JP3316996B2 - ポリオレフィン乳化物の連続製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン乳化物の連続製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン、特に非
晶性ポリオレフィン乳化物の連続製造法に関する。従来
ポリオレフィン乳化物は、一旦、酸変性ポリオレフィン
を製造し、これを再溶融して乳化を行っていた。この方
法は煩雑でエネルギーロスが大きい。本発明は上記製造
方法を簡略化し、コスト低減および品質の向上を図るも
のである。
【0002】
【従来の技術および問題点】ポリオレフィンの乳化法に
ついては、特公昭58−42207号、特公平5−39
975号などに開示されている。これらのポリオレフィ
ン乳化物の製造方法は、一旦、酸変性ポリオレフィンを
溶媒中または溶融状態で製造し、これをポリオレフィン
とドライブレンドし、再び溶融混練して塩基性水溶液で
乳化するものである。この方法は、酸変性ポリオレフィ
ンを製造する工程および乳化する工程とを別々に行うた
めにエネルギーロスが大きく、製造装置、製造方法が煩
雑であった。
【0003】
【問題を解決するための手段】本発明者らは上記問題に
ついて鋭意検討し、押出機中で、(1)ポリオレフィン
を不飽和カルボン酸、有機過酸化物により酸変性ポリオ
レフィンとする酸変性工程と(2)酸変性ポリオレフィ
ンを塩基性水溶液により乳化する乳化工程とを連続して
行うことを特徴とするポリオレフィン乳化物の連続製造
方法を提供することで解決した。本発明におけるポリオ
レフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン−1、ポリ3−メチル−ブテン−1、ポリ4−
メチル−ペンテン−1、ポリ3−メチル−ペンテン−
1、あるいはエチレン・プロピレン共重合体、エチレン
・ブテン−1共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合
体で代表されるエチレン、プロピレン、ブテン−1、3
−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、3
−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−
1、オクテン−1などのα−オレフィンの単独重合体ま
たはこれらのランダムあるいはブロック共重合体、また
はエチレン・ブタジエン共重合体、エチレン・エチリデ
ンノルボルネン共重合体で代表されるα−オレフィンと
共役ジエンまたは非共役ジエンとの共重合体、あるいは
エチレン・プロピレン・ブタジエン3元共重合体、エチ
レン・プロピレン・ジシクロペンタジエン3元共重合
体、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン3
元共重合体、エチレン・プロピレン・1,5−ヘキサジ
エン3元共重合体などで代表されるα−オレフィンの2
種以上と共役ジエンまたは非共役ジエンとの共重合体が
挙げられる。
【0004】また、エチレン、プロピレン、炭素数がC
4 〜C8 のα−オレフィンから選ばれる単独重合体、2
元共重合体、または多元共重合体である非晶性ポリオレ
フィンも好適に用いられる。
【0005】その具体例としては、プロピレンの単独重
合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブ
テン−1共重合体、ブテン−1・エチレン共重合体、プ
ロピレン・ヘキセン−1共重合体、プロピレン・4−メ
チル−ペンテン−1共重合体、ブテン−1・ヘキセン−
1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−13元共
重合体、プロピレン・エチレン・ヘキセン−13元共重
合体、プロピレン・エチレン・4−メチル−ペンテン−
13元共重合体、プロピレン・ブテン−1・ヘキセン−
13元共重合体、プロピレン・ヘキセン−1・オクテン
−13元共重合体、プロピレン・ヘキセン−1・4−メ
チル−ペンテン−13元共重合体などのプロピレン成分
あるいはブテン−1成分を主成分とした非晶性のポリオ
レフィンが挙げられる。
【0006】ポリプロピレンの非晶性のものとしては、
結晶性ポリプロピレン製造時に副生するアタクチックポ
リプロピレンを用いてもよいし、直接プロピレン原料か
ら生産してもよい。また、プロピレンあるいはブテン−
1と他のα−オレフィンとの共重合体は所定のプロピレ
ンあるいはブテン−1成分を含有するように原料から目
的生産して用いることができる。このような生産をする
場合、例えば塩化マグネシウムに担持したチタン担持型
触媒とトリエチルアルミニウムを用いて水素の存在下ま
たは不存在下で原料モノマーを重合して得ることができ
る。供給の安定性および品質の安定性の観点から目的生
産された非晶性ポリオレフィンを使用することが望まし
い。また該当する好適な市販品も適宜選択して用いるこ
ともできる。
【0007】本発明における不飽和カルボン酸として
は、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマール酸、テ
トラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロ
トン酸、イソクロトン酸、ナジック酸(商品名)エンド
シス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,
3−ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸などが挙げられる。
【0008】本発明における有機過酸化物としては、そ
の半減期が1分となる分解温度が70〜270℃の範囲
のものが好ましく、例えば、アセチルシクロヘキシルス
ルホニルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジク
ロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、
ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン
−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソ
プロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、ter
t−ブチルペルオキシアセテート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−
ブチルペルオキシラウレート、tert−ブチルペルオ
キシイソブチレート、tert−ブチルペルオキシピバ
レート、クミルペルオキシオクトエート、tert−ブ
チルペルオキシ(2−エチルヘキサノエート)およびt
ert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペル
オキシドなどが挙げられる。
【0009】本発明における塩基性水溶液は、前記酸変
性ポリオレフィンのカルボキシル基を中和する塩基性物
質の水溶液を言う。その塩基性物質としては、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、アンモニアおよびアミンなど
の水中で塩基として作用する物質、アルカリ金属の酸化
物、水酸化物、弱酸塩、水素化物、アルカリ土類金属の
酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物などの水中で塩基
として作用する物質、これら金属のアルコキシドなどを
挙げることができる。このような物質の例を以下に示
す。(1)アルカリ金属としては、例えばナトリウム、
カリウム、アルカリ土類金属としては、例えば、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウム、(2)アミンとして
は、ヒドロキシルアミン、ヒドラジンなどの無機アミ
ン、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、
シクロヘキシルアミン、(3)アルカリ金属およびアル
カリ土類金属の酸化物、水酸化物、水素化物としては、
例えば酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、酸化カリウ
ム、過酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチ
ウム、酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化
バリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化
カルシウム、(4)アルカリ金属およびアルカリ土類金
属の弱酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カル
シウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウ
ム、(5)アンモニアおよびアミンの化合物としては、
例えば水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物例
えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドラジ
ン水和物などを挙げることができる。
【0010】本発明において、押出機としてはベント口
付単軸、多軸押出機が使用できるが、二軸押出機が好ま
しい。
【0011】(製造工程) (1)酸変性工程 複数のベント口付二軸押出機を使用し、ポリオレフィ
ン、有機過酸化物、不飽和カルボン酸をホッパーまたは
ベント口より同時または別途投入する。シリンダー温度
はポリオレフィンの融点、軟化点、有機過酸化物の分解
温度により決まる。一般的に80〜220℃であり、2
0秒〜数分の溶融混練で酸変性はほぼ完了する。この
時、ポリオレフィンが低分子非晶性ポリオレフィン(以
下APAO)の場合には、粘着性が強くペレット化が困
難であるため、直接ホッパーから投入することはできな
い。従って加熱溶融して定量ポンプでホッパーまたはベ
ント口から供給する。この際の供給、溶融混練温度はA
PAOの軟化点より20℃以上、約120〜220℃が
好ましい。また、この場合、不飽和カルボン酸が、例え
ば無水マレイン酸(融点53℃、沸点202℃の室温で
白色のフレーク状ないし顆粒状)では、高温になるとそ
の昇華が著しくなるため、溶融APAOに配合して供給
することは避け溶融APAOとは別にC0ないしC1か
ら供給するのが好ましい。
【0012】有機過酸化物は使用するポリオレフィンの
融点または軟化点に応じて選択する。有機過酸化物の分
解半減期は温度により定まった値を有しているため、低
融点または低軟化点のポリオレフィンを変性する場合に
は、分解半減期温度の低い有機過酸化物、例えばter
t−ブチルペルオキシ(2−エチルヘキサノエート)
〔パーブチルO、日本油脂製、分解半減期1分温度:1
35℃〕が、また高融点または高軟化点のポリオレフィ
ンを変性する場合には、分解半減期温度の高い有機過酸
化物、例えばtert−ブチルペルオキシベンゾエート
〔パーブチルZ、日本油脂製、分解半減期1分温度:1
70℃〕が選ばれる。有機過酸化物は、均一な酸変性を
確保するために、ポリオレフィンおよび不飽和カルボン
酸が押出機中で相互に溶融混練混合された状態に至る位
置から定量供給されるのが好ましい。
【0013】不飽和カルボン酸の使用量は、ポリオレフ
ィン100重量部に対し0.5〜100重量部、好まし
くは1〜50重量部である。0.5重量部未満では得ら
れる酸変性ポリオレフィンの親水性が弱く、また100
重量部を越えると得られる酸変性ポリオレフィンの親水
性が強すぎ、次工程の乳化工程で安定な乳化物が得られ
ない。
【0014】また、有機過酸化物の使用量は、ポリオレ
フィン100重量部に対し0.05〜10重量部、好ま
しくは0.1〜5重量部である。0.05重量部未満で
は酸変性の度合が低く、また10重量部を越えると酸変
性以外にポリオレフィンの架橋や主鎖切断を伴い、いず
れも次工程の乳化工程で安定な乳化物が得られない。
【0015】(2)乳化工程 酸変性工程と連続している乳化工程は、酸変性ゾーンの
あとにあるベント口より塩基性水溶液を注入して行う。
すなわち、塩基性水溶液の注入後、シリンダ内滞留時間
が10秒〜数分になるようさらに溶融混練する。溶融混
練の温度は用いるポリオレフィンの融点、軟化点以上で
あり、一般的に80〜220℃である。
【0016】塩基性水溶液の注入とその後の溶融混練
は、前工程で生成される酸変性ポリオレフィンのカルボ
ン酸基あるいはカルボン酸無水物基をカルボン酸塩に変
換するものであり、元来疎水性であるポリオレフィンに
極めて大きな親水性を付与することにより、その乳化を
可能とするものである。注入する塩基性水溶液の量は、
前工程で生成される酸変性ポリオレフィンのカルボン酸
基あるいはカルボン酸無水物基に対して0.1〜3.0
当量、好ましくは0.2〜2.0当量となる量の塩基性
物質を含有する量である。塩基性物質の量が多いほど得
られる乳化物の粒子径は小さくなるが、余りに過剰では
乳化物から得られる皮膜などの物性に悪影響を与えるの
で、乳化物の用途に合わせて塩基性水溶液中の塩基性物
質の量は適宜決められる。
【0017】なお、この乳化工程では、乳化を助けるた
めに必要に応じて界面活性剤を同時または別途注入して
もよい。界面活性剤はアニオン系、カチオン系、ノニオ
ン系のいずれでもよく目的に合わせて適宜選択される。
その添加量はポリオレフィン100重量部に対し0.1
〜40重量部であるが、乳化物の性能上必要最小限に留
めるのがよい。
【0018】アニオン系界面活性剤としては、例えば第
1級高級脂肪酸塩、第2級高級脂肪酸塩、第1級高級ア
ルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エ
ステル塩、第1級高級アルキルスルホン酸塩、第2級高
級アルキルスルホン酸塩、高級アルキルジスルホン酸
塩、スルホン化高級脂肪酸塩、高級脂肪酸硫酸エステル
塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、高級アルコール
エーテルの硫酸エステル塩、高級アルコールエーテルの
スルホン酸塩、高級脂肪酸アミドのアルキロール化硫酸
エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル
フェノールスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン
酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩などが
挙げられる。
【0019】カチオン系界面活性剤としては、例えばア
ミン塩型、第4級アンモニウム塩型のものが挙げられ
る。
【0020】ノニオン系界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンオクチルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル類やポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル類、ソルビタンモノラウレート、ソルビ
タンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、
ソルビタンモノオレエートなどのソルビタン脂肪酸エス
テル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテートな
どのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、
ポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリオ
キシエチレングリコールモノステアレートなどのポリオ
キシエチレングリコール脂肪酸エステル類などが挙げら
れる。
【0021】しかして、この乳化工程の溶融混練ゾーン
には必要に応じ追加の水を注入してもよい。なお、この
乳化工程において、注入される塩基性水溶液および追加
水の水分が水あるいは水蒸気としてこの溶融混練ゾーン
から漏れないようにすることはもちろんである。
【0022】この溶融混練ゾーンで生成する乳化物はノ
ズルから吐出されるが、そのノズルの温度は水の沸点以
下、好ましくは90℃以下にしなければならない。10
0℃以上では、吐出された乳化物から水が突沸して、乳
化物の形態が保持できない。
【0023】吐出された乳化物は、乳化物中の水分量が
少ない時は見かけ上固体状であり、水分量が多い時はク
リーム状〜牛乳状を呈す。前者の見かけ上固体状のもの
は、水中に投入すると簡単にその水中に希釈されてクリ
ーム状〜牛乳状になる。従って、目的に合わせて乳化物
中の水分量は設定される。一般的に水分量は3〜90w
t%(固形分量10〜97wt%)である。得られる乳
化物の平均粒子径は10μm以下である。
【0024】本発明の乳化物の製法にあたっては、通常
乳化物に使用することのできる各種副資材例えば分散
剤、安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、凝固
剤、ゲル化剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、
着色剤、付香剤、粘着防止剤、離型剤などを併用してよ
いことは勿論のことである。
【0025】本発明の乳化物は、セメントやモルタル、
石こうなどの粉粒体に直接混入してそれらの改質剤とし
て使用される。また、紙や繊維あるいはプラスチック成
型品、木材、金属などの表面に塗布乾燥させて樹脂皮膜
を形成させ、基材に耐水性、耐油性、耐薬品性を付与し
たり、ヒートシール剤として使用される。かかる乳化物
は、分散媒体として水を使用しているので、引火性の問
題や作業環境上の問題、取扱い性などの面から溶剤型の
ものに比べて非常に有利であって幅広い分野で利用され
る。
【0026】
【実施例および比較例】
実施例1 シリンダーブロックC0 〜C10を有する二軸押出機
((株)池貝製二軸押出機PCM30、L/D=40)
を使用して、非晶性ポリアルファオレフィンAPAO
(宇部レキセン(株)製)UT2115(軟化点152
℃)の酸変性・乳化を行った。ホッパー側より180℃
の溶融APAO、70℃の溶融無水マレイン酸、常温の
パーブチルZを各々シリンダーブロックC0 、C1 、C
2 に設けた注入口から、各々毎時5000g、250
g、25gで供給した。次いで、14%KOH水溶液を
シリンダーブロックC7 に設けた注入口より毎時200
0g供給した。ノズルからは柔らかな吐出物が棒状に
出、その温度は約90℃であった。この吐出物をノズル
の下に置いた攪拌機付きの温水槽中に落とし攪拌したと
ころ、淡黄色の微細な乳化液が得られた。得られた乳化
液の固形分濃度は35%、pHは10、粒子の平均粒径
は1μmであり、1ヶ月後でも乳化液は分離せず安定で
あった。これらの配合割合、シリンダー温度および結果
を表1に示す。
【0027】実施例2 実施例1において、APAO、有機過酸化物の種類を代
え、14%KOH水溶液に加えて界面活性剤オレイン酸
Kを毎時50gで供給し、設定温度を変えた以外は、実
施例1と同様に行った。
【0028】実施例3 実施例1において、APAOをポリプロピレン(宇部興
産(株)製、UBEポリプロJ120G)に代え、ポリ
プロピレン、無水マレイン酸、パーブチルZをドライブ
レンド後ホッパー(C0 )より投入し、設定温度を変え
た以外は実施例1と同様に行った。
【0029】実施例4 実施例2において、APAOをポリエチレン(宇部興産
(株)製、UBEポリエチレンJ2522)に代え、ポ
リエチレン、無水マレイン酸、パーブチルOをドライブ
レンド後ホッパー(C0 )より投入し、設定温度を変え
た以外は実施例2と同様に行った。
【0030】
【表1】
【0031】比較例1 実施例1に用いた二軸押出機を使用して、APAO U
T2115の酸変性とその酸変性物の乳化をそれぞれ別
々に行った。まず、ホッパー側より180℃の溶融AP
AO、70℃の溶融無水マレイン酸、常温のパーブチル
Zを各々シリンダーブロックC0 、C1 、C2 に設けた
注入口から、各々毎時5000g、250g、25gで
供給した。ノズルから出た溶融物は常温のタンクに採取
した。所定量採取した後、このタンクを180℃に加熱
して酸変性物を再溶融した。次いで、このタンクの18
0℃溶融物をシリンダーブロックC0 に設けた注入口か
ら毎時5250gで供給した。次いで、14%KOH水
溶液をシリンダーブロックC4 に設けた注入口より毎時
2000g供給した。ノズルからは濃い褐色の柔らかな
吐出物が棒状に出、その温度は約90℃であった。この
吐出物をノズルの下に置いた攪拌機付きの温水槽中に落
とし攪拌して得られた乳化液の固形分濃度は35%、p
Hは10、粒子の平均粒径は1μmであり、1ヶ月後で
も乳化液は分離せず安定であったが、色は濃い褐色であ
った。これらの配合割合、シリンダー温度および結果を
表2に示す。
【0032】
【表2】

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機中で、(1)ポリオレフィンを不
    飽和カルボン酸、有機過酸化物により酸変性ポリオレフ
    ィンとする酸変性工程と(2)酸変性ポリオレフィンを
    塩基性水溶液により乳化する乳化工程とを連続して行う
    ことを特徴とするポリオレフィン乳化物の連続製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンが、エチレン、プロピレ
    ン、炭素数がC4 〜C8 のα−オレフィンから選ばれる
    単独重合体、2元共重合体、または多元共重合体である
    非晶性ポリオレフィンである請求項第1項記載のポリオ
    レフィン乳化物の連続製造方法。
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