JP2003508508A - アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩の製造方法 - Google Patents

アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸及びその塩の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (1)トリフルオロ酢酸(TFA)及びトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)の存在下にフェノールをアルカン酸と接触又は反応させて、アルカン酸アリールエステルを製造する工程並びに(2)工程(1)の反応混合物をスルホン化剤と接触させて、アルカン酸アリールエステルをヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステルに転化させる工程による、ヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステル及びその塩の製造方法が開示されている。この方法は、工程(1)のエステル化の生成物を単離することなく、工程(2)のスルホン化で使用することで固有の経済的利点を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明はヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステル及びその塩の製
造方法に関する。更に詳しくは、本発明は(1)トリフルオロ酢酸(TFA)及
びトリフルオロ酢酸無水物(TFAA)の存在下にフェノールをアルカン酸と接
触又は反応させて、アルカン酸アリールエステルを製造する工程並びに(2)工
程(1)の反応混合物をスルホン化剤と接触させて、アルカン酸アリールエステ
ルをヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステルに転化せしめる工程を
含む方法に関する。
【0002】発明の背景 ヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステル及びその塩は、洗剤組成
物に於ける漂白活性剤として有用である(Allan H.Gilbert,D
etergent Age,1967年6月第18−20頁及び8月第30−3
3頁)。アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸とも呼ばれるこれらのエステル
化合物及びその塩は、典型的に、ヒドロキシベンゼンスルホン酸又はその塩を、
飽和脂肪族カルボン酸(アルカン酸)(通常、炭素数6又はそれ以上のアルカン
酸)又は無水物若しくは酸ハライドのようなそれらのエステル形成性誘導体と、
エステル形成条件下に、接触させることによって製造されている。このような方
法は、溶媒中又は所望のエステル生成物に関連したカルボン酸中で、80〜20
0℃の温度で実施する。これらの公知の方法は、米国特許第4,587,054
号、同第4,588,532号、同第4,883,612号及び同第5,069
,828号に十分に要約されている。商業的規模の合成のための好ましい経路は
、エステル化剤としてカルボン酸無水物を使用する4−フェノールスルホン酸ナ
トリウム(SPS)のエステル化である。SPSは、比較的多量(〜40%)の
オルト−ヒドロキシベンゼンスルホン酸を最初に生成する、フェノールのスルホ
ン化によって製造される。オルト−及びパラ−ヒドロキシベンゼンスルホン酸の
混合物を加熱すると、高いパラ(95%超)生成物が生成され、これを中和する
と、SPSが生ずる。
【0003】 これらの方法の代替は、カルボン酸アリールエステルのスルホン化である。こ
の代替方法の利点は、フェノールエステルのスルホン化が、前記のフェノールの
スルホン化よりも高い、所望のパラスルホン化生成物のための選択率で起こるこ
とである(Ansink及びCerfontain,Recl.Trav.Ch
im.Pays−Bas,1992年、第111巻、第215頁参照)。米国特
許第4,695,412号及び同第5,124,475号には、ヒドロキシベン
ゼンスルホン酸の所望のアルカン酸エステルを製造するための、三酸化硫黄、発
煙硫酸又はクロロスルホン酸のようなスルホン化剤による予備精製したアリール
エステルのスルホン化が開示されている。これらの特許に記載されている方法は
、最初に、アルカン酸アリールエステルの合成及び精製を必要とする。米国特許
第3,772,389号には、アリールエステルの合成及び製造に於ける先行技
術が記載され、カルボン酸とフェノールとを、75〜285℃の温度で、ホウ酸
塩−硫酸触媒を使用して結合する方法が開示されている。Journal of
the Chemical Society,1949年、第2976−79
頁に於いてE.J.Bourne及び共同研究者は、より穏和な条件を使用する
アルカン酸アリールエステルの合成に於ける「インペラー(impeller)
」として、トリフルオロ酢酸無水物(TFAA)を使用することを開示している
。TFAAインペラー方法の有効性は、トリフルオロ酢酸(TFA)を、特にヒ
ドロキシベンゼンスルホン酸エステルの合成のための溶媒として使用するとき増
加すること及びこの方式で実施される反応は非常に高い収率(95%超)で起こ
ることが見出された。更に、これらのTFAAインペラーエステル化は環境温度
では数時間でなくて数分間で起こるので、着色体又は他の副生物の一般的な問題
点が最小になる。
【0004】 TFA中で実施されるスルホン化反応は公知ではないが、米国特許第2,62
8,253号には、TFAがSO3 と反応して、構造:
【0005】
【化1】
【0006】 を有する混合無水物が生成することが開示されている。Bert H.Bakk
er及びHans Cerfontainは、Eur.J.Org.Chem.
,1999年、第1巻、第91−96頁には、この混合無水物試薬が、アルケン
のスルホン化のために使用できることが報告されている。Tyobeka等、T
etrahedron,1988年、第44巻、第1971−78頁には、更に
、TFA及び硫酸の二成分混合無水物:
【0007】
【化2】
【0008】 がTFAAを硫酸と接触させることによって平衡で生成することが開示されてい
る。
【0009】発明の簡単な要約 本発明者等は、エステル化工程とスルホン化工程との新規な組合せによるヒド
ロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステル及びその塩の製造方法を開発し
た。
【0010】 本発明は、(1)トリフルオロ酢酸(TFA)及びトリフルオロ酢酸無水物(
TFAA)の存在下にフェノール反応剤をアルカン酸と接触又は反応させて、ア
ルカン酸アリールエステルを製造することを含む工程並びに(2)工程(1)の
反応混合物をスルホン化剤と接触させて、アルカン酸アリールエステルをヒドロ
キシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステル、即ちアルカノイルオキシベンゼ
ンスルホン酸エステルに転化せしめることを含む工程によってヒドロキシベンゼ
ンスルホン酸のアルカン酸エステル及びその塩(アルカノイルオキシベンゼンス
ルホン酸及びその塩)を製造する方法を提供する。
【0011】 このアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸はアルカリ金属又はアルカリ土類
金属化合物のような塩基性化合物で処理することによってスルホン酸をアルカリ
金属又はアルカリ土類金属塩に転化することができる。また、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属硫酸塩の存在下に工程(2)のスルホン化を実施して、工程(
2)からアルカリ金属又はアルカリ土類金属スルホン酸塩を直接製造することが
できる。
【0012】詳細な説明 本発明の第一工程に於いては、TFA及びTFAAの存在下に(ここで、TF
AA:フェノールのモル比は3:1〜0.1:1である)、フェノール反応剤を
アルカン酸と接触又は反応させる。このフェノール反応剤は、置換されていない
か、又は非置換若しくは置換のヒドロカルビル、例えば炭素数12以下のアルキ
ル;ヒドロキシ;炭素数12以下のアルコキシ;炭素数2〜12のアルコキシカ
ルボニル;ニトロ;シアノ;ハロゲン等のような1個若しくはそれ以上の置換基
で置換されていてよい。フェノール反応剤は、好ましくは非置換のフェノールで
ある。
【0013】 アルカン酸反応剤は合計炭素数20以下の非置換又は置換の飽和脂肪族カルボ
ン酸とすることができる。非置換のアルカン酸は典型的には4〜18個、好まし
くは6〜16個の炭素原子を含有する。アルカン酸は、炭素数12以下のアルコ
キシ、クロロ及びブロモのようなハロゲン、炭素数12以下のアルカノイルアミ
ド、炭素数12以下のアルキルスルホンアミドから選択された、1個又はそれ以
上の、典型的に1個より多くない、置換基で置換されていてよい。アルカン酸は
第二のカルボキシル基によって置換されていてよく、例えばアジピン酸、アゼラ
イン酸等であってよく、これによりジアルカン酸ジフェニルエステルが生成する
。アルカン酸反応剤は、好ましくは炭素数6〜16の非置換アルカン酸又は炭素
数12以下のアルカノイルアミド基で置換された炭素数6〜16のアルカン酸で
ある。好ましいアルカン酸反応剤には、2種又はそれ以上の炭素数6〜16のア
ルカン酸を含有する混合物、例えば約4%のヘキサン酸、55%のオクタン酸、
40%のデカン酸及び1%のドデカン酸を含有する混合物が含まれる。カルボン
酸及びフェノールは、2:1〜0.5:1、好ましくは1.2:1〜0.8:1
の範囲内のカルボン酸:フェノール反応剤のモル比で使用することができる。
【0014】 TFAAは、第一工程に於いて、3:1〜0.1:1、好ましくは1.5:1
〜0.75:1のTFAA:フェノール反応剤のモル比を与える量で使用する。
最初に又は本発明の方法の第一工程の運転の間に存在するTFA溶媒の量は、少
なくとも0.1:1のTFA:フェノールのモル比、好ましくは0.5:1〜2
0:1の範囲内のTFA:フェノールのモル比を与える。このようなモル比によ
って、典型的には、存在するフェノール、カルボン酸及びTFAAの重量基準で
15重量%より多いTFAの好ましい量が与えられる。存在するTFAの量は、
好ましくは存在するフェノール、カルボン酸及びTFAAの重量基準で、25〜
75重量%の範囲内である。他の不活性溶媒をTFAと関連させて使用すること
ができる。このような溶媒の例には、ジクロロメタン及びジクロロベンゼンのよ
うなハロゲン化炭化水素、ジオキサンのようなエーテル性溶媒並びにジメチルホ
ルムアミドのような極性非プロトン性溶媒が含まれる。このような共溶媒の利益
は本発明の方法の工程(2)に於いて得られ、このような添加剤はスルホン化剤
の選択性を修正又は変性する「錯化剤」として機能することができる。このよう
な錯化剤の利益は米国特許第4,695,412号(引用により本明細書に含め
る)に指摘されている。
【0015】 この方法の工程(1)は、広い範囲の温度、例えば−30〜250℃の温度に
亘って実施することができるが、着色体の形成の回避又は最小化に起因する高い
生成物品質を達成するために、より低い温度、例えば−10〜80℃の範囲内の
温度を使用することが好ましい。圧力は工程(1)の重要な面ではないので、工
程(1)は環境圧力よりも適度に高い又は低い圧力で実施することができる。
【0016】 本発明方法の工程(2)は、工程(1)の反応混合物を、スルホン化剤、即ち
三酸化硫黄源と接触させて、アルカン酸アリールエステルをヒドロキシベンゼン
スルホン酸のアルカン酸エステルに転化することを含む。スルホン化反応の生成
物は、4−異性体、例えば4−(アルカノイルオキシ)ベンゼンスルホン酸から
なるか又は主としてこれからなる。この方法の工程(2)は、好ましくは工程(
1)の反応混合物を、(i)三酸化硫黄又は(ii)発煙硫黄、例えば硫酸中の三
酸化硫黄の10〜70重量%溶液と接触させることを含む。第一の、そして最も
好ましい、態様に於いては、スルホン化剤は三酸化硫黄である。この態様に於い
て、使用する三酸化硫黄の量によって、1.2:1〜0.8:1のSO3 :フェ
ノール反応剤のモル比が与えられるが、過剰の三酸化硫黄を最小にすることが好
ましい。それで、1.05:1〜0.95:1の範囲内のSO3 :フェノール反
応剤の比が好ましい。工程(2)の第二の好ましい態様に於いては、スルホン化
剤として発煙硫酸を使用する。この態様に於いては、TFAA:硫酸の1:1モ
ル比を作るような量で、更にTFAAを発煙硫酸に添加する。そうして、TFA
Aは発煙硫酸と組合わさって、例えば硫酸中の三酸化硫黄の濃度に依存して、3
:1〜0.5:1のTFAA:発煙硫酸の重量比を与える。使用する発煙硫酸の
量は、通常、第一工程で使用するフェノール反応剤の1モル当たり1モルの三酸
化硫黄を与える任意の量である。
【0017】 工程(2)のスルホン化は、−20〜100℃、好ましくは0〜80℃の温度
で実施することができる。工程(2)反応が終わると、存在する揮発性物質を蒸
発又は除去することによって、アルカノイルオキシベンゼンスルホン酸生成物を
回収することができる。揮発性物質の除去を容易にするために減圧を使用するこ
とができ又は噴霧乾燥若しくは流動床乾燥のような他の方法を使用することがで
きる。工程(2)の最初に二つの態様から得られるアルカノイルオキシベンゼン
スルホン酸生成物を、水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩のようなアルカリ金属又は
アルカリ土類金属塩基で中和して、スルホン酸をアルカリ金属又はアルカリ土類
金属スルホン酸塩に転化させることができ、この中和は10〜40℃で実施する
。カリウム塩及びナトリウム塩が好ましい。また、工程(2)の生成物は、工程
(2)のスルホン化を、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の硫酸塩若しく
は重硫酸塩又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属塩と三酸化硫黄、発煙硫
酸及び/又は硫酸との任意の組合せの存在下に実施することによって、アルカリ
金属又はアルカリ土類金属スルホン酸塩として直接得ることができる。使用する
アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩の量は、所望のスルホン酸生成物1モル当
たり少なくとも1当量のアルカリ金属又はアルカリ土類金属カチオンである。こ
の代替アプローチは、更なる処理をしないでアルカノイルオキシベンゼンスルホ
ン酸塩を生成することができ、ある種の場合には好ましい。
【0018】 本発明の方法の利点は、カルボン酸の混合物へのその応用性である。脂肪酸(
特に、天然資源からの)は、しばしばカルボン酸の混合物として得られるので、
このような混合物をその対応するベンゼンスルホン酸エステルの混合物に転化さ
せる能力は、このような低コストの原料を利用することを望んでいるメーカーに
大きな利点を提供する。例えば、C−810として知られているアルカン性カル
ボン酸の混合物は、プロクター・アンド・ギャンブル・ケミカルス社(Proc
ter & Gamble Chemicals)から入手できる。この混合物
には、約4%のヘキサン酸、55%のオクタン酸、40%のデカン酸及び1%の
ドデカン酸が含有されている。前記のように、TFAは穏和な条件下で蒸発させ
ることによって容易に除去され、そうしてベンゼンスルホン酸エステルを精製す
るために結晶化及び濾過に頼っている先行技術に記載された方法とは対照的に、
高純度の白色粉末への生成物の精製が非常に単純化される。このような方法は、
ベンゼンスルホン酸エステルの混合物に適用すると、異なったベンゼンスルホン
酸エステル生成物のために存在する変動する結晶化速度によって複雑になる。本
発明の態様は、ベンゼンスルホン酸エステルの混合物を含有する生成物の製造に
容易に適用される。
【0019】 本発明の更なる利点は、それが一次原料材料をベンゼンスルホン酸エステルに
転化する効率である。無水物又は酸ハライドよりもアルカン酸が好ましいが、こ
のような材料を、本発明のより小さい望ましい変動内でアルカン酸のために置き
換えることができると認められる。同様に、フェノールをスルホン化するのでは
なく、アリールエステルのスルホン化を実施することによって、SPSの別の製
造が回避される。カルボン酸をそれらのそれぞれのヒドロキシベンゼンスルホン
酸エステルに転化する正味の方法は、こうして経済的に単純化される。
【0020】実施例 本発明によって提供される方法を、下記の実施例によって更に例示する。 1
NMRスペクトルは、バリアン・ジェミニ(Varian Gemini)3
00NMR分光計により、d6 −DMSO中に溶解させたサンプルで得、化学シ
フトは、d6 −DMSO中の残留プロトンに起因するδ2.50ppmに集まる
五重線(pentet)対TMSに対して参照した。
【0021】実施例1 工程(1)−エステル化 オクタン酸(24.58g、0.170モル)及びフェノール(15.79g
、0.167モル)を、アルゴン雰囲気下で、フリードリッヒ凝縮器及びゴム隔
壁を取り付けた乾燥した300mLの三つ口フラスコの中に入れた。TFA(10
0mL)を添加し、溶液を氷浴で冷却した。TFAA(モル)を注射器によって添
加し、溶液を30分間約0〜5℃の温度で攪拌した。10mLのサンプルを取り出
し、揮発物質をロータリーエバポレーターで分離して、2.50gの粗製生成物
残渣を得た。この残渣の 1H NMRによる分析によって、フェノールがオクタ
ン酸フェニルに殆ど完全に転化したことが明らかになった(僅かな量、例えば〜
10%の未反応のフェノールが残留した)。TFAAの追加のアリコート(3.
7g)をこの溶液に添加し、更に30分間0〜5℃で攪拌した。
【0022】工程(2)−スルホン化 発煙硫酸(18〜24%の0.5mL、〜10.0ミリモル)及びTFAA(3
.0mL、21ミリモル)を、アルゴン雰囲気下で氷浴により冷却した100mLの
二つ口フラスコの中で一緒にした。10分後に、工程(1)からのオクタン酸フ
ェニル/TFA溶液の10mLアリコート(11.0ミリモル)を、注射器によっ
てこの溶液に添加し、この混合物を15分間約0〜5℃の温度で攪拌した。揮発
物質をロータリーエバポレーターで分離して、3.51gの薄橙色油を残した。
1H NMRによる分析によって、そのNMRスペクトルの芳香族領域に於ける
δ7.61及び7.05ppmでの特徴的な二重線によって認められる、オクタ
ン酸フェニルのそのベンゼンスルホン酸エステルへの転化が示された。 1H N
MR:δ7.61,d(8.8,2H);7.05,d(8.7,2H);2.
57,t(7.1,2H);1.64,m(2H);1.37(8H)及び0.
87,t(3H)。
【0023】 工程(2)からの油を、10mLの水中に溶解させたK2 CO3 (0.835g
、6.0ミリモル)で処理した。少量のサンプルを乾燥させて白色粉末を得、こ
れは 1H NMR分析により、上記の物質と本質的に同一であることが示された
【0024】実施例2 発煙硫酸(18〜24%の0.25mL、〜5ミリモル)、K2 SO4 (0.3
0g、5ミリモル)及びTFAA(3.0mL、21ミリモル)を、アルゴン雰囲
気下で氷浴により冷却した100mLの二つ口フラスコの中で一緒にした。15分
後に、例1の工程(1)からのオクタン酸フェニル/TFA溶液の10mLアリコ
ート(11ミリモル)を、注射器によってこの溶液に添加し、この混合物を1時
間攪拌した。揮発物質をロータリーエバポレーターで分離して、薄褐色残渣を残
した。この物質の 1H NMRによって、オクタン酸フェニルの4−(オクタノ
イルオキシ)ベンゼンスルホン酸カリウムへの転化が示された。この残渣を30
mLのアセトンで処理すると白色固体が生成し、これをブフナー漏斗上で乾燥させ
て、1.27gの生成物(34%収率)を得た。
【0025】実施例3 発煙硫酸(18〜24%の1.77g、〜17.6ミリモル)、TFAA(3
.0mL、21ミリモル)及び5mLのTFAを、アルゴン雰囲気下で氷浴により冷
却した100mLの二つ口フラスコの中で一緒にした。10分後に、5mLのTFA
中に溶解させた酢酸フェニル(3.5g、25.7ミリモル)を、注射器によっ
て添加し、この混合物を15分間攪拌した。トリフルオロ酢酸ナトリウム(3.
6g、26ミリモル)をアルゴンを流しながら添加し、揮発物質をロータリーエ
バポレーターで分離した。 1H NMRによる分析によって、そのNMRスペク
トルの芳香族領域に於けるδ7.61及び7.05ppmでの特徴的な二重線に
よって認められる、酢酸フェニルの4−(アセトキシ)ベンゼンスルホン酸ナト
リウムへの転化が示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/353 C07C 69/353 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,CN,J P,MX (72)発明者 リン,ロバート アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン グスポート,ファーンデイル レーン 305 (72)発明者 シェルトン,マーク ロバート アメリカ合衆国,テネシー 37663,キン グスポート,ヒドゥン バリー ロード 906 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC61 BA50 BA66 BC10 BC34 BE03 BJ50 BT16 KA06 4H039 CA66 CA80 CD10 CD30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)トリフルオロ酢酸(TFA)及びトリフルオロ酢酸無
    水物(TFAA)の存在下にフェノール反応剤をアルカン酸と接触させて、アル
    カン酸アリールエステルを製造することを含む工程並びに(2)工程(1)の反
    応混合物をスルホン化剤と接触させて、アルカン酸アリールエステルをアルカノ
    イルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩に転化せしめることを含む工程によっ
    てヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステル及びその塩を製造する方
    法。
  2. 【請求項2】 工程(1)を−10〜80℃の温度で実施し、工程(2)を
    0〜70℃の温度で実施し、そしてアルカン酸が、合計炭素数20以下の非置換
    又は置換のカルボン酸である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(1)に存在するTFAの量が0.5:1〜20:1の
    TFA:フェノール反応剤のモル比を与える量であり、そして工程(1)で存在
    するTFAAの量が1.5:1〜0.75:1のTFAA:フェノールのモル比
    を与える量である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(2)に於けるスルホン化剤が(i)1.2:1〜0.
    8:1のSO3 :フェノール反応剤のモル比の三酸化硫黄又は(ii)TFAAの
    量がTFAA:H2 SO4 の1:1モル比を与え、かつ発煙硫酸の量がフェノー
    ル反応剤1モル当たり三酸化硫黄1モルを与える発煙硫酸とTFAAとの組合せ
    から選択される請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 アルカン酸が炭素数12以下のアルコイルアミド基で任意的
    に置換された炭素数6〜16のアルカン酸であり、工程(2)で使用する発煙硫
    酸及びTFAAの量が3:1〜0.5:1のTFAA:発煙硫酸の重量比を与え
    る量であり、そして生成物が4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸のアルカン酸エ
    ステルを含む請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アルカン酸が置換されていないか又は任意的に炭素数12以
    下のアルカノイルアミド基で置換された炭素数6〜16のアルカン酸の混合物か
    らなり、工程(2)で使用する発煙硫酸及びTFAAの量が3:1〜0.5:1
    のTFAA:発煙硫酸の重量比を与える量であり、そして生成物が4−ヒドロキ
    シベンゼンスルホン酸のアルカン酸エステルを含む請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 アルカン酸が炭素数12以下のアルカノイルアミド基で任意
    的に置換された炭素数6〜16のアルカン酸であり、工程(2)で使用する発煙
    硫酸及びTFAAの量が3:1〜0.5:1のTFAA:発煙硫酸の重量比を与
    え、工程(2)をアルカリ金属又はアルカリ土類金属硫酸塩の存在下に実施して
    、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩のアルカン酸エステルを含むアルカリ金
    属又はアルカリ土類金属塩を生成せしめる請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 アルカン酸が置換されていないか又は任意的に炭素数12以
    下のアルカノイルアミド基で置換された炭素数6〜16のアルカン酸の混合物を
    含み、工程(2)で使用する発煙硫酸及びTFAAの量が、3:1〜0.5:1
    のTFAA:発煙硫酸の重量比を与え、工程(2)をアルカリ金属又はアルカリ
    土類金属硫酸塩の存在下に実施して、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩のア
    ルカン酸エステルを含むアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩を生成せしめる請
    求項4に記載の方法。
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