JP2003092317A - シート状コネクターおよびプローブ装置 - Google Patents

シート状コネクターおよびプローブ装置

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JP2003092317A
JP2003092317A JP2001284896A JP2001284896A JP2003092317A JP 2003092317 A JP2003092317 A JP 2003092317A JP 2001284896 A JP2001284896 A JP 2001284896A JP 2001284896 A JP2001284896 A JP 2001284896A JP 2003092317 A JP2003092317 A JP 2003092317A
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insulating sheet
electrode
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connector
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JP2001284896A
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Katsumi Sato
克己 佐藤
Hisao Igarashi
久夫 五十嵐
Kazuo Inoue
和夫 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続対象電極の配置ピッチが小さい接続対象
体に対しても安定な電気的接続状態が確実に得られるシ
ート状コネクターを提供すること。被検査回路装置の被
検査電極が微小で小さいピッチで配置されていても、当
該被検査電極に対して良好な電気的接続状態が確実に得
られるプローブ装置を提供すること。 【解決手段】 本発明のシート状コネクターは、絶縁性
シートと、この絶縁性シートにその面方向に互いに離間
して配置された、当該絶縁性シートをその厚み方向に貫
通して伸びる複数の電極構造体とを有してなり、前記絶
縁性シートは、不織布またはメッシュよりなるシート基
材に弾性高分子物質が含浸されてなる。本発明のプロー
ブ装置は、上記のシート状コネクターを具えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば回路装置の
電気的検査において、当該回路装置に対する電気的接続
を行うためのプローブ装置として好適なシート状コネク
ターおよびこのシート状コネクターを具えたプローブ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、多数の集積回路が形成されたウ
エハや、半導体素子等の電子部品などの回路装置の電気
的検査においては、被検査回路装置の被検査電極のパタ
ーンに対応するパターンに従って配置された検査電極を
有するプローブ装置が用いられている。かかるプローブ
装置としては、従来、ピンまたはブレードよりなる検査
電極(検査プローブ)が配列されてなるものが使用され
ている。然るに、被検査回路装置が多数の集積回路が形
成されたウエハである場合において、当該ウエハ検査用
のプローブ装置を作製するためには、非常に多数の検査
プローブを配列することが必要となるので、当該プロー
ブ装置は極めて高価なものとなり、また、被検査電極の
ピッチが小さい場合には、プローブ装置を作製すること
自体が困難となる。更に、ウエハには、一般に反りが生
じており、その反りの状態も製品(ウエハ)毎に異なる
ため、当該ウエハにおける多数の被検査電極に対して、
プローブ装置の検査プローブの各々を安定にかつ確実に
接触させることは実際上困難である。
【0003】以上のような理由から、最近においては、
一面に被検査電極のパターンに対応するパターンに従っ
て複数の検査電極が形成された検査用回路基板と、この
検査用回路基板の一面上に配置された異方導電性シート
と、この異方導電性シート上に配置された、柔軟な絶縁
性シートにその厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構
造体が配列されてなるシート状コネクターとを具えてな
るプローブ装置が提案されている。
【0004】図16は、従来のプローブ装置の一例にお
ける構成を示す説明用断面図である。このプローブ装置
においては、一面に被検査回路装置の被検査電極のパタ
ーンに対応するパターンに従って形成された多数の検査
電極86を有する検査用回路基板85が設けられ、この
検査用回路基板85の一面上に、異方導電性シート80
を介してシート状コネクター90が配置されている。
【0005】異方導電性シート80は、厚み方向にのみ
導電性を示すもの、または厚み方向に加圧されたときに
厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電部を有する
ものであり、かかる異方導電性シートとしては、種々の
構造のものが知られており、例えば特開昭51−933
93号公報等には、金属粒子をエラストマー中に均一に
分散して得られる異方導電性シート(以下、これを「分
散型異方導電性シート」という。)が開示され、また、
特開昭53−147772号公報等には、導電性磁性体
粒子をエラストマー中に不均一に分布させることによ
り、厚み方向に伸びる多数の導電部と、これらを相互に
絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性シート
(以下、これを「偏在型異方導電性シート」という。)
が開示され、更に、特開昭61−250906号公報等
には、導電部の表面と絶縁部との間に段差が形成された
偏在型異方導電性シートが開示されている。
【0006】シート状コネクター90は、例えば樹脂よ
りなる柔軟な絶縁性シート91を有し、この絶縁性シー
ト91に、その厚み方向に伸びる複数の電極構造体95
が被検査回路装置の被検査電極のパターンに対応するパ
ターンに従って配置されて構成されている。この電極構
造体95の各々は、絶縁性シート91の表面に露出する
突起状の表面電極部96と、絶縁性シート91の裏面に
露出する板状の裏面電極部97とが、絶縁性シート91
をその厚み方向に貫通して伸びる短絡部98を介して一
体に連結されて構成されている。
【0007】このようなシート状コネクター90は、一
般に、以下のようにして製造される。先ず、図17
(イ)に示すように、絶縁性シート91の一面に金属層
92が形成されてなる積層材料90Aを用意し、図17
(ロ)に示すように、レーザ加工、ドライエッチング加
工等によって、絶縁性シート91にその厚み方向に貫通
する貫通孔98Hを形成する。次いで、図17(ハ)に
示すように、絶縁性シート91の金属層92上にレジス
ト膜93を形成したうえで、金属層92を共通電極とし
て例えば電解メッキ処理を施すことにより、絶縁性シー
ト91の貫通孔98Hの内部に金属の堆積体が充填され
て金属層92に一体に連結された短絡部98が形成され
ると共に、当該絶縁性シート91の表面に、短絡部98
に一体に連結された突起状の表面電極部96が形成され
る。その後、金属層92からレジスト膜93を除去し、
更に、図17(ニ)に示すように、表面電極部96を含
む絶縁性シート91の表面にレジスト膜94Aを形成す
ると共に、金属層92上に、形成すべき裏面電極部のパ
ターンに対応するパターンに従ってレジスト膜94Bを
形成し、当該金属層92に対してエッチング処理を施す
ることにより、図17(ホ)に示すように、金属層92
における露出する部分が除去されて裏面電極部97が形
成され、以て電極構造体95が形成される。そして、絶
縁性シート91の表面からレジスト膜94Aを剥離する
と共に、裏面電極部92からレジスト膜94Bを剥離す
ることにより、シート状コネクター90が得られる。
【0008】上記のプローブ装置においては、被検査回
路装置例えばウエハの表面に、シート状コネクター90
における電極構造体95の表面電極部96が当該ウエハ
の被検査電極上に位置するよう配置され、この状態で、
ウエハがプローブ装置によって押圧されることにより、
異方導電性シート80が、シート状コネクター90にお
ける電極構造体95の裏面電極部97によって押圧さ
れ、これにより、当該異方導電性シート80には、当該
裏面電極部97と検査用回路基板85の検査電極86と
の間にその厚み方向に導電路が形成され、その結果、ウ
エハの被検査電極と検査用回路基板85の検査電極86
との電気的接続が達成される。そして、この状態で、当
該ウエハについて所要の電気的検査が実行される。そし
て、このようなプローブ装置によれば、ウエハがプロー
ブ装置によって押圧されたときに、当該ウエハの反りの
大きさに応じて異方導電性シートが変形するため、ウエ
ハにおける多数の被検査電極の各々に対して良好な電気
的接続を確実に達成することができる。
【0009】しかしながら、上記のプローブ装置におい
ては、以下のような問題がある。上記のシート状コネク
ター90の製造方法における短絡部98および表面電極
部96を形成する電解メッキ処理工程においては、金属
層92の全面に対して電流密度分布が均一な電流を供給
することは実際上困難であり、この電流密度分布の不均
一性により、絶縁性シート91の貫通孔98H毎にメッ
キ層の成長速度が異なるため、図18(イ)に示すよう
に、形成される表面電極部96の突出高さにはバラツキ
が生じる。そして、図18(ロ)に示すように、シート
状コネクター90と被検査回路装置50との電気的接続
を行う際には、表面電極部96の突出高さのバラツキが
当該シート状コネクター90の有する柔軟性により吸収
される、すなわち表面電極部96の突出高さのバラツキ
の程度に応じて絶縁性シート91が撓むため、表面電極
部96の各々が被検査電極51の各々に接触し、これに
より、所要の電気的接続が達成される。然るに、被検査
回路装置50がその被検査電極51の配置ピッチが小さ
いものである場合、すなわちシート状コネクター90が
その電極構造体95の配置ピッチが小さいものである場
合には、絶縁性シート91の厚みに対する隣接する電極
構造体95間の離間距離の比が小さくなるため、シート
状コネクター90全体の柔軟性が大きく低下する。その
結果、図18(ハ)に示すように、シート状コネクター
90と被検査回路装置50との電気的接続を行う際に、
表面電極部96の突出高さのバラツキが十分に吸収され
ず、これにより、例えば突出高さが小さい表面電極部9
6(図において左側の表面電極部96)が被検査電極5
1に接触せず、従って、被検査電極51に対する安定な
電気的接続を確実に達成することが困難となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その第1の目
的は、接続対象電極の配置ピッチが小さい接続対象体に
対しても安定な電気的接続状態が確実に得られるシート
状コネクターを提供することにある。本発明の第2の目
的は、被検査回路装置の被検査電極が微小で小さいピッ
チで配置されていても、当該被検査電極に対して良好な
電気的接続状態が確実に得られるプローブ装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシート状コネク
ターは、絶縁性シートと、この絶縁性シートにその面方
向に互いに離間して配置された、当該絶縁性シートをそ
の厚み方向に貫通して伸びる複数の電極構造体とを有し
てなり、前記絶縁性シートは、不織布またはメッシュよ
りなるシート基材に弾性高分子物質が含浸されてなるこ
とを特徴とする。
【0012】本発明のシート状コネクターにおいては、
前記シート基材を構成する不織布またはメッシュは有機
繊維によって形成されていることが好ましい。また、前
記電極構造体は、絶縁性シートの表面に露出する突起状
の表面電極部および当該絶縁性シートの裏面に露出する
裏面電極部が、当該絶縁性シートをその厚み方向に貫通
して伸びる短絡部によって互いに連結されてなることが
好ましい。また、前記シート基材を構成する不織布また
はメッシュは、線熱膨張係数が30×10-6〜−5×1
-6/Kの繊維によって形成されていることが好まし
い。
【0013】また、本発明のシート状コネクターにおい
ては、前記絶縁性シートの周縁部を支持するフレーム板
が設けられていることが好ましい。このようなシート状
コネクターにおいては、前記フレーム板を構成する材料
は、その線熱膨張係数が10×10-6〜−3×10-6
Kのものであることが好ましい。
【0014】本発明のプローブ装置は、被検査回路装置
とテスターとの間に介在されて当該被検査回路装置とテ
スターとの電気的接続を行うためのプローブ装置であっ
て、被検査回路装置の被検査電極に対応するパターンに
従って電極構造体が配置された、上記のシート状コネク
ターを具えてなることを特徴とする。
【0015】本発明のプローブ装置においては、被検査
回路装置の被検査電極に対応して複数の検査電極が形成
された検査用回路基板の一面上に、異方導電性シートを
介して上記のシート状コネクターが配置されていること
が好ましい。
【0016】
【作用】上記のシート状コネクターによれば、絶縁性シ
ートは不織布またはメッシュよりなるシート基材に弾性
高分子物質が含浸されてなるものであって、その柔軟性
が極めて高いものであるため、電極構造体が小さい配置
ピッチで設けられていても、シート状コネクター全体の
柔軟性が大きく低下することがない。従って、接続対象
体が小さいピッチで配置された接続対象電極を有するも
のであっても、電極構造体の突出高さのバラツキが当該
シート状コネクターの有する柔軟性により十分に吸収さ
れるので、接続対象電極の各々に対して安定な電気的接
続を確実に達成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〔シート状コネクター〕図1は、本発明に係るシート状
コネクターの一例における構成を示す説明用断面図であ
り、図2は、図1に示すシート状コネクターの一部を拡
大して示す説明用断面図である。このシート状コネクタ
ー10は、柔軟な絶縁性シート11を有し、この絶縁性
シート11には、当該絶縁性シート11の厚み方向に伸
びる複数の金属よりなる電極構造体15が、接続すべき
電極例えば被検査回路装置の被検査電極のパターンに対
応するパターンに従って、当該絶縁性シート11の面方
向に互いに離間して配置されている。また、絶縁性シー
ト11の下面における周縁部には、金属層14が形成さ
れており、この金属層14上には、当該絶縁性シート1
1を支持するフレーム板12が設けられている。具体的
には、フレーム板12は、絶縁性シート11の平面形状
の寸法より小さい寸法の開口13を有し、例えば接着剤
などによって、当該フレーム板12の開口縁部に金属層
14が接着されている。電極構造体15の各々は、絶縁
性シート11の表面に露出する突起状の表面電極部16
と、絶縁性シート11の裏面に露出する板状の裏面電極
部17とが、絶縁性シート11の厚み方向に貫通して伸
びる短絡部18によって互いに一体に連結されて構成さ
れている。
【0018】絶縁性シート11は、不織布またはメッシ
ュよりなるシート基材に弾性高分子物質が含浸されてな
るものである。絶縁性シート11におけるシート基材を
構成する不織布またはメッシュは、有機繊維によって形
成されていることが好ましい。また、不織布またはメッ
シュを形成する繊維としては、線熱膨張係数が接続対象
体を形成する材料の線熱膨張係数と同等若しくは近似し
たものを用いることが好ましく、具体的には、線熱膨張
係数が30×10-6〜−5×10-6/Kのものを用いる
ことが好ましく、より好ましくは10×10-6〜−3×
10-6/Kのものである。シート基材を形成する有機繊
維の具体例としては、アラミド繊維、ポリエチレン繊
維、ポリアリレート繊維、ナイロン繊維、テトロン繊
維、ポリエステル繊維などを挙げることができる。ま
た、シート基材を構成する不織布としては、上記有機繊
維の短繊維を原料として湿式抄造技術によって製造され
た、内部に空隙を有する不織布構造のものを用いること
が好ましく、その具体例としては、アラミド不織布を挙
げることができる。
【0019】絶縁性シート11におけるシート基材とし
ては、その厚みが10〜100μmのものを用いること
が好ましく、より好ましくは10〜50μmである。ま
た、絶縁性シート11におけるシート基材は、後述する
液状の弾性高分子物質形成材料の含浸し易さ、柔軟性と
寸法安定性とのバランスなどを考慮して選択されるが、
シート基材中の空隙率が25〜75%のものを用いるこ
とが好ましく、より好ましくは30〜60%である。
【0020】絶縁性シート11における弾性高分子物質
は、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。かかる架
橋高分子物質を得るために用いることができる硬化性の
高分子物質形成材料としては、種々のものを用いること
ができ、その具体例としては、シリコーンゴム、ポリブ
タジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれ
らの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロッ
ク共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合
体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加
物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、エチレン−プロピレン共
重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴ
ム、軟質液状エポキシゴムなどが挙げられる。これらの
中では、シリコーンゴムが、成形加工性および電気特性
の点で好ましい。
【0021】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0022】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる導電路形成
部21および絶縁部22の耐熱性の観点から、分子量分
布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標
準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mn
の値をいう。以下同じ。)が2以下のものが好ましい。
【0023】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。
【0024】このようなヒドロキシル基含有ポリジメチ
ルシロキサンは、その分子量Mwが10000〜400
00のものであることが好ましい。また、得られる絶縁
性シート11の耐熱性の観点から、分子量分布指数が2
以下のものが好ましい。本発明においては、上記のビニ
ル基含有ポリジメチルシロキサンおよびヒドロキシル基
含有ポリジメチルシロキサンのいずれか一方を用いるこ
ともでき、両者を併用することもできる。
【0025】高分子物質形成材料中には、当該高分子物
質形成材料を硬化させるための硬化触媒を含有させるこ
とができる。このような硬化触媒としては、有機過酸化
物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用い
ることができる。硬化触媒として用いられる有機過酸化
物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジ
シクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャ
リーブチルなどが挙げられる。硬化触媒として用いられ
る脂肪酸アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。ヒドロシリル化反応の
触媒として使用し得るものの具体例としては、塩化白金
酸およびその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプ
レックス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレック
ス、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
とのコンプレックス、トリオルガノホスフィンあるいは
ホスファイトと白金とのコンプレックス、アセチルアセ
テート白金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレッ
クスなどの公知のものが挙げられる。硬化触媒の使用量
は、高分子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その
他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、
高分子物質形成材料100重量部に対して3〜15重量
部である。
【0026】高分子物質形成材料中には、必要に応じ
て、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシ
リカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることがで
きる。このような無機充填材を含有させることにより、
高分子物質形成材料のチクソトロピー性が確保され、し
かも、硬化処理されて得られる絶縁性シート11の強度
が高くなる。
【0027】また、弾性高分子物質としては、JIS
ゴムA硬度が60以下のものであることが好ましく、よ
り好ましくは50〜10、特に好ましくは40〜20で
ある。JIS ゴムA硬度が60を超える場合には、電
極構造体15が小さい配置ピッチで設けられたときに、
得られるシート状コネクター10の柔軟性が大きく低下
することがある。ここで、JIS A硬度は、JIS
K 6253に基づいて、タイプAデュロメーターによ
って測定されるものをいう。
【0028】また、絶縁性シート11の厚みは、当該絶
縁性シート11が柔軟なものであれば特に限定されない
が、10〜100μmであることが好ましく、より好ま
しくは10〜50μmである。この厚みが10μm未満
である場合には、絶縁性シート11に要求される必要な
強度が得られないことがある。一方、この厚みが100
μmを超える場合には、電極構造体15が小さい配置ピ
ッチで設けられたときに、得られるシート状コネクター
10の柔軟性が大きく低下することがある。
【0029】電極構造体15を構成する金属としては、
ニッケル、銅、金、銀、パラジウム、鉄などを用いるこ
とができ、電極構造体15としては、全体が単一の金属
よりなるものであっても、2種以上の金属の合金よりな
るものまたは2種以上の金属が積層されてなるものであ
ってもよい。また、電極構造体15における表面電極部
16および裏面電極部17の表面には、当該電極部の酸
化が防止されると共に、接触抵抗の小さい電極部が得ら
れる点で、金、銀、パラジウムなどの化学的に安定で高
導電性を有する金属被膜が形成されていることが好まし
い。
【0030】表面電極部16の径L1は、当該電極構造
体15の配置ピッチpの10〜80%であることが好ま
しく、より好ましくは20〜70%である。表面電極部
16の突出高さhは、接続すべき電極に対して安定な電
気的接続を達成することができる点で、20〜60μm
であることが好ましく、より好ましくは25〜50μm
である。裏面電極部17の径L2は、当該電極構造体1
5の配置ピッチpの40〜80%であることが好まし
く、より好ましくは50〜70%である。裏面電極部1
7の厚みdは、強度が十分に高くて優れた繰り返し耐久
性が得られる点で、20〜50μmであることが好まし
く、より好ましくは35〜50μmである。短絡部18
の径L3は、当該電極構造体15の配置ピッチpの10
〜75%であることが好ましく、より好ましくは20〜
50%である。隣接する電極構造体15の離間距離(図
示の例では裏面電極18の離間距離)Rは、絶縁性シー
ト11の厚みDの0.5倍以上であることが好ましく、
より好ましくは1.0倍以上であり、これにより、シー
ト状コネクター10全体の柔軟性を確実に維持すること
ができる。
【0031】フレーム板12を形成する材料としては、
線熱膨張係数が接続対象体を形成する材料の線熱膨張係
数と同等若しくは近似したものを用いることが好まし
く、具体的には、線熱膨張係数が10×10-6〜−3×
10-6/Kのものを用いることが好ましく、より好まし
くは8×10-6〜−2×10-6/Kのものである。フレ
ーム板12を形成する材料の具体例としては、ニッケ
ル、ステンレス、コバール、インバー、42アロイなど
の金属材料などが挙げられる。
【0032】上記のシート状コネクター10は、例えば
以下のようにして製造することができる。先ず、図3
(イ)に示すように、例えば有機繊維により形成された
不織布またはメッシュよりなるシート基材11Bを用意
し、このシート基材11Bに、硬化処理によって弾性高
分子物質となる液状の高分子物質形成材料を含浸させる
ことにより、図3(ロ)に示すように、絶縁性シート形
成材11Aを形成し、その後、この絶縁性シート形成材
11Aを金属箔17Aに重ね合わせる。そして、絶縁性
シート形成材11A中の高分子物質形成材料の硬化処理
を行うことにより、図4に示すように、金属箔17Aが
一体的に積層された絶縁性シート11を形成する。次い
で、図5に示すように、絶縁性シート11の平面におけ
る寸法より小さい寸法の開口13が形成されたフレーム
板12を用意し、フレーム板12の開口縁部を、絶縁性
シート11に積層された金属箔17Aの周縁部に例えば
接着剤によって固定する。
【0033】以上において、フレーム板12を金属箔1
7Aに固定するための接着剤としては、エポキシ系接着
剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、シアノア
クリレート系接着剤などを用いることができる。また、
高分子物質形成材料の硬化処理は、使用される材料によ
って適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われ
る。具体的な加熱温度および加熱時間は、用いられる高
分子物質形成材料の種類などを考慮して適宜選定され
る。
【0034】次いで、図6に示すように、絶縁性シート
11における金属層17Aが形成されていない面に対し
て穴加工を施すことにより、当該絶縁性シート11に、
形成すべき電極構造体15のパターンに対応するパター
ンに従って貫通孔18Hを形成する。ここで、絶縁性シ
ート11に貫通孔18Hを形成する穴加工としては、炭
酸ガスレーザー、炭酸ガスパルスレーザー、エキシマレ
ーザー等によるレーザー加工などを利用することができ
る。そして、図7に示すように、金属層17A上にレジ
スト膜19Aを形成したうえで、金属層17Aを共通電
極として例えば電解メッキ処理を施すことにより、絶縁
性シート11の貫通孔18Hの内部に金属の堆積体が充
填されて金属層17Aに一体に連結された短絡部18が
形成されると共に、当該絶縁性シート11の表面に、短
絡部18に一体に連結された突起状の表面電極部16が
形成される。その後、金属層17Aからレジスト膜19
Aを除去し、更に、図8に示すように、表面電極部16
を含む絶縁性シート11の表面にレジスト膜19Bを形
成すると共に、金属層17A上に、形成すべき裏面電極
部のパターンに対応するパターンに従ってレジスト膜1
9Cを形成し、当該金属層17Aに対してエッチング処
理を施すことにより、図9に示すように、金属層17A
における露出する部分が除去されて裏面電極部17が形
成され、以て電極構造体15が形成される。そして、絶
縁性シート11の表面からレジスト膜19Bを剥離する
と共に、裏面電極部17からレジスト膜19Cを剥離す
ることにより、図1に示す構成のシート状コネクター1
0が得られる。
【0035】このようなシート状コネクター10によれ
ば、絶縁性シート11は例えば有機繊維によって形成さ
れた不織布またはメッシュよりなるシート基材に弾性高
分子物質が含浸されてなるものであって、その柔軟性が
極めて高いものであるため、電極構造体15が小さい配
置ピッチで設けられていても、シート状コネクター10
全体の柔軟性が大きく低下することがない。従って、接
続対象体が小さいピッチで配置された接続対象電極を有
するものであっても、電極構造体15における表面電極
部16の突出高さのバラツキが当該シート状コネクター
10の有する柔軟性により十分に吸収されるので、接続
対象電極の各々に対して安定な電気的接続を確実に達成
することができる。
【0036】また、絶縁性シート11におけるシート基
材11Bを形成する繊維および/またはフレーム板12
を形成する材料として、線熱膨張係数が特定の範囲にあ
るものを用いることにより、絶縁性シート11の熱膨張
が抑制されるので、温度変化にる熱履歴を受けた場合に
も、電極構造体15と接続対象電極との位置ずれが生じ
ることが防止され、その結果、接続対象体に対する良好
な電気的接続状態が安定に維持される。
【0037】〔プローブ装置〕図10は、本発明に係る
プローブ装置の一例における構成を示す説明用断面図で
ある。このプローブ装置は、一面に被検査回路装置の被
検査電極のパターンに対応するパターンに従って複数の
検査用電極31が配置された検査用回路基板30を有
し、この検査用回路基板30の一面上には、異方導電性
コネクター20を介して図1に示す構成のシート状コネ
クター10が配置されている。この例のシート状コネク
ター10においては、電極構造体15が被検査回路装置
の被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配
置されている。異方導電性コネクター20は、異方導電
性シート21と、この異方導電性シート21の平面にお
ける寸法より小さい寸法の開口を有するフレーム板25
とにより構成され、フレーム板25の開口縁部に異方導
電性シート21の周縁部が支持されている。異方導電性
シート21においては、図11にも拡大して示すよう
に、絶縁性の弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子
Pが密に充填されてなる、厚み方向に伸びる複数の導電
路形成部22が、被検査回路装置の被検査電極のパター
ンに対応するパターンに従って配置され、これらの導電
路形成部22は絶縁性の弾性高分子物質よりなる絶縁部
23によって相互に絶縁されて構成されている。図示の
例では、導電路形成部22は、その両端面が絶縁部23
の両面から突出した状態に形成されており、これによ
り、シート状コネクター10における電極構造体15の
裏面電極部17および検査回路基板30の検査用電極3
1に対する安定した電気的接続が確実に得られる。そし
て、異方導電性コネクター20は、その異方導電性シー
ト21における導電路形成部22の各々が検査用回路基
板30の検査用電極31上に位置するよう配置され、シ
ート状コネクター10は、その電極構造体15の各々
が、異方導電性シート21における導電路形成部22上
に位置するよう配置されている。
【0038】異方導電性シート21における導電路形成
部22および絶縁部23を構成する弾性高分子物質とし
ては、シート状コネクター10の絶縁性シート11にお
ける弾性高分子物質として例示したものを用いることが
できる。
【0039】導電路形成部22を構成する導電性粒子P
としては、後述する方法により当該粒子を容易に配向さ
せることができる観点から、磁性を示すものが用いられ
る。この磁性を示す導電性粒子の具体例としては、鉄、
ニッケル、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若しく
はこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒
子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表
面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好
な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子
若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマ
ー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、
コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したもの、あ
るいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の良好な金
属の両方を被覆したものなどが挙げられる。これらの中
では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に金や銀な
どの導電性の良好な金属のメッキを施したものを用いる
ことが好ましい。芯粒子の表面に導電性金属を被覆する
手段としては、特に限定されるものではないが、例えば
無電解メッキにより行うことができる。
【0040】導電性粒子Pとして、芯粒子の表面に導電
性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な
導電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金
属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆
面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さら
に好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%
である。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の2.5
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは3
〜30重量%、さらに好ましくは3.5〜25重量%、
特に好ましくは4〜20重量%である。被覆される導電
性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の3
〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは
3.5〜25重量%、さらに好ましくは4〜20重量
%、特に好ましくは4.5〜10重量%である。また、
被覆される導電性金属が銀である場合には、その被覆量
は、芯粒子の3〜30重量%であることが好ましく、よ
り好ましくは4〜25重量%、さらに好ましくは5〜2
3重量%、特に好ましくは6〜20重量%である。
【0041】また、導電性粒子Pの粒子径は、1〜50
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜40
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜150μmである。また、導電性粒子Pの粒
子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ま
しく、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜
5、特に好ましくは1〜4である。このような条件を満
足する導電性粒子Pを用いることにより、得られる導電
路形成部22は、加圧変形が容易なものとなり、また、
当該導電路形成部22において導電性粒子P間に十分な
電気的接触が得られる。また、導電性粒子Pの形状は、
特に限定されるものではないが、高分子物質形成材料中
に容易に分散させることができる点で、球状のもの、星
形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒子による塊
状のものであることが好ましい。
【0042】また、導電性粒子Pの含水率は、5%以下
であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さら
に好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子Pを用いるこ
とにより、後述する製造方法において、成形材料層を硬
化処理する際に、当該成形材料層内に気泡が生ずること
が防止または抑制される。
【0043】また、導電性粒子Pの表面がシランカップ
リング剤などのカップリング剤で処理されたものを適宜
用いることができる。導電性粒子の表面がカップリング
剤で処理されることにより、当該導電性粒子Pと弾性高
分子物質との接着性が高くなり、その結果、得られる導
電路形成部22は、繰り返しの使用における耐久性が高
いものとなる。カップリング剤の使用量は、導電性粒子
Pの導電性に影響を与えない範囲で適宜選択されるが、
導電性粒子Pの表面におけるカップリング剤の被覆率
(導電性芯粒子の表面積に対するカップリング剤の被覆
面積の割合)が5%以上となる量であることが好まし
く、より好ましくは上記被覆率が7〜100%、さらに
好ましくは10〜100%、特に好ましくは20〜10
0%となる量である。
【0044】このような導電性粒子Pは、高分子物質形
成材料に対して体積分率で10〜60%、好ましくは1
5〜50%となる割合で用いられることが好ましい。こ
の割合が10%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小
さい導電路形成部21が得られないことがある。一方、
この割合が60%を超える場合には、得られる導電路形
成部21は脆弱なものとなりやすく、導電路形成部22
として必要な弾性が得られないことがある。
【0045】異方導電性コネクター20におけるフレー
ム板25を構成する材料としては、前述のシート状コネ
クター10におけるフレーム板12を構成する材料とし
て例示したものを用いることができる。異方導電性コネ
クター20におけるフレーム板25の材質は、シート状
コネクター10におけるフレーム板12の材質と同質の
ものであっても異質のものであってもよいが、両者の材
質の線熱膨張係数が同等のもの若しくは近似したもので
あることが好ましく、これにより、温度変化による熱履
歴を受けたときにも、シート状コネクター10における
電極構造体15と異方導電性シート21における導電路
形成部22との位置ずれが防止される結果、良好な電気
的接続状態を安定に維持することができる。
【0046】上記のような異方導電性シート20は、例
えば以下のようにして製造することができる。先ず、硬
化処理によって弾性高分子物質となる弾性体形成材料中
に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる異方導電性シ
ート用成形材料(以下、「成形材料」という。)を調製
し、図12に示すように、異方導電性シート成形用の金
型40における上型41と下型46との間に、スペーサ
ー45A、フレーム板25およびスペーサー45Bを上
からこの順で配置すると共に、上型41と下型46との
間におけるフレーム板25の開口内に、調製した成形材
料を充填して成形材料層21Aを形成する。この成形材
料層21Aにおいては、図13に示すように、導電性粒
子Pは、当該成形材料層21A中に分散された状態であ
る。
【0047】ここで、金型40について具体的に説明す
ると、上型41は、強磁性体基板42を有し、この強磁
性体基板42の下面に、成形すべき異方導電性シート2
1の導電路形成部22の配置パターンに対掌なパターン
に従って強磁性体層43が形成され、この強磁性体層4
3以外の個所には、非磁性体層44が形成されている。
一方、下型46は、強磁性体基板37を有し、この強磁
性体基板37の上面には、成形すべき異方導電性シート
21の導電路形成部22の配置パターンと同一のパター
ンに従って強磁性体層48が形成され、この強磁性体層
48以外の個所には、非磁性体層49が形成されてい
る。
【0048】上型41および下型46の各々における強
磁性体基板42,47を構成する材料としては、鉄、鉄
−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバル
トなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性
体基板42,47は、その厚みが0.1〜50mmであ
ることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理さ
れ、また、機械的に研磨処理されたものであることが好
ましい。また、上型41および下型46の各々における
強磁性体層43,48を構成する材料としては、鉄、鉄
−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバル
トなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性
体層43,48は、その厚みが10μm以上であること
が好ましい。この厚みが10μm以上であれば、成形材
料層21Aに対して、十分な強度分布を有する磁場を作
用させることができ、この結果、当該成形材料層21A
における導電路形成部22となるべき部分に導電性粒子
Pを高密度に集合させることができ、良好な導電性を有
する導電路形成部22が得られる。
【0049】また、上型41および下型46の各々にお
ける非磁性体層44,49を構成する材料としては、銅
などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用
いることができるが、フォトリソグラフィーの手法によ
り容易に非磁性体層44,49を形成することができる
点で、放射線によって硬化された高分子物質を好ましく
用いることができ、その材料としては、例えばアクリル
系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジス
ト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジスト
を用いることができる。
【0050】その後、上型41における強磁性体基板4
2の上面および下型46における強磁性体基板47の下
面に、例えば一対の電磁石(図示省略)を配置し、当該
電磁石を作動させることにより、強度分布を有する平行
磁場、すなわち上型41の強磁性体層43とこれに対応
する下型46の強磁性体層48との間において大きい強
度を有する平行磁場を成形材料層21Aの厚み方向に作
用させる。その結果、成形材料層21Aにおいては、当
該成形材料層21A中に分散されていた導電性粒子P
が、図14に示すように、上型41の強磁性体層43と
これに対応する下型46の強磁性体層48との間に位置
する導電路形成部22となるべき部分に集合すると共
に、当該成形材料層21Aの厚み方向に並ぶよう配向す
る。そして、この状態において、成形材料層21Aを硬
化処理することにより、上型41の強磁性体層43とこ
れに対応する下型46の強磁性体層48との間に配置さ
れた、弾性高分子物質中に導電性粒子Pが厚み方向に並
ぶよう配向した状態で含有されてなる導電路形成部22
と、これらの導電路形成部22の間に介在された高分子
弾性物質よりなる絶縁部23とからなる異方導電性シー
ト21が、その周縁部がフレーム板25の開口縁部に固
定支持された状態で形成され、以て異方導電性コネクタ
ー20が製造される。
【0051】以上において、成形材料層21Aに作用さ
れる平行磁場の強度は、上型41の強磁性体層43とこ
れに対応する下型46の強磁性体層48との間におい
て、平均で0.02〜2ガウスとなる大きさが好まし
い。成形材料層21Aの硬化処理は、使用される材料に
よって適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行わ
れる。加熱により成形材料層21Aの硬化処理を行う場
合には、電磁石にヒーターを設ければよい。具体的な加
熱温度および加熱時間は、成形材料層21Aを構成する
高分子物質形成材料などの種類、導電性粒子Pの移動に
要する時間などを考慮して適宜選定される。また、成形
材料層20Aの硬化処理は、平行磁場の作用を停止させ
た後に行うこともできるが、平行磁場を作用させたまま
の状態で行うことが好ましい。
【0052】このようなプローブ装置においては、図1
5に示すように、シート状コネクター10上に、被検査
回路装置50がその被検査用電極51が電極構造体15
の表面電極部16上に位置するよう配置される。ここ
で、被検査回路装置50としては、多数の集積回路が形
成されたウエハ、半導体チップ、パッケージIC、液晶
表示素子などが挙げられる。次いで、例えば被検査回路
装置50によってシート状コネクター10における電極
構造体15の表面電極部16が押圧されることにより、
当該異方導電性コネクター20における異方導電性シー
ト21が、シート状コネクター10における電極構造体
15の裏面電極部17によって押圧され、これにより、
当該異方導電性シート21には、シート状コネクター1
0の電極構造体15における裏面電極部17と検査用回
路基板50の検査用電極51との間にその厚み方向に導
電路が形成され、その結果、被検査回路装置50の被検
査用電極51と検査用回路基板30の検査用電極31と
の電気的接続が達成される。そして、この状態で、当該
被検査回路装置について所要の電気的検査が実行され
る。
【0053】上記のプローブ装置によれば、シート状コ
ネクター10全体が十分に高い柔軟性を有するものであ
るため、被検査回路装置50がピッチが小さくて微小な
被検査電極51を有するものであっても、当該被検査回
路装置50に対する安定な電気的接続状態を確実に達成
することができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。
【0055】〈実施例1〉 (1)シート状コネクター:縦横の寸法が120mm×
90mmで厚みが50μmのアラミド繊維により形成さ
れた不織布(空隙率55%)よりなるシート基材を用意
し、このシート基材に、付加型液状シリコーンゴム(硬
化物のJIS ゴムA硬度が20)を含浸させることに
より、絶縁性シート形成材を形成し、この絶縁性シート
形成材を、厚みが9μmの銅箔に重ね合わせた。そし
て、120℃、1時間の条件で、絶縁性シート形成材の
硬化処理を行うことにより、銅箔が一体的に積層された
厚みが59μmの絶縁性シートを形成した。次いで、縦
横の寸法が90mm×60mmの矩形の開口を有する厚
みが25μmの4.2アロイよりなるフレーム板を用意
し、このフレーム板の開口縁部を、絶縁性シート11に
形成された銅箔の周縁部にシアノアクリレート系接着剤
により接着して固定した。
【0056】次いで、絶縁性シートにおける銅箔が積層
されていない面に対して、エキシマーレーザーを用いて
穴加工を施すことにより、当該絶縁性シートに、ピッチ
が120μmで内径が35μmの貫通孔を合計で320
0個形成した。そして、銅箔の表面にレジスト膜を形成
したうえで、銅箔を共通電極として電解メッキ処理を施
すことにより、絶縁性シートの貫通孔の各々に短絡部を
形成すると共に、絶縁性シートの表面に突起状の表面電
極部を形成した。表面電極部の直径は平均で75μmで
あり、突出高さは平均で22.5μmであった。その
後、銅箔からレジスト膜を除去し、更に、表面電極部を
含む絶縁性シートの表面にレジスト膜を形成すると共
に、銅箔の表面に、所要のパターンのレジスト膜を形成
し、当該銅層に対してエッチング処理を施すことによ
り、縦横の寸法が80×300μmの裏面電極部を形成
して電極構造体を形成し、次いで、絶縁性シートの表面
および裏面電極部の表面からレジスト膜を剥離し、以
て、本発明に係るシート状コネクターを製造した。この
シート状コネクターにおける隣接する電極構造体の離間
距離は、45μmである。
【0057】(2)異方導電性コネクター:付加型液状
シリコーンゴム100重量部中に、平均粒子径が15μ
mの導電性粒子67重量部を添加して混合することによ
り、成形材料を調製した。以上において、導電性粒子と
しては、ニッケル粒子を芯粒子とし、この芯粒子に金メ
ッキが施されてなるもの(平均被覆量:芯粒子の重量の
15重量%となる量)を用いた。
【0058】図12に示す構成に従い、下記の条件によ
り、異方導電性シート成形用の金型における上型および
下型を作製した。 〔強磁性体基板〕 材質:鉄,厚み:8mm 〔強磁性体層〕 材質:ニッケル,厚み:80mm,大きさ:60×20
0μm,ピッチ:120μm 〔非磁性体層〕 材質:銅,厚み:120μm
【0059】また、下記の異方導電性コネクター用のフ
レーム板および異方導電性シート成形用のスペーサー2
枚を用意した。 〔フレーム板〕 材質:4.2アロイ,厚み:50μm,開口の寸法:
0.6mm×7.2mm 〔スペーサー〕 材質:SUS−304,厚み:20μm,開口の寸法:
1.2mm×7.7mm
【0060】そして、上型と下型との間に、スペーサ
ー、フレーム板およびスペーサーを上からこの順で配置
すると共に、上型と下型との間におけるフレーム板の開
口内に、調製した成形材料を充填して成形材料層を形成
した。次いで、上型の上面および下型の下面に電磁石を
配置し、成形材料層に対し、上型の強磁性体層と下型の
強磁性体層との間において、その厚み方向に1.5Tの
平行磁場を作用させながら、100℃、2時間の条件
で、当該成形材料層の硬化処理を行うことにより、フレ
ーム板の開口縁部に固定支持された厚みが170μmの
異方導電性シートを成形し、以て異方導電性コネクター
を製造した。異方導電性シートにおける導電路形成部
は、面積が60×200μm、配置ピッチが120μm
で、導電路形成部における導電性粒子の割合は、体積分
率で30%であった。
【0061】(3)プローブ装置:一面に面積が80×
300μmで配置ピッチが120μmの複数の検査用電
極が形成された検査用回路基板を作製し、この検査用回
路基板の一面上に、上記の異方導電性コネクターを、そ
の異方導電性シートにおける導電路形成部が当該検査用
回路基板の検査電極上に位置するよう固定配置し、この
異方導電性コネクター上に、上記のシート状コネクター
を、その電極構造体の裏面電極部が異方導電性シートの
導電路形成部上に位置するよう固定配置することによ
り、プローブ装置を作製した。
【0062】(4)プローブ装置の評価:表面に直径が
80μmで配置ピッチが120μmの被検査電極が形成
された被検査回路装置(予め良品であることが確認され
たもの)を用意し、この被検査回路装置の表面に、上記
のプローブ装置を、そのシート状コネクターにおける電
極構造体の表面電極部が当該被検査回路装置の被検査電
極上に位置するよう配置し、プローブ装置によって、被
検査回路装置を、その被検査電極1個当たりに加わる力
が0.007N(0.007kgw)となる条件で押圧
し、この状態で、被検査回路装置の被検査電極に対する
検査用回路装置の検査電極の電気的接続状態を調べたと
ころ、全ての被検査電極について良好な電気的接続状態
が達成されていることが確認された。また、プローブ装
置によって、被検査回路装置を上記の条件で押圧したま
ま、被検査回路装置およびプローブ装置を100℃に加
熱し、この状態で、被検査回路装置の被検査電極に対す
る検査用回路装置の検査電極の電気的接続状態を調べた
ところ、全ての被検査電極について良好な電気的接続状
態が維持されていることが確認された。
【0063】〈比較例1〉シート状コネクターにおける
絶縁性シートとして、厚みが50μmのポリイミド樹脂
シートを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてプロ
ーブ装置を製造し、被検査回路装置の被検査電極に対す
る検査用回路装置の検査電極の電気的接続状態を調べた
ところ、一部の被検査電極に対して接続不良が認めら
れ、良好な電気的接続状態が得られなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明のシート状コネクターによれば、
絶縁性シートは不織布またはメッシュよりなるシート基
材に弾性高分子物質が含浸されてなるものであって、そ
の柔軟性が極めて高いものであるため、電極構造体が小
さい配置ピッチで設けられていても、シート状コネクタ
ー全体の柔軟性が大きく低下することがない。従って、
接続対象体が小さいピッチで配置された接続対象電極を
有するものであっても、電極構造体の突出高さのバラツ
キが当該シート状コネクターの有する柔軟性により十分
に吸収されるので、接続対象電極の各々に対して安定な
電気的接続を確実に達成することができる。
【0065】また、絶縁性シートにおけるシート基材を
形成する繊維として、線熱膨張係数が特定の範囲にある
ものを用いることにより、絶縁性シートの熱膨張が抑制
されるので、温度変化にる熱履歴を受けた場合にも、電
極構造体と接続対象電極との位置ずれが生じることが防
止され、その結果、接続対象体に対する良好な電気的接
続状態が安定に維持される。
【0066】本発明のプローブ装置によれば、シート状
コネクター全体が十分に高い柔軟性を有するものである
ため、被検査回路装置がピッチが小さくて微小な被検査
電極を有するものであっても、当該被検査回路装置に対
する安定な電気的接続状態を確実に達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート状コネクターの一例におけ
る構成を示す説明用断面図である。
【図2】図1に示すシート状コネクターの一部を拡大し
て示す説明用断面図である。
【図3】フレーム板にメッシュが固定された状態を示す
説明用断面図である。
【図4】メッシュに高分子物質形成材料が含浸されて絶
縁性シート形成材が形成された状態を示す説明用断面図
である。
【図5】絶縁性シートが形成された状態を示す説明用断
面図である。
【図6】絶縁性シートに貫通孔が形成された状態を示す
説明用断面図である。
【図7】電解メッキ処理によって短絡部および表面電極
部が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図8】絶縁性シートおよび金属層の表面にレジスト膜
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図9】金属層がエッチング処理されて裏面電極部が形
成された状態を示す説明用断面図である。
【図10】本発明に係るプローブ装置の一例における構
成を示す説明用断面図である。
【図11】図10に示すプローブ装置の一部を拡大して
示す説明用断面図である。
【図12】異方導電性シート製造用の金型内に、成形材
料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図13】成形材料層中の導電性粒子の分布状態を示す
説明用断面図である。
【図14】成形材料層にその厚み方向に強度分布を有す
る磁場が作用されたときの導電性粒子の分布状態を示す
説明用断面図である。
【図15】図10に示すプローブ装置によって被検査回
路装置の電気的検査を行う状態を示す説明用断面図であ
る。
【図16】従来のシート状コネクターの一例における構
成を示す説明用断面図である。
【図17】従来のシート状コネクターを製造するための
工程を示す説明用断面図である。
【図18】(イ)は、従来のシート状コネクターにおけ
る電極構造体を拡大して示す説明用断面図、(ロ)は、
表面電極部の各々が被検査回路装置の被検査電極の各々
に接触した状態を示す説明用断面図、(ハ)は、表面電
極部と被検査電極との接触不良が生じた状態を示す説明
用断面図である。
【符号の説明】
10 シート状コネクター 11 絶縁性シート 11A 絶縁性シート形成材 11B シート基材 12 フレーム板 13 開口 14 金属層 15 電極構造体 16 表面電極部 17 裏面電極部 17A 金属層 18 短絡部 18H 貫通孔 19A レジスト膜 19B レジスト膜 19C レジスト膜 20 異方導電性コネクター 21 異方導電性シート 21A 成形材料層 22 導電路形成部 23 絶縁部 25 フレーム板 30 検査用回路基板 31 検査電極 40 金型 41 上型 42 強磁性体基板 43 強磁性体層 44 非磁性体層 45A,45B スペーサー 46 下型 47 強磁性体基板 48 強磁性体層 49 非磁性体層 50 被検査回路装置 51 被検査電極 80 異方導電性シート 85 検査用回路基板 86 検査用電極 90 シート状コネクター 90A 積層材料 91 絶縁性シート 92 金属層 93 レジスト膜 94A,94B レジスト膜 95 電極構造体 96 表面電極部 97 裏面電極部 98 短絡部 P 導電性粒子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01R 11/01 501 H01R 33/76 505Z 33/76 505 G01R 31/28 K (72)発明者 井上 和夫 東京都中央区築地2丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 2G003 AA07 AA10 AB01 AG03 AG07 AG13 AG20 2G011 AA03 AA16 AA21 AB06 AB08 AC06 AC14 AE01 AE03 2G132 AA01 AA20 AB01 AE30 AF01 AF06 AL03 4M106 AA01 BA01 CA15 DD03 DD09 DD30 5E024 CA18 CB06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性シートと、 この絶縁性シートにその面方向に互いに離間して配置さ
    れた、当該絶縁性シートをその厚み方向に貫通して伸び
    る複数の電極構造体とを有してなり、 前記絶縁性シートは、不織布またはメッシュよりなるシ
    ート基材に弾性高分子物質が含浸されてなることを特徴
    とするシート状コネクター。
  2. 【請求項2】 シート基材を構成する不織布またはメッ
    シュは有機繊維によって形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のシート状コネクター。
  3. 【請求項3】 電極構造体は、絶縁性シートの表面に露
    出する突起状の表面電極部および当該絶縁性シートの裏
    面に露出する裏面電極部が、当該絶縁性シートをその厚
    み方向に貫通して伸びる短絡部によって互いに連結され
    てなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のシート状コネクター。
  4. 【請求項4】 シート基材を構成する不織布またはメッ
    シュは、線熱膨張係数が30×10-6〜−5×10-6
    Kの繊維によって形成されていることを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載のシート状コネクタ
    ー。
  5. 【請求項5】 絶縁性シートの周縁部を支持するフレー
    ム板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載のシート状コネクター。
  6. 【請求項6】 フレーム板を構成する材料は、その線熱
    膨張係数が10×10-6〜−3×10-6/Kのものであ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに
    記載のシート状コネクター。
  7. 【請求項7】 被検査回路装置とテスターとの間に介在
    されて当該被検査回路装置とテスターとの電気的接続を
    行うためのプローブ装置であって、 被検査回路装置の被検査電極に対応するパターンに従っ
    て電極構造体が配置された、請求項1乃至請求項6のい
    ずれかに記載のシート状コネクターを具えてなることを
    特徴とするプローブ装置。
  8. 【請求項8】 被検査回路装置の被検査電極に対応して
    複数の検査電極が形成された検査用回路基板の一面上
    に、異方導電性シートを介してシート状コネクターが配
    置されていることを特徴とする請求項7に記載のプロー
    ブ装置。
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