JP2005239786A - ノニオン界面活性剤含有粒子及びその製造方法並びに洗剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 ノニオン界面活性剤粒子がアルカリ剤で表面処理され、さらにその処理された表面がアニオン界面活性剤酸前駆体で処理されてなるノニオン界面活性剤含有粒子。
【効果】 本発明によれば、高温での固化防止、長期保存後の固化防止及びノニオン界面活性剤の染み出し抑制に優れたノニオン界面活性剤含有粒子、その製造方法並びに粒子を含有する洗剤組成物を提供することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高温での固化防止、長期保存後の固化防止及びノニオン界面活性剤の染み出し抑制に優れたノニオン界面活性剤含有粒子、その製造方法並びに粒子を含有してなる洗剤組成物に関するものである。
ノニオン界面活性剤は、一般的に低泡性であり、洗浄力が水の硬度の影響を受けにくく、特に泥汚れや低温での汚れ分散性にも優れている。さらに、生分解性が良好で環境負荷が低く、低毒性で安全性にも問題がない等の特徴を有する優れた界面活性剤である。しかしながら、ノニオン界面活性剤は常温で液体のものが多いため、液体状態のまま多量に固体状洗剤に配合した場合、ノニオン界面活性剤が徐々に染み出してきて、流動性や耐ケーキング性が悪化するという欠点がある。
そこで、界面活性剤を界面活性剤担持用ベース顆粒群に特定比率で配合した後、アニオン界面活性剤酸前駆体で表面を被覆して染み出し抑制や耐ケーキング性の問題を解決する提案がなされている(例えば特許文献1:特開2001−3095号公報参照)。しかしながら、ノニオン界面活性剤を基材とする洗剤成分に吸油性担体やゲル化剤を配合する場合、ノニオン界面活性剤に対して吸油性担体が少ないと、ノニオン界面活性剤が染み出し、流動性や耐ケーキング性が悪化するといった欠点がある。界面活性剤を吸油剤と配合した後、アニオン界面活性剤酸前駆体で表面を被覆すると、ノニオン界面活性剤高配合に対しての課題が残る。そのため、ノニオン界面活性剤の配合量には限界があった。
一方、界面活性剤を含む洗剤粒子が水に接した際にゲル化し溶解性が低下する問題は、洗剤組成を設計する上での大きな問題であり、この問題を解決する手法として、洗剤粒子の表面を水溶性高分子化合物で被覆する方法が提案されている(例えば特許文献2:特開平7−242899号公報参照)。さらに、粒状洗剤には種々の特徴や機能を付与するために、様々な粒子をブレンドする技術が提案されているが、ブレンドする粒子同士の相互作用によって、溶解性が劣化する等の問題があった。特に、水溶性アルカリ無機塩を洗剤粒子とドライブレンドして用いる際は、水溶性アルカリ無機塩が水と接触した際に生じる水和現象によって洗剤組成物の溶解性が悪化する現象が問題となっていた。このような問題を解決するために種々検討がなされており、例えば、洗剤粒子にアルカリ金属炭酸塩をドライブレンドした洗剤組成物において、溶解性を向上させるために、洗剤粒子をノニオン界面活性剤で被覆した粒子と、水溶性有機物溶液及び/又は固体粉体で被覆されたアルカリ金属塩粒子を含む洗剤組成物とする技術が提案されている(例えば特許文献3:特開2002−266000号公報参照)。しかしながら、これらの技術の目的は、流動性や溶解性を向上させることであり、ノニオン界面活性剤含有粒子中のノニオン界面活性剤の染み出しによる固化抑制については言及されていない。以上により、高温での固化防止、長期保存後の固化防止及びノニオン界面活性剤の染み出し抑制に優れたノニオン界面活性剤含有粒子が望まれていた。
特開2001−3095号公報(第2頁) 特開平7−242899号公報(第1〜3頁) 特開2002−266000号公報(第2頁)
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高温での固化防止、長期保存後の固化防止及びノニオン界面活性剤の染み出し抑制効果に優れたノニオン界面活性剤含有粒子及びその製造方法並びにこの粒子を含有してなる洗剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ノニオン界面活性剤粒子がアルカリ剤で表面処理され、さらにその処理された表面がアニオン界面活性剤酸前駆体で処理されてなるノニオン界面活性剤含有粒子とすることで、上記目的を達成できるノニオン界面活性剤含有粒子を得ることができることを知見したものである。具体的には、ノニオン界面活性剤粒子にアルカリ剤を混合した後、アニオン界面活性剤酸前駆体を添加してアニオン界面活性剤酸前駆体で粒子表面を処理し、表面にてアニオン界面活性剤酸前駆体を部分又は完全中和させることにより、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記発明を提供する。
[1].ノニオン界面活性剤粒子がアルカリ剤で表面処理され、さらにその処理された表面がアニオン界面活性剤酸前駆体で処理されてなるノニオン界面活性剤含有粒子。
[2].ノニオン界面活性剤の融点が30〜70℃であることを特徴とする[1]記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
[3].ノニオン界面活性剤が脂肪酸メチルエステルアルコキシレートであることを特徴とする[1]又は[2]記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
[4].ノニオン界面活性剤の配合量が50〜97質量%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
[5].アルカリ剤が平均粒子径10〜200μmであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
[6].アニオン界面活性剤酸前駆体が脂肪酸であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
[7].ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤酸前駆体との配合質量比(ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤酸前駆体)が、99/1〜80/20であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
[8].[1]〜[6]のいずれかに記載のノニオン界面活性剤含有粒子を含有してなることを特徴とする洗剤組成物。
[9].下記第1及び第2工程を含むことを特徴とする[1]記載のノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法。
第1工程:ノニオン界面活性剤粒子とアルカリ剤とを混合し、アルカリ剤でノニオン界面活性剤粒子を表面処理する工程。
第2工程:第1工程で処理されたノニオン界面活性剤粒子に、アニオン界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理する工程。
[10].さらに、下記(1)〜(3)から選ばれるノニオン界面活性剤を粒子化する工程を含むことを特徴とする[9]記載のノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法。
(1)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、押出造粒する。
(2)ノニオン界面活性剤をその融点付近の温度で押出造粒する。
(3)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、破砕造粒する。
[11].さらに、第1工程前及び/又は後に、水溶性高分子化合物を添加し、水溶性高分子化合物でノニオン界面活性剤粒子を表面処理する工程を含む[9]又は[10]記載のノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法。
本発明によれば、高温での固化防止、長期保存後の固化防止及びノニオン界面活性剤の染み出し抑制に優れたノニオン界面活性剤含有粒子、その製造方法並びに粒子を含有してなる洗剤組成物を提供することができる。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。
本発明のノニオン界面活性剤含有粒子は、ノニオン界面活性剤粒子がアルカリ剤で表面処理され、さらにその処理された表面がアニオン界面活性剤酸前駆体で処理されてなるものである。
本発明におけるノニオン界面活性剤としては、従来より洗剤に使用されているものであれば、特に限定されることはない。ノニオン界面活性剤としては、以下のものを挙げることができる。ノニオン界面活性剤は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、混合物として使用してもよい。
(1)ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)フェニルエーテル。
(2)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキサイドが付加した、例えば下記一般式(1)で表される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
1CO(OA)nOR2 …(1)
(R1COは炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を示し、OAはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキサイドの付加単位を示し、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜25の数であり、R2は炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級(1〜4)のアルキル基を示す。)
(3)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを平均3〜30モル、好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコールが挙げられる。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが好ましい。
(4)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(5)ポリオキシエチレンソルビット脂脂酸エステル
(6)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル
(7)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(8)グリセリン脂肪酸エステル
(9)脂肪酸アルカノールアミド
(10)ポリオキシエチレンアルキルアミン
(11)アルキルグリコシド
(12)アルキルアミンオキサイド
ノニオン界面活性剤の中でも、生分解性が良好な脂肪酸メチルエステルアルコキシレートが好適に用いられる。
上記のノニオン界面活性剤の中でも、融点が30〜70℃のものが好ましく、35℃〜65℃のものがさらに好ましい。融点が30℃未満のものは、粒子を保持させることが困難になる場合があり、融点が70℃を超えると、粒子化する際に流動化状態にするのに熱をかける必要があり、エネルギーの使用量が増大する場合がある。なお、本発明において、融点とは、JIS−K2269に準拠される流動化点である。融点が30〜70℃のノニオン界面活性剤としては、炭素数16〜18、エチレンオキサイドの平均付加モル数12〜40である脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートが挙げられる。
ノニオン界面活性剤粒子の平均粒子径は、250〜1000μmが好ましく、より好ましくは300〜800μmである。平均粒子径が250μm未満では流動性が悪化する場合があり、1000μmを超えると、溶解性が劣化する場合がある。なお、粒子の調製方法については後述する。
なお、本発明の平均粒子径は、250μm以上は後述の実施例記載のロータップ型ふるい振盪機を用いる測定方法により、250μm未満は東日コンピューターアプリケーションズ(株)製LDSA−1400Aを用いて測定する。具体的には、試薬をクロロホルム(関東化学(株)製、試薬1級)に100倍(質量比)に希釈、分散させて底面10mm×20mm、高さ40mmのガラスセルに入れた後、レンズ焦点距離100mmで測定する。ノニオン界面活性剤粒子の平均粒子径は上記250μm以上の測定法による。
ノニオン界面活性剤含有粒子中のノニオン界面活性剤の配合量は50〜97質量%が好ましく、より好ましくは50〜90質量%である。ノニオン界面活性剤が50質量%未満では、有効成分としてのノニオン界面活性剤含有量が少ないため、必要なノニオン界面活性剤量を輸送する輸送費が上昇する場合がある。一方、ノニオン界面活性剤が97質量%を超えると、処理量が少なくなるため、ノニオン界面活性剤が染み出し固化する等の問題が発生する場合がある。
本発明におけるアルカリ剤としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩類、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の重炭酸塩類、セスキ炭酸ナトリウム等のセスキ炭酸塩類、珪酸ナトリウム等の珪酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物類、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩類等が挙げられる。アルカリ剤は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、混合物として使用してもよい。
アルカリ剤の平均粒子径は、10〜200μmが好ましく、より好ましくは20〜150μmである。平均粒子径が10μm未満では発塵性が増す場合があり、200μmを超えると、混合性及びアニオン界面活性剤酸前駆体との反応性が低下する場合がある。なお、アルカリ剤の平均粒子径は、上記250μm未満の測定法による。
本発明のアルカリ剤には、水溶性無機塩以外に不純物として、少量の水溶性物質を含んでいてもよい。
ノニオン界面活性剤含有粒子中のアルカリ剤の配合量は0.5〜15質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。アルカリ剤が少なすぎると処理量が少なくなる場合があり、多すぎるとアルカリ剤が凝集して水溶液中で粒子が溶け残る場合がある。
本発明のノニオン界面活性剤含有粒子は、アルカリ剤を混合する前及び/又は混合後に、水溶性高分子化合物で表面処理されていることが好ましい。本発明の水溶性高分子化合物とは、20℃における水への溶解度が0.1g/100g以上、好ましくは0.2g/100g以上、より好ましくは0.3g/100g以上の水溶性高分子化合物をいう。このような水溶性高分子化合物としては天然高分子化合物、半合成高分子化合物及び合成高分子化合物が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
天然高分子化合物としては、寒天、アルギン酸ナトリウム等の海藻類の高分子化合物、キサンタンガム、アラビアガム等のガム類の高分子化合物、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等のタンパク質類の高分子化合物等が挙げられる。
半合成高分子化合物としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等のデンプン誘導体等が挙げられる。また、合成高分子化合物としては、ポリビニルアルコール類、カルボキシビニルポリマー類、高重合ポリエチレングリコール類等が挙げられる。
本発明においては、水溶性高分子化合物のなかでも、塩感応性高分子化合物を用いることが好ましい。本発明における塩感応性高分子化合物とは、塩に感応して粘度が上昇し、ゲル化したり、膜を形成する高分子化合物をいう。このような高分子化合物としては、カルボキシル基、硫酸基等のアニオン性の感応基を有し、多価金属イオンと反応して架橋するものが好ましい。このような塩感応性高分子化合物としては、例えば、アクリル酸重合体、マレイン酸重合体、アクリル酸/マレイン酸の共重合体、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、カラギーナン、硫化セルロース等、それらのアルカリ金属塩等、エチレン基含有アルキルリン酸エステルのモノアルカリ金属塩の重合物等が挙げられる。また、アニオン性の感応基を有さない高分子化合物として、四ホウ酸ナトリウムに感応しゲル化するポリビニルアルコール等が挙げられる。
水溶性高分子化合物はノニオン界面活性剤粒子に対する処理(コーティング)剤として用いられるが、処理水溶性高分子化合物量は、ノニオン界面活性剤含有粒子中0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%が特に好ましい。処理水溶性高分子化合物量が0.1質量%未満では処理の効果が得られにくい場合があり、一方、10質量%を超えるとノニオン界面活性剤の配合量が少なくなる場合がある。
本発明において、水溶性高分子化合物として塩感応性高分子化合物を用いる場合、塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の微粉体及び/又は水溶液で処理することが好ましい。このような処理をすることにより、ノニオン界面活性剤含有粒子の長期保存性がより良好となる。
本発明における塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩とは、ノニオン界面活性剤粒子の処理剤として用いる塩感応性高分子化合物の粘度を上昇させたり、ゲル化させたり、膜を形成させる塩をいう。このような塩の好ましい例としては、水溶性高分子化合物としてカルボキシル基、硫酸基等のアニオン性の感応基を有する物を用いる場合、多価金属塩が挙げられる。多価金属塩の好ましい例としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム等の多価塩化物、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム等の多価硫酸塩、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム等の多価硝酸塩、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の多価有機酸塩、酸化カルシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。また、アニオン性の感応基を有さない高分子化合物であるポリビニルアルコールを用いる場合は、これをゲル化する四ホウ酸ナトリウム等が挙げられる。塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩を微粉体で用いる場合、その平均粒子径は、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、さらに好ましくは1〜30μmである。平均粒子径が0.1μm未満では発塵性が悪化する場合があり、一方、100μmを超えると高分子化合物を感応させる効果が得られにくい場合がある。塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の平均粒子径は、用いる試薬に記載がある場合はその記載に従い、記載がない場合は、上記250μm未満の測定法による。
塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の微粉体及び/又は水溶液で処理するとは、粒子に塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の微粉体及び/又は水溶液を添加、噴霧し、撹拌等により混合し、塩感応性高分子化合物と塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩とで、被覆膜を形成することをいう。
処理量は、塩感応性高分子化合物を感応せしめ、核粒子であるノニオン界面活性剤粒子に充分な被覆膜を形成させるだけの量である限り特に限定はないが、通常、ノニオン界面活性剤含有粒子中、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜8質量%である。処理量が0.1質量%未満では被覆の効果が得られにくい場合があり、一方、10質量%を超えると無機塩の配合量が少なくなる場合がある。
本発明においては、ノニオン界面活性剤粒子がアルカリ剤で表面処理され、さらにその処理された表面がアニオン界面活性剤酸前駆体で処理されてなる。具体的には、ノニオン界面活剤粒子にアルカリ剤を混合した後に、アニオン界面活性剤酸前駆体を添加することにより、添加されたアニオン界面活性剤酸前駆体は、粒子表面のアルカリ剤に中和され塩となる。添加するアニオン界面活性剤酸前駆体の量が比較的多い場合は、部分的に中和反応が起こらず酸前駆体の形で残存することもあり得る。このように、アニオン界面活性剤酸前駆体は粒子表面で完全中和される場合も部分中和される場合もあり得るため、アニオン界面活性剤酸前駆体及び/又はその塩により表面処理されるが、いずれの場合も本発明におけるノニオン界面活剤含有粒子として好適に利用可能である。この場合、ノニオン界面活性剤含有粒子は、ノニオン界面活性剤粒子表面上の一部又は全面に形成されたアルカリ剤を含む第1表面処理部と、第1表面処理部表面上の一部又は全面に形成されたアニオン界面活性剤酸前駆体及び/又はその塩を含む第2表面処理部とを有する構造となる。
アニオン界面活性剤酸前駆体としては、洗浄剤組成物に用いられる任意のアニオン界面活性剤酸前駆体を好適に用いることができる。アニオン界面活性剤酸前駆体は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができ、2種以上を混合せずに逐次添加してもよい。アニオン界面活性剤酸前駆体としては、飽和又は不飽和脂肪酸(平均炭素鎖長10〜22)、直鎖又は分岐鎖アルキル(平均炭素鎖長8〜18)ベンゼンスルホン酸、長鎖アルキル(平均炭素鎖長10〜20)スルホン酸、長鎖オレフィン(平均炭素鎖長10〜20)スルホン酸、長鎖モノアルキル(平均炭素鎖長10〜20)硫酸エステル、ポリオキシエチレン(平均重合度1〜10)長鎖アルキル(平均炭素鎖長10〜20)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(平均重合度3〜30)アルキル(平均炭素鎖長6〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、α−スルホ脂肪酸(平均炭素鎖長8〜22)、長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸、ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸等が挙げられる。これらの中で、脂肪酸が好ましく、脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられる。この中でも、ラウリン酸、オレイン酸等の融点45℃以下の脂肪酸が好ましく用いられる。
ノニオン界面活性剤含有粒子中のアニオン界面活性剤酸前駆体の配合量は1〜20質量%が好ましく、より好ましくは2〜15質量%である。アニオン界面活性剤酸前駆体が少なすぎると処理量が少なくなる場合があり、多すぎると疎水力が強くなり溶解性が劣化する場合がある。
ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤酸前駆体との配合質量比は、ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤酸前駆体=99/1〜80/20が好ましく、より好ましくは98/2〜85/15である。上記比率が99/1を超えると処理量が少なく、ノニオン界面活性剤が染み出して固化する場合がある。また、80/20未満であると、処理量が多いと粒子を洗濯水中に投入した際に、ノニオン界面活性剤の溶出が遅れる場合がある。
ノニオン界面活性剤含有粒子は、さらに有機又は無機の微粉体で処理されていてもよい。表面処理粒子をさらに処理する微粉体としては、常温固体の界面活性剤、長鎖脂肪酸塩、アルミノ珪酸塩、吸油性担体、粘土鉱物等が挙げられる。
界面活性剤としてはアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、長鎖脂肪酸塩としてはアルカリ、非アルカリ金属の長鎖脂肪酸塩、アルミノケイ酸塩としてはA型、P型、X型等、吸油性担体としてはシリカ、珪酸塩化合物、球状多孔質含水非晶質珪酸等、粘土鉱物としてはモンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、パイロフィライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、タルク等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの中で、非アルカリ金属の長鎖脂肪酸塩、タルク、アルミノケイ酸塩が好ましい。非アルカリ金属の長鎖脂肪酸塩及びタルクは撥水性であるため、ノニオン界面活性剤の凝集を防ぎ、アルミノケイ酸塩はCa捕捉ビルダーとして汎用され、単独で処理に用いた場合、混合される洗剤粒子の表面の被覆剤としての役割も果たす。
これら微粉体の粒子径は、ノニオン界面活性剤含有粒子の平均粒子径に対して1/5以下の1次粒子径が好ましく、より好ましくは1/10以下である。また、これら微粉体の配合量はノニオン界面活性剤含有粒子中0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは1〜13質量%である。
本発明のノニオン界面活性剤含有粒子は、必要に応じて分級して所望の粒度のノニオン界面活性剤含有粒子のみ利用することもできる。分級装置としては一般に知られたいかなる分級装置も用いることができ、特に篩が好適に利用できる。中でもジャイロ式篩、平面篩及び振動篩が好適である。ジャイロ式篩は僅かに傾斜した平面篩に対し、水平な円運動を与える篩である。平面篩は僅かに傾斜した平面篩に、面にほぼ平行に往復運動を与える篩である。振動篩は、篩面にほぼ直角方向に急速な振動を与える篩である。篩に供する時間は5秒以上とすることが好ましく、また、ふるい効率を向上させる為にはタッピングボールを用いることも好ましい。このような篩の具体例としては、ジャイロシフター((株)徳寿工作所製)、ローテックススクリーナー((株)セイシン企業製)、ダルトン振動ふるい((株)ダルトン製)等が挙げられる。篩による振動は、好適には60〜3000回/分、好ましくは100〜2500回/分、さらに好ましくは150〜2000回/分の振動で与えられる。篩の振動数が60回/分未満であると分級効果が悪化する場合がある一方、3000回/分を超えると発塵が増大する場合がある。
分級方法により分級した際に発生した所望の粒度以外のノニオン界面活性剤含有粒子の中で、微粉については再度ノニオン界面活性剤粒子と共に造粒機に投入し、被覆操作に供することが好適である。また、粗粉については粉砕し、被覆操作前のノニオン界面活性剤粒子と同等の粒子径にした後、再度ノニオン活性剤粒子と共に造粒機に投入し被覆操作に供することが好適である。この際粗粉を粉砕する粉砕機としては、分級スクリーンと回転ブレードを持った機種が好ましい。このような粉砕機としてはフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製)、ニュースピードミル(岡田精工(株)製)、フェザーミル(ホソカワミクロン(株)製)等がある。また、粉砕機内に冷風を流し冷却しながら粉砕することもできる。冷風と粉砕品をサイクロンで分級し、その時微粉を分級することも可能である。さらに、多段粉砕することで、より粒度分布がシャープになる。粉砕機のブレードの先端周速としては15〜90m/sが好ましく、20〜80m/sがより好ましく、25〜70m/sがさらに好ましい。先端周速が15m/s未満であると粉砕能力が不充分となる場合があり、90m/sを超えると粉砕されやすくなる場合がある。
本発明のノニオン界面活性剤含有粒子の物性値は、特に制限されるものではないが、嵩密度は、通常、0.3g/cm3以上、好ましくは0.5〜1.2g/cm3、より好ましくは0.5〜1.0/cm3である。嵩密度が小さすぎても大きすぎても他の粒子と混合して使用する際に分級しやすくなる。また、平均粒子径は、好ましくは200〜1500μm、より好ましくは300〜1000μmである。平均粒子径が200μm未満だと、比表面積が大き過ぎ発塵が多くなる可能性があり、一方、1500μmを超えると粒子そのものの溶解性が劣化する場合がある。なお、平均粒子径の測定は、後述の実施例記載のロータップ型ふるい振盪機を用いる測定法により、嵩密度の測定法は、後述の実施例に記載の方法による。
本発明のノニオン界面活性剤含有粒子は、そのまま洗剤組成物として用いることができる。洗剤組成物には、その他洗浄剤粒子群を混合してもよい。洗浄剤粒子群としては、界面活性剤及び/又は洗浄ビルダーを含有する洗浄剤粒子、漂白剤粒子、漂白活性化剤粒子、酵素粒子等から構成される。
本発明のノニオン界面活性剤含有粒子は、下記第1及び第2工程を含む製造方法により得ることができる。
第1工程:ノニオン界面活性剤粒子とアルカリ剤とを混合し、アルカリ剤でノニオン界面活性剤粒を表面処理する工程。
第2工程:第1工程で処理されたノニオン界面活性剤粒子に、アニオン界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理する工程。
この場合、下記(1)〜(3)から選ばれるノニオン界面活性剤を粒子化する工程を含むことが好ましい。
(1)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、押出造粒する。
(2)ノニオン界面活性剤をその融点付近の温度で押出造粒する
(3)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、破砕造粒する。
(1)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、押出造粒する方法
まず、ノニオン界面活性剤を冷却固化させる方法では、ノニオン界面活性剤を溶融して、任意の形式の冷却固化装置を使用してノニオン界面活性剤を冷却してフレーク化する。溶融温度は、ノニオン界面活性剤の融点+10〜30℃であり、好ましくはノニオン界面活性剤の融点+10〜20℃である。溶融温度がノニオン界面活性剤の融点+10℃未満だと、溶融に時間がかかり、+30℃を超えると熱エネルギーのためにコストが上昇する場合がある。冷却温度は5〜20℃が好ましく、より好ましくは5〜15℃である。冷却温度が5℃未満だと冷却におけるエネルギーが大きくなり、20℃を超えるとノニオン界面活性剤の冷却が不充分になる場合がある。冷却固化装置としては、例えば、ベルマックス((株)大川原製作所製)やスチールベルト式冷却機(サンドビック社製)やドラムフレーカー((株)楠木機械製作所製)やダブルドラムフレーカー(カンソーン社製)が挙げられる。
次に得られたフレークを任意の形式の押出造粒機にて粒子化する。押出造粒機としては、エクストルード・オー・ミックス(ホソカワミクロン(株)製)、2軸混練押出機((株)栗本鐵工所製)、出口にダイスの付いたKRCニーダー((株)栗本鐵工所製)、ツイン・ドームグラン(不二パウダル(株)製)、ペレッターダブル(不二パウダル(株)製)、ファイン・リューザー(不二パウダル(株)製)等が挙げられる。
(2)ノニオン界面活性剤をその融点付近の温度で押出造粒する方法
ノニオン界面活性剤を冷却固化してフレーク化せずに、ノニオン界面活性剤を融点付近の温度で(1)記載の押出造粒機で粒子化する。なお、本発明において、融点付近とは、融点±5℃までをいう。
(1),(2)で得られた粒子は、マルメライザー(不二パウダル(株)製)、コミニューター(不二パウダル(株)製)のような任意の整粒機を用いて、整粒してもよい。この際、アルカリ剤を助剤として添加するのが好ましい。なお、助剤としてアルカリ剤を用いた場合は、この工程は、後述するノニオン界面活性剤粒子にアルカリ剤を混合する第1工程に含まれるものである。
(3)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、破砕造粒する方法
(1)記載の冷却装置でフレーク化した後、粉砕する。粉砕機としては、分級スクリーンと回転ブレードを有する機種が好ましい。このような粉砕機としてはフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製)、ニュースピードミル(岡田精工(株)製)、フェザーミル(ホソカワミクロン(株)製)等がある。この際、アルカリ剤を助剤として添加するのが好ましい。なお、助剤としてアルカリ剤を用いた場合は、この粉砕工程は、後述するノニオン界面活性剤粒子にアルカリ剤を混合する第1工程に含まれるものである。また、粉砕機内に冷風を流し冷却しながら粉砕することもできる。冷風と粉砕品をサイクロンで分級し、その時微粉を分級することも可能である。さらに、多段粉砕することで、より粒度分布がシャープになる。粉砕機のブレードの先端周速としては15〜90m/sが好ましく、20〜80m/sがより好ましく、25〜70m/sがさらに好ましい。先端周速が15m/s未満であると粉砕能力が不充分となる場合があり、90m/sを超えると粉砕されやすくなる場合がある。
第1工程:ノニオン界面活性剤粒子とアルカリ剤とを混合し、アルカリ剤でノニオン界面活性剤粒を表面処理する工程。
まず、得られたノニオン界面活性剤粒子にアルカリ剤を混合する。アルカリ剤を混合する前及び/又は後に、水溶性高分子化合物水溶液を添加、粒子を表面処理してもよい。水溶性高分子化合物は水溶液の形態で用いられ、水溶液中の水溶性高分子化合物の濃度は通常0.1〜90質量%、好ましくは0.5〜80質量%、さらに好ましくは1〜60質量%である。水溶性高分子化合物溶液の粘度は、0.001〜100Pa・sが好ましく、より好ましくは0.0005〜50Pa・sである。
水溶性高分子化合物として塩感応性高分子化合物を用いる場合、これを添加した後に塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の微粉体及び/又はその水溶液を添加・混合してもよい。また、塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩を水溶液の形態で用いる場合、水溶液中の塩の濃度は用いる塩の溶解度によって異なるが、通常、1質量%以上、好ましくは5〜60質量%である。なお、水溶性高分子化合物及び塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の添加・配合量は前述の通りである。
第2工程:第1工程で処理されたノニオン界面活性剤粒子に、アニオン界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理する工程。
その後、ノニオン界面活性剤粒子にアニオン界面活性剤酸前駆体を添加・混合する。これにより前述したように、添加されたアニオン界面活性剤酸前駆体は、粒子表面のアルカリ剤に中和され塩となり、ノニオン界面活性剤粒子はアニオン界面活性剤酸前駆体及び/又はその塩で処理される。なお、アニオン界面活性剤酸前駆体等の添加・配合量は前述の通りである。
上記第1,2工程の方法としては以下の方法が挙げられる。ノニオン界面活性剤粒子に、アルカリ剤を混合した後、アニオン界面活性剤酸前駆体、必要に応じて水溶性高分子化合物水溶液及び塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩(被覆剤等)を添加又は噴霧し、撹拌羽根で撹拌して被覆操作する撹拌造粒法、ノニオン界面活性剤粒子とアルカリ剤との混合物を転動させつつ被覆剤等を噴霧して被覆操作する転動造粒法、ノニオン界面活性剤粒子とアルカリ剤との混合物を流動化させつつ、被覆剤等を噴霧し被覆操作する流動層造粒法等が挙げられる。
第1工程及び第2工程は、同一の混合・造粒方法及び装置によってなされてもよいし、複数の混合・造粒方法及び装置を組み合わせてなされてもよい。以下に、それぞれの方法、製造装置及び条件等について説明する。
1.撹拌造粒法
撹拌造粒法では任意の型式の撹拌造粒装置を使用することができる。その中でも、撹拌羽根を備えた撹拌軸を内部の中心に有し、撹拌羽根が回転する際に撹拌羽根と器壁との間にクリアランスを形成する構造であることが好ましい。クリアランスは1〜30mmであるのが好ましく、3〜10mmがより好ましい。クリアランスが1mm未満では付着層により混合機が過動力となりやすい。30mmを超えると圧密化の効率が低下するため粒度分布がブロードに、また、造粒時間が長くなり生産性が低下する場合がある。この様な構造を有する撹拌造粒機としては、例えばヘンシェルミキサー[三井三池化工機(株)製]、ハイスピードミキサー[深江工業(株)製]、バーチカルグラニュレーター[(株)パウレック製]等の装置が挙げられる。特に好ましくは横型の混合槽で円筒の中心に撹拌軸を有し、この軸に撹拌羽根を取付けて粉末の混合を行う形式のミキサーであり、例えばレディゲミキサー[(株)マツボー製]、ブロシェアミキサー[大平洋機工(株)製]が挙げられる。
撹拌造粒法における好適な造粒条件を以下に示す。
(1)フルード数(Fr)
撹拌造粒法においては、下記式で定義されるフルード数が1〜16であるのが好ましく、2〜9がより好ましい。フルード数が1未満であると、流動化が不充分であるために処理が不充分となる場合がある。一方、16を超えると粒子に対するせん断力が強くなり過ぎ処理部に壊れが発生する場合がある。
Fr=V2/(R×g)
V:撹拌羽根の先端の周速(m/s)
R:撹拌羽根の回転半径(m)
g:重力加速度(m/s2
(2)チョッパー回転数
撹拌造粒法において、使用される撹拌造粒機には、造粒物の圧密化促進及び粗粉解砕促進のために高速で回転するチョッパーが装備されている。チョッパーの回転速度としては被覆の壊れが発生しない程度の回転数が好ましい。チョッパー先端速度(周速)で0〜30m/sが好ましく、0〜20m/sがより好ましい。
(3)造粒時間
撹拌造粒法において、好適な造粒物を得るための回分式の造粒における造粒時間及び連続式の造粒における平均滞留時間は、0.5〜20分が好ましく、3〜10分がより好ましい。造粒時間(平均滞留時間)が0.5分未満であると、時間が短過ぎて好適な平均粒子径及び嵩密度を得るための造粒制御が困難となる場合があり、粒度分布がブロードになる場合がある。20分を超えると時間が長過ぎて生産性が低下する場合がある。
(4)ノニオン界面活性剤粒子の充填率
撹拌造粒法において、ノニオン界面活性剤含有粒子の造粒機への充填率(仕込み量)としては、混合機の全内容積の70容積%以下が好ましく、15〜55容積%がより好ましい。充填率(仕込み量)が、70容積%を超えると混合機内での混合効率が低下し、好適に造粒を行うことができない場合がある。
(5)添加方法
撹拌造粒において水溶性高分子化合物の水溶液、塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩、アニオン界面活性剤酸前駆体等は、好ましくは撹拌・流動状態の粒子に対して滴下又は噴霧して添加される。装置内で静置状態にある粒子にこれらを滴下添加した後、撹拌を開始して造粒・被覆操作を行う方法も用いることが可能であるが、処理状態を高めるためにも、撹拌・流動状態の粒子に対して滴下又は噴霧して添加することが好ましい。
2.転動造粒法
転動造粒法では任意の型式の転動造粒装置を使用することができる。その中でもドラム状の円筒が回転して処理するものが好ましく、特に任意の形状の邪魔板を装備しているものが好ましい。ドラム型造粒機としては水平円筒型造粒機の他にも日本粉体技術協会編、造粒ハンドブック第一版第1刷記載の円錐ドラム型造粒機、多段円錐ドラム型造粒機、撹拌羽根付ドラム型造粒機等が挙げられる。
転動造粒法における好適な造粒条件を以下に示す。
(1)処理時間
回分式における高嵩密度化の処理時間、連続式における以下の式で定義される平均滞留時間は、3〜120分、好ましくは5〜90分、特に好ましくは5〜40分である。前記時間が3分未満であると充分処理されない場合がある一方、120分を超えると生産性の低下又は洗剤造粒物粒子の崩壊が起こる場合がある。
Tm=(m/Q)×60
Tm:平均滞留時間(s)
m:容器回転型混合機内の洗剤造粒物滞留量(kg)
Q:連続運転における能力(kg/hr)
(2)フルード数(Fr)
下記式で定義されるフルード数は、0.01〜0.8となる条件を選択するのが好ましい。フルード数は0.05〜0.7がより好ましく、0.1〜0.65がさらに好ましい。 フルード数が0.01未満であると、均一でかつ高嵩密度の粒子が得られない場合がある一方、0.8を超えると、ドラム型混合機の場合等には、造粒粒子が飛散し、正常な剪断混合が起こらない場合がある。
Fr=V2/(R×g)
V:容器回転型混合機最外周の周速(m/s)
R:容器回転型混合機最外周の回転中心からの半径(m)
g:重力加速度(m/s2
(3)容積充填率(X)
下記式で定義される容積充填率が、15〜50容積%となる条件を選択するのが好ましく、より好ましくは20〜45容積%、特に好ましくは25〜40容積%である。容積充填率が15容積%未満であると、生産性が悪い場合がある一方、50容積%を超えると良好な剪断混合が生じない場合がある。
容積充填率%(X)=(M/ρ)/V×100
M:容器回転型混合機への洗剤造粒物粒子の仕込量(g)
ρ:洗剤造粒物粒子の嵩密度(g/L)
V:容器回転型混合機の容積(L)
(4)添加方法
転動造粒において水溶性高分子化合物の水溶液、塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩、アニオン界面活性剤酸前駆体等は、転動・流動状態の粒子に対して噴霧して添加される。転動・流動状態の粒子に対して滴下して添加する方法や装置内で静置状態にある粒子にこれらを滴下添加した後、撹拌を開始して造粒・被覆操作を行う方法は処理状態を高めるために通常用いられない。
3.流動層造粒法
流動層造粒法では流動層本体、整流板、送風機、吸気フィルター、エアヒーター及びクーラー、スプレー装置、集塵装置、送風機等で構成された任意の型式の流動層造粒装置を使用することができる。例えば、日本粉体技術協会編、造粒ハンドブック第一版第1刷記載の回分式流動層造粒装置(トップスプレー式、サイドスプレー式、ボトムスプレー式等)、噴流流動層造粒装置、噴流動層造粒装置、半連続式流動層造粒装置(分散板反転排出式、下部排出式、側壁排出式等)連続式流動層造粒装置(横型多室型、円筒型等)等が好適に利用できる。具体的装置の利用例としては回分式流動層造粒装置のGlatt−POWREXシリーズ[(株)パウレックス製]、フローコーターシリーズ[(株)大川原製作所製]、連続式流動層造粒装置のMIXGRADシリーズ[(株)大川原製作所製]等が挙げられる。
流動層造粒における造粒条件として、静置時の原料粉体層の平均厚さは50〜500mm程度が好ましい。その後、流動層に風を送り、粉体を流動化させた後に水溶性高分子化合物の水溶液、塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩の水溶液、アニオン界面活性剤酸前駆体等の噴霧を開始する。噴霧ノズルとしては、通常の加圧ノズルのほか、噴霧状体を良好にするため、2流体ノズルを用いることも好ましい。この時の平均液滴径は5〜500μm程度が好ましい。噴霧が進むにつれて造粒も進み粒子径が大きくなる。このため、流動化状態を維持するため風速を調整しながら造粒操作を行う。風速は0.2〜4.0m/sの範囲で調整を行い、風温度は5〜60℃、好ましくは7〜55℃で行う。バグフィルターに付着した微粒子は定期的にパルスエアーで落としながら製造を行うことが好ましい。
上述の方法で粒子を製造する際、特に、アニオン界面活性剤酸前駆体の添加時には、処理される粒子の温度に注意する必要がある。具体的にはアニオン界面活性剤酸前駆体の融点以上が好ましい。また、アニオン界面活性剤酸前駆体添加前の粒子の温度がアニオン界面活性剤の融点未満であった場合は、アニオン界面活性剤酸前駆体による処理終了直後のノニオン界面活性剤含有粒子の温度が、アニオン界面活性剤酸前駆体の融点以上であることが好ましい。これらの温度がアニオン界面活性剤酸前駆体の融点未満であると、アニオン界面活性剤酸前駆体による処理や中和反応が不充分となることがある。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率は質量比を示し、表中の各成分の量は純分換算した量である。
ノニオン界面活性剤の調製
脂肪酸メチルエステルアルコキシレート(MEE)を以下の方法により調製した。4Lのオートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製)中に脂肪酸メチルエステル(Me)(ライオンオレオケミカル(株)製)、触媒として3.6gの水酸化アルミナ・マグネシウム、さらに、0.5規定(103mol/m3/z,zはイオンの電荷数)水酸化カリウムエタノール溶液3.25mLを仕込み、次いで、オートクレーブ内を窒素置換した後、100℃まで昇温を行い1時間減圧下で処理を行った。さらに180℃まで昇温を行い、圧力を0.3MPaに維持しつつエチレンオキサイド(EO)を導入し、撹拌反応させた。各々のMEEに対するMeとEOの量を表1に示す。
Figure 2005239786

C16EO15:CH3(CH214CO(C24O)15OCH3
C16EO20:CH3(CH214CO(C24O)20OCH3
C16EO25:CH3(CH214CO(C24O)25OCH3
C18EO15:CH3(CH216CO(C24O)15OCH3
C18EO20:CH3(CH216CO(C24O)20OCH3
C18EO25:CH3(CH216CO(C24O)25OCH3
C168EO15:CH3(CH214/1660/40CO(C24O)15OCH3
C168EO20:CH3(CH214/1660/40CO(C24O)20OCH3
C168EO25:CH3(CH214/1660/40CO(C24O)25OCH3
[実施例1〜43,比較例1〜3]
表2〜7に記載の組成と、非イオン界面活性剤粒子の製造方法[1]〜[3]、非イオン界面活性剤含有粒子の製造方法[1]〜[7]に準じて、非イオン界面活性剤含有粒子(洗剤組成物)を調製した。アニオン界面活性剤酸前駆体添加後、処理操作が終了した時点の粒子温度、平均粒子径、嵩密度、高温時の圧密固化性、長期保存後の固化性を測定し、染み出し性を評価した。結果を表2〜7に併記する。下記に非イオン界面活性剤粒子の製造方法[1]〜[3]、非イオン界面活性剤含有粒子の製造方法[1]〜[7]及び評価方法について記載する。
ノニオン界面活性剤粒子の製造方法[1]
ノニオン界面活性剤を60℃で溶融状態にし、半密閉形0.5m2シングルドラムフレーカー((株)楠木機械製作所製)を用いて、ドラム表面温度5〜10℃、ドラム回転数0.47rpmでノニオン界面活性剤を12〜15℃まで冷却し、ノニオン界面活性剤フレークを得た。得られたノニオン界面活性剤フレークと、所望により有機結合剤であるPEG#6000Pとをホソカワミクロン(株)製エクストルード・オーミックスEM−6型に投入し、ジャケットに10℃の冷却水を流し、各ノニオン界面活性剤の融点付近で混練押し出し、径が0.8mmφのヌードル状の押出品を得た。この押し出し品を、コミニューターFXB型(不二パウダル(株)製)により、混練押出し造粒物を導入するのと同じ方向から15℃の冷風を導入し、また助剤として20μmに粉砕した炭酸ナトリウム(軽灰)を同様にして供給し粉砕して、平均粒子径450〜700μmのノニオン界面活性剤粒子を得た。
ノニオン界面活性剤粒子の製造方法[2]
60℃で溶融状態にした各ノニオン界面活性剤と所望により有機結合剤であるPEG#6000Pとを、ホソカワミクロン(株)製エクストルード・オーミックスEM−6型に投入し、ジャケットに10℃の冷却水を流し、各ノニオン界面活性剤の融点付近で混練押し出しすることにより、径が0.8mmφのヌードル状の押出品を得た。この押出品を、コミニューターFXB型(不二パウダル株式会社)により、混練押出し造粒物を導入するのと同じ方向から15℃の冷風を導入し、また助剤として20μmに粉砕した炭酸ナトリウム(軽灰)を同様にして供給し粉砕して平均粒子径550〜700μmのノニオン界面活性剤粒子を得た。
ノニオン界面活性剤粒子の製造方法[3]
ノニオン界面活性剤を60℃で溶融状態にし、半密閉形0.5m2シングルドラムフレーカー((株)楠木機械製作所製)を用いて、ドラム表面温度5〜10℃、ドラム回転数0.47rpmで、ノニオン界面活性剤を12〜15℃まで冷却しノニオン界面活性剤フレークを得た。得られたノニオン界面活性剤フレークに、粉砕助剤として20μmに粉砕した炭酸ナトリウム(軽灰)を添加し、冷風(10℃、15m/s)下で直列3段に配置したフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、DKA−6)を用いて、平均粒子径が500〜700μmとなるように(回転解砕刃周速:30m/s、風(気)とフレーク(固)の比率(気/固)=3m3/kg)に3段で連続的に粉砕して、ノニオン界面活性剤粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[1](転動造粒)
ノニオン界面活性剤粒子と、必要に応じて炭酸ナトリウム以外のアルカリ剤を水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)に投入し(充填率20容積%)、回転数22rpmで転動操作を開始した。転動開始後30秒後に水溶性高分子化合物水溶液を噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し、造粒・被覆操作を行った。
添加終了後、必要に応じて塩感応性高分子化合物を感応せしめる塩(以下、高分子化合物感応性塩)を液体の場合は100g/minで噴霧添加し、粉体の場合は一括添加し60秒転動混合した。
引き続き水平円筒混合機の転動操作を継続しつつ、アニオン界面活性剤酸前駆体を同様の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し被覆操作を行った。
最後に微粉体を添加し、60秒間転動操作を続けノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[2](撹拌造粒)
ノニオン界面活性剤粒子と、必要に応じて炭酸ナトリウム以外のアルカリ剤を、鋤刃状ショベルを装備しショベル−壁面間クリアランスが5mmのレーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に投入し(充填率30容積%)、主軸200rpmの撹拌を開始した(チョッパーは停止)。撹拌開始後10秒後に水溶性高分子化合物水溶液を噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し、被覆操作を行った。
添加終了後、必要に応じて高分子化合物感応性塩を液体の場合は100g/minで噴霧添加し、粉体の場合は一括添加し30秒撹拌した。
工程2:引き続きレ−ディゲミキサーの撹拌を継続しつつ、アニオン界面活性剤酸前駆体を噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し、被覆操作を行った。
最後に微粉体を添加し、30秒間撹拌を続けノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[3](撹拌造粒+転動造粒)
ノニオン界面活性剤粒子と、必要に応じて炭酸ナトリウム以外のアルカリ剤を、鋤刃状ショベルを装備しショベル−壁面間クリアランスが5mmのレーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に投入し(充填率30容積%)、主軸200rpmの撹拌を開始した(チョッパーは停止)。撹拌開始後10秒後に水溶性高分子化合物水溶液を噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し、被覆操作を行った。
添加終了後、必要に応じて高分子化合物感応性塩を液体の場合は100g/minで噴霧添加し、粉体の場合は一括添加し60秒転動混合し造粒物を得た。
得られた造粒物をレーディゲミキサーから排出し、水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)に投入し、回転数22rpmで転動操作を開始した。転動開始後30秒後にアニオン界面活性剤酸前駆体を噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し、被覆操作を行った。
最後に微粉体を添加し、60秒間転動操作を続けノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[4](流動層造粒)
ノニオン界面活性剤粒子と、必要に応じて炭酸ナトリウム以外のアルカリ剤を流動層((株)パウレックス製、Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20)に、静置時の粉体層厚が200mmになる質量を添加した。その後、50℃の風(空気)を流動層内に送り、粉体が流動化したことを確認した後に水溶性高分子化合物水溶液を流動化している粉体層に向け上部より噴霧した。流動層内風速は流動化状態を確認しながら0.2〜10.0m/sの範囲で調整しながら造粒・被覆操作を行った。水溶性高分子化合物水溶液を噴霧するためのノズルは噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを使用した。噴霧速度は約100g/minで行った。
水溶性高分子化合物水溶液の噴霧終了後、必要に応じて溶液状の高分子化合物感応性塩を同様のノズルを用いて噴霧速度は約100g/minでさらに噴霧添加した。
引き続き流動層内での流動化状態を維持しつつ、アニオン界面活性剤酸前駆体を同様の2流体ホローコーンノズルを用いて100g/minで噴霧添加し、被覆操作を行った。
最後に流動層より造粒物を排出し、転動ドラム(直径0.6m、長さ0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付き、回転数20rpm)内で造粒物と微粉体を60秒間混合して、ノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[5]
ノニオン界面活性剤粒子の製造方法[1]で得られた粒子を、転動ドラム(直径0.6m、長さ0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付き、回転数20rpm)内で造粒物と微粉体とを60秒間混合して、ノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[6]
ノニオン界面活性剤粒子の製造方法[1]で助剤を使用することなくノニオン界面活性剤粒子を得た後、ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[5]と同様に微粉体を混合し、ノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[7]
ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[6]の方法でノニオン界面活性剤粒子を得た後、ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[1]と同様の方法で、ノニオン界面活性剤含有粒子を得た。
なお、上記ノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法[1]〜[7]のいずれの方法においても、アニオン界面活性剤酸前駆体は融点以上の液体状態で添加した。
(1)アニオン界面活性剤酸前駆体添加、処理終了直後のノニオン界面活性剤含有粒子温度の測定
アニオン界面活性剤酸前駆体の添加による被覆操作が終了した時点でノニオン界面活性剤含有粒子の温度を測定した。
(2)平均粒子径の測定
目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μmの9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1680μmの篩の上から100g/回のベースサンプルを入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収する操作を行った。
この操作を繰すことによって1410〜1680μm(1410μm.on)、1190〜1410μm(1190μm.on)、1000〜1190μm(1000μm.on)、710〜1000μm(710μm.on)、500〜710μm(500μm.on)、350〜500μm(350μm.on)、250〜350μm(250μm.on)、149〜250μm(149μm.on)、皿〜149μm(149μm.pass)の各粒子径の分級サンプルを得て、重量頻度(%)を算出した。
次に、算出した重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%として、次式によって平均粒子径(重量50%)を求めた。
Figure 2005239786
(3)嵩密度の測定
嵩密度はJIS K3362に準じて測定した。
(4)高温時の圧密固化性
ノニオン界面活性剤含有粒子を直径5cm、高さ5cmの円筒形の筒に均一になるように入れ、45℃恒温槽中で3kgの荷重を3分加えて成形した後、得られた成形体を電子天秤の上に静置し、平板を用いて3cm/分の条件で成形体の上面に均一になるように荷重を加えた。成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(kg)を測定し、圧密固化性の抑制を下記評価基準で評価した。
〈評価基準〉
◎…最大加重が1kgf未満
○…最大加重が1〜3kgf未満
△…最大加重が3〜5kgf未満
×…最大加重が5kgf以上
(5)長期保存後の固化性及び染み出し性の評価
長期保存方法:外側からコートボール紙(坪量:350g/m2)、ワックスサンド紙(坪量:30g/m2)、クラフトパルプ紙(坪量:70g/m2)の3層からなる紙を用いて、長さ15cm×巾9.3cm×高さ18.5cmの箱を作製した。この箱にノニオン界面活性剤含有粒子1.2kgを入れ、45℃、85%RH8時間と25℃、65%RH16時間の繰返し運転の恒温恒湿室中に4週間保存した。
固化性評価:長期保存サンプル1.2kgのうち、4750μmの篩を透過しない(篩上に残る)粒子の重量を測定し、固化性の抑制を下記評価基準で評価した。
〈評価基準〉
◎…篩上の重量が5g未満
○…篩上の重量が5〜10g未満
△…篩上の重量が10〜30g未満
×…篩上の重量が30g以上
染み出し性評価:長期保存サンプルを取り出した後、箱の様子を目視で確認し、染み出し性の抑制を下記評価基準に基づいて評価した。
〈評価基準〉
◎…変色なし
○…部分的に変色があるものの問題ないレベル
△…箱の半分程度が変色してノニオン界面活性剤により湿っている
×…箱全体が変色してノニオン界面活性剤により湿っている
Figure 2005239786
Figure 2005239786
Figure 2005239786
Figure 2005239786
Figure 2005239786
Figure 2005239786
実施例1〜43、比較例1〜3中で用いた原料を下記に示す。
・PEG#6000P:分子量が約6000であるポリエチレングリコール(ライオン化学(株)製)
・炭酸ナトリウム:軽灰(旭硝子(株)製)を卓上型微粉砕機(スタッドミル63C型、アルピネ社製)で平均粒子径20μmに粉砕したもの
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)を卓上型微粉砕機(スタッドミル63C型、アルピネ社製)で平均粒子径25μmに粉砕したもの
・重炭酸ナトリウム:純正化学(株)製の試薬一級品、平均粒子径120μm
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸曹達(神州化学(株)製)、平均粒子径150μm
・アクリル酸/マレイン酸コポリマーナトリウム:アクアリックTL−400(日本触媒(株)製)、純分30%水溶液
・ポリアクリル酸ナトリウム:アクアリックDL−40(日本触媒(株)製)、純分40%水溶液
・アルギン酸ナトリウム:ダックアルギンNSPLL((株)紀文フードケミファ製)の純分4%水溶液
・カルボキシメチルセルロースナトリウム:CMCダイセル1105(ダイセル化学工業(株)製)の純分5%水溶液
・ポリビニルアルコール:クラレポバールPVA−105((株)クラレ製)の純分5%水溶液
・塩化カルシウム(液):セントラル硝子(株)製、35%水溶液
・塩化カルシウム(粉):塩化カルシウム無水物(純正化学(株)製)の試薬一級品
・塩化マグネシウム(粉):塩化マグネシウム無水物(純正化学(株)製)の試薬一級品
・硫酸マグネシウム(液)硫酸マグネシウム無水物(純正化学(株)製)の試薬一級品の純分30%水溶液
・酸化カルシウム(粉):酸化カルシウム(純正化学(株)製)の試薬一級品
・四ホウ酸ナトリウム(粉):四ホウ酸ナトリウム無水物(純正化学(株)製)の試薬一級品
・ラウリン酸:日本油脂(株)製、NAA−122(融点 43℃)
・オレイン酸:日本油脂(株)製、エキストラオレイン(融点 8℃)
・LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、ライオン(株)製、ライポンLH−200(融点 −12℃)
・α−SF−H:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル(メチルエステル(パステルM−14、パステルM−16(ライオンオレオケミカル(株)製)を2:8で混合したもの)を特開2001−64248号公報の実施例1で開示されている方法に準拠してスルホン化し、エステル化工程後に抜き出しα−スルホ脂肪酸アルキルエステルとしたもの)(融点 35℃)
・ゼオライト:シルトンB(水沢化学(株)製)(純分80%)
・ホワイトカーボン:トクシールN(徳山曹達(株)製)
[実施例44〜49]
実施例で得られたノニオン界面活性剤含有粒子と、下記調製例で得られた各粒子、その他の粒子及び必要に応じてその他成分を表9に示す質量(%)となるように、下記方法にて混合し粒状洗剤組成物を得た。
混合方法:それぞれの粒子を水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)に投入し、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で回転を開始した。その後、液体成分を添加する際には噴霧操作により添加し、5分間混合してそれぞれのサンプルを得た。但し、色素にて一部を着色する際には、得られた混合物をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の洗剤粒子層高30mm、層幅300mm)その表面に青色色素溶液を噴霧した。
[調製例1]
(a−1)洗剤粒子の造粒
表8に示すa粒子組成のうち、ノニオン界面活性剤、4.0%相当量(対各洗剤粒子、以下同様)の捏和時添加用の微粉ゼオライト、5.2%相当量の粉砕助剤用微粉ゼオライト、1.5%相当量の表面被覆用の微粉ゼオライト、色素及び香料を除く成分を水に溶解もしくは分散させた水分40%のスラリーを調製した後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度300℃の条件で噴霧乾燥し水分4%の噴霧乾燥粒子を得た。この乾燥粒子と共に、4.0%相当量の微粉ゼオライト、ノニオン界面活性剤及び水を連続ニーダー((株)栗本鐵工所製、KRC−S4型)に投入し、捏和能力120kg/h、温度60℃の条件で捏和し、不定形固形洗剤を得た。この不定形固形洗剤を穴径10mmのダイスを装備したペレッターダブル(不二パウダル(株)製、EXDFJS−100型)を用いて押し出しつつ、カッターで切断し(カッター周速は5m/s)、長さ5〜30mm程度のペレット状固形洗剤を得た。
次いで、得られた固形洗剤に粉砕助剤としての粒子状微粉ゼオライト(平均粒子径180μm)を5.2%相当量添加し、冷風(10℃、15m/s)共存下で直列3段に配置したフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、DKA−3)を用いて粉砕した(スクリーン穴径:1段目/2段目/3段目=6mm/4mm/2mm、回転数:1段目/2段目/3段目=1880rpm/2350rpm/4700rpm)。最後に水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で1.5%相当量の微粉ゼオライト加え、1分間転動し表面改質して洗剤粒子を得た。
(a−2)洗剤粒子の賦香
水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で(a−1)で得られた洗剤粒子を混合しつつ、0.10%相当量の香料を噴霧して洗剤粒子に賦香した。
(a−3)洗剤粒子の着色
得られた賦香した洗剤粒子の一部を着色するために、洗剤粒子をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の洗剤粒子層高30mm、層幅300mm)その表面に青色色素溶液を噴霧し、表7に示す組成のアニオン界面活性剤が主界面活性剤である洗剤粒子(A)(平均粒子径550μm、嵩密度0.80g/cm3)を得た。
[調製例2]
(b−1)流動層によるドライ中和
表8に示すb粒子組成の炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム粉砕品を含む粉体原料(被覆剤は除く)を流動層((株)パウレックス製、Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20)に静置時の粉体層厚が200mmになる質量を添加した。その後、20℃の風(空気)を流動層内に送り、粉体が流動化したことを確認した後にα−SF−Hを流動化している粉体層に向け、上部より噴霧した。流動層内風速は流動化状態を確認しながら0.2〜2.0m/sの範囲で調整しながら造粒操作を行った。
α−SF−Hは60℃で噴霧を行い、噴霧するためのノズルは噴霧角度70°の2流体ホローコーンノズルを使用した。噴霧速度は約500g/minで行った。α−SF−Hの噴霧終了後、さらに20℃の風(空気)を流動層内に送り、240秒間熟成を行い造粒物を得た。これにより、α−SF−H(α−スルホ脂肪酸アルキルエステル)がα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩(Na,K)となる。
さらに、流動層より得られた造粒物を排出し、転動ドラム(直径0.6m、長さ0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付き、回転数20rpm)内でゼオライト4.5%相当量を被覆し、被覆された粒子を得た。
(b−2)漂白
その後、得られた被覆された粒子に過酸化水素水溶液を転動ドラム(直径0.6m、長さ0.48m、厚さ1mm×幅12cm×長さ48cmの邪魔板4枚付き、回転数20rpm)内で噴霧し、流動性改善のために、さらにゼオライト5.0%相当量を被覆して、表8に示す組成のアニオン界面活性剤が主界面活性剤である洗剤粒子(b)(平均粒子径490μm、嵩密度0.38g/cm3)を得た。
[調製例3]
(c−1)噴霧乾燥
表8に示すc粒子組成の成分を水に溶解させ、水分31%のスラリーを調製した後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度300℃の条件で噴霧乾燥し、水分5%の表8に示す組成のアニオン界面活性剤が主界面活性剤である洗剤粒子(c)(平均粒子径350μm、嵩密度0.36g/cm3)を得た。
[調製例4]
(d−1)噴霧乾燥
表8に示すd粒子組成のうち、微粉ゼオライト、色素及び香料を除く成分を水に溶解させた水分38%のスラリーを調製した後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度300℃の条件で噴霧乾燥し、水分6%の噴霧乾燥粒子を得た。
これに水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で微粉ゼオライト加え、1分間転動し表面改質して、洗剤粒子を得た。
(d−2)洗剤粒子の賦香
得られた洗剤粒子に、調製例1と同様の方法で0.15%相当量の香料を噴霧して賦香した。
(d−3)洗剤粒子の着色
得られた賦香した洗剤粒子に調製例1と同様の方法で青色色素溶液を噴霧し、表7に示す組成のアニオン界面活性剤が主界面活性剤である洗剤粒子(d)(平均粒子径350μm、嵩密度0.48g/cm3)を得た。
[調製例5]
(e−1)造粒・被覆工程
下記表8に示す組成のうち、予め50℃に調製した重質炭酸ナトリウムを、鋤刃状ショベルを装備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのプローシェアーミキサー(大平洋機工(株)製、WB75型)に投入し(充填率30容積%)、主軸169rpmの撹拌を開始した(チョッパーは停止)。撹拌開始10秒後に55℃に調整したアクリル酸/マレイン酸コポリマー塩を6分間で滴下添加し、造粒・被覆操作を行った。添加終了後、65℃に調整したラウリン酸を同様に6分間で滴下添加し、造粒・被覆操作を行った。最後に30秒間撹拌を続け表面状態の均一化を図り造粒物を得た。
(e−2)冷却工程
得られた造粒物を流動層((株)パウレックス製、Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20)に静置時の粉体層厚が150mmになる質量を添加した。その後、20℃の風(空気)を流動層内に送り、1.0m/sの風速で7分間冷却操作を行い、造粒物を26℃まで冷却した。
(e−3)分級工程
冷却後の造粒物を目開き2000μmの篩を用いて分級し、目開き2000μmの篩を通過する粒子を得て、洗浄用粒子とした。
Figure 2005239786
Figure 2005239786
調製例及び実施例44〜49で用いた原料を下記に示す。
・LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)
・LAS−K:ライポンLH−200(ライオン(株)製)のカリウム塩
・α−SF−H:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル(メチルエステル(パステルM−14、パステルM−16(ライオンオレオケミカル(株)製)を2:8で混合したもの)を特開2001−64248号公報の実施例1で開示されている方法に準拠してスルホン化し、エステル化工程後に抜き出しα−スルホ脂肪酸アルキルエステルとしたもの)
・α−SF−Na:炭素数14:炭素数16=18:82のα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム(AI=70%、残部は未反応脂肪酸メチルエステル、硫酸ナトリウム、メチルサルフェート、過酸化水素、水等)
・石鹸:C12:C18 F1=1:1の脂肪酸ナトリウム(純分68%の水性ペースト)
・AOS−K:C14〜18のアルキル鎖をもつα−オレフィンスルホン酸カリウム(純分70%の水性ペースト)
・ノニオン界面活性剤:CO−1214(P&G製)の酸化エチレン平均15モル付加体(純分90%)
・珪酸ナトリウム:JIS1号珪酸ナトリウム(日本化学工業(株)製)、純分45%水溶液
・A型ゼオライト:純分47.5%のスラリー(日本化学(株)製)
・微粉ゼオライト:シルトンB(水沢化学(株)製)
・アクリル酸/マレイン酸コポリマーナトリウム:アクアリックTL−400(日本触媒(株)製)、純分40%水溶液
・ポリアクリル酸ナトリウム:アクアリックDL−40(日本触媒(株)製)、純分40%水溶液
・軽質炭酸ナトリウム:軽灰(旭硝子(株)製)
・重質炭酸ナトリウム:粒灰(旭硝子(株)製)
・微粉炭酸ナトリウム:粒灰(旭硝子(株)製)を平均粒子径30μmに粉砕したもの
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸曹達(神州化学(株)製)
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝(日本化学工業(株)製)
・STPP:トリポリリン酸ナトリウム(三井化学(株)製)
・ラウリン酸:日本油脂(株)製、NAA−122
・蛍光剤:チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルズ(株)製)
・色素:青色色素溶液(群青)35%溶液(大日精化(株)製)
・香料:デカナール0.5%、オクタナール0.3%、ヘキシルシンナミックアルデヒド10.0%、ジメチルベンジルカルビニルアセテート8.0%、レモン油3.0%、リリアール6.0%、リラール2.0%、リナロール5.0%、フェニルエチルアルコール7.5%、トナリド2.0%、o−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート3.0%、ガラクソリド BB*2.0%、リナスコール2.5%、ゲラニオール1.0%、シトロネロール2.0%、ジャスモランジ2.0%、メチルジヒドロジャスモネート5.0%、ターピネオール1.0%、メチルヨノン3.0%、アセチルセドレン5.0%、レモニトリル1.0%、フルイテート1.0%、オリボン1.5%、ベンゾイン1.0%、シス−3−ヘキセノール0.5%、クマリン2.0%、ダマセノン0.2%、ダマスコン0.3%、ヘリオナール1.5%、ヘリオトロピン1.5%、アニスアルデヒド2.5%、ガンマーウンデカラクトン0.8%、バグダノール1.2%、トリプラール0.5%、スチラリルアセテート1.5%、キャロン0.1%、ペンタリド3.0%、オキサヘキサデセン−2−オン2.9%、エチレンブラシレート6.2%(*:BBはベンジルベンゾエート)尚、香料成分の%は香料組成物中の%を示す。
・過酸化水素水:純正化学(株)製、一級試薬、過酸化水素35%含有水溶液
・酵素粒子:サビナーゼ18T(ノボ・ノルディスクバイオインダストリー製)
・漂白剤粒子:過炭酸ナトリウム(三菱瓦斯化学(株)製、SPC−D)
・漂白活性化剤粒子:下記製造方法によって得られた粒子
(漂白活性化剤粒子の製造方法)
ホソカワミクロン(株)製エクストルード・オーミックスEM−6型に4−デカノイルオキシ安息香酸(試薬グレード)69.4%、ポリエチレングリコール20.9%、及びAOS−Na4.7%を投入し、65℃の条件で混練押し出しすることにより、径が0.8mmφのヌードル状の押し出し品を得た。この押し出し品を、コミニューターFXB型(不二パウダル(株)製)により、混練押出しし、造粒物を導入するのと同じ方向から15℃の冷風を導入し、また助剤としてA型ゼオライト粉末5.0%を同様にして供給し、粉砕して漂白活性化剤粒子を得た。

Claims (11)

  1. ノニオン界面活性剤粒子がアルカリ剤で表面処理され、さらにその処理された表面がアニオン界面活性剤酸前駆体で処理されてなるノニオン界面活性剤含有粒子。
  2. ノニオン界面活性剤の融点が30〜70℃であることを特徴とする請求項1記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
  3. ノニオン界面活性剤が脂肪酸メチルエステルアルコキシレートであることを特徴とする請求項1又は2記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
  4. ノニオン界面活性剤の配合量が50〜97質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
  5. アルカリ剤が平均粒子径10〜200μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
  6. アニオン界面活性剤酸前駆体が脂肪酸であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
  7. ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤酸前駆体との配合質量比(ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤酸前駆体)が、99/1〜80/20であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のノニオン界面活性剤含有粒子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のノニオン界面活性剤含有粒子を含有してなることを特徴とする洗剤組成物。
  9. 下記第1及び第2工程を含むことを特徴とする請求項1記載のノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法。
    第1工程:ノニオン界面活性剤粒子とアルカリ剤とを混合し、アルカリ剤でノニオン界面活性剤粒子を表面処理する工程。
    第2工程:第1工程で処理されたノニオン界面活性剤粒子に、アニオン界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理する工程。
  10. さらに、下記(1)〜(3)から選ばれるノニオン界面活性剤を粒子化する工程を含むことを特徴とする請求項9記載のノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法。
    (1)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、押出造粒する。
    (2)ノニオン界面活性剤をその融点付近の温度で押出造粒する。
    (3)ノニオン界面活性剤を冷却固化させた後、破砕造粒する。
  11. さらに、第1工程前及び/又は後に、水溶性高分子化合物を添加し、水溶性高分子化合物でノニオン界面活性剤粒子を表面処理する工程を含む請求項9又は10記載のノニオン界面活性剤含有粒子の製造方法。
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