JPS6211542A - 水性分散物の製法 - Google Patents

水性分散物の製法

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JPS6211542A
JPS6211542A JP14927485A JP14927485A JPS6211542A JP S6211542 A JPS6211542 A JP S6211542A JP 14927485 A JP14927485 A JP 14927485A JP 14927485 A JP14927485 A JP 14927485A JP S6211542 A JPS6211542 A JP S6211542A
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aqueous dispersion
dispersion
resin
polymer
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Shiro Honma
本間 史郎
Masatoshi Kashiwagi
柏木 正敏
Mutsuhiro Tanaka
睦浩 田中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 褒旦ム匁1 本発明は、熱可塑性樹脂の水性分散物の製法に関するも
ので、より詳細には、#水性、耐油性、耐薬品性および
疎水性材料との密着性に優れた皮j模を形成することの
できる水性分散体、特に含有水分量が著しく少ないにも
かかわらず微細な分散粒子相への転相が十分に行われて
いる水性分散物の製法に関する。
来の 術 び  の 術的課 従来より種々の重合体の水性分散物が知られている。た
とえば水分含有量が約30重量%以Eのような流動性の
ある水性分散物(以下本明細書においては水性分散液と
いう)は、紙や繊維あるいはプラスチック成型品、木材
、金属などの表面に塗布乾燥させて樹脂被膜を形成させ
、基材に耐水性、耐油性、耐薬品性を付与したり、ヒー
トシール剤として使用されたりする。かかる水性分散液
は、分散媒として水を使用しているので、引火性の問題
や作業環境上の問題、取扱い性などの面から溶剤型のも
のに比べて非常に有利であって巾広い分野で利用されて
いる。
また上記の水性分散液とは別に、流動性がなく見掛は上
固体のような水性分散物(以下本明細書においては水性
分散体という)も知られている。
すなわち粉末エマルジョンとして知られる粉体状のもの
であって、水を加えることによって再分散化し、水性分
散液となるものであり、その組成中には水分を全く含有
しないか含有したとしてもせいぜい2〜3重量%のもの
であり、そのため低温になっても凍結の心配がなく包装
や輸送が簡単にすみまた貯蔵場所も狭くてすむという利
点がある。さらに水性分散液では困難であったセメント
、モルタル、石膏など水との接触をきろう粉粒体との混
合も直接性なうことができ、加工度の高い調合品の製造
が可能であるという特徴を有している。
ところで従来知られている水性分散物の製造方法では、
上述した水性分散液と水性分散体の製造はス同一の方法
で行なうことはできなかった。すなわち水性分散体を製
造するには、一度公知の種々の方法によって水分含有量
の多い水性分散液を製造し、その後この水性分散液を噴
霧機によって炉内の熱風中に噴霧し、水分を蒸発させて
粉末状としている。しかしこの方法は、低軟化温度重合
体の水性分散液を原料とした場合には噴霧蒔に重合体粒
子の塊状化が起こったり、生じた粉末エマルジョンが熱
や圧力の作用下に塊状に凝集するという傾向がある。こ
のような粉末エマルジョンは。
加水して再分散化を行なってもうまく分散しなかったり
、あるいは分散化できても粘度が高くなったり塗膜物性
が悪くなったりする。このため通常は噴霧前の水性分散
液や乾燥前の粉末物に各種の添加剤たとえば抗粘結剤や
保護コロイドを添加しているが、添加量を多くしないと
ききめがなく、その結果塗膜物性が悪化するという問題
があり、ざらに含有量の多い水を層発させるのでエネル
ギーロスが大きく経済的でない。そこでできる限り添加
剤を加えないでかつエネルギーロスの少ない方法で粉末
エマルジョンのような水性分散体を製造する技術の開発
が望まれている。
また水性分散液の製法においても改良が望まれている。
すなわち従来知られている製法は、犬きく分けて水性媒
体中で乳化剤存在下乳化重合する方法と溶融樹脂および
水性媒体とを剪断力存在下で攪拌混合して製造する方法
とに分けられる。前者の方法は重合可能な樹脂の種類が
限られるし。
重合反応コントロールの繁雑さや′JIc置との複雑さ
などの問題がある。一方後者の方法はどの樹脂にも応用
がきき、また装置上、運転技術上比較的開学ですむとい
う利点がある。
この後者の方法については数多くの提案がなされており
、たとえば特開昭51−12835号には熱可塑性樹脂
と水溶性高分子とからなる混練物を水中に分散させる方
法が開示されている。しかしこの方法によって製造され
た水性分散液を使用して得られる被膜は、水溶性高分子
を含んでいるため機械的強度が弱かったり耐水性に劣る
という問題がある。特公昭57−23703号にはポリ
プロピレンと界面活性剤や水溶性ないし水膨潤性の重合
体から選ばれる分散剤とからなる混練物を水中に分散さ
せる方法が開示されている。しかしこの方法は分散粒子
の径が比較的大きく、粒径を小さくしようとするには石
油樹脂を併用しなくてはいけないので、得られる被膜が
粘着性を示すという問題がある。また特開昭56−21
49号には、オレンフィン系樹脂と部分ケン化ポリビニ
ルアルコール水溶液とを混練して水性分散液を得る方法
が開示されているが、この方法も水性樹脂を含むため被
膜物性が悪くなる。しかもこの方法によって得られる水
性分散物は水分含有量が30重量%以上の水性分散液で
ある。さらに別の方法として特公昭5B−42207号
に開示されている技術、すなわちポリオレフィンとカル
ボキシ基含有ポリオレフィンとを溶融混練後、塩基性物
質含有熱水中に供給し、剪断力を加えて分散液を得る方
法は、水溶性あるいは水膨潤性重合体を含んでいないし
石油樹脂も使用しないので好適な方法ではあるものの、
一方で分散粒子径の小さいものを製造するには原料樹脂
の種類が限定されるという問題がある。また高温、高圧
力下で分散工程を行なうため1分散化の際に使用する容
器は対圧性を有していなくてはいけないという問題があ
る。そこ・  でこのよおうに種々の方法が提案されて
いる水性分散液の製法においても、水溶性あるいは水膨
潤性重合体、石油樹脂などを使用せずにあらゆる樹脂に
適用できる微粒子の水性分散液を得る方法の開発が望ま
れている。
さらに特殊な工程を含むことなく水性分散体および水性
分散液を自在にかつ極めて容易に製造する方法の開発も
望まれている。
発明の目的 未発明の目的は、水分含有量が著しく少ないのにもかか
わらず、樹脂固形分が粒径が超微細でしかも水中油形の
分散体となっており、しかも加水により固形分が水相中
に超微粒子として均一に分散する特性を有している水性
分散体の製法を提供するにある。
本発明の他の目的は、水溶性乃至水膨潤性の成分を含有
しないにもかかわらず1分散粒径が極めて微細な範囲に
制御されている水性分散体の製法を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、少ない水分量で転相が生じる
熱可塑性樹脂の水性分散体の製造方法を提供するにある
本発明の更に他の目的は、大がかりな装置を必要とせず
、また少ない熱エネルギーコストで熱可塑性樹脂の水性
分散体を製造し得る方法を提供するにある。
及旦座菫虞 本発明によれば、 (1)熱可塑性樹脂と (jl)重合体鎖に結合したカルボンm塩の基■合体□
グ、、、当、−四一。−基換ユ10.1〜5ミリモル当
量の濃度で含む熱可塑性重合体と (iii )アニオン界面活性剤又は塩基性物質と反応
してアニオン界面活性剤となる有機化合物と を溶融混練する工程と、溶融具、v!物に水、又は成分
(iii)が有機化合物の場合は塩基性物質と水とを添
加して溶融混練を行ない樹脂固形分を水性分散体に転相
させる工程とから成り、必要によりこの水性分散体に追
加醗の水を添加することを特徴とする水性分散物の製法
が提供される。
l旦立互m 本発明を以下に詳細に説明する。
本発明の製法において、原料として使用するのは、最低
限前記(1)乃至(iii )の成分、塩基性物質及び
水である。
酌na方 本発明により水性分散体を構成する成分の一つである熱
可塑性樹脂(1)は、水不溶性、水弁膨潤性であるのは
勿論のこと、それ自体水中への分散性にも欠ける樹脂で
あり、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン
、ポリプロピレン。
ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1ペンテンあるいは
エチレン、ピロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−
ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブ
ロック共重合体等のポリオレフィン、エチレン自酢酸ビ
ニル共ffi 合体、エチレン会ビニルアルコール共重
合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレンφビ
ニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル
・スチレン共=f1合体、ABS、α−メチルスチレン
・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン
共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メ
チル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−
6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン129
のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンオキサイド等あるいはそれ
らの混合物のいずれかの樹脂でもよい。
これらの熱可塑性樹脂の中ではとくにオレフィン系樹脂
が好ましく、すなわちポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポ
リ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−3−メチル−1
−ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン
Φl−ブテン共瓜合体、プロピレン・1−ブテン共重合
体で代表されるエチレン、プロピレン、l−ブテン、3
−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン13
−メチル−1−ペンテン、l−ヘプテン、l−ヘキセン
、1−デセン、1−ドア’セン等のα−オレフィンの単
独または共重合体、またはエチレン・ブタジェン共重合
体、エチレン・エチリデンノルボルネン共重合体で代表
されるα−オレフィンと共役ジエンまたは非共役ジエン
との共重合体、あるいはエチレン拳フロピレン・ブタジ
エン3元共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペ
ンタジエン3元共重合体、エチレン・プロピレン・エチ
リデンノルボルネン3元共重合体、エチレン拳フロピレ
ン・1,5−ヘキサジエン3元共重合体等で代表される
α−オレフィンの2種以上と共役ジエンまたは非共役ジ
エンとの共重合体が挙げられる。
本発明においては、熱可塑性樹脂(1)のメルトフロー
レート (ASTM D I238、MFR)がIg/
10n+in以上、特に5 g / 10a+inす上
のものが好適である。
1g/10m1n未満であるものは、溶融粘度が大きく
なりすぎて溶融混練しにくくなり、好適な水性分散体が
得られにくい。
本発明において、水性分散体を構成する他の成分である
熱可塑性重合体(II)は、重合体鎖に結合したカルボ
ン酸塩の基を含む熱可塑性重合体である。このような重
合体は1重合体鎖に結合した、中和及び/又はケン化可
能なカルボン酸、その無水物又はエステルの基を含む単
量体を、前述した熱可塑性樹脂(1)にグラフトff重
合させるか、或いは熱可塑性樹脂(ii)の横車量体と
ブロック共重合或いはランダム共重合させ、この共重合
体を塩基性物質により中和またはケン化を行うことによ
り得られ、該重合体中に生じたカルボン#塩の合計が重
合体1グラム中に 一〇−〇−基換算で0.1〜5ミリモル当量、とくに0
.2〜4ミリモル当量含有するように調整する。この際
重合体中には中和もしくはケン化されていないカルボン
酸基またはカルボン酸エステル基が共存した部分中和物
ないし部分ケン化物であってもよい、また水熱if塑性
重合体(ii)は水溶性または水膨潤性であってはなら
ない、中和されたカルボン酸基および/またはケン化さ
れたカルボン酸エステル基の合計量が上記の範囲外のも
のは1.!8町塑性樹脂(1)の分散化を助ける働きを
示さず、良好な分散体とすることができない。また水溶
性あるいは水膨潤性であると、塗膜物性が悪化する。
北記カルボン酸塩の基を含有する熱可塑性重合体(ii
)を後中和または後ケン化により得る場合の原料となる
重合体は、たとえば前述の熱可塑性樹脂(1)を構成す
る単量体と共通な単量体、特にα−オレフィンとエチレ
ン系不飽和カルボン酸またはそのエステルとを共重合し
たものであって、不飽和カルボン酸として(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸。
・イソクロトン酸、ナ外7りNIΦ)(エンドシス−ビ
シクロC2、2、1)ヘプト−5−エン−2,3−ジカ
ルポン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等、不
飽和カルボン酸エステルとして上記の不飽和カルボン酸
のメチル、エチル、プロピル等のモノエステル、ジエス
テル等が例示できる。
勿論、複数の中量体成分を共重合する代りに、熱可塑性
樹脂(1)、例えばオレフィン系樹脂に、エチレン系不
飽和カルボン酸、その無水物或いはそのエステル等のl
it体をグラフト重合することにより、後中和または後
ケン化用の熱可塑性重合体が得られることは当業者には
自明であろう。
これらのエチレン系不飽和カルボン酸、その無水物、或
いはそのエステルのLi体の導入される星は、当然のこ
とながら、クレームで規定したカルボン酸塩の濃度を与
えるに十分なものでなけれル当ffl/Ig重合体の濃
度を有していなければならず、好適には0.1〜5ミリ
モル当fit/Ig重合体の範囲である。
また中和およびケン化に用いる塩基性物質としては、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニアおよびアミ
ン等の水中で塩基として作用する物質、アルカリ金属の
酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物、アルカリ土類金
属の酸化物、水酸化物、弱酸塩、水素化物等の水中で塩
基として作用する物質、これら金属のフルコキシドなど
を挙げることができる。このような物質の例を以下に示
す。
(1)アルカリ金属としては、たとえばナトリウム、カ
リウム5アルカリ土類金属としては、たとえば、カルシ
ウム、ストロンチュウム、バリウム、 (2)アミンとしてはヒドロキシルアミン、ヒドラジン
等の無機アミン、メチルアミン、エチルアミン、エタノ
ールアミン、シクロヘキシルアミン、 (3ンアルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、
水酸化物、水素化物としては、たとえば酸化ナトリウム
、過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、
酸化カルシウム、酸化ストロンチュウム、酸化バリウム
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化ストロンチュウム、水酸化バリウム、水素化
ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、 (4)アルカリ金属およびアルカリ土類金属の弱酸塩と
しては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、 (5)アンモニアおよびアミンの化合物としては。
たとえば水酸化アンモニウム、四級アンモニウム化合物
たとえばテトテメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒド
ラジン水和物等を挙げることができる。
塩基性物質により中和またはケン化されたカルボン酸基
あるいはカルボン酸エステル基とじては、カルボン酸ナ
トリウム、カルボン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ
金属塩、カルボン酸アンモニウムが好適であり、中でも
カルボン酸カリウムが好ましい。
官能性熱可塑性重合体(ii )は対象となる熱可塑性
樹脂(i)に対して相溶性の良好なものを選ぶのがよい
、すなわちオレフィン系樹脂の水性分散体を目的とする
場合には、オレフィン系単量体を正合体鎖中に含む重合
体を選ぶべきである。たとえばポリエチレンやポリオレ
フィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などを使用する
ときには、これらのマレイン酸グラフト物あるいはエチ
レン・ (メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体などの中和物ないしケン
化物を用いるのが好ましい、適切な熱可塑性重合体を選
ぶに際し一つの目安となる指標は溶解度パラメーター(
Sp値)である、すなわち中和ないしケン化される前の
原料重合体と熱可塑性樹脂(i)との溶解度パラメータ
ーの差が2(cal/c履3 〕% 以内、特に1 (cat/cm3 % 以内にあるもの
が好ましい。
本明細書において、溶解度パラメーター(Sp値)とは
、汁通の意味、即ち凝集エネルギー密度の埼乗値として
定義される値である。この溶解度パラメーターは、原子
団のモル容への寄与値Vi及び原子団の凝集エネルギー
Enを、D、W、VanKlevelen ”Prop
erties of Polymers”(Elsev
ier。
1972)記載の値を用い、式 から計算して求めることかでさる。
アニオン界面活性剤(iii )としてはたとえば第1
縁高級脂肪酸塩、第2縁高級脂肪酸塩、第1級高級アル
コール硫酸エステル塩、第2縁高級アルコール硫酸エス
テル塩、第1扱高級アルキルスルホン酸塩、第2扱高級
アルキルスルホン酸塩、高級アルキルジスルホン酸塩、
スル示ン化高級脂肪酸塩、高級脂肪酸硫酸エステル塩、
高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、高級アルコールエー
テルの硫酸エステル塩、高級アルコールエーテルのスル
ホン酸塩、高級脂肪酸アミドのフルキロール化硫酸エス
テル塩、アル午ルベンゼンスルホンm塩アルキルフェノ
ールスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、
アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩等アニオン界
面活性剤であれば如何なるものでもよい。これらの界面
活性剤のより具体的な化合物名は、たとえば、堀口博著
「合成界面活性剤」 (昭4I E共出版)に開示しで
ある。
アニオン界面活性剤を使用する代りに、塩基性物質と反
応してアニオン界面活性剤となり得る有機化合物を用い
ることもできる。この有機化合物は、勿論前述したアニ
オン界面活性剤に対応する酸であればよいが、これらの
中でも取り分けて好適なものとして高級脂肪酸類とくに
炭素原子数10〜20の飽和または不飽和の高級脂肪酸
が好適であり、より具体的にはカプリン酸、ウンデカン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、マーガ
リン酸、ステアリン酸、アテキン酸竿の飽和脂肪酸、リ
ンデル酸、ツズ酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リルン酸、アラ午トン酸等の不飽和脂肪酸、あ
るいはこれらの混合物などが挙げられる。
本発明による水性分散体において、上述した各成分は一
定の範囲の量比で存在する。即ち、熱可塑性樹脂(i)
too重星部当り熱可塑性重合体(ii)が1乃至60
重量部、特に2乃至50重量部、及びアニオン界面活性
剤(iii )は1乃至40重量部、#に2乃至30重
盾部の量比で夫々存在するのがよい。
、成分(ii)がこの割合を下廻る時は熱可塑性樹脂の
分散が充分ではなく、又、この割合をJ:廻る時は目的
とする熱可塑性樹脂本来の性質とは異なる分散体となる
。成分(川)がこの割合を下廻ると、本発明で意図する
分散粒子の超微細化が困難となり、またこの割合を越え
ると、塗膜物性等が低下する傾向がある。
本発明による水性分散物は以上の構成のものに更に水を
含有するものであるが、固体としての取扱いが可能な分
散体では水分含有量は水性分散体中3〜25王量%であ
る。水分含有量が3重量%未満では水性分散体が得られ
ないし、25玉量%を越えると流動性のある水性分散液
となる。つまり3〜25rfJ%の範囲にあることによ
り、見掛けE固体となり、また後述するような性質も示
す。
勿論、本発明によれば、流動性のある水性分散液の形態
の分散物も調整することができ、この場合には水分含有
量を35重量%以上とすればよい。
水性分−散物の製法 本発明の製法の第1玉程は、熱可塑性樹脂(1)と熱可
塑性重合体(ii)およびアニオン界面活性剤または対
応有機化合物(iii )を溶融混練することからなる
。この際、注意すべきことは、上記(i)、(ii)及
び(iii )の3J&分を同時に溶融混練することが
転相を行う上で重要であり(1)及び(ii)の溶融混
練樹脂にアニオン界面活性剤の水溶液を逐次添加する方
法では転相が生ぜず、水性分散体が得られないことであ
る。
熱可塑性樹脂(i)、熱可塑性重合体(ii)およびア
ニオン界面活性剤(iii )の配合割合は、前述した
とおりである。
溶融混練するための温度は、少なくとも熱可塑性樹脂ま
たは熱可塑性重合体のどちらか高い融点以上で行なう。
また融点が明確でない場合には溶融粘度が少なくとも1
05 poIse以下になるような温度を基準とする。
本発明の第2工程は、第1工程の溶融混練物に、水を添
加し、前記成分(iii )が有機化合物である場合に
は更に塩基性物質と水を添加して有機化合物を中和して
、樹脂固形分を水性分散体に転相させる工程である。こ
の工程では均一・に混ざりあった樹脂固形分とアニオン
界面活性剤とが少量の水の存在下でも転相を起こし、B
@粒径の分散物となる。塩基性物質としては前述したも
のが利用されるが、これらは2種以上用いてもよい、k
M基性物質の添加は通常水溶液の形で行なわれる。
添加する木の量は、得られる水性分散物全量中少なくと
も3重量%以北にすべきである。3重量%未満であると
転相は起こらず、したがって水性分散物は得られない、
添加水量の上限は特に制限はされないが、水性分散液の
用途りせいぜい90重量%までが好ましい。
本発明のこの溶融混練工程のにおいて、3乃至25重量
%の限られた水分の存在下に、熱可塑性樹脂(1)と熱
可塑性重合体(ii)との溶融混線が行われて、樹脂固
形分のO/Wy!S分散体への転相が行われることが特
徴である。溶融混練系への水の添加は、25重量%を越
えて90ii%迄の量で行われる場合があり得るが、こ
の場合があり得るが、この場合でも、転相そのものは水
の添加が3乃至25重量%の段階で行われる。勿論、水
の最終的添加量が3乃至25重量%の範囲では、固形状
の水性分散体が得られ、25重亀%を越える場合、特に
35%以上の場合には流動性のある液状の水性分散体が
得られる。
水を逐次添加して溶融混練し製造された水性分散物は、
その後室温下まで自然にまたは人工的に冷却される。こ
の時に分散粒子は固化し、安定な分散物となる。
本発明の製法に利用できる溶融混線手段は公知の如何な
る方法でもよいが、好適にはニーダ−、バンバリーミキ
サ−1多軸スクリユ一押出機を例示することができる。
このように本発明の製法は、単に水分添加量を変化させ
るだけで、極めて簡単に液体状、固体状の水性分散物が
得られるし、また得られる分散物の平均分散粒子径も5
ル以下、多くは2終以下の範囲にあり、固体状の水性分
散体の場合には加水することによって極めて容易に固形
分が水相中に分散した分散液によるという特徴を有して
いる。
また本発明の水性分散体および水性分散物の製法にあた
っては、通常水性分散物に使用することのできる各種副
資材たとえば分散剤、乳化剤、安定化剤、湿潤剤、増粘
剤、起泡剤、消泡剤、東回剤、ゲル化剤、老化防止剤、
軟化剤、可塑剤、充填剤、着色剤、付番剤、粘着防止剤
、離型剤などを併用してよいことは勿論のことである。
氷  ノ)   の     び牛に 本発明の重要な特徴は、前述した熱可塑性樹脂(1)と
カルボン酸塩型の熱可塑性重合体(ii)とアニオン系
界面活性剤(iii )との溶融混合物が、3乃至25
重量%という極めて少量の水分の存在化に転相現象を生
じ、水が分散媒相、樹脂固形分が微細な分散粒子相とな
ったO/W型分散形態が安定に固定されるという発見に
基づくものである。勿論、本発明の水性分散体に対して
、製造工程で直接追加量の水を加え、或いは製造工程と
は別の場所で追加量の水を加えて、液状の分散物を得る
ことができるが、これらの場合にも、転相現象そのもの
は、3乃至25%の少量の水の存在下で行われている事
実に注意する必要があろう。
電子顕微鏡による粒子構造の観察結果から、本発明の固
体水性分散体の二次粒子は、やや変形した微細な一次粒
子がかなり害に凝集した構造となっていることが判明し
た。しかしながら、この−成粒子がオイル・インφウォ
ーター(0/W)型の分散形態をとっている事実は次に
述べる種々の事実から証明される。
水性分散体の別の性質は、その電気抵抗値がlO6Ω・
cII以下その多くは105 Ω・C11以下を示すこ
とである。このような低い電気抵抗値を示すのは1分散
体の連続相が水であり不連続相が樹脂になっているため
だと推定される。すなわち連続相が樹脂であるようなも
のや樹脂粉末が単に25ffi量%以下の水分を含んだ
ものでは、その電気抵抗値は樹脂が本来有している値(
一般にiot  〜tolΩacm、多くは101OΩ
mC11以上)を示す。
また別の性質として水性分散体に加水すると固形分が水
相中に均一に分散する。このことからも連続相が水であ
る分散体だと推定される。
尚ここで電気抵抗値の測定は、lc+s立方の絶縁体容
器中の向い合う百円側に1 cm2の電極を貼り、分散
体を圧入した後に電極間の抵抗値を交流式抵抗測定器の
60H2を用いて測定する方法による。
加水による分散状態の測定は、分散体を冷水中に投じ、
タービン翼を有する通常の攪拌した後に、分散液を10
0 mesh程度の金網でか遇することと、分散液中の
粒子を顕微鏡等で観察することによって確認できる。
本発明の分散体の分散粒子は実質的に球状粒子であり、
そのモ均粒径は5ル以下、多くは2ル以下の範囲にある
。この粒径はコールタ−カウンターを用いて測定できる
固形水性分散体を水に再分散させ、その後水分を乾燥さ
せて固形分のみとしたものの電子顕微鏡写真をa察する
と固形分粒子が実質上球状の微細粒子であることがわか
った。
本発明による水性分散体は水分含有量が低く見掛けJ:
、li!iI体であり、また加水によって容易に水性分
散液となるので、凍結の虞がなく、貯蔵場所のスペース
節約、運搬のし易さ、包装のし易さなどの特徴がある。
さらにセメントやモルタル、石膏などの水との抵触をき
らう粉粒体に直径混入することもでき、再水散液で各種
材料に耐水性、#油性、耐薬品製の被膜を形成させたり
、ヒートシール材として用いたりすることもできる。ま
た本発明の水性分散体の別の利用態様として、極めて小
さい剪断力を加えたり、極めて緩和な温度条件で乾燥し
たすして微粉化や水分含有量を低減したりすることもで
きる。ほかにもニューセラミックス用バインダーやポリ
マー改質剤などの用途にも使用できる。
λ且立止■旦迷 本発明によれば、以上詳述した通り、熱可塑性樹脂(1
)、カルボン酸塩基含有熱可塑性重合体(ii)及びア
ニオン界面活性剤又は対応有機化合物(iii )を溶
融混練し、次いで少量の水、必要により更には塩基性物
質を添加して溶融混練を続行するという簡便な操作で、
樹脂固形分が微細な分散粒子相となるという転相が容易
に行われ、しかも形成される水性分散体は、低含水量の
固体としての取扱いも可能で、水中への分散も容易であ
り、耐水性、耐油性、耐薬品性および疎水性材料との密
着性に優れた被膜を形成し得るという利点がある。
及−厘一方 以下に本発明の好適な実施例を示すが、本発明は特段の
断わりのない限り、これらの例に限定されるものではな
い。
カルボン酸塩の基を持つ熱可塑性重合体は次の参考例に
示す方法にて作った。
参考例1゜ 無水マレイン酸グラフトポリエチレン(無水マレイン触
合i3.3wt%、Mw= 2700、密度=0.94
g/cmj、Sp値= 8.08(cal/cm3)”
’  、l −C−0−基= 0.87mmol当!/g)100f
fiffi部を常圧型ニーダ−中に投入し、140°0
で溶融混練する。
次に水酸化カリウム3.78ii部 (−C−O−基に対し1.0化学当量)を溶解したアル
カリ水12.5重量部を徐々に滴下し、水が蒸発した後
、更に30分間混練を行ない冷却する。
生成したカルボン酸塩を赤外分光光度計を用いて測定し
たところ−さ一〇−基換算0.85mmol!6ffi
/gであった。
参考例2゜ エチレン−アクリル酸共重合樹脂(アライドケミカル(
株)製ACポリエチレン5120.アクリル酸含115
wt%、粘度(140℃)=650Cplt、  密度
0.93g/cs3 、 Sp値= 8.58(cal
/cm3)□−一西−〇−基=2.14・・・1当1/
g)を用い、水酸化カリウム12.0fii部(−西一
〇−基に対し1.0化学当量)を溶解したアルカリ水4
0重量部を滴下した以外は参考例1と同じとした。生成
したカルボン酸塩を測定したところ2.10mmo l
当n/gであった。
参考例3゜ マレイン化ポリブタジェン(日本汀達(株)製NrSS
O−PB BN−1015無水マレイン触合ff113
vt%、粘度(45℃)=800cps、密度=0.8
8g/cm3 、 Sp値= 9.53(cal/cI
113)”。
−西一〇−基= 2J5mmol当量/1g)を用い、
水酸化ナトリウム10.6重量部 (−(!−0−基I、1.。、イ、7当量)や溶解、え
アルカリ水35.3重量部を滴下した以外は参考例1と
同じとした。
生成したカルボン酸塩を測定したところ2.58III
lo l @量/gであった。
参考例4゜ エチレン−エチルアクリレート樹脂(エチルアクリレー
ト含量28wt%、MFR(190℃)=200g/1
0分、密度= 0.93g/c+s3. Sp値=8.
22(cal/cm3)5A。
−C−〇−基≠2.80mmol当量/g)を用い、水
酸化ナトリウム4.5重量部 (−A−o−基に対し、0.4化学当量)を溶解したア
ルカリ水15重量部を滴下した以外は参考例1と同じと
し、ケン化反応を生じさせてカルボン酸塩を形成した。
生成したカルボン酸塩を測定したところ1.1Ommo
 I当量/gであった。
参考例によって、カルボン酸塩となった熱可塑性重合体
と、アニオン界面活性剤とを用いた場合の実施例を次に
示す。
実施例1゜ 熱可塑性樹脂として、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
(酢酸ビニル含量19wt%、MFR=150g/10
分、密度0.17g/c層3 、 Sp値= 8.08
(cal/ crm3 )%)100iji部と、参考
例1にテ得た熱可塑性重合体のアルカリ塩10重量部と
オレイン酸カリウム5重量部とを加圧型ニーグー中に投
入し、140℃で30分間溶融混練する。
次にニーグーに接続したポンプを用い、20重量部の水
を5分間で圧入する。ニーグー内の圧力は3 Kg/c
■2Qとなった。
その後30分間混練を続けた後ニーグーを60℃迄冷却
し内容物を取り出した。内容物は白色の固体であった。
この白色固体を1cm立方の容器に充填し、その電気抵
抗を測定したところ、lX103Ω壷CI+であった。
又、白色の固体8重量部を1C1量部の水中に投じ、タ
ービン翼攪拌機で攪拌した後分散液を100 tses
bの金網でか過したが残存物は認められなかった。
該分散液は固形分濃度38wt%、粘度160cpg。
pH9,8であり1分散粒子の大きざをコールタ−カウ
ンターで測定したところ、平均粒径0.5.であった。
実施例 2〜9゜ 表1に示す組成割合で実施例1と同様にした。
結果を表1に示す。
実施例 10゜ 同方向回転噛合型二軸スクリュー押出機(池貝鉄工製 
PCM−30L/D =20)のホッパーより、実施例
1に用いたエチレン酢酸ビニル共重合樹脂と参考例1で
得た熱可塑性重合体のアルカリ塩とオレイン酸カリウム
とのZoo/1015の割合の混合物を115重量部/
時間の速度で供給し、同押出機のベント部に設けた供給
口より水を6重量部/時間の割合で連続的に供給し、加
熱温度90℃で連続的に押出した。生成物は白色の固体
であり、その性状を表1に示す。
参考例によってカルボンa塩となった熱可塑性重合体と
、塩基性物質と反応してアニオン界面活性剤になる有機
化合物とを用いた場合の実施例を次に示す。
実施例比 熱可塑性樹脂として実施例1に用いたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂100重量部と参考例1にて得た熱可塑
性重合体のアルカリkMio重量部と、塩基性物質と反
応してアニオン界面活性剤になる有機化合物としてオレ
イン酸5蚤量部とを加圧型ニーグー中に投入し140℃
で30分間溶融混練する。
次に有機化合物の全カルボン酸を中和するのに必要な水
酸化カリウム1.00重量部(1,0化学当量)を溶解
した20重量部のアルカリ水をニーダ−に接続したポン
プを用い5分間で圧入する。
ニーダ−内の圧力は3 Kg/c+o2Gとなった。
その後30分間混諌を続けた後ニーグーを60℃迄冷却
し内容物を取り出した。内容物は白色の固体であった。
この白色固体を1cm立方の容器に充填し、その電気抵
抗を測定したところlX103Ω・cmであった。又、
白色の固体8重量部を10重量部の水中に投じタービン
翼攪拌機で攪拌した後分散液をl OOmeshの金網
でテ過したが残存物は認められなかった。
該分散液は固形分濃度38wt%、粘度130cpg。
p)110.1であり、分散粒子の大きさをコールタ−
カウンターで測定したところモ均粒径0.B隼であった
実施例12〜15゜ 表2に示す組成割合で実施例11と同様にした。結果を
表2に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(i)熱可塑性樹脂と (ii)重合体鎖に結合したカルボン酸塩の基を重合体
    1グラム当り▲数式、化学式、表等があります▼基換算 で0.1〜5ミリモル当量の濃度で含む熱 可塑性重合体と (iii)アニオン界面活性剤又は塩基性物質と反応し
    てアニオン界面活性剤となる有機 化合物と を溶融混練する工程と、 溶融混練物に水、又は成分(iii)が有機化合物の場
    合は塩基性物質と水とを添加して溶融混練を行ない樹脂
    固形分を水性分散体に転相させる工程とから成り、 必要によりこの水性分散体に追加量の水を添加すること
    を特徴とする水性分散物の製法。
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