JP2003096281A - 生分解性ポリエステルの水性分散体、微粒子及び塗膜、並びにそれらの製造方法 - Google Patents

生分解性ポリエステルの水性分散体、微粒子及び塗膜、並びにそれらの製造方法

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JP2003096281A
JP2003096281A JP2001293767A JP2001293767A JP2003096281A JP 2003096281 A JP2003096281 A JP 2003096281A JP 2001293767 A JP2001293767 A JP 2001293767A JP 2001293767 A JP2001293767 A JP 2001293767A JP 2003096281 A JP2003096281 A JP 2003096281A
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polyester
aqueous dispersion
water
acid
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JP2001293767A
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Tomomitsu Narutaki
智充 鳴瀧
Yasuo Okada
康雄 岡田
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術の問題点を解消した生分解性ポリエス
テル水分散体、及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】生分解性ポリエステル(i)に、ポリエス
テル系重合体であって該重合体1グラム当たり−SO3
−基換算で0.1〜1.5ミリモル当量のスルホン酸
(塩)を含有するポリエステル系重合体(ii‐1)及
び/又はポリビニルアルコール(ii‐2)を構成成分
として加え、特定の条件で製造する。 【効果】耐水性、耐候性、加工性、密着性に優れた生分
解性ポリエステル水性分散体が得られ、また、種々の用
途に展開することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容易にコンポスト
中で生分解し、土壌、河川、海洋中で水と二酸化炭素に
分解することで廃棄が容易であり、耐水性、耐候性、加
工性、耐油性、耐薬品性、耐腐食性及び樹脂、金属、
紙、繊維、木材等の材料との密着性などにも優れた皮膜
および微粒子を形成することができ、後処理による液物
性調整の自由度が大きく、かつ乾燥粉体化にも有利な、
高固形分脂肪族生分解性ポリエステル水性分散体、その
微粒子及びその皮膜に関するものであり、該水性分散体
の高効率、低コストかつ簡便な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から塗料、インキ、コーティング
剤、接着剤、プライマー、及び繊維製品や紙等の各種処
理剤の分野で有機溶剤が大量に用いられているが、近年
の石油資源の節約、環境汚染防止、引火性の問題、作業
環境上の問題などの観点により有機溶剤の使用は制限さ
れる方向に向かいつつある。そこで有機溶剤系の代替技
術として、水系化、粉体化、ハイソリッド化等種々の方
法が提案され実施されている。従って、特に水分散体は
その取り扱い易さから最も汎用性があり、有望視されて
いる。また、上述した用途における合成樹脂の水分散体
は一般的に生分解性に乏しく、ゴミ処理上等の観点から
も廃棄後の土壌、水質、大気の汚染等の問題を抱えてお
り、光分解あるいは生分解作用により容易に分解される
エマルションが望まれている。
【0003】生分解性ポリエステル系樹脂を水分散体と
することにより、優れた塗膜加工性、各種基材への密着
性を利用して、塗料、防錆塗料、インキ、コーティング
剤、接着剤、プライマー、ヒートシール剤、農薬乳剤等
の工業製品及び優れた洗浄性、保水性、抗菌性、人体へ
の低毒性などを利用して工業用、衣料用、食器用、室内
外用石鹸や洗剤、歯磨、シャンプー、リンス、化粧品、
乳液、整髪料、メイク落し、香水、ローション、軟膏、
抗菌塗料などトイレタリー製品の利用分野で幅広く用い
られる可能性がある。
【0004】生分解性水分散体として、例えばポリ乳酸
エマルション(特開平10―101911)が提案され
ているが、製造段階でポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテルなど毒性が強く、廃棄後に環境負荷の高い
乳化剤を使用している、また、ポリブチレンサクシネー
トエマルション(特開平11―92712)やポリブチ
レンテレフタレートエマルション(特表2001―50
1652)などが提案されているが、製造工程でメチル
エチルケトンやトルエンなど使用されており、エマルシ
ョン中への残留の可能性が有るうえ、脱溶媒過程での引
火性の問題、作業環境上の問題や環境汚染問題などをか
かえる。
【0005】一方、公知の技術としてドラッグデリバリ
ーシステム用製剤として応用が提案されている。この技
術はポリビニルアルコール水溶液とポリ乳酸の溶解液と
混合し、有機溶剤を蒸発させることでポリ乳酸エマルシ
ョン得る方法である。しかし、この用にして得られたエ
マルションは、製造段階で塩化メチレンなどの有機溶媒
が用いられており、脱溶媒過程での作業性、環境上の問
題が有る他、薬物を包含するようなW/O/Wエマルシ
ョンなどのエマルションであり、製造するには非常に高
コストで、生産性が低い。
【0006】更に、従来のような生分解性ポリエステル
水性化技術では、低固形分の水分散体しか得られないた
め、実用上様々な問題を抱えていた。例えば、水分量が
多く容積が大きくなるため、貯蔵、包装、輸送などで多
大な場所と労力が必要であるという問題、低温での凍結
の問題、固形分濃度やpH、液粘度等の液物性調整の自
由度が小さいという問題、乾燥粉体化する場合にも多く
の時間とエネルギーを必要とする問題等である。
【0007】以上のように、従来の技術による生分解性
ポリエステル水分散体は、物性面、製造面、実用面で様
々な問題を抱えていた。
【0008】一方、特公平7−8933号には、オレフ
ィン系樹脂と、規定量のカルボン酸塩を含有するオレフ
ィン系重合体と、アニオン界面活性剤と、水を含有して
成る水性分散体、及び溶融混練物に規定量の塩基性物質
及び水を添加することにより、樹脂溶融体を水分散体に
転相させる該水分散体の製造方法が開示されている。さ
らに特願平11−189266において上記製造技術を
改良し、ポリエステル系水分散体を得た。本発明ではさ
らに、生分解性ポリエステルに関して、スルホン酸基を
含有する分散助剤やポリビニルアルコールを使用するこ
とにより、上述の様なポリエステル系水分散体の製造技
術を改良し、生分解性ポリエステル系水分散体に応用で
きることを見出した。
【0009】
【発明の解決しようとする課題】本発明は上述の様な従
来の技術による生分解性ポリエステル水分散体、及びそ
の製造方法の問題点を解決し、容易にコンポスト中で生
分解し、土壌、河川、海洋中で水と二酸化炭素に分解す
ることで廃棄が容易であり、有害物質や有機溶剤などを
含まずに、優れた耐水性、耐候性、加工性、密着性など
の特性を有し、後処理による液物性調整の自由度が大き
く、かつ乾燥粉体化にも有利な、高固形分の生分解性ポ
リエステル水性分散体、粒子及び皮膜、さらには該水性
分散体を有機溶剤や毒性の高い界面活性剤など環境負荷
の高い物質を用いずに高効率、低コストかつ簡便にて連
続製造する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
鋭意研究の結果、本発明者らは、生分解性ポリエステル
(i)の水分散体を得るため、(i)との相溶性が高
く、親水基として規定量のスルホン酸塩を含有するポリ
エステル(ii‐1)及び/又はポリビニルアルコール
(ii‐2)が分散助剤として非常に有効であることを
見出し、(i)と(ii−1)及び/又は(ii−2)
の混合物を溶融混練しながら適量の水を添加することに
より、樹脂溶融体を水分散体に転相させる技術を開発
し、高固形分ポリエステル水分散体を得ることに成功し
た。
【0011】すなわち本発明は、生分解性ポリエステル
(i)、ポリエステル系重合体であって該重合体1グラ
ム当たり−SO3−基換算で0.1〜1.5ミリモル当
量のスルホン酸(塩)を含有するポリエステル系重合体
(ii‐1)及び/又はポリビニルアルコール(ii−
2)を主に含有してなり、1〜40重量%の水分を含有
し、固形分が60重量%以上であり、状態が見かけ上固
体であり、水を加えることによって固形分が微細粒子と
して水相中に均一に分散することを特徴とする高固形分
生分解性ポリエステル水性分散体、及びその製造方法を
提供するものである。
【0012】本発明によれば、従来の技術の問題点が解
決され、優れた耐水性、耐候性、加工性、密着性などの
特性を有し、後処理による液物性調整の自由度が大き
く、かつ乾燥粉体化にも有利である、さらに製造段階で
有機溶剤を使用しないために残留溶媒の恐れが全くな
く、有害な低分子量の界面活性剤を含まない。高固形分
の生分解性ポリエステル水性分散体を高効率、低コス
ト、簡便、安全に連続製造することができる。
【0013】
【発明の実施の態様】以下、本発明の生分解性ポリエス
テル水性分散体、その微粒子及び皮膜、並びにそれらの
製造方法(以下、本発明という)について詳細に説明す
る。
【0014】本発明の高固形分ポリエステル水性分散体
は、生分解性ポリエステル(i)、ポリエステル系重合
体であって該重合体1グラム当たり−SO3−基換算で
0.1〜1.5ミリモル当量のスルホン酸(塩)を含有
するポリエステル系重合体(ii‐1)、またはポリビ
ニルアルコール(ii−2)を含有する。上述の生分解
性ポリエステル(i)とは、土壌又は海洋中で容易に分
解するポリエステルであり、芳香族系ポリエステル、脂
肪族系ポリエステル、飽和ポリエステル、不飽和ポリエ
ステルなど種々のタイプのポリエステルを含む。
【0015】本発明に使用される生分解性ポリエステル
は、主に乳酸成分単量体重縮合体であり、3―ヒドロキ
シプロピオン酸、3−ヒドロオキシ酸、3−ヒドロオキ
シ吉草酸、3−ヒドロオキシヘキサン酸、3−ヒドロオ
キシオクタン酸、3−ヒドロオキシドデカン酸、4−ヒ
ドロオキシ酪酸、4−ヒドロオキシ吉草酸などポリオキ
シアルカン酸を単独あるいは複数の組み合わせで用いる
ことができる。
【0016】さらに、本発明に使用される生分解性ポリ
エステルは、主に酸成分単量体とアルコール成分単量体
の重縮合体も含まれる。
【0017】酸成分として、例えばテレフタル酸、イソ
フタル酸、オルソフタル酸、安息香酸、p−オキシ安息
香酸、 p−(ヒドロキシエトキシ)安息香酸、コハク
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル
酸、スベリン酸、ブラシリック酸、ドデカンジカルボン
酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸、ヘキサヒドロオルソフタル酸、トリシクロ
デカンジカルボン酸、テトラヒドロテレフタル酸、及び
テトラヒドロオルソフタル酸等のジカルボン酸、あるい
はこれらの酸のメチルエステル、または無水物等も用い
ることができる。これらの中でも、テレフタル酸、イソ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、無水ト
リメリット酸が好適に使用され、これらの酸成分は単独
で、あるいは複数の組み合わせで用いることができる。
【0018】また、アルコール成分として、例えばエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロ
パンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノ
ナンジオール、1,10−デカンジオール、2,2,4
トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビ
スフェノール系−エチレンオキサイド付加物、ビスフェ
ノール系プロピレンオキサイド付加物、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シ
クロヘキサンジオール、スピログリコール、トリシクロ
デカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、レゾ
ルシノール、マンニトール、エリトリトール、ペンタエ
リトリトール及びそのエチレングリコールエーテル等が
用いられ、中でもエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコールが好適に使用され、これ
らのアルコール成分は単独で、あるいは複数の組み合わ
せで用いることができ、生分解性の性質を持つことが更
に好適である。
【0019】本発明において生分解性とは、土壌又は河
川や海洋中で容易に微生物により二酸化炭素と水に分解
することをいう。
【0020】本発明で使用されるポリエステル系重合体
(ii‐1)は、主に酸成分単量体とアルコール成分単
量体の重縮合体であるがポリ乳酸のようなヒドロキシカ
ルボン酸系も含まれる。生分解性ポリエステル(i)に
て使用される酸、アルコール成分以外に、スルホン酸含
有成分として5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタ
ル酸、4−スルホフタル酸、5−(p−スルホフェノキ
シ)イソフタル酸、5−(スルホプロポキシ)イソフタ
ル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、
スルホプロピルマロン酸、スルホコハク酸、2−スルホ
安息香酸、3−スルホ安息香酸、5−スルホサリチル酸
及びこれらカルボン酸のメチルエステル類、またこれら
スルホン酸の金属塩類やアンモニウム塩類等が用いら
れ、中でも5−スルホイソフタル酸のナトリウム塩、ま
たは5−スルホイソフタル酸ジメチルのナトリウム塩が
好適に使用される。
【0021】またこれらスルホン酸(塩)は、ポリエス
テル系重合体(ii−1)は重合体1グラム当たり−S
3−基換算で0.1〜1.5ミリモル当量含有するこ
とが好ましく、0.2〜1.0ミリモル当量含有するこ
とがさらに好ましい。1.5ミリモル当量以上の−SO
3-基を含有する場合、水分散体から得られる皮膜や微粒
子の吸湿性が高く、耐水性、耐候性等が低下するという
問題が生じる。また0.1ミリモル当量以下の−SO3-
基しか含有しない場合、水添加後の転相が不十分とな
り、水分散体が高収率で得られない、または全く水分散
体が得られない状態となる。
【0022】さらに本発明で使用されるポリエステル系
重合体(ii−1)は、対象となる生分解性ポリエステ
ル(i)に対して相溶性の良好なものを選択すべきであ
る。例えば脂肪族系の生分解性ポリエステル(i)に対
しては構成成分の類似した脂肪族系のポリエステル系重
合体(ii−1)を使用することが好ましいが、芳香族
系ポリエステルでも良い。
【0023】本発明で使用されるポリビニルアルコール
も、生分解性の良好な化合物を用いるのが好適である。
生分解性の悪いポリビニルアルコールを使用した場合、
得られた水分散体の生分解性を悪化させる恐れがある。
また、けん化度70〜90モル%と低く、重合度が10
00以上の高いものが好適である。けん化度が低くなる
と溶解性が良好であるが皮膜強度が低下し、耐擦過性や
接着性などが低下する。しかし重合度が1000以上の
高いものを用いることで、上述した問題を解決すること
ができる。
【0024】上述要件を満たす生分解性ポリエステル
(i)とポリエステル系重合体(ii−1)及び/又は
ポリビニルアルコール(ii−2)を主原料とし、その
溶融混練物に、全体当たりの1〜40重量%相当の水ま
たは塩基性水溶液を添加し、更に混練を行うことによ
り、樹脂溶融体を水分散体に転相させることが可能とな
る。この時の水または塩基性水溶液の添加量として、全
体当たりの15〜30重量%相当であることが更に好ま
しい。水または塩基性水溶液の添加量が、全体当たりの
1〜40重量%から外れると、水添加後の転相が不十分
となり、水分散体が高収率で得られない、または全く水
分散体が得られない状態となる。
【0025】本発明における塩基性水溶液としては、水
中で塩基として作用する以下の物質、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、アンモニア及びアミン、アル
カリ金属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物、アル
カリ土類金属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物及
びこれら金属のアルコキシド等が挙げられる。更に具体
的には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン等
の無機アミン、メチルアミン、エチルアミン、エタノー
ルアミン、シクロヘキシルアミン、酸化ナトリウム、過
酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸化
ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウ
ム、水酸化バリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カル
シウム、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合
物、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒ
ドラジン水和物等を挙げることができる。
【0026】この様にして得られた水分散体は、固形分
が60重量%以上の見かけ上固体であり、水を加えるこ
とによって固形分が微細粒子として水相中に均一に分散
することが好適である。固形分は70重量%以上が更に
好ましい。固形分が60%より低い場合には、[従来の
技術]にて述べた、低固形分の水分散体における貯蔵、
包装、輸送等の問題、低温での凍結の問題、液物性調整
の自由度が小さいという問題、乾燥粉体化に不利である
という問題等が解決されず残されることとなる。また見
かけ上固体と液体が分離していたり、水(温水含む)を
加えても、固形分が微細粒子として水相中に均一に分散
しない場合には、完全な水分散体を形成しているとは言
えず、好ましくない。
【0027】本発明にて使用される、生分解性ポリエス
テル(i)/[ポリエステル系重合体(ii-1)及び/
又はポリビニルアルコール(ii−2)]の重量比率
(i)/[(ii−1)+(ii−2)]は99/1〜5
0/50であればよいが、95/5〜70/30である
ことが好ましい。生分解性ポリエステル(i)の重量比
率が70%以上では、水分散体から得られる皮膜や微粒
子の吸湿性が問題となることはなく、耐水性、耐候性等
の点で好ましい。またポリビニルアルコール(ii−
2)の場合は粘度が著しく上昇することもなく、流動性
が悪化することもない。また生分解性ポリエステル
(i)の重量比率が95%以下では、水添加後の転相も
十分であり、水分散体が高収率で得られる。
【0028】本発明では、必要に応じてアニオン系及び
/又はノニオン系界面活性剤(iv)を含有させること
により、ポリエステル樹脂の水分散性を向上させること
ができる。例えばアニオン系界面活性剤では第1級高級
脂肪酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1級高級アルコール
硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル
塩、高級アルキルジスルホン酸塩、スルホン酸化高級脂
肪酸塩、高級脂肪酸硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステ
ルスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステ
ル塩、高級アルコールエーテルのスルホン酸塩、高級脂
肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェノールスルホン酸
塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、アルキルベンゾ
イミダゾールスルホン酸塩等があり、塩基性物質と反応
してアニオン界面活性剤となったものなら如何なるもの
でもよい。ノニオン系界面活性剤ではポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン、アルキルアルカノールアミド、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等がある。これら
の界面活性剤のより具体的な化合物名は、たとえば堀口
博著「合成界面活性剤」(昭和41、三共出版)に開示し
てある。これらの中でも毒性が低く、生分解性を有する
ものが好適である。ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、より具体的にはポリエチレングリコールモノステア
レート、ポリエチレングリコールジステアレートが好適
である。またこの様な界面活性剤を含有させる方法とし
て、生分解性ポリエステル(i)とポリエステル系重合
体(ii−1)とともに原料として配合しても良いし、
予め水溶液としておき、溶融混練時に添加しても良い。
また含有量としては、ポリエステル水分散体全体当たり
の10重量%以下が好ましく、3重量%以下が更に好ま
しい。界面活性剤が10重量%以上含有すると、水分散
体から得られる皮膜や微粒子の吸湿性が高く、耐水性、
耐候性等が低下するという問題が生じる。
【0029】本発明において得られた高固形分ポリエス
テル水分散体に、水を加えることによって水中に均一に
分散する固形粒子の体積50%平均粒径は、0.1〜
100μであればよいが、0.1〜20μmであること
が好ましく、0.2〜10μmであることが更に好まし
い。0.1μm以下であると、水分散体から得られる皮
膜や微粒子の吸湿性が高く、耐水性、耐候性等が低下す
るという問題が生じる。10μm以下であれば、水分散
体から得られる皮膜の膜厚調整が容易であるとともに、
基材への密着性や表面平滑性等も向上する。
【0030】本発明において得られた高固形分ポリエス
テル水分散体は、必要に応じて、水または塩基性水溶液
等(温水含む)を加え攪拌することにより、流動性のあ
る液状の水性分散体となり、室温まで自然にまたは人工
的に冷却される。しかし、塩基性水溶液では(i)及び
(ii−1)を分解する恐れが有り、低分子化すると耐
水性や耐候性が悪化するので、水を加えることが好まし
い。
【0031】この様に、生分解性ポリエステル水分散体
を更に水中に均一に微細分散することにより、固形分濃
度、粘度、pH等の液物性を幅広く調整することが可能
となる。あるいは乾燥することにより粉体として取り扱
うことがでこる。この様に望ましい水性分散体または粉
体に調製された生分解性ポリエステル系樹脂は、元の高
固形分生分解性ポリエステル水分散体と同様、優れた生
分解性、耐水性、耐候性、加工性、密着性などの特性を
有する。
【0032】本発明の製法に利用できる溶融混練手段は
公知の如何なる方法を用いてもよいが、好適には、二軸
押出機、一軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーを
例示することができる。
【0033】また本発明の生分解性ポリエステル水性分
散体及びその製造方法に当たっては、通常水性分散体に
使用することのできる各種副資材、例えば、分散剤、乳
化剤、界面活性剤、安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡
剤、消泡剤、凝固剤、ゲル化剤、沈降防止剤、帯電制御
剤、帯電防止剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填
剤、着色剤、付香剤、粘着防止剤、離型剤等を併用して
もよい。
【0034】本発明の生分解性ポリエステル水性分散体
は、優れた生分解性、耐水性、耐候性、加工性、密着
性、洗浄性を利用して、種々の用途に展開することが可
能である。例えば工業分野として水分散体として各種プ
ラスチックフィルム、アルミニウム、鉄、銅等の金属、
紙、繊維、不織布、木材等の各種基剤のプライマー、接
着剤、塗料、コーティング剤、防滑剤、潤滑剤として使
用することができる。具体的には、農薬医薬コーティン
グ剤、農業・園芸用肥料コーティング剤、ダンボール防
滑剤、金属表面(Al、鋼板等)の防錆塗料バインダー、
インクジェットのインクバインダー、インクジェットプ
リンター用紙及びフィルムの表面コート剤、OHPフィ
ルムの表面コート剤、紙、熱転写インクリボン用バイン
ダー、紙コーティングによる壁紙用バインダー、繊維コ
ーテイング材、ナイロン、ポリエステル繊維収束剤、
缶、不織布の目止め及び接着剤、ポリエステルフィルム
の接着剤、滅菌紙の熱接着剤、インキ、塗料の耐摩剤及
び滑り防止調整剤、自動車用塗料(中塗り、上塗り)の
耐チッピング性改良剤、自動車外板の電着塗料、鋼管、
道路標識、ガードレール塗装用工業用塗料等、牛乳パッ
ク等耐水コーティング剤である。
【0035】また、乾燥粉体化することにより、電子写
真用トナー、トナー用添加材、トナー用表面処理剤、静
電塗装用粉体塗料、流動浸漬用粉体塗料、レオロジー制
御剤等にも応用することができる。特に、紙パックの防
水コーティングなどは、従来のラミネートでは紙の再生
過程で分解し難いが、本水分散体ではアルカリで容易に
分解し再生が容易になると考えられる。その他、トイレ
タリー分野や化粧品分野として、衣料用、食器用、室内
外用石鹸や洗剤、歯磨、シャンプー、リンス、化粧品、
乳液、整髪料、メイク落し、香水、ローション、軟膏、
抗菌塗料等が考えられる。これらは下水を通じて環境中
に放出されるが、容易に生分解し、毒性も極めて低く大
変有用である。農業、園芸用農薬又は肥料のコーティン
グ剤では土壌で分解しながら持続的に効果を発揮し、コ
ーティングした樹脂は土壌で分解するため、環境負荷が
少ないなど大変有用である。
【0036】
【実施例】以下に本発明の好適な実施例及び比較例を挙
げ、本発明を具体的に説明するが、これらの実施例はい
かなる点においても本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例に用いた生分解性ポリエステル及びポリエス
テル系重合体の組成を表−1[表1]に示した。実施例
中に部とあるのは重量部を表わす。
【0037】各種の特性値の測定方法は以下の方法で行
った。 1.水分散体の分散状態 100メッシュの金網に分散液を通過させることにより
調べた。 2.水分散体の粒径(μm) マイクロトラックHRA(マイクロトラック社製)に
て、体積50%平均粒径を測定した。 3.水分散体のpH pHメーター(HORIBA製)により測定した。 4.塗膜の密着性 ASTM D−3359に準拠した。 5.塗膜の耐水性 JIS K−5400に準拠した。 6.水分散体皮膜の生分解性 100μmのポリ乳酸フィルムに水分散体を10μmの
厚さで塗工し、150℃にて熱処理を行った。皮膜形成
したフィルムを28日間、25℃にてコンポスト中に埋
設し、生分解性評価を目視にて行った。
【0038】〔製造例(i):生分解性ポリエステル〕
L−ラクタイド98%とD‐ラクタイド2%に対して触
媒としてオクタン酸第一錫0.1%とラウリルアルコー
ルの0.03%を仕込、真空で2時間脱気後、窒素置換
して、200℃/10mmHgで2時間攪拌しながら脱
水縮合反応し、下部取り出し口からポリ乳酸溶融物を抜
き出しし、空冷し、ペレタイザーでカットした。最終的
に得られたポリ乳酸は重量平均分子量170,000で
あった。
【0039】〔製造例(ii−1):ポリエステル系重
合体〕テレフタル酸40部、アジピン酸50部、スルホ
イソフタル酸10部、ブタンジオール100部、ジブチ
ル錫オキサイド0.1部を反応容器に仕込み、140℃
から徐々に220℃まで生成する水を除去しながら、6
時間エステル交換反応を実施した。反応器下部より、溶
融ポリエステル取り出し空冷した後、凍結粉砕機にて粉
砕した。得られたポリエステル系化合物の分子量は1
6,000であった。
【0040】〔実施例1〕生分解性ポリエステル(i)
(三井化学製、LACEA、H100PL)を71部、
ポリエステル系重合体(ii‐1)を29部の混合物
を、100部/時間の速度で、同方向回転型二軸押出機
(池貝鉄工製、PCM−30、L/D=40)に供給
し、設定温度240℃、スクリュー回転数150rpm
で溶融混練するとともに、同押出機の中間部に設けた供
給口より水を20部/時間の速度で連続的に供給した。
押出された樹脂等混合物は、同押出機出口に設置した単
軸押出機を通過させることにより90℃まで冷却し、吐
出させた。吐出物は白色又は白色透明の固体であり、乾
燥前後の重量差から計算される固形分濃度は85〜71
重量%であった。この水分散体を温水中に加えると微細
分散し、白色の水分散体が得られた。その固形分濃度が
30重量%となるよう調整し、100メッシュの金網に
て濾過したが、未分散物は認められず、分散状態は良好
であった。この水分散体の分散粒子の体積50%平均粒
径は6μm、pHは3.2であった。またこの水分散体
を厚さ125μmのコロナ処理ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に乾燥後の塗膜の厚さが10μmとなる
ようにバーコーターを用いて塗布した後、180℃で1
分間乾燥した。得られた皮膜の密着性は良好であった。
またこれを25℃で3日間または60℃で2時間水に浸
漬した後の皮膜はいずれも白化はなく、密着性も良好で
あり、優れた耐水性、良好な生分解性を示した。以上の
製造条件、評価結果を表−1[表1]に示す。
【0041】〔実施例2〕実施例1で用いた、生分解性
ポリエステル(i)を71部の代わりに85部、ポリエ
ステル系重合体(ii−1)の29部/時間の代わりに
ポリビニルアルコール(クラレ製、ポバール、PVA−
417、けん化度80%、重合度約1700)15部
(ii−2)を、また樹脂供給速度100部/時間の代
わりに140部/時間とし、水供給速度20部/時間の
代わりに50部/時間とした以外は、実施例1と同様に
水分散体を得、同様に評価した。製造条件、評価結果を
表−1[表1]に示す。
【0042】〔実施例3〕実施例2で用いた、生分解性
ポリエステル(i)−1を85部の代わりに80部、ポ
リビニルアルコール(PVA−417)を15部、ポリ
エチレングリコールジステアレート(花王製、エマノー
ン3299)5部とした以外は実施例2と同様に水分散
体を得、同様に評価した。製造条件、評価結果を表−1
[表1]に示す。
【0043】〔実施例4〕同方向回転型二軸押出機に生
分解性ポリエステル(i)とポリエステル系化合物(i
i)の樹脂供給速度100部/時間代わりに133部/
時間供給し、水を20部/時間の速度で供給する代わり
に水40部/時間での速度で供給した以外は、実施例1
と同様に水分散体を得、同様に評価した。製造条件、評
価結果を表−1[表1]に示す。
【0044】〔実施例5〕実施例1〜4で得られた吐出
品を真空乾燥又は高温で乾燥することで、エマルション
の乾燥微粉体が得られた。
【0045】〔比較例1〕実施例1で用いた、ポリエス
テル系化合物(ii−1)の代わりに、ポリエチレンテ
レフタレート(三井PET、SA135、三井化学製)
を加えた以外は、実施例1と同様の製法で行い、水分散
体が得られなかった。製造条件を表−1[表1]に示
す。
【0046】〔比較例2〕実施例1で用いた、生分解性
ポリエステル(i)を71部の代わりに99.9部、ポ
リエステル系化合物(ii−1)を29部の代わりに
0.1部加えた以外は、実施例1と同様の製法で行い、
水分散体が得られなかった。製造条件を表−1[表1]
に示す。
【0047】〔比較例3〕比較例2で用いた、ポリエス
テル系化合物(ii−1)の代わりにポリビニルアルコ
ール(ii−2)を0.1部加えた以外は、実施例2と
同様の製法で行い、水分散体は得られなかった。製造条
件と評価結果を表−1[表1]に示す。
【0048】〔比較例4〕実施例1での水供給速度を2
0部/時間の代わりに100部/時間とした以外は、実
施例1と同様の製法で行った。水分散体は一部得られた
が、フラッシュして安定に生産できなかった。製造条件
と評価結果を表−1[表1]に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐水性、耐候
性、加工性、密着性などの特性を有し、後処理による液
物性調整の自由度が大きく、かつ乾燥粉体化にも有利で
ある、高固形分の生分解性ポリエステル水性分散体を高
効率、低コストかつ簡便に製造することができる。また
本発明の生分解性ポリエステル水性分散体は、優れた耐
水性、耐候性、加工性、密着性を利用して、種々の用途
に展開することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 129/04 C09D 129/04 167/00 167/00 Fターム(参考) 4F070 AA26 AA47 CA02 CB02 CB12 4J002 BE022 CF031 CF142 CF181 DE056 DE066 DE086 DE096 DE226 DE256 DE266 EC076 EG026 EG036 EG046 EN026 EN106 EN136 ER006 FD206 FD310 GH00 HA06 4J029 AA03 AC02 AE11 BA00 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA08 BA10 BD03A BD04A BD07A CA02 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CD03 CH02 DB02 FC03 FC04 FC05 FC08 GA13 KH08 4J038 CE021 CE022 DD031 DD032 DD101 DD102 GA13 HA166 HA176 HA186 HA266 JB01 JB09 JB17 KA09 LA02 LA04 LA06 MA08 MA10 MA14 NA03 NA04 NA12 NA27 PB01 PB02 PB05 PB07 PC02 PC06 PC10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性ポリエステル(i)、ポリエス
    テル系重合体であって該重合体1グラム当たり−SO3
    −基換算で0.1〜1.5ミリモル当量のスルホン酸
    (塩)を含有するポリエステル系重合体(ii‐1)及
    び/又はポリビニルアルコール(ii‐2)からなる生
    分解性ポリエステル水性分散体。
  2. 【請求項2】 固形分が60重量%以上であって、か
    つ、状態が見かけ上固体であり、水を加えることによっ
    て固形分が微細粒子として水相中に均一に分散する請求
    項1に記載した生分解性ポリエステル水性分散体。
  3. 【請求項3】 生分解性ポリエステル(i)/[ポリエ
    ステル系重合体(ii−1)及び/又はポリビニルアル
    コール(ii−2)]の重量比が99/1〜50/50
    である、請求項2に記載した生分解性ポリエステル水性
    分散体。
  4. 【請求項4】 水を加えることによって水中に均一に分
    散する固形の微細粒子で、平均粒径が0.1〜100μ
    mである請求項1〜3のいずれかに記載の生分解性ポリ
    エステル水性分散体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の生分解
    性ポリエステル水性分散体を乾燥することにより得られ
    る生分解性ポリエステル微粒子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の生分解
    性ポリエステル水性分散体又は微粒子から形成される皮
    膜。
  7. 【請求項7】 前記生分解性ポリエステル(i)、ポリ
    エステル系重合体であって該重合体1グラム当たり−S
    3−基換算で0.1〜1.5ミリモル当量のスルホン
    酸(塩)を含有するポリエステル系重合体(ii‐1)
    及び/又はポリビニルアルコール(ii−2)を主な原
    料とし、該原料を溶融混練する工程と、この溶融混練物
    に全体当たりの1〜40重量%相当の水または塩基性水
    溶液を添加し、更に混練を行うことにより、樹脂固形分
    を水性分散体に転相させる工程とから成り、必要により
    この水性分散体に水または塩基性水溶液を添加すること
    を特徴とする生分解性ポリエステル水性分散体の連続製
    造方法。
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