JPH06321874A - アミノ・ジフェニルエーテルの製造方法 - Google Patents

アミノ・ジフェニルエーテルの製造方法

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JPH06321874A
JPH06321874A JP11294693A JP11294693A JPH06321874A JP H06321874 A JPH06321874 A JP H06321874A JP 11294693 A JP11294693 A JP 11294693A JP 11294693 A JP11294693 A JP 11294693A JP H06321874 A JPH06321874 A JP H06321874A
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reaction
alkali metal
aminophenol
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halonitrobenzene
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JP11294693A
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Keizo Shimada
恵造 島田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】ハロニトロベンゼンとアミノフェノールとを反
応媒体中で縮合反応を行うことによりアミノ・ジフェニ
ルエーテルを製造する方法において、(a)反応媒体と
して非プロトン性有機極性媒体を用い、かつ(b)脱ハ
ロゲン化縮合剤としてアルカリ金属の水酸化物及び/又
は炭酸塩とアルカリ金属のリン酸カリウム塩とよりなる
縮合剤、特にこれら縮合剤の混合物を130℃以上好ま
しくは150℃以上の温度で焼成処理した縮合剤の存在
下に縮合反応を行って、アミノ・ジフェニルエーテルを
製造する。 【効果】比較的低温で、反応中に副生水を除去すること
なく、また縮合剤の添加も必要とせずに反応を実施し、
かつ副生物の生成を抑制し、繊維用芳香族ポリアミドの
原料、医薬、農薬等の原料として有用な高純度のアミノ
・ジフェニルエーテルを高収率で製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミノ・ジフェニルエー
テルの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
ハロニトロベンゼンとアミノフェノールとを非プロトン
性有機極性媒体中で特殊な脱ハロゲン化縮合剤の存在下
で反応を行うことにより、良好な生産性にてアミノ・ジ
フェニルエーテルを製造する新規な方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アミノ・ジフェニルエーテルは、農薬、
医薬、高分子材料の原料として有用な物質であるが、か
かるアミノ・ジフェニルエーテルの合成法として、クロ
ロニトロベンゼンとアミノフェノールのアルカリ塩とを
有機極性媒体中で反応させてアミノ・ニトロ・ジフェニ
ルエーテルを合成する方法が古くから知られている。
【0003】例えば、特公昭47―18101号には、
パラ―又はオルト―クロロニトロベンゼンとアミノフェ
ノールのアルカリ金属塩とをN,N―ジメチルフォルム
アミド等の有機極性媒体中で反応させて合成する方法が
記載されている。しかしながら、この方法は、脱ハロゲ
ン化剤としてアルカリ金属水酸化物を用い、アミノフェ
ノールをアルカリ塩として使用し、反応温度を比較的低
温(50〜80℃)にして、副生物の生成を抑制してい
るが、反応速度が遅い等の問題がある。
【0004】また、N,N―ジメチルフォルムアミドを
含む液体反応媒体中において、アルカリ金属アミノフェ
ネートをオルト―又はパラ―ハロニトロベンゼンと共に
還流下に反応させる方法も提案されているが(特公昭5
5―40573号)、この方法においては反応を高温で
行うため反応媒体のN,N―ジメチルフォルムアミドの
分離等とその回収に問題がある。
【0005】さらに、アミノフェノールとハロニトロベ
ンゼンとを非プロトン性極性溶媒中で、アルカリ金属炭
酸塩の存在下に、好ましくは130〜150℃で、副生
する水を留去しながら反応させる方法が提案されている
(特公昭63―19503号)。この方法においては、
副生する水を系外に除去しながら反応を行うため、操作
上も、装置的にも不利である。
【0006】これらの問題を解決する目的で、アミノフ
ェノールとハロニトロベンゼンをN―メチル―2―ピロ
リドンと水との混合溶媒中アルカリ金属水酸化物を添加
しながら50〜90℃の温度範囲で縮合反応せしめる方
法が提案されている(特開昭62―81358号)。こ
の方法においては、反応を比較的低温で行わせることが
でき、副生物の生成も抑制することができるが、反応速
度が遅いのに加えて、反応媒体中にわざわざ水を添加し
なければならない上、アルカリ金属水酸化物を添加しな
がら縮合反応を行わなければならないという操作上、装
置的な不利が伴う。
【0007】また、特定の核置換フェノールナトリウム
と核置換クロルベンゼンとを無機カリウム塩の存在下に
反応させて核置換フェニルエーテルを製造する方法も提
案されているが(特公昭44―9660号)、この方法
は特殊な原料を用いる必要があるため、工業的に不利で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来法にお
ける上記のような問題点を解消し、生産性よく、かつ操
作上も装置的にも有利に、アミノ・ジフェニルエーテル
を高収率で製造する方法を提供しようとするものであ
る。
【0009】したがって、本発明の目的は、ハロニトロ
ベンゼンとアミノフェノールとを比較的低温で反応せし
め、アルカリ金属水酸化物を反応の進行しつつある系に
添加するという煩雑な操作を要することなく、また、反
応中に副生する水を除去することもなく、目的とするア
ミノ・ジフェニルエーテルを高収率で工業的に有利に製
造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく鋭意研究の結果、ハロニトロベンゼンとア
ミノフェノールとの縮合反応を行うことによりアミノ・
ジフェニルエーテルを製造する方法において、特定の反
応媒体中を用い、かつ特定の脱ハロゲン化縮合剤の存在
下に反応を行うことにより、比較的低温で高収率に目的
物を合成し得ることを見いだし、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明は、ハロニトロベンゼン
とアミノフェノールとを反応媒体中で縮合反応を行うこ
とによりアミノ・ジフェニルエーテルを製造する方法に
おいて、(a)反応媒体として非プロトン性有機極性媒
体を用い、かつ(b)脱ハロゲン化縮合剤として、アル
カリ金属の水酸化物及び/又は炭酸塩とアルカリ金属の
リン酸塩とよりなる縮合剤、特にナトリウムの水酸化物
及び/又は炭酸塩とアルカリ金属のリン酸塩との混合物
を100℃以上、好ましくは130℃以上の温度で、焼
成処理した縮合剤の存在下に、縮合反応を行うことによ
り、良好な生産性にてアミノ・ジフェニルエーテルを製
造する方法である。
【0012】かくして本発明によれば、比較的低温でも
効率的にハロニトロベンゼンとアミノフェノールとの縮
合反応を行うことができ、反応中に副生水を除去するこ
となく、また反応中に縮合剤を添加することも必要とせ
ずに反応を実施でき、加えて、目的物から分離すること
が困難でかつ煩雑な副生物の生成を抑制し、高純度のア
ミノ・ジフェニルエーテルを高収率で製造することが可
能な方法が提供される。
【0013】以下、本発明の方法を詳細に説明する。
【0014】本発明方法で用いるハロニトロベンゼンと
しては、パラ―クロロニトロベンゼン、パラ―ブロモニ
トロベンゼン、パラ―ヨードニトロベンゼン等の(モ
ノ)ハロニトロベンゼン類、あるいは、これらのベンゼ
ン環の水素がメチル基、エチル基等の低級アルキル基で
置換されたハロニトロアルキルベンゼン類等があげられ
るが、なかでも、パラ―ハロニトロベンゼン類、特にパ
ラ―クロロニトロベンゼンが好ましく使用される。
【0015】また、アミノフェノールとしては、メタ―
アミノフェノール、パラ―アミノフェノール、オルト―
アミノフェノール等の(モノ)アミノフェノール類、あ
るいは、これらのベンゼン環の水素がメチル基、エチル
基等の低級アルキル基で置換されたアミノアルキルフェ
ノール類等があげられるが、なかでも、メタ―アミノフ
ェノールが好ましく使用される。
【0016】本発明方法では、芳香族ポリアミド繊維原
料として有用な3,4′―ジアミノジフェニルエーテル
を製造することも一つの目的としているが、その場合に
は、出発原料としてパラ―クロロニトロベンゼンとメタ
―アミノフェノールとの組み合わせが好ましく選択され
る。
【0017】上記のハロニトロベンゼン及びアミノフェ
ノールは、それぞれ単独で使用することが好ましく、一
方でも混合物を使用すると縮合反応で生成するアミノ・
ジフェニルエーテル類のうちから目的物を純度よく分離
することが困難になる。例えば、パラ―クロロニトロベ
ンゼンとメタ―アミノフェノールとの縮合反応におい
て、パラ―クロロニトロベンゼン中にオルト―クロロニ
トロベンゼンが1〜3%混入すると、オルト―クロロニ
トロベンゼンが優先的に反応し、目的物である3―アミ
ノ―4―ニトロジフェニルエーテルの純度は著しく低下
する。そして、オルト―クロロニトロベンゼンとメタ―
アミノフェノールとの縮合生成物である3―アミノ―
2′―ニトロジフェニルエーテルを還元して得られる
2,3′―ジアミノジフェニルエーテルが数%混入した
3,4′―ジアミノジフェニルエーテルを用いて全芳香
族ポリアミドを製造し、これを繊維化すると、繊維性能
が著しく低いものとなる。したがって、高性能繊維用ポ
リマー原料の製造には、上記のハロニトロベンゼン及び
アミノフェノールはそれぞれ純度の高いものを単品で用
いるのがよく、純度は少なくとも98%以上が好まし
い。一方、農薬、その他の分散剤に使用する場合はその
限りでなく、90%以上、好ましくは95%以上であれ
ばよい。
【0018】このようなハロニトロベンゼン及びアミノ
フェノールの縮合反応における両成分の使用割合は、ア
ミノフェノールに対してハロニトロベンゼンが0.9〜
1.1モル倍とするのが好ましく、さらに好ましくは
0.95〜1.05モル倍である。
【0019】本発明方法では、上記の出発原料(ハロニ
トロベンゼン及びアミノフェノール)を用い、特定の反
応媒体(媒質)中で特定の脱ハロゲン化縮合剤の存在下
で縮合反応を行う。
【0020】ここで反応媒体(媒質)としては、非プロ
トン性有機極性媒体(媒質)を使用する。非プロトン性
有機極性媒体(媒質)としては、N,N―ジメチルフォ
ルムアミド(DMF)、N,N―ジメチルアセトアミド
(DMAc)、N―メチル―2―ピロリドン(NM
P)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、スルフォ
ラン等があげられる。これらは必要に応じて2種以上混
合して使用してもよい。好ましい非プロトン性有機極性
媒体(媒質)は、N,N―ジメチルフォルムアミド(D
MF)、N,N―ジメチルアセトアミド(DMAc)、
N―メチル―2―ピロリドン(NMP)であり、それぞ
れの単独使用が好ましい。これらの反応媒体の使用量
は、ハロニトロベンゼンとアミノフェノールとの全量に
対して0.5〜10倍量、好ましくは1〜5倍量であ
る。
【0021】一方、脱ハロゲン化縮合剤としては、ナト
リウム金属の水酸化物及び/又は炭酸塩とアルカリ金属
リン酸塩とを混合・焼成処理した縮合剤、具体的には上
記両成分の混合物を100℃以上、好ましくは130℃
以上の温度で焼成処理した縮合剤を使用する。ここでア
ルカリ金属の水酸化物及び/又は炭酸塩としては、水酸
化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭
酸ナトリウム・カリウムがあげられ、これらは単独使用
が好ましいが、2種以上併用してもよい。なお、これら
アルカリ金属の水酸化物及び/又は炭酸塩は純度85%
以上のものが好ましく使用される。
【0022】一方、アルカリ金属のリン酸塩としては、
リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三カ
リウム、リン酸二カリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リ
ン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリ
ウム、等があげられる。
【0023】これらのアルカリ金属の水酸化物及び/又
は単酸塩とアルカリ金属のリン酸塩との割合は、前者
(アルカリ金属水酸化物及び/又は単酸塩)と後者(ア
ルカリ金属リン酸塩)の重量比にして50:50〜9
9:1の範囲でよく、縮合剤調製及びコスト低減の観点
から上記アルカリ金属水酸化物及び/又は炭酸塩対アル
カリ金属リン酸塩=70:30〜98:2が好ましい。
【0024】この脱ハロゲン化縮合剤の調製方法として
は、代表的には乾式法と湿式法の二つの方法があげられ
る。乾式法は、例えばリン酸三カリウム等のアルカリ金
属のリン酸塩の粉末を、炭酸ナトリウムや水酸化カリウ
ム等のアルカリ金属の水酸化物及び/又は炭酸塩の固体
とをよく混合粉砕して100〜150℃の温度にて加温
し、攪拌してよく分散混合した後、130℃以上、好ま
しくは150〜500℃の温度で乾燥・焼成する方法で
ある。この方法は、アルカリ金属リン酸塩の量が縮合剤
全量に対し5%重量以下の場合には、均一分散が難しい
という問題が生じ易く、好ましくない。したがって、ア
ルカリ金属リン酸塩の混合重量比が比較的小さい場合は
湿式法が採用される。すなわち、アルカリ金属リン酸塩
が1〜10重量%に相当する適当量を水に溶解し、この
水溶液にアルカリ金属の水酸化物及び/又は炭酸塩を投
入して、浸漬、混合した後、100〜150℃で乾燥
し、さらに130℃以上、好ましくは150〜500℃
の温度で、2〜20時間焼成して縮合剤を調製する。ま
た、あらかじめ充分に乾燥・焼成したアルカリ金属リン
酸塩を反応溶媒、例えばN,N―ジメチルフォルムアミ
ド中に分散溶解した後、あらかじめ充分に乾燥したアル
カリ金属の水酸化物及び/又は炭酸塩の適当量を加えて
混合分散して調製した後、縮合反応を行うこともでき
る。
【0025】本発明方法において使用される上記縮合剤
の量は、ハロニトロベンゼンあるいはアミノフェノール
に対して、通常、水酸化アルカリ金属あるいは炭酸アル
カリ金属原子の合計の化学理論量以上1.3モル倍以
下、好ましくは1〜1.2モル倍である。縮合剤の水酸
化アルカリ金属原子、炭酸アルカリ金属原子の合計の化
学理論量が1.3モルを越えるとフェノールの水酸基及
びニトロ基の副反応が起こり、目的物の純度及び収率が
低下する傾向がある。
【0026】反応温度は、原料となるハロニトロベンゼ
ンの種類、極性媒体の種類と量及び使用される縮合剤の
種類等の条件により異なるが、通常は80〜150℃の
範囲内で選択される。また、反応時間は、原料の種類、
反応温度、縮合剤の種類等により異なるが、一般に1〜
15時間の範囲である。
【0027】上記のような特定の反応媒体、縮合剤を用
いる本発明方法にあっては、ハロニトロベンゼンとアミ
ノフェノールの縮合反応が効率よく進行し、モノアミノ
・モノニトロ・ジフェニルエーテルを選択的に製造する
ことができる。
【0028】本発明に従い縮合反応によって生成した反
応混合物からモノアミノ・モノニトロ・ジフェニルエー
テルを得るには、蒸留、抽出、晶析などの分離手法によ
って容易に分離して取り出すことができる。
【0029】また、反応混合物中のモノアミノ・モノニ
トロ・ジフェニルエーテルは、反応混合物のまま、ある
いは、副生したアルカリ金属ハライドを分離した後に、
パラジウム、白金などの触媒の存在下で水素還元してジ
アミノ・ジフェニルエーテルとすることができる。
【0030】したがって、本発明方法によりパラ―クロ
ロニトロベンゼンとメタ―アミノフェノールを縮合反応
させて3―アミノ―4―ニトロジフェニルエーテルを生
成せしめ、これを上記のごとく還元して全芳香族ポリア
ミド原料として有用な3,4′―ジアミノジフェニルエ
ーテルを効率的に製造することも可能となる。
【0031】
【発明の効果】以上の如き本発明方法によれば、従来法
における問題を伴うことなく、目的とするアミノ・ジフ
ェニルエーテルを、効率よく製造することができる。
【0032】すなわち、比較的低温でもハロニトロベン
ゼンとアミノフェノールとの縮合反応を行うことがで
き、反応中に副性水を除去することなく、また縮合剤の
添加も必要とせずに反応を実施することができ、かつ目
的物から分離することが困難でかつ煩雑な副生物の生成
を抑制し、高純度のアミノ・ジフェニルエーテルを高収
率で製造することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、これらは本発明を説明するためのものであって、こ
れらの実施例により本発明が限定されるものではない。
【0034】なお、実施例において、3―アミノ―4―
ニトロジフェニルエーテル(以下、3,4′―ANPE
と呼ぶ)の収率(選択率)及びアミノフェノールの転化
率、反応混合液中のパラ―クロロニトロベンゼン残存率
は、それぞれ、ガスクロマトグラフ分析により求めた値
である。
【0035】また、後掲の表1及び表2中に示す「PC
NBの残存率」は、反応混合液中に含むパラ―クロロニ
トロベンゼンの生成3,4′―ANPEに対する割合で
ある。
【0036】
【実施例1】 (A)縮合剤の調製:市販の特級炭酸ナトリウム(純度
99.5%)58gと市販の特級リン酸三カリウム6g
を、混合粉砕し、100〜150℃に加熱し、1時間静
置した後、その温度で攪拌棒にて攪拌混合分散処理し、
次いで、得られた混合物を温度200℃で1時間焼成
し、さらに450℃に昇温し、5時間焼成・乾燥して縮
合剤を調製した。
【0037】(B)縮合反応:攪拌機、温度計を備えた
容量1リットルの4つ口フラスコに、上記の通り調製し
た縮合剤を35g、脱水処理したN,N―ジメチルフォ
ルムアミド350ミリリットル、メタ―アミノフェノー
ル55g及びパラ―クロロニトロベンゼン80gを仕込
み、130〜135℃の温度で5時間攪拌を続けた。こ
の時点で、反応液の1部をとりガスクロマトグラフで分
析したところ、反応系内に残存するパラ―クロロニトロ
ベンゼンの量は生成した3―アミノ―4′―ニトロジフ
ェニルエーテル(3,4′―ANPE)に対して0.1
5%であった。また、3,4′―ANPEの収率はメタ
―アミノフェノール基準で99.0モル%であった。
【0038】(C)還元反応(3,4′―ジアミノジフ
ェニルエーテルの合成):上記のごとく生成した3,
4′―ANPEを含む反応混合液を、室温のままで冷却
した後、副生した塩化物を濾別除去し、その反応混合液
を5%Pd/C触媒の0.2gとともにオートクレーブ
に仕込み、水素圧2kg/cm2 G、反応温度98℃
で、3時間水素還元を行った。
【0039】反応終了後、反応液を室温まで冷却し、触
媒を濾別した後、濾液中に含まれる生成3,4′―ジア
ミノジフェニルエーテル(3,4′―DAPE)の濃度
をガスクロマトグラフで分析定量した。その結果、3,
4′―DAPEのメタ―アミノフェノールに対する収率
は98.6%であった。
【0040】
【実施例2〜7】実施例1(A)(B)において、縮合
剤の組成及び量と、反応の温度及び時間とを、後に掲げ
る表1に示すように変更する以外は、実施例1(A)
(B)と同じ方法、条件で反応を行い、3,4′―AN
PEを合成し、それを実施例1(C)と同様に還元して
3,4′―DAPEを製造した。その結果を表1に示
す。
【0041】
【比較例1〜7】実施例1において、縮合剤の組成、反
応の温度及び時間を、後に掲げる表2に示すように変更
する以外は、実施例1と同じ方法、条件で実験を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロニトロベンゼンとアミノフェノール
    とを反応媒体中で縮合反応を行うことによりアミノ・ジ
    フェニルエーテルを製造する方法において、反応媒体と
    して非プロトン性有機極性媒体を用い、かつ脱ハロゲン
    化縮合剤としてアルカリ金属の水酸化物及び/又は炭酸
    塩とアルカリ金属のリン酸塩とよりなる縮合剤を用い
    て、縮合反応を行うことを特徴とするアミノ・ジフェニ
    ルエーテルの製造方法。
  2. 【請求項2】 非プロトン性有機極性媒体が、N,N―
    ジメチルフォルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミ
    ド、N―メチル―2―ピロリドン、ジメチルスルホキシ
    ド及びスルホランから選ばれた少なくとも1種である請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属の水酸化物とアルカリ金属
    のリン酸塩とよりなる縮合剤が、両化合物の混合物を1
    00℃以上の温度で処理したものである請求項1又は請
    求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ハロニトロベンゼンとしてパラ―クロロ
    ニトロベンゼンを用い、アミノフェノールとしてメタ―
    アミノフェノールを用いる請求項1、請求項2又は請求
    項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 パラ―ハロニトロベンゼンとメタ―アミ
    ノフェノールとを非プロトン性有機極性媒体中で、ナト
    リウムの水酸化物及び/又は炭酸塩とアルカリ金属のリ
    ン酸塩とよりなる脱ハロゲン化縮合剤の存在下に縮合反
    応を行い、3―アミノ―4′―ニトロ・ジフェニルエー
    テルを製造し、次いで、これを水素還元して3,4′―
    ジアミノ・ジフェニルエーテルとすることを特徴とする
    請求項1又は請求項4記載の製造方法。
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