JP2003077962A - 異方導電性コネクターおよびその製造方法並びにその応用製品 - Google Patents

異方導電性コネクターおよびその製造方法並びにその応用製品

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 接続すべき回路装置の電極ピッチが小さくて
も、回路装置に対する位置合わせや保持固定を容易に行
うことができ、全ての導電部について、良好な導電性が
確実に得られると共に導電部間の絶縁性が確実に得られ
る異方導電性コネクターおよびその製造方法並びにその
応用製品の提供。 【解決手段】 異方導電性コネクターは、フレーム板1
0の貫通孔11およびその周辺部に、硬化されて弾性高
分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示
す導電性粒子が分散された弾性異方導電膜20用の成形
材料層を形成し、この成形材料層の接続用導電部22と
なる部分および被支持部25となる部分にそれ以外の部
分よりも大きい強度の磁場を作用させて、被支持部25
となる部分に存在する導電性粒子を当該部分25に保持
させた状態で、導電性粒子を接続用導電部22となる部
分に集合させて厚み方向に配向させ、成形材料層を硬化
処理することにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば回路装置相
互間の電気的接続を行うために用いられる異方導電性コ
ネクターおよびその製造方法並びにその応用製品に関
し、更に詳しくは、ウエハに形成された複数の集積回路
の各々の電気的検査をウエハの状態で行うためのコネク
ターとして好適な異方導電性コネクターおよびその製造
方法並びにその応用製品に関する。
【0002】
【従来の技術】異方導電性エラストマーシートは、厚み
方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加圧さ
れたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電
部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合
などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成す
ることが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収
してソフトな接続が可能であることなどの特長を有する
ため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、
電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキー
ボードなどの分野において、回路装置、例えばプリント
回路基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルな
どとの相互間の電気的な接続を達成するためのコネクタ
ーとして広く用いられている。
【0003】また、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査においては、検査対象であ
る回路装置の一面に形成された被検査電極と、検査用回
路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続
を達成するために、電気回路部品の被検査電極領域と検
査用回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性エラ
ストマーシートを介在させることが行われている。
【0004】従来、このような異方導電性エラストマー
シートとしては、種々の構造のものが知られており、例
えば特開昭51−93393号公報等には、金属粒子を
エラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性エ
ラストマーシート(以下、これを「分散型異方導電性エ
ラストマーシート」という。)が開示され、また、特開
昭53−147772号公報等には、導電性磁性体粒子
をエラストマー中に不均一に分布させることにより、厚
み方向に伸びる多数の導電部と、これらを相互に絶縁す
る絶縁部とが形成されてなる異方導電性エラストマーシ
ート(以下、これを「偏在型異方導電性エラストマーシ
ート」という。)が開示され、更に、特開昭61−25
0906号公報等には、導電部の表面と絶縁部との間に
段差が形成された偏在型異方導電性エラストマーシート
が開示されている。そして、偏在型異方導電性エラスト
マーシートは、接続すべき回路装置の電極パターンと対
掌のパターンに従って導電部が形成されているため、分
散型異方導電性エラストマーシートに比較して、接続す
べき電極の配列ピッチすなわち隣接する電極の中心間距
離が小さい回路装置などに対しても電極間の電気的接続
を高い信頼性で達成することができる点で、有利であ
る。
【0005】このような偏在型異方導電性エラストマー
シートにおいては、接続すべき回路装置との電気的接続
作業において、当該電気回路部品に対して特定の位置関
係をもって保持固定することが必要である。然るに、異
方導電性エラストマーシートは柔軟で容易に変形しやす
いものであって、その取扱い性が低いものであり、しか
も、近年、電気製品の小型化あるいは高密度配線化に伴
い、これに使用される回路装置は、電極数が増加し、電
極の配列ピッチが一層小さくなって高密度化する傾向に
あるため、回路装置相互間の電気的接続や、回路装置の
電気的検査における検査電極との電気的接続を行う際
に、偏在型異方導電性エラストマーシートの位置合わせ
および保持固定が困難になりつつある。また、回路装置
の電気的検査においては、検査対象である回路装置の潜
在的欠陥を発現させるため、当該回路装置を所定の温度
に加熱した状態でその電気的検査を実行するバーンイン
試験やヒートサイル試験が行われているが、このような
試験においては、一旦は回路装置と偏在型異方導電性エ
ラストマーシートとの所要の位置合わせおよび保持固定
が実現された場合であっても、温度変化による熱履歴を
受けると、熱膨張および熱収縮による応力の程度が、検
査対象である回路装置を構成する材料と偏在型異方導電
性エラストマーシートを構成する材料との間で異なるた
め、電気的接続状態が変化して安定な接続状態が維持さ
れない、という問題がある。
【0006】このような問題を解決するため、開口を有
する金属製のフレーム板と、このフレーム板の開口に配
置され、その周縁部が当該フレーム板の開口縁部に支持
された異方導電性シートとよりなる異方導電性コネクタ
ーが提案されている(特開平11−40224号公報参
照)。
【0007】この異方導電性コネクターは、一般に、以
下のようにして製造される。図19に示すように、上型
80およびこれと対となる下型85よりなる異方導電性
エラストマーシート成形用の金型を用意し、この金型内
に、開口91を有するフレーム板90を位置合わせして
配置すると共に、硬化処理によって弾性高分子物質とな
る高分子物質形成材料中に磁性を示す導電性粒子が分散
されてなる成形材料を、フレーム板90の開口91およ
びその開口縁部を含む領域に供給して成形材料層95を
形成する。ここで、成形材料層95に含有されている導
電性粒子Pは、当該成形材料層95中に分散された状態
である。上記の金型における上型80および下型85の
各々は、成形すべき異方導電性エラストマーシートの導
電部のパターンに対応するパターンに従って形成された
複数の強磁性体層81,86と、これらの強磁性体層8
1,86が形成された個所以外の個所に形成された非磁
性体層82,87とからなる成形面を有し、対応する強
磁性体層81,86が互いに対向するよう配置されてい
る。
【0008】そして、上型80の上面およひ下型85の
下面に例えば一対の電磁石を配置してこれを作動させる
ことにより、成形材料層95には、上型80の強磁性体
層81とこれに対応する下型85の強磁性体層86との
間の部分すなわち導電部となるべき部分において、それ
以外の部分より大きい強度の磁場が当該成形材料層95
の厚み方向に作用される。その結果、成形材料層95中
に分散されている導電性粒子Pは、当該成形材料層95
における大きい強度の磁場が作用されている部分、すな
わち上型80の強磁性体層81とこれに対応する下型8
5の強磁性体層86との間の部分に集合し、更には厚み
方向に並ぶよう配向する。そして、この状態で、成形材
料層95の硬化処理を行うことにより、導電性粒子Pが
厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有された複数の導
電部と、これらの導電部を相互に絶縁する絶縁部とより
なる異方導電性エラストマーシートが、その周縁部がフ
レーム板の開口縁部に支持された状態で成形され、以て
異方導電性コネクターが製造される。
【0009】このような異方導電性コネクターによれ
ば、異方導電性エラストマーシートが金属板に支持され
ているため、変形しにくくて取扱いやすく、また、予め
支持体に位置決め用マーク(例えば孔)を形成すること
により、回路装置の電気的接続作業において、当該回路
装置に対する位置合わせおよび保持固定を容易に行うこ
とができ、しかも、支持体を構成する材料として熱膨張
率の小さいものを用いることにより、異方導電性シート
の熱膨張および熱収縮が支持体によって規制されるた
め、温度変化による熱履歴を受けた場合にも、良好な電
気的接続状態が安定に維持される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな異方導電性コネクターにおいては、以下のような問
題があることが判明した。 (1)異方導電性エラストマーシートの成形工程におい
て、成形材料層95の厚み方向に磁場を作用させた際に
は、当該成形材料層95における導電部となるべき部分
のうち内側に位置する部分、例えば図19において符号
Xで示す部分(以下、「導電部形成部分X」という。)
には、当該導電部形成部分Xおよびその周囲に存在する
導電性粒子Pが集合する。然るに、導電部となるべき部
分のうち最も外側に位置する部分、例えば図19におい
て符号Yで示す部分(以下、「導電部形成部分Y」とい
う。)には、当該導電部形成部分Yおよびその周囲に存
在する導電性粒子Pが集合するだけでなく、フレーム板
90の上方および下方に存在する導電性粒子Pも集合す
る。その結果、導電部形成部分Yにおいて形成される導
電部は、導電性粒子Pが過剰に含有された状態となるた
め、隣接する導電部との絶縁性が得られず、これらの導
電部を有効に利用することができない。また、導電部形
成部分Yにおいて形成される導電部の導電性粒子Pの量
が過剰となることを抑制するため、成形材料中における
導電性粒子の含有量を少なくする手段も考えられるが、
その他の導電部例えは導電部形成部分Xにおいて形成さ
れる導電部における導電性粒子の含有量が過小となるた
め、当該導電部において良好な導電性が得られない。
【0011】(2)上記の異方導電性コネクターにおい
ては、異方導電性エラストマーシートにおける周辺部
は、フレーム板によって支持される被支持部として利用
されるので、当該周辺部には、例えば回路装置の電極と
の電気的接続を行うための導電部が全く形成されていな
い。従って、異方導電性エラストマーシートの周辺部に
は、相当に大きい領域の絶縁部が存在するため、当該異
方導電性コネクターの使用方法や使用環境によっては、
当該異方導電性エラストマーシートにおける周辺部の表
面が静電気を帯びて種々の問題が生じる。例えば、異方
導電性コネクターを回路装置の電気的検査に用いる場合
には、検査すべき回路装置と検査用回路基板との間に異
方導電性コネクターを介在させ、この異方導電性コネク
ターにおける異方導電性エラストマーシートを加圧する
ことにより、検査すべき回路装置と検査用回路基板との
電気的接続を達成して電気的検査が行われるが、加圧動
作および剥離動作によって電荷が発生しやすく、多数の
回路装置の電気的検査を連続して行うことにより、異方
導電性エラストマーシートにおける周辺部の表面に電荷
が蓄積され、高い電圧の静電気を帯びることになる。そ
して、当該静電気が異方導電性エラストマーシートの導
電部を介して放電することにより、異方導電性エラスト
マーシートの導電部や検査用回路基板における配線回路
だけでなく、検査対象である回路装置にまで悪影響を与
えることがあり、その結果、異方導電性エラストマーシ
ートや検査用回路基板が故障したり、検査対象である被
検査回路装置が破壊するおそれがある。また、異方導電
性エラストマーシートの表面に電荷が蓄積されて静電気
を帯びると、当該静電気によって、検査すべき回路装置
が異方導電性エラストマーシートに貼りつくため、検査
作業を円滑に行うことが困難となる。
【0012】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その第1の目的は、接続すべき回
路装置の電極のピッチが小さいものであっても、当該回
路装置に対する位置合わせおよび保持固定を容易に行う
ことができ、しかも、全ての導電部について、良好な導
電性が確実に得られると共に隣接する導電部との絶縁性
が確実に得られる異方導電性コネクターおよびその製造
方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、上
記の目的に加えて、温度変化による熱履歴などの環境の
変化に対しても良好な電気的接続状態が安定に維持され
る異方導電性コネクターおよびその製造方法を提供する
ことにある。本発明の第3の目的は、上記の目的に更に
加えて、静電気による悪影響を排除することができる異
方導電性コネクターおよびその製造方法を提供すること
にある。本発明の第4の目的は、検査対象である回路装
置の被検査電極のピッチが小さいものであっても、当該
回路装置に対する位置合わせおよび保持固定を容易に行
うことができ、しかも、各被検査電極に対する接続信頼
性の高いプローブ部材を提供することにある。本発明の
第5の目的は、検査対象である回路装置の被検査電極の
ピッチが小さいものであっても、当該回路装置に対する
位置合わせおよび保持固定を容易に行うことができ、し
かも、各被検査電極に対する接続信頼性の高い回路装置
の電気的検査装置を提供することにある。本発明の第6
の目的は、回路装置間の接続信頼性の高い導電接続構造
体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性コネ
クターの製造方法は、厚み方向に伸びる貫通孔を有する
フレーム板と、このフレーム板の貫通孔内に配置され、
当該貫通孔の周辺部に支持された弾性異方導電膜とを有
し、当該弾性異方導電膜が、磁性を示す導電性粒子が密
に含有されてなる厚み方向に伸びる接続用導電部および
その周囲に形成された絶縁部よりなる機能部と、この機
能部の周縁に一体に形成され、前記フレーム板における
貫通孔の周辺部に固定された被支持部とよりなる異方導
電性コネクターを製造する方法であって、前記フレーム
板の貫通孔およびその周辺部に、硬化処理よって弾性高
分子物質となる液状の高分子物質形成材料中に磁性を示
す導電性粒子が分散されてなる弾性異方導電膜用の成形
材料層を形成し、この成形材料層に対して、その接続用
導電部となる部分および被支持部となる部分においてそ
れ以外の部分よりも大きい強度の磁場を作用させること
により、少なくとも成形材料層における被支持部となる
部分に存在する導電性粒子を当該部分に保持させた状態
で、当該成形材料層中の導電性粒子を接続用導電部とな
る部分に集合させて厚み方向に配向させ、この状態で前
記成形材料層を硬化処理することにより、弾性異方導電
膜を形成する工程を有することを特徴とする。
【0014】本発明の異方導電性コネクターの製造方法
においては、複数の貫通孔を有するフレーム板を用い、
このフレーム板の貫通孔の各々に、弾性異方導電膜を形
成してもよい。また、複数の接続用導電部が絶縁部によ
って相互に絶縁された状態で配置された機能部を有する
弾性異方導電膜を形成してもよい。
【0015】また、本発明の異方導電性コネクターの製
造方法においては、前記フレーム板は、少なくとも貫通
孔の周辺部が磁性を示すものであり、当該フレーム板の
周辺部を磁化させることによって、成形材料層における
被支持部となる部分に磁場を作用させることが好まし
い。また、前記フレーム板における貫通孔の周辺部は、
その飽和磁化が0.1wb/m2 以上であることが好ま
しい。また、前記レーム板が磁性体により構成されてい
ることが好ましい。また、前記フレーム板の線熱膨張係
数が3×10-5/K以下であることが好ましい。
【0016】また、本発明の異方導電性コネクターの製
造方法においては、前記フレーム板の貫通孔は、その面
方向における断面積をS1 とし、当該貫通孔に形成され
る弾性異方導電膜の接続用導電部の面方向における断面
積の合計をS2 としたとき、下記式(1)を満足するも
のであることが好ましい。
【0017】
【数3】式(1) 0.02≦(S2 /S1 )≦0.5
【0018】また、本発明の異方導電性コネクターの製
造方法においては、フレーム板の貫通孔の内周面と形成
すべき接続用導電部との最短離間距離が、当該接続用導
電部の厚みの0.25倍以上であることが好ましい。ま
た、前記成形材料層に含有される磁性を示す導電性粒子
として、飽和磁化が0.1wb/m2 以上の導電性粒子
を用いることが好ましい。
【0019】また、本発明の異方導電性コネクターの製
造方法においては、前記成形材料層に含有される導電性
粒子の体積の合計をV1 とし、形成すべき弾性異方導電
膜における接続用導電部の体積の合計をV2 としたと
き、下記式(2)を満足することが好ましい。
【0020】
【数4】式(2) 0.1≦(V1 /V2 )≦0.5
【0021】また、本発明の異方導電性コネクターの製
造方法においては、前記成形材料層に磁場を作用させた
状態において、被支持部となる部分における磁束密度
が、接続用導電部となる部分における磁束密度の30〜
150%であることが好ましい。
【0022】また、本発明の異方導電性コネクターの製
造方法においては、前記成形材料層における被支持部と
なる部分に作用させることにより、少なくとも当該被支
持部となる部分に存在する導電性粒子を厚み方向に配向
させて当該成形材料層の硬化処理を行うことにより、被
支持部に除電用導電部を有する弾性異方導電膜を形成す
ることが好ましい。
【0023】本発明の異方導電性コネクターは、上記の
方法によって製造されたことを特徴とする。
【0024】本発明のプローブ部材は、回路装置の電気
的検査に用いられるプローブ部材であって、検査対象で
ある回路装置の被検査電極のパターンに対応するパター
ンに従って導電部が形成された弾性異方導電膜を有す
る、上記の異方導電性コネクターを具えてなることを特
徴とする。
【0025】本発明のプローブ部材は、被検査電極のパ
ターンに対応するパターンに従って検査電極が表面に形
成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の表面
に配置された異方導電性コネクターと、この異方導電性
コネクターの表面に配置されたシート状コネクターとを
具えてなり、前記シート状コネクターは、絶縁性シート
と、この絶縁性シートをその厚み方向に貫通して伸び、
被検査電極のパターンに対応するパターンに従って配置
された複数の電極構造体とよりなるものであってもよ
い。
【0026】本発明の回路装置の電気的検査装置は、上
記のプローブ部材を具えてなり、当該プローブ部材を介
して、検査対象である回路装置の被検査電極に対する電
気的接続が達成されることを特徴とする。
【0027】本発明の回路装置の電気的検査装置におい
ては、検査対象である回路装置を加熱する加熱手段を有
し、当該加熱手段によって前記回路装置が所定の温度に
加熱された状態で、当該回路装置の電気的検査が実行さ
れることが好ましい。
【0028】本発明の導電接続構造体は、上記の異方導
電性コネクターによって電気的に接続されてなることを
特徴とする。
【0029】
【作用】本発明によれば、その弾性異方導電膜の形成に
おいて、成形材料層における被支持部となる部分に大き
い強度の磁場を作用させることにより、当該被支持部と
なる部分に存在する導電性粒子を当該部分に保持させた
状態で、当該成形材料層の硬化処理を行うため、成形材
料層における被支持部となる部分すなわちフレーム板に
おける貫通孔の周辺部の上方および下方に位置する部分
に存在する導電性粒子が、接続用導電部となる部分に集
合することがなく、その結果、得られる弾性異方導電膜
における接続用導電部のうち最も外側に位置する接続用
導電部に、過剰な量の導電性粒子が含有されることが防
止される。従って、各接続用導電部において適当な量の
導電性粒子を含有させることができるので、弾性異方導
電膜の全ての接続用導電部において、良好な導電性を有
すると共に隣接する接続用導電部との間に所要の絶縁性
を有する異方導電性コネクターが得られる。また、前記
成形材料層における被支持部となる部分に存在する導電
性粒子を厚み方向に配向させ、当該被支持部に除電用導
電部を有する弾性異方導電膜を形成することにより、当
該弾性異方導電膜の表面に生じた静電気が当該除電用導
電部を介して除電することが可能となるため、弾性異方
導電膜の表面に電荷が蓄積されることを防止または抑制
することができ、その結果、静電気による悪影響を排除
することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〔異方導電性コネクター〕図1は、本発明に係る異方導
電性コネクターの一例を示す平面図、図2は、図1に示
す異方導電性コネクターの一部を拡大して示す平面図、
図3は、図1に示す異方導電性コネクターにおける弾性
異方導電膜を拡大して示す平面図、図4は、図1に示す
異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡大し
て示す説明用断面図である。
【0031】図1に示す異方導電性コネクターは、例え
ば複数の集積回路が形成されたウエハについて当該集積
回路の各々の電気的検査をウエハの状態で行うために用
いられるものであって、図2に示すように、それぞれ厚
み方向に貫通して伸びる複数の貫通孔11(破線で示
す)が形成されたフレーム板10を有する。このフレー
ム板10の貫通孔11は、検査対象であるウエハにおけ
る集積回路の被検査電極が形成された電極領域のパター
ンに対応して形成されている。フレーム板10の各貫通
孔11内には、厚み方向に導電性を有する弾性異方導電
膜20が、当該フレーム板10の当該貫通孔11の周辺
部に支持された状態で配置されている。また、この例に
おけるフレーム板10には、後述する製造方法におい
て、フレーム板10の貫通孔11内に弾性異方導電膜2
0を形成する際のガス抜き用の孔15が形成されてい
る。
【0032】弾性異方導電膜20は、その基材が弾性高
分子物質よりなり、図3に示すように、厚み方向(図3
において紙面と垂直な方向)に伸びる複数の接続用導電
部22と、この接続用導電部22の各々の周囲に形成さ
れ、当該接続用導電部22の各々を相互に絶縁する絶縁
部23とよりなる機能部21を有し、当該機能部21
は、フレーム板10の貫通孔11に位置するよう配置さ
れている。この機能部21の周縁には、フレーム板10
における貫通孔11の周辺部に固定支持された被支持部
25が、当該機能部21に一体に連続して形成されてい
る。具体的には、この例における被支持部25は、二股
状に形成されており、フレーム板10における貫通孔1
1の周辺部を把持するよう密着した状態で固定支持され
ている。
【0033】弾性異方導電膜20の機能部21における
接続用導電部22には、図4に示すように、磁性を示す
導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で密に
含有されている。これに対して、絶縁部23は、導電性
粒子Pが全く或いは殆ど含有されていないものである。
また、図示の例では、弾性異方導電膜20における機能
部21の両面には、接続用導電部22およびその周辺部
分が位置する個所に、それ以外の表面から突出する突出
部24が形成されている。
【0034】弾性異方導電膜20における被支持部25
には、導電性粒子Pが含有されている。この例における
被支持部25には、導電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう
配向した状態で含有されており、これにより、導電性粒
子Pによって厚み方向に導電路が形成される除電用導電
部26が、被支持部25全体にわたって形成されてい
る。但し、本発明において、弾性異方導電膜20の被支
持部25に除電用導電路26が形成されていることは必
須のことではない。
【0035】フレーム板10の厚みは、その材質によっ
て異なるが、30〜600μmであることが好ましく、
より好ましくは40〜400μmである。この厚みが3
0μm未満である場合には、異方導電性コネクターを使
用する際に必要な強度が得られず、耐久性が低いものと
なりやすく、また、当該フレーム板10の形状が維持さ
れる程度の剛性が得られず、異方導電性コネクターの取
扱い性が低いものとなる。一方、厚みが600μmを超
える場合には、貫通孔11に形成される弾性異方導電膜
20は、その厚みが過大なものとなって、接続用導電部
22における良好な導電性および隣接する接続用導電部
22間における絶縁性を得ることが困難となることがあ
る。フレーム板10の貫通孔11における面方向の形状
および寸法は、検査対象であるウエハの被検査電極の寸
法、ピッチおよびパターンに応じて設計される。
【0036】弾性異方導電膜20の全厚(図示の例では
接続用導電部22における厚み)は、50〜3000μ
mであることが好ましく、より好ましくは70〜250
0μm、特に好ましくは100〜2000μmである。
この厚みが50μm以上であれば、十分な強度を有する
弾性異方導電膜20が確実に得られる。一方、この厚み
が3000μm以下であれば、所要の導電性特性を有す
る接続用導電部22が確実に得られる。突出部24の突
出高さは、その合計が当該突出部24における厚みの1
0%以上であることが好ましく、より好ましくは20%
以上である。このような突出高さを有する突出部24を
形成することにより、小さい加圧力で接続用導電部22
が十分に圧縮されるため、良好な導電性が確実に得られ
る。また、突出部24の突出高さは、当該突出部24の
最短幅または直径の100%以下であることが好まし
く、より好ましくは70%以下である。このような突出
高さを有する突出部24を形成することにより、当該突
出部24が加圧されたときに座屈することがないため、
所期の導電性が確実に得られる。また、被支持部25の
厚み(図示の例では二股部分の一方の厚み)は、5〜6
00μmであることが好ましく、より好ましくは10〜
500μm、特に好ましくは20〜400μmである。
また、被支持部25は二股状に形成されることは必須の
ことではなく、フレーム板10の一面のみに固定されて
いてもよい。
【0037】フレーム板10の貫通孔11は、その面方
向における断面積をS1 とし、当該貫通孔11に形成さ
れる弾性異方導電膜20の接続用導電部22の面方向に
おける断面積の合計をS2 としたとき、比(S2
1 )の値が0.02〜0.5となるよう設計されるこ
とが好ましい。この比(S2 /S1 )の値が0.02未
満である場合には、後述する製造方法において、成形材
料層における接続用導電部となる部分に集合する導電性
粒子の量が過大となりやすく、その結果、得られる弾性
異方導電膜20において、隣接する接続用導電部22間
の絶縁性を確保することが困難となることがある。一
方、この比(S2 /S1 )の値が0.5を超える場合に
は、後述する製造方法において、成形材料層に磁場を作
用させることによって接続用導電部となる部分に集合す
る導電性粒子の量が過小となりやすく、その結果、十分
な導電性を有する接続用導電部22を得ることが困難と
なることがある。
【0038】また、フレーム板10の貫通孔11の内周
面と弾性異方導電膜20の接続用導電部22との最短離
間距離が、当該接続用導電部22の厚みの0.25倍以
上であることが好ましい。この最短離間距離が接続用導
電部22の厚みの0.25倍未満である場合には、接続
用導電部22が厚み方向に十分に圧縮されず、小さい加
圧力で十分な導電性が得られないことがある。また、フ
レーム板10として磁性体よりなるものを用いる場合に
は、後述する製造方法において、被支持部となる部分に
集合する導電性粒子の量が過大となりやすく、その結
果、十分な導電性を有する接続用導電部22を得ること
が困難となることがある。
【0039】フレーム板10を構成する材料としては、
当該フレーム板10が容易に変形せず、その形状が安定
に維持される程度の剛性を有するものであれば特に限定
されず、例えば、金属材料、セラミックス材料、樹脂材
料などの種々の材料を用いることができ、フレーム板1
0を例えば金属材料により構成する場合には、当該フレ
ーム板10の表面に絶縁性被膜が形成されていてもよ
い。フレーム板10を構成する金属材料の具体例として
は、鉄、銅、ニッケル、クロム、コバルト、マグネシウ
ム、マンガン、モリブデン、インジウム、鉛、パラジウ
ム、チタン、タングステン、アルミニウム、金、白金、
銀などの金属またはこれらを2種以上組み合わせた合金
若しくは合金鋼などが挙げられる。フレーム板10を構
成する樹脂材料の具体例としては、液晶ポリマー、ポリ
イミド樹脂などが挙げられる。
【0040】また、フレーム板10は、後述する製造方
法において、成形材料層における被支持部25となる部
分にそれ以外の部分より大きい強度の磁場を容易に作用
させることができる点で、少なくとも貫通孔11の周辺
部すなわち弾性異方導電膜20を支持する部分が磁性を
示すもの、具体的にはその飽和磁化が0.1wb/m 2
以上のものであることが好ましく、特に、当該フレーム
板10の作製が容易な点で、フレーム板10全体が磁性
体により構成されていることが好ましい。このようなフ
レーム板10を構成する磁性体の具体例としては、鉄、
ニッケル、コバルト若しくはこれらの磁性金属の合金ま
たはこれらの磁性金属と他の金属との合金若しくは合金
鋼などが挙げられる。
【0041】また、フレーム板10を構成する材料とし
ては、線熱膨張係数が3×10-5/K以下のものを用い
ることが好ましく、より好ましくは2×10-5〜1×1
-6/K、特に好ましくは6×10-6〜1×10-6/で
ある。このような材料の具体例としては、インバーなど
のインバー型合金、エリンバーなどのエリンバー型合
金、スーパーインバー、コバール、42合金などの磁性
金属の合金または合金鋼などが挙げられる。
【0042】弾性異方導電膜20を構成する弾性高分子
物質としては、架橋構造を有する耐熱性の高分子物質が
好ましい。かかる架橋高分子物質を得るために用いるこ
とができる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々
のものを用いることができ、その具体例としては、シリ
コーンゴム、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソ
プレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエ
ン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジ
エン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプ
レンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよ
びこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、
ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体ゴム、軟質液状エポキシゴムなどが挙げ
られる。これらの中では、シリコーンゴムが、成形加工
性および電気特性の点で好ましい。
【0043】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0044】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる弾性異方導
電膜20の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポ
リスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン
換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以
下同じ。)が2以下のものが好ましい。
【0045】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。
【0046】このようなヒドロキシル基含有ポリジメチ
ルシロキサンは、その分子量Mwが10000〜400
00のものであることが好ましい。また、得られる弾性
異方導電膜20の耐熱性の観点から、分子量分布指数が
2以下のものが好ましい。本発明においては、上記のビ
ニル基含有ポリジメチルシロキサンおよびヒドロキシル
基含有ポリジメチルシロキサンのいずれか一方を用いる
こともでき、両者を併用することもできる。
【0047】高分子物質形成材料中には、当該高分子物
質形成材料を硬化させるための硬化触媒を含有させるこ
とができる。このような硬化触媒としては、有機過酸化
物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用い
ることができる。硬化触媒として用いられる有機過酸化
物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジ
シクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャ
リーブチルなどが挙げられる。硬化触媒として用いられ
る脂肪酸アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。ヒドロシリル化反応の
触媒として使用し得るものの具体例としては、塩化白金
酸およびその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプ
レックス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレック
ス、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
とのコンプレックス、トリオルガノホスフィンあるいは
ホスファイトと白金とのコンプレックス、アセチルアセ
テート白金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレッ
クスなどの公知のものが挙げられる。硬化触媒の使用量
は、高分子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その
他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、
高分子物質形成材料100重量部に対して3〜15重量
部である。
【0048】弾性異方導電膜20における接続用導電部
22および被支持部25に含有される導電性粒子Pとし
ては、後述する方法によって、当該弾性異方導電膜20
を形成するための成形材料中において当該導電性粒子P
を容易に移動させることができる観点から、磁性を示す
ものを用いることが好ましい。このような磁性を示す導
電性粒子Pの具体例としては、鉄、ニッケル、コバルト
などの磁性を示す金属の粒子若しくはこれらの合金の粒
子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの
粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジ
ウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施
したもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビー
ズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子と
し、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導
電性磁性体のメッキを施したもの、あるいは芯粒子に、
導電性磁性体および導電性の良好な金属の両方を被覆し
たものなどが挙げられる。これらの中では、ニッケル粒
子を芯粒子とし、その表面に金や銀などの導電性の良好
な金属のメッキを施したものを用いることが好ましい。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特
に限定されるものではないが、例えば無電解メッキによ
り行うことができる。
【0049】導電性粒子Pとして、芯粒子の表面に導電
性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な
導電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金
属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆
面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さら
に好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%
である。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の2.5
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは3
〜45重量%、さらに好ましくは3.5〜40重量%、
特に好ましくは5〜30重量%である。
【0050】また、導電性粒子Pの粒子径は、1〜50
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜40
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜150μmである。また、導電性粒子Pの粒
子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好ま
しく、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは1〜
5、特に好ましくは1〜4である。このような条件を満
足する導電性粒子Pを用いることにより、得られる弾性
異方導電膜20は、加圧変形が容易なものとなり、ま
た、当該弾性異方導電膜における接続用導電部22にお
いて導電性粒子P間に十分な電気的接触が得られる。ま
た、導電性粒子Pの形状は、特に限定されるものではな
いが、高分子物質形成材料中に容易に分散させることが
できる点で、球状のもの、星形状のものあるいはこれら
が凝集した2次粒子による塊状のものであることが好ま
しい。
【0051】また、導電性粒子Pの含水率は、5%以下
であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さら
に好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子Pを用いるこ
とにより、後述する製造方法において、成形材料層を硬
化処理する際に、当該成形材料層内に気泡が生ずること
が防止または抑制される。
【0052】また、導電性粒子Pの表面がシランカップ
リング剤などのカップリング剤で処理されたものを適宜
用いることができる。導電性粒子Pの表面がカップリン
グ剤で処理されることにより、当該導電性粒子Pと弾性
高分子物質との接着性が高くなり、その結果、得られる
弾性異方導電膜20は、繰り返しの使用における耐久性
が高いものとなる。カップリング剤の使用量は、導電性
粒子Pの導電性に影響を与えない範囲で適宜選択される
が、導電性粒子Pの表面におけるカップリング剤の被覆
率(導電性芯粒子の表面積に対するカップリング剤の被
覆面積の割合)が5%以上となる量であることが好まし
く、より好ましくは上記被覆率が7〜100%、さらに
好ましくは10〜100%、特に好ましくは20〜10
0%となる量である。
【0053】機能部21の接続用導電部22における導
電性粒子Pの含有割合は、体積分率で10〜60%、好
ましくは15〜50%となる割合で用いられることが好
ましい。この割合が10%未満の場合には、十分に電気
抵抗値の小さい接続用導電部22が得られないことがあ
る。一方、この割合が60%を超える場合には、得られ
る接続用導電部22は脆弱なものとなりやすく、接続用
導電部22として必要な弾性が得られないことがある。
被支持部25における導電性粒子Pの含有割合は、弾性
異方導電膜20を形成するための成形材料中の導電性粒
子の含有割合によって異なるが、弾性異方導電膜20に
おける接続用導電部22のうち最も外側に位置する接続
用導電部22に、過剰な量の導電性粒子Pが含有される
ことが確実に防止される点で、成形材料中の導電性粒子
の含有割合と同等若しくはそれ以上であることが好まし
く、また、十分な強度を有する被支持部25が得られる
点で、体積分率で40%以下であることが好ましい。ま
た、この例のように被支持部25に除電用導電部26を
形成する場合には、除電用導電部26における導電性粒
子Pの含有割合は、体積分率で3〜40%、好ましくは
3〜30%であることが好ましい。この割合が3%未満
の場合には、弾性異方導電膜20の表面に生じた静電気
を十分に除電することが困難となることがある。
【0054】高分子物質形成材料中には、必要に応じ
て、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシ
リカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることがで
きる。このような無機充填材を含有させることにより、
得られる成形材料のチクソトロピー性が確保され、その
粘度が高くなり、しかも、導電性粒子Pの分散安定性が
向上すると共に、硬化処理されて得られる弾性異方導電
膜20の強度が高くなる。このような無機充填材の使用
量は、特に限定されるものではないが、あまり多量に使
用すると、後述する製造方法において、磁場による導電
性粒子Pの移動が大きく阻害されるため、好ましくな
い。
【0055】上記の異方導電性コネクターは、例えば以
下のようにして製造することができる。先ず、図5に示
すように、弾性異方導電性膜成形用の金型60を用意す
る。この金型60は、上型61およびこれと対となる下
型65が互いに対向するよう配置されて構成されてい
る。上型61においては、図6に拡大して示すように、
基板62の下面に、成形すべき弾性異方導電性膜20の
接続用導電部22の配置パターンに対掌なパターンに従
って強磁性体層63が形成され、この強磁性体層63以
外の個所には、非磁性体層64が形成されており、これ
らの強磁性体層63および非磁性体層64によって成形
面が形成されている。また、上型61の成形面には、成
形すべき弾性異方導電膜20における突出部24に対応
して凹所64aが形成されている。一方、下型65にお
いては、基板66の上面に、成形すべき弾性異方導電膜
20の接続用導電部22の配置パターンと同一のパター
ンに従って強磁性体層67が形成され、この強磁性体層
67以外の個所には、非磁性体層68が形成されてお
り、これらの強磁性体層67および非磁性体層68によ
って成形面が形成されている。また、下型65の成形面
には、成形すべき弾性異方導電膜20における突出部2
4に対応して凹所68aが形成されている。
【0056】上型61および下型65の各々における基
板62,66は、強磁性体により構成されていることが
好ましく、このような強磁性体の具体例としては、鉄、
鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバ
ルトなどの強磁性金属が挙げられる。この基板62,6
6は、その厚みが0.1〜50mmであることが好まし
く、表面が平滑で、化学的に脱脂処理され、また、機械
的に研磨処理されたものであることが好ましい。
【0057】また、上型61および下型65の各々にお
ける強磁性体層63,67を構成する材料としては、
鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、
コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この
強磁性体層63,67は、その厚みが10μm以上であ
ることが好ましい。この厚みが10μm以上であれば、
成形材料層20Aに対して、十分な強度分布を有する磁
場を作用させることができ、この結果、当該成形材料層
20Aにおける接続用導電部22となるべき部分に導電
性粒子を高密度に集合させることができ、良好な導電性
を有する接続用導電部22が得られる。
【0058】また、上型61および下型65の各々にお
ける非磁性体層64,68を構成する材料としては、銅
などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用
いることができるが、フォトリソグラフィーの手法によ
り容易に非磁性体層64,68を形成することができる
点で、放射線によって硬化された高分子物質を好ましく
用いることができ、その材料としては、例えばアクリル
系のドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジス
ト、ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジスト
を用いることができる。
【0059】一方、検査対象であるウエハにおける集積
回路の被検査電極が形成された電極領域のパターンに対
応して貫通孔11が形成された磁性金属よりなるフレー
ム板10を作製する。ここで、フレーム板10の貫通孔
11を形成する方法としては、例えばエッチング法など
を利用することができる。更に、硬化処理によって弾性
高分子物質となる高分子物質形成材料中に磁性を示す導
電性粒子が分散されてなる、弾性異方導電膜成形用の成
形材料を調製する。そして、この成形材料を、例えばス
クリーン印刷法によって、金型60における上型61お
よび下型65の各々の成形面に所要のパターンに従って
塗布する。
【0060】具体的には、図7に示すように、上型61
の成形面(図7において上面)上に、印刷用スペーサー
71を介して印刷用マスク70を配置し、スキージー7
2により、所要の量の成形材料20Bを印刷用マスク7
0および印刷用スペーサー71の開口を介して上型61
の成形面に塗布する。また、下型65の成形面にも同様
にして成形材料を塗布する。ここで、上型61および下
型65の成形面に塗布される成形材料の量は、印刷用マ
スク70および印刷用スペーサー71の厚みおよび開口
の寸法に応じて調整することができる。このようにし
て、図8に示すように、上型61および下型65の各々
の成形面に所要のパターンの成形材料層20Aを形成す
る。
【0061】次いで、図9に示すように、成形材料層2
0Aが形成された下型65の成形面上に、下型側成形用
スペーサー76を介して、フレーム板10を位置合わせ
して配置すると共に、このフレーム板10上に、上型側
成形用スペーサー75を介して、成形材料層20Aが形
成された上型61を位置合わせして配置し、更に、これ
らを重ね合わせることにより、図10に示すように、上
型61と下型65との間に、目的とする形態(形成すべ
き弾性異方導電膜20の形態)の成形材料層20Aが形
成される。この成形材料層20Aにおいては、図11に
示すように、導電性粒子Pは成形材料層20A全体に分
散された状態で含有されている。
【0062】以上において、成形材料層20A中に含有
される導電性粒子Pの体積の合計をV1 とし、形成すべ
き弾性異方導電膜20における接続用導電部22の体積
の合計をV2 としたとき、比(V1 /V2 )の値が、
0.1〜0.5であることが好ましい。この比(V1
2 )の値が0.1未満である場合には、成形材料層2
0Aにおける接続用導電部となる部分に集合する導電性
粒子Pの量が過小となりやすく、良好な導電性およひ耐
久性を有する接続用導電部22を得ることが困難となる
ことがある。一方、この比(V1 /V2 )の値が0.5
を超える場合には、成形材料層20Aにおける接続用導
電部となる部分に集合する導電性粒子Pの量が過大とな
りやすく、その結果、得られる弾性異方導電膜20にお
いて、隣接する接続用導電部22間の絶縁性を確保する
ことが困難となることがある。
【0063】その後、上型61における基板62の上面
および下型65における基板66の下面に例えば一対の
電磁石を配置してこれを作動させることにより、上型6
1および下型65が強磁性体層63,67を有するた
め、上型61の強磁性体層63とこれに対応する下型6
5の強磁性体層67との間においてその周辺領域より大
きい強度を有する磁場が形成される。その結果、成形材
料層20Aにおいては、当該成形材料層20A中に分散
されていた導電性粒子Pが、図12に示すように、上型
61の強磁性体層63とこれに対応する下型65の強磁
性体層67との間に位置する接続用導電部22となるべ
き部分に集合して厚み方向に並ぶよう配向する。以上に
おいて、フレーム板10が磁性金属よりなるため、上型
61および下型65の各々とフレーム板10との間にお
いてその付近より大きい強度の磁場が形成される結果、
成形材料層20Aにおけるフレーム板10の上方および
下方にある導電性粒子Pは、上型61の強磁性体層63
と下型65の強磁性体層67との間に集合せず、フレー
ム板10の上方および下方に保持されたままとなり、更
には、厚み方向に並ぶよう配向する。
【0064】そして、この状態において、成形材料層2
0Aを硬化処理することにより、弾性高分子物質中に導
電性粒子Pが厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有さ
れてなる複数の接続用導電部22が、導電性粒子Pが全
く或いは殆ど存在しない高分子弾性物質よりなる絶縁部
23によって相互に絶縁された状態で配置されてなる機
能部21と、この機能部21の周辺に連続して一体に形
成された、弾性高分子物質中に導電性粒子Pが厚み方向
に並ぶよう配向した状態で含有されてなる除電用導電部
26が形成された被支持部25とよりなる弾性異方導電
膜20が、フレーム板10の貫通孔11の周辺部に当該
被支持部25が固定された状態で形成され、以て異方導
電性コネクターが製造される。
【0065】以上において、成形材料層20Aにおける
接続用導電部22となる部分に作用させる磁場の強度
は、磁束密度の平均で0.1〜2.5テスラとなる大き
さが好ましい。また、成形材料層20Aの被支持部25
となる部分における磁束密度は、接続用導電部22とな
る部分における磁束密度の30〜150%であることが
好ましく、より好ましくは70〜110%である。被支
持部25となる部分における磁束密度が過小である場合
には、導電性粒子Pを被支持部25となる部分に保持さ
せることが困難となることがある。一方、被支持部25
となる部分における磁束密度が過大である場合には、被
支持部25となる部分に多量の導電性粒子Pが集合する
ことにより、接続用導電部22となる部分に集合する導
電性粒子Pの割合が小さくなり、その結果、得られる接
続用導電部において良好な導電性が得られない。また、
成形材料層20Aの硬化処理は、使用される材料によっ
て適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われ
る。加熱により成形材料層20Aの硬化処理を行う場合
には、電磁石にヒーターを設ければよい。具体的な加熱
温度および加熱時間は、成形材料層20Aを構成する高
分子物質形成材料などの種類、導電性粒子Pの移動に要
する時間などを考慮して適宜選定される。
【0066】上記の異方導電性コネクターによれば、弾
性異方導電膜20には、接続用導電部22を有する機能
部21の周縁に被支持部25が形成されており、この被
支持部25がフレーム板10の貫通孔11の周辺部に固
定されているため、変形しにくくて取扱いやすく、ま
た、例えばフレーム板に位置決め用マーク(例えば孔や
切り欠きなど)を形成することにより、検査対象である
ウエハとの電気的接続作業において、当該ウエハに対す
る位置合わせおよび保持固定を容易に行うことができ
る。
【0067】そして、上記の異方導電性コネクターは、
その弾性異方導電膜20の形成において、成形材料層2
0Aにおける被支持部25となる部分に磁場を作用させ
ることにより、当該被支持部25となる部分に存在する
導電性粒子Pを当該部分に保持させた状態で、当該成形
材料層20Aの硬化処理を行うことにより得られるた
め、成形材料層20Aにおける被支持部25となる部分
すなわちフレーム板10における貫通孔11の周辺部の
上方および下方に位置する部分に存在する導電性粒子P
が、接続用導電部22となる部分に集合することがな
く、その結果、得られる弾性異方導電膜20における接
続用導電部22のうち最も外側に位置する接続用導電部
22に、過剰な量の導電性粒子Pが含有されることが防
止される。従って、成形材料層20A中の導電性粒子P
の含有量を少なくする必要もないので、弾性異方導電膜
20の全ての接続用導電部22について、良好な導電性
が確実に得られると共に隣接する接続用導電部22との
絶縁性が確実に得られる。
【0068】また、弾性異方導電膜20における被支持
部25には除電用導電部26が形成されているため、こ
の除電用導電部26がフレーム板10を介してアースに
電気的に接続されることにより、弾性異方導電膜20の
表面に生じた静電気が除電用導電部26を介して除電さ
れる。その結果、弾性異方導電膜20の表面に電荷が蓄
積されることを防止または抑制することができるので、
静電気による悪影響を排除することができる。具体的に
は、検査対象であるウエハに対して加圧動作および剥離
動作を繰り返し行うことによって、弾性異方導電膜20
の表面に生じる静電気を、除電用導電部26を介して除
電することができ、その結果、電荷が弾性異方導電膜2
0の表面に蓄積されることを十分に抑制することがで
き、高い電位の静電気が生じることを防止することがで
き、従って、静電気による悪影響が排除され、高い効率
で、かつ高い安全性でウエハの電気的検査を行うことが
できる。仮に、加圧動作および剥離動作を繰り返し行う
ことによって弾性異方導電膜20の表面が静電気を帯
び、当該静電気が放電する場合であっても、その放電が
除電用導電部26において生じる結果、接続用導電部2
2などに与える影響が排除され、高い安全性でウエハの
電気的検査を行うことができる。
【0069】また、弾性異方導電膜20における熱によ
る面方向の膨張がフレーム板10によって規制されるた
め、フレーム板10を構成する材料として線熱膨張係数
の小さいものを用いることにより、温度変化による熱履
歴を受けた場合にも、ウエハに対する良好な電気的接続
状態が安定に維持される。更に、フレーム板10には、
検査対象であるウエハにおける集積回路の被検査電極が
形成された電極領域に対応して複数の貫通孔が形成され
ているため、当該貫通孔11の各々に配置される弾性異
方導電膜20は面積が小さいものでよい。従って、熱履
歴を受けた場合でも、弾性異方導電膜20の各々の面方
向における熱膨張の絶対量が少ないため、大面積のウエ
ハに対しても良好な電気的接続状態を安定に維持するこ
とができる。
【0070】図13は、本発明に係る異方導電性コネク
ターの他の例を示す平面図であり、図14は、図13に
示す異方導電性コネクターにおける弾性異方導電膜を拡
大して示す説明用断面図である。この異方導電性コネク
ターは、厚み方向に伸びる貫通孔11が中央に形成され
た全体が枠状のフレーム板10を有し、このフレーム板
10の貫通孔11内には、厚み方向に導電性を有する弾
性異方導電膜20が、当該フレーム板10の当該貫通孔
11の周辺部に支持された状態で配置されている。弾性
異方導電膜20は、その基材が弾性高分子物質よりな
り、接続すべき回路装置の電極のパターンに対応するパ
ターンに従って配置された厚み方向に伸びる複数の接続
用導電部22と、この接続用導電部22の各々の周囲に
形成され、当該接続用導電部22の各々を相互に絶縁す
る絶縁部23とよりなる機能部21を有し、当該機能部
21は、フレーム板10の貫通孔11に位置するよう配
置されている。この機能部21の周縁には、フレーム板
10における貫通孔11の周辺部に固定支持された被支
持部25が、当該機能部21に一体に連続して形成され
ている。具体的には、この例における被支持部25は、
二股状に形成されており、フレーム板10における貫通
孔11の周辺部を把持するよう密着した状態で固定支持
されている。そして、被支持部25には、導電性粒子P
が厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されており、
これにより、導電性粒子Pによって厚み方向に導電路が
形成される除電用導電部26が、被支持部25全体にわ
たって形成されている。フレーム板10および弾性異方
導電膜20を構成する材料は、前述の図1〜図4に示す
異方導電性コネクターと同様である。
【0071】このような異方導電性コネクターは、例え
ば片面プリント回路基板、両面プリント回路基板、多層
プリント回路基板等のプリント回路基板と、半導体チッ
プ、BGA、CSP等の表面実装型の半導体集積回路装
置、液晶表示素子などの電子部品との回路装置相互間の
電気的な接続を達成するためのコネクターとして使用す
ることができ、また、上記のプリント回路基板および電
子部品などの回路装置の電気的検査において、回路装置
とテスターとの間に介在されて両者の電気的な接続を達
成するためのコネクターとして使用することができる。
【0072】上記の異方導電性コネクターによれば、弾
性異方導電膜20には、接続用導電部22を有する機能
部21の周縁に被支持部25が形成されており、この被
支持部25がフレーム板10の貫通孔11の周辺部に固
定されているため、変形しにくくて取扱いやすく、ま
た、例えばフレーム板に位置決め用マーク(例えば孔や
切り欠きなど)を形成することにより、接続すべき回路
装置との電気的接続作業において、当該回路装置に対す
る位置合わせおよび保持固定を容易に行うことができ
る。
【0073】そして、上記の異方導電性コネクターは、
その弾性異方導電膜20の形成において、成形材料層に
おける被支持部25となる部分に例えば磁場を作用させ
ることにより、当該被支持部25となる部分に存在する
導電性粒子Pを当該部分に保持させた状態で、当該成形
材料層の硬化処理を行うことにより得られるため、成形
材料層における被支持部25となる部分すなわちフレー
ム板10における貫通孔11の周辺部の上方および下方
に位置する部分に存在する導電性粒子Pが、接続用導電
部22となる部分に集合することがなく、その結果、得
られる弾性異方導電膜20における接続用導電部22の
うち最も外側に位置する接続用導電部22(図13にお
いて一点鎖線で囲まれた接続用導電部22)に、過剰な
量の導電性粒子Pが含有されることが防止される。従っ
て、成形材料層中の導電性粒子Pの含有量を少なくする
必要もないので、弾性異方導電膜20の全ての接続用導
電部22について、良好な導電性が確実に得られると共
に隣接する接続用導電部22との絶縁性が確実に得ら
れ、全ての接続用導電部22を有効に利用することがで
きる。
【0074】また、弾性異方導電膜20における被支持
部25には除電用導電部26が形成されているため、こ
の除電用導電部26がフレーム板10を介してアースに
電気的に接続されることにより、弾性異方導電膜20の
表面に生じた静電気が除電用導電部26を介して除電さ
れる。その結果、弾性異方導電膜20の表面に電荷が蓄
積されることを防止または抑制することができるので、
高い電位の静電気が生じることを防止することができ、
或いは、表面に静電気が帯びてもその放電が除電用導電
部26において生じることとなり、従って、静電気によ
る種々の悪影響を排除することができる。
【0075】また、弾性異方導電膜20における熱によ
る面方向の膨張がフレーム板10によって規制されるた
め、フレーム板10を構成する材料として線熱膨張係数
の小さいものを用いることにより、温度変化による熱履
歴を受けた場合にも、接続すべき回路装置に対する良好
な電気的接続状態が安定に維持される。
【0076】〔回路装置の電気的検査装置〕図15は、
本発明に係る回路装置の電気的検査装置の一例における
構成の概略を示す説明用断面図であり、この回路装置の
電気的検査装置は、ウエハに形成された複数の集積回路
の各々について、当該集積回路の電気的検査をウエハの
状態で行うためのものである。
【0077】図15に示す回路装置の電気的検査装置
は、検査対象であるウエハ6の被検査電極7の各々とテ
スターとの電気的接続を行うプローブ部材1を有する。
このプローブ部材1においては、図16にも拡大して示
すように、検査対象であるウエハ6の被検査電極7のパ
ターンに対応するパターンに従って複数の検査電極31
が表面(図において下面)形成された検査用回路基板3
0を有し、この検査用回路基板30の表面には、図1〜
図4に示す構成の異方導電性コネクター2が、その弾性
異方導電膜20における接続用導電部22の各々が検査
用回路基板30の検査電極31の各々に対接するよう設
けられており、この異方導電性コネクター2は、適宜の
手段によってアースされている。異方導電性コネクター
2の表面(図において下面)には、絶縁性シート41に
検査対象であるウエハ6の被検査電極7のパターンに対
応するパターンに従って複数の電極構造体42が配置さ
れてなるシート状コネクター40が、当該電極構造体4
2の各々が異方導電性コネクター2の弾性異方導電膜2
0における接続用導電部22の各々に対接するよう設け
られている。また、プローブ部材1における検査用回路
基板30の裏面(図において上面)には、当該プローブ
部材1を下方に加圧する加圧板3が設けられ、プローブ
部材1の下方には、検査対象であるウエハ6が載置され
るウエハ載置台4が設けられており、加圧板3およびウ
エハ載置台4の各々は、加熱器5に接続されている。
【0078】プローブ部材1におけるシート状コネクタ
ー40について具体的に説明すると、このシート状コネ
クター40は、柔軟な絶縁性シート41を有し、この絶
縁性シート41には、当該絶縁性シート41の厚み方向
に伸びる複数の金属よりなる電極構造体42が、検査対
象であるウエハ6の被検査電極7のパターンに対応する
パターンに従って、当該絶縁性シート41の面方向に互
いに離間して配置されている。電極構造体42の各々
は、絶縁性シート41の表面(図において下面)に露出
する突起状の表面電極部43と、絶縁性シート41の裏
面に露出する板状の裏面電極部44とが、絶縁性シート
41の厚み方向に貫通して伸びる短絡部45によって互
いに一体に連結されて構成されている。
【0079】絶縁性シート41としては、絶縁性を有す
る柔軟なものであれば特に限定されるものではなく、例
えばポリイミド樹脂、液晶ポリマー、ポリエステル、フ
ッ素系樹脂などよりなる樹脂シート、繊維を編んだクロ
スに上記の樹脂を含浸したシートなどを用いることがで
きる。また、絶縁性シート41の厚みは、当該絶縁性シ
ート41が柔軟なものであれば特に限定されないが、1
0〜50μmであることが好ましく、より好ましくは1
0〜25μmである。
【0080】電極構造体42を構成する金属としては、
ニッケル、銅、金、銀、パラジウム、鉄などを用いるこ
とができ、電極構造体42としては、全体が単一の金属
よりなるものであっても、2種以上の金属の合金よりな
るものまたは2種以上の金属が積層されてなるものであ
ってもよい。また、電極構造体42における表面電極部
43および裏面電極部44の表面には、当該電極部の酸
化が防止されると共に、接触抵抗の小さい電極部が得ら
れる点で、金、銀、パラジウムなどの化学的に安定で高
導電性を有する金属被膜が形成されていることが好まし
い。
【0081】電極構造体42における表面電極部43の
突出高さは、ウエハ6の被検査電極7に対して安定な電
気的接続を達成することができる点で、15〜50μm
であることが好ましく、より好ましくは15〜30μm
である。また、表面電極部43の径は、ウエハ6の被検
査電極の寸法およびピッチに応じて設定されるが、例え
ば30〜80μmであり、好ましくは30〜50μmで
ある。電極構造体42における裏面電極部44の径は、
短絡部45の径より大きく、かつ、電極構造体42の配
置ピッチより小さいものであればよいが、可能な限り大
きいものであることが好ましく、これにより、異方導電
性コネクター2の弾性異方導電膜20における接続用導
電部22に対しても安定な電気的接続を確実に達成する
ことができる。また、裏面電極部44の厚みは、強度が
十分に高くて優れた繰り返し耐久性が得られる点で、2
0〜50μmであることが好ましく、より好ましくは3
5〜50μmである。電極構造体42における短絡部4
5の径は、十分に高い強度が得られる点で、30〜80
μmであることが好ましく、より好ましくは30〜50
μmである。
【0082】シート状コネクター40は、例えば以下の
ようにして製造することができる。すなわち、絶縁性シ
ート41上に金属層が積層されてなる積層材料を用意
し、この積層材料における絶縁性シート41に対して、
レーザ加工、ドライエッチング加工等によって、当該絶
縁性シート41の厚み方向に貫通する複数の貫通孔を、
形成すべき電極構造体42のパターンに対応するパター
ンに従って形成する。次いで、この積層材料に対してフ
ォトリソグラフィーおよびメッキ処理を施すことによっ
て、絶縁性シート41の貫通孔内に金属層に一体に連結
された短絡部45を形成すると共に、当該絶縁性シート
41の表面に、短絡部45に一体に連結された突起状の
表面電極部43を形成する。その後、積層材料における
金属層に対してフォトエッチング処理を施してその一部
を除去することにより、裏面電極部44を形成して電極
構造体42を形成し、以てシート状コネクター40が得
られる。
【0083】このような電気的検査装置においては、ウ
エハ載置台4上に検査対象であるウエハ6が載置され、
次いで、加圧板3によってプローブ部材1が下方に加圧
されることにより、そのシート状コネクター40の電極
構造体42における表面電極部43の各々が、ウエハ6
の被検査電極7の各々に接触し、更に、当該表面電極部
43の各々によって、ウエハ6の被検査電極7の各々が
加圧される。この状態においては、異方導電性コネクタ
ー2の弾性異方導電膜20における接続用導電部22の
各々は、検査用回路基板30の検査電極31とシート状
コネクター40の電極構造体42の表面電極部43とに
よって挟圧されて厚み方向に圧縮されており、これによ
り、当該接続用導電部22にはその厚み方向に導電路が
形成され、その結果、ウエハ6の被検査電極7と検査用
回路基板30の検査電極31との電気的接続が達成され
る。その後、加熱器5によって、ウエハ載置台4および
加圧板3を介してウエハ6が所定の温度に加熱され、こ
の状態で、当該ウエハ6における複数の集積回路の各々
について所要の電気的検査が実行される。
【0084】このような電気的検査装置によれば、前述
の異方導電性コネクター2を有するプローブ部材1を介
して、検査対象であるウエハ6の被検査電極7に対する
電気的接続が達成されるため、被検査電極7のピッチが
小さいものであっても、当該ウエハに対する位置合わせ
および保持固定を容易に行うことができ、しかも、各被
検査電極に対する高い接続信頼性が得られる。また、異
方導電性コネクター2においては、弾性異方導電膜20
における熱による面方向の膨張がフレーム板10によっ
て規制されるため、フレーム板10を構成する材料とし
て線熱膨張係数の小さいものを用いることにより、温度
変化による熱履歴を受けた場合にも、ウエハ6に対する
良好な電気的接続状態が安定に維持される。更に、異方
導電性コネクター2におけるフレーム板10には、検査
対象であるウエハ6における集積回路の被検査電極7が
形成された電極領域に対応して複数の貫通孔が形成され
ているため、当該貫通孔の各々に配置される弾性異方導
電膜20は面積が小さいものでよい。従って、熱履歴を
受けた場合でも、弾性異方導電膜20の各々の面方向に
おける熱膨張の絶対量が少ないため、ウエハ6が大面積
のものであっても、当該ウエハ6に対して良好な電気的
接続状態を安定に維持することができる。
【0085】また、異方導電性コネクター2の弾性異方
導電膜20における除電用導電部26がフレーム板10
を介してアースに電気的に接続されているため、ウエハ
6に対するプローブ部材1の加圧動作および剥離動作を
繰り返し行うことによって、異方導電性コネクター2に
おける弾性異方導電膜20の表面に生じる静電気を、除
電用導電部26を介して除電することができ、その結
果、電荷が弾性異方導電膜20の表面に蓄積されること
を十分に抑制することができ、高い電位の静電気が生じ
ることを防止することができ、従って、静電気による悪
影響が排除され、高い効率で、かつ高い安全性でウエハ
6の電気的検査を行うことができる。仮に、プローブ部
材1の加圧動作および剥離動作を繰り返し行うことによ
って、異方導電性コネクター2における弾性異方導電膜
20の表面が静電気を帯び、当該静電気が放電する場合
であっても、その放電が除電用導電部26において生じ
る結果、当該弾性異方導電膜20における接続用導電部
22、検査用回路基板10および検査対象であるウエハ
6などに与える影響が排除され、高い安全性でウエハ6
の電気的検査を行うことができる。
【0086】〔導電接続構造体〕図17は、本発明に係
る導電接続構造体の一例における構成を示す説明用断面
図である。この導電接続構造体においては、回路基板5
5上に、例えば図11および図12に示す構成の異方導
電性コネクター2が、その弾性異方導電膜20の接続用
導電部22が当該回路基板55の電極56上に位置する
よう配置され、この異方導電性コネクター2におけるフ
レーム板10は、適宜の手段によってアースされてい
る。異方導電性シート2上には、電子部品50が、その
電極51が当該異方導電性コネクター2の弾性異方導電
膜20における接続用導電部22上に位置するよう配置
されている。そして、固定部材52によって、電子部品
50および異方導電性コネクター2が、当該弾性異方導
電膜20における接続用導電部22が電子部品50の電
極51と回路基板55の電極56とによって挟圧された
状態で、回路基板55に固定されていると共に、弾性異
方導電膜20の接続用導電部22によって電子部品50
の電極51が回路基板55の電極56に電気的に接続さ
れている。16は、異方導電性コネクター2のフレーム
板10に形成された位置決め用孔、57は、回路基板5
5に形成された位置決め用孔であり、フレーム板10の
位置決め用孔16および回路基板55の位置決め用孔5
7の各々には、固定部材52の脚部が挿通されている。
【0087】電子部品50としては、表面実装型のもの
であれば特に限定されず種々のものを用いることがで
き、例えば、トランジスタ、ダイオード、ICチップ若
しくはLSIチップまたはそれらのパッケージ或いはM
CM(Multi ChipModule)などの半導
体装置からなる能動部品、抵抗、コンデンサ、水晶振動
子などの受動部品などが挙げられる。回路基板55とし
ては、片面プリント回路基板、両面プリント回路基板、
多層プリント回路基板など種々の構造のものを用いるこ
とができる。また、回路基板55は、フレキシブル基
板、リジッド基板、これらを組み合わせたフレックス・
リジッド基板のいずれであってもよい。
【0088】回路基板55としてフレキシルブル基板を
用いる場合において、当該フレキシブル基板を構成する
材料としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリスルホン等を用いることができる。回路基板5
5としてリジッド基板を用いる場合において、当該リジ
ッド基板を構成する材料としては、ガラス繊維補強型エ
ポキシ樹脂、ガラス繊維補強型フェノール樹脂、ガラス
繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強型ビスマレ
イミドトリアジン樹脂等の複合樹脂材料、二酸化珪素、
アルミナ等のセラミック材料を用いることができる。
【0089】電子部品50の電極51および回路基板5
5の電極56の材質としては、例えば金、銀、銅、ニッ
ケル、パラジウム、カーボン、アルミニウム、ITO等
が挙げられる。また、電子部品50の電極51および回
路基板55の電極56の厚みは、それぞれ0.1〜10
0μmであることが好ましい。また、電子部品50の電
極51および回路基板55の電極56の幅は、1〜50
0μmであることが好ましい。
【0090】以上のような導電接続構造体によれば、電
子部品50および回路基板55が前述の異方導電性コネ
クター2を介して電気的に接続されているため、電子部
品50の電極51の各々とこれに対応する回路基板55
の電極56の各々との間において、良好な電気的接続が
確実に達成されると共に、隣接する電極間の絶縁性が確
実に達成され、従って高い接続信頼性が得られる。ま
た、異方導電性コネクター2の弾性異方導電膜20にお
ける除電用導電部26がフレーム板10を介してアース
に電気的に接続されているため、弾性異方導電膜20の
表面に生じた静電気が除電用導電部26を介して除電さ
れる。その結果、弾性異方導電膜20の表面に電荷が蓄
積されることを防止または抑制することができるので、
静電気による電子部品50の誤動作、静電気の放電によ
る電子部品50や回路基板55の故障などの悪影響を排
除することができる。
【0091】〔他の実施の形態〕本発明は、上記の実施
の形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能で
ある。例えば異方導電性コネクターにおいては、弾性異
方導電膜20における突出部24は必須のものではな
く、一面または両面が平坦面のもの、或いは凹所が形成
されたものであってもよい。また、フレーム板10が複
数の貫通孔11を有するものである場合において、これ
らの貫通孔11に配置される弾性異方導電膜20の一部
または全部が、1つの接続用導電部22が形成されてな
るものであってもよい。異方導電性コネクターの製造に
おいて、フレーム板10の基材として非磁性のものを用
いる場合には、成形材料層20Aにおける被支持部25
となる部分に磁場を作用させる方法として、当該フレー
ム板10における貫通孔11の周辺部に磁性体をメッキ
してまたは磁性塗料を塗布して磁場を作用させる手段、
金型60に、弾性異方導電膜20の被支持部25に対応
して強磁性体層を形成して磁場を作用させる手段を利用
することができる。
【0092】また、回路装置の電気的検査装置において
は、検査対象である回路装置は、集積回路が形成された
ウエハに限定されず、片面プリント回路基板、両面プリ
ント回路基板、多層プリント回路基板などのプリント回
路基板、半導体チップ、BGA、CSP、その他の表面
実装型の電子部品の電気的検査装置にも適用することが
できる。また、シート状コネクター40は、必須のもの
ではなく、異方導電性コネクター2における弾性異方導
電膜20が検査対象である回路装置に接触して電気的接
続を達成する構成であってもよい。
【0093】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0094】〈実施例1〉下記の条件に従って、フレー
ム板、異方導電膜成形用の金型および成形用スペーサー
を作製した。 〔フレーム板(10)〕 材質:コバール(飽和磁化1.4wb/m2 ),厚み:
0.4mm,貫通孔(11)の寸法:16mm×16m
m(面方向における断面積S1 :2.56cm 2 ) 〔金型(60)〕 基板(62,66):材質;鉄,厚み;6mm, 強磁性体層(63,67):材質;ニッケル,寸法;直
径1mm(円形),厚み0.1mm,配置ピッチ(中心
間距離);2mm,強磁性体層の数;64個)8個×8
個), 非磁性体層(64,68):材質;ドライフィルムレジ
ストを硬化処理したもの,凹所(64a,68a)の寸
法;直径1.1mm(円形),深さ0.4mm,凹所
(64a,68a)以外の部分の厚み;0.5mm(凹
所部分の厚み0.1mm) 〔成形用スペーサー(75,76)〕 材質:SUS304,厚み:0.4mm,開口の寸法:
19mm×19mm
【0095】付加型液状シリコーンゴム100重量部
に、平均粒子径が20μmの導電性粒子100重量部を
添加して混合し、その後、減圧による脱泡処理を施すこ
とにより、弾性異方導電膜成形用の成形材料を調製し
た。以上において、導電性粒子としては、ニッケルより
なる芯粒子に金メッキが施されてなるもの(平均被覆
量:芯粒子の重量の20重量%)を用いた。上記の金型
(60)の上型(61)および下型(65)の表面に、
調製した成形材料をスクリーン印刷法によって塗布する
ことにより、成形材料層(20A)を形成し、下型(6
5)の成形面上に、下型側成形用スペーサー(76)を
介して上記のフレーム板(10)を位置合わせして重
ね、更に、このフレーム板(10)上に、上型側成形用
スペーサー(75)を介して上型(61)を位置合わせ
して重ねることにより、上型(61)および下型(6
5)の間に、目的とする形態の成形材料層(20A)を
形成した。この成形材料層(20A)中に含有された導
電性粒子の体積の合計V1 は、0.04cm3 であっ
た。この成形材料層(20A)に対し、強磁性体層(6
2,67)の間に位置する部分(接続用導電部(22)
となる部分)に、電磁石によって厚み方向に磁束密度が
2Tとなる磁場を作用させながら、100℃、1時間の
条件で硬化処理を施すことにより、縦横の幅がそれぞれ
22mmの弾性異方導電膜(20)を形成し、以て本発
明の異方導電性コネクターを製造した。以上において、
成形材料層(20A)における被支持部(25)となる
部分における磁束密度は、2.1T(接続用導電部(2
2)となる部分における磁束密度の105%)であっ
た。また、得られた異方導電性コネクターにおける弾性
異方導電膜(20)は、直径が1mmの円形で厚みが
2.0mmの合計64個の接続用導電部(22)が2m
mのピッチで配置されてなり(接続用導電部(22)の
面方向における断面積の合計S2 が0.5cm2 ,比
(S2 /S1 )の値が0.2,接続用導電部(22)の
体積の合計V2 が0.1cm3 ,比(V1 /V2 )の値
が0.4)、フレーム板(10)の貫通孔(11)の内
周面と接続用導電部(22)との最短離間距離が0.5
mm(接続用導電部(22)の厚みの0.25倍)、絶
縁部(23)の厚みが1.2mm、被支持部(25)の
厚み(二股部分の一方の厚み)が0.4mm、突出部
(24)の高さが0.4mmのものであった。また、弾
性異方導電膜(20)における接続用導電部(22)お
よび被支持部(25)中の導電性粒子の含有割合を調べ
たところ、体積分率で、接続用導電部(22)が35
%、被支持部(25)が10%であった。また、被支持
部(25)をその厚み方向に3%圧縮した状態におい
て、当該被支持部(25)の厚み方向の体積固有抵抗を
測定したところ、3×10-1Ω・mであり、被支持部
(25)全体にわたって除電用導電部(26)が形成さ
れているものであった。
【0096】〈実施例2〜4〉フレーム板(10)、金
型(60)および成形用スペーサー(75,76)を下
記表1の条件に従って作製し、これらのフレーム板(1
0)、金型(60)および成形用スペーサー(75,7
6)を用いて弾性異方導電膜(20)を形成したこと以
外は、実施例1と同様にして異方導電性コネクターを製
造した。成形材料層中の導電性粒子の体積の合計、弾性
異方導電膜(20)の寸法等を下記表2に示す。また、
得られた異方導電性コネクターの弾性異方導電膜(2
0)における接続用導電部(22)および被支持部(2
5)中の導電性粒子の含有割合を調べたところ、いずれ
も、体積分率で、接続用導電部(22)が35%、被支
持部(25)が10%であった。また、被支持部(2
5)をその厚み方向に3%圧縮した状態において、当該
被支持部(25)の厚み方向の体積固有抵抗を測定した
ところ、いずれも3×10 -1Ω・mであり、被支持部
(25)全体にわたって除電用導電部(26)が形成さ
れているものであった。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】〈比較例1〜4〉フレーム板(10)の材
質をSUS304(飽和磁化0.01wb/m2 )に変
更したこと以外は、実施例1〜4と同様にして異方導電
性コネクターを製造した。得られた異方導電性コネクタ
ーの弾性異方導電膜(20)の被支持部(25)を観察
したところ、いずれも導電性粒子が殆ど存在していない
ことが確認された。
【0100】〈比較例5〜8〉フレーム板(10)の材
質をSUS304(飽和磁化0.01wb/m2 )に変
更し、弾性異方導電膜成形用の成形材料として、下記の
ようにして調製されたものを用いたこと以外は、実施例
1〜4と同様にして異方導電性コネクターを製造した。 成形材料:付加型液状シリコーンゴム100重量部に、
平均粒子径が20μmの導電性粒子50重量部を添加し
て混合し、その後、減圧による脱泡処理を施すことによ
り、弾性異方導電膜成形用の成形材料を調製した。以上
において、導電性粒子としては、ニッケルよりなる芯粒
子に金メッキが施されてなるもの(平均被覆量:芯粒子
の重量の20重量%)を用いた。得られた異方導電性コ
ネクターの弾性異方導電膜(20)の被支持部(25)
を観察したところ、いずれも導電性粒子が殆ど存在して
いないことが確認された。
【0101】〔異方導電性コネクターの評価〕 (1)実施例1〜4および比較例1〜8に係る異方導電
性コネクターの各々について、以下のような試験を行っ
た。異方導電性コネクターの弾性異方導電膜における接
続用導電部に対応するパターンに従って電極が形成され
た2つの電極板を用意し、一方の電極板上に異方導電性
コネクターをその弾性異方導電膜における接続用導電部
の各々が当該電極板の電極上に位置するよう位置合わせ
した状態で固定し、この異方導電性コネクター上に、他
方の電極板をその電極の各々が当該異方導電性コネクタ
ーの弾性異方導電膜における接続用導電部上に位置する
よう位置合わせした状態で固定し、他方の電極板によっ
て異方導電性コネクターの弾性異方導電膜をその接続用
導電部の厚み方向の歪み率が25%となるよう加圧し、
この状態で、当該接続用導電部の厚み方向の電気抵抗
(以下、「導通抵抗」という。)および隣接する接続用
導電部間の電気抵抗値(以下、「絶縁抵抗」という。)
を測定し、導通抵抗の平均値および最大値、並びに絶縁
抵抗の最小値を求めた。ここで、絶縁抵抗が1kΩ以下
のものについては、例えば回路装置の検査において、実
際上使用することが困難である。以上の結果を下記表3
に示す。
【0102】
【表3】
【0103】表3の結果から明らかなように、実施例1
〜4に係る異方導電性コネクターによれば、弾性異方導
電膜における接続用導電部のピッチが小さいものであっ
ても、当該接続用導電部には良好な導電性が得られると
共に、隣接する接続用導電部間には所要の絶縁性が得ら
れることが確認された。
【0104】(2)実施例1および比較例1に係る異方
導電性コネクターの各々について、以下のような試験を
行った。異方導電性コネクターの弾性異方導電膜におけ
る接続用導電部に対応するパターンに従って電極が形成
された2つの電極板を用意し、一方の電極板上に異方導
電性コネクターをその弾性異方導電膜における導電部の
各々が当該電極板の電極上に位置するよう位置合わせし
た状態で固定し、この異方導電性コネクター上に、他方
の電極板をその電極の各々が当該異方導電性コネクター
の弾性異方導電膜における導電部上に位置するよう位置
合わせした状態で固定した。そして、温度25℃、相対
湿度30%の環境下において、他方の電極板によって異
方導電性コネクターの弾性異方導電膜をその接続用導電
部の厚み方向の歪み率が25%となるよう加圧し、この
状態で1秒間保持した後、異方導電性コネクターの弾性
異方導電膜から他方の電極板を引き離し、更に、2秒間
経過後に他方の電極板によって異方導電性コネクターの
弾性異方導電膜を加圧した。この操作を1サイクルとし
て合計5000サイクル行った後、40秒間以内に異方
導電性コネクターの弾性異方導電膜の表面電位を測定し
た。以上において、表面電位の測定は、トレック・ジャ
パン製の表面電位測定装置「モデル520」を用い、図
18に示すように、弾性異方導電膜20の機能部21に
おける4つの個所A〜Dについて行った。また、表面電
位が50V以上である場合には、例えば回路装置の検査
において、被検査回路装置に破壊等の悪影響を及ぼすお
それがある。以上の結果を下記表4に示す。
【0105】
【表4】
【0106】表4の結果から明らかなように、実施例1
に係る異方導電性コネクターによれば、測定個所A〜D
のいずれにおいても、表面電位の値が50V未満であ
り、長時間使用した場合であっても、弾性異方導電膜の
表面に電荷が蓄積されることが抑制され、これにより、
静電気による悪影響を排除することができることが確認
された。これに対し、比較例1に係る異方導電性コネク
ターにおいては、測定個所A〜Dのいずれにおいても、
表面電位の値が50V以上であり、長期間の使用によ
り、異方導電膜の表面に電荷が蓄積され、高い電圧の静
電気を帯びるものであった。
【0107】
【発明の効果】本発明の異方導電性コネクターによれ
ば、弾性異方導電膜には、接続用導電部を有する機能部
の周縁に被支持部が形成されており、この被支持部がフ
レーム板の貫通孔の周辺部に固定されているため、変形
しにくくて取扱いやすく、また、例えばフレーム板に位
置決め用マークを形成することにより、接続すべき回路
装置との電気的接続作業において、当該回路装置に対す
る位置合わせおよび保持固定を容易に行うことができ
る。そして、本発明の異方導電性コネクターは、その弾
性異方導電膜の形成において、成形材料層における被支
持部となる部分に磁場を作用させることにより、当該被
支持部となる部分に存在する導電性粒子を当該部分に保
持させた状態で、当該成形材料層の硬化処理を行うこと
により得られるため、成形材料層における被支持部とな
る部分すなわちフレーム板における貫通孔の周辺部の上
方および下方に位置する部分に存在する導電性粒子が、
接続用導電部となる部分に集合することがなく、その結
果、得られる弾性異方導電膜における接続用導電部のう
ち最も外側に位置する接続用導電部に、過剰な量の導電
性粒子が含有されることが防止される。従って、成形材
料層中の導電性粒子の含有量を少なくする必要もないの
で、弾性異方導電膜の全ての接続用導電部において、良
好な導電性が確実に得られると共に隣接する接続用導電
部との絶縁性が確実に得られる。また、弾性異方導電膜
における熱による面方向の膨張がフレーム板によって規
制されるため、フレーム板を構成する材料として線熱膨
張係数の小さいものを用いることにより、温度変化によ
る熱履歴を受けた場合にも、接続すべき回路装置に対す
る良好な電気的接続状態が安定に維持される。
【0108】また、弾性異方導電膜における被支持部に
除電用導電部が形成された構成によれば、この除電用導
電部がフレーム板を介してアースに電気的に接続される
ことにより、当該弾性異方導電膜の表面に生じた静電気
が当該除電用導電部を介して除電される。その結果、弾
性異方導電膜の表面に電荷が蓄積されることを防止また
は抑制することができるので、静電気による悪影響を排
除することができる。
【0109】本発明のプローブ部材によれば、上記の異
方導電性コネクターを有するため、検査対象である回路
装置の被検査電極のピッチが小さいものであっても、当
該回路装置に対する位置合わせおよび保持固定を容易に
行うことができ、しかも、各被検査電極に対して高い接
続信頼性が得られる。本発明の回路装置の電気的検査装
置によれば、上記の異方導電性コネクターを有するプロ
ーブ部材を介して、検査対象である回路装置の被検査電
極に対する電気的接続が達成されるため、被検査電極の
ピッチが小さいものであっても、当該回路装置に対する
位置合わせおよび保持固定を容易に行うことができ、し
かも、各被検査電極に対する高い接続信頼性が得られ
る。本発明の導電接続構造体によれば、上記の異方導電
性コネクターを介して電気的に接続されてなるため、高
い接続信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異方導電性コネクターの一例を示
す平面図である。
【図2】図1に示す異方導電性コネクターの一部を拡大
して示す平面図である。
【図3】図1に示す異方導電性コネクターにおける弾性
異方導電膜を拡大して示す平面図である。
【図4】図1に示す異方導電性コネクターにおける弾性
異方導電膜を拡大して示す説明用断面図である。
【図5】弾性異方導電成形用の金型の一例における構成
を示す説明用断面図である。
【図6】図5に示す金型をその一部を拡大して示す説明
用断面図である。
【図7】上型の成形面にスクリーン印刷法により成形材
料を塗布する工程を示す説明用断面図である。
【図8】上型および下型の成形面に成形材料が塗布され
て成形材料層が形成された状態を示す説明用断面図であ
る。
【図9】成形面に成形材料が塗布された上型および下型
の間にスペーサーを介してフレーム板が配置された状態
を示す説明用断面図である。
【図10】上型と下型の間に、目的とする形態の成形材
料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図11】図10に示す成形材料層を拡大して示す説明
用断面図である。
【図12】図11に示す成形材料層にその厚み方向に強
度分布を有する磁場が形成された状態を示す説明用断面
図である。
【図13】本発明に係る異方導電性コネクターの他の例
を示す平面図である。
【図14】図13に示す異方導電性コネクターにおける
弾性異方導電膜を拡大して示す説明用断面図である。
【図15】本発明に係る回路装置の電気的検査装置の一
例における構成を示す説明用断面図である。
【図16】本発明に係るプローブ部材の一例における要
部の構成を示す説明用断面図である。
【図17】本発明に係る導電接続構造体の一例における
構成を示す説明用断面図である。
【図18】実施例において、異方導電性コネクターにお
ける表面電位の測定個所を示す説明図である。
【図19】従来の異方導電性コネクターを製造する工程
において、金型内にフレーム板が配置されると共に、成
形材料層が形成された状態を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
1 プローブ部材 2 異方導電性コネクター 3 加圧板 4 ウエハ載置台 5 加熱器 6 ウエハ 7 被検査電極 10 フレーム板 11 貫通孔 15 孔 16 位置決め孔 20 弾性異方導電膜 20A 成形材料層 20B 成形材料 21 機能部 22 接続用導電部 23 絶縁部 24 突出部 25 被支持部 26 除電用導電部 30 検査用回路基板 31 検査電極 41 絶縁性シート 40 シート状コネクター 42 電極構造体 43 表面電極部 44 裏面電極部 45 短絡部 50 電子部品 51 電極 52 固定部材 55 回路基板 56 電極 57 位置決め用孔 60 金型 61 上型 62 基板 63 強磁性体層 64 非磁性体層 64a 凹所 65 下型 66 基板 67 強磁性体層 68 非磁性体層 68a 凹所 70 印刷用マスク 71 印刷用スペーサー 75 上型側成形用スペーサー 76 下型側成形用スペーサー 80 上型 81 強磁性体層 82 非磁性体層 85 下型 86 強磁性体層 87 非磁性体層 90 フレーム板 95 成形材料層 P 導電性粒子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/60 311 H01L 21/60 311S 5G307 H01R 11/01 501 H01R 11/01 501C 43/00 43/00 H Fターム(参考) 2G003 AA07 AA10 AB01 AD01 AG03 AG07 AG12 AG20 2G011 AA16 AB06 AB08 AB09 AB10 AC06 AC14 AE01 AE03 AE22 AF07 4M106 AA01 BA14 CA60 CA64 DJ32 5E051 CA03 5F044 KK01 LL09 LL13 LL15 5G307 HA02 HB03 HC01 HC02

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に伸びる貫通孔を有するフレー
    ム板と、このフレーム板の貫通孔内に配置され、当該貫
    通孔の周辺部に支持された弾性異方導電膜とを有してな
    り、当該弾性異方導電膜が、磁性を示す導電性粒子が密
    に含有されてなる厚み方向に伸びる接続用導電部および
    その周囲に形成された絶縁部よりなる機能部と、この機
    能部の周縁に一体に形成され、前記フレーム板における
    貫通孔の周辺部に固定された被支持部とよりなる異方導
    電性コネクターを製造する方法であって、 前記フレーム板の貫通孔およびその周辺部に、硬化処理
    よって弾性高分子物質となる液状の高分子物質形成材料
    中に磁性を示す導電性粒子が分散されてなる弾性異方導
    電膜用の成形材料層を形成し、 この成形材料層に対して、その接続用導電部となる部分
    および被支持部となる部分においてそれ以外の部分より
    も大きい強度の磁場を作用させることにより、少なくと
    も成形材料層における被支持部となる部分に存在する導
    電性粒子を当該部分に保持させた状態で、当該成形材料
    層中の導電性粒子を接続用導電部となる部分に集合させ
    て厚み方向に配向させ、この状態で前記成形材料層を硬
    化処理することにより、弾性異方導電膜を形成する工程
    を有することを特徴とする異方導電性コネクターの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 複数の貫通孔を有するフレーム板を用
    い、このフレーム板の貫通孔の各々に、弾性異方導電膜
    を形成することを特徴とする請求項1に記載の異方導電
    性コネクターの製造方法。
  3. 【請求項3】 複数の接続用導電部が絶縁部によって相
    互に絶縁された状態で配置されてなる機能部を有する弾
    性異方導電膜を形成することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の異方導電性コネクターの製造方法。
  4. 【請求項4】 フレーム板は、少なくとも貫通孔の周辺
    部が磁性を示すものであり、当該フレーム板の周辺部を
    磁化させることによって、成形材料層における被支持部
    となる部分に磁場を作用させることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の異方導電性コネクタ
    ーの製造方法。
  5. 【請求項5】 フレーム板における貫通孔の周辺部は、
    その飽和磁化が0.1wb/m2 以上であることを特徴
    とする請求項4に記載の異方導電性コネクターの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 フレーム板が磁性体により構成されてい
    ることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の異
    方導電性コネクターの製造方法。
  7. 【請求項7】 フレーム板の線熱膨張係数が3×10-5
    /K以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項6
    のいずれかに記載の異方導電性コネクターの製造方法。
  8. 【請求項8】 フレーム板の貫通孔は、その面方向にお
    ける断面積をS1 とし、当該貫通孔に形成される弾性異
    方導電膜の接続用導電部の面方向における断面積の合計
    をS2 としたとき、下記式(1)を満足するものである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記
    載の異方導電性コネクターの製造方法。 【数1】式(1) 0.02≦(S2 /S1 )≦0.5
  9. 【請求項9】 フレーム板の貫通孔の内周面と形成すべ
    き接続用導電部との最短離間距離が、当該接続用導電部
    の厚みの0.25倍以上であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項8のいずれかに記載の異方導電性コネクタ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】 飽和磁化が0.1wb/m2 以上の導
    電性粒子を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項
    9のいずれかに記載の異方導電性コネクターの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 成形材料層に含有される導電性粒子の
    体積の合計をV1 とし、形成すべき弾性異方導電膜にお
    ける接続用導電部の体積の合計をV2 としたとき、下記
    式(2)を満足することを特徴とする請求項1乃至請求
    項10のいずれかに記載の異方導電性コネクターの製造
    方法。 【数2】式(2) 0.1≦(V1 /V2 )≦0.5
  12. 【請求項12】 成形材料層に磁場を作用させた状態に
    おいて、被支持部となる部分における磁束密度が、接続
    用導電部となる部分における磁束密度の30〜150%
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいず
    れかに記載の異方導電性コネクターの製造方法。
  13. 【請求項13】 成形材料層における被支持部となる部
    分に作用させることにより、少なくとも当該被支持部と
    なる部分に存在する導電性粒子を厚み方向に配向させて
    当該成形材料層の硬化処理を行うことにより、被支持部
    に除電用導電部を有する弾性異方導電膜を形成すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載
    の異方導電性コネクターの製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれかに
    記載の方法によって製造されたことを特徴とする異方導
    電性コネクター。
  15. 【請求項15】 回路装置の電気的検査に用いられるプ
    ローブ部材であって、 検査対象である回路装置の被検査電極のパターンに対応
    するパターンに従って導電部が形成された弾性異方導電
    膜を有する、請求項14に記載の異方導電性コネクター
    を具えてなることを特徴とするプローブ部材。
  16. 【請求項16】 被検査電極のパターンに対応するパタ
    ーンに従って検査電極が表面に形成された検査用回路基
    板と、この検査用回路基板の表面に配置された異方導電
    性コネクターと、この異方導電性コネクターの表面に配
    置されたシート状コネクターとを具えてなり、 前記シート状コネクターは、絶縁性シートと、この絶縁
    性シートをその厚み方向に貫通して伸び、被検査電極の
    パターンに対応するパターンに従って配置された複数の
    電極構造体とよりなることを特徴とする請求項15に記
    載のプローブ部材。
  17. 【請求項17】 請求項15または請求項16に記載の
    プローブ部材を具えてなり、当該プローブ部材を介し
    て、検査対象である回路装置の被検査電極に対する電気
    的接続が達成されることを特徴とする回路装置の電気的
    検査装置。
  18. 【請求項18】 検査対象である回路装置を加熱する加
    熱手段を有し、当該加熱手段によって前記回路装置が所
    定の温度に加熱された状態で、当該回路装置の電気的検
    査が実行されることを特徴とする請求項17に記載の回
    路装置の電気的検査装置。
  19. 【請求項19】 請求項14に記載の異方導電性コネク
    ターによって電気的に接続されてなることを特徴とする
    導電接続構造体。
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