JP2003089127A - スラッシュ成型品の製造方法 - Google Patents

スラッシュ成型品の製造方法

Info

Publication number
JP2003089127A
JP2003089127A JP2001284933A JP2001284933A JP2003089127A JP 2003089127 A JP2003089127 A JP 2003089127A JP 2001284933 A JP2001284933 A JP 2001284933A JP 2001284933 A JP2001284933 A JP 2001284933A JP 2003089127 A JP2003089127 A JP 2003089127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded product
diol
slush molded
producing
urethane prepolymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001284933A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Matsumoto
泰宏 松本
Hideyuki Takeuchi
秀行 竹内
Hiroki Tanaka
寛樹 田中
Akifumi Nakamura
昭文 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001284933A priority Critical patent/JP2003089127A/ja
Publication of JP2003089127A publication Critical patent/JP2003089127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩ビペースト(塩ビゾル)を使用しないで、
しかも有機溶剤を使用しないという環境に配慮したスラ
ッシュ成型品を製造する方法を提供することである。 【解決手段】 ポリオール(A)と多官能イソシアネー
ト(B)とブロック化剤(C)を必須原料として得られ
るイソシアネート基がブロックされたウレタンプレポリ
マー(D)と活性水素を2個以上有する化合物(E)と
を含有してなる、無溶剤ウレタンプレポリマー組成物
(F)をスラッシュ成型金型に充填し、次いで加熱し、
該ウレタンプレポリマー(D)と該化合物(E)とを反
応させることからなるスラッシュ成型品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソシアネート基
がブロックされたウレタンプレポリマーを含有する無溶
剤組成物を使用して、スラッシュ成型する成型品の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】従来、スラッシュ成型は、塩ビペースト又
は塩ビゾルと一般的に呼称される、乳化重合されたポリ
塩化ビニル微粉末と可塑剤から成るペースト状物(ゾル
状物)を使用して行われている。これは、液状の可塑剤
中にポリ塩化ビニルの微粉末を均一にミクロ分散させる
ことによりゾル(ペースト)状とし、熱処理によりポリ
塩化ビニル微粉末が可塑剤で膨潤し、成形型を加熱する
ことにより、該型内面にゴム状物を生成させ、次いで未
硬化の塩ビゾルを排出し、均一に相溶し強度を有するゴ
ム状中空品を製造するものである。最近、世界的な環境
規制の動き、とりわけ塩ビによるダイオキシン問題、可
塑剤による環境ホルモン問題などにより、ポリ塩化ビニ
ルを別の樹脂に代替えするユーザー要求が大きくなって
きている。加えて、PRTR法、改訂労働安全衛生法の
施行等により有機溶剤の環境への放出を規制する動きも
活発となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
実状に鑑み、塩ビペースト(塩ビゾル)を使用しない
で、しかも有機溶剤を使用しないという環境に配慮した
スラッシュ成型品を製造する方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決する為の手段】即ち、本発明は、ポリオー
ル(A)と多官能イソシアネート(B)とブロック化剤
(C)を必須原料として得られるイソシアネート基がブ
ロックされたウレタンプレポリマー(D)と活性水素を
2個以上有する化合物(E)とを含有してなる、無溶剤
ウレタンプレポリマー組成物(F)をスラッシュ成型金
型に充填し、次いで加熱し、該ウレタンプレポリマー
(D)と該化合物(E)とを反応させることからなるス
ラッシュ成型品の製造方法に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられるポリオ
ール(A)は、種々のポリオールを挙げることができる
が、特にポリアルキレンエーテルジオール(G)、ポリ
エステルジオール(H)、ポリカーボネートジオール
(I)及びこれらのジオールにラクトンモノマー(J)
を開環付加重合反応させて得られるラクトン変性ジオー
ル(K)から選ばれた一種または二種以上のポリオール
が成型品に柔軟性弾力性、低温屈曲性等を付与すること
ができることから好ましい。
【0007】本発明において用いることができるポリア
ルキレンエーテルジオール(G)としては、通常、エチ
レンオキサイド、1,2−及び1,3−プロピレンオキ
サイド、1,2−、2,3−及び1,4−ブチレンオキ
サイド、アルキルテトラヒドロフラン等の分子内環状エ
ーテル化合物の単独重合又は2種類以上のランダム共重
合、ブロック共重合等で得られるものが挙げられる。特
に1,4−ブチレンオキサイド(テトラヒドロフラン)
単独又はそれを含む2種以上のアルキレンオキサイドの
開環重合物及び付加重合物が好ましい。
【0008】ポリエステルジオール(H)としては、二
価アルコ−ルと二塩基性カルボン酸との反応生成物が挙
げられる。遊離ジカルボン酸の代わりに、対応の無水物
又は低級アルコ−ルのジエステル或いはその混合物もポ
リエステルの製造に使用することができる。
【0009】二価アルコ−ルとしては、特に限定はしな
いが、エチレングリコ−ル、1,3−及び1,2−プロ
ピレングリコ−ル、1,4−及び1,3−及び2,3−
ブチレングリコ−ル、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサングリコ−ル、1,8−オクタンジオ−ル、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、
ネオペンチルグリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−
ル、1,4−ビス−(ヒドロキシメチル)−シクロヘキ
サン、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,
2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ−ル、ジエ
チレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリエチ
レングリコ−ル、トリプロピレングリコ−ル、ジブチレ
ングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレ
ングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル等が挙げ
られる。
【0010】二塩基性カルボン酸としては、脂肪族、脂
環族、芳香族及び/又は複素環式とすることができ、不
飽和であっても或いは例えばハロゲン原子で置換されて
も良い。これらカルボン酸としては、限定はしないが、
例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、トリメチン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフ
タル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロ
イソフタル酸、無水ヘキサヒドロイソフタル酸、無水エ
ンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水グルタル酸、
無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマ−脂肪
酸、例えばオレイン酸、ジメチルテレフタレ−ト及び混
合テレフタレ−トが挙げられる。
【0011】これらの中で特に、炭素数が2〜10のア
ルキレングリコールとアジピン酸からのポリエステルジ
オールが好ましい。
【0012】ポリカーボネートジオール(I)として
は、エチレングリコ−ル、1,3−及び1,2−プロピ
レングリコ−ル、1,4−及び1,3−及び2,3−ブ
チレングリコ−ル、1,6−ヘキサングリコ−ル、1,
8−オクタンジオ−ル、1,9−ノナンジオール、1,
10−デカンジオール、ネオペンチルグリコ−ル、シク
ロヘキサンジメタノ−ル、1,4−ビス−(ヒドロキシ
メチル)−シクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロ
パンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペン
タンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレング
リコ−ル、トリエチレングリコ−ル、トリプロピレング
リコ−ル、ジブチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ
−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレン
グリコ−ル等の様なジオ−ルとホスゲン、ジアリルカ−
ボネ−ト、ジアルキルカーボネートもしくは環式カ−ボ
ネ−ト(例えばエチレンカ−ボネ−ト)との反応生成物
が挙げられる。中でも炭素数が4〜10のアルキレング
リコールのポリカーボネートジオールが好ましい。
【0013】又、ラクトン変性ジオール(K)に使用さ
れるラクトンモノマーとしては、バレロラクトン、メチ
ルバレロラクトン、ε−カプロラクトン、トリメチルカ
プロラクトン等の1種又は2種以上を用いることが可能
である。特にε−カプロラクトンが、好ましく用いられ
る。ラクトンの変性量については特に限定はないが、ポ
リオール(A)100重量部にラクトンモノマー(J)
10〜100重量部を開環付加重合反応させるのが最も
好適である。
【0014】ラクトン変性方法としては特に限定はない
が、一般に無溶媒下、テトライソプロピルチタネ−ト、
テトラブチルチタネ−ト、オクチル酸第1スズ、亜鉛ア
セチルアセトネート等の触媒存在下に、ポリオール
(A)と前述した様な各種ラクトンモノマ−(J)と
を、110℃〜220℃で反応させることにより得る事
ができる。
【0015】本発明において用いられるポリオール
(A)としては、上記するように、ポリアルキレンエー
テルジオール(G)、ポリエステルジオール(H)、ポ
リカーボネートジオール(I)及びこれらのジオールに
ラクトンモノマー(J)を開環付加重合させて得られる
ラクトン変性ジオール(K)が好ましいが、上記二価ア
ルコールをそれらと併用するか、場合によって単独で用
いることもできる。
【0016】本発明において用いられる多官能イソシア
ネートとしては、特に限定はしないが、テトラメチレン
ジイソシアネ−ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネ−ト、ドデカメチレンジイソシアネ−ト、シクロヘキ
サン−1,3−及び1,4−ジイソシアネ−ト、1−イ
ソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキサン(=イソホロンジイソシアネ−
ト)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタ
ン(=水添MDI)、2−及び4−イソシアナトシクロ
ヘキシル−2´−イソシアナトシクロヘキシルメタン、
1,3−及び1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−
シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチ
ルシクロヘキシル)メタン、1,3−及び1,4−テト
ラメチルキシリデンジイソシアネ−ト、2,4−及び/
または2,6−ジイソシアナトトルエン、2,2´−、
2,4´−及び/または4,4´−ジイソシアナトジフ
ェニルメタン、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、
p−及びm−フェニレンジイソシアネ−ト、ダイメリル
ジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ジフ
ェニル−4,4´−ジイソシネ−ト、カルボジイミド変
性液状MDI、ポリメリックMDI等がある。中でもベ
ンゼン環にイソシアネート基のついたいわゆる芳香族イ
ソシアネートが好ましい。
【0017】本発明におけるウレタンプレポリマーの製
造方法は特に限定はないが、例えばポリオール(A)
に、多官能イソシアネート(B)を多官能イソシアネー
ト成分とポリオール成分とのNCO基/OH基のモル比
率を5.0/1.0〜1.3/1.0の範囲で、20〜
120℃の温度で、触媒なしで或いは公知のウレタン化
触媒を用いるか或いは反応遅延剤を添加して、撹拌反応
させてウレタンプレポリマー(C)とする方法が一般的
である。
【0018】本発明に使用するブロック化剤としては、
ケトオキシム類、ラクタム類、フェノール類、ピラゾー
ル類、活性メチレン化合物類等、通常使用される公知の
イソシアネートブロック化剤が用いられる。中でも、ブ
ロック化反応が容易に進行し、又、解離温度も120〜
180℃と比較的マイルドな加熱条件で脱ブロック化が
可能という観点からケトオキシム類およびラクタム類が
好適である。中でも臭気が少ないという点でシクロヘキ
サノンオキシム、アセトキシム、ε−カプロラクタムが
特に本発明に於いて好ましいブロッキング剤である。ウ
レタンプレポリマー(D)とブロック化剤(C)を反応
させるブロック化反応条件はブロック化剤(C)成分と
ウレタンプレポリマー(D)成分とのNCO基/OH基
のモル比率を1.2/1.0〜1.0/1.0の範囲
で、20〜120℃の温度で攪拌反応させる。
【0019】本発明におけるイソシアネート基がブロッ
クされたウレタンプレポリマー(D)は、鎖伸長剤とし
て活性水素を2個以上有する化合物をブレンドして使用
される。活性水素を2個以上有する化合物の中でも特に
ジアミンが好適である。ジアミン化合物として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、1,2−ジアミ
ノエタン、1,2−ないしは1,3−ジアミノプロパ
ン、1,2−ないしは1,3−ないしは1,4−ジアミ
ノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミ
ノヘキサン、ピペラジン、N,N’−ビス−(2−アミ
ノエチル)ピペラジン、1−アミノ−3−アミノメチル
−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサン(=イソホ
ロンジアミン)、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)
メタン、ビス−(4−アミノ−3−ブチルシクロヘキシ
ル)メタン、1,2−、1,3−ないしは1,4−ジア
ミノシクロヘキサンまたは1,3−ジアミノプロパン、
ノルボルネンジアミン、4,4’−メチレン−ビス−2
−メチルシクロヘキシルアミン等が使用できる。
【0020】本発明のイソシアネート基がブロックされ
たウレタンプレポリマーとジアミンとの使用比率は本発
明のブロックされたウレタンプレポリマー成分とジアミ
ン成分のNCO基/NH2基のモル比率が1.35/
1.0〜1.0/1.0の範囲になるような比率で使用
される。
【0021】本発明では、鎖伸長剤としての活性水素を
2個以上有する化合物はジアミン化合物が好ましいが、
ジオール化合物も使用できる。ジオール化合物として
は、特に限定はしないが、エチレングリコ−ル、1,3
−及び1,2−プロピレングリコ−ル、1,4−及び
1,3−及び2,3−ブチレングリコ−ル、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサングリコ−ル、1,8
−オクタンジオ−ル、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール、ネオペンチルグリコ−ル、シクロ
ヘキサンジメタノ−ル、1,4−ビス−(ヒドロキシメ
チル)−シクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパ
ンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオ−ル、ジエチレングリコ−ル、ジプロピレングリ
コ−ル、トリエチレングリコ−ル、トリプロピレングリ
コ−ル、ジブチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−
ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレング
リコ−ル等も使用することができる。
【0022】尚、ウレタンプレポリマー(D)とジオー
ル化合物との使用比率は、NCO基/OH基のモル比率
が1.35/1.0〜1.0/1.0の範囲が好まし
い。
【0023】又、本発明のイソシアネート基がブロック
されたウレタンプレポリマー(A液)又は活性水素を2
個以上有する化合物(B液)には必要に応じて、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、顔料、充填剤、
帯電防止剤、可塑剤、発泡剤その他の添加剤を加えるこ
とができる。
【0024】本発明で使用されるウレタンプレポリマー
組成物(F)は、上記のブロックウレタンプレポリマー
(D)と活性水素を2個以上有する化合物(E)とを含
有してなり、実質的に溶剤を含有しないものであり、常
温で液状のものである。しかし、比較的融点が低いも
の、即ち融点30〜100℃程度の固形のものであって
も使用することができる。また、該組成物(F)として
は、スラッシュ成型法に適用するため、反応、即ちにブ
ロックウレタンプレポリマー(D)の脱ブロック化反応
と、イソシアネート基と活性水素基との反応などによっ
て生成するポリマーが柔軟性を有するものであり、該生
成ポリマーが好ましくはJIS硬度Aで97以下となる
ものが使用される。
【0025】次に、本発明のスラッシュ成型品の製造方
法について述べる。本発明でのウレタンプレポリマー組
成物(F)を25〜120℃に加温脱泡し、スラッシュ
成型用金型内に充填する。120〜230℃で1〜20
分加熱することによって、金型の表面に付着した部分の
(F)をフィルム化し、内部の未硬化の(F)を金型を
傾けることにより排出する。この型を、更に、必要に応
じて、120〜230℃で1〜20分加熱することによ
って、硬化を完了させ、冷却後、型から剥がす。肉厚の
成型品を作る場合は必要に応じて、この操作を数回繰り
返しても良い。又、成型品の形状によっては、未硬化の
(F)を排出するという操作を行わず(F)を金型に充
填し、120〜230℃で1〜20分加熱することによ
って、全ての(F)を硬化させ、冷却後型から剥がす事
によって肉厚の成型品、特に中空状の成型品を得る。使
用される成形用型としては、通常中空状のものであり、
型の注入口から成型品が取り出せるものである。
【0026】本発明の製造方法によれば、無溶剤のウレ
タンプレポリマーを用いているため、塩ビのダイオキシ
ン問題、溶剤による環境汚染や温暖化、引火の危険性等
の問題の無いスラッシュ成型品を提供することができ
る。
【0027】本発明のスラッシュ成型品の用途は、ブー
ツ等の履き物類、人形、ボール等の玩具類、インストロ
メントパネル等の自動車部品等に使用される。
【0028】
【実施例】次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例中の部及び%は断りのない限り重量
に関するものである。又、分子量とは水酸基価から計算
した分子量を指すものとする。
【0029】[合成例1]液状のPTMG(ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール)(保土谷化学製PTGL
−2000 分子量2000) 500部に、2,4−
ジイソシアナトトルエン 87部(NCO/OH=2.
0)を激しく攪拌しながら投入し、100℃で4時間反
応させてウレタンプレポリマーを得た。60℃まで冷却
し、これにブロック化剤としてMEKオキシム(メチル
エチルケトンオキシム)を44部投入し70℃にて2時
間攪拌反応させた。得られたプレポリマーは液状で25
℃での粘度は479dPa.sであった。
【0030】[合成例2]液状のポリエステルジオール
(大日本インキ製 ポリライト ODX−2420 分
子量2000) 500部に、2,4−ジイソシアナト
トルエン 87部(NCO/OH=2.0)を激しく攪
拌しながら投入し、100℃で4時間反応させてウレタ
ンプレポリマーを得た。60℃まで冷却し、これにブロ
ック化剤としてMEKオキシムを44部 投入し70℃
にて2時間攪拌反応させた。得られたプレポリマーは液
状で25℃での粘度は1140dPa.sであった。
【0031】[合成例3]液状のポリエステルジオール
(クラレ製 クラレポリオール P−1010分子量1
000)に同重量のカプロラクトンを付加した、ラクト
ン変性ジオール500部に、2,4−ジイソシアナトト
ルエン 87部(NCO/OH=2.0)を激しく攪拌
しながら投入し、100℃で4時間反応させてウレタン
プレポリマーを得た。60℃まで冷却し、これにブロッ
ク化剤としてメチルエチルケトノキシムを44部 投入
し70℃にて2時間攪拌反応させた。得られたプレポリ
マーは液状で25℃での粘度は 825dPa.sであ
った。
【0032】[合成例4]液状のPTMG(ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール)(保土谷化学製PTGL
−2000 分子量2000) 500部に、2,4−
ジイソシアナトトルエン 87部(NCO/OH=2.
0)を激しく攪拌しながら投入し、100℃で4時間反
応させてウレタンプレポリマーを得た。60℃まで冷却
し、ブロック化剤としてシクロヘキサノンオキシムを5
7部投入し70℃にて2時間攪拌反応させた。得られた
プレポリマーは液状で25℃での粘度は1060dP
a.sであった。
【0033】[合成例5]液状のPTMG(ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール)(保土谷化学製PTGL
−2000 分子量2000) 500部に、2,4−
ジイソシアナトトルエン 87部(NCO/OH=2.
0)を激しく攪拌しながら投入し反応させてウレタンプ
レポリマーを得た。60℃まで冷却し、これにブロック
化剤としてε−カプロラクタム28.5部とシクロヘキ
サノンオキシムを28.5部投入し80℃にて6時間攪
拌反応させた。得られたプレポリマーは液状で25℃で
の粘度は1126dPa.sであった。
【0034】[配合例1]合成例1で得られた、プレポ
リマー100部を60℃に加温して4,4’−メチレン
−ビス−2−メチルシクロヘキシルアミンを8.2部
顔料(大日本インキ製 ダイラックカラー)5部をブレ
ンドし、脱泡した。
【0035】[配合例2]合成例2で得られた、プレポ
リマー100部を60℃に加温して4,4’−メチレン
−ビス−2−メチルシクロヘキシルアミンを8.2部
顔料(大日本インキ製 ダイラックカラー)5部をブレ
ンドし、脱泡した。
【0036】[配合例3]合成例3で得られた、プレポ
リマー100部を50℃に加温してイソフォロンジアミ
ンを6部 顔料(大日本インキ製 ダイラックカラー)
5部をブレンドし、脱泡した。
【0037】[配合例4]合成例4で得られた、プレポ
リマー100部を60℃に加温して4,4’−メチレン
−ビス−2−メチルシクロヘキシルアミンを8.2部
顔料(大日本インキ製 ダイラックカラー)5部をブレ
ンドし、脱泡した。
【0038】[配合例5]合成例5で得られた、プレポ
リマー100部を60℃に加温して4,4’−メチレン
−ビス−2−メチルシクロヘキシルアミンを7.6部
顔料(大日本インキ製 ダイラックカラー)5部をブレ
ンドし、脱泡した。
【0039】[実施例1]配合例1で得られた、プレポ
リマー組成物を約60℃に加温して、120〜130℃
に加熱したスラッシュ成形用金型に入れ、10〜20秒
間垂直軸の高速回転を行い金型壁面のプレポリマー組成
物を予備硬化させた。次いで未硬化の、プレポリマー組
成物を型を逆さまにすることにより、排出し、型を17
0℃で5分加熱して完全硬化させた。冷却後、成型品を
型から取りはずした。得られたスラッシュ成型品は、硬
度がJIS硬度Aで85で、従来の塩化ビニルペースト
によるスラッシュ成型品と比較して機械的性能、耐久性
等で優れた性能を有し、無溶剤であるため、環境に溶剤
を放出することもなく、又、塩ビのようにダイオキシン
の問題もない。
【0040】[実施例2]配合例2で得られた、プレポ
リマー組成物を約60℃に加温して、120〜130℃
に加熱したスラッシュ成形用金型に入れ、10〜20秒
間垂直軸の高速回転を行い金型壁面のプレポリマー組成
物を予備硬化させた。次いで未硬化の、プレポリマー組
成物を型を逆さまにすることにより、排出し、型を17
0℃で5分加熱して完全硬化させた。冷却後、成型品を
型から取りはずした。得られたスラッシュ成型品は、硬
度がJIS硬度Aで88で、従来の塩化ビニルペースト
によるスラッシュ成型品と比較して機械的性能、耐久性
等で優れた性能を有し、無溶剤であるため、環境に溶剤
を放出することもなく、又、塩ビのようにダイオキシン
の問題もない。
【0041】[実施例3]配合例3で得られた、プレポ
リマー組成物を約60℃に加温して、120〜130℃
に加熱したスラッシュ成形用金型に入れ、型を170℃
で20分加熱して完全硬化させた。冷却後、成型品を型
から取りはずした。得られた肉厚のスラッシュ成型品
は、硬度がJIS硬度Aで88で、従来の塩化ビニルペ
ーストによるスラッシュ成型品と比較して機械的性能、
耐久性等で優れた性能を有し、無溶剤であるため、環境
に溶剤を放出することもなく、又、塩ビのようにダイオ
キシンの問題もない。
【0042】[実施例4]配合例4で得られた、プレポ
リマー組成物を約60℃に加温して、160〜165℃
に加熱したスラッシュ成形用金型に入れ、約60秒間静
値置し金型壁面のプレポリマー組成物を予備硬化させ
た。次いで未硬化の、プレポリマー組成物を型を逆さま
にすることにより、排出し、型を180℃で5分加熱し
て完全硬化させた。冷却後、成型品を型から取りはずし
た。得られたスラッシュ成型品は、硬度がJIS硬度A
で85で、従来の塩化ビニルペーストによるスラッシュ
成型品と比較して機械的性能、耐久性等で優れた性能を
有し、無溶剤であるため、環境に溶剤を放出することも
なく、又、塩ビのようにダイオキシンの問題もない。
【0043】[実施例5]配合例5で得られた、プレポ
リマー組成物を約60℃に加温して、160〜165℃
に加熱したスラッシュ成形用金型に入れ、約60秒間静
値置し金型壁面のプレポリマー組成物を予備硬化させ
た。次いで未硬化の、プレポリマー組成物を型を逆さま
にすることにより、排出し、型を180℃で5分加熱し
て完全硬化させた。冷却後、成型品を型から取りはずし
た。得られたスラッシュ成型品は、硬度がJIS硬度A
で86で、従来の塩化ビニルペーストによるスラッシュ
成型品と比較して機械的性能、耐久性等で優れた性能を
有し、無溶剤であるため、環境に溶剤を放出することも
なく、又、塩ビのようにダイオキシンの問題もない。
【0044】
【発明の効果】本発明は、塩ビのダイオキシン問題、溶
剤による環境汚染や温暖化、引火の危険性等の問題の無
いスラッシュ成型品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 昭文 大阪府高石市千代田2−3−6 Fターム(参考) 4F205 AA42 AH26 AH60 AH62 AH67 GA12 GB01 GC04 GE24 4J034 BA08 CA04 CA15 CA17 CB03 CB05 CB07 CC03 CC23 CC26 CC29 CC34 CC45 CC52 CC53 DA01 DB03 DB07 DC50 DF01 DF02 DF16 DF20 DF22 DG03 DG04 DG05 DG06 DG08 DG09 DG10 DG12 HA01 HA06 HA07 HB06 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC63 HC64 HC67 HC71 HC73 HD03 HD04 HD07 HD12 QC07 QD06 RA03 RA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオール(A)と多官能イソシアネート
    (B)とブロック化剤(C)を必須原料として得られる
    イソシアネート基がブロックされたウレタンプレポリマ
    ー(D)と活性水素を2個以上有する化合物(E)とを
    含有してなる、無溶剤ウレタンプレポリマー組成物
    (F)をスラッシュ成型金型に充填し、次いで加熱し、
    該ウレタンプレポリマー(D)と該化合物(E)とを反
    応させることからなるスラッシュ成型品の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリオール(A)が、ポリアルキレンエー
    テルジオール(G)、ポリエステルジオール(H)、ポ
    リカーボネートジオール(I)及びこれらのジオールに
    ラクトンモノマー(J)を開環付加重合反応させて得ら
    れるラクトン変性ジオール(K)から選ばれた一種また
    は二種以上のポリオールである請求項1に記載のスラッ
    シュ成型品の製造方法。
  3. 【請求項3】多官能イソシアネート(B)が、2,4−
    トリレンジイソシアネートである請求項1又は2に記載
    のスラッシュ成型品の製造方法。
  4. 【請求項4】ブロック化剤(C)が、ケトオキシム化合
    物(L)及び又はラクタム化合物(M)である請求項1
    〜3のいずれかに記載のスラッシュ成型品の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリアルキレンエーテルジオール(G)
    が、テトラヒドロフランの単独又は共重合体(N)であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載のスラッシュ成型品の
    製造方法。
  6. 【請求項6】ポリエステルジオール(H)が、炭素数2
    〜10のアルキレングリコールとアジピン酸からなるポ
    リエステルジオール(O)である請求項1〜5のいずれ
    かに記載のスラッシュ成型品の製造方法。
  7. 【請求項7】ポリカーボネートジオール(I)が、炭素
    数4〜10のアルキレングリコールを用いて得られるポ
    リカーボネートジオール(P)である請求項1〜6のい
    ずれかに記載のスラッシュ成型品の製造方法。
  8. 【請求項8】活性水素を2個以上有する化合物(E)
    が、脂肪族ジアミン(Q)及び/又はジオール(R)で
    ある請求項1〜7のいずれかに記載のスラッシュ成型品
    の製造方法。
JP2001284933A 2001-09-19 2001-09-19 スラッシュ成型品の製造方法 Pending JP2003089127A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001284933A JP2003089127A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 スラッシュ成型品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001284933A JP2003089127A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 スラッシュ成型品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003089127A true JP2003089127A (ja) 2003-03-25

Family

ID=19108171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001284933A Pending JP2003089127A (ja) 2001-09-19 2001-09-19 スラッシュ成型品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003089127A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5379014B2 (ja) * 2007-10-15 2013-12-25 三井化学株式会社 粒子状ポリウレタン樹脂組成物およびその成形品
US9796824B2 (en) 2007-10-15 2017-10-24 Mitsui Chemicals, Inc. Polyurethane resin

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5379014B2 (ja) * 2007-10-15 2013-12-25 三井化学株式会社 粒子状ポリウレタン樹脂組成物およびその成形品
US8907041B2 (en) 2007-10-15 2014-12-09 Mitsui Chemicals, Inc. Granular polyurethane resin composition and molded article of the same
US9796824B2 (en) 2007-10-15 2017-10-24 Mitsui Chemicals, Inc. Polyurethane resin
US10227468B2 (en) 2007-10-15 2019-03-12 Mitsui Chemicals, Inc. Polyurethane resin

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5027962B2 (ja) 液状ウレタンプレポリマーの製造方法および樹脂組成物
TW201605619A (zh) 具有聚胺甲酸酯塗層之聚胺甲酸酯珠發泡體
JP5959718B2 (ja) ポリウレタン樹脂組成物、防水材および複合弾性材
JP2000017033A (ja) ポリウレタン樹脂系スラッシュ成形用材料
KR101277947B1 (ko) 분체상 열가소성 폴리우레탄 수지 조성물과 이의 제조방법
JP4614036B2 (ja) 皮革状物の製造法
CN104768997A (zh) 制造聚氨酯涂覆的制品的方法及由其制造的制品
JP2011099024A (ja) 粉末状熱可塑性樹脂組成物、並びにそれを用いた二層構造を有するシート状熱可塑性樹脂成形物
JP2003089127A (ja) スラッシュ成型品の製造方法
JP5110342B2 (ja) 粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法
TW201629114A (zh) 熱塑性聚胺基甲酸酯組成物
JP2001261772A (ja) パウダースラッシュ成形用ポリウレタン
JP2003096156A (ja) 注型品の製造方法
JPH07316254A (ja) 粉末成形用熱可塑性樹脂組成物及び該組成物を用いた内装用表皮材
JP2009029860A (ja) 粉末状熱可塑性ポリウレタン(ポリウレア)樹脂組成物
JPH10237164A (ja) ポリ乳酸系共重合体の製造方法及びポリ乳酸系共重合体
JP4959120B2 (ja) 液状ブロック化ウレタンプレポリマー
JP3204340B2 (ja) ポリウレタン樹脂の製造方法
JPH05262869A (ja) ポリエステルポリオールの製造方法及び硬化性樹脂組成物
CN115232283B (zh) 一种聚氨酯-聚脲水分散体及其制备方法和应用
JP4900771B2 (ja) 粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂の製造方法
JPH1046013A (ja) 生分解性樹脂組成物
JP4915494B2 (ja) 粉末状熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂組成物
JP2003342045A (ja) 合わせガラス中間層用樹脂組成物、合わせガラスおよびその製造法
JPH10237165A (ja) 高分子量ポリ乳酸系共重合体の製造方法及び共重合体

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050822