JPH06293720A - アミノ・ジフェニルエーテルの製造方法 - Google Patents

アミノ・ジフェニルエーテルの製造方法

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JPH06293720A
JPH06293720A JP8321593A JP8321593A JPH06293720A JP H06293720 A JPH06293720 A JP H06293720A JP 8321593 A JP8321593 A JP 8321593A JP 8321593 A JP8321593 A JP 8321593A JP H06293720 A JPH06293720 A JP H06293720A
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aminophenol
amino
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diphenyl ether
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Keizo Shimada
恵造 島田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 繊維用芳香族ポリアミドの原料、医薬、農薬
等の原料として有用なジアミノ・ジフェニルエーテルを
高い収率で効率的に製造する方法を提供する。 【構成】 ハロニトロベンゼンとアミノフェノールとを
反応媒体中で縮合反応を行うことによりアミノ・ジフェ
ニルエーテルを製造する方法において、(a)反応媒体
として非プロトン性有機極性媒体を用い、かつ(b)脱
ハロゲン化縮合剤としてナトリウムの水酸化物及び/又
は炭酸塩と無機カリウム塩とよりなる縮合剤、特に、こ
れら縮合剤の混合物を130℃以上、好ましくは150
℃以上の温度で焼成処理した縮合剤の存在下に縮合反応
を行うことにより、生産性よくアミノ・ジフェニルエー
テルを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミノ・ジフェニルエー
テルの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
ハロニトロベンゼンとアミノフェノールとを非プロトン
性有機極性媒体中で特殊な脱ハロゲン化縮合剤の存在下
で反応を行うことにより、良好な生産性にてアミノ・ジ
フェニルエーテルを製造する新規な方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アミノ・ジフェニルエーテルは、農薬、
医薬、高分子材料の原料として有用な物質であるが、か
かるアミノ・ジフェニルエーテルの合成法として、クロ
ロニトロベンゼンとアミノフェノールのアルカリ塩とを
有機極性媒体中で反応させてアミノ・ニトロ・ジフェニ
ルエーテルを合成する方法が古くから知られている。
【0003】例えば、特公昭47―18101号には、
パラ―又はオルト―クロロニトロベンゼンとアミノフェ
ノールのアルカリ金属塩とをN,N―ジメチルフォルム
アミド等の有機極性媒体中で反応させて合成する方法が
記載されている。しかしながら、この方法は、脱ハロゲ
ン化剤としてアルカリ金属水酸化物を用い、アミノフェ
ノールをアルカリ塩として使用し、反応温度を比較的低
温(50〜80℃)にして、副生物の生成を抑制してい
るが、反応速度が遅い等の問題がある。
【0004】また、N,N―ジメチルフォルムアミドを
含む液体反応媒体中において、アルカリ金属アミノフェ
ネートをオルト―又はパラ―ハロニトロベンゼンと共に
還流下に反応させる方法も提案されているが(特公昭5
5―40573号)、この方法においては反応を高温で
行うため反応媒体のN,N―ジメチルフォルムアミドの
分離等とその回収に問題がある。
【0005】さらに、アミノフェノールとハロニトロベ
ンゼンとを非プロトン性極性溶媒中、アルカリ金属炭酸
塩の存在下に、好ましくは130〜150℃で、副生す
る水を留去しながら反応させる方法が提案されている
(特公昭63―19503号)。この方法においては、
副生する水を系外に除去しながら反応を行うため、操作
上も、装置的にも不利である。
【0006】これらの問題を解決する目的で、アミノフ
ェノールとハロニトロベンゼンをN―メチル―2―ピロ
リドンと水との混合溶媒中アルカリ金属水酸化物を添加
しながら50〜90℃の温度範囲で縮合反応せしめる方
法が提案されている(特開昭62―81358号)。こ
の方法においては、反応を比較的低温で行わせることが
でき、副生物の生成も抑制することができるが、反応速
度が遅いのに加えて、反応媒体中にわざわざ水を添加し
なければならない上、アルカリ金属水酸化物を添加しな
がら縮合反応を行わなければならないという操作上、装
置的な不利が伴う。
【0007】また、特定の核置換フェノールナトリウム
と核置換クロルベンゼンとを無機カリウム塩の存在下に
反応させて核置換フェニルエーテルを製造する方法も提
案されているが(特公昭44―9660号)、この方法
は特殊な原料を用いる必要があるため、工業的に不利で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来法にお
ける上記のような問題点を解消し、生産性よく、かつ操
作上も装置的にも有利に、アミノ・ジフェニルエーテル
を高収率で製造する方法を提供しようとするものであ
る。したがって、本発明の目的は、ハロニトロベンゼン
とアミノフェノールとを比較的低温で反応せしめ、アル
カリ金属水酸化物を反応の進行しつつある系に添加する
という煩雑な操作を要することなく、また、反応中に副
生する水を除去することもなく、目的とするアミノ・ジ
フェニルエーテルを高収率で工業的に有利に製造する方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく鋭意研究の結果、ハロニトロベンゼンとア
ミノフェノールとの縮合反応を行うことによりアミノ・
ジフェニルエーテルを製造する方法において、特定の反
応媒体中を用い、かつ特定の脱ハロゲン化縮合剤の存在
下に反応を行うことにより、比較的低温で高収率に目的
物を合成し得ることを見いだし、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、ハロニトロベンゼン
とアミノフェノールとを反応媒体中で縮合反応を行うこ
とによりアミノ・ジフェニルエーテルを製造する方法に
おいて、(a)反応媒体として非プロトン性有機極性媒
体を用い、かつ(b)脱ハロゲン化縮合剤として、ナト
リウムの水酸化物及び/又は炭酸塩と無機カリウム塩と
よりなる縮合剤、特に上記のナトリウムの水酸化物及び
/又は炭酸塩と無機カリウム塩との混合物を130℃以
上、好ましくは150℃以上の温度で、焼成処理した縮
合剤の存在下に、縮合反応を行うことにより、良好な生
産性にてアミノ・ジフェニルエーテルを製造する方法で
ある。
【0011】かくして本発明によれば、比較的低温でも
効率的にハロニトロベンゼンとアミノフェノールとの縮
合反応を行うことができ、反応中に副生水を除去するこ
となく、また反応中に縮合剤を添加することも必要とせ
ずに反応を実施でき、加えて、目的物から分離すること
が困難でかつ煩雑な副生物の生成を抑制し、高純度のア
ミノ・ジフェニルエーテルを高収率で製造することが可
能な方法が提供される。
【0012】以下、本発明の方法を詳細に説明する。
【0013】本発明方法で用いるハロニトロベンゼン
は、パラ―クロロニトロベンゼン、パラ―ブロモニトロ
ベンゼン、パラ―ヨードニトロベンゼン等の(モノ)ハ
ロニトロベンゼン類、あるいは、これらのベンゼン環の
水素がメチル基、エチル基等の低級アルキル基で置換さ
れたハロニトロアルキルベンゼン類等があげられるが、
なかでも、パラ―ハロニトロベンゼン類、特にパラ―ク
ロロニトロベンゼンが好ましく使用される。
【0014】また、アミノフェノールとしては、メタ―
アミノフェノール、パラ―アミノフェノール、オルト―
アミノフェノール等の(モノ)アミノフェノール類、あ
るいは、これらのベンゼン環の水素がメチル基、エチル
基等の低級アルキル基で置換されたアミノアルキルフェ
ノール類等があげられるが、なかでも、メタ―アミノフ
ェノールが好ましく使用される。
【0015】本発明方法では、芳香族ポリアミド繊維原
料として有用な3,4′―ジアミノジフェニルエーテル
を製造することも一つの目的としているが、その場合に
は、パラ―クロロニトロベンゼンとメタ―アミノフェノ
ールとの組み合わせが好ましく選択される。
【0016】上記のハロニトロベンゼン及びアミノフェ
ノールは、それぞれ単独で使用することが好ましく、一
方でも混合物を使用すると縮合反応で生成するアミノ・
ジフェニルエーテル類のうちから目的物を純度よく分離
することが困難になる。例えば、パラ―クロロニトロベ
ンゼンとメタ―アミノフェノールとの縮合反応におい
て、パラ―クロロニトロベンゼン中にオルト―クロロニ
トロベンゼンが1〜3%混入すると、オルト―クロロニ
トロベンゼンが優先的に反応し、目的物である3―アミ
ノ―4―ニトロジフェニルエーテルの純度は著しく低下
する。そして、オルト―クロロニトロベンゼンとメタ―
アミノフェノールとの縮合生成物である3―アミノ―
2′―ニトロジフェニルエーテルを還元して得られる
2,3′―ジアミノジフェニルエーテルが数%混入した
原料(3,4′―ジアミノジフェニルエーテル)を用い
てポリアミドを製造し、これを繊維化すると、繊維性能
が著しく低いものとなる。したがって、高性能繊維用ポ
リマー原料の製造には、上記のハロニトロベンゼン及び
アミノフェノールはそれぞれ純度の高いものを単品で用
いるのがよく、純度は少なくとも98%以上が好まし
い。一方、農薬、その他の分散剤に使用する場合はその
限りでなく、90%以上、好ましくは95%以上であれ
ばよい。
【0017】このようなハロニトロベンゼン及びアミノ
フェノールの縮合反応における両成分の使用割合は、ア
ミノフェノールに対してハロニトロベンゼンが0.9〜
1.1モル倍とするのが好ましく、さらに好ましくは
0.95〜1.05モル倍である。
【0018】本発明方法では、上記の出発原料(ハロニ
トロベンゼン及びアミノフェノール)を用い、特定の反
応媒体(媒質)中で特定の脱ハロゲン化縮合剤の存在下
で縮合反応を行う。
【0019】ここで反応媒体(媒質)としては、非プロ
トン性有機極性媒体(媒質)を使用する。非プロトン性
有機極性媒体(媒質)としては、N,N―ジメチルフォ
ルムアミド(DMF)、N,N―ジメチルアセトアミド
(DMAc)、N―メチル―2―ピロリドン(NM
P)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、スルフォ
ラン等があげられる。これらは必要に応じて2種以上混
合して使用してもよい。好ましい非プロトン性有機極性
媒体(媒質)は、N,N―ジメチルフォルムアミド(D
MF)、N,N―ジメチルアセトアミド(DMAc)、
N―メチル―2―ピロリドン(NMP)であり、それぞ
れの単独使用が好ましい。これらの反応媒体の使用量
は、ハロニトロベンゼンとアミノフェノールの全量に対
して0.5〜10倍量、好ましくは1〜5倍量である。
【0020】一方、脱ハロゲン化縮合剤としては、ナト
リウム金属の水酸化物及び/又は炭酸塩と無機カリウム
塩とを混合・焼成処理した縮合剤、具体的には上記両成
分の混合物を130℃以上、好ましくは150℃以上の
温度で焼成処理した縮合剤を使用する。ここでナトリウ
ムの水酸化物及び/又は炭酸塩としては、水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムがあげられ
る。これらは単独で用いるのが好ましいが、2種以上併
用してもよい。なお、これらナトリウムの水酸化物及び
/又は炭酸塩は純度85%以上のものが好ましく使用さ
れる。一方、無機カリウム塩としては、無機酸のカリウ
ム塩、具体的には、塩化カリウム、臭化カリウム、硝酸
カリウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸カリウ
ム等があげられる。
【0021】これらのナトリウムの水酸化物及び/又は
炭酸塩と無機カリウム塩との割合は、前者(ナトリウム
化合物)と後者(無機カリウム塩)の重量比にして5
0:50〜99:1の範囲でよく、縮合剤調製及びコス
ト低減の観点から上記ナトリウム化合物:無機カリウム
塩=70:30〜98:2が好ましい。
【0022】この脱ハロゲン化縮合剤の調製方法として
は、代表的には乾式法と湿式法の二つの方法があげられ
る。乾式法は、例えば塩化カリウム等の無機カリウム塩
の粉末を水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のナトリ
ウム化合物の固体とをよく混合粉砕して130〜150
℃に加温し、この温度で攪拌して分散混合した後、25
0〜500℃で焼成乾燥する方法である。この方法は、
無機カリウム塩の量が縮合剤全量に対し10%重量以下
の場合には、均一分散が難しいという問題が生じ易く、
好ましくない。したがって、無機カリウム塩の混合重量
比が比較的小さい場合は湿式法が採用される。すなわ
ち、無機カリウム塩が1〜10重量%に相当する適当量
を水に溶解し、この水溶液に水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム等を投入して、浸漬、混合した後、100〜1
50℃で乾燥し、さらに150〜500℃で2〜20時
間焼成・乾燥して縮合剤を調製する。
【0023】本発明方法において使用される上記縮合剤
の量は、ハロニトロベンゼンあるいはアミノフェノール
に対して、通常、水酸化アルカリ金属あるいは炭酸アル
カリ金属原子の合計の化学理論量以上1.3モル倍以
下、好ましくは1〜1.2モル倍である。縮合剤の水酸
化アルカリ金属原子、炭酸アルカリ金属原子の合計の化
学理論量が1.3モルを越えるとフェノールの水酸基及
びニトロ基の副反応が起こり、目的物の純度及び収率が
低下する傾向がある。
【0024】反応温度は、原料となるハロニトロベンゼ
ンの種類、極性媒体の種類と量及び使用される縮合剤の
種類等の条件により異なるが、通常は80〜150℃の
範囲内で選択される。また、反応時間は、原料の種類、
反応温度、縮合剤の種類等により異なるが一般に1〜1
5時間の範囲である。
【0025】例えば、塩化カリウム20/水酸化ナトリ
ウム80の重量比で混合調製した縮合剤を用いて105
℃で反応させると、3時間でほぼ99〜100%まで反
応し、一方、塩化カリウム20/炭酸ナトリウム80の
重量比で混合調製した縮合剤を用いると縮合反応は13
0℃、5時間でほぼ完結する。
【0026】上記のような特定の反応媒体、縮合剤を用
いる本発明方法にあっては、ハロニトロベンゼンとアミ
ノフェノールの縮合反応が効率よく進行し、モノアミノ
・モノニトロ・ジフェニルエーテルを選択的に製造する
ことができる。
【0027】本発明に従い縮合反応によって生成した反
応混合物からモノアミノ・モノニトロ・ジフェニルエー
テルを得るには、蒸留、抽出、晶析などの分離手法によ
って容易に分離して取り出すことができる。
【0028】また、反応混合物中のモノアミノ・モノニ
トロ・ジフェニルエーテルは、反応混合物のまま、ある
いは、副生したアルカリ金属ハライドを分離した後に、
パラジウム、白金などの触媒の存在下で水素還元してジ
アミノ・ジフェニルエーテルとすることができる。
【0029】したがって、本発明方法によりパラ―クロ
ロニトロベンゼンとメタ―アミノフェノールを縮合反応
させて3―アミノ―4―ニトロジフェニルエーテルを生
成せしめ、これを上記のごとく還元して芳香族ポリアミ
ド原料として有用な3,4′―ジアミノジフェニルエー
テルを効率的に製造することも可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上の如き本発明方法によれば、従来法
における問題を伴うことなく、目的とするアミノ・ジフ
ェニルエーテルを、効率よく製造することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、これらは本発明を説明するためのものであって、こ
れらの実施例により本発明が限定されるものではない。
【0032】なお、実施例において、3―アミノ―4―
ニトロジフェニルエーテル(以下、3,4′―ANPE
と呼ぶ)の収率(選択率)及びアミノフェノールの転化
率をあらわす反応混合液中のパラ―クロロニトロベンゼ
ン残存率(生成3,4′―ANPEに対する割合)は、
それぞれ、ガスクロマトグラフ分析により求めた値であ
る。
【0033】
【実施例1】 (A)縮合剤の調製:市販の特級炭酸ナトリウム(純度
99.5%)58gと市販の特級塩化カリウム8gを、
混合粉砕し、100〜150℃に加熱し、1時間静置し
た後、その温度で攪拌棒にて攪拌混合分散処理し、次い
で、得られた混合物を温度200℃で1時間焼成し、さ
らに450℃に昇温し、5時間焼成・乾燥して縮合剤を
調製した。
【0034】(B)縮合反応:攪拌機、温度計を備えた
容量1リットルの4つ口フラスコに、上記の通り調製し
た縮合剤を35g、脱水処理したN,N―ジメチルフォ
ルムアミド350ミリリットル、メタ―アミノフェノー
ル55g及びパラ―クロロニトロベンゼン80gを仕込
み、130〜135℃の温度で5時間攪拌をつづけた。
この時点で、反応液の1部をとりガスクロマトグラフで
分析したところ、反応系内に残存するパラ―クロロニト
ロベンゼンの量は生成した3―アミノ―4′―ニトロジ
フェニルエーテル(以下、3,4′―ANPEと呼ぶ)
に対して0.15%であった。また、3,4′―ANP
Eの収率はメタ―アミノフェノール基準で99.0モル
%であった。
【0035】(C)還元反応(3,4′―ジアミノジフ
ェニルエーテルの合成):上記のごとく生成した3,
4′―ANPEを含む反応混合液を、室温のままで冷却
した後、副生した塩化物を濾別除去し、その反応混合液
を5%Pd/C触媒の0.2gをオートクレーブに仕込
み、水素圧2kg/cm2 G、反応温度98℃で、3時
間水素還元を行った。
【0036】反応終了後、反応液を室温まで冷却し、触
媒を濾別した後、濾液中に含まれる生成3,4′―ジア
ミノジフェニルエーテルの濃度をガスクロマトグラフで
分析定量した。その結果、3,4′―ジアミノジフェニ
ルエーテルのメタ―アミノフェノールに対する収率は9
8.5%であった。
【0037】
【実施例2〜6】実施例1(A)(B)において、縮合
剤の組成及び量と、反応の温度及び時間とを、後に掲げ
る表1に示すように変更する以外は、実施例1(A)
(B)と同じ方法、条件で反応を行い、3,4′―AN
PEを合成した。その結果を表1に示す。
【0038】なお、表1及び表2に示す「P―CNB残
存率」は、反応混合液中に含むパラ―クロロニトロベン
ゼンの生成3,4′―ANPEに対する割合である。
【0039】
【比較例1〜5】実施例1(A)(B)において、縮合
剤の組成及び量、反応の温度及び時間を、後に掲げる表
2に示すように変更する以外は、実施例1(A)(B)
と同じ方法、条件で実験を行った。その結果を表2に示
す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロニトロベンゼンとアミノフェノール
    とを反応媒体中で縮合反応を行うことによりアミノ・ジ
    フェニルエーテルを製造する方法において、反応媒体と
    して非プロトン性有機極性媒体を用い、かつ脱ハロゲン
    化縮合剤としてナトリウムの水酸化物及び/又は炭酸塩
    と無機カリウム塩とよりなる縮合剤を用いて、縮合反応
    を行うことを特徴とするアミノ・ジフェニルエーテルの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 非プロトン性有機極性媒体が、N,N―
    ジメチルフォルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミ
    ド、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチルスルホキシ
    ド及びスルホランから選ばれた少なくとも1種である請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 ナトリウム金属アルカリ塩と無機カリウ
    ム塩とよりなる縮合剤が、両化合物の混合物を130℃
    以上の温度で処理したものである請求項1又は請求項2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ハロニトロベンゼンとしてパラ―クロロ
    ニトロベンゼンを用い、アミノフェノールとしてメタ―
    アミノフェノールを用いる請求項1、請求項2又は請求
    項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 パラ―ハロニトロベンゼンとメタ―アミ
    ノフェノールとを非プロトン性有機極性媒体中で、ナト
    リウムの水酸化物及び/又は炭酸塩と無機カリウム塩と
    よりなる脱ハロゲン化縮合剤の存在下に縮合反応を行
    い、3―アミノ―4′―ニトロ・ジフェニルエーテルを
    製造し、次いでこれを水素還元して、3,4′―ジアミ
    ノ・ジフェニルエーテルとすることを特徴とする請求項
    1又は請求項4記載の製造方法。
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