JP3899954B2 - プラズマディスプレイ部材およびプラズマディスプレイならびにその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ部材およびプラズマディスプレイならびにその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイ部材およびプラズマディスプレイの隔壁ならびにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」とする)は液晶パネルに比べて高速の表示が可能であり、かつ大型化が容易であることから、OA機器および広報表示装置などの分野に利用されている。また、高品位テレビジョンの分野などでの進展が非常に期待されている。
【0003】
PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基板との間に備えられた放電空間内で対抗するアノードおよびカソード電極間にプラズマ放電を生じさせ、上記放電空間内に封入されているガスから発生した紫外線を、放電空間内に設けた蛍光体にあてることにより表示を行うものである。この場合、放電の広がりを一定領域に抑え、表示を規定のセル内で行わせると同時に、かつ均一な放電空間を確保するために隔壁(障壁、リブともいう)が設けられている。上記の隔壁の形状は、一般にはおよそ幅20〜120μm、高さ100〜250μmのストライプ状や格子状のものなどがある。隔壁の作成方法としては、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、型転写法、フォトリソグラフィー法等が用いられている。
【0004】
PDPにおいては、隔壁の比誘電率は、画素セルの静電容量、または隔壁を介しての誤放電の起こりやすさに影響を与える。隔壁の比誘電率が高いと、帯電量の増加による電力損失を生じ、消費電力の増加を引き起こす。さらに、電力損失のためにセルが放電せず、黒点となってしまう。また、比誘電率が低いと、所望のセルを放電させたときに隣接したセルの放電も起こってしまうという欠点があった。
【0005】
上記の問題に対して、特開平9−278482号公報、特開平10−228869号公報、特開平10−297937号公報、特開2000−119038号公報、特開2000−164137号公報、特開2000−169178号公報、特開2001−151535号公報等では、低比誘電率の隔壁を形成するために低比誘電率ガラス材料を用いることを提案している。例えば、特開平10−228869号公報には、ガラスの組成を以下のようにすることにより比誘電率を低減することが記載されている。
【0006】
酸化物換算表記で、
酸化リチウム 2〜15重量%
酸化ケイ素 15〜50重量%
酸化ホウ素 15〜40重量%
酸化バリウム 2〜15重量%
酸化アルミニウム 6〜25重量%
あるいは、同じく酸化物換算表記で、
酸化ビスマス 10〜40重量%
酸化ケイ素 3〜50重量%
酸化ホウ素 10〜40重量%
酸化バリウム 8〜20重量%
酸化アルミニウム 10〜30重量%
などが挙げられている。
【0007】
しかし、この方法では、ガラス軟化点が上昇して焼成時に基板の歪みを生じやすくなるなど焼成が難しくなること、ガラス材料のコストが増加すること、ガラス材料の種類が制限されること、などの問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点に着目し、消費電力が低く、誤放電やちらつきが少ないといった放電特性の優れたプラズマディスプレイを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。すなわち本発明は、隔壁を有するプラズマディスプレイ部材であって、隔壁が下記の組成を有するガラス粉末
酸化リチウム、酸化ナトリウムまたは酸化カリウム 3〜15重量%
酸化ケイ素 5〜30重量%
酸化ホウ素 20〜45重量%
酸化バリウムまたは酸化ストロンチウム 2〜15重量%
酸化アルミニウム 10〜25重量%
酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム 2〜15重量%
を含むガラスペーストを用いて製造され、隔壁が空洞を有し、空洞の体積が隔壁全体の体積の5〜64%の範囲内であり、隔壁の長手方向と垂直な断面において、空洞の幅が隔壁の線幅の1/5〜4/5、および空洞の高さが隔壁の高さの1/4〜4/5であり、かつ隔壁の比誘電率が2〜20であることを特徴とするプラズマディスプレイ部材である。
【0010】
さらに本発明は、隔壁中に空洞を有するプラズマディスプレイ部材の製造方法であって、該空洞の体積が隔壁全体の体積の5〜64%の範囲内であり、隔壁の長手方向と垂直な断面において、空洞の幅が隔壁の線幅の1/5〜4/5、および空洞の高さが隔壁の高さの1/4〜4/5であり、かつ隔壁の比誘電率が2〜20であり、かつ基板上に隔壁が下記の組成を有するガラス粉末
酸化リチウム、酸化ナトリウムまたは酸化カリウム 3〜15重量%
酸化ケイ素 5〜30重量%
酸化ホウ素 20〜45重量%
酸化バリウムまたは酸化ストロンチウム 2〜15重量%
酸化アルミニウム 10〜25重量%
酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム 2〜15重量%
を含むガラスペーストを用いて有機物パターンを形成する工程、隔壁部を形成する工程および有機物パターンを除去させる工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
プラズマディスプレイは、基板上に放電区間であるセルを仕切る隔壁を有するが、これ(ら)は、前面板、背面板のどちらか、または両方に形成しても良い。前述のように、プラズマディスプレイの放電特性や消費電力は、隔壁の構造や隔壁材料の比誘電率に大きく影響を受ける。例えば、隔壁の比誘電率が低いと隣接したセルの放電、いわゆる誤放電が発生しやすくなり、隔壁の比誘電率が高いと隔壁の帯電量の増加による電力ロス、いわゆる消費電力の増加を引き起こす。特に、プラズマディスプレイはCRT等と比較して消費電力が高いので、隔壁の低比誘電率化による消費電力の低減が望まれる。
【0013】
発明者らは、隔壁の比誘電率制御について鋭意検討の結果、隔壁中に空洞を形成することが有効であることを見出した。ここで、本発明の隔壁中の空洞とは、図1に例示するような、ガラス、セラミックス、金属等を含む隔壁材料で囲まれた、該隔壁材料を形成する無機成分を含まない空間を指し、焼成する際に隔壁材料中でバインダー樹脂等の有機物の脱媒により形成される直径5μm以下の微少な空間、いわゆる気孔は含まないものである。また、本発明における隔壁とは、該空洞も含めた隔壁ガラスと空洞の全体を指す。また、本発明における隔壁の比誘電率とは、隔壁ガラスと空洞を含めた隔壁全体の複合比誘電率のことである。
【0014】
本発明は隔壁中に空洞を有し、隔壁の比誘電率が2〜20であることが重要である。隔壁中に空洞を形成し、比誘電率を2〜20にすることで、低消費電力となり、さらに書き込み不良や誤放電、放電電圧の低下などが起こりにくく、放電特性の優れたプラズマディスプレイを作製することができるためである。隔壁中に空洞がないと、隔壁の比誘電率を効果的に下げることができず、高消費電力となり、放電特性も良くない。隔壁の比誘電率として、好ましくは4〜10、より好ましくは6〜9である。
【0015】
また、本発明の空洞を有する隔壁では、隔壁ガラス材料の比誘電率以下にすることもできる。空洞を有する隔壁の比誘電率とは、隔壁ガラスと空洞との複合比誘電率であるので、隔壁ガラスの成分に制約があって比誘電率を制御することができない場合でも、隔壁に占める空洞の体積分率を変えることにより、隔壁の複合比誘電率を変えることができる。例えば、ガラスの比誘電率で最も小さいのは石英ガラスの3.8程度であるが、空洞の比誘電率は1に近いため、空洞を有する隔壁の複合比誘電率を3.8以下にもすることができる。
【0016】
なお、隔壁ガラスの比誘電率の測定は、次のように行う。まず基板上に、蒸着法やスクリーン印刷法等により銀、アルミなどの金属ベタ膜を形成する。次いで、空洞を有する隔壁部を形成する。次いで、LCRメーター(例えば、横河ヒューレットパッカード社製“HP4284A”)で23℃、1MHzで静電容量を測定する。同様に、金属ベタ膜間に空洞を有する隔壁がない、空気のみの静電容量もまた測定する。そして、その差分から空洞を有する隔壁の複合比誘電率(ε)を計算することができる。
ε=Cd/ε0
ただし、Cは静電容量、dは隔壁材料の焼成後ベタ膜厚、Sは金属ベタ膜の面積、ε0は真空の誘電率である。
【0017】
また、次のように測定することもできる。まず基板上に、蒸着法やスクリーン印刷法等により銀、アルミ等の金属ベタ膜を形成する。次いで、隔壁材料を含んだガラスペーストを塗布あるいは印刷する。その後、焼成して隔壁材料のベタ膜を形成する。さらに、その上に蒸着法等によりアルミ等の金属ベタ膜を形成し、LCRメーター(例えば、横河ヒューレットパッカード社製“HP4284A”)で23℃、1MHzで静電容量を測定し、隔壁ガラスの比誘電率(εg)を算出する。
εg=Cd/ε0
隔壁断面が矩形あるいは矩形で近似できる場合は、図2のように隔壁を3つの部分に分解すると、各部分は静電容量がC1、C2、C3であるコンデンサと考えることができる。よって、測定によって得られた隔壁ガラスの比誘電率と空気の比誘電率を用いて、C1、C2、C3を計算することができる。
L2を図2の奥行き方向(隔壁の長手方向)の単位長さとすると、C1、C2、C3は次のとおりに表される。
C1=εgε0W・L2/(L−L1)
C2=εgε0(W−W1)・L2/L1
C3=εaε0W1・L2/L1
ただし、εaは空気の比誘電率である。最終的に、次式によって複合比誘電率を計算することができる。
ε=C1(C2+C3)L/(C1+C2+C3)(W・L2・ε0)
隔壁材料としては、特に限定されず各種材料を使用することができる。例えば、ケイ素および/またはホウ素の酸化物を含有するガラス材料が好ましく用いられる。これらの酸化物以外にも、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化バリウム、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛といった酸化物を含有し、軟化点、熱膨張係数、屈折率といった特性を隔壁の製法やパネル特性に応じた値に調節するため、含有成分やその重量比が調整された無機粉末が使用される。
【0018】
また、隔壁中の空洞は、隔壁の比誘電率の低減度合いと隔壁の割れ、倒れ、剥がれの防止の点から隔壁全体の体積の10〜70%であることが好ましい。より好ましくは15〜50%である。さらに好ましくは20〜40%である。10%より小さいと、効果的に比誘電率を下げられずに消費電力が高くなる傾向があり、また、70%より大きいと隔壁強度が低下しやすくなり、隔壁の割れ、倒れ、剥がれが生じやすくなる傾向がある。
【0019】
本発明の空洞を有する隔壁は、気孔率が10%以下であることが好ましく、パネルの放電寿命、輝度安定性などの放電特性を考慮すると、さらに好ましくは3%以下がよい。なぜならば、気孔率が10%を超えると、隔壁の密着性悪化、隔壁強度の不足、また非常に表面積が大きくなり、放電時に気孔から排出されるガス、水分による輝度低下などの放電特性の悪化につながるため好ましくない。
【0020】
ここで用いる気孔率とは、隔壁ガラス中に発生する直径がおよそ5μm以下の気孔の体積分率のことを指し、空洞の有無によらず、隔壁ガラス材料や焼成条件等によって決まる。気孔率をPとすると、Pは、隔壁ガラスの真密度をdth、隔壁ガラスの実測密度をdexとしたとき、
P=(dth−dex)/dth×100
と定義される。
【0021】
隔壁ガラスの真比重はいわゆるアルキメデス法を用いて算出するのが好ましい。隔壁ガラスを乳鉢を用いて指頭に感じない程度、325メッシュ以下位までに粉砕する。そしてJIS−R2205に記載のように真比重を求める。次に実測密度の測定は隔壁ガラス部分を形状を壊さないように削り取り、粉砕を行わないこと以外は上記と同様にしてアルキメデス法を用いて計測を行う。
【0022】
空洞の形状は特に限定しないが、隔壁ガラスの割れ、倒れ、剥がれ防止のため、隔壁ガラスの外形と相似な図形であることが好ましい。具体的には矩形か台形であることが好ましい。部分的に隔壁ガラスの薄い層ができることによる、隔壁ガラスの割れ、倒れ、剥がれを防止しやすくなるためである。
【0023】
また、場所によって形状が変わってもよく、さらに全ての隔壁中に空洞を有していなくてもよい。特に格子状隔壁のような電極上にも隔壁が形成される場合、消費電力の増加へ与える比誘電率の影響が大きくなるので、電極の上を通る隔壁近辺にだけ、空洞を設けるのも効果的である。さらに、後述するが有機物分解ガスの脱ガス性をよくするため、隔壁頂部および/または隔壁側面に空洞へ貫通する穴があってもよい。
【0024】
空洞の大きさは、隔壁の長手方向と垂直な断面における空洞が、隔壁の線幅の2/3以下、および/または隔壁の高さの2/3以下の大きさであることが好ましい。より好ましくは、隔壁の線幅の1/2以下、および/または隔壁の高さの1/2以下である。隔壁の線幅の2/3を越えると、隔壁ガラス層が薄くなり、割れ、倒れ、剥がれの原因となって好ましくない。また、隔壁の高さの2/3を越えても、同様に割れ、倒れ、剥がれの原因となるので好ましくない。
【0025】
本発明の隔壁中に空洞を有するプラズマディスプレイ部材は、空洞を有しない隔壁と比較して隔壁形成に必要な隔壁ガラス材料が少ない。すなわち、隔壁ガラス材料が少ない分低コストであり、さらにプラズマディスプレイ部材を軽量化することもできる。
【0026】
次に、隔壁中に空洞を有するプラズマディスプレイ部材およびプラズマディスプレイについて説明する。以下に、最も一般的なAC型プラズマディスプレイを例に取り、その基本構造を説明するが、必ずしもこの構造には限定されない。なお、AC型とは、電源方式が交流であり、構造的には直流であるDC型と比較して、誘電体層を有する点等が相違する。
【0027】
プラズマディスプレイは、前面板および/または背面板に形成された蛍光体層が内部空間内に面しているように、該前面板と該背面板を封着してなる部材において、前記内部空間内に放電ガスが封入されてなるものである。すなわち、前面板には表示面側の基板であり表示用放電のための透明電極(サスティン電極、スキャン電極)が形成されており、放電のため、前記サスティン電極と前記スキャン電極の間隙は比較的狭い方がよい。より低抵抗な電極を形成する目的で透明電極の背面側にバス電極を形成しても良い。ただし、バス電極は材質がAg、Cr/Cu/Cr等で構成されていて、不透明であることが多い。従って、前記透明電極とは異なり、セルの表示の邪魔となるので、表示面の外縁部に設けることが好ましい。AC型プラズマディスプレイの場合、電極の透明誘電体およびその保護膜としてMgO薄膜が形成される場合が多い。背面板には、表示させるセルをアドレス選択するための電極(アドレス電極)が形成されている。セルを仕切るための隔壁や蛍光体層は前面板、背面板のどちらかまたは両方に形成してもよいが、背面板のみに形成される場合が多い。
【0028】
前面板、背面板に用いるガラス基板は、特に限定しないが、一般的にはソーダライムガラスやソーダライムガラスをアニール処理したガラス、または、高歪み点ガラス(例えば、旭硝子社製“PD−200”)等を用いることができる。ガラス基板のサイズは特に限定はなく、厚みは1〜5mmのものを用いることができる。
【0029】
以下に、背面板における隔壁の製造方法の例を述べる。
ガラス基板上に、スクリーン印刷や感光性導電ペーストを用いたフォトリソグラフィー法によって形成された、銀やアルミ、銅、金、ニッケル、酸化錫、ITO等を含むアドレス電極層、および/またはアドレス電極層上に放電安定化のためにスクリーン印刷あるいはダイコーター、ブレードコーター等により形成された誘電体層の上に、セルを仕切るための隔壁部を形成する。この隔壁の製造方法は、一般的にはスクリーン印刷法、サンドブラスト法、型転写法、フォトリソグラフィー法による感光性ペースト法等がある。以下に、それぞれの製造方法について簡単に述べる。
【0030】
スクリーン印刷法は、ガラスペーストを基板に10〜20回程度スクリーン印刷、乾燥を繰り返して所定の高さの隔壁パターンを形成後、焼成して隔壁とするものである。
【0031】
また、サンドブラスト法は、ガラスペーストを基板に塗布した上にドライフィルムレジストをラミネートし、これをフォトリソグラフィー法でパターン形成した後、研磨剤を吹き付けて研削することで隔壁パターンを形成し、その後焼成して隔壁とする。
【0032】
型転写法は、基板上に塗布されたガラスペーストを、隔壁形状の凹型金型で加圧成形を行う、またはシリコーンゴムとニッケル鋼からなる複合板の凹部にガラスペーストを埋め込み、基板に隔壁成形体を加圧転写し、その後焼成して隔壁部を形成する。
【0033】
フォトリソグラフィー法による感光性ペースト法は、感光性を持つ有機物を含む感光性ガラスペーストを基板上に塗布し、フォトマスクのパターンを露光により焼き付けた後に、未露光部を現像により洗い流して隔壁パターンを形成し、その後焼成して隔壁を得る。
【0034】
本発明における隔壁中に空洞を有するプラズマディスプレイ部材を製造するためには、基板上に有機物パターンを形成する工程、隔壁部を形成する工程、および焼成により有機物パターンを分解、蒸発させる工程を含むことが必要である。
【0035】
ここで、本発明における有機物パターンとは、空洞の形状を規定するパターンであって、焼成により有機物が分解・蒸発するものである。有機物パターン上にガラス、セラミックス、金属等からなる無機成分と有機成分からなる隔壁パターンを形成する(図3)。その後、焼成することによって有機物パターンは分解・蒸発して空洞を形成し、また隔壁パターンでは有機物が分解・蒸発して無機成分が残り、隔壁ガラスを形成する。
【0036】
本発明の有機物パターン及び隔壁パターンの製造方法は特に限定せず、有機物パターンと隔壁パターンの形成方法が異なっても良いが、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、型転写法、フォトリソグラフィー法による感光性ペースト法のいずれかを用いるのが好ましい。さらに好ましくは、工程が少なく、微細なパターン形成が可能である感光性ガラスペースト法による作製である。
【0037】
以下に、感光性ガラスペースト法を例に、有機物パターンおよび隔壁パターンの製造方法について具体的に述べるが、本発明はこれに限定されない。
【0038】
感光性ガラスペーストは、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選ばれる感光性成分を含有し、さらに必要に応じて、バインダー、光重合開始剤、紫外線吸光剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤やレベリング剤等の添加成分と、低融点ガラスと、フィラーとして高融点ガラスを少なくとも各1種類ずつ含む。これら各種成分を所定の組成になるよう調合した後、3本ローラーや混練機で均質に混合分散し、感光性ガラスペーストを作製する。
【0039】
ペースト粘度は、ガラス粉末、増粘剤、有機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤等の添加割合によって適宜調整されるが、その範囲は2000〜200000cps(センチポイズ)である。例えば、基板への塗布をスリットダイコーター法やスクリーン印刷法以外にスピンコート法で行う場合は、200〜5000cpsが好ましい。
【0040】
有機物パターンを形成する感光性有機物ペーストも、低融点ガラスと、フィラーとしての高融点ガラス、無機の沈殿防止剤を含まないことを除いて、感光性ガラスペーストと類似の組成、粘度であり、3本ローラーや混練機で均質に混合分散して作製される。
【0041】
ガラス、セラミックス、ポリマー製フィルム等からなる基板上に、作製した感光性有機物ペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーター等の方法を用いることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度によって調整できる。
【0042】
ここで、ペーストを基板上に塗布する場合、基板と塗布膜との密着性を高めるために基板の表面処理を行うことができる。表面処理液としては、シランカップリング剤、例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等、あるいは有機金属、例えば有機チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウム等である。シランカップリング剤あるいは有機金属を有機溶媒、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等で0.1〜5%の濃度に希釈したものを用いる。次に、この表面処理液をスピナー等で基板上に均一に塗布した後に80〜140℃で10〜60分間乾燥することによって表面処理ができる。また、フィルム上に塗布した場合、フィルム上で乾燥を行った後、次の露光工程を行う場合と、ガラスやセラミックスの基板上に貼り付けた後、露光工程を行う方法がある。
【0043】
塗布した後、露光装置を用いて露光を行う。露光は、通常のフォトリソグラフィー法で行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的である。用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。
【0044】
また、フォトマスクを用いずに、赤色や青色のレーザー光等で直接描画する方法を用いても良い。
【0045】
露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機等を用いることができる。また、大面積の露光を行う場合は、ガラス基板等の基板上に感光性ペーストを塗布した後に、搬送しながら露光を行うことによって、小さな露光面積の露光機で、大きな面積を露光することができる。
【0046】
この際使用される活性光源は、例えば可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー光等が挙げられるが、これらの中で紫外線が好ましく、その光源としては、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌等等が使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚みによって異なるが、1〜100mW/cm2の出力の超高圧水銀灯を用いて20秒〜30分間露光を行う。
【0047】
塗布した感光性有機物ペースト表面に酸素遮断膜を設けることによって、パターン形状を向上させることができる。酸素遮断膜の一例としては、ポリビニルアルコール(PVA)やセルロース等の膜、あるいは、ポリエステル等のフィルムが挙げられる。
【0048】
PVA膜の形成方法は、濃度が0.5〜5重量%の水溶液をスピナー等の方法で基盤上に均一に塗布した後に70〜90℃で10〜60分間乾燥することによって水分を蒸発させて行う。また水溶液中にアルコールを少量添加すると、感光性有機物ペーストととの濡れ性が良くなり蒸発が容易になるので好ましい。さらに好ましいPVAの溶液濃度は1〜3重量%である。この範囲にあると感度が一層向上する。PVA塗布によって感度が向上するのは次の理由が推定される。すなわち、感光性成分が光反応する際に、空気中の酸素があると光硬化の感度を妨害すると考えられるが、PVAの膜があると余分な酸素を遮断できるので露光時に感度が向上すると考えられる。
【0049】
ポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレン等の透明なフィルムを用いる場合は、塗布後の感光性有機物ペーストの上に、これらのフィルムを貼り付けて用いる方法もある。
【0050】
露光後、感光部分と非感光部分の現像液に対する溶解度差を利用して現像を行うが、この場合、浸漬法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法で行う。
【0051】
用いる現像液、感光性有機物ペースト中の有機成分が溶解可能である有機溶媒を使用できる。また、該有機溶媒にその溶解力が失われない範囲で水を添加しても良い。感光性有機物ペースト中にカルボキシル基等の酸性基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液として水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、水酸化カルシウムのような金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
【0052】
有機アルカリとしては、アミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は通常0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低すぎると、可溶部が除去されず、アルカリ濃度が高すぎると、パターン部を剥離させ、また非可溶部を腐食させるおそれがあり好ましくない。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0053】
以上のようにして、有機物パターンを形成する。次いで、感光性有機物ペーストを感光性ガラスペーストに変え、有機物パターン上に感光性ガラスペーストを、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーター等の方法を用いて塗布する。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度によって調整できる。
【0054】
その後、前述の感光性有機物ペーストで用いた露光・現像等の方法と同様にして、隔壁ガラスパターンを形成する。
【0055】
有機物パターンおよび隔壁ガラスパターンを含む基板の焼成工程は焼成炉により行う。焼成雰囲気や温度はペーストや基板の種類によって異なるが、空気中、窒素、水素等の雰囲気下で焼成する。焼成温度は400〜610℃で行う。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。また、以上の工程中に乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃加熱工程を導入してもよい。
【0056】
ただし、有機物パターンは、この焼成工程において、分解・蒸発して空洞を形成するので、隔壁パターン中のガラスが軟化した後ではガラスが閉殻構造を形成してしまうため、閉じ込められた有機物の分解ガスが隔壁ガラス中に残り、気孔の原因となることがある。
【0057】
そのため、有機物パターンの熱分解温度Tdと隔壁パターン中のガラス成分のガラス軟化点Tgが、次の関係であることが好ましい。
g−Td>20℃
さらに良好な有機物の分解・蒸発のためには、Tg−Td>30℃であることがより好ましい。
【0058】
gは、示差走査熱量計(例えば、“DSC−600E”島津製作所製)を用い、ガラスの軟化による吸熱ピークの生じた温度として求めることができる。また、Tdは、熱重量測定装置(例えば、“TGA−50”島津製作所製)により、重量減少が観測された温度として求めることができる。
【0059】
以下に、感光性ガラスペースト法を例に、有機物パターン及び隔壁パターンに使用される好ましい有機材料および無機材料について述べるが、本発明はこれに限定はされない。
【0060】
感光性ガラスペーストにおいて、有機成分は感光性ガラスペースト中の10〜60重量%を占めることが好ましい。有機成分が10重量%未満であると、無機微粒子の量が圧倒的多く、ペーストの粘度が高くなりすぎてペーストを均一に塗布することができない。一方、有機成分が60重量%を越えると無機微粒子の割合が低くなり過ぎて、本発明の目的である無機微粒子のパターンを形成するには不利となるためである。より好ましくは20〜50重量%である。なお、本発明における有機成分は、感光性ガラスペーストの内、無機成分を除いた成分全体を意味するものとする。
【0061】
感光性ガラスペーストあるいは感光性有機物ペーストを、まとめて感光性ペーストと呼ぶと、本発明における感光性ペーストの有機成分は、通常、反応性モノマー、反応性オリゴマー、反応性ポリマーから選ばれた少なくとも1種、および必要に応じてバインダポリマー、光重合開始剤、光酸発生剤、光塩基発生剤、増感剤、増感助剤、紫外線吸収剤、有機染料、分散剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸、塩基、沈降防止剤、酸化防止剤等の添加剤成分を加えて構成される。ここで、反応性モノマー、反応性オリゴマー、反応性ポリマーにおける反応性とは、感光性ペーストが活性光線の照射を受けた場合に、反応性モノマー、反応性オリゴマー、反応性ポリマーが光架橋、光重合、光解重合、光変性等の反応を通して化学構造が変化する性質を意味する。
【0062】
本発明の有機成分として用いるポリマーとしては、カルボキシル基を有することが好ましい。カルボキシル基を有するポリマーは、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸またはこれらの酸無水物等のカルボキシル基含有モノマーおよびメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシアクリレート等のモノマーを選択し、アゾビスイソブチロニトリルのような開始剤を用いて共重合することにより得られる。
【0063】
カルボキシル基を有するポリマーとしては、焼成時の熱分解温度が低いことから、(メタ)アクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸を共重合成分とするコポリマーが好ましく用いられる。とりわけ、スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体が好ましく用いられる。
【0064】
カルボキシル基を有するコポリマーの樹脂酸価は50〜150mgKOH/gであることが好ましい。酸価が150を越えると、現像許容幅が狭くなる。また、酸価が50未満では未露光部の現像液に対する溶解性が低下する。現像液濃度を高くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパターンが得られにくくなる。
【0065】
側鎖にエチレン性不飽和結合を導入する方法として、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライド、マレイン酸等のカルボン酸を反応させて作る方法がある。
【0066】
グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテル等が挙げられる。とりわけ、CH2=C(CH3)COOCH2CHOHCH2−が好ましく用いられる。
【0067】
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアナート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等がある。また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0.05〜1モル当量反応させることが好ましい。
【0068】
エチレン性不飽和結合を有するアミン化合物の調製は、エチレン性不飽和結合を有するグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリル酸無水物等をアミノ化合物と反応させればよい。複数のエチレン性不飽和基含有化合物を混合して用いてもよい。
【0069】
バインダー成分が必要な場合にはポリマーとして、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ブチルメタクリレート樹脂等を用いることができる。
【0070】
本発明に用いる光重合開始剤は、ラジカル種を発生するものから選んで用いられる。光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロペンアミニウムクロリド一水塩、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2ーヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イロキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、メチルフェニルグリオキシエステル、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1−)、ジフェニルスルフィド誘導体、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジルメトキシエチルアセタール、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、N−フェニルグリシン、テトラブチルアンモニウム(+1)n−ブチルトリフェニルボレート(1−)、ナフタレンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシン、メチレンブルー等の光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組み合わせ等が挙げられる。
【0071】
本発明では、これらを1種または2種以上使用することができる。光重合開始剤は、感光性有機成分に対し、0.05〜10重量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.1〜10重量%である。重合開始剤の量が少なすぎると光感度が不良となり、光重合開始剤の量が多すぎる場合には露光部の残存率が小さくなるおそれがある。
【0072】
光重合開始剤と共に増感剤を使用し、感度を向上させたり、反応に有効な波長範囲を拡大することができる。
【0073】
増感剤の具体例としては、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニルビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾール等が挙げられる。
【0074】
本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。なお、増感剤の中には光重合開始剤としても使用できるものがある。増感剤を本発明の感光性ペーストに添加する場合、その添加量は感光性有機成分に対して通常0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜10重量%である。増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなる恐れがある。
【0075】
本発明では酸化防止剤を添加することもできる。酸化防止剤とは、ラジカル連鎖禁止作用、三重項の消去作用、ハイドロパーオキサイドの分解作用をもつものである。
【0076】
感光性ガラスペーストは多くの無機微粒子成分を分散状態で含有するので、露光光によるペースト内部の光散乱は避け難く、それに起因すると考えられるパターン形状の太りやパターン間の埋り(残膜形成)が発生しやすい。パターンの壁は垂直に切り立ち、矩形になることが望ましい。理想的には、ある露光量以下では現像液に溶解し、それ以上では現像液に不溶となることである。つまり、光散乱によって低い露光量で硬化しても現像液に溶解し、パターン形状の太りやパターン間の埋まりが解消され、露光量を多くしても解像できる範囲が広いことが好ましい。
【0077】
感光性ペーストに酸化防止剤を添加すると、酸化防止剤がラジカルを捕獲したり、励起された光重合開始剤や増感剤のエネルギー状態を基底状態に戻したりすることにより散乱光による余分な光反応が抑制され、酸化防止剤で抑制できなくなる露光量で急激に光反応が起こることにより、現像液への溶解、不溶のコントラストを高くすることができる。
【0078】
具体的には、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、ヒドラジン塩酸塩、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウムオキザレート、フェニル−β−ナフチルアミン、パラベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、ピクリン酸、キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム、ピロガロール、タンニン酸、トリエチルアミン塩酸塩、ジメチルアニリン塩酸塩、クペロン、(2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)−2−エチルヘキシルアミノニッケル−(II)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス[3−(t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、等が挙げられるがこれらに限定されない。本発明では、これらを1種以上使用することができる。
【0079】
酸化防止剤の添加量は、感光性ペースト中に0.1〜30重量%、より好ましくは、0.5〜20%の範囲である。これらの範囲より少ない場合、現像液への溶解、不溶のコントラストが小さく、またこの範囲を越えると感光性ペーストの感度が低下し、多くの露光量を必要としたり、重合度が上がらずパターン形状が維持できなくなる。
【0080】
また、紫外線吸収剤を添加することで、露光光によるペースト内部の散乱光を吸収し、散乱光を弱めることができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリチル酸系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール系化合物、無機系の微粒子酸化金属等が挙げられる。これらの中でもベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール系化合物が特に有効である。これらの具体例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、インドール系の吸収剤であるBONASORB UA−3901(オリエント化学社製)、BONASORB UA−3902(オリエント化学社製)SOM−2−0008(オリエント化学社製)等が挙げられるがこれらに限定されない。さらに、これら紫外線吸収剤の骨格にメタクリル基等を導入し反応型として用いてもよい。本発明では、これらを1種以上使用することができる。
【0081】
紫外線吸収剤の添加量は、ペースト中に0.001〜10重量%、より好ましくは、0.005〜5%の範囲である。これらの範囲を外れると、透過限界波長および波長傾斜幅が変化し、散乱光の吸収能力が不足したり、露光光の透過率が下がり、感光性ペーストの感度が低下するので注意を要する。
【0082】
また、本発明では、露光、現像の目印として有機系染料を添加することができる。染料を添加して着色することにより視認性が良くなり、現像時にペーストが残存している部分と除去された部分との区別が容易になる。有機染料としては、特に限定はされないが、焼成後の絶縁膜中に残存しないものが好ましい。具体的には、アントラキノン系染料、インジゴイド系染料、フタロシアニン系染料、カルボニウム系染料、キノンイミン系染料、メチン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、フタルイミド系染料、ペリノン系染料等が使用できる。特に、h線とi線付近の波長の光を吸収するもの、例えばベーシックブルー等のカルボニウム系染料を選択すると、本発明の効果がより出やすくなり好ましい。有機染料の添加量は0.001〜1重量%であることが好ましい。
【0083】
感光性ペーストを基板に塗布する時の粘度を塗布方法に応じて調整するために有機溶媒が使用される。このとき使用される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸等やこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0084】
本発明における無機微粒子とは、ガラス、セラミックス、Au、Ni、Ag、Pd、Pt等の導電性粉末の微粒子であり、特に有用であるのは、ガラス粉末、Ag粉末である。本発明の感光性ガラスペーストは、40〜90重量%の無機微粒子からなることが必要である。また、50〜80重量%が好ましい。
【0085】
ガラス粉末としては、ガラス転移点430〜500℃、軟化点が470〜580℃のガラス粉末をペースト中に50重量%以上含有することが好ましい。通常のディスプレイに用いられる基板上にパターン加工が容易にできる傾向があるためである。
【0086】
また、無機微粒子の平均屈折率が1.5〜1.65の範囲内にあることが好ましい。ガラス微粒子の屈折率が1.5〜1.65になるように金属酸化物を配合してなるガラス微粒子を用いることにより、ガラス粉末と感光性有機成分の屈折率と整合させ、光散乱を抑制することにより高精度のパターン加工が可能になる傾向にある。例えば、酸化ケイ素:22、酸化アルミニウム:23、酸化硼素:33、酸化リチウム:9、酸化マグネシウム:7、酸化バリウム:4および酸化亜鉛2(重量%)からなるガラス粉末は、ガラス転移点:490℃、軟化点:528℃そしてg線波長(436nm)においての屈折率:1.59であり、本発明の無機微粒子として好ましく使用することができる。
より好ましくは、1.53〜1.62の範囲内にあることである。
【0087】
本発明の感光性ガラスペーストに用いる無機微粒子として好ましく使用できるガラス粉末は例えば下記の組成を有するものである。
Figure 0003899954
【0088】
上記のように、酸化リチウム、酸化ナトリウムまたは酸化カリウムのアルカリ金属酸化物のうち少なくとも1種を用い、その合計量が3〜15重量%、さらには3〜10重量%であることが好ましい。
【0089】
アルカリ金属酸化物は、ガラスの荷重軟化点、熱膨張係数のコントロールを容易にするのみならず、ガラスの屈折率を低くすることができるため、感光性有機成分との屈折率差を小さくすることが容易になる。アルカリ金属酸化物の合計量が3重量%以上とすることでガラスの低融点化の効果を得ることができ、15重量%以下とすることでガラスの化学的安定性を維持すると共に熱膨張係数を小さく抑えることができる。アルカリ金属としては、ガラスの屈折率を下げることやイオンのマイグレーションを防止することを考慮するならリチウムを選択するのが好ましい。
【0090】
酸化ケイ素の配合量は5〜30重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。酸化ケイ素は、ガラスの緻密性、強度や安定性の向上に有効であり、また、ガラスの低屈折率化にも効果がある。熱膨張係数をコントロールしてガラス基板とのミスマッチによる剥離等を防ぐこともできる。5重量%以上とすることで、熱膨張係数を小さく抑えガラス基板に焼き付けた時にクラックを生じない。また、屈折率を低く抑えることができる。30重量%以下とすることで、ガラス転移点、荷重軟化点を低く抑え、ガラス基板への焼き付け温度を低くすることができる。
【0091】
酸化ホウ素は、低屈折率化にも有効であり、20〜45重量%、さらには20〜40重量%の範囲で配合することが好ましい。20重量%以上とすることで、ガラス転移点、荷重軟化点を低く抑えガラス基板への焼き付けを容易にする。また、45重量%以上とすることでガラスの化学的安定性を維持することができる。
【0092】
酸化バリウムおよび酸化ストロンチウムのうち少なくとも1種を用い、その合計量が2〜15重量%、さらには2〜10重量%であることが好ましい。これらの成分は、熱膨張係数の調整に有効であり、焼き付け温度の基板の耐熱性への適用、電気絶縁性、形成される隔壁の安定性や緻密性の点でも好ましい。2重量%以上とすることで結晶化による失透を防ぐこともできる。また、15重量%以下とすることにより、熱膨張係数を小さく抑え、屈折率も小さく抑えることができる。またガラスの化学的安定性も維持できる。
【0093】
酸化アルミニウムはガラス化範囲を広げてガラスを安定化する効果があり、ペーストのポットライフ延長にも有効である。10〜25重量%の範囲で配合することが好ましく、この範囲内とすることでガラス転移点、荷重軟化点を低く保ち、ガラス基板上への焼き付けを容易とすることができる。
【0094】
さらに、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムは、ガラスを溶融しやすくすると共に熱膨張係数を制御するために配合されることが好ましい。酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムは合計で2〜15重量%配合するのが好ましい。合計量が2重量%以上とすることで結晶化によるガラスの失透を防ぎ、15重量%以下とすることでガラスの化学的安定性を維持することができる。
【0095】
また、上記の組成には表記されていないが、酸化亜鉛や酸化チタン、酸化ジルコニウム等を含有させることも好ましい。
【0096】
例えば原料である酸化リチウム、酸化ケイ素、酸化硼素、酸化バリウムおよび酸化アルミニウム等を所定の配合組成となるように混合し、900〜1200℃で溶融後、急冷し、ガラスフリットにしてから粉砕して1〜5μmの微細な粉末にする。原料は高純度の炭酸塩、酸化物、水酸化物等を使用できる。また、ガラス粉末の種類や組成によっては99.99%以上の超高純度なアルコキシドや有機金属の原料を使用し、ゾル・ゲル法で均質化に作製した粉末を使用すると高電気抵抗で緻密な気孔の少ない、高強度な絶縁層が得られるので好ましい。
【0097】
上記において使用されるガラス粉末粒子径は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれるが、粉末は、50重量%粒子径(平均粒子径)が2〜3.5μm、トップサイズ15μm以下であることが好ましい。さらに、10重量%粒子径が0.6〜1.5μm、90重量%粒子径が4〜8μm、比表面積1.5〜2.5m2/gを有していることが好ましい。より好ましくは平均粒子径2.5〜3.5μm、比表面積1.7〜2.4m2/gである。この範囲にあると紫外線露光時に光が十分透過し、上下で線幅差の少ない隔壁パターンが得られる。平均粒子径2.0μm以下、比表面積2.5m2/gを越えると粉末が細かくなり過ぎて露光時において光が散乱されて未露光部分を硬化させるので好ましくない。
【0098】
本発明の無機微粒子として、Au、Ni、Ag、Pd、Ptの貴金属導電性微粒子を用いることもできる。Au、Ag,Pd、Ptはそれぞれ単独にまたは混合粉末として用いることができる。例えば、Ag(30〜80)−Pd(70〜20)、Ag(40〜70)−Pd(60〜10)−Pt(5〜20)、Ag(30〜80)−Pd(60〜10)−Cr(5〜15)、Pt(20〜40)−Au(60〜40)−Pd(20)、Au(75〜80)−Pt(25〜20)、Au(60〜80)−Pd(40〜20)、Ag(40〜95)−Pt(60〜5)、Pt(60〜90)−Rh(40〜10)(以上( )内は重量%を表す)等の2元系、3元系の混合貴金属粉末が用いられる。上記の中でCrやRhを添加したものは高温特性を向上できる点で好ましい。
【0099】
これらの導電性無機微粒子の平均粒子径は0.5〜5μmが好ましい。平均粒子径が0.5μm未満の場合、紫外線露光時に光線が塗設後の膜の中をスムースに透過せず、良導体の線幅60μm以下の微細パターンの形成が困難になる。一方、平均粒子径が5μmを越えると塗設後の回路パターンの表面の凹凸が粗くなり、パターン精度が低下し、ノイズ発生の原因となる。
【0100】
貴金属導電性微粒子は比表面積が、0.1〜3m2/gであるものが好ましく用いられる。比表面積が0.1m2/g未満の場合、回路パターンの精度が低下する。また、3m2/gを越えると粉末の表面積が大きくなりすぎて紫外線が散乱され、パターン精度が低下する。
【0101】
貴金属導電性微粒子の形状としては、フレーク(板、円錐、棒)状や球状の物が使用できるが、凝集が抑制されることから球状であることが好ましい。球状の場合、露光時の紫外線の散乱が少ないので、この精度のパターンが得られ、照射エネルギーが少なくて済む。
【0102】
微細パターンの形成や低抵抗化を満足するより好ましい導電性粉末の範囲がある。すなわち、導体パターンを塗設後、露光時に紫外線が散乱せず十分に透過し、有効に作用して現像後10〜40μmの微細回路パターンを得るためには、導電性粉末の平均粒子径が1〜4μmであり、かつ比表面積が0.1〜5m2/gであることが好ましい。さらに好ましくは、平均粒子径が0.8〜4μm、比表面積が0.5〜1.5m2/gである。この範囲内にある場合、現像時に未露光部における導体膜の残膜の発生が全くなく、高精度な回路パターンが得られる傾向がある。
【0103】
以上の工程によって得られた隔壁層を有するガラス基板はプラズマディスプレイの前面側もしくは背面側に用いることができる。また、プラズマアドレス液晶ディスプレイのアドレス部分の放電を行うための基板として用いることができる。
【0104】
形成した隔壁層の間に蛍光体を塗布した後に、前面板のガラス基板を合わせて封着し、ヘリウム、ネオン、キセノン等の希ガスを封入することによって、プラズマディスプレイのパネル部分を製造できる。
【0105】
さらに、駆動用のドライバーICを実装することによって、プラズマディスプレイを製造することができる。
【0106】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて、具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。なお、実施例中の濃度(%)は特に断らない限り、重量%である。
【0107】
まず、隔壁の比誘電率、消費電力、誤放電の起こりやすさの測定法について、具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されない。
(比誘電率の測定)
隔壁の比誘電率は以下のように測定した。まず基板上に、蒸着法によりアルミの金属ベタ膜を形成する。次いで、空洞を有する隔壁を形成した。次に、LCRメーター(横河ヒューレットパッカード社製HP4284A)で23℃、1MHzで静電容量を測定した。同様に、金属ベタ膜間に空洞を有する隔壁がない、空気(ε)のみの静電容量もまた測定した。そして、その差分から空洞を有する隔壁の複合比誘電率を計算した。
ε=Cd/ε0
ただし、Cは測定した静電容量である。また、本実施例における各パラメータは、dが隔壁材料の焼成後ベタ膜厚で10-4m、Sが金属ベタ膜の面積で5.0×10-32、ε0が真空の誘電率で8.854×10-122-1-2である。
【0108】
(消費電力の測定)
サスティン電圧を180Vとし、パネルを白、黒の市松模様に点灯させた状態にして、横河電機社製デジタルパワーメーター2532を用いて消費電力を測定した。
【0109】
(誤放電の測定)
隔壁を介しての誤放電の発生頻度を測定するために、パネルを隔壁形成方向に沿って、1列おきに点灯させ、誤放電による点灯、不灯、またはちらつきがないか目視で評価した。基準は、誤放電による点灯セルや不灯セルの数が3個以内ならば放電特性は良好、4〜6個でやや劣る、7個以上でディスプレイパネルとしては不適とした。
【0110】
(空洞の大きさの測定)
パネルを切断して小片にし、隔壁の長手方向と垂直な断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所S2400)で観察し、隔壁および空洞の幅、高さを計測した。
【0111】
(ガラス軟化点の測定)
ガラスを試料ホルダーに封入し、示差走査熱量計(“DSC−600E”島津製作所製)を用い、10℃/分で30℃から700℃まで昇温した。得られた吸熱ピークのピークトップの温度をガラス軟化点Tgとした。
【0112】
(有機物分解温度の測定)
熱重量測定装置(“TGA−50”島津製作所製)を用い、空気雰囲気下(流量20ml/分)で、10℃/分で30℃から650℃まで昇温した。重量が急激に減少した温度を有機物の分解温度Tdとした。
【0113】
(実施例1)
プラズマディスプレイを以下の手順にて作製した。まず、旭硝子社製“PD−200”ガラス基板(42インチ)上に、感光性銀ペーストを用いたフォトリソグラフィー法によりアドレス電極パターンを形成した。次いで、アドレス電極が形成されたガラス基板上に誘電体層をスクリーン印刷法により20μmの厚みで形成した。しかる後、感光性有機物ペーストを作製し、それをスクリーン印刷によりアドレス電極パターンおよび誘電体層が形成された背面板用ガラス基板上に均一に塗布した。塗布膜にピンホールなどの発生を回避するために塗布・乾燥を数回以上繰り返し行い、膜厚みの調整を行った。途中の乾燥は80℃で10分間行った。その後、80℃で1時間保持して乾燥した。感光性有機物ペーストは、感光性ガラスペーストの無機成分を除いたものを粘度調整して用いた。
【0114】
続いて、ネガ型クロムマスクを用いて、上面から30mJ/cm2出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は1.5mJ/cm2であった。
【0115】
次に、35℃に保持したモノエタノールアミンの0.3重量%水溶液をシャワーで150秒間かけることにより現像し、その後シャワースプレーを用いて水洗浄し、光硬化していないスペース部分を除去して背面板用ガラス基板上にストライプ状の有機物パターンを形成した。
【0116】
有機物パターンの完成後、感光性ガラスペーストを作製し、アドレス電極パターン、誘電体層、有機物パターンの形成されたガラス基板上に、有機物パターンを形成する際と同様にスクリーン印刷法により均一に塗布および乾燥した。
【0117】
続いて、360μmピッチのネガ型クロムマスクを用いて、上面から50mJ/cm2出力の超高圧水銀灯で紫外線露光した。露光量は3.5mJ/cm2であった。なお、隔壁ガラスパターンが、有機物パターンの真上にくるようクロムマスクの位置合わせをした。
【0118】
次に、35℃に保持したモノエタノールアミンの0.5重量%水溶液をシャワーで180秒間かけることにより現像し、その後シャワースプレーを用いて水洗浄し、光硬化していないスペース部分を除去して背面板用ガラス基板上にストライプ状の隔壁ガラスパターンを形成した。
【0119】
その後、焼成することにより、空洞を有する隔壁を形成した。有機物パターンの分解温度Tdは470℃、ガラス軟化点は510℃のものを用いた。次に、蛍光体層をディスペンサー法にて厚さ20μmに形成し、焼成して背面板を作製した。
【0120】
次に、“PD−200”ガラス基板上に、フォトエッチング方によりITO電極を形成した後、感光性銀ペーストを用いたフォトリソグラフィー法によりバス電極パターンを形成した。しかる後、透明誘電体層をスクリーン印刷法により30μmの厚みで形成した。さらに、500nm厚のMgO膜を電子ビーム蒸着法により形成して、放電のための複数の電極を形成した前面板を得た。
【0121】
次に、前面板及び背面板用ガラス基板にシール剤となる低融点ガラスペーストを設け、所定の配置になるよう位置合わせして対抗配置し、450℃、30分間処理しガラス基板を封止した。その後、表示領域内部の排気及びNe95%、Xe5%の混合ガスの封入を行ってプラズマディスプレイパネルを完成させた。
【0122】
空洞は隔壁の中央に位置し、空洞が隔壁全体に対して25体積%を占め、空洞の大きさは、隔壁の線幅の1/2、隔壁の高さの1/2であった。隔壁の比誘電率は5.5であり、消費電力は270Wとなった。結果を表1に示す。後に示す比較例1と比べて、約10%消費電力が低減した。また、誤放電による点灯、不灯は観察されず、ちらつきもない、放電特性の良好なものであった。
【0123】
【表1】
Figure 0003899954
【0124】
(実施例2)
空洞が隔壁全体に対して25体積%を占め、空洞の大きさが、隔壁の線幅の4/5、隔壁の高さの1/4であること以外は、実施例1と同様の方法でプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0125】
隔壁の比誘電率は6であり、消費電力は275Wとなった。後に示す比較例1と比べて、約8%消費電力が低減した。また、誤放電による点灯、不灯は観察されず、ちらつきもなかった。隔壁の倒れによる不灯セルが1つあったが、放電特性は良好であった。
【0126】
(実施例3)
空洞が隔壁全体に対して5体積%を占め、空洞の大きさが、隔壁の線幅の1/5、隔壁の高さの1/4であること以外、実施例1と同様の方法でプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0127】
隔壁の比誘電率は7であり、消費電力は298Wとなった。後に示す比較例1と比べて消費電力が低減した。また、誤放電による点灯、不灯は観察されず、ちらつきもない、放電特性の良好なものであった。
【0128】
(実施例4)
空洞が隔壁全体に対して64体積%を占め、空洞の大きさが、隔壁の線幅の4/5、隔壁の高さの4/5であること以外、実施例1と同様の方法でプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0129】
隔壁の比誘電率は3.2であり、消費電力は250Wとなった。後に示す比較例1と比べて、約16%消費電力が低減した。また、誤放電による点灯、不灯は観察されず、ちらつきもなかった。隔壁の倒れによる不灯セルが3つあったが、放電特性は良好であった。
【0130】
(実施例5)
隔壁のパターンがストライプ状でなく、格子状であること以外は実施例1と同様の方法でプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0131】
隔壁の比誘電率は5.5であり、消費電力は260Wとなった。後に示す比較例1と比べて、約13%消費電力が低減した。また、誤放電による点灯、不灯は観察されず、ちらつきもない、放電特性の良好なものであった。
【0132】
(実施例6)
隔壁のパターンがストライプ状でなく、格子状であること以外は実施例3と同様の方法でプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0133】
隔壁の比誘電率は7であり、消費電力は295Wとなった。後に示す比較例1と比べて、約1%消費電力が低減した。また、誤放電による点灯、不灯は観察されず、ちらつきもない、放電特性の良好なものであった。
【0134】
(比較例1)
実施例1におけるガラス組成と、有機物パターンを形成する工程を含まず、隔壁に空洞がないこと以外は実施例1と同様の方法でプラズマディスプレイパネルを作製した。
【0135】
隔壁の比誘電率は21であり、消費電力は300Wとなった。誤放電による不灯セルが6つあり、ちらつきも若干見られ、放電特性は実施例の結果と比較してやや劣っていた。
【0136】
表1にまとめたように、放電特性については、隔壁中に空洞を有するプラズマディスプレイパネルは、比較例1の空洞のない隔壁より優れていた。また、消費電力の大きさは、実施例4<実施例5<実施例1<実施例2<実施例6<実施例3<比較例1であった。放電特性と消費電力の兼ね合いから、実施例1または実施例5が放電特性もよく、低消費電力で、高品位なプラズマディスプレイであった。
【0137】
【発明の効果】
本発明によれば、プラズマディスプレイの低消費電力で、誤放電およびちらつきの少ない、放電特性の優れたプラズマディスプレイとその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマディスプレイ部材の一実施例を示す部分断面図。
【図2】比誘電率を測定するための試料を示す断面図。
【図3】焼成前の本発明のプラズマディスプレイ部材の一実施例を示す部分断面図。
【符号の説明】
11 蛍光体
12 隔壁ガラス
13 誘電体
14 電極
15 空洞
16 基板
21 隔壁頂部の幅(W)
22 空洞の幅(W1)
23 隔壁の高さ(L)
24 空洞の高さ(L1)
25 L−L1
26 W−W1
27 頂部部分の隔壁の静電容量(C1)
28 空洞側面の隔壁の静電容量(C2)
29 空洞の静電容量(C3)
31 隔壁ガラスパターン
32 有機物パターン
33 誘電体
34 電極
35 基板

Claims (4)

  1. 隔壁を有するプラズマディスプレイ部材であって、隔壁が下記の組成を有するガラス粉末
    酸化リチウム、酸化ナトリウムまたは酸化カリウム 3〜15重量%
    酸化ケイ素 5〜30重量%
    酸化ホウ素 20〜45重量%
    酸化バリウムまたは酸化ストロンチウム 2〜15重量%
    酸化アルミニウム 10〜25重量%
    酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム 2〜15重量%
    を含むガラスペーストを用いて製造され、隔壁が空洞を有し、空洞の体積が隔壁全体の体積の5〜64%の範囲内であり、隔壁の長手方向と垂直な断面において、空洞の幅が隔壁の線幅の1/5〜4/5、および空洞の高さが隔壁の高さの1/4〜4/5であり、かつ隔壁の比誘電率が2〜20であることを特徴とするプラズマディスプレイ部材
  2. 請求項1に記載のプラズマディスプレイ部材を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイ。
  3. 隔壁中に空洞を有するプラズマディスプレイ部材の製造方法であって、該空洞の体積が隔壁全体の体積の5〜64%の範囲内であり、隔壁の長手方向と垂直な断面において、空洞の幅が隔壁の線幅の1/5〜4/5、および空洞の高さが隔壁の高さの1/4〜4/5であり、かつ隔壁の比誘電率が2〜20であり、基板上に隔壁が下記の組成を有するガラス粉末
    酸化リチウム、酸化ナトリウムまたは酸化カリウム 3〜15重量%
    酸化ケイ素 5〜30重量%
    酸化ホウ素 20〜45重量%
    酸化バリウムまたは酸化ストロンチウム 2〜15重量%
    酸化アルミニウム 10〜25重量%
    酸化マグネシウムまたは酸化カルシウム 2〜15重量%
    を含むガラスペーストを用いて有機物パターンを形成する工程、隔壁部を形成する工程および有機物パターンを除去させる工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造方法。
  4. 有機物パターンを形成する工程において、有機物パターンの熱分解温度Tdと隔壁材料のガラス軟化点TgがTg−Td>20℃であるペーストを用いることを特徴とする請求項記載のプラズマディスプレイ部材の製造方法。
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