JP2010078418A - 分光測定装置、校正装置、分光測定方法、および校正方法 - Google Patents

分光測定装置、校正装置、分光測定方法、および校正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に被測定物の分光特性を測定可能であるとともに、構成が簡単で安価な分光測定装置、校正装置、分光測定方法、および校正方法を提供する。
【解決手段】分光測定装置10は、アレイ状に配列されるとともに、被測定物100から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、受光素子から出力される受光信号を認識する受光信号認識手段321と、各受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段31と、受光素子から出力される受光信号、および記憶手段31に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段322と、を具備した。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置、この分光測定装置を校正する校正装置、分光測定方法、および校正方法に関する。
従来、液晶ディスプレイなどの被測定物から出力される画像光の色を測定する方法として、三刺激値直読法や等色関数を用いた分光測定法が知られている。一般に、分光測定法では、分光した光をアレイセンサによって受光し、等色関数と掛け合わせることにより高精度な色度の測定が可能となるが、多くのレンズやグレイティングなどの光学部品が必要であり、光学系が複雑で高価であるという問題がある。一方、三刺激値直読法は、簡単な光学系の組み合わせにより比較的安価に実現可能であるが、等色関数と等価なフィルタの実現が困難であり、測定精度に問題がある。これに対して、近年、分光測定法により、精度良く色度を測定する方法が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のものは、水銀ランプにより標本の一面上の線状の測定領域を均一に照明し、その反射光をレンズによりスリット上に集光させ、二次元カットフィルタで二次元光を除去した後、凹面回折格子に一次元像を導く。そして、この回折格子により分光された光を分光データとしてフォトセンサで受光して分光分布を測定する。また、標本が載置されるステージを移動させることで、標本の一面上の二次元分光測定を実施する。
特開平06−34525号公報
ところで、上記特許文献1のような測定装置では、線状の測定領域を標本上で相対的に移動させる構成であるため、被測定物を測定する際、複数回の測定が必要となる。このような方法では、時間的ずれにより、周辺温度の変化や被測定物の特性変化などの影響により、測定誤差が生じてしまい、測定動作も複雑で煩雑であるという問題がある。また、測定領域を移動させるための駆動部や、複雑な光学系が必要となり、構成が複雑で高価であるという問題もある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、容易に被測定物の分光特性を測定可能であるとともに、構成が簡単で安価な分光測定装置、校正装置、分光測定方法、および校正方法を提供することを目的とする。
本発明の分光測定装置は、被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置であって、アレイ状に配列されるとともに、前記被測定物から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、前記受光素子から出力される前記受光信号を認識する受光信号認識手段と、前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段と、前記受光素子から出力される前記受光信号、および前記記憶手段に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段と、を具備したことを特徴とする。
また、本発明の分光測定方法は、被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定方法であって、アレイ状に配列される複数の受光素子で、前記被測定物から出力される光を受光し、これらの受光素子から出力される受光信号を認識する受光信号認識工程と、前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値が記憶された記憶手段から、前記分光感度特性値を読み込む分光感度特性読込工程と、前記受光信号、および前記分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算工程と、を具備したことを特徴とする。
なお、本発明での被測定物としては、自らカラー画像光を出力するものであってもよく、所定光源から射出された光を反射または透過させてカラー画像光を出力するものであってもよい。
この発明によれば、アレイ状に配列される受光素子により、被測定物からの光を受光するため、被測定物や受光素子を移動させることなく、一度の受光により被測定物からの光を受光することができる。これにより、被測定物から出力される光の経時変化の影響を受けることない。例えば、液晶ディスプレイなどを被測定物とした場合、経時変化により表示特性が変化や周辺温度の変化の影響を受けたりする場合があるが、上述のように、一度の受光により被測定物から出力される光の分光特性を測定できるため、表示特性の変化や温度変化の影響をも受けることなく、被測定物の分光特性を測定することができる。
さらに、例えば受光素子を一方向に走査させるための駆動機構などが不要であり、構成を簡単にできる。また、受光素子から出力される受光信号に対し、予め記憶されている各受光素子の分光感度特性に基づいて二次元マトリクス演算により補正処理を実施し、その補正された値を分光特性値としている。これにより、複雑な光学系を用いる必要がなく、演算により正確な分光測定を実施することができる。すなわち、構成が簡単になり、低価格な分光測定装置を提供できるとともに、分光測定処理も煩雑な動作が不要となり、簡単な操作により迅速に分光特性を測定することが可能となる。
また、本発明の分光測定装置では、複数の前記受光素子は、それぞれ異なる分光感度特性を有し、前記記憶手段には、各受光素子に対応した異なる分光感度特性値が記憶されることが好ましい。
この発明によれば、各受光素子は、それぞれ異なる分光感度特性に形成されており、記憶手段には、これらの受光素子の分光感度特性値がそれぞれ記録されている。これにより、分光特性演算手段により演算される分光特性値の精度が向上する。
すなわち、分光感度特性が略同一である受光素子を用いた場合、これらの受光素子の分光感度特性値も略同一値となる。したがって、分光特性演算手段により二次元マトリクス演算処理を実施する際、マトリクスの内容がいずれも近い値となり、測定精度も悪化する。また、ノイズなどの影響を受けた場合、例えば隣り合う受光素子の分光感度特性値よりもこの誤差の値が大きくなる場合があり、誤差の影響を受けやすくなる。これに対して、上記のように、各受光素子の分光感度特性がそれぞれ異なる場合、二次元マトリクスを構成する各数値がそれぞれ異なる値となり、測定精度が向上する。また、ノイズなどが生じた場合でも、例えば隣り合う受光素子の分光感度特性値の差が、ノイズによる誤差に比べて十分大きな値となり、ノイズの影響による誤差を抑えることができる。
本発明の分光測定装置では、前記記憶手段には、測定対象となる波長域を所定の分解能にて分割することで得られる各波長成分に対する各受光素子の分光感度特性値が記憶され、前記分光特性演算手段は、測定対象画素およびこの測定対象画素の周囲に配置される周囲画素を含む前記波長域の分割数と同数の画素群に対応した前記受光信号および前記分光感度特性値を用いて、前記画素群を形成する複数の画素の各波長成分に対する前記分光感度特性値により補正マトリクスを形成し、この補正マトリクスおよび前記受光信号により、前記測定対象画素の分光特性値を演算することが好ましい。
この発明では、記憶手段に、波長域を所定の分解能で分割し、それぞれの波長成分値に対する受光素子の分光感度特性値が記憶されている。そして、分光特性演算手段は、測定対象画素の分光特性を測定する際、この測定対象画素とその周囲に配置される周囲画素とを認識する。この時、これらの画素数が波長域を所定の分解能により分解した際の分割数と同数となるように、認識する周囲画素を設定する。そして、これらの認識した画素に対応する分光感度特性値を記憶手段から読み込み、これらの分光感度特性値から補正マトリクスを生成し、この補正マトリクスと各画素に対応する受光信号とを掛け合わせる二次元マトリクス演算処理を実施する。
ここで、波長域がa(nm)〜b(nm)であり、この波長域を所定の分解能毎にn分割する場合を説明する。測定対象画素をP1とし、周囲画素をP2〜Pnとした画素群において、これらのn個の画素P1〜Pnに対応する受光素子からの受光信号(LP1,LP2,…LPj,…LPn)は次式(1)により与えられる。
Figure 2010078418
上記(1)式において、SP1_λは測定対象画素P1における波長λに対する分光特性値、Tx_λは、所定の画素Xに対応する受光素子の波長λに対する分光感度特性値、Lは画素Xに対する受光素子から出力される受光信号を示す。
この(1)式から、次式(2)を導くことができる。
Figure 2010078418
すなわち、分光特性演算手段は、受光素子から出力される受光信号と、記憶手段に記憶される各受光素子の分光感度特性値とが与えられることで、(2)式に基づいて測定対象画素の各波長に対する分光感度特性をマトリクス演算処理にて求めることができる。この時、分光特性演算手段は、測定対象画素だけでなく、その周囲に配置される周囲画素が測定対象画素に与える影響、および測定対象となる波長だけでなく、波長域内の他の波長成分の与える影響を考慮して、測定対象画素における分光特性を演算することができ、より精度のよい分光測定を実施することができる。
本発明の校正装置は、アレイ状に配列されるとともに、前記被測定物から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段と、前記受光素子から出力される前記受光信号、および前記記憶手段に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段と、を具備するとともに、画像信号に応じてカラー画像を表示させる前記被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置の校正装置であって、任意の波長の光束を射出する光源部と、前記光源部から射出される光束の分光特性値を測定する基準分光測定器と、前記基準分光測定器により測定される分光特性値、および複数の前記受光素子から出力される前記受光信号に基づいて、前記受光信号を前記分光特性値に補正する前記分光感度特性値を演算する分光感度演算手段と、を具備したことを特徴とする。
また、本発明の校正方法は、アレイ状に配列されるとともに、前記被測定物から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段と、前記受光素子から出力される前記受光信号、および前記記憶手段に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段と、を具備するとともに、画像信号に応じてカラー画像を表示させる前記被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置の校正方法であって、光源部から任意の波長の光束を射出する光射出工程と、前記光射出工程により射出される前記光束の分光特性値を基準分光測定器により測定する分光特性値測定工程と、前記分光特性値測定工程により測定される分光特性値、および複数の前記受光素子から出力される前記受光信号に基づいて、前記受光信号を前記分光特性値に補正する前記分光感度特性値を演算する分光感度演算工程と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、上述したような分光測定装置の校正装置は、光源部から射出される任意波長の光束を基準分光測定器と、アレイ状の受光素子により受光させる。基準分光測定器は、例えば分光測定法を用いて分光特性値を正確に測定可能な分光測定器や、校正済みの本発明の分光測定装置を用いることができ、これらの基準分光測定器により正確な分光特性値を測定することが可能となる。そして、この基準分光測定器により測定された分光測定値と、受光素子から出力される受光信号とに基づいて、各受光素子における分光感度特性値を演算する。
このような構成では、基準分光測定器により測定された分光特性値に基づいて、各受光素子における分光感度特性を精度良く演算することができる。また、光源部から異なる波長の光束を射出させ、これらの異なる波長に対する分光感度特性を演算することで容易に各受光素子の各波長に対する分光感度特性を得ることができる。
本発明の校正装置では、前記基準分光測定器は、前記光源部から出力される任意波長の光束に対して、測定対象となる波長域を所定の分解能にて分割して得られる各波長成分の分光特性値をそれぞれ測定し、前記分光感度演算手段は、前記基準分光測定器により測定される各波長成分の分光特性値により生成される測定マトリクスと、前記受光素子から出力される受光信号とにより、前記分光感度特性値を演算することが好ましい。
この発明によれば、波長域を分解能で分割し各波長成分の分光特性値を基準分光測定器で測定する。すなわち、光源部から所定波長の光束を射出させた場合に、この光束に含まれる各波長成分の分光特性値を基準分光測定器にて測定する。そして、分光感度演算手段は、基準分光測定器にて演算されるこれらの分光特性値から、測定マトリクスを生成し、この測定マトリクスと受光信号とに基づいて、各受光素子の分光感度特性値を演算する。
ここで、所定座標位置(x、y)に対応する受光素子から出力される受光信号をLxy_iとすると、この受光信号Lxy_iは、光源部から出力されるスペクトルの分光特性値Si_λ、座標位置(x、y)に対応する受光素子の波長λに対する分光感度特性値Txy_λを用いて、次式(3)により示される。
Figure 2010078418
また、波長域がa(nm)〜b(nm)であり、この波長域を所定の分解能毎にn分割する場合、校正装置では、受光素子毎に、前記分割されたn個の各波長成分に対する分光感度特性値を演算する必要がある。これには、光源部から出力される波長を分解能毎に変化させて、n回の測定を実施する。ここで、このn回の測定時に、所定座標位置(x、y)に対応する受光素子から出力される各波長成分に対する受光信号(Lxy_1,Lxy_2,…Lxy_j,…Lxy_n)は、上記(3)式に基づいて、次式(4)にて求めることができる。
Figure 2010078418
上記(4)式において、xyは任意の画素位置を示し、Txy_λは、画素位置xyに対応する受光素子の波長λに対する分光感度特性値、Sj_λは、j回目の測定における波長λに対する基準分光測定器で測定された分光特性値、Lxy_jは、j回目の測定における画素位置xyに対応する受光素子の受光信号を示す。また、測定回数jは、分割数nと同数だけ測定するものであり、それぞれ光源部から異なる波長の光束を射出する。例えば、j回目の測定時には、光源部から波長a+(j×(b−a)/(n−1))の波長を射出し、j=0では、最低波長a、j=nでは、最大波長bの光束が射出される。
この(4)式を変形させることで次式(5)が得られる。
Figure 2010078418
この(5)式に示すように、分光感度演算手段は、基準分光測定器からの分光特性値、受光素子からの受光信号が与えられると、マトリクス演算処理にて、各受光素子の分光感度特性値を演算することができる。この時、分光感度演算手段は、光源部から射出される所定波長の光束に対して、波長域内の他の波長成分が与える影響などをも考慮した測定マトリクスにより、分光感度特性値を演算することができ、受光素子の分光感度特性をより正確に演算により求めることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る分光測定装置について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る一実施の形態の分光測定装置の概略構成を示す図である。
〔分光測定装置の構成〕
図1において、分光測定装置10は、受光部20と、制御部30とを備えている。この分光測定装置10は、被測定物100から出力される光を受光し、その光の分光特性を測定する装置である。被測定物100としては、例えば画像信号に応じてカラー画像光を出力するプロジェクタ、液晶ディスプレイなど各種表示装置を例示することができる。
受光部20は、分光特性測定時に、被測定物100に対向する位置に配置され、被測定物100から射出される光を受光し、受光信号を制御部30に出力する。
図2は、受光部20に内蔵される受光素子21の構成を示す概略図である。この受光部20は、図2に示すように、例えば縦方向にN個、横方向にM個の合計N×M個の受光素子21がアレイ状に配列されたアレイセンサ22を備えている。
また、このアレイセンサ22を構成する各受光素子21は、それぞれ異なる分光感度特性を有している。すなわち、これらの受光素子21は、所定波長の光に対する感度がそれぞれ異なるものが用いられている。ここで、各受光素子における分光感度特性のばらつきは、全ての受光素子がそれぞれ異なる分光感度特性を有することが好ましいが、例えば、所定範囲内に、分光感度特性が近似する受光素子が配置されないように、アレイセンサ22が構成されているものであってもよい。
そして、これらの受光素子21により光が受光されると、受光量に応じた受光信号が制御部30に出力される。
制御部30は、受光部20の受光素子21から入力される受光信号に基づいて、被測定物100から出力された光の分光特性を演算する。この制御部30としては、例えば受光部20が接続されたパーソナルコンピュータなどであってもよく、分光特性測定用の専用の制御装置を用いてもよい。
そして、この制御部30は、各種データや、制御部30の全体動作を制御するOS上に展開される各種プログラムなどを記憶する記憶手段31と、プログラムによる各種処理を実施する演算部32と、を備えている。
記憶手段31は、例えばHDDやメモリなど各種記録媒体を用いることができる。そして、この記憶手段31には、アレイセンサ22を構成する各受光素子21の分光感度特性値が、適宜読み出し可能に記憶されている。
具体的には、記憶手段31には、各受光素子21における、各波長成分に対する分光感度特性値が記憶されている。ここで、分光測定装置10の測定対象波長域(a(nm)〜b(nm))に対して、分解能c(nm)で測定を実施する場合、その分割数nは((b−a)/c)+1となり、分割された各波長成分は、a,a+c,a+2c,…a+ic,…bとなり、これらの波長成分に対する分光感度特性値が記憶される。本実施の形態の分光測定装置10では、380nm〜780nmの測定対象波長域(可視光)に対して、1nmの波長分解能で測定を実施する。この場合では、記憶手段31には、各受光素子21に対して、380nm、381nm、382nm,383nm…380+i(nm)…780nmの合計401個の波長成分に対する分光感度特性値が記録される。
演算部32は、図1に示すように、受光信号認識手段321と、分光特性演算手段322と、測定信号認識手段323と、光源制御手段324と、分光感度演算手段325と、を備えている。
受光信号認識手段321は、受光部20から入力される各受光素子21からの受光信号を受信する。
分光特性演算手段322は、受光信号認識手段321により認識された受光信号、および記憶手段31に記憶される各受光素子21における分光感度特性値に基づいて、被測定物100から出力された光の分光特性値を演算する。
図3は、測定対象画素に対して演算を実施する周囲画素の範囲を示す図である。
具体的には、分光特性演算手段322は、まず、図3に示すように、測定対象画素P1と、その周囲に配置される400個の周囲画素P2〜Pnを認識する。この時、分光特性演算手段322は、測定対象画素P1に対して、この測定対象画素P1を中心として、所定径寸法の円範囲内に位置する画素を周囲画素P2〜Pnとして認識する。なお、本実施の形態では、波長域を分割数401で分割するため、測定対象画素P1および周囲画素P2〜Pnを含む合計401個の画素群Tpを認識する構成とするが、例えば分割数が200個の場合では、測定対象画素P1および周囲画素P2〜Pnを含む合計200個の画素群Tpを認識する。すなわち、波長域a〜bを所定の分解能でn分割した場合、分光特性演算手段322は、測定対象画素P1および周囲画素P2〜Pnを含む合計n個の画素群Tpを認識する。
この後、分光特性演算手段322は、この画素群Tpの各画素に対応する受光素子21から入力された受光信号を認識する。また、分光特性演算手段322は、この画素群Tpに各画素に対応する受光素子21の分光感度特性値を記憶手段31から読み込む。
そして、分光特性演算手段322は、これらの受光信号、および分光感度特性値を用い、下記(6)式に基づいて、測定対象画素P1に対する分光特性値を演算する。
Figure 2010078418
上記(6)式は、上述した(2)式に基づいて、本実施の形態の各種条件を入力したものであり、(1)式において、測定対象の波長域の最小波長a=380(nm)、最大波長b=780(nm)、分割数n=401としたものである。
分光特性演算手段322は、(3)式に示すように、測定対象画素P1における各波長成分に対応した分光感度特性を1行目に配列し、周囲画素P2〜Pnにおける各波長成分に対応した分光感度特性を2〜n行目に配列した補正マトリクスを生成する。そして、この補正マトリクスの逆行列と、受光素子21から入力された受光信号とに基づいて、分光特性値を演算する。
分光特性演算手段322は、上記処理を全画素に対して実施することで、全画素の分光特性値を演算する。
測定信号認識手段323、光源制御手段324、および分光感度演算手段325は、記憶手段31に記憶される分光感度特性値を生成するための構成であり、詳細な説明は後述する。
〔分光測定装置の校正システムの構成〕
次に、上述したような分光測定装置10の記憶手段31に記憶される分光感度特性値を生成して、分光測定装置を校正する校正システムについて説明する。
図4は、校正システムの概略構成を示すブロック図である。
図4に示すように、校正システム50は、上述した分光測定装置10と、光源部60と、積分球70と、基準分光測定器80とを備えている。
光源部60は、白色光源61と、波長可変フィルタ62とを備えている。
白色光源61は、白色光束を波長可変フィルタ62に向かって射出する。
波長可変フィルタ62は、内部に電圧により透過波長を制御する図示しない光学フィルタが設けられている。また、この波長可変フィルタ62は、制御部30に通信可能に接続されており、制御部30から入力される制御信号に基づいて、光学フィルタに印加する電圧を制御し、1nm単位で白色光源61から入射した光束の波長を可変する。
積分球70は、内面に光束を反射する球内拡散反射面が形成された球状の閉空間を有し、この閉空間の一部に光源部60から射出される任意波長の光が入射する入射部71、受光部20に光を射出する第一射出部72、および基準分光測定器80に光を射出する第二射出部73が設けられている。このような積分球70では、入射部71から入射された光束を、球内拡散反射面に複数回反射させて集光することで、全方向に対して均一な強度分布となる光束を得ることが可能となる。したがって、積分球70の第一射出部72および第二射出部73の法線方向に受光部20および基準分光測定器80を設置することで、これらの受光部20および基準分光測定器80にて同一波長の均一な強度分布を有する光束を受光することが可能となる。
基準分光測定器80は、積分球70の第二射出部73から射出される光束を受光し、光源部60から出力される光束の各波長成分に対する正確な分光感度特性値を測定する。この基準分光測定器80としては、入射光を複数のグレイティングやレンズなどにより分光し、これらの分光した光をアレイセンサ22で受光して、等色関数と掛け合わせることで高精度は分光特性値を測定する分光測定法を利用した分光測定器や、校正システム50により校正された当該分光測定装置10などを利用することができる。この基準分光測定器80は、入力された任意波長の光に対して、各波長成分の分光特性値を測定し、これらの各波長成分に対する分光特性値を測定信号に変換して制御部30に出力する。
次に制御部30の演算部32における、前述した測定信号認識手段323、光源制御手段324、および分光感度演算手段325について、説明する。
測定信号認識手段323は、基準分光測定器80から入力される測定信号を受信すると、この測定信号から分光特性値を認識する。
光源制御手段324は、光源部60の波長可変フィルタ62に制御信号を出力し、光源部60から出力される光束の波長を例えば1nmずつ可変させる制御をする。
分光感度演算手段325は、測定信号認識手段323にて認識された分光特性値、および受光信号認識手段321により認識された受光信号に基づいて、各受光素子における分光感度特性値を演算する。
具体的には、分光感度演算手段325は、光源部60から出力される各波長の光束に対して、測定信号認識手段323により認識された分光特性値、および受光信号認識手段321により認識された受光信号を読み込む。
ここで、波長域がa(nm)〜b(nm)で、分解能がc(nm)であり、この波長域を分割した際に分割数がnとなる場合では、光源部60から出力される光束の波長を分解能c(=(b−a)/(n−1))ずつ変化させてn回分測定を実施する。したがって、分光感度演算手段325は、このn回分の測定により得られるn×n個の分光特性値およびn個の受光信号を認識する。また、分光感度演算手段325は、n×n個の分光特性値から測定マトリクスを生成する。
そして、分光感度演算手段325は、前述した式(5)に基づいて、各受光素子の各波長成分に対する分光感度特性値を演算する。本実施の形態では、波長域として380〜780(nm)の可視光を測定対象とし、分解能を1(nm)として可視光波長域を401分割するため、下記(7)式により、分光感度特性値を演算する。
Figure 2010078418
また、分光感度演算手段325は、式(7)により演算された各受光素子の各波長成分に対する分光感度特性値を、記憶手段31に適宜読み出し可能に記憶する。
〔校正システムの動作〕
次に上述した分光測定装置10を校正システム50により校正する校正処理方法について図面に基づいて説明する。
図5は、校正システムにおける校正処理を示すフローチャートである。
図5において、校正システム50は、まず、光源部60の白色光源61を点灯させ(光射出工程)、白色光を射出させる。また、制御部30の演算部32は、校正初期設定を実施する。すなわち、制御部30は、校正回変数iを初期化し、i=0を設定する(ステップS101)。
次に、演算部32の光源制御手段324は、光源部60の波長可変フィルタ62に制御信号を出力し、光源部60から出力する光束の波長を変更する。具体的には、光源制御手段324は、波長可変フィルタ62に、a+i×((b−a)/(n−1))(nm)の波長の光を出力させる制御をする。本実施の形態では、a=380(nm)、b=780(nm)、分解能c=1(nm)、分割数n=401であるため、380+i(nm)の波長を出力させる制御を実施する(ステップS102)。
これにより、光源部60から射出された任意波長の光が積分球70に入射し、この積分球70にて均一分光強度の光に集光された後、基準分光測定器80および受光部20に入射する。
この後、この積分球70の第二射出部73から均一光強度で射出された光の分光特性値を基準分光測定器80にて測定する(ステップS103:分光特性値測定工程)。また、基準分光測定器80は、測定により得られる測定信号を制御部30に出力する。
同様に、積分球70の第一射出部72から射出された光を受光部20の各受光素子にて受光する(ステップS104)。また、受光部20は、受光素子から出力される受光信号を制御部30に出力する。なお、このステップS103およびステップS104の処理が同時に実施されてもよい。
そして、制御部30の測定信号認識手段323および受光信号認識手段321は、ステップS103およびステップS104の処理により入力された測定信号および受光信号を認識して記憶手段31に適宜読み出し可能に記憶する(ステップS105)。
具体的には、測定信号認識手段323は、入力された測定信号に基づいて、分光特性値を認識し、この分光特性値を記憶手段31に記憶する。この時、測定信号認識手段323は、光源部60から出力される光の波長を認識し、どの波長に対応する分光特性値であるかが容易に判別できるように、例えばテーブルデータ形式などとして、分光特性値と対応する波長とを関連付けて記憶手段31に記憶する。なお、光源部60から出力される光の波長は、光源制御手段324により出力される制御信号により容易に認識することが可能となる。
受光信号認識手段321は、各受光素子から入力される受光信号を認識し、この各受光素子に対する受光信号を記憶手段31に記憶する。この時、受光信号認識手段321は、受光信号がどの受光素子に対応する値であるか、またどの波長の光に対応するものであるかが容易に判別できるように、例えばテーブルデータ形式などとして、光源部60から出力される光の波長および受光素子の位置情報を、この受光信号に関連付けて、記憶手段31に記憶する。
この後、制御部30は、校正回変数iが、測定対象可視光波長域を分解能(本実施の形態では1nm)で分割した際の分割数n(本実施の形態では401回)を下回るか否かを判断する(ステップS106)。
このステップS106において、i<nである場合、校正回変数iに1を加算し(ステップS107)、ステップ102の処理に戻り、すなわち、光源部60から新規に設定された校正回変数iに対応した波長の光を射出させて、この光に対する受光信号、測定信号を得る処理を実施する。
一方、ステップS106の処理において、校正回変数iがi=nに達した場合、演算部32の分光感度演算手段325は、各受光素子の分光感度特性値を演算する処理を実施する(ステップS108:分光感度演算工程)。
これには、分光感度演算手段325は、ステップS105にて、記憶手段31に記憶された受光信号、および分光特性値を用いて上述した式(5)(本実施の形態では式(7))に基づいて演算処理する。すなわち、分光感度演算手段325は、位置(x、y)の1つの受光素子に対して、380nm〜780nmの可視光波長域を1nmの分解能で分割した各波長(380,381,…780)の光に対する、各波長成分における分光特性値Si_λを用い、測定マトリクスを生成する。そして、この測定マトリクスの逆行列と、受光信号Lxy_λとにより、式(7)に示す演算を実施して、位置(x、y)の受光素子に対する分光感度特性値Txy_λを取得する。
また、分光感度演算手段325は、ステップS108にて演算された分光感度特性値を、記憶手段31に適宜読み出し可能に記憶する(ステップS109)。この時、分光感度演算手段325は、どの受光素子21に対するどの波長に対応する分光感度特性値であるかを容易に判別できるように、演算された分光感度特性値に、対応する受光素子の位置情報(x、y)と、対応する波長とを関連付けて、例えばテーブルデータ形式により記憶手段31に記憶する。
〔分光測定装置による測定方法〕
次に、上記のような校正処理により、分光感度特性値が設定された分光測定装置10による分光特性の測定方法について説明する。
図6は、分光測定装置の分光特性値の測定処理を示すフローチャートである。
図6において、分光測定装置10による分光特性値の測定処理では、まず、被測定物100から出力される光を受光部20にて受光する。また、受光素子21は、受光した光に応じて制御部に受光信号を出力し、制御部30の受光信号認識手段321は、この受光信号を認識するとともに、記憶手段31に受光素子の座標位置とともに認識した受光信号を適宜読み出し可能に記憶する(ステップS201:受光信号認識工程)。
次に、演算部32の分光特性演算手段322は、測定対象画素P1の画素位置と、n−1個の周囲画素P2〜Pnの画素位置を認識する。すなわち、測定対象画素P1と、この測定対象画素P1を中心に所定径寸法の円範囲内にあるn−1個の周囲画素P2〜Pnとを認識する。そして、分光特性演算手段322は、これらの画素P1〜Pnに対応する受光素子21の受光信号を取得する。これには、分光特性演算手段322は、ステップS201により認識されて記憶手段31に記憶された受光信号から、画素P1〜Pnに対応する受光信号を読み込む(ステップS202)。
また、分光特性演算手段322は、上述した校正システムにより生成されて記憶手段31に記憶された分光感度特性値から、画素P1〜Pnに対応する分光感度特性値を読み込む(分光感度特性読込工程)。そして、分光特性演算手段322は、これらの読み込んだ分光感度特性値に基づいて、補正マトリクスを生成し、この補正マトリクスの逆行列と、ステップS202にて取得した画素P1〜Pnの受光信号とを用い、上述した式(2)(本実施の形態では、式(6))に基づいて、測定対象画素P1における分光特性値を演算する(ステップS203:分光特性演算工程)。
この後、制御部30は、全画素に対してステップS202〜ステップS203の分光特性値の演算処理を実施したか否かを判断し、分光特性値の演算処理を実施していない画素がある場合、その画素を測定対象画素P1としてステップS202〜ステップS203の処理を実施する。そして、制御部30は、全画素に対して分光特性値の演算が終了していると判断すると、一連の測定処理を終了させる。
〔本実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態の分光測定装置10は、複数の分光感度特性がそれぞれ異なる受光素子21がアレイ状に配列された受光部20と、それぞれの受光素子21における分光感度特性値が記憶される記憶手段31とを備えている。そして、制御部30の演算部32には、各受光素子21からの受光信号を取得する受光信号認識手段321と、記憶手段31に記憶される各受光素子21における分光感度特性値、および受光信号に基づいて、分光特性値を演算する分光特性演算手段322とを備えている。
このため、アレイ状に配列される受光素子21により、被測定物100の所定面領域から出力される光を一度に受光することができ、例えばラインセンサなどを走査させる構成に比べて、迅速に被測定物100からの光を認識できる。したがって、経時変化に伴う被測定物100の状態変化や、温度変化の影響を受けず、被測定物100から出力される光を正確に受光部20にて受光することができるため、より正確な分光特性を測定することができる。また、分光特性演算手段322は、記憶部に記憶される各受光素子21に対する分光感度特性値と、各受光素子21から出力される受光信号とに基づいて、分光特性値を演算する。すなわち、被測定物からの光を分光させるためのグレイティングやレンズなどの光学部品が不要で、演算により分光特性値を求めることができる。したがって、高価な光学部品などを多数設ける必要がないため、構成を簡単にでき、測定操作も容易にできるとともに、コスト削減にも貢献できる。また、演算により、より精度のいい分光特性値の測定を実施することができる。
また、受光部20は、それぞれ分光感度特性値が異なる受光素子21をアレイ状に配列して形成されている。したがって、式(2)(本実施の形態では式(6))における補正マトリクスを構成する各要素がそれぞれ異なる値となるため、各要素がそれぞれ近似する値を用いる場合に比べて、より精度のよい分光特性値の演算を実施することができる。また、分光感度特性が近似する受光素子を用いた場合、ノイズなどの影響を受けやすくなり、例えば、隣り合う画素間で受光信号の差が本来プラスの値になるべき値がノイズによりマイナスになる場合などが有り得る。これに対して、受光感度特性にばらつきを持たせることで、上記のようなノイズの影響を抑制することができ、精度のよい分光特性測定を実施することができる。
また、記憶手段31には、1つの受光素子に対し、380nm〜780nmの可視光波長域を分解能1nmで分割した401個の波長成分に対する分光感度特性値が記憶されている。そして、分光特性演算手段322は、測定対象画素P1とその周囲の配置される周囲画素P2〜Pn(P401)の受光信号を認識し、これらの画素に対応する受光素子の分光特性値と、受光信号とに基づいて、分光特性値を演算する。
このため、測定対象画素P1だけでなく、周囲画素P2〜P401が測定対象画素P1に与える影響、可視光波長域内の他の波長成分の与える影響を考慮して、測定対象画素P1に対応する分光特性を演算することができ、より精度のよい分光測定を実施することができる。
また、上記校正システムでは、光源部60から任意波長の光を射出させ、この光を基準分光測定器80により正確な分光特性値を測定する。また、同時にこの任意波長の光を受光部20の受光素子21にて受光させ、その受光信号を取得する。そして、分光感度演算手段325は、これらの分光特性値および受光信号に基づいて、受光素子の分光感度特性を演算する。
このため、分光感度演算手段325は、各受光素子から出力される受光信号と、正確な分光特性値とに基づいて、受光信号を分光特性値に補正する分光感度特性値を演算することができる。
この時、分光感度演算手段は、式(7)に基づいて、分光感度特性を演算している。すなわち、マトリクス演算処理により、分光感度特性を演算することができ、入射光を分光するグレイティングやレンズといった光学部材が不要で簡単な構成で演算処理のみにより分光感度特性を演算することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施の形態では、校正システム50は、分光測定装置10の制御部30に光源部60および基準分光測定器80を接続する構成としたが、これに限らない。例えば、分光測定装置10の受光部20を取り外し、光源部60、積分球70、基準分光測定器80が接続される専用の校正装置に取り外した受光部20を接続して、受光部20の各受光素子の各波長成分に対する分光感度特性値を演算する構成としてもよい。この場合、校正装置には、分光特性演算手段322を設ける必要がなく、構成を簡単にできる。また、分光測定装置10の制御部30も、測定信号認識手段323、光源制御手段324、および分光感度演算手段325を設ける必要がなく、構成を簡単にすることができる。
分光測定装置10による分光特性値の測定において、分光特性演算手段322は、測定対象画素P1と、この測定対象画素P1から所定径寸法の円範囲内のn−1個の周囲画素P2〜Pnを認識するとしたが、これに限定されず、例えば、測定対象画素P1を中心とした矩形範囲内から周囲画素P2〜Pnを認識する構成としてもよい。すなわち、周囲画素P2〜Pnは、測定対象画素P1を中心とする所定距離範囲以内に配置されているものであれば、いかなる画素を用いてもよい。
また、校正システム50において、積分球70を用いて光源部60からの光を均一強度に揃えているがこれに限定されない。例えば、光源部60として、均一な光強度の光束を射出可能なレーザ光源を用いてもよい。また、波長可変フィルタ62により白色光の波長を変更する構成としたが、所望の波長の光束を射出可能な光源を用いることで、任意の波長を得る構成などとしてもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
本発明に係る一実施の形態の分光測定装置の概略構成を示す図である。 受光部に内蔵される複数の受光素子の構成を示す概略図である。 測定対象画素に対して演算を実施する周囲画素の範囲を示す図である。 校正システムの概略構成を示すブロック図である。 校正システムにおける校正処理を示すフローチャートである。 分光測定装置の分光特性値の測定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…分光測定措置、21…受光素子、31…記憶手段、50…校正装置としての校正システム、60…光源としての光源部、80…基準分光測定器、100…被測定物、321…受光信号認識手段、322…分光特性演算手段、325…分光感度演算手段、P1…測定対象画素、P2〜Pn…周囲画素。

Claims (7)

  1. 被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置であって、
    アレイ状に配列されるとともに、前記被測定物から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、
    前記受光素子から出力される前記受光信号を認識する受光信号認識手段と、
    前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段と、
    前記受光素子から出力される前記受光信号、および前記記憶手段に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段と、
    を具備したことを特徴とする分光測定装置。
  2. 請求項1に記載の分光測定装置であって、
    複数の前記受光素子は、それぞれ異なる分光感度特性を有し、
    前記記憶手段には、各受光素子に対応した異なる分光感度特性値が記憶される
    ことを特徴とする分光測定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分光測定装置であって、
    前記記憶手段には、測定対象となる波長域を所定の分解能にて分割することで得られる各波長成分に対する各受光素子の分光感度特性値が記憶され、
    前記分光特性演算手段は、測定対象画素およびこの測定対象画素の周囲に配置される周囲画素を含む前記波長域の分割数と同数の画素群に対応した前記受光信号および前記分光感度特性値を用いて、前記画素群を形成する複数の画素の各波長成分に対する前記分光感度特性値により補正マトリクスを形成し、この補正マトリクスおよび前記受光信号により、前記測定対象画素の分光特性値を演算する
    ことを特徴とする分光測定装置。
  4. アレイ状に配列されるとともに、前記被測定物から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段と、前記受光素子から出力される前記受光信号、および前記記憶手段に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段と、を具備するとともに、画像信号に応じてカラー画像を表示させる前記被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置の校正装置であって、
    任意の波長の光束を射出する光源部と、
    前記光源部から射出される光束の分光特性値を測定する基準分光測定器と、
    前記基準分光測定器により測定される分光特性値、および複数の前記受光素子から出力される前記受光信号に基づいて、前記受光信号を前記分光特性値に補正する前記分光感度特性値を演算する分光感度演算手段と、
    を具備したことを特徴とする校正装置。
  5. 請求項4に記載の校正装置であって、
    前記基準分光測定器は、前記光源部から出力される任意波長の光束に対して、測定対象となる波長域を所定の分解能にて分割して得られる各波長成分の分光特性値をそれぞれ測定し、
    前記分光感度演算手段は、前記基準分光測定器により測定される各波長成分の分光特性値により生成される測定マトリクスと、前記受光素子から出力される受光信号とにより、前記分光感度特性値を演算する
    ことを特徴とする校正装置。
  6. 被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定方法であって、
    アレイ状に配列される複数の受光素子で、前記被測定物から出力される光を受光し、これらの受光素子から出力される受光信号を認識する受光信号認識工程と、
    前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値が記憶された記憶手段から、前記分光感度特性値を読み込む分光感度特性読込工程と、
    前記受光信号、および前記分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算工程と、
    を具備したことを特徴とする分光測定方法。
  7. アレイ状に配列されるとともに、前記被測定物から出力される光を受光して受光した光に応じた受光信号を出力する複数の受光素子と、前記受光素子のそれぞれに対する分光感度特性値を記憶する記憶手段と、前記受光素子から出力される前記受光信号、および前記記憶手段に記憶される各受光素子に対する分光感度特性値に基づいて、二次元マトリクス演算処理により、各受光素子に対応する各画素の分光特性値を演算する分光特性演算手段と、を具備するとともに、画像信号に応じてカラー画像を表示させる前記被測定物から出力される光の分光特性値を測定する分光測定装置の校正方法であって、
    光源部から任意の波長の光束を射出する光射出工程と、
    前記光射出工程により射出される前記光束の分光特性値を基準分光測定器により測定する分光特性値測定工程と、
    前記分光特性値測定工程により測定される分光特性値、および複数の前記受光素子から出力される前記受光信号に基づいて、前記受光信号を前記分光特性値に補正する前記分光感度特性値を演算する分光感度演算工程と、
    を備えたことを特徴とする校正方法。
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