JPH078933B2 - 水性分散体およびその製法 - Google Patents

水性分散体およびその製法

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JPH078933B2
JPH078933B2 JP15404084A JP15404084A JPH078933B2 JP H078933 B2 JPH078933 B2 JP H078933B2 JP 15404084 A JP15404084 A JP 15404084A JP 15404084 A JP15404084 A JP 15404084A JP H078933 B2 JPH078933 B2 JP H078933B2
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aqueous dispersion
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史郎 本間
正敏 柏木
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は耐水性、耐油性、耐薬品性および疎水性材料と
の密着性に優れた皮膜を形成することのできる水性分散
体および該水性分散体のほかに水分含有量の多い水性分
散液をも自在に製造できる水性分散物の製法を提供する
ことを目的とする。
従来の技術及び発明の技術的課題 従来より種々の重合体の水性分散物が知られている。た
とえば水分含有量が約30wt%以上のような流動性のある
水性分散物(以下本明細書においては水性分散液とい
う)は、紙や繊維あるいはプラスチツク成型品、木材、
金属などの表面に塗布乾燥させて樹脂皮膜を形成させ、
基材に耐水性、耐油性、耐薬品性を付与したり、ヒート
シール剤として使用されたりする。かかる水性分散液
は、分散媒として水を使用しているので、引火性の問題
や作業環境上の問題、取扱い性などの面から溶剤型のも
のに比べて非常に有利であつて巾広い分野で利用されて
いる。
また上記の水性分散液とは別に、流動性がなく見掛け上
固体のような水性分散物(以下本明細書においては水性
分散体という)も知られている。すなわち粉末エマルジ
ヨンとして知られる粉体状のものであつて、水を加える
ことによつて再分散化し水性分散液となるものであり、
その組成中には水分を全く含有しないか含有したとして
もせいぜい2〜3重量%のものであり、そのため低温に
なつても凍結の心配がなく包装や輸送が簡単にすみまた
貯蔵場所も狭くてすむという利点がある。さらに水性分
散液では困難であつたセメント、モルタル、石こうなど
水との接触をきらう粉粒体との混合も直接行なうことが
でき、加工度の高い調合品の製造が可能であるという特
長を有している。
ところで従来知られている水性分散物の製造方法では、
上述した水性分散液と水性分散体の製造は同一の方法で
行なうことはできなかつた。すなわち水性分散体を製造
するには、一度公知の種々の方法によつて水分含有量の
多い水性分散液を製造し、その後この水性分散液を噴霧
機によつて炉内の熱風中に噴霧し、水分を蒸発させて粉
末状としている。しかしこの方法は、低軟化温度重合体
の水性分散液を原料とした場合には噴霧時に重合体粒子
の塊状化が起こつたり、生じた粉末エマルジヨンが熱や
圧力の作用下に塊状に凝集するという傾向がある。この
ような粉末エマルジヨンは、加水して再分散化を行なつ
てもうまく分散しなかたり、あるいは分散化できても粘
度が高くなつたり塗膜物性が悪くなつたりする。このた
め通常は噴霧前の水性分散液や乾燥前の粉末物に各種の
添加剤たとえば抗粘結剤や保護コロイドを添加している
が、添加量を多くしないとききめがなく、その結果塗膜
物性が悪くするという問題があり、さらに含有量の多い
水を蒸発させるのでエネルギーロスが大きく経済的でな
い。そこでできる限り添加剤を加えないでかつエネルギ
ーロスの少ない方法で粉末エマルジヨンのような水性分
散体を製造する技術の開発が望まれている。
また水性分散液の製法においても改良が望まれている。
すなわち従来知られている製法は、大きく分けて水性媒
体中で乳化剤存在下乳化重合する方法と溶融樹脂および
水性媒体とを剪断力存在下で攪拌混合し製造する方法と
に分けられる。前者の方法は重合可能な樹脂の種類が限
られるし、重合反応コントロールの繁雑さや装置上の複
雑さなどの問題がある。一方後者の方法はどの樹脂にも
応用がきき、また装置上、運転技術上比較的簡単ですむ
という利点がある。
この後者の方法については数多くの提案がなされてお
り、たとえば特開昭51−12835号には熱可塑性樹脂と水
溶性高分子とからなる混練物を水中に分散させる方法が
開示されている。しかしこの方法によつて製造された水
性分散液を使用して得られる皮膜は、水溶性高分子を含
んでいるため機械的強度が弱かつたり耐水性に劣るとい
う問題がある。特公昭57−23703号にはポリプロピレン
と界面活性剤や水溶性ないし水膨潤性の重合体から選ば
れる分散剤とからなる混練物を水中に分散させる方法が
開示されている。しかしこの方法は分散粒子の径が比較
的大きく、粒径を小さくしようとするには石油樹脂を併
用しなくてはいけないので、得られる皮膜が粘着性を示
すという問題がある。また特開昭56−2149号には、オレ
フイン系樹脂と部分ケン化ポリビニルアルコール水溶液
とを混練して水性分散液を得る方法が開示されている
が、この方法も水溶性樹脂を含むため皮膜物性が悪くな
る。しかもこの方法によつて得られる水性分散物は水分
含有量が30重量%以上の水性分散液である。さらに別の
方法として特公昭58−42207号に開示されている技術、
すなわちポリオレフインとカルボキシル基含有ポリオレ
フインとを溶融混練後、塩基性物質含有熱水中に供給
し、剪断力を加えて分散液を得る方法は、水溶性あるい
は水膨潤性重合体を含んでいないし石油樹脂も使用しな
いので好適な方法ではあるものの、一方で分散粒子径の
小さいものを製造するには原料樹脂の種類が限定される
という問題がある。また高温、高圧力下で分散工程を行
なうため、分散化の際に使用する容器は耐圧性を有して
いなくてはいけないという問題がある。そこでこのよう
に種々の方法が提案されている水性分散液の製法におい
ても、水溶性あるいは水膨潤性重合体、石油樹脂などを
使用せずにあらゆる樹脂に適用できる微粒子の水性分散
液を得る方法の開発が望まれている。
さらに特殊な工程を含むことなく水性分散体および水性
分散液を自在にかつ極めて容易に製造する方法の開発も
望まれている。
発明の目的 本発明者らはかかる現状に鑑みて研究を続けた結果、オ
レフィン系樹脂、カルボン酸、その無水物またはそのエ
ステル基を含有するオレフィン系重合体及び塩基性物質
は、限定された量の水分の存在下に溶融混練されると、
転相、即ち水が分散媒相及び固形分が分散粒子相となる
転化が生じて見掛上固体の水性分散体が得られること、
及び一旦このような転相を生じると、これに系中で或い
は系外で追加量の水分を補充することで広範囲の水分含
有量を有する水性分散物を得られることを見出した。
本発明はかかる技術の改良であつて、さらに超微粒径の
分散物を得るためアニオン界面活性剤を併用する技術に
関する。
即ち、本発明の目的は、水分含有量が著しく少ないのに
もかかわらず、樹脂固形分が粒径が超微細でしかも水中
油形の分散体となつており、しかも加水により固形分が
水相中に超微粒子として均一に分散する特性を有してい
る水性分散体を提供するにある。
本発明の他の目的は、水溶性乃至水膨潤性の成分を含有
しないにもかかわらず、分散粒径が極めて微細な範囲に
制御されている水性分散体を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、少ない水分量で転相が生じる
オレフィン系樹脂の水性分散体の製造方法を提供するに
ある。
本発明の更に他の目的は、大がかりな装置を必要とせ
ず、また少ない熱エネルギーコストでオレフィン系樹脂
の水性分散体を製造し得る方法を提供するにある。
発明の構成 本発明によれば、(i)オレフィン系樹脂、(ii)重合
体鎖に結合したカルボン酸塩の基を重合体1グラム当り で0.1乃至5ミリモル当量の濃度で含む水不溶性のオレ
フィン系重合体、(iii)アニオン界面活性剤、及び(i
v)水を、含有して成り、水分含有量が3乃至25重量%
の見掛上固体であり、電気抵抗値が106Ω・cm以下であ
り且つ加水によって固形分が超微粒子として水相中に均
一に分散する特性を有することを特徴とする水性分散体
が提供される。
本発明によればまた、(i)オレフィン系樹脂、及び
(ii)中和及び/又はケン化可能で、重合体鎖に結合し
たカルボン酸、その無水物またはそのエステルの基を、
重合体1グラム当り で0.1ミリモル当量以上の濃度で含むオレフィン系重合
体、及び(iii)塩基性物質と反応してアニオン界面活
性剤となる有機化合物を溶融混練する工程と、この溶融
混練物に塩基性物質及び全体当り3乃至25重量%の水を
添加して溶融混練を行い、有機化合物(iii)をアニオ
ン界面活性剤に転化し、且つ前記オレフィン系重合体
(ii)中に、重合体1グラム当り で0.1乃至5ミリモル当量のカルボン酸塩の基を生成さ
せると共に、樹脂固形分を水性分散体に転相させる工程
とから成り、必要によりこの水性分散体に追加量の水を
添加することを特徴とする水性分散物の製法が提供され
る。
発明の好適態様 配合成分 本発明の水性分散体を構成する成分の一つであるオレフ
ィン系樹脂(i)は、水不溶性、水非膨潤性であること
は勿論のこと、それ自体水中への分散性にも欠ける樹脂
である。
オレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポ
リ3−メチル−1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペン
テン、ポリ3−メチル−1−ペンテン、或いはエチレン
・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合
体、プロピレン・1−ブテン共重合体で代表されるエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペン
テン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−デセン、1−
ドデセン等のα−オレフィンの単独重合体またはこれら
のランダム或いはブロック共重合体、またはエチレン・
ブタジエン共重合体、エチレン・エチリデンノルボルネ
ン共重合体で代表されるα−オレフィンと共役ジエンま
たは非共役等ジエンとの共重合体、或いはエチレン・プ
ロピレン・ブタジエン3元共重合体、エチレン・プロピ
レン・ジシクロペンタジエン3元共重合体、エチレン・
プロピレン・エチリデンノルボルネン3元共重合体、エ
チレン・プロピレン・1,5−ヘキサジエン3元共重合体
等で代表されるα−オレフィンの2種以上と共役ジエン
または非共役ジエンとの共重合体、或いはエチレン・酢
酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合
体等のオレフィン樹脂と他の熱可塑性単量体との共重合
体を挙げることができる。中でも取り分けて好適なもの
は、α−オレフィンの単独又は共重合体である。
オレフィン系樹脂(i)のメルトフローレート(ASTMD1
238、MFR)が1g/10min以上、好ましくは5g/10min以上の
ものがよい。MFRが1g/10min未満であるものは、溶融粘
度が大きくなりすぎて溶融混練しにくくなり、好適な水
性分散体が得られにくい。
本発明の水性分散体を構成する別成分であるオレフィン
系重合体(ii)は、前述のオレフィン系樹脂またはそれ
を構成する単量体に中和されているか中和されていない
カルボン酸基を有する単量体あるいはケン化されている
かケン化されていないカルボン酸エステル基を有する単
量体をグラフト共重合、ブロツク共重合、ランダム共重
合等の手段で導入し、場合によつては塩基性物質により
中和反応またはケン化反応を行なつて、該重合体中に生
じたカルボン酸の塩の合計が重合体1グラム中に で0.1〜5ミリモル当量、とくに0.2〜4ミリモル当量含
有するように調整されたものである。この際重合体中に
は中和もしくはケン化されていないカルボン酸基または
カルボン酸エステル基が共存した部分中和物ないし部分
ケン化物であつてもよい。また本オレフィン系重合体
(ii)は水溶性または水膨潤性であつてはならない。中
和されたカルボン酸基および/またはケン化されたカル
ボン酸エステル基の合計量が上記の範囲外のものは、オ
レフィン系樹脂(i)の分散化を助ける働きを示さず、
良好な分散体とすることができない。また水溶性あるい
は水膨潤性であると、塗膜物性が悪化する。
上記カルボン酸塩の基を含有するオレフィン系重合体
(ii)を後中和または後ケン化により得る場合の原料と
なる重合体は、たとえば前述のオレフィン系樹脂(i)
を構成する単量体と共通な単量体、特にα−オレフイン
とエチレン系不飽和カルボン酸またはそのエステルとを
共重合したものであつて、不飽和カルボン酸として(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒド
ロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、ナジツク酸 (エンドシス−ビシクロ
〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)、無
水マレイン酸、無水シトラコン酸等、不飽和カルボン酸
エステルとして上記の不飽和カルボン酸のメチル、エチ
ル、プロピル等のモノエステル、ジエステル等が例示で
きる。勿論、複数の単量体成分を共重合する代りに、オ
レフィン系樹脂(i)に、エチレン系不飽和カルボン
酸、その無水物或いはそのエステル等の単量体をグラフ
ト重合することにより、後中和または後ケン化用のオレ
フィン系重合体が得られることは当業者には自明であろ
う。
これらのエチレン系不飽和カルボン酸、その無水物、或
いはそのエステルの単量体の導入される量は、当然のこ
とながら、クレームで規定したカルボン酸塩の濃度を与
えるに十分なものでなければならず、 として最低限0.1ミリモル/1g重合体の濃度を有していな
ければならず、好適には0.1〜5ミリモル/1g重合体の範
囲である。
また中和およびケン化に用いる塩基性物質としては、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアおよびアミ
ン等の水中で塩基として作用する物質、アルカリ金属の
酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物、アルカリ土類金
属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物等の水中で塩
基として作用する物質、これら金属のアルコキシドなど
を挙げることができる。このような物質の例を以下に示
す。
(1)アルカリ金属としては、たとえばナトリウム、カ
リウム、アルカリ土類金属としては、たとえば、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム、 (2)アミンとしてはヒドロキシルアミン、ヒドラジン
等の無機アミン、メチルアミン、エチルアミン、エタノ
ールアミン、シクロヘキシルアミン、 (3)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、
水酸化物、水素化物としては、例えば酸化ナトリウム、
過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸
化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、 (4)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の弱酸塩と
しては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、 (5)アンモニアおよびアミンの化合物としては、たと
えば水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物たと
えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドラジ
ン水和物等を挙げることができる。
塩基性物質により中和またはケン化されたカルボン酸基
あるいはカルボン酸エステル基としては、カルボン酸ナ
トリウム、カルボン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ
金属塩、カルボン酸アンモニウムが好適であり、中でも
カルボン酸カリウムが好ましい。
オレフィン系重合体(ii)は対象となるオレフィン系樹
脂(i)に対して相溶性の良好なものを選ぶのがよい。
すなわちオレフイン系樹脂の水性分散体を目的とする場
合には、オレフイン系単量体を重合体鎖中に含む重合体
を選ぶべきである。たとえばポリエチレンやポリオレフ
イン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などを使用すると
きには、これらのマレイン酸グラフト物あるいはエチレ
ン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)
アクリル酸メチル共重合体などの中和物ないしケン化物
を用いるのが好ましい。適切なオレフィン系重合体を選
ぶに際し一つの目安となる指標は溶解度パラメーター
(Sp値)である。すなわち中和ないしケン化される前の
原料重合体(ii)とオレフィン系樹脂(i)との溶解度
パラメーターの差が 以内、とくに 以内にあるいことが好ましい。
本明細書において、溶解度パラメーター(Sp値)とは、
普通の意味、即ち凝集エネルギー密度の1/2乗値として
定義される値である。この溶解度パラメーターは、原子
団のモル容への寄与値Vi及び原子団の凝集エネルギーEn
を、D.W.Van Klevelen“Properties of polymers"(Els
evier,1972)記載の値を用い、式 から計算して求めることができる。
アニオン界面活性剤(iii)としてはたとえば第1級高
級脂肪酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1級高級アルコー
ル硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル
塩、第1級高級アルキルスルホン酸塩、第2級高級アル
キルスルホン酸塩、高級アルキルジスルホン酸塩、スル
ホン化高級脂肪酸塩、高級脂肪酸硫酸エステル塩、高級
脂肪酸エステルスルホン酸塩、高級アルコールエーテル
の硫酸エステル塩、高級アルコールエーテルのスルホン
酸塩、高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフエノー
ルスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、ア
ルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩等塩基性物質と
反応してアニオン界面活性剤となつたものなら如何なる
ものでもよい。これらの界面活性剤のより具体的な化合
物名は、たとえば、堀口博著「合成界面活性剤」(昭41
三共出版)に開示してある。
水性分散体の組成、構造及び特性 本発明による水性分散体において、上述した各成分は一
定の範囲の量比で存在する。即ち、オレフィン系樹脂
(i)100重量部当りオレフィン系重合体(ii)が1乃
至60重量部、特に2乃至50重量部、及びアニオン界面活
性剤(iii)は1乃至40重量部、特に2乃至30重量部の
量比で夫々存在するのがよい。
成分(ii)がこの割合を下廻る時はオレフィン系樹脂の
分散が充分ではなく、又、この割合を上廻る時は目的と
するオレフィン系樹脂本来の性質とは異なる分散体とな
る。成分(iii)がこの割合を下廻ると、本発明で意図
する分散粒子の超微細化が困難となり、またこの割合い
を越えると、塗膜物性等が低下する傾向がある。
本発明の水性分散体は以上の構成のものに更に水を含有
するものであるが、水分含有量は水性分散体中3〜25重
量%である。水分含有量が3重量%未満では水性分散体
が得られないし、25重量%を越えると流動性のある水性
分散液となる。つまり3〜25重量%の範囲にあることに
より、見掛け上固体となり、また後述するような性質も
示す。
本発明の重要な特徴は、前述したオレフィン系樹脂
(i)とカルボン酸塩型のオレフィン系重合体(ii)と
(iii)アニオン系界面活性剤との溶融混合物が、3乃
至25重量%という極めて少量の水分の存在下に転相現象
を生じ、水が分散媒相、樹脂固形分が微細な分散粒子相
となつたO/W型の分散形態が安定に固定されるという発
見に基づくものである。勿論、本発明の水性分散体に対
して、製造工程で直接追加量の水を加え、或いは製造工
程とは別の場所で追加量の水を加えて、液状の分散物を
得ることができるが、これらの場合でも、転相現象その
ものは、3乃至25重量%の少量の水の存在下で行われて
いる事実に注意する必要があろう。
添付図第1図は、本発明における固体状の水性分散体の
粒子構造を示す電子顕微鏡写真(倍率3000倍)である。
この写真から、本発明の固体水性分散体の二次粒子は、
やや変形した微細な一次粒子がかなり密に凝集した構造
となつていることが理解される。しかしながら、この一
次粒子がオイル・イン・ウオーター(O/W)型の分散形
態をとつている事実は次に述べる種々の事実から証明さ
れる。
水性分散体の別の性質は、その電気抵抗値が106Ω・cm
以下その多くは105Ω・cm以下を示すことである。この
ような低い電気抵抗値を示すのは、分散体の連続相が水
であり不連続相が樹脂になつているためだと推定され
る。すなわち連続相が樹脂であるようなものや樹脂粉末
が単に25重量%以下の水分を含んだものでは、その電気
抵抗値は樹脂が本来有している値(一般に107〜1018Ω
・cm、多くは1010Ω・cm以上)を示す。
また別の性質として水性分散体に加水すると固型分が水
相中に均一に分散する。このことからも連続相が水であ
る分散体だと推定される。
尚ここで電気抵抗値の測定は、1cm立方の絶縁体容器中
の向い合う両内側に1cm2の電極を貼り、分散体を圧入
した後に電極間の抵抗値を交流式抵抗測定器の60HZを用
いて測定する方法による。
加水による分散状態の測定は、分散体を冷水中に投じタ
ービン翼を有する通常の攪拌機で攪拌した後に分散液を
100mesh程度の金網でロ過することと、分散液中の粒子
を顕微鏡等で観察することによつて確認できる。
本発明の分散体の分散粒子は実質的に球状粒子であり、
その平均粒径は5μ以下、多くは2μ以下の範囲にあ
る。この粒径はコールターカウンターを用いて測定でき
る。
添付図面第2図は、第1図の固形水性分散体を水に再分
散させ、その後水分を乾燥させて固形分のみとしたもの
の電子顕微鏡写真(倍率5000)であり、固形分粒子が実
質上球状の微細粒子であることがわかる。
本発明の水性分散体は水分含有量が低く見掛け上固体で
あり、また加水によつて容易に水性分散液となるので、
凍結の虞がなく、貯蔵場所のスペース節約、運搬のし易
さ、包装のし易さなどの特徴がある。さらにセメントや
モルタル、石こうなどの水との抵触をきらう粉粒体に直
接混入することもでき、再水散液で各種材料に耐水性、
耐油性、耐薬品性の皮膜を形成させたり、ヒートシール
材として用いたりすることもできる。また本発明の水性
分散体の別の利用態様として、極めて小さい剪断力を加
えたり、極めて緩和な温度条件で乾燥したりして微粉化
や水分含有量を低減したりすることもできる。ほかにも
ニユーセラミツクス用バインダーやポリマー改質剤など
の用途にも使用できる。
水性分散体の製法 別の本発明は水性分散物の製法に関し、前述のような水
性分散体のほかに水分含有量の多い水性分散液をも製造
することのできる好適な製法に関する。
本発明の製法の第1工程は、オレフィン系樹脂(a)と
オレフィン系重合体(b)および塩基性物質と反応して
アニオン界面活性剤となる有機化合物(c)とを溶融混
練することからなる。この時に用いるオレフィン系樹脂
(a)は前述したオレフィン系樹脂(i)と同じであ
る。オレフィン系重合体(b)は、中和および/または
ケン化されて生じたカルボン酸の塩を重合体1グラム中
で0.1〜5ミリモル当量含有している重合体を使用して
もよいし、また0.1ミリモル当量未満しか含有しておら
ず、後述する塩基性物質添加工程で少なくとも0.1ミリ
モル当量になるよう中和またはケン化できるカルボン酸
あるいはカルボン酸エステルを有する重合体を使用して
もよい。
有機化合物(c)は、塩基性物質と反応してアニオン界
面活性剤となるものであれば如何なるものでもよく、好
適なものとして第1級高級脂肪酸、第2級高級脂肪酸、
第1級高級アルコール硫酸エステル、第2級高級アルコ
ール硫酸エステル、第1級高級アルキルスルホン酸、第
2級高級アルキルスルホン酸、高級アルキルジスルホン
酸、スルホン化高級脂肪酸、高級脂肪酸硫酸エステル、
高級脂肪酸エステルスルホン酸、高級アルコールエーテ
ル硫酸エステル、高級アルコールエーテルスルホン酸、
高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸エステル、アル
キルベンゼンスルホン酸、アルキルフエノールスルホン
酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルベンゾイ
ミダゾールスルホン酸等が例示できる。これらの中でも
取り分けて好適なものとして高級脂肪酸類とくに炭素原
子数10〜20の飽和または不飽和の高級脂肪酸が好適であ
り、より具体的にはカプリン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ス
テアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸、リンデル酸、
ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸、あるいはこ
れらの混合物などが挙げられる。
以上述べた(a)〜(c)を溶融混練するには、(a)
〜(c)を一括投入し溶融混練してもよいし、(a)あ
るいは(a)と(b)とをまず溶融混練し、逐次残りの
成分を添加してゆき溶融混練を行なつてもよい。また場
合によつては(b)を中和あるいはケン化するために必
要な塩基性物質を同伴させていてもよい。(b)の投入
形態も粉末状、ペレツト状、フレーク状等の固体状から
水性分散液状まで如何なる形態も採り得る。
オレフィン系樹脂(a)、オレフィン系重合体(b)お
よび有機化合物(c)の配合割合は、前述したとおりで
ある。
溶融混練するための温度は、少なくともオレフィン系樹
脂またはオレフィン系重合体のどちらか高い融点以上で
行なう。また融点が明確でない場合には溶融粘度が少な
くとも105poise以下になるような温度を基準とする。
本発明の製法の第2工程は、塩基性物質を添加して有機
化合物をアニオン界面活性剤の形にすると共に必要に応
じてオレフィン系重合体を所定量中和またはケン化する
工程である。塩基性物質としては前述したものが利用さ
れるが、これらは2種以上用いてもよい。塩基性物質の
添加は通常水溶液の形で行なわれる。
この工程では、第1工程で均一に混ざりあつた有機化合
物あるいはオレフィン系重合体に塩基性物質が反応し中
和またはケン化反応が生じることによつて、後述の分散
工程において少量の水の存在下でも転相を起こし超微粒
径の分散物が得られる。
この工程において添加される塩基性物質の量は、系に存
在する有機化合物の量として少なくとも1重量%が中和
あるいはケン化され、かつオレフィン系重合体(b)中
において中和および/またはケン化されて生じたカルボ
ン酸の塩が重合体1グラム中に で0.1〜5ミリモル当量になるよう中和あるいはケン化
するのに必要な量を添加する。
第3工程は、水を逐次添加してゆきオレフィン系樹脂や
オレフィン系重合体を転相させて水性分散物を得る工程
である。第2工程で得られた組成物の溶融混練状態下
で、水を少量ずつ逐次添加し溶融混練を続ける。添加す
る水の量は、得られる水性分散物全量中少なくとも3重
量%以上にすべきである。3重量%未満であると転相は
起こらず、したがつて水性分散物は得られない。添加水
量の上限は特に制限はされないが、水性分散液の用途上
せいぜい90重量%までが好ましい。また本工程は第2工
程のあと独立して行なつてもよいが、その変法として第
2工程と同時に行なうことも本発明に含むものとする。
すなわち第2工程において塩基性物質を水溶液の形で添
加する場合には、水溶液中の水が本工程と同じ作用効果
を示す。
本発明のこの溶融混練工程において、3乃至25重量%の
限られた水分の存在下に、オレフィン系樹脂(i)とオ
レフィン系重合体(ii)との溶融混練が行われて、樹脂
固形分のO/W型分散体への転相が行われることを特徴で
ある。溶融混練系への水の添加は、25重量%を越えて90
重量%迄の量で行われる場合があり得るが、この場合で
も、転相そのものは水の添加が3乃至25重量%の段階で
行われる。勿論、水の最終的添加量が3乃至25重量%の
範囲では、固形状の水性分散体が得られ、25重量%を越
える場合、特に35%以上の場合には流動性のある液状の
水性分散体が得られる。
水を逐次添加して溶融混練し製造された水性分散物は、
その後室温下まで自然にまたは人工的に冷却される。こ
の時に分散粒子は固化し、安定な分散物となる。
本発明の製法に利用できる溶融混練手段は公知の如何な
る方法でもよいが、好適にはニーダー、バンバリーミキ
サー、多軸スクリユー押出機を例示することができる。
このように本発明の製法は、単に水分添加量を変化させ
るだけで、極めて簡単に液体状、固体状の水性分散物が
得られるし、また得られる分散物の平均分散粒子径も5
μ以下、多くは2μ以下の範囲にあり、固体状の水性分
散体の場合には加水することによつて極めて容易に固型
分が水相中に分散した分散液になるという特徴を有して
いる。
また本発明の水性分散体および水性分散物の製法にあた
つては、通常水性分散物に使用することのできる各種副
資材たとえば分散剤、乳化剤、安定化剤、湿潤剤、増粘
剤、起泡剤、消泡剤、凝固剤、ゲル化剤、老化防止剤、
軟化剤、可塑剤、充填剤、着色剤、付香剤、粘着防止
剤、離型剤などを併用してよいことは勿論のことであ
る。
以下に本発明の好適な実施例を示すが、本発明は特段の
断わりのない限り、これらの例に限定されるものではな
い。
実施例1 オレフィン系樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂(酢酸ビニル含有=19wt%、MFR=150g/10分、密度=
0.97g/cm3、Sp値=8.06(cal/cm31/2)100部と、オレ
フィン系重合体として無水マレイン酸グラフトポリエチ
レン(無水マレイン酸含量=3.3wt%、 Mw=2700、密度=0.94g/cm3、Sp値=8.06(cal/cm3
1/2)10部と塩基性物質と反応してアニオン界面活性剤
になる有機化合物として、オレフイン酸5部とを加圧型
ニーダー中に投入し、140℃で30分間溶融混練する。
次にオレフィン系重合体と有機化合物の全カルボン酸を
中和するのに必要な水酸化カリウム1.38部(1.0化学当
量)を溶解した20部のアルカリ水を、ニーダーに接続し
たポンプを用い5分間で圧入する。ニーダー内の圧力は
3kg/cm2Gとなつた。その後30分間混練を続けた後ニー
ダーを60℃迄冷却し内容物を取出した。内容物は白色の
固体であつた。
この白色固体を1cm立方の容器に充填し、その電気抵抗
値を測定したところ1000Ωcmであつた。又、白色固体8
部を10部の水中に投じ、タービン翼攪拌機で攪拌した
後、分散液を100meshの金網で過したが残存物は認め
られなかつた。
該分散液は固型分濃度36wt%、粘度150cpspH10.3であ
り、分散粒子の大きさをコールターカウンターで測定し
たところ平均粒径0.5μであつた。又、オレフィン系重
合体中の生成したカルボン酸塩を赤外分光光度計を用い
て定量したところ 0.50mmol当量/gであつた。
実施例2〜13. 表1に示す組成割合で実施例1と同様にした。結果を表
1に示す。
実施例14. 同方向回転噛合型二軸スクリユー押出機(池貝鉄工製、
PCM−30 L/D=20)のホツパーより実施例1に用いたエ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂と無水マレイン酸グラフ
トポリエチレンとオレフイン酸の100/10/5の割合の混合
物を115部/時間の速度で供給し、同押出機のベント部
に設けた供給口より水酸化カリウムの23%水溶液を6部
/時間の割合で連続的に供給し、加熱温度90℃で連続的
に押出した。
生成物は白色の固体であり、その性状を表1に示す。
実施例15. 実施例1で、1.38部の水酸化カリウムを溶解したアルカ
リ水20部のポンプで圧入した後、更に90部の水を続けて
圧入し溶融混練を行つた。その後ニーダーを冷却して内
容物を取出した。内容物は樹脂が均一に分散された白色
の液状で、固型分濃度49wt%、粘度1430cps、pH10.8、
分散粒子の大きさは平均0.6μであつた。
又オレフィン系重合体中の生成したカルボン酸塩を定量
したところ 0.51mmol当量/gであつた。
参考例1 実施例1で用いたと同じエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂100部と同じく無水マレイン酸グラフトポリエチレン1
0部とを加圧ニーダーに投入し、140℃で30分間溶融混練
する。
次に無水マレイン酸グラフトポリエチレンの全カルボン
酸を中和するのに必要な、水酸化カリウム0.38部(1.0
化学当量)を溶解した20部のアルカリ水をニーダーに接
続したポンプを用い5分間で圧入する。以下実施例1と
同じ操作を行った。生成物は白色の固体であったが、電
気抵抗は7×103Ω・cm、平均粒径は5.2μmであった。
参考例2 実施例1中のオレフィン系重合体を使用せず、また水酸
化カリウムはオレイン酸の全カルボン酸を中和するのに
必要な1.00部とした以外は実施例1と同じとした。アル
カリ水圧入後冷却してニーダーを開けたところ、生成物
は白色の固体であったが、この白色固体の電気抵抗、平
均粒径を実施例1と同方法で測定したところ、電気抵抗
は7×103Ω・cm、平均粒径は6.1μmであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による固体水性分散体の粒子構造を示
す電子顕微鏡写真であり、 第2図は、第1図に示す固体水性分散体を水中に再分散
させ、乾燥したものの粒子構造を示す電子顕微鏡写真で
ある。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)オレフィン系樹脂 (ii)重合体鎖に結合したカルボン酸塩の基を重合体1
    グラム当り で0.1乃至5ミリモル当量の濃度で含む水不溶性のオレ
    フィン系重合体 (iii)アニオン界面活性剤 及び (iv)水 を含有して成り、水分含有量が3乃至25重量%の見掛上
    固体であり、電気抵抗値が106Ω・cm以下であり且つ加
    水によって固形分が微細粒子として水相中に均一に分散
    する特性を有することを特徴とする水性分散体。
  2. 【請求項2】オレフィン系重合体(ii)がオレフィン系
    樹脂(i)を構成する単量体と共通の単量体成分と、少
    なくとも一部が中和乃至ケン化されたエチレン系不飽和
    カルボン酸またはその無水物またはそのエステル単量体
    成分とから成る共重合体である特許請求の範囲第1項記
    載の水性分散体。
  3. 【請求項3】オレフィン系樹脂(i)及びオレフィン系
    重合体(ii)は、該重合体(ii)が中和乃至ケン化され
    る前の状態でそれらの溶解度パラメーター(Sp値)が2
    [cal/cm3]1/2以下となるように組合される特許請求の範
    囲第2項記載の水性分散体。
  4. 【請求項4】オレフィン系樹脂(i)100重量部に対し
    てオレフィン系重合体(ii)が1乃至60重量部及びアニ
    オン界面活性剤(iii)が1乃至40重量部で夫々存在す
    る特許請求の範囲第1項記載の水性分散体。
  5. 【請求項5】固形分が5μm以下の数平均粒径の水中油
    型分散体の形で存在する特許請求の範囲第1項記載の水
    性分散体。
  6. 【請求項6】(i)オレフィン系樹脂、 (ii)中和及び/又はケン化可能で、重合体鎖に結合し
    たカルボン酸、その無水物またはそのエステルの基を、
    重合体1グラム当り で0.1ミリモル当量以上の濃度で含むオレフィン系重合
    体 及び (iii)塩基性物質と反応してアニオン界面活性剤とな
    る有機化合物 を溶融混練する工程と、 この溶融混練物に塩基性物質及び全体当り3乃至25重量
    %の水を添加して溶融混練を行い、有機化合物をアニオ
    ン界面活性剤に転化し、且つ前記オレフィン系重合体
    (ii)中に、重合体1グラム当り で0.1乃至5ミリモル当量のカルボン酸塩の基を生成さ
    せると共に、樹脂固形分を水性分散体に転相させる工程
    とから成り、必要によりこの水性分散体に追加量の水を
    添加することを特徴とする水性分散物の製法。
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