JP3697049B2 - フッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法 - Google Patents

フッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法、例えば、複写機、レーザービームプリンタ(LBP)等の電子写真画像形成装置の加圧ローラの表面平滑化法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真画像形成装置の定着部材として用いられる加圧ローラは、トナーの離型性が求められる為、表層にフッ素樹脂を用いることが多い。弾性ローラ上ヘのフッ素樹脂の被覆方法としては、弾性ローラをフッ素樹脂チューブで覆う方法、もしくは弾性ローラ上にフッ素樹脂粉体及びフッ素樹脂分散液を塗装した後、加熱焼成する方法が知られている。このうち、フッ素樹脂を加熱焼成する方法においては、フッ素樹脂の融点以上まで加熱し、焼成する。
【0003】
しかし、フッ素樹脂の溶融粘度は極めて高く、通常は、成膜したフッ素樹脂層の平滑性は低い。平滑性の低いフッ素樹脂被覆弾性ローラを電子写真画像形成装置の加圧ローラとして使用した場合、定着ローラにオフセットしたトナーが加圧ローラに移行蓄積してゆき、例えば、紙シワ、加圧ローラヘの紙巻き付き等の問題が生じる場合がある。
【0004】
また、電子写真画像形成装置のフィルム定着方式加熱定着装置においては、加熱部材(定着フィルム)の熱容量が小さく、加圧ローラが温まりにくい構成になっており、静電オフセット性に対して厳しい構成である。特に、低温環境下、間欠運転条件では、定着フィルムにオフセットしたトナーは多くなりがちである。したがって、定着フィルムにオフセットしたトナーが加圧ローラに移行蓄積してゆき、同様に、紙シワ、加圧ローラヘの紙巻き付き等の問題が生じる。
【0005】
一方、従来より、フッ素樹脂層の表面を平滑に仕上げる方法として、例えば、ローラ表面のフッ素樹脂層を研磨後、表面温度をフッ素樹脂の融点よりやや高めで再焼成する方法(特公平5−55078号公報)、基材上のフッ素樹脂層に対して、高温にした平滑な加圧面を押圧して平滑化する方法(特開平8−118561号公報)、ローラ表面のフッ素樹脂層を押圧平滑化(鏡面化)した後、焼成して溶融結合させて平滑な表面にする方法(特開平3−80277号公報)、フッ素樹脂を被覆したローラを加熱体に回転接触させ、溶融後回転させたままローラ及び加熱体を冷却して平滑面を得る方法(特開昭62−227463号公報)等が知られている。
【0006】
また、既に、本発明者等は、弾性層を有する円柱基材上にフッ素樹脂層を設け予備加熱焼成成膜した後、これを円筒状の面転写部材に挿入し、フッ素樹脂層を加熱し、弾性層の熱膨張によりフッ素樹脂層表面を面転写部材内面に押し付けると同時に、フッ素樹脂層を半溶融状態にすることで、フッ素樹脂層表面に面転写部材内面形状を転写させる方法について提案した(特開平9−277378号公報)。
【0007】
また、フッ素樹脂被覆弾性層を形成した加圧ローラにおいて、加熱ローラに付着した未定着トナーを加圧ローラに移行させ、紙のコピー面への再付着による汚れを減少させる目的で、フッ素樹脂表層の表面粗さをRmax3〜15μmとすることが提案されている(実開平6−047959号公報)。
【0008】
また、フッ素樹脂チューブ表層と弾性層を形成した定着ローラにおいて、搬送性を確保する目的で、フッ素樹脂チューブ表層の表面粗さをRzl.00〜15μmに粗面化することが提案されている(特開平9−106209号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフッ素樹脂層の表面平滑化法には、次のような問題点が有る。
【0010】
まず、ローラ表面のフッ素樹脂層を研磨後、表面温度をフッ素樹脂の融点よりやや高めで再焼成する方法においては、フッ素樹脂の融点(280℃〜330℃)以上の高温に長時間さらされることになり、ゴム弾性層を伴う場合はその熱ダメージが大きく実用的でない。
【0011】
また、基材上のフッ素樹脂層に対して、高温にした平滑な加圧面を押圧して平滑化する方法、及び、ローラ表面のフッ素樹脂層を押圧平滑化(鏡面化)した後焼成して溶融結合させて平滑な表面にする方法は、何れも特別な加圧装置を必要とする。
【0012】
また、フッ素樹脂を被覆したローラを加熱体に回転接触させ、溶融後回転させたままローラ及び加熱体を冷却して平滑面を得る方法は、その加熱体に熱容量の大きな部材を使う必要から、加熱冷却サイクルに時間がかかり量産には適していない。
【0013】
また、既に本発明者等が提案した方法は、上述の従来技術よりも優れた表面平滑化方法であるものの、弾性層が比較的厚いローラの場合、加熱冷却後、その表面に、ローラ軸方向のシワが生じる場合がある。この方法においては、弾性層の厚みが厚いと、その弾性層の膨張が大きく密着押し付け圧が高くなるので、ローラーのフッ素樹脂層表面とポリイミドチューブ(円筒状面転写部材)の内面が強固に密着し、スムースな剥離が起こらず密着したままローラが収縮する。この時チューブとローラの収縮量の差からローラ軸方向にシワが生じる場合があり、このシワがローラをポリイミドチューブと分離した後にもローラ表面に残るのである。特に、ポリイミドチューブの内面の粗さが小さい程、フッ素樹脂層の表面とポリイミドチューブ内面は強固に密着するので、スムースな剥離が起こり難い。したがって、この点において、かかる表面平滑化方法はさらに改善の余地が有った。
【0014】
なお、弾性体上にフッ素樹脂を塗装し、加熱焼成した加圧ローラにおいて、フッ素樹脂塗料に多量のレベリング剤を配合することにより焼成面を平滑に仕上げることができる場合がある。しかし、この場合は、フッ素樹脂層中の残存レベリング剤が離型性を低下させ、先に述べた使用条件では、やはりトナーの蓄積が生じ易い。
【0015】
すなわち本発明の目的は、弾性層が熱劣化せず、表面にシワが発生せず、簡便なフッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の表面平滑化法は、予備加熱焼成されたフッ素樹脂層で被覆された弾性ローラを、内面が平滑な円筒状面転写部材の内部に挿入し、該弾性ローラの表面を加熱し、該加熱後の冷却過程における該弾性ローラの表面温度が70℃以上の時点で、該円筒状面転写部材の内面と該弾性ローラの表面を強制剥離することを特徴とするフッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法である。
【0019】
本発明においては、冷却の際に、ローラ表面温度が70℃以上、つまりローラの弾性層がまだ十分熱膨張している状態で、円筒状面転写部材と弾性ローラを強制剥離する。これにより、円筒状面転写部材(ポリイミドチューブ等)の内面と弾性ローラの表面が密着したまま収縮して両者の収縮量の差に起因するシワの発生の問題を解決できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0021】
本発明の表面平滑化法においては、まず、予備加熱焼成されたフッ素樹脂層で被覆された弾性ローラを用意する。この弾性ローラは、例えば、円柱あるいは円筒芯金上に弾性層を形成し、その外周面にトナー離型層としてのフッ素樹脂層を成膜したものである。
【0022】
この弾性ローラの弾性層の材質は、特に限定されない。加圧ローラとして使用する場合は、転写材と加熱部材との接触面積を確保できる程度の十分な弾性を示すものであればよい。具体的には、強度、搬送性、耐熱性の観点から、硬度(JIS−A)5〜30゜のシリコーンゴムが好ましい。弾性層の厚さも特に限定されないが、本発明においては、十分な弾性を得る為に弾性層の厚さを2mm以上にしても、シワの発生等の問題は生じない。
【0023】
この弾性ローラの表面のフッ素樹脂層は、例えば、ゴム弾性ローラの表面に、一般的な方法でフッ素樹脂の粉体及びそれらの水性塗料をコーティングし、予備加熱焼成することにより形成できる。フッ素樹脂としては、例えば、フッ化エチレン−プロピレンコポリマー(FEP)、フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。
【0024】
このフッ素樹脂の予備加熱焼成は、フッ素樹脂を完全に成膜させるまで行っても構わないが、一時的にフッ素樹脂の溶融温度まで上昇させれば十分である。また、この際、フッ素樹脂の表面にクラックや凹凸等が存在していても、後の工程で平滑化できるので構わない。
【0025】
このフッ素樹脂層の厚みは、例えばこのローラを加圧ローラ等に用いる場合、1〜25μmの範囲内であることが好ましく、3〜15μmの範囲内であることがより好ましい。この厚みを適度に厚くすれば、耐磨耗性等の耐久性に優れたローラになる。また、この厚みを適度に薄くすれば、ローラ表面が適度な弾性を示し、グリップ力が向上し、搬送性に優れたローラになる。
【0026】
次に、この予備加熱焼成されたフッ素樹脂層で被覆された弾性ローラを、内面が平滑な円筒状面転写部材の内部に挿入する。
【0027】
この円筒状面転写部材は、加熱時に面転写機能を果たすように、ローラの弾性層よりも熱膨張率が低いものであればよく、その材質に特に限定は無い。ただしポリイミドチューブを用いることが好ましい。このポリイミドチューブ等の円筒状面転写部材の内面の表面粗さRzは、1μm未満であることが好ましい。例えば、ポリイミドチューブは、ポリアミック酸を用いて従来より知られる方法で作製できる。ポリイミドチューブの内面の表面粗さは、金型の仕上がり表面粗さで調整できる。
【0028】
また、ポリイミドチューブ等の円筒状面転写部材の厚みは、20μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、50μm〜150μmの範囲内であることがより好ましい。この厚みを適度に厚くすれば適度な剛性が得られ、ハンドリングや後の工程における強制剥離が容易になり、しかも弾性ローラの膨張により内径が広がっても繰り返し使用が可能な程度の弾性を示すことができる。例えば、ポリイミドチューブを用いる場合は、その加熱工程において、ローラの弾性層の膨張に伴いポリイミドチューブの内径も若干広がる。また、この厚みを適度に薄くすれば、近赤外線により加熱を行う場合のその透過率を向上でき、加熱時間を短縮できる。
【0029】
次に、円筒状面転写部材に挿入した弾性ローラの表面を加熱する。この加熱により、ローラの弾性層が熱膨張し、フッ素樹脂層の表面が円筒状面転写部材の内面に密着し、押し付けられる。さらに加熱が進むと、フッ素樹脂層は押し付けられたままの状態で軟化する。この結果、円筒状面転写部材の平滑な内面形状がフッ素樹脂層の表面に転写される。例えば、円筒状面転写部材の内面の表面粗さRzを1μm未満にすれば、フッ素樹脂被覆弾性ローラの表面も、Rz1μm未満程度に平滑化できる。
【0030】
この加熱において、ローラ表面の到達温度は、弾性層の熱膨張圧を考慮して適宜調整すればよい。先に行った予備加熱焼成の温度まで加熱することは、必ずしも必要ではない。具体的には、ローラ表面の到達温度は、約240℃〜約300℃の範囲内で適宜選ぶことが好ましい。
【0031】
また、この加熱において、円筒状面転写部材の温度は(Tm−20℃)〜(Tm)[ここでTmはフッ素樹脂の融点を示す]の範囲内にすることが好ましい。この範囲内であれば、フッ素樹脂層は円筒状面転写部材の内面形状を転写するのに十分なまで軟化しており、例えば、予備加熱焼成直後のフッ素樹脂層の表面にクラックや凹凸等が存在していても、この段階でそのクラックや凹凸等は消滅する。また、融点(Tm)を越える温度で加熱しても構わないが、フッ素樹脂層と円筒状面転写部材の内面の密着性や、弾性層の熱的ダメージを考慮すると、融点(Tm)以下の温度で加熱することが好ましい。
【0032】
この加熱方法としては、例えば、外側から近赤外線を照射し、ローラ表面のフッ素樹脂層を均一にかつ効率的に加熱する方法が好ましい。この方法によれば、近赤外線による急速加熱により基材の熱劣化を防止でき、フッ素樹脂層加圧時に高温(300℃以上)を必要としないので、作業効率も良く、しかも特別な加圧装置等の装置も必要無い。
【0033】
次に、冷却過程における弾性ローラの表面温度が70℃以上の時点で、円筒状面転写部材の内面と弾性ローラの表面を強制剥離する。冷却過程において弾性層は収縮するが、ローラ表面温度が70℃以上、つまりローラの弾性層がまだ十分熱膨張している状態、フッ素樹脂層が半溶融又は軟化の状態で、円筒状面転写部材と弾性ローラを強制剥離し、円筒状面転写部材と弾性層の収縮量の差に起因するシワの発生を抑制できるのである。
【0034】
この強制剥離の際の弾性ローラの表面温度は、70℃以上であればよいが、特にフッ素樹脂層に剥離跡を残さないようにする点から、(Tm−30℃)以下であることが好ましい。
【0035】
この強制剥離の方法としては、例えば、弾性ローラが弾性変形するような力を付与するなどして、弾性ローラの表面と円筒状面転写部材の内面の界面(密着面)に箭断力を生じさせて剥離する方法がある。特に、好適な具体例として、弾性ローラの軸と平行な方向に配した剥離用剛体ローラを、弾性ローラと共に回転する円筒状面転写部材の表面に接触させ回転させることにより強制剥離する方法が挙げられる(後述する第2の実施形態)。この剥離用剛体ローラを弾性ローラの表面に接触回転させれば、その部分が弾性変形し、ポリイミドチューブ内面と弾性ローラ表面の界面(密着面)に箭断力が働き、その周方向にスムースに剥離してゆく。
【0036】
このような平滑化方法によって、表面を平滑化したフッ素樹脂被覆弾性ローラは、加圧ローラの用途、特に電子写真画像形成装置のフィルム定着方式加熱定着装置の加圧ローラの用途に非常に有用である。このような用途等に用いる場合、フッ素樹脂被覆弾性ローラの表面粗さRz(十点平均粗さ)が1μm以下まで平滑化することが好ましい。
【0037】
この表面を平滑化したフッ素樹脂被覆弾性ローラを、電子写真画像形成装置のフィルム定着方式加熱定着装置等の加圧ローラとして用いれば、良好な搬送性を維持しつつ、同時に定着ローラにオフセットしたトナーが加圧ローラに移行蓄積してゆく、いわゆる加圧ローラのトナー付着汚れを防止でき、紙シワ、加圧ローラヘの紙巻き付き等の問題の解決できる。
【0038】
次に、本発明の表面平滑化法の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0039】
図1は、本発明の表面平滑化法の第1の実施形態を示す模式図であり、図2はそのローラの模式的断面図である。図1及び図2中、11は最外層としてフッ素樹脂をコーティングしたフッ素樹脂被覆弾性ローラである。このフッ素樹脂被覆弾性ローラ11は、芯金111上に、弾性層であるシリコーンゴム層112、プライマー層113、フッ素樹脂層114が順次形成されたものである。このフッ素樹脂層114は、予備加熱焼成されている。12はポリイミドチューブであり、その長さや内径等のサイズは、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11のサイズに合わせて調整してある。
【0040】
まず、図1(a)(b)に示すように、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11を、ポリイミドチューブ12の内部に挿入する。次いで、両者を所望の速度で回転させながら、図1(c)に示すように、これらと平行に配した近赤外線ヒータ13により外側から加熱する。この加熱によりシリコーンゴム層112が熱膨張し、フッ素樹脂層114の表面がポリイミドチューブ12の内面に押し付けられ、この状態で軟化し、ポリイミドチューブ12の平滑な内面形状がフッ素樹脂層114に転写される。
【0041】
次いで、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11及びポリイミドチューブ12を回転させたまま風冷する。そして、この冷却過程における弾性ローラ11の表面温度が70℃以上の時点で、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11及びポリイミドチューブ12を回転させたまま、図1(d)に示すように、耐熱手袋14を用いて、ポリイミドチューブ12の表面を軽く押し付けながらローラ軸方向に移動させることにより、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11とポリイミドチューブ12の界面(密着面)に箭断力を生じさせ、ローラ11の表面温度が70℃を下回る前に、密着した面を完全に剥離する。
【0042】
さらに、十分に冷却後、ポリイミドチューブ12からフッ素樹脂被覆弾性ローラ11を取り出せば、表面が平滑化されたフッ素樹脂被覆弾性ローラ11が得られる。
【0043】
図3は、本発明の表面平滑化法の第2の実施形態を示す模式図であり、図4はそのローラの模式的断面図である。図3及び図4中、各部材21〜23、211〜214は、図1及び図2中の各部材11〜13、111〜114と同様のものである。
【0044】
第2の実施形態においては、強制剥離の方法が、第1の実施形態と異なる。ここでは、冷却過程における弾性ローラ21の表面温度が70℃以上の時点で、フッ素樹脂被覆弾性ローラ21及びポリイミドチューブ22を回転させたまま、そのポリイミドチューブ22表面に剥離用剛体ローラ24を所望の圧力で押し当てて、両者の密着面を強制剥離する。さらに、十分に冷却後、ポリイミドチューブ22からフッ素樹脂被覆弾性ローラ21を取り出せば、表面が平滑化されたフッ素樹脂被覆弾性ローラ21が得られる。
【0045】
次に、本発明の方法により表面が平滑化されたローラを加圧ローラとして用いた定着装置の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0046】
図5は、本発明のフィルム定着方式加熱定着装置の実施形態の概略構成を例示する模式図である。この定着装置30は、加圧ローラ34と加熱部によって構成される。この加圧ローラ34は、本発明の方法により表面が平滑化されたフッ素樹脂被覆弾性ローラである。また、加熱部は、定着フィルム31、セラミックヒータ33、フイルムガイド32から構成される。セラミックヒータ33は、セラミック基板の上に発熱ペーストを印刷したものであり、これに電力制御されたAC電流を流すことによって発熱する。また、発熱ペーストパターンの上には、保護と絶縁性を確保する為に、ガラスをコーティングしてある。セラミック基板の裏にはチップサーミスタ35が接着してあり、検知した温度に基づいてヒータ33ヘの通電を制御する。フィルムガイド32は熱硬化性のプラスチックで出来ており、その下面にヒータ33を取り付ける構成となっている。
【0047】
この定着装置30は、加圧ローラ34によって駆動を受け、転写材(紙等)Tと定着フィルム31は、この加圧ローラ34に従動する。定着フィルム31はフィルムガイド32に沿って移動する。転写材Tは、表面に未定着トナーTT'が付着された状態で供給され、ヒータ33と加圧ローラ34のニップ点Nで加熱を受け、定着像TTとなって排出される。
【0048】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0049】
<実施例1>
図1及び図2を用いて説明した方法に従って、以下の通り、本発明の表面平滑化法を実施した。
【0050】
両端に直径6mmの軸受け部が一体化され、直径14mmのアルミニウム製芯金111上に、厚み3mm、硬度20゜(JIS−A)材のシリコーンゴム層112(ゴム長225mm)、厚み25μmのフッ素ゴムとフッ素樹脂の混合物から成るプライマー層113、フッ素樹脂層114が順次形成されたフッ素樹脂被覆弾性ローラ11を用意した。このフッ素樹脂層114は、融点280℃のFEPのディスパージョンをスプレーで塗装し、150℃で20分乾燥した後、300℃で20分の予備加熱焼成を行ったものである。この予備加熱焼成後のフッ素樹脂層114の厚みは約20μmであったが、この層は均一には成膜されておらず、表面にクラックや凹凸等の不良が見られた。このフッ素樹脂層114の表面粗さRz(十点平均粗さ)は、15μmであった。
【0051】
一方、円筒状面転写部材として、内径20.6mm、肉厚60μm、長さ230mm、内面の表面粗さRz0.5μmのポリイミドチューブ12を用意した。このポリイミドチューブ12は、ディップ法により、アルミ製円柱状金型外面にポリアミック酸溶液を均一に塗布し、乾燥、加熱硬化して得たものである。
【0052】
まず、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11を、ポリイミドチューブ12の内部に挿入し、両者を60rpmの速度で回転させながら、これらと平行に配した近赤外線ヒータ13により外側から加熱した。この近赤外線ヒータ13としては、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11のフッ素樹脂被覆部よりやや長い300mmの長さを有する3kW出力の赤外線ラインヒータ(集光タイプ:焦点距離50mm)を用い、ポリイミドチューブ12の表面から約50mm離して配置した。また、ポリイミドチューブ12の表面の温度は、ローラ中央部の非接触の温度計でリアルタイムで測定した。
【0053】
この状態で、ポリイミドチューブ12の表面の到達温度が270℃になるまで加熱した。昇温速度はヒータ出力、回転速度、距離等で左右されるが、本実施例では、到達温度が270℃になるまでの所用時間はおよそ120秒であった。
【0054】
次に、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11及びポリイミドチューブ12を回転したまま風冷し、弾性ローラ11の表面温度が約100℃になった時点で、耐熱手袋14を用いて、ポリイミドチューブ12の表面を軽く押し付けながらローラ軸方向に移動させ、弾性ローラ11の表面温度が70℃をきる前に、密着面を完全に剥離した。さらに、十分に冷却後、ポリイミドチューブ12からフッ素樹脂被覆弾性ローラ11を取り出した。
【0055】
このようにして得たフッ素樹脂被覆弾性ローラ11の表面の粗さRz(十点平均粗さ)は、0.6μmであった。また、シワやクラック等の不良も観察されなかった。また、本実施例で用いたポリイミドチューブ12の肉厚は60μmと厚いので、そのハンドリング性や強度も問題無く、繰り返し使用が可能であり、100サイクル使用後であっても、特に問題なく使用できた。
【0056】
<比較例1>
加熱したポリイミドチューブ12とフッ素樹脂被覆弾性ローラ11を密着させたまま室温まで冷却し、その後分離したこと以外は、実施例1と同様にして表面平滑化法を実施した。得られたフッ素樹脂被覆弾性ローラ11の表面には、ローラ軸方向のシワが発生しており、このシワを取り除くためには、さらにローラを均一に加熱膨張させる必要があった。
【0057】
<実施例2>
図3及び図4を用いて説明した方法に従って、以下の通り、本発明の表面平滑化法を実施した。
【0058】
まず、フッ素樹脂層214が異なること以外は、実施例1と同様のフッ素樹脂被覆弾性ローラ21を用意した。このフッ素樹脂層214は、融点307℃のPFAのディスパージョンをスプレーで塗装し、150℃で20分乾燥した後、315℃で20分の予備加熱焼成を行ったものである。この予備加熱焼成後のフッ素樹脂層214の厚みは約8μmであり、表面粗さRz(十点平均粗さ)は3μmであった。
【0059】
一方、円筒状面転写部材として、内径20.6mm、肉厚100μm、長さ230mm、内面の表面粗さRz0.8μmのポリイミドチューブ22を用意した。このポリイミドチューブ22は、実施例1で用いたものと同様の製法で作製したものである。
【0060】
まず、フッ素樹脂被覆弾性ローラ21を、ポリイミドチューブ22の内部に挿入し、両者を60rpmの速度で回転させながら、これらと平行に配した近赤外線ヒータ23により外側から加熱した。この近赤外線ヒータ23は、実施例1で用いたものと同様のものを用い、ポリイミドチューブ22の表面から約45mm離して配置した。また、ポリイミドチューブ22の表面の温度は、ローラ中央部の非接触の温度計でリアルタイムで測定した。
【0061】
この状態で、ポリイミドチューブ22の表面の到達温度が300℃になるまで加熱した。到達温度が300℃になるまでの所用時間は、およそ180秒であった。
【0062】
次に、フッ素樹脂被覆弾性ローラ11及びポリイミドチューブ12を回転したまま風冷し、弾性ローラ11の表面温度が約150℃になった時点で、剥離用剛体ローラ24を、回転するポリイミドチューブ22の表面に総荷重30Nで押し当て、弾性ローラ11の表面温度が100℃をきる前に、両者を完全に剥離した。さらに、十分に冷却後、ポリイミドチューブ22からフッ素樹脂被覆弾性ローラ21を取り出した。
【0063】
このようにして得たフッ素樹脂被覆弾性ローラ21の表面の粗さRz(十点平均粗さ)は、0.9μmであった。また、シワやクラック等の不良も観察されなかった。また、本実施例で用いたポリイミドチューブ22の肉厚は100μmと厚いので、そのハンドリング性や強度も問題無く、繰り返し使用が可能であり、150サイクル使用後であっても、特に問題なく使用できた。
【0064】
<実施例3、比較例3>
図5を用いて説明したフィルム定着方式加熱定着装置を、以下の通り作製し、加圧ローラの性能を評価した。
【0065】
定着フィルム31として、厚さ50μm、外形24mmの円筒状のポリイミドフィルムの基層の上に、フッ素系プライマー層、フッ素樹脂離型層を設けたものを用意した。このフッ素樹脂離型層は、転写材との摩擦に耐え、トナーが付着しないように高離型性が要求されるものであり、一般にはPTFE、PFA、FEP及びこれらの混合物が使われる。本実施例では、PTFEとPFAを7:3の割合で混合したものを厚み20μmで被覆し、フッ素樹脂離型層とした。
【0066】
一方、下記表1に示す条件に従い、実施例1又は2と同様にしてフッ素樹脂被覆弾性ローラの表面を平滑化した(実施例3−1、実施例3−2)。また、比較の為に平滑化処理しないフッ素樹脂被覆弾性ローラも用意した(比較例3−1、比較例3−2、比較例3−3)。
【0067】
【表1】
Figure 0003697049
各ローラを、フィルム定着方式加熱定着装置に組み込み、所定の未定着画像ののったA4サイズ紙を用いて通紙テストを行った。
【0068】
装置設定条件は、定着温度150℃、ニップ幅3mm、通紙スピード60mm/secとし、静電オフセット性が厳しい低温低湿環境下(15℃、10%)、間欠運転条件(1枚通紙+10min放置)で各々1000枚テストした。
【0069】
実施例3−1、実施例3−2ともテスト中の搬送性に関するトラブルは無く、終了後の加圧ローラに汚れは認められなかった。
【0070】
一方、比較例3−1は、800枚あたりから紙シワを発生する場合が有り、1000枚終了後の加圧ローラ表面にはかなりのトナー付着汚れが認めらた。また比較例3−2は、500枚あたりから紙シワを発生する場合が有り、1000枚終了後の加圧ローラ表面にトナ−付着汚れが認められた。また比較例3−3は、100枚前後で紙シワを発生する場合が有り、加圧ローラ表面のトナー付着に起因する紙裏汚れ、ジャムが頻繁に発生し、500枚でテストを中止した。
【0071】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、弾性層が熱劣化せず、表面にシワが発生せず、簡便なフッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法を提供できる。
【0072】
また、本発明の方法により表面が平滑化されたローラを用いることによって、弾性層の厚みが2mm以上のフッ素樹脂被覆ローラであっても、表面粗さRz(十点平均粗さ)を1μm以下に平滑化することにより、いわゆるトナー付着汚れの発生しない加圧ローラを提供できる。
【0073】
また、この加圧ローラを用いることによって、紙シワ、加圧ローラヘの紙巻き付き等が無く、信頼性の高い電子写真画像形成装置のフィルム定着方式加熱定着装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面平滑化法の第1の実施形態を示す模式図である。
【図2】図1のローラの模式的断面図である。
【図3】本発明の表面平滑化法の第2の実施形態を示す模式図である。
【図4】図3のローラの模式的断面図である。
【図5】 本発明の方法により表面が平滑化されたローラを加圧ローラとして用いたフィルム定着方式加熱定着装置の実施形態の概略構成を例示する模式図である。
【符号の説明】
11、21 フッ素樹脂被覆弾性ローラ
12、22 ポリイミドチューブ
13、23 近赤外線ヒータ
14 耐熱手袋
24 剥離用剛体ローラ
30 定着装置
31 定着フィルム
32 フィルムガイド
33 セラミックヒータ
34 加圧ローラ
35 チップサーミスタ
111、211 芯金
112、212 シリコーンゴム層
113、213 フッ素樹脂プライマー層
114、214 フッ素樹脂層

Claims (6)

  1. 予備加熱焼成されたフッ素樹脂層で被覆された弾性ローラを内面が平滑な円筒状面転写部材の内部に挿入し、該弾性ローラの表面を加熱し、該加熱後の冷却過程における該弾性ローラの表面温度が70℃以上の時点で、該円筒状面転写部材の内面と該弾性ローラの表面を強制剥離することを特徴とするフッ素樹脂被覆弾性ローラの表面平滑化法。
  2. 円筒状面転写部材が、ポリイミドチューブである請求項1記載の表面平滑化法。
  3. 弾性ローラの軸と平行な方向に配した剥離用剛体ローラを、該弾性ローラと共に回転する円筒状面転写部材の表面に接触させ回転させることにより、該円筒状面転写部材の内面と該弾性ローラの表面を強制剥離する請求項1又は2記載の表面平滑化法。
  4. 円筒状面転写部材の内面の表面粗さRzが、1μm未満である請求項1〜3の何れか一項記載の表面平滑化法。
  5. 該弾性ローラの表面を加熱する際、該円筒状面転写部材の温度を(Tm−20℃)〜(Tm)[ここでTmはフッ素樹脂の融点を示す]の範囲内にする請求項1〜4の何れか一項記載の表面平滑化法。
  6. 円筒状面転写部材の厚みが、20μm〜200μmの範囲内である請求項1〜5の何れか一項記載の表面平滑化法。
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