JP2003090761A - 分光特性測定装置および同装置の分光感度の波長シフト補正方法 - Google Patents

分光特性測定装置および同装置の分光感度の波長シフト補正方法

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JP2003090761A JP2002142015A JP2002142015A JP2003090761A JP 2003090761 A JP2003090761 A JP 2003090761A JP 2002142015 A JP2002142015 A JP 2002142015A JP 2002142015 A JP2002142015 A JP 2002142015A JP 2003090761 A JP2003090761 A JP 2003090761A
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    • G01J2003/2866Markers; Calibrating of scan

Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色校正以上の手間がかからず、ユーザが実
際に使用する環境で日常的に波長方向のシフト補正を行
えるようにする。 【解決手段】 ランプ12からの光を受光したときに試
料光センサアレイ36から出力される分光プロファイル
と、センサアレイ36の回折格子35に対する相対位置
が波長分散方向に所定ピッチで複数段階シフトした場合
に、各シフト位置においてセンサアレイ36から出力さ
れるべき複数の分光プロファイルとが格納されたメモリ
61と、試料2として校正用白色板が配置された状態で
ランプ12を発光させ、そのときにセンサアレイ36か
ら出力される補正用分光プロファイルとメモリ61に格
納されている上記各分光プロファイルとをそれぞれ比較
し、補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロフ
ァイルに対応するシフト量を波長シフト補正量として求
めるCPU62とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分光測色計などの
分光特性測定装置に係り、特に、経時劣化や周囲温度変
化などによって受光手段の分光感度に生じる波長方向の
シフトを補正する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】分光測色計などの分光特性測定装置は、
製造時に、レーザなどの輝線スペクトルや温度管理され
た色基準板を用いて受光手段の分光感度の振幅や中心波
長、半値幅を校正した上で出荷される。ところが、出荷
後に、経時劣化や周囲温度変化などによって受光手段の
分光感度が振幅方向に変化したり波長方向にシフトして
しまうと、測定精度が低下してしまう。
【0003】例えば、一般に受光手段として、分光手段
の波長分散方向に所定間隔で配列され、それぞれ異なる
波長の光を受光して光強度に応じた電気信号を出力する
複数の光電変換素子を有するものが用いられるが、その
場合、経時劣化などによって受光手段と分光手段との相
対位置が波長方向に変化すると、受光手段の分光感度が
波長方向にシフトしてしまうこととなる。
【0004】分光感度の振幅方向の変化については、測
定前に日常的に行われる校正用白色板を用いた白色校正
により比較的簡単に、従って十分な頻度で、しかも実際
の測定環境条件下で補正することが可能である。
【0005】これに対して、分光感度の波長方向のシフ
トについては、現状では一般に、分光反射率が既知の基
準色サンプルを測定し、得られた測定データと既知デー
タとの差からシフト量を推定して補正することが行われ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基準色サンプ
ルは、温度依存特性の大きいものが多く、特に波長方向
のシフトを補正するのに有効な急峻な分光特性を有する
赤色、オレンジ色、黄色などの高彩度色の基準色サンプ
ルは、温度依存特性として1℃当たり0.1nm以上の値を
持つ。
【0007】従って、基準色サンプルを用いて精度良く
補正を行うために、既知の分光反射率が求められたとき
と同一の周囲温度で補正作業を行うか、または補正時に
おける基準色サンプルの温度を測定して既知の分光反射
率に温度補正を施すことが行われている。
【0008】ところが、前者は、温度管理された部屋で
補正作業を行う必要があるので経費がかさむとともに、
当該測定装置がその温度と異なる周囲温度の場所で使用
される場合には、補正が実用的な意味を持たないという
欠点があり、後者は、基準色サンプルの分光反射率の温
度依存特定を予め測定しておき、補正時に、基準色サン
プルの温度を測定して既知データを補正しなければなら
ないので、時間と手間を要するという欠点がある。特
に、ポータブル分光測色計は、試験室を離れて周囲温度
が異なる種々の環境で使用されるので、いずれの補正方
法も現実的ではない。
【0009】このような問題点に加えて、基準色サンプ
ルの測定や保管という手間を要するため、分光感度の波
長方向のシフトの補正がユーザ側で日常的に行われるこ
とは殆どなく、メーカの工場に返送して行われることが
多い。
【0010】このように、分光手段の分光感度の波長方
向のシフトの補正については、その煩雑さから日常的に
は行われず、測定データの一貫性を保つのに大きな阻害
要因になっている。
【0011】本発明は、上記課題を解決するもので、ユ
ーザが実際に使用する環境で日常的に波長方向のシフト
補正を行えるようにした分光特性測定装置および同装置
の分光感度の波長シフト補正方法を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、測定
試料を照明する照明手段と、この照明手段を発光させる
照明制御手段と、照明された上記測定試料からの光を波
長ごとに分光する分光手段と、上記分光手段の波長分散
方向に所定間隔で配列され、それぞれ異なる波長の光を
受光して光強度に応じた受光信号を出力する複数の光電
変換素子を有し、当該複数の受光信号からなる分光プロ
ファイルを出力する受光手段と、上記各光電変換素子の
分光感度が格納された分光感度記憶手段と、上記分光プ
ロファイルと上記各光電変換素子の分光感度とを用いて
所定の測定波長域における上記測定試料の分光特性を算
出する分光特性演算手段とを備えた分光特性測定装置に
おいて、初期状態で特定波長に強度のピークを持つ所定
光源からの光を受光したときに上記受光手段から出力さ
れる少なくとも上記特定波長を含む特定波長域の分光プ
ロファイルと、上記受光手段の上記分光手段に対する相
対位置が波長分散方向に所定ピッチで複数段階シフトし
た場合に、各シフト位置において当該受光手段から出力
されるべき上記特定波長域の複数の分光プロファイルと
からなる基準分光プロファイル群が格納された基準分光
プロファイル群記憶手段と、上記初期状態以後に上記所
定光源を校正可能な状態で発光させる補正制御手段と、
上記所定光源が発光したときに上記受光手段から出力さ
れる補正用分光プロファイルと上記基準分光プロファイ
ル群記憶手段に格納されている上記各分光プロファイル
とを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、上記補正
用分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プロフ
ァイル群記憶手段に格納されている分光プロファイルに
対応するシフト量を上記初期状態からのシフト量である
波長シフト補正量として求める補正量演算手段とを備え
たことを特徴としている。
【0013】この構成によれば、特定波長に強度のピー
クを持つ所定光源からの光を受光したときに上記受光手
段から出力される少なくとも上記特定波長を含む特定波
長域の分光プロファイルと、上記受光手段の上記分光手
段に対する相対位置が波長分散方向に所定ピッチで複数
段階シフトした場合に、各シフト位置において当該受光
手段から出力されるべき上記特定波長域の複数の分光プ
ロファイルとからなる基準分光プロファイル群が、初期
状態、例えば装置の製造工程で求められ、基準分光プロ
ファイル群記憶手段に格納されている。
【0014】そして、初期状態以後に所定光源が校正可
能な状態で発光したときに上記受光手段から出力される
補正用分光プロファイルと上記基準分光プロファイル群
記憶手段に格納されている上記各分光プロファイルとが
上記特定波長域においてそれぞれ比較され、補正用分光
プロファイルに最も近似する分光プロファイルに対応す
るシフト量が初期状態からのシフト量である波長シフト
補正量として求められる。
【0015】これによって、受光手段の分光手段に対す
る相対位置が波長分散方向に変化して各光電変換素子の
分光感度が波長方向にシフトした場合でも、従来のよう
に基準色サンプルを用いることなく、波長シフト補正量
が求められることとなる。その結果、使用者に注意を喚
起したり、必要な補正を行うことがユーザ側において容
易に可能になる。
【0016】なお、上記所定光源としては、レーザのよ
うに特定波長の光を出力する光源や、例えばタングステ
ンランプにディディミウムフィルタ、ホロミウムフィル
タなどの特定波長を吸収するフィルタを付加することに
より特定波長にピーク(谷)を持たせたものなどを採用
することができる。
【0017】また、上記所定光源は、連続スペクトルお
よび上記特定波長の輝線スペクトルからなる分光強度分
布を有するもので、上記照明手段として兼用されている
場合には(請求項2)、所定光源を別途準備する必要が
なく構成が簡素化される。この所定光源としては、例え
ばキセノンランプ、水銀ランプ、クリプトンランプ、ヘ
リウムランプ等の輝線スペクトルを有する光源を採用す
ることができる。
【0018】また、上記所定光源は、パルス状に発光す
るフラッシュランプからなるもので、上記照明制御手段
は、上記フラッシュランプを所定時間だけ発光させるも
ので、上記補正制御手段は、上記フラッシュランプを上
記所定時間より短い時間だけ発光させるものであるとす
ると(請求項3)、フラッシュランプの分光強度分布に
おいて、発光時間が短くなると連続スペクトルに対する
輝線スペクトルの相対強度が増大することから、補正用
分光プロファイルと基準分光プロファイル群の分光プロ
ファイルを比較したときに連続スペクトルによる影響が
軽減され、補正用分光プロファイルに最も近似する分光
プロファイルを求める上で波長シフトへの感度を高める
ことができる。
【0019】上記フラッシュランプとしてキセノンフラ
ッシュランプを採用すると、測定試料の分光反射特性や
分光透過特性の測定が好適に行える。この場合におい
て、上記特定波長を700nm以上の波長域における輝線ス
ペクトルに対応する波長であるとすると、短波長域で顕
著なキセノンフラッシュランプの発光光率の経時劣化や
分光手段、受光手段や照明手段などの光学素子の経時劣
化による影響を受けることなく波長シフト補正量が求め
られる。
【0020】また、上記所定光源は、キセノンフラッシ
ュランプからなるもので、上記特定波長は、700nm以上
の波長域における輝線スペクトルに対応する波長であ
り、上記受光手段の上記分光手段に対する相対位置が上
記初期状態から波長分散方向にシフトしたときの、700n
m以上の波長域における輝線スペクトルの波長方向のシ
フト量と上記測定波長域全体における平均的な波長シフ
ト量との関係が格納されたシフト量記憶手段をさらに備
え、上記補正量演算手段は、上記シフト量記憶手段に格
納されている上記関係を用いて、上記補正用分光プロフ
ァイルに最も近似する分光プロファイルに対応するシフ
ト量から上記測定波長域全体における平均的な波長シフ
ト量を求め、これを上記波長シフト補正量とするもので
あるとしてもよい(請求項4)。
【0021】この構成によれば、上記受光手段の上記分
光手段に対する相対位置が初期状態から波長分散方向に
シフトしたときの、700nm以上の波長域における輝線ス
ペクトルの波長方向のシフト量と、上記測定波長域全体
における平均的な波長シフト量との関係を用いて、上記
補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロファイ
ルに対応するシフト量から上記測定波長域全体における
平均的な波長シフト量が求められ、これが波長シフト補
正量とされることにより、測定波長域全体に亘って波長
シフトの補正を適正に行うことが可能になる。
【0022】また、上記補正量演算手段は、上記補正用
分光プロファイルの波長に対する差分データと上記基準
分光プロファイル群記憶手段に格納されている各分光プ
ロファイルの波長に対する差分データとの相関が最も大
きい分光プロファイルに対応するシフト量を上記波長シ
フト補正量として求めるものであるとしてもよい(請求
項5)。
【0023】この構成によれば、上記補正用分光プロフ
ァイルと上記各分光プロファイルの波長に対する差分デ
ータを用いているので、連続スペクトルによる影響が抑
制されることから、相関値の波長シフトに対する感度が
向上し、波長シフト補正量が高精度で得られることとな
る。
【0024】なお、上記構成において、基準分光プロフ
ァイル群記憶手段には、基準分光プロファイル群の各分
光プロファイルの波長に対する差分データのみを格納し
ておくようにしてもよい。
【0025】また、上記補正量演算手段は、上記補正用
分光プロファイルの波長に対する差分データと上記基準
分光プロファイル群記憶手段に格納されている各分光プ
ロファイルの波長に対する差分データとの相関値をそれ
ぞれ求め、上記シフト量を変数として各相関値を所定の
関数で近似し、当該近似関数の極大値を与えるシフト量
を上記波長シフト補正量として求めるものであるとして
もよい(請求項6)。
【0026】この構成によれば、補正用分光プロファイ
ルと各分光プロファイルの波長に対する差分データの相
関値がそれぞれ求められ、シフト量を変数として各相関
値が所定の関数で近似され、その近似関数の極大値を与
えるシフト量が波長シフト補正量として求められること
から、基準分光プロファイル群の全ての分光プロファイ
ルとの相関値を用いて、補正用分光プロファイルに対応
する波長シフト補正量を求めているので、相関値データ
が含む誤差の影響が軽減される。
【0027】上記近似関数としては、例えば2次関数を
採用することができる。
【0028】また、上記基準分光プロファイル群記憶手
段に格納されている上記各シフト位置において上記受光
手段から出力されるべき上記特定波長域の複数の分光プ
ロファイルは、上記所定光源の分光強度分布を測定し、
上記各光電変換素子の分光感度を測定し、当該分光感度
を波長方向に所定ピッチで複数段階シフトすることで複
数の分光感度を数値的に合成し、当該合成された複数の
分光感度と測定によって得られた上記所定光源の分光強
度分布とを用いて求めたものであるとしてもよい(請求
項7)。
【0029】この構成によれば、上記各シフト位置にお
いて上記受光手段から出力されるべき上記特定波長域の
複数の分光プロファイルは、測定によって得られる上記
各光電変換素子の分光感度を波長方向に所定ピッチで複
数段階シフトすることで複数の分光感度を数値的に合成
し、当該合成された複数の分光感度と測定によって得ら
れた上記所定光源の分光強度分布とを用いて求められる
ことにより、分光手段と複数の光電変換素子との相対位
置を実際に機械的に波長方向にシフトさせることなく、
基準分光プロファイル群が容易に得られることとなる。
【0030】また、上記補正用分光プロファイルは、上
記初期状態以後における測定試料の分光特性測定に先立
ち、上記分光手段が上記測定試料からの反射光を分光す
るものであるときは校正用白色板を上記測定試料に代え
て配置した校正可能な状態で求められ、上記分光手段が
上記測定試料からの透過光を分光するものであるときは
上記測定試料を配置せずに光が透過する校正可能な状態
で求められるとしてもよい(請求項8)。
【0031】この構成によれば、補正用分光プロファイ
ルは、初期状態以後における測定試料の分光特性測定に
先立ち、分光手段が測定試料からの反射光を分光するも
のであるときは校正用白色板が測定試料に代えて配置さ
れた校正可能な状態で求められ、分光手段が測定試料か
らの透過光を分光するものであるときは測定試料を配置
せずに光が透過する校正可能な状態で求められることか
ら、使用者が白色校正を行う際に、現在の分光プロファ
イルを測定して波長シフト補正量を求めることが可能に
なるので、使用者側において、新たな手間を要すること
なく容易に波長シフト補正量が求められる。なお、上記
光が透過する校正可能な状態は、透明板を配置したり、
何も配置しないことによって実現される。
【0032】なお、請求項1の構成において、上記補正
量演算手段により求められた波長シフト補正量を格納す
るための補正量記憶手段をさらに備えるようにすると、
補正量演算手段により一旦求められた波長シフト補正量
を補正量記憶手段に格納しておくことにより、測定ごと
に波長シフト補正量を求めることなく波長シフト補正が
行えることとなる。
【0033】また、上記補正量演算手段により求められ
た波長シフト補正量を格納するための補正量記憶手段を
さらに備え、上記分光特性演算手段は、上記補正量記憶
手段に上記波長シフト補正量が格納されているときは、
上記各光電変換素子の分光感度を上記波長シフト補正量
だけシフトした分光感度を用いて上記測定試料の分光特
性を算出するものであるとしてもよい(請求項9)。
【0034】この構成によれば、補正量記憶手段に格納
されている波長シフト補正量だけ各光電変換素子の分光
感度を波長方向にシフトした分光感度を用いて測定試料
の分光特性が算出されることから、受光手段の分光手段
に対する相対位置が変化して各光電変換素子の分光感度
が波長方向にシフトした場合でも、測定試料の分光特性
が精度良く求められることとなる。
【0035】また、上記補正量演算手段により求められ
た波長シフト補正量を格納するための補正量記憶手段を
さらに備え、上記分光特性演算手段は、上記補正量記憶
手段に格納されている上記波長シフト補正量が所定値以
上のときのみ、上記各光電変換素子の分光感度を上記波
長シフト補正量に基づき設定された量だけシフトした分
光感度を用いて上記測定試料の分光特性を算出するもの
であるとしてもよい(請求項10)。
【0036】この構成によれば、補正量記憶手段に格納
されている波長シフト補正量が所定値以上のときのみ、
各光電変換素子の分光感度を波長シフト補正量に基づき
設定された量だけ波長方向にシフトした分光感度を用い
て測定試料の分光特性が算出されることにより、波長シ
フト補正量が所定値未満のときは、分光感度記憶手段に
格納されている各光電変換素子の分光感度をそのまま用
いて測定試料の分光特性が算出されることから、測定値
としての連続性が保持されることとなる。また、波長シ
フト補正量が所定値以上のときは波長シフト補正量に基
づき設定された量、例えば上記所定値または当該所定値
を超えない程度だけ波長方向にシフトした分光感度が用
いられることから、測定値の連続性が損なわれるのを防
止することが可能になる。
【0037】なお、請求項10の構成において、外部か
らの操作により上記所定値を設定する設定手段をさらに
備えるようにすると、測定値の連続性保持と波長シフト
補正との優先度合いを任意に設定することが可能にな
る。
【0038】また、請求項1の構成において、上記補正
量演算手段により求められた上記波長シフト補正量が所
定値以上のときはその旨を報知する報知手段をさらに備
えるようにすると、波長シフト補正量が所定値以上であ
ることが使用者に報知されることとなり、装置のメーカ
にメンテナンスを依頼するなどの対応策をとることが可
能になる。この所定値は、補正するよりもメンテナンス
を行うべきであるような、ある程度大きい値に設定して
おけばよい。
【0039】請求項11の発明は、測定試料を照明する
照明手段と、この照明手段を発光させる照明制御手段
と、照明された上記測定試料からの光を波長ごとに分光
する分光手段と、上記分光手段の波長分散方向に所定間
隔で配列され、それぞれ異なる波長の光を受光して光強
度に応じた受光信号を出力する複数の光電変換素子を有
し、当該複数の受光信号からなる分光プロファイルを出
力する受光手段と、上記各光電変換素子の分光感度が格
納された分光感度記憶手段と、上記分光プロファイルと
上記各光電変換素子の分光感度とを用いて所定の測定波
長域における上記測定試料の分光特性を算出する分光特
性演算手段とを備えた分光特性測定装置において、初期
状態で特定波長に強度のピークを持つ所定光源からの光
を受光したときに上記受光手段から出力される少なくと
も上記特定波長を含む特定波長域の分光プロファイル
と、上記受光手段の上記分光手段に対する相対位置が波
長分散方向に所定ピッチで複数段階シフトした場合に、
各シフト位置において当該受光手段から出力されるべき
上記特定波長域の複数の分光プロファイルとからなる基
準分光プロファイル群を記憶しておき、上記初期状態以
後に上記所定光源を校正可能な状態で発光したときに上
記受光手段から出力される補正用分光プロファイルと、
上記基準分光プロファイル群に含まれる各分光プロファ
イルとを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、上記
補正用分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プ
ロファイル群内の分光プロファイルに対応するシフト量
を上記初期状態からのシフト量である波長シフト補正量
として求めるようにしたものである。
【0040】この構成によれば、照明手段により測定試
料が照明され、照明された測定試料からの光が分光手段
により波長ごとに分光され、分光手段の波長分散方向に
所定間隔で配列された複数の光電変換素子を有する受光
手段により上記分光手段で分光された光が受光され、上
記各光電変換素子からそれぞれ波長ごとに光強度に応じ
た受光信号からなる分光プロファイルが出力されて、こ
の分光プロファイルと各光電変換素子の分光感度とを用
いて所定の測定波長域における測定試料の分光特性が算
出される。
【0041】そして、特定波長に強度のピークを持つ所
定光源からの光を受光したときに上記受光手段から出力
される少なくとも上記特定波長を含む特定波長域の分光
プロファイルと、上記受光手段の上記分光手段に対する
相対位置が波長分散方向に所定ピッチで複数段階シフト
した場合に、各シフト位置において当該受光手段から出
力されるべき上記特定波長域の複数の分光プロファイル
とからなる基準分光プロファイル群が、初期状態、例え
ば装置の製造工程において求められて記憶されている。
【0042】そして、例えばユーザ側において、初期状
態以後に所定光源を校正可能な状態で発光したときに受
光手段から出力される補正用分光プロファイルと、上記
基準分光プロファイル群に含まれる各分光プロファイル
とが特定波長域においてそれぞれ比較され、上記補正用
分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プロファ
イル群内の分光プロファイルに対応する上記受光手段の
シフト量が初期状態からのシフト量である波長シフト補
正量として求められる。
【0043】これによって、受光手段の分光手段に対す
る相対位置が波長分散方向に変化して各光電変換素子の
分光感度が波長方向にシフトした場合でも、従来のよう
に基準色サンプルを用いることなく、波長シフト補正量
が求められることとなる。その結果、使用者に注意を喚
起したり、必要な補正を行うことがユーザ側において容
易に可能になる。
【0044】この場合において、上記各シフト位置にお
いて上記受光手段から出力されるべき上記特定波長域の
複数の分光プロファイルは、上記所定光源の分光強度分
布を測定し、上記各光電変換素子の分光感度を測定し、
当該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シフト
することで複数の分光感度を数値的に合成し、当該合成
された複数の分光感度と測定によって得られた上記所定
光源の分光強度分布とを用いて求めるようにしてもよい
(請求項12)。
【0045】この構成によれば、上記各シフト位置にお
いて上記受光手段から出力されるべき上記特定波長域の
複数の分光プロファイルは、測定によって得られる上記
各光電変換素子の分光感度を波長方向に所定ピッチで複
数段階シフトすることで複数の分光感度を数値的に合成
し、当該合成された複数の分光感度と測定によって得ら
れた上記所定光源の分光強度分布とを用いて求められる
ことにより、実際に複数の光電変換素子を分光手段に対
して波長分散方向に機械的にシフトさせることなく、容
易に基準分光プロファイル群が得られることとなる。
【0046】請求項13の発明は、連続スペクトルおよ
び特定波長の輝線スペクトルからなる分光強度分布を有
し、測定試料を照明する照明手段と、この照明手段を発
光させる照明制御手段と、照明された上記測定試料から
の光を波長ごとに分光する分光手段と、上記分光手段の
波長分散方向に所定間隔で配列され、それぞれ異なる波
長の光を受光して光強度に応じた受光信号を出力する複
数の光電変換素子を有し、当該複数の受光信号からなる
分光プロファイルを出力する受光手段と、上記分光プロ
ファイルを用いて所定の測定波長域における上記測定試
料の分光特性を算出する分光特性演算手段とを備えた分
光特性測定装置の分光感度の波長シフト補正方法であっ
て、複数の上記分光特性測定装置の上記各照明手段の分
光強度分布をそれぞれ測定し、それらの測定結果に基づ
き少なくとも1つの分光強度分布を選択し、初期状態の
補正対象の分光特性測定装置について、上記各光電変換
素子の分光感度を測定し、当該分光感度を波長方向に所
定ピッチで複数段階シフトすることで複数の分光感度を
数値的に合成し、当該合成された複数の分光感度および
上記測定された分光感度と選択された上記分光強度分布
とを用いて上記受光手段から出力されるべき上記特定波
長域の複数の分光プロファイルからなる分光プロファイ
ル群を求め、上記照明手段を校正可能な状態で発光した
ときに上記受光手段から出力される補正用分光プロファ
イルと、上記分光プロファイル群に含まれる各分光プロ
ファイルとを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、
上記補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロフ
ァイルを与える分光強度分布について求められた上記特
定波長域の分光プロファイル群を、当該補正対象の分光
特性測定装置の基準分光プロファイル群として予め記憶
しておき、上記初期状態以後に補正対象の分光特性測定
装置において波長シフト補正を行う際に、上記照明手段
を校正可能な状態で発光したときに上記受光手段から出
力される補正用分光プロファイルと、上記記憶されてい
る基準分光プロファイル群に含まれる各分光プロファイ
ルとを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、上記補
正用分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プロ
ファイル群内の分光プロファイルに対応するシフト量を
上記初期状態からのシフト量である波長シフト補正量と
して求めるようにしたものである。
【0047】この構成によれば、まず、複数の分光特性
測定装置の各照明手段の分光強度分布がそれぞれ測定さ
れ、それらの測定結果に基づき少なくとも1つの分光強
度分布が選択される。例えば典型的な、または平均的な
分光強度分布が選択される。また、上記複数の分光特性
測定装置の分光強度分布の全てを選択するようにしても
よい。
【0048】次いで、初期状態の補正対象の分光特性測
定装置について、上記各光電変換素子の分光感度を測定
し、当該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シ
フトすることで複数の分光感度を数値的に合成し、当該
合成された複数の分光感度および測定された分光感度と
選択された分光強度分布とを用いて受光手段から出力さ
れるべき特定波長域の複数の分光プロファイルからなる
分光プロファイル群が求められる。
【0049】次いで、校正可能な状態で上記照明手段を
発光したときに上記受光手段から出力される補正用分光
プロファイルと、上記分光プロファイル群に含まれる各
分光プロファイルとが上記特定波長域においてそれぞれ
比較され、上記補正用分光プロファイルに最も近似する
分光プロファイルを与える分光強度分布について求めら
れた上記特定波長域の分光プロファイル群が、当該補正
対象の分光特性測定装置の基準分光プロファイル群とし
て予め記憶される。
【0050】そして、初期状態以後に補正対象の分光特
性測定装置において波長シフト補正を行う際には、照明
手段を校正可能な状態で発光したときに受光手段から出
力される補正用分光プロファイルと、上記記憶されてい
る基準分光プロファイル群に含まれる各分光プロファイ
ルとが特定波長域においてそれぞれ比較され、上記補正
用分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プロフ
ァイル群内の分光プロファイルに対応するシフト量が初
期状態からのシフト量である波長シフト補正量として求
められる。
【0051】従って、補正対象の分光特性測定装置につ
いて個々に照明手段の分光強度分布を測定する必要がな
いので、基準分光プロファイル群を容易に求めることが
可能になる。また、予め複数の分光特性測定装置の照明
手段について分光強度分布を測定し、そのうちから補正
対象の分光特性測定装置の補正用分光プロファイルに最
も近似する分光プロファイルを与える分光強度分布によ
る分光プロファイル群を基準分光プロファイル群として
いるので、補正対象の分光特性測定装置の照明手段の分
光強度分布がそれぞればらついていても、そのばらつき
による波長シフト補正の精度低下が抑制される。
【0052】また、複数の上記分光特性測定装置の上記
各照明手段の分光強度分布をそれぞれ測定したときの測
定結果において、典型的な分光強度分布を与える1つの
分光特性測定装置を選択し、選択された分光特性測定装
置について、上記照明手段の発光時間を所定時間から所
定ピッチで複数段階変化させたときの分光強度分布をそ
れぞれ測定し、初期状態の補正対象の分光特性測定装置
について、上記各光電変換素子の分光感度を測定し、当
該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シフトす
ることで複数の分光感度を数値的に合成し、当該合成さ
れた複数の分光感度および上記測定された分光感度と各
発光時間での上記分光強度分布とを用いて上記受光手段
から出力されるべき上記特定波長域の複数の分光プロフ
ァイルからなる分光プロファイル群を求め、上記照明手
段を校正可能な状態で発光したときに上記受光手段から
出力される補正用分光プロファイルと、上記分光プロフ
ァイル群に含まれる各分光プロファイルとを上記特定波
長域においてそれぞれ比較し、上記補正用分光プロファ
イルに最も近似する分光プロファイルを与える発光時間
について求められた上記特定波長域の分光プロファイル
群を、当該補正対象の分光特性測定装置の基準分光プロ
ファイル群として予め記憶しておくようにしてもよい
(請求項14)。
【0053】この構成によれば、複数の分光特性測定装
置の各照明手段の分光強度分布をそれぞれ測定したとき
の測定結果において、典型的な分光強度分布を与える1
つの分光特性測定装置が選択される。
【0054】そして、選択された分光特性測定装置につ
いて、照明手段の発光時間を所定時間から所定ピッチで
複数段階変化させたときの分光強度分布がそれぞれ測定
される。
【0055】また、初期状態の補正対象の分光特性測定
装置について、上記各光電変換素子の分光感度を測定
し、当該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シ
フトすることで複数の分光感度を数値的に合成し、当該
合成された複数の分光感度と各発光時間での上記分光強
度分布とを用いて求めた上記受光手段から出力されるべ
き上記特定波長域の複数の分光プロファイルからなる分
光プロファイル群が求められる。
【0056】さらに、照明手段を校正可能な状態で発光
したときに受光手段から出力される補正用分光プロファ
イルと、上記分光プロファイル群に含まれる各分光プロ
ファイルとを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、
上記補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロフ
ァイルを与える発光時間について求められた特定波長域
の分光プロファイル群が、当該補正対象の分光特性測定
装置の基準分光プロファイル群として予め記憶される。
【0057】これによって、照明手段の発光時間が変化
すると連続スペクトルに対する輝線スペクトルの相対強
度が変化することから、補正対象である個々の分光特性
測定装置の照明手段が持つ上記相対強度がそれぞれ異な
る場合でも、それぞれに最も近い上記相対強度の分光プ
ロファイル群を基準分光プロファイル群として用いるこ
とが可能になり、その結果、波長シフト補正量を精度良
く求めることが可能になる。
【0058】また、求めた上記波長シフト補正量を記憶
しておき、その波長シフト補正量だけ上記各光電変換素
子の分光感度をシフトした分光感度を用いて上記測定試
料の分光特性を算出するようにすると(請求項15)、
受光手段の分光手段に対する相対位置が波長分散方向に
変化して各光電変換素子の分光感度が波長方向にシフト
した場合でも、測定試料の分光特性が精度良く求められ
ることとなる。
【0059】
【発明の実施の形態】(分光測色計の構成)図1は本発
明に係る分光特性測定装置の一実施形態である分光測色
計を模式的に示す構成図、図2は同分光測色計の発光回
路の電気的構成を示す図である。
【0060】この分光測色計1は、積分球10、発光回
路20、試料光測定部30、参照光測定部40、操作パ
ネル部50、制御部60を備えており、試料2として配
置された測定試料の分光反射特性を測定するものであ
る。
【0061】積分球10は、その内壁11に高拡散性、
高反射率の例えば酸化マグネシウムや硫酸バリウム等の
白色拡散反射塗料が塗布された中空の球で、内部に光源
としてキセノンフラッシュランプ(以下単に「ランプ」
ともいう。)12を備え、ランプ12からの光線を内壁
11で多重反射して拡散光を生成するものである。
【0062】図1は積分球10の側面断面図を示してお
り、積分球10は、下端に穿設された試料用開口13
と、この試料用開口13の開口面の法線13nに対して
8°傾斜した方向に穿設された受光用開口14とを有す
る。なお、図1に示すように、ランプ12の下方には遮
光壁15が配置されており、ランプ12からの光線が直
接試料用開口13を照射しないように構成されている。
【0063】発光回路20はランプ12を発光させるも
ので、図2に示すように、数百Vの直流高電圧をランプ
12の電極に印加するためのメインコンデンサ21、こ
のメインコンデンサを充電するための充電回路22、ラ
ンプ12に密着して巻かれた金属ワイヤからなるトリガ
電極12aに数万Vの交流高電圧を印加するためのトリ
ガ発生回路23、ダイオード24、例えばIGBTから
なる半導体スイッチ素子25、この半導体スイッチ素子
25に駆動電圧を印加するための駆動回路26を備えて
いる。
【0064】そして、半導体スイッチ素子25をオンに
しておき、メインコンデンサ21によりランプ12の両
端電極に直流高電圧を印加した状態で、トリガ発生回路
23のトリガコンデンサによりトリガトランスを介して
トリガ電極12aに交流高電圧を瞬間的に印加すると、
ランプ12がトリガされ、メインコンデンサ21から直
流電流が流れて発光することとなる。ランプ12の発光
開始後に半導体スイッチ素子25をオフにするタイミン
グを制御することで、ランプ12の発光時間を制御する
ことが可能になっている。
【0065】試料光測定部30は、受光光学系31、光
ファイバ32、試料光分光部33を備えている。受光光
学系31は、積分球10の受光用開口14の近傍に配設
され、試料用開口13に配設され、拡散照明された試料
2からの反射光(以下「試料光」という。)のうちで法
線13nに対する8°方向の成分14aを集束して光フ
ァイバ32の入射端に結像させるもので、試料2の反射
光像は、光ファイバ32により試料光分光部33に導か
れる。
【0066】試料光分光部33は、赤外光遮断フィルタ
34、回折格子35、試料光センサアレイ36を備えて
いる。赤外光遮断フィルタ34は、光ファイバ32の射
出端に近接して配設され、例えば800nm以上の波長域の
光を遮断する。回折格子35は、赤外光遮断フィルタ3
4を介して入射する試料光を波長ごとに分光して反射す
るものである。なお、本実施形態では反射型凹面回折格
子を用いているが、透過型回折格子を用いてもよい。
【0067】試料光センサアレイ36は、回折格子35
により分光される波長方向に配列された複数の光電変換
素子からなり、それぞれ異なる波長の光を受光して光強
度に応じた電気信号を出力するものである。試料光セン
サアレイ36の詳細な構成については後述する。
【0068】積分球10および試料光測定部30によ
り、d/8ジオメトリの分光測色計1が構成されてい
る。
【0069】参照光測定部40は、光ファイバ41、参
照光分光部42を備えている。光ファイバ41の入射端
は、積分球10の適所(例えばランプ12からの光線や
試料光が直射しない位置)に配設され、積分球10内の
拡散光が参照光として光ファイバ41により参照光分光
部42に導かれる。
【0070】参照光分光部42は、試料光分光部33と
ほぼ同様の構成になっている。すなわち例えば800nm以
上の波長域の光を遮断する赤外光遮断フィルタ43、こ
の赤外光遮断フィルタ43を介して入射する参照光を波
長ごとに分光して反射する凹面回折格子44、凹面回折
格子44により分光される波長方向に配列された複数の
光電変換素子からなる参照光センサアレイ45を備えて
いる。なお、凹面回折格子44に代えて透過型回折格子
を用いてもよい。
【0071】操作パネル部50は、計測器本体の表面に
配設され、電源スイッチ51、測定スイッチ52、ダー
ク校正スイッチ53、白色校正スイッチ54、測定結果
などを表示するためのLCDなどからなる表示部55を
備えている。
【0072】制御部60は、メモリ61、CPU62、
A/D変換器、その他の電子回路などを備え、この分光
測色計1全体の動作を制御するものである。
【0073】メモリ61は、予め求められた基準分光プ
ロファイル(後述)や制御プログラムなどが格納された
ROMまたはEEPROMと、データを一時的に保管す
るためのRAMなどの書換え可能なメモリとを備えてい
る。CPU62は、メモリ61に格納された制御プログ
ラムに従って動作するもので、以下に示す機能を有す
る。なお、詳細な手順は後述する。
【0074】・操作パネル部50の測定スイッチ52、
ダーク校正スイッチ53、白色校正スイッチ54が押さ
れると、発光回路20に制御信号を送出してランプ12
の発光を制御する機能。なお、ランプ12の発光時間
は、基準分光プロファイルを求めるときや波長シフト補
正を行うときは所定時間τ(本実施形態では例えばτ=
40μs)とし、ダーク校正、白色校正、試料の測定を行
うときは所定時間T(T>τ、本実施形態では例えばT
=200μs)とする。キセノンフラッシュランプ12の
発光時間に対する相対発光強度を示す図3に示すよう
に、所定時間τが終了するときには既に発光強度はピー
クを過ぎており、所定時間τでも十分な発光強度が得ら
れることが分かる。
【0075】・センサアレイ36,45から出力される
分光強度信号に基づき試料用開口13に配置された試料
2の分光反射率を求める分光特性演算機能。
【0076】・試料光センサアレイ36の分光感度の波
長方向の波長シフト補正量を求める補正量演算機能。
【0077】・求めた波長シフト補正量が所定値以上か
否かを判別し、所定値以上のときは、その旨を表示部5
5に表示して使用者に報知する報知制御機能。
【0078】・求めた測定結果などを表示部55に表示
する表示制御機能。
【0079】このような構成の分光測色計1において、
経時劣化や周囲温度変化などによって回折格子35や試
料光センサアレイ36の光学的配置が変化し、回折格子
35による試料光の分光像と試料光センサアレイ36と
の相対位置が変化すると、試料光センサアレイ36の分
光感度が波長方向にシフトしてしまう。そこで、本実施
形態の分光測色計1では、白色校正を行う際に当該シフ
ト量を求め、これを用いて補正するようにしている。
【0080】ここで、本実施形態の分光測色計1の仕様
について説明する。この分光測色計1は、測定波長域が
380nm〜780nm、測定ピッチが10nmピッチで、試料2とし
て配置された測定試料の分光反射特性を測定するもの
で、試料光センサアレイ36は、41個の光電変換素子
(以下「センサ」という。)を備えている。
【0081】本実施形態では、試料光センサアレイ36
の各センサに付された番号としてセンサ番号iと、測定
波長域内の波長に付された番号として波長番号jとを用
いて、各センサおよび波長を特定する。
【0082】従って、試料光センサアレイ36は、セン
サ番号i=0からセンサ番号i=40まで41個のセン
サを備えていることとなる。また、測定波長域は波長番
号j=0から波長番号j=40まで10nmピッチで測定す
ることとなり、波長番号jの波長をλjと表わすと、λj
の値は10nmピッチとなり、例えばλ0=380nm、λ40=78
0nmとなる。
【0083】(分光感度の校正)次に、分光測色計1の
製造時に工場において行われる試料光センサアレイ36
の分光感度の校正について説明する。図4は試料光セン
サアレイ36の分光感度を示す図である。
【0084】一般に、試料光センサアレイ36を構成す
る各センサの製造ばらつきの問題で、各センサの分光感
度の振幅が互いに一致しておらず、また、回折格子35
や試料光センサアレイ36の配置精度の問題で、10nmピ
ッチの分散光が各センサ上に等間隔で正確に結像しな
い。
【0085】本実施形態でも、図4に示すように、セン
サ番号iの分光感度gi(λ)の振幅および半値幅は互い
にばらついており、それぞれの中心波長は必ずしも波長
番号jに一致していない。
【0086】そこで、本実施形態では、分光測色計1の
製造時に工場において、一般の分光測色計と同様の公知
の手順で、各センサの分光感度の振幅(感度)および中
心波長の校正を行っている。
【0087】(感度の校正)まず、公知の手順でセンサ
番号iの分光感度gi(λ)を測定する。例えば積分球1
0の試料用開口13に定出力モノクロメータを配置し、
試料用開口13から受光用開口14に向けて単色光を例
えば1nmごとに射出し、各センサから出力される受光信
号によって、図4に示すようなセンサ番号iの分光感度
i(λ)が得られることとなる。
【0088】次いで、本実施形態では、測定値である分
光感度gi(λ)の中心波長λCおよび半値幅dλに合致す
るガウス関数Gi(λ)をセンサ番号iの分光感度Gi(λ)
とする。これによって後述する波長シフトの補正を容易
に行えるようにしている。なお、上記公知の手順で求め
たセンサ番号iの分光感度Gi(λ)も、メモリ61に格
納しておく。
【0089】(中心波長の校正)図5はセンサ番号iの
分光感度Gi(λ)を示す図である。分光測色計1におい
て、分光特性Pjの入射光を測定したときに、センサ番
号iの分光プロファイルOiは、センサ番号iのセンサ
の分光感度を波長番号jごとの分光感度で表わす行列を
j,iとすると、 Oi=Aj,i・Pj …(1) で表わされる。
【0090】逆に、この分光特性Pjは、 Pj=Aj,i -1・Oi …(2) で与えられることとなる。ここで、Aj,i -1は行列Aj,i
の逆行列である。
【0091】上述したように、一般にセンサ番号iのセ
ンサの中心波長は波長番号j=iの波長λjとは一致し
ない。実際に観察される測定値は各センサからの出力信
号であるが、変換行列Aj,i -1で処理することにより、
センサ番号iごとのデータを波長番号jごとのデータに
変換し、これによって10nmごとのデータを得るようにし
ている。
【0092】例えば上記図4において分光感度g2(λ)
の中心波長が少し短波長側にずれている場合は、分光感
度g2(λ)から分光感度g1(λ)を少し減算し、分光感度
3(λ)を少し加算することによって長波長側にシフト
することができる。変換行列Aj,i -1の各要素は、この
ような処理のための重み付けである。
【0093】この行列Aj,iは、図5に示すように、分
光感度Gi(λ)を10nm幅で積分することによって求め
る。すなわち、 Aj,i=∫Gi(λ)dλ …(3) によって求められる。但し、λは(λj−5)nm〜(λj+5)
nmである。なお、波長λ jは10nmピッチであるので、図
4において、λj+1−λj=λj−λj-1=10nmである。ま
た、(λj+5)=(λj+1−5)、(λj−5)=(λj-1+5)にな
る。
【0094】そして、求めた行列Aj,iの逆行列Aj,i -1
をメモリ61に格納しておく。これによって、上記式
(2)により試料光センサアレイ36への入射光の分光特
性を10nmピッチで求めることができる。
【0095】なお、感度および中心波長の校正手順は、
上記実施形態に限られず、特公平8−27215号公報
に記載されている手順など、他の公知の手順を採用する
ようにしてもよい。
【0096】(基準分光プロファイル群)次に、図6、
図7を用いて、後述する「波長シフト補正」に用いられ
る基準分光プロファイル群を求める手順について説明す
る。図6はランプの分光強度分布を測定するときの構成
例を示す図、図7は基準分光プロファイル群を求める手
順を示すフローチャートである。この基準分光プロファ
イル群は、分光測色計1の製造時に工場において求めら
れ、メモリ61に予め格納されている。
【0097】図7の#5において、まず、対象とする分
光測色計1の積分球10の試料用開口13に拡散透過板
3を配置する(図6参照)。この状態で、ランプ12を
所定時間τだけ発光させ(#10)、波長分解能が1nm
程度の分光輝度計4により分光強度分布I(λ)を測定す
る(#15)。
【0098】次いで、上記感度の校正において求めら
れ、メモリ61に格納されている試料光センサアレイ3
6の分光感度Gi(λ)を、±1nmの範囲内で0.1nmずつ段
階的に波長方向にシフトすることで仮想的な分光感度G
i,m(λ+0.1・m)を求める(#20)。ここで、mは−1
0〜+10の整数である。
【0099】これらの分光感度Gi,m(λ+0.1・m)で上
記分光強度I(λ)を観察したときの分光プロファイル(X
i,m)0を下記式(4)によって求め、これらを基準分光プロ
ファイル(Xi,m)0としてメモリ61に格納しておく(#
25)。 (Xi,m)0=∫Gi,m(λ+0.1・m)・I(λ)dλ…(4) 但し、mは−10〜+10の整数である。
【0100】さらに、この基準分光プロファイル(Xi,m)
0の差分d(Xi,m)0/diを求めてメモリ61に格納してお
く(#30)。
【0101】(ユーザ側で行われる動作)次に、分光測
色計1のユーザ側で行われるダーク校正、白色校正、試
料測定および波長シフト補正について説明する。
【0102】ダーク校正はダーク校正スイッチ53が押
されたときに行われ、白色校正および波長シフト補正は
白色校正スイッチ54が押されたときに行われるもの
で、定期的(例えば1日1回)に、あるいは測定ごとに
行われる。ダーク校正および白色校正は一般的に行われ
ている公知の制御である。
【0103】(ダーク校正)通常、測色計においては、
光電変換素子の暗電流や試料からの測定したい光以外の
迷光が存在するため、反射率0%の試料の反射率を測定
した場合でも、微小レベルのオフセットが出力されて0
%とならない。この迷光は、例えば試料を照明するため
の光源からの光が直接光電変換素子に到達してしまうも
のや、レンズなどの光学系による散乱光などからなる。
【0104】この暗電流や迷光等による余分な出力を除
去するために、本実施形態では、反射特性の測定を行う
前にダーク校正を行い、その結果をダーク校正値として
メモリ61に格納しておく。そして、白色校正、波長シ
フト補正や試料測定など、センサアレイ36,45から
出力される分光プロファイルを用いて演算処理を行う際
に、当該分光プロファイルからオフセット分であるダー
ク校正値を差し引くようにしている。
【0105】本実施形態におけるダーク校正の手順を説
明する。積分球10の試料用開口13に何も配置しない
状態、または、内壁が黒色で塗装され、内壁によって反
射された照明光が直接積分球10内に光が戻らないよう
に形成された光トラップ(図示省略)を配置した状態
で、ダーク校正スイッチ53が押されると、ランプ12
が所定時間T(本実施形態ではT=200μs)だけ発光
され、センサアレイ36,45から試料光および参照光
に応じた分光プロファイルが出力される。
【0106】そして、上記式(2)により10nmピッチの試
料光分光強度(Sd)jおよび参照光分光強度(Rd)jを求
め、 dj=(Sd)j/(Rd)j …(5) によってダーク校正値djを求め、メモリ61に格納す
る。但し、jは波長番号である。
【0107】このようにダーク校正を行うことにより、
ランプ12の経時変化や外乱などによって迷光量が変化
した場合でも、その悪影響を適正に除去することがで
き、これによって測定結果に誤差が生じるのを防止する
ことができる。
【0108】(白色校正)白色校正は、図1において、
試料2として校正用白色板を積分球10の試料用開口1
3に配置した状態で行われる。校正用白色板は、10nmピ
ッチで分光反射率Wjが既知の白色面、例えば「JIS
Z 8722 色の測定方法−反射及び透過物体色
4.3.4節」にあるような白色面を有する板である。
【0109】この校正用白色板が試料2として試料用開
口13に配置された状態で、白色校正スイッチ54が押
されると、ランプ12を所定時間T(本実施形態ではT
=200μs)だけ発光され、センサアレイ36,45か
ら試料光および参照光に応じた分光プロファイルが出力
される。
【0110】次いで、上記式(2)により10nmピッチの試
料光分光強度(SW)jおよび参照光分光強度(RW)jが求め
られる。
【0111】次いで、白色校正係数Cjが、 Cj=Wj/[(SW)j/(RW)j−dj] …(6) に従って算出され、メモリ61に格納される。
【0112】このように白色校正を行うことにより、経
時変化や環境変化などによってセンサアレイ36,45
の感度が変化した場合でも、その悪影響を適正に除去す
ることができ、これによって測定結果に誤差が生じるの
を防止することができる。
【0113】(試料の測定)試料2として配置された測
定試料の分光反射率rjは、センサアレイ36,45か
ら試料光および参照光に応じて出力される分光プロファ
イルから上記式(2)により求められた10nmピッチの試料
光分光強度Sjおよび参照光分光強度Rjと、ダーク校正
値djおよび白色校正係数Cjとから、 rj=Cj・(Sj/Rj−dj) …(7) によって求められる。
【0114】(波長シフト補正)次に、図8〜図11を
用いて波長シフト補正について説明する。図8はキセノ
ンフラッシュランプの発光スペクトル分布を示す図で、
分布は発光時間が40μsのとき、分布は発光時間が
200μsのときである。
【0115】キセノンフラッシュランプの発光スペクト
ルは、輝線スペクトルと連続スペクトルとで構成されて
おり、輝線スペクトルは、原子のエネルギー準位に由来
するもので波長安定性が高い。
【0116】図8に示すように、発光時間が40μsのと
きは200μsのときに比べて連続スペクトルに対する輝
線スペクトルの相対強度が大きい。一般に、分光特性の
測定では発光時間を200μs程度として行われるが、波
長シフト補正を行うときには、本実施形態では、発光時
間を40μs程度に短くしている。
【0117】また、図8の分布に示すように、700nm
以上の波長域において連続スペクトルに対して強度の大
きい輝線スペクトルが複数個存在し、764nm付近に、そ
の近傍の波長域における輝線スペクトルに対して特に強
度の大きい輝線スペクトルが存在しており、本実施形態
では、この輝線スペクトルを用いて波長シフト補正を行
っている。
【0118】なお、キセノンフラッシュランプ12は、
図外の800nm以上に強い輝線スペクトルを持っている
が、試料光分光部33および参照光分光部42の入射部
にそれぞれ赤外光遮断フィルタ34,43を配置して
(図1)、800nm以上の波長成分を遮断しているので、
これらの輝線スペクトルによる悪影響が及ぼされること
はない。
【0119】図9は波長シフト補正の手順を示すフロー
チャート、図10(a)は764nm近傍の波長域の分光プロ
ファイルXiの一例を示す図、(b)は(a)の差分波形を示
す図である。
【0120】図9において、白色校正スイッチ54が押
されて白色校正が行われ(#100)、続いて、校正用
白色板を試料用開口13に配置したままで、ランプ12
を所定時間τ(本実施形態ではτ=40μs)だけ発光す
る(#105)。そして、試料光センサアレイ36から
の出力信号により、中心波長が764nm近傍の波長域に配
置されるセンサ番号i(例えばi=34〜40)の分光
プロファイルXiが求められ(#110)、その差分波形
dXi/diが求められる(#115)。
【0121】図10(a)では波長域720〜800nmの分光プ
ロファイルXiを波形として実線で示しており、同図
(b)では差分値[Xi(730)−Xi(720)]〜[Xi(800)−Xi(79
0)]の差分波形dXi/diを波形として実線で示してい
る。
【0122】図9に戻り、続いて、この求めた差分波形
dXi/diと、上述したようにメモリ61に格納されてい
る基準分光プロファイル群(Xi,m)0の差分波形d(Xi,m)0
/diとの相関Cmが、 Cm=[Σ(dXi/di)・[d(Xi,m)0/di]]2 /[Σ(dXi/di)2・Σ[d(Xi,m)0/di]2]…(8) によって、中心波長が764nm近辺に配置されるセンサ番
号i、例えばセンサ番号i=34〜40について求めら
れる(#120)。但し、mは−10〜+10の整数であ
る。
【0123】そして、相関Cmが最大値をとるm=Mを
求め、(0.1・M)を波長シフト補正量とする(#12
5)。
【0124】次いで、求めた波長シフト補正量(0.1・M)
を用いて、メモリ61に格納されているセンサ番号iの
分光感度Gi(λ)を補正分光感度Gi(λ+0.1・M)に補正
し、これを用いて、 Aj,i'=∫Gi(λ+0.1・M)dλ …(9) によって行列Aj,i'を求める(#130)。但し、dλ
は(λj−5)nm〜(λj+5)nmである。
【0125】次いで、行列Aj,i'の逆行列(Aj,i')-1
を求めてメモリ61に格納する(#135)。
【0126】そして、以降の試料測定では、上記式(2)
のAj,i -1に代えて(Aj,i')-1を用いて測定試料の分光
感度Pjを求めることとなる。
【0127】このように、本実施形態によれば、分光プ
ロファイルの差分波形を用いて相関を求めるようにして
いるので、連続スペクトルによる影響が相殺されること
となり、これによって連続スペクトルに対する輝線スペ
クトルの相対強度が変化した場合でも、波長シフト補正
に及ぼす影響を軽減することができる。
【0128】また、本実施形態によれば、輝線スペクト
ルとして比較的長波長域に属する764nmの輝線スペクト
ルを用いて波長シフト補正を行っているので、短波長域
で顕著な光学素子の透過率・反射率の経時変化(波長が
短くなるほど低下する)による影響を阻止することがで
きる。
【0129】また、積分球10を備えた分光測色計1に
おいて、特に反射特性を測定する場合には、試料光だけ
でなく参照光の発光スペクトルも試料2として配置され
た測定試料の反射特性の影響を受けることになるが、本
実施形態によれば、試料2として校正用白色板を積分球
10の試料用開口13に配置した状態で波長シフト補正
(現在の分光プロファイルの測定)を行っているので、
上述したような影響を防止することができる。
【0130】また、本実施形態によれば、試料2として
既に校正用白色板が積分球10の試料用開口13に配置
されている白色校正に引き続いて波長シフト補正を行っ
ているので、感度(振幅)方向の校正と波長方向の補正
とを一連の動作として行うことができ、波長シフト補正
を行う際に試料用開口13に別の基準試料を配置するな
どの新たな作業は不要である。また、波長シフト補正を
開始させるために新たなスイッチを設けることなく白色
校正スイッチ54で兼用することができる。従って、分
光測色計1の構成が複雑化したり、操作性が低下するこ
とがない。
【0131】また、本実施形態によれば、予め試料光セ
ンサアレイ36の分光感度が波長方向にシフトしたとき
の仮想的な分光感度Gi,m(λ+0.1・m)を求め、これに
基づき基準分光プロファイル(Xi,m)0を求めてメモリ6
1に格納しておき、波長シフト補正時の分光プロファイ
ルXiと上記基準分光プロファイルとの比較により波長シ
フト補正量を求めているので、従来のような基準色サン
プルを測定する必要がないことから、基準色サンプルの
保管や温度管理が不要となり、その結果、波長シフト補
正量をユーザ側において容易に求めることができる。従
って、波長シフト補正のためにメーカに返送するなどの
手間をなくすことができる。
【0132】また、本実施形態によれば、個々の分光測
色計1ごとに、製造工程における分光感度を校正する際
にキセノンフラッシュランプ12の発光による基準分光
プロファイルをメモリ61に格納しておき、経時変化後
の分光プロファイルとの相関を求めるようにしているの
で、基本的な波形の相関が高く、波長シフトに対する感
度が高いという利点を有する。
【0133】なお、図10(a)では、試料光センサアレ
イ36の分光感度が−1nmシフトした場合の分光プロフ
ァイルXiを波形として破線で示し、+1nmシフトした
場合の分光プロファイルXiを波形として点線で示して
おり、同図(b)では、(a)の波形の差分波形dXi/di
を波形として破線で示し、(a)の波形の差分波形dX
i/diを波形として点線で示している。
【0134】図11はシフト量に対する相関値の一例を
示す図で、(a)はランプ12の発光時間が所定時間τ=
40μsのとき、(b)は発光時間が所定時間T=200μs
のときを示している。
【0135】図11(a)(b)では、シフト量Δλ=0.1・
m=+0.2nmで最大の相関値が得られているが、(b)に
比べて(a)の方がシフト量の変化に対して相関値の変化
が大きくなっているので、発光時間を短くする方が、相
関値が最大となる点を容易に求められることが分かる。
【0136】(参照光センサアレイの分光感度の中心波
長の校正)次に、図12のフローチャートを用いて、上
記実施形態において行われる参照光センサアレイ45の
分光感度の中心波長の校正について説明する。
【0137】分光測色計において精度良く測定を行うた
めには、センサアレイを構成する各センサの分光感度、
特に中心波長を正確に求めておく必要がある。試料光を
受光するセンサアレイの場合には、十分な強度の単色光
を入射したり基準色サンプルを測定することで、比較的
容易に各センサの分光感度を求めることができるが、参
照光を受光するセンサアレイの場合には、単色光の入射
や基準色サンプルの測定が一般に困難であることから、
各センサの分光感度の中心波長を正確に求めるのが困難
になっている。従って、一般に、試料光を受光するセン
サアレイの分光感度を正確に求めておき、参照光を受光
するセンサアレイの分光感度は、試料光を受光するセン
サアレイの分光感度と同一であるとされている。
【0138】ところが、実際には両者の分光感度の中心
波長は一致していないので、試料を照明する光源として
輝線スペクトルを有するランプを用いる場合には、測定
精度が低下してしまう。例えば照明光源としてキセノン
フラッシュランプを用いる場合には、上記図8に示すよ
うに、波長域450nm〜550nmに輝線スペクトルが特に多い
ので、その波長域450nm〜550nmでの輝線強度の変化を十
分補正できないため、測定精度が低下することとなる。
【0139】そこで、上記実施形態では、工場で分光測
色計1を製造する際に、参照光を受光するセンサアレイ
の分光感度の中心波長の校正を行っている。
【0140】図12において、試料用開口13に校正用
白色板が配置された状態で(#200)、ランプ12を
所定時間τだけ発光させ(#205)、試料光・参照光
センサアレイ36,45から出力される分光プロファイ
ルをメモリ61に格納する(#210)。
【0141】次いで、一方(例えば試料光センサアレイ
36)の分光プロファイルを0.1nmずつ波長方向にシフ
トし(#215)、それぞれ差分波形を求め(#22
0)、この差分波形により両者を比較して(#22
5)、相関値が最大となるときの波長シフト量を試料光
センサアレイ36と参照光センサアレイ45の波長差と
して求め(#230)、この波長差Δλだけ試料光セン
サアレイ36の各センサの分光感度を波長シフトして得
られる分光感度Gi(λ+Δλ)を参照光センサアレイ4
5の分光感度としてメモリ61に格納する(#23
5)。
【0142】このように、参照光センサアレイ45の分
光感度を校正することにより、測定をさらに精度良く行
うことができる。また、ランプ12の発光を試料光セン
サアレイ36と参照光センサアレイ45とで同時に測定
しているので、発光の分光強度の変化を受けにくい。
【0143】(基準分光プロファイルの異なる求め方
(i))次に、分光測色計1の製造時に工場において求め
られ、メモリ61に格納される基準分光プロファイルの
異なる求め方について説明する。
【0144】まず、例えば図6に示すような状態で、複
数の分光測色計1について、キセノンフラッシュランプ
12を所定時間τ(例えばτ=40μs)だけ発光させて
発光スペクトル分布I(λ)を測定し、典型的な分布を与
える1台を選択する。
【0145】その選択した1台の分光測色計1につい
て、発光時間を1μsピッチで変化させて発光させ、各
発光時間(τ+n)での発光スペクトル分布I0,n(λ)を
求める。ここで、nは−5〜+5の整数である。
【0146】次いで、補正対象の分光測色計1につい
て、測定された分光感度Gi(λ)に基づいて上記実施形
態と同様にして仮想的な分光感度Gi,m(λ+0.1・m)を
求める。ここで、mは−10〜+10の整数である。
【0147】次いで、この分光感度Gi,m(λ+0.1・m)
で発光スペクトル分布I0,n(λ)を観察したときの分光
プロファイル群Xi,m,nを、 Xi,m,n=∫Gi,m(λ+0.1・m)・I0,n(λ)dλ…(10) により求める。但し、mは−10〜+10の整数、nは−5
〜+5の整数である。
【0148】次いで、補正対象の分光測色計1のランプ
12を所定時間τ(例えばτ=40μs)だけ発光させ、
その分光測色計1内の試料光センサアレイ36により測
定した分光プロファイルPiと、上記分光プロファイル
群Xi,m,nの各分光プロファイルとの相関をとり、最も高
い相関を与えるn=Nを求め、その分光プロファイル群
Xi,m,Nを基準分光プロファイル群(Xi,m)0としてメモリ
61に格納する。
【0149】この手順は、キセノンフラッシュランプ1
2の発光スペクトル分布を764nmの輝線スペクトルと、
これを除去した連続スペクトルとに分離して考えたと
き、それぞれ個別の変化による影響は無視できるが、連
続スペクトルに対する輝線スペクトルの相対強度の変化
による影響は無視できないことに基づいている。
【0150】典型的な発光スペクトル分布を与えるラン
プ12の発光時間を所定時間τを中心として変化させる
ことで、連続スペクトルに対する輝線スペクトルの相対
強度が異なる発光スペクトル分布(発光時間が短くなる
ほど輝線スペクトルの相対強度が大きくなる)を得てい
る。
【0151】そして、試料光センサアレイ36の波長シ
フト量の初期値とランプ12の発光時間の双方をパラメ
ータとして、実測分光プロファイルに最も近い算出分光
プロファイルを求めており、この算出分光プロファイル
を与える発光時間での発光スペクトル分布について、試
料光センサアレイ36の分光感度を0.1nmずつシフトさ
せた基準分光プロファイル群を得ている。
【0152】この異なる求め方(i)によれば、補正対象
とする分光測色計1のランプ12の発光スペクトル分布
を個々に測定する必要がないので、容易に基準分光プロ
ファイル群を求めることができる。
【0153】なお、「典型的な分布」とは、発光スペク
トル分布を測定した複数のキセノンフラッシュランプ1
2のうちで平均的な分布に最も近い分布を持つ分光特性
測定装置のキセノンフラッシュランプの発光スペクトル
分布としている。
【0154】(上記異なる求め方(i)の変形形態)基準
分光プロファイルの異なる求め方(i)において、工場に
おいて上記分光プロファイル群Xi,m,nの全てを基準分光
プロファイル群Xi,m,nとしてメモリ61に格納してお
き、ユーザ側において波長シフト補正を行う際には、求
められたその時点での分光プロファイルXiと、基準分光
プロファイル群Xi,m,nの全分光プロファイルとの相関を
とり、最も高い相関を与える基準分光プロファイルX
i,m,nのシフト量0.1・mを波長シフト補正量としてもよ
い。
【0155】このようにすれば、連続スペクトルに対す
る輝線スペクトルの相対強度が経時変化した場合でも、
その影響を受けずに波長シフト補正量を精度良く求める
ことができる。
【0156】(基準分光プロファイルの異なる求め方(i
i))次に、基準分光プロファイルのさらに異なる求め方
について説明する。まず、例えば図6に示すような状態
で、h個(本変形形態ではhは2以上の整数)の分光測
色計1について、キセノンフラッシュランプ12を所定
時間τ(例えばτ=40μs)だけ発光させて発光スペク
トル分布Ih(λ)を測定する。
【0157】次いで、補正対象の分光測色計1につい
て、求められた分光感度Gi(λ)を基に上記実施形態と
同様にして仮想的な分光感度Gi,m(λ+0.1・m)をそれ
ぞれ求める。ここで、mは−10〜+10の整数である。
【0158】次いで、この分光感度Gi,m(λ+0.1・m)
で発光スペクトル分布Ih(λ)を観察したときの分光プ
ロファイル群Xi,m,hを、 Xi,m,h=∫Gi,m(λ+0.1・m)・Ih(λ)dλ により求める。但し、mは−10〜+10の整数である。
【0159】次いで、補正対象の分光測色計1のランプ
12を所定時間τ(例えばτ=40μs)だけ発光させ、
その分光測色計1内の試料光センサアレイ36により測
定した分光プロファイルPiと、上記分光プロファイル
群Xi,m,hの各分光プロファイルとの相関をとり、最も高
い相関を与えるh=Hを求め、その分光プロファイル群
Xi,m,Hを基準分光プロファイル群(Xi,m)0としてメモリ
61に格納する。
【0160】この異なる求め方(ii)によれば、補正対象
とする分光測色計1のランプ12の発光スペクトル分布
を個々に測定する必要がないので、容易に基準分光プロ
ファイル群を求めることができる。
【0161】また、補正対象とする分光測色計1のラン
プ12の発光スペクトル分布がばらついたとしても、h
個の発光スペクトル分布から最も高い相関を与える発光
スペクトル分布を選択しているので、波長シフト補正の
精度低下を抑制することができる。
【0162】(異なる構成の分光部(i)を備えた変形
形態)次に、図13〜図16を参照して、試料光分光部
および参照光分光部として異なる構成の分光部を備えた
変形形態について説明する。図13はダブルチャネル分
光部の機械的構成を示す斜視図、図14は赤外光遮断フ
ィルタの取付構成を示す側面図である。
【0163】この変形形態は、図13に示すように、試
料光分光部33および参照光分光部42(図1)に代え
て、ダブルチャネル分光部70を備えている。このダブ
ルチャネル分光部70は、例えば合成樹脂製のハウジン
グ71を備え、このハウジング71に、赤外光遮断フィ
ルタ72、コリメータレンズ73、反射型回折格子7
4、試料光センサアレイ75Sおよび参照光センサアレ
イ75Rが取り付けられている。
【0164】また、ハウジング71には、試料光入射ス
リット76Sおよび参照光入射スリット76Rが穿設さ
れており、それぞれ光ファイバ32,41(図1)の射
出端からの光が入射するように構成されている。なお、
光ファイバ32,41(図1)は、それぞれ入射スリッ
ト76S,76Rの形状に合うように、断面が細長い矩
形の束で構成されている。
【0165】ハウジング71は、コスト、重量、成形性
などの点から合成樹脂が用いられているが、その結果、
経時的な寸法変化が避けられず、精度維持のためには、
それに伴う波長シフトの補正が欠かせない。
【0166】赤外光遮断フィルタ72は、例えば平行平
面ガラスからなり、入射スリット76S,76Rの直ぐ
内側に配設されており、図14に示すように、フィルタ
ホルダ81に取り付けられ、ハウジング71の外部から
の操作によって、入射スリット76S,76Rの長さ方
向に平行な軸72aの周りに数度の範囲で回転させるこ
とができ、回転した位置で固定することが可能になって
いる。
【0167】すなわち、固定ねじ83,84を緩め、フ
ィルタホルダ81に刻まれた指標82とハウジング71
に刻まれた1°刻みの目盛85を目安にフィルタホルダ
81を回転させ、所望の位置で再び固定ねじ83,84
を締結して固定することができ、この回転によって入射
スリット76S,76Rからの光線77S,77Rの赤
外光遮断フィルタ72への入射角度を変化させることが
できる。
【0168】光ファイバ32,41(図1)によって導
かれた試料光および参照光は、入射スリット76S,7
6Rを通り、光線77S,77Rとなる。この光線77
S,77Rは、赤外光遮断フィルタ72を透過した後、
コリメータレンズ73によって平行光線となって反射型
回折格子74に入射して反射・分散され、再度コリメー
タレンズ73を通って、センサアレイ75S,75Rの
受光面に入射スリット76S,76Rの分散像が結像す
る。
【0169】センサアレイ75S,75Rは、上記実施
形態と同様に、各々、分散光の波長でおよそ10nmに相当
する間隔で配列された複数の光電変換素子(センサ)か
らなり、各センサから出力される受光強度に応じた電気
信号は、制御部60(図1)によって処理される。
【0170】赤外光遮断フィルタ72に入射した光線7
7S,77Rは、図15に示すように、スネルの法則に
従って、入射面で入射角に応じて屈折し、射出面で再び
屈折して入射光線に平行な光線となって射出するので、
射出光線は、入射光線から式(11)で表わされる距離dだ
け平行に変位する。 d=L・sin(α−β)/cosβ …(11) ここで、Lは赤外光遮断フィルタ72の厚さ(本実施形
態では例えばL=3mm)、αは入射角(赤外光遮断フィ
ルタ72の法線Nと入射光軸との間のなす角度、本実施
形態では例えばα=3,4,5,6,7°)、βは射出角
で、 β=sin-1(sinα/n) …(12) と表わされる。但し、nは赤外光遮断フィルタ72の屈
折率(本実施形態では例えばn=1.5)である。
【0171】この赤外光遮断フィルタ72による変位
は、試料光および参照光が入射する回折格子74から見
ると、入射スリット76S,76Rの位置がスリットの
幅方向(波長の分散方向)に平行に変位することと等価
である。従って、変位量dを変化させることによって、
センサアレイ75S,75Rの波長シフトを人為的に生
じさせることができる。
【0172】この形態では、入射角α≒5°を基準位置
とし、約±1°,±2°だけ赤外光遮断フィルタ72を
回転させると、それぞれ基準位置から約±0.5nm,±1nm
の波長シフトが生じるように構成されている。
【0173】ここで、この形態における基準プロファイ
ルの求め方および波長シフト補正の手順について説明す
る。図16は基準試料の分光反射率および差分波形を示
す特性図である。
【0174】積分球10の試料用開口13(図1)にオ
レンジ色の基準試料を配置する。この基準試料は、例え
ば図16の特性曲線に示すような測定波長域(380〜7
80nm)のほぼ中央の570nm付近で急峻に立ち上がる分光
反射率を持つものである。この状態で、赤外光遮断フィ
ルタ72の取付角度を、基準位置(入射角α=5°)を
中心として所定角度ずつ(本形態では例えば入射角α
-10=3°,α-5=4°,α0=5°,α5=6°,α10=7°
の5種類)変化させてランプ12を発光させ、そのとき
の試料光センサアレイ75Sおよび参照光センサアレイ
75Rから出力される受光信号Si,k,Ri,kをメモリ6
1に格納する。ここで、iはセンサ番号である。また、
kは赤外光遮断フィルタ72への光線77S,77Rの
入射角α kを与えるもので、k=−10,−5,0,5,10で
ある。
【0175】赤外光遮断フィルタ72の取付角度を変化
させる際には、入射角α0=5°での測定を最後に行い、
その位置で赤外光遮断フィルタ72を固定する。
【0176】上述した実施形態と同様に、各センサの分
光感度gi(λ)を例えばモノクロメータなどを用いて測
定し、これをガウス関数で近似した分光感度Gi(λ)
を、 Gi(λ)=Bi・exp[c・[(λ−λci)/dλi]2]…(13) によって求める。但し、Biは振幅、cは係数、λci
中心波長、dλiは半値幅である。
【0177】次いで、この式(13)および上記式(3)によ
り行列Aj,iを求め、さらにその逆行列Aj,i -1を求め、
次いで、ダーク校正を行って上記式(5)によりダーク校
正値を求め、白色校正を行って上記式(6)により白色校
正係数を求める。
【0178】次いで、メモリ61に格納されている上記
受光信号Si,k,Ri,kを上記逆行列Aj,i -1を用いて上
記式(2)により処理して10nmピッチのデータに変換し、
求めたダーク校正値および白色校正係数を用いて、上記
式(7)により赤外光遮断フィルタ72の各角度位置での
オレンジ色の基準試料の分光反射率rk,0(λ)を求め
る。但し、k=−10,−5,0,5,10である。
【0179】ここで、k=−10での分光反射率r
-10,0(λ)とk=0での分光反射率r0,0(λ)との反射率
差Δr-10,0(λ)を、 Δr-10,0(λ)=r-10,0(λ)−r0,0(λ)…(14) により求めると、図16の特性曲線に示すように、基
準試料の立上り波長付近でピークを持つ波形が得られ
る。この例では、r-10,0(λ)は、r0,0(λ)より長波長
側にシフトしている。
【0180】そこで、先に求めた上記式(13)の分光感度
i(λ)の中心波長λci(λ)を少しずつシフトさせて上
記手順により分光反射率r-10,0(λ)を求める動作を繰
り返し、それぞれ反射率差Δr-10,0(λ)を求めて上記
ピーク値を互いに比較し、ピーク値が最も0に近くなる
シフト量Δλc-10を求める。
【0181】k=−5,5,10についても同様の処理を行
って、シフト量Δλc-5,Δλc5,Δλc10を求め、メモ
リ61に格納しておく。
【0182】また、既にメモリ61に格納されている参
照光センサアレイ75Rから出力された受光信号Ri,k
のうちで764nm近傍の波長域に対応するセンサ群(例え
ばセンサ番号i=34〜40)のデータをピーク値で規
格化して、上述のシフト量Δλckに対応する基準分光プ
ロファイル(Xi,k)0とする。但し、k=−10,−5,0,
5,10である。さらに、これら5点のデータからシフト
量とセンサ番号iごとの分光プロファイルを内挿して0.
1nmごとのシフト量Δλcm=0.1mに対応する基準分光プ
ロファイル群(Xi,m)0を求め、メモリ61に格納してお
く。但し、m=−10〜+10である。また、差分波形d(X
i,m)0/diを求め、メモリ61に格納しておく。
【0183】ユーザ側で行われる波長シフト補正につい
て説明すると、白色校正に続いてランプ12を発光さ
せ、参照光センサアレイ75Rから出力される受光信号
i,kにより764nm近傍の波長域の分光プロファイルXi
求め、上記実施形態と同様に差分波形を比較することに
より、最大の相関を与える基準分光プロファイル(Xi, M)
0を求める。そして、その基準分光プロファイル(Xi,M)0
のMに対応するシフト量ΔλcMを波長シフト補正量と
し、その補正量だけ上記式(13)における分光感度G
i(λ)の中心波長λciをシフトした分光感度Gi(λ)を用
いて上記式(3)により行列Aj,iを求め、さらにその逆行
列Aj,i -1を求めてメモリ61に格納しておく。そし
て、以降の試料測定では、逆行列Aj,i -1を用いて式(2)
による演算を行うことで、波長シフトが補正されること
となる。
【0184】この変形形態によれば、上記実施形態と同
様に参照光センサアレイの波長シフト補正量を求めるこ
とができる。
【0185】また、図13に示すように、ハウジング7
1に取り付けられている試料光センサアレイ75Sおよ
び参照光センサアレイ75Rの回折格子74に対する波
長方向における相対位置がほぼ等しいので、試料光セン
サアレイ75Sの波長シフト量と参照光センサアレイ7
5Rの波長シフト量は等しいものとして、求めた波長シ
フト補正量を試料光センサアレイ75Sおよび参照光セ
ンサアレイ75Rの双方に適用する。
【0186】なお、上記説明では、参照光センサアレイ
75Rの受光信号を用いて基準分光プロファイルおよび
波長シフト補正量を求めているが、試料光センサアレイ
75Sの受光信号を用いてもよい。
【0187】(異なる構成の分光部(ii)を備えた変
形形態)図13に示すダブルチャネル分光部では、赤外
光遮断フィルタ72を回転させることによって人為的に
波長シフトを生じさせたが、波長シフトを生じさせる方
法は、これに限るものではない。例えば、光束の一部を
遮蔽する遮蔽手段によっても人為的に波長シフトを生じ
させることができる。
【0188】図18は、遮蔽物によって波長シフトを生
じさせる原理を説明するための図である。図18(a)
は、光束を遮蔽物で遮蔽する前における光束のスポット
の重心位置を示す図であり、図18(b)は、光束を遮
蔽物で遮蔽した後における光束のスポットの重心位置を
示す図であり、図18(c)は、図18(b)における
スポットの部分の拡大図である。図18における○は、
光束を遮蔽物で遮蔽する前における光束のスポットの重
心位置を示し、●は、光束を遮蔽物で一部遮蔽する後に
おける光束のスポットの重心位置を示す。
【0189】図18(a)において、光束は、開口絞り
91に入射され、凸レンズ92を介してセンサアレイ9
3で受光される。センサアレイ93上には光束が凸レン
ズ92の集光によりスポットを生じる。このスポット
は、凸レンズ92の収差によって、輝度の高い部分とこ
の部分の周りのハロの部分とが生じる。光束を遮断する
前では凸レンズ92に均等に光束が入射するので、スポ
ットの重心位置は、スポットの略中心になる。
【0190】ここで、例えば板状の、遮蔽物94を開口
絞り91の一方端から光束を遮断するように挿入する
と、図18(b)(c)に示すように凸レンズ92に入
射する光束の一部が無くなるので、凸レンズの収差によ
ってセンサアレイ93のスポットの重心位置が移動する
ことになる。例えば、遮蔽前の光束のスポットにおける
重心位置○97−1が、遮蔽後の光束のスポットにおけ
る重心位置●96−1に、遮蔽前の光束のスポットにお
ける重心位置○97−2が、遮蔽後の光束のスポットに
おける重心位置●96−2に移動する。遮蔽物94の挿
入前後におけるスポットの重心位置の移動量である、シ
フト量Zsは、遮蔽量に応じて決定される。そして、遮
蔽物94の挿入方向は、像を分散方向に移動させるため
に、分散方向に設定される。ここで、収差は、遮蔽によ
ってスポットの重心位置におけるシフトを生じさせ得る
ので球面収差、コマ収差および非点収差などが利用可能
であるが、遮蔽量の増加に対して単調にシフト量Zsが
増加する観点から球面収差が主であることが好ましい。
【0191】次に、このような収差を利用した人為的な
波長シフトを生じさせるための具体的な一構成例とし
て、図19に示す試料光分光部について説明する。この
試料光分光部は、例えば図1に示す試料光分光部33の
代わりに用いられる。図19は、遮蔽によって波長シフ
トを生じさせる試料光分光部の構成を示す図である。
【0192】図19において、本変形形態における試料
光分光部は、凸レンズ102、スリット103、凸レン
ズ104、開口絞り105、回折格子106および試料
光センサアレイ107を備えて構成される。
【0193】試料光測定部30の光ファイバ32から射
出された光束は、凸レンズ102によってスリット10
3のスリットに合焦され、凸レンズ104を介して回折
格子106に入射される。
【0194】回折格子106は、回折格子が形成されて
いる面上に開口絞り105が配置されており、凸レンズ
104を介して入射する光束を波長ごとに分光して試料
光センサアレイ107の方向に反射する。反射した光束
は、再び凸レンズ104に入射され、試料光センサアレ
イ107に入射される。
【0195】試料光センサアレイ107は、試料光セン
サアレイ36と同様に構成され、回折格子106により
分光される波長方向に配列された複数の光電変換素子か
らなり、それぞれ異なる波長の光を受光して光強度に応
じた電気信号を出力する。この電気信号は、制御部60
に入力され、制御部60で処理される。
【0196】光束を遮蔽する遮蔽物101は、試料光分
光部の外部の凸レンズ102の開口に近い位置に配置さ
れる。このように遮蔽物101は、試料光分光部とは別
体の補助装置として用意することが好ましく、別体の補
助装置として用意することによって、調整工程ですべて
の分光測色計に対して共通に使用することが可能とな
り、分光測色計のコストアップを抑えることが可能であ
る。もちろん、遮蔽物101を試料光分光部に組み込ん
でもよい。
【0197】このような構成において、遮蔽物101を
光束を遮蔽するように挿入することで、凸レンズ104
の収差によって回折格子106のある開口絞り105で
人為的に波長シフトを生じさせ得る。収差の大きさは、
想定する遮蔽量と人為的に生じさせたい波長シフトの最
大量によって決定される。
【0198】なお、試料光分光部を遮蔽によって波長シ
フトを生じさせるように構成したが、参照光分光部を同
様に構成することによって遮蔽により波長シフトを生じ
させてもよい。
【0199】次に、この変形形態における基準分光プロ
ファイルの求め方および波長シフト補正の手順について
説明する。
【0200】図20は、基準分光プロファイルと波長シ
フト量との対応関係を求める場合のフローチャートを示
す図である。
【0201】本変形形態において、基準分光プロファイ
ルと波長シフト量との対応関係は、遮蔽量と基準分光プ
ロファイルとの対応関係を求め、遮蔽量と波長シフト量
との対応関係を求め、これらから求めるものである。
【0202】図20において、まず遮蔽物101によっ
て光束が所定の遮蔽量だけ遮蔽され(#300)、キセ
ノンフラッシュランプの530nmと542nmの分光
プロファイルが測定される(#305)。ここで、53
0nmと542nmの輝線は、発光時間をそれほど短く
しなくとも連続光に対して光量が大きいという長所があ
るが、前述のように光学素子の劣化が影響する波長域に
ある。
【0203】次に、輝線の存在する波長域に急峻な分光
特性を持つシャープカットフィルタの透過率またはタイ
ルの反射率を測定し、測定値から波長シフト量を計算す
る。より具体的に説明すると、まず、シャープカットフ
ィルタを凸レンズ102の開口部近傍に配置し、遮蔽前
のシャープカットフィルタの透過率と、遮蔽後のシャー
プカットフィルタの透過率とを測定する。本変形形態で
は、530nmと542nmとの2本の輝線を使用する
ので、この波長域に急峻な立上りを持つシャープカット
フィルターを用いている。そして、前後の透過率に差が
ある場合には、初期状態の分光プロファイルから中心波
長をシフトさせた行列Aj,iを用いて透過率差を最も零
に近いシフト量を探すことによって、波長シフト量を求
める(#310)。
【0204】次に、#305で求めた基準分光プロファ
イルと#310で求めた波長シフト量とを対応付けて、
メモリ61に保存する(#315)。
【0205】次に、測定すべきすべての波長シフト量に
対して、基準分光プロファイルと波長シフト量との対応
関係が求められたか判断し(#320)、すべて終了し
ている場合には処理を終了し、終了していない場合に
は、遮蔽量を変更して(#325)、#300の処理に
戻る。このように所定の遮蔽量を変更しながら(#32
5)、上述の#300から#320を基準分光プロファ
イルと波長シフト量との対応関係が完成するまで繰り返
す。
【0206】ここで、波長シフト補正の精度を上げるた
めには、波長シフト量と基準分光プロファイルとの対応
関係を細かいピッチ(例えば、0.1nmピッチ)で作
成することが好ましく、短時間で波長シフト量と基準分
光プロファイルとの対応関係を作成するには大まかなピ
ッチ(例えば0.5nmピッチ)で測定し、その間は補
間により求めることが好ましい。この補間を利用する方
法は、メモリ容量を節約する観点からも好ましい。例え
ば、0nm、+0.5nm、+1.1nm、−0.5n
m、−1.1nmの5通りの波長シフト量のテーブルを
作る場合では、まず、予め何通りかの遮蔽量でシャープ
カットフィルタの透過率を1回測定して遮蔽量と波長シ
フト量との対応関係を求める。この5通りの波長シフト
量を与える遮蔽量は、求めた遮蔽量と波長シフト量との
対応関係を用いて補間によって求める。そして、これら
5通りの波長シフト量に対応するそれぞれの遮蔽量に対
して、基準分光プロファイルとシャープカットフィルタ
の透過率との対応関係を測定する。測定結果から基準分
光プロファイルと波長シフト量との対応関係を求めて、
この対応関係をメモリ61に保存する。なお、求められ
た波長シフト量が前述の5通りの波長シフト量に一致し
ていない場合は近似する。
【0207】なお、デュアルチャネルポリクロメータの
場合には、試料光分光部と参照光分光部との波長シフト
量が略等しいと考え得るため、波長シフト量を試料光側
および参照光側の一方で、基準分光プロファイルを他方
で同時に測定することによって、作業時間を短縮するこ
とができる。
【0208】また、キセノンフラッシュランプの発光ス
ペクトルは、完全に安定しているとは言い難いので、精
度を高める観点から、複数回測定を行い、その平均を求
めることが好ましい。
【0209】次に、ユーザ側が行う波長シフト補正につ
いて説明する。
【0210】図21は、波長シフト補正の方法を示すフ
ローチャートである。
【0211】図21において、白色校正スイッチ54が
押されて白色校正が行われ(#400)、続いて、校正
用白色板を試料用開口13に配置したままで、ランプ1
2を所定時間τだけ発光させ、センサアレイ107から
の出力信号により、530nm〜550nm付近の波長
域に配置されるセンサ番号iの分光プロファイルXiを求
める(#405)。そして、求めたXiより差分波形d
Xi/diを求める(#410)。
【0212】次に、メモリ61に格納されている補間前
の基準分光プロファイルを波長シフト量に対して補間を
行う(#415)。例えば、−1nmから+1nmまで
の波長シフト範囲で0.05nmピッチで基準分光プロ
ファイルのデータを作成すると、このデータは、41個
作成される。
【0213】次に、作成された基準分光プロファイルの
データを差分データに変換する(#420)、そして、
変換した差分データと上述の差分波形dXi/diとの相
関値を順次に計算して最大の相関値を求める。この最大
の相関値を与える基準分光プロファイルに対応する波長
シフト量を求める(#425)。
【0214】次に、この波長シフト補正量から行列A”
j,iを求め(#430)、行列A”j ,iの逆行列
(A”j,i)-1を求めてメモリ61に格納する(#43
5)。
【0215】そして、以後の試料測定では、上記式(2)
の行列Aj,i -1に代えて逆行列(A”j ,i)-1を用いて測定
試料の分光感度Pjを求めることとなる。
【0216】このような遮蔽手段による波長シフト方法
は、試料光分光部または参照光分光部のレンズの開口部
近傍の光束を遮蔽物で一部遮蔽するだけで済むので、赤
外光遮断フィルタ72を回転させる機械的な機構を設け
る必要がある、上述の赤外光遮断フィルタ72の回転に
よる波長シフト方法に較べて、コスト的に有利である。
【0217】ここで、上述では、メモリ61に格納され
る波長シフト量と分光プロファイルとの対応テーブルに
は補間前のデータのみが登録されるが、このようなユー
ザ側で行われる波長シフト補正の実行時間を短縮する観
点から、予め補完したデータもこの対応テーブルに登録
するようにしてもよいし、基準分光プロファイルの差分
データを保存するようにしてもよい。
【0218】なお、本発明は、上記実施形態に限られ
ず、以下の変形形態を採用することができる。
【0219】(1)上記実施形態では求められた波長シ
フト補正量を用いて必ず分光感度を補正するようにして
いるが、これに限られない。例えば制御部60により波
長シフト補正量が所定値(例えば0.2nm)に達したか否
かを判別し、所定値に達するまでは波長シフトの補正を
行わないようにしてもよい。これによって測定データの
連続性を優先することができる。
【0220】また、この場合において、波長シフト補正
量が所定値以上のときは、分光感度のシフト量として、
波長シフト補正量に代えて、波長シフト補正量に基づき
設定された量、例えば上記所定値または当該所定値を超
えない程度を用いるようにしてもよい。波長シフト補正
量が所定値以上のときに、そのまま波長シフト補正量だ
け補正すると測定値の連続性が損なわれることになる
が、波長シフト補正量に基づき設定された量だけ補正す
るようにすると、測定値の連続性を保つことが可能にな
る。
【0221】また、波長シフト補正量が所定値に達する
と表示部55にその旨を表示し、波長シフトの補正を行
わずに使用者への報知のみを行うようにしてもよい。ま
た、波長シフト補正量が所定値に達すると、表示部55
にその旨を表示して使用者に再測定を促し、結果が同じ
であれば補正を行うようにしてもよい。
【0222】また、これらにおいて、操作パネル部50
に上記所定値を設定する設定スイッチを備え、CPU6
2は設定スイッチで設定された値を上記所定値とする機
能を備え、上記所定値を使用者が変更設定できるように
してもよい。また、操作パネル部50に波長シフト補正
を行うか否かの選択スイッチを備え、CPU62は選択
スイッチの操作結果に応じて波長シフト補正を行うか否
かを決定する機能を備え、使用者が補正を行うか否かを
選択できるようにしてもよい。
【0223】(2)上記実施形態では、全測定波長域に
対して一律に波長シフト補正量を適用しているため、大
きな波長シフトに対しては誤差が残ることがある。そこ
で、波長シフト補正量が所定値(例えば1.0nm)以上の
場合には、表示部55に警告メッセージなどを表示し
て、使用者に対してメーカの工場での再校正を促すよう
にしてもよい。
【0224】この形態によれば、必要になったときにの
み分光測色計1がメーカに返送されることとなり、適正
な間隔でメンテナンスを施すことができる。
【0225】(3)上記実施形態では、波長シフト補正
をキセノンフラッシュランプ12の764nmの輝線スペク
トルを用いて行っているが、これに限られない。上記図
8に示すように、発光時間が40μsの分光強度分布で
は700nm以上に急峻なピークを持つ輝線スペクトルが存
在しており、これらを用いてもよい。なお、同図に示す
ように、波長域450〜550nmにも急峻なピークを持つ輝線
スペクトルが存在しているが、上述したように光学素子
の経時変化の影響を受けるので、これらを用いるのは好
ましくない。
【0226】(4)上記実施形態では、分光特性測定用
の光源と波長シフト補正量測定用の光源を兼用している
が、これに限られず、分光特性測定用の光源とは別に波
長シフト補正量測定用の光源を備えるようにしてもよ
い。この場合、波長シフト補正量測定用の光源は、キセ
ノンフラッシュランプに限られない。
【0227】例えば水銀ランプ、クリプトンランプ、ヘ
リウムランプ等の輝線スペクトルを有する光源、レーザ
のように特定波長の光を出力する光源などを採用するこ
とができる。また、例えばタングステンランプにディデ
ィミウムフィルタ、ホロミウムフィルタなどの特定波長
を吸収するフィルタを付加することにより特定波長にピ
ーク(谷)を持たせたものを採用することができる。
【0228】(5)上記実施形態および変形形態におい
て、764nmでの波長シフト量と測定波長域全体の平均波
長シフト量との関係を予め求めておくようにしてもよ
い。
【0229】例えば図1において、回折格子35などか
らなる分光手段による分散光に対する試料光センサアレ
イ36の相対位置の変化は、それがハウジング(例えば
図13に示すハウジング71)の変形など、機械的変化
によるものである限り、試料光センサアレイ36の各セ
ンサに対して一律に生ずる。
【0230】このような一律の相対位置変化により各セ
ンサの中心波長に生ずる波長シフト量は、CODEVな
どの公知の光学シミュレーションソフトウェアを用いて
容易に求めることができる。
【0231】そこで、このようにして求められた各セン
サの波長シフト量に基づき、700nm以上の波長域の輝線
スペクトル(例えば764nm)近傍に生ずる波長シフト量
と、測定波長域全体に平均的に生ずる波長シフト量との
関係を予め調べてメモリ61に格納しておく。
【0232】そして、波長シフト補正を行う際には、70
0nm以上(例えば764nm)の輝線スペクトルを用いて求め
られた波長シフト補正量と、メモリ61に格納されてい
る上記関係とから、測定波長域の平均的な波長シフト補
正量を求める。
【0233】この形態によれば、測定波長域全体に亘っ
て、適正な波長シフト補正を行うことができる。但し、
オレンジ色の基準試料を用いて測定域中心部の波長シフ
ト量を実測する形態では必要ない。
【0234】(6)上記実施形態では、分光測色計1は
試料2の分光反射特性を測定するものとしているが、こ
れに限られず、試料2の分光透過特性を測定するものと
してもよい。この場合には、試料2の透過光を試料光分
光部33に導くように構成すればよい。
【0235】(7)上記実施形態では、波長シフト補正
量を求めるのに、現在の分光プロファイルの差分波形
と、基準分光プロファイル群の各分光プロファイルの差
分波形との相関値を求め、最も相関値の高い分光プロフ
ァイルを抽出し、その波長シフト量を波長シフト補正量
としているが、これに限られない。
【0236】図17は波長シフト補正量の異なる求め方
を説明する図である。まず、上記実施形態と同様に、各
差分波形の相関値を求める。図17では、求めた各相関
値を○でプロットしている。次いで、波長シフト量Δλ
と相関値との関係を波長シフト量Δλを変数とする2次
関数で近似することとし、 f(Δλ)=a(Δλ−b)2+c …(15) を与える定数a,b,cを最小自乗法で決定し、この2
次関数が極大となる定数bを波長シフト補正量として求
める。
【0237】上記実施形態では極大を与える分光プロフ
ァイルとの相関値のみを用いているが、この形態によれ
ば、基準分光プロファイル群の全ての分光プロファイル
との相関値を用いて、現在の分光プロファイルに対応す
る波長シフト補正量を求めているので、相関値データが
含む誤差の影響を軽減することができる。また、図17
に示すように、相関値の極大近傍において波長シフト量
の変化に対する相関値の変化率が小さくなることによっ
て生じる誤差を抑えることができる。
【0238】なお、ここでは2次関数で説明したが、近
似する関数はこれに限られず、波長シフト量を変数とす
る適切な関数で近似して、その関数が極大となる波長シ
フト量を波長シフト補正量とすればよい。
【0239】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,11の
発明によれば、初期状態で特定波長に強度のピークを持
つ所定光源からの光を受光したときに受光手段から出力
される少なくとも上記特定波長を含む特定波長域の分光
プロファイルと、受光手段の分光手段に対する相対位置
が波長分散方向に所定ピッチで複数段階シフトした場合
に、各シフト位置において当該受光手段から出力される
べき上記特定波長域の複数の分光プロファイルとからな
る基準分光プロファイル群を記憶しておき、初期状態以
後に上記照明手段を校正可能な状態で発光したときに上
記受光手段から出力される補正用分光プロファイルと、
上記基準分光プロファイル群に含まれる各分光プロファ
イルとを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、上記
補正用分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プ
ロファイル群内の分光プロファイルに対応する上記受光
手段のシフト量を初期状態からのシフト量である波長シ
フト補正量として求めるようにしているので、受光手段
の分光手段に対する相対位置が変化して各光電変換素子
の分光感度が波長方向にシフトした場合でも、従来のよ
うに基準色サンプルを用いることなく、波長シフト補正
量を求めることができる。その結果、使用者に注意を喚
起したり、必要な補正を行うことがユーザ側において容
易にできることとなる。
【0240】請求項2の発明によれば、所定光源は、連
続スペクトルおよび特定波長の輝線スペクトルからなる
分光強度分布を有するもので、照明手段として兼用する
ようにしているので、所定光源を別途準備する必要がな
く、構成を簡素化することができる。
【0241】請求項3の発明によれば、所定光源は、パ
ルス状に発光するフラッシュランプからなるもので、照
明制御手段は、フラッシュランプを所定時間だけ発光さ
せるもので、補正制御手段は、フラッシュランプを所定
時間より短い時間だけ発光させるようにしているので、
フラッシュランプの分光強度分布において、発光時間が
短くなると連続スペクトルに対する輝線スペクトルの相
対強度が増大することから、補正用分光プロファイルと
基準分光プロファイル群の分光プロファイルを比較した
ときに連続スペクトルによる影響を軽減することがで
き、補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロフ
ァイルを容易に求める上で波長シフトへの感度を高める
ことができる。
【0242】請求項4の発明によれば、上記所定光源
は、キセノンフラッシュランプからなるもので、上記特
定波長は、700nm以上の波長域における輝線スペクトル
に対応する波長であり、上記受光手段の上記分光手段に
対する相対位置が波長分散方向にシフトしたときの、70
0nm以上の波長域における(輝線スペクトルの波長方向
の)シフト量と測定波長域全体における平均的な波長シ
フト量との関係を記憶しておき、この関係を用いて、補
正用分光プロファイルに最も近似する分光プロファイル
に対応するシフト量から上記測定波長域全体における平
均的な波長シフト量を求め、これを波長シフト補正量と
するようにしているので、測定波長域全体に亘って波長
シフトの補正を適正に行うことができる。
【0243】請求項5の発明によれば、補正用分光プロ
ファイルの波長に対する差分データと記憶されている各
分光プロファイルの波長に対する差分データとの相関が
最も大きい分光プロファイルに対応するシフト量を波長
シフト補正量として求めるようにしているので、連続ス
ペクトルによる影響が抑制されることから、相関値の波
長シフトに対する感度が向上し、波長シフト補正量を高
精度で得ることができる。
【0244】請求項6の発明によれば、補正用分光プロ
ファイルの波長に対する差分データと記憶されている各
分光プロファイルの波長に対する差分データとの相関値
をそれぞれ求め、シフト量を変数として各相関値を所定
の関数で近似し、当該近似関数の極大値を与えるシフト
量を波長シフト補正量として求めるようにしているの
で、近似関数の極大値を与えるシフト量が波長シフト補
正量として求められることから、基準分光プロファイル
群の全ての分光プロファイルとの相関値を用いて、補正
用分光プロファイルに対応する波長シフト補正量を求め
ることとなり、これによって相関値データが含む誤差の
影響を軽減することができる。
【0245】請求項7,12の発明によれば、記憶され
ている各シフト位置において受光手段から出力されるべ
き特定波長域の複数の分光プロファイルは、所定光源の
分光強度分布を測定し、各光電変換素子の分光感度を測
定し、当該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階
シフトすることで複数の分光感度を数値的に合成し、当
該合成された複数の分光感度と測定によって得られた所
定光源の分光強度分布とを用いて求めるようにしている
ので、分光手段と複数の光電変換素子との相対位置を実
際に機械的に波長方向にシフトさせることなく、基準分
光プロファイル群を容易に得ることができる。
【0246】請求項8の発明によれば、補正用分光プロ
ファイルは、初期状態以後における測定試料の分光特性
測定に先立ち、分光手段が測定試料からの反射光を分光
するものであるときは校正用白色板を測定試料に代えて
配置した校正可能な状態で求め、分光手段が測定試料か
らの透過光を分光するものであるときは測定試料を配置
せずに光が透過する校正可能な状態で求めるようにして
いるので、使用者が白色校正を行う際に、現在の分光プ
ロファイルを測定して波長シフト補正量を求めることが
可能になることから、使用者側において、新たな手間を
要することなく容易に波長シフト補正量を求めることが
できる。
【0247】請求項9,15の発明によれば、求められ
た波長シフト補正量を記憶しておき、波長シフト補正量
が記憶されているときは、各光電変換素子の分光感度を
波長シフト補正量だけシフトした分光感度を用いて測定
試料の分光特性を算出するようにしているので、受光手
段の分光手段に対する相対位置が変化して各光電変換素
子の分光感度が波長方向にシフトした場合でも、測定試
料の分光特性を精度良く求めることができる。
【0248】請求項10の発明によれば、求められた波
長シフト補正量を格納するための補正量記憶手段をさら
に備え、補正量記憶手段に格納されている波長シフト補
正量が所定値以上のときのみ、各光電変換素子の分光感
度を波長シフト補正量に基づき設定された量だけシフト
した分光感度を用いて測定試料の分光特性を算出するよ
うにしているので、波長シフト補正量が所定値未満のと
きは、記憶されている各光電変換素子の分光感度をその
まま用いて測定試料の分光特性が算出されることから、
測定値としての連続性を保持することができる。また、
波長シフト補正量が所定値以上のときは波長シフト補正
量に基づき設定された量だけ波長方向にシフトした分光
感度が用いられることから、測定値の連続性が損なわれ
るのを防止することができる。
【0249】請求項13の発明によれば、複数の分光特
性測定装置の各照明手段の分光強度分布をそれぞれ測定
し、それらの測定結果に基づき少なくとも1つの分光強
度分布を選択し、初期状態の補正対象の分光特性測定装
置について、各光電変換素子の分光感度を測定し、当該
分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シフトする
ことで複数の分光感度を数値的に合成し、当該合成され
た複数の分光感度および測定された分光感度と選択され
た分光強度分布とを用いて受光手段から出力されるべき
上記特定波長域の複数の分光プロファイルからなる分光
プロファイル群を求め、照明手段を校正可能な状態で発
光したときに受光手段から出力される補正用分光プロフ
ァイルと、上記分光プロファイル群に含まれる各分光プ
ロファイルとを上記特定波長域においてそれぞれ比較
し、上記補正用分光プロファイルに最も近似する分光プ
ロファイルを与える分光強度分布について求められた上
記特定波長域の分光プロファイル群を、当該補正対象の
分光特性測定装置の基準分光プロファイル群として予め
記憶しておき、初期状態以後に補正対象の分光特性測定
装置において波長シフト補正を行う際に、照明手段を校
正可能な状態で発光したときに受光手段から出力される
補正用分光プロファイルと、上記記憶されている基準分
光プロファイル群に含まれる各分光プロファイルとを上
記特定波長域においてそれぞれ比較し、上記補正用分光
プロファイルに最も近似する上記基準分光プロファイル
群内の分光プロファイルに対応するシフト量を初期状態
からのシフト量である波長シフト補正量として求めるよ
うにしているので、補正対象の分光特性測定装置につい
て個々に照明手段の分光強度分布を測定する必要がない
ことから、基準分光プロファイル群を容易に求めること
ができる。また、予め複数の分光特性測定装置の照明手
段について分光強度分布を測定し、そのうちから補正対
象の分光特性測定装置の補正用分光プロファイルに最も
近似する分光プロファイルを与える分光強度分布による
分光プロファイル群を基準分光プロファイル群としてい
るので、補正対象の分光特性測定装置の照明手段の分光
強度分布がそれぞればらついていても、そのばらつきに
よる波長シフト補正の精度低下を抑制することができ
る。
【0250】請求項14の発明によれば、複数の分光特
性測定装置の各照明手段の分光強度分布をそれぞれ測定
したときの測定結果において、典型的な分光強度分布を
与える1つの分光特性測定装置を選択し、選択された分
光特性測定装置について、照明手段の発光時間を所定時
間から所定ピッチで複数段階変化させたときの分光強度
分布をそれぞれ測定し、初期状態の補正対象の分光特性
測定装置について、各光電変換素子の分光感度を測定
し、当該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シ
フトすることで複数の分光感度を数値的に合成し、当該
合成された複数の分光感度および測定された分光感度と
各発光時間での上記分光強度分布とを用いて受光手段か
ら出力されるべき特定波長域の複数の分光プロファイル
からなる分光プロファイル群を求め、照明手段を校正可
能な状態で発光したときに受光手段から出力される補正
用分光プロファイルと、上記分光プロファイル群に含ま
れる各分光プロファイルとを上記特定波長域においてそ
れぞれ比較し、上記補正用分光プロファイルに最も近似
する分光プロファイルを与える発光時間について求めら
れた上記特定波長域の分光プロファイル群を、当該補正
対象の分光特性測定装置の基準分光プロファイル群とし
て予め記憶しておくようにしているので、照明手段の発
光時間が変化すると連続スペクトルに対する輝線スペク
トルの相対強度が変化することから、補正対象である個
々の分光特性装置の照明手段が持つ上記相対強度がそれ
ぞれ異なる場合でも、それぞれに最も近い上記相対強度
の分光プロファイル群を基準分光プロファイル群として
用いることが可能になり、その結果、波長シフト補正量
を精度良く求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分光特性測定装置の一実施形態で
ある分光測色計を模式的に示す構成図である。
【図2】同分光測色計の発光回路の電気的構成を示す図
である。
【図3】キセノンフラッシュランプの発光時間に対する
相対発光強度を示す図である。
【図4】センサアレイの分光感度を示す図である。
【図5】センサ番号iの分光感度Gi(λ)を示す図であ
る。
【図6】分光輝度計によりランプの分光強度を測定する
ときの構成を示す図である。
【図7】基準分光プロファイル群を求める手順を示すフ
ローチャートである。
【図8】キセノンフラッシュランプの発光スペクトル分
布図である。
【図9】波長シフト補正の手順を示すフローチャートで
ある。
【図10】(a)は764nm近傍の波長域の分光プロファイ
ルXiの一例を示す図、(b)は(a)の差分波形を示す図で
ある。
【図11】(a)(b)はシフト量に対する相関値の一例を
示す図である。
【図12】参照光センサアレイの分光感度の中心波長の
校正手順を示すフローチャートである。
【図13】ダブルチャネル分光部の機械的構成を示す斜
視図である。
【図14】赤外光遮断フィルタの取付構成を示す側面図
である。
【図15】赤外光遮断フィルタの入射光線および射出光
線の屈折を示す断面図である。
【図16】基準試料の分光反射率および差分波形を示す
特性図である。
【図17】波長シフト補正量の異なる求め方を説明する
図である。
【図18】遮蔽物によって波長シフトを生じさせる原理
を説明するための図である。
【図19】遮蔽によって波長シフトを生じさせる試料光
分光部の構成を示す図である。
【図20】基準分光プロファイルと波長シフト量との対
応関係を求める場合のフローチャートを示す図である。
【図21】波長シフト補正の方法を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
10 積分球(照明手段) 12 キセノンフラッシュランプ(照明手段、所定光
源) 13 試料用開口 20 発光回路(照明制御手段、補正制御手段) 35,44 回折格子(分光手段) 36 試料光センサアレイ(受光手段) 45 参照光センサアレイ 50 操作パネル部 55 表示部 60 制御部 61 メモリ(分光感度記憶手段、基準分光プロファイ
ル群記憶手段、シフト量記憶手段、補正量記憶手段) 62 CPU(照明制御手段、分光特性演算手段、補正
制御手段、補正量演算手段、報知手段) 91、105 開口絞り 94、101 遮蔽物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G020 AA04 AA08 CA03 CB05 CB32 CB43 CC02 CD31 CD34 CD36 CD37 CD38 CD39 CD53 DA12 DA22 DA31 DA34

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定試料を照明する照明手段と、 この照明手段を発光させる照明制御手段と、 照明された上記測定試料からの光を波長ごとに分光する
    分光手段と、 上記分光手段の波長分散方向に所定間隔で配列され、そ
    れぞれ異なる波長の光を受光して光強度に応じた受光信
    号を出力する複数の光電変換素子を有し、当該複数の受
    光信号からなる分光プロファイルを出力する受光手段
    と、 上記各光電変換素子の分光感度が格納された分光感度記
    憶手段と、 上記分光プロファイルと上記各光電変換素子の分光感度
    とを用いて所定の測定波長域における上記測定試料の分
    光特性を算出する分光特性演算手段とを備えた分光特性
    測定装置において、 初期状態で特定波長に強度のピークを持つ所定光源から
    の光を受光したときに上記受光手段から出力される少な
    くとも上記特定波長を含む特定波長域の分光プロファイ
    ルと、上記受光手段の上記分光手段に対する相対位置が
    波長分散方向に所定ピッチで複数段階シフトした場合
    に、各シフト位置において当該受光手段から出力される
    べき上記特定波長域の複数の分光プロファイルとからな
    る基準分光プロファイル群が格納された基準分光プロフ
    ァイル群記憶手段と、 上記初期状態以後に上記所定光源を校正可能な状態で発
    光させる補正制御手段と、 上記所定光源が発光したときに上記受光手段から出力さ
    れる補正用分光プロファイルと上記基準分光プロファイ
    ル群記憶手段に格納されている上記各分光プロファイル
    とを上記特定波長域においてそれぞれ比較し、上記補正
    用分光プロファイルに最も近似する上記基準分光プロフ
    ァイル群記憶手段に格納されている分光プロファイルに
    対応するシフト量を上記初期状態からのシフト量である
    波長シフト補正量として求める補正量演算手段とを備え
    たことを特徴とする分光特性測定装置。
  2. 【請求項2】 上記所定光源は、連続スペクトルおよび
    上記特定波長の輝線スペクトルからなる分光強度分布を
    有するもので、上記照明手段として兼用されていること
    を特徴とする請求項1記載の分光特性測定装置。
  3. 【請求項3】 上記所定光源は、パルス状に発光するフ
    ラッシュランプからなるもので、上記照明制御手段は、
    上記フラッシュランプを所定時間だけ発光させるもの
    で、上記補正制御手段は、上記フラッシュランプを上記
    所定時間より短い時間だけ発光させるものであることを
    特徴とする請求項2記載の分光特性測定装置。
  4. 【請求項4】 上記所定光源は、キセノンフラッシュラ
    ンプからなるもので、上記特定波長は、700nm以上の波
    長域における輝線スペクトルに対応する波長であり、 上記受光手段の上記分光手段に対する相対位置が上記初
    期状態から波長分散方向にシフトしたときの、700nm以
    上の波長域における輝線スペクトルの波長方向のシフト
    量と上記測定波長域全体における平均的な波長シフト量
    との関係が格納されたシフト量記憶手段をさらに備え、 上記補正量演算手段は、上記シフト量記憶手段に格納さ
    れている上記関係を用いて、上記補正用分光プロファイ
    ルに最も近似する分光プロファイルに対応するシフト量
    から上記測定波長域全体における平均的な波長シフト量
    を求め、これを上記波長シフト補正量とするものである
    ことを特徴とする請求項2または3記載の分光特性測定
    装置。
  5. 【請求項5】 上記補正量演算手段は、上記補正用分光
    プロファイルの波長に対する差分データと上記基準分光
    プロファイル群記憶手段に格納されている各分光プロフ
    ァイルの波長に対する差分データとの相関が最も大きい
    分光プロファイルに対応するシフト量を上記波長シフト
    補正量として求めるものであることを特徴とする請求項
    2〜4のいずれかに記載の分光特性測定装置。
  6. 【請求項6】 上記補正量演算手段は、上記補正用分光
    プロファイルの波長に対する差分データと上記基準分光
    プロファイル群記憶手段に格納されている各分光プロフ
    ァイルの波長に対する差分データとの相関値をそれぞれ
    求め、上記シフト量を変数として各相関値を所定の関数
    で近似し、当該近似関数の極大値を与えるシフト量を上
    記波長シフト補正量として求めるものであることを特徴
    とする請求項2〜4のいずれかに記載の分光特性測定装
    置。
  7. 【請求項7】 上記基準分光プロファイル群記憶手段に
    格納されている上記各シフト位置において上記受光手段
    から出力されるべき上記特定波長域の複数の分光プロフ
    ァイルは、上記所定光源の分光強度分布を測定し、上記
    各光電変換素子の分光感度を測定し、当該分光感度を波
    長方向に所定ピッチで複数段階シフトすることで複数の
    分光感度を数値的に合成し、当該合成された複数の分光
    感度と測定によって得られた上記所定光源の分光強度分
    布とを用いて求めたものであることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれかに記載の分光特性測定装置。
  8. 【請求項8】 上記補正用分光プロファイルは、上記初
    期状態以後における測定試料の分光特性測定に先立ち、
    上記分光手段が上記測定試料からの反射光を分光するも
    のであるときは校正用白色板を上記測定試料に代えて配
    置した校正可能な状態で求められ、上記分光手段が上記
    測定試料からの透過光を分光するものであるときは上記
    測定試料を配置せずに光が透過する校正可能な状態で求
    められることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記
    載の分光特性測定装置。
  9. 【請求項9】 上記補正量演算手段により求められた波
    長シフト補正量を格納するための補正量記憶手段をさら
    に備え、上記分光特性演算手段は、上記補正量記憶手段
    に上記波長シフト補正量が格納されているときは、上記
    各光電変換素子の分光感度を上記波長シフト補正量だけ
    シフトした分光感度を用いて上記測定試料の分光特性を
    算出するものであることを特徴とする請求項1〜8記載
    の分光特性測定装置。
  10. 【請求項10】 上記補正量演算手段により求められた
    波長シフト補正量を格納するための補正量記憶手段をさ
    らに備え、上記分光特性演算手段は、上記補正量記憶手
    段に格納されている上記波長シフト補正量が所定値以上
    のときのみ、上記各光電変換素子の分光感度を上記波長
    シフト補正量に基づき設定された量だけシフトした分光
    感度を用いて上記測定試料の分光特性を算出するもので
    あることを特徴とする請求項1〜8記載の分光特性測定
    装置。
  11. 【請求項11】 測定試料を照明する照明手段と、 この照明手段を発光させる照明制御手段と、 照明された上記測定試料からの光を波長ごとに分光する
    分光手段と、 上記分光手段の波長分散方向に所定間隔で配列され、そ
    れぞれ異なる波長の光を受光して光強度に応じた受光信
    号を出力する複数の光電変換素子を有し、当該複数の受
    光信号からなる分光プロファイルを出力する受光手段
    と、 上記各光電変換素子の分光感度が格納された分光感度記
    憶手段と、 上記分光プロファイルと上記各光電変換素子の分光感度
    とを用いて所定の測定波長域における上記測定試料の分
    光特性を算出する分光特性演算手段とを備えた分光特性
    測定装置において、 初期状態で特定波長に強度のピークを持つ所定光源から
    の光を受光したときに上記受光手段から出力される少な
    くとも上記特定波長を含む特定波長域の分光プロファイ
    ルと、上記受光手段の上記分光手段に対する相対位置が
    波長分散方向に所定ピッチで複数段階シフトした場合
    に、各シフト位置において当該受光手段から出力される
    べき上記特定波長域の複数の分光プロファイルとからな
    る基準分光プロファイル群を記憶しておき、 上記初期状態以後に上記所定光源を校正可能な状態で発
    光したときに上記受光手段から出力される補正用分光プ
    ロファイルと、上記基準分光プロファイル群に含まれる
    各分光プロファイルとを上記特定波長域においてそれぞ
    れ比較し、 上記補正用分光プロファイルに最も近似する上記基準分
    光プロファイル群内の分光プロファイルに対応するシフ
    ト量を上記初期状態からのシフト量である波長シフト補
    正量として求めるようにしたことを特徴とする分光特性
    測定装置の分光感度の波長シフト補正方法。
  12. 【請求項12】 上記各シフト位置において上記受光手
    段から出力されるべき上記特定波長域の複数の分光プロ
    ファイルは、 上記所定光源の分光強度分布を測定し、 上記各光電変換素子の分光感度を測定し、 当該分光感度を波長方向に所定ピッチで複数段階シフト
    することで複数の分光感度を数値的に合成し、 当該合成された複数の分光感度と測定によって得られた
    上記所定光源の分光強度分布とを用いて求めるようにし
    たことを特徴とする請求項11記載の分光特性測定装置
    の分光感度の波長シフト補正方法。
  13. 【請求項13】 連続スペクトルおよび特定波長の輝線
    スペクトルからなる分光強度分布を有し、測定試料を照
    明する照明手段と、 この照明手段を発光させる照明制御手段と、 照明された上記測定試料からの光を波長ごとに分光する
    分光手段と、 上記分光手段の波長分散方向に所定間隔で配列され、そ
    れぞれ異なる波長の光を受光して光強度に応じた受光信
    号を出力する複数の光電変換素子を有し、当該複数の受
    光信号からなる分光プロファイルを出力する受光手段
    と、 上記分光プロファイルを用いて所定の測定波長域におけ
    る上記測定試料の分光特性を算出する分光特性演算手段
    とを備えた分光特性測定装置の分光感度の波長シフト補
    正方法であって、 複数の上記分光特性測定装置の上記各照明手段の分光強
    度分布をそれぞれ測定し、それらの測定結果に基づき少
    なくとも1つの分光強度分布を選択し、 初期状態の補正対象の分光特性測定装置について、上記
    各光電変換素子の分光感度を測定し、当該分光感度を波
    長方向に所定ピッチで複数段階シフトすることで複数の
    分光感度を数値的に合成し、当該合成された複数の分光
    感度および上記測定された分光感度と選択された上記分
    光強度分布とを用いて上記受光手段から出力されるべき
    上記特定波長域の複数の分光プロファイルからなる分光
    プロファイル群を求め、 上記照明手段を校正可能な状態で発光したときに上記受
    光手段から出力される補正用分光プロファイルと、上記
    分光プロファイル群に含まれる各分光プロファイルとを
    上記特定波長域においてそれぞれ比較し、 上記補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロフ
    ァイルを与える分光強度分布について求められた上記特
    定波長域の分光プロファイル群を、当該補正対象の分光
    特性測定装置の基準分光プロファイル群として予め記憶
    しておき、 上記初期状態以後に補正対象の分光特性測定装置におい
    て波長シフト補正を行う際に、 上記照明手段を校正可能な状態で発光したときに上記受
    光手段から出力される補正用分光プロファイルと、上記
    記憶されている基準分光プロファイル群に含まれる各分
    光プロファイルとを上記特定波長域においてそれぞれ比
    較し、 上記補正用分光プロファイルに最も近似する上記基準分
    光プロファイル群内の分光プロファイルに対応するシフ
    ト量を上記初期状態からのシフト量である波長シフト補
    正量として求めるようにしたことを特徴とする分光特性
    測定装置の分光感度の波長シフト補正方法。
  14. 【請求項14】 複数の上記分光特性測定装置の上記各
    照明手段の分光強度分布をそれぞれ測定したときの測定
    結果において、典型的な分光強度分布を与える1つの分
    光特性測定装置を選択し、 選択された分光特性測定装置について、上記照明手段の
    発光時間を所定時間から所定ピッチで複数段階変化させ
    たときの分光強度分布をそれぞれ測定し、 初期状態の補正対象の分光特性測定装置について、上記
    各光電変換素子の分光感度を測定し、当該分光感度を波
    長方向に所定ピッチで複数段階シフトすることで複数の
    分光感度を数値的に合成し、当該合成された複数の分光
    感度および上記測定された分光感度と各発光時間での上
    記分光強度分布とを用いて上記受光手段から出力される
    べき上記特定波長域の複数の分光プロファイルからなる
    分光プロファイル群を求め、 上記照明手段を校正可能な状態で発光したときに上記受
    光手段から出力される補正用分光プロファイルと、上記
    分光プロファイル群に含まれる各分光プロファイルとを
    上記特定波長域においてそれぞれ比較し、 上記補正用分光プロファイルに最も近似する分光プロフ
    ァイルを与える発光時間について求められた上記特定波
    長域の分光プロファイル群を、当該補正対象の分光特性
    測定装置の基準分光プロファイル群として予め記憶して
    おくようにしたことを特徴とする請求項13記載の分光
    特性測定装置の分光感度の波長シフト補正方法。
  15. 【請求項15】 求めた上記波長シフト補正量を記憶し
    ておき、その波長シフト補正量だけ上記各光電変換素子
    の分光感度をシフトした分光感度を用いて上記測定試料
    の分光特性を算出するようにしたことを特徴とする請求
    項11〜14のいずれかに記載の分光特性測定装置の分
    光感度の波長シフト補正方法。
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