JP2002280092A - 異方導電性シートおよびその応用製品 - Google Patents

異方導電性シートおよびその応用製品

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JP2002280092A
JP2002280092A JP2001078688A JP2001078688A JP2002280092A JP 2002280092 A JP2002280092 A JP 2002280092A JP 2001078688 A JP2001078688 A JP 2001078688A JP 2001078688 A JP2001078688 A JP 2001078688A JP 2002280092 A JP2002280092 A JP 2002280092A
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anisotropic conductive
conductive sheet
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Kiyoshi Kimura
潔 木村
Onori Yamada
大典 山田
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    • H01L2924/15311Connection portion the connection portion being formed only on the surface of the substrate opposite to the die mounting surface being a ball array, e.g. BGA

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に静電気が帯びることを防止または抑制
することができ、長期間にわたって安定した導電性が得
られ、接続対象電極の表面を汚染することを防止するこ
とができる異方導電性シートおよびその応用製品を提供
すること。 【解決手段】 上記の課題は、各々厚み方向に伸び、弾
性を有する複数の導電路形成部が、絶縁部によって相互
に絶縁された状態で配置されてなる異方導電性シート本
体と、この異方導電性シート本体の一面に、その導電路
形成部の各々に対応して相互に離間した状態で設けられ
た、当該導電路形成部の各々の表面およびその周辺部分
の表面を覆う複数の導電膜とを有してなることを特徴と
する異方導電性シートによって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子部品な
どの回路装置相互間の電気接続や、プリント回路基板、
半導体集積回路などの回路装置の検査装置におけるコネ
クターとして好ましく用いられる異方導電性シートおよ
びその応用製品に関する。
【0002】
【従来の技術】異方導電性エラストマーシートは、厚み
方向にのみ導電性を示すもの、または厚み方向に加圧さ
れたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電
部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合
などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成す
ることが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収
してソフトな接続が可能であることなどの特長を有する
ため、このような特長を利用して、例えば電子計算機、
電子式デジタル時計、電子カメラ、コンピューターキー
ボードなどの分野において、回路装置、例えばプリント
回路基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルな
どとの相互間の電気的な接続を達成するためのコネクタ
ーとして広く用いられている。
【0003】また、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査においては、検査対象であ
る回路装置の一面に形成された被検査電極と、検査用回
路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続
を達成するために、回路装置の被検査電極領域と検査用
回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性シートを
介在させることが行われている。
【0004】従来、このような異方導電性エラストマー
シートとしては、種々の構造のものが知られており、例
えば特開昭51−93393号公報などには、金属粒子
をエラストマー中に均一に分散して得られる異方導電性
エラストマーシート(以下、これを「分散型異方導電性
エラストマーシート」という。)が開示され、また、特
開昭53−147772号公報などには、導電性磁性体
粒子をエラストマー中に不均一に分布させることによ
り、厚み方向に伸びる多数の導電路形成部と、これらを
相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性エ
ラストマーシート(以下、これを「偏在型異方導電性エ
ラストマーシート」という。)が開示され、更に、特開
昭61−250906号公報などには、導電路形成部の
表面と絶縁部との間に段差が形成された偏在型異方導電
性シートが開示されている。
【0005】そして、偏在型異方導電性エラストマーシ
ートは、回路基板などにおける接続対象電極パターンと
対掌のパターンに従って導電路形成部が形成されている
ため、分散型異方導電性シートに比較して、接続対象電
極が小さいピッチで配置されている回路装置などに対し
ても電極間の電気的接続を高い信頼性で達成することが
できる点で有利であり、特に、導電路形成部が絶縁部か
ら突出する状態に形成されてなるものは、被検査電極に
対する接触が確実に行われるため、より好ましい。
【0006】しかしながら、このような偏在型異方導電
性エラストマーシートを、例えば回路装置の電気的検査
におけるコネクターとして用いる場合には、次のような
問題がある。 (1)異方導電性エラストマーシートを回路装置の電気
的検査におけるコネクターとして用いる場合には、検査
対象である回路装置と検査用回路基板との間に異方導電
性エラストマーシートを介在させ、この異方導電性エラ
ストマーシートを加圧することにより、検査対象である
回路装置と検査用回路基板との電気的接続を達成して電
気的検査が行われる。然るに、検査対象である回路装置
と異方導電性エラストマーシートとの加圧動作および剥
離動作によって、当該異方導電性エラストマーシートに
おける絶縁部の表面に電荷が発生しやすく、多数の回路
装置の電気的検査を連続して行うことにより、異方導電
性エラストマーシートにおける絶縁部の表面に電荷が蓄
積され、高い電圧の静電気を帯びることになる。そし
て、当該静電気が異方導電性エラストマーシートの導電
路形成部を介して放電することにより、異方導電性エラ
ストマーシートの導電路形成部や検査用回路基板におけ
る配線回路だけでなく、検査対象である回路装置にまで
悪影響を与えることがあり、その結果、異方導電性シー
トエラストマーや検査用回路基板が故障したり、検査対
象である被検査回路装置が破壊するおそれがある。ま
た、異方導電性エラストマーシートの表面に電荷が蓄積
されて静電気を帯びると、当該静電気によって、検査対
象である回路装置が異方導電性エラストマーシートに貼
りつくため、検査作業を円滑に行うことが困難となる。
このような理由から、回路装置の電気的検査において
は、定期的にあるいは異方導電性エラストマーシートの
表面に相当量の静電気の発生が確認されたときに必要に
応じて、回路装置の検査作業を中断し、異方導電性エラ
ストマーシートの表面の除電作業を行うことが必要とな
り、そのため、回路装置の検査効率が低下する、という
問題がある。
【0007】(2)検査対象である回路装置の被検査電
極が、例えば錫−鉛半田合金よりなる突起状電極である
場合には、異方導電性エラストマーシートにおける導電
路形成部に電極物質である錫−鉛半田合金が付着しやす
く、多数の回路装置の電気的検査を連続して行うことに
より、異方導電性エラストマーシートにおける導電路形
成部の表面に電極物質が堆積する結果、後続の回路装置
の検査に影響を与える。また、導電路形成部を構成する
ための導電性粒子としては、良好な導電性を得るため
に、通常金よりなる被覆層が形成されてなるものが用い
られているが、電極物質である錫−鉛半田合金が導電性
粒子の被覆層に移行することによって当該被覆層が変質
する結果、導電路形成部の導電性が低下する、という問
題がある。
【0008】(3)異方導電性エラストマーシートを構
成する弾性高分子物質としては、一般にシリコーンゴム
が用いられているが、このシリコーンゴム中には、オイ
ル状の低分子量のシリコーンが含有されている。そし
て、このような異方導電性エラストマーシートを例えば
回路装置の検査に長時間使用すると、異方導電性エラス
トマーシートの表面に低分子量のシリコーンがブリード
アウトし、これにより、検査対象である回路装置の被検
査電極の表面が汚染される。その結果、当該回路装置を
実装する際に、ボンディングを行うことができなかった
り、所要の電気的接続を達成することができない、とい
う問題もある。
【0009】(4)上記(2)および上記(3)の問題
を解決するため、回路装置の検査においては、異方導電
性エラストマーシートと、樹脂材料よりなる柔軟な絶縁
性シートにその厚み方向に貫通して伸びる複数の金属電
極体が配列されたなるシート状コネクターとにより回路
装置検査用治具を構成し、この回路装置検査用治具にお
けるシート状コネクターの金属電極体に被検査電極を接
触させて加圧することにより、検査対象である回路装置
との電気的接続を達成することが行われている。然る
に、上記の回路装置検査用治具においては、検査対象で
ある回路装置の被検査電極のピッチが小さい場合すなわ
ちシート状コネクターにおける金属電極体のピッチが小
さい場合には、隣接する金属電極体間のフレキシブル性
が低下するため、当該シート状コネクターには、その金
属電極体の高さバラツキが極めて小さいものであること
が要求されるが、検査対象である回路装置が、その基体
の面精度が低いもの、基体の厚みの均一性が低いもの、
被検査電極の高さのバラツキが大きいものである場合に
は、当該回路装置に対して良好な電気的接続を達成する
ことが困難である。また、回路装置との電気的接続作業
において、隣接する金属電極体同士が相互に干渉するた
め、仮に全ての被検査電極に対する良好な電気的接続状
態を達成することが可能であっても、相当に大きい加圧
力が必要となり、従って、検査装置全体が大型のものと
なり、また、検査装置全体の製造コストが高くなる。ま
た、回路装置の検査を高温環境下において行う場合に
は、異方導電性エラストマーシートを形成する弾性高分
子物質の熱膨張率とシート状コネクターにおける絶縁性
シートを形成する樹脂材料の熱膨張率との差に起因し
て、異方導電性エラストマーシートの導電路形成部とシ
ート状コネクターの金属電極体との間に位置ずれが生じ
る結果、良好な電気的接続状態を安定に維持することが
困難である。更に、回路装置検査用治具の作製において
は、異方導電性エラストマーシートの他にシート状コネ
クターを作製し、これらを位置合わせした状態で固定す
ることが必要であるため、検査用治具の製造コストが高
くなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その第1の目
的は、表面に静電気が帯びることを防止または抑制する
ことができ、長期間にわたって安定した導電性が得ら
れ、接続対象電極の表面を汚染することを防止すること
ができる異方導電性シートを提供することにある。本発
明の第2の目的は、上記の第1の目的に加えて、検査対
象である回路装置の被検査電極との電気的接続を小さい
加圧力で確実に達成することができ、高温環境下におい
て使用した場合にも良好な電気的接続状態を安定に維持
することができ、しかも、コストの小さい回路装置検査
用治具を構成することができる異方導電性シートを提供
することにある。本発明の第3の目的は、多数の回路装
置の検査を連続して行っても、静電気による悪影響を排
除することができ、検査対象である回路装置に対して安
定した電気的接続を達成することができ、当該回路装置
の被検査電極の表面を汚染することを防止することがで
き、更には、被検査電極との電気的接続を小さい加圧力
で確実に達成することができ、高温環境下において使用
した場合にも良好な電気的接続状態を安定に維持するこ
とができ、しかも、コストの小さい回路装置検査用治具
を提供することにある。本発明の第4の目的は、多数の
回路装置の検査を連続して行っても、静電気による悪影
響を排除することができ、検査対象である回路装置に対
して安定した電気的接続を達成することができ、当該回
路装置の被検査電極の表面を汚染することを防止するこ
とができ、更には、被検査電極との電気的接続を小さい
加圧力で確実に達成することができ、高温環境下におい
て使用した場合にも良好な電気的接続状態を安定に維持
することができ、しかも、コストの小さい回路装置の検
査装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性シー
トは、各々厚み方向に伸び、弾性を有する複数の導電路
形成部が、絶縁部によって相互に絶縁された状態で配置
されてなる異方導電性シート本体と、この異方導電性シ
ート本体の一面に、その導電路形成部の各々に対応して
相互に離間した状態で設けられた、当該導電路形成部の
各々の表面およびその周辺部分の表面を覆う複数の導電
膜とを有してなることを特徴とする。
【0012】本発明の異方導電性シートにおいては、前
記異方導電性シート本体における導電路形成部の各々
は、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒子が厚み方
向に配向した状態で含有されてなることが好ましい。ま
た、前記異方導電性シート本体における導電路形成部の
各々は、当該異方導電性シート本体の一面および/また
は他面から突出した状態で形成されていてもよい。ま
た、前記導電膜の各々が金属よりなるものであることが
好ましく、このような導電膜導電膜の各々がスパッタリ
ングにより形成されていることが更に好ましい。また、
隣接する導電膜間の離間距離が、異方導電性シート本体
における隣接する導電路形成部間の離間距離の10〜9
0%であることが好ましい。また、導電膜の各々の表面
に導電バンプが形成されていてもよい。
【0013】本発明の回路装置検査用治具は、上記の異
方導電性シートを具えてなることを特徴とする。また、
本発明の回路装置検査用治具は、一面に検査対象である
回路装置の被検査電極に対応して複数の接続用電極が形
成された検査用回路基板と、この検査用回路基板の一面
に、当該接続用電極上に導電路形成部が位置するよう配
置された、上記の異方導電性シートとを具えてなること
を特徴とする。
【0014】本発明の回路装置の検査装置は、上記の回
路装置検査用治具を具えてなることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の異方導電性シートによれば、異方導電
性シート本体の一面には、導電膜が導電路形成部の各々
の表面およびその周辺部分の表面を覆うよう形成されて
いるため、接続対象体に対する加圧動作および剥離動作
が繰り返して行われても、表面に静電気を帯びることが
防止または抑制される。また、接続対象体の接続対象電
極に接触する導電膜または導電バンプの材質を選択する
ことにより、電極物質の付着が防止または抑制される。
また、異方導電性シート本体における導電路形成部が接
続対象体の接続対象電極に直接に接触することがないた
め、当該導電路形成部を構成する弾性物質中に含まれる
低分子量成分によって接続対象電極の表面が汚染される
ことが防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1は、本発明に係る異方導電性シ
ートの一例における構成を示す説明用断面図であり、図
2は、図1に示す異方導電性シートの平面図である。こ
の異方導電性シート10は、それぞれ厚み方向に伸びる
円柱状の複数の導電路形成部21と、これらの導電路形
成部21を相互に絶縁する絶縁部22とよりなる異方導
電性シート本体20を有する。この異方導電性シート本
体20における導電路形成部21の各々は、弾性を有す
る導電性材料により構成され、当該異方導電性シート本
体20の面方向に沿って、接続対象電極のパターンに対
応するパターンに従って配置されている。この例におい
て、異方導電性シート本体20における導電路形成部2
1の各々は、絶縁部22より大きい厚みを有し、その一
面および他面が絶縁部12の表面から突出した状態に形
成されている。そして、異方導電性シート本体20の一
面(図1において上面)には、当該異方導電性シート2
0における導電路形成部21の各々に対応して設けられ
た平面矩形の複数の導電膜30が、相互に離間した状態
で、当該導電路形成部21の各々の表面およびその周辺
部分の表面を覆うよう形成されている。
【0017】異方導電性シート本体20における導電路
形成部21は、絶縁性の弾性高分子物質中に導電性粒子
Pが含有されて構成され、好ましくは弾性高分子物質中
に導電性粒子Pが厚み方向に並んだ状態で配向されてお
り、この導電性粒子Pにより、当該導電路形成部21の
厚み方向に導電路が形成される。この導電路形成部21
は、厚み方向に加圧されて圧縮されたときに抵抗値が減
少して導電路が形成される、加圧導電路形成部とするこ
ともできる。
【0018】導電路形成部21に用いられる絶縁性の弾
性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が
好ましい。架橋高分子物質を得るために用いることので
きる硬化性の高分子物質形成材料としては、種々のもの
を用いることができ、その具体例としては、ポリブタジ
エンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−
ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの
水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共
重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体な
どのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、
クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エ
ピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン
共重合体ゴムなどが挙げられる。以上において、得られ
る異方導電性シートに耐候性が要求される場合には、共
役ジエン系ゴム以外のものを用いることが好ましく、特
に、成形加工性および電気特性の観点から、シリコーン
ゴムを用いることが好ましい。
【0019】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0020】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる導電路素子
の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレ
ン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平
均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同
じ。)が2以下のものが好ましい。
【0021】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。この
ようなヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサンは、
その分子量Mwが10000〜40000のものである
ことが好ましい。また、優れた耐熱性が得られることか
ら、分子量分布指数が2以下のものが好ましい。本発明
に係る異方導電性シート本体20おいては、上記のビニ
ル基含有ポリジメチルシロキサンおよびヒドロキシル基
含有ポリジメチルシロキサンのいずれか一方を用いるこ
ともでき、両者を併用することもできる。
【0022】導電路形成部21に用いられる導電性粒子
Pとしては、磁力を作用させる方法により当該粒子を異
方導電性シート本体20の厚み方向に容易に配向させる
ことができる観点から、磁性を示すものを用いることが
好ましい。この磁性を示す導電性粒子の具体例として
は、ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒
子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含
有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯
粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電
性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性
金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子また
はポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニ
ッケル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施した
もの、あるいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の
良好な金属の両方を被覆したものなどが挙げられる。こ
れらの中では、ニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に
金や銀などの導電性の良好な金属のメッキを施したもの
を用いることが好ましい。芯粒子の表面に導電性金属を
被覆する手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば化学メッキまたは無電解メッキを利用するこ
とができる。
【0023】導電性粒子Pとして、芯粒子の表面に導電
性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な
導電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金
属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆
面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さら
に好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%
である。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは1
〜30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、特に
好ましくは4〜20重量%である。被覆される導電性金
属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の2.5
〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは3
〜20重量%、さらに好ましくは3.5〜15重量%、
特に好ましくは4〜10重量%である。また、被覆され
る導電性金属が銀である場合には、その被覆量は、芯粒
子の3〜50重量%であることが好ましく、より好まし
くは4〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量
%、特に好ましくは6〜20重量%である。
【0024】また、導電性粒子Pの粒子径は、1〜10
00μmであることが好ましく、より好ましくは2〜5
00μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好ま
しくは10〜200μmである。また、導電性粒子Pの
粒子径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好
ましく、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましく
は1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。こ
のような条件を満足する導電性粒子Pを用いることによ
り、得られる導電路形成部21は、加圧変形が容易なも
のとなり、また、当該導電路形成部21において導電性
粒子間に十分な電気的接触が得られる。また、導電性粒
子の形状は、特に限定されるものではないが、高分子物
質用材料中に容易に分散させることができる点で、球状
のもの、星形状のものあるいはこれらが凝集した2次粒
子による塊状のものであることが好ましい。
【0025】また、導電性粒子Pの含水率は、5%以下
であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さら
に好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子を用いること
により、高分子物質用材料層を硬化処理する際に、当該
高分子物質用材料層内に気泡が生ずることが防止または
抑制される。
【0026】また、導電性粒子Pとして、その表面がシ
ランカップリング剤などのカップリング剤で処理された
ものを適宜用いることができる。導電性粒子Pの表面が
カップリング剤で処理されることにより、当該導電性粒
子Pと弾性高分子物質との接着性が高くなり、その結
果、得られる導電路形成部21は、繰り返しの使用にお
ける耐久性が高いものとなる。カップリング剤の使用量
は、導電性粒子Pの導電性に影響を与えない範囲で適宜
選択されるが、導電性粒子Pの表面におけるカップリン
グ剤の被覆率(導電性芯粒子の表面積に対するカップリ
ング剤の被覆面積の割合)が5%以上となる量であるこ
とが好ましく、より好ましくは上記被覆率が7〜100
%、さらに好ましくは10〜100%、特に好ましくは
20〜100%となる量である。
【0027】このような導電性粒子Pは、導電路形成部
21中に体積分率で20〜60%、好ましくは25〜4
0%となる割合で含有されていることが好ましい。この
割合が20%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さ
い導電路形成部21が得られないことがある。一方、こ
の割合が60%を超える場合には、得られる導電路形成
部21は脆弱なものとなりやすく、導電路形成部21と
して必要な弾性が得られないことがある。
【0028】異方導電性シート本体20における絶縁部
22は、絶縁性を有する弾性高分子物質により構成され
ている。かかる弾性高分子物質を得るために用いること
のできる硬化性の高分子物質形成材料としては、ポリブ
タジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれ
らの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロッ
ク共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合
体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加
物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレ
ン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−
ジエン共重合体ゴムなどが挙げられ、得られる異方導電
性シートに耐候性が要求される場合には、共役ジエン系
ゴム以外のものを用いることが好ましい。
【0029】絶縁部22を構成する弾性高分子物質とし
ては、導電路形成部21を構成する弾性高分子物質と同
一の種類のものあるいは異なる種類のものを用いること
ができる。また、絶縁部22は、導電路形成部11と一
体であってもよく、また、別体のものであってもよい。
【0030】異方導電性シート本体20の全厚(図1の
例では導電路形成部21における厚み)は、例えば0.
1〜2mmであり、好ましくは0.2〜1mmである。
また、導電路形成部21の外径Rは、例えば0.02〜
1mmであり、好ましくは0.05〜0.5mmであ
る。また、導電路形成分21の突出高さは、例えば0.
01〜0.5mmであり、好ましくは0.02〜0.1
mmである。
【0031】導電膜30を構成する材料としては、金
属、導電性ポリマー、樹脂中に金属粉末またはその他の
導電性材料が含有されてなるものなどを用いることがで
き、これらの中では、金属が好ましく、かかる金属の具
体例としては、銅、金、ロジウム、白金、パラジウム、
ニッケルまたはそれらの合金などを用いることができ
る。また、導電膜30は、例えばニッケル層/銅層/金
層などの異なる種類の金属層の積層体により構成されて
いてもよい。また、導電膜30の厚みは、例えば0.0
01〜0.5mmであり、好ましくは0.005〜0.
1mmである。
【0032】隣接する導電膜30間の離間距離dは、常
温において異方導電性シート本体20における隣接する
導電路形成部21間の離間距離Dの10〜90%である
ことが好ましく、より好ましくは20〜70%であり、
具体的な数値を挙げると、例えば導電路形成部21のピ
ッチが0.5mmで径が0.3mmである場合には、離
間距離dは、20〜180μmであることが好ましく、
より好ましくは50〜150μmである。隣接する導電
膜30間の離間距離dが過小である場合には、当該導電
膜30間の所要の絶縁性が得られないことがある。一
方、隣接する導電膜30間の離間距離が過大である場合
には、表面に静電気が帯びることを防止または抑制する
ことが困難となることがある。
【0033】導電膜30を形成する方法としては、特に
限定されるものではなく、例えば導電膜30の材質とし
て金属を用いる場合には、スパッタリング法、蒸着法、
その他のメッキ法、導電膜用金属シートを熱圧着する方
法などを利用することができるが、異方導電性シート本
体20に対する接着性の高い導電膜30が得られる点
で、スパッタリング法が好ましい。また、導電膜30の
材質として、硬化樹脂中に金属粉末またはその他の導電
性材料が含有されてなるものを用いる場合には、液状の
硬化性樹脂材料中に金属粉末またはその他の導電性材料
が含有されてなる導電性ペーストを、スクリーン印刷等
の印刷法によって異方導電性シート本体20の表面に塗
布して硬化処理する方法を好ましく利用することができ
る。
【0034】上記のような異方導電性シート10は、例
えば以下の方法によって製造することができる。先ず、
異方導電性シート本体20を製造する。図3には、異方
導電性シート本体成形用の金型の一例における構成を示
す説明用断面図である。この金型は、上型50およびこ
れと対となる下型55が、枠状のスペーサー54を介し
て互いに対向するよう配置されて構成されている。上型
50においては、強磁性体基板51の下面に、成形すべ
き異方導電性シート本体20の導電路形成部21の配置
パターンに対掌なパターンに従って強磁性体部分52が
形成され、この強磁性体部分52以外の個所には非磁性
体部分53が形成されており、強磁性体部分52および
非磁性体部分53によって成形面が形成されている。ま
た、成形面には、成形すべき異方導電性シート本体20
における導電路形成部21の突出部分に対応して凹所が
形成されている。一方、下型55においては、強磁性体
基板56の上面に、成形すべき異方導電性シート本体2
0の導電路形成部21の配置パターンと同一のパターン
に従って強磁性体部分57が形成され、この強磁性体部
分57以外の個所には非磁性体部分58が形成されてお
り、強磁性体部分57および非磁性体部分58によって
成形面が形成されている。また、成形面には、成形すべ
き異方導電性シート本体20における導電路形成部21
の突出部分に対応して凹所が形成されている。上型50
および下型55の各々における強磁性体基板51,56
および強磁性体部分52,57を構成する材料として
は、鉄、ニッケル、コバルトまたはこれらの合金などを
用いることができる。また、上型50および下型55の
各々における非磁性体部分53,58を構成する材料と
しては、銅などの非磁性金属、ポリイミドなどの耐熱性
樹脂、感放射線性樹脂材料などを用いることができる。
【0035】このような金型を用い、以下のようにして
異方導電性シート本体20を製造する。先ず、硬化され
て弾性高分子物質となる高分子物質材料中に磁性を示す
導電性粒子が含有されてなる成形材料を調製し、この成
形材料を上記の金型内に注入することにより、図4に示
すように、金型内に成形材料層20Aを形成する。そし
て、上型50の強磁性体基板51の上面および下型55
の強磁性体基板56の下面に電磁石(図示省略)を配置
し、この電磁石を作動させることにより、成形材料層2
0Aに対してその厚み方向に強度分布を有する磁場を作
用させ、その磁力の作用によって導電性粒子Pを移動さ
せることにより、図5に示すように、得られる異方導電
性シート本体20における導電路形成部21となる部分
に、導電性粒子Pを集合させ、更には厚み方向に並ぶよ
う配向させる。そして、その状態で当該成形材料層20
Aを硬化処理することにより、図6に示すような異方導
電性シート本体20が得られる。
【0036】以上において、成形材料中には、高分子物
質形成材料を硬化させるための硬化触媒を含有させるこ
とができる。このような硬化触媒としては、有機過酸化
物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用い
ることができる。硬化触媒として用いられる有機過酸化
物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジ
シクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャ
リーブチルなどが挙げられる。硬化触媒として用いられ
る脂肪酸アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブ
チロニトリルなどが挙げられる。ヒドロシリル化反応の
触媒として使用し得るものの具体例としては、塩化白金
酸およびその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプ
レックス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレック
ス、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
とのコンプレックス、トリオルガノホスフィンあるいは
ホスファイトと白金とのコンプレックス、アセチルアセ
テート白金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレッ
クスなどの公知のものが挙げられる。硬化触媒の使用量
は、高分子物質形成材料の種類、硬化触媒の種類、その
他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、
高分子物質形成材料100重量部に対して3〜15重量
部である。
【0037】また、成形材料中には、必要に応じて、通
常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、
アルミナなどの無機充填材を含有させることができる。
このような無機充填材を含有させることにより、当該成
形材料のチクソトロピー性が確保され、その粘度が高く
なり、しかも、導電性粒子Pの分散安定性が向上すると
共に、得られる異方導電性シート本体20の強度が高い
ものとなる。このような無機充填材の使用量は、特に限
定されるものではないが、多量に使用すると、磁場によ
る導電性磁性体粒子の配向を十分に達成することができ
なくなるため、好ましくない。また、成形材料の粘度
は、温度25℃において100000〜1000000
cpの範囲内であることが好ましい。
【0038】成形材料層20Aの硬化処理は、平行磁場
を作用させたままの状態で行うこともできるが、平行磁
場の作用を停止させた後に行うこともできる。成形材料
層20Aに作用される平行磁場の強度は、平均で0.0
2〜2テスラとなる大きさが好ましい。また、平行磁場
を作用させる手段としては、電磁石の代わりに永久磁石
を用いることもできる。このような永久磁石としては、
上記の範囲の平行磁場の強度が得られる点で、アルニコ
(Fe−Al−Ni−Co系合金)、フェライトなどよ
りなるものが好ましい。このようにして得られる異方導
電性シート本体20における導電路形成部21は、導電
性粒子Pが異方導電性シート本体20の厚み方向に並ぶ
よう配向しているため、導電性粒子Pの割合が小さくて
も良好な導電性が得られる。
【0039】成形材料層20Aの硬化処理の方法は、使
用される材料の種類によって適宜選定されるが、通常、
加熱処理によって行われる。加熱により成形材料層20
Aの硬化処理を行う場合には、例えば電磁石にヒーター
を設ければよい。具体的な加熱温度および加熱時間は、
成形材料層を構成する高分子物質用材料などの種類、導
電性粒子Pの移動に要する時間などを考慮して適宜選定
される。
【0040】このようにして得られた異方導電性シート
本体20に対し、図7に示すように、その一面に導電膜
用材料層30Aを形成する。そして、形成すべき導電膜
30のパターンに従って、導電膜用材料層30Aの一部
を除去すること等により、図1に示す異方導電性シート
10が得られる。以上において、導電膜用材料層30A
を形成する方法としては、特に限定されるものではな
く、例えば導電膜30の材質として金属を用いる場合に
は、スパッタリング法、蒸着法、その他のメッキ法、導
電膜用金属シートを熱圧着する方法などを利用すること
ができるが、異方導電性シート本体20に対する接着性
の高い導電膜30が得られる点で、スパッタリング法が
好ましい。導電膜用材料層30Aの一部を除去する方法
としては、当該導電膜用材料層30Aを金属により形成
した場合には、化学エッチング法、レーザー加工法を利
用することができるが、簡単な工程で除去することがで
き、しかも、化学薬品等による影響を回避することがで
きる点で、レーザー加工法が好ましい。また、導電膜3
0の材質として、硬化樹脂中に金属粉末またはその他の
導電性材料が含有されてなるものを用いる場合には、液
状の硬化性樹脂材料中に金属粉末またはその他の導電性
材料が含有されてなる導電性ペーストを、スクリーン印
刷等の印刷法によって異方導電性シート本体20の表面
に塗布して硬化処理することにより、導電膜30を直接
形成する方法を好ましく利用することができる。
【0041】上記の異方導電性シート10によれば、異
方導電性シート本体20の一面には、導電膜30が導電
路形成部21の各々の表面およびその周辺部分の表面を
覆うよう形成されているため、接続対象体に対する加圧
動作および剥離動作が繰り返して行われても、当該異方
導電性シート10の表面に静電気を帯びることを防止ま
たは抑制することができる。また、導電膜30の材質を
選択することにより、接続対象体の接続対象電極を構成
する電極物質の付着を防止または抑制することができる
と共に、当該電極物質の移行による導電膜30の変質を
防止することができるため、長期間にわたって安定した
導電性が得られる。また、異方導電性シート本体20に
おける導電路形成部21が接続対象体の接続対象電極に
直接に接触することがないため、当該導電路形成部21
を構成する弾性物質中に含まれる低分子量成分によって
接続対象電極の表面が汚染されることを防止することが
できる。
【0042】図8は、本発明に係る異方導電性シートの
他の例における構成を示す説明用断面図である。この異
方導電性シート10における異方導電性シート本体20
は、その一面(図8において上面)が平坦面とされてい
ること以外は図1に示す異方導電性シート本体20と同
様の構成である。この異方導電性シート本体20の一面
には、当該異方導電性シート20における導電路形成部
21の各々に対応して設けられた矩形板状の複数の導電
膜30が、相互に離間した状態で、当該導電路形成部2
1の各々の表面およびその周辺部分の表面を覆うよう形
成されている。そして、この導電膜30の各々の表面に
は、例えば半球状の剛性の導電バンプ35が一体的に形
成されている。
【0043】導電バンプ35を構成する材料としては、
ロジウム、パラジウム、金、銅、ニッケル、白金などの
金属またはこれらの金属粉末を含有してなる樹脂を用い
ることができ、これらの中では、硬度が高く、耐蝕性が
良好で、電極物質が付着しにくく、電極物質による変質
が少ない点で、ロジウム、パラジウム、金、白金または
これらの金属粉末を含有してなる樹脂が好ましい。導電
バンプ35の径は、例えば0.01〜1.0mmであ
り、好ましくは0.03〜0.5mmである。導電バン
プ35の突出高さは、例えば0.005〜0.5mmで
あり、好ましくは0.01〜0.2mmである。
【0044】導電膜30の表面に導電バンプ35を形成
する方法としては、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置において、導電バンプ(突起状電極)を
形成する方法として通常用いられる方法を利用すること
ができる。具体的には、導電バンプ35の材質として金
属を用いる場合には、導電膜の表面に、電解メッキ、無
電解メッキ等のメッキを施すことにより導電バンプ(メ
ッキバンプ)を形成する方法、ワイヤーボンダーによっ
て金属ボールを導電膜の表面に熱圧着することにより導
電バンプ(ボールバンプ)を形成する方法、転写用基板
の表面に導電バンプを形成し、この導電バンプを導電膜
の表面に熱圧着によって転写することにより導電バンプ
(転写バンプ)を形成する方法などが挙げられる。ま
た、導電バンプ35の材質として、硬化樹脂中に金属粉
末を含有してなるものを用いる場合には、液状の硬化性
樹脂材料中に金属粉末が含有されてなる導電性ペースト
を、スクリーン印刷等の印刷法によって導電膜30の表
面に塗布して硬化処理する方法を好ましく利用すること
ができる。
【0045】上記のような異方導電性シート10によれ
ば、異方導電性シート本体20の一面には、導電膜30
が導電路形成部21の各々の表面およびその周辺部分の
表面を覆うよう形成されているため、接続対象体に対す
る加圧動作および剥離動作が繰り返して行われても、当
該異方導電性シート10の表面に静電気を帯びることを
防止または抑制することができる。また、接続対象体の
接続対象電極に接触する導電バンプ35の材質を選択す
ることにより、接続対象体の接続対象電極を構成する電
極物質の付着を防止または抑制することができると共
に、当該電極物質の移行による導電バンプ35の変質を
防止することができるため、長期間にわたって安定した
導電性が得られる。また、異方導電性シート本体20に
おける導電路形成部21が接続対象体の接続対象電極に
直接に接触することがないため、当該導電路形成部21
を構成する弾性物質中に含まれる低分子量成分によって
接続対象電極の表面が汚染されることを防止することが
できる。
【0046】また、導電バンプ35の先端を適宜の形状
とすることにより、接続対象電極の表面に酸化膜が形成
されている場合であっても、当該導電バンプ35によっ
て当該酸化膜を突き破ることができるため、当該接続対
象電極に対する電気的接続を確実に達成することができ
る。また、導電バンプ35は、剛性を有するものであ
り、また、接続対象電極によって加圧されたときには、
その加圧力は弾性を有する異方導電性シート本体20に
よって緩和されるため、損傷することが少なく、多数回
にわたって繰り返し使用した場合であっても高い耐久性
が得られる。また、導電バンプ35は、導電膜30の表
面に形成されているため、当該導電膜30を適宜の材料
例えば金属により形成することにより、導電膜30に対
する導電バンプ35の接着性が良好となり、その結果、
導電バンプ35の脱落を防止することができる。また、
回路装置検査用治具を構成する場合には、異方導電性シ
ート10の他にシート状コネクターを用いることが不要
となるので、コストの低減化を図ることができると共
に、検査対象である回路装置の被検査電極との電気的接
続を小さい加圧力で確実に達成することができ、しか
も、高温環境下においても良好な電気的接続状態を安定
に維持することができる。
【0047】図9は、本発明に係る回路装置の検査装置
の一例における要部の構成を示す説明用断面図である。
この回路装置の検査装置は、例えばLGA、QFN等の
回路装置1の検査を行うためのものであって、例えば図
1に示す構成の異方導電性シート10と、検査用回路基
板40とよりなる回路装置検査用治具(以下、単に「検
査用治具」ともいう。)5を有する。検査用回路基板4
0においては、その一面に検査対象である回路装置1の
被検査電極2のパターンに対応するパターンに従って複
数の接続用電極41が配置され、その他面には、例えば
ピッチが2.54mm、1.80mm若しくは1.27
mmの格子点配列に従って複数の端子電極42が配置さ
れており、接続用電極41の各々は、これに対応する端
子電極42の各々に配線部43を介して電気的に接続さ
れており、端子電極42は、テスター(図示省略)に適
宜の手段により電気的に接続されている。そして、異方
導電性シート10は、検査用回路基板40の一面上に、
異方導電性シート本体20の各導電路形成部21がこれ
に対応する各接続用電極41上に位置するよう配置され
ている。
【0048】このような検査装置においては、先ず、検
査用治具5における異方導電性シート10の上方に、検
査対象である回路装置1が、その一面(図9において下
面)に形成された平板状の被検査電極2が異方導電性シ
ート本体20における導電路形成部21の直上に位置さ
れるよう配置される。ここで、回路装置1には、被検査
電極2が形成された一面(図9において下面)に、被検
査電極2より大きい厚みを有するレジスト層3が当該被
検査電極2を取り囲むよう形成されている。そして、例
えば検査用治具5を回路装置1に接近する方向に移動さ
せることにより、異方導電性シート10が回路装置1に
接触し更には当該回路装置1と検査用回路基板40とに
より加圧された状態となり、この加圧力により、異方導
電性シート10における異方導電性シート本体20の導
電路形成部21にその厚み方向に伸びる導電路が形成さ
れる。その結果、回路装置1の被検査電極2と検査用回
路基板40の接続用電極41との間の電気的接続が達成
され、この状態で所要の電気的検査が行われる。そし
て、回路装置1の電気的検査が終了した後、この回路装
置1が別の回路装置に交換され、当該回路装置に対し
て、上記と同様の操作を繰り返すことによって電気的検
査が行われる。
【0049】以上のような検査装置によれば、検査用治
具5における異方導電性シート10が、その異方導電性
シート本体20の一面に導電路形成部21の各々の表面
およびその周辺部分の表面を覆う導電膜30を有するた
め、検査対象である回路装置1に対する加圧動作および
剥離動作が繰り返して行われても、当該異方導電性シー
ト10の表面に静電気を帯びることを防止または抑制す
ることができる。従って、多数の回路装置の検査を連続
して行っても、静電気による悪影響を排除することがで
きる。また、異方導電性シート10における導電膜30
の材質を選択することにより、検査対象である回路装置
1の被検査電極2を構成する電極物質の付着を防止また
は抑制することができると共に、当該電極物質の移行に
よる導電膜30の変質を防止することができるため、長
期間にわたって安定した導電性が得られる。また、異方
導電性シート本体20における導電路形成部21が被検
査電極2に直接に接触することがないため、当該導電路
形成部21を構成する弾性物質中に含まれる低分子量成
分によって被検査電極2の表面が汚染されることを防止
することができる。
【0050】図10は、本発明に係る回路装置の検査装
置の他の例における要部の構成を示す説明用断面図であ
る。この検査装置は、例えばBGA等の被検査電極2が
突起状電極である回路装置1の検査を行うためのもので
あって、検査用治具5における異方導電性シート10が
図8に示す構成のものであること以外は図9に示す検査
装置と同様の構成である。
【0051】以上のような検査装置によれば、検査用治
具5における異方導電性シート10が、その異方導電性
シート本体20の一面に導電路形成部21の各々の表面
およびその周辺部分の表面を覆う導電膜30を有するた
め、検査対象である回路装置1に対する加圧動作および
剥離動作が繰り返して行われても、当該異方導電性シー
ト10の表面に静電気を帯びることを防止または抑制す
ることができる。従って、多数の回路装置の検査を連続
して行っても、静電気による悪影響を排除することがで
きる。また、異方導電性シート10における導電バンプ
35の材質を選択することにより、検査対象である回路
装置1の被検査電極2を構成する電極物質の付着を防止
または抑制することができると共に、当該電極物質の移
行による導電バンプ35の変質を防止することができる
ため、長期間にわたって安定した導電性が得られる。ま
た、異方導電性シート本体20における導電路形成部2
1が被検査電極2に直接に接触することがないため、当
該導電路形成部21を構成する弾性物質中に含まれる低
分子量成分によって被検査電極2の表面が汚染されるこ
とを防止することができる。
【0052】また、異方導電性シート10における導電
バンプ35の先端を適宜の形状とすることにより、被検
査電極2の表面に酸化膜が形成されている場合であって
も、当該導電バンプ35によって当該酸化膜を突き破る
ことができるため、当該被検査電極2に対する電気的接
続を確実に達成することができる。また、異方導電性シ
ート10における導電バンプ35は、剛性を有するもの
であり、また、被検査電極2によって加圧されたときに
は、その加圧力は弾性を有する異方導電性シート本体2
0によって緩和されるため、損傷することが少なく、多
数回にわたって繰り返し使用した場合であっても高い耐
久性が得られる。また、検査用治具5において、異方導
電性シート10の他にシート状コネクターを用いること
が不要となるので、コストの低減化を図ることができる
と共に、検査対象である回路装置1の被検査電極2との
電気的接続を小さい加圧力で確実に達成することがで
き、しかも、高温環境下においても良好な電気的接続状
態を安定に維持することができる。
【0053】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0054】〈実施例1〉下記の条件に従って、異方導
電性シート本体成形用の金型を作製した。 強磁性体基板(51,56):材質;鉄,厚み;6m
m, 強磁性体部分(52,57):材質;ニッケル,寸法;
直径0.3mm(円形),厚み0.1mm,配置ピッチ
(中心間距離);0.5mm, 非磁性体部分(53,58):材質;ドライフィルムレ
ジストを硬化処理したもの,厚み0.01mm, スペーサー(54):厚み0.3mm
【0055】付加型液状シリコーンゴム100重量部
に、平均粒子径が30μmの導電性粒子1.0重量部を
添加して混合することにより、成形材料を調製した。以
上において、導電性粒子としては、ニッケルよりなる芯
粒子に金メッキが施されてなるもの(平均被覆量:芯粒
子の重量の10重量%)を用いた。この成形材料を上記
の金型内に注入して成形材料層を形成し、この成形材料
層に対し、電磁石によって非磁性体部分(53,58)
の間に厚み方向に1.0テスラの磁場を作用させなが
ら、100℃、1時間の条件で硬化処理を施すことによ
り、導電路形成部の直径が0.3mm、導電路形成部の
ピッチが0.5mm(離間距離0.2mm)、導電路形
成部の厚みが0.4mm、導電路形成部の一面および他
面の各々における突出高さが0.05mm(絶縁部の厚
み0.3mm)である異方導電性シート本体を製造し
た。この異方導電性シート本体における導電路形成部中
の導電性粒子の割合を調べたところ、体積分率で35%
であった。
【0056】この異方導電性シート本体の一面に、スパ
ッタリングによって、厚みが0.5μmの銅層および金
層が積層されてなる導電膜用材料層を形成し、レーザー
加工によって、当該導電膜用材料層の一部を除去するこ
とにより、100μmの離間距離で縦横に配列された、
寸法が20mm×20mmの平面矩形の複数の導電膜を
形成し、以て本発明に係る異方導電性シートを製造し
た。
【0057】〈比較例1〉導電膜を形成しなかったこと
以外は実施例1と同様にして比較用の異方導電性シート
を製造した。
【0058】〔異方導電性シートの評価〕実施例1およ
び比較例1〜2に係る異方導電性コネクターの各々につ
いて、その性能評価を以下のようにして行った。異方導
電性シートにおける導電路形成部に対応するパターンに
従って電極が形成された2つの配線板を用意し、一方の
配線板上に異方導電性シートをその導電路形成部の各々
が当該配線板の電極上に位置するよう位置合わせした状
態で固定し、この異方導電性シート上に、他方の配線板
をその電極の各々が当該異方導電性シートにおける導電
路形成部上に位置するよう位置合わせした状態で固定し
た。そして、他方の電極板によって異方導電性シートを
その導電路形成部の厚み方向の歪み率が30%となるよ
う加圧し、この状態で一方の配線板の電極とこれに対応
する他方の配線板の電極との間の電気抵抗(以下、「導
通抵抗」という。)を測定すると共に、一方の配線板に
おける隣接する電極間の電気抵抗(以下、「絶縁抵抗」
という。)を測定した。また、温度100℃の環境下に
おいて、他方の電極板によって異方導電性シートをその
導電路形成部の厚み方向の歪み率が30%となるよう加
圧し、この状態で1秒間保持した後、異方導電性シート
から他方の電極板を引き離した。この操作を1サイクル
として合計20万サイクル行った後、異方導電性シート
の表面電位を測定した。以上の結果を下記表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】表1の結果から明らかなように、実施例1
に係る異方導電性シートによれば、導電路形成部の各々
に所要の導電性を有すると共に、隣接する導電路形成部
間に所要の絶縁性を有し、長時間連続して使用した場合
であっても、表面に電荷が蓄積されることが抑制され、
これにより、静電気による悪影響を排除することができ
ることが確認された。これに対して、比較例1に係る異
方導電性シートにおいては、長時間の使用により、表面
に電荷が蓄積されて高い電圧の静電気を帯びるものであ
った。
【0061】
【発明の効果】本発明の異方導電性シートによれば、表
面に静電気が帯びることを防止または抑制することがで
き、長期間にわたって安定した導電性が得られ、接続対
象電極の表面を汚染することを防止することができる。
また、導電膜上に導電バンプを形成することにより、検
査対象である回路装置の被検査電極との電気的接続を小
さい加圧力で確実に達成することができ、高温環境下に
おいて使用した場合にも良好な電気的接続状態を安定に
維持することができ、しかも、コストの小さい回路装置
検査用治具を構成することができる。
【0062】本発明の回路装置検査用治具によれば、多
数の回路装置の検査を連続して行っても、静電気による
悪影響を排除することができ、検査対象である回路装置
に対して安定した電気的接続を達成することができ、当
該回路装置の被検査電極の表面を汚染することを防止す
ることができる。また、導電バンプを有する異方導電性
シートを用いることにより、被検査電極との電気的接続
を小さい加圧力で確実に達成することができ、高温環境
下において使用した場合にも良好な電気的接続状態を安
定に維持することができ、しかも、コストの低減化を図
ることができる。
【0063】本発明の回路装置の検査装置によれば、多
数の回路装置の検査を連続して行っても、静電気による
悪影響を排除することができ、検査対象である回路装置
に対して安定した電気的接続を達成することができ、当
該回路装置の被検査電極の表面を汚染することを防止す
ることができる。また、導電バンプを有する異方導電性
シートを用いることにより、被検査電極との電気的接続
を小さい加圧力で確実に達成することができ、高温環境
下において使用した場合にも良好な電気的接続状態を安
定に維持することができ、しかも、コストの低減化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異方導電性シートの一例における
構成を示す説明用断面図である。
【図2】図1に示す異方導電性シートの平面図である。
【図3】異方導電性シート本体成形用の金型の一例にお
ける構成を示す説明用断面図である。
【図4】金型内に成形材料層が形成された状態を示す説
明用断面図である。
【図5】成形材料層に強度分布を有する磁場が作用され
た状態を示す説明用断面図である。
【図6】図3に示す金型によって得られた異方導電性シ
ート本体の構成をを示す説明用断面図である。
【図7】異方導電性シート本体の表面に導電膜用材料層
が形成された状態を示す説明用断面図である。
【図8】本発明に係る異方導電性シートの他の例におけ
る構成を示す説明用断面図である。
【図9】本発明に係る回路装置の一例における要部の構
成を示す説明用断面図である。
【図10】本発明に係る回路装置の他の例における要部
の構成を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
1 回路装置 2 被検査電極 3 レジスト層 5 回路装置検査用治具 10 異方導電性シート 20 異方導電性シート本体 20A 成形材料層 21 導電路形成部 22 絶縁部 30 導電膜 30A 導電膜用材料層 35 導電バンプ 40 検査用回路基板 41 接続用電極 42 端子電極 43 配線部 50 上型 51 強磁性体基板 52 強磁性体部分 53 非磁性体部分 54 スペーサー 55 下型 56 強磁性体基板 57 強磁性体部分 58 非磁性体基板 P 導電性粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/34 512 H05K 3/34 512A Fターム(参考) 2G011 AB08 AC14 AF01 4M106 AA20 BA20 CA70 DH01 5E319 CD51 GG15 5F044 KK01 LL09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々厚み方向に伸び、弾性を有する複数
    の導電路形成部が、絶縁部によって相互に絶縁された状
    態で配置されてなる異方導電性シート本体と、 この異方導電性シート本体の一面に、その導電路形成部
    の各々に対応して相互に離間した状態で設けられた、当
    該導電路形成部の各々の表面およびその周辺部分の表面
    を覆う複数の導電膜とを有してなることを特徴とする異
    方導電性シート。
  2. 【請求項2】 異方導電性シート本体における導電路形
    成部の各々は、弾性高分子物質中に磁性を示す導電性粒
    子が厚み方向に配向した状態で含有されてなることを特
    徴とする請求項1に記載の異方導電性シート。
  3. 【請求項3】 異方導電性シート本体における導電路形
    成部の各々は、当該異方導電性シート本体の一面および
    /または他面から突出した状態で形成されていることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の異方導電性
    シート。
  4. 【請求項4】 導電膜の各々が金属よりなるものである
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の異方導電性シート。
  5. 【請求項5】 導電膜の各々がスパッタリングにより形
    成されていることを特徴とする請求項4に記載の異方導
    電性シート。
  6. 【請求項6】 隣接する導電膜間の離間距離が、異方導
    電性シート本体における隣接する導電路形成部間の離間
    距離の10〜90%であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項5に記載の異方導電性シート。
  7. 【請求項7】 導電膜の各々の表面に導電バンプが形成
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のい
    ずれかに記載の異方導電性シート。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    の異方導電性シートを具えてなることを特徴とする回路
    装置検査用治具。
  9. 【請求項9】 一面に検査対象である回路装置の被検査
    電極に対応して複数の接続用電極が形成された検査用回
    路基板と、この検査用回路基板の一面に、当該接続用電
    極上に導電路形成部が位置するよう配置された、請求項
    1乃至請求項7のいずれかに記載の異方導電性シートと
    を具えてなることを特徴とする回路装置検査用治具。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9に記載の回路
    装置検査用治具を具えてなることを特徴とする回路装置
    の検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207689A (ja) * 2002-12-12 2004-07-22 Tokyo Electron Ltd 異方導電性フィルム、その製造方法及びプローブ装置
WO2006043628A1 (ja) * 2004-10-22 2006-04-27 Jsr Corporation 異方導電性コネクターおよびその製造方法、アダプター装置並びに回路装置の電気的検査装置
JP2009245745A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Jsr Corp 異方導電性シート
JP2020027723A (ja) * 2018-08-10 2020-02-20 信越ポリマー株式会社 電気コネクターの製造方法

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