JP2003091190A - 定着部材 - Google Patents
定着部材Info
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Abstract
差異や変動がある定着部材について、離型層表面へトナ
ーが固着することなく、良好な非粘着性が得られるよう
にする。 【解決手段】 アルミニウム等の金属製パイプに鼓形状
その他の所定の外径を与えて形成した芯金1の表面をサ
ンドブラストにて粗面化する。その表面にプライマー層
を形成する。さらにPFA樹脂を用いてフッ素樹脂皮膜
層2は焼成して皮膜にする。その後、芯金1の両端を保
持、回転させながら軸方向の一方から遠赤外線ヒータ4
で250℃に加熱し、反対方向から金属性のコロ5を押
し当て、フッ素樹脂皮膜層2の表面を平滑化する。
Description
定着装置に用いる加熱定着ローラやベルト等の定着部材
に関する。
上のトナーを加熱溶融させ転写紙に密着させてなる事務
機器の加熱定着装置は、加熱定着ローラの内部でハロゲ
ンヒータを点灯させて得た熱量を、芯金を介してローラ
表面に伝熱させ、トナーを転写紙に定着させる。
して、ハロゲンヒータの点灯時間を短くさせるために芯
金の肉厚を薄くする方法が取られている。また、芯金か
ら離型層表面への熱伝達を短くするため、離型層皮膜を
より薄くすることが望まれている。
ム合金や鉄系金属からなる円筒体の表面を切削、研削加
工によって円筒体の両端部の外径を中央部より大きくし
て鼓形状としたものである。この芯金は、その表面をサ
ンドブラスト、エッチング、液体ホーニングによって荒
らす。これは、離型層として用いているフッ素樹脂が非
粘着性を有する反面、接着しにくいため、芯金表面にフ
ッ素樹脂が入り込む、アンカー効果を持たせるもので、
さらにこの表面に接着剤であるフッ素樹脂を主成分とす
るプライマーを塗布する。その後、自然乾燥若しくは1
00〜150℃の雰囲気で乾燥させ、フッ素樹脂塗料を
塗布する。
コキシ樹脂)、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)が一
般に用いられ、PFAであれば、形態を粉体として塗装
が可能であり、塗装、回収によって再使用ができる。そ
して上記のように形成したプライマー表面にフッ素樹脂
塗料を塗装した後、フッ素樹脂の融点以上の雰囲気に2
0〜40分放置し、焼成させてフッ素樹脂皮膜を得る。
転写紙を分離するため、定着ローラに当接する分離爪に
よって起こるフッ素樹脂皮膜の摩耗やプラス帯電トナー
を用いた場合に発生するオフセットを防止する目的でカ
ーボン、グラファイト、金属酸化物を添加することが周
知である。
までは表面が荒れており、転写紙上に形成されたトナー
を良好に定着させることができず、品質の良い画質を得
ることが出来ない。そのため、この定着ローラ表面を研
磨し、出来るだけ平滑に仕上げる。
得るための手段としては、離型樹脂層に金属酸化物、カ
ーボン等の導電物質を添加する方法があるが、フッ素樹
脂にこれら充填材を多量に添加した場合、フッ素樹脂の
溶融粘度が著しく上がり、焼成中に塗膜が脱離し、ピン
ホールが発生する等の欠陥や焼成後の表面粗さが荒くな
り、研磨加工によって必要以上に削り込まなければなら
ないということがある。
微細トナーが多く用いられるようになってきたが、上記
の研磨加工を行うことで、研磨目の溝内にトナーが入り
込み、転写紙より発生する紙粉が介在することによっ
て、トナーが離型性樹脂層表面に固着する現象も発生し
ている。そのため、クリーニング機構やSiオイル塗布
によって離型を補っているが、クリーニング部材に加熱
定着ローラから拭き取ったトナーが溜まり、トナーが加
熱定着ローラに再転移してオフセットを発生させるた
め、加熱定着ローラの研磨加工を行った後、再溶融させ
て、研磨目を除去する方法が特開昭63−311287
号公報に開示されている。
トナー固着性に差異や変動がある。そこで本発明は、こ
うした変動の要因を突き止め、加熱定着ローラの離型層
表面へトナーが固着することなく、良好な非粘着性が得
られる定着部材を提供することを目的とする。
定着部材は、上記目的を達成するために、加圧ローラと
の間で互いに圧接しながら回転することにより未定着ト
ナーを転写紙に定着する様にしてある定着装置で用いる
定着部材で、表面にフッ素樹脂を有する定着部材におい
て、該フッ素樹脂の球晶と球晶の互いに接する境界部の
段差が5μm以下であることを特徴とする。
するために、請求項1の定着部材において、上記球晶と
球晶の互いに接する境界部の曲率が球晶径の1/5以下
であることを特徴とする。
するために、請求項1または2の定着部材において、上
記フッ素樹脂皮膜を塗装、焼成によって成膜し、その表
面を200℃〜300℃に加熱し、軸方向に圧力を掛け
て形成した円筒体であることを特徴とする。
晶の互いに接する境界部の段差が5μm以下、更に球晶
と球晶の互いに接する境界部の曲率が球晶径の1/5以
下とし、フッ素樹脂皮膜を塗装、焼成によって成膜し、
その表面を200℃〜300℃に加熱し、軸方向に圧力
を掛けて形成した円筒体である。
結晶化すると球晶と呼ばれる核を中心として放射線状に
多結晶が成長して球晶形態になる。球晶の核は不純物、
フッ素樹脂の耐摩耗性や導電性効果を狙って添加するカ
ーボン、金属酸化物の分散された粒子によってなり充填
材が多くなれば球晶径も小さくなることが判っている。
晶同士の配列した状態を表しており、この様な球晶を伴
うフッ素樹脂皮膜を加熱定着ローラの離型層として用
い、転写紙上の画像を良好に定着させるためには、表面
粗さを何らかの形で平滑にさせなければならないが、研
磨で表面の凹凸部分を削るとこの球晶は部分的に削りと
られ、次いで再溶融をさせて研磨目を除去させた場合で
も新たに球晶が形成される。
細かい程、表面粗さが小さくなるが、トナー画像を形成
した転写紙を通紙し続けるとフッ素樹脂表面が荒らさ
れ、ついにはトナー付着に至る。この球晶の配列とトナ
ー付着の関係を捕らえた所、球晶と球晶の境界部にトナ
ーが付着することが観察され、本願発明者は、球晶と球
晶の境界部はくぼんでおり、球晶径が不揃いである程、
この球晶同士の軸方向に対して段差が大きくなること
と、この境界部の段差を小さくすることがトナー付着を
発生させない加熱定着ローラとしてのフッ素樹脂皮膜に
なることを見い出した。
参照して説明する。図1は本発明に係る定着部材の一実
施形態に係る加熱定着ローラの構成を示す断面図、図2
は加熱定着ローラの加工装置例を示す概念的側面図であ
る。図中1は芯金、2はフッ素樹脂皮膜層、3は段差、
4は遠赤外線ヒータ、5は金属性のコロを示す。
製パイプに鼓形状やその他の所定の外径を得た芯金1を
サンドブラストにて表面を粗面化し、その表面にプライ
マー層を形成し、更にPFA樹脂を用いてフッ素樹脂皮
膜層2は焼成して皮膜にした後、芯金1の両端を保持、
回転させながら軸方向の一方より遠赤外線ヒータ4にて
250℃に加熱させ、その反対方向より金属性のコロ5
を押し当て、フッ素樹脂皮膜層2の表面を平滑にさせ
る。
加熱定着ローラの表面を三次元レーザ顕微鏡にて観察し
た結果、球晶と球晶の段差3は2〜3μmであった。ま
た、球晶径は約20μmであり球晶端部の球晶曲率はR
2〜4μmであった。
皮膜特性として、膜厚、表面粗さ、球晶径、球晶間の最
大段差球晶曲率を測定し、複写機(株式会社リコー製、
商品名Spirio3200)に搭載し、連続コピー時
での定着性、20万枚までの間欠コピーでのトナー固
着、オフセット画像の発生有無を測定した。この結果を
図3に示す。
金にサンドブラストによって表面粗さを実施例と同様に
粗し、プライマー層を塗布した。フッ素樹脂をPFAと
して、導電性カーボンを5重量%をPFAに対し添加し
て、プライマー層表面に塗布した。その後、焼成し、研
磨にて仕上げ、再溶融を行い、実施例と同様に皮膜特性
と実機にて評価を行った。その結果を図4に示す。
本発明の実施例と比較例では、各特性共に実施例の方が
良好であり、複写機での間欠コピー時のトナー固着がな
く実施例の方が良好であることが判る。
きたように、フッ素樹脂の球晶と球晶の互いに接する境
界部の段差が5μm以下、さらに球晶と球晶の互いに接
する境界部の曲率が球晶径の1/5以下とすることで、
表面を金属コロで押し当てることによって、非粘着性が
良好な加熱定着ローラを得ることができるという効果が
ある。
定着ローラの構成を示す断面図である。
面図である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 加圧ローラとの間で互いに圧接しながら
回転することにより未定着トナーを転写紙に定着する様
にしてある定着装置で用いる定着部材で、表面にフッ素
樹脂を有する定着部材において、該フッ素樹脂の球晶と
球晶の互いに接する境界部の段差が5μm以下であるこ
とを特徴とする定着部材。 - 【請求項2】 請求項1の定着部材において、上記球晶
と球晶の互いに接する境界部の曲率が球晶径の1/5以
下であることを特徴とする定着部材。 - 【請求項3】 請求項1または2の定着部材において、
上記フッ素樹脂皮膜を塗装、焼成によって成膜し、その
表面を200℃〜300℃に加熱し、軸方向に圧力を掛
けて形成した円筒体であることを特徴とする定着部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001284277A JP4230136B2 (ja) | 2001-09-19 | 2001-09-19 | 加熱定着ローラ、これを用いた定着装置、画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001284277A JP4230136B2 (ja) | 2001-09-19 | 2001-09-19 | 加熱定着ローラ、これを用いた定着装置、画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003091190A true JP2003091190A (ja) | 2003-03-28 |
JP4230136B2 JP4230136B2 (ja) | 2009-02-25 |
Family
ID=19107629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001284277A Expired - Lifetime JP4230136B2 (ja) | 2001-09-19 | 2001-09-19 | 加熱定着ローラ、これを用いた定着装置、画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4230136B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004332772A (ja) * | 2003-04-30 | 2004-11-25 | Ricoh Co Ltd | 樹脂被覆ローラ表面の平滑化装置 |
JP2007322751A (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-13 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置、定着装置、定着部材、および定着部材の製造方法 |
-
2001
- 2001-09-19 JP JP2001284277A patent/JP4230136B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004332772A (ja) * | 2003-04-30 | 2004-11-25 | Ricoh Co Ltd | 樹脂被覆ローラ表面の平滑化装置 |
JP2007322751A (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-13 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置、定着装置、定着部材、および定着部材の製造方法 |
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---|---|
JP4230136B2 (ja) | 2009-02-25 |
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