JP4110419B2 - 洗浄用粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して洗浄用粒子を製造する方法に関し、具体的には、粗粒発生が抑制された洗浄用粒子の製造方法、また、対ブロッキング性に優れた洗浄用粒子の製造方法に関する。
従来、水溶性アルカリ無機塩核粒子を加温することなく、液体により造粒・被覆(コーティング)操作を行うと、粗粒の発生量が多く問題であった。これに対し、液状のアニオン界面活性剤酸前駆体と粒状の水溶性アルカリ無機物質とを高速ミキサー中で分散・混合して乾式中和し、その後、さらに凝集バインダーを添加し、粉末を凝集させて粒状洗剤凝集物を調製する技術が提案されている(例えば、特許文献1:特開2002−526602号公報参照)。しかしながら、この技術で得られる造粒物は、粗粒発生抑制を目的としておらず、粗粒発生に対して問題が残されていた。
また、アルカリ粉体に界面活性剤酸前駆体を添加する乾式中和法では、中和反応熱による熱の発生が著しいため、ジャケットに冷水を流すこと、造粒機内に通気することで、冷却を行ってきた(例えば、特許文献2:特開平10−152700号公報、特許文献2:特開2001−131596号公報参照)。しかしながら、これらの技術で得られる造粒物は、加圧貯蔵時にブロッキングを起こす問題が残されていた。
一方、液状のアニオン界面活性剤酸前駆体と粒状の水溶性アルカリ無機物質を高速ミキサー中で分散・混合して乾式中和し、その後さらに凝集バインダーを添加し粉末を凝集させて粒状洗剤凝集物を調製する技術が提案されている(特許文献1:特表2002−526602号公報、3:特表2002−528599号公報参照)。この技術も、加圧貯蔵時のブロッキングは解決されていない。
以上より、粗粒の発生抑制する技術や、加圧貯蔵時の対ブロッキング性に優れた洗浄用粒子が望まれていた。
特表2002−526602号公報(第10〜23頁) 特開平10−152700号公報(第7頁) 特開2001−131596号公報(第5頁) 特表2002−528599号公報(第18〜19頁)
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、粗粒発生が抑制された洗浄用粒子の製造方法、及び加圧貯蔵時の対ブロッキング性に優れた洗浄用粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、加温した水溶性アルカリ無機塩核粒子に水性液体を添加・混合した後、界面活性剤酸前駆体を添加・混合することで粗粒発生抑制ができることを知見した。また、水溶性アルカリ無機塩核粒子に水性液体を添加・混合し、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理した後、界面活性剤酸前駆体を添加・混合し、前記粒子を表面処理して界面活性剤酸前駆体を部分又は完全中和させ、その後水溶性アルカリ無機塩核粒子の水和結晶成長抑制操作を行うことでブロッキングが改善されることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記発明を提供する。
[1].水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して洗浄用粒子を製造する方法であって、下記工程を含む洗浄用粒子の製造方法。
加温工程:水溶性アルカリ無機塩核粒子を30〜80℃に加温する工程。
第1表面処理工程:加温された水溶性アルカリ無機塩核粒子に、水への溶解度が0.1g/100g以上の高分子化合物の水溶液、水への溶解度が1g/100g以上の無機塩の水溶液、ならびにゼオライト、炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムが水中に分散してなる水分散液から選ばれる水性液体を添加し、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して第1表面処理粒子を得る工程。
第2表面処理工程:第1表面処理粒子に界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理して第2表面処理粒子を得る工程。
水和結晶成長抑制工程:第2表面処理粒子を、冷却速度10℃/hr以上で冷却する工程、又は気流温度0〜300℃、かつ相対湿度0〜5%RHの気流で乾燥させる工程により、水溶性アルカリ無機塩核粒子の水和結晶成長抑制操作を行う工程。
[2].界面活性剤酸前駆体が脂肪酸であることを特徴とする[1]記載の製造方法。
[3].さらに、洗浄用粒子を篩分けし、篩を通過する洗浄用粒子のみにすることを特徴とする[1]又は[2]記載の製造方法。
[4].さらに、洗浄用粒子を篩分けし、篩を通過しない洗浄用粒子を水溶性アルカリ無機塩核粒子の平均粒子径±50%以内に粉砕し、粉砕した洗浄用粒子を、水溶性アルカリ無機塩核粒子と混合及び/又は篩を通過する洗浄用粒子と混合することを特徴とする[1]又は[2]記載の製造方法。
本発明によれば、洗浄用粒子の粗粒発生を抑制し、加圧貯蔵時の対ブロッキング性に優れた洗浄用粒子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳しく説明する。
(a)水溶性アルカリ無機塩核粒子
本発明における水溶性アルカリ無機塩核粒子とは、5℃における水への溶解度が1g/100g以上、好ましくは2g/100g以上、より好ましくは3g/100g以上の無機塩(日本化学会編、「化学便覧」等参照)の中で、5℃の飽和水溶液のpHが8以上のものをいう。このような水溶性アルカリ無機塩核粒子であればいずれの無機塩でも好適に用いることができ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。好ましい無機塩としては一般に洗浄ビルダーとして用いられるものが挙げられる。
水溶性アルカリ無機塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩類、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の重炭酸塩類、セスキ炭酸ナトリウム等のセスキ炭酸塩類、珪酸ナトリウム等の珪酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物類、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩類等が挙げられる。また、これらの複合塩も好適に用いることができ、例えば、炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムの複合塩であるバーケアイト等はその代表的な例である。これらの中でも、洗浄ビルダーとして適度なアルカリティーが得られる点から、炭酸塩類、重炭酸塩類、セスキ炭酸塩類が好ましい。
水溶性アルカリ無機塩核粒子の平均粒子径は通常1〜1,500μm、好ましくは5〜1,000μmである。平均粒子径が1μm未満ではハンドリング性が悪くなる場合があり、1,500μmを超えると無機塩自体の溶解性が低下する場合がある。なお、平均粒子径は、後述の測定方法により測定することができる。
市販で入手可能な水溶性アルカリ無機塩核粒子には様々なグレードのものがあるが、本発明の利用を限定するものではない。例えば、製造工程で混入する不純物や品質安定化のための保存安定剤や酸化防止剤を含む水溶性アルカリ無機塩核粒子も本発明の範囲に含まれる。
水溶性アルカリ無機塩核粒子はこの粒子を含む粉体として用いてもよい。水溶性アルカリ無機塩核粒子以外の粉体の種類は特に限定されないが、一般的に洗剤に配合されているものが好ましく、洗浄ビルダーや溶解促進剤として配合されているものが好適に用いられる。このような粉体としては、例えばゼオライト、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機粉体や、クエン酸及び/又はその塩、セルロース、カルボキシメチルセルロース、スターチ、尿素、蔗糖等の有機粉体が挙げられる。これらを1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
(b)水性液体
本発明における水性液体とは、水溶性物質が水に完全に溶解している水溶液、水不溶性物質が水中に分散している水分散液が共に含まれる。水溶性物質及び水不溶性物質は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。本発明に用いられる水性液体としては、水への溶解度が0.1g/100g以上の水溶性高分子化合物の水溶液、水への溶解度が1g/100g以上の無機塩の水溶液、ゼオライト、炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムが水中に分散してなる水分散液が挙げられる。
(b−1)水溶性高分子化合物の水溶液
水性液体として用いられる水溶性高分子化合物とは、20℃における水への溶解度が0.1g/100g以上の高分子化合物であり、分子量500以上が好ましい。水への溶解度は好ましくは0.2g/100g以上、より好ましくは0.3g/100g以上である。このような水溶性高分子化合物としては天然高分子化合物、半合成高分子化合物及び合成高分子化合物のいずれも好適に用いることができ、水溶性高分子化合物は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
天然高分子化合物としては、寒天、アルギン酸ナトリウム等の海藻類の高分子化合物、キサンタンガム、アラビアガム等のガム類の高分子化合物、ゼラチン、カゼイン、コラーゲン等のタンパク質類の高分子化合物等が挙げられる。
半合成高分子化合物としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等のデンプン誘導体等が挙げられる。また、合成高分子化合物としては、アクリル酸重合体、マレイン酸重合体、アクリル酸/マレイン酸の共重合体、ポリビニルアルコール類、カルボキシビニルポリマー類、高重合ポリエチレングリコール類等が挙げられる。
好ましい水溶性高分子化合物としては、一般に洗浄用として用いられる、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸重合体、マレイン酸重合体、アクリル酸/マレイン酸共重合体、高重合ポリエチレングリコール等が挙げられる。
また、市販で入手可能な水溶性高分子化合物には様々なグレードのものがあるが、本発明の利用を限定するものではない。例えば、製造工程で混入する不純物や品質安定化のための保存安定剤や酸化防止剤を含む水溶性高分子化合物も本発明の範囲に含まれる。
水溶性高分子化合物の水溶液中における水溶性高分子化合物の濃度は、通常0.1〜90質量%、好ましくは0.5〜80質量%、さらに好ましくは1〜60質量%である。水溶性高分子化合物水溶液の40℃の粘度は、0.001〜100Pa・sが好ましく、より好ましくは0.005〜50Pa・sである。粘度は、B8H型粘度計((株)東京計器製)を用いて、ローターNo.4、回転数20rpmの条件で測定した値である。
(b−2)水溶性無機塩の水溶液
本発明に用いられる水溶性無機塩は、水への溶解度が1g/100g以上、好ましくは2g/100g以上、より好ましくは3g/100g以上の無機塩(日本化学会編、「化学便覧」等参照)のものであれば特に限定されない。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。洗浄剤として用いることを鑑みると、5℃の飽和水溶液のpHが8以上のものが好ましい。このような水溶性無機塩であればいずれの無機塩でも好適に用いることができるが、好ましい水溶性無機塩としては一般に洗浄ビルダーとして用いられるものが好適に挙げられる。
水溶性無機塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩類、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の重炭酸塩類、セスキ炭酸ナトリウム等のセスキ炭酸塩類、珪酸ナトリウム等の珪酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物類、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩類等が挙げられる。さらに硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の硫酸塩類等が挙げられる。また、これらの複合塩も好適に用いることができ、例えば、炭酸ナトリウムと硫酸ナトリウムの複合塩であるバーケアイト等はその代表的な例である。
これらの中でも、洗浄ビルダーとして適度なアルカリティーが得られる点から、炭酸塩類、重炭酸塩類、セスキ炭酸塩類、珪酸塩類が好ましい。
市販で入手可能な水溶性無機塩には様々なグレードのものがあるが、本発明の利用を限定するものではない。例えば、製造工程で混入する不純物や品質安定化のための保存安定剤や酸化防止剤を含む水溶性無機塩も本発明の範囲に含まれる。
水溶性無機塩の水溶液中における水溶性無機塩の濃度は、飽和溶液以下である限り特に限定されないが、通常0.1質量%以上である。また好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1.0質量%以上である。
(b−3)水分散液
本発明において水性液体として、上述した2つの物質の水溶液に加え、水不溶性物質が水中に分散しているもの(水分散液)も用いることができる。本発明に用いられる水不溶性物質は、20℃における水への溶解度が1g/100g未満の物質であり、このような不溶性物質であればいずれの水不溶性物質でも好適に用いることができる。好ましいものとしては一般的に洗浄ビルダーとして用いられているものが好適に挙げられる。本発明においては、ゼオライト、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムが用いられる。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
水分散液中における水不溶性物質の濃度は、通常0.1〜90質量%、好ましくは0.5〜80質量%、さらに好ましくは1〜60質量%である。なお、水不溶性物質の粒径は0.01〜100μmであることが好ましい。均一に分散させることを鑑みると、0.1〜50μmが特に好ましい。粒径の測定には、レーザー光散乱粒度分布測定装置(東日コンピュータアプリケーションズ(株)製、LDSA−1400A)を用いることができる。
(c)界面活性剤酸前駆体
本発明において用いられる界面活性剤酸前駆体としては、衣料用洗浄剤組成物に用いられる任意の界面活性剤酸前駆体を好適に用いることができる。例えば、飽和又は不飽和脂肪酸(平均炭素鎖長10〜22)直鎖又は分岐鎖アルキル(平均炭素鎖長8〜18)ベンゼンスルホン酸、長鎖アルキル(平均炭素鎖長10〜20)スルホン酸、長鎖オレフィン(平均炭素鎖長10〜20)スルホン酸、長鎖モノアルキル(平均炭素鎖長10〜20)硫酸エステル、ポリオキシエチレン(平均重合度1〜10)長鎖アルキル(平均炭素鎖長10〜20)エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(平均重合度3〜30)アルキル(平均炭素鎖長6〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、α−スルホ脂肪酸(平均炭素鎖長8〜22)、長鎖モノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸、ポリオキシエチレンモノアルキル、ジアルキル又はセスキアルキルリン酸等が挙げられる。
これらの中でも、脂肪酸が好ましく、具体的には、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、及びオレイン酸等の不飽和脂肪酸が挙げられ、特に、ラウリン酸、オレイン酸等の融点45℃以下の脂肪酸が好ましい。
界面活性剤酸前駆体は1種のみ用いてもよく、2種以上の混合物を用いてもよいし、また、2種以上を混合せずに逐次添加してもよい。
本発明の洗浄用粒子の製造方法は、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して洗浄用粒子を製造する方法であって、下記工程を含むものである。
加温工程:水溶性アルカリ無機塩核粒子を30〜80℃に加温する工程。
第1表面処理工程:加温された水溶性アルカリ無機塩核粒子に、水への溶解度が0.1g/100g以上の高分子化合物の水溶液、水への溶解度が1g/100g以上の無機塩の水溶液、ならびにゼオライト、炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムが水中に分散してなる水分散液から選ばれる水性液体を添加し、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して第1表面処理粒子を得る工程。
第2表面処理工程:第1表面処理粒子に界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理して第2表面処理粒子を得る工程。
水和結晶成長抑制工程:第2表面処理粒子を、冷却速度10℃/hr以上で冷却する工程、又は気流温度0〜300℃、かつ相対湿度0〜5%RHの気流で乾燥させる工程により、水溶性アルカリ無機塩核粒子の水和結晶成長抑制操作を行う工程。
加温工程
加温工程は、水溶性アルカリ無機塩核粒子を加温する工程である。この加温工程により、後述する第1及び2表面処理工程での造粒・被覆(コーティング)操作を行う上で粗粒発生を抑制し、加えて最終的な洗浄用粒子の粗粒発生を抑制することができる。
水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温方法としては、水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温が可能であればその方法及び装置は特に限定されない。加温方法は主に、加温された伝熱面により加温を行う方法と、気流を用いる方法に分けられる。
加温された伝熱面により加温を行う方法としては、トーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製)、フリゴミックス(日清エンジニアリング(株)製)等が挙げられる。気流を用いる方法としては、流動層が挙げられる。具体的装置の利用例としては回分式流動層造粒装置のGlatt−POWREXシリーズ((株)パウレックス製)、フローコーターシリーズ((株)大川原製作所製)、連続式流動層造粒装置のMIXGRADシリーズ((株)大川原製作所製)等が挙げられる。加温操作として第1表面処理工程で用いる造粒機内でジャケットや、熱風により行うこともできる。生産効率を鑑みると、第1表面処理工程を行う前に、水溶性アルカリ無機塩核粒子を温める加温工程を設けることが好ましい。
加温された水溶性アルカリ無機塩核粒子の粒子温度は、30〜80℃であり、より好ましくは30〜70℃、さらに好ましくは50〜60℃である。20℃未満では、水性液体や界面活性剤酸前駆体の粘度が高くなることがあり、粗粒が多くなる場合がある。一方、80℃を超えると界面活性剤酸前駆体が中和される際の反応速度が速くなるため、界面活性剤酸前駆体の分散性が劣化し粗粒が多くなる場合がある。なお、本発明の粗粒とは、目開き2,000μmの篩を通過することができない粒子をいう。
第1表面処理工程
第1表面処理工程は、水溶性アルカリ無機塩核粒子に水性液体を添加・混合し、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理し、第1表面処理粒子を得る工程である。具体的には、水溶性アルカリ無機塩核粒子を、後述する造粒・被覆(コーティング)装置内に充填し、これに水性液体を添加して表面処理を行う。各水性液体中の物質濃度は上記に記載の通りであり、水性液体を、撹拌・流動化状態の水溶性アルカリ無機塩核粒子に滴下又はスプレー添加することが好ましい。
第2表面処理工程
第2表面処理工程は、さらに第1表面処理粒子に界面活性剤酸前駆体を添加・混合し、第1表面処理粒子を表面処理して第2表面処理粒子を得る工程である。具体的には、第1表面処理粒子を、後述する造粒・被覆装置内に充填し、これに界面活性剤酸前駆体を添加して表面処理を行う。界面活性剤酸前駆体は、溶融させて液体状とし、この液体を、撹拌・流動状態の表面処理された水溶性アルカリ無機塩核粒子に滴下する又はスプレー添加する方法が好ましい。
水溶性アルカリ無機塩核粒子の配合量は、洗浄用粒子全量に対して10〜99質量%が好ましく、より好ましくは50〜90質量%である。第1表面処理工程における水性液体の添加量は、洗浄用粒子全量に対して0.1〜80質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜50質量%である。一方、第2表面処理工程における界面活性剤酸前駆体の添加量は、洗浄用粒子全量に対して0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜20質量%である。界面活性剤酸前駆体量が0.1質量%未満では表面処理の効果が得られにくい場合があり、一方、30質量%を超えると水溶性アルカリ無機塩核粒子の配合量が少なくなる場合がある。
本発明においては、水溶性アルカリ無機塩核粒子は水性液体で表面処理され、さらに界面活性剤酸前駆体により表面処理される。本発明の表面とは、水溶性アルカリ無機塩核粒子の一次粒子表面又は造粒して1次粒子が2個以上の複数の粒子が固まってひとつになっている水溶性無機化合物粒子群(2次粒子又は凝集粒子を含む)の全表面のどちらも含むものである。また、水溶性アルカリ無機塩核粒子を含む粉体を用いた場合には、その他の粉体を含め造粒した表面も含まれる。水溶性アルカリ無機塩核粒子の表面上における、水性液体中の物質と界面活性剤酸前駆体は、水溶性アルカリ無機塩核粒子の表面に水性液体中の物質が存在して層を形成し、その外層部に界面活性剤酸前駆体又はその塩が存在しても、ランダムに混在した状態になっていてもよい。溶解性と保存安定性の点から、洗浄用粒子の最外層に水性液体中の物質よりも界面活性剤酸前駆体又はその塩が多く存在していることが好ましい。洗浄用粒子の特に好ましい構造は、水溶性アルカリ無機塩核粒子と、この粒子表面上の一部又は全面に形成された水性液体中の物質を含む第1表面処理部と、第1表面処理部表面上の一部又は全面に形成された界面活性剤酸前駆体を含む第2表面処理部とを有する構造である。通常は、第1表面処理部の水性液体によって水溶性アルカリ無機塩核粒子が溶出し、粒子表面がアルカリ性となっているため、添加された界面活性剤酸前駆体は中和される。添加する界面活性剤酸前駆体の量が比較的多い場合は、部分的に中和反応が起こらず、酸前駆体の形で残存することもあり得る。界面活性剤の酸前駆体の中和状態は示差走査熱量測定法(Differential Scanning Calorimetry)等によって調べることも可能である。このように、界面活性剤酸前駆体は粒子表面で完全中和される場合も部分中和される場合もあり得るため、界面活性剤の酸前駆体及び/又はその塩による第2表面処理部が形成されるが、いずれの場合も本発明における洗浄用粒子として好適に利用可能である。
表面処理する方法としては、以下の造粒・被覆(コーティング)する方法が挙げられる。水溶性アルカリ無機塩核粒子に、水性液体及び界面活性剤酸前駆体等の処理剤を添加し、撹拌羽根で撹拌して造粒・被覆(コーティング)する撹拌造粒法、水溶性アルカリ無機塩核粒子を転動させつつ被覆剤等を噴霧して造粒・被覆(コーティング)する転動造粒法、水溶性アルカリ無機塩核粒子を流動化させつつ、被覆剤等を噴霧し造粒・被覆(コーティング)する流動層造粒法等が挙げられる。
上記第1表面処理工程、及び第2表面処理工程はそれぞれ同一の造粒・被覆方法及び装置によってなされてもよいし、複数の造粒・被覆方法及び装置を組み合わせてなされてもよい。以下に、それぞれの方法、製造装置、条件等について説明する。
1.造粒・被覆方法
撹拌造粒法では任意の型式の撹拌造粒装置を使用することができる。その中でも、撹拌羽根を備えた撹拌軸を内部の中心に有し、撹拌羽根が回転する際に撹拌羽根と器壁との間にクリアランスを形成する構造であることが好ましい。クリアランスは1〜30mmであるのが好ましく、3〜10mmがより好ましい。クリアランスが1mm未満では付着層により混合機が過動力となりやすい場合がある。一方、30mmを超えると圧密化の効率が低下するため粒度分布がブロードに、また、造粒時間が長くなり生産性が低下する場合がある。上記のような構造を有する撹拌造粒機としては、例えばヘンシェルミキサー[三井三池化工機(株)製]、ハイスピードミキサー[深江工業(株)製]、バーチカルグラニュレーター[(株)パウレック製]等の装置が挙げられる。特に好ましくは横型の混合槽で円筒の中心に撹拌軸を有し、この軸に撹拌羽根を取付けて粉末の混合を行う形式のミキサーである。このようなミキサーとしては、例えばレディゲミキサー[(株)マツボー製]、プローシェアーミキサー[大平洋機工(株)製]が挙げられる。
撹拌造粒法における好適な造粒条件を以下に示す。
(1)フルード数(Fr数)
撹拌造粒法においては、下記式で定義されるフルード数は1〜16であるのが好ましく、2〜9がより好ましい。フルード数が1未満であると、流動化が不充分であるため、表面処理が不充分となる場合がある。一方、16を超えると粒子に対する剪断力が強くなり過ぎ表面処理部に壊れが発生する場合がある。
Fr=V2/(R×g)
V:撹拌羽根の先端の周速(m/s)
R:撹拌羽根の回転半径(m)
g:重力加速度(m/s2
(2)チョッパー回転数
撹拌造粒法において、使用される撹拌造粒機には、造粒物の圧密化促進及び粗粉解砕促進のために、高速で回転するチョッパーが装備されている。チョッパーの回転速度としては、表面処理部の壊れが発生しない程度の回転数が好ましい。チョッパー先端速度(周速)で30m/s以下が好ましく、20m/s以下がより好ましい。
(3)造粒時間
撹拌造粒法において、好適な造粒物を得るための回分式の造粒における造粒時間及び連続式の造粒における平均滞留時間は、0.5〜20分が好ましく、3〜10分がより好ましい。造粒時間(平均滞留時間)が0.5分未満であると、時間が短過ぎて好適な平均粒子径及び嵩密度を得るための造粒制御が困難となり、粒度分布がブロードになる場合がある。一方、20分を超えると時間が長過ぎて生産性が低下する場合がある。
(4)水溶性アルカリ無機塩核粒子の充填率
撹拌造粒法において、水溶性アルカリ無機塩核粒子の造粒機への充填率(仕込み量)としては、混合機の全内容量の70容量%以下が好ましく、15〜40容量%がより好ましい。充填率(仕込み量)が、70容量%を超えると混合機内での混合効率が低下し、好適に造粒を行うことができない場合がある。
(5)処理剤の添加方法
撹拌造粒法において水性液体、界面活性剤酸前駆体等の処理剤は、好ましくは撹拌・流動状態の粒子に対して滴下もしくは噴霧して添加される。装置内で静置状態にある粒子に該処理剤等を滴下添加した後、撹拌を開始して造粒・被覆操作を行う方法も用いることが可能であるが、コーティング性を高めるためにも、撹拌・流動状態の粒子に対して滴下もしくは噴霧して添加することが好ましい。
2.転動造粒法
転動造粒法では任意の型式の転動造粒装置を使用することができる。その中でもドラム状の円筒が回転して処理するものが好ましく、特に任意の形状の邪魔板を装備しているものが好ましい。ドラム型造粒機としては、水平円筒型造粒機、日本粉体技術協会編、造粒ハンドブック第一版第1刷記載の円錐ドラム型造粒機、多段円錐ドラム型造粒機、撹拌羽根付ドラム型造粒機等が挙げられる。
3.流動層造粒法
流動層造粒法では、流動層本体、整流板、送風機、吸気フィルター、エアヒーター及びクーラー、スプレー装置、集塵装置等で構成された任意の型式の流動層造粒装置を使用することができる。例えば、日本粉体技術協会編、造粒ハンドブック第一版第1刷記載の回分式流動層造粒装置(トップスプレー式、サイドスプレー式、ボトムスプレー式等)、噴流流動層造粒装置、噴流動層造粒装置、半連続式流動層造粒装置(分散板反転排出式、下部排出式、側壁排出式等)、連続式流動層造粒装置(横型多室型、円筒型等)等が好適に利用できる。具体的装置の利用例としては、回分式流動層造粒装置のGlatt−POWREXシリーズ[(株)パウレックス製]、フローコーターシリーズ[(株)大川原製作所製]、連続式流動層造粒装置のMIXGRADシリーズ[(株)大川原製作所製]等が挙げられる。
洗浄用粒子を製造する際、特に、第2表面処理工程で界面活性剤酸前駆体を添加する際には、第1表面処理粒子の温度に注意するとよい。具体的には、界面活性剤酸前駆体の融点以上としておくことが好ましい。また、界面活性剤酸前駆体を添加するとき、第1表面処理粒子の温度が、界面活性剤酸前駆体の融点未満である場合は、界面活性剤酸前駆体による表面処理終了後の表面処理粒子の温度が、界面活性剤酸前駆体の融点以上となるようにすることが好ましい。これらの温度が融点未満であると、界面活性剤酸前駆体による表面処理や中和反応が不充分となることがある。
界面活性剤酸前駆体添加前の第1表面処理粒子の温度、界面活性剤酸前駆体による表面処理終了後の第2表面処理粒子の温度を制御するためには、水溶性アルカリ無機塩核粒子及び水性液体の温度管理が重要である。水溶性アルカリ無機塩核粒子を昇温する方法として、第1表面処理工程及び/又は第2表面処理工程で用いた造粒機内でジャケット及び/又は熱風を送ることが挙げられる。前述のように、第1表面処理工程を行う前に、水溶性アルカリ無機塩核粒子を温める工程を設けてもよい。
本発明においては、第1表面処理工程で水溶性アルカリ無機塩核粒子に対して水性液体を添加し、第2表面処理工程で界面活性剤酸前駆体を添加するため、水和熱や中和反応熱が発生する。さらに第1表面処理工程及び第2表面処理工程を通じて撹拌操作や粒子同士の摩擦によりシェア熱も発生する。このため、第2表面処理工程終了後の第2表面処理粒子温度は約30〜100℃になることがある。また、第2表面処理工程直後の第2表面処理粒子中は、水性液体による持ち込み水分と中和反応から発生する水分により水分飽和状態にあると考えられる。この第2表面処理工程後の高温状態の第2表面処理粒子をそのまま貯槽に保存するとブロッキングにより排出ができないほど、固化してしまう。この機構は明らかではないが、水分を表面に持つ第2表面処理粒子同士が接することで互いの表面において水溶性アルカリ無機塩核粒子の水和結晶が成長していく過程で架橋を作り、ブロッキングを発生させると推測される。
水和結晶成長抑制工程
水和結晶成長抑制工程は、第2表面処理粒子に、水溶性アルカリ無機塩核粒子の水和結晶成長抑制操作を行う工程である。本発明においては、上記見地より、核粒子である水溶性アルカリ無機塩核粒子の表面付近での水和結晶成長抑制操作を行うことが重要である。水和結晶成長抑制操作としては、水和結晶成長が抑制可能であればその方法は限定されないが、冷却法、乾燥法等が挙げられる。この中でも、洗浄用粒子の溶解性確保の観点から、水分を保持できる冷却法がより好ましい。
例えば、水和結晶成長の抑制方法として、冷却法では、第2表面処理粒子の温度が、35℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは25℃以下まで冷却可能であれば、冷却方法及び装置は特に限定されない。冷却速度は10℃/hr以上である。
冷却装置としては、冷却された伝熱面により冷却を行うものと、気流を用いるものに分けられる。例えば、冷却された伝面を用いるものとしては、トーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製)、フリゴミックス(日清エンジニアリング(株)製)等が挙げられる。気流を用いることで冷却を行うものとしては、流動層が挙げられる。具体的装置の利用例としては、回分式流動層造粒装置のGlatt−POWREXシリーズ((株)パウレックス製)、フローコーターシリーズ((株)大川原製作所製)、連続式流動層造粒装置のMIXGRADシリーズ((株)大川原製作所製)等が挙げられる。洗浄用粒子の処理部の剥がれ、壊れを鑑みると、流動層の利用が好ましい。
水和結晶成長の抑制方法として、乾燥法を用いる場合は、冷却法と同様な装置を用いることができる。伝熱面を用いる場合は、熱媒体の温度を50〜300℃、好ましくは60〜250℃とすることで乾燥装置として利用する方法が挙げられる。気流を用いる場合は、気流温度を0〜300℃、相対湿度0〜5%RH、より好ましくは0〜1%RHとすることで乾燥装置として利用する方法を用いる。
水和結晶成長抑制工程は冷却法、乾燥法を組合わせて行うことも効果的である。
篩分け工程
上述の方法により得られた洗浄用粒子は必要に応じて、篩分け(分級)して所望の粒度の洗浄用粒子のみ製品に利用することもできる。篩を通過する洗浄用粒子のみにすることが好ましい。これにより、洗濯中における洗浄用粒子の布付着が抑制される。分級装置としては、一般に知られたいかなる分級装置も用いることができ、特に篩が好適に利用できる。中でもジャイロ式篩、平面篩及び振動篩が好適である。ジャイロ式篩は僅かに傾斜した平面篩に対し、水平な円運動を与える篩である。平面篩は僅かに傾斜した平面篩に、面にほぼ平行に往復運動を与える篩である。振動篩は、篩面にほぼ直角方向に急速な振動を与える篩である。篩に供する時間は5秒以上とすることが好ましく、また、篩効率を向上させるためにはタッピングボールを用いることも好ましい。このような篩の具体例としては、ジャイロシフター((株)徳寿工作所製)、ローテックススクリーナー((株)セイシン企業製)、ダルトン振動ふるい((株)ダルトン製)等が挙げられる。篩による振動は、好適には60〜3,000回/分、好ましくは100〜2,500回/分、さらに好ましくは150〜2,000回/分の振動で与えられる。篩の振動数が60回/分未満であると分級効果が悪化する場合がある一方、3,000回/分を超えると発塵が増大する場合がある。本発明においては、布付着の抑制の点から、好ましくは目開き2,000μm以下、より好ましくは目開き1,000μm以下の篩を通過する洗浄用粒子のみに篩分けすることが好ましい。
粉砕・混合工程
篩分け工程により分級した際に発生する所望粒度以外の洗浄用粒子は、篩を通過する微粉と篩を通過しない粗粉がある。微粉は再度水溶性アルカリ無機塩核粒子と共に造粒機に投入、造粒・被覆(コーティング)操作に供することが好適である。また、粗粒については、造粒・被覆(コーティング)前の水溶性アルカリ無機塩核粒子とほぼ同等の粒子径(水溶性アルカリ無機塩核粒子の±50%以内)にした後、再度水溶性アルカリ無機塩核粒子と共に造粒機に投入し造粒・被覆(コーティング)操作に供することができる。また、粗粒については造粒・被覆(コーティング)前の水溶性アルカリ無機塩核粒子とほぼ同等の粒子径にした後、篩を通過した洗浄用粒子と混合し用いることもできる。上記を同時に行うことも可能である。これにより、第1及び2表面処理工程において、装置への付着量が減少し、長期保存後の固化が抑制される。この際、粗粉を粉砕する粉砕機としては、分級スクリーンと回転ブレードとを持った機種が好ましい。このような粉砕機としてはフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製)、ニュースピードミル(岡田精工(株)製)、フェザーミル(ホソカワミクロン(株)製)等が挙げられる。さらに、多段粉砕することで、より粒度分布がシャープになる。粉砕機のブレードの先端周速としては15〜90m/sが好ましく、20〜80m/sがより好ましく、25〜70m/sがさらに好ましい。先端周速が15m/s未満であると、粉砕能力が不充分となる場合があり、90m/sを超えると粉砕されやすくなる場合がある。
貯蔵方法
上述の方法により得られた洗浄用粒子は、好ましくは相対湿度80%RH以下、より好ましくは70%RH以下で貯蔵するとよい。洗浄用粒子は、高湿度条件下に置かれると吸湿しやすい。洗浄用粒子が貯槽内で吸湿すると洗浄用粒子同士で水和結晶成長が起こり、ブロッキングする可能性がある。しかしながら、上記貯蔵方法によれば、洗浄用粒子の吸湿速度が著しく抑制される。相対湿度を制御する方法としては、特に限定はされない。例えば、貯蔵温度を上昇させ相対湿度を下げる方法、ドライエアーを貯槽内に入れることで相対湿度を下げる方法等が挙げられる。
洗浄用粒子の物性値
本発明の洗浄用粒子の物性値は、特に制限されるものではないが、嵩密度は、通常、0.3g/cm3以上、好ましくは0.5〜1.2g/cm3、より好ましくは0.6〜1.1g/cm3である。また、平均粒子径は、好ましくは100〜1,500μm、より好ましくは200〜1,000μmである。平均粒子径が100μm未満になると、発塵しやすくなる可能性がある。一方、1,500μmを超えると洗浄用粒子そのものの溶解性が劣化する場合がある。さらに、安息角は70°以下、特に50°以下が好適である。安息角が70°を超えると粒子の取扱性が悪化する場合がある。嵩密度及び平均粒子径の測定法は、後述の実施例による測定法である。安息角は、容器に満たした粒子が流出するときに形成されるすべり面の水平面となす角を測定する、いわゆる排出法による安息角測定法により測定することができる。
本発明の製造方法により得られた洗浄用粒子は、粒状洗剤組成物として用いることもできるが、アルカリ剤として洗浄剤粒子群と混合して粒状洗剤組成物とすることが好ましい。この洗浄剤粒子群は通常、界面活性剤及び無機化合物を含有する界面活性剤含有粒子、酵素粒子、漂白剤粒子及び漂白活性化剤粒子等から選択され、構成される。混合比率(質量比)は、洗浄用粒子/洗浄剤粒子群=3/97〜97/3が好ましく、5/95〜95/5がより好ましく10/90〜90/10がさらに好ましい。
粒状洗剤組成物は、洗浄用粒子と洗浄剤粒子群とを、任意に混合して得ることができる。その混合方法としては、乾式混合が好適に用いられる。使用する混合機は、各種粒子同士が充分に混合できる限りいかなる混合機を用いてもよい。混合機としては、水平円筒型、二重円錐型、V型、自転・公転型等の混合機が好適に利用できる。また、撹拌造粒機、転動造粒機を用いてもよい。好ましくは、水平円筒型又は二重円錐型を用い、温度0〜50℃、Fr数0.01〜0.8(算出式は上述した通り)で混合する。このとき、各種粒子やそれ以外の成分の添加順序は、特に問わない。
以下、実施例、比較例及び参考例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。参考例A、実施例B、C、D及びEは、それぞれ水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程、水和結晶成長抑制工程、篩分け工程、粗粒粉砕・混合工程、貯蔵工程に関する実施例である。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の%は質量%、比率は質量比を示し、表中の各成分の量は純分換算した量である(水性液体については含水物表示)。
[参考例A1〜A5、比較例A1〜A2]
表1に示す組成の洗浄用粒子を、下記方法で調製した。得られた洗浄用粒子について、下記方法に基づき粗粒発生率を測定した。結果を表1に併記する。
(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)
加温装置としてはトーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製、TDS5−1.5)を用い、水溶性アルカリ無機塩核粒子を、表中の10〜80℃の粒子温度にした。
(第1表面処理工程(撹拌造粒法))
下記表1に示す組成のうち、水溶性アルカリ無機塩核粒子を鋤刃状ショベルを装備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのレディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に投入し(充填率30容量%)、主軸200rpmの撹拌を開始した(チョッパーは停止)。撹拌開始後10秒後に水性液体を30秒で添加し、造粒・被覆操作を行った。
(第2表面処理工程(撹拌造粒法))
引き続きレディゲミキサーの撹拌を継続しつつ、表1に示した組成の界面活性剤酸前駆体を30秒で添加し、被覆した。なお、上記洗浄用粒子の製造方法において、界面活性剤酸前駆体は融点以上の液体状態で添加した。
〈評価方法:粗粒発生率〉
第2表面処理工程後の洗浄用粒子を、目開き2,000μmの篩を用いて分級し、その篩上に残された質量を測定した。また、その質量の仕込み原料重量に対する比を求め、百分率で表した。
[実施例B1〜B42、参考例B1]
表2〜8に示す組成の洗浄用粒子を、下記方法で調製した。表中の冷却方法[1]〜[3]、乾燥方法[4]〜[5]、乾燥及び冷却を組合わせた方法[6]で水和結晶成長抑制操作を行い、表中に示す洗浄用粒子を調製した。得られた洗浄用粒子について、下記方法に基づきブロッキング性試験、温度、平均粒子径、嵩密度及び安息角を測定した。結果を表2〜8に併記する。なお、参考例B1は水和結晶成長抑制工程を行わず、実施例B37,B38は水溶性アルカリ無機塩核粒子と共にその他の粉体を用いた。
(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)
加温装置としてはトーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製、TDS5−1.5)を用い、水溶性アルカリ無機塩核粒子を、30〜60℃の粒子温度にした。
(第1表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(第2表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
界面活性剤酸前駆体を添加後、造粒機から排出した粒子を目開き2,000μmの篩を用いて分級し、目開き2,000μmの篩を通過する粒子を得た。この粒子に対して、下記に挙げる方法で水和結晶成長抑制操作を行った。
(水和結晶成長抑制工程)
水和結晶成長抑制操作[1]
得られた粒子を直径5cm、高さ5cmの円筒形の筒に均一になるように入れ、洗浄用粒子を冷却速度一定となるように制御された恒温槽内で27℃まで冷却した。さらに27℃に到達した際は27℃一定になるように制御し、合計24時間保存した。
水和結晶成長抑制操作[2]
得られた粒子を高速に冷却するために流動層((株)パウレックス製、Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20)を用いて15℃、相対湿度60%RHの冷風を5m3/minの風量で通風しながら、27℃まで冷却した。
水和結晶成長抑制操作[3]
得られた粒子を高速に冷却するために15℃の冷水を通水したトーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製、TDS5−1.5)を用いて27℃まで冷却した。
水和結晶成長抑制操作[4]
得られた粒子を流動層((株)パウレックス製、Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20)を用いて100℃の熱風を通風し、乾燥した。
水和結晶成長抑制操作[5]
得られた粒子を一時的に20Lの貯槽に溜め、貯槽内に15℃、相対湿度1%RHの空気を1L/minの風量で30分間通風し、乾燥操作を行った。
水和結晶成長抑制操作[6]
得られた粒子を一時的に20Lの貯槽に溜め、貯槽内に15℃、相対湿度1%RHの空気を1L/minの風量で30分間通風し、乾燥操作を行った。その後、高速に冷却するために15℃の冷水を通水したトーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製、TDS5−1.5)を用いて27℃まで冷却した。
<評価方法>
(1)ブロッキング性試験
洗浄用粒子を直径5cm、高さ5cmの円筒形の筒に均一に入れた。恒温槽内で、洗浄用粒子に対して1.0kgf/cm2の荷重を24時間加え、洗浄用粒子円柱状成形体を得た。得られた成形体を電子天秤の上に静置し、3cm/分の条件で加圧アームを降下させ、円柱上底部全面に荷重を徐々に加え、成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(kg)を測定した。水和結晶成長抑制操作[2]〜[6]を行った洗浄用粒子の恒温槽温度条件は27℃とした。なお、水和結晶成長抑制操作[1]の場合は、冷却した操作を行いながら、同時に1.0kgf/cm2の荷重を24時間加え、洗浄用粒子円柱状成形体を得、これを試験に供した。
成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(kg)により、下記評価基準に基づいて評価した。
<評価基準>
◎:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:0.01kg以上〜5kg未満
○:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:5kg以上〜7kg未満
△:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:7kg以上〜10kg未満
×:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:10kg以上
洗浄用粒子を貯槽に保存する際のブロッキング性を鑑みると、△以上(10kg未満)が好ましく、さらに好ましくは○以上(7kg未満)である。
(2)洗浄用粒子温度の測定
界面活性剤酸前駆体の添加による被覆操作が終了した時点(第2表面処理工程)と、水和結晶成長抑制操作工程(水和結晶成長抑制工程)後の洗浄用粒子の温度を測定した。
(3)平均粒子径の測定
目開き1,680μm、1,410μm、1,190μm、1,000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、の9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1,680μmの篩の上から、冷却・乾燥工程後の洗浄用粒子を目開き2,000μmの篩を用いて分級し、目開き2,000μmの篩を通過した洗浄用粒子を100g/回を入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した洗浄用粒子を篩目ごとに回収する操作を行った。
この操作を繰り返すことによって1,410〜1,680μm(1,410μm.on)、1,190〜1,410μm(1,190μm.on)、1,000〜1,190μm(1,000μm.on)、710〜1,000μm(710μm.on)、500〜710μm(500μm.on)、350〜500μm(350μm.on)、250〜350μm(250μm.on)、149〜250μm(149μm.on)、皿〜149μm(149μm.pass)の各粒子径の分級サンプルを得、重量頻度(%)を算出した。
次に、算出した重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%として、次式によって平均粒子径(重量50%)を求めた。
Figure 0004110419
(4)嵩密度の測定
嵩密度はJIS K3362に準じて測定した。
(5)安息角の測定
筒井理化学器械(株)製、ターンテーブル形安息角測定器を用いて安息角を測定した。
[実施例C1、参考例C1]
表9に示す組成の洗浄用粒子を、下記方法で調製した。得られた洗浄用粒子について、下記方法に基づき布付着性試験を行った。結果を表9に併記する。
(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)
実施例Bにおける(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)と同様に行った。
(第1表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(第2表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(水和結晶成長抑制工程:水和結晶成長抑制操作工程)
得られた洗浄用粒子を高速に冷却するために、流動層((株)パウレックス製、Glatt−POWREX、型番FD−WRT−20)を用いて、15℃、相対湿度60%RHの冷風を5m3/minの風量で通風しながら、27℃まで冷却した(水和結晶成長抑制操作[2])。
(篩分け工程)
水和結晶成長抑制操作工程(水和結晶成長抑制工程)後、造粒機から排出した洗浄用粒子を目開き2,000μmの篩を用いて分級し、目開き2,000μmの篩を通過する洗浄用粒子を得た。なお、参考例C1は篩分け工程をしなかった。
<評価方法:布付着性試験>
目開き2,000μmの篩を通過する洗浄用粒子(実施例C1)と、水和結晶成長抑制操作工程後、篩分け操作を行わなかった洗浄用粒子(参考例C1)について、以下の布付着性試験を行った。
二槽式洗濯機(三菱電機(株)製、CW−C30A1−H)に、5℃の水道水30Lを張り、綿肌シャツ6枚、ポリエステルシャツ2枚、アクリルシャツ2枚で浴比20倍に調整し、それらを折り畳んで水面に浮かべた。その中心に各洗剤組成物30gを乗せ、布ごと5分間浸漬後、弱水流で5分間撹拌した。排水後、布を1分間脱水し、布上と洗濯機中にある溶け残りを拾い出し、目視にて溶け残り量を、下記評価基準に基づいて評価した。
◎:溶け残りがほとんどない
○:溶け残りがやや見られるが問題ないレベル
△:溶け残りが目立つ
×:溶け残りが著しく見られる
家庭における使用性を考慮すると、洗剤組成物としては○以上の評価が好ましい。
[実施例D1〜D3、参考例D1]
表10に示す組成の洗浄用粒子を、下記方法で調製した。得られた洗浄用粒子について、下記方法に基づき、造粒機付着性及び長期保存後固化性試験を行った。結果を表10に併記する。
(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)
実施例Bにおける(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)と同様に行った。
(第1表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(第2表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(水和結晶成長抑制工程:水和結晶成長抑制操作工程)
実施例Cにおける(水和結晶成長抑制操作工程)と同様に行った。
(篩分け工程)
実施例Cにおける(篩分け工程)と同様に行った。
(粗粒粉砕・混合工程)
篩分け工程後、篩を通過しなかった粗粒を、フェザーミルFM−1F(ホソカワミクロン(株)製)で、スクリーン径1.2mm、粉砕機回転数は4,600rpmの条件で粉砕し、水溶性アルカリ無機塩核粒子と同等の粒子径にした。
造粒戻しは、再度水溶性アルカリ無機塩核粒子と共に造粒機に投入し造粒・被覆(コーティング)操作に供した。篩下戻しは、篩を通過した粒子と混合した。
<評価方法>
(1)造粒機付着性の評価
付着物のない造粒機を用いて洗浄用粒子を調製し、洗浄用粒子を排出した後、造粒機の内壁に付着した付着物を取り除き、その重量を測定した。得られた重量の仕込み原料重量に対する比を求め、百分率で表した。
(2)長期保存後固化性試験
27℃に制御された恒温槽内で、直径5cm、高さ5cmの円筒形の筒に均一に入れられた洗浄用粒子に対して1.0kgf/cm2の荷重を1週間加え、洗浄用粒子円柱状成形体を得た。得られた成形体を電子天秤の上に静置し、3cm/分の条件で加圧アームを降下させ、円柱上底部全面に荷重を徐々に加え、成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(kg)を指標とした。
長期保存後固化性試験は、成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重(kg)により、下記評価基準に基づいて評価した。
◎:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:0.01kg以上、5kg未満
○:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:5kg以上、7kg未満
△:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:7kg以上、10kg未満
×:成形体が崩壊するまでにかかった最大荷重:10kg以上
洗浄用粒子を長期間貯槽に保存する際にブロッキング性を鑑みると、△以上(10kg未満)の評価が好ましい、更に好ましくは○以上(7kg未満)である。
[実施例E1〜E3、参考例E1]
表11に示す組成の洗浄用粒子を、下記方法で調製した。得られた洗浄用粒子について、下記方法に基づき吸湿試験を行った。結果を表11に併記する。
(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)
実施例Bにおける(水溶性アルカリ無機塩核粒子の加温工程)と同様に行った。
(第1表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(第2表面処理工程:撹拌造粒法)
参考例Aにおける撹拌造粒法と同様に行った。
(水和結晶成長抑制工程:水和結晶成長抑制操作工程)
実施例Cにおける(水和結晶成長抑制操作工程)と同様に行った。
(篩分け工程)
実施例Cにおける(篩分け工程)と同様に行った。
<評価方法:吸湿試験>
洗浄用粒子10gを10cmのシャーレに広げて、表中の各相対湿度条件での24時間後の洗浄用粒子の吸湿量を測定した。また、吸湿量の10gに対する比を求め、百分率で表した。下記評価基準に基づいて評価した。
◎:吸湿率:5%未満
○:吸湿率:5%以上、10%未満
×:吸湿率:10%以上
洗浄用粒子を貯蔵することを鑑みると、○以上(10%未満)の評価が好ましい、さらに好ましくは◎以上(5%未満)である。
Figure 0004110419
Figure 0004110419
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Figure 0004110419
Figure 0004110419
Figure 0004110419
Figure 0004110419
Figure 0004110419
(1)水和結晶成長抑制工程[2]の方法で23℃まで冷却した。
(2)水和結晶成長抑制工程[2]の方法で35℃まで冷却した。
(3)実施例B41の水和結晶成長抑制工程後の顆粒を、さらにトーラスディスク(ホソカワミクロン(株)製、TDS5−1.5)を用いて270℃/hrの冷却速度で27℃まで冷却した。
Figure 0004110419
Figure 0004110419
Figure 0004110419
実施例中で用いた原料を下記に示す。
・炭酸ナトリウム:粒灰(旭硝子(株)製)
・炭酸ナトリウム:軽灰(旭硝子(株)製)
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
・ゼオライト:シルトンB(水澤化学(株)製)、純分80%
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝(日本化学工業(株)製)
・ホワイトカーボン:シリカ微粉末、トクシールN((株)トクヤマ製)
・アクリル酸/マレイン酸コポリマーナトリウム水溶液:アクアリックTL−400(日本触媒(株)製)、純分40%水溶液
・炭酸カリウム水溶液:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)、純分50%になるように水で希釈したもの
・ゼオライト水分散液:ゼオライト、シルトンB(水澤化学(株)製)、純分80%、純分45%になるように水で分散したもの
・含水ノニオン界面活性剤:ダイドール13(三菱化学(株)製)の酸化エチレン平均15モル付加体、純分90%、水分10%
・ポリアクリル酸水溶液:アクアリックHL415((株)日本触媒製)、純分45%、水分15%
・ラウリン酸:NAA−122(日本油脂(株)製)、融点43℃
・オレイン酸:エキストラオレイン(日本油脂(株)製)、融点7℃
・ミリスチン酸:ミリスチン酸(純正化学(株)製)の試薬特級品、融点53℃
・LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、ライポンLH−200(ライオン(株)製)
・α−SF−H:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル(メチルエステル(パステルM−14、パステルM−16(ライオンオレオケミカル(株)製)を2:8で混合したもの)を、特開2001−64248号公報の実施例1で開示されている方法に準拠してスルホン化し、エステル化工程後に抜き出しα−スルホ脂肪酸アルキルエステルとしたもの。

Claims (4)

  1. 水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して洗浄用粒子を製造する方法であって、下記工程を含む洗浄用粒子の製造方法。
    加温工程:水溶性アルカリ無機塩核粒子を30〜80℃に加温する工程。
    第1表面処理工程:加温された水溶性アルカリ無機塩核粒子に、水への溶解度が0.1g/100g以上の高分子化合物の水溶液、水への溶解度が1g/100g以上の無機塩の水溶液、ならびにゼオライト、炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムが水中に分散してなる水分散液から選ばれる水性液体を添加し、水溶性アルカリ無機塩核粒子を表面処理して第1表面処理粒子を得る工程。
    第2表面処理工程:第1表面処理粒子に界面活性剤酸前駆体を添加し、前記粒子を表面処理して第2表面処理粒子を得る工程。
    水和結晶成長抑制工程:第2表面処理粒子を、冷却速度10℃/hr以上で冷却する工程、又は気流温度0〜300℃、かつ相対湿度0〜5%RHの気流で乾燥させる工程により、水溶性アルカリ無機塩核粒子の水和結晶成長抑制操作を行う工程。
  2. 界面活性剤酸前駆体が脂肪酸であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. さらに、洗浄用粒子を篩分けし、篩を通過する洗浄用粒子のみにすることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. さらに、洗浄用粒子を篩分けし、篩を通過しない洗浄用粒子を水溶性アルカリ無機塩核粒子の平均粒子径±50%以内に粉砕し、粉砕した洗浄用粒子を、水溶性アルカリ無機塩核粒子と混合及び/又は篩を通過する洗浄用粒子と混合することを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
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