JP2003292990A - アニオン性界面活性剤粉体 - Google Patents

アニオン性界面活性剤粉体

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JP2003292990A JP2002379088A JP2002379088A JP2003292990A JP 2003292990 A JP2003292990 A JP 2003292990A JP 2002379088 A JP2002379088 A JP 2002379088A JP 2002379088 A JP2002379088 A JP 2002379088A JP 2003292990 A JP2003292990 A JP 2003292990A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐硬水性及び低温溶解性が優れ、ケーキング
性等の粉体特性をも向上させたポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル硫酸塩を含有するアニオン性界面活性剤
粉体及びその製造法の提供。 【解決手段】 アルキレンオキサイドの平均付加モル数
が0.05〜2であるポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル硫酸塩からなり、かつアルキレンオキサイドを4
モル以上付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル硫酸塩の含有量がアニオン性界面活性剤全体に対し3
0重量%以下であるアニオン性界面活性剤粉体、更に水
溶性無機塩を含有するアニオン性界面活性剤粉体、及び
これらアニオン性界面活性剤粉体の製造法、並びにこれ
らのアニオン性界面活性剤粉体を含有する洗剤組成物及
びセメント添加剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤や乳化剤等に
好適に使用し得る、耐硬水性及び低温溶解性が優れ、ケ
ーキング性等の粉体特性が向上したアニオン性界面活性
剤粉体及びその簡便で効率的な製造法、並びにそのアニ
オン性界面活性剤粉体を含有する洗剤組成物及びセメン
ト添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸基を有するアニオン性界面活性剤
は、その乳化、分散能の故、洗浄剤や各種化学品の添加
剤、例えば衣料用洗剤、台所用洗剤、歯磨き用発泡剤、
粉末シャンプー、乳化重合用乳化剤、セメント発泡剤、
医薬/化粧品乳化剤等として、家庭用から工業用まで幅
広く用いられている。
【0003】高級アルコールを硫酸化/中和して得られ
るアルキル硫酸塩に代表されるアニオン性界面活性剤
は、その水溶液を乾燥することにより粉末状の製品が商
品化されているが、一般に、アルキル硫酸塩は耐硬水性
に問題があり、洗浄性能についても十分満足できるもの
ではなく、改善することが要望されている。
【0004】一方、高級アルコールにアルキレンオキサ
イドを付加した後、硫酸化/中和して得られるポリオキ
シアルキレンアルキルエーテル硫酸塩は、同じ炭素数の
アルキル基を有するアルキル硫酸塩に対してクラフト点
が低く、低温溶解性に優れており、抜群に耐硬水性に優
れる特徴をもつことから、洗浄剤等の主基剤として用い
られている。しかし、ポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル硫酸塩特有のケーキング性が悪いという問題か
ら、粉体洗浄組成物中に大量に配合することが極めて困
難であった。
【0005】例えば、特許文献1にアニオン活性剤粉粒
体の製造方法が記載されており、その特許文献1の実施
例3では、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩
の固形分濃度80重量%水スラリーを乾燥させて粉粒体
を得ているが、この粉粒体は、水分含量が8重量%程度
と大きく、ケーキング性の向上された流動性のよい粉粒
体とは言えなかった。
【0006】従って、商品化されているポリオキシアル
キレンアルキルエーテル硫酸塩を多量に配合した製品は
液状或いはペースト状の形態をしており、流動性が優れ
た粉末状の製品については未だ工業化されていなかっ
た。
【0007】
【特許文献1】特開平5−331496号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐硬
水性及び低温溶解性が優れ、ケーキング性等の粉体特性
をも向上させたポリオキシアルキレンアルキルエーテル
硫酸塩を含有するアニオン性界面活性剤粉体及びその製
造法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のア
ルキレンオキサイド平均付加モル数を有するポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル硫酸塩からなるアニオン性
界面活性剤粉体が、洗浄性等の基本性能を保持しなが
ら、優れた耐硬水性、低温溶解性及び流動性を有するこ
とを見出した。
【0010】即ち、本発明は、アルキレンオキサイドの
平均付加モル数が0.05〜2であるポリオキシアルキ
レンアルキルエーテル硫酸塩からなり、かつアルキレン
オキサイドを4モル以上付加したポリオキシアルキレン
アルキルエーテル硫酸塩の含有量がアニオン性界面活性
剤全体に対し30重量%以下であるアニオン性界面活性
剤粉体、更に水溶性無機塩を含有するアニオン性界面活
性剤粉体、及びこれらアニオン性界面活性剤粉体の製造
法、並びにこれらのアニオン性界面活性剤粉体を含有す
る洗剤組成物及びセメント用添加剤を提供する。
【0011】尚、本発明において、アルキレンオキサイ
ドの平均付加モル数とは、アニオン性界面活性剤粉体中
に含有される、アルキル硫酸塩とポリオキシアルキレン
アルキルエーテル硫酸塩の混合物のアルキレンオキサイ
ド平均付加モル数を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の粉体中に含有されるポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩は、アルキレ
ンオキサイドの平均付加モル数が重要な因子となり、優
れた粉体特性を得、また粉末化した際のケーキング性を
向上させる観点から、アルキレンオキサイドの平均付加
モル数は0.05〜2、好ましくは0.1〜1、更に好
ましくは0.2〜0.8である。
【0013】更にアルキレンオキサイドを多量付加した
化合物が多く存在する場合には、平均付加モル数が0.
05〜2の範囲内であっても、流動性を保持できない。
具体的にはアルキレンオキサイドを4モル以上付加した
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩の含有量
がアニオン性界面活性剤全体に対し0〜30重量%であ
ることが必要であり、好ましくは0〜20重量%、更に
好ましくは0〜15重量%である。
【0014】また、ポリオキシアルキレンアルキルエー
テル硫酸塩中のアルキル基の炭素数の違いによっても、
製造時の取り扱いのしやすさや性能の違いが現れる。つ
まり、炭素数が比較的小さくなると、粉末化した際のケ
ーキング性が低下し、炭素数が大きすぎると粉末の溶解
性等の性能が低下することから、アルキル基の炭素数は
8〜20が好ましく、10〜18が更に好ましい。
【0015】本発明に係わるポリオキシアルキレンアル
キルエーテル硫酸塩としては、例えば、一般式(I)で
表される化合物が挙げられる。
【0016】 [R1−O(AO)n−SO3pM (I) [式中、R1は炭素数8〜20の直鎖アルキル基、AO
は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nはアルキレン
オキサイドの平均付加モル数を示す、0.05〜2の
数、Mは陽イオン、pはMの価数を示し、n個のAOは
同一でも異なっていても良い。] 一般式(I)において、R1は、炭素数10〜18のア
ルキル基が好ましい。AOは、炭素数2〜3、特に2の
オキシアルキレン基が好ましい。nは0.1〜1、特に
0.2〜0.8の数が好ましい。Mは、Na、K等のア
ルカリ金属原子、Ca、Mg等のアルカリ土類金属原
子、又はアルカノール置換もしくは無置換のアンモニウ
ム基が好ましく、更にアルカリ金属原子、特にNaが好
ましい。pは1又は2が好ましく、1が更に好ましい。
【0017】本発明に係わるポリオキシアルキレンアル
キルエーテル硫酸塩は、また、アルキレンオキサイドの
付加分布に特に制限はなく、ブロード及びナロー分布等
の既知の方法で得られる付加分布でよい。しかし、洗浄
性能とケーキング性の両立を追求するならば、アルキレ
ンオキサイドが付加されていないアルキル硫酸塩を一定
比率で含有することが好ましい。アルキル硫酸塩の含有
量は、アルキレンオキサイドの平均付加モル数0.05
〜2のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩
中、30〜95重量%が好ましく、50〜90重量%が
更に好ましい。
【0018】本発明のアニオン性界面活性剤粉体は、更
に、水溶性無機塩を含有することが好ましい。水溶性無
機塩としては、例えば、塩化ナトリウム、芒硝、炭酸ナ
トリウム等が挙げられる。本発明のアニオン性界面活性
剤粉体中の、水溶性無機塩の含有量は、本発明の目的が
阻害されない範囲内であればよく、特に限定されない
が、通常、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸
塩100重量部に対して10重量部以下、好ましくは2
重量部以下であることが、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル硫酸塩の固形分量を高く保つ点で望ましい。
【0019】また、本発明のアニオン性界面活性剤粉体
は、必要により、その他の添加剤を含有することができ
る。その他の添加剤としては、例えば、ケイ酸塩、炭酸
塩等のアルカリ化剤、クエン酸塩、ゼオライト等の2価
金属イオン捕捉剤、ポリビニルピロリドン、カルボキシ
メチルセルロース等の再汚染防止剤、その他、ケーキン
グ防止剤、酸化防止剤等が挙げられる。かかるその他の
添加剤は、本発明の目的が阻害されない範囲で用いるこ
とができる。
【0020】本発明のアニオン性界面活性剤粉体はま
た、水や未反応アルコール等を含有しても良い。本発明
の粉体の好ましい組成としては、アルキル硫酸塩60〜
80重量%、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫
酸塩18〜38重量%、水0.5〜2.0重量%、アル
コール及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.
5〜2.0重量%、無機塩1.0〜2.0重量%であ
る。
【0021】本発明のアニオン性界面活性剤粉体は、以
下の工程1に示す方法により得られるポリオキシアルキ
レンアルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペースト
を、工程2に示すような既知の方法で乾燥及び造粒を行
うことによって得ることができる。
【0022】工程1:ポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストの調製工程 ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含有水溶
液を調製するには、以下の(1)〜(3)に示す方法が
挙げられる。 (1)炭素数8〜20のアルコール(以下高級アルコー
ルという)にアルキレンオキサイドを平均付加モル数
0.05〜2となるように付加した高級アルコールのア
ルキレンオキサイド付加物を、硫酸化し、中和する方
法。 (2)高級アルコールと高級アルコールのアルキレンオ
キサイド付加物を、混合物のアルキレンオキサイド平均
付加モル数が0.05〜2になるように混合した後、硫
酸化し、中和する方法。 (3)高級アルコール及び高級アルコールのアルキレン
オキサイド付加物を予め別々に硫酸化し、中和したもの
を、混合物のアルキレンオキサイド平均付加モル数が
0.05〜2になるように混合する方法。
【0023】硫酸化及び中和は既知の方法で行うことが
できる。硫酸化に用いる硫酸化剤としては、三酸化硫黄
又はクロルスルホン酸が好ましい。三酸化硫黄ガスを使
用する際は、通常、不活性ガス、好ましくは乾燥空気ま
たは窒素で希釈して、三酸化硫黄ガス濃度として1〜8
体積%、好ましくは1.5〜5体積%の気体混合物とし
て使用する。中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。
【0024】尚、本発明のポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストに含有される
未反応分は、純度の低下、粉体のケーキング性を悪化さ
せる要因となるため、好ましくないが、5重量%以下な
らば許容でき、より好ましくは2重量%以下である。こ
こで、未反応分とは、硫酸化されなかったアルコール、
アルコキシレート、更には反応から副生した微量のハイ
ドロカーボン、ワックスを含む。
【0025】上記の方法で得られた中和物の有効成分
は、30重量%以下が好ましく、30重量%を越えると
増粘し、ハンドリング性が悪化する。また、有効成分6
0〜80重量%においてはペースト状となり、流動性を
示すことから、この比較的高濃度のペーストを中和時に
調製することは、乾燥時のエネルギー負荷を減らすもの
であり、より好ましい。
【0026】また、本発明において、生成物中には水溶
性無機塩が存在していてもよい。水溶性無機塩の代表例
としては、例えば、塩化ナトリウム、芒硝、炭酸ナトリ
ウム等が挙げられる。これらの水溶性無機塩は、そのま
まの状態で添加してもよいが、反応によって副生させて
もよい。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル硫酸塩含有水溶液又はペーストに色相改善の目的でN
aClO(次亜塩素酸ナトリウム)を添加した場合に
は、NaCl(塩化ナトリウム)が副生する。用途が限
定されるが、このように次亜塩素酸ナトリウムを添加
し、塩化ナトリウムを無機塩として副生させることもで
きる。
【0027】得られたポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストは、次の工程2に
供される。
【0028】工程2:乾燥・造粒工程 工程2は、工程1で調製されたポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストを種々の
条件下において乾燥・造粒する工程であり、乾燥と造粒
が同時におこる場合もある。
【0029】乾燥手段としては、ポリオキシアルキレン
アルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストの加熱
による加水分解等の品質低下を抑制するため、真空下で
の乾燥が好ましい。更に、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル硫酸塩特有の発泡性及び乾燥末期の粉砕を鑑
み、攪拌翼及び解砕機を有する連続式又はバッチ式の真
空乾燥機又はそれと同等の効果が得られる乾燥プロセス
が好ましい。連続式の乾燥機としては、例えば、コント
ロ、セブコン[以上、(株)日立製作所製、商品名]、
スミス薄膜蒸発機[神鋼パンテック(株)製]等の回転
薄膜蒸発機等が挙げられる。これら連続式乾燥機の場合
には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含
有水溶液又はペーストを、減圧下で、回転薄膜蒸発機内
に連続的に投入し、乾燥物を得ることができる。また、
バッチ式の乾燥機としては、例えば、神鋼パンテック
(株)製のミキサー真空乾燥機(SVミキサー)、深江
パウテック(株)製のマイクロ波造粒乾燥機、タナベウ
ィルテック(株)製の混合乾燥機等が挙げられる。これ
らのうち、特にバッチ式で、同一槽内で工程1を行うこ
とが容易であり、工程2の乾燥と造粒も可能なマイクロ
波造粒乾燥機が設備上の負荷も小さいため好ましい。
【0030】この際の乾燥条件としては、ポリオキシア
ルキレンアルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペース
トの温度が80℃以下になる真空度で乾燥させること
が、熱履歴を低減させ、分解等の品質低下を抑制する点
から好ましい。
【0031】より具体的な乾燥方法としては、工程1で
得られたポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩
含有水溶液又はペーストを、下記(4)〜(6)のいず
れかの方法により乾燥する方法が挙げられる。 (4)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含
有水溶液又はペースト、あるいはポリオキシアルキレン
アルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストとアル
キル硫酸塩含有水溶液、ペースト又は粉体との混合物
を、攪拌翼及び/又は解砕機を有するバッチ式真空乾燥
機内に一括して投入し、減圧下で乾燥を行う方法。 (5)攪拌翼及び/又は解砕機を有するバッチ式真空乾
燥機内に、予めアニオン性界面活性剤粉体を攪拌及び解
砕効果が得られる程度に仕込んだ後、減圧下で機内中の
粉体が粉体の状態を維持するような供給速度でポリオキ
シアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペ
ーストを供給して乾燥を行う方法。この際の予め仕込ま
れるアニオン性界面活性剤粉体としては、本発明で得ら
れるアニオン性界面活性剤粉体やアルキル硫酸塩粉体と
の併用、アルキル硫酸塩粉体のみを用いてもよい。 (6)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含
有水溶液又はペーストを、減圧下で、回転薄膜蒸発機内
に連続的に投入し、乾燥を行う方法。
【0032】一方、ポリオキシアルキレンアルキルエー
テル硫酸塩含量が30重量%以下の水溶液では、比較的
低粘度で流動性があり、噴霧乾燥機等を用いた乾燥機も
使用可能である。但し、ポリオキシアルキレンアルキル
エーテル硫酸塩含量30重量%以上60重量%以下のも
のでは著しく増粘し、噴霧装置の閉塞等の原因となるた
め、好ましくない。
【0033】本発明におけるアニオン性界面活性剤粉体
は必要に応じて造粒して使用できるが、その際使用でき
る造粒機としては、特に制限はなく、例えば攪拌転動造
粒機(深江パウテック(株)、タナベウィルテック
(株)製など)等が使用でき、水、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテル硫酸塩含有水溶液等をバインダーと
して添加することにより造粒でき、篩い分けによって適
当な粒度の造粒物を得ることができる。この時の造粒物
の大きさや形状は特に制限されないが、水への溶解性を
向上させるため、粒径125〜3000μmが好まし
く、125〜2000μmが更に好ましい。また、取り
扱い時の粉立ちを防止するため、粒径125μm以上が
好ましく、500μm以上が更に好ましい。従って特に
好ましい粒径範囲は500〜2000μmである。
【0034】また、押出造粒を行うこともできる。この
際使用できるニードル機としては、特に制限はなく、押
出造粒機((株)ダルトン製など)等が使用でき、上記
と同じようなバインダーを用いて造粒することができ
る。押出造粒物の大きさに制限はないが、ハンドリング
の観点から、直径0.5〜1.0mm、且つ長さ3〜5
mmのものが好ましい。
【0035】更にこの押出造粒と破砕造粒或いは押出造
粒と破砕造粒と攪拌転動造粒を組み合わせた造粒を行う
こともできる。即ち押出造粒機により得られた円柱状の
造粒物を、破砕造粒機により破砕した後に篩い分けによ
って所定の粒径を有する造粒物を得る方法や、押出造粒
機を用いて得られた円柱状の造粒物を、破砕造粒機によ
り破砕した後に撹拌転動造粒機内に仕込んだ後、所定量
の水を添加して更に造粒を行い、篩い分けによって所定
の粒径を有する造粒物を得る方法等によりアニオン性界
面活性剤粉体の造粒物を得ることができる。
【0036】また、これらの方法によって得られたアニ
オン性界面活性剤粉体の造粒物は、必要に応じて、芒
硝、ゼオライト等の無機粉体やアルキル硫酸塩粉体によ
って粒子表面を被覆し、粉末物性をより一層向上させる
ことも好ましい。
【0037】本発明のアニオン性界面活性剤粉体は他の
洗剤原料に添加、混合して洗剤組成物を構成し、必要に
応じて製剤化することにより、耐硬水性に優れ、硬水中
でも泡立ちが良く、低温溶解性に優れた洗剤を得ること
ができるので、洗剤用基剤として非常に有用である。
【0038】本発明において、洗剤原料の内、界面活性
剤としては、本発明のアニオン性界面活性剤粉体の他、
その他のアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性
剤、更に必要に応じてカチオン性界面活性剤及び両性界
面活性剤を用いることができる。 その他のアニオン性
界面活性剤として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はア
ルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−ス
ルホ脂肪酸塩又はエステル、アルキル又はアルケニルエ
ーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。アニオ
ン性界面活性剤の対イオンは、アルカリ金属イオンが洗
浄力向上の点で好適である。本発明の洗剤組成物中のア
ニオン性界面活性剤の含有量は、本発明のアニオン性界
面活性剤粉体も含めて、洗浄力の観点から、好ましくは
1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%であ
る。
【0039】非イオン性界面活性剤として、ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミ
ン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸アルカノー
ルアミド、アルキルグリコシド、アルキルグルコースア
ミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。洗浄
力の点で、炭素数10〜18、好ましくは12〜14の
アルコールのエチレンオキシドの付加物、もしくはエチ
レンオキシドとプロピレンオキシドの混合付加物であっ
て、アルキレンオキシド平均付加モル数5〜30、好ま
しくは6〜15のポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ルが好ましい。 また、洗浄力及び溶解性の点で、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル
が好ましい。該化合物は炭素数10〜18、好ましくは
12〜14のアルコールのエチレンオキシド付加物に、
プロピレンオキシド、更にエチレンオキシドを反応させ
ることにより得ることができる。本発明の洗剤組成物中
の非イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の観点か
ら、1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより
好ましい。
【0040】カチオン性界面活性剤として、アルキルト
リメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤として、
カルボベタイン型、スルホベタイン型界面活性剤等が挙
げられる。
【0041】本発明の洗剤組成物中の界面活性剤の合計
含有量は、洗浄力及び洗剤組成物が所望の粉末物性を得
る等の観点より、10〜60重量%が好ましく、20〜
50重量%が更に好ましく、27〜45重量%が特に好
ましい。
【0042】また本発明の洗剤組成物には、洗濯液中の
イオン強度を高める観点から、炭酸塩、炭酸水素塩、珪
酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、又はリン酸塩等の水溶性の無
機塩類を配合することができる。ここで、洗剤組成物中
の炭酸塩の配合量は、洗浄力と冷水中での長時間静置条
件における低温分散性の点より、無水物換算で、好まし
くは25重量%以下、より好ましくは5〜20重量%、
特に好ましくは7〜15重量%である。また、洗剤組成
物中の炭酸塩及び硫酸塩の総和は、無水物換算で、好ま
しくは5〜35重量%、より好ましくは10〜30重量
%、特に好ましくは12〜25重量%である。
【0043】更に本発明の洗剤組成物にはアルカリ金属
珪酸塩を配合できる。アルカリ金属珪酸塩としては、結
晶質、非晶質のいずれのものも用いることが出来るが、
カチオン交換能をも有することから結晶質のものを含有
することが好ましい。 アルカリ金属珪酸塩において、
SiO2/M1 2O(但しM1はアルカリ金属を示す)の比
は、アルカリ能の観点から、好ましくは2.6以下、よ
り好ましくは2.4以下、特に好ましくは2.2以下で
あり、また、保存安定性の観点から、好ましくは0.5
以上、より好ましくは1.0以上、さらに好ましくは
1.5以上、特に好ましくは1.7以上である。 ここ
で非晶質アルカリ金属珪酸塩としては、例えば、JIS
1号、2号珪酸ナトリウムや水ガラス乾燥物の顆粒で
あるBritesil C20、Britesil H2
0、Britesil C24、Britesil H2
4(いずれも登録商標,The PQ Corporat
ion製)等が挙げられる。また、炭酸ナトリウムと非
晶質アルカリ金属珪酸塩の複合体であるNABION1
5(登録商標,RHONE−BOULENC製)を用い
ても良い。
【0044】アルカリ金属珪酸塩は、結晶化することで
優れたアルカリ能と4A型ゼオライトに匹敵するカチオ
ン交換能を有し、また、低温分散性の観点からも大変好
ましい基剤になる。そこで、本発明の洗剤組成物は、下
記式(II)又は(III)で表される化合物から選ばれる1種
以上の結晶質アルカリ金属珪酸塩を含有することが好ま
しい。
【0045】 x(M2 2O)・y(SiO2)・z(M3 uv)・w(H2O) (II) [式中、M2は周期律表のIa族元素(好ましくはK及
び/又はNa)を示し、M3は周期律表のIIa族元素、I
Ib族元素、IIIa族元素、IVa族元素又はVIII族元素か
ら選ばれる1種以上(好ましくはMg、Ca)を示し、
y/x=0.5〜2.6、z/x=0.001〜1.
0、w=0〜20、v/u=0.5〜2.0である。] M2 2O・x’(SiO2)・y’(H2O) (III) [式中、M2は前記と同じ意味を示し、x’=1.5〜
2.6、y’=0〜20(好ましくは実質的に0)であ
る。] これらの結晶質アルカリ金属珪酸塩は、本発明の洗剤組
成物中に好ましくは0.5〜40重量%、より好ましく
は1〜25重量%、特に好ましくは3〜20重量%、最
も好ましくは5〜15重量%配合される。ここで、結晶
質のものは、アルカリ金属珪酸塩全量の20重量%以
上、更に30%重量以上、特に40重量%以上であるこ
とが好ましい。この結晶質アルカリ金属珪酸塩は、例え
ば(株)トクヤマシルテックより商品名「プリフィー
ド」(δ−Na2O・2SiO2)として入手でき、粉末
状及び/又は顆粒状のものを用いても良い。特に、炭酸
ナトリウムとの併用が好ましい。
【0046】また、本発明の洗剤組成物には、金属イオ
ン封鎖能を向上させる観点から、クエン酸塩、ヒドロキ
シイミノジコハク酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、グル
タミン酸ジ酢酸塩、アスパラギンジ酢酸塩、セリンジ酢
酸塩、エチレンジアミンジコハク酸塩、エチレンジアミ
ン四酢酸塩等の有機酸塩を配合できる。また、金属イオ
ン封鎖能や固体粒子汚れの分散能等を向上させる観点か
ら、カルボン酸基及び/又はスルホン酸基を有するカチ
オン交換型ポリマーを配合するのが好ましく、特に、分
子量が1千〜8万のアクリル酸−マレイン酸コポリマー
の塩、ポリアクリル酸塩や特開昭54−52196号公
報に記載の分子量が8百〜百万、好ましくは5千〜20
万のポリグリオキシル酸等のポリアセタールカルボン酸
塩が望ましい。該カチオン交換型ポリマー及び/又は有
機酸塩は、洗浄力の点から、洗剤組成物中に、好ましく
は0.5〜12重量%、より好ましくは1〜10重量
%、更に好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜
5重量%配合される。
【0047】また、本発明の洗剤組成物は、A型、X
型、P型ゼオライト等の結晶性アルミノ珪酸塩を配合で
きる。結晶性アルミノ珪酸塩の平均一次粒子径は0.1
〜10μmが好ましい。また、非イオン性界面活性剤等
の液状成分のしみ出し防止を目的に、JIS K 510
1法による吸油能が80mL/100g以上の非晶質ア
ルミノ珪酸塩を配合できる。該非晶質アルミノ珪酸塩と
して、例えば、特開昭62−191417号公報、特開
昭62−191419号公報等に記載のものが挙げられ
る。非晶質アルミノ珪酸塩は、本発明の洗剤組成物中に
0.1〜20重量%配合するのが好ましい。
【0048】本発明の洗剤組成物には、カルボキシルメ
チルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニル
ピロリドン及びポリビニルアルコール等の分散剤又は色
移り防止剤、過炭酸塩等の漂白剤、漂白活性化剤、酵
素、ビフェニル型やスチルベン型蛍光染料、消泡剤、酸
化防止剤、青味付剤、香料等を配合することもできる。
尚、酵素、漂白活性化剤、消泡剤等の別途粒状化された
粒子群は、アフターブレンドしても良い。
【0049】本発明に用いられる漂白活性化剤として
は、テトラアセチルエチレンジアミン、グルコースペン
タアセテート、テトラアセチルグリコールウリル、特開
平8−3593号公報の一般式(I)、(II)、(III)又
は(IV)で表される化合物〔例えば、p−フェノールスル
ホン酸エステルのナトリウム(アセトキシベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、ベンゾイルオキシベンゼンスルホン
酸ナトリウム、線状もしくは分岐鎖のオクタノイル/ノ
ナノイル/デカノイル/ドデカノイルフェノールスルホ
ン酸塩等)又はp−ヒドロキシ安息香酸エステル(アセ
トキシベンゼンカルボン酸、オクタノイルオキシベンゼ
ンカルボン酸、デカノイルオキシベンゼンカルボン酸、
ドデカノイルオキシベンゼンカルボン酸等)]等が挙げ
られる。
【0050】本発明に用いられる酵素は特に限定されな
いが、例えば、ハイドロラーゼ類、オキシドレダクター
ゼ類、リアーゼ類、トランスフェラーゼ類及びイソメラ
ーゼ類等が挙げられ、特に好ましいのは、セルラーゼ、
プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、プルラナーゼ、
エステラーゼ、ヘミセルラーゼ、パーオキシダーゼ、フ
ェノールオキシダーゼ、プロトペクチナーゼ及びペクチ
ナーゼ等が挙げられる。これらは2種以上を用いても良
い。酵素造粒時の着色剤の分散性及び衣類への染着性を
考慮した時に、特に好ましいのは、プロテアーゼ及びセ
ルラーゼの組合せである。その理由は定かではないが、
プロテアーゼによる繊維表面のシミや角質の除去効果と
相まってセルラーゼによる繊維内部の皮質の除去効果が
向上し、それにより染料が皮脂成分等への残留を防ぐこ
とができると推測される。
【0051】前記の酵素は、如何なる方法で製造された
ものでも良く、特に限定されないが、通常、微生物によ
り生産された酵素を含有する培養物を濾過し更に乾燥し
て得られるものが用いられる。また、培養条件、分離条
件等により安定化剤、糖類、硫酸ナトリウム等の無機塩
類、ポリエチレングリコール、不純物、水等が含まれて
いても良い。
【0052】これらの基剤の製造工程での添加方法とし
て、炭酸ナトリウムは水性スラリーに配合し、噴霧乾燥
することで粉末化する方法や、平均粒径1〜40μm程
度に調整したものを造粒工程や表面改質工程等に添加す
る方法や、デンス灰やライト灰等をアフターブレンドす
る方法等がある。非晶質アルカリ金属珪酸塩は、水性ス
ラリーに配合し、噴霧乾燥する方法や、顆粒化されたも
のをアフターブレンドする方法等が挙げられる。結晶質
アルカリ金属珪酸塩は、平均粒径1〜40μm程度、好
ましくは1〜30μm程度、より好ましくは1〜20μ
m程度、さらに好ましくは1〜10μm程度に調整した
ものを造粒工程や表面改質工程等に添加する方法があ
る。この時、結晶質及び/又は非晶質のアルミノ珪酸塩
等の基剤を混合して用いることが、保存安定性等の点か
ら好ましい。また、特開平3−16442号公報記載の
ローラーコンパクター等を用いた方法で調製した顆粒を
アフターブレンドする方法等が挙げられる。
【0053】また、別の好ましい一態様として、本発明
の洗剤組成物には、スルホン酸基を有するアニオン性界
面活性剤を、洗剤組成物に対して5重量%以上配合する
ことができる。該アニオン性界面活性剤を用いることに
より、洗剤を冷水中で長時間静置した条件において、洗
剤粒子間での分散性をより良好に保つことができる。ス
ルホン酸基を有するアニオン性界面活性剤は、本発明の
洗剤組成物中に、好ましくは5重量%以上、より好まし
くは7重量%以上、特に好ましくは10重量%以上配合
される。スルホン酸基を有するアニオン性界面活性剤と
して好ましいものは、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又は
そのエステル、特に好ましいのはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩である。
【0054】本発明の洗剤組成物の製造方法及び形状は
特に制限されるものではなく、本発明のアニオン性界面
活性剤粉体と他の洗剤原料とをV型ブレンダーやナウタ
ミキサ(ホソカワミクロン(株)製)等により単にドラ
イブレンドしても良く、また造粒しても良い。
【0055】造粒する場合は必要に応じてバインダーを
配合することができる。バインダーとしては上述した各
種界面活性剤水溶液又はペーストが使用できる。その他
金属イオン封鎖能や固体粒子汚れ分散能を有するカルボ
ン酸基及び/又はスルホン酸基を有するカチオン交換型
ポリマー又はポリエチレングリコールの様な高分子化合
物も有効なバインダーとして使用できる。造粒方法も特
に限定されるものではなく、攪拌転動造粒法、流動
層造粒法、押出造粒法、タブレッティング(打錠)や
ブリケッティング、コンパクティング等の圧縮造粒法に
より所望の洗剤組成物の造粒体とすることができる。
【0056】次に、各造粒方法について詳細に説明す
る。
【0057】 攪拌転動造粒法 攪拌転動造粒法は槽内に装入された本発明のアニオン性
界面活性剤粉体を含む洗剤組成物に液状あるいは固体の
バインダーを添加し、場合により加熱または冷却しなが
ら、必要に応じて攪拌羽根を回転させて造粒を行なう方
法である。本法によれば添加するバインダー種及び量又
は造粒時間を適宜調節することにより、得られる造粒体
の溶解性を制御することが可能であり、バッチ式、連続
式いずれでも造粒を行なうことができる。また、バイン
ダーの添加は、一括で行なっても良いが、所望の造粒体
とする為、あるいはバインダー物性により、添加時間を
調節したり間欠的に添加することもできる。バインダー
を液状で添加する場合は、スプレー方式で添加すること
が好ましい。界面活性剤水溶液又はペーストをバインダ
ーとして使用することが望ましく、洗剤組成物中の全界
面活性剤の含有量が、好ましくは10〜60重量%、更
に好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは27〜
45重量%となる様に適宜添加量を調節することができ
る。
【0058】使用できる造粒機としては特に限定されな
いが、(1)混合槽で内部に攪拌軸を有し、この軸に攪
拌羽根を取り付けて粉末の混合を行う形式のミキサー;
例えばヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)
製)、ハイスピードミキサー(深江パウテック(株)
製)、バーチカルグラニュレーター((株)パウレック
製)、レディゲミキサー(マツボー(株)製)、プロシ
ェアミキサー(太平洋機工(株)製)等、(2)円筒型
又は半円筒型の固定された容器内でスパイラルを形成し
たリボン状の羽根が回転することにより混合を行う形式
のミキサー;例えばリボンミキサー(日和機械工業
(株)製)、バッチニーダー(佐竹化学機械工業(株)
製)等、(3)コニカル状の容器に沿ってスクリューが
容器の壁と平行の軸を中心として自転しながら公転する
ことにより混合を行う形式のミキサー;例えばナウター
ミキサー(ホソカワミクロン(株)製)等がある。
【0059】この方法では、平均粒径70〜5000μ
m程度の造粒体を得ることができ、造粒後、適宜、乾
燥、コーティング、分級を行なうことができる。
【0060】 流動層造粒法 流動層造粒法は、装置下部より導入した流体により本発
明のアニオン性界面活性剤粉体を含む洗剤組成物を流動
状態に保ち、この流動層に液状バインダーを添加して凝
集造粒する方法である。溶融ポリエチレングリコールの
様に可塑化された熱可塑性物質を用いる場合は常温又は
冷風により可塑性を消失せしめながら造粒を行なう。平
均粒子径100〜2000μm程の比較的ポーラスで溶
解性の良い洗剤組成物の造粒体を得ることができる。熱
風を導入する場合その温度は、ポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル硫酸塩の分解による品質低下を抑制する
観点から80℃以下とすることが好ましい。均一な造粒
体を得るためにはバインダーをスプレー方式で添加する
ことが好ましい。添加するバインダー量は特に制限され
ず、上述した様に適宜調整可能である。好ましい流動層
造粒装置としては、フローコーター(フロイント産業
(株)製)、スパイラフロー(同社製)、アグロマスタ
(ホソカワミクロン(株)製)、グローマックス(不二
パウダル(株)製)等が挙げられる。造粒後、適宜、コ
ーティング、分級を行なうことができる。
【0061】 押出造粒法 押出造粒法は、本発明のアニオン性界面活性剤粉体を含
む洗剤組成物に上述したバインダーを加え捏和して可塑
性を与えた後、押出機構部により多数の孔を有するダ
イ、スクリーン面に押し付けて孔より押出して成形する
ものであり、粒度均一な平均粒径0.3〜30mmの造
粒体が得られる。バインダーに熱可塑性物質を使用する
場合は加温してこれらが熱可塑性を呈する条件下で押出
造粒する。バインダーは予めナウタミキサー等により前
混合しておくことが好ましい。また、上述した撹拌転動
造粒法、流動層造粒法によって得られた造粒体を更に押
出造粒することもできる。添加するバインダー量は特に
制限されず、上述した様に適宜調整することができる。
好ましい押出造粒装置としては、ペレッターダブル(不
二パウダル(株)製)、ツインドームグラン(同社製)
等が挙げられる。造粒後、適宜、後処理として粉砕、製
粒(丸め)、分級を行ない、更に粒度を調整することもで
きる。
【0062】 タブレッティング(打錠)/ブリケッテ
ィング/コンパクティング タブレッティング(打錠)/ブリケッティング/コンパク
ティングはいずれも圧縮造粒法であり、粉塵性が低く、
粒の大きさが揃った洗剤組成物の造粒体を調製する場合
に好適である。タブレッティングは、本発明のアニオン
性界面活性剤粉体を含む洗剤組成物を型の中に充填した
後、杵により加圧する造粒方法である。また、回転する
2本のロール間で本発明のアニオン性界面活性剤粉体を
含む洗剤組成物を圧縮、成形するロールプレス法の内、
ロール表面に型が彫ってあるものをブリケッティング、
型が彫っていないものをコンパクティングという。これ
ら圧縮造粒法では、0.2〜5ton/cm2の高い圧
縮力をかけることで造粒する為、一般的に溶解性が課題
となる。その場合はセルロースや硫酸マグネシウム等の
崩壊助剤を添加することにより溶解性を改善することが
できる。タブレッティングでは直径0.5〜50mm程
度の造粒体を得ることができる。また、コンパクティン
グで成形したフレークを、解砕する事により、圧密され
た1〜2mm以下の造粒体とする事も出来る。ブリケッ
ティング装置のロール表面の型の形状としては、ピロー
型、レンズ型、アーモンド型、プリズム型、波型等があ
り、適宜選択し使用できる。
【0063】また、本発明のアニオン性界面活性剤粉体
はセメント用添加剤、特に空気連行剤としても好適に使
用することができる。この際のアニオン性界面活性剤粉
体は、セメント、骨材等と共に添加され、水と混合する
ことにより、直径0.25〜0.025mm位の独立し
た微細な気泡が均等に分布したコンクリートやモルタル
が得られる。これら微細な気泡を内包したコンクリート
やモルタルは凍結融解に対する耐久性向上やワーカビリ
ティー向上等の数多くの利点がある。本発明のアニオン
性界面活性剤粉体を使用した場合、形成される気泡の安
定性がよく、施工後のひび割れの少ないコンクリートや
モルタルが得られる。その場合の形状としては、特に制
限はなく、粉末状又は粒状等が使用できる。また、セメ
ント、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシ
ウム等のセメントに含有される成分や、施工後に悪影響
を及ぼさない粉体等と共に乾式混合した配合物として調
製して使用することも好ましい。
【0064】
【実施例】例中の%は、特記しない限り重量%である。
【0065】合成例1 内径14mmφ、長さ4mの薄膜流下型反応器内に、
2.0体積%の三酸化硫黄ガスと共に、アルキル基の炭
素数12〜16でその分布がC12/C14/C16=67%
/28%/5%である高級アルコール(分子量199)
を、60℃で連続的に投入し反応させた。高級アルコー
ルに対する三酸化硫黄ガスとの反応モル比が1.01と
なるように流量を調節した。得られた硫酸化物を32.
2%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、75%リン酸
(緩衝剤)を添加した後、32.1%水酸化ナトリウム
水溶液でpH=10に微調整した。得られたアルキル硫
酸ナトリウム塩ペーストの有効成分は73%であった。
【0066】合成例2 アルキル基の炭素数12〜16でその分布がC12/C14
/C16=67%/28%/5%である高級アルコール
に、水酸化カリウム触媒を用いてエチレンオキサイドを
平均1.0モル付加したエトキシレート(平均分子量2
42)を、高級アルコールの代わりに用いることと、
4.0%水酸化ナトリウム水溶液を用いること以外は、
合成例1と同様に反応させた。得られたポリオキシエチ
レンアルキル硫酸ナトリウム塩水溶液の有効成分は2
5.4%であった。
【0067】合成例3 アルキル基の炭素数12,14でその分布がC12/C14
=75%/25%である高級アルコールに、キョーワー
ド2030触媒(協和化学工業(株)製)を用いて、エ
チレンオキサイドを平均2.0モル付加したエトキシレ
ート(平均分子量280)を、高級アルコールの代わり
に用いることと、3.6%水酸化ナトリウム水溶液を用
いること以外は、合成例1と同様に反応させた。得られ
たナロー分布(付加モル数の分布幅が狭い)をもつポリ
オキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩水溶液の有効
成分は25.2%であった。
【0068】合成例4 アルキル基の炭素数12,14でその分布がC12/C14
=75%/25%である高級アルコールに、特開2001−
327866の実施例1に記載の方法によって合成したアルキ
レンオキサイド付加反応用触媒を用いてエチレンオキサ
イドを平均2.0モル付加したエトキシレート(平均分
子量280)を、高級アルコールの代わりに用いること
と、3.6%水酸化ナトリウム水溶液を用いること以外
は、合成例1と同様に反応させた。得られたナロー分布
をもつポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩水
溶液の有効成分は25.1%であった。
【0069】合成例5 アルキル基の炭素数12〜16でその分布がC12/C14
/C16=67%/28%/5%である高級アルコール
と、同高級アルコールに水酸化カリウム触媒を用いてエ
チレンオキサイドを平均1.0モル付加したエトキシレ
ートとを75%:25%の割合で配合した原料(平均分
子量209)を、高級アルコールの代わりに用いること
と、30.1%水酸化ナトリウム水溶液を用いること以
外は、合成例1と同様に反応させた。得られたポリオキ
シエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩ペーストの有効成
分は72%であった。
【0070】合成例6 アルキル基の炭素数12〜16でその分布がC12/C14
/C16=67%/28%/5%である高級アルコールに
水酸化カリウム触媒を用いてエチレンオキサイドを平均
1.0モル付加したエトキシレート(平均分子量24
2)を、高級アルコールの代わりに用いることと、2
8.9%水酸化ナトリウム水溶液を用いること以外は、
合成例1と同様に反応させた。得られたポリオキシエチ
レンアルキル硫酸ナトリウム塩ペーストの有効成分は7
3%であった。
【0071】実施例1 合成例1で得られたアルキル硫酸ナトリウム塩(AS)
含有ペーストと、合成例2で得られたポリオキシエチレ
ンアルキル硫酸ナトリウム塩(ES)含有水溶液とを、
有効成分の重量比が、AS:ES=85:15となるよ
うに混合した混合溶液9.36kgを、容積65Lのマ
イクロ波乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−6
5JE型]に仕込み、ジャケット温度50〜60℃、圧
力9.3kPa、アジテータ回転数200r/min、チ
ョッパー回転数2000r/minの条件下、乾燥・粉粒
化し、エチレンオキサイド平均付加モル数0.25であ
るポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩[平均
分子量310]からなるアニオン性界面活性剤粉体を得
た。
【0072】実施例2〜11 表1に示すアルキル組成を有するアルキル硫酸ナトリウ
ム塩(AS)含有ペーストと、表1に示すアルキル組成
を有し、エチレンオキサイドを平均1.0モル付加した
ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩(ES)
含有水溶液とを、有効成分の重量比が、表1に示す割合
となるように混合した混合溶液を用いる以外は、実施例
1と同様にして、表1に示すエチレンオキサイド平均付
加モル数を有するポリオキシエチレンアルキル硫酸ナト
リウム塩からなるアニオン性界面活性剤粉体を得た。
【0073】比較例1〜2 表1に示すアルキル組成を有するアルキル硫酸ナトリウ
ム塩(AS)含有ペーストを用いる以外は、実施例1と
同様にして、アルキル硫酸ナトリウム塩からなるアニオ
ン性界面活性剤粉体を得た。
【0074】試験例1 実施例1〜11及び比較例1〜2で得られたアニオン性
界面活性剤粉体の一部を同一装置で造粒を行った後、篩
分けし、粒子径が500μm以上で、かつ1410μm
未満である試料を得た。これらの試料のケーキング性、
耐硬水性及び洗浄性を下記方法で評価した。これらの結
果を表1に示す。
【0075】<ケーキング性>試料のケーキング性を下
記の基準で評価した。 ◎:1ヶ月後もケーキング発生が認められなかった。 ○:2週間後にケーキング発生が僅かに認められた。 ×:直後にケーキング発生が認められた。
【0076】<耐硬水性>合成洗剤試験方法(JIS
K3362)に準じて行った。実施例1〜3及び比較例
1については無水物換算2.0g/Lの濃度の試験液、
実施例4〜11及び比較例2については無水物換算3.
0g/Lの濃度の試験液100mLに、50℃、100mL
の硬水(16°DH)をかき混ぜながら加え、50℃恒
温槽中に10分間放置した後、取りだし、判定板上の十
字が見えるものを合格、それ以外のものを不合格とし
た。
【0077】<洗浄性(起泡力と泡の安定度)>合成洗
剤試験方法(JIS K3362)に準じて行った。試
料を硬水(16°DH)に、無水物換算2.0g/Lの
濃度で溶解させて試験液を調製した。その試験液200
mLを40℃の条件で900mmの高さから30秒間で液
面上(同試験液50mL)に落下させた時に生じる泡の
高さ(mm)を1分後に測って起泡力とし、その5分後
の泡の高さ(mm)を泡の安定度とした。測定はそれぞ
れ3回行い、その平均値を求め、比較例2の値を1とし
た時の相対値で示した。
【0078】
【表1】
【0079】表1に示す結果から明らかなように、本発
明品は、耐硬水性及び洗浄性も満足し、ケーキング性も
良く、つまり保存安定性も満足する優れた繊維洗浄用等
に好適な粉体である。
【0080】試験例2 実施例10で得られたアニオン性界面活性剤粉体を用
い、下記組成の洗剤組成物を調製し、その洗浄性を下記
方法で評価した。また、比較のためにアニオン性界面活
性剤粉体として、市販のアルキル硫酸ナトリウム塩粉体
(商品名;Emal 10P-HD、花王インドネシア化学(株)
製)を用い、同様に洗剤組成物を調製し、洗浄性を評価
した。結果を表2に示す。
【0081】 <洗剤組成物> アニオン性界面活性剤粉体 10% 非イオン性界面活性剤(エマルゲン120、花王(株)製) 5% 石鹸(ルナックP−95(花王(株)製)のナトリウム塩) 2% 4A型ゼオライト 30% ソーダ灰 15% 1号水ガラス 5% 芒硝 16% アクリル酸マレイン酸コポリマー(ソカランCP−5、BASF社製) 3% 過炭酸ソーダ 10% TAED 4% <洗浄性の評価法>下記手順で洗浄性を評価した。 市販の汚染布(wfk 10D、汚染前の布の反射率
=80.1%)を3×3cmに裁断し、洗浄前の反射率
を測定する(測定装置;日本電色300A、1検体につ
き5枚×2(表と裏)) 上記洗剤組成中、(a)アニオン性界面活性剤粉体、
(b)非イオン性界面活性剤、石鹸、4A型ゼオライ
ト、ソーダ灰、1号水ガラス、芒硝及びアクリル酸マレ
イン酸コポリマー、(c)過炭酸ソーダ、(d)TAE
Dの4種をそれぞれ、30℃のイオン交換水に、洗浄液
(洗剤組成物濃度8g/L)の10倍の濃度(=80g
/L)で溶解させ、4種の母液を調製する。 硬度16°DHの硬水を調整し、30℃にする。 Launder-O-Meter(スガ試験(株)LM-16型)の試験管
(容量は約250mL(実測))にテフロン(登録商
標)球32個と、30℃のイオン交換水40mLを入
れ、の硬水を8mL、で作成した4種の母液を各8
mL添加後、汚染布を5枚投入し、装置にセットする。 30℃で、30分間洗浄を行う。 洗浄終了後、汚染布を取り出し、水道水で濯いだ後、
脱水し、乾燥させる。 洗浄後の反射率を測定し(測定装置;日本電色300
A)、洗浄前後の汚染布の反射率から、下式によって洗
浄率を算出し、洗浄率の平均値を算出する。
【0082】洗浄率(%)=(洗浄後の反射率−洗浄前
の反射率)/(汚染前の布の反射率−洗浄前の反射率)
×100
【0083】
【表2】
【0084】表2の結果から明らかなように、本発明の
アニオン性界面活性剤粉体は、市販のアニオン性界面活
性剤粉体に比べて、洗剤配合時の洗浄性が良好であるこ
とがわかる。
【0085】試験例3 実施例1及び比較例1、実施例10及び比較例2で得ら
れたアニオン性界面活性剤粉体を用い、試験例2の洗剤
組成物と同様の組成の洗剤組成物を調製し、その洗浄性
を下記方法で評価した。結果を表3に示す。
【0086】<洗浄性の評価法>汚染布として、市販の
汚染布(EMPA 104、汚染前の布の反射率=9
2.3%)を用い、洗浄温度を40℃とする以外は、試
験例2と同様の評価法
【0087】
【表3】
【0088】比較例3 アルキル基の炭素数が10〜13で、分岐鎖率約70
%、エチレンオキサイドの平均付加モル数0.6である
ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩(商品名ラテムル
D−4−D、花王(株)製)を、実施例1と同様の方法
で乾燥させたところ、粉状にはならず、ペースト状のま
まであった。
【0089】比較例4 アルキル基の炭素数が12〜14で、エチレンオキサイ
ドの平均付加モル数1.9、エチレンオキサイド付加モ
ル数4以上の付加体の割合が31.5%のポリオキシエ
チレンアルキル硫酸塩(商品名エマール270J、花王
(株)製)を、実施例1と同様の方法で乾燥させたとこ
ろ、粉状にはならず、ペースト状のままであった。
【0090】実施例12 合成例3で得られたポリオキシエチレンアルキル硫酸ナ
トリウム塩水溶液を用いる以外は、実施例1と同様にし
て、エチレンオキサイド平均付加モル数2.0、エチレ
ンオキサイド付加モル数4以上の付加体の割合19.0
%のポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩から
なるアニオン性界面活性剤粉体を得た。
【0091】実施例13 合成例4で得られたポリオキシエチレンアルキル硫酸ナ
トリウム塩水溶液を用いる以外は、実施例1と同様にし
て、エチレンオキサイド平均付加モル数2.0、エチレ
ンオキサイド付加モル数4以上の付加体の割合16.8
%のポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩から
なるアニオン性界面活性剤粉体を得た。
【0092】試験例4 実施例12〜13で得られたアニオン性界面活性剤粉体
のケーキング性を試験例1と同様に評価した。結果を表
4に示す。
【0093】
【表4】
【0094】実施例14 実施例1と同様のアルキル硫酸ナトリウム塩含有ペース
ト及びポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩含
有水溶液とを、有効成分の重量比が、85:15となる
ように混合した混合溶液を用い、実施例1と同様の操作
で、エチレンオキサイド平均付加モル数0.25である
ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩の粉体か
らなるアニオン性界面活性剤粉体を得た。このアニオン
性界面活性剤粉体1.2gを砂67%、セメント33
%、ポリスチレンビーズ0.3%からなる粉体1.5k
gと混合させたモルタル用粉体に、水道水399g(1
1℃)を添加して混練したモルタルを各5バッチ作成
し、発泡性能の指標となる比重(混練直後品を400c
c容器に取り、その重量(g)を400gで割った値)
を測定した。更に、横200×縦1000×深さ20m
mの木枠中に塗布し、塗布時の延び易さ(=作業性)を
評価するとともに、乾燥時の収縮によるひび割れの有無
を観察することにより、内包される泡の安定性について
評価した。結果を表5に示す。
【0095】比較例5〜6 実施例14のアニオン性界面活性剤粉体の代わりに、一
般に使用されているモルタル発泡剤であるラウリル硫酸
塩(花王インドネシア化学(株)製、Emal 10P-HD)
(比較例5)、又はα−オレフィンスルホン酸塩(Hoec
hest製、HostappurOSB)(比較例6)を用い、実施例1
4と同様の方法で比重を測定し、塗布時の作業性及び乾
燥時の収縮によるひび割れの有無を評価した。結果を表
5に示す。
【0096】
【表5】
【0097】表5から明らかなように、実施例14の粉
体は、比較例5及び6の粉体に比べ、比重は同等である
ものの、塗布時の延びが良く、作業性に優れるととも
に、乾燥時のひび割れも観察されなかった。一方、比較
例5及び6の粉体では、塗布時の延びが実施例14に比
べて劣り、乾燥時のひび割れも縦方向の亀裂が塗布面全
体に観察された。
【0098】実施例15 合成例5で得られたポリオキシエチレンアルキル硫酸ナ
トリウム塩ペースト20.0kgを、容積65Lのマイ
クロ波乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−65
JE型]に仕込み、ジャケット温度85℃、圧力9.3
〜6.7kPa、アジテータ回転数100r/min、チ
ョッパー回転数3000r/minの条件下、乾燥・微粒
化し、エチレンオキサイド平均付加モル数0.25であ
るポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩[平均
分子量311]からなるアニオン性界面活性剤粉体を得
た。
【0099】実施例16 実施例15と同様の方法で得られたポリオキシエチレン
アルキル硫酸ナトリウム塩[平均分子量311]からな
るアニオン性界面活性剤粉体4.3kgを容積65Lの
マイクロ波乾燥機[深江パウテック(株)製、FMD−
65JE型]に仕込み、ジャケット温度85℃、圧力
6.7kPa、アジテータ回転数100r/min、チョ
ッパー回転数3000r/minの条件下、合成例5で得
られたポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩ペ
ースト20.0kgを、乾燥機内の粉体が粉体の状態を
維持するような供給速度で連続して滴下することによ
り、エチレンオキサイド平均付加モル数0.25である
ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム塩[平均分
子量311]からなるアニオン性界面活性剤粉体を得
た。
【0100】実施例17 市販のアルキル硫酸ナトリウム塩粉体(商品名;Emal 1
0P-HD、花王インドネシア化学(株)製)10.5kg
を、容積65Lのマイクロ波乾燥機[深江パウテック
(株)製、FMD−65JE型]に仕込み、ジャケット
温度85℃、圧力6.7kPa、アジテータ回転数10
0r/min、チョッパー回転数3000r/minの条件
下、合成例6で得られたポリオキシエチレンアルキル硫
酸ナトリウム塩ペースト4.9kgを、乾燥機内の粉体
が粉体の状態を維持するような供給速度で連続して滴下
することにより、エチレンオキサイド平均付加モル数
0.25であるポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリ
ウム塩[平均分子量311]からなるアニオン性界面活
性剤粉体を得た。
【0101】実施例18 実施例16で得られたアニオン性界面活性剤粉体を60
℃に加温し、押出造粒機(ドームグランDG−L1型、
20r/min、ダイス径1mmφ、(株)ダルトン製)
に連続的に投入し、得られた円柱状の造粒物を室温まで
冷却した。次に、破砕造粒機(パワーミルP−02S;
スクリーン径1.5mmφ、パウレック(株)製)によ
って連続的に破砕し、篩い分けによって粒径500〜1
410μmの造粒物を得た。
【0102】実施例19 実施例16で得られたアニオン性界面活性剤粉体を押出
造粒機(ドームグランDG−L1型、20r/min、ダ
イス径1mmφ、(株)ダルトン製)に連続的に投入
し、得られた円柱状の造粒物を室温まで冷却した。次
に、破砕造粒機(パワーミルP−02S;スクリーン径
1.5mmφ、パウレック(株)製)によって破砕した
後、得られた造粒物4.0kgを容積20Lのハイスピ
ードミキサー(深江パウテック(株)製)に仕込み、ジ
ャケットに60℃の温水を流通し、アジテータ150r
/min、チョッパー1800r/minで粉体温度を56℃
まで昇温し、イオン交換水12.9gを6分で滴下し
た。その後10分間、同条件で撹拌を継続した後、室温
まで冷却し、篩い分けによって粒径500〜1410μ
mの造粒物を得た。
【0103】実施例20〜21 実施例18で得られたアニオン性界面活性剤粉体の造粒
物又は実施例19で得られたアニオン性界面活性剤粉体
の造粒物1.8kgを各々20Lのハイスピードミキサー
(深江パウテック(株)製)に仕込み、0.2kgの4
A型ゼオライトを添加し、アジテータ50r/minで約
3分間、室温下で撹拌し、4A型ゼオライトを造粒物の
粒子表面へ吸着させた。各々得られた造粒物を篩い分け
することにより粒径500〜1410μmで、ケーキン
グ性をより一層向上させた造粒物を得た。
【0104】実施例22 合成例5で得られたポリオキシエチレンアルキル硫酸ナ
トリウム塩ペーストを58℃、流量13.3kg/h
で、回転数1100r/min、圧力6.7kPa、加熱
温度110℃に保持された非接触型セブコン(伝熱面積
0.3m2、(株)日立製作所製)に連続投入し、乾燥
物を得た。
【0105】試験例5 実施例19、20及び21で得られた造粒物について、
下記方法でケーキング性を評価したところ、実施例19
の造粒物が97%、実施例20及び21の造粒物がそれ
ぞれ100%であった。
【0106】<ケーキング性>0.04×70×100
mmのチャック付きビニール袋に造粒物を70g封入
し、その上に7kgの分銅により均等に荷重をかけ、5
0℃で1週間保持した後、JIS1410μmの篩によ
り篩い分けし、その通過率(篩を通過した重量/仕込み
重量×100%)を測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/04 C11D 3/04 11/00 11/00 17/06 17/06 Fターム(参考) 4D077 AB02 AB10 AC01 BA02 BA07 BA13 CA11 DD29Y DE02Y DE29Y 4H003 AB03 AB27 AB31 BA09 CA20 DA01 EA12 EA15 EA16 EA28 EB17 EB30 EE05 FA18 FA32 FA41

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキレンオキサイドの平均付加モル数
    が0.05〜2であるポリオキシアルキレンアルキルエ
    ーテル硫酸塩からなり、かつアルキレンオキサイドを4
    モル以上付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテ
    ル硫酸塩の含有量がアニオン性界面活性剤全体に対し3
    0重量%以下であるアニオン性界面活性剤粉体。
  2. 【請求項2】 ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
    硫酸塩が、一般式(I)で表される化合物である請求項
    1記載のアニオン性界面活性剤粉体。 [R1−O(AO)n−SO3pM (I) [式中、R1は炭素数8〜20の直鎖アルキル基、AO
    は炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nはアルキレン
    オキサイドの平均付加モル数を示す、0.05〜2の
    数、Mは陽イオン、pはMの価数を示し、n個のAOは
    同一でも異なっていても良い。]
  3. 【請求項3】 アルキレンオキサイドの平均付加モル数
    が0.05〜2であるポリオキシアルキレンアルキルエ
    ーテル硫酸塩が、アルキル硫酸塩を30〜95重量%含
    有するものである請求項1又は2記載のアニオン性界面
    活性剤粉体。
  4. 【請求項4】 更に、水溶性無機塩を含有する請求項1
    〜3のいずれかに記載のアニオン性界面活性剤粉体。
  5. 【請求項5】 下記(1)〜(3)のいずれかの方法に
    よりポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含有
    水溶液又はペーストを得た後、乾燥及び造粒を行う、請
    求項1〜4のいずれかに記載のアニオン性界面活性剤粉
    体の製造法。 (1)炭素数8〜20のアルコール(以下高級アルコー
    ルという)にアルキレンオキサイドを平均付加モル数
    0.05〜2となるように付加した高級アルコールのア
    ルキレンオキサイド付加物を、硫酸化し、中和する方
    法。 (2)高級アルコールと高級アルコールのアルキレンオ
    キサイド付加物を、混合物のアルキレンオキサイド平均
    付加モル数が0.05〜2になるように混合した後、硫
    酸化し、中和する方法。 (3)高級アルコール及び高級アルコールのアルキレン
    オキサイド付加物を予め別々に硫酸化し、中和したもの
    を、混合物のアルキレンオキサイド平均付加モル数が
    0.05〜2になるように混合する方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の(1)〜(3)のいずれ
    かの方法により得られたポリオキシアルキレンアルキル
    エーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストを、下記(4)
    〜(6)のいずれかの方法により乾燥して乾燥物を得る
    か、又は更にこの乾燥物を造粒する、請求項1〜4のい
    ずれかに記載のアニオン性界面活性剤粉体の製造法。 (4)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含
    有水溶液又はペースト、あるいはポリオキシアルキレン
    アルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペーストとアル
    キル硫酸塩含有水溶液、ペースト又は粉体との混合物
    を、攪拌翼及び/又は解砕機を有するバッチ式真空乾燥
    機内に一括して投入し、減圧下で乾燥を行う方法。 (5)攪拌翼及び/又は解砕機を有するバッチ式真空乾
    燥機内に、予めアニオン性界面活性剤粉体を攪拌及び解
    砕効果が得られる程度に仕込んだ後、減圧下で機内中の
    粉体が粉体の状態を維持するような供給速度でポリオキ
    シアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含有水溶液又はペ
    ーストを供給して乾燥を行う方法。 (6)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩含
    有水溶液又はペーストを、減圧下で、回転薄膜蒸発機内
    に連続的に投入し、乾燥を行う方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載のアニオ
    ン性界面活性剤粉体を含有する洗剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれかに記載のアニオ
    ン性界面活性剤粉体を含有するセメント用添加剤。
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