JP2005179430A - 洗浄剤組成物用被覆粒子及び洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 洗浄剤組成物中に配合して放置した場合に保存安定性が劣る物質の、保存安定性を向上させることを目的とする。好ましくはさらに溶解性を両立する技術を提供することを目的とする。
【解決手段】 洗浄剤組成物中で不安定な成分を含有する核粒子を、水溶性高分子化合物と水難溶性化合物で被覆してなることを特徴とする洗浄剤組成物用被覆粒子、及び当該被覆粒子を含有する洗浄剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は洗浄剤組成物用被覆粒子及び粒状洗浄剤組成物に関する。
衣料用の粒状等の固体状の洗浄剤組成物中には、種種の成分が配合されている。例えば界面活性剤、ビルダー(有機ビルダー、無機ビルダー)、アルカリ剤(アルカリビルダー)、漂白剤、漂白活性化剤、酵素剤、柔軟剤、再汚染防止剤又は、ソイルリリース剤(以下、ソイルリリース剤をSR剤と記す)、消泡剤、香料、蛍光剤、香料、表面改質剤、吸油剤、粒度強度保持剤などである。
これらの中には、香料等の低沸点成分や、消泡剤、SR剤、エステル結合及び/又はアミド基を有する界面活性剤、エステル結合を有する漂白活性化剤等、洗浄剤組成物中に配合して放置した場合に、保存安定性が劣る成分がある。保存安定性が劣る理由は、当該物質が、例えばアルカリビルダー、漂白剤等と反応して、成分が分解(変化)してしまうこと等に起因すると推測される。
例えば下記特許文献1には、保存安定性、流動性、及び外観に優れた着色した漂白活性化造粒物の製造方法を提供するものとして、ポリエチレングリコール等の液体状の結合剤存在下に、色素及び/又は顔料を漂白活性化剤間に分散させ、造粒物内部に分散含有させる方法が記載されている。
特許文献2には、シリコーン(消泡剤)を、ワックスで被覆する方法が記載されている。
特許文献3には、過炭酸塩(漂白剤)を脂肪酸で被覆する方法が記載されている。
特許文献4には、漂白活性化剤を脂肪酸等で被覆する方法が記載されている。
特開平9−13089号公報 特開昭61−271007号公報 特開平9−316496号公報 特開平10−152697号公報
しかしながら、従来の方法では、香料等の低沸点物質や、消泡剤、SR剤、エステル結合及び/又はアミド基を有する界面活性剤や、エステル結合を有する漂白活性化剤等、洗浄剤組成物中に配合して放置した場合に保存安定性が劣る成分の、保存安定性の向上は十分ではない。
一方、粒状等の固体状の洗浄剤組成物には、洗濯時に水に投入すると速やかに溶解する、溶解性も求められる。そのため、前記保存安定性と溶解性とを両立する技術が求められる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、香料等の低沸点成分や、消泡剤、SR剤、エステル結合及び/又はアミド基を有する界面活性剤、エステル結合を有する漂白活性化剤等、洗浄剤組成物中に配合して放置した場合に保存安定性が劣る成分の、保存安定性を向上させることを目的とする。
そして、好ましくはさらに溶解性を両立する技術を提供することを目的とする。
本発明者は前記目的が下記解決手段によって解決されることを見出し本発明を完成させた。
第1の発明は、洗浄剤組成物中で不安定な成分を含有する核粒子を、水溶性高分子化合物と水難溶性化合物で被覆してなることを特徴とする洗浄剤組成物用被覆粒子である。
第2の発明は、第1の発明の被覆粒子を含有する洗浄剤組成物である。
本発明によれば、香料等の低沸点成分や、消泡剤、SR剤、エステル結合及び/又はアミド基を有する界面活性剤、エステル結合を有する漂白活性化剤等、洗浄剤組成物中に配合して放置した場合に保存安定性が劣る成分の、保存安定性を向上させることができる。そして、保存安定性の良好な洗浄剤組成物用被覆粒子とこれを用いた洗浄剤組成物を提供できる。
そして、本発明においては、好ましくはさらに溶解性が良好な洗浄剤組成物用被覆粒子とこれを用いた洗浄剤組成物を提供できる。
[洗浄剤組成物用被覆粒子]
本発明において、洗浄剤組成物用被覆粒子とは、粒状、タブレット状、シート状等(好ましくは粒状)の、固体状の洗浄剤組成物に好適に配合されるものである。そして、好適には衣料用の洗浄剤組成物に配合されるものである。
・洗浄剤組成物中で不安定な成分(以下、不安定成分と略記する)を含有する核粒子
・・洗浄剤組成物中で不安定な成分とは、香料等の低沸点成分や、消泡剤、SR剤、エステル結合及び/又はアミド基を有する化合物(例えば界面活性剤、漂白活性化剤等)等が挙げられる。なお、香料が、エステル結合及び/又はアミド基を有する化合物である場合もある。
香料は低沸点であり、エステル結合やアミド結合等の極性基をもつものが多いため、保存中に揮発してアルカリビルダー、漂白剤等と接触することにより分解される。当該被覆粒子中に配合して安定化を図ることが有効な香料としては、この様に洗浄剤組成物中で不安定なものであって、洗浄剤組成物に配合可能なものであれば特に限定されない。例えば、具体的には特開2002−146399号公報の[0032]〜[0034]、[0036]〜[0041]に記載の香料等が挙げられる。
消泡剤は、例えば、特開平10−176195号公報の[0010]〜[0013]記載の消泡剤等が挙げられ、ポリオルガノシロキサンとフィラー粒子を含んだコンパウンドタイプのシリコーン消泡剤が、粒状消泡剤組成物の製造における操作性がよく、粒状消泡剤組成物中に均等に分散させることが容易であり、消泡効果も高く、好適である。しかしながら、これは、保存中にポリオルガノシロキサンとフィラー粒子が分離してしまうことにより消泡効果を減少してしまう。当該被覆粒子中に配合して安定化を図ることが有効な消泡剤としては、この様に洗浄剤組成物中で不安定なものであって、洗浄剤組成物中に配合可能なものであれば特に限定されない。
SR剤は、例えばポリエステル系のもの等が用いられるが、これは保存中にアルカリビルダー等に接触することにより、分解される。当該被覆粒子中に配合して安定化を図ることが有効なSR剤としては、この様に洗浄剤組成物中で不安定なものであって、洗浄剤組成物中に配合可能なものであれば特に限定されない。例えば、クラリアントジャパン(株)製のTexcare4291(製品名)、TexcareSRN−300(製品名)等のテレフタル酸とエチレングリコール又はプロピレングリコール単位とのコポリマー又はターポリマー等が挙げられる。
エステル結合を有する化合物としては、界面活性剤、漂白活性化剤等が挙げられる。これらはアルカリビルダー、漂白剤等と接触することにより分解される。
当該被覆粒子中に配合して安定化を図ることが有効な、エステル結合を有する界面活性剤としては、例えばα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩(α−SF)、下記一般式(I)で示される脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤(MEE)
1CO(OR2nOR3 …(I)
(式中、R1:炭素数9〜19の直鎖又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基である。R2:炭素数1〜4のアルキレン基であり、好ましくはエチレンオキサイドが単独で又はエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドが混合して付加してOR2を構成することが好ましい。R3:炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜2のアルキル基である。n:OR2の平均付加モル数)
等が挙げられ、洗浄剤組成物に配合可能なものであれば特に限定されない。
α−SFは、通常ナトリウム塩、カリウム塩等(好ましくはナトリウム塩)として用いられる。
当該被覆粒子中に配合して安定化を図ることが有効な、エステル結合を有する漂白活性化剤としては、例えば4−デカノイルオキシ安息香酸、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩等が挙げられ、洗浄剤組成物に配合可能なものであれば特に限定されない。
アミド基を有する化合物としては、例えば両性界面活性剤である脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられ、洗浄剤組成物に配合可能なものであれば特に限定されない。これらはアルカリビルダー、漂白剤等と接触することにより分解される。
なお、エステル結合とアミド基の両方を有する化合物も本発明の被覆粒子を適用して安定化を図ることが有効な物質であることはもちろんである。
本発明は、特に香料等の常温(20℃)で揮発する特性を有する低沸点成分や、アルカリによって分解されるアルカリに対して不安定な物質に対して有効である。
前記不安定成分を含有する核粒子とは、例えば、上記不安定成分を、他の材料とともに混合、成形した粒子;あるいは不安定成分を、核粒子本体(核粒子中の不安定物質以外の材料からなる粒子)に担持、あるいは吸収等させたものである。
不安定成分の、当該核粒子中の配合量は、その種類によっても異なるが、例えば1〜90質量%、好ましくは3〜70質量%とされる。この範囲内であれば、本発明の適用により、安定な配合が可能となる。
・不安定成分以外の核粒子の材料
当該材料は、上記不安定物質を安定に含有させることができるであれば特に限定されない。
例えば、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物等の中性水溶性無機塩や、シリカ又は多孔質シリカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、アルミノ珪酸塩、炭化珪素、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化クロム、エメリー、石英砂、ドロマイト、砂、貝殻などの天然粉砕物、雲母粉末、珪石、珪藻土、カオリナイト、ハロイサイト、モンモリロナイト、イライト、バーミキュライトのいずれか1種以上の水不溶性無機物、ポリアルキレングリコール、セルロース、ワックス、澱粉、樹脂等の有機化合物が好適に用いられる。中でも安定配合のために好ましいのは、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、多孔質シリカ、アルミノ珪酸塩、ベントナイト、ポリエチレングリコール、セルロースである。
核粒子において、これら好ましい材料の含有量は、例えば10〜90質量%、好ましくは20〜85質量%とされる。
核粒子は、通常は粉体状の材料と、バインダーの役割をする樹脂等を混合して、粒子状とする。そして、その成形時に他の材料とともに、前記不安定物質を配合したり、粒子状に成形した後に、香料等を噴霧等して担持あるいは吸収させたりすることにより、前記不安定成分を配合した核粒子が得られる。
なお、核粒子には、後述する洗浄剤組成物の材料を任意に配合することも可能である。ただし、不安定成分を分解する特性を有するものは配合しないことが好ましい。
造粒の方法は、例えば捏和・押出法、攪拌造粒法、転動造粒法等、後述する洗浄剤組成物粒子を製造する公知の方法を適応することができる。
また、本発明において、核粒子とは、上述の様にして製造する一次粒子であってもよいり、さらにこれら一次粒子を20〜30個程度集合させて塊とした二次粒子であってもよい。なお、核粒子群となっている場合、表面の微小凹部の深さ方向のサイズは例えば0.01〜50μmである。
・水溶性高分子化合物
水溶性高分子化合物は、40℃において水100gに対して好ましくは0.1g以上、より好ましくは0.2g以上、さらに好ましくは2g以上の濃度で水と均一に混和する高分子化合物である。
水溶性高分子化合物の重量平均分子量は500以上、好ましくは1,000〜1,000,000、より好ましくは1,000〜200,000である。下限値以上とすることにより被覆可能な状態となり、上限値以下とすることにより溶解性の点で好適である。
このような水溶性高分子化合物としては天然高分子化合物、半合成高分子化合物、合成高分子化合物のいずれも好適に用いることができる。
例えば、ポリアクリル酸ナトリウム等のアクリル酸系高分子化合物、多糖類、ポリエステル系高分子化合物、タンパク・ポリアミノ酸系高分子化合物、ビニル系高分子化合物、ポリエーテル系高分子化合物、ポリアミド系高分子化合物、ポリウレタン又はこれらの誘導体等が用いられる。
これらのうち、アクリル酸系高分子の具体例としては、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アニコット酸、メタクリル酸、フマル酸、2−ヒドロキシアクリル酸、シトラコン酸等のポリマーやこれらと他のビニル系ポリマーとの共重合体、アクリル酸/マレイン酸の共重合体、アクリル酸アルキル共重合体等又はこれらの誘導体が挙げられる。
多糖類又はその誘導体の具体例としては、グァーガム、ローストビーンガム、カラギーナン、アラビアゴム、トラガント、ペクチン、キサンタンガム、マルメロ抽出物、デキストリン、サクノグルカン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の天然多糖類又はこれらの誘導体;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースアルカリ金属塩、カチオン化セルロース等のセルロース系高分子化合物、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン等の合成あるいは半合成多糖類又はこれらの誘導体が挙げられる。
これらの中でも好ましくはセルロース系高分子化合物、アルギン酸塩であり、より好ましくは、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ヒドロキシエチルセルロースである。
タンパク・ポリアミノ系高分子化合物又はその誘導体の具体例としては、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、ポリグルタミン酸塩、ポリアスパラギン酸塩、ポリリジン、ポリアルギニン又はこれらの誘導体が挙げられる。
ビニル系高分子化合物又はその誘導体の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル等のポリビニルエーテル類、ポリアクリルあるいはポリメタクリルアミド類、ポリビニルピロリドン、ポリN−ビニルイミダゾール、ポリ4−ビニルピリジン、あるいはこれらの誘導体、ポリ(N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジウムクロライド)、N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウムクロライド−アクリルアミド共重合体又はこれらの誘導体、さらには、上記ポリマーの単量体を含有する共重合体等が挙げられる。
また、その他の水溶性高分子化合物(としては、平均分子量が好ましくは500〜100,000、より好ましくは500〜20,000であるポリエチレングリコール等や、特開昭54−52196号公報に記載の重量平均分子量が800〜1,000,000、好ましくは5,000〜200,000のポリグリオキシル酸等のポリアセタールカルボン酸塩といったポリエーテル系高分子、水溶性ナイロン等のポリアミド系高分子、水溶性ポリウレタン、エチレン基含有アルキルリン酸エステルのモノアルカリ金属塩の重合物又はこれらの誘導体等が挙げられ、上記以外の水溶性高分子化合物としては、特開2000−199179号公報や特開平9−273079号公報記載の水溶性高分子化合物も使用できる。
上記水溶性高分子化合物は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
中でも、水溶性高分子化合物としては、アクリル酸系高分子化合物、多糖類又はその誘導体が好ましく、さらにアクリル酸系高分子化合物、セルロース系高分子化合物が好ましい。そして、特に溶解性向上の点から、カルボキシル基、リン酸基、硫酸基等のアニオン性の官能基を有しているものが好ましい。
また、これらの水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、5,000〜100,000が特に好ましく、さらに10,000〜80、000が最も好ましい。
なお、前記ポリエチレングリコールの平均分子量は、化粧品原料基準(第2版注解 薬事日報社発行)記載の平均分子量を示す。また、前記ポリアクリル酸やその塩の重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質とするゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる測定値である。その他の水溶性高分子化合物の重量平均分子量も同様である。なお、これらの平均分子量と重量平均分子量はよく対応しているので、水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、これら平均分子量と重量平均分子量を包含する範囲で示した。
水溶性高分子化合物は、前記核粒子の被覆に用いられる。そして、水溶性高分子化合物の使用量は、本発明の被覆粒子全量に対して好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜8質量%である。0.1質量%未満では保存安定性改善の効果が得られない場合があり、一方、10質量%を超えると改善の効果は飽和する。
・水難溶性化合物
本発明において、水難溶性化合物とは、20℃における水への溶解度が2g/100g未満、好ましくは1g/100g未満、特に好ましくは0.1g/100g未満の化合物である。
そして、200℃以下、好ましくは0〜160℃、より好ましくは20〜80℃、さらに好ましくは40〜60℃の融点を有する有機化合物が、被覆操作が容易であるため好ましい。
そして、水と接する初期段階で撥水作用のあるものが好ましい。これにより、保存安定性が向上する。これは、保存中に被覆粒子中の不安定成分が、環境雰囲気下の湿気等の水分が作用して、表面に溶出等して、アルカリビルダーや漂白剤等と接触して分解することを防ぐことができるためであると推測される。
また、洗濯時に水に投入したときには、溶解性を向上させることができる。その作用は以下の様に推測される。すなわち、水と接触したときに、水難溶性物質が、はじめに撥水性を有すると、被覆粒子の表面のうち、水溶性高分子化合物によって被覆された部分からは水が徐々に侵入してくるが、水難溶性化合物によって被覆されている部分からは、水難溶性の作用だけの場合よりもより水が侵入しにくいため、被覆粒子が徐々に溶解する。これにより、例えば、低水温で洗濯した場合、被覆粒子の表面だけが溶解し、洗剤粒子等と凝集して、塊となり、溶解しにくくなるのを防ぐことができ、その結果溶解性が向上するものと推測される。
また、さらに好ましくは、水に対しては難溶性であっても、アルカリビルダー、漂白剤、酵素剤等の前記不安定性物質以外の洗浄剤組成物に配合される成分が溶解、分散した水溶液(好ましくはアルカリ水溶液)に対しては、徐々に溶解する特性を有するものが好ましい。これにより、保存安定性を維持しつつ、さらに溶解性の向上を図ることができる。その理由は、上述の様な水溶性高分子化合物との組み合わせによる徐放性の作用に加えて、環境中の湿気に対しては安定であり、他の成分が溶解、分散した溶液に対しては、徐々に水難溶性物質が溶解していくためであると推測される。
水難溶性化合物の例としては脂肪酸(直鎖、分岐のいずれでもよく、飽和、不飽和のいずれでもよい)、ジカルボン酸、高級アルコール、HLBが5以下、好ましくは3以下の高級アルコール又は脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物、ジオール、脂肪酸エステル、アシルグリセライド、エーテル及びパラフィン等が挙げられる。
好適な脂肪酸は、炭素数8〜22、より好ましくは炭素数12〜18の炭素鎖長を有するものであり、具体的にはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸等の不飽和脂肪酸である。好ましいジカルボン酸は、アジピン酸(炭素数6)、ピメリン酸(炭素数7)、スベリン酸(炭素数8)、アゼライン酸(炭素数9)、セバシン酸(炭素数10)、ウンデカン二酸(炭素数11)、ドデカン二酸(炭素数12)及びトリデカン二酸(炭素数13)である。
好適な高級アルコールは、炭素数12〜22、より好ましくは炭素数14〜18の炭素鎖長を有するものである。
HLBが5以下、好ましくは3以下の高級アルコール又は脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物としては、炭素数16〜22のアルコール又は脂肪酸の1〜3モルエチレンオキサイド付加体が好ましい。好ましい脂肪酸エステルは、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等のメチルエステル又はエチルエステルである。好ましいアシルグリセライドは、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等のモノ又はジ又はトリグリセライドである。好ましいパラフィンは、炭素数12〜40のものである。
水難溶性化合物としてはこれらを1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、保存安定性、溶解性向上の点から炭素数12〜18の飽和脂肪酸が好ましく、特に製造性の点からラウリン酸が好ましい。
被覆粒子中の水難溶性化合物の含有量は、保存安定性と溶解性の点から、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜8質量%、さらに好ましくは2〜7質量%である。0.5質量%未満では保存安定性改善効果が不十分な場合があり、10質量%を超えると溶解性が低下する場合がある。
・被覆粒子の製造
本発明の洗浄剤組成物用被覆粒子は、前記核粒子を、水溶性高分子化合物と、水難溶性化合物によって被覆したものである。ここで、被覆とは、核粒子の表面に、少なくとも水溶性高分子化合物によって形成された第1の被覆層と、水難溶性化合物によって形成された第2の被覆層が存在していることをいう。
第1の被覆層と第2の被覆層は、それぞれ粒子の表面の一部に存在していてもよいが、粒子表面全体に、第1の被覆層と第2の被覆層の一方あるいは両方が存在していることが好ましい。
また、水溶性高分子化合物からなる第1の層と、水難溶性化合物からなる第2の層とが積層された2層以上が、粒子表面に形成されていてもよいし、これらの化合物がランダムに混在して、例えばパッチワーク状の1層以上の被覆層を形成していてもよい。
しかしながら、溶解性と保存安定性の点から、被覆粒子の最外層に水溶性高分子よりも水難溶性化合物が多く存在していることが好ましい。これにより、保存中や、洗濯時、水に投入した当初の水の侵入を防ぐことができるからである。また、製造性の点からも、核粒子の表面近傍に、水難溶性化合物よりも水溶性高分子が多く存在することが好ましい。
また、特にこれらの化合物によって形成される被覆層は、水溶性高分子化合物と、水難溶性化合物がパッチワークの様にまだらな状態で形成された一層からなることが好ましい。これにより、良好な効果が得られるのは、水溶性高分子化合物と水難溶性化合物の相乗作用が得られやすくなるからであると推測される。
被覆の操作は、具体的には、例えば、まず、前記核粒子に、例えば水溶性高分子化合物が水と均一で混和した状態となる温度で、当該水溶性高分子化合物の水溶液(例えば40質量%程度)を添加し、混合することにより行うことができる。ついで、加熱溶融した水難溶性化合物を添加し、好ましくは水難溶性化合物の融点以上の温度で混合すると、水溶性高分子化合物と、水難溶性化合物によって被覆された被覆粒子が得られる。
水溶性高分子化合物と水難溶性化合物の被覆の順番は特に限定するものではないが、保存安定性向上、溶解性の向上の点から、水溶性高分子化合物にて先に被覆する操作を行うことが好ましい。また、これらの操作を任意の回数繰り返してもよい。
被覆層の構造は、上記各工程で添加する水溶性高分子化合物や水難溶性化合物の量等を調整することにより、変化させることができる。
なお、被覆粒子には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分に加えて、後述する洗浄剤組成物に配合できるものと同様の任意成分を配合することができる。
しかしながら、同じ種類の核粒子中には、不安定成分を分解する成分を配合しないことが好ましい。
被覆粒子の嵩密度や平均粒子径は特に限定するものではないが、例えば嵩密度は0.3〜1.2g/L、好ましくは、0.5〜1.2g/L、特に、0.6〜1g/Lの高嵩密度であることが好ましい。また、粒子径は、平均粒子径が200〜1500μm、好ましくは、300〜1200μm、特に、350〜1000μmとすると好適である。
[洗浄剤組成物]
洗浄剤組成物は、上記被覆粒子を配合することができるものであれば、その形態は特に限定されない。例えばタブレット状等、シート状、粒状等の固体状のものが好適である。そして、中でも粒状であることが好ましい。タブレット状、シート状のものは、例えば上記被覆粒子をバインダー等とともに混合し、公知の方法で成形することにより得ることができる。
洗浄剤組成物の材料は、上記被覆粒子中に配合することもできるし、これとは別に成形した粒子等として、粉体混合することもできる。その製造方法も公知の方法を適用することができる。
代表的な材料としては、以下の様なものを挙げることができる。
・ 界面活性剤(アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤)、
・無機ビルダーとして、結晶性アルミノ珪酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩など、
・有機ビルダーとして、クエン酸塩、コハク酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸とマレイン酸の共重合体又はその塩、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸塩、ポリアセタールカルボキシレート、アスパラギン酸二酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、メチルグリシン二酢酸塩などのアミノカルボン酸塩など、
・アルカリビルダーとして、炭酸塩、珪酸塩、燐酸塩、硼酸塩、アミン類等、
・SR剤として、テレフタル酸とエチレングリコール又はプロピレングリコール単位とのコポリマー又はターポリマー等、
・吸油性担体として、非晶質シリカ、非晶質珪酸カルシウム、非晶質アルミノ珪酸塩など
・漂白剤及び漂白活性化剤として、過炭酸塩、過硼酸塩、4−デカノイルオキシ安息香酸、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラアセチルエチレンジアミンなど、
・帯電防止剤として、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤など、
・表面改質剤として、微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、ポリエチレングリコール、タルク、顆粒ゼオライトなど、
・再汚染防止剤として、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリエステルとポリエチレングリコールの共重合体等のソイルリリースポリマー、ポリビニルピロリドンなど、
・増量剤として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムなど、
・風合い向上剤として、ベントナイトなどの粘土鉱物、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーンなどのシリコーンなど、
・油ゲル化剤として、12−ヒドロキシステアリン酸、金属石鹸など、
・香料類、
・蛍光増白剤、色素類、
・凝集抑制剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、重炭酸カリウム、塩化バリウムの2水塩、リン酸2水素カリウム、リン酸水素カリウム、塩化カルシウムの6水塩、塩化マグネシウムの6水塩、尿素、L−アスコルビン酸など、
・酵素として、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ等の加水分解酵素、酸化酵素、還元酵素など。
そして、これらの材料のうち、洗浄剤組成物中に配合すると不安定な物質については、本発明の被覆粒子の構成を適用すると、安定な状態で配合可能となる。
例えば粒状である場合、洗浄剤組成物は、嵩密度が0.3〜1.2g/L、好ましくは、0.5〜1.2g/L、特に、0.6〜1g/Lの高嵩密度であることが好ましい。また、その粒子径は、特に、規定されないが、平均粒子径が、200〜1500μm、好ましくは、300〜1200μm、特に、350〜1000μmとすると好適である。
洗浄剤組成物の製造には、被覆粒子の製造で例示した様な一般に洗浄剤組成物の製造に用いられている任意の方法が使用可能であり、特に限定はされない。
より具体的には、例えば粒状の洗浄剤組成物を製造する場合、例えば以下のような方法により製造することができる。
・スプレー乾燥
まず、任意の成分のうち、アニオン界面活性剤等の耐熱性の高い成分を用いて、洗剤水性スラリーを調製する。この洗剤水性スラリーを、200〜300℃程度の温度でスプレー乾燥し、乾燥粉を得る。アニオン界面活性剤成分等は例えば水に溶解して溶液とし、これを他の材料とともにスプレー乾燥時に配合する。
・捏和→破砕造粒
得られた乾燥粉を、任意の成分のうち、ノニオン界面活性剤等のある程度の耐熱性を有する成分や水と共に、好ましくは20〜70℃程度に保温したニーダー等に入れて捏和物を得る。その後、この捏和物を押出して1〜2cm角程度のサイコロ状に細断し、任意にコーティング剤を添加して、破砕造粒する。
・粉体混合
これに、任意の成分のうち、耐熱性の低い酵素の造粒物等の粒状の成分を混合することにより、粒状洗浄剤組成物を得る。
なお、上記の製法において、各種任意成分を添加する時期は特に限定されない。例えば、洗剤水性スラリー中に添加しても、噴霧乾燥後の造粒時に添加してもよい。また、造粒後に粉体ブレンドしてもよい。ただし、酵素や漂白剤は熱により失活あるいは分解するため、造粒時に添加するか又は造粒後に粉体混合するのが好ましい。
本発明の被覆粒子を用いることにより、洗浄剤組成物の保存安定性を向上させることができる。また、溶解性を両立させることができる。
保存安定性が向上する理由は定かではないが、保存中に被覆粒子中の不安定成分が、環境雰囲気下の湿気等の水分が作用して、表面に溶出等して、アルカリビルダーや漂白剤等と接触して分解することを防ぐことができるためであると推測される。
洗濯時に水に投入したときには、溶解性が得られる作用は、以下の様に推測される。すなわち、水と接触したときに、被覆粒子の表面のうち、水溶性高分子化合物によって被覆された部分からは水が徐々に侵入してくるが、水難溶性化合物によって被覆されている部分からは水が侵入しにくいため、被覆粒子が徐々に溶解する。これにより、例えば低水温で洗濯した場合、被覆粒子の表面だけが溶解し、洗剤粒子等と凝集して、塊となり、溶解しにくくなるのを防ぐことができ、その結果、必要な溶解性が得られるものと推測される。
また、漂白活性化剤を配合した被覆粒子を用いると、衣類等において、局所的に漂白が生じてしまう、いわゆるスポット漂白を抑制することができる。これは、上述の様に被覆粒子とすることによって水に投入したときに徐々に溶解する特性が得られるため、漂白活性化剤の濃度が局所的に高くなることを防ぐことができるためであると推測される。
以下に、実施例及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合の組成は、「%」は質量%、表中の各成分の量は表1の洗剤粒子群の組成については、純分としての配合量を示し、その他の表は記載のものの配合量で示した。
(1)被覆粒子の調製
<調製例1−1:漂白活性化剤粒子A−1の調製方法>
ラウリル硫酸ナトリウム7重量部、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)20重量部、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム60重量部、こはく酸4重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を80℃、主軸回転数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出した。次いでこれを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径500μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して解砕品を得た。上記解砕品91重量部を、再びハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に入れ、ジャケット温度を80℃、主軸回転数150rpm、解砕羽根は止めたままで、予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))2重量部を添加し3分間混合することにより被覆し、次いで予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸7重量部を添加し5分間混合することによりラウリン酸を被覆して、漂白活性化剤粒子A−1を得た。該粒子A−1は、平均粒径480μm、粒径150μm以下の粒子の比率4質量%であった。
<調製例1−2:漂白活性化剤粒子A−2の調製方法>
調製例1−1のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムをデカノイルオキシ安息香酸にした以外は、同様な操作を行い、漂白活性化剤粒子A−2を得た。該粒子A−2は、平均粒径520μm、粒径150μm以下の粒子の比率3質量%であった。
<調製例1−3:漂白活性化剤粒子A−3の調製方法>
調製例1−1のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムをノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムにした以外は、同様な操作を行い、漂白活性化剤粒子A−3を得た。該粒子A−3は、平均粒径470μm、粒径150μm以下の粒子の比率5質量%であった。
<調製例1−4:消泡剤粒子A−5の調製方法>
シリコーン消泡剤(東レ・ダウコーニング(株)製SH−5500)10重量部、とうもろこし澱粉33重量部、硫酸ナトリウム26重量部、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)20重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を80℃、主軸回転数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出した。次いでこれを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径600μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して150μmの篩で小粒子を除去し解砕品を得た。上記解砕品89重量部を、再びハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に入れ、ジャケット温度を80℃、主軸回転数150rpm、解砕羽根は止めたままで、予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))5重量部を添加し3分間混合することにより被覆し、次いで予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸6重量部を添加し被覆して、消泡剤粒子A−5を得た。該粒子A−5は、平均粒径640μm、粒径150μm以下の粒子の比率4質量%であった。
<調製例1−5:SR剤粒子A−7の調製方法>
SR剤(クラリアントジャパン(株)製TexcareSRN−300)50重量部、粉末セルロース(レッテンマイヤー社製ArbocelBC200)8重量部、硫酸ナトリウム9重量部、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)20重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を80℃、主軸回転数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出した。次いでこれを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径600μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して250μmの篩で小粒子を除去し解砕品を得た。上記解砕品を、再びハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に入れ、ジャケット温度を80℃、主軸回転数150rpm、解砕羽根は止めたままで、予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))6重量部を添加し3分間混合することにより被覆し、次いで予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸7重量部を添加し被覆して、SR剤粒子A−7を得た。該粒子A−7は、平均粒径620μm、粒径150μm以下の粒子の比率5質量%であった。
<調製例1−6:α−SF粒子A−9の調製方法>
α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有ペースト(炭素数14:炭素数16=18:82のα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(ライオン(株)製、AI=70%、残部は未反応脂肪酸メチルエステル、硫酸ナトリウム、メチルサルフェート、過酸化水素、水等)を回転数1060rpm、羽根先端速度約11m/secで回転している真空薄膜蒸発機エクセバ(伝熱面:0.5m2、内径:205mm、伝熱面と羽根先端とのクリアランス:2〜4mm、神鋼パンテック(株)製)に50〜90kg/hrで導入し、内壁加熱温度120〜140℃、真空度0.007〜0.014MPaにて濃縮を行い、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有粒子を得、得られた粒子の温度は70〜90℃であった。なお、該粒子の組成は、α−SF−Na:85%、α−SFのジナトリウム塩:5%、水分:5%、未反応物等:5%であった。
該粒子89重量部を、ハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に入れ、ジャケット温度を80℃、主軸200rpm、チョッパー200rpmで撹拌を3分間した後、主軸回転数150rpm、解砕羽根は止めたままで、予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))3重量部を添加し5分間混合することにより被覆し、次いで予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸6重量部を3分間で添加し被覆して、被覆粒子A−9を得た。該粒子A−9は、平均粒径320μm、粒径150μm以下の粒子の比率6質量%であった。
<調製例1−7:MEE粒子A−11の調製方法>
A型ゼオライト24重量部と、硫酸ナトリウム33重量部と、ベントナイト(SUD CHEMIE社製ラウンドロジルPR414)7重量部を鋤刃状ショベルを具備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのレーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に投入(充填率50%)し、主軸200rpm、チョッパー200rpmの撹拌を開始した。撹拌開始後30秒後にノニオン界面活性剤MEE(ライオンオレオケミカル(株)社製パステルM−181の酸化エチレン平均15モル付加体)20重量部(温度60℃)を2分で添加して、ジャケット温度45℃の条件で撹拌造粒を平均粒径400μmになるまで継続して、最後にA型ゼオライト5重量部を添加して30秒撹拌して造粒品を得た。上記造粒品を、ハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に充填率50%で入れ、ジャケット温度を80℃、主軸回転数150rpm、解砕羽根は止めたままで、予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))5重量部を添加し3分間混合することにより被覆し、次いで予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸6重量部を3分間で添加し被覆して、MEE粒子A−11を得た。該粒子A−11は、平均粒径430μm、粒径150μm以下の粒子の比率5重量%であった。
<調製例1−8:香料粒子A−12の調製方法>
ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(花王(株)製エマール10P)64重量部と、A型ゼオライト15重量部を合計4.5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を50℃、主軸回転数70rpm、解砕羽根を止めたままで20分間混合し、香料成分(特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物A)5重量部をミキサー中に滴下して15分間混合し、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)2重量部と水3重量部を混合し、60℃にて溶融させたものをミキサー中に滴下し、更に15分間混合した。次いで粉を抜き出し、これを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径600μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して解砕品を得た。上記解砕品を、再びハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に入れ、ジャケット温度を80℃、主軸回転数150rpm、解砕羽根は止めたままで、予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))5重量部を添加し3分間混合することにより被覆し、次いで予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸6重量部を添加し被覆して、香料粒子A−12を得た。該粒子A−12は、平均粒径630μm、粒径150μm以下の粒子の比率4質量%であった。
(2)未被覆粒子の調製(比較例−未被覆)
<調製例2−1:漂白活性化剤粒子A’−4の調製方法>
ラウリル硫酸ナトリウム8重量部、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)20重量部、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム60重量部、こはく酸5重量部、ラウリン酸7重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を80℃、主軸回転数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出した。次いでこれを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径500μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して漂白活性化剤粒子A’−4を得た。該粒子A’−4は、平均粒径450μm、粒径150μm以下の粒子の比率10質量%であった。
<調製例2−2:消泡剤粒子A’−6の調製方法>
シリコーン消泡剤(東レ・ダウコーニング(株)製SH−5500)10重量部、とうもろこし澱粉36重量部、硫酸ナトリウム28重量部、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)20重量部、ラウリン酸6重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を80℃、主軸回転数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出した。次いでこれを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径600μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して消泡剤粒子A’−6を得た。該粒子A’−6は、平均粒径600μm、粒径150μm以下の粒子の比率7質量%であった。
<調製例2−3:SR剤粒子A’−8の調製方法>
SR剤(クラリアントジャパン(株)製TexcareSRN−300)50重量部、粉末セルロース(レッテンマイヤー社製ArbocelBC200)8重量部、硫酸ナトリウム10重量部、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)25重量部、ラウリン酸7重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を80℃、主軸回転数200rpm、解砕羽根の回転数1500rpmで混合・昇温し、粉体の温度が70℃になったところで抜き出した。次いでこれを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径600μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕してSR剤粒子A’−8を得た。該粒子A’−8は、平均粒径580μm、粒径150μm以下の粒子の比率10質量%であった。
<調製例2−4:α−SF粒子A’−10の調製方法>
調製例1−6のα−SF粒子A−9の調製方法と同様にして、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有粒子を得た。該粒子91重量部と予め50℃に加温したアクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩(アクアリックTL−400(日本触媒(株)製、純分40%水溶液))2重量部、予め80℃に加熱・溶融したラウリン酸7重量部を、ハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に充填率50%で入れ、ジャケット温度を80℃、主軸200rpm、チョッパー200rpmで撹拌した。ジャケット温度45℃の条件で撹拌造粒を平均粒径300μmになるまで継続してα−SF粒子A’−10を得た。該粒子A’−10は、平均粒径300μm、粒径150μm以下の粒子の比率14質量%であった。
<調製例2−5:香料粒子A’−13の調製方法>
ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(花王(株)製エマール10P)69重量部と、A型ゼオライト15重量部、ラウリン酸6重量部を合計5kgになるようにハイスピードミキサー(深江工業製FS−GC−10型)に仕込み、ジャケット温度を50℃、主軸回転数70rpm、解砕羽根を止めたままで20分間混合し、香料成分(特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物A)5重量部をミキサー中に滴下して15分間混合し、ポリエチレングリコール(分子量8000、融点62℃)2重量部と水3重量部を混合し、60℃にて溶融させたものをミキサー中に滴下し、更に15分間混合した。次いで粉を抜き出し、これを押出造粒機(不二パウダル製ペレッターダブルEXD−100型)により孔径600μmのスクリーンを通して押し出した。得られた押出物を振動冷却器(不二パウダル製バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型)で冷却した後、整粒機(不二パウダル製ナイフカッターFL−200型)にて解砕して、香料粒子A’−13を得た。該粒子A’−13は、平均粒径590μm、粒径150μm以下の粒子の比率10質量%であった。
(3)洗剤粒子群の調製
<調製例3−1:洗剤粒子群の調製方法1>(噴霧乾燥-捏和破砕造粒)
下記表1に示す組成に従って、以下の手順で洗剤粒子群B−1を調製した。まず、撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水を入れ、温度を60℃に調整した。これにα−SF−Na(α−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム)とノニオン界面活性剤を除く界面活性剤、及びポリエチレングリコール(PEG#6000)を添加し、10分間撹拌した。続いてポリマー(アクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩)と蛍光剤とを添加し、さらに10分間撹拌した後、粉末A型ゼオライト(ゼオライトA)の一部(2.0%相当量(対各粒子、以下同じ)の捏和時添加用のA型ゼオライト、3.2%相当量の粉砕助剤用A型ゼオライト、1.5%相当量の表面被覆用のA型ゼオライトを除く)、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、亜硫酸ナトリウムを添加した。そして、さらに20分間撹拌して水分38%の噴霧乾燥用スラリーを調製した。次いで、前記スラリーを向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度280℃の条件で噴霧乾燥し、平均粒径320μm、嵩密度0.30g/mL、水分5%の噴霧乾燥粒子を得た。
一方、原料の脂肪酸エステルをスルホン化し、中和して得られたα−SF−Naの水性スラリー(水分濃度25%)に、ノニオン界面活性剤の一部(α−SF−Naに対して25%)を添加し、水分を11%になるまで薄膜式乾燥機で減圧濃縮して、α−SF−Naとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を得た。
上述の乾燥粒子と、該混合濃縮物、2.0%相当量のA型ゼオライト、0.5%相当量の噴霧添加用を除く残りのノニオン界面活性剤及び水を連続ニーダー((株)栗本鐵工所製、KRC−S4型)に投入し、捏和能力120kg/h、温度60℃の条件で捏和し、界面活性剤含有混練物を得た。この界面活性剤含有混練物を穴径10mmのダイスを具備した2軸式押出機(不二パウダル(株)製、EXDFJS−100型)を用いて押し出しつつ、カッターで切断し(カッター周速は5m/s)長さ5〜30mm、直径が10mm程度のペレット状界面活性剤含有成形物を得た。
次いで、得られたペレット状界面活性剤含有成型物に粉砕助剤としての粉末A型ゼオライト(平均粒径180μm)を3.2%相当量添加し、冷風(10℃、15m/s)共存下で直列3段に配置したナイフカッター式破砕造粒機(ホソカワミクロン(株)製、DKA−3)を用いて粉砕した(スクリーン穴径:1段目/2段目/3段目=12mm/6mm/3mm、回転数:1段目/2段目/3段目いずれも4700rpm)。最後に水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で1.5%相当量の微粉A型ゼオライトを加え、0.5%相当量のノニオン界面活性剤と香料を噴霧しつつ、1分間転動し表面改質して、洗剤粒子を得た。
得られた洗剤粒子の一部を着色するために、洗剤粒子をベルトコンベアで0.5m/sの速度で移送しつつ(ベルトコンベア上の洗剤粒子層の高30mm、層幅300mm)その表面に色素の20%水分散液を噴霧し、洗剤粒子群B−1(平均粒径550μm、嵩密度0.84g/mL)を得た。
洗剤粒子群B−1の調製方法と同様にして、洗剤粒子群B−2、B−7(平均粒径、嵩密度は表1に記載)を得た。
<調製例3−2:洗剤粒子群の調製方法2>(噴霧乾燥-捏和破砕造粒)
下記表1に示す組成に従って、以下の手順で洗剤粒子群B−4を調製した。下記表1に示す組成のうち、ノニオン界面活性剤、2.0%相当量の捏和時添加用のA型ゼオライト、3.2%相当量の粉砕助剤用A型ゼオライト、1.5%相当量の表面被覆用のA型ゼオライト、色素及び香料を除く成分を水に溶解もしくは分散させた水分38%のスラリーを調製した後、向流式噴霧乾燥塔を用いて熱風温度300℃の条件で噴霧乾燥し、平均粒径330μm、嵩密度0.30g/mL、水分3%の噴霧乾燥粒子を得た。この乾燥粒子と共に、2.0%相当量のA型ゼオライト、0.5%相当量の噴霧添加用を除くノニオン界面活性剤及び水を連続ニーダー((株)栗本鐵工所製、KRC−S4型)に投入し、捏和能力120kg/h、温度60℃の条件で捏和し、界面活性剤含有混練物を得た。
この界面活性剤含有混練物を穴径10mmのダイスを具備した2軸式押出機(不二パウダル(株)製、EXDFJS−100型)を用いて押し出しつつ、カッターで切断し(カッター周速は5m/s)、長さ5〜30mm程度のペレット状界面活性剤含有成型物を得た。
次いで、得られたペレット状界面活性剤含有成型物を調製例3−1:洗剤粒子群の調製方法1と同様な方法で粉砕、次いで表面改質して、洗剤粒子を得た。得られた洗剤粒子の一部を着色するために、洗剤粒子群の調製方法1と同様の方法で色素の20%水分散液を噴霧し、洗剤粒子群B−4(平均粒径540μm、嵩密度0.77g/mL)を得た。
洗剤粒子群B−4の調製方法と同様にして、洗剤粒子群B−6(平均粒径、嵩密度は表1に記載)を得た。
<調製例3−3:洗剤粒子群の調製方法3>
下記表1に示す組成に従って、以下の手順で洗剤粒子群B−5を調製した。まず、撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水を入れ、温度を50℃に調整した。これに硫酸ナトリウム、蛍光剤を添加し、10分間撹拌した。続いて、炭酸ナトリウムを添加した後にポリマー(アクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩及びポリアクリル酸Na塩)を添加し、さらに10分間撹拌した後、塩化ナトリウム及び粉末A型ゼオライトの一部を添加した。さらに、30分間撹拌して噴霧乾燥用スラリーを調製した。
得られた噴霧乾燥用スラリーの温度は50℃であった。このスラリーを、圧力噴霧ノズルを具備した向流式噴霧乾燥装置で噴霧乾燥を行い、水分3%、嵩密度が0.50g/mL、平均粒径が250μmの噴霧乾燥粒子を得た。
これとは別に、ノニオン界面活性剤、PEG#6000、アニオン界面活性剤を、80℃の温度条件で混合して、含水量10%の界面活性剤組成物を調製した。LAS−Naは水酸化ナトリウム水溶液で中和した溶液状で使用した。
次いで、得られた噴霧乾燥粒子を、鋤刃状ショベルを具備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのレーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に投入(充填率50容積%)し、ジャケットには80℃の温水を10L/分の流量で流しながら、主軸(150rpm)とチョッパー(4000rpm)の撹拌を開始した。そこに上記で調製した界面活性剤組成物を2分間かけて投入し、その後に5分間撹拌した後、層状珪酸塩(SKS−6、平均粒径5μm)及び粉末A型ゼオライトの一部(10%相当量)を投入して2分間撹拌することによって、洗剤粒子を得た。
得られた洗剤粒子と、粉末A型ゼオライトの一部(2%相当量)をVブレンダーで混合し、洗剤粒子の一部を着色するために、調製例3−1:洗剤粒子群の調製方法1と同様の方法で色素の20%水分散液を噴霧し、洗剤粒子群B−5(平均粒径300μm、嵩密度0.75g/mL)を得た。
<調製例3−4:洗剤粒子群の調製方法4>
下記表1に示す組成に従って、以下の手順で洗剤粒子群B−3を調製した。下記表1に示す組成のうち、界面活性剤、表面被覆に用いる5.0%相当量のP型ゼオライト、色素、香料を除くすべての原料(温度25℃)を鋤刃状ショベルを具備し、ショベル−壁面間クリアランスが5mmのレーディゲミキサー((株)マツボー製、M20型)に投入(充填率50容積%)し、主軸200rpm、チョッパー200rpmの撹拌を開始した。撹拌開始後30秒後に界面活性剤混合物(ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を予め60℃に加熱して均一混合したもの)及び水(温度60℃)を2分で添加して、ジャケット温度30℃の条件で撹拌造粒を平均粒径400μmになるまで継続した。最後に5.0%相当量のP型ゼオライトを添加して30秒撹拌して表面改質し、香料を噴霧して洗剤粒子を得た。
得られた洗剤粒子の一部を着色するために、調製例3−1:洗剤粒子群の調製方法1と同様の方法で色素の20%水分散液を噴霧し、洗剤粒子群B−3(平均粒径400μm、嵩密度0.80g/mL)を得た。
Figure 2005179430
(3)粒状洗浄剤組成物の調製
下記表2に記載の組成となるように、粒状洗浄剤組成物を下記方法で調製した。
粒状洗浄剤組成物の調製
水平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)で、充填率30容積%、回転数22rpm、25℃の条件で、被覆粒子、表1に記載の洗剤粒子、及びその他の成分を表2に示す組成に従って5分間混合し粒状洗浄剤組成物を得た。
Figure 2005179430
他粒子
C−1:漂白剤粒子:過炭酸ナトリウム(三菱瓦斯化学(株)製、SPC−D、有効酸素量13.2%、平均粒径760μm)
C−2:酵素A:カンナーゼ12T(ノボザイムズ製)/LIPEX50T(ノボザイムズ製)/ターマミル60T(ノボザイムズ製)/セルザイム0.7T(ノボザイムズ製)=5/2/1/2(質量比)の混合物
C−3:酵素B:エバラーゼ8T(ノボザイムズ製)/LIPEX50T(ノボザイムズ製)/ターマミル60T(ノボザイムズ製)/セルザイム0.7T(ノボザイムズ製)=5/2/1/2(質量比)の混合物
C−4:層状珪酸塩:結晶性層状ケイ酸ナトリウム、SKS−6(クラリアントジャパン(株)製)
(4)保存安定性の評価
<保存条件>
外側からコートボール紙(坪量:350g/m2)、ワックスサンド紙(坪量:30g/m2)、クラフトパルプ紙(坪量:70g/m2)の3層からなる紙容器(透湿度25g/m2・24時間(40℃、90%RH))を用いて、長さ15cm×巾9.3cm×高さ18.5cmの箱を作製した。この箱に上記のように調製した粒状洗浄剤組成物1.2kgを入れて密封し、25℃(65%RH、8時間)と35℃(85%RH、16時間)のリサイクル恒温恒湿室中に60日間保存して、保存安定性試験用サンプルを得た。
<漂白活性化剤の保存安定性評価>
実施例1〜3、9〜10と比較例1について、保存前と保存後のサンプルの活性化剤残存量を下記の滴定法により求め、下式により活性化剤残存率を算出した結果、実施例1、2、3、9、10はそれぞれ94%、96%、93%、94%、95%であり良好であったのに対し、比較例1は59%であった。従って、実施例1〜3、9〜10の保存安定性が良好であることが確認された。
(滴定法)25℃の水150mLを200mLビーカーに入れ、サンプル5gを添加し、2cmの攪拌羽根付きメカニカルスターラーを用いて150rpmで5分間攪拌した後、0.3%のカタラーゼ溶液5mLを加え、1分間攪拌する。この溶液に10%ヨウ化カリウム溶液10mLと33%酢酸溶液20mLを添加し、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定を行う。
Figure 2005179430
<消泡剤の保存安定性評価>
実施例4、10と比較例2について、保存前と保存後のサンプルの消泡効果を特開平10−176195号公報[0055]記載の評価方法に基づいてすすぎ性評価を行った結果、実施例4、10は保存前、保存後ともAランクであったのに対して、比較例2は保存前はAランク、保存後はDランクであった。従って、実施例4、10の保存安定性が良好であることが確認された。
<SR剤の保存安定性評価>
実施例5、10と比較例3について、保存前と保存後のサンプルの再汚染防止効果を特開平6−220499号公報[0031]記載の評価方法に基づいて再汚染評価を行った結果、実施例5は保存前△R2.8、保存後△R3.0、実施例10は保存前△R2.7、保存後△R2.9であったのに対して、比較例3は保存前△R2.8、保存後△R6.3であった。従って、実施例5、10の保存安定性が良好であることが確認された。
<α−SFの保存安定性評価>
実施例6と比較例4について、保存前と保存後のサンプルのα−SFの加水分解物であるα−SFのジナトリウム塩の量を高速液体クロマトグラフィーにより求め、それから保存前と保存後のα−SF量を算出し、下式によりα−SF残存率を算出した結果、実施例6はそれぞれ84%と良好であったのに対し、比較例4は73%であった。従って、実施例6の保存安定性が良好であることが確認された。
Figure 2005179430
<MEEの保存安定性評価>
実施例7について、保存前と保存後のサンプルのMEEの残存量を高速液体クロマトグラフィーにより求め、下式によりMEE残存率を算出した結果、実施例7は87%と良好であった。従って、実施例7の保存安定性が良好であることが確認された。
Figure 2005179430
<香料粒子の保存安定性評価>
実施例8と比較例5について、保存前と保存後の香料の保存安定性を、高感度パネラーにより、以下の基準で保存前後の香りの変化を評価した結果、実施例8、比較例5ともは保存前は5点であった。一方保存後は実施例8は4点であったのに対して比較例5は2点であった。従って、実施例8の香料の保存安定性が良好であることが確認された。
(評点)
5:劣化が認められない
4:わずかに劣化が認められる
3:劣化が認められる
2:劣化がかなり認められる
1:激しく劣化が認められる
以上の表に示した結果より、本発明に係る実施例では、保存安定性が向上することが確認できた。
また、実施例に係る洗浄剤組成物について、三菱電機(株)製、全自動洗濯機「MAW−V8TP」に洗剤サンプル40g、衣料3kg(木綿肌着50質量%、ポリエステル/綿混紡ワイシャツ50質量%)、10℃の水道水を10L/分の流量で38Lを注水して、標準コースで洗濯したところ、いずれも速やかに溶解し、洗剤の溶け残りは発生しなかった。
使用原料
実施例中で用いた原料を下記に示す。
(界面活性剤)
・α−SF−Na:炭素数14:炭素数16=18:82のα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(ライオン(株)製、AI=70%、残部は未反応脂肪酸メチルエステル、硫酸ナトリウム、メチルサルフェート、過酸化水素、水等)
・LAS−K:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸(ライポンLH−200(ライオン(株)製)LAS−H純分96%)を界面活性剤組成物調製時に48%水酸化カリウム水溶液で中和する)。表1中の配合量は、LAS−Kとしての質量%を示す。
・LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製ライポンLH−200(LAS−H純分96%)を界面活性剤組成物調製時に48%水酸化ナトリウム水溶液で中和する)。表1中の配合量は、LAS−Naとしての質量%を示す。
・AOS−K:炭素数14〜18のアルキル基をもつα−オレフィンスルホン酸カリウム(ライオン(株)製)
・AOS−Na:炭素数14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム粉末品(商品名リポランPJ−400、ライオン(株)製)
・石鹸:炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム(ライオン(株)製、純分:67%、タイター:40〜45℃、脂肪酸組成:C12:11.7%、C14:0.4%、C16:29.2%、C18F0(ステアリン酸):0.7%、C18F1(オレイン酸):56.8%、C18F2(リノール酸):1.2%、分子量:289)
・AS−Na:炭素数10〜18のアルキル基を持つアルキル硫酸ナトリウム塩(三洋化成工業(株)製サンデットLNM)
・ノニオン界面活性剤A:ダイヤドール13(三菱化学(株)製)の酸化エチレン平均8モル付加体(純分90%)
・ノニオン界面活性剤B:ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均15モル付加体(純分90%)
(水溶性高分子化合物)
・MA/AA:アクリル酸/マレイン酸コポリマーNa塩、アクアリックTL−400(日本触媒(株)製)(純分40%水溶液)
・PAS:ポリアクリル酸Na塩、アクアリックDL−40(日本触媒(株)製)の純分40%水溶液)
・PEG#6000:ライオン(株)製ポリエチレングリコール、商品名PEG#6000M
(水難溶性化合物)
・ラウリン酸:日本油脂(株)製、NAA−122、融点43℃
(微粉体)
・A型ゼオライト:シルトンB(水沢化学(株)製、純分80%)
・P型ゼオライト:DOUCIL A24(イネオスシリカ社製)
(水溶性無機化合物)
・炭酸ナトリウム:粒灰(旭硝子(株)製)
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝(日本化学工業(株)製)
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸曹達(神州化学(株)製)
・塩化ナトリウム:日精のやき塩C(日本製塩(株)製)
(香料)
・香料A:特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物A
・香料B:特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物B
・香料C:特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物C
・香料D:特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物D
(色素)
・色素A:群青(大日精化工業(株)製、Ultramarine Blue)
・色素B:Pigment Green 7(大日精化工業(株)製)
・色素C:アクリロニトリル/スチレン/アクリル酸を構成モノマーとし、水分散系におけるラジカル乳化重合にて得られる平均粒径0.35μmの球状樹脂粒子に、樹脂分に対して約1%のC.I.BASIC RED−1を重合樹脂懸濁液に加え加熱処理して得られる桃色の蛍光顔料水分散体。
(その他)
・キュメンスルホン酸ナトリウム:テイカトックスN5040(テイカ(株)製)
・蛍光剤:チノパールCBS−X(チバスペシャルティケミカルズ)/チノパールAMS−GX(チバスペシャルティケミカルズ)=3/1(質量比)の混合物

Claims (2)

  1. 洗浄剤組成物中で不安定な成分を含有する核粒子を、水溶性高分子化合物と水難溶性化合物で被覆してなることを特徴とする洗浄剤組成物用被覆粒子。
  2. 請求項1に記載の被覆粒子を含有する洗浄剤組成物。

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