JP2003104755A - ペースト - Google Patents

ペースト

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JP2003104755A
JP2003104755A JP2001300161A JP2001300161A JP2003104755A JP 2003104755 A JP2003104755 A JP 2003104755A JP 2001300161 A JP2001300161 A JP 2001300161A JP 2001300161 A JP2001300161 A JP 2001300161A JP 2003104755 A JP2003104755 A JP 2003104755A
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glass
firing
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JP2001300161A
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Takayuki Doi
貴之 土井
Kazuki Shigeta
和樹 重田
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/062Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
    • C03C3/064Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電極のエッジカールや、誘電体層の亀裂や剥
離、隔壁の着色等の問を解消できるペーストならびにそ
れを用いたディスプレイ用部材を得ることを目的とす
る。 【解決手段】無機粉末および重量平均分子量Mwが50
0〜5000のSi含有有機化合物を含むペーストによ
って達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペーストに関するも
のであり、プラズマディスプレイ(PDP)、プラズマ
アドレス液晶ディスプレイ(PALC)、電子放出素子
(FED)または蛍光表示管(VFD)を用いたディス
プレイをはじめとする各種のディスプレイ用部材の製造
や回路材料などのパターン加工に用いられる。
【0002】
【従来の技術】本発明はペーストに関し、プラズマディ
スプレイ(PDP)、プラズマアドレス液晶ディスプレ
イ(PALC)、電子放出素子(FED)または蛍光表
示管(VFD)を用いたディスプレイに適用されるディ
スプレイ用部材の製造やIC、LSIの製造において誘
電体層および/または電極の形成に用いられる。
【0003】大きく重いブラウン管に代わる画像形成装
置として、軽く、薄型のいわゆるフラットディスプレイ
が注目されている。フラットディスプレイとして液晶デ
ィスプレイが盛んに開発されているが、これは画像が暗
い、視野角が狭いといった課題が残っている。この液晶
ディスプレイに代わるものとして自発光型の放電型ディ
スプレイであるプラズマディスプレイパネルや電子放出
素子を用いた画像形成装置は、液晶ディスプレイに比べ
て明るい画像が得られると共に、視野角が広い、さらに
大画面化、高精細化の要求に応えうることから、そのニ
ーズが高まりつつある。
【0004】電子放出素子には、熱電子放出素子と冷陰
極電子放出素子がある。冷陰極電子放出素子には電界放
出型(FE型)、金属/絶縁層/金属型(MIM型)や表
面伝導型などがある。このような冷陰極電子源を用いた
画像形成装置は、それぞれのタイプの電子放出素子から
放出される電子ビームを蛍光体に照射して蛍光を発生さ
せることで画像を表示するものである。この装置におい
て、前面ガラス基板と背面ガラス基板にそれぞれの機能
を付与して用いるが、背面ガラス基板には、複数の電子
放出素子とそれらの素子の電極を接続するマトリックス
状の配線が設けられる。これらの配線は、電子放出素子
の電極部分で交差することになるので絶縁するための誘
電体層が設けられる。
【0005】プラズマディスプレイパネルの場合、それ
ぞれの機能を付与した前面板と背面板との間に設けられ
た放電空間内で対向する表示電極およびアドレス電極間
にプラズマ放電を生じさせ、上記放電空間内に封入され
ているガスから発生した紫外線を、放電空間内の蛍光体
にあてることにより表示を行うものである。前面板と背
面板にはそれぞれ電極が形成されているが、これらを被
覆する形で誘電体層が形成されている。さらに、背面ガ
ラス基板には、放電の広がりを一定領域に抑え、表示を
規定のセル内で行わせると同時に、かつ均一な放電空間
を確保するために隔壁が設けられている。
【0006】背面板のガラス基板上に形成する電極は、
プラズマディスプレイの駆動安定性の観点から電極がガ
ラス基板に密着していることが望まれる。しかし、電極
パターンを焼成する工程で電極のサイドが剥がれてエッ
ジカールが発生しやすい。エッジカールした電極上に誘
電体層を形成するとエッジ部分の誘電体層の膜厚が薄く
なるため、焼成工程で誘電体層に亀裂が生じて耐電圧低
下による信頼性低下といった問題が起こる。リペア工程
を設けて欠陥箇所をリペアすることが可能であるが、工
程が複雑になるという問題がある。
【0007】背面板のガラス基板上に形成する誘電体層
は、隔壁の剥がれや倒れを防ぐ効果を有することが知ら
れている。特に隔壁を感光性ガラスペースト法で形成す
る場合には、隔壁上部と下部の重合硬化の差に起因する
剥がれが生じ易く、隔壁層形成のアンダーガラス層とし
て、誘電体層を形成することは歩留まり向上に有効であ
る。
【0008】誘電体層と隔壁パターンを同時に焼成する
技術が特開平7−57630号公報に開示されている。
この同時焼成技術により、大幅な工程短縮が可能とな
る。また、焼成回数を減らすことで、ガラス基板の焼成
時の反りや割れをなくすことができる。しかし、従来の
ペーストを用いて同時焼成を行う場合には、乾燥時およ
び焼成時に発生する隔壁の収縮応力によって誘電体層に
亀裂や剥離が発生したり、感光性ペースト法においては
隔壁パターンの現像時に誘電体ペーストの塗布膜まで溶
けてしまうという問題があった。これに対して、特開2
001−26477号公報には、熱によって硬化する誘
電体ペーストを塗布して熱硬化させた後、その上に感光
性ペーストを用いて隔壁パターンを形成して、熱重合し
た塗布膜と隔壁パターンを同時に焼成する技術が開示さ
れている。しかし、熱硬化した誘電体ペースト層に隔壁
ペーストが浸透して脆弱化するため、焼成工程において
誘電体層に亀裂や剥離が発生するという問題がある。さ
らに、浸透した隔壁ペーストを介して誘電体ペースト層
の下にある電極物質が拡散するため、焼成後の隔壁が着
色するという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、電極
のエッジカールや、誘電体層の亀裂や剥離、隔壁の着色
等の問題を解消するためのペーストならびにそれを用い
たディスプレイ用部材の製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の構成を有する。すなわち、本発明
のペーストは、無機粉末およびSi含有有機化合物を含
むことを特徴とする。また、本発明のディスプレイ用部
材の製造方法は、前記ペーストを用いて電極および/ま
たは誘電体層および/または隔壁を形成することを特徴
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のペーストは、重量平均分
子量Mwが500〜5000であるSi含有有機化合物
および無機粉末を含むことが必要である。重量平均分子
量Mwが500〜5000であるSi含有有機化合物を
含むペーストとすることにより、緻密性や機械的強度が
ありながら、収縮や亀裂など等の欠陥がないペースト層
を得られるためである。重量平均分子量Mwが500未
満では、後工程でキュアや焼成することによって収縮が
大きく、また塗布膜の強度が高くなりすぎるため、基板
や隣接層との密着性が低下するので好ましくない。ま
た、5000を越えると、後工程でキュアや焼成するこ
とによって得られる塗布膜の緻密性が低下するため、隣
接層のペースト成分の浸透が激しく亀裂や剥離などの欠
陥が発生しやすくなり好ましくない。より好ましくはM
wが700〜4800の範囲内である。ここで、Si含
有有機化合物とは、Si−H結合やSi−O結合、Si
−C結合の群から選ばれた少なくとも1種の結合を含む
化合物をいうが、本発明において具体的には以下の化合
物をその例として挙げることができる。トリメトキシシ
ラン、トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラプロキシシラン、テトラブ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチ
ルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、テトラプ
ロポキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェ
ニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェ
ニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、(3−
アクリロキシプロピル)メチルビス(トリメチルシロキ
サン)シラン、アリルジメチルクロロシラン、1−アリ
ル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどで
あることが好ましい。これらは単体であっても混合して
も用いることができる。
【0012】Si含有有機化合物はオリゴマーであって
も良い。オリゴマーの末端基には、水素、ビニル基、ア
ミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、メタク
リロキシ基からなる群のいずれか一種を含むことが好ま
しい。
【0013】また、Si含有有機化合物は、有機溶媒中
にSiO2換算で5〜30重量%の濃度で存在すること
が好ましい。5重量%未満では、Si含有有機化合物に
付随する有機溶媒量が多いためペーストの粘度が低下す
るので好ましくない。30重量%を越えると、Si含有
有機化合物の安定性が低下して経時的に増粘する傾向が
あるため好ましくない。有機溶媒としては、一価または
二価のアルコール、ケトン類、ケトアルコール類、エー
テル類等であり、例えばメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、ピナコール、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、テルピネオール、ベンジルアルコー
ル、ジアセトンアルコール、プロパノールアミン、ジメ
チルホルムアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられ
る。
【0014】無機粉末には、低融点ガラスを含むことが
好ましい。ここでいう低融点ガラスとは、ガラス転移点
が400〜550℃の範囲内、軟化点が450〜600
℃の範囲内にあるものである。低融点ガラスのガラス転
移点を550℃以下、軟化点を600℃以下であること
で、高温焼成を必要とせず、基板や隣接層との密着性が
良好で、焼成の際にガラス基板に歪みを生じない。ま
た、ガラス転移点を400℃以上、軟化点を450℃以
上であることで、焼成時の脱バインダー性(分解によっ
てバインダーが除去される際の特性)が良好となる。例
として2つ挙げる。
【0015】一つは、ペーストに配合される無機粉末中
の低融点ガラスが、酸化物換算表記で、 酸化ビスマス 10〜85重量% 酸化珪素 3〜50重量% 酸化ホウ素 5〜40重量% 酸化亜鉛 4〜40重量% からなる組成を有するものである。この組成範囲である
と520〜580℃でガラス基板上に焼き付けることが
できるペーストが得られる。
【0016】ガラス粉末中の酸化ビスマスは、10〜8
5重量%の範囲で配合されることが好ましい。10重量
%以上とすることで、焼き付け温度や軟化点を制御する
効果が現れる。85重量%以下にすることによって、ガ
ラスの耐熱温度が低くなりすぎることが防止されるの
で、ガラス基板上への焼き付けが適正に行われる。
【0017】酸化珪素は、3〜50重量%の範囲で配合
できるが、3重量%以上とすることにより、ガラス層の
緻密性、強度や安定性を向上させ、また熱膨張係数がガ
ラス基板の値と近いものとなり、従ってガラス基板や隣
接層とのミスマッチを防止することができる。50重量
%以下とすることによって、軟化点やガラス転移点が低
くなり、580℃以下でガラス基板上に緻密に焼き付け
ることができる。
【0018】酸化ホウ素は電気絶縁性、強度、熱膨張係
数、緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上する
ことができるため、5〜40重量%の範囲で配合するこ
とが好ましい。50重量%以下とすることによってガラ
スの安定性を保つことができる。
【0019】酸化亜鉛は4〜40重量%の範囲で添加さ
れるのが好ましい。4重量%以上にすることによって緻
密性向上の効果が現れ、40重量%以下にすることによ
って焼き付け温度が低くなり過ぎて制御できなくなるこ
とを防ぎ、また絶縁抵抗を保持することができる。
【0020】もう一つは、酸化物換算組成で、Bi23
は30〜70重量%の範囲で配合することが好ましい。
30重量%未満の場合は、ガラス転移点や軟化点を制御
する点や、基板や隣接層との接着強度を高める点での効
果が少ない。また70重量%を越えるとガラスフリット
の軟化点が低くなりペースト中のバインダーが蒸発する
前に低融点ガラスが溶融する。このためペーストの脱バ
インダー性が悪くなり、焼結性が低下し、また隣接する
基板や隣接層との接着強度が低下する傾向がある。
【0021】特に、低融点ガラスが、酸化物換算表記で Bi23 35〜65重量% SiO2 5〜25重量% B23 2〜20重量% ZrO2 3〜10重量% Al23 1〜 5重量% の組成範囲からなるものを80重量%以上含有し、かつ
Na2O,K2O,Li2Oを実質的に含有しないアルカ
リフリーの低融点ガラスであることが好ましい。この範
囲であると、ガラス基板を用いる場合の好ましい焼き付
け温度である550〜600℃で電極を基板上に強固に
焼き付けできる低融点ガラスが得られる。
【0022】上記低融点ガラスは、実質的にアルカリ金
属元素およびアルカリ土類金属元素を含まないことが好
ましい。本発明のペーストを用いて形成される誘電体層
や電極は、多くの場合、ガラス基板や隣接層に隣接して
形成されるため、これら隣接部分に含まれる物質とアル
カリ金属およびアルカリ土類金属元素によるイオン交換
反応が進行しやすく、ガラス基板や隣接層が着色しやす
い傾向がある。実質的に含まないとは、具体的にはガラ
ス成分中に、アルカリ金属の合計含有量が0.5重量%
以下であること、好ましくは、0.1重量%以下である
ことを意味する。
【0023】低融点ガラスは、ペースト中に存在する状
態での充填性および分散性が良好で、ペーストを均一な
厚さで塗布するために、平均粒子径が0.5〜4μmで
あり、最大粒子径が35μm以下であることが好まし
い。このような粒度分布を有する低融点ガラスがペース
トへの充填性および分散性の点で優れているが、低融点
ガラスの場合は焼成工程でその殆どが溶融し一体化され
るので、かなり大きな粒子径の粉末も許容される。この
範囲であれば、充填性および分散性を満足させて、塗布
性が優れたペーストを構成することができる。
【0024】また、無機粉末がフィラーを含むことも好
ましい。フィラーは、焼成時の収縮率を小さくし、基板
にかかる応力を低下させるなどの効果がある。無機粉末
の構成を低融点ガラスが50〜95重量%と、フィラー
が5〜50重量%とすることが好ましい。フィラー添加
量を5重量%以上とすることで、焼成収縮率を低くした
り、熱膨張係数を制御する効果が得られる。また、フィ
ラー添加量を50重量%以下とすることで、焼成後の緻
密性や強度を保つことが可能となり、同時に、クラック
発生などの欠陥を防止することができる。
【0025】フィラーとして、軟化点650〜850℃
の高融点ガラス、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化
ケイ素、チタン酸バリウムおよび酸化ジルコニウムから
なる群から選ばれた少なくとも一種が好ましく用いられ
る。
【0026】本発明のペーストは、無機粉末として導電
性粉末を含むことも好ましい。導電性粉末としては、A
u、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Cr、Sn、Al
の群から選ばれた少なくとも1種の導電性粉末を含有す
ることが好ましく、高周波での伝達損失が低減される低
抵抗のAgやCuが特に好ましい。その他、無機粉末に
は、結晶性酸化物粉末等も好ましく用いられる。
【0027】本発明のペーストを用いて電極を形成する
場合、ペースト中に導電性粉末を40〜80重量部含有
することが好ましい。40重量%以上とすることで、焼
成後に電極として十分な導電率を得ることができる。8
0重量%以下とすることで、ペースト塗布膜の平滑性を
得ることができる。
【0028】また、ペーストを誘電体層の形成に用いる
場合、導電性粉末を無機粉末全体のの0.5〜10重量
%含有することが好ましい。AC型プラズマディスプレ
イパネルにおいて、表示電極とアドレス電極間でプラズ
マ放電させると空間電荷が発生し、その大部分が表示電
極上に形成されている誘電体層上に蓄積される。この蓄
積された電荷による電圧で偶発的に放電が生じて画質を
悪くするという問題が起こる。このような画質の劣化の
原因となる電荷の蓄積を解消するために、誘電体層に導
電性粉末を配合し、蓄積電荷をリークさせることが有効
である。導電性粉末は、具体的には、クロムまたはニッ
ケルから選んだ金属粉末や酸化インジュウム、酸化ス
ズ、酸化チタンなどの金属酸化物に不純物を混入した半
導体を使用することができる。導電性粉末の添加量は無
機粉末の0.5〜10重量%であることが好ましい。
0.5重量%以上とすることで、有効に電荷をリークす
ることができ、偶発放電を防ぐことができる。10重量
%以下とすることで、誘電体層の緻密性を保持すること
ができる。
【0029】ペーストは、有機成分に無機粉末を混合・
分散した様態を有するものであり、無機粉末を有機成分
の中に均一に混合・分散することが良好な塗布性のため
に好ましく、このようなペーストを得るため、無機粉末
の平均粒子径、最大粒径およびタップ密度などが適正な
範囲にあることが好ましい。
【0030】無機粉末の平均粒子径は好ましくは、0.
2〜4.5μm、より好ましくは0.7〜3.0μmで
ある。粒子径が0.2μm未満であるとペーストの塗布
性が低下する。4.5μmを越えると塗布膜の表面が粗
くなり、寸法精度が低下するので好ましくない。また、
最大粒子径を20μm以下とすることも、内部でのボイ
ド発生や表面の不要な凹凸の発生を防止する上で好まし
い。ここでいう粒子径は、レーザ散乱・回折法で測定し
た値であり、平均粒子径は50%体積粒径、最大粒子径
は粒子径の最大値である。
【0031】導電性粉末の場合、タップ密度は3.0〜
6.0g/cm2であるのが好ましい。より好ましく
は、3.5〜5g/cm2の範囲である。タップ密度が
この範囲にあるとペーストの有機成分を極力少なくする
ことができ、塗布膜のの形状保持性が良く、また、脱バ
インダー性が向上するので、焼成して緻密な構造が得ら
れるので好ましい。導電性粉末の形状は、粒状(粒子
状)、多面体状、球状のものが使用できる。中でも粒度
分布がシャープで、凝集体が少なく、球状であることが
より好ましい。この場合、球状とは球形率が90個数%
以上を意味する。球形率は、粉末を光学顕微鏡で300
倍の倍率にて撮影し、このうち計数可能な粒子を計数
し、球形のものの比率を表すものとする。球形率が高い
ほど比表面積がより小さく、タップ密度がより大きくな
るので好ましい。
【0032】ペースト中の無機粉末に対して、Si含有
有機化合物を2〜15重量部含むことが好ましい。2重
量部以上にすることで、ペースト塗布膜に十分な強度が
得られるため、電極のエッジカールや、誘電体層の亀裂
や剥離を防ぐことができる。15重量部以下とすること
で、焼成後に十分な強度を保持しながら、緻密な構造を
得ることができる。
【0033】必要に応じて、ペースト塗布後に100℃
〜250℃でキュアすることも好ましい。例えば、ディ
スプレイ用部材において、誘電体層と隔壁パターンを同
時に焼成する場合、本ペーストを用いて誘電体層を塗布
した後、100℃〜250℃でキュアすることによって
誘電体層の亀裂や剥離、隔壁の着色等の問題を解消する
ことができる。つまり、誘電体層に隔壁ペーストが浸透
して脆弱化するため、焼成工程において誘電体層に亀裂
や剥離が発生するという問題や、浸透した隔壁ペースト
を介して誘電体層の下にある電極物質が拡散することに
帰因して焼成後の隔壁が着色するという問題を解決する
ことができる。キュアの時間は特に限定しないが、5分
以上が好ましい。ディスプレイ用部材において、電極に
Agを用いた場合、本ペーストでUG層を形成すること
によって隔壁の着色がb*値で8以下であることが好ま
しい。ここで、b*値は分光光度計を用いて測定される
数値であり、黄色度を示す。b*値が8を越えると、一
般的に黄色であることが視覚的に認識され、またUG層
の誘電率が著しく上昇するため好ましくない。上記の効
果が得られるメカニズムについては、キュアすることに
よってSi系有機化合物が結合して、シロキサン結合の
網目構造がペースト塗布膜の内部に形成されるためと考
えられる。これによって塗布膜が緻密で且つ強固なもの
となるので、塗布膜自身の亀裂や剥離、また電極などの
隣接層への浸透を防ぐことができると考えられる。
【0034】また、本ペーストを用いて電極を形成する
場合、ペーストを塗布して電極パターンを形成した後、
焼成する前に100〜250℃でキュアすることによっ
て電極のエッジカールを防ぐことができる。この場合、
メカニズムの詳細は不明であるが、キュアすることによ
って電極パターンと、基板や隣接層との結合が促進され
て接着強度が向上すると考えられる。電極パターンの形
成方法には感光性ペースト法を用いることが、高い寸法
精度を得られるので好ましい。
【0035】本発明のペーストは、熱重合開始剤を含む
ことも好ましい。このペーストを誘電体層に用いる場
合、ディスプレイ用部材の誘電体層の形成に用いて予め
熱により硬化することにより、隔壁ペーストが誘電体層
に浸透することに因する誘電体層の脆弱化が生じないの
で、焼成工程において誘電体層に亀裂や剥離が発生する
のを防ぐことができる。本技術によって、誘電体層と隔
壁、または電極と誘電体層と隔壁の同時焼成を歩留まり
良く実現できる。
【0036】このような特徴を有するペーストは、例え
ば、ペースト中に、熱重合開始剤と不飽和結合を有する
有機成分とを含有させることにより好ましく達成するこ
とができる。これにより、不飽和結合の開裂反応の連鎖
によって重合または架橋反応を進行させ、誘電体層を緻
密にすることができる。
【0037】熱重合開始剤は、例えば熱により活性ラジ
カルとなり、炭素−炭素2重結合のような不飽和結合の
開裂反応を開始することができる。本発明で用いる熱重
合開始剤は、半減期10時間の温度が40〜130℃で
あるものが好ましく、60〜110℃がより好ましい。
半減期とは、一定温度における熱重合開始剤の分解速度
をあらわす指標で、元の熱重合開始剤が分解して、その
濃度が1/2になるまでに要する時間によって示され
る。その時間が10時間となる温度を半減期10時間の
温度とする。熱重合開始剤として適当な安定性と活性と
を有することが、ペーストの安定性を保持すると共に本
発明の目的に適した熱重合活性を示すために好ましい。
半減期10時間の温度を40℃以上とすることで、ペー
ストの安定性を保持することができ、130℃以下とす
ることで加熱に対する活性を十分に発揮することができ
る。
【0038】このような熱重合開始剤としては、有機過
酸化物、アゾ系化合物から選ばれた少なくとも一種のラ
ジカル重合開始剤を好ましく選択することができる。こ
れらの化合物で上記の半減期10時間の温度が40〜1
30℃を有するものとして具体例をあげると、有機過酸
化物としては、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ
(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ
(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、
ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、
ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカー
ボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシピバレート、3,5,5−yトリメチルヘ
キサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイ
ド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、琥珀酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ベ
ンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブ
チレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパー
オキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシラウレート、
t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサ
ノエート、シクロヘキサンパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、t−
ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)バレレート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタ
レート、メチルエチルケトンパーオキサイド、α,α’
−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチル
クミルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイド
ロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなど
が上げられる。アゾ系化合物としては、2,2−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチ
ルブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−
メチルエチル)アゾ]ホルムアミド(2−(カルバモイ
ルアゾ)イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス
{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシメチル]プロピオンアミド}、
2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒ
ドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−ア
ゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プ
ロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プ
ロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]2,2’−
アゾビス(N−ブチルーメチルプロピオンアミド)2,
2’−アゾビス(N−シクロヘキシル−2−メチルプロ
ピオンアミド)、2,2−アゾビス[2−(5−メチル
−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジハイドロ
クロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、
2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)フ゜ロハ゜ン]ジサルフェートジハイドレイ
トなどが上げられる。
【0039】また、重合開始剤としては、光重合開始剤
を用いることもできる。光重合開始剤としては、ジエト
キシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタ
ール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プ
ロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェ
ニルケトン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−
2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−メチル
−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−
1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、o−
ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノ
ン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベン
ゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニ
ルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,
3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメ
チル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキ
シ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−
ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリ
ド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキ
シ)−N,N,N−トリメチル−1−プロペンアミニウ
ムクロリド一水塩、2−イソプロピルチオキサントン、
2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2ー
ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9
H−チオキサンテン−2−イロキシ)−N,N,N−ト
リメチル−1−プロパナミニウムクロリド、2,4,6
−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオサイド、
2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,
4’,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾー
ル、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチル
アンスラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレン
キノン、カンファーキノン、メチルフェニルグリオキシ
エステル、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル
−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト
(1−)、ジフェニルスルフィド誘導体、ビス(η5
2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,
6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−
フェニル)チタニウム、4,4−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)
ベンゾフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサ
ントン、2−クロロチオキサントン、4−ベンゾイル−
4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオ
レノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p
−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジルメトキ
シエチルアセタール、アントラキノン、2−t−ブチル
アントラキノン、2−アミノアントラキノン、β−クロ
ルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジ
ベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベン
ザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジ
リデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベ
ンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェ
ニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボ
ニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン
−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、ナフタレ
ンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニルクロラ
イド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビス
イソブチロニトリル、ベンズチアゾールジスルフィド、
トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフ
ェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシン、メ
チレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、
トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが
挙げられる。本発明では、これらの開始剤から1種また
は2種以上使用することができる。
【0040】不飽和結合を有する有機成分を導入するに
は例えば炭素−炭素2重結合を有するモノマー類を加え
ることが好ましく、また、重合体に炭素−炭素2重結合
を有する側鎖を導入するなどの方法を用いることも好ま
しい。また後述する隔壁の形成には感光性ペースト法が
好ましく採用されるが、それに用いる感光性ペーストの
有機成分としては、2重結合を有する感光性モノマー
や、側鎖に2重結合を有する置換基を導入した感光性ポ
リマーもしくは感光性オリゴマーを配合して用いること
が多く、これらと同じ有機成分をペーストに用いること
が、焼成の際の脱バインダー性の点で最も好ましいと考
えられる。
【0041】モノマー類としては、アルコール類(例え
ばエタノール、プロパノール、ヘキサノール、オクタノ
ール、シクロヘキサノール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトールなど)のアクリル酸
またはメタクリル酸エステル、カルボン酸(例えば酢
酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル
酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン
酸など)とアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシ
ジル、アリルグリシジル、またはテトラグリシジルメタ
キシリレンジアミンとの反応生成物、アミド誘導体(例
えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミドな
ど)、エポキシ化合物とアクリル酸またはメタクリル酸
との反応物、ウレタン(メタ)アクリレートなどを挙げ
ることができる。また、多官能モノマーにおいて、不飽
和基は、アクリル、メタクリル、ビニル、アリル基が混
合して存在してもよい。これらは単独で用いてもよく、
また組み合わせて用いてもよい。
【0042】重合体に炭素−炭素2重結合を有する側鎖
を導入するなどの方法は、重合体中にメルカプト基、ア
ミノ基、水酸基やカルボキシル基を導入し、それらに対
して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレ
ン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル
酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させて
作る方法がある。
【0043】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロト
ン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエ
ーテルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するエ
チレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイル
イソシアナート、(メタ)アクリロイルエチルイソシア
ネートなどがある。
【0044】ペーストの塗布性を向上させる目的で、バ
インダー樹脂を含むことも好ましい。バインダー樹脂と
しては、エチルセルロースやアクリル系樹脂を用いるこ
とが焼成の際の脱バインダー性向上の点で好ましい。ア
クリル系樹脂としては、例えば(メタ)アクリル酸また
は(メタ)アクリル酸アルキル類を単独または共重合さ
せて用いたものが好ましく、ペーストに好ましい特性を
与えるようにその特性を選択することができるが、具体
的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸
プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸
ヘキシルなどの単独重合体やこれらの重合体を構成する
モノマーの組合せで得られる共重合体などが好ましい。
【0045】本発明のペーストを用いたディスプレイ用
部材の製造方法について、プラズマディスプレイ用部材
を例に挙げて説明するが、本発明は、プラズマアドレス
液晶ディスプレイならびに電子放出素子を用いたディス
プレイ用部材の製造やIC、LSIの製造においても好
ましく適用される。
【0046】基板としては、ソーダガラスや旭硝子社製
“PD200”などのPDP用ガラスが用いられる。基
板上に、本発明の無機粉末およびSi含有有機化合物を
含むペーストによりアドレス電極を形成する。無機粉末
には、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Cr、S
n、Alの群から選ばれた少なくとも1種の導電性粉末
を含有することが好ましい。ペーストの粘度は、有機溶
媒によりその範囲は2000〜200000m・Pa・
s程度に調整して使用される。例えば、基板への塗布を
スピンコート法で行う場合は、2000〜5000m・
Pa・sが好ましい。スクリーン印刷法で1回塗布して
膜厚10〜20μmを得るには、50000〜2000
00m・Pa・sが好ましい。ブレードコーター法やダ
イコーター法などを用いる場合は、10000〜500
00m・Pa・sが好ましい。この時使用される有機溶
媒としては、プロピレングリコール、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサ
ン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、
イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テト
ラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ-ブチロ
ラクトン、テルピネオール、ベンジルアルコール、エタ
ノールのうちの1種類以上を含有することができる。感
光性樹脂や光重合開始剤を含むペーストを用いることに
より、感光性ペースト法によって電極を形成することが
できる。ペーストを塗布して乾燥した後、パターン露光
して現像することにより電極パターンを得る。ペースト
中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在す
る場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液
としては水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カ
ルシウム水溶液などが使用できるが、有機アルカリ水溶
液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいの
で好ましい。得られた電極パターンを焼成することによ
って、幅20〜100μmのストライプ状のアドレス電
極を形成できる。電極パターンの焼成は、誘電体層や隔
壁パターンと同時に焼成することも可能である。
【0047】次いで本発明のペーストを用いて、電極を
被覆するように誘電体層を形成する方法について説明す
る。ペーストの塗布は、スクリーン印刷法、バーコータ
ー法、ロールコータ法、ドクターブレード法、スリット
ダイコーター法などの一般的な方法で行うことができ
る。塗布厚さは、所望の膜厚とペーストの焼成収縮率を
考慮して決めることができる。本発明では、塗布膜のレ
ベリング性が良好な塗布方法であるスクリーン印刷法や
ドクターブレード法あるいはスリットダイコーター法を
用いて塗布することが好ましい。誘電体層の焼成は、隔
壁パターンと同時に焼成することが好ましい。
【0048】続いて、誘電体層上に隔壁を形成する。隔
壁の形成には、サンドブラスト法や型転写法、スクリー
ン印刷法、感光性ペースト法を用いることができる。こ
のうち、感光性ペースト法は寸法精度の点で優れてお
り、PDP、PALC、FEDやVFDを用いたディス
プレイなど用いられる。本発明のペーストに、感光性成
分および/または感光基を導入することにより感光性ペ
ーストを設計することも可能である。感光性ペーストの
塗布は、スクリーン印刷法、バーコーター法、ロールコ
ータ法、ドクターブレード法、スリットダイコーター法
などの一般的な方法で行うことができる。塗布厚さは、
所望の隔壁の高さとペーストの焼成収縮率を考慮して決
めることができる。本発明では、少なくとも隔壁頂部を
構成する塗布膜を形成する際、塗布膜のレベリング性が
良好な塗布方法であるドクターブレード法あるいはスリ
ットダイコーター法を用いて塗布することが好ましい。
もちろん、全ての塗布工程を、ドクターブレード法ある
いはスリットダイコーター法を用いて行うこともでき
る。
【0049】塗布・乾燥した感光性ペースト膜にフォト
マスクを介して露光を行った後、現像して隔壁パターン
を形成する。感光性ペースト中にカルボキシル基などの
酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で
現像できる。アルカリ水溶液としては水酸化ナトリウム
や炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム水溶液などが使用
できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にア
ルカリ成分を除去しやすいので好ましい。現像には、ア
ルカリ水溶液を用いることが可能であり、アルカリとし
ては、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカ
リ成分を除去し易いので好ましい。アルカリ水溶液の濃
度は通常0.05〜2重量%である。アルカリ濃度が低
すぎれば可溶部が完全に除去されず、アルカリ濃度が高
すぎれば、露光部のパターンを剥離させたり、誘電体層
を侵食したりするおそれがある。
【0050】感光性ペーストの塗布膜から露光・現像の
工程を経て形成された隔壁パターンは次に焼成炉で焼成
されて、有機成分を熱分解して除去し、同時に無機粒子
中の低融点ガラスを溶融させて無機成分の隔壁を形成す
る。焼成を行うには通常、隔壁パターンが形成されたガ
ラス基板を通常は500〜590℃に10〜50分間保
持して焼成を行う。このような工程で隔壁が形成された
ディスプレイ用部材を得ることができる。
【0051】隔壁に挟まれたセル内に、赤、緑、青に発
光する蛍光体ペーストを塗布・焼成して蛍光体層を形成
するとPDP用の背面ガラス基板が構成される。この背
面ガラス基板と別途作製された前面ガラス基板を張りあ
わせ後、封着、ガス封入してPDPが作製される。これ
らの技術は、PALC、FEDやVFDを用いたディス
プレイなどにおいても、好ましく適用される。
【0052】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。なお実施例
中に記載された測定法の具体的な手法は以下に示すとお
りである。
【0053】(測定方法) (1)粒度分布の測定 低融点ガラスやフィラーの粒度分布・平均粒子径は、平
均粒子径が5μmを越える場合はレーザー回折散乱法を
利用した粒度分布計(マイクロトラックHRAMODE
L No.9320−X100)を用いて測定した。ま
た、平均粒子径が5μm以下の場合は、レーザードップ
ラー法を利用した粒度分布計(マイクロトラックUPA
MODEL No.9340)を用いて以下の条件で
測定した。 ・MODEL No.9320−X100の測定条件 試料量:1g 分散条件:精製水中で1分間超音波分散 粒子屈折率:無機粉末の種類によって変更した(リチウ
ム系ガラスでは1.6、ビスマス系ガラスでは1.88
を使用した)。 溶媒の屈折率:1.33 測定回数:3回 ・MODEL No.9340の測定条件 試料量:3g 測定時間:300秒 溶媒の屈折率:1.45 (2)軟化点の測定 ここでいう軟化点とは、荷重軟化点を意味する。粒度を
調整したガラス粉末約50mgを白金セルに入れ、示差
熱分析装置(DTA)を用いて、アルミナ粉末を標準試
料として、室温から20K/minで昇温して得られた
DTA曲線において、最初の吸熱ピークの温度を軟化点
とした。 (3)b*値の測定 基板から切断した隔壁を顕微分光計(オリンパス(株)
製USPM−RU)で5倍の光学レンズを用いてb*値
を測定した。異なる5点で得られた平均値を求めて隔壁
のb*値とした。 (4)Si含有有機化合物のMwの測定 NMPで0.1wt%に希釈した試料を50マイクロリ
ットルを用いて、HLC8220GPC(東ソー(株)
製)で測定した。標準試料としてポリスチレンスタンダ
ード(東ソー(株)製)を用いて検量線を作成し、分子
量を求めた。
【0054】(実施例1)Ag粉末70重量部、Si系
有機化合物5重量部、低融点ガラス1重量部、感光性ポ
リマー7重量部、感光性モノマー4重量部、γ−ブチロ
ラクトン10重量部、ブチルカルビトールアセテート2
重量部、添加剤1重量部の配合比で混合し、三本ローラ
ーを用いて混練しペーストを得た。Ag粉末は球状で、
平均粒子径が2μmであった。Si系有機化合物は、重
量平均分子量Mwが700のジエチルシロキサンのオリ
ゴマーを含む化合物であり、イソプロピルアルコール溶
媒中に20重量%含むものを用いた。低融点ガラスの組
成は、酸化物換算で酸化ビスマス48.1重量%、二酸
化ケイ素27.5重量%、酸化ホウ素14.2重量%,
酸化亜鉛2.6重量%、酸化アルミニウム2.8重量
%、酸化ジルコニウム4.8重量%であり、平均粒子径
が0.9μm、ガラス転移点が465℃、熱軟化点Ts
が510℃のものを用いた。
【0055】感光性ポリマーには、側鎖にカルボキシル
基とエチレン不飽和基を有するアクリル系共重合体、詳
細には、40%のメタクリル酸、50%のメチルメタク
リレートおよび10%のメタクリル酸ヒドロキシプロピ
ルからなる共重合体カルボキシル基(MAA)に対して
0.4当量(40%に相当する)のグリシジルメタクリ
レート(GMA)を付加反応させた感光性ポリマーと、
感光性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアク
リレートを用いた。
【0056】開始剤には光重合開始剤として、2−メチ
ル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリ
ノ−1−プロパノンを用い、溶剤はγ−ブチロラクトン
とブチルカルビトールアセテートの2成分を用いた。
【0057】その他添加剤として、アモルファスシリカ
のアエロジルを用い、ペーストの安定化と印刷ダレの防
止を図った。
【0058】次にスクリーン印刷法でペーストをガラス
基板に塗布した。ガラス基板には旭硝子製の“PD20
0”(基板厚み2.8mm)を用い、ポリエステル製ス
クリーンメッシュを用いてガラス基板全面にペーストを
印刷したのち、100℃10分の条件で乾燥して、超高
圧水銀灯によるパターン露光を行い、30℃の0.2%
炭酸ナトリウム水溶液で現像してパターンを得た。次い
で、大気雰囲気中で590℃で10分保持して焼成し
て、幅が30μmでピッチが200μmのストライプ状
の電極を得た。走査型電子顕微鏡(日立製作所製 S−
4500)を用いて、電極の断面を観察しエッジカール
がないことを確認した。
【0059】(実施例2)Si系有機化合物として、重
量平均分子量Mwが2000のジエチルシロキサンとビ
ニルメチルシロキサンからなるオリゴマーを含む化合物
であり、エタノール溶媒中に25重量%含むものを用い
た以外は、実施例1を繰り返した。電極の断面を観察し
エッジカールがないことを確認した。
【0060】(実施例3)実施例1で焼成前までの工程
を繰り返して電極パターンを形成し、これ被覆するよう
に誘電体ペーストをスクリーン印刷法で塗布した。誘電
体ペーストは、低融点ガラスが50重量部、シリカが1
0重量部、針状の酸化チタンが3重量部、ポリメタクリ
ル酸メチルが10重量部、グリシジルメタクリレートプ
ロピルアミンが5重量部、熱重合開始剤(1,1−アゾ
ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、半減期
10時間の温度は88℃)が1重量部、分散剤(ビュー
ライト)が0.3重量部、ベンゾトリアゾールが1.7
重量部、ベンジルアルコールが14重量部、Si系有機
化合物が5重量部からなる混合物を三本ローラーで混練
した。低融点ガラスの組成は、酸化物換算で酸化ビスマ
ス40重量%、酸化ケイ素が重量4%、酸化ホウ素が2
0重量%、酸化亜鉛が20重量%、酸化アルミニウムが
4重量%であり、ガラス転移点が475℃、荷重軟化点
が515℃、熱膨張係数が75×10-7/℃、比重が
4.6g/cm3のものを用いた。Si系有機化合物
は、重量平均分子量Mwが4800のビニルメチルシロ
キサンのオリゴマーを含む化合物であり、ベンジルアル
コール溶媒中に7重量%含むものを用いた。
【0061】誘電体ペーストを塗布して乾燥した後、1
30℃で15分間キュアし、大気雰囲気中で590℃で
10分保持して焼成した。電極および誘電体を観察して
電極にエッジカールが無いこと、また誘電体に亀裂や剥
離等の欠陥が無いことを確認した。
【0062】(実施例4)実施例3を繰り返した後、誘
電体層上にダイコート法で感光性ペーストを塗布して隔
壁を形成した。感光性ペーストの組成は次の通りであ
る。
【0063】感光性ペーストの組成は、低融点ガラス6
0重量部、感光性ポリマー10重量部、感光性モノマー
8重量部、光重合開始剤3重量部、ベンゾトリアゾール
2重量部、γ−ブチロラクトン17重量部とした。低融
点ガラスの組成は、酸化物換算組成で酸化リチウムが7
重量%、酸化ケイ素が23重量%、酸化ホウ素が31重
量%、酸化バリウムが4重量%、酸化アルミニウムが1
9重量%、酸化亜鉛が3重量%、酸化マグネシウムが7
重量%、酸化カルシウムが6%であり、ガラス転移点が
497℃、荷重軟化点が530℃、熱膨張係数が75×
10-7/K、平均粒子径が2.6μm、最大粒子径が2
4μmのものを用いた。感光性ポリマーは、35%のメ
タクリル酸、55%のメチルメタクリレートおよび10
%のメタクリル酸ヒドロキシプロピルからなる共重合体
カルボキシル基(MAA)に対して0.4当量(40%
に相当する)のグリシジルメタクリレート(GMA)を
付加反応させたポリマーを用いた。感光性モノマーには
ポリプロピレンオキサイドジメタクリレート、光重合開
始剤には2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1を用いた。
【0064】感光性ペーストは、これらの成分からなる
混合物を3本ローラー混練機で混練して作製した。感光
性ペースト塗布膜を乾燥した後、ストライプ状パターン
のフォトマスクを介して、200mJ/cm2の露光量
を照射した後、0.2%の炭酸ナトリウム水溶液で現像
し、ピッチ220μm、線幅30μm、高さ160μm
の隔壁パターンを形成した。隔壁パターンを、ローラー
ハース式焼成炉を用いた焼成温度570℃で15分間焼
成して隔壁を得た。隔壁の断面は台形状であり、b*値
は4.4であった。誘電体に亀裂や剥離等の欠陥は観察
されなかった。また、電極にエッジカール等の欠陥は観
察されなかった。
【0065】(実施例5)低融点ガラスに対して5重量
部のSi系有機化合物を混合した感光性ペーストを用い
て隔壁を形成した以外は、実施例4を繰り返した。Si
系有機化合物は、重量平均分子量Mwが1000のトリ
エチルシロキサンのオリゴマーを含む化合物であり、γ
−ブチロラクトン溶媒中に28重量%含むものを用い
た。断面が台形状であり、b*値が0.2の隔壁を得
た。
【0066】(比較例1)Si系有機化合物を用いずに
ペーストを作成した以外は実施例1を繰り返した。電極
の一部がガラス基板から剥離してカールした。
【0067】(比較例2)Si系有機化合物が、Mw4
00のジエチルシロキサンのオリゴマーを含む化合物で
あって、イソプロピルアルコール溶媒中に20重量%含
むものを用いてペーストを作成した以外は実施例1を繰
り返した。電極の一部がガラス基板から剥離した。
【0068】(比較例3)Si系有機化合物を用いずに
誘電体ペーストを作成した以外は実施例3を繰り返し
た。焼成後の誘電体層に亀裂が生じた。
【0069】(比較例4)Si系有機化合物を0.5重
量部にして誘電体ペーストを作成した以外は実施例4を
繰り返した。電極および誘電体層に欠陥はなかった。焼
成後の隔壁は、断面が台形状であり、b*値が8.8で
あった。
【0070】
【発明の効果】本発明のペーストは、無機粉末およびS
i含有有機化合物を含む構成としたので、電極のエッジ
カールや、誘電体層の亀裂や剥離、隔壁の着色等の問題
が生じないペーストを提供できる。また、本発明のディ
スプレイ用部材の製造方法によれば、電極や誘電体層、
隔壁の欠陥がないディスプレイ用部材を容易に形成でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 H01J 11/02 B Fターム(参考) 2H025 AA13 AA14 AA18 AA19 AA20 AB14 AB17 BC13 BC42 CA18 CA23 CB32 CC09 CC20 4G062 AA08 BB01 DA03 DA04 DA05 DB01 DB03 DC03 DC04 DC05 DD01 DE01 DE03 DE04 DE05 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FC03 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA04 GA05 GA06 GA07 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM05 MM25 NN40 PP01 PP02 PP11 PP12 5C027 AA02 AA06 AA09 5C040 GC18 GD07 GF18 5G301 DA03 DA04 DA05 DA06 DA10 DA11 DA12 DA13 DA34 DA42 DD01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均分子量Mwが500〜5000で
    あるSi含有有機化合物および無機粉末を含むペース
    ト。
  2. 【請求項2】無機粉末が低融点ガラスを含むことを特徴
    とする請求項1に記載のペースト。
  3. 【請求項3】無機粉末が導電性粉末を含むことを特徴と
    する請求項1に記載のペースト。
  4. 【請求項4】無機粉末100重量部に対してSi含有有
    機化合物を1〜15重量部含むことを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のペースト。
  5. 【請求項5】熱重合開始剤を含有することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のペースト。
  6. 【請求項6】熱重合開始剤が有機過酸化物、アゾ系化合
    物から選ばれた少なくとも一種であるラジカル重合開始
    剤であることを特徴とする請求項5に記載のペースト。
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