくは1.85〜2.00である。透明性微小球の屈折率が1.7未満では反射層に焦点が合わなくなり再帰反射性能は低下する傾向にある。透明性微小球の素材としては透明性が高く、屈折率が上記の範疇に入るものであれば何でも良いが、特にガラス微小球が透明性も高く、屈折率も目的の値に合わせ易く、耐候性にも優れており好ましい。
【0019】
このオープンタイプの再帰反射性材料の典型的な製造方法は、高温でも熱安定性を有するフィルム基材に低温で軟化性を有する熱可塑性フィルムを積層した仮支持体に低温熱可塑性フィルムの軟化温度以上の温度で加熱しながら透明性微小球を単層に一面に散布し、熱可塑性フィルムに透明性微小球の直径の20〜60%を埋没させる。このようにしてできた透明性微小球埋設の仮支持体の透明性微小球露出面上に一面に蒸着などの方法により金属の反射層を形成する。この層の上から熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂からなる固着樹脂層を設け、支持体で保持する。最後に仮支持体を剥離し支持体の方へ転写することにより透明性微小球が表面に露出したオープンタイプの再帰反射性材料が得られる。
【0020】
ここで透明性微小球を埋没させる仮支持体の熱可塑性フィルムは、透明性微小球と適度な密着性を有するものが望まれる。透明性微小球との密着性が高いと転写の際に透明性微小球が再帰反射性材料側に移行しにくい問題が生じる。また、製造条件などによって透明性微小球が熱可塑性フィルム内に埋没しすぎると転写しにくくなり、埋没が浅すぎると次行程の反射層を形成する蒸着行程や固着樹脂層を設ける行程などで透明性微小球が脱落し反射性能が低下する問題が生じるため、最適の製造条件を選択することが望まれる。
【0021】
次に、第2の発明のオープンタイプの再帰反射性材料の構造の例を図2に示す。この第2の発明のオープンタイプの再帰反射性材料は、前記第1の発明のオープンタイプの再帰反射性材料の構成に加えて、透明性微小球4と反射層3との間に無色あるいは着色された透明樹脂層5を設けてある。
【0022】
この第2の発明において、透明性微小球4と反射層3の間に設けられる透明樹脂層5としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂あるいはそれらの配合物などの各種合成樹脂を用いることができる。もちろん耐洗濯性、耐候性に優れた樹脂が好ましい。そのためにはポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤などを併用することが好ましい。また、透明樹脂層の中に紫外線吸収剤、酸化防止剤などを配合することも好ましく用いられる。さらに、透明樹脂層の中に染料、顔料、蛍光剤、蓄光剤などを配合することもできる。これにより、きれいに着色された色を有する再帰反射性材料が形成される。前記透明樹脂層の厚さとしては、1〜10μmが好ましい。層の厚さが1μm未満であると透明性微小球の保持効果、耐洗濯性効果が乏しく、10μmを越えると、反射層への焦点が合わなくなり反射性能が低下する。なお、透明性微小球の大きさや屈折率、固着樹脂層、反射層、支持体などは第1の発明と同様である。
【0023】
第2の発明の再帰反射性材料の典型的な製造方法は、第1の発明と同様な方法で仮支持体に透明性微小球を埋設し、その埋設透明性微小球の露出面上に無色あるいは着色の透明樹脂層を塗布により積層し、またスクリーンやロータリースクリーンなどの印刷により一部に着色透明樹脂層を設ける。さらに、柄模様を重ね合わせて印刷することもできる。その上に反射層と支持体を形成して作られる。
【0024】
さらに、本発明の再帰反射性材料において、透明性微小球の一部または全面に絵柄や文字柄などを設けることもできる。この場合、透明樹脂層の部分は十分な反射性能は得られなくなるが、光の反射の際にコントラストの強い再帰反射性材料や絵柄の再帰反射性材料が得られる。その場合の、透明樹脂層の厚さとしては、0.1〜10μmが好ましい。より好ましくは、0.1〜5μmである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体例を実施の形態によって説明する。
実施の形態1
厚さ75μmのポリエチレンテレフタラートフィルムに、厚さ40μmのポリエチレンフィルムをラミネートした仮埋没フィルムを120℃で3分間加熱し、ポリエチレンフィルムを溶融させ、その上に、平均粒子径80μm、屈折率1.92の高屈折ガラス微小球をほぼ一面に散布し、ガラス微小球の直径のほぼ50%を仮埋没させる。その上に厚さ約800Åのアルミニウム薄膜の反射層を真空蒸着により形成する。
【0026】
さらにその上面にポリエステル−ウレタン系の樹脂95重量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を配合した樹脂を固着樹脂層として厚さ約60μmになるよう塗布した後、支持体である厚さ210μm、目付量30g/m、たて方向の伸び率35%、よこ方向の伸び率35%、ななめ45度方向の伸び率34%の長繊維ポリエステルを用いた不織布(ユニチカ株式会社製のスパンボンド不織布)に接着固定する。次いでガラス微小球を仮埋没させたポリエステル−ポリエチレンラミネートフィルムを剥離し、オープンタイプの再起反射性材料を得た。
【0027】
このように作成したオープンタイプの再帰反射性材料の伸び率をJIS L1096A法「一般織物試験方法 カットスリップ法」に準じて測定した。その結果を表1に示す。
【0028】
実施の形態2
ガラス微小球を散布後、その上に厚さ約5μmのポリウレタン系樹脂の透明樹脂層を設け、透明樹脂層上に反射層を形成した以外は実施の形態1と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0029】
実施の形態3
不織布に厚さ290μm、目付量75g/m、たて方向の伸び率410%、よこ方向の伸び率400%、ななめ45度方向の伸び率400%の熱可塑性ポリウレタンエラストマーの熱溶融接着剤(カネボウ合繊株式会社製のエスパンシオーネ)を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0030】
実施の形態4
不織布に厚さ180μm、目付量30g/m、たて方向の伸び率43%、よこ方向の伸び率39%、ななめ45度方向の伸び率41%のナイロン系樹脂の熱溶融接着剤(ダイセルファインケム株式会社製のダイアミドスパン)を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0031】
実施の形態5
不織布に厚さ340μm、目付量50g/m、たて方向の伸び率77%、よこ方向の伸び率75%、ななめ45度方向の伸び率84%の内部が長繊維のポリエステル、外部がポリエチレンの芯鞘構造の熱溶融接着剤(ユニチカ株式会社製のエルベス)を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0032】
実施の形態6
不織布に厚さ140μm、目付量20g/m、たて方向の伸び率15%、よこ方向の伸び率15%、ななめ45度方向の伸び率14%の長繊維のポリ乳酸繊維(ユニチカ株式会社製のテラマック)を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0033】
実施の形態7
不織布に厚さ500μm、目付量60g/m、たて方向の伸び率30%、よこ方向の伸び率50%、ななめ45度方向の伸び率42%の短繊維のポリ乳酸繊維(ユニチカ株式会社製のテラマック)を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0034】
比較例1
固着樹脂層として厚さ約20μmになるよう塗した後、不織布に換えて支持体として、厚さ230μm、目付量133g/m、ポリエステル/綿(65/35)混紡の平織物からなるたて方向の伸び率21%、よこ方向の伸び率26%、ななめ45度方向の伸び率72%の伸縮性の布帛を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0035】
比較例2
固着樹脂層として厚さ約30μmになるよう塗した後、不織布に換えて支持体として、ナイロン/ウレタン(80/20)の2ウェイトリコットからなるたて方向の伸び率397%、よこ方向の伸び率252%、ななめ45度方向の伸び率256%の伸縮性の布帛を用いた以外は実施の形態2と同様な方法で製造したオープンタイプの再帰反射性材料を得た。それを実施の形態1と同様に伸び率を測定した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 2004184646
表1からも実施の形態1〜7の再帰反射性材料はたて方向の伸び率、よこ方向の伸び率、ななめ45度方向の伸び率においてバランスがとれているのに対し、比較例1〜2の再帰反射性材料はたて方向の伸び率、よこ方向の伸び率、ななめ45度方向の伸び率においてバランスがとれていないことが明らかである。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、支持体である布帛に不織布を用いることにより、方向によらず柔軟性に優れた、切断加工時に発生する断面のほつれを改善した再帰反射性材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明の再帰反射性材料の断面図である。
【図2】本発明の第2の発明の再帰反射性材料の断面図である。
【符号の説明】
1 支持体
2 固着樹脂層
3 反射層
4 透明性微小球
5 透明樹脂層

Claims (10)

  1. 直径500μm以下で、屈折率が少なくとも1.7以上の透明性微小球が直径の40〜90%の埋没率で固着樹脂層に埋没され、透明性微小球の前面側が空気中に露出し、固着樹脂層埋没部における透明性微小球の背面側の球面に反射層を設け、固着樹脂層は不織布製の支持体と貼り合わされてなり、不織布製の支持体の厚さが100〜500μm、目付量が15〜160g/mであることを特徴とする再帰反射性材料。
  2. 直径500μm以下で、屈折率が少なくとも1.7以上の透明性微小球が直径の40〜90%の埋没率で固着樹脂層に埋没され、透明性微小球の前面側が空気中に露出し、固着樹脂層埋没部における透明性微小球の背面側の球面に厚さ1〜10μmの透明樹脂層を設けるとともに、この透明樹脂層の背面に反射層を設け、固着樹脂層は不織布製の支持体と貼り合わされてなり、不織布製の支持体の厚さが100〜500μm、目付量が15〜160g/mであることを特徴とする再帰反射性材料。
  3. 不織布は素材が熱溶融性繊維からなることを特徴とする請求項1または2記載の再帰反射性材料。
  4. 不織布はポリエステル系樹脂を主成分とする熱溶融性繊維からなることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
  5. 不織布はポリウレタン系樹脂を主成分とする熱溶融性繊維からなることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
  6. 不織布はナイロン系樹脂を主成分とする熱溶融性繊維からなることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
  7. 不織布を構成する繊維は内部がポリエステル、外部がポリエチレンの芯鞘構造であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
  8. 不織布は伸縮性を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
  9. 不織布は方向によらず伸び率が30%以上であることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
  10. 不織布は素材が長繊維フィラメントであることを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項記載の再帰反射性材料。
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