JP4358613B2 - 洗剤粒子群の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は陰イオン界面活性剤を含有する洗剤粒子群の製造方法に関する。更に詳しくは、主に陰イオン界面活性剤を含有する界面活性剤混合液と粉末洗剤原料を混合する際、粗粒化ないしは塊状化が抑制され、溶解性や自由流動性が良好な洗剤粒子群を製造する方法に関する。
粉末洗剤の製造分野において、陰イオン界面活性剤は一般的には高濃度水溶液の形で用いられることが多く、その性状は粘稠である。特に、前記陰イオン界面活性剤をバインダーとして粉末洗剤原料と混合して洗剤粒子を製造する場合、その性状故に造粒中に粗粒化ないしは塊状化し、粒状で自由流動性を有する洗剤粒子を得難いという問題があった。
そこで、特許文献1には、主に陰イオン界面活性剤を含有する界面活性剤混合液と粉末洗剤原料を高速混合することにより粒状を維持しつつ、自由流動性洗剤を製造する方法が開示されている。しかしながら、このような方法で大量生産を行う場合、設備が重厚となり好ましくない。
また、特許文献2には、界面活性剤成分として結晶性及び非結晶性陰イオン界面活性剤を含有する洗剤粒子の製造方法において、まず、結晶性陰イオン界面活性剤ペーストと粉末洗剤原料を混合した上で、非結晶性陰イオン界面活性剤を加えて造粒することが開示されている。この方法によれば、粗粒化ないしは塊状化が抑制された顆粒状洗剤が得られるが、予め前記2種類の陰イオン界面活性剤を同時に混合し得ない点で、製造工程が冗長となり好ましくない。
特表平6−506720号公報 特許第3105266号公報
従って、本発明の目的は、主に陰イオン界面活性剤を含有する界面活性剤混合液と粉末洗剤原料を混合する際、特別な機械力や複数の工程を必要とせず、粗粒化ないしは塊状化が抑制され、溶解性や自由流動性が良好な洗剤粒子群を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、主に粘稠な陰イオン界面活性剤と溶融脂肪酸とを混合して低粘度にした界面活性剤混合液を、アルカリ性洗剤ビルダーを含有する粉末洗剤原料と混合して、該脂肪酸を中和することにより、驚くべきことに、洗剤粒子の粗粒化ないしは塊状化が著しく抑制されることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は、少なくとも1種の陰イオン界面活性剤と、溶融状態にある脂肪酸(溶融脂肪酸)とを混合して得た界面活性剤混合液を、少なくとも1種のアルカリ性洗剤ビルダーを含有する粉末洗剤原料とを混合する洗剤粒子群の製造方法に関するものである。
本発明の洗剤粒子群の製造方法を用いることにより、特別な機械力や複数の工程を必要とせず、粗粒化ないしは塊状化が抑制され、溶解性や自由流動性が良好な高嵩密度洗剤を効率よく製造することができるという効果が奏される。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔本発明で使用される洗剤原料〕
本発明では、少なくとも1種の陰イオン界面活性剤及び溶融脂肪酸を混合して得た界面活性剤混合液と、少なくとも1種のアルカリ性洗剤ビルダーを含有する粉末洗剤原料とが洗剤原料として用いられる。ここで、界面活性剤混合液とは、前記陰イオン界面活性剤及び溶融脂肪酸を含む低粘度の液体状の洗剤原料の混合物であって、以下に示すような原料で構成される。なお、該界面活性剤混合液の粘度としては、混合の際の粉末洗剤原料への分散のし易さの観点から、50〜15000mPa・sが好ましく、50〜10000mPa・sがより好ましい。該粘度の測定方法としては、調製時の温度に保った該界面活性剤混合液をB型粘度計により測定する方法が挙げられる。前記粘度範囲が測定可能なように、ロータ及び回転数を適宜選択して、測定開始1分後の指示値を測定値とする。
〔陰イオン界面活性剤〕
界面活性剤混合液には、少なくとも1種の陰イオン界面活性剤が含まれる。陰イオン界面活性剤としては、例えば、以下に挙げるものを、1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。その種類としては、炭素数10〜18の脂肪酸塩(石鹸)、炭素数10〜18の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、炭素数10〜18のアルキル硫酸塩(AS)、炭素数10〜18のアルキルアルコキシ硫酸塩(AES)等が挙げられる。中でも、洗浄力の観点から、好ましくは炭素数10〜18のLAS、更に好ましくは炭素数12のLASである。
前記陰イオン界面活性剤は、該陰イオン界面活性剤の酸前駆体と、アルカリ剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム水溶液等)との中和反応により得られるものであってもよく、また、水を含有してもよい。陰イオン界面活性剤が水を含有する場合、中和反応前に水を添加及び/又は中和後に水を添加したものも使用することができる。前記陰イオン界面活性剤の水分割合としては、洗剤粒子群の界面活性剤成分の高濃度化の観点から、50重量%以下が好ましく、更に好ましくは40重量%以下、特に30重量%以下が好ましい。
〔溶融状態にある脂肪酸〕
本発明において、溶融状態にある脂肪酸(以下、溶融脂肪酸という)とは、該陰イオン界面活性剤と混合する時に溶融状態にある脂肪酸を意味しており、常温で液状の場合から加温されて溶融状態となるものまでを含む。本発明に用いられる溶融脂肪酸の種類としては、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が挙げられ、アルカリ性洗剤ビルダーとの中和反応により生成する脂肪酸塩の固化性の観点から飽和脂肪酸が好ましい。飽和脂肪酸の平均炭素数としては、粉末洗剤原料との混合時の陰イオン界面活性剤の粘稠性を抑制する効果に優れる観点から、12以上が好ましく、また、脂肪酸の反応性の観点から、18以下が好ましい。なお、平均炭素数とは、該脂肪酸が炭素数(整数値)の異なる脂肪酸の混合物である場合、各炭素数の脂肪酸の重量割合の加重平均をいう。前記両観点から、平均炭素数12〜18の飽和脂肪酸がより好ましく、平均炭素数14及び平均炭素数16の飽和脂肪酸が更に好ましい。溶融脂肪酸の配合量は、陰イオン界面活性剤を含有する界面活性剤混合液の粘度を下げるとともに、後述の造粒中において洗剤粒子群の粗粒化ないしは塊状化を抑制するために重要である。この配合量は、得られる洗剤粒子群の溶解性に優れる観点から、陰イオン界面活性剤100重量部に対して70重量部以下が好ましく、60重量部以下がより好ましく、40重量部以下が更に好ましく、また、造粒中の粗粒化ないしは塊状化を抑制する観点から、5重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましい。即ち、溶融脂肪酸の配合量は、前記の両観点から、陰イオン界面活性剤100重量部に対して5〜70重量部が好ましい。ここで、陰イオン界面活性剤の量は、有効分(実質的な量)をいう。
〔他の洗剤用液体原料〕
また、界面活性剤混合液は、陰イオン界面活性剤以外の界面活性剤成分として、非イオン界面活性剤を含有することができる。非イオン界面活性剤の種類としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が挙げられる。炭素数10〜20、好ましくは炭素数10〜15、更に好ましくは炭素数12〜14の直鎖又は分岐鎖、1級又は2級のアルコールの、エチレンオキサイド平均付加モル数5 〜15、好ましくは6 〜12、更に好ましくは6 〜10のポリオキシエチレンアルキルエーテルを使用することが望ましい。又、当該ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、一般にエチレンオキサイド低付加モル数のアルキルエーテルを多量に含有しているが、0 〜3 モル付加物が35重量%以下、好ましくは25重量%以下のものを使用することが望ましい。
また、界面活性剤混合液は、泥分散能や再汚染防止能を有する水溶性ポリマーを含有することができる。水溶性ポリマーの第一の種類としては、ポリエーテル系非イオン性有機化合物やポリオキシエチレン型非イオン性有機化合物が挙げられる。具体的には、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらのうち、得られる洗剤粒子群の物性の観点から、PEGが最も好ましい。PEGの平均分子量としては、溶解性の観点から、30000 以下が好ましく、15000 以下がより好ましい。また、固化性の観点から、200 以上が好ましく、600 以上がより好ましい。
水溶性ポリマーの第二の種類としては、有機ビルダーが挙げられる。具体的には、ポリアクリル酸の塩、アクリル酸−マレイン酸のコポリマーの塩、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。これらのうち、得られる洗剤粒子の洗浄力の観点から、ポリアクリル酸の塩、アクリル酸−マレイン酸のコポリマーの塩が好ましい。なお、これらの塩としては、オリゴマーDI−2(商品名、日本パーオキサイド(株)製、アクアリックTL−500(日本触媒(株)製)等が挙げられる。
前記水溶性ポリマーを洗剤原料として配合する場合、一般的には粉末の形態で用いられることが多い。これは、ハンドリングが容易な程度の水溶液であってもその粘着性の為に、前述したような造粒中の粗粒化ないしは塊状化の問題が生じるからである。しかしながら、本発明においては、前記陰イオン界面活性剤に対する溶融脂肪酸の効果が、水溶性ポリマー水溶液にも適用できるため、前記水溶性ポリマーは、乾燥・粉末化等二次加工していない水溶液の形態で界面活性剤混合液に配合し得る。なお、水溶性ポリマー水溶液の水分割合は、30〜80重量%が好ましく、40〜60重量%が更に好ましい。
界面活性剤混合液を構成する各原料の配合量を以下のようにすることで、好適に界面活性剤混合液を製造することができる。界面活性剤混合液中において、陰イオン界面活性剤及び溶融脂肪酸の含有量の合計が5〜90重量%、好ましくは15〜80重量%、更に好ましくは25〜65重量%、非イオン性界面活性剤の含有量が0〜85重量%、好ましくは5〜65重量%、更に好ましくは15〜50重量%、水溶性ポリマーの含有量の合計が0〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、更に好ましくは3〜25重量%、水分が2〜40重量%、好ましくは5〜30重量%、更に好ましくは10〜25重量%であることが望ましい。
〔界面活性剤混合液の調製〕
前記界面活性剤混合液を調製するための前記原料の混合方法は、通常行われている公知の方法を用いればよいが、とりわけ以下のような添加順序及び装置で調製することにより、所望の界面活性剤混合液が好適に得られる。
まず、添加順序としては、ゲル化物形成の抑制の観点から、以下のような段階を経ることが好ましい。
(1)界面活性剤混合液が非イオン界面活性剤、水溶性ポリマーの第一の種類、余剰の水分のいずれかを含む場合、予めこれら原料を混合しておく段階。
(2)(1)の混合液に陰イオン界面活性剤を添加・混合、もしくは該陰イオン界面活性剤の酸前駆体を中和する必要がある場合には、(1)の混合液中で中和反応を行う為に、(1)の混合液に該酸前駆体と水酸化ナトリウム水溶液等アルカリ剤を添加・混合する段階。
(3)十分に混合及び/又は中和反応が完了している(2)の混合液に溶融脂肪酸を添加・混合する段階。
(4)界面活性剤混合液が水溶性ポリマーの第二の種類を含む場合、(3)の混合液に該水溶性ポリマーを添加・混合する段階。
尚、前記界面活性剤混合液を滞留・貯槽する場合には、上記(2)段階終了時点の混合液を貯槽しておき、粉末洗剤原料との混合直前に(3)及び(4)の段階を行うことが好ましい。また、(2)の段階の中和反応の完了は、該段階の混合液のpH及び/又は酸価を測定することで確認することができる。pHが10〜13及び/又は酸価が−3.5〜−0.5mgKOH/gであれば、中和反応は完了しているといえる。
また、装置としては、攪拌翼及び温度調整を行う為の温水ジャケット等を有する配合槽が好ましく用いられる。更に、前記陰イオン界面活性剤として該酸前駆体を中和する必要がある場合、前記装置に液移送用のポンプ及び中和熱除熱の為の熱交換器を有する外部循環ラインを備えることが好ましい。更に、連続式に該酸前駆体を中和する場合、前記外部循環ラインに静止型又は駆動型のミキサーを備えることが好ましい。
尚、上記界面活性剤混合液の調製過程における混合物の温度としては、前記使用原料の融点及び/又は陰イオン界面活性剤(中和物)の軟化点の最大値〜+15℃の範囲に設定するのが好ましく、さらに前記使用原料の融点及び/又は陰イオン界面活性剤(中和物)の軟化点の最大値〜+10℃の範囲に設定するのが好ましい。
本発明においては、殊更に加熱する必要がない方が好ましいので、具体的には、前記混合物の温度としては好ましくは60〜90℃、より好ましくは65〜85である。
次に、本発明では、前記界面活性剤混合液と供に、少なくとも1種のアルカリ性洗剤ビルダーを含有する粉末洗剤原料が用いられる。
〔アルカリ性洗剤ビルダー〕
アルカリ性洗剤ビルダーは、本発明では洗浄基剤として作用するのに加え、界面活性剤混合液に含まれる溶融脂肪酸の中和剤としても作用する。アルカリ性洗剤ビルダーとしては、例えば以下に挙げるものを1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。その種類としては、炭酸塩、重炭酸塩、ケイ酸塩等が挙げられる。具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム等が挙げられる。このうち、炭酸ナトリウムについては更に、デンス灰と軽灰に分けられるが、溶融脂肪酸との反応性の観点から、軽灰が好ましく用いられる。
このようなアルカリ性洗剤ビルダーの混合物の粒径は、界面活性剤混合液を坦持する粉体表面積の増大及び粗粒化・塊状化の抑制という観点から、5〜300μmであることが好ましく、5〜200μmであることが更に好ましい。
アルカリ性洗剤ビルダーの配合量としては、界面活性剤混合液に含まれる溶融脂肪酸を中和するのに十分な量が必要であることから、好ましくは溶融脂肪酸の中和当量の15倍以上、更に好ましくは20倍以上、特に好ましくは25倍以上であり、また、得られた洗剤粒子群の保存時の水和による固結を抑制する観点から、好ましくは溶融脂肪酸の中和当量の80倍以下、より好ましくは70倍以下である。ここで溶融脂肪酸の中和当量とは、溶融脂肪酸1モルを中和するのに必要なアルカリ性洗剤ビルダーのモル数を表わす。
〔他の粉末洗剤原料〕
更に本発明では、前記アルカリ性洗剤ビルダー以外の粉末洗剤原料も使用することができる。これら粉末洗剤原料としては、無機ビルダー、増量剤、洗浄助剤、増白剤等が挙げられる。無機ビルダーとしては、亜硫酸塩、トリポリリン酸塩、その他のリン酸塩、結晶性アルミノケイ酸塩、非晶質アルミノケイ酸塩等が挙げられる。具体的には、亜硫酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ゼオライト等が挙げられる。また、増量剤、洗浄助剤及び増白剤の種類としては、それぞれ例えば、芒硝、プロテアーゼ、セルラーゼ等の酵素及び蛍光染料が挙げられる。
本発明で用いる粉末洗剤原料は、前記アルカリ性洗剤ビルダー、他の粉末洗剤原料とを通常の方法で混合することで、調製することができる。
〔洗剤粒子群の製造方法〕
本発明の洗剤粒子群の製造方法は、前記界面活性剤混合液を、粉末洗剤原料と撹拌混合する。本発明においては、かかる方法で洗剤粒子群の製造を行なうことにより、特別な機械力や複数の工程を必要とせず、粗粒化ないしは塊状化が抑制され、溶解性や自由流動性が良好な高嵩密度洗剤を効率よく製造することができるという効果が発現される。
中でも、粗粒化ないしは塊状化の原因でもある陰イオン界面活性剤の粘稠性による、粉末洗剤原料への分散阻害/粉末洗剤原料の過度な凝集を同時に解決し得る観点から、界面活性剤混合液と粉末洗剤原料との混合の際に、溶融脂肪酸の中和、洗剤粒子群の造粒を同時に行なうことが好ましい。
本発明において、前記界面活性剤混合液と粉末洗剤原料とを混合する方法については、通常行われている公知の方法を用いればよいが、とりわけ以下のような順序及び装置で行うことにより、所望の洗剤粒子群が好適に得られる。
まず、順序としては、以下のような段階を経ることが好ましい。
(5)少なくとも1種のアルカリ性洗剤ビルダーとそれ以外の粉末洗剤原料を混合機に供給し、予め粉末洗剤原料を混合しておく段階。
(6)混合下にある(5)の粉末洗剤原料に、溶融脂肪酸を含有する界面活性剤混合液を添加し、溶融脂肪酸を中和しつつ造粒を行い、嵩密度を向上させる段階。
(7)(6)に新たに粉末洗剤原料を添加・混合することにより、(6)の混合物の表面被覆を行い、自由流動性を向上させる段階。
本発明においては、上述のような理由で(6)における粗粒化ないしは塊状化が抑制され得るが、温度条件や混合条件を適宜調節することによって、更に好適に洗剤粒子群を製造し得る。従って、本発明で用いられる装置としては、攪拌羽根及び温度調整可能な冷温水ジャケット等を有する混合機が好ましく用いられる。製造方式については、回分式、連続式のいずれかに限定するものではないが、各々に適した混合機の形式として、以下のものが挙げられる。
回分式で行う場合、下記(a)及び(b)のものが好ましい。
(a)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサーである。例えばヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)、ハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター((株)パウレック製)等があるが、特に好ましくは横型の混合槽で円筒の中心に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサーで、例えばレディゲミキサー(松坂技研(株)製)、プロシェアミキサー(太平洋機工(株)製)がある。
(b)半円筒型の固定された容器内でスパイラルを形成したリボン状の羽根が回転することにより混合を行う形式のミキサー、例えばリボンミキサー(不二パウダル(株)製)がある。
連続式で行う場合、下記(c)〜(e)のものが好ましい。
(c)粉体投入口を備えた竪型シリンダーと混合ブレードを備えたメインシャフトより成り、メインシャフトは上部軸受によって支えられ、排出側がフリーとなっている構造の連続ミキサー、例えばフレキソミックス型((株)パウレック製)がある。
(d)攪拌ピンを有した円板の上部に原料を投入し、この円板を高速回転させ、剪断作用により混合を行う形式のミキサー、例えばフロージェットミキサー((株)技研パウテックス製)、スパイラルピンミキサー(太平洋機工(株)製)がある。
(e)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式の連続ミキサーである。例えば連続ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)がある。更にハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター((株)パウレック製)等の装置を連続装置として用いても良い。好ましくは横型の混合槽で円筒の中心に攪拌軸を有し、この軸に攪拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサーで連続式のものであり、例えばレディゲミキサー(松坂技研(株)製)、プロシェアミキサー(太平洋機工(株)製)がある。
上記装置には、混合槽内部に凝集した洗剤粒子を解砕する目的での解砕翼を有する解砕機を1基以上備えていても良い。又、混合槽内に冷風を通気する為の送風装置及び排気装置を備えていても良い。
また、前記(6)の段階において、界面活性剤混合液は噴霧状態で添加されるのが好ましい為、混合槽内に微粒化ノズルを備える配管がなされていることが好ましい。
尚、回分式で行う場合は、上記(5)〜(7)の各段階を順次単一の混合機で行うことが可能であるが、(5)及び(6)の段階を順次単一の混合機で行った後、(7)の段階を別の混合機で行っても良い。連続式で行う場合は、(5)及び(6)の段階を同時に単一の混合機で行った後、(7)の段階を別の混合機で行うことが好ましい。
上記(5)〜(7)の各段階を行う際の混合条件を、下記の数式で定義されるフルード数で表わす。
Fr=V2 /(R×g)
(但し、Frはフルード数を、Vは攪拌羽根の先端の周速(m/s)を、Rは攪拌羽根の回転半径(m)を、gは重力加速度(m/s2 )を表わす。)
(5)の段階における混合条件は、粉末洗剤原料が適度に均一状態となるように、メインの攪拌羽根のフルード数が0.5〜5、好ましくは0.8〜3、解砕機がある場合には解砕翼のフルード数が500〜2000、好ましくは800〜1500であるのが望ましい。更に、混合時間が0.5〜4分、好ましくは1〜3分であるのが望ましい。
(6)の段階又は、(5)及び(6)を同時に行う場合の混合条件は、剪断によって過造粒とならないように、メインの攪拌羽根のフルード数が0.3〜4、好ましくは0.5〜3、解砕機がある場合には解砕翼のフルード数が0〜1500、好ましくは0〜500であるのが望ましい。
回分式で行う場合、界面活性剤混合液の添加時間が1〜15分、好ましくは2〜10分であり、(界面活性剤混合液の添加時間を含む)混合時間が5〜20分、好ましくは8〜15分であるのが望ましい。又、連続式で行う場合、その滞留時間は、5〜20分、好ましくは8〜15分であるのが望ましい。
尚、特にこの段階における温度条件は、陰イオン界面活性剤の粘稠性を抑制する為に重要であって、添加時の界面活性剤混合液の温度、混合機のジャケット水の温度、送風装置がある場合には送風空気の温度等が以下のようであることが望ましい。
添加時の界面活性剤混合液の温度としては、前記の調製過程の温度範囲であることが望ましい。
混合機のジャケット水の温度としては、15〜50℃、好ましくは20〜40℃が望ましい。混合機に送風装置が接続している場合には、送風空気の温度が10〜30℃、好ましくは15〜25℃、送風空気の湿度が30〜90RH%、好ましくは40〜80RH%、送風空気の流量が混合機の単位容積当たり50〜550Nm3 /hr、好ましくは100〜500Nm3 /hrが望ましい。
(6)の段階において、混合機のジャケット水の温度が、使用されている溶融脂肪酸の融点以下に設定されている場合がある。この場合であっても、本発明に用いられる界面活性剤混合液は固化せず、液状を呈することで、作業性よく中和反応を行うことができるという利点がある。
なお、この(6)の段階において、溶融脂肪酸の中和の完了は、中和熱の発生が終了した時点であり、混合機内の粉体層の温度を経時で測定し、温度上昇が無くなった時点として確認することができる。
(7)の段階における混合条件は、新たに添加した粉末洗剤原料が(6)の混合物に被覆されるように、メインの攪拌羽根のフルード数が0.3〜4、好ましくは0.5〜3、解砕機がある場合には解砕翼のフルード数が500〜2000、好ましくは800〜1500であるのが望ましい。更に、混合時間が0.5〜4分、好ましくは1〜3分であるのが望ましい。尚、この段階で用いられる新たに添加する粉末洗剤原料としては、当業者であれば容易に知り得る要件ではあるが、微粉末のものが好ましく、その一次粒子径が10μm以下のものが好ましく用いられる。例えば、上述したアルカリ性洗剤ビルダー以外の粉末洗剤原料のうち、結晶性アルミノケイ酸塩、非晶質アルミノケイ酸塩等が挙げられる。具体的には、ゼオライトが好ましく用いられる。
また、本発明の洗剤粒子群の製造方法において、洗剤粒子群を好適に製造する観点から、界面活性剤混合液の配合量は15〜45重量部、好ましくは20〜40重量部、更に好ましくは25〜35重量部、アルカリ性洗剤ビルダーの配合量は10〜45重量部、好ましくは15〜40重量部、更に好ましくは20〜35重量部、アルカリ性洗剤ビルダー以外の粉末洗剤原料は10〜75重量部、好ましくは20〜65重量部、更に好ましくは30〜55重量部となるように各洗剤原料の量を調整することが望ましい。
以上のようにして得られる洗剤粒子群の物性としては、以下のものが適している。
(i)嵩密度:得られる洗剤粒子群の溶解性の観点から、1200g/L以下が好ましく、より好ましくは600〜1200g/L、さらに好ましくは700〜1000g/L。
(ii)平均粒径:好ましくは250〜800μm、より好ましくは300〜600μm。得られる洗剤粒子群の溶解性の観点から、800μm以下が好ましく、粉塵の発生を抑制する観点から250μm以上が好ましい。平均粒径は、JIS Z 8801の標準篩を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率から測定する。
(iii)流動性:得られる洗剤粒子群の取扱性の観点から、流動時間が10秒以下が好ましく、より好ましくは8秒以下。流動時間は、JIS K 3362により規定された嵩密度測定用のホッパーから、100mLの粉末が流出するのに要する時間とする。
(iv)溶解性:好ましくは1.0%以下、より好ましくは0.5%以下。溶解性は、試料0.83gをサンプリングし、10℃、1リットルの水道水に加え、マグネチックスターラーにて10分間攪拌後、200メッシュの金網にて濾過し、乾燥させた濾過残量比率(%)で示す。
更に、生産性の指標として、以下のようであることが好ましい。
(v)収率:得られた洗剤粒子群を100重量%として、1180μmの篩を通過したものの割合が、60重量%以上、好ましくは70重量%以上。
本発明により得られる洗剤粒子群は、嵩密度の高いものであり、界面活性剤成分の高濃度化による洗浄活性の向上に有効であり、また、流動性、溶解性に優れることから、衣料用洗剤に好適に用いられる。
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
なお、以下の実施例等において、陰イオン界面活性剤であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩の酸前駆体としてドデシルベンゼンスルホン酸を、脂肪酸ナトリウム塩の酸前駆体として平均炭素数14〜18の飽和脂肪酸の混合物を用いた。 また、非イオン界面活性剤としてはポリオキシエチレンドデシルエーテルで、エチレンオキサイド平均付加モル数=6のものを用いた。
また、水溶性ポリマーであるポリエチレングリコールは平均分子量13000で60%水溶液のものと平均分子量200で100%のものを、アクリル酸−マレイン酸のコポリマーの塩は日本触媒(株)製の40%水溶液のものを用いた。
また、界面活性剤混合液に混合する溶融脂肪酸としては、ミリスチン酸(「ルナックMY−98」、花王(株)製)もしくはパルミチン酸(「ルナックP−95」、花王(株)製)を用いた。
また、アルカリ性の洗剤ビルダーであるライト灰と重曹は東ソー(株)製のものである。ライト灰(平均粒径10μm)についてはライト灰の原体(平均粒径100μm)を不二パウダル製のアトマイザーで粉砕した。
また、他の粉末洗剤原料としてゼオライト4A型はPQケミカルズ(PQ CHEMICALS) 製のものを用いた。
また、以下の実施例等において用いた脂肪酸等の融点について、ポリエチレングリコール(PEG13000)は55℃、PEG200は常温で液状、ミリスチン酸は55℃、パルミチン酸は63℃である。
〔実施例1〕
表1に記載のポリエチレングリコール(PEG200)9.7重量部とPEG13000 1重量部(水分を含めて1.7重量部)とを60℃で加熱混合下に、アルキルベンゼンスルホン酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和し、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム13.4重量部を生成した混合液を調製した。後に添加する溶融脂肪酸が中和しないように、前記陰イオン界面活性剤の酸前駆体(アルキルベンゼンスルホン酸)が十分に中和されており、かつ水酸化ナトリウムが過剰に残らないように各成分を調整した。該混合液を75℃に保ち、溶融したパルミチン酸2.4重量部を添加・混合し、溶融脂肪酸を含有する界面活性剤混合液を得た。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)に粉砕ライト灰33重量部、重曹7.9重量部、ゼオライト4A型28.7重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min、Fr=0.85)とチョッパー(3600r/min、Fr=1088)で行い、ジャケットに20℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を6分間で投入し、攪拌を停止し排出した。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
表1に記載の非イオン界面活性剤10.2重量部とポリエチレングリコール1重量部(水分を含めて1.7重量部)とを60℃で加熱混合下に、アルキルベンゼンスルホン酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和しアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム12.1重量部を生成した混合液を調製した。更に、上記混合液を80℃で加熱混合下に、脂肪酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和し脂肪酸ナトリウム塩(石鹸)2重量部を生成した。後に添加する溶融脂肪酸が中和しないように、前記陰イオン界面活性剤の酸前駆体(アルキルベンゼンスルホン酸、平均炭素数14〜18の飽和脂肪酸)が十分に中和されており、かつ水酸化ナトリウムが過剰に残らないように各成分の量を調整した。該混合液を75℃に保ち、溶融したパルミチン酸1重量部を添加・混合し、溶融脂肪酸を含有する界面活性剤混合液を得た。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)に粉砕ライト灰27.4重量部、重曹6.1重量部、ゼオライト4A型24.4重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min)とチョッパー(3600r/min)で行い、ジャケットに20℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を10.5分間で投入し、その後1分間攪拌を続けた。引き続きアクリル酸−マレイン酸のコポリマー1.5重量部(水分を含めて3.8重量部)を0.5分で投入し、その後1.5分間攪拌を続けた。次に、表面被覆剤としてゼオライト4A型を8.1重量部投入し、1分間攪拌を行い排出した。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
表1に記載の非イオン界面活性剤9.5重量部とポリエチレングリコール0.5重量部(水分を含めて0.8重量部)とを60℃で加熱混合下に、アルキルベンゼンスルホン酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和しアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム12.6重量部を生成した混合液を調製した。後に添加する溶融脂肪酸が中和しないように、前記陰イオン界面活性剤の酸前駆体(アルキルベンゼンスルホン酸)が十分に中和されており、かつ水酸化ナトリウムが過剰に残らないように各成分の量を調整した。該混合液を65℃に保ち、溶融したミリスチン酸3.2重量部を添加・混合し、溶融脂肪酸を含有する界面活性剤混合液を得た。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)に粉砕ライト灰28.4重量部、重曹6.3重量部、ゼオライト4A型23.8重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min)とチョッパー(3600r/min)で行い、ジャケットに20℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を4.5分間で投入し、2分間攪拌を行った後、引き続きアクリル酸−マレイン酸のコポリマー1.6重量部(水分を含めて4重量部)を0.5分で投入し、その後1.5分間攪拌を続けた。次に、表面被覆剤としてゼオライト4A型を8.4重量部投入し、1分間攪拌を行い排出した。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例3において、溶融脂肪酸であるミリスチン酸に変えてパルミチン酸を用いることと、界面活性剤混合液に添加・混合する際の溶融脂肪酸の温度条件を65℃から75℃に変えたこと以外は実施例3と同様な操作を行った。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
表1に記載の非イオン界面活性剤9.5重量部とポリエチレングリコール0.5重量部(水分を含めて0.8重量部)とを60℃で加熱混合下に、アルキルベンゼンスルホン酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和しアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム12.6重量部を生成した混合液を調製した。後に添加する溶融脂肪酸が中和しないように、前記陰イオン界面活性剤の酸前駆体(アルキルベンゼンスルホン酸)が十分に中和されており、かつ水酸化ナトリウムが過剰に残らないように調整した。該混合液を75℃に保ち、溶融したパルミチン酸3.2重量部を添加・混合し、溶融脂肪酸を含有する界面活性剤混合液を得た。更に該界面活性剤混合液にアクリル酸−マレイン酸のコポリマー1.6重量部(水分を含めて4重量部)を添加・混合し、75℃を保った。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)に粉砕ライト灰28.4重量部、重曹6.3重量部、ゼオライト4A型23.8重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min)とチョッパー(3600r/min)で行い、ジャケットに20℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を4.5分間で投入し、その後3分間攪拌を行った。次に、表面被覆剤としてゼオライト4A型を8.4重量部投入し、1分間攪拌を行い排出した。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
〔実施例6〕
実施例5と同様な組成比及び操作を行い、溶融脂肪酸及びアクリル酸−マレイン酸のコポリマーを含有する界面活性剤混合液を得た。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)にライト灰28.4重量部、重曹6.3重量部、ゼオライト4A型23.8重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min)で行い(チョッパーは停止)、ジャケットに30℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を5.5分間で投入し、その後10.5分間攪拌を行った。次に、表面被覆剤としてゼオライト4A型を8.4重量部投入し、1分間攪拌を行い排出した。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
表1に記載のポリエチレングリコール(PEG200)10.4重量部とPEG13000 1重量部(水分を含めて1.7重量部)とを60℃で加熱混合下に、アルキルベンゼンスルホン酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和し、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム14.7重量部を生成した混合液を調製した。前記陰イオン界面活性剤の酸前駆体(アルキルベンゼンスルホン酸)が十分に中和されており、かつ水酸化ナトリウムが過剰に残らないように調整した。該混合液を75℃に保ち、溶融脂肪酸を含まない界面活性剤混合液を得た。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)に粉砕ライト灰33.1重量部、重曹7.9重量部、ゼオライト4A型28.8重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min)とチョッパー(3600r/min)で行い、ジャケットに20℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を6分間で投入したが、投入終了直後、ペースト状・塊状を呈し、自由流動性を有する洗剤粒子は得られなかった。該混合物の溶解性の評価結果のみを表1に示す。
〔比較例2〕
表1に記載の非イオン界面活性剤10重量部とポリエチレングリコール1重量部(水分を含めて1.7重量部)とを60℃で加熱混合下に、アルキルベンゼンスルホン酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和しアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム11.9重量部を生成した混合液を調製した。更に、この混合液を80℃で加熱混合下に、脂肪酸と48%水酸化ナトリウム水溶液を添加・中和し脂肪酸ナトリウム(石鹸)2重量部を生成した。前記陰イオン界面活性剤の酸前駆体(アルキルベンゼンスルホン酸、平均炭素数14〜18の飽和脂肪酸)が十分に中和されており、かつ水酸化ナトリウムが過剰に残らないように調整した。該混合液を75℃に保ち、溶融脂肪酸を含まない界面活性剤混合液を得た。
一方、レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量130リットル、ジャケット付き)に粉砕ライト灰26.9重量部、重曹6重量部、ゼオライト4A型26.8重量部を投入し、攪拌を開始した。なお、攪拌は主軸(55r/min)とチョッパー(3600r/min)で行い、ジャケットに20℃の水を流した。粉末洗剤原料を1分間混合後、前記界面活性剤混合液を12分間で投入し、その後、0.5分間攪拌を続けた。引き続きアクリル酸−マレイン酸のコポリマー1.5重量部(水分を含めて3.8重量部)を0.5分で投入し、その後0.5分間攪拌を続けた。次に、表面被覆剤としてゼオライト4A型を7.9重量部投入し、1分間攪拌を行い、排出した。このようにして得られた洗剤粒子群についての評価結果を表1に示す。
Figure 0004358613
表1の結果より、溶融脂肪酸を含有した界面活性剤混合液を用いた実施例1〜6では、溶融脂肪酸を含有した界面活性剤混合液を用いない比較例1、2に比べて、流動性、溶解性に優れ、高嵩密度の洗剤粒子群を高収率で得ることができることがわかる。
本発明を用いることで得られた洗剤粒子群は、嵩密度の高いものであり、界面活性剤成分の高濃度化による洗浄活性の向上に有効であり、また流動性、溶解性に優れることから、衣料用洗剤として好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも1種の陰イオン界面活性剤と該陰イオン界面活性剤100重量部に対して5〜70重量部の溶融状態にある脂肪酸(溶融脂肪酸)とを混合して得た界面活性剤混合液を、前記溶融脂肪酸の中和等量の15倍以上である少なくとも1種のアルカリ性粉末洗剤ビルダーと、該アルカリ性粉末洗剤ビルダー以外の無機ビルダー、増量剤、洗浄助剤、及び増白剤からなる群より選ばれる1種以上を含む他の粉末洗剤原料とを混合してなる粉末洗剤原料と混合する洗剤粒子群の製造方法。
  2. 無機ビルダーが、亜硫酸塩、トリポリリン酸塩、結晶性アルミノケイ酸塩、及び非晶質アルミノケイ酸塩からなる群より選ばれる、請求項1記載の製造方法。
  3. 増量剤が芒硝、洗浄助剤が酵素、及び増白剤が蛍光染料である、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 溶融脂肪酸が平均炭素数12〜18の飽和脂肪酸である請求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  5. 界面活性剤混合液が非イオン界面活性剤及び/又は水溶性ポリマーを含有する請求項1〜4いずれか記載の製造方法。
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