JP2003104955A - ジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混合物の製造方法 - Google Patents
ジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混合物の製造方法Info
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Abstract
の異性化反応に際し、短時間で異性化平衡に達すること
ができ、より多くの2,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホンを含有するジヒドロキシジフェニルスルホン異
性体混合物の製造方法を提供する。 【解決手段】 4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、または4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ンを85重量%以上含有するジヒドロキシジフェニルス
ルホン異性体混合物を、フェノールおよびスルホン酸の
存在下に加熱することを特徴とする2,4′−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン含有ジヒドロキシジフェニルス
ルホン異性体混合物の製造方法。
Description
ロキシジフェニルスルホンを含有するジヒドロキシジフ
ェニルスルホン異性体混合物を製造する方法に関する。
−ジヒドロキシジフェニルスルホン(以下、2,4′−
体ともいう)は、様々なフェノール系化合物の中でも、
感熱紙用顕色剤として極めて有用であり、最近注目され
ている。
2,4′−体および4,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホン(以下、4,4′−体ともいう)からなるジヒ
ドロキシジフェニルスルホン異性体混合物から2,4′
−体を分離精製する方法が知られている。
酸触媒存在下に加熱することにより、異性化反応が起こ
り、4,4′−体/2,4′−体の組成(重量比)が約
75/25のジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混
合物が得られる(異性化平衡)ことが知られている(日
本化学会誌,1985,(1),p70〜74)。しか
しながら、この異性化反応は、190℃以上の加熱条件
でも異性化平衡に達するのに20時間以上を要し、工業
的に実施することは困難であった。
し、短時間で異性化平衡に達することができ、より多く
の2,4′−体を含有するジヒドロキシジフェニルスル
ホン異性体混合物の製造方法を提供することを目的とす
る。
を解決すべく鋭意検討した結果、4,4′−体を、フェ
ノールとスルホン酸の存在下に加熱することにより、短
時間で異性化平衡に達することができることを見出し、
本発明を完成するに至った。
ジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混合物の製造方
法を提供するものである。 項1. 4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン
を、フェノールおよびスルホン酸の存在下に加熱するこ
とを特徴とする2,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン含有ジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混合物
の製造方法。 項2. 4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンを
85重量%以上含有するジヒドロキシジフェニルスルホ
ン異性体混合物を、フェノールおよびスルホン酸の存在
下に加熱することを特徴とする2,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン含有ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン異性体混合物の製造方法。
体は、純度99%以上のものを用いることができる。
%以上含有するジヒドロキシジフェニルスルホン異性体
混合物を用いることもできる。この異性体混合物中に
は、他の異性体として2,4′−体が含まれているのが
好ましい。
を85重量%以上含有するジヒドロキシジフェニルスル
ホン異性体混合物を加熱して異性化反応を行う際には、
フェノールとスルホン酸を存在させる。
体、または4,4′−体含有ジヒドロキシジフェニルス
ルホン異性体混合物に対して2重量倍以下が好ましく、
0.1〜1重量倍がより好ましい。
ベンゼントリスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、クロ
ロベンゼンジスルホン酸、トルエンスルホン酸、フェノ
ールスルホン酸等の芳香族モノ、ジ、トリスルホン酸
類、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸
等のフッ素化されていてもよい脂肪族スルホン酸類、ナ
フィオン等の高分子スルホン酸類等が挙げられる。中で
も、芳香族モノ、ジ、トリスルホン酸類が好ましく、ベ
ンゼンジスルホン酸、トルエンスルホン酸等がより好ま
しい。
体、または4,4′−体含有ジヒドロキシジフェニルス
ルホン異性体混合物に対して20モル%以下が好まし
く、1〜10モル%がより好ましい。
を使用する場合には、例えばスルホラン等の耐熱性かつ
耐酸性の溶媒を使用するのが好ましい。
℃以上が好ましく、170〜210℃がより好ましい。
必要ならば、加圧状態で反応を行ってもよい。
に達するまで反応を行ってもよいが、好ましくは0.1
〜15時間であり、より好ましくは0.5〜10時間で
ある。
ヒドロキシジフェニルスルホン異性体混合物は、実質的
に4,4′−体と2,4′−体からなり、2,4′−体
の含有量が15〜30重量%のものが好ましく、20〜
30重量%のものがより好ましく、22〜30重量%の
ものが特に好ましい。
ジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混合物から、公
知の分離精製法により、2,4′−体を得ることができ
る。
異性化反応に際し、短時間で異性化平衡に達することが
でき、より多くの2,4′−体を含有するジヒドロキシ
ジフェニルスルホン異性体混合物を製造することができ
る。
具体的、詳細に説明する。
2,4′−体含量0.1重量%)100g(0.4モ
ル)に対し、フェノール100gおよびベンゼンジスル
ホン酸5g(0.02モル、5モル%(対ビスフェノー
ルS))を加えて、180℃で加熱撹拌した。HPLC
(高速液体クロマトグラフィー)分析の結果、2時間後
の組成(重量比)は4,4′−体/2,4′−体=81
/19であり、6時間後の組成(重量比)は4,4′−
体/2,4′−体=77/23であった。
ノール50gおよびトルエンスルホン酸3g(0.01
7モル、4モル%(対ビスフェノールS))を加えて、
195℃で加熱撹拌した。HPLC分析の結果、2時間
後の組成(重量比)は4,4′−体/2,4′−体=7
9/21であり、6時間後の組成(重量比)は4,4′
−体/2,4′−体=75/25であった。
ノール50gおよびトルエンスルホン酸6.9g(0.
04モル、10モル%(対ビスフェノールS))を加え
て、180℃で加熱撹拌した。HPLC分析の結果、2
時間後の組成(重量比)は4,4′−体/2,4′−体
=86/14であり、6時間後の組成(重量比)は4,
4′−体/2,4′−体=76/24であった。
ノール50gおよびトルエンスルホン酸6.9g(0.
04モル、10モル%(対ビスフェノールS))を加え
て、210℃で加熱撹拌した。HPLC分析の結果、1
時間後の組成(重量比)は4,4′−体/2,4′−体
=75/25であり、2時間後の組成(重量比)は4,
4′−体/2,4′−体=73/27であった。
4′−体含量14重量%)100g(0.4モル)に対
し、フェノール50gおよびトルエンスルホン酸3g
(0.017モル、4モル%(対ビスフェノールS))
を加えて、195℃で加熱撹拌した。HPLC分析の結
果、2時間後の組成(重量比)は4,4′−体/2,
4′−体=77/23であり、6時間後の組成(重量
比)は4,4′−体/2,4′−体=75/25であっ
た。
ル)に対し、フェノール36gおよび98%硫酸3g
(0.03モル、50モル%(対ビスフェノールS))
を加えて、195℃で加熱撹拌した。HPLC分析の結
果、2時間後の組成(重量比)は4,4′−体/2,
4′−体=88/12であり、6時間後の組成(重量
比)は4,4′−体/2,4′−体=82/18であっ
た。20時間後の組成(重量比)で4,4′−体/2,
4′−体=78/22であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホンを、フェノールおよびスルホン酸の存在下に加熱す
ることを特徴とする2,4′−ジヒドロキシジフェニル
スルホン含有ジヒドロキシジフェニルスルホン異性体混
合物の製造方法。 - 【請求項2】 4,4′−ジヒドロキシジフェニルスル
ホンを85重量%以上含有するジヒドロキシジフェニル
スルホン異性体混合物を、フェノールおよびスルホン酸
の存在下に加熱することを特徴とする2,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン含有ジヒドロキシジフェニル
スルホン異性体混合物の製造方法。
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JPH06107622A (ja) * | 1992-06-12 | 1994-04-19 | Nikka Chem Co Ltd | 2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン類の製造方法 |
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