JP2003105395A - 粒状洗剤組成物の製造方法 - Google Patents

粒状洗剤組成物の製造方法

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JP2003105395A
JP2003105395A JP2001298950A JP2001298950A JP2003105395A JP 2003105395 A JP2003105395 A JP 2003105395A JP 2001298950 A JP2001298950 A JP 2001298950A JP 2001298950 A JP2001298950 A JP 2001298950A JP 2003105395 A JP2003105395 A JP 2003105395A
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mixer
particle size
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Kiyotaka Aoki
清孝 青木
Hiromichi Horie
弘道 堀江
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解性・分散性に優れ、かつ、良好な製造適
性や粉体物性を有する粒状洗剤組成物の製造方法の提
供。 【解決手段】 少なくとも一種の洗剤成分を含む噴霧乾
燥粒子及び/又は粉体原料を高密度化し、粒状洗剤組成
物を製造する粒状洗剤組成物の製造方法であって、該噴
霧乾燥粒子及び/又は粉体原料を、下記式で表される壊
れ度が5〜50%となるように破砕処理した後、高密度
化する粒状洗剤組成物の製造方法。 壊れ度(%)={(MVi−MVf)/MVi}×10
0 MViは破砕前の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原料の平
均粒径(ふるい上質量平均粒径(μm))、MVfは破
砕後の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原料の平均粒子径
(ふるい上質量平均粒径(μm))を表す。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、溶解性が改善され、か
つ、粉体物性と製造性に優れた、衣料用、食器用高密度
粒状洗剤組成物の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年上市されている洗濯機においては、
「洗濯を簡単に済ませたい」という消費者ニーズに対応
し、大容量化傾向にあり、また洗濯時間に短時間洗濯モ
ードの設定等がなされている。更に「衣類を大切に洗い
たい」という消費者ニーズに対応し、弱攪拌モードの設
定や遠心力洗濯機の登場など、衣類いたみの軽減を訴求
している。更に、環境・エネルギーや経済性への対応か
ら、節水、低温洗濯、運転時間の短縮への潮流がある。 【0003】これらは、いずれも洗濯機の仕事量を低下
させる方向であり、その結果、洗剤粒子の溶解速度の低
下によって洗浄力の劣化が生じ、洗濯終了時に粉末洗剤
の溶け残り、洗剤粒子の衣類残留量が増大するという問
題がある。 【0004】また、粉末洗剤の流動性、外観を向上さ
せ、微粉の発生を抑える目的で、嵩密度を高くした超コ
ンパクト洗剤が知られている。しかし、粉末洗剤組成物
の高密度化は、輸送効率の向上や使用者の簡便性に大き
な利点をもたらした反面、洗剤粒子の圧密化により溶解
性に対する懸念が高まった。即ち、該洗剤粒子は低嵩密
度洗剤粒子に比べて溶解時間が長い為、水温や攪拌力等
の洗濯条件によっては洗浄力の低下や溶け残りが生じる
という問題があった。 【0005】例えば、特開平5−247497号公報に
は、ゼオライト含有のクラッチャースラリーを調製する
際に、クエン酸塩を添加して、噴霧乾燥して得られるビ
ーズの強度を向上させ、そのビーズに界面活性剤を塗布
して、高い溶解性特性を有する高嵩密度洗剤粒子を含有
してなる洗剤組成物が開示されている。しかし、低水温
域での溶解性の点で未だ満足のいくものではなく問題が
あった。 【0006】一方、特表平7−509267号公報に
は、粒径150μm未満の粒子10質量%未満及び17
00μmより大きい粒子10質量%未満を有するベース
粉末に、クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の
充填剤粒子を含有する洗剤組成物が開示されている。し
かし、洗濯機の仕事量が低い場合における洗剤組成物の
溶解性や分散性に関する課題を充分に解決するものでは
なく問題があった。 【0007】更に、特開平11−35998号公報に
は、粒度分布により溶解性が改善された高密度粒状洗剤
が開示されている。しかし、保存時の耐ケーキング性の
点で未だ満足のいくものではなく問題があった。特開昭
56−50999号公報には、粉粒体の粉砕物を噴霧乾
燥粒子と混合し、これに粘着性物質を混合した流動性の
向上した低嵩密度洗剤の製造方法が開示されている。し
かし、洗濯機の仕事量や水温が低い場合における洗剤組
成物の溶解性や分散性に関する課題を充分に解決するも
のではなく問題があった。 【0008】特開昭61−69898号及び特開昭61
−69900号公報には、噴霧乾燥生成物を本発明の壊
れ度の基準で56%破砕した後に、竪型或いは横型の攪
拌造粒機で高密度化する、流動性の改善された高嵩密度
洗剤の製造方法が開示されている。しかし、洗濯機の仕
事量や水温が低い場合における洗剤組成物の溶解性や分
散性に関する課題を充分に解決するものではなく問題が
あった。 【0009】特開昭63−150392号公報には、噴
霧乾燥生成物を破砕処理の工程を経ずに捏和して固形洗
剤を形成した後に、多段に配置された破砕造粒機で粒状
化する流動性の改善された高嵩密度洗剤の製造方法が開
示されている。しかし、洗濯機の仕事量や水温が低い場
合における洗剤組成物の溶解性や分散性に関する課題を
充分に解決するものではなく問題があった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、洗濯機の仕事量が少ない場
合や、洗濯時の水温が低い場合でも、溶解性・分散性に
優れ、かつ、良好な製造適性や粉体物性を有する粒状洗
剤組成物の製造方法を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段としては、以下の通りである。即ち、<1> 少
なくとも一種の洗剤成分を含む、噴霧乾燥粒子及び/又
は粉体原料を高密度化し、粒状洗剤組成物を製造する粒
状洗剤組成物の製造方法であって、該噴霧乾燥粒子及び
/又は粉体原料を、下記式で表される壊れ度が5〜50
%となるように破砕処理した後、高密度化することを特
徴とする粒状洗剤組成物の製造方法である。 壊れ度(%)={(MVi−MVf)/MVi}×10
0 式中、MViは、破砕前の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体
原料の平均粒径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
し、MVfは、破砕後の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原
料の平均粒子径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
す。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の粒状洗剤組成物の
製造方法について詳細に説明する。本発明の粒状洗剤組
成物の製造方法においては、噴霧乾燥粒子及び/又は粉
体原料を、下記式で表される壊れ度が5〜50%となる
ように破砕処理した後、高密度化する。 壊れ度(%)={(MVi−MVf)/MVi}×10
0 式中、MViは、破砕前の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体
原料の平均粒径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
し、MVfは、破砕後の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原
料の平均粒子径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
す。 【0013】[噴霧乾燥粒子、粉体原料] −組成− 前記噴霧乾燥粒子、粉体原料としては、少なくとも一種
の洗剤成分を含有していれば特に制限はなく、公知のも
のを総て好適に使用することができる。一般に、前記噴
霧乾燥粒子は、下記界面活性剤及び/又は洗浄ビルダー
を少なくとも一種含有し、必要に応じてその他の成分を
含有する。又、前記粉末原料は、下記洗浄ビルダーから
選ばれる粉末状の原料、界面活性剤等を含有し、必要に
応じてその他の成分を含有する。 【0014】−−界面活性剤−− 前記界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオ
ン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び、両性界面活
性剤等が挙げられる。 【0015】前記アニオン界面活性剤としては、従来、
洗剤において使用されるものであれば、特に限定される
ことなく、公知の各種アニオン界面活性剤が挙げられ
る。例えば、以下の(1)〜(12)に示すアニオン界
面活性剤が挙げられる。 【0016】(1)炭素数8〜18のアルキル基を有す
る直鎖又は分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩(L
AS又はABS)。 (2)炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩。 (3)炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸塩
(AOS)。 (4)炭素数10〜20のアルキル硫酸塩又はアルケニ
ル硫酸塩(AS)。 (5)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜10モルの
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド、及び、エチレンオキサイド及びプロピレン
オキサイド(モル比:0.1/9.9〜9.9/0.
1)の少なくともいずれか、を付加したアルキルエーテ
ル硫酸塩、又は、アルケニルエーテル硫酸塩(AE
S)。 【0017】(6)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖
のアルキルフェニル基若しくはアルケニルフェニル基を
有し、平均3〜30モルのエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド、及び、エチレン
オキサイド及びプロピレンオキサイド(モル比:0.1
/9.9〜9.9/0.1)の少なくともいずれか、を
付加したアルキルフェニルエーテル硫酸塩、又は、アル
ケニルフェニルエーテル硫酸塩。 (7)炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基
若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜10モルの
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド、及び、エチレンオキサイド及びプロピレン
オキサイド(モル比:0.1/9.9〜9.9/0.
1)の少なくともいずれか、を付加したアルキルエーテ
ルカルボン酸塩又はアルケニルエーテルカルボン酸塩。 【0018】(8)炭素数10〜20のアルキルグリセ
リルエーテルスルホン酸等のアルキル多価アルコールエ
ーテル硫酸塩。 (9)炭素数8〜20の飽和又は不飽和α−スルホ脂肪
酸塩又はそのメチルエステル、エチルエステル、もしく
は、プロピルエステル(α−SF又はMES)。 (10)長鎖モノアルキルリン酸塩、ジアルキルリン酸
塩、又は、セスキアルキルリン酸塩。 (11)ポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩、ポ
リオキシエチレンジアルキルリン酸塩、又は、ポリオキ
シエチレンセスキアルキルリン酸塩。 (12)炭素数10〜20の高級脂肪酸塩。 【0019】前記アニオン界面活性剤は、ナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属塩や、アミン塩、アンモニウ
ム塩等として用いてもよい。前記アニオン界面活性剤
は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用しても
よい。前記アニオン界面活性剤の中でも、例えば、直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)のアルカリ金属
塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩等)や、AO
S、α−SF、AESのアルカリ金属塩(例えば、ナト
リウム又はカリウム塩等)、高級脂肪酸のアルカリ金属
塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩等)等が好まし
い。 【0020】前記ノニオン界面活性剤としては、従来、
洗剤において使用されるものであれば、特に限定される
ことなく、公知の各種ノニオン界面活性剤が挙げられ
る。例えば、以下の(1)〜(11)に示すノニオン界
面活性剤が挙げられる。 【0021】(1)炭素数6〜22(好ましくは、炭素
数8〜18)の脂肪族アルコールに、炭素数2〜4のア
ルキレンオキシドを、平均3〜30モル(好ましくは、
5〜20モル)付加したポリオキシアルキレンアルキル
(又はアルケニル)エーテル。これらの中でも、ポリオ
キシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又は
アルケニル)エーテル等が好ましい。ここで用いられる
脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2
級アルコール等が挙げられ、第1級アルコールが好まし
い。又、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよ
い。 【0022】(2)ポリオキシエチレンアルキル(又は
アルケニル)フェニルエーテル、又は、長鎖脂肪酸アル
キルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが
付加した、下記一般式(I)で示すような脂肪酸アルキ
ルエステルアルコキシレート。 【0023】一般式(I) RCO(OA)OR 一般式(I)において、RCOは、炭素数6〜22
(好ましくは8〜18)の脂肪酸残基を表す。OAは、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド等の炭素数2〜
4(好ましくは2〜3)のアルキレンオキシドの付加単
位を表す。nは、アルキレンオキシドの平均付加モル数
を示し、一般に3〜30(好ましくは5〜20の数)で
ある。Rは、炭素数1〜3の置換基を有してもよい低
級アルキル基を表す。 【0024】 (3)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。 (4)ポリオキシエチレンソルビット脂脂酸エステル。 (5)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。 (6)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。 (7)グリセリン脂肪酸エステル。 (8)脂肪酸アルカノールアミド。 (9)ポリオキシエチレンアルキルアミン。 (10)アルキルグリコシド。 (11)アルキルアミンオキサイド。 【0025】前記ノニオン界面活性剤の中でも、融点が
40℃以下でHLBが9〜16のポリオキシエチレンア
ルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルケニル)
エーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが
付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸
メチルエステルにエチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシ
レート等が好ましい。これらのノニオン界面活性剤は、
1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよ
い。 【0026】前記カチオン界面活性剤としては、従来、
洗剤において使用されるものであれば、特に限定される
ことなく、公知の各種カチオン界面活性剤が挙げられ
る。例えば、以下の(1)〜(4)に示すカチオン界面
活性剤等が挙げられる。 【0027】(1)一般式(II)で表されるジ長鎖ア
ルキルジ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。 一般式(II) 【0028】 【化1】 【0029】一般式(II)において、R及びR
は、通常炭素数が12〜26(好ましくは14〜1
8)のアルキル基を示す。R及びRは、通常炭素数
が1〜4(好ましくは1〜2)のアルキル基、ベンジル
基、通常炭素数が2〜4(好ましくは2〜3)のヒドロ
キシアルキル基、及び、ポリオキシアルキレン基のいず
れかを表す。Xは、ハロゲン、CHSO、C
SO、1/2SO、OH、HSO、CHCO
及び、CH−C−SOのいずれかを表す。 【0030】前記ジ長鎖アルキルジ短鎖アルキル型4級
アンモニウム塩としては、具体的には、ジステアリルジ
メチルアンモニウム塩、ジ水添牛脂アルキルジメチルア
ンモニウム塩、ジ水添牛脂アルキルベンゼンメチルアン
モニウム塩、ジステアリルメチルベンジルアンモニウム
塩、ジステアリルメチルヒドロキシエチルアンモニウム
塩、ジステアリルメチルヒドロキシプロピルアンモニウ
ム塩、ジステアリルジヒドロキシエチルアンモニウム
塩、ジオレイルジメチルアンモニウム塩、ジココナッツ
アルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。又、
Xであるハロゲンの具体例としては、塩素原子や、臭素
原子等が挙げられる。 【0031】(2)一般式(III)で表されるモノ長
鎖アルキルトリ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩。 一般式(III) 【0032】 【化2】 【0033】一般式(III)において、Rは、通
常、炭素数が12〜26(好ましくは14〜18)のア
ルキル基を示す。R、R及びRは、通常、炭素数
が1〜4(好ましくは1〜2)のアルキル基、ベンジル
基、通常炭素数が2〜4(好ましくは2〜3)のヒドロ
キシアルキル基、及び、ポリオキシアルキレン基のいず
れかを表す。Xは、ハロゲン、CHSO、C
SO、1/2SO、OH、HSO、CHCO
及びCH−C−SOのいずれかを表す。) 【0034】前記モノ長鎖アルキルトリ短鎖アルキル型
4級アンモニウム塩としては、例えば、ラウリルトリメ
チルアンモニウム塩や、ステアリルトリメチルアンモニ
ウム塩、水添牛脂アルキルトリメチルアンモニウム塩、
水添牛脂アルキルベンゼンジメチルアンモニウム塩、ス
テアリルジメチルベンジルアンモニウム塩、ステアリル
ジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、ステアリル
ジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム塩、ステアリ
ルトリヒドロキシエチルアンモニウム塩、オレイルトリ
メチルアンモニウム塩、ココナッツアルキルトリメチル
アンモニウム塩等が挙げられる。又、Xで表されるハロ
ゲンとしては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。 【0035】(3)一般式(IV)で表されるテトラ短
鎖アルキル型4級アンモニウム塩。 一般式(IV) 【0036】 【化3】 【0037】前記一般式(IV)において、R〜R
は、通常、炭素数が1〜4(好ましくは1〜3)のアル
キル基、ベンジル基、通常、炭素数が2〜4(好ましく
は2〜3)のヒドロキシアルキル基、及び、ポリオキシ
アルキレン基のいずれかを表す。Xは、ハロゲン元素、
CHSO、CSO、1/2SO、OH、
HSO、CHCO、及び、CH−C−S
のいずれかを表す。 【0038】前記テトラ短鎖アルキル型4級アンモニウ
ム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロ
ライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラ
ブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニ
ウムヒドロキサイドテトラブチルアンモニウムハイドロ
ゲンサルフェート、ベンジルトリメチルアンモニウムク
ロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロキ
サイド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、
ベンジルトリブチルアンモニウムブロマイド、ベンジル
トリブチルアンモニウムクロライド、トリメチルフェニ
ルアンモニウムクロライド等が挙げられる。 【0039】(4)一般式(V)で表されるトリ長鎖ア
ルキルモノ短鎖アルキル型4級アンモニウム塩 一般式(V) 【0040】 【化4】 【0041】一般式(V)において、R〜Rは、通
常炭素数が12〜26(好ましくは14〜18)のアル
キル基を示す。Rは、通常炭素数が1〜4(好ましく
は1〜2)のアルキル基、ベンジル基、通常炭素数が2
〜4(好ましくは2〜3)のヒドロキシアルキル基、及
び、ポリオキシアルキレン基のいずれかを表す。Xは、
ハロゲン元素、CHSO、CSO、1/2
SO、OH、HSO 、CHCO及びCH−C
−SOを表す。 【0042】前記トリ長鎖アルキルモノ短鎖アルキル型
4級アンモニウム塩としては、例えば、トリラウリルメ
チルアンモニウムクロライド、トリステアリルメチルア
ンモニウムクロライドトリオレイルメチルアンモニウム
クロライド、トリココナッツアルキルメチルアンモニウ
ムクロライド等が挙げられる。 【0043】前記両性界面活性剤としては、従来、洗剤
において使用されるものであれば、特に限定されること
なく、公知の各種両性界面活性剤が挙げられる。例え
ば、以下の(1)〜(3)に示す両性界面活性剤が挙げ
られる。 【0044】(1)ベタイン類。例えば、ラウリン酸ア
ミドプロピルベタイン、ステアリン酸アミドエチルベタ
イン、カルボベタイン、スルホベタイン等が挙げられ
る。 (2)イミダゾリン誘導体類。例えば、2−アルキル−
N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カル
ボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン
ナトリウム等等が挙げられる。 (3)リン酸塩型。例えば、レシチン(ホスファチジル
コリン等が挙げられる。これらの両性界面活性剤は、1
種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 【0045】以上の界面活性剤の、粒状洗剤組成物中に
おける含有量としては、10〜50質量%が好ましく、
12〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が
更に好ましい。 【0046】−−ビルダー−− 前記ビルダーとしては、水道水中のアルカリ土類金属イ
オン(Ca2+、Mg 2+)を捕捉するためのキレート
ビルダー(金属イオン封鎖剤)、アルカリ緩衝能を有す
るアルカリビルダー、中性ビルダー等が挙げられる。 【0047】前記キレートビルダーとしては、A型ゼオ
ライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト、非晶質ゼオ
ライト等のアルミノケイ酸塩;トリポリリン酸のアルカ
リ金属塩、ピロリン酸のアルカリ金属塩等の縮合リン酸
塩;クエン酸のアルカリ金属塩、エチレンジアミン四酢
酸のアルカリ金属塩(EDTA)、ニトリロ三酢酸のア
ルカリ金属塩(NTA)、ポリアクリル酸のアルカリ金
属、アクリル酸及び無水マレイン酸の共重合物のアルカ
リ金属塩、ポリアセタールカルボキシレート、ヒドロキ
シイミノジコハク酸のアルカリ金属塩等の有機ビルダ
ー;等が挙げられる。これらは、1種単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよい。 【0048】前記アルカリビルダーとしては、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム、炭酸ナトリウムカリウム等のアルカリ金属炭
酸塩;珪酸ナトリウム(水ガラス)、層状珪酸ナトリウ
ム等のアルカリ金属珪酸塩;等が挙げられる。これら
は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用しても
よい。 【0049】前記中性ビルダーとしては、硫酸ナトリウ
ム、硫酸カリウム等の硫酸塩;塩化ナトリウム、塩化カ
リウム等の塩化物;等が挙げられる。これらは、1種単
独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 【0050】−−その他の成分−− 前記その他の成分としては、通常洗剤原料に配合されて
いる任意成分であれば、特に制限されることなく、各種
のものを使用することができる。このような成分として
は、例えば、以下の成分が挙げられる。これらは、1種
単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 【0051】(1)再汚染防止剤 カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等。 (2)粘度調整剤 パラトルエンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、キ
シレンスルホン酸塩、尿素等。 (3)柔軟付与剤 第4級アンモニウム塩、モンモリロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、スチーブンサイト等のスメクタイト
鉱物等。 (4)還元剤 亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等。 (5)漂白剤 過炭酸ナトリウム、過硼酸ナトリウム、硫酸ナトリウム
過酸化水素付加体等。 【0052】(6)漂白活性化剤 エチレンジアミンテトラアセテート、オクタノイルオキ
シベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデカノイルオキシ
ベンゼンスルホン酸ナトリウムや、デカノイルオキシベ
ンゼンカルボン酸等。 (7)蛍光増白剤 4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)−ビフェニル
塩、4,4’−ビス−(4−クロロ−3−スルホスチリ
ル)−ビフェニル塩、2−(スチリルフェニル)ナフト
チアゾール誘導体、4,4’−ビス(トリアゾール−2
−イル)スチルベン誘導体、ビス(トリアジニルアミ
ノ)スチルベンジスルホン酸誘導体等。 (8)香料 炭素数10〜15のアルコール、炭素数7〜10の芳香
族アルコール、炭素数8〜17のギ酸エステル又は酢酸
エステル、炭素数10〜15の炭化水素、炭素数7〜1
5の芳香族アルデヒド、炭素数8〜14の脂肪族アルデ
ヒド、フェノール系香料等。 (9)酵素 プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等。 (10)色素 群青、コラニルグリーンCG−130(CIナンバー:
74260)、食用色素赤色102号、酸性染料アシツ
ドイエロー141等。 【0053】(11)吸油性担体 非晶質珪酸、ホワイトカーボン、非晶質珪酸カルシウ
ム、非晶質アルミノ珪酸塩、珪酸マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、炭酸カルシウム、スピネル、コーデイエラ
イト、ムライト、澱粉分解物等。 (12)表面改質剤 微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、微粉シリカ、微
粉アルミナ、微粉加工澱粉、粘土鉱物、ポリエチレング
リコール等。 (13)抑泡剤 シリコーン、シリコーンコンパウンド、ワックス等。 (14)酸化防止剤 第3ブチルヒドロキシトルエン、4,4’−ブチリデン
ビス−(6−第3ブチル−3−メチルフェノール)、
2,2’−ブチリデンビス−(6−第3ブチル−4−メ
チルフェノール)、モノスチレン化クレゾール、ジスチ
レン化クレゾール、モノスチレン化フェノール、ジスチ
レン化フェノール、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン等。 (15)光活性化漂白剤 スルホン化アルミニウムフタロシアニン、スルホン化亜
鉛フタロシアニン等。 【0054】−噴霧乾燥粒子、粉体原料の調製− 該噴霧乾燥粒子、粉体原料の調製方法においては、通常
行なわれている公知の乾燥工程、及び、濃縮工程等を有
するのが好ましい。 【0055】−−乾燥工程−− 前記乾燥工程においては、洗剤スラリーを調製し乾燥す
る。 【0056】(1)洗剤スラリーの調製 前記調製の際、前記洗剤スラリーにおいては、水分量を
30〜60質量%とするのが好ましく、30〜50質量
%とするのがより好ましく、35〜45質量%とするの
が更に好ましい。前記水分量が、30質量%未満である
と、洗剤スラリーの粘度が高くなりハンドリングに問題
が生ずることがある。また、水溶性無機ビルダーを配合
している場合、無機ビルダーが溶解せず残存してしま
い、凝集あるいは沈殿等の問題を引き起こすことがあ
る。一方、前記水分量が、60質量%を超えると、乾燥
する際に必要なエネルギーが多くなり、経済的に不利と
なることがある。 【0057】前記洗剤スラリー中の界面活性剤量として
は、60質量%以下とするのが好ましく、50質量%以
下とするのがより好ましい。前記界面活性剤量が、60
質量%を超えると、ノズル出口でのスラリーの微粒化が
悪くなり、乾燥効率の低下に繋がることがある。前記洗
剤スラリー中の無機ビルダー量としては、15〜70質
量%とするのが好ましく、20〜65質量%とするのが
より好ましい。前記無機ビルダー量が、15質量%未満
であると、スラリーの粘度が高くなり、ノズル出口での
スラリー微粒化が悪くなり乾燥効率の悪化に繋がること
がある一方、70質量%を超えると、溶け残った無機ビ
ルダーが凝集したり、沈殿する等の問題を引き起こすこ
とがある。 【0058】前記洗剤スラリーの調製方法や組成物の添
加順序に関しては、特に制限はなく、何れの調製方法等
も好適である。しかし、直鎖アルキルベンゼンスルホン
酸塩、αスルホ脂肪酸エステル塩、アルカリビルダー、
及びゼオライトのいずれかが含まれる場合には、特願平
4−349787号明細書に記載されたように、直鎖ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩を含むスラリーに、アルカ
リビルダー又はゼオライトを添加した後、αスルホ脂肪
酸アルキルエステル塩を添加するのが好ましい。 【0059】前記洗剤スラリーを調製する際の温度とし
ては、50〜90℃が好ましく、55〜85℃がより好
ましく、55〜80℃が更に好ましい。前記洗剤スラリ
ーを調製する際には、撹拌と同時に循環を行うのも好ま
しい。循環を行うことにより、スラリーの混合が促進さ
れ、無機ビルダーの沈殿等の問題も解消される。又、特
願平07−184928号明細書にあるように、未中和
のアニオン活性剤を、スラリー調製時に中和させる場合
は、ポンプの剪断力を利用できる循環ラインから添加す
るのが好ましい。 【0060】前記洗剤スラリーの粘度は、ハンドリング
性の面から、ブルックフィード型(B型)粘度計での測
定値が、30Pa・s以下とするのが好ましく、25P
a・s以下とするのがより好ましく、20Pa・s以下
とするのが更に好ましい。 【0061】前記洗剤スラリーの全成分を添加した後、
乾燥されるまでの撹拌時間としては、特に制限はない
が、3min以上が好ましく、5min以上がより好ま
しい。この時間が、3min未満であると、特に無機ビ
ルダーの溶解残分が多くなり、高嵩密度粒状洗剤の溶解
性が低下することがある。 【0062】(2)洗剤スラリーの乾燥 前記洗剤スラリーの乾燥方法としては、特に制限はない
が、大量の洗剤スラリーを乾燥する能力上、噴霧乾燥が
特に好ましい。該噴霧乾燥に用いる噴霧乾燥塔として
は、向流、並流の何れの形態でも構わないが、熱効率
や、乾燥粉の低水分までの乾燥が可能なことから向流式
が好ましい。噴霧乾燥塔に供給される高温ガスの温度と
しては、通常、150〜350℃が好ましく、170〜
300℃がより好ましく、200〜280℃が更に好ま
しい。350℃を超えると、連続運転を行った場合に、
噴霧乾燥塔内に付着した固形物中の有機物が燃焼を起こ
し、トラブルの原因となることがある。また、噴霧乾燥
塔より排出されるガスの温度としては、通常、70〜1
25℃が好ましく、70〜115℃がより好ましい。1
25℃を超えると、噴霧乾燥塔の熱効率が低下すること
がある。向流による乾燥の場合、得られる乾燥粉の温度
が高い場合があり、乾燥粉の温度が高いと流動性の悪化
・付着等が問題となる。この場合、乾燥塔の下部より冷
風を投入することにより粉温を下げることができる。ま
た同時に、熱風吹出口の下部より無機微粒子を導入し、
乾燥粒子と接触させることにより、熱風吹出口下部のコ
ニカル部壁への付着を防止しすると共に、洗剤粒子の流
動性を向上させる事ができる。 【0063】前記洗剤スラリーの微粒化装置としては、
圧力噴霧ノズル、2流体噴霧ノズル、回転円盤式の何れ
の形態でも構わないが、乾燥粉の平均粒径(「ふるい上
質量平均粒径」を意味する。本明細書において以下同
様。)が100〜700μm(好ましくは150〜50
0μm)であることから、該平均粒径を得ることができ
る噴霧装置として、圧力噴霧ノズルが特に好ましい。 【0064】前記圧力噴霧ノズルの形状としては、特に
制限はなく、例えば、実公昭40−26461号、実公
昭40−27165号、特公昭41−16342号、実
開昭53−24510号、特公昭55−39376号、
特開平04−63154号、特開平09−75786号
の各公報に記載のノズル等が総て挙げられる。噴霧時の
圧力としては、1.5〜4.5MPaが好ましく、2.
0〜4.0MPaがより好ましい。噴霧時の洗剤スラリ
ーの温度は、洗剤スラリー調製時の温度と同様で、特に
制限はない。 【0065】(3)乾燥粉 前記洗剤スラリーを乾燥して得られる乾燥粉の温度とし
ては、55℃以下が好ましく、50℃以下がより好まし
い。55℃を超えると、乾燥粉中の有機分等が軟化し、
乾燥粉の流動性が劣化することがある。前記乾燥粉の物
性としては、嵩比重0.10〜0.50g/ccが好ま
しい。又、ハンドリング性の点で、安息角としては、6
0°以下が好ましく、55°以下がより好ましい。該安
息角が60°を超えると、サイロ等からの排出性が著し
く悪化することがある。 【0066】前記乾燥粉の輸送は、通常、空気輸送、ベ
ルトコンベア、バケットコンベア等により行なわれる。
ベルトコンベアやバケットコンベアにおいては、市販の
装置を用い、公知に方法・条件により輸送が行なわれ
る。 【0067】−−濃縮工程−− 前記濃縮工程は、前記乾燥工程において、環境に配慮し
乾燥塔の負荷を減らす目的で、設けられるのが好まし
い。これは、前記乾燥工程において洗剤スラリーを乾燥
する際、乾燥塔の使用により発生する排気ガスが、微量
に活性剤等からの揮発成分を含むためであり、洗剤スラ
リーに配合していた界面活性剤を、別の装置において水
分を減じ、得られた濃縮品とその他の成分とを乾燥した
乾燥粉とを造粒工程で混合し洗剤顆粒を得ることができ
る。 【0068】(1)濃縮方法 前記濃縮工程において、濃縮方法としては特に制限はな
く、例えば、真空薄膜蒸発、フラッシュ濃縮、加熱撹拌
蒸発等が挙げられる。これらの中でも、真空薄膜蒸発が
好ましい。 【0069】前記真空薄膜蒸発に用いる真空薄膜蒸発機
としては、原料スラリーを、減圧下で薄膜化し伝面を移
動させながら水分を蒸発させる構造を有していれば特に
制限はない。一般的な薄膜蒸発機での蒸発法は、以下の
通りである。 【0070】即ち、原料スラリーを撹拌翼(プレート
状、バドル状など)の付いた減圧下の円筒状ケーシング
内に導入し、撹拌翼の遠心力により伝熱面に沿ってスラ
リーを強制的に薄膜化する。この時、壁ジャケット内の
熱媒体からの伝熱や撹拌熱により、低沸点成分や水分が
蒸発する。蒸発水分量の調整は、原料スラリーの添加速
度、撹拌羽根の回転数及び先端周速、壁面と羽根先端と
のクリアランス、濃縮機内部の真空度、ジャケット温度
を操作し行うのが好ましい。 【0071】撹拌羽根の先端周速としては、5〜30m
/sが好ましく、5〜25m/sがより好ましい。5m
/s未満であると、壁面に存在する濃縮ペーストの薄膜
化と液交換が円滑に行われないことがある一方、25m
/sを超えると、ペーストとの摩擦熱が発生し得られる
濃縮品の温度が上昇することがある。又同時に、濃縮機
への機械的負荷が大きくなることがある。 【0072】壁面と羽根先端とのクリアランスとして
は、0.5〜5mmが好ましく、1〜4mmがより好ま
しく、1〜3mmが更に好ましい。0.5mm未満であ
ると、大量生産を想定した実機サイズでは機械的に安定
運転が困難なことがある一方、5mmを超えると、濃縮
ペーストの薄膜化及び液交換が円滑に行われないことが
ある。 【0073】濃縮機内部真空度としては、4〜80kP
aが好ましく、6.5〜70kPaがより好ましい。4
kPa未満であると、濃縮品粘度が高い場合、濃縮機か
らの排出が困難となることがある一方、80kPaを超
えると、濃縮品の温度が高くなり、蒸発効率が低下する
ことがある。 【0074】濃縮機のサイズとしては、特に制限はない
が、例えば、円筒状ケーシング内部径が0.2〜4.0
m、伝熱部の長さが0.5〜10m、該伝熱部の面積が
0.2〜126mのサイズを用いることが多い。濃縮
機内の伝面での滞留時間としては10秒〜5minが好
ましく、20秒〜4minがより好ましく、30秒〜3
minが更に好ましい。薄膜蒸発機の実例としては、桜
製作所製「バイオレータ−」、日立製作所製「コント
ロ」、神鋼パンテック製「エクセバ」等が挙げられる。 【0075】(2)濃縮原料ペースト 前記濃縮原料ペーストに含まれる活性剤、ビルダーとし
ては、前記洗剤スラリーの項で記載した何れの物も用い
ることができる。前記濃縮原料ペーストの水分量として
は、15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%が
より好ましく、22〜42質量%が更に好ましい。 【0076】前記濃縮工程において、アニオン活性剤を
濃縮する場合には、濃縮後の低水分状態でのハンドリン
グ性が問題になることがある。この問題を回避するた
め、減粘化に寄与するものを添加剤として加えるのが好
ましい。以下に減粘化剤として機能する物質を例示する
が、これに限定されるされものではない。 【0077】・ポリオキシエチレンアルキルエーテル:
炭素数8〜40の飽和又は不飽和、EO、PO又はB
O、好ましくはEO、POが単独であるいは混合して3
〜35モル(好ましくは5〜30モル)付加した化合物
等が好ましい。 ・ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル:ア
ルキル基又はアルケニル基の炭素数が8〜12のアルキ
ルフェノールにEO、PO又はBOが好ましくはEO又
はPOが単独であるいは混合して5〜25モル(好まし
くは8〜20モル)付加した化合物等が好ましい。 【0078】・ポリエチレングリコール:質量平均分子
量が200〜20000の化合物等が好ましい。 ・ポリエチレングリコール脂肪酸エステル:脂肪酸基の
炭素数8〜22、エチレングリコールの重合度(エチレ
ンオキシドの付加モル数)5〜25の化合物が好まし
い。 ・デカグリセリン脂肪酸エステル:脂肪酸基の炭素数が
8〜22の化合物等が好ましい。 ・ソルビタン脂肪酸エステル:脂肪酸残基の炭素数が8
〜22の化合物等が好ましい。 ・水溶性ポリカルボン酸及びその塩:アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸から選ばれる1種あ
るいはこれから選ばれる2種以上からなるコポリマーが
好ましい。対イオンとしては、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウムから選択される1種以上が好ま
しい。質量平均分子量としては、10000以下が好ま
しく、300〜10000がより好ましい。 【0079】(3)濃縮物 前記濃縮物の粘度としては、ハンドリング性の面より、
ブルックフィード型(B型)粘度計での測定値が200
0Pa・s以下が好ましく、1000Pa・s以下がよ
り好ましく、500Pa・s以下が更に好ましい。該粘
度が2000Pa・sを超えると、輸送が非常に困難と
なることがある。前記濃縮物の水分量としては、2〜2
6質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましい。
前記濃縮物の温度は濃縮機内真空度に依存し、該真空度
での沸点とほぼ同様の温度を示す。撹拌翼からの摩擦熱
が多い場合には沸点以上になることもある。該濃縮物の
温度としては、50〜98℃が好ましく、52〜96℃
がより好ましい。 【0080】[破砕処理]前記破砕処理においては、以
上のようにして調製された、噴霧乾燥粒子及び/又は粉
体原料を、後述する高密度化の前に、以下のように破砕
処理する。即ち、前記噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原料
を、下記式で表される壊れ度が5〜50%となるように
破砕処理する。 式:壊れ度(%)={(MVi−MVf)/MVi}×
100 式中、MViは、破砕前の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体
原料の平均粒径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
し、MVfは、破砕後の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原
料の平均粒子径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
す。 【0081】本発明において、前記破砕処理を行なうこ
とにより、洗濯機の仕事量が低い場合や、洗濯の際の水
温が低い場合においても、溶解性や分散性に優れ、粉体
特性に優れた高嵩密度の粒状洗剤組成物を製造でき、製
造性が高い。 【0082】前記壊れ度(%)としては、5〜50%で
あることが必要であり、10〜40%が好ましく、20
〜30%がより好ましい。前記壊れ度(%)が、5%未
満であると、造粒時に各成分が均一に混練されず、炭酸
塩の水和や、アニオン界面活性剤の対イオン交換等が進
まず、溶解性悪化の原因となる一方、50%を超える
と、微粉体が増え、造粒性に悪影響が出る。 【0083】前記破砕処理に用いられる装置・条件等と
しては、特に制限はなく、後述する「高密度化」の項に
記載の各種破砕造粒装置・条件等のほか、以下の空気輸
送装置・空気輸送の条件等が好適に挙げられる。 【0084】−空気輸送装置・空気輸送の条件等− (1)フルード数 下記式で定義されるフルード数が、8以上、好ましくは
10以上30以下の条件で空気輸送する。フルード数が
8未満であると、効率的に輸送できないことがある一
方、フルード数が大き過ぎると、衝撃で洗剤粒子が破壊
されることがある。フルード数が30を超える場合に
は、衝撃による洗剤粒子の破壊が著しくなり、輸送に悪
影響を与えることがある。 式:Fr(フルード数)=u/(D・gc)1/2 u:輸送風速(m/sec) D:輸送配管の内径(m) gc:重力加速度(9.8m/sec) 【0085】(2)気/固比 輸送用空気(気)及び被輸送物(固)の比率(気/固
比)としては、容積比で0.5〜5が好ましく、0.5
〜4がより好ましい。前記比率が、0.5未満である
と、輸送配管が閉塞し易くなることがある一方、5を超
えると、集塵が困難になることがある。 【0086】(3)滞留時間 輸送配管中の物の平均滞留時間としては、1秒以上が好
ましく、1.5〜10秒がより好ましい。 【0087】(4)温度 輸送用空気の温度は、幅広い範囲で選択でき、10〜4
0℃が好ましく、15〜30℃がより好ましい。また、
輸送による粒子の破砕が起きないように、ベルトコンベ
ア、バケットコンベア等により行うことができる。更に
フルード数を調整することで、破砕を起こさずに空気輸
送することもできる。 【0088】[高密度化]前記高密度化では、前述のよ
うに破砕された噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原料等を、
捏和(混練)押出後破砕する捏和造粒法、撹拌造粒法、
及び、転動造粒法から選ばれる公知の造粒方法により、
粒状洗剤が高密度化する。以下に、それぞれの造粒方法
について説明する。 【0089】<捏和造粒法>前記捏和造粒方法では、前
記噴霧乾燥粒子や粉体原料等を、捏和(混練)し、洗剤
の固形物を調製した後、該固形物を、破砕造粒機で破砕
処理して粒状化する。粉体原料や噴霧乾燥粒子等は、捏
和(混練)装置内に導入され、剪断力を付与しながら輸
送、圧密化、捏和(混練)と段階的に混合され、固体洗
剤が形成される。 【0090】前記捏和(混練)装置としては、各種の装
置を使用することができる。具体的には、密閉式の圧密
化処理装置、更に好ましくは横型連続式のニーダーが好
適に挙げられる。ニーダーのほか、一軸又は二軸スクリ
ュー押出機なども挙げられる。これらの装置は、回分
式、連続式の何れであってもよい。連続式の捏和(混
練)装置を使用する場合、特に捏和(混練)に関与する
パドルの配置が、得られる洗剤の品質の点で重要であ
る。特開2000−144194号公報に開示されてい
るように、撹拌羽根を有する捏和(混練)機に洗剤成分
を連続的に供給し、洗剤成分の捏和(混練)物を製造す
るに際し、捏和(混練)機内に(a)混練機の供給口か
ら排出口方向に洗剤成分を輸送する機能(b)洗剤成分
に圧密を付与する機能(c)洗剤成分を混練する機能の
それぞれの機能を有する撹拌羽根を、捏和(混練)機の
供給口から排出口側に向けて順次配置して連続捏和(混
練)するのが好ましい。また、長時間運転した場合の摩
耗を防ぐため、スクリュー、パドル及び胴体(ケーシン
グ)にステライトやタングステンカーバイト等の処理を
施すのが好ましい。捏和(混練)するための装置として
は、以下の装置等が挙げられるが、特に制限されるもの
ではない。 【0091】(1)連続式捏和(混練)装置 例1:KRCニーダー[(株)栗本鐵工所製] 例2:エクストルードオーミックス[ホソカワミクロン
(株)製] 例3:ファインリューザー[不二パウダル(株)製] 例4:コンティニュアスニーダー[(株)ダルトン製] 例5:特開昭63−242334号公報、特開平6−2
3251号公報、同6−23252号公報、同7−26
5679号公報に記載の装置 例6:ツインドームグラン[不二パウダル(株)製] 例7:ドームグラン[不二パウダル(株)製] 【0092】(2)回分式捏和(混練)装置 例1:ニーダー[(株)ダルトン製] 例2:万能混合攪拌機[(株)ダルトン製] 【0093】前記捏和(混練)の操作条件として好まし
い実施態様を以下に例示する。 (1)温度 一般に30〜80℃が好ましく、35〜75℃が好まし
く、40〜70℃がより好ましい。前記温度が、30℃
未満であると、捏和(混練)装置への負荷が過大となる
ことがある一方、80℃を超えると、逆に捏和(混練)
が粉砕機等の後工程で使用する装置に付着し易くなるこ
とがある。 【0094】(2)処理時間 回分式の場合の処理時間としては、通常、1〜20分が
好ましく、2〜15分がより好ましく、3〜10分が更
に好ましい。連続式の場合の処理時間としては、通常、
10〜120秒が好ましく、20〜90秒がより好まし
く、30〜60秒が更に好ましい。 【0095】(3)圧力 特開昭61−118500号公報に開示されているよう
に、ニーダーの内圧は、0.01〜5kg/cm・G
に制御して連続的に捏和(混練)するのが好ましい。 【0096】(4)バインダー 捏和(混練)の際のバインダーとしては、一般に、水、
アニオン界面活性剤水溶液、ノニオン界面活性剤、ノニ
オン界面活性剤水溶液、及びそれらの混合物等が用いら
れ、ノニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤水溶液及
びアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の混合水溶
液が好適である。 【0097】(5)冷却 捏和(混練)による固形洗剤の温度上昇を抑制するた
め、捏和(混練)装置のジャケットに冷媒を通しながら
捏和(混練)を行うのが好ましい。冷媒としては、エチ
レングリコールの水溶液が好適であり、その濃度として
は、15〜30質量%が好ましく、20〜25質量%が
より好ましい。得られた捏和(混練)物の嵩密度は、一
般に、0.5〜1.2g/mlが好ましく、0.6〜
1.0g/mlがより好ましい。寸法は、一般に、10
〜500mmが好ましいが、捏和(混練)物を導入する
押出機のスクリューのピッチの大きさよりも小さけれ
ば、特に制限はない。 【0098】前記押出しにおいては、得られた捏和(混
練)物を、押出機でペレットにする。前記押出機として
は、一般に、一軸又は二軸スクリュー型押出機やディス
ク型押出機やロール型押出機を使用することができる
が、洗剤の場合スクリュー型が好ましく、二軸型がより
好ましい。代表的な押出機を以下に例示する。 【0099】(1)一軸スクリュー型 例1:ドームグラン[不二パウダル(株)製] 例2:スクリュー一軸連続造粒機[深江工業(株)製] 【0100】(2)二軸スクリュー型 例1:ペレッターダブル[不二パウダル(株)製] 例2:ツインドームグラン[不二パウダル(株)製] 例3:TEX65αII二軸押出機[日本製鋼所(株)
製] 例4:スクリューW式連続造粒機[深江工業(株)製] (3)ディスク型 例1:ディスク・ペレッター[不二パウダル(株)製] 【0101】(4)ロール型 例1:円筒式造粒機[深江工業(株)製] 例2:オープンロール連続押出機[三井鉱山(株)製] 【0102】前記押出機は、処理する洗剤の物性や粉砕
処理のし易さを鑑み、次のように設定するのが好まし
い。 (1)ダイス厚み 一般に、押出圧力によって設定する。通常、洗剤を押し
出す場合、10〜30mmが好ましく、15〜20mm
がより好ましい。 (2)ダイス開孔率 一般に、処理能力と押出圧力によって設定する。通常、
洗剤を押し出す場合、10〜60%が好ましく、15〜
50%がより好ましく、20〜40%が更に好ましい。 【0103】(3)ダイス孔径 一般に、所望のペレットサイズによって決定するが、破
砕造粒工程での負荷を考慮した場合、1〜20mmφが
好ましく、3〜15mmφがより好ましく、5〜12m
mφが更に好ましい。ダイス孔径が小さくなりすぎる
と、押出し圧力の上昇により押出し機に取付けられたダ
イス変形等のトラブルの原因となることがある一方、ダ
イス孔径が大きすぎると、破砕機への負荷が増大するこ
とがある。 【0104】(4)ダイス形状 孔の形状は、摩耗や圧力(負荷)を考慮すると円形が好
ましい。また、ダイスへの被押出物の導入を改善した
り、圧力上昇を抑制するために、ダイス入り口の孔径を
出口孔径よりも大きく設計することが好ましい。 【0105】前記押出の操作条件として好ましい実施態
様を以下に例示する。 (1)温度 一般に20〜80℃が好ましく、30〜70℃がより好
ましく、40〜60℃が更に好ましい。前記温度が20
℃未満であると、押出し機への負荷が過大となることが
ある一方、80℃を超えると、被押出物が付着し易くな
ることがある。 【0106】(2)処理時間 一般に、1〜20秒が好ましく、3〜15秒がより好ま
しい。前記処理時間が1秒未満であると、ペレット成形
性が悪く且つ成分の均一化が低下することがある一方、
20秒を超えると、生産性が低下することがある。 【0107】(3)カッティング ペレットの切断は、一般にカッターや硬線などの切断器
具を回転させて押出機のダイスから排出されるペレット
を切断する。この周速は1〜5m/sが好ましい。周速
が遅いと得られるペレットが大きくなりすぎることがあ
る一方、速すぎるとペレット同士の合一が起きることが
ある。ダイスとカッターとのクリアランスは可能な限り
ゼロが好ましい。クリアランスが大きいと、ペレットが
カッテングされる際、カッターの回転方向にペレットが
動きペレット同士の合一が起こることがある。但し、実
際には10mm以下程度に設定するのが好ましい。 【0108】(4)付着対策 前記押出しにより得られた被押出物が、押出機のスクリ
ューに付着し、押出能力を低下させる場合には、ジャケ
ットによって冷却又は加温するのが好ましい。また、洗
剤の場合は、スチームをスクリュー表面に導入すると付
着抑制の効果が大きい。押出しで得られたペレットの直
径としては、一般に、1〜20mmφが好ましく、3〜
15mmφがより好ましく、5〜12mmφが更に好ま
しい。前記ペレットの直径が小さくなりすぎると、押出
し圧力の上昇により押出し機に取付けられたダイス変形
等のトラブルの原因となることがある一方、ペレットの
直径が大き過ぎると、破砕機への負荷が増大することが
ある。また、ペレットの長さは、ペレット切断用ナイフ
への付着や破砕機への負荷を考慮すると、5〜30mm
が好ましく、5〜15mmがより好ましい。 【0109】前記高密度化においては、前記押出し後、
破砕造粒機等を用い粉砕処理を行なって、粒状洗剤組成
物を所望の粒径に調整する。前記粉砕処理においては、
分級スクリーンを有したカッターミルタイプの破砕機を
用い、スクリーン穴径の大きい破砕機から小さい破砕機
へ順次供給して多段破砕するのが特に好ましい。 【0110】前記粉砕処理に用いられる破砕造粒機の具
体例等を以下に挙げる。 (1)造粒機 一般に、内部に回転体とスクリーンを装着した破砕造粒
機が好ましく、ハンマーミル、アトマイザー、パルペラ
イザー等の衝撃式破砕機、カッターミル、フェザーミル
等の切断・剪断式破砕機等がより好ましい。 【0111】 例1:フィッツミル[ホソカワミクロン(株)製] 例2:スピードミル[岡田精工(株)製] 例3:破砕式造粒機パワーミル[不二パウダル(株)
製] 例4:アトマイザー[不二パウダル(株)製] 例5:パルベライザー[ホソカワミクロン(株)製] 例6:コミニューター[不二パウダル(株)製] 【0112】破砕機としては、特にその形式は問わない
が、解破室内に回転解砕刃を有し、回転解砕刃により粉
砕し、粉砕された洗剤造粒物を所定穴径のスクリーンか
ら排出するもの等が好適に用いられる。 【0113】(2)スクリーン スクリーンは、金網タイプ、ヘリンボンタイプ、パンチ
ングメタルタイプなど特に制限はないが、スクリーン強
度、破砕物の形状を考慮すると、パンチングメタル等が
好ましい。 【0114】(3)回転体 ハンマーやカッターが用いられるが、衝撃破砕による微
粉の発生を避けるため、カッタータイプが好ましい。但
し、長時間の運転で、カッターの刃が摩耗するのを防ぐ
ため、ステライトやタングステンカーバイト等による処
理が好ましい。 【0115】前記粉砕の操作条件として好ましい実施態
様を以下に例示する。 (1)回転体の周速度 一般に、被粉砕物(砕料)の粉砕性と所望の粒径によっ
て設定する。通常、10〜70m/sが好ましい。砕料
が脆い場合、付着性が強い場合には、50m/s以下で
の粉砕が好ましく、40m/s以下がより好ましい。逆
に、粘弾性が強く付着性が弱い場合には、50m/s以
上での粉砕が生産性と粒度コントロールの点で好まし
い。 【0116】(2)冷風供給 一般に、破砕熱により破砕物が軟化して破砕機に付着す
ることを防止するために、破砕機内へ冷風を供給するの
が好ましい。冷風温度としては、5〜30℃が好まし
く、10〜25℃がより好ましい。又、冷風量は0.1
〜5m/kg(破砕物)が適当である。冷風量が多す
ぎると、破砕物の温度が著しく低下し、破砕物が硬く脆
くなるため過粉砕となり、微粉増加及び形状劣化の原因
となることがある。冷風の供給方法としては、1段目へ
の必要量の一括供給、各段への分割供給のいずれでもよ
い。また、破砕機より排出された冷風は、粉体と分離し
た後にリサイクルすることが経済性の点で好ましい。 【0117】(3)粉砕助剤 前記粉砕においては、破砕助剤を添加するのが好まし
い。破砕助剤は一般に粉砕助剤(grinding a
id)として知られており、粉砕機中に少量添加するこ
とにより、粉砕動力の低減、粉砕粒度の改善、粉砕製品
の性状の改善などの作用を有する。 【0118】前記破砕助剤の粒度としては、50μm以
下が好ましく、20μm以下がより好ましい。また、添
加量としては、破砕量に対し0.5〜10質量%が好ま
しい。該破砕助剤の種類としては、ステアリン酸塩、A
型ゼオライト等のアルミノ珪酸塩、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、アルカリ土類金属炭酸塩、非晶質シリ
カ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸
塩、タルク、ベントナイト等の粘土鉱物、二酸化珪素、
二酸化チタン、微粉砕された炭酸ナトリウム、硫酸ナト
リウム等が好ましい。これらの破砕助剤が、破砕物表面
に付着し、破砕物の表面活性を低下させることにより、
破砕機への付着防止及びこれに伴う破砕動力の低減、破
砕物の流動性改善が図られる。 【0119】前記破砕助剤の添加方法としては、予め破
砕前に混合する方法と、多段破砕の1段目に必要量の全
量を一括添加する方法と、各段毎に分割添加する方法と
が挙げられる。いずれの方法でも構わないが、助剤効果
及び経済性の点で、一括添加が好ましい。更に、破砕機
同士を直結し、各段間を密閉する系にすることにより
(密閉直結型)、破砕助剤の損失が少なくなり、少量の
助剤添加量で効果的に作用させることができるため好ま
しい。 【0120】(4)温度 前記粉砕の温度としては、一般に5〜50℃が好まし
く、10〜40℃がより好ましく、10〜30℃が更に
好ましく、この温度範囲内になるように、冷風の温度と
風量を設定するのが好ましい。前記温度が、5℃未満で
あると、結露が発生し易くなることがある一方、50℃
を超えると、逆に粉砕機への付着が生じ易くなる。 【0121】(5)処理時間 前記粉砕の処理時間としては、特に制限はないが、通
常、1〜30秒が好ましく、3〜30秒がより好まし
い。 【0122】(6)スクリーン孔径 一般に、被粉砕物(砕料)の粉砕性と所望の粒子径によ
って設定する。通常、所望平均粒径の3.0〜30.0
倍が好ましく、4.0〜25.0倍がより好ましい。例
えば、平均粒径500μmの洗剤粒子を得る場合、1.
5〜15mmの孔径のスクリーンを、砕料の大きさによ
って選定して使用すればよい。また、一段内に2種以上
の穴径のものを設定することで、より効果的な粉砕を行
なうこともできる。 【0123】(7)多段破砕 高嵩密度洗剤の多段破砕における破砕能力は、破砕機が
直列に接続されるため、大能力で且つ各段共通となるよ
うにすることが好ましい。これを実現するためには、ス
クリーン穴径の選定により得られる破砕機入口、出口の
平均粒径の比に最適な値があることが見出された。破砕
処理開始時の平均粒径と所望する破砕造粒物の平均粒径
とが設定されると、これに従っておのずと破砕段数が決
定される。そのとき、スクリーン穴径と得られる破砕物
の平均粒径との関係を予め予測できれば、更に効果的で
ある。また、大きい粒子径では粉体表面積が小さく破砕
機にかかる負荷も小さいので、入口−出口での平均粒径
の比が広くとれる。そこで、多段破砕に際しては、上段
の破砕機で可能な限り破砕粒径を小さくすることが望ま
しい。多段破砕に際しては、各段毎の破砕機の排出口に
篩を設け、所望程度の破砕物のみを次段の破砕機に供給
することもできるが、篩の目詰まり、系の複雑化、据付
面積の増加の点で不利である。そこで、1段目の破砕機
からの排出物(破砕物)をそのまま2段目(更には順次
3段目以降)の破砕機に供給する直結型が好ましい。 【0124】前記破砕処理後の破砕造粒物の平均粒径と
しては、300〜1500μmが好ましく、400〜1
000μmがより好ましい。粒径が大きいと洗濯中での
溶解性が遅くなり、布付着、洗浄力低下の問題が生ずる
ことがある一方、小さいと微粉の増加による発塵量の増
大と破砕収率の低下、流動性の悪化に繋がることがあ
る。 【0125】<撹拌造粒法>前記攪拌造粒法において
は、洗剤原料や噴霧乾燥粒子等を、撹拌造粒装置(内部
撹拌型混合機)に導入し、剪断作用と圧密作用と転動作
用を利用して高密度化し造粒する。 【0126】前記撹拌造粒装置は、撹拌羽根を備えた撹
拌軸を内部の中心に有し、撹拌羽根が回転する際に、撹
拌羽根と器壁との間にクリアランスを形成する構造であ
ることが重要である。平均クリアランスとしては、1〜
30mmが好ましく、3〜10mmがより好ましい。該
平均クリアランスが、1mm未満であると、付着層によ
り混合機が過動力となり易いことがある一方、30mm
を超えると、圧密化の効率が低下するため粒度分布がブ
ロードになったり、造粒時間が長くなり生産性が低下す
ることがある。 【0127】この様な構造を有する撹拌型混合機として
は、例えばヘンシェルミキサー〔三井三池化工機(株)
製〕、ハイスピードミキサー〔深江工業(株)製〕、バ
ーチカルグラニュレーター〔(株)パウレック製〕等の
装置が挙げられる。特に、横型の混合槽で円筒の中心に
撹拌軸を有し、この軸に撹拌羽根を取付けて粉末の混合
を行う形式のミキサーが好ましく、例えばレディゲミキ
サー〔(株)マツボー製〕、ブロシェアミキサー〔太平
洋機工(株)製〕等が挙げられる。 【0128】前記撹拌造粒法の造粒条件として好ましい
実施態様を以下に例示する。 (1)フルード数(Fr数) 以下の式で定義されるフルード数が1〜4であるのが好
ましく、1.2〜3であるのがより好ましい。該フルー
ド数が1未満であると、圧密化が促進されないことがあ
る一方、4を超えると、粒度分布が広くなることがあ
る。 式 :フルード数(Fr数)=V/(R×g)0.5 V:攪拌羽根の先端の周速〔m/s〕 R:攪拌羽根の回転半径〔m〕 g:重力加速度〔m/s〕 【0129】(2)造粒時間 好適な造粒物を得るための回分式の造粒における造粒時
間、連続式の造粒における平均滞留時間としては、0.
5〜20分が好ましく、1〜10分がより好ましい。該
時間が、0.5分未満であると、造粒時間が短かすぎて
好適な平均粒径及び嵩密度を得るための造粒制御が困難
であり、粒度分布がブロードになることがある一方、2
0分を超えると、造粒時間が長すぎて、生産性が低下す
ることがある。 【0130】(3)洗剤原料の充填率 洗剤原料の、造粒機への充填率(仕込み量)としては、
混合機の全内容積の70容量%以下が好ましく、15〜
50容量%がより好ましい。70容量%を超えると、混
合機内での洗剤原料の混合効率が低下するため好適な造
粒を行えないことがある。 【0131】(4)温度 造粒機は、ジャケットを備えた構造が好ましく、ジャケ
ットに通液する媒体の温度は、5〜40℃が好ましく、
10〜20℃がより好ましい。この温度範囲にすること
により、好適な造粒物を得るための造粒時間が短くなり
生産性が向上し、粒度分布がシャープになる。また洗剤
原料のうち粉体原料は常温で、ノニオン活性剤は溶融し
ている温度で供給すればよく、混合機内の温度は特に制
御する必要はない。尚、造粒物の温度は、供給原料の温
度、撹拌熱等により通常30〜60℃である。 【0132】(5)添加剤 前記造粒においては、造粒を促進するために、適宜バイ
ンダーを添加してもよい。バインダーの具体例として
は、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコ
ール、ポリアクリル酸ソーダなどのポリカルボン酸塩等
の水溶性ポリマー溶液;ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノ
ールアミド等のノニオン性物質;脂肪酸;珪酸ソーダ水
溶液;水;等を挙げることができる。該バインダーの配
合量としては、混合物又は造粒物の100質量部に対し
て0.1〜10質量部が好ましく、特に0.5〜5質量
部が好ましい。 【0133】<転動造粒法>前記転動造粒法において
は、洗剤原料や噴霧乾燥粒子等を、転動造粒装置(容器
回転型混合機)に導入して、剪断作用と圧密作用と転動
作用を利用して高密度化して造粒する。 【0134】前記転動造粒装置としては、以下の容器回
転型混合機を好適に使用することができる。 【0135】<回分式装置> (1)V字型をした混合槽が回転することにより混合を
行う形式のミキサー。 例1:V型ミキサー〔不二パウダル(株)製〕 例2:V型混合機〔セイシン企業(株)製〕 【0136】(2)円筒型をした混合槽が回転すること
により混合を行う形式のミキサー。 例1:ロッキングミキサー〔愛知電気商事(株)製〕 例2:ドリアコーター〔(株)パウレック製〕 例3:ロータリー型混合機[明和工業(株)製] 例4:ドラムミキサー[杉山重工(株)製] 【0137】(3)二重円錐型をした混合槽が回転する
ことにより混合を行う形式のミキサー。 例1:W型混合機〔セイシン企業(株)製〕 例2:ダブルコーンミキサー〔ASR社製〕 (4)円筒型をした混合槽が自転と公転をすることによ
り混合を行う形式のミキサー。 例1:ダイナミキサー〔モリマシナリー(株)製〕 例2:クロスロータリーミキサー〔明和工業(株)製〕 【0138】<連続式装置> (1)円筒型をした混合槽が回転することにより混合を
行う形式のミキサー。 例1:ロッキングミキサー〔愛知電気商事(株)製〕 例2:ドリアコーター〔(株)パウレック製〕 【0139】前記転動造粒の操作条件として好ましい実
施態様を以下に例示する。 (1)処理時間 回分式における高嵩密度化の処理時間、又は、連続式に
おける以下の式で定義される平均滞留時間としては、5
〜120分が好ましく、10〜90分がより好ましく、
10〜40分が更に好ましい。前記時間が、5分未満で
あると、嵩密度を充分上昇できないことがある一方、1
20分を超えると、生産性の低下又は洗剤造粒物粒子の
崩壊が起こることがある。 式:Tm=(m/Q)×60 Tm:平均滞留時間(hr) m:容器回転型混合機内の洗剤造粒物滞留量(kg) Q:連続運転における能力(kg/hr) 【0140】(2)フルード数(Fr) 以下の式で定義されるフルード数が、0.01〜0.8
となるような条件を選択するのが好ましく、0.05〜
0.7となる条件を選択するのがより好ましく、0.1
〜0.65となる条件を選択するのが更に好ましい。前
記フルード数が、0.01未満であると、均一でかつ高
嵩密度の洗剤粒子が得られないことがある一方、0.8
を超えると、例えばドラム型混合機の場合、洗剤造粒物
粒子が飛散し、正常な剪断混合とならないことがある。 【0141】 式:フルード数(Fr)=V/(R×g) V:容器回転型混合機最外周の周速(m/s) R:容器回転型混合機最外周の回転中心からの半径
(m) g:重力加速度(m/s) 【0142】(3)容積充填率(x) 以下の式で定義される容積充填率(x)が、15〜50
%となる条件を選択するのが好ましく、20〜45%と
なる条件を選択するのがより好ましく、25〜40%と
なる条件を選択するのが更に好ましい。前記容積充填率
(x)が、15%未満であると、生産性が劣ることがあ
る一方、50%を超えると、良好な剪断混合とならない
ことがある。 【0143】 式:容積充填率(x)=(M/ρ)/V×100 M:容器回転型混合機への洗剤造粒物粒子の仕込量
(g) ρ:洗剤造粒物粒子の嵩密度(g/L) V:容器回転型混合機の容積(L) 【0144】前記造粒においては、回分式でも、連続式
でもよい。連続的に洗剤粒子を製造するには、プラグフ
ロー(押出流れ)に近い混合特性を有する混合機が好ま
しい。この場合、片方(容器回転型混合機の側面平板
部)より原料を連続的に供給し、流通式に移送して他端
(容器回転型混合機の投入と反対の側面平板部)より排
出してもよく、容器回転型混合機を投入側より排出側へ
下降する方向へ傾斜させ、排出を容易にしてもよい。傾
斜角は、0〜20゜が好ましく、0〜5゜がより好まし
い。傾斜角が、20°を超えると、未造粒物粒子が混入
することがある。また連続式の場合、容器回転型混合機
においてプラグフローにより近い混合特性を更に高める
ためには、容器回転の回転中心線に垂直な仕切板複数枚
を回転中心線方向に数箇所取りつけ、粒子層斜面を粒子
が流下する際の排出方向への転がりを防ぐのが好まし
い。更に、容器回転型混合機の回転中心線と平行な中心
軸に撹拌羽根を有することにより、造粒時間を短縮する
ことができる。洗剤造粒物粒子が粒子層斜面を流下して
いる部分に撹拌を加えることにより、洗剤造粒物粒子に
剪断力、衝撃力が加わり、造粒が短時間で行われ、造粒
時間が短縮される。撹拌羽根の回転方向は容器回転型混
合機の回転方向と同方向でも逆方向でも可能であるが、
好ましくは造粒物粒子の下降運動と逆方向(容器回転方
向と同方向回転)に撹拌を加えた方が、洗剤造粒物粒子
と撹拌羽根の相対速度が大きくなるため撹拌羽根使用の
効果が大きい。 【0145】撹拌羽根の回転半径は、容器回転型混合機
の回転半径の0.8倍以下、好ましくは0.7倍以下と
する。容器回転型混合機の内壁と撹拌羽根の間隔が小さ
くなると洗剤造粒物粒子に強力な剪断力が加わり、その
結果洗剤造粒物粒子を崩壊させ、造粒が妨げられる、と
いう事態を防ぐ観点から、撹拌羽根の回転半径は、容器
回転型混合機の回転半径の0.8倍以下が好ましい。撹
拌羽根の先端部速度は、1〜6m/sとする。好ましく
は、2.5〜5m/sである。なお、洗剤造粒物粒子に
充分な撹拌力を与える観点からその速度は1m/s以上
が好ましく、洗剤造粒物粒子の崩壊により造粒が妨げら
れるのを防ぐ観点から6m/s以下が好ましい。 【0146】連続式における撹拌羽根の形状は、容器回
転型混合機のプラグフローに近い混合特性を大きく妨げ
ないものとすることが好ましい。例えば容器回転型混合
機の回転中心線と平行な棒状や板状羽根の形式が挙げら
れる。プラグフローに近い混合特性が妨げられると製品
の滞留時間分布幅が大きくなり、造粒された洗剤造粒物
粒子と造粒されていない粒子が混在し、結果的には未造
粒物を多く含んだ粒子となることがある。また連続式に
おいては、容器回転型混合機の洗剤造粒物流通方向に対
する撹拌羽根数を調節することにより、造粒制御が可能
となる。 【0147】造粒の際には、微粉体を添加することによ
り再造粒と凝集の防止を行うことができる。この現象を
防止するために、一次粒子の平均粒径が10μm以下の
微粉体を洗剤造粒物粒子の100質量部に対し通常0.
1〜10.0質量部(好ましくは0.2〜5.0質量
部)添加することができる。このような微粉体の添加に
より、洗剤造粒物粒子表面の粘着性が抑制され良好な粉
体物性の洗剤粒子ができる。前記微粉体の量が、洗剤造
粒物粒子の100質量部に対し10.0質量部を超える
と、余剰な微粉体による洗剤造粒物粒子の流動性の悪
化、それによる造粒効率の低下が起こることがある。 【0148】前記微粉体の一次粒子の平均粒径は、光散
乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー
(堀場製作所(株)製)により、また顕微鏡観察による
測定等で測定される。このような微粉体としては、通常
用いられる公知のものでよい。 【0149】前記造粒の際、洗剤造粒物粒子と容器回転
型混合機内壁との間の壁面摩擦係数が小さく、洗剤造粒
物粒子に充分な上昇運動力を加えることが困難な場合に
は、容器内壁に複数個のバッフルを取付けることによ
り、強制的に上昇運動を行なわせるのが好ましい。バッ
フルの高さは、粒子層斜面を粒子が流下する際の運動を
妨げない観点から、容器回転型混合機の回転半径の0.
25倍以下が好ましい。 【0150】[その他]前記捏和破砕造粒法、攪拌造粒
法、及び、転動造粒法の何れの造粒方法においても、予
め洗剤原料を造粒工程の前に予め混合(プレミックス)
することが溶解性向上の観点で好ましい。 【0151】前記プレミックスに好適に使用される装置
としては、以下の装置等が挙げられる。 【0152】<回分式装置> (1)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根
を取付けて粉末の混合を行う形式のミキサー。 例1:ヘンシェルミキサー〔三井三池化工機(株)製〕 例2:ハイスピードミキサー〔深江工業(株)製〕 例3:バーチカルグラニュレーター〔(株)パウレック
製〕 例4:レーディゲミキサー〔(株)マツボー製〕、ブロ
シェアミキサー〔太平洋機工(株)製〕 【0153】(2)V字型をした混合槽が回転すること
により混合を行う形式のミキサー。 例1:V型ミキサー〔不二パウダル(株)製〕 例2:V型混合機〔セイシン企業(株)製〕 【0154】(3)円筒型をした混合槽が回転すること
により混合を行う形式のミキサー。 例1:ロッキングミキサー〔愛知電気商事(株)製〕 例2:ドリアコーター〔(株)パウレック製〕 【0155】(4)二重円錐型をした混合槽が回転する
ことにより混合を行う形式のミキサー。 例1:W型混合機〔セイシン企業(株)製〕 例2:ダブルコーンミキサー〔ASR社製〕 【0156】(5)円筒型をした混合槽が自転と公転を
することにより混合を行う形式のミキサー。 例1:ダイナミキサー〔モリマシナリー(株)製〕 例2:クロスロータリーミキサー〔明和工業(株)製〕 【0157】(6)半円筒型の固定された容器内でスパ
イラルを形成したリボン状の羽根が回転することにより
混合を行う形式のミキサー。 例1:リボンミキサー〔不二パウダル(株)製〕 【0158】(7)コニカル状の容器に沿ってスクリュ
ーが容器の壁と平行の軸を中心として自転しながら公転
することにより混合を行う形式のミキサー。 例1:ナウタミキサー〔ホソカワミクロン(株)製〕 例2:SVミキサー〔神鋼パンテック(株)製〕 【0159】<連続式装置> (1)粉体投入口を備えた竪型シリンダーと混合ブレー
ドを備えたメインシャフトより成り、メインシャフトは
上部軸受によって支えられ、排出側がフリーとなってい
る構造の連続ミキサー。 例1:フレキソミックス型〔(株)パウレック製〕 【0160】(2)攪拌ピンを有した円板の上部に原料
を投入し、この円板を高速回転させ、剪断作用により混
合を行う形式の連続ミキサー。 例1:フロージェットミキサー〔(株)粉研パウテック
ス製〕 例2:スパイラルピンミキサー〔太平洋機工(株)製〕 【0161】(3)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この
軸に攪拌羽根を取付けて粉末の混合を行う形式の連続式
ミキサー。 例1:連続ヘンシェルミキサー〔三井三池化工機(株)
製〕 例2:ハイスピードミキサー〔深江工業(株)製〕 例3:バーチカルグラニュレーター〔(株)パウレック
製〕 例4:レーディゲミキサー〔(株)マツボー製〕、ブロ
シェアミキサー〔太平洋機工(株)製〕 【0162】(4)円筒型をした混合槽が回転すること
により混合を行う形式のミキサー。 例1:ロッキングミキサー〔愛知電気商事(株)製〕 例2:ドリアコーター〔(株)パウレック製〕 【0163】前記プレミックスの方法としては、回分
式、連続式の何れでも所望の混合性が得られる限り特に
制限はない。先ず、回分式の方法について説明する。配
合成分を混合機へ仕込む方法は、特に制限されるもので
はない。回分式で行う場合は、例えば次の(1)〜
(5)の様な種々の方法をとることができる。 【0164】(1)混合機に、先ず有機あるいは無機の
粉末のビルダー、噴霧乾燥粒子及び他の粉末成分から選
ばれる1種あるいは2種以上のものを仕込んだ後、界面
活性剤や水等の液体成分を添加混合する。 【0165】(2)有機あるいは無機の粉末のビルダ
ー、噴霧乾燥粒子及び他の粉末成分から選ばれる2種以
上のものを予め混合したものを混合機に仕込んだ後、界
面活性剤や水等の液体成分を添加混合する。 (3)有機あるいは無機の粉末のビルダー、噴霧乾燥粒
子及び他の粉末成分から選ばれる1種あるいは2種以上
のものと、界面活性剤や水等の液体成分とを、混合機に
少量ずつ仕込む。 【0166】(4)有機あるいは無機の粉末のビルダ
ー、噴霧乾燥粒子及び他の粉末成分から選ばれる1種あ
るいは2種以上のものの一部を混合機に仕込んだ後、残
りの有機あるいは無機のビルダー、噴霧乾燥粒子及び他
の粉末成分から選ばれる1種あるいは2種以上のもの
と、界面活性剤や水等の液体成分とを混合機に少量ずつ
仕込む。 (5)有機あるいは無機の粉末のビルダー、噴霧乾燥粒
子及び他の粉末成分から選ばれる1種あるいは2種以上
のものと界面活性剤や水等の液体成分とを予め混合した
ものを、混合機に仕込む。 【0167】これらの中でも、先ず有機あるいは無機の
粉末のビルダー、噴霧乾燥粒子及び他の粉末成分から選
ばれる1種あるいは2種以上のものを混合機に仕込んだ
後、界面活性剤や水等を添加し混合する方法が特に好ま
しい。 【0168】次に、連続式の方法について説明する。連
続式で行う場合は、先ず洗剤原料を連続的に混合する
が、洗剤原料の供給方法は特に限定されるものではな
い。例えば下記の(1)〜(3)の様な種々の方法をと
ることができる。 【0169】(1)洗剤原料の構成成分をそれぞれ独立
に連続的に供給する。洗剤原料の中で粉末原料を予め混
合したものと、界面活性剤や水等の液体成分とを連続的
に供給する。 (2)洗剤原料の中で粉末原料の2種以上を予め混合し
たものと、残りの粉末原料と、界面活性剤や水等の液体
成分とを連続的に供給する。 (3)界面活性剤や水等の液体成分とその他の粉末原料
のすべてを予めバッチ方式で混合しておいて、その混合
物を造粒工程に連続的に供給する。 【0170】前記捏和破砕造粒法、攪拌造粒法、及び、
転動造粒法の何れの造粒法により得られた造粒品におい
ても、その平均粒径としては、400〜1000μmが
好ましい。平均粒径が400μm未満であると、流動性
が悪化することがある一方、1000μmを超えると、
溶解性が劣化することがある。そこで、造粒によって発
生した粗粉や微粉は、所望の品質を満足できる程度に分
級する場合がある。粗粉の分級においては、振動篩いを
用いるのが好ましい。一方、微粉の分級においては、振
動篩いによる分離や、サイクロンやバグフィルターのよ
うな風力分級を用いるのが好ましい。分級工程を得て回
収した粗粉や微粉は、その後洗剤原料の一部として所定
量で洗剤のスラリー配合工程や造粒工程に還元し、再利
用することができる。この量は洗剤原料の20質量%以
下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質
量%以下が更に好ましい。 【0171】前記微粉を分級するための装置としては、
風力分級機などが用いられ、重力分級、遠心力分級があ
るが、より小さな微粉を効率的に分離できる遠心力分級
が好ましい。遠心力分級には、自由渦型遠心分離と強制
渦型遠心分離があり、何れも好適に使用でき、構造の簡
単な標準型サイクロンでもよい。微粉はサイクロン、バ
グフィルター等の微粉回収装置にて回収された後、サー
クルフィーダー等の定量供給器により造粒機に供給す
る。 【0172】一方、前記粗粉を分級するための装置とし
ては、平面篩または振動篩が好適である。平面篩は僅か
に傾斜した平面篩に、面にほぼ平行に往復運動を与える
篩である。振動篩は、篩面にほぼ直角方向に急速な振動
を与える篩である。何れも、篩に供する粒子の平均粒径
の2〜4倍の目開きをもつ篩を用いるのが好ましい。ま
た、篩に供する時間は少なくとも5秒とするのが好まし
い。このような篩の具体例としては、ローテックススク
リーナー((株)セイシン企業)、ダルトン振動ふるい
((株)ダルトン)等が挙げられる。篩による振動は、
60〜3000回/分、好ましくは100〜2500回
/分、更に好ましくは150〜2000回/分の振動で
与えられる。篩の振動数が60回/分未満であると分級
効果が悪化することがある一方、3000回/分を超え
ると発塵が増大することがある。 【0173】更に、前記捏和破砕造粒法、攪拌造粒法、
及び、転動造粒法の何れの造粒方法においても、造粒品
の流動性改善、非ケーキング性の向上、発塵防止、溶解
性促進、香気付与、洗浄力向上等を目的として、任意の
成分添加を目的としたコーティング(表面被覆)、後混
合等を行なうのが好ましい。 【0174】前記コーティングにおいては、微粉体を表
面被覆剤として添加し、造粒物の表面を被覆するのが好
ましい。表面被覆剤は、造粒の初期あるいは中期に添加
すると造粒物の内部に取り込まれ、造粒物の流動性と非
ケーキング性の向上に寄与しなくなるため、造粒後に添
加する。尚、ここで言う「造粒後」とは、造粒物の平均
粒径が所望の平均粒径に造粒された時点後を指す。 【0175】前記造粒物の流動性及び非ケーキング性を
向上させるために、造粒物を表面被覆するための微粉体
の配合量としては、造粒物100質量部に対し0.1〜
30質量部が好ましく、0.2〜20質量部がより好ま
しい。前記配合量が、0.1質量部未満であると、良好
な流動性を示す粉末を得ることが困難となることがある
一方、30質量部を超えると、流動性が低下し、粉塵が
発生し消費者の使用感を損なうことがある。 【0176】前記微粉体は、一次粒子の平均粒径が10
μm以下であるのが好ましい。この表面被覆剤として
は、洗濯時にカルシウムイオン捕捉剤として作用する点
で、アルミノケイ酸塩が好ましく、特に一次粒子の平均
粒径が10μm以下のアルミノケイ酸塩が好ましい。ア
ルミノケイ酸塩以外では、一次粒子の平均粒径が10μ
m以下の二酸化珪素、ベントナイト、タルク、クレイ、
無定形シリカ誘導体等のシリケート化合物等の無機微粉
体も好ましい。また、一次粒子の平均粒径が10μm以
下の金属石鹸も同様に用いることができる。一次粒子の
平均粒径が10μm以下の微粉体の平均粒径は、光散乱
を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー(堀
場製作所(株)製)により、また顕微鏡観察による測定
等で測定される。 【0177】発塵防止、溶解性促進のためにコーティン
グされるハイドロトロープ剤や、ノニオン界面活性剤の
量としては、洗剤組成物の全量に対し、0.1〜10質
量%が好ましく、0.2〜5%がより好ましい。前記コ
ーティング量が、0.1質量%未満であると、発塵抑制
効果、溶解性促進効果を発現できないことがある一方、
10質量%を超えると、流動性が悪くなり、コーティン
グ時間も長くなるため製造上好ましくないことがある。 【0178】前記ハイドロトロープ剤としては、具体的
には、ポリエチレングリコールやキュメンスルホン酸、
スルフィルコハク酸、キシレンスルホン酸、短鎖アルキ
ルアリールスルホネート、短鎖アルキルエトキシド等が
好適である。又、ノニオン界面活性剤としては、洗浄性
能、ハンドリング性及び入手のし易さの点で、融点が4
0℃以下でHLBが9〜16のポリオキシエチレンアル
キル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エー
テル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが付加
した脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸メチ
ルエステルにエチレンオキシド及びプロピレンオキシド
が付加した脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシレ
ート等が好適に挙げられる。これらのノニオン界面活性
剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用して
もよい。これらのハイドロトロープ剤やノニオン界面活
性剤は、噴霧処理により添加されるのが好ましい。又、
噴霧時間や耐圧を考慮した上で、噴霧角が40°以上に
なるノズルを用いるのが好ましい。更に、低圧で微粒化
可能な二流体ノズルや、圧力ノズルを用いるのが好まし
く、場合によっては、噴霧するハイドロトロープ剤やノ
ニオン界面活性剤を微粒化し易いように、濃度や温度に
よって粘度を調整するのが好ましい。 【0179】前記コーティングにおいて好適に使用され
る装置としては、例えば、水平円筒混合機、二重円錐型
混合機、V型混合機、レーディゲミキサー、リボンミキ
サー等が挙げられる。Fr数としては、0.01〜0.
8が好ましく、0.05〜0.6がより好ましい。但
し、レーディゲミキサー、リボンミキサーでは、1.0
〜3.0が好ましい。処理時間としては、0.5〜5分
が好ましい。各成分の配合順序としては、特に制限はな
い。 【0180】[粒状洗剤組成物の物性]以上説明した本
発明の粒状洗剤組成物の製造方法により得られる粒状洗
剤組成物の物性としては、以下の態様が好ましい。 (1)嵩密度 前記嵩密度としては、0.6〜1.2g/mlが好まし
く、0.7〜1.0g/mlがより好ましい。前記嵩密
度が、1.2g/mlを超えると、溶解性が悪化するこ
とがある。 (2)平均粒径(ふるい上質量平均粒径) 前記平均粒径としては、300〜1500μmが好まし
く、500〜1000μmがより好ましい。前記平均粒
径が、300μm未満であると、粉塵が発生することが
ある一方、1500μmを超えると、溶解性が悪化する
ことがある。 (3)流動性 前記流動性としては、安息角で60°以下が好ましい。
前記安息角が、60°を超えると、洗剤の取扱性が悪化
することがある。 【0181】 【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。尚、本実施例において用いた表1〜14
中の各原料は、以下の通りである。また表1〜14中の
各組成における「%」は、質量基準の比率を表す。 【0182】・α−SF:下記製造方法によって得られ
た、C14−16アルキル鎖をもつアルキルα―スルホ
脂肪酸ナトリウム(純分65.6質量%とその他、メチ
ルサルフェート3.28質量%、硫酸ナトリウム1.3
1質量%、α―スルホ脂肪酸ナトリウムのジ塩3.08
質量%、メタノール1.51質量%、未反応メチルエス
テル1.21質量%、水24.01質量%)、但し、こ
のα―スルホ脂肪酸ナトリウムは、洗剤組成物の製造工
程中で7質量%相当分が、さらに洗剤組成物の長期保存
において25質量%相当分がα―スルホ脂肪酸ナトリウ
ムのジ塩に変化することがある。 【0183】(α−SFの製造方法)薄膜式反応装置
(単管式、内径=10mm、リアクター長さ=2.5
m)により原料化合物としてミリスチン酸メチル(ライ
オンオレオケミカル(株)製、パステルM−14)とパ
ルミチン酸メチル(ライオンオレオケミカル(株)製、
パステルM−16)を質量比で2:8で混合した脂肪酸
メチルエステル(ヨウ素価0.40、分子量264)を
用い、SOガス系設備としては液体SOを用い、希
釈ガスとしては窒素ガスを用い、8質量%SO含有不
活性ガスとし、反応モル比(SO/メチルエステル)
=1.2でガス吸収反応を薄膜式反応装置で行ない、気
液分離後、80℃、60分熟成反応を行ない反応率=9
7質量%のスルホン酸を得た。次いでメタノール20質
量%対スルホン酸、35質量%過酸化水素水(過酸化水
素純分として2%対スルホン酸)を添加、均一混合後、
80℃で180分漂白反応を行った。 【0184】次いで水酸化ナトリウム水溶液により中和
反応を行ない47質量%濃度(界面活性剤濃度)の中和
物を得、リサイクルフラッシュ濃縮によりメタノール
(後工程で精留により再利用)、水を蒸発させ65.6
質量%濃度(界面活性剤濃度)の濃縮中和物を得た。色
調(5質量%エタノール溶液を40mm光路長、No.
42ブルーフィルターを用いてクレット光電光度計で測
定。)は30であった。 【0185】・LAS−H:ライポン LH−200
(ライオン(株)製)、炭素数10〜14のアルキル基
を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(AI=96
%、残部は未反応アルキルベンゼン、水など。) 【0186】・石鹸:下記製法によって得られた石鹸
で、活性剤濃度が66〜67質量%であり、不純物とし
て、約0.01質量%の脂肪酸、約0.2質量%の未反
応脂肪酸エステル、約0.2質量%のNaOH、約0.
4質量%のメタノールを含む。 【0187】(石鹸の製造方法)40〜60℃の脂肪酸
メチルエステル(パステルM−C*O、ライオンオレオ
ケミカル(株)製)1576kg/h、40〜60℃の
48質量%NaOH水溶液445kg/h、水(ライオ
ン(株)工場中水)336kg/hを連続的にミキシン
グポンプに導入し、シェル&チューブ型補熱器、及び予
熱器で110〜130℃に保ちながら、9〜10分間鹸
化反応を進行させた(反応率99.5〜99.8%)。
次いで、塔頂圧0.2〜0.6kPa、塔頂温度98〜
100℃にしたフラッシュ蒸発装置に導入し、滞留時間
40分で反応生成物であるメタノールを蒸発させた。最
後にメタノールを取り除いた石鹸をパドル型撹拌羽根を
有する撹拌槽に導入し、滞留時間140分で撹拌しなが
ら98℃に保ちつつ80℃温水を添加して、石鹸濃度が
66〜67%になるように濃度調整を行った。 【0188】・AS−Na:日光ケミカルズ(株)製、
炭素数14のアルキル硫酸エステルナトリウム(NIK
KOL SMS)、2000年入手。 【0189】・AOS−K:下記の製造方法によって得
られた、炭素数14:16:18=15:50:35の
α−オレフィンスルホン酸カリウムとヒドロキシアルキ
ルスルホン酸カリウムの混合物(純分70質量%、αオ
レフィンスルホン酸カリウム:ヒドロキシアルキルスル
ホン酸カリウムの比率は7:3、残部は未反応α−オレ
フィン、硫酸ナトリウム、サルトン、水酸化ナトリウ
ム、水など。) 【0190】(AOS−Kの製造方法)25℃のα―オ
レフィン(ダイアレン148、三菱化学(株)製)を9
70kg/hrの能力で連続的にTOリアクター(TO
―500、ライオン(株)製、フィルム型反応器)内に
投入し、内部でSOガスと接触させることでスルホン
化反応を行い、約35℃のα−オレフィンスルホン酸と
不純物(主にサルトン)を含むスルホン化物を得た。こ
のスルホン化物1370kg/hrに対し苛性カリ63
0kg/hr(水分52質量%水溶液)を添加して中和
反応を行い、不純物を含むα−オレフィンスルホン酸カ
リウムを得た。 【0191】この不純物中のサルトンを加水分解させる
ためシェルアンドチューブ型熱交換器を通して温度を1
40℃まで加熱、更に、反応蛇管中に1.4MPaのス
チームを通して170℃に保ち、加水分解を促進させ
た。その後、圧力1MPaでフラッシュ濃縮・脱水を行
い、水分を約27質量%にした。こうして得られたAO
S−Kの純分は通常66〜74質量%で、主成分はα−
オレフィンスルホン酸カリウム(約70質量%)とヒド
ロキシアルキルスルホン酸カリウム(約30質量%)か
ら成り、カラーは(10質量%溶液LK値)70、遊離
アルカリ分(KOH)1.8質量%(対AOS−K純
分)である。 【0192】・EOノニオン: (EOノニオンの製造方法)4リットルのオートクレー
ブ(耐圧硝子工業(株)社製)中にダイヤドール13
(三菱化学(株)社製)400gおよび30質量%Na
OH水溶液2.3gを仕込み、オートクレーブ内を窒素
置換し、撹拌しながら昇温した(途中、温度100℃で
30分間脱水をする)。次いで、温度を180℃、圧力
を3atmに維持しながらエチレンオキサイド(EO:
三菱化学(株)社製)1320g(平均付加モル数:1
5)を導入し、ダイヤドール13とEOとの反応を行っ
た。最後に30分熟成し、ノニオン界面活性剤を得た。
ノニオン界面活性剤中の不純物はPEG約2.0質量
%、未反応アルコール約0.7質量%であった。 【0193】・EOエステルノニオン: (EOエステルノニオンの製造方法)4リットルのオー
トクレーブ(耐圧硝子工業(株)社製)中にパステルM
−181(ライオンオレオケミカル(株)社製)400
gおよび触媒(マグネシウム・アルミニウム・マンガン
の複合水酸化物を窒素雰囲気下800℃で3時間熟成
し、Mg/Al/Mnの複合酸化物にせしめたもの)
1.2gと40%KOH水溶液0.12gを仕込み、オ
ートクレーブ内を窒素置換し、撹拌しながら昇温した
(途中、温度100℃で30分間脱水をする)。次い
で、温度を180℃、圧力を3atmに維持しながらエ
チレンオキサイド(EO:三菱化学(株)社製)899
g(平均付加モル数:15)を導入し、パステルM−1
81とEOとの反応を行なった。最後に30分熟成し、
ノニオン界面活性剤を得た。ノニオン界面活性剤中の不
純物はPEG約2.0%、未反応メチルエステル約0.
7%であった。但し、このEOエステルノニオンは、洗
剤組成物の長期保存において3%相当分が組成物中のア
ルカリ成分によって脂肪酸塩に変化することがある。 【0194】・EOPOノニオン: (EOPOノニオンの製造方法)4リットルのオートク
レーブ(耐圧硝子工業(株)社製)中にダイヤドール1
3(三菱化学(株)社製)400gおよび30%NaO
H水溶液2.3gを仕込み、オートクレーブ内を窒素置
換し、撹拌しながら昇温した(途中、温度100℃で3
0分間脱水をする)。次いで、温度を180℃、圧力を
3atmに維持しながらエチレンオキサイド(EO:三
菱化学(株)社製)1320g(平均付加モル数:1
5)を導入し、ダイヤドール13とEOとの反応を行
い、30分熟成した。その後反応液を温度120℃まで
冷却し、温度120℃圧力3atmを維持しながらプロ
ピレンオキサイド(PO:旭硝子(株)社製)350g
(平均付加モル数:3)を導入し、反応を行なった。最
後に30分熟成し、ノニオン界面活性剤を得た。ノニオ
ン界面活性剤中の不純物はPEG約2.0質量%、未反
応アルコール約0.7質量%であった。 【0195】・炭酸カリウム:旭硝子(株)製、食添グ
レード、2001年入手。 ・炭酸ナトリウム:旭硝子(株)製、粒灰、2001年
入手。 ・珪酸ナトリウム:日本化学工業製、JIS1号珪酸ナ
トリウム、2001年入手。 ・亜硫酸ナトリウム:神洲化学(株)製、無水亜硫酸曹
達、2000年入手。 ・ゼオライト:水沢化学(株)製、4A型ゼオライト
(AI=80%)、2001年入手。 ・水酸化カリウム:旭硝子(株)製、苛性カリ食添用フ
レーク、2001年入手。 ・ポリマー:マレイン酸、アクリル酸の共重合体(日本
触媒(株)製、アクアリックTL−400)、2001
年入手。 ・モンモリロナイト:SUD CHEMIE AG製、
ラウンドロジルEXM703、2001年入手。 ・蛍光剤:チバスペシャリティケミカルズ製、チノパー
ルCBS−X及び/又は、チバスペシャリティケミカル
ズ製AMS−GX、2000年入手。 酵素:ノボノルディスク社製、プロテアーゼ・リパーゼ
混合酵素、2000年入手。 【0196】・香料:下記に香料の組成を示す。 −香料組成− (質量%) ・アンブレット・シードオイル 0.001 ・ミモザコンクリート 0.002 ・アジョワンオイル 0.00l ・フェンネルオイル 0.002 ・アビエスオイル 0.030 ・カナンガオイル 1.000 ・イリスレジノイド 0.050 ・エレミオレオレジン 0.00l ・エレミアブソリュート 2.000 ・オークモスアブソリュート 0.100 ・オリバナムレジノイド 0.060 ・オレガノオイル 0.070 ・プチグレンオイル 0.200 ・オレンジオイル 1.400 ・クローブオイル 0.600 ・ガルバナムレジノイド 0.050 ・キャラウェーシードオイル 0.060 ・グァヤックウッドオイル 0.500 ・クラリセージオイル 0.300 ・コパイババルサム 0.900 ・コリアンダーオイル 0.200 ・シトロネラオイル 0.300 ・ジャスミンコンクリート 0.600 ・スチラックスオイル 0.700 【0197】 ・ゼラニウムオイル 1.100 ・トルーバルサム 0.200 ・ナツメッグオイル 0.050 ・パインオイル 0.060 ・パチョリオイル 1.500 ・ハッカオイル 0.200 ・バニラアブソリュート 0.006 ・ベチバーオイル 0.050 ・ベルガモットオイル 0.020 ・ベンゾインレジノイド 0.050 ・ボアドローズオイル 0.010 ・マンダリンオイル 0.006 ・ユーカリオイル 0.010 ・ライムオイル 0.005 ・ラブダナムオイル 0.600 ・ラベンダーオイル 0.080 ・ラバンジンアブソリュート 0.200 ・レモンオイル 0.300 ・レモングラスオイル 0.050 ・ローズコンクリート 0.200 ・ローズマリーオイル 0.060 ・ファルネセン 0.002 ・セドレン 0.100 ・α−ピネン 0.060 ・β−ピネン 0.003 ・リモネン 0.100 【0198】 ・3−カレン 0.002 ・β−カリオフィレン 0.060 ・ミルセン 0.003 ・p−サイメン 0.001 ・ジフェニルメタン 0.080 ・オレンジテルペン 0.100 ・ペパーミントテルペン 0.020 ・ローズワックス 0.050 ・ジャスミンワックス 0.030 ・ゲラニオール 3.000 ・セドロール 1.000 ・シトロネロール 2.000 ・ネロール 0.500 ・リナロール 5.000 ・テトラヒドロリナロール 1.000 ・ミルセノール 0.500 ・ジヒドロミルセノール 0.150 ・テトラヒドロミルセノール 0.022 ・テルピネオール 2.000 ・ファルネソール 0.030 ・ネロリドール 0.500 ・パチョン 0.500 ・メントール 0.300 ・l−オクタノール 0.030 ・l−ノナノール 0.020 ・リーフアルコール 0.500 【0199】 ・マツタケオール 0.001 ・ロザルバ 0.500 ・オシロール 0.500 ・サンタリノール 2.000 ・ベンジルアルコール 0.500 ・アニスアルコール 0.550 ・β−フェニルエチルアルコール 2.000 ・スチラリルアルコール 0.500 ・シンナミックアルコール 1.000 ・ジメトール 0.005 ・バクダノール 2.000 ・サンダロール 0.500 ・マイヨール 0.002 ・アンブリノール 0.004 ・チンベロール 0.004 ・ボルネオール 0.030 ・イソボルネオール 0.030 ・ポリサントール 0.200 ・フェノキシエチルアルコール 0.030 ・シトロネラール 0.002 ・シトラール 0.008 ・ヒドロキシシトロネラール 0.005 ・ペリラアルデヒド 0.020 ・n−オクタナール 0.100 ・n−ノナナール 0.005 ・1−デカナール 0.200 【0200】 ・ウンデカナール 0.070 ・ドデカナール 0.100 ・cis−3−ヘキセナール 0.100 ・アドキサール 0.150 ・ベルガマール 0.100 ・ミュゲアルデヒド 0.500 ・トリプラール 0.500 ・デュピカール 0.005 ・マイラックアルデヒド 0.400 ・ベンズアルデヒド 0.001 ・フェニルアセトアルデヒド 0.002 ・ジャスモランジ 0.050 ・ブルジェオナール 0.500 ・シクラメンアルデヒド 1.000 ・フロラロゾン 0.050 ・シンナミックアルデヒド 0.001 ・アニスアルデヒド 1.000 ・バニリン 0.200 ・エチルバニリン 0.200 ・ヘリオトロピン 0.800 ・ヘリオナール 0.050 ・リラール 2.000 ・リリアール 2.000 ・α−アミルシンナミックアルデヒド 1.000 ・α−ヘキシルシンナミックアルデヒド 2.000 ・カルボン 0.001 【0201】 ・メントン 0.080 ・ショウ脳 0.007 ・ヌートカトン 0.001 ・メチルヘプテノン 0.001 ・コアボン 0.030 ・メチルラベンダーケトン 0.001 ・cis−ジャスモン 0.500 ・イソジャスモン 0.006 ・シクロテン 0.001 ・p−tert−ブチルシクロヘキサノン 0.001 ・オリボン 0.020 ・ネロン 0.010 ・マルトール 0.001 ・エチルマルトール 0.001 ・メチルナフチルケトン 0.200 ・4−ダマスコール 0.100 ・ラズベリーケトン 0.100 ・ダマセノン 0.020 ・ダマスコン 0.200 ・α−ダイナスコン 0.001 ・ヨノン 0.200 ・メチルヨノン 2.000 ・ベルトフィックス 1.000 ・カロン 0.001 ・カシュメラン 0.400 ・ムスコン 0.400 【0202】 ・エキザルトン 0.100 ・ムスクTM−II 0.010 ・セレストリド 0.030 ・トラセオライド 0.700 ・トナリド 5.000 ・イソ・イー・スーパー 4.000 ・ギ酸シトロネリル 0.001 ・ギ酸ゲラニル 0.001 ・ギ酸ネリル 0.001 ・酢酸cis−3−ヘキセニル 0.030 ・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 0.002 ・アリルアミルグリコレート 0.200 ・酢酸エチル 0.050 ・酢酸リナリル 1.000 ・酢酸シトロネリル 0.400 ・酢酸ゲラニル 0.800 ・酢酸ネリル 0.050 ・酢酸ラバンジュリル 0.001 ・酢酸テルピニル 0.300 ・酢酸イソボルニル 0.002 ・酢酸セドリル 1.000 ・酢酸グアヤック 0.200 ・ベルテネックス 0.200 ・ベルドックス 0.100 ・酢酸トリシクロデセニル 0.500 ・酢酸ベンジル 1.000 【0203】 ・酢酸フェニルエチル 0.500 ・酢酸スチラリル 0.020 ・ローズフェノン 0.010 ・酢酸シンナミル 0.100 ・酢酸ジメチルベンジルカルビニル 0.500 ・アセチルオイゲノール 0.010 ・アセチルイソオイゲノール 0.010 ・フルテート 0.030 ・ジャスマール 0.050 ・プロピオン酸トリシクロデセニル 0.100 ・プロピオン酸ベンジル 0.001 ・マンザネート 0.010 ・シクロガルバネート 0.001 ・ジャスモン酸メチル 0.002 ・ヘデイオン 0.500 ・ベラモス 0.050 ・アルデヒドC−16 0.001 ・ケイ皮酸メチル 0.001 ・ケイ皮酸エチル 0.003 ・サリチル酸エチル 0.003 ・サリチル酸ベンジル 0.300 ・セドランバー 0.700 ・アンサー 0.001 ・リナロールオキサイド 0.001 ・ヘルボオキサイド 0.030 ・シクランバー 0.200 【0204】 ・アンブロキサン 0.500 ・グリサルバ 0.010 ・1,8−シネオール 0.010 ・ガラクソリド50%ジプロピレングリコールDPG−FC溶液6.500 ・ローズオキサイド 0.002 ・アネトール 0.050 ・β−ナフトールメチルエーテル 0.050 ・β−ナフトールエチルエーテル 0.010 ・メチルイソオイゲノール 0.001 ・メチルオイゲノール 0.004 ・ジフェニルオキサイド 0.010 ・ベンジルイソオイゲノール 0.050 ・ベンジルオイゲノール 0.030 ・インドフロール 0.020 ・ヘルボキサン 0.030 ・ヘキサナールジエチルアセタール 0.001 ・ヘキサナールプロピレングリコールアセタール 0.001 ・cis−3−ヘキセナールジエチルアセタール 0.001 ・オクタナールジエチルアセタール 0.001 ・ノナナールジエチルアセタール 0.001 ・デカナールジエチルアセタール 0.001 ・2一メチルウンデカナールジメチルアセタール 0.001 ・シトラールジメチルアセタール 0.001 ・シトラールジエチルアセタール 0.500 ・シトラールプロピレングリコールアセタール 0.001 ・cis−3一ヘキセナールジエチルアセタール 0.001 【0205】 ・フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール 0.050 ・フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール 0.050 ・バニリンプロピレングリコールアセタール 0.001 ・フレイストン 0.010 ・フラクトン 0.020 ・チャビコール 0.001 ・チモール 0.001 ・カルバクロール 0.001 ・グアヤコール 0.050 ・オイゲノール 0.100 ・イソオイゲノール 0.200 ・メチルオイゲノール 0.002 ・メチルイソオイゲノール 0.003 ・エチルイソオイゲノール 0.002 ・ベンジルオイゲノール 0.200 ・ベンジルイソオイゲノール 0.100 ・アントラニル酸 0.001 ・安息香酸 0.050 ・フェニル酢酸 0.001 ・ペンタリド 0.500 ・アンブレットリド 0.001 ・エチレンブラシレート 0.500 ・γ−ノナラクトン 0.005 ・γ−デカラクトン 0.002 ・γ−ウンデカラクトン 1.000 ・クマリン 1.000 【0206】 ・アントラニル酸メチル 0.050 ・アントラニル酸cis−3−ヘキセニル 0.001 ・アントラニル酸フェニルエチル 0.001 ・アントラニル酸シンナミル 0.001 ・N−メチルアントラニル酸メチル 0.100 ・オーランチオール 0.100 ・リガントラール 0.070 ・インドール 0.005 ・クロナール 0.001 ・タンジェニール 0.001 ・シトラルバ 0.200 ・シトロネリルニトリル 0.200 ・レモニール 0.001 ・6−イソプロピルキノリン1%ジプロピレングリコール溶液 0.003 ・イソブチルキノリン1%エタノール溶液 0.001 ・2−イソブチルキノリン1%安息香酸ベンジル溶液 0.001 ・2−エチルピラジン1%エタノール溶液 0.001 ・2,3−ジエチルピラジン1%エタノール溶液 0.001 ・テトラメチルピラジン1%ジプロピレングリコール溶液 0.001 ・メトキシピラジン1%ジプロピレングリコール溶液 0.001 ・ムスクケトン 0.135 ・ムスクアンブレット 0.100 ・ムスクチベテン 0.050 ・モスケン 0.008 ・ベンゾチアゾール0.1%エタノール溶液 0.00l ・ミントスルフィド0.1%エタノール溶液 0.001 【0207】 ・3−メチルチオプロピオン酸エチル0.1%エタノール溶液 0.001 ・ホワイトローズNo.4(*1) 0.200 ・エタノール 0.500 ・プロピレングリコール(旭硝子(株)) 0.300 ・フタル酸ジエチル(協和発酵(株)) 0.001 ・カルビトール(アルドリッチ(株)) 1.000 ・イソプロピルミリステート(ライオンオレオケミカル(株))1.000 ・ジプロピレングリコールD P G−F C(旭硝子(株))3.000 ・1,3一ブチレングリコール(ダイセル化学(株)) 1.000 ・安息香酸ベンジル 0.900 ・ハーコリン(ハーキュリーズ(株)) 0.300 ・ジブチルヒドロキシトルエン 0.001 【0208】*1:[Flower oils and
Floral Compounds In Perf
umery] Danute Lajaujis An
onis,Allured Pub.Co. 【0209】・色素:青色色素(群青)35%溶液(大
日精化工業(株)製)2000年入手。 ・その他成分:硫酸ナトリウム、脂肪酸メチルエステ
ル、未反応アルコール等の原料由来の不純物成分等。 【0210】又、本実施例・比較例においては、以下の
ように各評価を行った。 <造粒適性評価> 【0211】<<捏和造粒における評価>>ニーダーの
混練性により、以下の基準により評価した。 ◎:ニーダーのみで良好なドウ状物が得られ、その後の
押出、カッティングも問題なく行える。 ○:ニーダーのみではやや混練が進んでいないが、ペレ
ッターによる押出により良好なドウ状物となりカッティ
ングは問題なく行える。 ×:ニーダーのみでは、全く混練が進まず、ペレッター
による押出や、カッティングに問題がある。 【0212】<<撹拌造粒における評価>>造粒機内で
の造粒性で、以下の基準により評価した。 ◎:粒度分布がシャープな良好な造粒物が得られる。 ○:粒度分布がブロードではあるが、造粒物は得られ
る。 ×:ほとんど、造粒が進まない。 【0213】<<転動造粒における評価>>造粒機内へ
の付着量により、以下の基準で評価した。 ◎:造粒機内への付着がほとんど見られない。 ○:造粒機内への付着が見られるが、造粒機へのハンマ
リングで大部分が取り除ける。 ×:造粒機内への付着が多く、ハンマリングでも取り除
けない。 【0214】<流動性評価>流動性は以下の基準により
評価した。 ◎:安息角50°未満で、ホッパーからの排出性等全く
問題がない。 ○:安息角50〜60°で、圧密がかかるような場合な
ど、条件によっては問題が生じるおそれがある。 ×:安息角60°超で、流動性が悪く、排出性等に問題
が生じる。 【0215】<溶解性評価>溶解性は以下の方法により
測定し、下記基準により評価した。二槽式洗濯機(三菱
電機(株)製、CW−C30A1−H)に、5℃の水道
水30Lを張り、綿肌シャツ7枚、ポリエステルシャツ
2枚、アクリルシャツ2枚で浴比20倍に調整し、それ
らを折り畳んで水面に浮かべた。その中心に粒状洗剤3
0gを乗せ、布ごと2分間浸漬後、弱水流で5分間撹拌
した。排水後、布を1分間脱水し、布状と洗濯機中にあ
る溶け残りを拾い出し、目視にて溶け残り量を、下記評
価基準で評価した。 【0216】<<溶解性の評価基準>> ◎:溶け残りがほとんどない ○:溶け残りがやや見られる ×:溶け残りが著しく見られる 尚、前記溶解性の評価においては、家庭における使用性
を考慮すると、洗剤組成物としては「○」以上の評価が
好ましい。 【0217】(実施例1〜9及び比較例1〜4:噴霧乾
燥+捏和・破砕造粒法による粒状洗剤の調製)以下の表
1、2中、酵素、香料、ノニオン界面活性剤、色素、及
び、粉砕助剤用、被覆用の一部のゼオライトを除く任意
成分と水道水(東京都江戸川区)を図1〜6の配合順序
に従い、図7の配合槽及び攪拌羽根(槽直径:600m
m、槽高さ:1000mm、パドル高さ:50mm、パ
ドル幅:480mm、パドル位置:一段目;槽底より5
0mm、ニ段目;槽底より300mm、三段目;槽底よ
り580mm)を用い、配合量200kg/バッチで配
合した。配合時間は最初の添加から配合終了時まで25
minであった。その際、スラリーの循環は配合順序最
初のグループの添加が終了した時点より開始した。配合
終了後10min攪拌して、スラリー(固形分濃度60
質量%)を調製した。 【0218】尚、造粒時等における分級された粗粉ある
いは微粉(図1〜6では回収粉と示す)を4質量%(対
固形洗剤)まで洗剤スラリーに添加した。洗剤スラリー
のpHはいずれも10〜11.5の範囲に入るものであ
った。その後、上記洗剤スラリーを向流式、塔径2.0
m、有効長5.0mの乾燥塔に加圧ノズルを使用して4
00kg/hrの能力で洗剤スラリーをフィード、噴霧
し乾燥粉を得た。ノズルは特開平9−75786号公報
の実施例2記載と同様のものを使用し、噴霧圧0.2〜
0.35MPaで噴霧した。また、塔低より微紛状A型
ゼオライトを同伴させた冷風を吹き込み粉温を下げると
同時に、乾燥粉のコーティングもおこなった。この時の
乾燥塔での熱風温度は約250〜280℃、排風温度は
約95℃であり、得られた乾燥粉の温度は約40℃であ
った。乾燥粉はいずれも平均粒径200〜400μm、
嵩比重0.20〜0.35g/ml、乾燥直後の安息角
40〜60°、平均水分4〜7%の範囲に含まれるもの
であった。 【0219】この乾燥粒子を以下のいずれかの方法にて
破砕した。 ・空気輸送装置(日研テクノ(株)製、ハイパック、F
r数(算出式は後述)10以上、SUS304製配管、
径35.7mm、長さ110m)、で空気輸送を行い、
その衝撃で所望の壊れ度まで破砕。 ・スピードミル(岡田精工(株)製)で、スクリーン
径、およびカッター回転数を変えて所望の壊れ度まで破
砕。 【0220】[Fr数の算出式] Fr数:Fr=u/(D*gc)1/2 u=輸送風速(m/s)、D=輸送配管の内径(m)、 gc=重力加速度(m/s) 【0221】−粒状洗剤組成物の製造− 次いで、破砕された噴霧乾燥粒子とともに、表中の70
℃に加温したノニオン界面活性剤(水分10質量%)と
少量の水道水(東京都江戸川区)を連続ニーダー(栗本
鉄工所製、KRC−S4型)に投入し、温度50〜65
℃、処理量178kg/hrで、連続的に混練し、ドウ
状物を得た。尚、処理速度を150〜220kg/h
r、パドル回転数を120〜150rpm、滞留時間1
0〜120秒としたが、混練物に影響はなかった。この
ときニーダー内圧力は0.001〜0.5MPaとなっ
た。ニーダージャケットに上記混練温度を保つように、
温水、冷水、又は、エチレングリコール水溶液を3〜7
L/minで流した。また、リボンミキサーを用い、噴
霧乾燥粒子、ノニオン界面活性剤、及び、少量の水を予
め混合するプレミックス工程(温度:室温〜40℃)を
行い、連続式ニーダーに投入する方法も試みたが、混練
には影響がなかった。プレミックス工程においてノニオ
ン界面活性剤は、滴下及び加圧ノズル(池内MK12
0、噴霧圧0.5MPa)を用いた噴霧添加を試みた
が、混練性に変わりはなかった。更に、粉砕系で発生し
た集塵微粉をニーダーに投入する成分の5質量%まで内
割りで添加したところ、混練性に変わりはなかった。こ
の後、ペレッター(不二パウダル製、ダイス孔径10m
mφ)で、温度45〜60℃で押出した後、回転式のカ
ッターで、5〜30mmのペレット状の固形洗剤を形成
した。尚、ダイス孔径を5〜12mm、ダイスの開孔率
を20〜40%、ダイス厚みを15〜20mm、カッタ
ー・ダイス間クリアランスを0.5〜10mm、カッタ
ー周速を1〜5m/sに変化させたが、いずれも問題な
くペレット状固形物が得られた。 【0222】次いで、フィッツミル(ホソカワミクロン
(株)製、DKASO−6型)を3段直列に配置し(ス
クリーン径、回転数は表1、2に記載)、得られた固形
洗剤と、粉砕助剤用のゼオライトを(4.3質量%対固
形洗剤)15℃の冷風とともに導入し(風速:16m/
s、気/固比:2.0m/kg)、処理量186kg
/hrで粉砕した。このときの粉砕品の温度は20〜3
0℃であった。尚、ゼオライト量を1.5〜10質量%
対固形洗剤、冷風温度10〜25℃、風速10〜20m
/s、気/固比0.1〜5m/kg、処理量150〜
250kg/hrとしたが、粉砕性に影響はなかった。 【0223】最後に、転動ドラム(直径0.6m、長さ
0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの
邪魔板4枚付き、回転数20rpm)内で被覆用ゼオラ
イト(2.0質量%対粉砕粒子)を加え、得られた洗剤
粒子を被覆した後、酵素、香料(噴霧)、70℃に加温
したノニオン界面活性剤(0.5質量%対固形洗剤、発
塵防止)、色素等を、表中に記載の量加え、高嵩密度の
粒状洗剤組成物を得た。この粒状洗剤組成物は、ピラー
ド容器(特開2000―139996号明細書における
実施例に記載の容器No.A)に1.2kg、あるい
は、紙容器(特願2000−199778号明細書にお
ける実施例に記載の紙容器あるいは)に600g充
填した。 【0224】得られた各高嵩密度の粒状洗剤組成物につ
いて、上記評価法により、造粒適性、流動性、及び、溶
解性について各々評価した。結果を表1〜2に示す。 【0225】 【表1】【0226】 【表2】 【0227】尚、表1中、「粉砕スクリーンの組み合わ
せ」の項では、各々下記に示す孔径のスクリーンを用い
ている。 ・A:1段目;12mm、2段目;6mm、3段目;3
mm、 ・B:1段目;8mm、2段目;3mm、3段目;2m
m、 ・C:1段目;8mm、2段目;6mm、3段目;3m
m 又、表1中、「粉砕回転数の組み合わせ」の項では、各
々下記に示す組み合わせを用いている。 ・D:1段目;1880rpm、2段目;4700rp
m、3段目;4700rpm、 ・E:1〜3段目ともに4700rpm、 ・F:1〜3段目ともに3290rpm 【0228】(実施例10〜18及び比較例5〜8:噴
霧乾燥+攪拌造粒法による粒状洗剤組成物の調製) −噴霧乾燥粒子の作製・破砕処理− 表3〜4中、酵素、香料、ノニオン界面活性剤、色素、
及び、被覆用の一部のゼオライトを除く任意成分を、実
施例1〜9及び比較例1〜4の方法に準拠して噴霧乾燥
粒子を得、所望の壊れ度まで破砕した。このとき、洗剤
スラリー調製の際の配合順序は、図1〜6に示す通りで
ある。 【0229】−粒状洗剤組成物の製造− 次いで、壊された噴霧乾燥粒子をレーディゲミキサー
((株)マツボー製、M−20型)に投入し、主軸(す
き状ショベル、200rpm、Fr数(算出式は後
述):2.6)、チョッパー(6000rpm、Fr
数:43.7)の攪拌下で均一に混合した(仕込充填
率:50%)。そこへ70℃に加温したノニオン界面活
性剤を加圧ノズル(池内MK120、噴霧圧0.5MP
a)を用いて添加し、5分間造粒処理を行い、最後に粉
体物性を改善のための被覆用ゼオライト(2.0質量%
対造粒粒子)を加えて1分間撹拌し、粒子表面を被覆し
た。造粒品温度は30〜50℃であった。 【0230】[Fr数の算出式] Fr数:Fr=u/(D*g)1/2 u=ショベルまたはチョッパーの再外周の周速(m/
s)、 D=ショベルまたはチョッパーの半径(m)、 g=重力加速度(m/s) 【0231】このとき、主軸のショベルをのこ歯型ショ
ベル、及び、ベッカーショベルに変えたところ造粒性に
影響はなかった。また、主軸Fr数を2.0〜3.5、
チョッパー回転数を4500〜6000rpm、造粒時
間を3〜10分、仕込み充填率を30〜70%として
も、得られた造粒物に影響はなかった。最後に、転動ド
ラム内(直径0.6m、長さ0.48m、厚さ1mm×
幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付き回転数20
rpm)で、、酵素、香料(噴霧)、色素等を加えて高
嵩密度の粒状洗剤組成物とした。この粒状洗剤組成物
を、実施例1〜9及び比較例1〜4に示す容器に充填し
た。 【0232】得られた各高嵩密度の粒状洗剤組成物につ
いて、上記評価法により、造粒適性、流動性、及び、溶
解性について評価した。結果を表3〜4に示す。 【0233】 【表3】 【0234】 【表4】【0235】(実施例19〜27及び比較例9〜12:
噴霧乾燥+転動造粒法による粒状洗剤の調製) −噴霧乾燥粒子の作製− 表5〜6中、酵素、香料、ノニオン界面活性剤、色素、
及び、粉砕助剤用、被覆用の一部のゼオライトを除く任
意成分を、実施例1〜9及び比較例1〜4の方法に準拠
して噴霧乾燥粒子を得、所望の壊れ度まで破砕した。こ
のとき、洗剤スラリー調製の際の配合順序は、図1〜6
に示す通りである。 【0236】−粒状洗剤組成物の製造− 次いで、破砕された噴霧乾燥粒子を、転動ドラム(直径
0.6m、長さ0.48m、内容積136L、バッフル
形状厚さ1mm×幅12cm×長さ48cm(粉層高に
対し80%)×4枚)に投入し、充填率33%(45
L)、Fr数(算出式は後述)0.14(回転数20r
pm)で、回転させながら、均一に1min混合した。
そこへ70℃に加温したノニオン界面活性剤を加圧ノズ
ル(池内MKB0080063、噴霧圧1.2MPa)
を用いて噴霧高さ260mm、ノズル傾斜角約40°
(対垂直)にて10分で添加し、3分間造粒処理を行っ
た。 【0237】[Fr数の算出式] Fr数:Fr=u/(D*g)1/2 u=転動ドラム再外周の周速(m/s)、 D=転動ドラムの半径(m)、 g=重力加速度(m/s) 【0238】このとき、充填率を30〜50%、Fr数
を0.10〜0.14、ノニオン界面活性剤添加時間を
5〜20minまで変えても問題なく造粒物が得られ
た。 【0239】最後に、同じ転動ドラム内にて被覆用ゼオ
ライトを加え得られた粒子を被覆し(2.0質量%対攪
拌造粒粒子)、酵素、香料(噴霧)、色素等を加えて高
嵩密度の粒状洗剤組成物とした。この粒状洗剤組成物
は、実施例1〜9、比較例1〜4に示す容器に充填し
た。 【0240】得られた各高嵩密度の粒状洗剤組成物につ
いて、上記評価法により、造粒適性、流動性、及び、溶
解性について評価した。結果を表5〜6に示す。 【0241】 【表5】 【0242】 【表6】 【0243】(実施例28〜33及び比較例13〜1
6:噴霧乾燥+活性剤濃縮+捏和・破砕造粒法による粒
状洗剤組成物の調製) 【0244】−噴霧乾燥粒子の作製− 表7〜8中、酵素、香料、α−SF、ノニオン界面活性
剤、色素、及び、粉砕助剤用、被覆用の一部のゼオライ
トを除く任意成分を、実施例1〜9及び比較例1〜4の
方法に準拠して噴霧乾燥粒子を得、所望の壊れ度に破砕
した。このとき、洗剤スラリー調製の際の配合順序は、
図1〜6に示す通りである。 【0245】−活性剤濃縮− 水分26質量%のα−SFと、水分10質量%のアルコ
ールエトキシレート(AAO)とを、AIで10/2と
なるように混合したスラリーを、薄膜蒸発機(神鋼パン
テック製エクセバ、伝面0.5m)を用いて、クリア
ランス3mm、ジャケット温度120℃、真空度0.0
27MPa、回転羽根周速11m/sの条件で濃縮し、
水分12質量%の濃縮品を得た。 【0246】−粒状洗剤組成物の製造(捏和・破砕造
粒)− 空気輸送により壊された噴霧乾燥粒子と共に、70℃に
加温した上記活性剤濃縮品とノニオン界面活性剤(水分
10質量%)、少量の水道水(東京都江戸川区)を連続
ニーダー(栗本鉄工所製、KRC−S4型)に投入し、
温度50〜65℃、処理量178kg/hrで連続的に
混練し、ドウ状物を得た。尚、処理速度150〜220
kg/hr、パドル回転数を120〜150rpm、滞
留時間10〜120秒としたが、混練物に影響はなかっ
た。このときニーダー内圧力は0.001〜0.5MP
aとなった。ニーダージャケットに、上記混練温度を保
つように、温水又は冷水、或いはエチレングリコール水
溶液を3〜7L/minで流した。又、リボンミキサー
を用い、噴霧乾燥粒子、活性剤濃縮品、ノニオン界面活
性剤、及び、少量の水を、あらかじめ混合するプレミッ
クス工程(温度:室温〜40℃)を行い、連続式ニーダ
ーに投入する方法も試みたが、混練には影響がなかっ
た。プレミックス工程においてノニオン界面活性剤は滴
下及び加圧ノズル(池内MK120、噴霧圧0.5MP
a)を用いた噴霧添加を試みたが、混練性に変わりはな
かった。 【0247】更に、粉砕系で発生した集塵微粉をニーダ
ーに投入する成分の5質量%まで内割りで添加したとこ
ろ、混練性に変わりはなかった。この後、ペレッター
(不二パウダル製、ダイス孔径10mmφ)で、温度4
5〜60℃で押出した後、回転式のカッターで、5〜3
0mmのペレット状の固形洗剤を形成した。尚、ダイス
孔径を5〜12mm、ダイスの開孔率を20〜40%、
ダイス厚みを15〜20mm、カッター・ダイス間クリ
アランスを0.5〜10mm、カッター周速を1〜5m
/sに変化させたが、いずれも問題なくペレット状固形
物が得られた。 【0248】次いで、フィッツミル(ホソカワミクロン
(株)製、DKASO−6型)を3段直列に配置し(ス
クリーン径、回転数は後記)、得られた固形洗剤と粉砕
助剤としてのゼオライトを(4.3質量%対固形洗剤)
15℃の冷風とともに導入し(風速:16m/s、気/
固比:2.0m/kg)、処理量186kg/hrで
粉砕した。このときの粉砕品の温度は20〜30℃であ
った。尚、ゼオライト量を1.5〜10質量%対固形洗
剤、冷風温度10〜25℃、処理時間3〜30s、気/
固比0.1〜5m/kg、処理量150〜250kg
/hrとしたが、粉砕性に影響はなかった。 【0249】最後に、転動ドラム(直径0.6m、長さ
0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの
邪魔板4枚付き、回転数20rpm)内でゼオライト
(2.0質量%対粉砕粒子)を加え得られた洗剤粒子を
被覆し、酵素、香料(噴霧)70℃に加温したノニオン
界面活性剤(0.5質量%対固形洗剤、発塵防止)、色
素等を加えて高嵩密度の粒状洗剤組成物とした。このと
き、粒状洗剤組成物は、実施例1〜9及び比較例1〜4
に示す容器に充填した。 【0250】得られた各高嵩密度の粒状洗剤組成物につ
いて、上記評価法により、造粒適性、流動性、溶解性に
ついて評価した。結果を表7〜8に示す。 【0251】 【表7】【0252】尚、表7中、「粉砕スクリーンの組み合わ
せ」の項では、各々下記に示す孔径のスクリーンを用い
ている。 A:1段目;12mm、2段目;6mm、3段目;3m
m、G:1段目;6mm、2段目;4mm、3段目;2
mm 又、表7中、「粉砕回転数の組み合わせ」の項では、各
々下記に示す回転数の組み合わせである。 D:1段目;1880rpm、2段目;4700rp
m、3段目;4700rpm、H:1段目;1880r
pm、2段目;2350rpm、3段目;3760rp
m 【0253】 【表8】 【0254】(実施例34〜39及び比較例17〜2
0:噴霧乾燥+活性剤濃縮+攪拌造粒法による粒状洗剤
の調製) 【0255】−噴霧乾燥粒子の作製− 表9〜10中、酵素、香料、α−SF、ノニオン界面活
性剤、色素、及び、被覆用の一部のゼオライトを除く任
意成分を、実施例1〜9及び比較例1〜4の方法に準拠
して噴霧乾燥粒子を得、所望の壊れ度に破砕した。この
とき、洗剤スラリー調製の際の配合順序は、図1〜6に
示す通りであった。 【0256】−活性剤濃縮− 水分26質量%のα−SFと、水分10質量%のアルコ
ールエトキシレート(AAO)とを、AIで10/2と
なるように混合したスラリーを、薄膜蒸発機(神鋼パン
テック製エクセバ、伝面0.5m)を用いて、クリア
ランス3mm、ジャケット温度120℃、真空度0.0
27MPa、回転羽根周速11m/sの条件で濃縮し、
水分12質量%の濃縮品を得た。 【0257】−粒状洗剤組成物の製造(撹拌造粒)− 空気輸送により壊された噴霧乾燥粒子をレーディゲミキ
サー((株)マツボー製、M−20型)に投入し、主軸
(すき状ショベル、200rpm、Fr数:2.6)、
チョッパー(6000rpm、Fr数:43.7)の攪
拌下で均一に混合した(仕込充填率:50%)。そこ
へ、70℃に加温した上記活性剤濃縮品、ノニオン界面
活性剤を滴下し、5分間造粒処理を行い、最後に粉体物
性を改善のための被覆用ゼオライト(2.0質量%対造
粒粒子)を加えて1分間撹拌し、粒子表面を被覆した。
造粒品温度は30〜50℃であった。 【0258】このとき、主軸のショベルをのこ歯型ショ
ベル及び、ベッカーショベルに変えたところ造粒性に影
響はなかった。また、主軸Fr数を2.0〜4.0、チ
ョッパー回転数を4500〜6000rpm、造粒時間
を3〜10分、仕込み充填率を30〜70%としても、
得られた造粒物に影響はなかった。 【0259】最後に、転動ドラム内(直径0.6m、長
さ0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cm
の邪魔板4枚付き回転数20rpm)で、酵素、香料
(噴霧)、色素等を加えて高嵩密度粒状洗剤組成物とし
た。この粒状洗剤組成物は実施例1〜9、比較例1〜4
に示す容器に充填した。得られた各高嵩密度粒状洗剤組
成物について。上記評価法により、造粒適性、流動性、
溶解性について評価した。これらの結果を表9、10に
示す 【0260】 【表9】 【0261】 【表10】 【0262】(実施例40〜45、比較例21〜24:
ノンタワー法(撹拌造粒))平均粒径400〜420μ
mの炭酸ナトリウムをスピードミル(岡田精工製)にて
破砕した。上記炭酸ナトリウム、及び被覆用の一部ゼオ
ライトを除く表11、12に示す粉体成分をレーディゲ
ミキサー((株)マツボー製、M−20型)に投入し、
主軸(すき状ショベル、200rpm、Fr数:2.
6)で撹拌して粉体成分を流動化させ、チョッパー(6
000rpm、Fr数43.7)の攪拌下で、実施例4
0〜42、比較例21〜22では、70℃に加温した界
面活性剤濃縮物(製造法は実施例28〜39に準拠)
を、実施例43〜45、比較例23〜24では、70℃
に加温したノニオン界面活性剤(AAO、水分10%)
を、それぞれ2分で滴下し、5分間造粒処理を行った。
ついで、粉体物性を改善のための被覆用ゼオライト
(2.0質量%対造粒粒子)を加えて1分間撹拌し、粒
子表面を被覆した。造粒品温度は30〜50℃であっ
た。 【0263】このとき、主軸のショベルを、のこ歯型シ
ョベル、及び、ベッカーショベルに変えたところ、造粒
性に影響はなかった。また、主軸Fr数を2.0〜4.
0、チョッパー回転数を4500〜6000rpm、造
粒時間を3〜10分、仕込み充填率を30〜70%とし
ても、得られた造粒物に影響はなかった。最後に、転動
ドラム内(直径0.6m、長さ0.48m、厚さ1mm
×幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付き回転数2
0rpm)で、酵素、香料(噴霧)、色素等を加えて高
嵩密度の粒状洗剤組成物とした。この粒状洗剤組成物
は、実施例1〜9、比較例1〜4に示す容器に充填し
た。 【0264】得られた各高嵩密度の粒状洗剤組成物につ
いて、上記評価法により、造粒適性、流動性、及び、溶
解性について評価した。これらの結果を表11〜12に
示す。 【0265】 【表11】 【0266】 【表12】 【0267】(実施例46〜51、比較例25〜28:
ノンタワー法(捏和・破砕造粒法))平均粒径400〜
420μmの炭酸ナトリウムを、スピードミル(岡田精
工製)にて破砕した。前記炭酸ナトリウム、及び、表1
3〜14に示す粉体成分を、予めリボンミキサーで混合
(条件は後述)した。 【0268】<粉体混合条件> ・混合装置:リボンミキサー(その他転動ドラム(水平
円筒混合機)、二重円錐型混合機、V型混合機、レーデ
ィゲミキサー等も用いられる。) ・Fr数:1.0〜3.0(リボンミキサー、レーディ
ゲミキサーの場合)。その他の装置の場合は、一般に
0.01〜0.8、好ましくは0.05〜0.6。 ・混合時間:一般に0.5〜5分 【0269】前記混合粉体、70℃に加温したノニオン
界面活性剤(水分10質量%)、及び、少量の水道水
(東京都江戸川区)を、連続ニーダー(栗本鉄工所製、
KRC−S4型)に投入し、温度50〜65℃、で処理
量178kg/hrで、連続的に混練し、ドウ状物を得
た。尚、処理速度を150〜220kg/hr、パドル
回転数を120〜150rpm、滞留時間10〜120
秒としたが、混練物に影響はなかった。このときニーダ
ー内圧力は0.001〜0.5MPaとなった。ニーダ
ージャケットに、上記混練温度を保つように、温水又は
冷水、或いはエチレングリコール水溶液を3〜7L/m
inで流した。又、リボンミキサーを用い、混合粉体と
ノニオン界面活性剤、少量の水を予め混合するプレミッ
クス工程(温度:室温〜40℃)を行い、連続式ニーダ
ーに投入する方法も試みたが、混練には影響がなかっ
た。プレミックス工程においてノニオン界面活性剤は滴
下及び加圧ノズル(池内MK120、噴霧圧0.5MP
a)を用いた噴霧添加を試みたが、混練性に変わりはな
かった。更に、粉砕系で発生した集塵微粉をニーダーに
投入する成分の5質量%まで内割りで添加したところ、
混練性に変わりはなかった。 【0270】この後、ペレッター(不二パウダル製、ダ
イス孔径10mmφ)で、温度45〜60℃で押出した
後、回転式のカッターで、5〜30mmのペレット状の
固形洗剤を形成した。尚、ダイス孔径を5〜12mm、
ダイスの開孔率を20〜40%、ダイス厚みを15〜2
0mm、カッター・ダイス間クリアランスを0.5〜1
0mm、カッター周速を1〜5m/sに変化させたが、
いずれも問題なくペレット状固形物が得られた。 【0271】次いで、フィッツミル(ホソカワミクロン
(株)製、DKASO−6型)を3段直列に配置し(ス
クリーン径、回転数は表1、2に記載)、得られた固形
洗剤と粉砕助剤としてのゼオライトを(4.3質量%対
固形洗剤)15℃の冷風と共に導入し(風速:16m/
s、気/固比:2.0m/kg)、処理量186kg
/hrで粉砕した。このときの粉砕品の温度は20〜3
0℃であった。尚、ゼオライト量を1.5〜10質量%
対固形洗剤、冷風温度10〜25℃、風速10〜20m
/s、気/固比0.1〜5m/kg、処理量150〜
250kg/hrとしたが、粉砕性に影響はなかった。
最後に、転動ドラム(直径0.6m、長さ0.48m、
厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付
き、回転数20rpm)内でゼオライト(2.0質量%
対粉砕粒子)を加え得られた洗剤粒子を被覆し、酵素、
香料(噴霧)70℃に加温したノニオン界面活性剤
(0.5質量%対固形洗剤、発塵防止)、色素等を加え
て高嵩密度粒状洗剤組成物とした。この粒状洗剤組成物
は、実施例1〜9、比較例1〜4に示す容器に充填し
た。得られた各高嵩密度の粒状洗剤組成物について、上
記評価法により、造粒適性、流動性、及び、溶解性につ
いて評価した。結果を表13〜14に示す。 【0272】 【表13】 【0273】尚、表13中、「粉砕スクリーンの組み合
わせ」の項では、各々下記に示す孔径のスクリーンを用
いている。 J:1段目;5mm、2段目;3mm、3段目;2.3
mm 又、表13中、「粉砕機回転数の組み合わせ」の項で
は、下記に示す組み合わせを用いている。 K:1〜3段目とも2350rpm 【0274】 【表14】【0275】 【発明の効果】本発明によれば、洗濯機の仕事量が少な
い場合や、洗濯時の水温が低い場合でも、溶解性・分散
性に優れ、かつ、良好な製造適性や粉体物性を有する粒
状洗剤組成物の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 図1は、実施例におけるスラリーの配合順序
を表す概略図である。 【図2】 図2は、実施例におけるスラリーの配合順序
を表す概略図である。 【図3】 図3は、実施例におけるスラリーの配合順序
を表す概略図である。 【図4】 図4は、実施例におけるスラリーの配合順序
を表す概略図である。 【図5】 図5は、実施例におけるスラリーの配合順序
を表す概略図である。 【図6】 図6は、実施例におけるスラリーの配合順序
を表す概略図である。 【図7】 図7は、実施例で用いた配合槽及び攪拌羽根
を表す概略図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H003 AB03 AB15 AB19 AB21 AB44 AC08 AC23 BA10 DA01 DA17 EA12 EA15 EA16 EA28 EB32 EC01 EC02 FA26 FA32 FA41

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも一種の洗剤成分を含む、噴霧
    乾燥粒子及び/又は粉体原料を高密度化し、粒状洗剤組
    成物を製造する粒状洗剤組成物の製造方法であって、該
    噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原料を、下記式で表される
    壊れ度が5〜50%となるように破砕処理した後、高密
    度化することを特徴とする粒状洗剤組成物の製造方法。 壊れ度(%)={(MVi−MVf)/MVi}×10
    0 式中、MViは、破砕前の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体
    原料の平均粒径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
    し、MVfは、破砕後の噴霧乾燥粒子及び/又は粉体原
    料の平均粒子径(ふるい上質量平均粒径(μm))を表
    す。
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